JP2022185688A - 燃料組成推定方法、及び燃料電池システム - Google Patents

燃料組成推定方法、及び燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池に対する制御に干渉することなく混合ガスの組成の推定が可能であり、且つ推定の精度の低下を低減できる燃料組成推定方法、及び燃料電池システムを提供する。【解決手段】複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池と、混合ガスを蓄える燃料タンクを備えるとともに燃料電池に混合ガスを供給する燃料供給機構と、を備える燃料電池システムにおいて混合ガスの組成を推定する方法であって、燃料供給機構において発生する圧力変化と温度変化に基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式、及び/若しくは、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式を算出し、当該特性方程式と、混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの複数種類の成分の組成比を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料組成推定方法、及び燃料電池システムに関する。
従来から、燃料電池の燃料として都市ガスを利用することが提案されている。都市ガス(混合ガス)は、改質器、または改質機能を有する燃料電池において改質され、燃料として用いることができる。しかし、都市ガスは単位体積あたりの熱量で規定されており、その組成についてはバラつきが発生し得る。よって、都市ガスの組成が変わると、改質により生成される水素量が変化するため、燃料電池の要求出力に応じた水素量を供給することが困難となる。
この問題を解決するため、特許文献1では、原燃料と水蒸気とを混合して改質ガスを生成する改質器と当該改質ガスを燃料として発電する燃料電池スタックを備えるシステムにおいて、燃料電池スタックのアノード導入口に酸素濃度を測定する酸素センサを配置し、改質器に供給する水蒸気量が少ないときの酸素濃度と水蒸気量が多いときの酸素濃度をそれぞれ測定し、2つの酸素濃度の情報から水素量等を推定する技術を開示している。このように燃料組成を推定することで、燃料組成と要求出力に応じた燃料流量を調整可能となる。
特開2006-140103号公報
しかし、特許文献1においては、燃料電池スタックのアノード導入口は水蒸気濃度が高く且つ高温であるため、当該アノード導入口に配置した酸素センサは劣化しやすく、このため測定精度は低下し、燃料組成の推定が困難となる。また、水蒸気量を変更して2つの酸素濃度の情報を得る必要があるが、燃料電池に対する制御に干渉することになるので車両で実施することは困難である。
本発明は、燃料電池に対する制御に干渉することなく混合ガスの組成の推定が可能であり、且つ推定の精度の低下を低減できる燃料組成推定方法、及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明による燃料推定方法は、複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池と、混合ガスを蓄える燃料タンクを備えるとともに燃料電池に混合ガスを供給する燃料供給機構と、を備える燃料電池システムにおいて混合ガスの組成を推定する方法である。当該燃料推定方法において、燃料供給機構において発生する圧力変化と温度変化に基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式、及び/若しくは、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式を算出し、当該特性方程式と、混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの複数種類の成分の組成比を推定する。
本発明によれば、燃料電池に対する制御に干渉することなく混合ガスの組成の推定が可能であり、且つ推定の精度の低下を低減できる燃料組成推定方法となる。
図1は、第1実施形態の燃料組成推定方法が適用される燃料電池システムの概略図である。 図2は、混合ガス中のメタンのモル比とジュールトムソン係数との関係を示す図である。 図3は、タンク内の圧力のキーオフ後からキーオンまでの時間変化を示す図である。 図4は、第2実施形態の燃料組成推定方法が適用される燃料電池システムの概略図である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の燃料組成推定方法が適用される燃料電池システム100の概略図である。図1に示すように、第1実施形態において、燃料電池システム100は、燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1(アノード)に燃料となる混合ガスを供給する燃料供給機構2と、燃料供給機構2における混合ガスの圧力を検知する圧力センサ31,32,33と、燃料供給機構2における混合ガスの温度を検知する温度センサ41,42,43と、システム全体を制御する制御部5と、を備える。
また、図示は省略するが、燃料電池システム100は、燃料電池スタック1(カソード)に空気(カソードガス)を供給するコンプレッサ、燃料電池スタック1から排気された混合ガス(アノードオフガス)及び空気(カソードオフガス)を燃焼して燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃料電池スタック1から電力を取り出すDC/DCコンバータと、を備える。なお、燃焼器は、燃焼ガスにより燃料電池スタック1及び燃料電池ガスに供給される空気を加熱する。
燃料電池スタック1は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)であって、アノード側に混合ガスを改質する触媒を備えたものが適用される。燃料電池スタック1は混合ガスを改質して水素を包含する改質ガス(アノードガス)を生成することができる。そして、燃料電池スタック1は、アノードガス(水素)とカソードガス(酸素)との電解質を介した電気化学反応により発電する。
燃料供給機構2は、燃料タンク21、減圧弁22(減圧手段)、インジェクタ23(減圧手段)を含む。
燃料タンク21は、混合ガスを所定の圧力で貯蔵するものである。ここで、混合ガスは都市ガスが適用される。上記のように都市ガスの組成は、熱量を基準に規定され、組成は規定されていないため、燃料タンク21に充填する度に混合ガスの組成が異なる場合が発生する。このため、燃料電池スタック1において改質により生成される水素量も変化する。したがって、燃料電池スタック1に対する要求出力に応じた水素量の供給、すなわち混合ガスの供給が困難となる。
しかし、本実施形態では後述のように燃料タンク21に充填した混合ガスの組成を推定することができる。そして、混合ガスの組成と要求出力と混合ガスの供給量との関係を示すマップを別途用意しておくことで、入力された組成の情報と要求出力の情報により混合ガスの供給量を算出し、燃料電池スタック1に対して過不足なく混合ガスを供給することができる。
減圧弁22は、燃料供給機構2において燃料タンク21とインジェクタ23の間に配置され、燃料タンク21に蓄えられた混合ガスを減圧してインジェクタ23に供給するものである。
インジェクタ23は、制御部5からの信号を受けて混合ガスの供給量(プランジャロッドのオンオフのデューティ比)を調整するものである。
圧力センサ31は、燃料タンク21内(減圧弁22の高圧側)の混合ガスの圧力を検知するものである。
圧力センサ32は、減圧弁22の低圧側(インジェクタ23の高圧側)の混合ガスの圧力を検知するものである。
圧力センサ33は、インジェクタ23の低圧側、すなわちインジェクタ23と燃料電池スタック1の間における混合ガスの圧力を検知するものである。
温度センサ41は、燃料タンク21内(減圧弁22の高圧側)の混合ガスの温度を検知するものである。
温度センサ42は、減圧弁22の低圧側(インジェクタ23の高圧側)の混合ガスの圧力を検知するものである。
温度センサ43は、インジェクタ23の低圧側、すなわちインジェクタ23と燃料電池スタック1の間における混合ガスの温度を検知するものである。
制御部5は、燃料電池スタック1の暖機制御、通常発電制御、停止制御を実行するものである。暖機制御、停止制御は従来技術なので説明を省略する。また、制御部5は、燃料供給機構2(減圧弁22、インジェクタ23)を制御して混合ガスの流量を制御する。
通常発電制御は、燃料電池スタック1に対する要求出力に応じて混合ガスの供給量(インジェクタ23のデューティ比)を調整するものであるが、その際に混合ガスの組成比と要求出力に対応する混合ガスの供給量を設定する。
[ジュールトムソン係数]
一般に、気体に関するジュールトムソン係数μは、気体の温度Tと気体の圧力pにより以下のように表される。
Figure 2022185688000002
ここで、圧力センサ31が検知する圧力をp、圧力センサ32が検知する圧力をp、温度センサ41が検知する温度をT、温度センサ42が検知する温度をTとすると、減圧弁22の高圧側と低圧側の間の圧力の差分と温度の差分の比に基づきジュールトムソン係数μregを以下のように算出することができる。
Figure 2022185688000003
混合ガスが例えばメタン(CH)とエタン(C)の2成分により構成される場合、ジュールトムソン係数μregは、混合ガス中の各成分との関係を表わす以下のような特性方程式として表すことができる。
Figure 2022185688000004
ここで、XCH4はメタンのモル比、XC2H6はエタンのモル比、areg及びbregはそれぞれ係数である。また、メタンのモル比とエタンのモル比は以下の関係(組成方程式)を有する。
Figure 2022185688000005
よって、数式3は、数式4を用いて以下のようにメタンのモル比XCH4の一次関数に変形できる。
Figure 2022185688000006
混合ガスが例えばメタン(CH)とプロパン(C)の2成分により構成される場合、ジュールトムソン係数μregは以下のように表すことができる。
Figure 2022185688000007
ここで、XC3H8はプロパンのモル比、cregは係数である。また、メタンのモル比とプロパンのモル比は以下の関係を有する。
Figure 2022185688000008
よって、数式6は、数式7を用いて以下のようにメタンのモル比XCH4の一次関数に変形できる。
Figure 2022185688000009
なお、圧力センサ32が検知する圧力をp、圧力センサ33が検知する圧力をp、温度センサ42が検知する温度をT、温度センサ43が検知する温度をTとすると、インジェクタ23の高圧側と低圧側の間の圧力の差分と温度の差分を用いてジュールトムソン係数μinjを以下のように算出することができる。
Figure 2022185688000010
そしてジュールトムソン係数μinjに対しても上記の数式3から数式8を適用できる。
[混合ガス中のメタンのモル比とジュールトムソン係数との関係]
図2は、混合ガス中のメタンのモル比とジュールトムソン係数との関係を示す図である。ここで、図2に示すデータの出典は“THE JOULE-THOMSON EXPANSION FOR MIXTURES”A Thesis submitted for the Degree of Philosophy in the Faculty of Engineering of the University of London, by JOHN FRANCIS HEAD(1622614765951_0.pdf)による。
図2では、混合ガスがメタン(CH)とエタン(C)の2成分により構成される場合において、混合ガスの温度が290Kメタンのモル比を75%から100%に変化させた場合、すなわちエタンのモル比を25%から0%に変化させた場合のジュールトムソン係数μreg(μinjでもよい)の変化を示している。図2に示すように、ジュールトムソン係数μregは、上記の数式5に従い、メタンのモル比の増加に伴い直線的に減少する。
また、図2では、混合ガスがメタン(CH)とプロパン(C)の2成分により構成される場合において、混合ガスの温度が290Kメタンのモル比を75%から100%に変化させた場合、すなわちプロパンのモル比を25%から0%に変化させた場合のジュールトムソン係数μreg(μinjでもよい)の変化を示している。図2に示すように、ジュールトムソン係数μregは、上記の数式8に従い、メタンのモル比の増加に伴い直線的に減少する。
ここで、混合ガスとして、メタン、エタン、プロパンの3成分を含む場合を考えると、メタン-エタン、メタン-プロパンの2成分系のジュールトムソン係数は組成に関して線形で、互いに安定な物質であるため、3成分で存在しても組成に関して線形になると考えられる。したがって、上記3成分を含む場合のジュールトムソン係数μreg(μinj)を以下のように設定することができる。
Figure 2022185688000011
ところで、図2では、混合ガスがメタン(CH)とエタン(C)の2成分により構成される場合において、混合ガスの温度が310Kメタンのモル比を75%から100%に変化させた場合、すなわちエタンのモル比を25%から0%に変化させた場合のジュールトムソン係数μreg(μinjでもよい)の変化を示している。このジュールトムソン係数μreg(310K)は、ジュールトムソン係数μreg(290K)とは異なる値となる。
本実施形態の燃料供給機構2において、圧力はp>p>pとなるので、温度もt>t>tとなる。したがって、ジュールトムソン係数μingは、以下のようにジュールトムソン係数μregとは異なる式として成立する。
Figure 2022185688000012
さらに、メタン、エタン、プロパンからなる混合ガスでは以下の関係が成立する。
Figure 2022185688000013
したがって、数式10、数式11、数式12からなる3元の連立方程式を解くことで、メタンのモル比(組成比)、エタンのモル比(組成比)、プロパンのモル比(組成比)をそれぞれ推定することができる。
ここで、areg,breg,creg,ainj,bing,cinjは組成が既知の混合ガスにおける組成を変化させ、その都度ジュールトムソン係数のデータを多数算出し、複数のデータを結ぶ直線を設定することで得られる。
なお、上記の数式10、数式11、数式12は、混合ガスが4つの成分で構成されている場合であって、そのいずれか1つのモル比(組成比)が他の成分に比べて小さく且つ既知の場合においても簡易的に適用できる。
例えば、ブタン(C10)のモル比MC4H10が既知(例えば2%)の場合、以下の式が成立する。
Figure 2022185688000014
Figure 2022185688000015
Figure 2022185688000016
よって、数式13、数式14、数式15の3元の連立方程式を解くことでメタン、エタン、プロパンのモル比(組成比)をそれぞれ簡易的に推定することができる。
[混合ガスの圧縮係数]
理想気体の状態方程式は、圧力をp、体積をV、温度をT、モル数をn、気体定数をRとするとpV=nRTと表される。一方、実在気体の状態方程式は、理想気体の状態方程式に圧縮係数zを乗じたpV=znRTにより表される。実在気体の圧縮係数zは、例えばISO12213-2のような組成、圧力、温度に依存する多項式で表現される。
よって、例えば混合ガスが、メタン、エタンの2つの成分により構成される場合、これらの組成を変化させ、その都度、圧力、温度を変化させることで、以下のように圧縮係数zのマップ(関数)を作成することができる。
Figure 2022185688000017
本実施形態の燃料電池システム100は車両(電動車両)に搭載される。車両において燃料電池システム100を駆動させると、駆動に伴う熱が燃料タンク21に伝播し、燃料タンク21内の混合ガスの温度が上昇する。しかし、例えば車両のキー(イグニッションキー)に対してオフ動作して燃料電池システム100を停止させると燃料タンク21の温度が低下し、次にキーに対してオン動作したときに当該オフ動作を行ったときから所定温度低下する場合がある。このとき、図3に示すように、燃料タンク21の圧力がオフ動作時からオン動作時において所定圧力(ΔP)低下する。
オフ動作時の燃料タンク21内の混合ガスの状態方程式は、以下のようになる。
Figure 2022185688000018
一方、オン動作時の燃料タンク21内の混合ガスの状態方程式は、以下ようになる。
Figure 2022185688000019
上記のオフ動作からオン動作の間、燃料タンク21から混合ガスが放出されることはないので、数式17及び数式18においてモル数nは同一である。同様に、燃料タンク21の容積変化もないので数式17及び数式18において体積Vは同一である。よって数式17及び数式18から以下の関係が導かれる。
Figure 2022185688000020
したがって、数式16及び数式19から、燃料タンク21のような閉空間における混合ガスの各成分の組成比(XCH4,XC2H6)と、混合ガスの互いに異なる2つの圧力と温度の状態(poff,Toff),(pon,Ton)と、圧力係数(z)と、の関係を表す特性方程式が以下のように得られる。
Figure 2022185688000021
したがって、数式4及び数式20に基づいて、メタン、エタン等の2成分から構成される混合ガスのそれぞれモル比(組成比)を推定することができる。ここで、数式20は、減圧弁22(または燃料タンク21の開口部)が閉止している場合において、圧力センサ31において互いに異なる時間に検知した2つの圧力の差分と温度センサ41において互いに異なる時間に検知した2つの温度の差分に基づいて算出することができる。
本実施形態においては、数式10、数式11、数式12、数式20を拡張し、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタンの4つの成分の混合ガスにおける各成分のモル比を推定することが可能である。すなわち、以下の数式21乃至数式24に示すように4元の連立方程式を解くことで各成分のモル比を推定することができる。
Figure 2022185688000022
Figure 2022185688000023
Figure 2022185688000024
Figure 2022185688000025
ここで、数式21及び数式22はジュールトムソン係数と各成分の組成比との関係を示す特性方程式、数式23は圧縮係数と各成分の組成比等との関係を示す特性方程式、数式24は各成分の組成比を足し合わせた合計を示す組成方程式となる。
上記のように、本実施形態の燃料電池システム100は車両に搭載されている。混合ガスを充填する際は、当該混合ガスを供給するステーションまで移動し、キーに対してオフ動作をし、車両の燃料タンク21のリッド(運転席にあるリッド開放用のレバー)を開いて燃料タンク21に混合ガスを充填し、充填後にリッドを閉じてキーに対してオン動作をして(燃料電池システム100を起動して)ステーションから移動する。
本実施形態では上記のように混合ガスのモル比(組成比)を推定するが、燃料タンク21に新たに充填された混合ガスに対して一度だけ推定すればよい。ところで燃料タンク21内の混合ガスの圧力(温度)は、燃料電池システム100の停止後の混合ガスの温度低下以外に、外気温の変化によっても変化する。よって、制御部5は、前記のオフ動作時の燃料タンク21の圧力を基準とした前記のオン動作時の燃料タンク21の圧力との比率が、外気温の変化で生じる当該比率以上となる所定値を超えた場合に、混合ガスの充填があったとして、数式5または数式8を実行すればよく、同様に数式10、数式11、及び数式12の連立方程式、数式13、数式14、及び数式15の連立方程式を解けばよい。
ここで、前記の比率に関する所定値について考えると、オフ動作時からオン動作時において燃料タンク21から混合ガスが放出されることはなく、また燃料タンク21の容積変化もない。よってオフ動作時の燃料タンク21内の混合ガスの圧力poffとオン動作時の燃料タンク21内の混合ガスの圧力ponは、オフ動作時の燃料タンク21内の混合ガスの温度Toffとオン動作時の燃料タンク21内の混合ガスの温度Tonにより、Pon/Poff=Ton/Toff=(Toff+日較差)/Toff=1+日較差/Toffと変換できる。ここで日本国内の場合を考えると、日較差(最高気温と最低気温の差)の最大値は31.5℃(長野)であり、最低気温は-41℃(旭川)となる。よって、1+日較差/Toffを求めると=1+31.5/(273-41)=1.14となる。したがって、制御部5は、圧力の比率Pon/Poffが1.14を超えた場合は、燃料タンク21は混合ガスの充填直後であると判断することができる。
また、燃料タンク21に混合ガスを充填する際は、前記のようにレバーを操作することになるので、制御部5は、レバー操作があった場合は、燃料タンク21は混合ガスの充填直後であると判断することができる。
このように燃料タンク21に対する混合ガスの充填を行った直後に混合ガスを燃料電池スタック1に供給する場合、減圧弁22の上流側と下流側の圧力差及び温度差、インジェクタ23の上流側と下流側の圧力差及び温度差は最も大きくなるので、上記の数式21乃至数式24により各成分の組成比を推定する際の推定精度を高めることができる。
また、キーのオフ動作の後にオン動作を行う場合であって燃料タンク21に混合ガスを充填しない場合、当該オフ動作直後の燃料タンク21内の混合ガスの圧力と、当該オン動作直後の燃料タンク21内の混合ガスの圧力との差分、及び当該オフ動作直後の燃料タンク21内の混合ガスの温度と、当該オン動作直後の燃料タンク21内の混合ガスの温度との差分、はいずれも最大となる可能性が高い。
したがって、制御部5は、上記の場合において圧力の差分(圧力の比率)が所定値(例えばPon/Poffが1.14)を超える場合に数式23の特性方程式を算出し、数式21乃至数式24の連立方程式を解くことで、混合ガスの4つの成分のモル比(組成比)を推定することが好適である。これにより、数式22の特性方程式の精度が向上するので、数式20乃至数式23の連立方程式の解の精度、すなわち混合ガスの4つの成分のモル比(組成比)の推定精度を高めることができる。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態の燃料推定方法によれば、複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池(燃料電池スタック1)と、混合ガスを蓄える燃料タンク21を備えるとともに燃料電池(燃料電池スタック1)に混合ガスを供給する燃料供給機構2と、を備える燃料電池システム100において混合ガスの組成を推定する方法であって、燃料供給機構2において発生する圧力変化と温度変化に基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式(例えば数式3、数式10、数式21、数式22)、及び/若しくは、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式(例えば数式20、数式23)を算出し、当該特性方程式と、混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式(例えば数式4、数式12、数式24)と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの前記複数種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、燃料電池スタック1に対する制御に干渉することなく混合ガスの組成の推定が可能であり、且つ酸素センサを用いないので推定の精度の低下を低減できる燃料組成推定方法となる。
第1実施形態において、混合ガスが2種類の成分を含む場合において、燃料供給機構2は、燃料タンク21から供給された混合ガスを減圧する減圧弁22を含み、減圧弁22の高圧側の圧力(圧力センサ31が検知する圧力)と減圧弁22の低圧側の圧力(圧力センサ32が検知する圧力)の差分と減圧弁22の高圧側の温度(温度センサ41が検知する温度)と減圧弁22の低圧側の温度(温度センサ42が検知する温度)の差分とに基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式(例えば数式3、数式6)を算出し、当該特性方程式と、前記組成方程式と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの2種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、2種類の成分を含む混合ガスについて、当該成分の組成比を簡易に推定することができる。
第1実施形態において、混合ガスが3種類の成分を含む場合において、燃料供給機構2は、燃料タンク21から供給された混合ガスを減圧する減圧弁22と、減圧弁22により減圧された混合ガスの流量を調整し燃料電池(燃料電池スタック1)に供給する流量調整部(インジェクタ23)と、を含み、混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式として、減圧弁22の高圧側の圧力(圧力センサ31が検知する圧力)と減圧弁22の低圧側の圧力(圧力センサ32が検知する圧力)の差分と減圧弁22の高圧側の温度(温度センサ41が検知する温度)と減圧弁22の低圧側の温度(温度センサ42が検知する温度)の差分とに基づく第1特性方程式(例えば数式10)と、流量調整部(インジェクタ23)の高圧側の圧力(圧力センサ32が検知する圧力)と流量調整部(インジェクタ23)の低圧側の圧力(圧力センサ33が検知する圧力)の差分と流量調整部(インジェクタ23)の高圧側の温度(温度センサ42が検知する温度)と流量調整部(インジェクタ23)の低圧側の温度(温度センサ43が検知する温度)の差分とに基づく第2特性方程式(例えば数式11)と、をそれぞれ算出し、第1特性方程式と、第2特性方程式と、組成方程式(例えば数式12)と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの3種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、3種類の成分を含む混合ガスについて、当該成分の組成比を簡易に推定することができる。
第1実施形態において、混合ガスが4種類の成分を含む場合において、燃料供給機構2は、燃料タンク21から供給された混合ガスを減圧する減圧弁22と、減圧弁22により減圧された混合ガスの流量を調整して燃料電池(燃料電池スタック1)に供給する流量調整部(インジェクタ23)と、を含み、混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式として、減圧弁22の高圧側の圧力(圧力センサ31が検知する圧力)と減圧弁22の低圧側の圧力(圧力センサ32が検知する圧力)の差分と減圧弁22の高圧側の温度(温度センサ41が検知する温度)と減圧弁22の低圧側の温度(温度センサ42が検知する温度)の差分とに基づく第1特性方程式(例えば数式21)と、流量調整部(インジェクタ23)の高圧側の圧力(圧力センサ32が検知する圧力)と流量調整部(インジェクタ23)の低圧側の圧力(圧力センサ33が検知する圧力)の差分と流量調整部(インジェクタ23)の高圧側の温度(温度センサ42が検知する温度)と流量調整部(インジェクタ23)の低圧側の温度(温度センサ43が検知する温度)の差分とに基づく第2特性方程式(例えば数式22)を算出し、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式として、燃料タンク21において互いに異なる時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの圧力(圧力センサ31が検知した圧力)の差分及び燃料タンク21において互いに異なる当該時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの温度(温度センサ41が検知した温度)の差分に基づく第3特性方程式(例えば数式23)と、をそれぞれ算出し、第1特性方程式と、第2特性方程式と、第3特性方程式と、組成方程式(例えば数式24)と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの4種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、4種類の成分を含む混合ガスについて、当該成分の組成比を簡易に推定することができる。
第1実施形態において、制御部5は、燃料タンク21への混合ガスの充填直後であって燃料電池(燃料電池スタック1)に対する混合ガスの供給開始時に、圧力の差分及び温度の差分を算出する。
上記構成により、混合ガスに含まれる成分の組成比の推定精度を高めることができる。
第1実施形態において、燃料電池システム100が車両の搭載された場合であって、車両のキーに対してオフ動作がされたのちオン動作がされた場合において、制御部5は、オフ動作がされた時の燃料タンク21の圧力を基準としたオン動作がされたときの燃料タンク21の圧力の比率が所定値以上となっている場合に混合ガスの充填直後であると判断する。
上記構成により、特別な構成を追加することなく混合ガスが充填直後であるか否か判断することができる。
第1実施形態において、制御部5は、オン動作とオフ動作の間に車両の燃料タンク21のリッドの開動作が行われた場合に燃料タンク21の圧力が所定値上昇しているか否か判断する。
上記構成により、特別な構成を追加することなく混合ガスが充填直後であるか否か判断することができる。
第1実施形態において、混合ガスが2種類の成分を含む場合において、燃料タンク21において互いに異なる時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの圧力(圧力センサ31が検知した圧力)の差分と燃料タンク21において互いに異なる当該時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの温度(温度センサ41が検知した温度)の差分に基づいて混合ガスの圧力係数を表す特性方程式(例えば数式20)を算出し、当該特性方程式と、組成方程式(例えば数式4)と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの2種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、混合ガスを消費することなく混合ガスを構成する2つの成分の組成比を推定することができる。
第1実施形態において、燃料電池システム100が車両に搭載された場合であって、車両のキーに対してオフ動作がされたのちオン動作がされた場合において、オン動作をしたときの燃料タンク21の圧力とオフ動作をした時の燃料タンク21の圧力との差分が所定値よりも大きくなった場合に、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式(例えば数式20)を算出する。
上記構成により、混合ガスに含まれる成分の組成比の推定精度を高めることができる。
また、第1実施形態に係る燃料電池システム100は、複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池(燃料電池スタック1)と、混合ガスを蓄える燃料タンク21を備えるとともに燃料電池(燃料電池スタック1)に混合ガスを供給する燃料供給機構2と、燃料供給機構2における混合ガスの圧力を検知する圧力センサ31,32,33と、燃料供給機構2における混合ガスの温度を検知する温度センサ41,42,43と、燃料供給機構2を制御する制御部5と、を備える燃料電池システム100において、制御部5は、圧力センサ31,32,33を介して検知する圧力変化と温度センサ41,42,43を介して検知する温度変化に基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式(例えば数式3、数式10、数式21、数式22)、及び/若しくは、混合ガスの圧力係数を表す特性方程式(例えば数式20、数式23)を算出し、当該特性方程式と、混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式(例えば数式4、数式12、数式24)と、からなる連立方程式に基づいて、混合ガスの前記複数種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、燃料電池スタック1に対する制御に干渉することなく混合ガスの組成の推定が可能であり、且つ酸素センサを用いないので推定の精度の低下を低減できる燃料電池システム100となる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の燃料組成推定方法が適用される燃料電池システム100の概略図である。第2実施形態において、燃料電池システム100では、減圧弁22と圧力センサ31及び温度センサ41は混合ガスの流通経路に沿って交互に複数配置され、且つ圧力センサ31及び温度センサ41が減圧弁22(及びインジェクタ23)を当該流通経路の前後から挟み込むように配置されている。
より詳細には、減圧弁22が(N-1)個(N:2以上の整数)直列に接続されており、最後段の減圧弁22(N-1)(減圧手段)の後段にインジェクタ23(減圧手段)が配置され、減圧手段がN個配置された形態となっている。これに対応して、圧力センサ31及び温度センサ41は(N+1)個配置されている。
また、燃料タンク21(減圧弁22(1)の上流側)に圧力センサ31(1)及び温度センサ41(1)が配置されている。また、減圧弁22(k)(k=2~(N-2))と減圧弁22(k+1)の間に圧力センサ31(k+1)、温度センサ41(k+1)が配置されている。そして、減圧弁22(N-1)とインジェクタ23の間に圧力センサ31(N)及び温度センサ41(N)が配置され、インジェクタ23と燃料電池スタック1の間に圧力センサ31(N+1)及び温度センサ41(N+1)が配置されている。
ここで、k番目(k=1~(N-1))の減圧弁22(k)に関するジュールトムソン係数は、圧力センサ31(k)が検知する圧力をpk、温度センサ41(k)が検知する温度をTkとすると以下のようになる。
Figure 2022185688000026
同様に、インジェクタ23に関するジュールトムソン係数は以下のようになる。
Figure 2022185688000027
よって、N個の減圧手段を用いることで、以下のような連立方程式が得られ、混合ガス中の(N+1)種類の成分の組成比を推定することができる。
Figure 2022185688000028
ここで、X、X、・・・X、XN+1は、(N+1)種類の成分を含む混合ガス中の各成分のモル比(組成比)を表す。
さらに、上記の数式21に倣い、燃料タンク21中の混合ガスに対する圧縮係数の関係を利用することで、以下のような連立方程式が得られ、混合ガス中の(N+2)種類の成分の組成比を推定することができる。
Figure 2022185688000029
ここで、X、X、・・・XN+1、XN+2は、(N+2)種類の成分を含む混合ガス中の各成分のモル比(組成比)を表す。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態の燃料組成推定方法において、燃料電池システム100は、燃料供給機構2における混合ガスの圧力を検知する圧力センサ31と、燃料供給機構2における混合ガスの温度を検知する温度センサ41と、を備え、燃料供給機構2は、直列に複数配置され混合ガスを減圧して燃料電池(燃料電池スタック1)に供給する複数の減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)を含み、圧力センサ31及び温度センサ41は、燃料供給機構2の混合ガスを供給する経路に沿って減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)と交互に配置されるとともに減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)を挟み込むようにそれぞれ複数配置され、減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)の個数をNとし、圧力センサ31及び温度センサ41の個数をそれぞれ(N+1)個としたとき、一の減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)を挟み込む一方の圧力センサ31が検知する圧力と他方の圧力センサ31が検知する圧力の差分と一の減圧手段(減圧弁22、インジェクタ23)を挟み込む一方の温度センサ41が検知する温度と他方の温度センサ41が検知する温度との差分に基づいて混合ガスのN個のジュールトムソン係数を表す特性方程式を算出し、当該N個の特性方程式と、組成方程式と、からなる連立方程式(例えば数式27)に基づいて、混合ガスの(N+1)種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、(N+1)種類の成分を含む混合ガスについて、当該成分の組成比を簡易に推定することができる。
第2実施形態において、燃料タンク21における混合ガスの圧力を検知する圧力センサ31(1)において互いに異なる時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの圧力の差分(圧力の比率)と燃料タンク21における混合ガスの温度を検知する温度センサ41(1)において互いに異なる当該時間(例えば車両のキーに対してオフ動作した時間とオン動作した時間)に検知した2つの温度の差分に基づいて混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式をさらに一つ算出することで(N+1)個の特性方程式を算出し、当該(N+1)個の特性方程式と、組成方程式と、からなる連立方程式(例えば数式28)に基づいて、混合ガスの(N+2)種類の成分の組成比を推定する。
上記構成により、(N+2)種類の成分を含む混合ガスについて、当該成分の組成比を簡易に推定することができる。
100 燃料電池システム,1 燃料電池スタック,2 燃料供給機構,21 燃料タンク,22 減圧弁,23 インジェクタ,31 圧力センサ,32 圧力センサ,33 圧力センサ,41 温度センサ,42 温度センサ,43 温度センサ,5 制御部

Claims (12)

  1. 複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池と、
    前記混合ガスを蓄える燃料タンクを備えるとともに前記燃料電池に前記混合ガスを供給する燃料供給機構と、を備える燃料電池システムにおいて前記混合ガスの組成を推定する方法であって、
    前記燃料供給機構において発生する圧力変化と温度変化に基づいて前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式、及び/若しくは、前記混合ガスの圧力係数を表す特性方程式を算出し、
    当該特性方程式と、前記混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式と、からなる連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記複数種類の成分の組成比を推定する燃料組成推定方法。
  2. 前記燃料電池システムは、
    前記燃料供給機構における前記混合ガスの圧力を検知する圧力センサと、
    前記燃料供給機構における前記混合ガスの温度を検知する温度センサと、を備え、
    前記燃料供給機構は、
    直列に複数配置され前記混合ガスを減圧して前記燃料電池に供給する複数の減圧手段を含み、
    前記圧力センサ及び前記温度センサは、
    前記燃料供給機構の前記混合ガスを供給する経路に沿って前記減圧手段と交互に配置されるとともに前記減圧手段を挟み込むようにそれぞれ複数配置され、
    前記減圧手段の個数をNとし、前記圧力センサ及び前記温度センサの個数をそれぞれ(N+1)個としたとき、
    一の前記減圧手段を挟み込む一方の前記圧力センサが検知する圧力と他方の前記圧力センサが検知する圧力の差分と前記一の前記減圧手段を挟み込む一方の前記温度センサが検知する温度と他方の前記温度センサが検知する温度との差分に基づいて前記混合ガスのN個のジュールトムソン係数を表す前記特性方程式を算出し、当該N個の前記特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの(N+1)種類の成分の組成比を推定する請求項1に記載の燃料組成推定方法。
  3. 前記混合ガスが2種類の成分を含む場合において、
    前記燃料供給機構は、
    前記燃料タンクから供給された前記混合ガスを減圧する減圧弁を含み、
    前記減圧弁の高圧側の圧力と前記減圧弁の低圧側の圧力の差分と前記減圧弁の高圧側の温度と前記減圧弁の低圧側の温度の差分とに基づいて前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す前記特性方程式を算出し、
    当該特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記2種類の成分の組成比を推定する請求項1に記載の燃料組成推定方法。
  4. 前記混合ガスが3種類の成分を含む場合において、
    前記燃料供給機構は、
    前記燃料タンクから供給された前記混合ガスを減圧する減圧弁と、
    前記減圧弁により減圧された前記混合ガスの流量を調整して前記燃料電池に供給する流量調整部と、を含み、
    前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す前記特性方程式として、前記減圧弁の高圧側の圧力と前記減圧弁の低圧側の圧力の差分と前記減圧弁の高圧側の温度と前記減圧弁の低圧側の温度の差分とに基づく第1特性方程式と、前記流量調整部の高圧側の圧力と前記流量調整部の低圧側の圧力の差分と前記流量調整部の高圧側の温度と前記流量調整部の低圧側の温度の差分とに基づく第2特性方程式と、をそれぞれ算出し、
    前記第1特性方程式と、前記第2特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記3種類の成分の組成比を推定する請求項1に記載の燃料組成推定方法。
  5. 前記混合ガスが4種類の成分を含む場合において、
    前記燃料供給機構は、
    前記燃料タンクから供給された前記混合ガスを減圧する減圧弁と、
    前記減圧弁により減圧された前記混合ガスの流量を調整して前記燃料電池に供給する流量調整部と、を含み、
    前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す前記特性方程式として、前記減圧弁の高圧側の圧力と前記減圧弁の低圧側の圧力の差分と前記減圧弁の高圧側の温度と前記減圧弁の低圧側の温度の差分とに基づく第1特性方程式と、前記流量調整部の高圧側の圧力と前記流量調整部の低圧側の圧力の差分と前記流量調整部の高圧側の温度と前記流量調整部の低圧側の温度の差分とに基づく第2特性方程式を算出し、
    前記混合ガスの圧力係数を表す前記特性方程式として、前記燃料タンクにおいて互いに異なる時間に検知した2つの圧力の差分及び前記燃料タンクにおいて互いに異なる当該時間に検知した2つの温度の差分に基づく第3特性方程式と、をそれぞれ算出し、
    前記第1特性方程式と、前記第2特性方程式と、前記第3特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記4種類の成分の組成比を推定する請求項1に記載の燃料組成推定方法。
  6. 前記燃料タンクへの前記混合ガスの充填直後であって前記燃料電池に対する前記混合ガスの供給開始時に、前記圧力の差分及び前記温度の差分を算出する請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の燃料組成推定方法。
  7. 燃料電池システムが車両の搭載された場合であって、前記車両のキーに対してオフ動作がされたのちオン動作がされた場合において、
    オフ動作がされた時の前記燃料タンクの圧力を基準としたオン動作がされたときの前記燃料タンクの圧力の比率が所定値以上となっている場合に前記混合ガスの前記充填直後であると判断する請求項6に記載の燃料組成推定方法。
  8. 前記オン動作と前記オフ動作の間に車両の前記燃料タンクのリッドの開動作が行われた場合に前記燃料タンクの圧力が前記所定値上昇しているか否か判断する請求項7に記載の燃料組成推定方法。
  9. 前記混合ガスが2種類の成分を含む場合において、
    前記燃料タンクにおいて互いに異なる時間に検知した2つの圧力の差分と前記燃料タンクにおいて互いに異なる当該時間に検知した2つの温度の差分に基づいて前記混合ガスの圧力係数を表す前記特性方程式を算出し、
    当該特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記2種類の成分の組成比を推定する請求項1に記載の燃料組成推定方法。
  10. 前記燃料タンクにおける前記混合ガスの圧力を検知する前記圧力センサにおいて互いに異なる時間に検知した2つの圧力の差分と前記燃料タンクにおける前記混合ガスの温度を検知する前記温度センサにおいて互いに異なる当該時間に検知した2つの温度の差分に基づいて前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す前記特性方程式をさらに一つ算出することで(N+1)個の前記特性方程式を算出し、
    当該(N+1)個の前記特性方程式と、前記組成方程式と、からなる前記連立方程式に基づいて、前記混合ガスの(N+2)種類の成分の組成比を推定する請求項2に記載の燃料組成推定方法。
  11. 燃料電池システムが車両に搭載された場合であって、前記車両のキーに対してオフ動作がされたのちオン動作がされた場合において、
    前記オン動作をしたときの前記燃料タンクの圧力と前記オフ動作をした時の前記燃料タンクの圧力との差分が所定値よりも大きくなった場合に、前記混合ガスの圧力係数を表す前記特性方程式を算出する請求項9または請求項10に記載の燃料組成推定方法。
  12. 複数種類の成分から構成される混合ガスを燃料とする燃料電池と、
    前記混合ガスを蓄える燃料タンクを備えるとともに前記燃料電池に前記混合ガスを供給する燃料供給機構と、
    前記燃料供給機構における前記混合ガスの圧力を検知する圧力センサと、
    前記燃料供給機構における前記混合ガスの温度を検知する温度センサと、
    前記燃料供給機構を制御する制御部と、を備える燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記圧力センサを介して検知する圧力変化と前記温度センサを介して検知する温度変化に基づいて前記混合ガスのジュールトムソン係数を表す特性方程式、及び/若しくは、前記混合ガスの圧力係数を表す特性方程式を算出し、
    当該特性方程式と、前記混合ガスの成分の組成比の合計を表す組成方程式と、からなる連立方程式に基づいて、前記混合ガスの前記複数種類の成分の組成比を推定する燃料電池システム。
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