JP2022175046A - ワイヤーハーネスの分岐構造 - Google Patents

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敬介 岡田
Keisuke Okada
宏明 泉
Hiroaki Izumi
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Abstract

【課題】ワイヤーハーネスの耐久性を低減させずに、ワイヤーハーネスの加工における作業効率を向上するワイヤーハーネスの分岐構造を提供する。【解決手段】ワイヤーハーネスの分岐構造1は、ワイヤーハーネス5の幹線10、ワイヤーハーネス5の枝線20及びクリップ7を備える。ワイヤーハーネス5の分岐部30において、枝線20は、幹線10から分岐する。クリップ7は、基部41を備える。基部41は、基部41の第1面41a側で車体パネル3に固定される。分岐部30は、基部41の第2面41b側で基部41に固定される。分岐部30と、分岐部30から離れた離間位置P3との間において、枝線20は、幹線10に沿って配置される。離間位置P3の近傍において、幹線10及び枝線20にテープ61を巻き付けることにより、枝線20は幹線10に固定される。離間位置P3において、枝線20は、幹線10から離れるように配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーハーネスの分岐構造に関する。
従来、ワイヤーハーネスを車両に配策する際に、車両の車体パネルにワイヤーハーネスを固定した位置から離れた離間位置に、ワイヤーハーネスの分岐部が配置されることがある。
ワイヤーハーネスの分岐部は、ワイヤーハーネスの幹線と、幹線から分岐したワイヤーハーネスの枝線とからなる。幹線から分岐した枝線は、幹線が延びる方向とは異なる方向に延びる。
このような構成により、ワイヤーハーネスの固定位置から離れた離間位置において、幹線及び枝線を異なる方向に配置することができる。
一般的に、ワイヤーハーネスの分岐部には、幹線を形成する電線束と、枝線を形成する電線束とが露出した露出領域が設けられる。このため、ワイヤーハーネスの分岐部には、露出した電線束を保護するために、保護部材が取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された保護部材は、合成樹脂で形成され、かつ、幹線収容部及び枝線収容部を備える。分岐部における幹線を幹線収容部に収容させ、かつ、分岐部における枝線を枝線収容部に収容させることにより、ワイヤーハーネスの分岐部に保護部材を取り付けることができる。
これにより、ワイヤーハーネスの分岐部において、露出した電線束が、車体パネルの金属バリ、エッジなどに直接干渉するのを回避して、ワイヤーハーネスの耐久性を向上することができる。
特開2014-110722号公報
しかしながら、この場合、ワイヤーハーネスの分岐部に保護部材を取り付けるため、ワイヤーハーネスの加工において、工程数及び部品数が増加する。
特に、保護部材の取付において、分岐部における幹線を幹線収容部に収容させ、かつ、分岐部における枝線を枝線収容部に収容させる必要があり、取付作業に手間がかかる。
また、保護部材の取付において、複数種類の部品の中から、分岐部における幹線及び枝線のサイズに適合した保護部材を選択する必要があり、取付作業に手間がかかる。
このため、保護部材の取付による工程数及び部品数の増加により、ワイヤーハーネスの加工に時間がかかり、作業効率が低下する可能性がある。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、ワイヤーハーネスの固定位置から離れた離間位置において、ワイヤーハーネスの幹線及び枝線を異なる方向に配置する場合でも、ワイヤーハーネスの耐久性を低減させずに、ワイヤーハーネスの加工における作業効率を向上し得るワイヤーハーネスの分岐構造を提供することにある。
本発明の態様に係るワイヤーハーネスの分岐構造は、ワイヤーハーネスの幹線と、前記幹線から分岐する前記ワイヤーハーネスの枝線と、前記枝線が前記幹線から分岐する前記ワイヤーハーネスの分岐部を、車両の被固定部材に固定するクリップと、を備え、前記クリップは、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基部と、前記基部の第1面から突出する係止部と、を備え、前記被固定部材に形成された係止孔に前記係止部を係止することにより、前記基部は、前記基部の第1面側で被固定部材に固定され、前記分岐部を前記基部の第2面に配置して、前記分岐部における幹線の一端及び前記基部に、第1テープ部材を巻き付け、かつ、前記分岐部における幹線の他端、前記分岐部における前記枝線の一端及び前記基部に、第2テープ部材を巻き付けることにより、前記分岐部は、前記基部の第2面側で前記基部に固定され、前記分岐部と、前記分岐部から離れた離間位置との間において、前記枝線は、前記幹線に沿って配置され、前記離間位置の近傍において、前記幹線及び前記枝線に、第3テープ部材を巻き付けることにより、前記枝線は前記幹線に固定され、前記離間位置において、前記枝線は、前記幹線から離れるように配置される。
本発明によれば、ワイヤーハーネスの固定位置から離れた離間位置において、ワイヤーハーネスの幹線及び枝線を異なる方向に配置する場合でも、ワイヤーハーネスの耐久性を低減させずに、ワイヤーハーネスの加工における作業効率を向上し得るワイヤーハーネスの分岐構造を提供することができる。
図1は、本実施形態に係るワイヤーハーネスの分岐構造の側面図である。 図2は、図1の矢印IIから見たワイヤーハーネスの分岐構造の平面図である。 図3は、図1に示したワイヤーハーネスの分岐部の拡大図である。 図4は、比較例に係るワイヤーハーネスの分岐構造の側面図である。 図5は、本実施形態の第1変形例に係るクリップの斜視図である。 図6は、本実施形態の第2変形例に係るワイヤーハーネスの分岐構造の平面図である。
[本実施形態]
以下、図面を用いて、本実施形態に係るワイヤーハーネスの分岐構造1について詳細に説明する。なお、同一の機能や構成には、同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
最初に、ワイヤーハーネスの分岐構造1を形成する各部材の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係るワイヤーハーネスの分岐構造1の側面図である。図2は、図1の矢印IIから見たワイヤーハーネスの分岐構造1の平面図である。図1及び図2に示すように、ワイヤーハーネスの分岐構造1は、車体パネル3、ワイヤーハーネス5、及びクリップ7,7を備える。クリップ7の数は2つに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。
図1及び図2に示したX方向は、ワイヤーハーネス5の幹線10が延びる方向(長さ方向)に対応する。図1及び図2に示したY方向は、幹線10の幅方向に対応し、かつ、X方向に直交する。図1及び図2に示したZ方向は、幹線10の高さ方向に対応し、かつ、X方向及びY方向に直交する。本実施形態では、X方向及びY方向は、車体パネル3に平行な方向でもある。本実施形態では、Z方向は、車体パネル3に垂直な方向でもある。
車体パネル3は、車両に設けられて、係止孔3a,3aを有する。車体パネル3は、被固定部材とも呼称される。本実施形態では、車体パネル3は、X‐Y平面に平行な平面状に形成されているが、これに限定されない。例えば、車体パネル3は、曲面状に形成されてもよい。
係止孔3a,3aは、後述するワイヤーハーネス5の固定位置P1,P2に形成されて、車体パネル3を貫通する。後述するように、係止孔3a,3aには、クリップ7,7が挿入される。係止孔3aの数は2つに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。
ワイヤーハーネス5は、クリップ7,7を用いて、車体パネル3に固定される。車体パネル3にワイヤーハーネス5を固定した位置は、ワイヤーハーネス5の固定位置と呼称される。図1では、ワイヤーハーネス5の固定位置P1,P2が示されている。
ワイヤーハーネス5は、幹線10、枝線20、及び分岐部30を含む。幹線10は、電線束11及びコルゲートチューブ13を有する。後述する分岐部30の露出領域31(図3参照)を除いて、電線束11は、コルゲートチューブ13に収容される。露出領域31において、電線束11は、コルゲートチューブ13から露出する。電線束11は、第1電線束と呼称される。コルゲートチューブ13は、第1外装部材と呼称される。なお、図1では、幹線10は、X方向に沿って直線状に延びているが、これに限定されない。例えば、幹線10は、複数個所で屈曲しつつ、直線状に延びてもよい。幹線10は、曲線状に延びていてもよい。
枝線20は、電線束21及びコルゲートチューブ23を有する。後述する分岐部30の露出領域31(図3参照)を除いて、電線束21は、コルゲートチューブ23に収容される。露出領域31において、電線束21は、コルゲートチューブ23から露出する。電線束21は、第2電線束と呼称される。コルゲートチューブ23は、第2外装部材と呼称される。なお、図2では、枝線20は、幹線10よりも細く示されているが、これに限定されない。
分岐部30は、固定位置P1に設けられる。分岐部30において、枝線20は、幹線10から分岐する。枝線20は、分岐部30と、分岐部30から離れた離間位置P3との間において、幹線10に沿って配置される。
離間位置P3の近傍において、枝線20は、テープ61を用いて幹線10に固定される。なお、図1では、テープ61の数は1つであるが、これに限定されない。例えば、分岐部30と離間位置P3との間の領域に、複数のテープ61を巻き付けて、枝線20を幹線10に固定してもよい。
離間位置P3において、枝線20は、幹線10から離れるように配置される。なお、図1では、枝線20は、車体パネル3に垂直な方向(Z方向)に延びているが、これに限定されない。例えば、枝線20は、離間位置P3から、車体パネル3と平行な方向(例えば、Y方向)に延びてもよい。枝線20は、離間位置P3から、車体パネル3に対して、所定角度だけ傾斜する方向に延びてもよい。
図3は、図1に示した分岐部30の拡大図である。なお、図3では、後述するクリップ7の基部41及びテープ51,53を、二点鎖線で示している。図3に示すように、分岐部30は、露出領域31を有する。露出領域31は、コルゲートチューブ13から露出した電線束11と、及びコルゲートチューブ23から露出した電線束21とによって形成される。
コルゲートチューブは、可撓性のチューブであるため、枝線20が幹線10から分岐した分岐部30を覆うことは難しい。このため、分岐部30には、露出領域31が設けられる。
露出領域31において、電線束21は、車体パネル3に垂直な方向(Z方向)に向けて、電線束11から分岐する。電線束11から分岐した電線束21は、車体パネル3と平行な方向(X方向)に折り曲げられて、電線束11に沿って配置される。このように、露出領域31において、電線束11,21は、幹線10の高さ方向(Z方向)に並んで配置される。
分岐部30における露出領域31を除いた領域は、電線束11を収容したコルゲートチューブ13と、電線束21を収容したコルゲートチューブ23とによって形成される。このため、分岐部30における幹線10の一端311及び他端313の各々は、幹線10の電線束11を収容したコルゲートチューブ13で形成される。分岐部30における枝線20の一端321は、枝線20の電線束21を収容したコルゲートチューブ23で形成される。
図1に示すように、各クリップ7は、基部41及び係止部43を含む。基部41は、第1面41a及び第2面41bを有する。後述するように、クリップ7を車体パネル3に固定した状態において、第1面41aは、車体パネル3に対向する。第2面41bは、第1面41aの反対側に位置する。後述するように、ワイヤーハーネス5をクリップ7に固定した状態において、第2面41bは、ワイヤーハーネス5に対向する。
係止部43は、基部41の第1面41aの中央から突出するように、第1面41aに設けられる。係止部43は、軸部45及び一対の弾性アーム47,47を有する。軸部45は、基部41の第1面41aの中央から垂直に延びる。
弾性アーム47,47は、軸部45の先端に設けられ、軸部45を挟んで互いに対向する。弾性アーム47,47は、軸部45の先端から、基部41の第1面41aに向けて、互いに離れつつ斜めに延びる。弾性アーム47の数は、2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
次に、ワイヤーハーネスの分岐構造1を形成する各部材の固定方法を説明する。最初に、ワイヤーハーネス5をクリップ7,7に固定する方法を説明する。
図1及び図2に示すように、固定位置P1において、ワイヤーハーネス5の分岐部30は、テープ51,53を用いて、クリップ7の基部41に固定される。具体的には、図3に示すように、テープ51は、分岐部30における幹線10の一端311及びクリップ7の基部41に巻き付けられる。テープ53は、分岐部30における幹線10の他端313、分岐部30における枝線20の一端321、及びクリップ7の基部41に巻き付けられる。これにより、分岐部30は、基部41の第2面41b側で基部41に固定される。
図2に示すように、固定位置P1における幹線10の長さ方向(X方向)において、第2面41bの長さL1は、分岐部30の露出領域31の長さL2よりも大きい。固定位置P1における幹線10の幅方向(Y方向)において、第2面41bの長さL3は、分岐部30の露出領域31の長さL4よりも大きい。このような構成により、ワイヤーハーネス5の分岐部30をクリップ7の基部41に配置した状態で、第2面41bは、少なくとも、分岐部30の露出領域31を完全に覆うことができる。
固定位置P2において、ワイヤーハーネス5は、テープ55,57を用いて、クリップ7の基部41に固定される。具体的には、テープ55,57は、幹線10と基部41に巻き付けられる。これにより、ワイヤーハーネス5は、基部41の第2面41b側で基部41に固定される。
テープ51は、第1テープ部材と呼称される。テープ53は、第2テープ部材と呼称される。なお、上述した幹線10及び枝線20に巻き付けられるテープ61は、第3テープ部材と呼称される。
次に、クリップ7を車体パネル3に固定する方法を説明する。
図1及び図2に示すように、固定位置P1,P2の各々において、車体パネル3に形成された係止孔3aに係止部43を係止することにより、クリップ7は、車体パネル3に固定される。具体的には、基部41の第1面41a側において、係止部43の軸部45の先端から、係止部43を係止孔3aに挿入し始めると、弾性アーム47,47は、係止孔3aの内壁によって、軸部45に向けて押圧されて狭まる。
係止部43を係止孔3aに挿入し終わると、弾性アーム47,47は、弾性復元作用により、軸部45から離れて拡がり、弾性アーム47,47の先端に形成された突部が、係止孔3aの周縁部に係合される。これにより、係止部43が係止孔3aに係止されて、クリップ7は、基部41の第1面41a側で車体パネル3に固定される。
このように、クリップ7を車体パネル3に固定した状態において、基部41の第1面41aは、車体パネル3に対向する。ワイヤーハーネス5をクリップ7に固定した状態において、基部41の第2面41bは、ワイヤーハーネス5に対向する。このような構成により、車体パネル3とワイヤーハーネス5の分岐部30との間には、クリップ7の基部41が介在する。
[作用・効果]
本実施形態によれば、ワイヤーハーネスの分岐構造1は、ワイヤーハーネス5の幹線10と、ワイヤーハーネス5の枝線20と、クリップ7とを備える。枝線20は、幹線10から分岐する。クリップ7は、枝線20が幹線10から分岐するワイヤーハーネス5の分岐部30を、車両の車体パネル3に固定する。
クリップ7は、基部41及び係止部43を備える。基部41は、第1面41aと、第1面41aの反対側に位置する第2面41bとを有する。係止部43は、基部41の第1面41aから突出する。
基部41は、車体パネル3に形成された係止孔3aに係止部43を係止することにより、基部41の第1面41a側で車体パネル3に固定される。分岐部30は、基部41の第2面41bに配置される。分岐部30における幹線10の一端311及び基部41に、テープ51が巻き付けられる。分岐部30における幹線10の他端313、分岐部30における枝線20の一端321及び基部41に、テープ53が巻き付けられる。これにより、分岐部30は、基部41の第2面41b側で基部41に固定される。
このような構成により、車体パネル3とワイヤーハーネス5の分岐部30との間には、クリップ7の基部41が介在する。このため、分岐部30において、露出した電線束11,21が、車体パネル3の金属バリ、エッジなどに直接干渉するのを回避して、ワイヤーハーネス5の耐久性を向上することができる。
また、分岐部30に保護部材を取り付ける必要がないため、ワイヤーハーネス5の加工における工程数及び部品数を低減することができる。このため、ワイヤーハーネス5の加工における作業効率を向上することができる。
本実施形態によれば、ワイヤーハーネス5の分岐部30と、分岐部30から離れた離間位置P3との間において、ワイヤーハーネス5の枝線20は、ワイヤーハーネス5の幹線10に沿って配置される。離間位置P3の近傍において、幹線10及び枝線20にテープ61を巻き付けることにより、枝線20は幹線10に固定される。離間位置P3において、枝線20は、幹線10から離れるように配置される。
このような構成により、ワイヤーハーネス5の固定位置P1から離れた離間位置P3において、ワイヤーハーネス5の幹線10及び枝線20を異なる方向に簡易に配置することができる。また、分岐部30と離間位置P3との間において、枝線20は幹線10に固定されているため、枝線20が他部材と干渉するのを回避することができる。
したがって、本実施形態によれば、ワイヤーハーネス5の固定位置P1から離れた離間位置P3において、ワイヤーハーネス5の幹線10及び枝線20を異なる方向に配置する場合でも、ワイヤーハーネス5の耐久性を低減させずに、ワイヤーハーネス5の加工における作業効率を向上し得る。
本実施形態によれば、ワイヤーハーネス5の幹線10は、電線束11と、電線束11を収容するコルゲートチューブ13とを有する。ワイヤーハーネス5の枝線20は、分岐部30において電線束11から分岐した電線束21と、電線束21を収容するコルゲートチューブ23とを有する。
分岐部30は、コルゲートチューブ13から露出した電線束11と、コルゲートチューブ23から露出した電線束21とによって形成される露出領域31を有する。分岐部30における幹線10の一端311及び他端313の各々は、電線束11を収容したコルゲートチューブ13で形成される。分岐部30における枝線20の一端321は、電線束21を収容したコルゲートチューブ23で形成される。
上述したように、車体パネル3とワイヤーハーネス5の分岐部30との間には、クリップ7の基部41が介在する。したがって、このような構成により、分岐部30の露出領域31は、基部41によって覆われる。このため、露出領域31において、露出した電線束11,21が、車体パネル3の金属バリ、エッジなどに直接干渉するのを回避して、ワイヤーハーネス5の耐久性を向上することができる。
[比較例]
図4は、比較例に係るワイヤーハーネスの分岐構造1aの側面図である。図4に示すように、ワイヤーハーネスの分岐構造1aでは、ワイヤーハーネスの分岐構造1と比較して、分岐部30が、離間位置P3に設けられている。
固定位置P1において、ワイヤーハーネス5は、テープ51,53aを用いて、クリップ7の基部41に固定される。具体的には、テープ51,53aは、幹線10及び基部41に巻き付けられる。これにより、ワイヤーハーネス5は、基部41に固定される。
固定位置P2において、ワイヤーハーネス5は、ワイヤーハーネスの分岐構造1と同様の方法で、基部41に固定される。固定位置P1,P2の各々において、クリップ7は、ワイヤーハーネスの分岐構造1と同様の方法で、車体パネル3に固定されている。
離間位置P3において、幹線10から分岐した枝線20は、幹線10から離れるように配置される。本比較例では、枝線20は、車体パネル3に垂直な方向(Z方向)に延びる。
分岐部30の露出領域31において、電線束21は、車体パネル3に垂直な方向(Z方向)に向けて、電線束11から分岐する。電線束11から分岐した電線束21は、車体パネル3に垂直な方向(Z方向)に延びる。
分岐部30には、露出した電線束11,21を保護するために、保護部材70が取り付けられる。保護部材70は、幹線収容部71及び枝線収容部73を備える。幹線収容部71は、分岐部30における幹線10を収容する。枝線収容部73は、分岐部30における枝線20を収容する。
ワイヤーハーネスの分岐構造1aでは、分岐部30が、離間位置P3に形成されているため、保護部材70が分岐部30に取り付けられる。このため、ワイヤーハーネスの分岐構造1と比較して、ワイヤーハーネス5の加工において、工程数及び部品数が増加する。
具体的には、保護部材70の取付において、分岐部30における幹線10を幹線収容部71に収容させ、かつ、分岐部30における枝線20を枝線収容部73に収容させる必要があり、取付作業に手間がかかる。また、保護部材70の取付において、複数種類の部品の中から、分岐部30における幹線10及び枝線20のサイズに適合した保護部材70を選択する必要があり、取付作業に手間がかかる。
これに対して、ワイヤーハーネスの分岐構造1では、上述したように、分岐部30が、固定位置P1に形成されている。このため、分岐部30に保護部材70を取り付ける必要がないため、ワイヤーハーネス5の加工を簡素化することができる。
[第1変形例]
上述した実施形態では、クリップ7の基部41は、平面状に形成された第2面41bを有しているが、これに限定されない。図5は、本実施形態の第1変形例に係るクリップ7aの斜視図である。図5に示すように、クリップ7aは、基部411及び係止部43を含む。基部411は、第1面41a及び第2面411bを有する。
第2面411bは、ワイヤーハーネス5の外周形状に沿って形成されている。具体的には、第2面411bは、ワイヤーハーネス5の分岐部30における幹線10の一端311及び他端313の各々を形成するコルゲートチューブ13の外周形状に沿って形成される。
このような構成により、固定位置P1において、ワイヤーハーネス5をクリップ7に固定する際、分岐部30における幹線10の一端311及び他端313において、基部411の第2面411bは、コルゲートチューブ13の外周に当接する。このため、分岐部30における幹線10の一端311及びクリップ7aの基部411に、テープ51を巻き付ける際に、幹線10が、基部411からずれるのを防止することができる。同様に、分岐部30における幹線10の他端313、分岐部30における枝線20の一端321及びクリップ7aの基部411に、テープ53を巻き付ける際に、幹線10が、基部411からずれるのを防止することができる。したがって、車体パネル3とワイヤーハーネス5の分岐部30との間に、クリップ7aの基部411を確実に介在させることができる。
[第2変形例]
上述した実施形態では、露出領域31において、電線束11,21は、幹線10の高さ方向(Z方向)に並んで配置された(図1~3参照)が、これに限定されない。図6は、本実施形態の第2変形例に係るワイヤーハーネスの分岐構造1bの平面図である。図6に示すように、露出領域31において、電線束21は、電線束11に垂直であり、かつ、車体パネル3に平行な方向(Y方向)に向けて、電線束11から分岐する。電線束11から分岐した電線束21は、車体パネル3と平行な方向(X方向)に折り曲げられて、電線束11に沿って配置される。このように、露出領域31において、電線束11,21は、幹線10の幅方向(Y方向)に並んで配置される。
このような構成によっても、ワイヤーハーネス5の固定位置P1から離れた離間位置P3において、ワイヤーハーネス5の幹線10及び枝線20を異なる方向に配置することができる。
なお、本変形例では、クリップ7の基部41は、第2面41bに加えて、第2面41bに連接した補助面41cを有する。第2面41bは、ワイヤーハーネスの分岐構造1と同様に、少なくとも、露出領域31における電線束11を覆う。補助面41cは、少なくとも、露出領域31における電線束21を覆う。なお、ワイヤーハーネスの分岐構造1bでは、第2面41b及び補助面41cは、第2面と総称される。
[第3変形例]
上述した実施形態では、テープ51(第1テープ部材)、テープ53(第2テープ部材)、及びテープ61(第3テープ部材)は、別々に設けられているが、これに限定されない。例えば、テープ51,53,61は、1つの連続したテープで構成されてもよい。この場合、分岐部30における幹線10の一端311から、離間位置P3の近傍まで、1つの連続したテープが巻き付けられる。これにより、1つの連続したテープを用いて、分岐部30をクリップ7の基部41に固定し、かつ、枝線20を幹線10に固定することができる。
テープ51,53は、1つの連続したテープで構成されてもよい。この場合、分岐部30における幹線10の一端311から、分岐部30における幹線10の他端313及び枝線20の一端321まで、1つの連続したテープが巻き付けられる。これにより、1つの連続したテープを用いて、分岐部30をクリップ7の基部41に固定することができる。
テープ53,61は、1つの連続したテープで構成されてもよい。この場合、分岐部30における幹線10の他端313及び枝線20の一端321から、離間位置P3の近傍まで、1つの連続したテープが巻き付けられる。これにより、1つの連続したテープを用いて、分岐部30における幹線10の他端313及び枝線20の一端321をクリップ7の基部41に固定し、かつ、枝線20を幹線10に固定することができる。
なお、第1~第3変形例の各々は、他の変形例と組み合わせて、上述した実施形態に適用することができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
1,1b ワイヤーハーネスの分岐構造
3 車体パネル
3a 係止孔
5 ワイヤーハーネス
7,7a クリップ
10 幹線
20 枝線
11,21 電線束
13,23 コルゲートチューブ
30 分岐部
31 露出領域
41,411 基部
41a 第1面
41b 第2面
41c 補助面
43 係止部
51,53,61 テープ
P1 固定位置
P3 離間位置
311,321 一端
313 他端

Claims (3)

  1. ワイヤーハーネスの幹線と、
    前記幹線から分岐する前記ワイヤーハーネスの枝線と、
    前記枝線が前記幹線から分岐する前記ワイヤーハーネスの分岐部を、車両の被固定部材に固定するクリップと、
    を備え、
    前記クリップは、
    第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基部と、
    前記基部の第1面から突出する係止部と、を備え、
    前記被固定部材に形成された係止孔に前記係止部を係止することにより、前記基部は、前記基部の第1面側で被固定部材に固定され、
    前記分岐部を前記基部の第2面に配置して、前記分岐部における幹線の一端及び前記基部に、第1テープ部材を巻き付け、かつ、前記分岐部における幹線の他端、前記分岐部における前記枝線の一端及び前記基部に、第2テープ部材を巻き付けることにより、前記分岐部は、前記基部の第2面側で前記基部に固定され、
    前記分岐部と、前記分岐部から離れた離間位置との間において、前記枝線は、前記幹線に沿って配置され、
    前記離間位置の近傍において、前記幹線及び前記枝線に、第3テープ部材を巻き付けることにより、前記枝線は前記幹線に固定され、
    前記離間位置において、前記枝線は、前記幹線から離れるように配置されるワイヤーハーネスの分岐構造。
  2. 前記幹線は、第1電線束と、前記第1電線束を収容する第1外装部材とを有し、
    前記枝線は、前記分岐部において前記第1電線束から分岐した第2電線束と、前記第2電線束を収容する第2外装部材とを有し、
    前記分岐部は、前記第1外装部材から露出した前記第1電線束と、前記第2外装部材から露出した前記第2電線束とによって形成される露出領域を有し、
    前記分岐部における前記幹線の一端及び他端の各々は、前記第1電線束を収容した前記第1外装部材で形成され、
    前記分岐部における前記枝線の一端は、前記第2電線束を収容した前記第2外装部材で形成される請求項1に記載のワイヤーハーネスの分岐構造。
  3. 前記基部の第2面は、前記ワイヤーハーネスの外周形状に沿って形成されている請求項1に記載のワイヤーハーネスの分岐構造。
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