JP2022171027A - 基板支持部及び処理装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022171027000001
【課題】静電チャックの温度分布の均一性を向上させる基板支持部及び処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置において、プラズマ処理チャンバ内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する基板支持部は、被処理体を載置する静電チャック113と、静電チャックの載置面を有し、静電チャックの載置面にて静電チャックを支持する基台116と、静電チャックと基台との間に配置される接着剤117による第1接着層と、静電チャックと基台との間にて第1接着層の周囲に配置される充填剤118による第1充填層と、を有する。第1充填層は、基台の周方向において異なる熱伝導率を有する。
【選択図】図3

Description

本開示は、基板支持部及び処理装置に関する。
例えば、特許文献1は、基台の凹部にペースト状の接着剤を塗布し、凹凸やうねりを緩和することで、静電チャックの温度分布の均一性が低下することを抑制する技術が開示されている。
特開2017-112299号公報
本開示は、静電チャックの温度分布の均一性を向上させることができる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、被処理体を載置する静電チャックと、前記静電チャックの載置面を有し、前記静電チャックの載置面にて前記静電チャックを支持する基台と、前記静電チャックと前記基台との間に配置される第1接着層と、前記静電チャックと前記基台との間にて前記第1接着層の周囲に配置される第1充填層と、を有し、前記第1充填層は前記基台の周方向において異なる熱伝導率を有する、基板支持部が提供される。
一の側面によれば、静電チャックの温度分布の均一性を向上させることができる。
実施形態に係るプラズマ処理システムの一例を示す図。 実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す断面模式図。 実施形態に係る基板支持部の一例を示す図。 図3のA-A断面図。 実施形態に係る基板支持部及びエッジリングの一例を示す断面模式図。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[基板処理システム]
一実施形態において、図1に示すプラズマ処理システムは、プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理装置1は、一実施形態に係る処理装置の一例である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、基板支持部11及びプラズマ生成部12を含む。プラズマ処理チャンバ10は、プラズマ処理空間を有する。また、プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間に供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。ガス供給口は、後述するガス供給部20に接続され、ガス排出口は、後述する排気システム40に接続される。基板支持部11は、プラズマ処理空間内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する。
プラズマ生成部12は、プラズマ処理空間内に供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマを生成するように構成される。プラズマ処理空間において形成されるプラズマは、容量結合プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)、誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)、ECRプラズマ(Electron-Cyclotron-resonance plasma)、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)、又は、表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)等であってもよい。また、AC(Alternating Current)プラズマ生成部及びDC(Direct Current)プラズマ生成部を含む、種々のタイプのプラズマ生成部が用いられてもよい。一実施形態において、ACプラズマ生成部で用いられるAC信号(AC電力)は、100kHz~10GHzの範囲内の周波数を有する。従って、AC信号は、RF(Radio Frequency)信号及びマイクロ波信号を含む。一実施形態において、RF信号は、200kHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2に格納されたプログラム及びレシピに基づいて種々の制御動作を行うように構成され得る。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
次に、図2を参照しながら処理装置1の一例としての容量結合型のプラズマ処理装置1の構成例について説明する。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。側壁10aは接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。一実施形態において、本体部111は、基台116及び静電チャック113を含む。基台116は、導電性部材を含む。基台116は、アルミニウム又はチタンから形成されている。基台116の導電性部材は下部電極として機能する。静電チャック113は、基台116の上に配置される。静電チャック113は、セラミックスから形成されている。本体部111は、被処理体の一例である基板(ウェハ)Wを支持するための中央領域(基板支持面)111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域(リングアセンブリ112の載置面111b)とを有する。静電チャック113の上面は、基板支持面111aであり、基板支持面111aに基板Wを載置する。静電チャック113に埋設されたチャック電極113bに直流電圧を印加することで、基板Wを基板支持面111aに吸着保持する。基台116の中央領域は静電チャック113の載置面111cであり、載置面111cを囲む基台116の外周領域はリングアセンブリ112の載置面111bである。リングアセンブリ112の載置面111b(本体部111の環状領域111b)は、平面視で本体部111の中央領域111a(静電チャック113の載置面111c)を囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。1又は複数の環状部材のうち少なくとも1つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部11は、静電チャック113、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。本開示では、基台116の内部に流路115を有し、流路115には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と基板支持面111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含む。伝熱ガス供給部は、伝熱ガス源119及び伝熱ガスライン119aを有する。基台116は貫通孔114を有し、基台116に設けられた貫通孔114は、静電チャック113を貫通する貫通孔113cに連通する。伝熱ガス源119から出力された伝熱ガスは、伝熱ガスライン119a、貫通孔114及び貫通孔113cを介して基板Wの裏面に供給される。
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、導電性部材を含む。シャワーヘッド13の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する少なくとも1つの流量変調デバイスを含んでもよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、ソースRF信号及びバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ生成部12の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を基板支持部11の導電性部材に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、13MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給される。第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、400kHz~13.56MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、基板支持部11の導電性部材に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、基板支持部11の導電性部材に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のDC信号は、基板支持部11の導電性部材に印加される。一実施形態において、第1のDC信号が、静電チャック内の電極のような他の電極に印加されてもよい。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、シャワーヘッド13の導電性部材に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、シャワーヘッド13の導電性部材に印加される。種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号がパルス化されてもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
[静電チャックの温度分布]
次に、静電チャック113の温度分布について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、実施形態に係る本体部111の中央領域(基板支持面)111aの下方の静電チャック113と基台116との接着を示す図である。図4は、図3のA-A断面図である。
図3を参照すると、静電チャック113と基台116との間には、接着剤117及び充填剤118が配置されている。接着剤117及び充填剤118により静電チャック113と基台116とが接着される。接着剤117は、静電チャック113と基台116との間に配置される第1接着層の一例である。充填剤118は、静電チャック113と基台116との間にて接着剤117の周囲に配置される第1充填層の一例である。充填剤118は、接着機能を有するが、接着機能がなくてもよい。
接着剤117の周囲は、静電チャック113の最外周領域であり、最外周領域に充填剤118が配置される。図3のA-A断面である図4を参照すると、充填剤118は、静電チャック113の最外周領域の全周において接着剤117を覆う。
基板支持部11の製造では、シミュレーション結果に基づき静電チャック113の温度分布が均一となるように基板支持部11の設計が行われ、かかる設計に従い基板支持部11が製造される。しかしながら、実際に製造された基板支持部11では、静電チャック113の温度分布が均一にならない場合が生じる。
現状では、基板支持部11の製造後に構造を変更して静電チャック113の温度分布を均一にする方法がないため、静電チャック113の温度分布の不均一が許容範囲を超える場合には基板支持部11の再設計及び再製造が必要になる。そこで、基板支持部11の製造時及び製造後において、静電チャック113の温度分布を均一にする方法が望まれる。
そこで、本開示では、基板支持部11の製造時及び製造後において、静電チャック113の温度分布の均一性を向上させることが可能な基板支持部11を提供する。そのために、本開示の静電チャック113では、接着剤117の周囲に充填剤118を設ける。充填剤118は、プラズマ耐性を有するため、接着剤117の全周に配置され、接着剤117がプラズマに露出しないようにする。
接着剤117及び充填剤118には熱伝導性がある。このため、接着剤117の周囲に充填剤118を配置しない場合、接着剤117の周囲の接着剤117を配置していない静電チャック113の最外周領域が高温になる。一方、接着剤117を静電チャック113の最外周領域まで配置すると、接着剤117がプラズマに暴露され、消耗する。このため、接着剤117の周囲において全周に充填剤118を配置する。これにより、充填剤118によって、接着剤117がプラズマにより消耗することを抑制しつつ、接着剤117の周囲において静電チャック113の最外周領域が高温になり、静電チャック113の温度分布が不均一になることを防止できる。
加えて、充填剤118は、基台116の周方向において異なる熱伝導率を有する。例えば、充填剤118の熱伝導率を低くした場合、セラミックス板の静電チャック113から導電性材料の基台116に熱が伝わり難くなり、その充填剤118の上部における静電チャック113の温度が上がる。逆に充填剤118の熱伝導率を高くした場合、静電チャック113から基台116に熱が伝わり易くなり、その充填剤118の上部における静電チャック113の温度が下がる。よって、静電チャック113の温度を低くしたい部分の下には、熱伝導率の高い充填剤118を配置することでその部分の静電チャック113の温度を積極的に下げることができる。逆に、静電チャック113の温度を高くしたい部分の下には、熱伝導率の低い充填剤118を配置することでその部分の静電チャック113の温度を積極的に上げることができる。このようにして基台116の周方向において異なる熱伝導率を有する充填剤118を静電チャック113の最外周領域に配置することにより、静電チャック113の温度分布の均一性を高めることができる。
静電チャック113には温度の特異点が生じる。例えば、静電チャック113に設けられた貫通孔113cの付近は熱の伝わりが悪く、温度の特異点になり易い。よって、貫通孔113cの付近には熱伝導率の高い充填剤118を配置する。これにより、貫通孔113cの付近の熱伝導を高くして貫通孔113cが静電チャック113における温度の特異点となることを抑制する。
また、基台116の流路115にブライン等の冷媒が流れることにより流路115の付近は冷やされ易く、温度の特異点になり易い。よって、流路115の付近には熱伝導率の低い充填剤118を配置する。これにより、流路115の付近の熱伝導を低くして流路115が静電チャック113における温度の特異点となることを抑制する。
静電チャック113に配置されたヒータ(図5のヒータ(加熱素子)113a参照)についても同様に、ヒータが配置されている部分は静電チャック113の温度の特異点となり易い。このため、ヒータの付近には熱伝導率の高い充填剤118を配置する。これにより、ヒータの付近の熱伝導を高くしてヒータが静電チャック113における温度の特異点となることを抑制する。なお、特異点となる構造は、これに限らず、静電チャック113及び/又は基台111に設けられたリフターピンの貫通孔、その他の凸部、凹部等が挙げられる。
図4は、図3のA-A断面であり、基台116の周方向において異なる熱伝導率を有する充填剤118の配置の一例を示す。図4の例では、基台116の周方向において異なる熱伝導率を有する充填剤118a、118bを示している。ただし、充填剤118a、118bの配置は一例であり、これに限らない。また、充填剤118が持つ熱伝導率の値は2つに限られず、複数の組み合わせであってよい。
図4に示すように、熱の伝わりが悪くなり易い貫通孔113cの付近には充填剤118aの熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する充填剤118bを配置する。これにより、貫通孔113cの付近の熱伝導を高くして貫通孔113cが温度の特異点となることを抑制する。貫通孔113c以外にも温度の特異点となる箇所がある。図4ではその他の特異点となる構造の図示を省略するが、以上から、貫通孔113c及びその他の温度の特異点に応じて、熱伝導率の低い充填剤118aと熱伝導率の高い充填剤118bの配置及び範囲を定める。
図4の例では、充填剤118の熱伝導率を充填剤118aが持つ熱伝導率と、充填剤118bが持つ熱伝導率の2種類で示したが、これに限らない。静電チャック113の凹凸、穴の構造及び形状、その他の構成に対して様々な熱伝導率の充填剤118を配置することにより、静電チャック113の温度分布の均一性をより高めることができる。例えば、充填剤118は、基台116の周方向の複数個所において熱伝導率が異なってもよい。また、充填剤118は、基台116の周方向に徐々(グラデーション状)に熱伝導率が異なってもよい。また、充填剤118は、異なる熱伝導率材料による高さ方向への多層構造を有してもよい。また、充填剤118は、異なる熱伝導率材料による基台116の径方向への多層構造を有してもよい。
例えば、図5に示すように、静電チャック113は、内部に加熱素子113aを有してもよい。加熱素子113aは、ヒータであってもよいし、ペルチェ素子であってもよい。加熱素子113aは、静電チャック113の温度分布に影響を及ぼすパーツの一つである。よって、加熱素子113aも含めた静電チャック113の構造から温度分布の均一性が得られるように、異なる熱伝導率の充填剤118を配置することが好ましい。ただし、貫通孔113c及び加熱素子113aは静電チャック113の構造およびパーツの一例であり、静電チャック113の温度分布に影響を及ぼすその他の構造や部品も考慮して、充填剤118の熱伝導率が決定される。
また、製造した静電チャック113表面の温度分布を測定し、測定結果を蓄積してビッグデータ化し、機械学習により最適な熱伝導率の充填剤118を配置することもできる。製造した静電チャック113表面の温度分布を測定し、充填剤118を除去し、測定結果に応じて最適な熱伝導率の充填剤118を再充填(リポッティング)してもよい。これにより、静電チャック113に許容できない温度分布の不均一が生じた場合、静電チャック113を再製造することなく、充填剤118のみ除去して適切な熱伝導率の充填剤118を再充填することで温度分布の不均一をなくすことができる。これにより、静電チャック113を再利用することができる。また、静電チャック113の使用状況に応じて静電チャック113の劣化に応じた温度分布の変化に対しても同様に、充填剤118を再充填することで温度分布の不均一を是正することができる。
充填剤118は、所定の熱伝導率を持ち、接着剤117にはないプラズマ耐性を有する。以上から、本開示の基板支持部11では、接着剤117と充填剤118とを分け、接着剤117の周囲に全周において充填剤118を配置する構成とする。
接着剤117は、例えばエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂から形成される。充填剤118は、接着剤117とアルミナセラミックス(Al)とを所望の配合率で配合したものであり、配合率により熱伝導率が決まる。つまり、充填剤118は、接着剤117とアルミナセラミックスとの配合率によって熱伝導率を異ならせることができる。これにより、特定の位置に異なる熱伝導率の充填剤118を配置することができる。例えば、充填剤118は、接着剤117とアルミナセラミックスとを、10:90の割合で配合したものを使用してもよい。つまり、充填剤118の熱伝導は、接着剤117に対するアルミナセラミックスの含有率によって決まる。つまり、充填剤118は、接着剤117とアルミナセラミックスとの配合率を変えることで熱伝導率を変えることができる。
[エッジリング]
次に、リングアセンブリ112がエッジリング112aを含む場合の、エッジリング112aの温度分布の均一性について、図5を参照しながら説明する。図5は、実施形態に係る基板支持部11及びエッジリング112aの一例を示す断面模式図である。
図5に示すように、基台116は、基板Wの周囲に配置されるエッジリング112aの載置面111bを有し、載置面111bにてエッジリング112aを支持する。エッジリング112aと基台116との間には接着剤211が配置されている。接着剤211は、エッジリング112aと基台116との間に配置された第2接着層の一例である。
また、エッジリングと基台116との間には、接着剤211の周囲に充填剤212が配置されている。充填剤212は、エッジリング112aと基台116との間において接着剤211の周囲に配置される第2充填層の一例である。
接着剤211の周囲は、エッジリング112aの最外周領域及び最内周領域を含む。充填剤212は、エッジリング112aの最外周領域及び最内周領域の全周において接着剤211を覆う。充填剤212は、基台116の周方向において異なる熱伝導率を有する。これにより、エッジリング112aの温度分布の均一性を向上させることができる。
接着剤211は、接着剤117と同様にエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂から形成されている。また、充填剤212は、充填剤118と同様に接着剤211とアルミナセラミックスとを所望の配合率で配合したものであり、配合率により熱伝導率が決まる。つまり、充填剤212は、接着剤211とアルミナセラミックスとの配合率によって熱伝導率を異ならせることができる。これにより、エッジリング112aの最外周領域及び最内周領域の全周において異なる熱伝導率の充填剤212を配置することができる。この結果、エッジリング112aの温度分布の均一性を図ることができる。例えば、充填剤212は、基台116の周方向の複数個所において熱伝導率が異なってもよい。また、充填剤212は、基台116の周方向に徐々(グラデーション状)に熱伝導率が異なってもよい。また、充填剤212は、異なる熱伝導率材料による高さ方向への多層構造を有してもよい。また、充填剤212は、異なる熱伝導率材料による基台116の径方向への多層構造を有してもよい。
なお、エッジリング112aの内部に埋設されたエッジリング電極210に直流電圧を印加することでエッジリング112aを基台116に静電吸着させることができる。
以上に説明したように、実施形態の基板支持部及び処理装置によれば、静電チャック113の温度分布の均一性を向上させることができる。また、エッジリング112a(リングアセンブリ112)の温度分布の均一性を向上させることができる。さらに、接着剤の周囲に充填剤を配置することで接着剤の劣化及び消耗を抑制するとともに、従前接着剤をプラズマから保護するために接着剤の周囲に配置した、プラズマ耐性のあるOリングを不要とすることができる。
なお、図5の例では、エッジリング112aと静電チャック113とが一体として形成された基板支持部11を例に挙げて説明した。しかしながら、これに限らず、エッジリング112aと静電チャック113の間で基台116が分離し、エッジリング112aと静電チャック113とが別体として形成された基板支持部11にも適用できる。
今回開示された実施形態に係る基板支持部及び処理装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本開示の処理装置は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。
また、処理装置の一例としてプラズマ処理装置を挙げて説明したが、処理装置は、被処理体に所定の処理(例えば、成膜処理、エッチング処理等)を施す装置であればよく、プラズマ処理装置に限定されるものではない。
1 プラズマ処理装置
2 制御部
2a コンピュータ
2a1 処理部
2a2 記憶部
2a3 通信インターフェース
10 プラズマ処理チャンバ
11 基板支持部
13 シャワーヘッド
21 ガスソース
20 ガス供給部
30 電源
31 RF電源
31a 第1のRF生成部
31b 第2のRF生成部
32a 第1のDC生成部
32b 第2のDC生成部
40 排気システム
111 本体部
112 リングアセンブリ
112a エッジリング
113 静電チャック
113a 加熱素子
115 流路
116 基台
117、211 接着剤
118、212 充填剤

Claims (20)

  1. 被処理体を載置する静電チャックと、
    前記静電チャックの載置面を有し、前記静電チャックの載置面にて前記静電チャックを支持する基台と、
    前記静電チャックと前記基台との間に配置される第1接着層と、
    前記静電チャックと前記基台との間にて前記第1接着層の周囲に配置される第1充填層と、を有し、
    前記第1充填層は前記基台の周方向において異なる熱伝導率を有する、
    基板支持部。
  2. 前記第1接着層の周囲は、前記静電チャックの最外周領域である、
    請求項1に記載の基板支持部。
  3. 前記静電チャックの内部に加熱素子を有する、
    請求項1又は2に記載の基板支持部。
  4. 前記基台の内部に流路を有する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の基板支持部。
  5. 前記第1充填層は、前記基台の周方向の複数個所で熱伝導率が異なる、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の基板支持部。
  6. 前記第1充填層は、前記基台の周方向にグラデーション状に熱伝導率が異なる、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の基板支持部。
  7. 前記第1充填層は、異なる熱伝導率材料による高さ方向への多層構造を有する、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の基板支持部。
  8. 前記第1充填層は、異なる熱伝導率材料による前記基台の径方向への多層構造を有する、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の基板支持部。
  9. 前記第1充填層は、前記静電チャックの最外周領域の全周において前記第1接着層を覆う、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の基板支持部。
  10. 前記基台は、被処理体の周囲に配置されるエッジリングの載置面を有し、前記エッジリングの載置面にて前記エッジリングを支持し、
    さらにエッジリングと、
    前記エッジリングと前記基台との間に配置される第2接着層と、
    前記エッジリングと前記基台との間にて前記第2接着層の周囲に配置される第2充填層と、を有し、
    前記第2充填層は、前記基台の周方向において異なる熱伝導率を有する、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の基板支持部。
  11. 前記第2接着層の周囲は、前記エッジリングの最外周領域及び最内周領域を含む、
    請求項10に記載の基板支持部。
  12. 前記第2充填層は、前記基台の周方向の複数個所で熱伝導率が異なる、
    請求項10又は11に記載の基板支持部。
  13. 前記第2充填層は、前記基台の周方向にグラデーション状に熱伝導率が異なる、
    請求項10~12のいずれか一項に記載の基板支持部。
  14. 前記第2充填層は、異なる熱伝導率材料による高さ方向への多層構造を有する、
    請求項10~13のいずれか一項に記載の基板支持部。
  15. 前記第2充填層は、異なる熱伝導率材料による前記基台の径方向への多層構造を有する、
    請求項10~14のいずれか一項に記載の基板支持部。
  16. 前記第2充填層は、前記エッジリングの最外周領域及び最内周領域の全周において前記第2接着層を覆う、
    請求項10~15のいずれか一項に記載の基板支持部。
  17. 前記第1接着層及び/又は前記第2接着層からなる接着層は、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂から形成される、
    請求項10~16のいずれか一項に記載の基板支持部。
  18. 前記第1充填層及び/又は前記第2充填層からなる充填層は、前記接着層とアルミナセラミックスとを所望の配合率で配合した熱伝導率を有する、
    請求項17に記載の基板支持部。
  19. 前記充填層は、前記配合率を変えることで熱伝導率を変える、
    請求項18に記載の基板支持部。
  20. 被処理体の処理が行われる処理チャンバと、前記処理チャンバ内に配置される基板支持部と、を有する処理装置であって、
    前記基板支持部は、
    前記静電チャックの載置面を有し、前記静電チャックの載置面にて前記静電チャックを支持する基台と、
    前記静電チャックと前記基台との間に配置される第1接着層と、
    前記静電チャックと前記基台との間にて前記第1接着層の周囲に配置される第1充填層と、を有し、
    前記第1充填層は前記基台の周方向において異なる熱伝導率を有する、
    処理装置。
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