JP2022165473A - リシール包装材の製造方法 - Google Patents

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Tomonobu Sekiguchi
圭一 菅野
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Abstract

【課題】再封後の密着性に優れたリシール包装材の製造方法を提供する。【解決手段】少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材の製造方法であって、(1)少なくとも異なるメルトフローレートを示す2種のペレットP1及びペレットP2を混合して混練し、粘着剤組成物を調製する工程1、及び、(2)ヒートシール層と、バリア層との間に、前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成する工程2を有し、前記ペレットP1のメルトフローレートmP1と、前記ペレットP2のメルトフローレートmP2との差(mP1-mP2)は、125g/10min以上325g/10min以下であり、前記工程1でのペレットP1とペレットP2との混合比(wP1:wP2)は、質量比で35:65~65:35である、ことを特徴とするリシール包装材の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、リシール包装材の製造方法に関する。
大容量のヨーグルト、プリン等のカップ容器、お菓子、調味料等の袋包装等、様々な食品等が包装されている。これらの食品等の包装では、開封後に内容物を一度に消費しきれない場合に蓋等を再封(リシール)可能な包装材が採用されている。例えば特許文献1には、ヒートシール層の表面の全部又は一部に再粘着可能な層が形成されてなる包装材料が開示されている。
しかしながら、特許文献1の包装材料は容易に開封可能であり再封は可能であるものの、粘着力が低く、密封性が要求される製品には不向きであり、例えば再封後に容器の口を下に向けると内容物がこぼれるという問題がある。
従って、再封後の密着性に優れたリシール包装材を製造する製造方法の開発が望まれている。
特開2003-112768号公報
本発明は、再封後の密着性に優れたリシール包装材の製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材の製造方法において、粘着剤層を形成する2種のペレットP1及びペレットP2のメルトフローレート差、及び混合比を特定の範囲とすることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の製造方法に関する。
1.少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材の製造方法であって、
(1)少なくとも異なるメルトフローレートを示す2種のペレットP1及びペレットP2を混合して混練し、粘着剤組成物を調製する工程1、及び、
(2)ヒートシール層と、バリア層との間に、前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成する工程2を有し、
前記ペレットP1のメルトフローレートmP1と、前記ペレットP2のメルトフローレートmP2との差(mP1-mP2)は、125g/10min以上325g/10min以下であり、
前記工程1での前記ペレットP1と前記ペレットP2との混合比(wP1:wP2)は、質量比で35:65~65:35である、
ことを特徴とするリシール包装材の製造方法。
2.前記混合比(wP1:wP2)は、質量比で40:60~60:40である、項1に記載の製造方法。
3.前記mP1は、175g/10min以上333g/10min以下である、項1又は2に記載の製造方法。
4.前記mP2は、8g/10min以上150g/10min以下である、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
5.前記バリア層は、アルミニウム箔を含む、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
6.前記バリア層上に、更に、基材層を形成する工程3を有する、項1~5のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法は、再封後の密着性に優れたリシール包装材を製造することができる。
本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の製造方法により製造されるリシール包装材を容器に用いる形態の一例を示す断面模式図である。
本発明の製造方法は、少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材の製造方法であって、(1)少なくとも異なるメルトフローレートを示す2種のペレットP1及びペレットP2を混合して混練し、粘着剤組成物を調製する工程1、及び、(2)ヒートシール層と、バリア層との間に、前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成する工程2を有し、前記ペレットP1のメルトフローレートmP1と、前記ペレットP2のメルトフローレートmP2との差(mP1-mP2)は、125g/10min以上325g/10min以下であり、前記工程1でのペレットP1とペレットP2との混合比(wP1:wP2)は、質量比で35:65~65:35であることを特徴とする。本発明の製造方法により製造されたリシール包装材は、開封時にバリア層が基材層に接着された状態で、基材層を引っ張って開封することにより、バリア層と粘着剤層、又は、粘着剤層とヒートシール層とが界面で剥離し、粘着剤層の一部が露出する。再封(リシール)の際には露出した粘着剤層の表面と、バリア層又はヒートシール層の表面とが再び接着される。本発明の製造方法により製造されたリシール包装材は、粘着剤層が上記組成であることにより、バリア層又はヒートシール層と、粘着剤層とを引き剥がすことができ、且つ、高いリシール性も示すことができる。このため、本発明の製造方法により製造されたリシール包装材は、再封後の密着性に優れている。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。なお、本発明の製造方法により製造されるリシール包装材において、リシール包装材が、例えば容器の蓋に用いられる際に、内容物と接する側(ヒートシール層側)を「裏」又は「下」と称し、その反対側(バリア層側)を「上」と称する場合がある。
本発明の製造方法により製造されるリシール包装材の層構成は、少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有していればよく、具体的構成についてはリシール包装材の用途等に応じて適宜設定すればよい。リシール包装材の層構成の断面図の一例を図1示す。図1では、リシール包装材1は、ヒートシール層11、粘着剤層12、及び、バリア層13をこの順に有している。また、リシール包装材の層構成は、図2のように、バリア層13上に、更に、基材層14を有していてもよい。また、リシール包装材の層構成は、図3のように、ヒートシール層11が下から順にシール層111及び樹脂層112を有していてもよい。また、リシール包装材の層構成は、図4のように、バリア層13が下から順にバリア樹脂層131及びバリア金属層132を有していてもよい。また、リシール包装材の層構成は、図5のように、ヒートシール層11の下に、更に、多孔質層15を有していてもよい。
(工程1)
工程1は、少なくとも異なるメルトフローレートを示す2種のペレットP1及びペレットP2を混合して混練し、粘着剤組成物を調製する工程である。
上記工程1により調製された粘着剤組成物により、リシール包装材の粘着剤層が形成される。粘着剤層は、リシール包装材のシール機能を備え、ヒートシール層又はバリア層の少なくともいずれかの界面とで剥離可能且つ再封後の密着性を示すよう構成された層である。
工程1で用いられるペレットP1のメルトフローレート(以下、「MFR」とも示す。)mP1と、ペレットP2のメルトフローレートmP2との差(mP1-mP2)は、125g/10min以上325g/10min以下である。mP1-mP2が325g/10minを超えると、P1とP2とが相溶し難くなり再封後の密着性を示さない。また、mP1-mP2が125g/10min未満であると、引き剥がしが困難となり、再封後の密着性を示さない。上記mP1-mP2は、例えば、130g/10min以上、140g/10min以上、150g/10min以上、200g/10min以上であってもよく、また、300g/10min以下、250g/10min以下、200g/10min以下であってもよい。
mP1及びmP2は、mP1-mP2が上記範囲であれば特に限定されないが、mP1は、175g/10min以上333g/10min以下が好ましく、また、mP2は、8g/10min以上150g/10min以下が好ましい。
なお、本明細書において、メルトフローレートは、樹脂組成物の溶融時の流動性を表す数であり、MFR値として知られ、JIS K7210-1:2014に基づく測定方法により測定される値である。
ペレットP1及びペレットP2のMFRは、ペレット中の成分の比率を変えることにより調整することができる。
ペレット中に含まれる成分としては、mP1-mP2を上記範囲に調整することができれば特に限定されず、天然ゴム、スチレン系エラストマー等のゴム成分;テルペン樹脂等のタッキファイヤー成分等が挙げられる。また、具体的な成分として、アクリル系ブロック共重合体、アクリル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
工程1におけるペレットP1とペレットP2との混合比(wP1:wP2)は、質量比で35:65~65:35である。混合比が上記範囲外であると、再封後の密着性が低下する。上記混合比は、40:60~60:40が好ましく、45:55~55:45がより好ましい。
粘着剤組成物は、軟化剤等の任意の添加剤を含有していてもよい。任意の添加剤は、ペレットP1及び/又はペレットP2に含まれ、粘着剤組成物に含まれることとなってもよいし、ペレットP1及びペレットP2を混合して混練する際に添加されてもよい。
ペレットP1及びペレットP2を混合して混練する際の混練方法としては特に限定されず、ペレットP1及びペレットP2を押出機に投入し、押出機内で加熱して溶融混練する等の公知の方法により混練することができる。溶融混練の際の加熱温度は、ペレットP1及びペレットP2を形成する樹脂の融点以上の温度であれば特に限定されず、150~200℃程度であればよい。
以上説明した工程1により、粘着剤組成物が調製される。
(工程2)
工程2は、ヒートシール層と、バリア層との間に、上記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成する工程である。
粘着剤層
ヒートシール層と、バリア層との間に、粘着剤層を形成する方法としては特に限定されず、工程1により調製された粘着剤組成物を、ヒートシール層と、バリア層との間に粘着剤組成物を挟む方法によればよい。具体的には、ヒートシール層及びバリア層の一方又は両方がフィルム状に形成されており、ヒートシール層又はバリア層の一方の面に粘着剤組成物を塗布した後、もう一方のフィルムを積層するか、又は、もう一方の層を形成する樹脂組成物を塗布して冷却してもよい。また、三層押出機により、ヒートシール層を形成する樹脂組成物、上記粘着剤組成物、及び、バリア層を形成する樹脂組成物を押出成形して、ヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材を製造してもよい。
工程2において、粘着剤組成物の量は特に限定されず、ヒートシール層と、バリア層との間で20~40g/cmであることが好ましい。粘着剤組成物の量が上記範囲であると、製造されるリシール包装材がより一層強い粘着力を備え、且つ、引き剥がし易くなる。
粘着剤層は、ヒートシール層及びバリア層にヒートシール性を示し、且つ、再粘着性を示すことが好ましい。これにより、リシール包装材が容器等と接着された際に、ヒートシール層及び/又はバリア層と、粘着剤層との間で剥離可能であり、且つ再度接着可能となり、リシール性がより一層向上する。なお、本明細書において、ヒートシール性とは、120~140℃の範囲内で加温して、容器と接着可能な状態となる特性をいう。
ヒートシール層
ヒートシール層を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂としては、ヒートシール性を示すことができれば特に限定されず、例えば、ヒートシール性を示すポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
本発明の製造方法により製造されるリシール包装材において、ヒートシール層は、単層で形成されていてもよく、例えば図3に示すように、複数層で形成されていてもよい。図3では、ヒートシール層11は、シール層111と、樹脂層112により形成されている。
シール層111を形成する樹脂としては、上述のヒートシール性を示す樹脂を用いればよい。また、樹脂層112を形成する樹脂としては、ヒートシール性を示さないポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を用いることができる。
工程2において、ヒートシール層には、弱体化処理を施してもよい。弱体化処理としては、例えば、レーザー、ニードル等によるミシン目や切り込み線、凹部の形成が挙げられる。ヒートシール層に弱体化処理を施すことにより、容器に接着した際に密封性が得られる一方で、図6に示すようにリシール包装材を容器2から引き剥がす際に弱体化処理を施した箇所からリシール包装材の一部が容器2に残った状態で引きちぎれ易くなる。これによりリシール包装材の粘着剤層12が露出し、容器2に残ったヒートシール層11と、露出した粘着剤層12とが再封後の密着性を、より発揮し易くなる。
バリア層
バリア層を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂としては、ガスバリア性を示すことができれば特に限定されず、例えば、ガスバリア性を示す、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
本発明の製造方法により製造されるリシール包装材において、バリア層は、単層で形成されていてもよく、例えば図4に示すように、複数層で形成されていてもよい。図4では、バリア層13は、バリア樹脂層131と、バリア金属層132により形成されている。
バリア樹脂層131を形成する樹脂としては、上述のガスバリア性を示す樹脂を用いればよい。また、バリア金属層132としては、公知のバリア層で使用されている金属層を採用することができる。例えば、アルミニウム箔、銅箔、金箔、銀箔、等の金属箔が挙げられる。
また、バリア金属層132としては、アルミニウム蒸着層等の金属蒸着層も採用できる。例えば、公知の蒸着法(PVD、CVD等)によりバリア樹脂層131等の表面上に金属蒸着層を形成し、バリア金属層132としてもよい。
バリア金属層132の厚みは、限定的ではないが、通常は1~200μmとし、特に3~50μmとすることが好ましい。かかる範囲内に設定することによって、より優れた耐水性(耐湿性)、強度、包装材の取扱性等を得ることができる。また、バリア樹脂層の厚みも限定的ではないが、5~50μm程度とすることが好ましい。
本発明では、金属層132は、特にアルミニウム箔を採用することが好ましい。アルミニウム箔を用いることにより、リシール包装材としての強度、バリア性、保存性等を効果的に発揮することができる。
アルミニウム箔は、公知又は市販のアルミニウム箔(アルミニウム合金箔も含む。以下同じ。)も使用することができる。また、アルミニウム箔の調質も、限定的でなく、例えば軟質箔、硬質箔又は半硬質箔のいずれでも用途又は要求特性に応じて適宜使い分けることができる。
本発明では、アルミニウム箔としては、具体的には純アルミニウム(JIS(AA)1000系、例えば1N30、1070、1100等)、Al-Mn系(JIS(AA)3000系、例えば3003、3004等)、Al-Mg系(JIS(AA)5000系)、Al-Fe系(JIS(AA)8000系、例えば8021、8079等)等が例示できる。これらの中でも、例えばJIS等で規定される1N30、1070、1100、3003、8021、8079等の材質(組成)のアルミニウム箔を好適に用いることができる。
また、アルミニウム箔は、必要に応じて、公知の方法で型付け、脱脂・洗浄、アンカーコート、オーバーコート、表面処理等を施すこともできる。
以上説明した工程2により、ヒートシール層と、バリア層との間に、粘着剤組成物を用いて粘着剤層が形成される。
(工程3)
本発明の製造方法は、上記バリア層上に、更に、基材層を形成する工程3を有していてもよい。
バリア層上に基材層を形成する方法としては特に限定されず、公知の方法によりバリア層と、基材層とを接合すればよい。このような接合方法としては、例えば、バリア層上に公知の接着剤等を用いて基材層を接着する方法、基材層が樹脂層の場合、バリア層上に熱ラミネートにより積層する方法等が挙げられる。
図2~図5に、上記工程3を有する製造方法により製造されたリシール包装材の層構成の例を示す。図2~図5では、バリア層13上に基材層14が形成されている。
本発明の製造方法により製造されるリシール包装材は、そのままでも包装容器や包装袋等をシールする用途に用いることができるが、バリア層上に基材層を形成することにより、リシール包装材を、ヨーグルト、プリン、ゼリー等の包装に用いられる蓋材等の包装材に加工してもよい。
基材層は、公知の蓋材で使用されている材料を採用することができる。例えば、アルミニウム箔、銅箔、金箔、銀箔、等の金属箔、紙、合成紙等の紙類、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム等の樹脂フィルム等を単体又は2種以上の複合体で使用できる。また、上記の樹脂フィルムとして、着色樹脂フィルム等を用いることもできる。また、市販品のように、金属箔又は樹脂フィルムに予め種々の着色層、熱接着層等を積層したものも基材層として用いることができる。
また、本発明では、アルミニウム蒸着層等の金属蒸着層を含む層も基材層として採用できる。例えば、公知の蒸着法(PVD、CVD等)により樹脂フィルム等の表面上に金属蒸着層を形成した積層フィルムを基材層として採用することができる。樹脂フィルムとしては、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレン(特に高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン(特に延伸ポリプロピレン)、塩化ビニル、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。
基材層を形成する金属蒸着層の厚みは、限定的ではないが、通常は200~1000Å程度とすることができる。また、金属蒸着させる樹脂フィルムの厚みも限定的ではないが、9~50μm程度とすることが好ましい。また、基材層が樹脂フィルムのみで形成される場合は、基材層の厚みは限定的ではないが、通常は5~50μm程度とすることができる。
また、上記基材層として金属箔を用いる場合、アルミニウム箔を用いることが好ましい。アルミニウム箔を用いることにより、リシール包装材としての強度、バリア性、保存性等を効果的に発揮することができる。
アルミニウム箔は、公知又は市販のアルミニウム箔(アルミニウム合金箔も含む。以下同じ。)も使用することができる。また、アルミニウム箔の調質も、限定的でなく、例えば軟質箔、硬質箔又は半硬質箔のいずれでも用途又は要求特性に応じて適宜使い分けることができる。
本発明では、アルミニウム箔としては、具体的には純アルミニウム(JIS(AA)1000系、例えば1N30、1070、1100等)、Al-Mn系(JIS(AA)3000系、例えば3003、3004等)、Al-Mg系(JIS(AA)5000系)、Al-Fe系(JIS(AA)8000系、例えば8021、8079等)等が例示できる。これらの中でも、例えばJIS等で規定される1N30、1070、1100、3003、8021、8079等の材質(組成)のアルミニウム箔を好適に用いることができる。
また、アルミニウム箔は、必要に応じて、公知の方法で型付け、脱脂・洗浄、アンカーコート、オーバーコート、表面処理等を施すこともできる。
アルミニウム箔の厚みは、限定的ではないが、通常は5~200μmとし、特に12~50μmとすることが好ましい。かかる範囲内に設定することによって、より優れた耐水性(耐湿性)、強度、包装材の取扱性等を得ることができる。
以上説明した工程3により、上記バリア層上に、更に、基材層が形成される。
(多孔質層形成工程)
本発明の製造方法は、ヒートシール層の下に多孔質層を形成する多孔質層形成工程を有していてもよい。多孔質層形成工程によってヒートシール層の下に多孔質層を形成することにより、内容物のリシール包装材への付着を抑制することができる。
図6に、本発明の製造方法により製造されるリシール包装材を容器に用いる形態の一例を示す。図6では、多孔質層15を有するリシール包装材が容器2の蓋材に用いられており、多孔質層15が内容物3側の面として露出している。このため、図6では、蓋材としてのリシール包装材への内容物3の付着が抑制される。
多孔質層をヒートシール層の下に形成する方法としては特に限定されず、例えば、ヒートシール層の下側の面に一次粒子平均径3~100nm、好ましくは5~50nm、より好ましくは5~20nmの疎水性酸化物微粒子を付着させる方法により形成することができる。
疎水性酸化物微粒子を付着させる方法は特に限定されず、例えば、ロールコーティング、グラビアコーティング、バーコート、ドクターブレードコーティング、刷毛塗り、粉体静電法等の公知の方法を採用することができる。ロールコーティング等を採用する場合は、疎水性酸化物微粒子を溶媒に分散させてなる分散体をヒートシール層に塗布して塗膜を形成した後に乾燥する方法を採用することができる。溶媒としては限定されず、水、アルコール等の有機溶剤が挙げられる。
疎水性酸化物微粒子としては、疎水性を有するものであれば特に限定されず、表面処理により疎水化されたものを用いてもよい。例えば、親水性酸化物微粒子をシランカップリング剤等で表面処理を施し、表面状態を疎水性とした微粒子を用いることもできる。酸化物の種類も、疎水性を有するものであれば限定されない。例えばシリカ( 二酸化ケイ素)、アルミナ、チタニア等の少なくとも1 種を用いることができる。これらは公知又は市販のものを採用することができる。これらの中でも、内容物の付着の抑制がより一層優れる点で、疎水性シリカ微粒子が好ましく、表面にトリメチルシリル基を有する疎水性シリカ微粒子がより好ましい。
ヒートシール層に付着させる疎水性酸化物微粒子の付着量(乾燥後重量)は特に限定されず、0.01~10g/mが好ましく、0.2~1.5g/mがより好ましく、0.3~1g/mが更に好ましい。
ヒートシール層に付着した疎水性酸化物微粒子は、三次元網目構造を有する多孔質層を形成していることが好ましく、その厚みは0.1~5μmが好ましく、0.2~2.5μmがより好ましい。このようにポーラスな層状態で付着することにより、当該層に空気を多く含むことができ、内容物の付着をより一層抑制することができる。
以上説明した多孔質層形成工程により、ヒートシール層の下に多孔質層が形成される。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
アクリル系ブロック共重合体により調製されたMFRが330g/10minの粘着剤ペレットP1と、アクリル樹脂により調製されたMFRが8g/10minの樹脂ペレットP2とを、質量比wP1:wP2=50:50の割合で混合して混練し、粘着剤組成物を調製した。上記粘着剤組成物と、ポリエチレン樹脂組成物とを用いて押出成形し、ポリエチレン樹脂層(PE層)/粘着剤層/ポリエチレン樹脂層(PE層)の3層押出フィルムを形成した。PE層/粘着剤層/PE層の各層の厚さは、20μm/25μm/15μmであった。次いで、PE層(バリア樹脂層:15μm)の面に市販の接着剤にてアルミニウム箔(バリア金属層:厚さ7μm、1N30)を貼り合わせ、2層構成のバリア層を形成した。更に、基材層として、当該アルミニウム箔の表面に厚さ12μmのPETフィルムをラミネートした。また、基材層が形成された面とは反対側の面のPE層(ヒートシール層:20μm)には接着する容器とのフリンジの端部に添う様にレーザーによって凹部のラインを設けた。以上より、リシール包装材を製造した。
実施例2
wP1:wP2=60:40の割合で混合して混練した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
実施例3
wP1:wP2=40:60の割合で混合して混練した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
実施例4
ペレットP1を、ポリブチレンテレフタレート樹脂により調製されたMFRが133g/10minのペレットに変更した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
実施例5
ペレットP2を、エチレン-酢酸ビニル共重合体により調製されたMFRが190g/10minのペレットに変更した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
比較例1
ペレットP2を用いず、ペレットP1のみを用いて粘着剤組成物を調製した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
比較例2
wP1:wP2=30:70の割合で混合して混練した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
比較例3
wP1:wP2=70:30の割合で混合して混練した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
比較例4
ペレットP2を、アクリル樹脂により調製されたMFRが3g/10minのペレットに変更した以外は実施例1と同様にして、リシール包装材を製造した。
実施例及び比較例で製造したリシール包装材に対して、以下の測定を行った。
(再封後の密着性)
ポリエチレン製の容器(外側;紙/内側;PE容器)を用意し、7分目まで水を充填した。次いで、リシール包装材のPE側(ヒートシール層側)を容器のフリンジと合わせてヒートシール機により200℃でシールを行った。次いで、図6に示すように、リシール包装材の一端を中央部まで引き剥がし、これを再び戻して指でフリンジ部に押し付けた。次いで、容器を60度に傾けて観察し、下記評価基準に従って再封後の密着性評価した。
○:水がこぼれなかった
×:水がこぼれた
結果を表1に示す。
Figure 2022165473000001
表1の結果から明らかな通り、本発明の製造方法により製造されるリシール包装材は、優れた再封後の密着性を示す。
1.リシール包装材
11.ヒートシール層
111.シール層
112.シール樹脂層
12.粘着剤層
13.バリア層
131.バリア樹脂層
132.バリア金属層
14.基材層
15.多孔質層
2.容器
3.内容物

Claims (6)

  1. 少なくともヒートシール層、粘着剤層、及び、バリア層をこの順に有するリシール包装材の製造方法であって、
    (1)少なくとも異なるメルトフローレートを示す2種のペレットP1及びペレットP2を混合して混練し、粘着剤組成物を調製する工程1、及び、
    (2)ヒートシール層と、バリア層との間に、前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成する工程2を有し、
    前記ペレットP1のメルトフローレートmP1と、前記ペレットP2のメルトフローレートmP2との差(mP1-mP2)は、125g/10min以上325g/10min以下であり、
    前記工程1での前記ペレットP1と前記ペレットP2との混合比(wP1:wP2)は、質量比で35:65~65:35である、
    ことを特徴とするリシール包装材の製造方法。
  2. 前記混合比(wP1:wP2)は、質量比で40:60~60:40である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記mP1は、175g/10min以上333g/10min以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記mP2は、8g/10min以上150g/10min以下である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記バリア層は、アルミニウム箔を含む、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記バリア層上に、更に、基材層を形成する工程3を有する、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
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