JP2022157557A - 照明エネルギの削減量推定装置 - Google Patents

照明エネルギの削減量推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自然光利用による照明エネルギの削減量を精度良く推定することができる照明エネルギの削減量推定装置を提供する。【解決手段】推定装置10は、予測照度を自然光照度として設定する自然光照度設定部11と、全灯照度を算出する全灯照度算出部12と、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率を算出する時間削減率算出部13と、1日あたりの照明エネルギの日削減率を算出する日削減率算出部14と、年間の照明エネルギの使用量を算出する年間エネルギ使用量算出部15と、年間の照明エネルギの削減量を算出する年間エネルギ削減量算出部16と、を備え、日削減率算出部14は、自動調光が多段階調光の場合には、日削減率が小さくなり、自動調光が無段階調光の場合には、日削減率が大きくなるように、1未満の値に設定された補正係数を日削減率に乗じることにより、日削減率を補正する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を推定する推定装置に関する。
この種の技術として、たとえば、特許文献1には、従来室内の照度に応じて自動調光を行う複数の照明器具を用いた制御技術が提案されている。照明器具は、室内の照度に応じて、照明器具の照明の自動調光がされる。
特開昭61-110995公報
しかしながら、特許文献1に示す照明器具を、照明エネルギ削減の観点から、室内に取付けようとした際、室内に採光された自然光の照度に応じて、照明器具は調光されることになるが、このような調光により、照明エネルギがどの程度削減されたか、予想することは難しい。
このような点を鑑みて、本発明の目的とするところは、自然光による室内の照度に応じて、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を精度良く推定することができる推定装置を提供する。
前記課題を鑑みて、本発明に係る照明エネルギの削減量推定装置は、自然光による室内の照度に応じて、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を推定する推定装置であって、前記室内の1つの地点において、前記室内に採光された自然光による予測照度に対して、前記予測照度が前記室内の設計照度を上回る場合には、前記予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、前記予測照度を、自然光照度として設定する自然光照度設定部と、前記室内で前記複数の照明器具を全灯したときの前記室内の照度を全灯照度として算出する全灯照度算出部と、少なくとも前記自然光照度を前記全灯照度で除算することにより、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率を算出する時間削減率算出部と、前記時間削減率に対して、前記室内の1日あたりの使用時間に対する前記室内の1日あたりの前記自然光の採光時間の割合を乗じることにより、1日あたりの前記照明エネルギの日削減率を算出する日削減率算出部と、前記室内の年間の使用時間と、前記複数の照明器具の単位時間あたりの消費エネルギと、に基づいて、年間の照明エネルギの使用量を算出する年間エネルギ使用量算出部と、前記年間の照明エネルギの使用量に、前記日削減率を乗じることにより、前記年間の照明エネルギの削減量を算出する年間エネルギ削減量算出部と、を備え、前記日削減率算出部は、前記自動調光が多段階調光の場合には、前記日削減率が小さくなり、前記自動調光が無段階調光の場合には、前記日削減率が大きくなるように、1未満の値に設定された補正係数を前記日削減率に乗じることにより、前記日削減率を補正することを特徴とする。
本発明によれば、室内の1つの地点において、室内に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が室内の設計照度を上回る場合、照明器具による照射は不要であるため、このような地点では、本来、照明器具による設計照度分の照明エネルギが削減される。このような観点から、自然光照度設定部は、室内の1つの地点において、室内に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が前記室内の設計照度を上回る場合には、予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、この予測照度を、自然光照度として算出する。得られた自然光照度は、照明エネルギの単位時間あたりの削減量(削減率)に応じた値となる。したがって、自然光照度を用いて、最終的には、年間の照明エネルギの削減量を算出するので、自然光により自動調光された際に削減される、年間の照明エネルギの削減量を算出することができる。
ここで、自動調光が、多段階調光である場合には、調光される照明器具の照度は、連続的に変化させることができないので、少し高い照度となるように、調光される。このため、自動調光が多段階調光である照明器具は、無段階調光のものに比べて、照明エネルギが消費され易い。したがって、本発明では、日削減率算出部により、自動調光が多段階調光の場合には、日削減率が小さくなり、自動調光が無段階調光の場合には、日削減率が大きくなるように、日削減率を補正するので、自動調光の方式を考慮した精度が高い年間の照明エネルギの削減量を算出することができる。
より好ましい態様としては、前記自然光照度設定部は、前記地点が複数ある場合には、複数の前記地点において、前記室内に採光された自然光による予測照度に対して、前記予測照度が前記室内の設計照度を上回る地点では、前記予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、前記各地点における前記予測照度の平均値を、前記自然光照度として設定する。
この態様によれば、前記複数が複数ある場合、複数の地点において、室内に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が室内の設計照度を上回る地点では、照明器具による照射は不要であるため、このような地点では、本来、照明器具による設計照度分の照明エネルギが削減される。それ以外の予測照度が室内の設計照度以下の地点では、自然光に応じた予測照度分、照明エネルギが削減される。このような観点から、自然光照度設定部は、室内の複数の地点において、室内に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が前記室内の設計照度を上回る地点では、予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、各地点における前記予測照度の平均値を、自然光照度として算出する。得られた自然光照度は、照明エネルギの単位時間あたりの削減量(削減率)に応じた値となる。したがって、自然光照度を用いて、最終的には、年間の照明エネルギの削減量を算出するので、自然光により自動調光された際に削減される、年間の照明エネルギの削減量を算出することができる。
さらに好ましい態様としては、前記年間エネルギ使用量算出部は、前記室内の用途に応じて、1以下の値に設定された室用途係数を、前記年間の照明エネルギの使用量に乗じることにより、前記年間の照明エネルギの使用量を補正する。
ここで、執務室、会議室、化粧室等の室内の用途により、室内の使用頻度(すなわち、照明器具の使用頻度)は、相違するため、この相違が、年間の照明エネルギの使用量に影響する。そこで、この態様によれば、室内の用途に応じて設定された室用途係数を、年間の照明エネルギの使用量に乗じることにより、年間の照明エネルギの使用量を補正するので、より、精度の高い年間の照明エネルギの使用量を算出することができる。この年間の照明エネルギの使用量を用いることで、年間の照明エネルギの削減量を精度良く算出することができる。
さらに好ましい態様としては、前記室内に採光される自然光の採光量を調整する採光装置を有する場合、前記日削減率算出部は、前記採光装置の種類および採光の調整状態に応じて、1未満の値に設定された調整係数を前記日削減率にさらに乗じることにより、前記日削減率をさらに補正する。
ここで、室内に採光される自然光の採光量を調整する採光装置を有する場合、採光装置の種類および採光の調整状態によって、室内に照射される自然光の照度が変化する。そこで、この態様によれば、採光装置の種類および採光の調整状態に応じて、調整係数が設定され、この調整係数で日削減率精度が補正されるので、日削減率精度の算出精度を高めることができる。この結果、年間の照明エネルギの削減量を精度良く算出することができる。
さらに好ましい態様としては、前記時間削減率算出部は、前記自然光照度を前記全灯照度で除算する際に、前記全灯照度から前記設計照度を減じた差分を、前記自然光照度に加算する。
ここで、室内の全灯照度は、設計照度よりも少し高くなるように、照明器具の照度が設定されていることが多い。そこで、この態様によれば、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率を算出する際に、全灯照度から設計照度を減じた差分を、自然光照度に加算することにより、全灯照度と設計照度との影響を考慮した時間削減率を、算出することができる。
本発明によれば、自然光による室内の照度に応じて、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を精度良く推定することができる。
本実施形態に係る照明エネルギの削減量推定装置の模式図である。 図1に示す推定装置の演算装置の制御ブロック図である。 図2に示す自然光照度設定部の算出方法の一例を説明するための模式図である。 図2に示す全灯照度算出部の算出方法の一例を説明するための模式図である。 本実施形態に係る推定装置を用いた照明エネルギの削減量の推定方法のフロー図である。
以下に図1~図5を参照しながら、本実施形態に係る照明エネルギの削減量推定装置(以下、「推定装置」という)10を説明する。
本実施形態に係る推定装置10は、自然光による室内の照度に応じて、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を推定する装置である。具体的には、本実施形態では、省エネルギの観点から、複数の照明器具は、その照明器具ごとに、照度センサ(昼光センサ)により検出した照度に基づいて、室内を照射する照度が調整される。
ここで、照明器具が照射する照度の調整を、本明細書では、「調光」という。さらに、昼光センサにより検出された室内に採光された自然光の照度に基づいて、照明器具の照度を調整することを「自動調光」という。
本実施形態では、自動調光を行う照明器具は、室内に採光される自然光の照度が高ければ高いほど、照明器具から照射される光の照度が、低くなり、自然光の照度が低くなれば低くなるほど、照明器具から照射される光の照度が、高くなるように、照度が設定されている。
1.推定装置10のハードウエア構成について
推定装置10は、ハードウエアとして、ROM、RAM等で構成され、室内の条件、照明器具の使用、および一連のエネルギの削減量の推定のプログラム等が記録された記憶装置10Aと、推定のプログラムを実行する演算装置10Bと、を備えている。
推定装置10には、入力装置31と出力装置32とが接続されている。本実施形態では、入力装置31と出力装置32とが一体となったタッチパネルディスプレイであってもよい。本実施形態では、入力装置31を介して、推定装置10に、室内の条件、照明器具の使用、および一連のエネルギの削減量の推定のプログラム等のデータが入力される。本実施形態では、入力装置31で入力されたデータは、記憶装置10Aに記憶される。出力装置32は、演算装置10Bで演算した演算結果等が、表示される。
本実施形態では、推定装置10は、記憶装置10Aおよび演算装置10Bで構成されていたが、例えば、入力装置31および出力装置32を備えたものであってもよい。推定装置10は、入力装置31および出力装置32が一体となったスマートフォンまたはタブレットなどの携帯端末であってもよい。
2.推定装置10のソフトウエア構成について
本実施形態では、図2に示すように、推定装置10は、ソフトウエアとして、自然光照度設定部11、全灯照度算出部12、時間削減率算出部13、日削減率算出部14、年間エネルギ使用量算出部15、年間エネルギ削減量算出部16、および電気代削減量算出部17を備えている。さらに、推定装置10は、調光補正係数選択部18A、採光調整係数選択部18B、器具補正係数選択部18C、および室用途係数選択部18Dを備えている。以下にその詳細を説明する。
2-1.自然光照度設定部11について
ここでは、まず、図3に示すように、室内50の複数の地点(図3の白丸および黒丸に示す地点)において、室内51に採光される自然光による予測照度を、コンピューターシミュレーション、模型試験、直接昼光率の算定など一般的な方法により求めておく。たとえば、屋外が曇天、25000lxを前提条件として、窓51から入り込む自然光による各地点の予測照度を求める。この前提条件は、10:00頃~15:00頃の全天空照度として中央値程度であり、あらゆる天候の中での室内照度の平均値を求める意図がある。また、過去の地域の観測データから中央値を推定するなどしてもよい。室内の照度予測点は多いほど、等間隔なほど高い精度が期待できる。
ここで、室内50の複数の地点において、室内40に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が室内50の設計照度を上回る地点(図3の窓51に近い白丸で示す地点)では、照明器具による照射は不要である(自動調光により照明器具からは照射されない)。このような地点では、照明器具による設計照度分の照明エネルギが削減される。それ以外の予測照度が室内の設計照度以下の地点(図3の黒丸で示す地点)では、自然光に応じた予測照度分、照明器具の照明エネルギが削減される。
そこで、自然光照度設定部11は、室内50の複数の地点において、室内50に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が室内50の設計照度を上回る地点(図3の窓51に近い白丸で示す地点)では、予測照度を設計照度の値に置き換える。自然光照度設定部11は、置き換え後に、各地点における予測照度の平均値を、自然光照度NFとして設定する。
ここで、「設計照度」は、例えば、JIS照度基準や、労働衛生規則に基づく、その室の用途や作業内容に適した照度であり、たとえば、室の用途が事務所の場合、設計照度を、500~750lx程度に設定され、室内50の広さ、天井の高さ、内装色から、室内において、室内50に設置される照明器具の固有の光束とその台数が設定される。
得られた自然光照度NFは、後述する照明エネルギの単位時間あたりの削減量(削減率)に応じた値となる。したがって、自然光照度NFを用いて、最終的には、年間の照明エネルギの削減量を算出するので、自然光により自動調光された際に削減される、年間の照明エネルギの削減量を算出することができる。
なお、予測照度を求めた地点が室内において1つの地点のみである場合、自然光照度設定部11は、以下の設定を行う。具体的には、自然光照度設定部11は、その1つの地点において、室内に採光された自然光による予測照度に対して、予測照度が室内の設計照度を上回る場合には、予測照度を設計照度の値に置き換えて、予測照度を自然光照度として設定する。また、予測照度が室内の設計照度以下である場合には、予測照度そのものを、自然光照度として設定する。
2-2.全灯照度算出部12について
全灯照度算出部12は、室内50で複数の照明器具を全灯したときの室内50の照度を全灯照度AFとして算出する。全灯照度AFは、室内50内において、すべての照明器具を、100%の光量で点灯したときにおける照度である。この照度は、たとえば、図3に示す、複数の地点において、すべての照明器具を点灯したときの照度を、コンピューターシミュレーションで算出し、この平均値を、全灯照度AFとしてもよい。
この他にも、以下に示す式(1)を用いて、図3に示すように、一般的に知られた光束法を用いて、照明器具を1つの照明器具51Aとみなして、全灯照度AFを算出してもよい。全灯照度AFは、設計照度に対し若干高い場合が多く、全灯照度AFを用いることにより、精度良く照明エネルギを算出することができる。
Figure 2022157557000002
ここで、式(1)のパラメータのうち、Fは、照明器具1台当たりの光束であり、Nは、室内50に設置された照明器具の台数であり、Uは、室内50における照明率であり、Mは、照明器具固有の保守率であり、Aは、室内50の床面積であり、図3に示す室内50の奥行方向の寸法Xと幅方向の寸法Yとを乗算することにより、求めることができる。
2-3.時間削減率算出部13について
時間削減率算出部13は、以下の式(2)に示すように、自然光照度設定部11により算出した自然光照度NFを、全灯照度算出部12により算出した全灯照度AFで除算することにより、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率HRを算出する。ここで、照明エネルギは、室内に設置された複数の照明器具が消費する電気的エネルギである。
Figure 2022157557000003
ここで、時間削減率算出部13は、以下の式(3)に示すように、自然光照度NFを全灯照度AFで除算する際に、全灯照度AFから設計照度DFを減じた差分を、自然光照度NFに加算することがより好ましい。
Figure 2022157557000004
上述した如く、室内の全灯照度AFは、設計照度DFよりも少し高くなるように、照明器具の照度が設定されていることが多い。したがって、式(3)に示すように、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率HRを算出する際に、全灯照度AFから設計照度DFを減じた差分を、自然光照度NFに加算することにより、全灯照度AFと設計照度DFとの影響を考慮した時間削減率HRを、算出することができる。
2-4.日削減率算出部14について
日削減率算出部14は、以下の式(4)に示すようにして、1日あたりの照明エネルギの日削減率DRを算出する。まず、日削減率算出部14は、時間削減率HRに対して、室内の1日あたりの使用時間UTに対する室内の1日あたりの自然光の採光時間STの割合を乗じる。
Figure 2022157557000005
ここで、日削減率DRは、10:00頃~15:00頃の削減量の平均と考えられることから、昼光利用可能時間(たとえば5時間)が、室内の1日あたりの使用時間UTである。たとえば、休憩時間に、室内を消灯する場合には、この休憩時間を減じた時間を、室内の1日あたりの使用時間UTとする。
これにより得られた値(式(4)の補正係数ACを乗算しない値)を、1日あたりの照明エネルギの日削減率DRとしてもよい。しかしながら、照明器具の昼光センサの精度や調光の特性により、自然光の照度に合わせて完全に設計照度に一致するような照明制御が不可能である。たとえば、自動調光が、多段階調光である場合には、調光される照明器具の照度は、連続的に変化させることができないので、少し高い照度となるように、調光される。このため、自動調光が多段階調光である照明器具は、無段階調光のものに比べて、照明エネルギが消費され易い。したがって、昼光センサや照明の特性を考慮して、本実施形態では、式(4)の如く、この日削減率DRを、さらに補正する。
具体的には、日削減率算出部14は、自動調光が多段階調光の場合には、日削減率が小さくなり、自動調光が無段階調光の場合には、日削減率が大きくなるように、1未満の値に設定された補正係数を日削減率に乗じることにより、日削減率を補正する。
具体的には、推定装置10は、調光補正係数選択部18Aをさらに備えており、照明器具の自動調光の方式が入力されると、補正係数ACが選択される。日削減率算出部14は、選択された補正係数ACを用いて、日削減率を補正する。
たとえば、調光補正係数選択部18Aには、0~100%無段階調光が可能な照明器具の場合には、補正係数ACとして0.85が設定され、0、50、75、100%など多段階調光される照明器具の場合には、補正係数ACとして0.6が設定されている。調光補正係数選択部18Aは、照明器具の自動調光の方式に応じて、補正係数ACが選択される。なお、調光補正係数選択部18Aには、照明器具の特性として多段階調光の段階数が多くなるに従って、補正係数ACが大きくなるように、補正係数ACが設定されていてもよい。このようにして、日削減率算出部14は、自動調光の方式に合わせて日削減率を補正するので、より精度の高い日削減率を算出することができる。
室内に採光される自然光の採光を調整する採光装置を有する場合、日削減率算出部14は、採光装置の種類および採光の調整量に応じて、1未満の値に設定された調整係数を日削減率にさらに乗じることにより、日削減率をさらに補正してもよい。
具体的には、推定装置10は、採光調整係数選択部18Bをさらに備えており、採光装置の種類および採光量の調整状態が入力されると、調整係数が選択される。採光効果予測について、ブラインド等窓付帯物の使用状態(どのくらい開放されているかなど)を加味するのに、例えば以下のような調整係数を開口のみの予測結果に乗じて求める。
採光調整係数選択部18Bは、たとえば、採光装置の種類が、ブラインドであって、ブラインドが半開である調整状態の場合には、調整係数を0.3に設定し、ブラインドが全閉である調整状態の場合には、調整係数を0.1に設定している。さらに、採光調整係数選択部18Bは、採光装置の種類が、ロールスクリーンであって、ロールスクリーンが全閉である調整状態の場合には、調整係数を0.1に設定している。日削減率算出部14は、採光装置の種類および採光量の調整状態により、採光調整係数選択部18Bで選択された調整係数を用いて、日削減率を補正する。
このようにして、採光装置の種類および採光の調整係数に応じて、調整係数が設定され、この調整係数で日削減率精度が補正されるので、日削減率精度の算出精度を高めることができる。この結果、年間の照明エネルギの削減量を精度良く算出することができる。
日削減率算出部14は、照明器具の種類に応じて、1未満の値に設定された補正係数を日削減率にさらに乗じることにより、日削減率をさらに補正してもよい。具体的には、推定装置10は、器具補正係数選択部18Cをさらに備えており、照明器具の種類が入力されると、補正係数が選択される。照明器具がLEDの場合は、器具補正係数選択部18Cによる補正は行わない。一方、照明器具が、蛍光灯や白熱灯器具の場合、削減可能な消費電力はさらに少なくなるため、器具補正係数選択部18Cは、補正係数を0.5に設定する。日削減率算出部14は、照明器具の種類により、器具補正係数選択部18Cで選択された補正係数を用いて、日削減率を必要に応じて補正する。
ここで、調光補正係数選択部18A、採光調整係数選択部18B、器具補正係数選択部18Cなどの補正係数、調整係数、および後述する室用途係数選択部18Dによる室用途係数は、照明器具の特性および昼光センサの配置などにより異なるため、採光量と消費電力のデータを蓄積し、その傾向を機械学習により導いてもよい。また、これらの補正係数および調整係数は、日削減率算出部14において使用されたが、最終的な結果が変わらないのであれば、他の算出部等で行ってもよい。
日削減率算出部14は、選択された調整係数を用いて、日削減率を補正する。採光効果予測について、ブラインド等窓付帯物の使用状態(どのくらい開放されているかなど)を加味するのに、例えば以下のような調整係数を開口のみの予測結果に乗じて求める。たとえば、採光装置の種類が、ブラインドであって、ブラインドが半開の場合には0.3とし、ブラインドが全閉の場合には0.1とする。さらに、採光装置の種類が、ロールスクリーンであって、全閉0.1の場合には、0.1とする。このようにして、採光装置の種類および採光量の調整に応じて、調整係数が設定され、この調整係数で日削減率精度が補正されるので、日削減率精度の算出精度を高めることができる。この結果、年間の照明エネルギの削減量を精度良く算出することができる。
2-5.年間エネルギ使用量算出部15について
年間エネルギ使用量算出部15は、室内の年間の使用時間YUと、複数の照明器具の単位時間あたりの照明エネルギETと、に基づいて、年間の照明エネルギの使用量YEを算出する。室内の年間の使用時間(設計照度が求められる時間)YUは、建物の可動状況、室内の使用状況等をヒアリングすることにより求めることができる。年間稼働日数[日/年]と、平均的な業務日における業務時間[時間](例:9:00~20:00までの場合、11時間となる。休憩時間に強制的に消灯する場合はその時間を除く)と、を乗算する。これにより、室内の年間の使用時間[時間]YUを算出することができる。複数の照明器具の単位時間あたりの照明エネルギET[kw]は、照明装置固有の値である。さらに、年間エネルギ使用量算出部15は、以下の式(5)に示すように、室内の用途に応じて、1未満の値に設定された室用途係数RCを、年間の照明エネルギの使用量に乗じることにより、年間の照明エネルギの使用量YEを補正する。
Figure 2022157557000006
ここで、室用途係数選択部18Dは、室用途係数として、点消灯が想定される室内について、1以下の係数が設定され、室の用途により、設定された室用途係数RCが選択される。室用途係数は、たとえば、執務室の場合、室用途係数は1.0(業務時間中は常時人がおり、常に設計照度相当の明るさが必要な場合)に設定されており、会議室または化粧室の場合には、室用途係数は0.5に設定されており、応接室の場合には、室用途係数は0.3に設定されており、倉庫の場合には、室用途係数は0.1(限られた時間だけ使用、点灯される場合)に設定されている。
このようにして、執務室、会議室、化粧室等の室の用途により、室内の使用頻度(すなわち、照明器具の使用頻度)は、相違するため、室の用途に応じて設定された室用途係数を、年間の照明エネルギの使用量に乗じる。これにより、昼光制御を行わない場合の年間照明エネルギ(年間の照明エネルギの使用量)を、より精度良く算出することができる。
2-6.年間エネルギ削減量算出部16について
年間エネルギ削減量算出部16は、以下の式(6)に示すように、年間エネルギ使用量算出部15で算出した年間の照明エネルギの使用量YEに、日削減率算出部14で算出した日削減率を乗じることにより、年間の照明エネルギの削減量YERを算出する。
Figure 2022157557000007
2-7.電気代削減量算出部17について
電気代削減量算出部17は、以下の式(7)に示すように、年間エネルギ削減量算出部16で算出した年間の照明エネルギの削減量YERに、電気単価TSを乗じることにより、電気代削減量YECを算出する。
Figure 2022157557000008
このような一連の工程を経て、実施形態によれば、年間の照明エネルギの削減量YERおよび電気代削減量YECをより、正確に算出することができる。
以下に、図5を参照しながら、本実施形態に係る推定装置10を用いた照明エネルギの削減量の推定方法のフローを説明する。まず、ステップS1では、照明エネルギの削減量が推定される室内における自然光による照度分布を、コンピューターシミュレーション、模型試験などにより取得する。次に、ステップS2ではこれらの照度分布、設計照度、照明器具の種類、室の用途など、図2に示すデータを入力する。
次に、ステップS3では、自然光照度設定部11により、予測照度が室内50の設計照度を上回る地点では、予測照度を設計照度の値に置き換えた後、各地点における予測照度の平均値を、自然光照度NFとして設定する。ステップS4では、全灯照度算出部12により、室内50で複数の照明器具を全灯したときの室内50の照度を全灯照度AFとして算出する。ステップS5では、時間削減率算出部13により、自然光照度NFを、全灯照度AFで除算することにより、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率HRを算出する。必要に応じて、上述した式(3)を用いて時間削減率HRを算出する。
ステップS6では、日削減率算出部14により、1日あたりの照明エネルギの日削減率DRを算出し、ステップS7では、算出した日削減率DRを補正係数等で補正する。ステップS8では、年間エネルギ使用量算出部15では、室内の年間の使用時間YUと、複数の照明器具の単位時間あたりの照明エネルギETと、を乗じることにより、年間の照明エネルギの使用量YEを算出する。ステップS9では、必要に応じて、年間の照明エネルギの使用量YEを、室用途係数で補正する。
ステップS10では、年間エネルギ削減量算出部16により、年間の照明エネルギの使用量YEに、日削減率を乗じることにより、年間の照明エネルギの削減量YERを算出する。ステップS11では、電気代削減量算出部17により、年間の照明エネルギの削減量YERに、電気単価STを乗じることにより、電気代削減量YECを算出する。このような一連のステップを後、各種採光手法(採光装置など)や照明システムのイニシャルコストから償却年数を求めたり、コストパフォーマンスを評価したりすることもできる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10:照明エネルギの削減量推定装置(推定装置)、11:自然光照度設定部、12:全灯照度算出部、13:時間削減率算出部、14:日削減率算出部、15:年間エネルギ使用量算出部、16:年間エネルギ削減量算出部

Claims (5)

  1. 自然光による室内の照度に応じて、自動調光を行う複数の照明器具が設置された室内において、自然光利用による照明エネルギの削減量を推定する推定装置であって、
    前記室内の1つの地点において、前記室内に採光された自然光による予測照度に対して、前記予測照度が前記室内の設計照度を上回る場合には、前記予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、前記予測照度を自然光照度として設定する自然光照度設定部と、
    前記室内で前記複数の照明器具を全灯したときの前記室内の照度を全灯照度として算出する全灯照度算出部と、
    少なくとも前記自然光照度を前記全灯照度で除算することにより、単位時間あたりの照明エネルギの時間削減率を算出する時間削減率算出部と、
    前記時間削減率に対して、前記室内の1日あたりの使用時間に対する前記室内の1日あたりの前記自然光の採光時間の割合を乗じることにより、1日あたりの前記照明エネルギの日削減率を算出する日削減率算出部と、
    前記室内の年間の使用時間と、前記複数の照明器具の単位時間あたりの消費エネルギと、に基づいて、年間の照明エネルギの使用量を算出する年間エネルギ使用量算出部と、
    前記年間の照明エネルギの使用量に、前記日削減率を乗じることにより、前記年間の照明エネルギの削減量を算出する年間エネルギ削減量算出部と、を備え、
    前記日削減率算出部は、前記自動調光が多段階調光の場合には、前記日削減率が小さくなり、前記自動調光が無段階調光の場合には、前記日削減率が大きくなるように、1未満の値に設定された補正係数を前記日削減率に乗じることにより、前記日削減率を補正することを特徴とする照明エネルギの削減量推定装置。
  2. 前記自然光照度設定部は、前記地点が複数ある場合には、複数の前記地点において、前記室内に採光された自然光による予測照度に対して、前記予測照度が前記室内の設計照度を上回る地点では、前記予測照度を前記設計照度の値に置き換えて、前記各地点における前記予測照度の平均値を、前記自然光照度として設定することを特徴とする請求項1に記載の照明エネルギの削減量推定装置。
  3. 前記年間エネルギ使用量算出部は、前記室内の用途に応じて、1以下の値に設定された室用途係数を、前記年間の照明エネルギの使用量に乗じることにより、前記年間の照明エネルギの使用量を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の照明エネルギの削減量推定装置。
  4. 前記室内に採光される自然光の採光量を調整する採光装置を有する場合、
    前記日削減率算出部は、前記採光装置の種類および採光の調整状態に応じて、1未満の値に設定された調整係数を前記日削減率にさらに乗じることにより、前記日削減率をさらに補正することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の照明エネルギの削減量推定装置。
  5. 前記時間削減率算出部は、前記自然光照度を前記全灯照度で除算する際に、前記全灯照度から前記設計照度を減じた差分を、前記自然光照度に加算することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の照明エネルギの削減量推定装置。
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