JP2022147021A - 撮像素子、撮像装置及び撮像素子の制御方法 - Google Patents

撮像素子、撮像装置及び撮像素子の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イベント検出時間の短縮及びイベント誤検出の抑制を実現することを可能にする。【解決手段】本開示に係る一形態の撮像素子は、第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、撮像素子、撮像装置及び撮像素子の制御方法に関する。
近年、画素の光量が閾値を超えた旨をイベントとしてリアルタイムに検出するイベント検出回路を画素ごとに有する非同期型の撮像素子(固体撮像素子)が提案されている。この撮像素子は、輝度変化を検出し、動被写体のエッジ部分を抽出する。例えば、LED(発光ダイオード)信号機等の周期的に点滅を繰り返す物体が光源又は被写体である場合、撮像素子は、全画素又は被写体が静止しているにも関わらず、周期的に輝度変化を検出し、イベントを生成してしまう。この対策としては、画素部に異常画素判定回路とイネーブル保持回路を有する撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-88723号公報
しかしながら、前述のように、画素部に異常画素判定回路とイネーブル保持回路を有する撮像素子では、異常画素判定のために一定のイベント検出時間が必要となる。また、異常画素判定を行うにあたり、撮像素子は全色に反応してしまうため、例えば、LED信号機やLED搭載標識等によるフリッカー起因の輝度変化と、フリッカー起因でない通常の輝度変化を区別できない。このため、LED信号機やLED搭載標識等が静止しているにも関わらず、LEDの点滅(フリッカー)によって撮像素子がイベントを生成する誤動作(イベント誤検出)が起きた場合に異常画素判定されないことがある。さらに、フリッカー起因でない通常の輝度変化を正しく検出し、イベントを生成しているにも関わらず、イベント数が設定した異常画素判定の閾値を超えているために、イベントがフリッカー起因だと判断してしまう誤動作が発生する可能性がある。
そこで、本開示では、イベント検出時間の短縮及びイベント誤検出の抑制を実現することが可能な撮像素子、撮像装置及び撮像素子の制御方法を提案する。
本開示の実施形態に係る撮像素子は、第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、を備える。
本開示の実施形態に係る撮像装置は、撮像レンズと、撮像素子と、を備え、前記撮像素子は、第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、を有する。
本開示の実施形態に係る撮像素子の制御方法は、信号制御部が、第1の波長帯域の光を受ける第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受ける第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、ことを含む。
第1の実施形態に係る撮像装置の概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る撮像素子の積層構造の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る撮像素子の概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る画素の概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る画素回路の概略構成の一例を示す第1の図である。 第1の実施形態に係る画素回路の概略構成の一例を示す第2の図である。 第1の実施形態に係るカラーフィルタ配列の概略構成の一例を示す第1の図である。 第1の実施形態に係るカラーフィルタ配列の概略構成の一例を示す第2の図である。 第1の実施形態に係るカラーフィルタ配列の概略構成の一例を示す第3の図である。 第1の実施形態に係るイベント信号制御部の概略構成の一例を示す第1の図である。 第1の実施形態に係るイベント信号制御部の概略構成の一例を示す第2の図である。 第1の実施形態に係るイベント信号制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例を示す第1の図である。 第1の実施形態に係る通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例を示す第2の図である。 第1の実施形態に係る通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例を示す第3の図である。 第2の実施形態に係る撮像装置の概略構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る撮像装置の処理の一例を説明するための図である。 車両制御システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示に係る装置、方法及びシステム等が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
以下に説明される1又は複数の実施形態(実施例、変形例を含む)は、各々が独立に実施されることが可能である。一方で、以下に説明される複数の実施形態は少なくとも一部が他の実施形態の少なくとも一部と適宜組み合わせて実施されてもよい。これら複数の実施形態は、互いに異なる新規な特徴を含み得る。したがって、これら複数の実施形態は、互いに異なる目的又は課題を解決することに寄与し得、互いに異なる効果を奏し得る。
以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
1.第1の実施形態
1-1.撮像装置の概略構成の一例
1-2.撮像素子の概略構成の一例
1-3.画素の概略構成の一例
1-4.画素回路の概略構成の一例
1-5.カラーフィルタ配列の概略構成の一例
1-6.イベント信号制御部の概略構成の一例
1-7.イベント信号制御処理の一例
1-8.通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例
1-9.効果
2.第2の実施形態
2-1.撮像装置の概略構成の一例
2-2.効果
3.他の実施形態
4.応用例
5.付記
<1.第1の実施形態>
<1-1.撮像装置の概略構成の一例>
本実施形態に係る撮像装置100の概略構成の一例について図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る撮像装置100の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、撮像装置100は、撮像レンズ110と、撮像素子(固体撮像素子)200と、記録部120と、制御部130とを備える。撮像装置100としては、例えば、ウェアラブルデバイスや産業用ロボット等に搭載されるカメラ、また、車等に搭載される車載カメラ等がある。
撮像レンズ110は、入射光を集光して撮像素子200に導くものである。例えば、撮像レンズ110は、被写体からの入射光を取り込んで撮像素子200の撮像面(受光面)上に結像する。
撮像素子200は、入射光を光電変換してイベント(アドレスイベント)の有無を検出し、その検出結果を生成するものである。例えば、撮像素子200は、複数の画素のそれぞれについて、輝度の変化量の絶対値が閾値を超えた旨をイベントとして検出する。この撮像素子200は、EVS(Event-based Vision Sensor)とも呼称される。
ここで、例えば、イベントはオンイベント及びオフイベントを含み、検出結果は1ビットのオンイベントの検出結果と1ビットのオフイベントの検出結果とを含む。オンイベントは、例えば、入射光の光量の変化量(輝度の上昇量)が所定の上限閾値を超えた旨を意味する。一方、オフイベントは、例えば、入射光の光量の変化量(輝度の低下量)が所定の下限閾値(上限閾値未満の値)を下回った旨を意味する。
例えば、撮像素子200は、イベント(アドレスイベント)の検出結果を処理し、その処理結果を示すデータを記録部120に信号線209を介して出力する。例えば、撮像素子200は、イベントの検出結果を示す検出信号(イベント信号)を画素ごとに生成する。それぞれの検出信号は、オンイベントの有無を示すオンイベント検出信号と、オフイベントの有無を示すオフイベント検出信号とを含む。なお、撮像素子200は、オンイベント検出信号及びオフイベント検出信号の一方のみを検出してもよい。
また、例えば、撮像素子200は、検出信号からなる画像データに対し、画像認識処理などの所定の信号処理を実行し、その処理後のデータを記録部120に信号線209を介して出力する。なお、撮像素子200は、少なくとも、イベントの検出結果に基づくデータを出力すればよく、例えば、画像データが後段の処理において不要である場合、画像データを出力しない構成を採用してもよい。
記録部120は、撮像素子200から入力されるデータを記録するものである。記録部120としては、例えば、フラッシュメモリやDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等のストレージが用いられる。
制御部130は、信号線139を介して撮像素子200に種々の指示を出力することで、撮像装置100の各部を制御する。例えば、制御部130は、撮像素子200を制御し、その撮像素子200にイベント(アドレスイベント)の有無を検出させるものである。制御部130としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Control Unit)等のコンピュータが用いられる。
<1-2.撮像素子の概略構成の一例>
本実施形態に係る撮像素子200の概略構成の一例について図2及び図3を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る撮像素子200の積層構造の一例を示す図である。図3は、本実施形態に係る撮像素子200の概略構成の一例を示す図である。
図2に示すように、撮像素子200は、受光チップ(受光基板)201と、検出チップ(検出基板)202とを備える。受光チップ201は、検出チップ202に積層される。この受光チップ201は第1のチップに相当し、検出チップ202は第2のチップに相当する。例えば、受光チップ201に受光素子(例えば、フォトダイオード等の光電変換素子)が配置され、検出チップ202に回路が配置される。受光チップ201及び検出チップ202は、ビアやCu-Cu接合、バンプ等の接続部を介して電気的に接続される。
図3に示すように、撮像素子200は、画素アレイ部12と、駆動部13と、アービタ部(調停部)14と、カラム処理部15と、信号処理部16とを備える。駆動部13、アービタ部14、カラム処理部15及び信号処理部16は、画素アレイ部12の周辺回路部として設けられている。
画素アレイ部12は、複数の画素11を有する。これらの画素11はアレイ状、例えば、行列状に2次元配列されている。各画素11の位置を示す画素アドレスは、画素11の行列配置に基づいて行アドレス及び列アドレスで規定される。各画素11のそれぞれは、光電変換によって生成される電気信号としての光電流に応じた電圧のアナログ信号を画素信号として生成する。また、各画素11のそれぞれは、入射光の輝度に応じた光電流に、所定の閾値を超える変化が生じたか否かによって、イベントの有無を検出する。換言すれば、各画素11のそれぞれは、輝度変化が所定の閾値を超えたことをイベントとして検出する。
各画素11のそれぞれは、イベントを検出した際に、イベントの発生を表すイベントデータの出力を要求するリクエストをアービタ部14に出力する。そして、各画素11のそれぞれは、イベントデータの出力の許可を表す応答をアービタ部14から受け取った場合、駆動部13及び信号処理部16に対してイベントデータを出力する。また、イベントを検出した画素11は、光電変換によって生成されるアナログの画素信号をカラム処理部15に対して出力する。
駆動部13は、画素アレイ部12の各画素11を駆動する。例えば、駆動部13は、イベントを検出し、イベントデータを出力した画素11を駆動し、当該画素11のアナログの画素信号を、カラム処理部15へ出力させる。
アービタ部14は、複数の画素11のそれぞれから供給されるイベントデータの出力を要求するリクエストを調停し、その調停結果(イベントデータの出力の許可/不許可)に基づく応答、及び、イベント検出をリセットするリセット信号を画素11に送信する。
カラム処理部15は、画素アレイ部12の画素列毎に、その列の画素11から出力されるアナログの画素信号をデジタル信号に変換する処理を行う。例えば、カラム処理部15は、デジタル化した画素信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理を行うこともできる。このカラム処理部15は、例えば、画素アレイ部12の画素列毎に設けられたアナログ-デジタル変換器の集合から成るアナログ-デジタル変換部を有する。アナログ-デジタル変換器としては、例えば、シングルスロープ型のアナログ-デジタル変換器を例示することができる。
信号処理部16は、カラム処理部15から供給されるデジタル化された画素信号や、画素アレイ部12から出力されるイベントデータに対して所定の信号処理を実行し、信号処理後のイベントデータ及び画素信号を出力する。
ここで、画素11で生成される光電流の変化は、画素11に入射する光の光量変化(輝度変化)として捉えられる。したがって、イベントの発生は、所定の閾値を超える画素11の光量変化(輝度変化)であると言える。なお、イベントの発生を表すイベントデータには、例えば、イベントとしての光量変化が発生した画素11の位置を表す座標等の位置情報が含まれる。イベントデータには、位置情報の他、光量変化の極性を含ませることも可能である。
<1-3.画素の概略構成の一例>
本実施形態に係る画素11の概略構成の一例について図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る画素11の概略構成の一例を示す図である。
図4に示すように、各画素11のそれぞれは、受光部61と、画素信号生成部62と、イベント検出部63とを有する。
受光部61は、入射光を光電変換して光電流を生成する。そして、受光部61は、駆動部13(図3参照)の制御に従って、画素信号生成部62及びイベント検出部63のいずれかに、入射光を光電変換して生成した光電流に応じた電圧の信号を供給する。
画素信号生成部62は、受光部61から供給される光電流に応じた電圧の信号を、アナログの画素信号SIGとして生成する。そして、画素信号生成部62は、生成したアナログの画素信号SIGを、画素アレイ部12の画素列毎に配線された垂直信号線VSLを介してカラム処理部15(図3参照)に供給する。
イベント検出部63は、受光部61のそれぞれからの光電流の変化量が所定の閾値を超えたか否かにより、イベントの発生の有無を検出する。イベントは、例えば、光電流の変化量が上限の閾値を超えた旨を示すオンイベントと、その変化量が下限の閾値を下回った旨を示すオフイベントとを含む。また、イベントの発生を表すイベントデータは、例えば、オンイベントの検出結果を示す1ビット、及び、オフイベントの検出結果を示す1ビットから成る。なお、イベント検出部63については、オンイベントのみを検出する構成とすることもできる。
なお、ここで例示した画素11の構成は一例であって、この構成例に限定されるものではない。例えば、画素信号SIGを出力する必要がない場合には、画素信号生成部62を備えない画素構成とすることもできる。画素信号を出力しない画素構成とすることにより、撮像素子200の規模の抑制を実現することができる。
このイベント検出部63は、イベントが発生した際に、イベントの発生を表すイベントデータの出力を要求するリクエストをアービタ部14(図3参照)に出力する。そして、イベント検出部63は、リクエストに対する応答をアービタ部14から受け取った場合、駆動部13及び信号処理部16に対してイベントデータを出力する。
<1-4.画素回路の概略構成の一例>
本実施形態に係る画素回路301の概略構成の一例について図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、それぞれ本実施形態に係る画素回路301の概略構成の一例を示す図である。
図5に示すように、画素回路301は、対数応答部310と、バッファ320と、微分回路330と、コンパレータ340と、転送部350とを有する。この画素回路301は、受光部61及びイベント検出部63に相当する(図6参照)。
対数応答部310は、光電流を、その光電流の対数値に比例した画素電圧Vpに変換するものである。この対数応答部310は、画素電圧Vpをバッファ320に供給する。
バッファ320は、対数応答部310からの画素電圧Vpを微分回路330に出力するものである。このバッファ320により、後段を駆動する駆動力を向上させることができる。また、バッファ320により、後段のスイッチング動作に伴うノイズのアイソレーションを確保することができる。
微分回路330は、微分演算により画素電圧Vpの変化量を求めるものである。この画素電圧Vpの変化量は、光量の変化量を示す。微分回路330は、光量の変化量を示す微分信号Voutをコンパレータ340に供給する。
コンパレータ340は、微分信号Voutと所定の閾値(上限閾値や下限閾値)とを比較するものである。このコンパレータ340の比較結果COMPは、イベント(アドレスイベント)の検出結果を示す。コンパレータ340は、比較結果COMPを転送部350に供給する。
転送部350は、検出信号DETを転送し、転送後にオートゼロ信号XAZを微分回路330に供給して初期化するものである。この転送部350は、イベントが検出された際に、検出信号DETの転送を要求するリクエストをアービタ213に供給する。そして、リクエストに対する応答を受け取ると、転送部350は、比較結果COMPを検出信号DETとして信号処理部220に供給し、オートゼロ信号XAZを微分回路330に供給する。
詳しくは、図6に示すように、対数応答部310は、光電変換素子311と、電流電圧変換部316とを備える。光電変換素子311は、受光部61に相当する。
光電変換素子311は、入射光に対する光電変換により光電流を生成するものである。この光電変換素子311としては、例えば、フォトダイオード(FD)が用いられる。例えば、光電変換素子311が受光チップ201に配置され、その後段の回路が検出チップ202に配置される。なお、受光チップ201及び検出チップ202のそれぞれに配置される回路や素子は、この構成に限定されるものではない。
電流電圧変換部316は、光電流を画素電圧Vpに対数的に変換するものである。この電流電圧変換部316は、N型トランジスタ312と、容量313と、P型トランジスタ314と、N型トランジスタ315とを備える。N型トランジスタ312、P型トランジスタ314及びN型トランジスタ315としては、例えば、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタが用いられる。
N型トランジスタ312のソースは光電変換素子311に接続され、ドレインは電源端子に接続される。P型トランジスタ314及びN型トランジスタ315は、電源端子と所定の基準電位(接地電位など)の基準端子との間において、直列に接続される。また、P型トランジスタ314及びN型トランジスタ315の接続点は、N型トランジスタ312のゲートとバッファ320の入力端子とに接続される。N型トランジスタ312及び光電変換素子311の接続点は、N型トランジスタ315のゲートに接続される。このようにN型トランジスタ312及びN型トランジスタ315はループ状に接続されている。
容量313は、N型トランジスタ312のゲートとN型トランジスタ315のゲートとの間に挿入される。また、P型トランジスタ314のゲートには、所定のバイアス電圧Vblogが印加される。
バッファ320は、P型トランジスタ321及びP型トランジスタ322を備える。これらのトランジスタとしては、例えば、MOSトランジスタが用いられる。
P型トランジスタ321及びP型トランジスタ322は、電源端子と基準電位の端子との間において直列に接続される。また、P型トランジスタ322のゲートは、対数応答部310に接続され、P型トランジスタ321及びP型トランジスタ322の接続点は、微分回路330に接続される。P型トランジスタ321のゲートには、所定のバイアス電圧Vbsfが印加される。
微分回路330は、容量331と、P型トランジスタ332と、P型トランジスタ333と、容量334と、N型トランジスタ335とを備える。微分回路330内のトランジスタとしては、例えば、MOSトランジスタが用いられる。
P型トランジスタ333及びN型トランジスタ335は、電源端子と基準電位の端子との間において直列に接続される。N型トランジスタ335のゲートには、所定のバイアス電圧Vbdiffが入力される。これらのトランジスタは、P型トランジスタ333のゲートを入力端子391とし、P型トランジスタ333及びN型トランジスタ335の接続点を出力端子392とする反転回路として機能する。
容量331は、バッファ320と入力端子391との間に挿入される。この容量331は、バッファ320からの画素電圧Vpの時間微分(言い換えれば、変化量)に応じた電流を入力端子391に供給する。また、容量334は、入力端子391と出力端子392との間に挿入される。
P型トランジスタ332は、転送部350からのオートゼロ信号XAZに従って入力端子391と出力端子392との間の経路を開閉するものである。例えば、ローレベルのオートゼロ信号XAZが入力されるとP型トランジスタ332は、オートゼロ信号XAZに従ってオン状態に移行し、微分信号Voutを初期値にする。
コンパレータ340は、P型トランジスタ341と、N型トランジスタ342と、P型トランジスタ343と、N型トランジスタ344とを備える。これらのトランジスタとしては、例えば、MOSトランジスタが用いられる。
P型トランジスタ341及びN型トランジスタ342は、電源端子と基準端子との間において直列に接続され、P型トランジスタ343及びN型トランジスタ344も、電源端子と基準端子との間において直列に接続される。また、P型トランジスタ341及びP型トランジスタ343のゲートは、微分回路330に接続される。N型トランジスタ342のゲートには上限閾値を示す上限電圧Vhighが印加され、N型トランジスタ344のゲートには下限閾値を示す下限電圧Vlowが印加される。
P型トランジスタ341及びN型トランジスタ342の接続点は、転送部350に接続され、この接続点の電圧が上限閾値との比較結果COMP+として出力される。P型トランジスタ343及びN型トランジスタ344の接続点も、転送部350に接続され、この接続点の電圧が下限閾値との比較結果COMP-として出力される。このような接続により、微分信号Voutが上限電圧Vhighより高い場合にコンパレータ340は、ハイレベルの比較結果COMP+を出力し、微分信号Voutが下限電圧Vlowより低い場合にローレベルの比較結果COMP-を出力する。比較結果COMPは、これらの比較結果COMP+及びCOMP-からなる信号である。
なお、コンパレータ340は、上限閾値及び下限閾値の両方を、微分信号Voutと比較しているが、一方のみを微分信号Voutと比較してもよい。この場合には、不要なトランジスタを削減することができる。例えば、上限閾値とのみ比較する際には、P型トランジスタ341及びN型トランジスタ342のみが配置される。また、微分回路330に容量334を配置しているが、その容量334を削減してもよい。
<1-5.カラーフィルタ配列の概略構成の一例>
本実施形態に係るカラーフィルタ配列の概略構成の一例について図7から図9を参照して説明する。図7から図9は、それぞれ本実施形態に係るカラーフィルタ配列の概略構成の一例を示す図である。
図7から図9に示すように、撮像素子200には、画素11毎にカラーフィルタ21が設けられている。撮像素子200は、カラーフィルタ21に基づく特定の波長帯でイベント検出を行う。これにより、種々の波長帯の情報をイベントとして検出することができる。
カラーフィルタ21は、所定の光を透過する光学フィルタの一例である。このカラーフィルタ21を画素11に設けることによって、入射光として任意の光を受光することができる。例えば、画素11において、入射光として、可視光を受光する場合、イベントデータは、視認することができる被写体が映る画像における画素値の変化の発生を表す。また、例えば、画素11において、入射光として、測距のための赤外線やミリ波等を受光する場合、イベントデータは、被写体までの距離の変化の発生を表す。さらに、例えば、画素11において、入射光として、温度の測定のための赤外線を受光する場合、イベントデータは、被写体の温度の変化の発生を表す。
ここで、例えば、車両の走行中等、運転者の目には、自車の前を走行中の車のブレーキランプやテールランプの点灯(点滅)、方向指示器の点滅、信号機の色の変化、電光標識等、種々の波長帯の情報、特に、R(赤色)の波長帯の情報(ブレーキランプ、テールランプ、信号機の赤信号等)が飛び込んでくる。これら各種の情報については、基本的に、運転者が目視で検出し、その内容を判断することになるが、撮像素子200が運転者と同様にその検出、判断を行うことができれば非常に便利である。
そこで、本実施形態に係る撮像装置100では、撮像素子200に画素11毎に、波長選択素子の一例であるカラーフィルタ21を設け、それぞれの画素11における閾値検出を行うことにより、色毎のイベント検出を可能にする。例えば、色毎にイベント検出した物体の動き検出を行う。これにより、各波長帯における色毎のイベント信号を、車のブレーキランプやテールランプの点灯(点滅)、方向指示器の点滅、信号機の色の変化、電光標識等の検出(検知)に活用することができる。
カラーフィルタ配列としては、例えば、図7から図9に示すように、4×4画素のクアッドベイヤー配列(クワドラ配列ともいう)や8×8画素の配列、2×2画素のベイヤー配列等の種々の配列が存在する。カラーフィルタ21の配列の単位となる画素ブロック11A、11B、11Cは、それぞれ、所定の波長成分を受光する画素(単位画素)の組合せにより構成される。なお、基本パターンとしての2×2画素や4×4画素、8×8画素等は一例であり、基本パターンの画素数は限定されるものではない。
(4×4画素のクアッドベイヤー配列)
図7に示すように、カラーフィルタ配列として4×4画素のクアッドベイヤー配列を採用した場合、1つの画素ブロック11Aは、クアッドベイヤー配列における繰返しの単位である4×4画素の計16個の画素11を有する基本パターン(単位パターン)で構成される。
図7の例では、画素ブロック11Aには、例えば、赤色(R)又は赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える2×2画素の計4個の画素11と、緑色(Gr)又は緑色系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える2×2画素の計4個の画素11と、緑色(Gb)又は緑色系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える2×2画素の計4個の画素11と、青色(B)又は青色系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える2×2画素の計4個の画素11とが含まれる。
なお、図7の例では、赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、及び、青系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11は、それぞれ一個である。
このような画素ブロック11Aにおける2×2画素の計4個の画素11のうち、すなわち、同系色の2×2画素を有する同系色ブロック(画素群)のうち、少なくとも1つの画素11が特殊画素であり、その他の3つの画素11が通常画素である。特殊画素は、第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素であり、例えば、特定色の特定波長にのみ反応してイベント信号を出力する画素(特定波長検出画素)である。通常画素は、第1の波長帯域を含み、第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素である。
ここで、画素11の受光部61及びイベント検出部63は、画素11毎に設けられているが、これに限られるものではない。例えば、イベント検出部63は同系色ブロック毎に設けられてもよい。この場合、イベント検出部63は同系色ブロック内の画素11に共通となる。
赤色系の特殊画素は、赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は赤色系の特定波長(例えば、600nm)を透過するため、赤色系の特殊画素は赤色系の特定波長にのみ反応する。赤色の通常画素は、赤色(R)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は赤色の波長(例えば、590~780nm)を透過するため、赤色の通常画素は赤色の波長に反応する。赤色系の特殊画素は、赤色(R)の通常画素に隣接する。
緑色系の特殊画素は、緑色系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は緑色系の特定波長(例えば、510nm)を透過するため、緑色系の特殊画素は緑色系の特定波長にのみ反応する。緑色の通常画素は、緑色(Gr)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は緑色の波長(例えば、500~565nm)を透過するため、緑色の通常画素は緑色の波長に反応する。緑色系の特殊画素は、緑色(Gr)の通常画素に隣接する。
緑色系の特殊画素は、緑色系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は緑色系の特定波長(例えば、530nm)を透過するため、緑色系の特殊画素は緑色系の特定波長にのみ反応する。緑色の通常画素は、緑色(Gb)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は緑色の波長(例えば、500~565nm)を透過するため、緑色の通常画素は緑色の波長に反応する。緑色系の特殊画素は、緑色(Gb)の通常画素に隣接する。
青色系の特殊画素は、青色系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は青色系の特定波長(例えば、465nm)を透過するため、青色系の特殊画素は青色系の特定波長にのみ反応する。青色の通常画素は、青色(B)のカラーフィルタ21を有する。このカラーフィルタ21は青色の波長(例えば、500~565nm)を透過するため、青色の通常画素は青色の波長に反応する。青色系の特殊画素は、青色(B)の通常画素に隣接する。
なお、白色LEDからの光が入射することもある。この白色LEDは、青色LEDと黄色の蛍光体の組み合わせであるため、青色系の特定波長のみに反応する青色系の特殊画素で対応することが可能である。
(8×8画素の配列)
図8に示すように、カラーフィルタ配列として8×8画素の配列を採用した場合、1つの画素ブロック11Bは、カラーフィルタ配列における繰返しの単位である8×8画素の計64個の画素11を有する基本パターン(単位パターン)で構成される。
図8の例では、画素ブロック11Bには、例えば、赤色(R)又は赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える4×4画素の計16個の画素11と、緑色(Gr)又は緑色系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える4×4画素の計16個の画素11と、緑色(Gb)又は緑色系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える4×4画素の計16個の画素11と、青色(B)又は青色系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える4×4画素の計16個の画素11とが含まれる。
なお、図8の例では、赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、及び、青系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11は、それぞれ一個である。
このような画素ブロック11Bにおける4×4画素の計16個の画素11のうち、すなわち、同系色の4×4画素を有する同系色ブロック(画素群)のうち、少なくとも1つの画素11が特殊画素であり、その他の15個の画素11が通常画素である。特殊画素は、4×4画素の計16個の画素11による領域の中央付近に設けられている。
(2×2画素のベイヤー配列)
図9に示すように、カラーフィルタ配列として2×2画素のベイヤー配列を採用した場合、1つの画素ブロック11Cは、ベイヤー配列における繰返しの単位である2×2画素の計4個の単位画素を有する基本パターン(単位パターン)で構成される。
図9の例では、画素ブロック11Cには、例えば、赤色(R)又は赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える1個の画素11と、緑色(Gr)又は緑色系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える1個の画素11と、緑色(Gb)又は緑色系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える1個の画素11と、青色(B)又は青色系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える1個の画素11とが含まれる。
なお、図9の例では、赤色系(R:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gr:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、緑系(Gb:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11、及び、青系(B:特定波長)のカラーフィルタ21を備える画素11は、それぞれ一個である。
このような画素ブロック11Cにおいて、同系色の3×3画素を有する同系色ブロック(画素群)のうち、少なくとも1つの画素11が特殊画素であり、その他の8つの画素11が通常画素である。なお、同系色の3×3画素は、互いに列方向及び行方向に1画素分離間している。したがって、1つの特殊画素は、周囲に存在する8つの同色の通常画素のイベントを制御する。図9の例では、特殊画素の密度を減らすことで、解像度の劣化を抑制することができる。
なお、カラーフィルタの配列としては、例えば、R(赤色)の画素とC(クリア)の画素とを組み合わせたRCCCフィルタや、Rの画素及びCの画素にB(青色)の画素を組み合わせたRCCBフィルタや、Rの画素、G(緑色)、及び、Bの画素を組み合わせたRGBベイヤー配列のフィルタを用いてもよい。Cの画素は、色フィルタが設けられていないか、透明のフィルタが設けられている画素であり、W(白色)の画素と同様の画素である。例えば、R(赤色)の画素とC(クリア)の画素とを組み合わせたRCCCフィルタは、月明かりの夜間に相当する低照度でも、遠方の障害物や人物などを撮像できる高感度を実現できる。また、RCCCフィルタは、例えば、車載センシング等で重要となる赤色の波長帯の光(例えば、テールランプや信号機の赤信号等)の検出精度を向上させることができる。
また、特殊画素の設置位置は、図7から図9に示すような位置に固定されるものではなく、他の位置でもよい。例えば、特殊画素は、画素アレイ部12全体に均一に配置されてもよく、また、一定の行間隔又は列間隔で配置されてもよく、ランダムに配置されてもよい。なお、特殊画素により解像度が例えば離散的に低下する場合には、通常画素による補間処理を行うことで、解像度の低下を抑えることができる。
<1-6.イベント信号制御部の概略構成の一例>
本実施形態に係るイベント信号制御部351の概略構成の一例について図10及び図11を参照して説明する。図10及び図11は、それぞれ本実施形態に係るイベント信号制御部351の概略構成の一例を示す図である。
図10に示すように、通常画素及び特殊画素は、それぞれ同じ構成の画素回路301(図6参照)を有する。通常画素の画素回路301において、比較結果COMP+がVo(+):Aとして出力され、比較結果COMP-がVo(-):Bとして出力される。また、特殊画素の画素回路301において、比較結果COMP+がVo(+):Cとして出力され、比較結果COMP-がVo(-):Dとして出力される。これらの比較結果(A:通常画素Vo(+)、B:通常画素Vo(-)、C:特殊画素Vo(+)、D:特殊画素Vo(-))がイベント信号制御部351に入力される。
これらの通常画素及び特殊画素は、カラーフィルタ配列の同系色ブロック内の画素11である。なお、画素回路301のイベント検出部63(図6参照)は、同系色ブロック内の画素11毎に設けられてもよく、あるいは、同系色ブロック内の通常画素に共通して設けられてもよい。イベント検出部63が同系色ブロック内の通常画素に共通である場合には、その共通のイベント検出部63から出力される比較結果が、特殊画素との論理演算に用いられる。
図11に示すように、イベント信号制御部351は、AND回路351aと、NOT回路351bとを備える。このイベント信号制御部351は、例えば、画素回路301の転送部350(図5参照)内に設けられる。イベント信号制御部351は、例えば、通常画素と特殊画素の組ごとに設けられる。イベント信号制御部351は、信号制御部に相当する。
A:通常画素Vo(+)がAND回路351aに入力され、C:特殊画素Vo(+)がNOT回路351bを介してAND回路351aに入力される。AND回路351aは、入力された数値に基づいて論理演算(図11参照)を行い、Y1として0(無反応)又は1(検出)を出力する。
B:通常画素Vo(-)がAND回路351aに入力され、D:特殊画素Vo(-)がNOT回路351bを介してAND回路351aに入力される。AND回路351aは、入力された数値に基づいて論理演算(図11参照)を行い、Y2として0(無反応)又は1(検出)を出力する。
このようにして、イベント信号制御部351は、同系色ブロック内の各画素11のうち特殊画素(特定波長にのみ反応する画素)の輝度変化に応じて、同系色ブロック内の各画素11のうち全ての通常画素のイベントを伝達もしくは遮断する。例えば、同系色ブロック内の画素11のうち特殊画素が反応しないと(0:無反応)、その同系色ブロック内の画素11のうち全ての通常画素のイベントが伝達される。一方、同系色ブロック内の各画素11のうち特殊画素が反応すると(1:検出)、その同系色ブロック内の各画素11のうち全ての通常画素のイベントが遮断される。
<1-7.イベント信号制御処理の一例>
本実施形態に係るイベント信号制御処理の一例について図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係るイベント信号制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。イベント信号制御処理は、イベント信号制御部351により実行される。
図12に示すように、通常画素でイベントが発生したか否かが判断される(ステップS1)。通常画素でイベントが発生したと判断されると(ステップS1のYES)、特定波長にのみ反応する画素(特殊画素)が反応したか否かが判断される(ステップS2)。特定波長にのみ反応する画素が反応したと判断されると(ステップS2のYES)、同色系の周辺通常画素のイベントが遮断される(ステップS3)。一方、特定波長にのみ反応する画素が反応していないと判断されると(ステップS2のNO)、同色系の周辺通常画素のイベントが伝達される(ステップS4)。
このようなイベント信号制御処理によれば、所望の特定波長(例えば、赤色LED又は青色LEDの発光波長)に対してのみ感度を有する特殊画素の反応に応じて、周辺同色画素のイベント(イベント信号)が伝達又は遮断される。これにより、異常画素判定のための長いイベント検出時間を不要とすることができる。また、特定波長にのみ反応する特殊画素を有するため、特定波長で周期的に点滅(フリッカー)を繰り返す被写体(例えば、LED信号機やLED搭載標識等)を検出することが可能になる。被写体が検出されると、通常画素から出力されるイベントが遮断されるため、点滅による周期的な輝度変化の検出を抑制でき、その結果、点滅によってイベントが生成される誤動作を抑えることができる。
<1-8.通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例>
本実施形態に係る通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例について図13から図15を参照して説明する。図13から図15は、それぞれ本実施形態に係る通常画素及び特殊画素のカラーフィルタ構造の一例を示す図である。
図13に示すように、撮像素子200は、カラーフィルタ21や受光レンズ22、光電変換素子311等を備える。カラーフィルタ21や受光レンズ22、光電変換素子311は、例えば、画素11ごとに1つずつ設けられている。各画素11は、画素分離部23により区画されている。画素分離部23は、光入射面(図13中の上面)から見た形状が格子状に形成されている。
通常画素用のカラーフィルタ21は、単層膜で構成されている。特殊画素用のカラーフィルタ21は、多層膜で構成されている。例えば、多層膜の個々の材料や厚さ等が変えられ、多層膜の個々を透過する光の波長が調整され、特殊画素用のカラーフィルタ21を透過する光の波長帯域又は特定波長が調整される。
図14に示すように、撮像素子200は、基本的に、図13と同様の構造を有する。ただし、図14の例では、特殊画素用のカラーフィルタ21は、その材料が通常画素用のカラーフィルタ21と異なるカラーフィルタである。例えば、特殊画素用のカラーフィルタ21の材料が変えられ、特殊画素用のカラーフィルタ21を透過する光の波長帯域又は特定波長が調整される。
図15に示すように、撮像素子200は、基本的に、図13と同様の構造を有する。ただし、図15の例では、特殊画素用のカラーフィルタ21は、その厚さが通常画素用のカラーフィルタ21よりも厚いカラーフィルタである。なお、逆に、特殊画素用のカラーフィルタ21は、その厚さが通常画素用のカラーフィルタ21よりも薄いカラーフィルタであってもよい。例えば、特殊画素用のカラーフィルタ21の厚さが変えられ、特殊画素用のカラーフィルタ21を透過する光の波長帯域又は特定波長が調整される。
ここで、図13から図15に示すようなカラーフィルタ21としては、例えば、MEMS可変カラーフィルタや表面プラズモンカラーフィルタ、ファブリペロー共振器等の各種フィルタを用いることが可能である。
MEMS可変カラーフィルタは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)を用いて反射板間の距離を調整して所望のスペクトル特性を得ることが可能なフィルタである。このMEMS可変カラーフィルタは、LSI集積回路との一体化が可能なフィルタである。詳しくは、MEMS可変カラーフィルタは、ナノ構造により構造色を発生するサブ波長格子にアクチュエータ構造を追加し、格子間のギャップを近づけることによって構造色に変化を起こすフィルタである。可動構造としては、素子単位がナノスケールであるNEMS(Nano Electro Mechanical Systems)アクチュエータを用いて、電引力により周期構造を変化させて反射光を変化させる。
表面プラズモンカラーフィルタは、表面プラズモンを用いて、任意の波長のみを透過するフィルタである。表面プラズモンとは、金属表面の自由電子の振動が光と結合して金属表面を伝播する振動派のことである。例えば、表面プラズモンカラーフィルタは、CMOS等回路が形成されたウェハー上へのパターニングを可能としたプロセス(NOCプロセス)により作成される。
ファブリペロー共振器は、二個の金属層と、一個の第一光電変換層とを有する。第一光電変換層は、二個の金属層間に設置される。このファブリペロー共振器は、光電変換素子として機能する。検出される光線の波長は、第一光電変換層の厚さを微調整することにより変化する。ファブリペロー共振器は、特定波長の光線を選択的に検出することが可能であり、カラーフィルタ21として機能する。
なお、本実施形態では、特定色の特定波長にのみ反応する特殊画素を用いているが、これに限るものではなく、例えば、特定色の特定波長にのみ反応しない特殊画素を用いてもよい。特定色の特定波長にのみ反応しない特殊画素としては、例えば、赤色系の特定波長600nmに急峻な反射率を持つフィルタを有する画素が用いられる。この急峻な反射率を持つフィルタとしては、例えば、フォトニック結晶を用いることが可能である。このフォトニック結晶は、急峻な反射率を有し、量産性にも優れている。
また、本実施形態では、同系色ブロック内の各通常画素にイベント検出部63の各部のいずれか又は全てを共通としてもよいが、これに限るものではなく、例えば、同系色ブロック以外の各通常画素でもイベント検出部63の各部のいずれか又は全てを共通としてもよい。このとき、イベント検出部63に必要な回路や素子等を加えてもよい。
<1-9.効果>
以上説明したように、第1の実施形態によれば、イベント信号制御部351が、第1の波長帯域の光を受ける第1の画素(特殊画素)から出力されるイベント信号に基づいて、第1の波長帯域を含み、第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受ける第2の画素(通常画素)から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する。これにより、異常画素判定のための長いイベント検出時間を不要とすることができる。また、第1の波長帯域にのみ反応する第1の画素を有するため、第1の波長帯域で周期的に点滅(フリッカー)を繰り返す被写体(例えば、LED信号機やLED搭載標識等)を検出することが可能になる。この被写体が検出されると、通常画素から出力されるイベントが遮断されるので、点滅による周期的な輝度変化の検出を抑制でき、その結果、点滅によりイベントが生成される誤動作(イベント誤検出)を抑えることが可能になる。したがって、イベント検出時間の短縮及びイベント誤検出の抑制を実現することができる。
また、第1の画素及び第2の画素は、アレイ状に複数設けられており、イベント信号制御部351は、第1の画素及び第2の画素をそれぞれ1つ以上有する画素群内の第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、画素群内の第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達してもよい。これにより、画素群ごとに第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することが可能となるので、イベント検出時間を短縮することができる。
また、画素群内の第1の画素は一つであり、画素群内の第2の画素は二つ以上であってもよい。これにより、画素群内の一つの第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、画素群内の二つ以上の第2の画素からそれぞれ出力されるイベント信号を遮断又は伝達することが可能となるので、イベント検出時間をより短縮することができる。
また、第1の画素及び第2の画素は、同色系であってもよい。これにより、第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することを精度良く行うことができる。
また、第1の画素は、第2の画素に隣接してもよい。これにより、第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することを精度良く行うことができる。
また、第1の画素は、画素群の中央付近に設けられていてもよい。これにより、第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することを精度良く行うことができる。
また、第1の画素は、特定色の特定波長の光のみに反応してイベント信号を出力する特殊画素であってもよい。これにより、第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することを精度良く行うことができる。
また、第1の画素は、特定色の特定波長以外の光のみに反応してイベント信号を出力する特殊画素であってもよい。これにより、第1の画素から出力されるイベント信号に応じて、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達することを精度良く行うことができる。
また、第1の画素は、第1の波長帯域の光のみを透過する第1のカラーフィルタ21を有し、第2の画素は、第2の波長帯域の光のみを透過する第2のカラーフィルタ21を有してもよい。これにより、第1の画素として、第1の波長帯域の光のみに反応してイベント信号を出力する画素を実現することができ、また、第2の画素として、第2の波長帯域の光のみに反応してイベント信号を出力する画素を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21は、多層膜により構成されており、第2のカラーフィルタ21は、単層膜により構成されてもよい。これにより、各種の透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21及び第2のカラーフィルタ21の個々の厚さが異なってもよい。これにより、各種の透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21及び第2のカラーフィルタ21の個々の材料が異なってもよい。これにより、各種の透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21は、MEMS可変カラーフィルタであってもよい。これにより、特定波長で急峻な透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21は、表面プラズモンカラーフィルタであってもよい。これにより、特定波長で急峻な透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21は、ファブリペロー共振器であってもよい。これにより、特定波長で急峻な透過率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、第1のカラーフィルタ21は、フォトニック結晶であってもよい。これにより、特定波長で急峻な反射率を有するカラーフィルタ21を実現することができる。
また、イベント信号制御部351は、第1の画素から出力されるイベント信号と、第2の画素から出力されるイベント信号とを論理演算により処理し、第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する。これにより、処理時間を短くすることが可能となるので、イベント検出時間をより短縮することができる。
<2.第2の実施形態>
<2-1.撮像装置の概略構成の一例>
本実施形態に係る撮像装置100Aの概略構成の一例について図16及び図17を参照して説明する。図16は、本実施形態に係る撮像装置100Aの概略構成の一例を示す図である。図17は、本実施形態に係る撮像装置100Aの処理の一例を説明するための図である。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行い、その他の説明を省略する。
図16に示すように、撮像装置100Aは、撮像レンズ110と、半透明ミラー140と、2つの撮像素子(固体撮像素子)200A、200Bと、記録部120と、制御部130とを備える。
半透明ミラー140は、入射光を二つの光路に分け、各撮像素子200A、200Bにそれぞれ導くものである。この半透明ミラー140としては、例えば、トランスルーセントミラー等が用いられる。また、撮像素子200Aは、第1の実施形態に係る特殊画素のみで構成された波長選択センサである。波長選択センサは、例えば、バンドパスフィルタ(BPF)を有する特殊画素を含む。撮像素子200Bは、第1の実施形態に係る通常画素のみで構成された通常センサである。通常センサは、例えば、カラーフィルタ(CF)を有する通常画素を含む。
ここで、撮像素子200Aは第1のセンサに相当し、撮像素子200Bは第2のセンサに相当し、半透明ミラー140は光学部材に相当する。これらの撮像素子200A、撮像素子200B及び半透明ミラー140が組み合わされ、撮像素子(撮像部品)として機能する。このため、撮像素子200A、撮像素子200B及び半透明ミラー140は、一つの撮像素子(撮像部品)に相当する。
図17に示すように、撮像素子200A及び撮像素子200Bのアドレスを後段で合わせることで、特殊画素と通常画素とを一対一で対応させてデータ(例えば、イベント信号や画素信号等)を生成する(フュージョン)。このフュージョンは、例えば、制御部130や専用の処理部により実行されてもよい。なお、特殊画素と通常画素との一対一の対応関係とは、例えば、画素11の行列配置で規定されるアドレス(行アドレス及び列アドレスからなる画素アドレス)が同じである関係である。
<2-2.効果>
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、イベント検出時間の短縮及びイベント誤検出の抑制を実現することができる。
また、撮像装置100Aは、特殊画素を有する撮像素子200Aと、通常画素を有する撮像素子200Bと、入射光を二分して撮像素子200A及び撮像素子200Bに導く半透明ミラー140とを備えてもよい。これにより、撮像素子200A及び撮像素子200Bを別々に製造可能であり、簡略な製造プロセスを用いることができる。また、特殊画素及び通常画素を複数設ける場合、それらを同じ素子に設ける場合に比べ、異なる素子にそれぞれ設けることで、解像度を上げることができる。
<3.他の実施形態>
上述した実施形態(又は変形例)に係る処理は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態(変形例)にて実施されてよい。例えば、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述した実施形態(又は変形例)は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
<4.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図18は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図18に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図18では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図19は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図19には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図18に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図18の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図18に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
なお、各実施形態(変形例も含む)において説明した撮像装置100の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを、いずれかの制御ユニット等に実装することができる。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することもできる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
以上説明した車両制御システム7000において、各実施形態(変形例も含む)において説明した撮像装置100は、図18に示した応用例の統合制御ユニット7600に適用することができる。例えば、撮像装置100の制御部130や記録部(記憶部)120等は、統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610や記憶部7690により実現されてもよい。また、各実施形態において説明した撮像装置100は、図18に示した応用例の撮像部7410及び車外情報検出部7420、例えば、図19に示した応用例の撮像部7910、7912、7914、7916、7918や車外情報検出部7920~7930などに適用することができる。各実施形態において説明した撮像装置100を用いることによって、車両制御システム7000においても、イベント検出時間の短縮及びイベント誤検出の抑制を実現することができる。
また、各実施形態(変形例も含む)において説明した撮像装置100の少なくとも一部の構成要素は、図18に示した応用例の統合制御ユニット7600のためのモジュール(例えば、一つのダイで構成される集積回路モジュール)において実現されてもよい。あるいは、各実施形態において説明した撮像装置100の一部が、図18に示した車両制御システム7000の複数の制御ユニットによって実現されてもよい。
<5.付記>
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、
前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、
前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、
を備える撮像素子。
(2)
前記第1の画素及び前記第2の画素は、アレイ状に複数設けられており、
前記信号制御部は、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ1つ以上有する画素群内の前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記画素群内の前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
上記(1)に記載の撮像素子。
(3)
前記画素群内の前記第1の画素は一つであり、
前記画素群内の前記第2の画素は二つ以上である、
上記(2)に記載の撮像素子。
(4)
前記第1の画素及び前記第2の画素は、同色系である、
上記(2)に記載の撮像素子。
(5)
前記第1の画素は、前記第2の画素に隣接する、
上記(4)に記載の撮像素子。
(6)
前記第1の画素は、前記画素群の中央付近に設けられている、
上記(4)に記載の撮像素子。
(7)
前記第1の画素は、特定色の特定波長の光のみに反応して前記イベント信号を出力する特殊画素である、
上記(1)から(6)のいずれか一つに記載の撮像素子。
(8)
前記第1の画素は、特定色の特定波長以外の光のみに反応して前記イベント信号を出力する特殊画素である、
上記(1)から(6)のいずれか一つに記載の撮像素子。
(9)
前記第1の画素は、前記第1の波長帯域の光のみを透過する第1のカラーフィルタを有し、
前記第2の画素は、前記第2の波長帯域の光のみを透過する第2のカラーフィルタを有する、
上記(1)から(6)のいずれか一つに記載の撮像素子。
(10)
前記第1のカラーフィルタは、多層膜により構成されており、
前記第2のカラーフィルタは、単層膜により構成されている、
上記(9)に記載の撮像素子。
(11)
前記第1のカラーフィルタ及び前記第2のカラーフィルタの個々の厚さが異なる、
上記(9)に記載の撮像素子。
(12)
前記第1のカラーフィルタ及び前記第2のカラーフィルタの個々の材料が異なる、
上記(9)に記載の撮像素子。
(13)
前記第1のカラーフィルタは、MEMS可変カラーフィルタである、
上記(9)に記載の撮像素子。
(14)
前記第1のカラーフィルタは、表面プラズモンカラーフィルタである、
上記(9)に記載の撮像素子。
(15)
前記第1のカラーフィルタは、ファブリペロー共振器である、
上記(9)に記載の撮像素子。
(16)
前記第1のカラーフィルタは、フォトニック結晶である、
上記(9)に記載の撮像素子。
(17)
前記信号制御部は、前記第1の画素から出力されるイベント信号と、前記第2の画素から出力されるイベント信号とを論理演算により処理し、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
上記(1)から(16)のいずれか一つに記載の撮像素子。
(18)
前記第1の画素を有する第1のセンサと、
前記第2の画素を有する第2のセンサと、
入射光を二分して前記第1のセンサ及び前記第2のセンサに導く光学部材と、
をさらに備える、
上記(1)から(17)のいずれか一つに記載の撮像素子。
(19)
撮像レンズと、
撮像素子と、
を備え、
前記撮像素子は、
第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、
前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、
前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、
を有する撮像装置。
(20)
信号制御部が、第1の波長帯域の光を受ける第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受ける第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
ことを含む撮像素子の制御方法。
(21)
上記(1)から(18)のいずれか一つに記載の撮像素子を備える撮像装置。
(22)
上記(1)から(18)のいずれか一つに記載の撮像素子を制御する撮像素子の制御方法。
11 画素
11A 画素ブロック
11B 画素ブロック
11C 画素ブロック
12 画素アレイ部
13 駆動部
14 アービタ部
15 カラム処理部
16 信号処理部
21 カラーフィルタ
22 受光レンズ
61 受光部
62 画素信号生成部
63 イベント検出部
100 撮像装置
100A 撮像装置
110 撮像レンズ
120 記録部
130 制御部
139 信号線
140 半透明ミラー
200 撮像素子
200A 撮像素子
200B 撮像素子
201 受光チップ
202 検出チップ
209 信号線
213 アービタ
220 信号処理部
301 画素回路
310 対数応答部
311 光電変換素子
312 N型トランジスタ
313 容量
314 P型トランジスタ
315 N型トランジスタ
316 電流電圧変換部
320 バッファ
321 P型トランジスタ
322 P型トランジスタ
330 微分回路
331 容量
332 P型トランジスタ
333 P型トランジスタ
334 容量
335 N型トランジスタ
340 コンパレータ
341 P型トランジスタ
342 N型トランジスタ
343 P型トランジスタ
344 N型トランジスタ
350 転送部
351 イベント信号制御部
351a AND回路
351b NOT回路
391 入力端子
392 出力端子

Claims (20)

  1. 第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、
    前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、
    前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、
    を備える撮像素子。
  2. 前記第1の画素及び前記第2の画素は、アレイ状に複数設けられており、
    前記信号制御部は、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ1つ以上有する画素群内の前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記画素群内の前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
    請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記画素群内の前記第1の画素は一つであり、
    前記画素群内の前記第2の画素は二つ以上である、
    請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記第1の画素及び前記第2の画素は、同色系である、
    請求項2に記載の撮像素子。
  5. 前記第1の画素は、前記第2の画素に隣接する、
    請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記第1の画素は、前記画素群の中央付近に設けられている、
    請求項4に記載の撮像素子。
  7. 前記第1の画素は、特定色の特定波長の光のみに反応して前記イベント信号を出力する特殊画素である、
    請求項1に記載の撮像素子。
  8. 前記第1の画素は、特定色の特定波長以外の光のみに反応して前記イベント信号を出力する特殊画素である、
    請求項1に記載の撮像素子。
  9. 前記第1の画素は、前記第1の波長帯域の光のみを透過する第1のカラーフィルタを有し、
    前記第2の画素は、前記第2の波長帯域の光のみを透過する第2のカラーフィルタを有する、
    請求項1に記載の撮像素子。
  10. 前記第1のカラーフィルタは、多層膜により構成されており、
    前記第2のカラーフィルタは、単層膜により構成されている、
    請求項9に記載の撮像素子。
  11. 前記第1のカラーフィルタ及び前記第2のカラーフィルタの個々の厚さが異なる、
    請求項9に記載の撮像素子。
  12. 前記第1のカラーフィルタ及び前記第2のカラーフィルタの個々の材料が異なる、
    請求項9に記載の撮像素子。
  13. 前記第1のカラーフィルタは、MEMS可変カラーフィルタである、
    請求項9に記載の撮像素子。
  14. 前記第1のカラーフィルタは、表面プラズモンカラーフィルタである、
    請求項9に記載の撮像素子。
  15. 前記第1のカラーフィルタは、ファブリペロー共振器である、
    請求項9に記載の撮像素子。
  16. 前記第1のカラーフィルタは、フォトニック結晶である、
    請求項9に記載の撮像素子。
  17. 前記信号制御部は、前記第1の画素から出力されるイベント信号と、前記第2の画素から出力されるイベント信号とを論理演算により処理し、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
    請求項1に記載の撮像素子。
  18. 前記第1の画素を有する第1のセンサと、
    前記第2の画素を有する第2のセンサと、
    入射光を二分して前記第1のセンサ及び前記第2のセンサに導く光学部材と、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の撮像素子。
  19. 撮像レンズと、
    撮像素子と、
    を備え、
    前記撮像素子は、
    第1の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第1の画素と、
    前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受けてイベント信号を出力する第2の画素と、
    前記第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する信号制御部と、
    を有する撮像装置。
  20. 信号制御部が、第1の波長帯域の光を受ける第1の画素から出力されるイベント信号に基づいて、前記第1の波長帯域を含み、前記第1の波長帯域よりも広い第2の波長帯域の光を受ける第2の画素から出力されるイベント信号を遮断又は伝達する、
    ことを含む撮像素子の制御方法。
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