JP2022146617A - 光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の照射領域を選択的に照射することができる光源装置を提供する。【解決手段】 2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を含み、複数の発光部は、発光面が実装面に対して傾斜している発光面傾斜発光部を含み、複数の発光部の発光面は、対応する照射領域の方向に向けられている。【選択図】図1

Description

本開示は、光源装置に関する。
近年、発光ダイオード等の複数の発光部を用いた光源装置が幅広く使用されるようになってきている。例えば、特許文献1には、携帯電話に搭載されたカメラのような小型カメラのフラッシュに用いることができる光源装置が開示されている。
特許第5275557号公報
このような、例えばカメラのフラッシュに用いる光源装置は、所望の照射領域を選択的に照射できることが求められる。
そこで、本開示は、所望の照射領域を選択的に照射することができる光源装置を提供することを目的とする。
本開示に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を含み、複数の発光部は、発光面が実装面に対して傾斜している発光面傾斜発光部を含み、複数の発光部の発光面は、対応する照射領域の方向に向けられている。
本開示に係る別の光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を含み、前記光学手段は、前記複数の発光部それぞれの上方に配置されており、上面が平坦で下面に凹凸を有するフレネルレンズを含み、前記フレネルレンズの上面は、前記実装面に対して傾斜しており、対応する照射領域の方向に向けられている。
本開示の一実施形態に係る光源装置は、所望の照射領域を選択的に照射することができる。
本開示の実施形態1に係る光源装置の断面斜視図である。 図1に示す光源装置の発光部の上面視であって、該発光部の配列を説明する図である。 図1に示す光源装置の発光部と該発光部に対応して設けられた照射領域との関係を説明する図である。 図1に示す光源装置のA-A線における断面図であって、発光部から出光した光が光学レンズを介して対応する照射領域を照射する様子を示している。 図4に示す発光部の一部を拡大した図である。 図5Aに示す発光部の別の形態を示す図である。 図5Aに示す発光部の別の形態を示す図である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 発光面傾斜発光部の製造方法の一工程である。 本開示の実施形態2に係る光源装置の断面図である。 本開示の実施形態2に係る光源装置において、複数の発光部52を1つのレンズで覆っている場合の断面図である。 本開示の実施形態2に係る光源装置において、複数の発光部を1つのレンズで覆っている場合の断面図である。 図7Aに示す断面図において、発光部から出射した光の、単位第1レンズによる配光を説明する図である。 単位第1レンズの凸部の外側面の、光軸に対する角度が、図8Aに示す単位第1レンズの凸部の外側面の、光軸に対する角度よりも小さい場合の光の配光を説明する図である。 単位第1レンズの凸部の外側面の、光軸に対する角度が、図8Bに示す単位第1レンズの凸部の外側面の、光軸に対する角度よりも小さい場合の光の配光を説明する図である。 実施形態2の光源装置における別の単位第1レンズの形態を示す断面図である。 図9Aに示す光源装置において、複数の発光部を1つのレンズで覆っている場合の断面図である。 図9Aに示す光源装置において、単位第1レンズが互いに接続している場合の断面図である。 図9Aに示す発光部の一部を拡大した図であって、発光部から出射した光の、単位第1レンズによる配光を説明する図である。 本開示の実施形態3に係る光源装置の断面図である。 図11Aに示す光源装置において、複数の発光部を1つのレンズで覆っている場合の断面図である。 本開示の実施形態4に係る光源装置における、発光部と該発光部に対応して設けられた照射領域との関係を説明する図である。 本開示の実施形態4に係る光源装置の断面図である。 本開示の実施形態4に係る光源装置において、複数の発光部52を1つのレンズで覆っている場合の断面図である。 本開示の実施形態における発光部の一変形例を示す断面図である。 本開示の実施形態における発光部の一変形例を示す断面図である。 発光部集合体の製造方法の一工程である。 発光部集合体の製造方法の一工程である。 発光部集合体の製造方法の一工程である。 発光部集合体の製造方法の一工程である。 発光部集合体の製造方法の一工程である。 発光部集合体の別の製造方法の一工程である。 発光部集合体の別の製造方法の一工程である。 発光部集合体の別の製造方法の一工程である。 発光部集合体の別の製造方法の一工程である。 発光部集合体の別の製造方法の一工程である。 本開示の実施形態5に係る光源装置の断面図である。 実施例1-1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例1-1に係るシミュレーション結果を示す図である。 実施例1-2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例1-2に係るシミュレーション結果を示す図である。 実施例2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例2に係るシミュレーション結果を示す図である。 実施例3-1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例3-1に係るシミュレーション結果を示す図である。 実施例3-2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例3-2に係るシミュレーション結果を示す図である。 参考例1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 参考例1に係るシミュレーション結果を示す図である。 比較例1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 比較例1に係るシミュレーション結果を示す図である。 実施例、参考例、比較例における対角断面及び発光方向を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る発明を実施するための実施形態や実施例を説明する。なお、以下に説明する光源装置は、本開示に係る発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本開示に係る発明を以下のものに限定しない。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態や実施例に分けて示す場合があるが、異なる実施形態や実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。
カメラのフラッシュ等に用いられる光源装置では、発光部と該発光部から出射された光によって照射される照射領域との位置関係に応じてレンズの形状を適宜設計することで、発光部から出射される光を対応する所望の照射領域に照射することができる。しかしながら、発光部と対応する照射領域との位置関係によっては、レンズの寸法が大きくなることもある。このような寸法が大きいレンズは、例えば、携帯電話に搭載されるカメラ等、小型化が要求される光源装置には改良が求められている。
一実施形態においては、発光部の発光面を所望の照射領域の方向に向けて傾斜させることで、レンズの形状設計のみに依拠することなく、発光部から出射される光を所望の照射領域に選択的に照射させることができる。これにより、発光部から出射される光を所望の照射領域に選択的に照射させることでき、かつ小型化された光源装置を得ることができる。
本開示に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を含み、複数の発光部は、発光面が実装面に対して傾斜している発光面傾斜発光部を含み、複数の発光部の発光面は、対応する照射領域の方向に向けられている。
また、本開示に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を含み、光学手段は、複数の発光部それぞれの上方に配置されており、上面が平坦で下面に凹凸を有するフレネルレンズを含み、フレネルレンズの上面は、実装面に対して傾斜しており、対応する照射領域の方向に向けられている。
実施形態1
以下、本開示に係る実施形態1の光源装置について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る光源装置1は、発光部から出射された光を2以上の照射領域を照射するための光源装置である。ここで、照射領域とは、ある方向を中心としてその周りの広がりをもった領域である。本実施形態において、2以上の照射領域とは、2以上の発光部を個別点灯させたときに、個々の照射領域の中心が所定の距離離れており、所定の大きさを有して、発光部から照射された光のそれぞれが個々に照射する領域である。また、2以上の発光部から出射された光を集めて照射する領域ではなく、2以上の発光部から出射された光それぞれが、個々に照射するそれぞれの領域であることを意味する。本実施形態に係る光源装置1では、後述するように、方向が異なる複数の照射領域に対応するように複数の発光部が設けられている。これにより、複数の発光部のうちの1又は2以上の発光部を選択して点灯させることで、所望の照射領域に光を照射することができる。光源装置1は、図1に示すように、上面に発光面を有し、各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面2aに設けられた複数の発光部と、各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、を備える。
発光部52は、発光面51aが実装面2aに対して傾斜している発光面傾斜発光部51を含む。発光面傾斜発光部51の発光面51aは、対応する照射領域の方向に向けられている。ここで、発光面が対応する照射領域の方に向けられているとは、便宜的に照射領域を平面と見なした場合、発光面の中心点を通る法線が、該照射領域に貫通する状態をいう。発光部52は、基板2の実装面2aに対して平行な発光面50aを有する中心発光部50をさらに含んでいてもよい。中心発光部50の発光面50aは、対応する照射領域の方向に向けられている。本実施形態では、1個の中心発光部50の周りに8個の発光面傾斜発光部51が配置され、合計9個となる複数の発光部52を示している。以下、中心発光部50の発光面50aと発光面傾斜発光部51の発光面51aとを合わせて発光面52aと称する。
実装面2aは、基板2の上面である。
複数の発光部52は、実装面2a上に配置されている。
光学手段は、発光部52の上方に設けられた光学レンズ30を含む。光学レンズ30は、発光部52から出射された光を対応する照射領域に向けて集光させる、又は投光させる。光学レンズ30は、発光部52側に位置する第1面31と、第1面31と反対側に位置する第2面32とを備える。第1面31は、発光部52からの光を光学レンズ30に入射させる入射領域33を含む。第2面32は、入射領域33から入射した光を光学レンズ30から出射させる出射領域34を含む。
従って、各発光部52から出射した光は、対応する入射領域33から光学レンズ30に入射し、該入射領域33に対応する出射領域34を介して光学レンズ30から出射し、その後、各発光部52に対応する照射領域をそれぞれ照射する。
また、本実施形態では、発光部52と、光学レンズ30とを覆う枠体3が、基板2の実装面2aに配置されている。
ここで、光源装置1の内部構造の理解を容易にするために、図1の光学レンズ30及び枠体3は、これらの一部を省略して断面を表している。さらに、図示する入射領域33と出射領域34とは、領域を示すために誇張して描いている。
また、例えば、入射領域33に「対応」する出射領域34とは、入射領域33から光学レンズ30に入射した光を光学レンズ30外へ出射させる領域であって、入射領域33に対して1対1の関係で設けられる領域を意味する。さらに、例えば、発光部52に「対応」する照射領域とは、発光部52から出射された光が照射目的とする領域であって、発光部52に対して1対1の関係で設けられる領域を意味する。
このように、本明細書において「対応」とは、互いに関係付けられている、領域と領域、部材と領域等の関係を意味する。
(発光部の配置)
発光部52は、図1及び図2に示すように、3行3列配置のマトリクス状に配列されている。発光部52は、隣接する発光部52の中心点間の距離が略同一になるように等間隔で配置されている。図1及び図2では、発光部52は、互いに離隔して配置されているが、互いに接して配置されていてもよい。
発光部52のうち、いずれの発光部52が発光面傾斜発光部51であるかは、発光部52と照射領域の配置関係に依拠する。本実施形態では、後述する発光部52と照射領域の配置関係より、2行2列目に配置された中心発光部50を除く8個の発光部が、発光面傾斜発光部51であり、中心発光部50の発光面50aは、実装面2aと平行である。
なお、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51はそれぞれ、上面視における中心点に対して回転して配置されていてもよい。
本実施形態では、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51はそれぞれ、上面視形状が四角形形状であるが、これに限定されるものではない。例えば、中心発光部50及び/又は各発光面傾斜発光部51の上面視形状は、他の多角形、円形等であってもよい。また、上面視における中心発光部50及び発光面傾斜発光部51の発光面の寸法は、互いに異なっていてもよい。例えば、中心発光部50の発光面50aの上面視形状が最も大きくなるようにしてもよい。すなわち、中心発光部50の発光面50a及び発光面傾斜発光部51の発光面51aの大きさは、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51が配置される場所に応じて異なっていてもよい。
また、発光部52の数は、9個に限定されるものではなく、2個以上であればよい。さらに、複数の発光部52の配列は、m行m列(m≧2)のマトリクス状に限定されるものではなく、m行n列(m≧1、n≧2、m≠n)のマトリクス状であってもよいし、マトリクス状ではない配列であってもよい。なお、複数の発光部52はそれぞれ対応する照射領域を有するので、複数の照射領域の配列は、i行i列(i≧2)のマトリクス状や、i行j列(i≧1、j≧2、i≠j)のマトリクス状であってもよいし、マトリクス状ではない配列であってもよい。すなわち、照射領域の数は、発光部52の数と同一であることが望ましい。また、隣接する発光部52同士又は隣接する発光面52a同士の距離が異なっていてもよい。すなわち、行方向に隣接する2つの発光部52の距離又は2つの発光面52aの距離が、列方向に隣接する2つの発光部52の距離又は2つの発光面52aの距離より短くてもよい。例えば、中心発光部50を2行2列の4個配置し、中心発光部50の外周に発光面傾斜発光部51を1辺4個の合計12個配置してもよい。これにより照射範囲を拡げることができる。また、中心発光部50を2行2列の4個配置し、中心発光部50の外周に発光面傾斜発光部51を1辺4個の合計12個配置し、さらにその外周に角部を除く1辺2個の合計8個を配置してもよい。これにより発光部52を平面視において円形に近い形状とすることができ、光学レンズ30を平面視において円形とすることにより、発光部52からの光を効率よく光学レンズ30に入射することができる。
(照射領域の配列)
本実施形態に係る光源装置1は、図3に示すように、9個の照射領域に分割された領域R1に光を照射する。領域R1は、光源装置1を設計する際に、その光源装置1の使用に応じて所定の距離に配置された仮想的な領域である。9個の照射領域は、3行3列配置のマトリクス状に配列されている。1個の照射領域は、1個の発光部52に対応して設けられており、該対応する発光部52から出射された光によって照射される。
ここで、図に示される領域R1及び各照射領域は、発明の内容の理解を容易するために模式的に平面で描かれているが、実際は3次元の空間であり得る。
(発光部と照射領域との配置関係)
本実施形態では、図3に示すように、各発光部52と該発光部52に対応する照射領域の配置関係は、中心発光部50の発光面50aの中心点Pの直上に位置する一点Oに対して、点対称の関係である。すなわち、各発光部52と該発光部52から出射した光が照射する照射領域とは、該発光部52に固有の一点に対して点対称の配置関係にあり、複数の発光部52にそれぞれ対応する一点は、同一の点(一点O)である。
例えば、9の照射領域の2行2列目に配置されている照射領域R22は、9個の発光部52において2行2列目に配置されている中心発光部50に対応する照射領域である。例えば、9の照射領域の2行3列目に配置されている照射領域R23は、9個の発光部52において2行1列目に配置されている発光面傾斜発光部51に対応する照射領域である。例えば、9の照射領域の3行1列目に配置されている照射領域R31は、9個の発光部において1行3列目に配置されている発光面傾斜発光部51に対応する照射領域である。
既述したように、発光部52と対応する照射領域は1対1の関係で設けられているが、これは、該発光部52から出射された光が、実際に対応する照射領域のみを照射することに限定されるものではない。発光部52に対応する照射領域は、該発光部52が照射目的とする照射領域である。従って、実際には、1つの発光部52から出射された光は、隣接する照射領域(又は近傍の照射領域)をも照射し得る。
上記では、各発光部52と対応する照射領域の配置関係は、一点Oに対する点対称関係としたが、これに限定されるものではない。
例えば、発光部52毎に点対称の基準とする点は、異なっていてもよい。すなわち、各発光部52と該発光部52に対応する照射領域とは、該発光部52の光軸上に位置する一点に対して点対称の配置関係にある。また、例えば、点対称の基準とする点(本実施形態の場合は一点O)は、発光面50aの中心点Pの直上に配置されていなくてもよい。
(各発光部から出射された光の配光)
次に、図1を参照して、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51から出射された光が、対応する照射領域を照射するまでの配光を説明する。
光は、中心発光部50の発光面50a及び発光面傾斜発光部51の発光面51aから発光面50a、発光面51aの法線方向に、第1半値全角θ1で出射される。発光面50a、発光面51aから出射された光は、該中心発光部50又は発光面傾斜発光部51に対応して設けられた入射領域33から光学レンズ30に入射する。光学レンズ30に入射した光は、各入射領域33に対応して設けられた出射領域34から光学レンズ30外へ出射し、対応する照射領域を照射する。
本実施形態に開示に係る光源装置1では、各発光部52から出射される光を対応する照射領域に照射させるための要素として、発光部52からの光の出射方向、入射領域33における光の屈折、及び出射領域34における光の屈折が挙げられる。
発光部52からの光の出射方向は、主に、実装面2aに対する発光面52aの傾斜角度(以下、単に発光面52aの傾斜角度とも言う)により決定される。
入射領域33における光の屈折は、主に、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との屈折率差、及び光学レンズ30の第1面31における入射領域33の形状により決定される。
出射領域34における光の屈折は、主に、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との屈折率差、及び光学レンズ30の第2面32における出射領域34の形状により決定される。
光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との屈折率差は、適宜設定可能なパラメータである。従って、発光面52aの傾斜角度、第1面31における入射領域33の形状、及び第2面32における出射領域34の形状を適宜設定することで、発光部からの光を対応する照射領域に照射させることができる。発光面52aの傾斜角度、入射領域33の形状、及び出射領域34の形状は、例えば、該パラメータを考慮して、シミュレーションにより設定される。
以下、図1、図4及び図5Aを参照して、各構成部材について詳細に説明する。
(基板)
基板2は、実装面2aに接続電極を備えた配線基板である。接続電極は、後述する中心発光部50及び発光面傾斜発光部51の電極44と接続される。
(枠体)
基板2の実装面2aには、図1及び図4に示すように、枠体3が配置されている。枠体3は、内部が空洞であり、上部に開口部4を有する。枠体3は、内面に光を反射しない、光吸収性部材を備えていることが好ましい。光吸収性部材は、例えば、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、PPS(Poly Phenilen Sarphayed)、PA66(ナイロン66)、LCP(Liquid Crystal Plastic)から形成される。なお、枠体3全体が光吸収性部材から形成されていてもよい。枠体3の空洞内に中心発光部50及び発光面傾斜発光部51と、光学レンズ30と、が配置される。
(発光部)
上述したように中心発光部50及び発光面傾斜発光部51を含む発光部52は、実装面2a上に配置されている。
図5Aに示すように、発光部52は、発光素子42と透光性部材47との間に波長変換部材45を有する。本実施形態では、図5Aに示すように、波長変換部材45は発光素子42の上面を覆って配置され、透光性部材47は波長変換部材45の上面を覆って配置される。中心発光部50及び発光面傾斜発光部51はさらに、発光素子42の側面、波長変換部材45の側面及び透光性部材47の側面を覆う光反射性部材46を備える。
発光素子42から出射された光は、透光性部材47の上面から中心発光部50及び発光面傾斜発光部51外へ出射される。従って、透光性部材47の上面が中心発光部50の発光面50a及び発光面傾斜発光部51の発光面51aである。つまり、発光部52は、発光素子42と発光素子42の上方に位置する透光性部材47とを備え、発光面52aは、透光性部材47の上面である。
また、透光性部材47の上面は、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51の上面に含まれる。
発光素子42は、外観形状が略直方体形状である半導体積層体43と、2つの極性(例えば、P側電極とN側電極)を有する電極44と、を少なくとも有する。該電極44が、上述の基板2の接続電極と電気的に接続される。半導体積層体43は、その上面及び下面が実装面2aに略平行になるように配置されている。発光素子42は、フェイスダウン実装の場合、電極44が設けられる面の反対側の面(以下、発光素子42の上面と称する)から主に光を出射することが望ましい。
波長変換部材45は、例えば、蛍光体を含むシリコーン樹脂から形成される。発光素子42の上面を波長変換部材45で覆うことで、発光部52の発光面52aから所望の波長領域の光を出射させることができる。波長変換部材45は、その上面が実装面2aに略平行になるように配置されている。
蛍光体は、発光素子42が発する一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異なる波長の二次光を発する部材である。蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)、α系サイアロン蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si,Al)F:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I))、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS又はAgInSe)等を用いることができる。また、これらの蛍光体のうちの1種を単体で、又はこれらの蛍光体のうち2種以上を組み合わせて用いることができる。
透光性部材47は、例えば、透光性の樹脂材料や、セラミックス、ガラス等の無機物を用いて形成することができる。樹脂材料としては、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。また、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂又はその変性樹脂が好適である。
透光性部材47は、光拡散材を含んでいてもよい。透光性部材47に含まれる光拡散材としては、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などを用いることができる。
透光性部材47の上面は、上述したように、発光部52の発光面52aであり、すなわち、中心発光部50の発光面50a及び発光面傾斜発光部51の発光面51aである。中心発光部50の発光面50aは、実装面2aと平行であり、中心発光部50の直上に位置する対応する照射領域の方に向けられている。一方、発光面傾斜発光部51の発光面51aは、実装面2aに対して傾斜しており、それぞれ、対応する照射領域の方に向けられている。
また、透光性部材47の上面は、複数の凹凸を有する粗面に形成されることが望ましい。これにより、透光性部材47の上面で全反射する光を抑えることができる。
光反射性部材46は、例えば、酸化チタン等の光拡散材を含む白色樹脂である。発光素子42の側面、波長変換部材45の側面、及び透光性部材47の側面を光反射性部材46で覆うことで、それら側面から出射した光を反射させて、透光性部材47の上面から出射させることができる。従って、光反射性部材46によって、発光素子42から出射される光を効率的に利用することができる。なお、光反射性部材46は、発光素子42の側面を覆う部分と、波長変換部材45の側面及び透光性部材47の側面を覆う部分と、が別部材であってもよい。
また、本実施形態では、図5Aに示すように、透光性部材47の上面を実装面2aに対して傾斜させることで、発光面傾斜発光部51の発光面51aを実装面2aに対して傾斜させている。しかしながら、発光面傾斜発光部51の発光面51aの傾斜は、波長変換部材45及び/又は透光性部材47の上面を実装面2aに対して傾斜させる等、各部材の形状を適宜調整することで行われてもよい。
次に、発光面傾斜発光部51の上面の傾斜角度について説明する。
本実施形態では、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51が互いの中心点を等距離に離隔して配置されている。また、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51と、対応する照射領域とが、発光面50aの直上に位置する一点Oに対して点対称に配置されている。そのため、
(1)1行1列目の発光面傾斜発光部51と、1行3列目の発光面傾斜発光部51と、3行1列目の発光面傾斜発光部51と、3行3列目の発光面傾斜発光部51とは、一点Oから等距離に配置されており、
それら、1行1列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、1行3列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、3行1列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、3行3列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度とが、同一であり、
(2)1行2列目の発光面傾斜発光部51と、2行1列目の発光面傾斜発光部51と、2行3列目の発光面傾斜発光部51と、3行2列目の発光面傾斜発光部51とは、一点Oから等距離に配置されており、
それら、1行2列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、2行1列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、2行3列目の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度と、3行2列目の発光面傾斜発光部51とにおける発光面51aの傾斜角度が、同一である。
このように、一点Oから等距離の位置に配置された発光面傾斜発光部51が2以上ある場合、当該発光面傾斜発光部51の発光面51aが実装面2aに対して傾斜する角度は、同一である。なお、本実施形態において、2以上の発光面傾斜発光部51における発光面51aの傾斜角度が同一であるとは、製造上の誤差と認められる程度の差異を含む。このような一般に製造上の誤差と認められる程度の僅かな差異があっても、本実施形態に係る光源装置の作用効果は得られる。
本実施形態では、発光面50aと発光面51aとを含む発光面52a、すなわち透光性部材47の上面は平面であるが、これに限定されず、発光面52aは、例えば図5Bに示すように、その中央を頂点Qにして外側に向けて湾曲した凸状湾曲面であってもよい。この場合、発光面50a’、発光面51a’は、例えば、頂点Qを通り該発光面50a’及び発光面51a’の外周を含む平面Mに直行する軸Dを中心に回転対称形状である。平面Mと発光面50a’、発光面51a’の頂点Qとの距離d1は、例えば50μm程度である。このように、湾曲面である発光面50a’、発光面51a’は、凸レンズの機能を果たし、光を対応する照射領域に向けて拡散させることができる。
また、例えば図5Cに示すように、発光面52a’’の中央を頂点Sにして内側に向けて湾曲した凹状湾曲面であってもよい。この場合、発光面50a’’、発光面51a’’は、例えば、頂点Sを通り該発光面50a’’及び発光面51a’’の外周を含む平面Mに直行する軸Dを中心に回転対称形状である。平面Mと発光面50a’’、発光面51a’’の頂点Sとの距離d2は、例えば50μm程度である。このように、凹状湾曲面である発光面50a’’、発光面51a’’は、透光性部材47から出射される光をより集光させることができる。その結果、光学レンズ30へ効率よく光を入射させることができる。
以上のように構成された中心発光部50及び発光面傾斜発光部51は、それぞれが独立して点灯制御され得る。
次に、図6A~図6Gを参照して、上記のように構成された発光面傾斜発光部51の製造方法の一例について説明する。
(1)まず、図6Aに示すように、半導体積層体43と、半導体積層体43の下面に配置された電極44と、を含む複数の発光素子42を準備する。
(2)次に、図6Bに示すように、発光素子42を、その上面42aを下方に向けて支持体60上に配置する。該支持体60は、発光素子42から取り外しが容易な材料であることが望ましい。例えば、該支持体60は、発光素子42を固定できる接着性と、適切な時に取り外しが可能となるテープが望ましく、UVによって粘着性を変えることができるUVテープ等を使用できる。
(3)次に、図6Cに示すように、発光素子42の側面が覆われるように、第1光反射性部材46aを配置する。このとき、電極44の底面44aが光反射性部材46aで覆われた場合は、第1光反射性部材46aを取り除き、該底面44aを露出させる。第1光反射性部材46aは、例えば、切削加工によって取り除くことができる。
(4)次に、図6Dに示すように、発光素子42の上面から支持体60を取り外し、発光素子42の上面42aを全周にわたって囲む第2光反射性部材46bを配置する。第2光反射性部材46bは、目的の発光部52の発光面52aの傾斜角度を決定する枠材として機能する。そのため、該傾斜角度に応じて、発光素子42の上面42aの全周に沿って適宜高さが調節される。
(5)次に、図6Eに示すように、発光素子42の上面42aに波長変換部材45がポッティングされる。第2光反射性部材46bは、このときも枠材として機能する。
(6)(5)の次又は同時に、図6Fに示すように、発光素子42、第1光反射性部材46a、第2光反射性部材46b、及び波長変換部材45を含む部材集合体10全体を傾斜させる。このとき傾斜させる角度は、目的の発光部52の発光面52aの傾斜角度と略同一である。さらに、部材集合体10全体を傾斜させた状態で、波長変換部材45の上面と第2光反射性部材46bに囲まれる領域に透光性部材47をポッティングする。透光性部材47は、その上面が、第2光反射性部材46bの上面と略同一になるまでポッティングされるとよい。
(7)次に、図6Gに示すように、第1光反射性部材46a及び第2光反射性部材46bを所望の切断面CLで切断する。
以上の工程により、上面が所望の傾斜角度に傾斜した発光面傾斜発光部51が製造される。
(光学レンズ)
光学手段である光学レンズ30は、図1及び図4に示すように、複数の発光部52の上方に配置されている。光学レンズ30は、発光部52それぞれから出射された光を当該発光部52に対応する照射領域に集光させる又は投光させるために配置されている。光学レンズ30は、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51を含む発光部52を一括して覆っている。本実施形態に係る光学レンズ30は、複数のレンズから構成されており、詳細には、発光部52側から順に配置された第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とから構成されている。第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とは、それぞれのレンズの間に空間を開けて配置されている。空間内には、例えば空気が位置している。第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とはそれぞれ、端部を枠体3の内側側面に設けられた支持部5上に配置することによって支持されて、固定されている。光学レンズ光学レンズ第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とは、互いの光軸が一致して配置されている。そのため、光学レンズ30の光軸B1は、1つの軸に特定される。本実施形態では、光学レンズ30は、光軸B1が基板2の実装面2aに直交し、中心発光部50の中心点Pを通るように配置されている。従って、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51と対応する照射領域との点対称配置関係を規定する一点Oは、光学レンズ30の光軸B1上に配置される。
なお、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38の支持方法は、枠体3の内側側面に設けられた支持部5よる方法に限られない。例えば、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38は、枠体3の内側上面に設けられた支持棒に取り付けられて支持されてもよい。
光学レンズ30は、発光部52の発光面52a側に位置する第1面31と、第1面31と反対側、すなわち枠体3の開口部4側に位置する第2面32とを備える。第1面31は、発光部52それぞれに対応し、発光部52それぞれから出射された光が入射する複数の入射領域33を含む。第2面32は、複数の入射領域33それぞれに対応する複数の出射領域34を含む。
本実施形態のように、光学レンズ30が複数のレンズを備えている場合は、発光部52側に最も近い面が第1面31であり、照射領域側に最も近い面が第2面32である。つまり、本実施形態では、第1光学レンズ36の、発光部52側の面が第1面31であり、第3光学レンズ38の、枠体3の開口部4側の面が第2面32である。
既述したように、発光部52から出射された光の配光は、第1面31における入射領域33の形状、及び第2面32における出射領域34の形状に依拠する。また、本実施形態では、光学レンズ30が、互いに空気を介して隔離されて配置された第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38の3枚のレンズから構成されている。そのため、入射領域33と出射領域34との間の光の配光は、第1光学レンズ36から光が出射する領域(出射領域)の形状、第1光学レンズ36の屈折率と空気の屈折率との差、第2光学レンズ37に光が入射する領域(入射領域)の形状、第2光学レンズ37から光が出射する領域(出射領域)の形状、第2光学レンズ37の屈折率と空気の屈折率との差、第3光学レンズ38に光が入射する領域(入射領域)の形状、及び第3光学レンズ38の屈折率と空気の屈折率との差が影響し得る。そのため、入射領域33の形状及び出射領域34の形状は、これらの要素も考慮して設計される。
隣接する中心発光部50及び発光面傾斜発光部51それぞれから出射した光が光学レンズ30に入射するそれぞれの入射領域33は、対応する中心発光部50又は発光面傾斜発光部51から出射する光の半値全角(指向半値全角)の大きさ、該中心発光部50又は発光面傾斜発光部51から光学レンズ30までの距離、該中心発光部50の発光面50a又は発光面傾斜発光部51の発光面51aの傾斜角度等によって、一部又は全部が重なり得る。したがって、光学レンズ30の複数の入射領域33のうち隣接する2つの入射領域33は一部又は全部が重なり得る。そのため、各入射領域33は、独立して設計されるとは限らず、隣接する入射領域と関連して適宜設計され得る。
同様に、隣接する入射領域33それぞれから光学レンズ30に入射した光が光学レンズ30から出射するそれぞれの出射領域34は、対応する入射領域33の位置、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30の接する媒体の屈折率との屈折率差、対応する照射領域の配置等によって、一部又は全部が重なり得る。したがって、光学レンズ30の複数の出射領域34のうち隣接する2つの出射領域34は一部又は全部が重なり得る。そのため、各出射領域34は、独立して設計されるとは限らず、隣接する出射領域34と関連して適宜設計され得る。
(発光部からの光の配光)
次に図4を参照して、中心発光部50及び発光面傾斜発光部51からの出射された光の配光を詳細に説明する。図4における矢印は、光の配光の様子を示している。
中心発光部50及び発光面傾斜発光部51のうち、いずれの発光部から出射された光も同様な配光を有するため、ここでは、行列配置された9個の発光部52のうち2行1列目に位置する発光面傾斜発光部51からの光の配光を例に挙げて説明する。なお、該発光面傾斜発光部51は、図4の最も左側に位置する発光部である。
発光面傾斜発光部51の発光面51aから発光面51aの法線方向へ、第1半値全角θ1で出射された光は、主に、
(1)対応する入射領域33aから光学レンズ30に入射し、
(2)入射領域33aに対応する出射領域34aから光学レンズ30外へ出射し、
(3)その後、該発光面傾斜発光部51に対応する照射領域を照射する。
光は、光学レンズ30に入射する際、及び光学レンズ30から出射する際に屈折する。この屈折により、発光面51aから出射された光の照射方向が調節され、光がより高い精度で照射領域を照射する。光学レンズ光学レンズ
また、光は光学レンズ30により集光されるので、高い照度で対応する照射領域を照射することができる。
中心発光部50から出射された光の場合は、直上に位置する照射領域を照射するが、発光面傾斜発光部51の発光面51aから出射された光と同様に、光学レンズ30に入射する際、及び光学レンズ30から出射する際に、屈折させて集光させる又は投光させることが望ましい。
このように、発光面51aを対応する照射領域の方に向けてあらかじめ傾斜させておくことで、発光面を傾斜させていない場合と比較して、光学レンズ30による屈折の程度を小さくすることができる。これにより、光学レンズ30を小型化することができる。
また、このように、発光面51aを対応する照射領域の方に向けてあらかじめ傾斜させておくことで、光学レンズ30の方向に効率的に光を照射することができるため光の損失を減らすことができ、より高い精度で対応する照射領域に光を照射することができる。さらに、このように発光面51aを対応する照射領域の方に向けてあらかじめ傾斜させておくことで、発光面51aを対応する照射領域の方に向けていない場合よりも、発光面51aから出射された光のうち、光学レンズ30に入射する光の光量は多くなる。これにより、発光面51aから出射した光のうち、光学レンズ30に入射しない光が、例えば枠体3の内面等で予期せぬ反射や屈折を繰り返して所望の照射領域以外の領域を照射することを抑制できる。これにより、発光部52のうち一部の発光部のみを点灯させた際、点灯させた発光部に対応する照射領域と点灯させていない発光部に対応する照射領域との明暗差を明確にすることができる。
実施形態2
本実施形態に係る光源装置101は、図7Aに示すように、光学手段が、発光部52の上方に配置されており、各発光部52から出射された光の半値全角を狭める、又は広げる第1レンズ110である点で、実施形態1に係る光源装置1と異なる。また、図7Aに示すように、枠体103の開口部104には、透光性の保護カバー70が配置されてもよい。これにより、第1レンズ110が外力から保護される。保護カバー70は、保護カバー70と接する媒体(本実施形態では空気)の屈折率と同一または近い屈折率を有する部材であることが望ましい。また、保護カバー70は、外力に対して強度があり、傷がつきにくい部材であることが望ましい。例えば、保護カバー70の材料は、アクリル、ガラスである。
(第1レンズ)
第1レンズ110は、発光部52それぞれに対応し、互いに分離して設けられた複数の単位第1レンズ111を含む。各単位第1レンズ111によって、対応する中心発光部50又は発光面傾斜発光部51から出射された光はそれぞれ、その半値全角を狭められる、又は広げられる。本実施形態では、第1レンズ110は、それぞれ分離した単位第1レンズ111を含むが、図7Bに示すように、第1レンズ110Aは、発光部52それぞれに対応する単位第1レンズ111が互いに接続し一体化したレンズであってもよい。実施形態において一体化したレンズとは、発光部52それぞれに対応する単位第1レンズ111が互いに接続するように、複数の発光部52を1つのレンズで覆っていることを含む。また、一体化したレンズは、全ての発光部52を一括して覆っていてもよい。
また、図7Bに示す第1レンズ110Aは、各単位第1レンズ111の上面111aが対応する発光部50(又は発光部51)の発光面50a(又は発光面51a)と略平行になるように配置されているが、これに限定されるものではない。
例えば図7Cに示すように、各単位第1レンズ111Bの上面111bが実装面2aに略平行であって、各単位第1レンズ111Bの上面111bが同一平面上に位置していてもよい。つまり、第1レンズ110Bの上面が実装面2aに略平行な1つの平面であってもよい。これにより、例えば、第1レンズ110Bを基板2に実装する際、第1レンズ110Bのピックアップ性が向上する。これは結果的に、光源装置101の生産効率を向上させる。
本実施形態における単位第1レンズ111は、図8Aに示すように、発光部52側の面(下面)に複数の同心環状の凸部112が設けられているフレネルレンズである。各凸部112は、単位第1レンズ111の内側の面(内側面)112aと単位第1レンズ111の外側の面(外側面)112bとを有する。
単位第1レンズ111は、例えば、光軸C1が、対応する発光部52の発光面52aの中心点を通り、該発光面52aに直交するように配置されている。そのため、単位第1レンズ111から出射された光もまた、対応する照射領域の方に向けられている。各発光部52の光軸上に位置する一点から等距離の位置に配置されたフレネルレンズ(単位第1レンズ111)が2以上ある場合、当該フレネルレンズの上面が実装面2aに対して傾斜する角度は、同一であることが好ましい。なお、本実施形態において、2以上のフレネルレンズの上面が実装面2aに対して傾斜する角度が同一であるとは、製造上の誤差と認められる程度の差異を含む。このような一般に製造上の誤差と認められる程度の僅かな差異があっても、本実施形態に係る光源装置の作用効果は得られる。
単位第1レンズ111は、例えば、単位第1レンズ111の外周に沿って接続される脚部113によって支持される。脚部113は、単位第1レンズ111と同一部材から形成されていてもよく、単位第1レンズ111と一体形成されてもよい。また、脚部113は、中心発光部50及び/又は発光面傾斜発光部51の全周を囲むように配置されてもいいし、中心発光部50及び/又は発光面傾斜発光部51の周囲の一部に配置されていてもよい。
(発光部から出射された光の配光)
次に、図8A、図8B及び図8Cを参照しながら、発光部52から出射された光の配光について説明する。図8A、図8B及び図8Cにおける矢印は、光の配光の様子を示している。
中心発光部50又は発光面傾斜発光部51のうち、いずれの発光部52から出射された光も同様な配光を有するため、ここでは、行列配置された9個の発光部52のうち2行1列目に位置する発光面傾斜発光部51からの光の配光を例に挙げて説明する。なお、該発光面傾斜発光部51は、図7Aの最も左側に位置する発光部52である。
発光面傾斜発光部51の発光面51aから発光面51aの法線方向へ、第1半値全角θ1で出射された光は、例えば図8Aに示すように、主に、
(1)各凸部112の内側面112aから単位第1レンズ111に入射し、
(2)該凸部112の外側面112bで反射し、
(3)単位第1レンズ111の下面と反対側の面(上面)から第2半値全角θ2で出射し、
(4)対応する照射領域を照射する。
このような配光を有する発光部52からの光は、単位第1レンズ111の凸部112の形状等を適宜設計することで、対応する照射領域に向けて拡散(図8A及び図8C参照)又は集光する(図8B参照)。ここで、単位第1レンズ111による拡散とは、第2半値全角θ2を第1半値全角θ1より広げることを意味しており、単位第1レンズ111によって拡散された光の照射方向は、対応する照射領域に向けられたままである。また、単位第1レンズ111による集光とは、第2半値全角θ2を第1半値全角θ1よりも狭めることを意味しており、単位第1レンズ111によって集光された光の照射方向は、対応する照射領域に向けられたままである。
単位第1レンズ111に入射した光は、主に、凸部112の外側面112bにおける反射により第2半値全角θ2を決定されるため、上記の適宜設計される凸部112の形状等において特に重要な要素は、光軸C1に対する凸部112の外側面112bの角度である。
図8Aに示すように、光軸C1に対する凸部112の外側面112bの角度φ0が第1角度φ1より大きいと、単位第1レンズ111に入射する光は拡散しやすい。また、図8Cに示すように、光軸C1に対する凸部112の外側面112bの角度φ0が、第2角度φ2(φ2<φ1)より小さいと、単位第1レンズ111に入射する光は拡散しやすい。一方、図8Bに示すように、光軸C1に対する凸部112の外側面112bの角度φ0が、第1角度φ1以上第2角度φ2以下であると、単位第1レンズ111に入射する光は集光しやすい。従って、第1半値全角θ1に対する第2半値全角θ2の大きさに応じて、光軸C1に対する外側面112bの角度が適宜設計される。
なお、光軸C1に対する凸部112の外側面112bの角度は、例えば、フレネルレンズである単位第1レンズ111の形成に用いられる凸レンズの曲率に依拠する。また、第1角度φ1及び第2角度φ2は、凸部112毎に異なり、各凸部112と発光部52との配置関係等により決定される。
単位第1レンズは、フレネルレンズに限定されるものではなく、発光部52から出射された光の集光を目的とする場合、内部全反射レンズ(TIR:Total Internal Reflection)レンズ、凸レンズ等であり、発光部52から出射された光の半値全角を狭められる光学手段であればよい。また、発光部52から出射された光の拡散を目的とする場合、内部全反射レンズ、凹レンズ等、発光部52から出射された光の半値全角を広げられる光学手段であればよい。内部全反射レンズとは、レンズ内部における全反射を利用して光の指向性を調整することができるレンズである。
以下、図9A、図9B、図9C及び図10を参照して、単位第1レンズが内部全反射レンズである場合の光源装置201について説明する。
ここで用いられる内部全反射レンズは、図10に示すように、凹部14を有する下面13と、断面形状が波形形状の上面12とを備えており、上面12から下面13に向けて先細りになる略円錐台形状のレンズである。この内部全反射レンズは、例えば、光軸C2を中心に回転対称形状である。
このような形状である内部全反射レンズである単位第1レンズ211は、凹部14の内面14aが発光面傾斜発光部51(又は中心発光部50)の発光面51a(又は発光面50a)の上方に位置し、該発光面51a(又は発光面50a)を内面14aによって覆って配置される。つまり、単位第1レンズ211は、凹部14の開口端部(凹部14の内面14aと下面13との接続部)16が、上面視において、発光面51a(又は発光面50a)の外周近傍であり、かつ発光面51aの外周より外側に位置するように配置される。
単位第1レンズ211は、図9Aに示すように、互いが分離した部材の集合として第1レンズ210を構成していてもよいし、図9Bに示すように、互いが連続した1つの部材として第1レンズ210Aを構成していてもよい。
なお、単位第1レンズ211として用いられる内部全反射レンズの形状は、上記の形状に限定されるものではない。例えば図9Cに示すように、各単位第1レンズ211Bの上面211bが実装面2aに略平行であって、各単位第1レンズ211Bの上面211bが同一平面上に位置していてもよい。つまり、第1レンズ210Bの上面が実装面2aに略平行な1つの平面であってもよい。これにより、例えば、第1レンズ210Bを基板2に実装する際、第1レンズ210Bのピックアップ性が向上する。これは結果的に、光源装置201の生産効率を向上させる。
次に図10を参照して、各発光部52からの出射された光の配光を詳細に説明する。図10における矢印は、光の配光の様子を示している。
複数の発光部52のうち、いずれの発光部52から出射された光も同様な配光を有するため、ここでは、行列配置された9個の発光部52のうち2行1列目に位置する発光面傾斜発光部51からの光の配光を例に挙げて説明する。なお、該発光面傾斜発光部51は、図9Aの最も左側に位置する発光部である。
発光面傾斜発光部51の発光面51aから発光面51aの法線方向へ、第1半値全角θ1で出射された光は、主に、
(1)単位第1レンズ211の凹部14の内面14aから単位第1レンズ211に入射し、
(2)単位第1レンズ211の内側側面17で全反射し、
(3)単位第1レンズ211の上面12から、第2半値全角θ2で出射し、
(4)対応する照射領域R23を照射する。
このような配光を有する発光部52からの光は、例えば単位第1レンズ211の形状を適宜設計することで、対応する照射領域に向けて拡散(図10における矢印参照)、又は集光する。
このように構成された光源装置201は、発光部52からの光を単位第1レンズ211により効率的に集めることができる。
実施形態3
本実施形態に係る光源装置301は、図11Aに示すように、光学手段が、複数の発光部52の上方に配置されており、各発光部52から出射された光の半値全角を狭める第1レンズ311と、第1レンズ311の上方に配置されており、各発光部52から出射された光を当該発光部52に対応する照射領域に集光させる又は投光させる光学レンズ30と、である点で、実施形態1に係る光源装置1と異なる。
(第1レンズ)
第1レンズ310は、実施形態2において説明した第1レンズ110のうち、集光を目的とする第1レンズである。第1レンズ310は、複数の単位第1レンズ311から構成される。本実施形態に係る単位第1レンズ311は、フレネルレンズであるが、内部全反射レンズ等、光を集光できるレンズであればよい。また、本実施形態に係る第1レンズ310は、図11Aに示すように、各発光部52に対応して互いに分離した単位第1レンズ311から構成されているが、図11Bに示すように、第1レンズ310Aは、複数の単位第1レンズ311が互いに接続して一体化したレンズであってもよい。
本実施形態に係る単位第1レンズ311の構成及び配置は、実施形態2において説明した単位第1レンズ111の構成及び配置であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(光学レンズ)
光学レンズ30は、実施形態1において説明した光学レンズ30と同一のものを用いることができる。そのため、本実施形態に係る光学レンズ30の構成及び配置は、実施形態1において説明した光学レンズ30の構成及び配置であり、ここでは詳細な説明を省略する。
(発光部から出射された光の配光)
以下、図11Aを参照して、単位第1レンズ311がフレネルレンズである場合の光の配光について説明する。図11Aにおける矢印は、光の配光の様子を示している。
また、複数の発光部52のうち、いずれの発光部52から出射された光も同様な配光を有するため、ここでは、行列配置された9個の発光部52のうち2行1列目に位置する発光面傾斜発光部51からの光の配光を例に挙げて説明する。なお、該発光面傾斜発光部51は、図11Aの最も左側に位置する発光部である。
発光面傾斜発光部51の発光面51aから発光面51aの法線方向へ、第1半値全角θ1で出射された光は、主に、
(1)単位第1レンズ311の各凸部312における内側面から、単位第1レンズ311に入射し、
(2)単位第1レンズ311に入射した光は、各凸部312の外側面で全反射し、単位第1レンズ311の上面から、第2半値全角θ2で出射し、
(3)単位第1レンズ311から出射した光は、該発光面傾斜発光部51に対応する入射領域33aから光学レンズ30に入射し、
(4)入射領域33aに対応する出射領域34aから光学レンズ30外へ出射し、
(5)対応する照射領域R23を照射する。
光は、光学レンズ30に入射する際、及び光学レンズ30から出射する際に屈折する。この屈折により、発光面51aから出射された光の照射方向が調節され、光がより高い精度で照射領域を照射する。光学レンズ光学レンズ
また、光は光学レンズ30により、高い照度で対応する照射領域を照射することができる。
中心発光部50から出射された光の場合は、直上に位置する照射領域を照射するが、発光面傾斜発光部51の発光面51aから出射された光と同様に、光学レンズ30に入射する際、及び光学レンズ30から出射する際に、屈折させて集光させることが望ましい。
このように、光学手段として、光学レンズ30と第1レンズ310、310Aとを用いることで、発光部52からの光をより高い精度で照射領域に照射させることができ、かつ、対応する照射領域に照射される光の強度を高めることができる。
実施形態4
実施形態4に係る光源装置401は、発光部52と該発光部52に対応する照射領域の配置関係が点対称の関係でない点で実施形態1に係る光源装置1と異なる。
実施形態4では、図12に示すように、マトリクス状の配列において発光部52が位置する行数及び列数と、マトリクス状の配列において対応する照射領域が位置する行数及び列数とが、同一である。例えば、9の照射領域の2行3列目に配置されている照射領域R23は、9個の発光部52において2行3列目に配置されている発光面傾斜発光部51に対応する照射領域である。例えば、9の照射領域の3行1列目に配置されている照射領域R31は、9個の発光部において3行1列目に配置されている発光面傾斜発光部51に対応する照射領域である。
発光部52と対応する照射領域とが、このような配置関係を有する光源装置401では、発光面傾斜発光部51は、図13Aに示すように、発光面51aが、光源装置401の中心側から光源装置401の外周側に向けて低くなるように配置されている。つまり、発光面傾斜発光部51は、発光面51aが、中心発光部50から離れるに従って低くなるように配置されている。なお、発光面51aが低くなるとは、基板2の実装面2aから発光面51aまでの距離が小さくなることを意味する。
このように、発光部52が配置されている行数及び列数と、対応する照射領域が位置する行数と列数とが一致する光源装置401は、各発光部52から出射される光を光源装置401の外側へ向けて拡散させる。
図13Aに示される光源装置401の第1レンズ410は、それぞれ分離した単位第1レンズ411から構成されているが、図13Bに示すように、各単位第1レンズ411aが接続し一体化した第1レンズ410Aであってもよい。このとき、第1レンズ410Aの上面410aは、実装面2aに略平行な1つの平面に形成されていてもよい。これにより、例えば、第1レンズ410Aを基板2に実装する際、第1レンズ410Aのピックアップ性が向上する。これは結果的に、光源装置401の生産効率を向上させる。また、各単位第1レンズ411aが一体化している第1レンズ410Aは、各単位第1レンズ411が分離している第1レンズ410よりも容易に形成できる。一方で、各単位第1レンズ411が分離している場合、各単位第1レンズ411の厚さを略均一に形成することができるので、各単位第1レンズ411の設計が容易になる。
なお、図13Bに示すように、各単位第1レンズ411aが接続し一体化した第1レンズ410Aである場合、発光部52及び第1レンズ410を覆う枠体及び保護カバーを設けなくてもよい。
実施形態5
本実施形態に係る光源装置501は発光面傾斜発光部を含まず、図17に示すように、複数の発光部552全ての発光面552aが基板2の実装面2aに平行であり、かつ、光学手段が、発光部552の上方に配置された第1レンズ510である点で、実施形態1に係る光源装置1と異なる。
第1レンズ510は、実施形態2及び実施形態3で説明した第1レンズと同様に、発光部552それぞれに対応して設けられた複数の単位第1レンズ511を含む。また、単位第1レンズ511は互いに分離していてもよいし、互いに接続しており一体化していてもよい。
単位第1レンズ511は、各発光部552から出射された光を当該発光部552に対応する照射領域に照射させる。単位第1レンズ511は、例えば、各発光部552から出射された光の半値全角を狭め、該光を集光させる。また、単位第1レンズ511は、例えば、各発光部552から出射された光の半値全角を広げ、該光を拡散させる。
単位第1レンズ511は、平面である上面511aを有する。単位第1レンズ511の上面511aは、基板2の実装面2aに対して傾斜しており、対応する照射領域の方向に向けられている。ここで、単位第1レンズ511の上面511aが対応する照射領域の方に向けられているとは、便宜的に照射領域を平面と見なした場合、上面511aの中心点を通る法線、つまり単位第1レンズ511の光軸C3が、該照射領域に貫通する状態をいう。
単位第1レンズ511は、例えば、フレネルレンズ又はTIRレンズである。一般的にフレネルレンズは、TIRレンズよりも厚みを薄くする形成することができる。そのため、単位第1レンズ511としてTIRレンズを用いるより、単位第1レンズ511としてフレネルレンズを用いる方が、光源装置を小型化することができる。
上記のように単位第1レンズ511の上面511aのみが対応する照射領域の方向に向けられていても、各発光部552から出射された光を該発光部552に対応する照射領域に照射させることができる。
図17に示すように、枠体103の開口部104には、透光性の保護カバー70が配置されてもよい。
また、単位第1レンズ511が集光目的で用いられる場合、本実施形態に係る光源装置501は、実施形態1に係る光源装置1及び実施形態3に係る光源装置301が備える光学レンズ30を備えていてもよい。
変形例
1.第1レンズに係る変形例
既述したように、単位第1レンズは、集光または拡散の目的を達成するレンズであればよい。ここでは、各目的に応じたレンズの具体的な形状を説明する。
第1レンズが集光目的で設けられている場合、単位第1レンズは、例えば、断面形状が半円形状のレンズであってもよい。この場合、単位第1レンズは、その曲面を対応する照射領域側に向けて配置される。
このような単位第1レンズは、形状が単純であるため、単位第1レンズを形成するために用いられる型の形成が容易である。
また、第1レンズが集光目的又は拡散目的で設けられている場合、単位第1レンズは、例えば、錐台状レンズであってもよい。錐台状レンズの上面と下面とのうち、どちらの面積を大きくするかは、第1レンズの目的(集光又は拡散)に応じて、適宜設定される。また、集光又は拡散の目的が達成されれば、第1レンズは、上面の面積と下面の面積とが等しい柱状レンズであってもよい。
このような単位第1レンズは、形状が単純であるため、単位第1レンズを形成するために用いられる型の形成が容易である。
これらの単位第1レンズは、発光部52毎に分離して設けられていてもよいし、互いに連続した1枚のレンズであってもよい。
2.光学レンズに係る変形例
上記の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係る光源装置では、光学レンズが3枚のレンズから構成されていたが、光学レンズを構成するレンズの枚数は、これに限定されるものではない。例えば、光学レンズは、1枚のレンズから構成されていてもよいし、2枚のレンズから構成されていてもよいし、4枚以上のレンズから構成されていてもよい。
上記の光学レンズを備える実施形態に係る光源装置では、枠体の内面に設けられた支持部によって光学レンズが支持されていたが、光学レンズを支持する手段はこれに限定されるものではない。例えば、第1光学レンズの外周端部に接続された脚部によって支持されてもよい。
脚部は、例えば、光反射性部材や遮光部材で形成されてもよい。脚部は、例えば、光学レンズと同一材料から形成された光学レンズの一部であってもよい。
なお、このように各光学レンズの端部に接続された脚部によって各光学レンズを支持する場合、光源は枠体を備えてなくてもよい。
3.発光部に係る変形例
上記の実施形態及び変形例における複数の発光部52は、互いに離隔して配置されているが、既述したように、複数の発光部は互いに接して配置されていてもよい。
例えば、図14A及び図14Bに示すように、複数の発光部552、552Aはそれぞれ、連続した光反射性部材546、546Aにより一体化しており、1つの発光部集合体550、550Aを形成していてもよい。この場合も、各発光部552、552Aの発光面552a、552a’は、対応する照射領域の方に向けられていれば、図14Aに示すように湾曲面であってもよいし、図14Bに示すように平坦であってもよい。
このように一体化された発光部集合体550、550Aは、実装の精度が向上する。また、発光部552、552Aを個別に実装する必要がないため製造過程における工程数が減る。
次に、図6A~図6C及び図15A~図15Eを参照して、発光部集合体550の製造方法の一例について説明する。
(1)まず、図6Aに示すように、半導体積層体43と、半導体積層体43の下面に配置された電極44と、を含む複数の発光素子42を準備する。
(2)次に、図6Bに示すように、発光素子42を、その上面42aを下方に向けて支持体60上に配置する。
(3)次に、図6Cに示すように、発光素子42の側面が覆われるように、第1光反射性部材46aを配置する。このとき、電極44の底面44aが光反射性部材46aで覆われた場合は、第1光反射性部材46aを取り除き、電極44の底面44aを露出させる。第1光反射性部材46aは、例えば、切削加工によって取り除くことができる。
(4)次に、図15Aに示すように、各発光素子42の上面42aに波長変換部材545を配置する。
(5)次に、図15Bに示すように、波長変換部材545上に透光性部材547を配置する。
(6)次に、図15Cに示すように、波長変換部材545と透光性部材547を覆って第3光反射性部材46cを配置する。
(7)次に、図15Dに示すように、第3光反射性部材46cの上面側から第3光反射性部材46c及び透光性部材547を研削して、各透光性部材547の上面を所望の形状に形成する。これにより、透光性部材547の上面、つまり発光面552aが所望の形状である発光部552をそれぞれ形成することができる。図15Dに示すような、発光面552aが下方に向けて湾曲した発光部52は、例えば研削側が球状の工具を回転させながら透光性部材547を研削することで形成される。また、図14Bに示すような、発光面552bが平坦な発光部552Aは、例えば透光性部材547を研削することで形成される。
(8)次に、図15Eに示すように、第1光反射性部材46a及び第3光反射性部材46cを所望の切断面CLで切断する。なお、第1光反射性部材46a及び第3光反射性部材46cが、複数の発光部552(又は発光部552A)を一体化させる光反射性部材546(又は光反射性部材546A)を構成する。
以上の工程により、複数の発光部552(又は発光部552A)が一体化した発光部集合体550(又は発光部集合体550A)が製造される。
さらに、図6A~図6C及び図16A~図16Eを参照して、発光部集合体552の製造方法の別の一例について説明する。
(1)まず、図6Aに示すように、半導体積層体43と、半導体積層体43の下面に配置された電極44と、を含む複数の発光素子42を準備する。
(2)次に、図6Bに示すように、発光素子42を、その上面42aを下方に向けて支持体60上に配置する。
(3)次に、図6Cに示すように、発光素子42の側面が覆われるように、第1光反射性部材46aを配置する。このとき、電極44の底面44aが光反射性部材46aで覆われた場合は、第1光反射性部材46aを取り除き、電極44の底面44aを露出させる。第1光反射性部材46aは、例えば、切削加工によって取り除くことができる。
(4)次に、図16Aに示すように、発光素子42の上面から支持体60を取り外し、発光素子42の上面42aを全周にわたって囲む第4光反射性部材46dを配置する。第4光反射性部材46dは、目的の発光部52の発光面52aの傾斜角度を決定する枠材として機能する。そのため、該傾斜角度に応じて、発光素子42の上面42aの全周に沿って適宜高さが調節される。
(5)次に、図16Bに示すように、発光素子42の上面42aに波長変換部材45がポッティングされる。第4光反射性部材46dは、このときも枠材として機能する。
(6)次に、図16Cに示すように、第4光反射性部材46d上に隙間600を空けて金型500を配置する。金型500の下面は、所望の発光面形状に一致した形状に形成されている。例えば図14Bに示すような上面が平坦な発光面552a’を形成する場合、図16Cに示すような下面が複数の平坦な面で形成されている金型500が用いられる。また、例えば図14Aに示すような上面が下方に向けて湾曲した発光面552aを形成する場合は、下面が下方に向けて湾曲した複数の面で形成されている金型が用いられる。また、隙間600は、後述するように、透光性部材47を流し込むためのものである。隙間600の高さ、つまり第4光反射性部材46dの上面と金型500の下面との間の距離d3は、大きすぎると隙間600を介して発光部552Aの光が伝搬するため、例えば0μmより大きく100μmより小さいことが好ましい。
(7)次に、図16Dに示すように、隙間600に透光性部材47を流し込み、波長変換部材45の上に透光性部材47を配置する。
(8)次に、図16Eに示すように、金型500をはずし、第1光反射性部材46a及び第4光反射性部材46dを所望の切断面CLで切断する。なお、第1光反射性部材46a及び第4光反射性部材46dが、複数の発光部552A(又は発光部552)を一体化させる光反射性部材546A(又は光反射性部材546)を構成する。
また、透光性部材47は、発光素子42の上面42aに波長変換部材45をポッティグした後(図16B参照)、波長変換部材45上に透光性部材47をポッティグし、その後、透光性部材47の上に金型500を配置して形成してもよい。
以上の工程により、複数の発光部552A(又は発光部552)が一体化した発光部集合体550A(又は発光部集合体550)が製造される。
上記の実施形態及び変形例における発光部52は、半導体積層体43側から波長変換部材45、透光性部材47の順で配置されていたが、これに限定されるものではなく、例えば半導体積層体43側から透光性部材47、波長変換部材45の順で配置されてもよい。この場合、波長変換部材45の上面が発光部52の発光面52aとなる。また、この場合、波長変換部材45の形状を適宜調節することで、発光面52aが実装面2aに対して傾斜するように構成してもよいし、半導体積層体43、透光性部材47、波長変換部材45のうちの全て又は1つ以上の形状を適宜調節して発光面52aが実装面2aに対して傾斜するように構成してもよい。
実施例1
実施例1では、実施形態2に係る光源装置101に基づき、基板2と、独立して点灯可能な4個の発光部52と、各発光部52に対応して設けられた単位第1レンズ111を含む第1レンズ110と、発光部52及び第1レンズ110を覆い、上面に開口部104を有する枠体103とを備える光源装置モデルを用いて、点灯させた発光部52(以下、点灯発光部52とも称する)からの光の強度の空間的分布を表す配光強度、及び該点灯させた発光部52に対応する照射領域における照度分布のシミュレーションを行った。
発光部52は、青色に発光しサファイア基板(屈折率n=1.77)を有する発光素子42と、蛍光体としてY(Al,Ga)12:Ceを含むフェニル系シリコーン樹脂(屈折率n=1.53)からなる波長変換部材45と、フェニル系シリコーン樹脂(屈折率n=1.53)からなる透光性部材47と、を下からこの順に備え、発光素子42、波長変換部材45及び透光性部材47の側面が、60重量%の酸化チタンを含むフェニル系シリコーン樹脂からなる光反射性部材46で覆われているものとした。また、発光部52は平面視で0.8mm×0.8mm四方であり、平面視で光反射性部材46を除く部分は0.5mm×0.5mm四方であり、発光部52の光反射性部材46の最も低い高さが0.244mmであるとした。
発光部52は、2行2列のマトリクス状に配列されていると設定した。
発光部52は隣接する発光部52と、互いの中心点間を2.2mm離して配置されていると設定した。各発光部52は、基板2の中点から等距離に配置されていると設定した。基板2の上面視形状は、正方形に設定した。
4個の発光部52は、全て発光面傾斜発光部51に設定した。各発光部52の発光面52aと実装面2aとの間の距離は、基板2の最も中点側が最も短く、基板2の最も外周側が最も長くなるように設定した。つまり、発光面52aは、基板2の最も中点側が最も低く、基板2の基も外周側が最も高くなるように設定した。また、各発光部52の発光面52aと実装面2aとの間の距離は、基板2の中点側から基板2の外周側に向かうにつれて長くなるように設定した。実装面2aに対する発光面52aの傾斜角度は、20°に設定し、各発光部52が対応する照射領域の方向に向いていると設定した。
照射領域は、4個の発光部52それぞれに対応し、2行2列のマトリクス状に配列されていると設定した。照射領域は、カメラの画角およびアスペクト比を参考に、短辺が140mm、長辺が185mmの長方形状の平面に設定し、4の照射領域は同一平面に隣接して配置されるとした。各発光部52と対応する照射領域は、基板2の中点の直上に位置する一点に対して点対称の配置関係にあると設定した。
4個の発光部52それぞれに対応する4の照射領域を含む領域の中心と、基板2の中点との間の距離は、300mmに設定した。
単位第1レンズ111は、集光を目的とするフレネルレンズとした。単位第1レンズ111の屈折率は、1.59に設定した。基板2の実装面2aに対する各単位第1レンズ111の上面111cの傾斜角度は、35°に設定し、各単位第1レンズ111の上面111cが、対応する照射領域に向いていると設定した。単位第1レンズ111が接する空間には、空気が配置されているとした。空気の屈折率は1に設定した。単位第1レンズ111の凸部は、0.13mm以上0.17mm以下の間隔で設けられていると設定した。単位第1レンズ111の凸部の形状は、以上の設定を考慮して、各発光部52から出射された光が、対応する照射領域に集光するように適宜設定した。
上面視における枠体103の開口部104は、基板2の中点の直上に位置する中心点を中心に、半径1.9mmの円形形状に設定した。
図18A、18C、18E、18G、18I、18K、18Mは、図19に示すように、上面視で基板2の対角線を含む面であって、基板2に鉛直な対角断面S1上で、点灯発光部52の複数の発光方向の配光強度それぞれの値を、該点灯発光部52の最大配光強度の値で割った値を相対強度として表している。なお、図19では、図面の理解を容易にするため、光源モデルの構成部材のうち、発光部52と基板2のみを図示している。
(実施例1-1)
以上のように製作した実施例1における光源モデル(光源モデル1)において、1行1列目の発光部52を点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、該発光部52に対応する相対強度及び4の照射領域における照度分布をシミュレーションにて確認した。該シミュレーション結果のうち、上面視における基板2の対角線を含む面であって、基板2に鉛直な対角断面S1(図19参照)における相対強度の結果を図18Aに示す。また、該シミュレーション結果のうち、照射領域における照度分布に関する結果を図18Bに示す。
図18Aに示すグラフの縦軸は、対角断面S1における相対強度を示している。図18Aに示すグラフの横軸は、対角断面S1における1行1列目の発光部52の発光方向を角度(angle)で示している。具体的には、図19に示すように、対角断面S1において、1行1列目の発光部52から基板2に鉛直な方向を0°とし、該0°の位置から基板2の中点側に近づく方向を負の角度で表し、該0°の位置から基板2の中点側から遠ざかる方向を正の角度で表している。
以下、実施例1-2、実施例2、実施例3-1、実施例3-2、参考例1、及び比較例1における対角断面S1は、本実施例1-1における対角断面S1と同一の定義で表される。
図18Aに示す結果より、光源モデル1において1つの発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、-40°であった。ここで、本実施例を含む以下の実施例、参考例、比較例において、発光方向とは、相対強度が最大になる角度をいう。
(実施例1-2)
上記のように作製した光源モデル1において、4個の発光部52を全て点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、相対強度及び4の照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Cに示し、照度分布に関する結果を図18Dに示す。
図18Cのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Cのグラフの横軸が示すものは、図18Aのグラフの横軸が示すものと同一である。
図18Cに示す結果より、光源モデル1において4個の発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、±25°であった。
実施例2
実施例2における光源モデル(光源モデル2)では、発光部52の数を1個にし、該発光部52の上面を基板2の実装面2aと平行に設定した。発光部52は、該発光部52の中点が基板2の中心上に位置するように配置設定した。つまり、実施例2における発光部52は、実施形態2に係る光源装置101の中心発光部50に相当するものとした。
また、対応する照射領域は、発光部52の中点の直上に位置するとした。
さらに、単位第1レンズ111の上面は、基板2の実装面2aと平行に設定した。
光源モデル2は、上面に開口部104を有する枠体103を備えないとした。
実施例2における光源モデル2において、上記の設定以外は実施例1における光源モデル1の設定と同一とした。
以上のように製作した光源モデル2において、発光部52を点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、相対強度、及び照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Eに示し、照度分布に関する結果を図18Fに示す。
図18Eのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Eのグラフの横軸は、対角断面S1における発光部52の発光方向を角度で示しているが、発光部52が基板2の中心上に配置されているため、角度の正負は、基板2の中心から離れる方向の一方を正とし、他方を負としている。
図18Eに示す結果より、光源モデル2において発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、0°であった。
なお、実施例2における発光部52を中心発光部50として配置し、かつ実施例1における発光部52を該中心発光部50の周囲に発光面傾斜発光部51として8個配置することで、実施形態2に係る光源装置101が得られる。
実施例3
実施例3における光源モデル(光源モデル3)は、実施例1における4個の発光部52の上面を基板2の実装面2aと平行に設定した4個の発光部52を用いたこと以外は、実施例1における光源モデル1の設定と同一とした。
(実施例3-1)
以上のように製作した光源モデル3において、1行1列目の発光部52を点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、該発光部52に対応する相対強度、及び4の照射領域における照度分布をした。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Gに示し、照度分布に関する結果を図18Hに示す。
図18Gのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Gのグラフの横軸が示すものは、図18Aのグラフの横軸が示すものと同一である。
また、図18Gに示す結果より、光源モデル3において1つの発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、-30°であった。
(実施例3-2)
上記のように作製した光源モデル3において、4個の発光部52を全て点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、相対強度、及び4の照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Iに示し、照度分布に関する結果を図18Jに示す。
図18Iのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Iのグラフの横軸が示すものは、図18Aのグラフの横軸が示すものと同一である。
図18Iに示す結果より、光源モデル3において4つの発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、±20°であった。
参考例1
参考例1における光源モデル(光源モデル4)は、実施例2の光源モデル2において第1レンズ110を設けず、発光部52の発光面52aを基板2の実装面2aに対して20°傾斜させ、及び発光面52aを対応する照射領域の方向に向けていると設定したこと以外は、実施例2における光源モデル2の設定と同一とした。参考例1では、上面に開口部104を有する枠体103は設けなかった。
以上のように製作した光源モデル4において発光部52を点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、該発光部52に対応する相対強度、及び照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Kに示し、照度分布に関する結果を図18Lに示す。
図18Kのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Kのグラフの横軸が示すものは、図18Eのグラフの横軸が示すものと同一である。
図18Kに示す結果より、光源モデル4において発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、-38°であった。
比較例1
比較例1における光源モデル(光源モデル5)は、参考例1の光源モデル4において発光部52の発光面52aを基板2の実装面2aに平行としたこと以外は、参考例1における光源モデル4の設定と同一とした。比較例1では、上面に開口部104を有する枠体103は設けなかった。
以上のように製作した光源モデル5において発光部52を点灯させて、該発光部52からの光の放射強度に対する、該発光部52に対応する相対強度、及び照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果のうち、相対強度に関する結果を図18Mに示し、照度分布に関する結果を図18Nに示す。
図18Mのグラフの縦軸が示すものは、図18Aのグラフの縦軸が示すものと同一である。図18Mのグラフの横軸が示すものは、図18Eのグラフの横軸が示すものと同一である。
図18Mに示す結果より、光源モデル5において発光部52を発光させた場合、点灯発光部52の発光方向を示す角度は、±5°であった。
参考例1と比較例1の結果より、参考例1の光源モデル4の方が、比較例1の光源モデル5よりも照射領域における照射分布のピークの位置を0°からずらして照射できることが明らかになった。
実施例2と比較例1の結果より、実施例2の光源モデル2の方が、比較例1の光源モデル5よりもより選択的に対応する照射領域を照射できた。
つまり、発光部52及び第1レンズ110を備える光源モデル2の方が、発光部52のみを備える光源モデル5よりもより選択的に対応する照射領域を照射できることが明らかになった。
実施例1-1と実施例3-1の結果より、実施例3-1の1つの点灯発光部52によって枠体3外へ出射される全光束を100%としたとき、実施例1-1の1つの点灯発光部52よって枠体3外へ出射される全光束が38%向上することが明らかになった。
また、実施例1-1と実施例3-1の結果より、実施例3-1における1つの点灯発光部52の画角75°に相当するエリアで受光される光量(lm)を100%としたとき、実施例1-1における1つの点灯発光部52の画角75°に相当するエリアで受光される光量(lm)が、14%向上することが明らかになった。本実施例の全光束の測定において、画角75°に相当するエリアとは、点灯発光部52から出射方向に300mm離れた場所に設置した280×370mmのエリアである。
従って、実施例1-1の光源モデル1の方が、実施例3-1の光源モデル3よりもより選択的に対応する照射領域を照射できることが明らかになった。
実施例1-2と実施例3-2の結果より、実施例3-2の4つの点灯発光部52によって枠体3外に出射される全光束を100%としたとき、実施例1-2の4つの点灯発光部52によって枠体3外に出射される全光束が37%向上することが明らかになった。
また、実施例1-2と実施例3-2の結果より、実施例3-2において4つの点灯発光部52それぞれの画角75°に相当するエリアで受光される光量(lm)の総量を100%としたとき、実施例1-2における4つの点灯発光部52それぞれの画角75°に相当するエリアで受光される光量(lm)の総量が14%向上することが明らかになった。
従って、実施例1-2の光源モデル1の方が、実施例3-2の光源モデル3よりもより選択的に対応する照射領域を照射できることが明らかになった。
実施例1-1と実施例3-1との比較結果、及び実施例1-2と実施例3-2との比較結果より、発光面52aが傾斜し、対応する照射領域に向けられている発光部52及び上面が傾斜し、対応する照射領域に向けられている第1レンズ110を備える光源モデル1の方が、発光面52aが対応する照射領域に向けられていない発光部52及び上面が傾斜し、対応する照射領域に向けられている第1レンズ110を備える光源モデル3よりもより選択的に対応する照射領域を照射できることが明らかになった。
この結果より、光源モデル3における光の損失は、光源モデル1における光の損失より多いことが明らかになった。これは、光源モデル3では、発光部52から発光された光のうち、対応する照射領域を照射せず、枠体103等を照射する(言い換えると、枠体103等の方向に向かう)光の量が、光源モデル1における該光の量よりも多いためであると考えられる。
また、上記の結果より、光源モデル1における光の損失は、光源モデル3における光の損失よりも抑制できることが明らかになった。これは、光源モデル1では、発光部52の発光面52aが対応する照射領域の方に向けて傾斜しているため、発光部52から発光された光のうち、対応する照射領域を照射する光の量が、光源モデル3における該光の量よりも多いためと考えられる。
実施例1、実施例2、実施例3、参考例1及び比較例1の結果より、発光面52aが傾斜し、対応する照射領域に向けられている発光部52及び上面が傾斜し、対応する照射領域に向けられている第1レンズ110を備える光源モデル1が、最も効率良く、選択的に対応する照射領域を照射できることが明らかになった。
本発明の光源装置は、所望の照射領域に光を照射できるので、照明、カメラのフラッシュライト、車載のヘッドライト等に好適に利用できる。但し、本発明の光源装置はこれら用途に限定されるものではない。
以上、本開示の実施形態、変形例及び実施例を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施形態、変形例及び実施例における要素の組合せや順序の変化等は請求された本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
1、101、201、301、401、501 光源装置
2 基板
2a 実装面
3、103 枠体
4、104 開口部
5 支持部
10 部材集合体
12 上面
13 下面
14 凹部
14a 凹部の内面
16 接続部
17 内側側面
30 光学レンズ
31 第1面
32 第2面
33、33a 入射領域
34、34a 出射領域
36 第1光学レンズ
37 第2光学レンズ
38 第3光学レンズ
42 発光素子
42a 上面
43 半導体積層体
44 電極
44a 底面
45 波長変換部材
46 光反射性部材
46a 第1光反射性部材
46b 第2光反射性部材
47 透光性部材
50 中心発光部
50a、50a’ 発光面
51 発光面傾斜発光部
51a、51a’ 発光面
60 支持体
70 保護カバー
110、210、210A、310、310A、410A、510 第1レンズ
111、211、311、411、511 単位第1レンズ
552 発光部
552a 発光面
B1、C1、C2、C3 光軸
O 一点
P 中心点
Q、S 頂点
R1 領域
R33、R35、R42 照射領域

Claims (32)

  1. 2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、
    上面に発光面を有し、前記各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、
    前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、
    を含み、
    前記複数の発光部は、前記発光面が前記実装面に対して傾斜している発光面傾斜発光部を含み、
    前記複数の発光部の発光面は、対応する照射領域の方向に向けられている光源装置。
  2. 前記各発光部と当該発光部に対応する照射領域とは、当該発光部の光軸上に位置する一点に対して点対称の配置関係にある、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記複数の発光部にそれぞれ対応する前記一点は、同一の点である、請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記一点から等距離の位置に配置された前記発光面傾斜発光部が2以上ある場合、当該発光面傾斜発光部の発光面が前記実装面に対して傾斜する角度は、同一である、請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記光学手段は、前記複数の発光部の上方に配置されており、前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に集光させる又は投光させる光学レンズを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記光学手段は、前記複数の発光部の上方に配置されており、前記各発光部から出射された光の半値全角を狭める第1レンズを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記光学手段は、
    前記複数の発光部の上方に配置されており、前記各発光部から出射された光の半値全角を狭める第1レンズと、
    前記第1レンズの上方に配置されており、前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に集光させる又は投光させる光学レンズと、
    を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記光学手段は、
    前記複数の発光部の上方に配置されており、前記各発光部から出射された光の半値全角を広げる第1レンズ
    を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 前記第1レンズは、前記各発光部に対応し、互いに分離して設けられている複数の単位第1レンズを含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の光源装置。
  10. 前記第1レンズは、前記各発光部に対応する複数の単位第1レンズが互いに接続し一体化したレンズを含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の光源装置。
  11. 前記単位第1レンズの光軸は、対応する前記発光部の発光面に直交している、請求項9又は10に記載の光源装置。
  12. 前記単位第1レンズは、フレネルレンズ又は内部全反射レンズである、請求項9~11のいずれか1項に記載の光源装置。
  13. 前記光学レンズは、前記発光部それぞれに対応し、当該発光部から出射された光が入射する複数の入射領域を含む、前記発光部側に位置する第1面、及び前記複数の入射領域のそれぞれに対応する複数の出射領域を含む、前記第1面と反対側に位置する第2面を備える、請求項5、請求項7、及び請求項9~12のうち請求項7を引用する請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  14. 前記光学レンズは、複数のレンズから構成されている、請求項5、請求項7、及び請求項9~13のうち請求項7を引用する請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  15. 前記光学レンズの前記複数の入射領域のうち隣接する2つの入射領域は一部が重なる、請求項13又は14に記載の光源装置。
  16. 前記光学レンズの前記複数の出射領域のうち隣接する2つの出射領域は一部が重なる、請求項14~15のいずれか1項に記載の光源装置。
  17. 2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、
    上面に発光面を有し、前記各照射領域にそれぞれ対応して同一平面上にある実装面に設けられた複数の発光部と、
    前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に照射させる光学手段と、
    を含み、
    前記光学手段は、前記複数の発光部それぞれの上方に配置されており、上面が平坦で下面に凹凸を有するフレネルレンズを含み、
    前記フレネルレンズの上面は、前記実装面に対して傾斜しており、対応する照射領域の方向に向けられている光源装置。
  18. 前記各発光部と当該発光部に対応する照射領域とは、当該発光部の光軸上に位置する一点に対して点対称の配置関係にある、請求項17に記載の光源装置。
  19. 前記複数の発光部にそれぞれ対応する一点は、同一の点である、請求項18に記載の光源装置。
  20. 前記一点から等距離の位置に配置された前記フレネルレンズが2以上ある場合、当該フレネルレンズの上面が前記実装面に対して傾斜する角度は、同一である、請求項19に記載の光源装置。
  21. 前記光学手段は、前記複数の発光部の上方に配置されており、前記各発光部から出射された光を当該発光部に対応する照射領域に集光させる又は投光させる光学レンズを含み、
    前記フレネルレンズは、前記各発光部から出射された光の半値全角を狭める、請求項17~20のいずれか1項に記載の光源装置。
  22. 前記フレネルレンズは、前記各発光部から出射された光の半値全角を広げる、請求項17~20のいずれか1項に記載の光源装置。
  23. 前記フレネルレンズは、前記各発光部に対応し、互いに分離して設けられている、請求項17~22のいずれか1項に記載の光源装置。
  24. 前記フレネルレンズは、前記各発光部に対応して設けられており、互いに接続し一体化している、請求項17~22のいずれか1項に記載の光源装置。
  25. 前記光学レンズは、前記発光部それぞれに対応し、当該発光部から出射された光が入射する複数の入射領域を含む、前記発光部側に位置する第1面、及び前記複数の入射領域のそれぞれに対応する複数の出射領域を含む、前記第1面と反対側に位置する第2面を備える、請求項21、及び請求項23又は24のうち請求項21を引用する請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  26. 前記光学レンズは、複数のレンズから構成されている、請求項21、及び請求項23又は24のうち請求項21を引用する請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  27. 前記光学レンズの前記複数の入射領域のうち隣接する2つの入射領域は一部が重なる、請求項25又は26に記載の光源装置。
  28. 前記光学レンズの前記複数の出射領域のうち隣接する2つの出射領域は一部が重なる、請求項25~27のいずれか1項に記載の光源装置。
  29. 前記発光部は、発光素子と前記発光素子の上方に位置する透光性部材とを備え、
    前記発光面は、前記透光性部材の上面である、請求項1~28のいずれか1項に記載の光源装置。
  30. 前記発光部は、前記発光素子と前記透光性部材との間に波長変換部材を有する、請求項29に記載の光源装置。
  31. 前記複数の発光部は、基板上に配置されており、
    前記実装面は、前記基板の上面である、請求項1~30のいずれか1項に記載の光源装置。
  32. 請求項1~31のいずれか1項に記載の光源装置は、フラッシュライトである光源装置。
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