JP2022145804A - 眼科装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの眼科装置を用いて被検眼に対する複数種類の計測を精度よく行うことができる。【解決手段】眼科装置は、被検眼の前眼部に照射される第1の光を出力する第1の光源と、被検眼の眼底に照射される第2の光を出力する第2の光源と、を備えている。前眼部から反射される第1の光による第1の検査と、眼底から反射される第2の光による第2の検査が実行可能となっている。第2の光源から出力される第2の光の波長は、第1の光源から出力される第1の光の波長より小さい。【選択図】図1

Description

本明細書に開示する技術は、眼科装置に関する。詳細には、被検眼に対する複数種類の計測を実施可能な眼科装置に関する。
被検眼の各部位(例えば、前眼部、眼底等)の形態や屈折力等を計測する眼科装置が開発されている。被検眼の各部位の形態や屈折力等を総合して判断することによって、被検眼の疾患の診断や視機能の検査を的確に行うことができる。このためには、被検眼の各部位や被検眼全体に対する複数種類の計測が必要であり、複数種類の計測を1つの装置で計測可能な眼科装置が開発されている。例えば、特許文献1には、被検眼の角膜形状、屈折力、眼軸長等を計測する眼科装置が開示されている。特許文献1の眼科装置は、ケラト測定用リングによって角膜前面形状を計測し、光干渉によって眼軸長を計測する。また、特許文献2には、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:OCT)によって前眼部と眼底を計測する眼科装置が開示されている。特許文献2の眼科装置は、1つの光源から出力された光を、ビームスプリッタによって波長の異なる2つの光に分割する。分割された光のうち、一方の光は前眼部OCT測定に用いられ、他方の光は眼底OCT測定に用いられる。
特開2016-77774号公報 特開2017-502817号公報
従来の眼科装置では、複数種類の計測を可能とするものであったが、複数種類の計測のそれぞれを精度よく行うことが難しいという問題があった。本明細書は、1つの眼科装置を用いて被検眼に対する複数種類の計測を精度よく行うことができる技術を開示する。
本明細書に開示する第1の眼科装置は、被検眼の前眼部に照射される第1の光を出力する第1の光源と、被検眼の眼底に照射される第2の光を出力する第2の光源と、を備えている。この眼科装置は、前眼部から反射される第1の光による第1の検査と、眼底から反射される第2の光による第2の検査が実行可能となっている。第2の光源から出力される第2の光の波長は、第1の光源から出力される第1の光の波長より小さい。
上記の眼科装置では、眼底に照射される第2の光の波長が、前眼部に照射される第1の光の波長より小さいため、前眼部と眼底にそれぞれ適した波長の光を照射することができる。このため、被検眼の前眼部に光を照射することによって実行される第1の検査と、眼底に光を照射することによって実行される第2の検査の両方を、1つの眼科装置によって精度よく行うことができる。
本明細書に開示する第2の眼科装置は、被検眼に照射する光を出力する光源と、被検眼から反射された光源の光を受光する受光部と、演算装置と、を備えている。演算装置は、受光部で受光された反射光に基づいて、被検眼の前眼部の2次元断層画像を取得する前眼部断層画像取得処理と、被検眼の屈折力を計測する屈折力計測処理と、被検眼の眼軸長を計測する眼軸長計測処理と、被検眼の眼底の2次元断層画像を取得する眼底断層画像取得処理と、を実行可能に構成されている。
上記の眼科装置では、1つの眼科装置によって、被検眼の前眼部の2次元断層像、屈折力、眼軸長、眼底の2次元断層像を計測することができる。このため、被検眼の疾患の診断や視機能の検査を的確に行うことができる。
実施例1に係る眼科装置の光学系の概略構成を示す図。 前眼部OCT干渉計の概略構成を示す図。 前眼部OCT干渉計から出力される光が被検眼まで照射される光路を模式的に示した図。 眼軸長及び眼底OCT干渉計から出力される光が被検眼まで照射される光路を模式的に示した図。 実施例1に係る眼科装置の制御系を示すブロック図。 実施例1に係る眼科装置を用いて、被検眼に対して複数種類の測定を実行する処理の一例を示すフローチャート。 前眼部OCT測定の処理の一例を示すフローチャート。 前眼部OCT光学系の前眼部用波長走査光源の波長を走査したときに得られる干渉信号波形を処理する手順を説明するための図。 被検眼への光の入射位置を所定の範囲で走査し、各入射位置について得られる情報(図8に示される手順で得られる情報)から被検眼の各部位の位置を特定する手順を説明するための図である。 前眼部OCT測定におけるラジアルスキャン方式を説明するための図。 レフ測定光源から光を出力し、被検眼で反射された光をセンサで受光する光路を模式的に示した図であり、(a)は被検眼が正視眼である場合を示し、(b)は被検眼が近視眼である場合を示し、(c)は被検眼が遠視眼である場合を示す。 眼軸長及び眼底OCT光学系の眼底用波長走査光源の波長を走査したときに得られる干渉信号波形を処理する手順を説明するための図。 被検眼への光の入射位置及び入射角を所定の範囲で走査し、各入射位置及び入射角について得られる情報(図12に示される手順で得られる情報)から被検眼の各部位の位置を特定する手順を説明するための図である。 実施例2に係る眼科装置において実行される複数種類の測定処理の手順の一例を示すフローチャート。 実施例3に係る眼科装置の光学系の概略構成を示す図。 実施例4に係る眼科装置の光学系の概略構成を示す図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書が開示する第1の眼科装置では、第1の光源から出力される第1の光の波長は、0.95μm以上、かつ、1.80μm以下であってもよい。第2の光源から出力される第2の光の波長は、0.40μm以上、かつ、1.15μm以下であってもよい。このような構成によると、前眼部と眼底のそれぞれにより適した波長の光を照射することができる。このため、第1の検査と第2の検査をそれぞれ精度よく行うことができ、被検眼についてより精度のよい検査結果を得ることができる。
(特徴2)本明細書が開示する第1の眼科装置は、第1の光源から被検眼の前眼部に照射される第1の光の光路である第1光路上であって、かつ、第2の光源から被検眼の眼底に照射される第2の光の光路である第2光路上に配置されるミラーをさらに備えていてもよい。ミラーは、第1の光源からの第1の光を反射すると共に、第2の光源からの第2の光を透過していてもよい。このような構成によると、光路上に配置したミラーに対して反射又は透過させることで、第1光路の光路長と第2光路の光路長をそれぞれ好適に調整することができる。
(特徴3)本明細書が開示する第1の眼科装置では、第1光路は、ミラーから被検眼に照射される第1の光の光路である第1光路部分を備えていてもよい。第2光路は、第1光路部分を含んでいてもよい。このような構成によると、第1光路と第2光路について、ミラーから被検眼までの光路が共通となる。このため、ミラーに対して被検眼の相対的位置を変えることなく、異なる2つの光源からの光を異なる光路長で被検眼に照射することができる。
(特徴4)本明細書が開示する第1の眼科装置は、第1光路上であって、かつ、第2光路上に配置されており、第1の光源から出力される第1の光を走査すると共に、第2の光源から出力される第2の光を走査するスキャナをさらに備えていてもよい。このような構成によると、前眼部に照射される第1の光を走査するためのスキャナと眼底に照射される第2の光を走査するためのスキャナを共用することができる。このため、眼科装置内の構成が複雑化することを回避できると共に、部品点数を減らすことができる。
(特徴5)本明細書が開示する第1の眼科装置では、スキャナは、第1の光源からミラーまでの光路上であって、かつ、第2の光源からミラーまでの光路上に配置されていてもよい。このような構成によると、ミラーに対して光源側にスキャナを配置することで、第1光路と第2光路においてミラーとスキャナを好適に共用することができる。
(特徴6)本明細書が開示する第1の眼科装置では、スキャナは、第2の光源から出力される第2の光の被検眼への入射位置及び入射角度を変更可能であってもよい。第2の光源から出力される第2の光がスキャナによって走査されるとき、被検眼に入射される光の進行方向が、被検眼の眼底と水晶体との間で交差するように走査されてもよい。このような構成によると、第2の光源から出力された第2の光の進行方向が被検眼の眼底と水晶体との間で交差するようにスキャナを走査することによって、第2の光によって被検眼の眼底を走査することができる。また、例えば、被検眼の水晶体に混濁があったとしても、その水晶体の混濁を避けて眼底に第2の光源から出力された光を照射することができる。
(特徴7)本明細書が開示する第1の眼科装置は、ミラーと被検眼との間に配置されるレンズをさらに備えていてもよい。スキャナは、第1の光源から出力される第1の光の被検眼への入射位置を変更可能であってもよい。第1の光源から出力される第1の光がスキャナによって走査されるとき、被検眼に入射される光の進行方向が、レンズの光軸に平行になるように走査されてもよい。このような構成によると、第1の光源から出力された第1の光の進行方向がレンズの光軸に平行になるように走査することによって、第1の光を被検眼の前眼部で好適に走査することができる。また、レンズの光軸に平行な光が被検眼に入射されるため、歪みの少ない画像を取得することができる。
(特徴8)本明細書が開示する第1の眼科装置は、被検眼の眼屈折力を計測するための第3の光を出力する第3の光源をさらに備えていてもよい。第3の光源から出力される第3の光の光路である第3光路は、第2光路のうち、第2の光源からスキャナまでの間の光路部分に合流していてもよい。第3の光源から出力される第3の光は、第2光路を通って被検眼の眼底に照射されてもよい。このような構成によると、被検眼の眼底に、第2の光源からの光とは異なる第3の光源からの光を照射することができる。このため、眼底から反射された第2の光による第2の検査に加えて、眼底から反射された第3の光による第3の検査を実行することができる。例えば、被検眼の眼屈折力を計測する検査を第3の光に基づいて行い、その他の検査を第2の光に基づいて行うことができる。このため、第2の検査と第3の検査をそれぞれに好適な波長の光により実行することができる。
(特徴9)本明細書が開示する第1の眼科装置は、被検眼の前眼部から反射された第1の光の反射光に基づいて、被検眼の前眼部の形状を算出すると共に、被検眼の眼底から反射された第2の光の反射光に基づいて、被検眼の眼底の形状と被検眼の眼軸長とを算出する、演算装置をさらに備えていてもよい。このような構成によると、1つの眼科装置で被検眼に対する複数種類の計測が可能となると共に、複数種類の計測のそれぞれに対して適した波長の光を用いることができる。このため、1つの眼科装置を用いて、複数種類の計測をそれぞれ精度よく行うことができる。
(特徴10)本明細書が開示する第2の眼科装置は、被検眼の眼底への集光位置を補正する集光位置補正部をさらに備えていてもよい。演算装置は、屈折力計測処理によって計測された被検眼の屈折力に基づいて、集光位置補正部を駆動して被検眼の眼底への集光位置を補正し、その補正された集光位置で被検眼に光を照射することで得られる反射光に基づいて、前眼部断層画像取得処理と眼軸長計測処理と眼底断層画像取得処理の少なくとも1つを実行してもよい。このような構成によると、被検眼の屈折力に基づいて好適な状態に補正した後で前眼部断層画像取得処理と眼軸長計測処理と眼底断層画像取得処理の少なくとも1つを実行することができる。このため、被検眼の前眼部の2次元断層像、眼軸長、眼底の2次元断層像の少なくとも1つをより精度よく計測することができる。
(特徴11)本明細書が開示する第2の眼科装置は、光源から出力される光の被検眼への照射位置を補正する照射位置補正部をさらに備えていてもよい。演算装置は、前眼部断層画像取得処理によって取得された被検眼の前眼部の2次元断層画像に基づいて、光源から出力される光の被検眼への照射位置を補正し、その補正された照射位置で被検眼に光を照射することで得られる反射光に基づいて、屈折力計測処理と眼軸長計測処理と眼底断層画像取得処理の少なくとも1つを実行してもよい。このような構成によると、被検眼の前眼部の2次元断層画像に基づいて被検眼への検査光の照射位置を補正した後で屈折力計測処理と眼軸長計測処理と眼底断層画像取得処理との少なくとも1つを実行することができる。このため、被検眼の屈折力、眼軸長、眼底の2次元断層像の少なくとも1つをより精度よく計測することができる。
(特徴12)本明細書が開示する眼科装置では、演算装置は、前眼部断層画像取得処理によって取得された被検眼の前眼部の2次元断層画像に基づいて、水晶体内の混濁部の位置を特定してもよい。特定された水晶体の混濁部の位置に基づいて、光源から出力される光の被検眼への照射位置を補正してもよい。このような構成によると、水晶体の混濁部の位置を回避するように眼底に光源からの光を照射することができる。このため、被検眼の屈折力、眼軸長、眼底の2次元断層像の少なくとも1つをより精度よく計測することができる。
以下、実施例1に係る眼科装置1について説明する。図1に示すように、眼科装置1は、被検眼Eの前眼部を断層撮影する前眼部OCT光学系10と、被検眼Eの眼軸長を測定し、かつ、被検眼Eの眼底を断層撮影する眼軸長及び眼底OCT光学系50と、被検眼Eの屈折力を測定するレフ測定光学系80と、被検眼Eに対して眼科装置1を所定の位置関係にアライメントするアライメント光学系(図示省略)と、被検眼Eを観察する観察光学系(図示省略)を備えている。なお、アライメント光学系及び観察光学系は、公知の眼科装置に用いられているものを用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
前眼部OCT光学系10は、光干渉断層法により被検眼Eの前眼部の断層画像を撮影するために用いられる光学系である。前眼部OCT光学系10では、時間的に波長を変化させて走査する波長走査光源を用いたフーリエドメイン(光周波数掃引)方式が採用されている。前眼部OCT光学系10により撮影される断層画像から、被検眼Eの前眼部の各部位(例えば、角膜、前房、水晶体等)の形状を計測することができる。前眼部OCT光学系10は、前眼部OCT干渉計12と、ダイクロイックミラー36、44と、中央部に円孔が設けられているミラー38(以下、孔あきミラー38ともいう)と、スキャナ40と、対物レンズ46を備えている。
図2を参照して、前眼部OCT干渉計12について説明する。図2に示すように、前眼部OCT干渉計12は、前眼部用波長走査光源14と、光ファイバ16と、光カプラ18、24と、光サーキュレータ20、26と、ファイバコリメータ22、28と、レンズ30と、参照ミラー32と、受光素子34と、0点調整機構(図示省略)を備えている。
前眼部用波長走査光源14から出力された光は、光ファイバ16を通って光カプラ18に入力される。光カプラ18に入力された光は、光カプラ18において、例えば10:90の比率で、参照光と測定光とに分波されて出力される。
光カプラ18から出力された測定光は、光ファイバ16を通って光サーキュレータ20に入力される。光サーキュレータ20に入力された測定光は、光ファイバ16を通ってファイバコリメータ22に入力され、ファイバコリメータ22から出力される(すなわち、前眼部OCT干渉計12から出力される)。前眼部OCT干渉計12から出力された測定光は、後述する前眼部OCT光学系10の光路を通って、被検眼Eに入射される。被検眼Eに入射された測定光は、被検眼Eの前眼部(例えば、角膜、前房、水晶体等)で反射する。その反射光は、上記とは逆に、前眼部OCT光学系10の光路を順に通って、再び、ファイバコリメータ22に入力される。ファイバコリメータ22に入力された反射光は、光ファイバ16を通って光サーキュレータ20に入力され、光サーキュレータ20から光ファイバ16を通って光カプラ24に入力される。
一方、光カプラ18から出力された参照光は、光ファイバ16を通って光サーキュレータ26に入力される。光サーキュレータ26に入力された参照光は、光ファイバ16、ファイバコリメータ28を通り、レンズ30を介して参照ミラー32に入射される。前眼部用波長走査光源14から出力される参照光の光路長は、0点調整機構(図示省略)によって調整される。なお、0点調整機構は、公知の眼科装置に用いられているものを用いることができるため、その詳細な説明は省略する。参照ミラー32にて反射された参照光は、再び、ファイバコリメータ28を通って光ファイバ16に入力され、光ファイバ16を通って光サーキュレータ26に入力される。そして、光サーキュレータ26に入力された参照光は、光ファイバ16を通って光カプラ24に入力される。
光カプラ24において、被検眼Eからの反射光と、参照光とが合波され、その信号が光ファイバ16を通って受光素子34に入力される。受光素子34としては、例えば、インジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)系の受光素子を用いることができ、受光素子34において、波長毎の干渉が計測される。計測された干渉信号は、演算装置100に入力される。演算装置100において、干渉信号に対するフーリエ変換等の処理が行われ、走査線に沿う前眼部の断層画像が取得される。
前眼部用波長走査光源14は、長波長の光を出力し、本実施例では、中心波長が1.31μmの光を出力する。前眼部用波長走査光源14は、中心波長が0.95μm以上、かつ、1.80μm以下の光を出力することが好ましい。長波長の光を用いると、例えば、水晶体の混濁、毛様体、結膜、強膜等の強散乱組織を透過し易くなり、さらに、水の吸収が大きく眼底まで光が到達しにくいため、強い光を照射可能である。このため、前眼部用波長走査光源14から中心波長が0.95μm以上の光を出力することによって、散乱物質からなる組織への到達度を高くすることができる。また、0.95μm以上、かつ、1.15μm以下の波長の光は水による分散が少ないため、この範囲の光を被検眼Eに照射すると、画質のよい前眼部OCT画像を取得することができる。また、前眼部用波長走査光源14から中心波長が1.80μm以下の波長の光を出力することによって、インジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)系の受光素子で感度よく計測することができる。したがって、前眼部用波長走査光源14から中心波長が0.95μm以上、かつ、1.80μm以下の光を出力することによって、被検眼Eの前眼部の断層画像を撮影するために好適な波長の光を出力することができる。なお、前眼部用波長走査光源14は、「第1の光源」の一例である。
前眼部用波長走査光源14から出力される光は、前眼部OCT干渉計12から出射され、ダイクロイックミラー36に照射される。ダイクロイックミラー36は、1.20μm以上の波長の光を反射し、1.20μm未満の波長の光を透過する。上述したように、前眼部OCT干渉計12から出射された光は中心波長が1.31μmの光であるため、ダイクロイックミラー36で反射される。ダイクロイックミラー36で反射された光は、孔あきミラー38の中央部の円孔を通過し、スキャナ40に照射される。スキャナ40は、例えば、ガルバノメーターであり、ガルバノメーターに装着されたガルバノミラー42によって、光の照射方向が所定の方向に変更される。スキャナ40から出射された光は、ダイクロイックミラー44に照射される。ダイクロイックミラー44は、1.20μm以上の波長の光を反射し、1.20μm未満の波長の光を透過する。スキャナ40から出射された光は中心波長が1.31μmの光であるため、ダイクロイックミラー44で反射される。そして、ダイクロイックミラー44で反射された光は、対物レンズ46を介して被検眼Eの前眼部に照射される。被検眼Eの前眼部からの反射光は、対物レンズ46、ダイクロイックミラー44、スキャナ40、孔あきミラー38、ダイクロイックミラー36を介して前眼部OCT干渉計12に入力される。上述したように、被検眼Eからの反射光は、前眼部OCT干渉計12に入力されると、参照光と合波され、受光素子34において波長毎の干渉が計測される。そして、計測された干渉信号は演算装置100に入力される。
図3を参照して、前眼部OCT光学系10におけるスキャンについて説明する。図3は、前眼部OCT干渉計12から出力される光が被検眼Eまで照射される光路を示しており、光路上に配置された一部の光学部材(すなわち、ダイクロイックミラー36、スキャナ40、対物レンズ46)のみを図示し、その他の光学部材は図示を省略している。図3に示すように、前眼部OCT光学系10では、スキャナ40が対物レンズ46の後焦点に配置される。このため、スキャナ40によって走査された光は、被検眼Eに対して光軸と平行に照射される。すなわち、前眼部OCT光学系10では、テレセントリックスキャンとなり、被検眼Eを断層撮影した際に、歪みのない画像を取得できる。また、前眼部OCT干渉計12は、光が出射される光ファイバ16の端面が被検眼Eの前眼部と共役な位置に配置される。これによって、前眼部OCT干渉計12から出射される光を被検眼Eの前眼部に集光させることができる。したがって、前眼部OCT光学系10によって、被検眼Eの前眼部を好適に断層撮影することができる。
眼軸長及び眼底OCT光学系50は、光干渉断層法により被検眼Eの眼底を撮影するために用いられる光学系である。眼軸長及び眼底OCT光学系50により撮影される断層画像から、被検眼Eの眼底の各部位(例えば、網膜、脈絡膜等)の形状を計測することができると共に、被検眼Eの眼軸長を計測することができる。また、眼軸長及び眼底OCT光学系50によって、眼科装置1を被検眼Eの眼底を観察するSLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)として用いることもできる。眼軸長及び眼底OCT光学系50は、眼軸長及び眼底OCT干渉計52と、レンズ58、64、66と、ミラー60、68、70、72と、ダイクロイックミラー36、44、62と、孔あきミラー38と、スキャナ40と、対物レンズ46を備えている。なお、眼軸長及び眼底OCT干渉計52は、前眼部用波長走査光源14と受光素子34に代わり、眼底用波長走査光源54と受光素子56(図5参照)を備える点が上述の前眼部OCT干渉計12と異なっており、その他の構成は略同一の構成となっている。このため、前眼部OCT干渉計12と同一の構成については、詳細な説明を省略する。なお、受光素子56としては、例えば、シリコン系の受光素子を用いることができる。
眼底用波長走査光源54は、前眼部用波長走査光源14から出力される光と異なる波長の光を出力し、本実施例では、中心波長が1.06μmの光を出力する。眼底用波長走査光源54は、中心波長が0.40μm以上、かつ、1.15μm以下の光を出力することが好ましい。0.40μm以上、かつ、1.15μm以下の波長の光は、眼球内での透過率が高い。このため、眼底用波長走査光源54から中心波長が0.40μm以上、かつ、1.15μm以下の光を出力することによって、眼底用波長走査光源54から出力した光を被検眼Eの眼底まで十分に照射することができる。また、0.40μm以上、かつ、0.95μm以下の波長の光はシリコン系の受光素子(又はカメラ)の感度が高い。また、0.95μm以上、かつ、1.15μm以下の波長の光は水による分散が少ないため、この範囲の光を被検眼Eに照射すると、画質のよいOCT画像を取得することができる。したがって、眼底用波長走査光源54から中心波長が0.40μm以上、かつ、1.15μm以下の光を出力することによって、被検眼Eの眼底を撮影するために好適な波長の光を出力することができる。なお、眼底用波長走査光源54は、「第2の光源」の一例である。
眼底用波長走査光源54から出力される光は、眼軸長及び眼底OCT干渉計52から出力され、レンズ58を介してミラー60に照射される。レンズ58は、後述する焦点調整機構102によって、その位置が光軸に沿って移動可能となっている。ミラー60に出射された光は、ダイクロイックミラー62に照射される。ダイクロイックミラー62は、0.90μm以上の波長の光を反射し、0.90μm未満の波長の光を透過する。上述したように、ミラー60に照射された光は中心波長が1.06μmの光であるため、ダイクロイックミラー62で反射される。ダイクロイックミラー62で反射された光は、レンズ64を介してダイクロイックミラー36に照射される。上述したように、ダイクロイックミラー36は1.20μm未満の波長の光を透過するため、中心波長が1.06μmの光であるレンズ64を透過した光は、ダイクロイックミラー36を透過する。ここで、眼軸長及び眼底OCT光学系50の光路は、前眼部OCT光学系10と同じ光路となる。
ダイクロイックミラー36を透過した光は、孔あきミラー38の中央部の円孔を通過し、スキャナ40に照射される。スキャナ40に照射された光は、光の照射方向が所定の方向に変更され、ダイクロイックミラー44に照射される。上述したように、ダイクロイックミラー44は1.20μm未満の波長の光を透過するため、中心波長が1.06μmの光であるスキャナ40に照射された光は、ダイクロイックミラー44を透過する。
上述したように、前眼部OCT光学系10では、スキャナ40に照射された光は中心波長が1.31μmの光であるため、ダイクロイックミラー44で反射される。このため、眼軸長及び眼底OCT光学系50の光路は、ダイクロイックミラー36から孔あきミラー38、スキャナ40を介してダイクロイックミラー44まで、前眼部OCT光学系10と同じ光路となり、ダイクロイックミラー44から前眼部OCT光学系10と異なる光路となる。
ダイクロイックミラー44を透過した光は、レンズ66を介して、ミラー68、70、72で反射される。ミラー72で反射された光は、再びダイクロイックミラー44に照射され、上述したように、ダイクロイックミラー44を透過する。ここで再び、眼軸長及び眼底OCT光学系50の光路は、前眼部OCT光学系10と同じ光路となる。
ダイクロイックミラー44を透過した光は、対物レンズ46を介して被検眼Eに照射される。すなわち、眼軸長及び眼底OCT光学系50の光路は、ダイクロイックミラー44から対物レンズ46を介して被検眼Eまで、前眼部OCT光学系10と同じ光路となる。したがって、眼軸長及び眼底OCT光学系50の光路は、ダイクロイックミラー36からスキャナ40を介してダイクロイックミラー44まで前眼部OCT光学系10と同じ光路となり、ダイクロイックミラー44からレンズ66を介して再びダイクロイックミラー44に照射されるまで前眼部OCT光学系10とは異なる光路となり、ダイクロイックミラー44から対物レンズ46を介して被検眼Eまで前眼部OCT光学系10と同じ光路となる。
被検眼Eからの反射光は、対物レンズ46、ダイクロイックミラー44、ミラー72、70、68、レンズ66、ダイクロイックミラー44、スキャナ40、孔あきミラー38、ダイクロイックミラー36、レンズ64、ダイクロイックミラー62、ミラー60、レンズ58を介して眼軸長及び眼底OCT干渉計52に入力される。被検眼Eからの反射光は、上述の前眼部OCT干渉計12と同様に、眼軸長及び眼底OCT干渉計52に入力されると、参照光と合波され、受光素子56において波長毎の干渉が計測される。そして、計測された干渉信号は演算装置100に入力される。
図4を参照して、眼軸長及び眼底OCT光学系50におけるスキャンについて説明する。図4は、眼軸長及び眼底OCT干渉計52から出力される光が被検眼Eまで照射される光路を示しており、光路上に配置された一部の光学部材(すなわち、レンズ58、64、66、ダイクロイックミラー36、62、スキャナ40、対物レンズ46)のみを図示し、その他の光学部材は図示を省略している。図4に示すように、眼軸長及び眼底OCT光学系50では、スキャナ40と被検眼Eとの間に2つのレンズ46、66が配置される。また、スキャナ40は被検眼Eの眼球内部と共役な位置に配置される。これによって、眼軸長及び眼底OCT光学系50では、被検眼Eの眼球内にピボットを結ぶピボットスキャンとなる。通常、ピボットスキャンの場合には、被検眼Eの瞳孔にピボットを結ばせるため、例えば、被検眼Eの水晶体に混濁部位があると、眼底まで十分に光を照射することが難しくなる。本実施例では、被検眼Eの眼底と水晶体との間でピボットを結ばせるため、被検眼Eの水晶体の状態に関わらず、眼底まで光を照射することが容易となる。
また、眼軸長及び眼底OCT干渉計52は、光が出射される光ファイバの端面が被検眼Eの眼底と共役な位置に配置される。これによって、眼軸長及び眼底OCT干渉計52から出射される光を被検眼Eの眼底に集光させることができる。なお、後述の焦点調整機構102を駆動することによって、レンズ58の位置を変更することができる。これによって、被検眼Eの屈折力に応じて、眼軸長及び眼底OCT干渉計52から出射される光を被検眼Eの眼底に集光させることができる。したがって、眼軸長及び眼底OCT光学系50によって、被検眼Eの眼底を好適に断層撮影することができる。
また、本実施例の眼科装置1は、スキャナ40によって、前眼部OCT光学系10におけるスキャンと、眼軸長及び眼底OCT光学系50におけるスキャンの両方を行っている。このため、眼科装置1内の構成が複雑化することを回避できると共に、部品点数を減らすことができる。
レフ測定光学系80は、被検眼Eの屈折力を計測するために用いられる光学系である。レフ測定光学系80は、レフ測定光源82と、レンズ64、66、84、86、90、94と、ダイクロイックミラー36、44、62と、孔あきミラー38と、スキャナ40と、ミラー68、70、72、88と、対物レンズ46と、絞り92と、リングレンズ96と、センサ98と、焦点調整機構102と、雲霧機構(図示省略)を備えている。
レフ測定光源82は、前眼部用波長走査光源14及び眼底用波長走査光源54から出力される光とは異なる波長の光を出力し、本実施例では、中心波長が0.88nmの光を出力する。レフ測定光源82は、0.70μm以上、かつ、0.95μm以下の波長の光を出力することが好ましい。0.70μm以上、かつ、0.95μm以下の波長の光は、眼球内での透過率が高い。また、0.70μm以上、かつ、0.95μm以下の波長の光は、被検眼Eの比視感度が低く、被検者が眩しさを感じ難い一方で、可視光に近いため視機能評価に適している。このため、レフ測定光源82から0.70μm以上、かつ、0.95μm以下の波長の光を出力することによって、光源からの光を被検眼Eの眼底まで十分に照射することができると共に、被検眼Eの屈折力を計測するために好適な波長の光を出力することができる。なお、レフ測定光源82は、「第3の光源」の一例である。
レフ測定光源82から出力される光は、レンズ84、86を介してダイクロイックミラー62に照射される。上述したように、ダイクロイックミラー62は0.90μm未満の波長の光を透過するため、中心波長が0.88μmの光であるレンズ86を透過した光は、ダイクロイックミラー62を透過する。ここで、レフ測定光学系80の光路は、眼軸長及び眼底OCT光学系50と同じ光路となる。なお、眼軸長及び眼底OCT光学系50では、ダイクロイックミラー62から被検眼Eまでの光路上にダイクロイックミラー62の他に2個のダイクロイックミラー36、44が配置されている。2個のダイクロイックミラー36、44はいずれも、1.20μm未満の波長の光を透過するため、眼底用波長走査光源54から出力される中心波長が1.06μmの光と、レフ測定光源82から出力され中心波長が0.88μmの光は、いずれもダイクロイックミラー36、44を透過する。このため、レフ測定光学系80において、ダイクロイックミラー62を透過した光は、被検眼Eに照射されるまで眼軸長及び眼底OCT光学系50と同じ光路を通過する。すなわち、レフ測定光学系80の光路は、ダイクロイックミラー62から被検眼Eまで、眼軸長及び眼底OCT光学系50と同じ光路となる。したがって、レフ測定光学系80では、ダイクロイックミラー62を透過した光は、レンズ64、ダイクロイックミラー36、孔あきミラー38、スキャナ40、ダイクロイックミラー44、レンズ66、ミラー68、70、72、ダイクロイックミラー44、対物レンズ46を介して、被検眼Eに照射される。
被検眼Eからの反射光は、対物レンズ46、ダイクロイックミラー44、ミラー72、70、68、レンズ66、ダイクロイックミラー44、スキャナ40を介して、孔あきミラー38に照射される。孔あきミラー38に照射された光は、孔あきミラー38に設けられた円孔の周辺部に配置される反射面で反射され、ミラー88で反射される。ミラー88で反射された光は、レンズ90、絞り92、レンズ94、リングレンズ96を介して、センサ98で検出される。リングレンズ96は、レンズ94側に配置されるリング状のレンズ部と、センサ98側に配置される遮光部を備えている。遮光部は、レンズ部に接続する部分以外の部分が遮光されている。リングレンズ96に光が照射されると、リングレンズ96からリング状の光が照射される。センサ98は、リングレンズ96から照射されるリング状の光を検出する。センサ98は、例えば、CCDカメラであり、センサ98で検出(撮影)された画像は演算装置100に入力される。
レフ測定光学系80では、スキャナ40から被検眼Eまで眼軸長及び眼底OCT光学系50と同じ光路となる。このため、眼軸長及び眼底OCT光学系50と同様にピボットスキャンとなる。このため、眼軸長及び眼底OCT光学系50と同様に、被検眼Eの水晶体の状態に関わらず、眼底まで光を照射することができる。また、眼底上をスキャンすることで、眼底疾患や血管など眼底からの反射を減衰させる要素がある場合においても、良好な画像を得ることができる。
また、レフ測定光学系80は、焦点調整機構102を備えている。焦点調整機構102は、レフ測定光源82と、レンズ84、86、94と、絞り92と、リングレンズ96と、センサ98と、さらに眼軸長及び眼底OCT光学系50のレンズ58を光軸方向(Z軸方向)に一体的に移動させる駆動装置(図示省略)を備えている。焦点調整機構102は、駆動装置を駆動することによって、レフ測定光源82の位置とセンサ98の位置を光軸方向に一体的に移動できる。これによって、被検眼Eの屈折力に応じて、レフ測定光源82の位置とセンサ98の位置を被検眼Eと共役な位置に移動することができ、精度よくレフ測定を行うことができる。なお、焦点調整機構102は、「集光位置補正部」の一例である。
図5を参照して、本実施例の眼科装置1の制御系の構成を説明する。図5に示すように、眼科装置1は演算装置100によって制御される。演算装置100は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)によって構成されている。演算装置100には、前眼部OCT干渉計12内の前眼部用波長走査光源14及び受光素子34と、眼軸長及び眼底OCT干渉計52内の眼底用波長走査光源54及び受光素子56と、レフ測定光源82と、センサ98と、スキャナ40と、焦点調整機構102と、タッチパネル104が接続されている。
演算装置100は、前眼部用波長走査光源14のオン/オフを制御すると共に、スキャナ40を駆動することで被検眼Eの前眼部に照射される光を走査する。また、演算装置100には、受光素子34で検出される干渉光の強度に応じた干渉信号が入力される。演算装置100は、受光素子34からの干渉信号をフーリエ変換することによって、被検眼Eの前眼部の各部位(例えば、角膜、前房、水晶体等)の位置を特定し、前眼部の各組織の形状を算出する。同様に、演算装置100は、眼底用波長走査光源54のオン/オフを制御すると共に、スキャナ40を駆動することで被検眼Eの眼底に照射される光を走査する。また、演算装置100には、受光素子56で検出される干渉光の強度に応じた干渉信号が入力される。演算装置100は、受光素子56からの干渉信号をフーリエ変換することによって、被検眼Eの各部位(例えば、角膜等の前眼部、網膜、脈絡膜等)の位置を特定し、被検眼Eの眼底の形状や眼軸長を算出する。また、演算装置100は、レフ測定光源82のオン/オフを制御すると共に、スキャナ40を駆動することで被検眼Eに照射される光を走査する。また、演算装置100は、センサ98で検出された電気信号(撮影された画像)が入力され、入力された画像に基づいて被検眼Eの屈折力を算出する。演算装置100に入力されたデータや算出結果は、メモリ(図示省略)に記憶される。
さらに、演算装置100は、タッチパネル104を制御している。タッチパネル104は、被検眼Eの計測結果に関する各種の情報を検査者に提供する表示装置であると共に、検査者からの指示や情報を受け付ける。例えば、タッチパネル104は、演算装置100で生成された被検眼Eの前眼部の断層画像や眼底の断像画像、算出された屈折力、その他、スキャンによって取得したデータ等を表示することができる。また、タッチパネル104は、眼科装置1の各種設定を入力することができる。なお、本実施例の眼科装置1はタッチパネル104を備えているが、このような構成に限定されない。上記の情報の表示及び入力が可能な構成であればよく、モニタと入力装置(例えば、マウスやキーボード等)を備えていてもよい。
図6~図13を参照して、眼科装置1を用いて被検眼Eの前眼部、眼底、眼軸長及び屈折力を測定する処理について説明する。図6は、眼科装置1を用いて、被検眼Eに対する複数種類の測定を実行する処理の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、まず、検査者がタッチパネル104から検査開始の指示を入力すると、演算装置100は被検眼Eと眼科装置1のアライメントを行う(S12)。アライメントは、眼科装置1が備えるアライメント光学系(図示省略)を用いて実行される。なお、アライメント光学系を用いたアライメントは、公知の眼科装置に用いられている方法を用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
アライメントが完了すると、被検眼Eの前眼部を断層撮影(前眼部OCT測定)する(S14)。ここで、ステップS14の前眼部OCT測定については、図7を参照して説明する。まず、図7に示すように、演算装置100は、ガルバノミラー42を走査角範囲内の1の走査角に調整する(S32)。これによって、前眼部用波長走査光源14からの光は、調整された走査角に対応した入射位置及び入射角度で被検眼Eに入射することとなる。
ガルバノミラー42の調整が終わると、演算装置100は、前眼部用波長走査光源14をオンにして、前眼部用波長走査光源14から照射される光の周波数を変化させながら、受光素子34で検出される干渉信号を取り込む(S34)。受光素子34から出力される干渉信号は、図8に示すように、信号強度が時間によって変化する信号となり、この信号は被検眼Eの各部(例えば、角膜の前面及び後面、水晶体の前面及び後面等)から反射された各反射光と参照光とを合成した干渉波による信号となる。そこで、演算装置100は、受光素子34から入力する信号をフーリエ変換することで、その信号から被検眼Eの各部(例えば、角膜の前面及び後面、水晶体の前面及び後面等)から反射された反射光による干渉信号成分を分離する。これにより、演算装置100は、被検眼Eの各部の深さ方向の位置を特定することができる。なお、光源から照射される光の周波数を変化させることで、被検眼Eの各部の深さ方向の位置情報を含む干渉信号を取得することを、本明細書ではAスキャンという。
次に、演算装置100は、上述したステップS34の測定を、測定前に予め設定された全ての走査角(すなわち、全ての入射位置及び入射角)について実施したか否かを判断する(S36)。全ての走査角についてステップS34の測定を実施していない場合(ステップS36でNO)は、ステップS32に戻って、ステップS32からの処理が繰り返される。これによって、ガルバノミラー42を走査する各走査角について、Aスキャンにより得られる干渉信号が取得される。なお、ガルバノミラー42の走査角を変化させることで、光源からの光が入射する位置及び入射角度を変化させることを、本明細書ではBスキャンという。
全ての走査角についてステップS34の測定を実施している場合(ステップS36でYES)は、演算装置100は、各走査角について得られた干渉信号から、被検眼Eの各部位(例えば、角膜の前面及び後面、水晶体の前面及び後面等)の位置を特定する(S38)。具体的には、各走査角についてステップS34の処理を実行すると、各走査角について干渉信号の情報(Aスキャン情報)が取得される。したがって、図9に示すように、各走査角の数(n個)だけ干渉信号情報(Aスキャン情報)が並んだ2次元情報が得られる。このため、演算装置100は、各干渉信号情報に含まれる被検眼Eの各部位(例えば、角膜、前房、虹彩、水晶体等)の境界線を算出することで、被検眼Eの各部位の位置を特定する。
本実施例において、ステップS14における前眼部OCT測定は、図10に示すラジアルスキャンの方式により実行される。これにより、前眼部の断層画像が全領域に亘って取得される。つまり、Bスキャン方向を被検眼Eの角膜頂点から放射方向に設定し、Cスキャン方向を円周方向として断層画像の取込みが行われる。演算装置100は、取得(撮影)された断層画像のデータを、メモリに取込む。
上述したように、前眼部OCT光学系10では、テレセントリックスキャンとなっている。このため、ステップS14の前眼部OCTにおいて、歪みのない断層画像を取得することができる。また、前眼部OCT干渉計12は、光が出射される光ファイバ16の端面が被検眼Eの前眼部と共役な位置に配置されると共に、前眼部用波長走査光源14は、被検眼Eの前眼部の断層画像を撮影するために好適な波長の光を出力する。このため、ステップS14の前眼部OCT測定において、被検眼Eの前眼部を好適に断層撮影することができる。
次に、被検眼Eの屈折力を測定(レフ測定)する(S16)。レフ測定では、ステップS14で取得した被検眼Eの前眼部の断層画像に基づいて、スキャンするサークル径と被検眼Eへの照射位置を調整して実行される。
レフ測定は、以下の手順で実行される。まず、演算装置100は、スキャナ40を調整する。このとき、演算装置100は、ステップS14で取得された被検眼Eの前眼部の断層画像に基づいて、スキャナ40を調整する。具体的には、演算装置100は、ステップS14で取得した被検眼Eの前眼部の断層画像に基づいて、被検眼Eの瞳孔径を算出する。そして、演算装置100は、算出された瞳孔径に基づいて、スキャンするサークル径を調整する。すなわち、スキャンするサークル径を瞳孔径より小さい値に設定する。また、演算装置100は、ステップS14で取得した被検眼Eの前眼部の断層画像に基づいて、被検眼Eの水晶体の混濁部位を特定する。そして、被検眼Eの水晶体に混濁部位がある場合には、演算装置100は、被検眼Eに照射される光が混濁部位を避けるように、スキャナ40を調整する。なお、スキャナ40は、「照射位置補正部」の一例である。
スキャナ40の調整が終わると、演算装置100は、レフ測定光源82をオンにして、センサ98で検出される画像を取り込み、演算装置100にて画像を解析することによって屈折力を測定する。このとき、図示しない雲霧機構を用いて、被検眼Eの水晶体による屈折調節力を排除した状態で、屈折力を測定する。なお、雲霧機構は、公知の眼科装置に用いられているものを用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
レフ測定が終了すると、演算装置100は、ステップS16のレフ測定の結果に基づいて、焦点調整機構102を調整する(S18)。ここで、図11を参照して、焦点調整機構102による調整について説明する。図11は、レフ測定光源82から光を投光し、被検眼Eで反射された光を受光する光路を示しており、光路上に配置された一部の光学部材(すなわち、レンズ64、66、84、86、90、94、ダイクロイックミラー36、孔あきミラー38、スキャナ40、対物レンズ46、リングレンズ96と、センサ98)のみを図示し、その他の光学部材は図示を省略している。また、図11(a)は被検眼Eが正視眼である場合を示しており、図11(b)は被検眼Eが近視眼である場合を示しており、図11(c)は被検眼Eが遠視眼である場合を示している。
図11(a)に示すように、被検眼Eが正視眼である場合には、センサ98が被検眼Eの眼底と共役な位置に配置され、センサ98によって検出される画像は、最も細く、かつ、明るいリング像となる。
一方、図11(b)に示すように、被検眼Eが近視眼である場合には、正視眼と比較して屈折力が大きいため、センサ98によって検出される画像は、太く、かつ、ぼやけたリング像となる。また、正視眼である場合と比較して、小さいリング像となる。この場合には、焦点調整機構102を駆動して、レフ測定光源82及びセンサ98の位置を被検眼Eに近づけ、レフ測定光学系80の光路長を短くする。センサ98が被検眼Eの眼底と共役な位置まで移動すると、センサ98によって検出される画像は、最も細く、かつ、明るいリング像となる。
また、図11(c)に示すように、被検眼Eが遠視眼である場合には、正視眼と比較して屈折力が小さいため、センサ98によって検出される画像は、太く、かつ、ぼやけたリング像となる。また、正視眼である場合と比較して、大きいリング像となる。この場合には、焦点調整機構102を駆動して、レフ測定光源82及びセンサ98の位置を被検眼Eから遠ざけ、レフ測定光学系80の光路長を長くする。センサ98が被検眼Eの眼底と共役な位置まで移動すると、センサ98によって検出される画像は、最も細く、かつ、明るいリング像となる。
焦点調整機構102による調整が終わると、演算装置100は、被検眼Eの眼底を断層撮影(眼底OCT測定)する(S20)。なお、眼底OCT測定では、光干渉断層法(OCT)を用いる点において、ステップS14の前眼部OCT測定と同様の手順を用いる。このため、以下では、ステップS14の前眼部OCT測定と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
演算装置100は、上述のステップS32、S34と同様の手順で、スキャナ40を調整し、眼底用波長走査光源54から照射される光の反射光を受光素子56で取り込む。眼軸長及び眼底OCT光学系50では、眼底用波長走査光源54が、被検眼Eの眼底まで照射される波長の光を照射し、眼底用波長走査光源54から照射される光が、被検眼Eの眼底に集光するように各光学部材が配置されている。このため、図12に示すように、演算装置100は、例えば、角膜の前面及び後面、水晶体の前面及び後面に加え、網膜等の被検眼Eの眼底部の位置を特定することができる。この測定を、上述のステップS36と同様に、予め設定された全ての走査角で実施するまで繰り返す。
全ての走査角について測定が終了すると、ステップS38と同様に、演算装置100は、各走査角について得られた干渉信号から、被検眼Eの各部位の位置を特定する。眼軸長及び眼底OCT光学系50では、前眼部OCT光学系10と異なり、ピボットスキャンとなっている。このため、図13に示すように、各走査角において被検眼Eの眼球内でピボットを結んだ2次元情報が得られる。このため、演算装置100は、各干渉信号情報に含まれる被検眼Eの各部位(例えば、角膜、前房、水晶体、硝子体、網膜、脈絡膜等)の位置情報の平均値を算出することで、被検眼Eの各部位の位置を特定する。この測定結果から、被検眼Eの眼底の形状を算出できると共に、被検眼Eの眼軸長を測定することができる。
上述したように、レフ測定及び眼底OCT測定は、前眼部OCT測定の測定結果に基づいて、スキャナ40を調整して測定を実施する。また、眼底OCT測定は、レフ測定の測定結果に基づいて、被検眼Eの眼底への光の照射位置を調整する。このように、先に実施した測定の測定結果に基づいて後の測定条件を調整することによって、より精度の高い測定結果を得ることができると共に、測定時間を短縮することができる。
全ての測定(前眼部OCT測定、レフ測定、眼底OCT測定)が終了すると、演算装置100はタッチパネル104に解析結果を出力する。本実施例の眼科装置1は、前眼部OCT測定、レフ測定、眼底OCT測定の複数種類の測定を実施することができるため、被検眼Eの状態を総合的に解析することができる。解析結果としては、例えば、白内障手術の術前において被検眼の測定を実施することによって、IOL度数計算、角膜収差、水晶体の混濁状態を算出することができる。また、白内障手術の術前において被検眼の測定を実施することによって、術前に予測した術後の被検眼Eの屈折力に対するエラーを評価することができ、IOL度数計算の精度向上に役立てることができる。また、緑内障である被検眼の測定を実施することによって、眼底の網膜厚分布から緑内障の進行を予測することができたり、閉塞隅角症をスクリーニングしたりできる。また、強度近視である被検眼の測定を実施することによって、被検眼の状態を詳細かつ総合的に検査することができる。
本実施例の眼科装置1は、1つの装置で前眼部OCT、眼底OCT、眼軸長、屈折力といった複数種類の計測を実施することができると共に、各計測を精度よく行うことができる。従来においても、複数種類の計測を1つの装置で実施する眼科装置は開発されているが、1つの装置で前眼部OCT、眼底OCT、眼軸長、屈折力の全てを精度よく計測する装置は開発されていない。例えば、上述の特許文献1の眼科装置は、被検眼の角膜形状、屈折力、眼軸長等を計測可能な構成となっている。しかしながら、ケラト測定用リングによって角膜形状を計測するため、角膜前面形状の測定はできる一方、角膜後面や水晶体等の前眼部の他の部位を計測することができない。また、特許文献1の眼科装置は、眼底を計測する機構を備えていない。さらに、上述の特許文献2の眼科装置は、前眼部と眼底を計測可能な構成となっている。しかしながら、1つの光源から出力される光を波長の異なる2つの光に分割するため、被検眼の対象部位からの反射光の回収率が悪くなる。このため、前眼部と眼底をそれぞれ精度よく計測することができない。また、特許文献2の眼科装置は、屈折力を計測する機構を備えていない。本実施例の眼科装置1は、前眼部に照射する光の波長と、眼底に照射する光の波長が異なっており、それぞれ好適な波長の光を照射する。このため、複数種類の全ての計測について精度よく行うことができる。
また、本実施例の眼科装置1は、スキャナ40を複数種類の全ての計測において共用している。このため、眼科装置1内の光学系の構成が複雑化することを回避できると共に、部品点数を減らすことができる。また、通常は、レフ測定にガルバノメーターのような比較的高価なスキャナを使用しないため、被検眼の屈折力を精度よく計測することが困難となる。本実施例の眼科装置1では、スキャナ40を全ての計測において共用し、計測の種類毎に複数のスキャナを設置していない。このため、全ての計測に対して性能の高いスキャナが使用され、複数種類の全ての計測を精度よく行うことができる。
上述の実施例1では、前眼部OCT測定を実施した後に、レフ測定及び眼底OCT測定を実施したが、前眼部OCT測定、レフ測定、眼底OCT測定を実施する順番は、特に限定されない。以下に、実施例1と異なる順番で前眼部OCT測定、レフ測定、眼底OCT測定を実施する例について説明する。図14は、眼科装置1を用いて、被検眼Eに対する複数種類の測定を実行する処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、まず、被検眼Eと眼科装置1のアライメントを行う(S42)。なお、ステップS42のアライメントは、実施例1のステップS12と同様のステップであるため、詳細な説明は省略する。
アライメントが完了すると、レフ測定を実施する(S44)。なお、ステップS44のレフ測定は、前眼部OCT測定の測定結果に基づいてスキャナ40を調整しない点が実施例1のステップS16と異なるが、その他の手順はステップS16と同様のステップであるため、詳細な説明は省略する。本実施例では、レフ測定の前に前眼部OCT測定を実施していないため、前眼部OCT測定の測定結果に基づいてスキャナ40を調整できない。したがって、演算装置100に設定される設定(初期設定)に基づいてレフ測定を実施する。なお、被検眼Eに対して以前に実施されたレフ測定の測定結果に基づいてスキャナ40を調整してレフ測定を実施してもよい。
レフ測定が終了すると、演算装置100は、ステップS44のレフ測定の結果に基づいて、焦点調整機構102を調整する(S46)。なお、ステップS46の焦点調整機構102の調整は、実施例1のステップS18と同様のステップであるため、詳細な説明は省略する。上述したように、焦点調整機構102は、レフ測定光学系80の光学部材と共に、眼軸長及び眼底OCT光学系50のレンズ58を一体的に移動させる。このため、ステップS44によって、眼軸長及び眼底OCT光学系50の眼底用波長走査光源54から照射される光を、被検眼Eの眼底で集光させることができる。
焦点調整機構102による調整が終わると、演算装置100は、前眼部OCT測定と眼底OCT測定を同時に実施する(S48)。ステップS46において、眼軸長及び眼底OCT光学系50の眼底用波長走査光源54から照射される光を、被検眼Eの眼底で集光させるように調整されている。このため、眼底OCT測定を精度よく実施することができる。したがって、前眼部OCT測定と眼底OCT測定を同時に実施しても、前眼部OCT測定と眼底OCT測定のそれぞれについて精度よく測定することができる。なお、ステップS48の前眼部OCT測定は、実施例1のステップS14と同様のステップであり、ステップS48の眼底OCT測定は、実施例1のステップS20と同様のステップであるため、詳細な説明は省略する。
本実施例では、先にレフ測定と焦点調整機構102による調整を実施する。このため、眼底OCT測定を精度よく実施することができる。また、本実施例の眼科装置1は、前眼部OCT測定と眼底OCT測定において、スキャナ40を共用している。このため、先にレフ測定と焦点調整機構102による調整を実施することによって、前眼部OCT測定と眼底OCT測定を同時に実施することができ、測定時間を短縮することができる。
上述の実施例1、2では、ダイクロイックミラー44と被検眼Eとの間に対物レンズ46を配置しているが、このような構成に限定されない。例えば、図15に示すように、ダイクロイックミラー44と被検眼Eとの間に、ミラー148と曲面ミラー146を配置してもよい。なお、本実施例の眼科装置2は、ダイクロイックミラー44と被検眼Eとの間にミラー148と曲面ミラー146を配置している点が上述の眼科装置1と相違しており、その他の構成については略同一となっている。そこで、上述の眼科装置1と同一の構成については、その説明を省略する。
曲面ミラー146には、例えば、非軸放物面鏡又は球面鏡等を用いることができる。前眼部OCT光学系10、眼軸長及び眼底OCT光学系50、レフ測定光学系80のいずれについても、光源から照射された光は、ダイクロイックミラー44から被検眼Eに向かって照射される際には、光軸に平行に照射される。ダイクロイックミラー44から照射された光は、ミラー148、曲面ミラー146の順で反射され、曲面ミラー146で反射された光は、被検眼Eに照射される。ダイクロイックミラー44と被検眼Eとの間にミラー148と曲面ミラー146を配置すると共に、曲面ミラー146から照射される光が被検眼Eに照射される構成とすることによって、被検眼Eに照射する光(測定光)の波長の違いによる色収差が生じることを回避することができる。このため、前眼部OCT測定、眼底OCT測定及びレフ測定によって、より画質のよい画像を取得することができる。
上述の実施例1~3では、ダイクロイックミラー36とスキャナ40との間に孔あきミラー38を配置し、レンズ94とセンサ98との間にリングレンズ96を配置しているが、このような構成に限定されない。例えば、図16に示すように、ダイクロイックミラー36とスキャナ40との間にハーフミラー138を配置し、レンズ94とセンサ98との間にレンズアレイ196を配置してもよい。なお、本実施例の眼科装置3は、ダイクロイックミラー36とスキャナ40との間にハーフミラー138を配置し、レンズ94とセンサ98との間にレンズアレイ196を配置している点が上述の眼科装置1と相違しており、その他の構成については略同一となっている。そこで、上述の眼科装置1と同一の構成については、その説明を省略する。
本実施例では、レフ測定光学系80において、被検眼Eからの反射光は、対物レンズ46、ダイクロイックミラー44、ミラー72、70、68、レンズ66、ダイクロイックミラー44、スキャナ40を介して、ハーフミラー138に照射される。ハーフミラー138に照射された光は分割され、略半分がハーフミラー138で反射される。ハーフミラー138で反射された光は、ミラー88、レンズ90、絞り92、レンズ94を介して、レンズアレイ196に照射される。レンズアレイ196は、多数の微細なレンズを備えており、多数の微細なレンズは、レンズ94側にマトリクス状に配置されている。レンズアレイ196に光が照射されると、多数の微細なレンズによって、これらのレンズと同数の光がレンズアレイ196からセンサ98に照射される。レンズアレイ196に歪んだ波面を有する光が照射されると、多数の微細なレンズのうち、歪んだ位置と対応する位置のレンズからは、光軸がずれた状態の光がセンサ98に照射される。すなわち、レンズ94とセンサ98との間にレンズアレイ196を配置することによって、レフ測定光学系80に波面センサの光学系と同一の機能を付与することができる。このため、レフ測定光学系80において、被検眼Eの全屈折力だけでなく、被検眼Eの全収差についても計測することができ、被検眼Eの屈折に関する情報をより詳細に計測することができる。
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
1、2、3:眼科装置
10:前眼部OCT光学系
12:前眼部OCT干渉計
14:前眼部用波長走査光源
34:受光素子
40:スキャナ
44:ダイクロイックミラー
46:対物レンズ
50:眼軸長及び眼底OCT光学系
52:眼軸長及び眼底OCT干渉計
54:眼底用波長走査光源
56:受光素子
80:レフ測定光学系
82:レフ測定光源
98:センサ
100:演算装置
102:焦点調整機構
146:曲面レンズ
E:被検眼

Claims (14)

  1. 被検眼の前眼部に照射される第1の光を出力する第1の光源と、
    前記被検眼の眼底に照射される第2の光を出力する第2の光源と、を備えており、
    前記前眼部から反射される前記第1の光による第1の検査と、前記眼底から反射される前記第2の光による第2の検査が実行可能となっており、
    前記第2の光源から出力される第2の光の波長は、前記第1の光源から出力される第1の光の波長より小さい、眼科装置。
  2. 前記第1の光源から出力される第1の光の波長は、0.95μm以上、かつ、1.80μm以下であり、
    前記第2の光源から出力される第2の光の波長は、0.40μm以上、かつ、1.15μm以下である、請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記第1の光源から前記被検眼の前眼部に照射される前記第1の光の光路である第1光路上であって、かつ、前記第2の光源から前記被検眼の眼底に照射される前記第2の光の光路である第2光路上に配置されるミラーをさらに備えており、
    前記ミラーは、前記第1の光源からの前記第1の光を反射すると共に、前記第2の光源からの前記第2の光を透過する、請求項1又は2に記載の眼科装置。
  4. 前記第1光路は、前記ミラーから前記被検眼に照射される前記第1の光の光路である第1光路部分を備えており、
    前記第2光路は、前記第1光路部分を含んでいる、請求項3に記載の眼科装置。
  5. 前記第1光路上であって、かつ、前記第2光路上に配置されており、前記第1の光源から出力される第1の光を走査すると共に、前記第2の光源から出力される第2の光を走査するスキャナをさらに備える、請求項3又は4に記載の眼科装置。
  6. 前記スキャナは、前記第1の光源から前記ミラーまでの光路上であって、かつ、前記第2の光源から前記ミラーまでの光路上に配置される、請求項5に記載の眼科装置。
  7. 前記スキャナは、前記第2の光源から出力される第2の光の前記被検眼への入射位置及び入射角度を変更可能であり、
    前記第2の光源から出力される第2の光が前記スキャナによって走査されるとき、前記被検眼に入射される光の進行方向が、前記被検眼の眼底と水晶体との間で交差するように走査される、請求項5又は6に記載の眼科装置。
  8. 前記ミラーと前記被検眼との間に配置されるレンズをさらに備えており、
    前記スキャナは、前記第1の光源から出力される第1の光の前記被検眼への入射位置を変更可能であり、
    前記第1の光源から出力される第1の光が前記スキャナによって走査されるとき、前記被検眼に入射される光の進行方向が、前記レンズの光軸に平行になるように走査される、請求項5~7のいずれか一項に記載の眼科装置。
  9. 前記被検眼の眼屈折力を計測するための第3の光を出力する第3の光源をさらに備えており、
    前記第3の光源から出力される第3の光の光路である第3光路は、前記第2光路のうち、前記第2の光源から前記スキャナまでの間の光路部分に合流しており、
    前記第3の光源から出力される第3の光は、前記第2光路を通って前記被検眼の眼底に照射される、請求項5~8のいずれか一項に記載の眼科装置。
  10. 前記被検眼の前眼部から反射された前記第1の光の反射光に基づいて、前記被検眼の前眼部の形状を算出すると共に、前記被検眼の眼底から反射された前記第2の光の反射光に基づいて、前記被検眼の眼底の形状と前記被検眼の眼軸長とを算出する、演算装置をさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の眼科装置。
  11. 被検眼に照射する光を出力する光源と、
    前記被検眼から反射された前記光源の光を受光する受光部と、
    演算装置と、を備えており、
    前記演算装置は、前記受光部で受光された反射光に基づいて、
    前記被検眼の前眼部の2次元断層画像を取得する前眼部断層画像取得処理と、
    前記被検眼の屈折力を計測する屈折力計測処理と、
    前記被検眼の眼軸長を計測する眼軸長計測処理と、
    前記被検眼の眼底の2次元断層画像を取得する眼底断層画像取得処理と、を実行可能に構成されている、眼科装置。
  12. 前記被検眼の眼底への集光位置を補正する集光位置補正部をさらに備えており、
    前記演算装置は、前記屈折力計測処理によって計測された前記被検眼の屈折力に基づいて、前記集光位置補正部を駆動して前記被検眼の眼底への集光位置を補正し、
    その補正された集光位置で前記被検眼に光を照射することで得られる反射光に基づいて、前記前眼部断層画像取得処理と前記眼軸長計測処理と前記眼底断層画像取得処理の少なくとも1つを実行する、請求項11に記載の眼科装置。
  13. 前記光源から出力される光の前記被検眼への照射位置を補正する照射位置補正部をさらに備えており、
    前記演算装置は、前記前眼部断層画像取得処理によって取得された前記被検眼の前眼部の2次元断層画像に基づいて、前記光源から出力される光の前記被検眼への照射位置を補正し、
    その補正された照射位置で前記被検眼に光を照射することで得られる反射光に基づいて、前記屈折力計測処理と前記眼軸長計測処理と前記眼底断層画像取得処理の少なくとも1つを実行する、請求項11又は12に記載の眼科装置。
  14. 前記演算装置は、前記前眼部断層画像取得処理によって取得された前記被検眼の前眼部の2次元断層画像に基づいて、水晶体内の混濁部の位置を特定し、
    特定された前記水晶体の混濁部の位置に基づいて、前記光源から出力される光の前記被検眼への照射位置を補正する、請求項13に記載の眼科装置。
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