JP2022134292A - ろ過装置の洗浄監視方法および洗浄監視システム - Google Patents

ろ過装置の洗浄監視方法および洗浄監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】ろ過層の洗浄の最適化とろ過設備の安定化を実現する技術を提供する。【解決手段】ろ過装置のろ過層5の洗浄を監視するための洗浄監視方法は、ろ過層5を洗浄するための洗浄装置の洗浄動作パラメータ、およびろ過装置の状態データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により予測モデルを構築し、洗浄動作パラメータおよび状態データを予測モデルに入力し、ろ過層5の閉塞指標の予測結果を予測モデルから出力する。【選択図】図3

Description

本発明は、ろ過池などのろ過装置の安定運転のためのろ過装置の洗浄監視方法および洗浄監視システムに関する。
浄水用のろ過設備には、砂ろ過装置、膜ろ過装置などがあり、下水用および産業廃水(有機性廃水)用のろ過設備としては、膜分離活性汚泥法(MBR)を利用した膜ろ過装置などがある。ろ過装置の洗浄はろ過水質を確保する上で非常に重要な項目である。一般的に洗浄が行われるタイミングは、これまでの運用経験に基づいて行われている。
<浄水>
通常、浄水場の水道水生産計画に基づき定めた「ろ過継続時間」終了後、またはろ過設備内の水位あるいは圧力値が規定値に到達した時点がろ過設備の洗浄タイミンとされる(水位が規定値に到達した時点での洗浄「ろ抗洗浄」という)。浄水場では、前記2種類の洗浄タイミングのどちらか、あるいは両方を併用することで運用されてきた。しかし、近年目立ってきた自然及び社会環境の変化によって、従来の運用方法のままでは問題が生じる可能性が出てきた。下記に浄水場を取巻く自然及び社会環境の変化を述べる。
・自然環境の変化
近年は、ゲリラ豪雨などの突発的に起きる集中豪雨が問題となっている。ゲリラ豪雨は、河川水の急激な水質悪化(濁度上昇)を引き起こすため、特に表流水を水源とする浄水場では原水水質が急激に悪化することとなる。ゲリラ豪雨の場合は水質変化が急激であるため、混和池における凝集条件の変更(薬品注入率など)が間に合わずに、濁質が沈殿池をキャリーオーバーして、ろ過設備に負担を掛けることが想定される。その結果、通常時の運用であれば、まだろ過を継続することが可能だったろ過設備が、流入した濁質で閉塞してろ過設備内の水位が上昇し、ろ過を継続できなくなることとなる。浄水場において、予定外の急激なろ過設備の閉塞は、計画的な水道水生産の上では好ましくない。逆洗に入ると、当該ろ過設備は水道水を生産できなくなり、さらに生産した水道水の一部が逆洗に使用されるため、水道水の生産計画に大きな支障を来たすこととなるためである。
・社会環境の変化
上水道事業において近年顕著に現れてきた(あるいは声高に予想される)傾向として、節水意識の高まり、節水器具の普及及び人口減少などの原因による長期的な水道料金収入の低迷がある。この事業環境の中で、将来に渡って安定した上水道事業を継続して行くには、浄水場の効率的な運用で水道水製造単価を下げることが肝要であり、その必要性は今後さらに高まってくる。例えば、ろ過設備における効率的な運用方法の一つに、逆洗方法及び頻度の最適化が挙げられる。ろ過設備の逆洗は、安全なろ過水質の確保のために、ろ過水質が悪化する前に行われることが一般的であり、その頻度及び方法は「最適」よりも「確実に安全なろ過水質を得るために最適よりはやや過剰」になる傾向がある。前記の事業環境の中で上水道事業を安定的に継続して行くためには、逆洗頻度及び方法の最適化は今後必要となってくる。
<下水・産業廃水>
下水分野においては特に生物反応槽に膜を浸漬するタイプの浸漬型MBRを中心に実用化され、今では大規模下水処理場が稼働するまでになっている。また、民間排水においては浸漬型MBRのみならず、外付け型MBRが普及している。いずれのMBR型においても課題として、消費エネルギー削減と膜のファウリング対策を両立させることが重要になる。一方で、近年の自然環境や社会環境の変化により従来の運転方法では問題が生じる可能性が出てきた。以下にそれぞれの変化について述べる。
・自然環境の変化
近年は、ゲリラ豪雨などの突発的に起きる集中豪雨が問題となっている。ゲリラ豪雨は、主に合流式の場合水量変動が大きくなる。また、ゲリラ豪雨の場合は水質変化が急激であるため、反応槽での濁質や処理しきれない成分により、ろ過設備に負担を掛けることが想定される。その結果、通常時の運用であれば、まだろ過を継続することが可能だったろ過設備が、流入した濁質やその他の成分で閉塞してろ過設備内の水位が上昇し、ろ過を継続できなくなることとなる。
・社会環境の変化
下水道事業においても人口減少などの原因による長期的な料金収入の低迷がある。この事業環境の中で、将来に渡って安定した下水道事業を継続して行くには、浄水場の効率的な運用で下水処理にかかる単価を下げることが肝要であり、その必要性は今後さらに高まってくる。
また、民間分野においても少子高齢化や生活様式の変化により、排水を発生させる工場における食品種類や量などの製造品の変化が大きくなっている。対応するための設備の運転方法についても日々変化するため、運転最適化が図りにくい問題がある。砂や膜などのろ材の洗浄に必要な逆洗・表洗・空気洗浄の水量あるいは空気量、頻度、時間や薬品量を削減することで浄水量の原単位(浄水量あたりのコスト)を削減することができる。逆洗・表洗・空気洗浄の水量あるいは空気量、頻度、時間を可能な限り少なくし、ろ過水の水質を安定に維持するためには、原水(取水・あるいは浄水処理された)の水量および水質や、凝集処理等の工程での状態を加味した洗浄方法が重要となる。
しかしながら、必要な洗浄工程の操作については、時期や天候あるいは原水性状、負荷や各工程の設備の運転状態等のさまざまな要因によって変わり得る。一方で、ろ過設備の洗浄操作については固定で行うことが一般的であるため、最適な洗浄方法については不明な点が多い。そのため最適化を行うには最適な洗浄操作を効率的に探索する必要がある。また、(従来特許について記載)による運転最適化方法が述べられているが、実際には現状の運転状況を運転員が目視等で確認することにより、各工程の状態の良し悪しを感覚で把握する必要がある。
特開2020-114570号公報 SKY DISC 「浄水設備における逆洗(ろ過フィルター洗浄)タイミングの最適化」、[令和2年2月2日検索]、インターネット、<https://skydisc.jp/showcase/1526/>
上記特許文献1は、水処理の予測とそれを表示するシステムに関する技術を開示する。しかし、予測を行う計算モデルは自然状態や社会状態の変化によりその精度が悪化し対応できなくなる可能性が高いため、遠隔で監視したり、精度のずれを検知することが必要となる。
上記非特許文献1は、機械学習を用いた浄水設備における逆洗(ろ過フィルター洗浄)タイミングの最適化を開示している。この技術は、過去の機器の稼働データ(ポンプ電流、電圧など)および水質データ(pH、色度、濁度、残留塩素濃度など)、処理可能な総水量(残量)を導出するものであるが、逆洗においてはタイミングだけではなく、頻度や水量・空気量にも影響されるので、逆洗水や薬品量などの使用量削減の余地がある。
従来のろ過設備の洗浄については、洗浄のタイミングは、予め計画した「ろ過継続時間」あるいは、自然平衡型のろ過設備であればろ過設備内水位が規定値以上に到達した時点、また加圧式のろ過設備であれば、ろ過設備の差圧が規定値に到達した時点となる。一方で、この洗浄方法については、定期あるいは規定値に達するといった何かしらの条件が必要になるため、課題にある予期せぬ自然環境あるいは社会環境の変化が生じた際に、適時での安定な運転の対策を講じることができないといった欠点がある。そのため、水質を担保するためには、ある程度過剰な洗浄を行う必要があり、効率的な水処理のための洗浄を行うことができないといった欠点がある。
また、運転については、ろ過設備のろ過処理における運転状態の良し悪しの判断やろ過の洗浄タイミング等は、原水性状を含むろ過設備の状態を総合的に把握することが重要になるため、運転員の経験・ノウハウ等に基づいて視覚情報を含めた感覚的な状態把握がなされ、その状態把握の結果により改善の判断につなげおり、運転管理のための作業負荷となっている。
近年の自然及び社会環境の変化に伴って、(1)急激な原水水質の悪化によって予定外のろ過設備の閉塞が生じても、その影響を最小限に抑えることができ、また、(2)浄水場または水処理設備の効率的な運用に資することができるろ過設備の洗浄方法が必要となるが、現状それらを満たすろ過設備の洗浄方法はない。
そこで、本発明は、ろ過層の洗浄の最適化とろ過設備の安定化を実現する技術を提供する。
一態様では、ろ過装置のろ過層の洗浄を監視するための洗浄監視方法であって、前記ろ過層を洗浄するための洗浄装置の洗浄動作パラメータ、および前記ろ過装置の状態データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により予測モデルを構築し、前記洗浄動作パラメータおよび前記状態データを前記予測モデルに入力し、前記ろ過層の閉塞指標の予測結果を前記予測モデルから出力することを特徴とする洗浄監視方法が提供される。
一態様では、前記閉塞指標は、洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値であることを特徴とする。
一態様では、前記方法は、洗浄直後の閉塞指標の前記予測値と、閉塞指標の上昇速度の前記予測値から、次の洗浄が必要な時点までの時間長さを算定し、前記時間長さから予測洗浄結果をシミュレーションにより算定する工程をさらに含むことを特徴とする。
一態様では、前記訓練データに含まれる前記洗浄動作パラメータの数値は、通常洗浄時よりも広い範囲内で分散していることを特徴とする。
一態様では、定期的または不定期に前記訓練データを用いて機械学習を実行し、前記予測モデルを更新することを特徴とする。
一態様では、現在の洗浄運転パラメータ、現在の状態データ、現在の閉塞指標、洗浄後の予測結果を表示部に表示することを特徴とする。
一態様では、ろ過装置のろ過層の洗浄を監視するための洗浄監視方法であって、前記ろ過装置に設置された撮像装置によって生成された画像データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により判定モデルを構築し、前記撮像装置によって生成された画像データを前記判定モデルに入力し、前記ろ過層の洗浄が正常に行われているか否かを示す判定結果を前記判定モデルから出力することを特徴とする洗浄監視方法が提供される。
一態様では、前記撮像装置によって生成された画像データを表示部に表示することを特徴とする。
一態様では、ろ過装置のろ過層の洗浄を監視する洗浄監視システムであって、前記ろ過装置に設置された撮像装置と、プログラムが格納された記憶装置と、前記プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する演算装置を備え、前記記憶装置には、前記ろ過層を洗浄するための洗浄装置の洗浄動作パラメータ、および前記ろ過装置の状態データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により構築された予測モデルと、前記撮像装置によって生成された画像データを少なくとも含む訓練データを用いて構築された判定モデルが格納されており、前記洗浄監視システムは、前記洗浄動作パラメータおよび前記状態データを前記予測モデルに入力し、前記ろ過層の洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値を前記予測モデルから出力し、前記撮像装置によって生成された画像データを前記判定モデルに入力し、前記ろ過層の洗浄が正常に行われているか否かを示す判定結果を前記判定モデルから出力するように構成されていることを特徴とする、洗浄監視システムが提供される。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
機械学習により運転最適化を行えることで、洗浄頻度・時間・洗浄量の最適化により水回収率の向上とコスト削減、薬品使用量の削減が可能となる。
画像データに基づいて異常検知を適時で行うことでき、運転員の負担を軽減できる。
原水(被ろ過液)をろ過処理してろ過水を得るためのろ過装置と、ろ過装置の洗浄を監視する洗浄監視システムを含むろ過システムの一実施形態を示す模式図である。 学習済みの予測モデルを用いて算定された洗浄直後の閉塞指標の予測値P1と、閉塞指標の過去の実測データから算定された閉塞指標の上昇速度R1を示すグラフである。 訓練データを用いて機械学習により予測モデルを作成し、学習済みの予測モデルを使用して閉塞指標の予測値を算出するフローを説明する図である。 洗浄監視システムの表示部の一実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、原水(被ろ過液)をろ過処理してろ過水を得るためのろ過装置と、ろ過装置の洗浄を監視する洗浄監視システムを含むろ過システムの一実施形態を示す模式図である。図1に説明するろ過装置は、いわゆる重力式ろ過装置であるが、本発明はろ材で構成されるろ過層を利用して水中の不純物を濾し取るものであれば、以下に説明する実施形態には限定されない。本発明が適用可能なろ過装置のタイプとして、砂ろ過式、重力式、膜ろ過式、膜分離活性汚泥式(MBR)、膜浸漬式、膜外付け式、内圧式、外圧式などが挙げられる。ろ過層を構成するろ材は特に限定されない。また、ろ過される対象となる原水(被ろ過液)の例としては、浄水、下水、産業廃水(有機性廃水)などが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示す実施形態のろ過装置は、原水(ろ過対象液)をろ過装置内へ供給するための原水供給ライン1、ろ材からなるろ過層5、ろ過層5を支持する支持床7、ろ過層5および支持床7を収容する槽10、ろ過層5の逆流洗浄排水を集める逆洗排水トラフ12、ろ過層5を空気洗浄するための洗浄用空気ライン15、ろ過層5を逆流洗浄するための逆流洗浄用洗浄水ライン18、ろ過層5で濁質等が除去されろ過装置でのろ過処理後のろ過水を排出するためのろ過水排出ライン20を備えている。洗浄用空気ライン15、逆流洗浄用洗浄水ライン18、ろ過水排出ライン20は、槽10の底部に接続されている。槽10は円筒状のカラムであってもよい。ろ過層5の表層上から水面までに原水が滞留し、その滞留部を一般にはフリーボード21と呼ぶ。
ろ過層5を構成するろ材としては、ろ過砂、アンスラサイト、粒状活性炭、ビーズ状炭素系ろ材、セラミックスの人工骨材、樹脂ろ材、またはこれらの組み合わせが使用できる。ろ過層5は、単層であっても複層であっても構わない。例えば、ろ過層5は、ろ過砂から構成された単層であってもよいし、あるいはアンスラサイトとろ過砂の2種類のろ材で構成された複層でもよい。
原水(例えば浄水)は、原水供給ライン1を経由してろ過層5の上から供給されて、ろ過層5で原水の濁質が除去されて、ろ過装置の下部からろ過水として流出する。ろ過を継続するに従い、ろ過層5で捕捉した濁質に起因して、ろ過装置内のろ過層5のろ過抵抗が徐々に増大する。ろ過層5のろ過抵抗が増大すると、フリーボード21の原水の水位が上昇し、原水が逆洗排水トラフ12に達し、原水が逆洗排水トラフ12からろ過装置の外に流出すると、ろ過水が得られなくなるので、ろ過は原水が逆洗排水トラフ12に達する前に終了する。
このため、ろ過層5を必要に応じて洗浄しなければならない。洗浄は空気や水、または薬品で行う。水を使用する逆流洗浄は、洗浄水を、逆流洗浄用洗浄水ライン18を通じてろ過装置に供給し、洗浄水をろ過層5内で、原水の流れとは逆に流すことにより、ろ過層5に捕捉されている濁質を、ろ過層5から洗い出す工程である。洗浄水にはろ過水を使用してもよい。この逆流洗浄では、ろ過層5内に捕捉された濁質をろ材から剥離し、剥離した濁質を、逆流洗浄排水とともに逆洗排水トラフ12を通じて排出させる。
また、必要に応じて、逆流洗浄工程の前後の工程でろ過層5の下方から洗浄用空気ライン15を通じて空気をろ過層5に導入して、空気によって、ろ過層5内に捕捉された濁質をろ材から剥離させて、その後の逆流洗浄で濁質をろ過層5から排出する。
薬品洗浄は、主に膜ろ過で使用されており、インライン洗浄と浸漬洗浄がある。インライン洗浄は、次亜塩素酸ナトリウムやクエン酸などの薬品を二次側(ろ過水側)から注入して逆洗でとれない目詰まりを除去する。浸漬洗浄は、ろ過を停止し、膜ユニットを洗浄薬液に直接浸漬させる。
ろ過装置は、ろ過層5の表面洗浄を行うための表面洗浄ノズル25を備えている。この表面洗浄ノズル25はろ過層5の上方に配置されている。表面洗浄ノズル25には表面洗浄水が供給され、表面洗浄ノズル25が回転しながら、表面洗浄ノズル25からろ過層5の表面に表面洗浄水が噴射される。表面洗浄水は、ろ過層5の表面に堆積する堆積物やろ材の付着物を除去することができる。
ろ過装置は、ろ過層5を洗浄するための上述した洗浄装置(洗浄用空気ライン15、逆流洗浄用洗浄水ライン18、表面洗浄ノズル25、薬品洗浄のうちの少なくとも1つ)の洗浄動作を監視するための洗浄監視システム30に連結されている。この洗浄監視システム30は、後述する機械学習を実行してモデルを作成し、そのモデルを使用するためのプログラムが格納された記憶装置30aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する演算装置30bを備えている。洗浄監視システム30は、少なくとも1台のコンピュータから構成される。記憶装置30aは、RAMなどの主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの補助記憶装置を備えている。演算装置30bの例としては、CPU(中央演算装置)、GPU(グラフィックプロセッシングユニット)が挙げられる。ただし、洗浄監視システム30の具体的構成はこれらの例に限定されない。
洗浄監視システム30は、少なくとも1台のコンピュータから構成されている。前記少なくとも1台のコンピュータは、1台のサーバまたは複数台のサーバであってもよい。洗浄監視システム30は、ろ過装置に通信線で接続されたエッジサーバであってもよいし、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークによってろ過装置に接続されたクラウドサーバまたはフォグサーバであってもよい。洗浄監視システム30は、ゲートウェイ、ルーターなどの中に配置されてもよい。
洗浄監視システム30は、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークにより接続された複数のサーバであってもよい。例えば、洗浄監視システム30は、エッジサーバとクラウドサーバとの組み合わせであってもよい。記憶装置30aと演算装置30bは、別々の場所に設置された複数のコンピュータ内にそれぞれ配置されてもよい。
洗浄監視システム30は、ろ過層5の洗浄を人工知能(AI)を用いて予測し、洗浄の最適化やろ過装置の異常の自動検知を行うように構成されている。洗浄の最適化の例としては、洗浄に使用する洗浄水の原単位削減、洗浄頻度の削減、洗浄薬品量の削減等が挙げられる。本実施形態で用いるAIは、以下に説明する機械学習を用いた回帰予測と画像分類の2つである。
回帰予測
洗浄監視システム30は、機械学習により作成された予測モデル(すなわち学習済み予測モデル)のアルゴリズムに従って、洗浄直後のろ過層5の閉塞指標の予測結果を算定する。さらに、洗浄監視システム30は、得られた閉塞指標の予測結果を用いて、最適な洗浄方法をシミュレーションにより決定する。ろ過層5の閉塞指標は、ろ過抵抗を示す数値であり、より具体的には、ろ過圧力、ろ過層5の上流側と下流側との差圧、またはろ過装置内の水位などである。
予測モデルの機械学習に使用される訓練データには、ろ過装置の洗浄時の洗浄動作パラメータおよびろ過装置の状態データが含まれる。洗浄動作パラメータには、例えば、洗浄水量、洗浄時間、洗浄頻度、薬品量が含まれる。状態データには、例えば、原水の流量、原水の水質などが含まれる。さらに、訓練データには、洗浄動作パラメータと状態データに紐づくろ過層の閉塞指標および閉塞指標の上昇速度が含まれる。通常の洗浄では、洗浄動作パラメータは固定されているため、訓練データに必要な量の洗浄動作パラメータが得られない。そこで、本実施形態では、洗浄動作パラメータの各数値を意図的に分散させ、最適化に足り得る偏りのない訓練データを取得するようにしている。すなわち、通常の洗浄で使用される数値よりも広い範囲内で数値を分散させた洗浄動作パラメータで洗浄が実行される。
画像分類
洗浄監視システム30は、回帰予測だけではカバーできないろ過装置の洗浄動作の異常検知を画像分類に基づいて行う。従来、作業員が目視により洗浄動作の異常検知をしていることに代えて、洗浄監視システム30は、画像分類により洗浄の異常検知を行う。ろ過装置に起こりうる洗浄の異常の例としては、ろ過層5の逆洗時の洗浄水のショートパス(片流れ)、表面洗浄ノズル25の回転不良、洗浄時のろ過層5のろ材の流動不良などが挙げられる。
以下、回帰予測についてより詳細に説明する。
回帰予測では、訓練データを用いた機械学習により構築された予測モデルが使用される。予測モデルには、説明変数が入力され、予測モデルからは目的変数が出力される。
説明変数:予測したい変数(目的変数)を導出するため変数。
目的変数:予測したい変数。本実施形態では、ろ過層5の閉塞指数と、閉塞指標の上昇速度が目的変数である。
訓練データに含まれる説明変数は、過去の洗浄時に使用された洗浄動作パラメータのみならず、後述するろ過装置の状態データ(例えば、原水の流量、原水の水質)を含む。目的変数は、洗浄動作パラメータおよび状態データに対応する閉塞指数の実測値(例えば、ろ過圧力、ろ過層5の上流側と下流側との差圧、またはろ過装置内の水位の実測データ)および閉塞指標の上昇速度の実測値である。洗浄監視システム30は、上記説明変数および上記目的変数を含む訓練データを用いて、機械学習のアルゴリズムに従って予測モデルを作成する。機械学習のアルゴリズムは、特に限定されないが、ニューラルネットワークのディープラーニング、ランダムフォレスト、勾配ブースティング法などが好適に使用できる。
回帰予測を用いる利点は、ろ過装置の洗浄の最適化ができることである。具体的には、洗浄監視システム30は、学習済み予測モデルを用いて、(1)洗浄直後の閉塞指標の予測値と、(2)閉塞指標の上昇速度の予測値を算定する。
図2は、学習済みの予測モデルを用いて算定された洗浄直後の閉塞指標の予測値P1と、閉塞指標の上昇速度の予測値R1を示すグラフである。図2において、縦軸は閉塞指標を表し、横軸はろ過時間を表している。図2から分かるように、洗浄が行われるたびに、閉塞指標は低下する。そして、閉塞指標は、ろ過時間の経過とともに上昇速度R1で上昇する。上昇速度R1は、単位ろ過時間当たりの閉塞指標の増加量を表す。洗浄監視システム30は、算定された閉塞指標の予測値P1(例えばろ過圧力の予測値)と、閉塞指標の上昇速度の予測値R1を用いて、次の洗浄が必要な時点までの時間長さLを算定する。
さらに、洗浄監視システム30は、時間長さLから、以下の予測洗浄結果をシミュレーションにより算定する。
・ろ過水の最大量/1回の洗浄で使用された洗浄水の量
・ろ過水の最大量/洗浄頻度
・ろ過水の最大量/1回の洗浄当たりの洗浄時間
・ろ過水の最大量/1回の洗浄で使用された洗浄水の量、洗浄頻度、1回の洗浄当たりの 洗浄時間
・ろ過水の単位水量当たりの最小洗浄水コスト:洗浄水のコスト/ろ過水量
・ろ過水の単位水量当たりの最小薬品コスト:洗浄薬品のコスト/ろ過水量
・逆洗水量/ろ材膨張率
・回収率(ろ過水量/(ろ過水量+逆洗水量))
上記予測洗浄結果のシミュレーションによれば、最適な洗浄タイミング、最適な洗浄頻度、最適な洗浄時間、最適な洗浄水量、最適な薬品量などが分かる。
ろ過層5の閉塞指標の予測値および閉塞指標の上昇速度の予測値を算定するための予測モデルの機械学習には、洗浄動作パラメータおよび状態データを含む訓練データが使用される。
洗浄動作パラメータには以下の項目が挙げられる。
・洗浄方法(逆流洗浄、表面洗浄、空気洗浄、薬品洗浄、またはこれらの組み合わせ)
・洗浄水量(ろ過層5の逆流洗浄および表面洗浄に使用される洗浄水の量)
・洗浄空気量(ろ過層5の空気洗浄に使用される空気の量)
・薬品量(薬品洗浄に使用される薬品の量)
・洗浄時間
・洗浄頻度
・表面洗浄ノズル25の回転速度
状態データには以下の項目が挙げられる。
・原水の種類(例えば、浄水、下水、産業廃水)
・原水の流量
・原水の水質(例えば、pH、TS、SS、VTS、VSS、CST、粘度、濁度、色度、アルカリ度、LC-OCD・EEM・吸光度計測定値、イオンの含有量、金属の含有量、CODcr、CODmn、BOD、有機酸の含有量、TOC)
・ろ過層5を通過した水であるろ過水の量
・ろ過水の水質(例えば、pH、濁度、色度、アルカリ度、LC-OCD・EEM・吸光度計測定値、イオンの含有量、金属の含有量)
・ろ過層5を構成するろ材の性状(例えば、ろ材のゼータ電位)
・洗浄排水(洗浄に使用された洗浄水)の量
・洗浄排水の水質(例えば、pH、濁度、色度、アルカリ度、LC-OCD・EEM・吸光度計測定値、イオンの含有量、金属の含有量)
・洗浄が実施されたときの天候データ(例えば、晴れ、曇り、雨、降雨量)
・洗浄が実施された年月日時
さらに、訓練データには、以下の正解ラベル(目的変数)が含まれる。
・洗浄直後の閉塞指標(ろ過圧力、ろ過層5の上流側と下流側との差圧、またはろ過装置内の水位)の実測値
・閉塞指標の上昇速度の実測値
訓練データの正解ラベル(目的変数)に以下が含まれてもよい。
・洗浄直後と直前の閉塞指標(ろ過圧力、ろ過層5の上流側と下流側との差圧、またはろ過装置内の水位)の差分
従来のろ過装置の洗浄では、ろ材の種類や過去の運転に倣い、洗浄動作パラメータを固定してろ過層5の洗浄を実施していたが、本実施形態では、洗浄動作パラメータを通常洗浄時よりも広い範囲内で少しずつ変化させながら、洗浄を実行し、洗浄直後の閉塞指標の実測値と、閉塞指標の上昇速度の実測値を取得する。洗浄監視システム30は、このようにして得られた、通常洗浄時よりも広い範囲内で数値が分散した洗浄動作パラメータと、上記状態データと、対応する閉塞指標の実測値および閉塞指標の上昇速度の実測値を含む訓練データを用いて機械学習を実行する。さらに、洗浄監視システム30は、上述のようにして訓練データを定期的または不定期に取得し、得られた訓練データを用いて機械学習を実行し、予測モデルを更新する。なお、状態データに含まれる上記項目は例であり、状態データは上記すべての項目を含まなくてもよい。同様に、洗浄動作パラメータに含まれる上記項目は例であり、洗浄動作パラメータは上記すべての項目を含まなくてもよい。
図3は、訓練データを用いて機械学習により予測モデルを作成し、学習済みの予測モデルを使用して閉塞指標の予測値を算出するフローを説明する図である。洗浄監視システム30の演算装置30bは、記憶装置30aに格納されているプログラムに含まれる命令に従って、訓練データを用いた機械学習を実行し、予測モデルを構築する。得られた予測モデルは記憶装置30a内に格納される。洗浄監視システム30は、洗浄動作パラメータおよび状態データを、学習済みの予測モデルに入力し、洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値を予測モデルから出力する。予測モデルに入力される洗浄動作パラメータは、作業員によって選択されてもよいし、あるいは洗浄監視システム30によって選択されてもよい。予測モデルに入力される状態データは、典型的には、現在の状態データである。洗浄監視システム30は、洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値を用いて、次の洗浄が必要な時点までの時間長さLを算定し、さらに、時間長さLから、上述した予測洗浄結果をシミュレーションにより算定する。
次に、画像分類についてより詳細に説明する。画像分類を用いる利点は、従来作業員が目視により洗浄の異常検査をしていたことに代えて、洗浄監視システム30が洗浄の異常検知を行うことである。ろ過装置に起こりうる洗浄の異常の例としては、ろ過層5の逆洗時の洗浄水のショートパス(片流れ)、表面洗浄ノズル25の回転不良、洗浄時のろ過層5のろ材の流動不良、ろ過水の濁色度度上昇など、が挙げられる。
図1に示すように、洗浄監視システム30は、ろ過装置の内部および外部に設置された複数の撮像装置40a~40eを備えている。撮像装置40a~40eは、対象物の静止画像または連続画像を生成することができるイメージセンサ(例えばCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ)を備えたデジタルカメラである。あるいは、撮像装置40a~40eのうちの少なくとも1つは、赤外線カメラ、または光を波長ごとに分解して対象物を撮像することができるハイパースペクトルカメラであってもよい。
図1に示すように、第1撮像装置40aは、ろ過装置の水面の上方に配置され、水面を向いている。
第2撮像装置40bは、ろ過層5の上方で水没しており、ろ過層5の上面および表面洗浄ノズル25を向いている。
第3撮像装置40cは、ろ過装置の側壁に設けられた透明窓10aに隣接しており、透明窓を通じてろ過層5の内部を向いている。
第4撮像装置40dは、ろ過装置の横に設けられており、逆洗浄に使用された洗浄排水を向いている。
第5撮像装置40eは、ろ過水排出ライン20に設けられており、ろ過装置から排出されたろ過水を向いている。
これらの撮像装置40a~40eは、静止画または動画を生成するように構成されている。撮像装置40a~40eによって生成された画像データは、洗浄監視システム30に送られ、記憶装置30a内に保存される。
洗浄監視システム30は、その記憶装置30aに格納された判定モデルを備えている。洗浄監視システム30は、撮像装置から得られた画像データを判定モデルに入力し、ろ過層5の洗浄が正常に行われているか否かを示す判定結果を判定モデルから出力する。判定モデルは、過去の洗浄工程時に撮像装置40a~40eによって生成された画像データ(説明変数)と、作業員によって判定された正解ラベル(目的変数)としての判定結果データを含む訓練データを用いて機械学習によって作成された学習済みモデルである。洗浄監視システム30は、過去の画像データおよび対応する判定結果データを含む訓練データを用いて、判定モデルを機械学習のアルゴリズムに従って作成する。機械学習のアルゴリズムは、特に限定されないが、ニューラルネットワークのディープラーニング、ランダムフォレスト、勾配ブースティング法などが好適に使用できる。
判定結果データに含まれる例には、以下のものが挙げられる。
・ろ過層5を構成するろ材の流動状態に基づき、逆洗水、空気洗浄がショートパス(片流れ)しているか否かの判定結果。
・表面洗浄ノズル25が適正範囲内の速度(不足、適正、過剰)で回転しているか否かの判定結果。
・洗浄排水の濁度(清澄、やや濁っている、濁っている)の判定結果。
・洗浄時のろ材の膨張率が適正範囲であるか否かの判定結果。
・スローダウン洗浄を行うときに、ろ材が流動しているか否かの判定結果。
・ろ過水の濁度(清澄、やや濁っている、濁っている)の判定結果。
洗浄監視システム30の演算装置30bは、その記憶装置30aに格納されているプログラムに含まれる命令に従って、訓練データを用いた機械学習を実行し、判定モデルを構築する。得られた判定モデル(すなわち学習済みモデル)は記憶装置30a内に格納される。洗浄監視システム30は、ろ過層5の洗浄中に撮像装置40a~40eによって生成された画像データを、学習済みの判定モデルに入力し、判定モデルに従って算定された判定結果を出力する。さらに、洗浄監視システム30は、撮像装置40a~40eから画像データを取得し、画像データおよび対応する判定結果データを含む訓練データを用いて機械学習を定期的または不定期に実行し、判定モデルを更新する。
上述した実施形態では、洗浄監視システム30は、閉塞指標の予測値を算定するための予測モデルと、洗浄が正しく行われているか否かを示す判定結果を算定するための判定モデルの2つを有しているが、いずれか一方のモデルのみを有してもよい。さらには、洗浄監視システム30は、予測モデルと判定モデルの両方の機能を有する1つのモデルを有してもよい。
さらに、洗浄監視システム30は、図4に示すように、表示部46を備えてもよい。表示部46に表示される項目としては、閉塞指標の過去データおよび予測のグラフ、撮像装置によって取得された画像データ、洗浄の異常または正常の表示、現在の洗浄運転パラメータ、現在の閉塞指標、洗浄後の予測結果などが挙げられる。表示部46には、モデルの説明変数重要度を表示してもいい。
表示部46は、ろ過装置から離れた遠隔地に設置されてもよい。例えば、複数のろ過装置を監視する遠隔監視室内に表示部46が配置されてもよい。さらに、洗浄監視システム30の全体も、ろ過装置から遠隔地に設置されてもよい。例えば、洗浄監視システム30は、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークによってろ過装置に接続され、複数のろ過装置を監視する遠隔監視室内に配置されてもよい。
一実施形態では、洗浄監視システム30は、閉塞指標の予測値を目標値に近づけることができる洗浄動作パラメータをグリッドサーチにより決定してもよい。さらに、決定された洗浄動作パラメータでろ過装置を運転してもよい。現在の洗浄動作パラメータを変更する場合には、作業員の承認を必要とする機能を設けてもよい。
上述した実施形態の洗浄監視システム30は、予測モデルを用いた回帰予測と、判定モデルを用いた画像分類の両方を実行するが、本発明は上記実施形態に限定されない。一実施形態では、洗浄監視システム30は、回帰予測を行うための予測モデルを備えるが、画像分類を行うための判定モデルは備えていなくてもよい。さらに一実施形態では、洗浄監視システム30は、画像分類を行うための判定モデルを備えるが、回帰予測を行うための予測モデルは備えていなくてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 原水供給ライン
5 ろ過層
7 支持床
10 槽
12 逆洗排水トラフ
15 洗浄用空気ライン
18 逆流洗浄用洗浄水ライン
20 ろ過水排出ライン
21 フリーボード
25 表面洗浄ノズル
30 洗浄監視システム
30a 記憶装置
30b 演算装置
40a~40e 撮像装置
46 表示部

Claims (9)

  1. ろ過装置のろ過層の洗浄を監視するための洗浄監視方法であって、
    前記ろ過層を洗浄するための洗浄装置の洗浄動作パラメータ、および前記ろ過装置の状態データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により予測モデルを構築し、
    前記洗浄動作パラメータおよび前記状態データを前記予測モデルに入力し、
    前記ろ過層の閉塞指標の予測結果を前記予測モデルから出力することを特徴とする洗浄監視方法。
  2. 前記閉塞指標の予測結果は、洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄監視方法。
  3. 洗浄直後の閉塞指標の前記予測値と、閉塞指標の上昇速度の前記予測値から、次の洗浄が必要な時点までの時間長さを算定し、前記時間長さから予測洗浄結果をシミュレーションにより算定する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の洗浄監視方法。
  4. 前記訓練データに含まれる前記洗浄動作パラメータの数値は、通常洗浄時よりも広い範囲内で分散していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の洗浄監視方法。
  5. 定期的または不定期に前記訓練データを用いて機械学習を実行し、前記予測モデルを更新することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の洗浄監視方法。
  6. 現在の洗浄運転パラメータ、現在の状態データ、現在の閉塞指標、洗浄後の予測結果を表示部に表示することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の洗浄監視方法。
  7. ろ過装置のろ過層の洗浄を監視するための洗浄監視方法であって、
    前記ろ過装置に設置された撮像装置によって生成された画像データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により判定モデルを構築し、
    前記撮像装置によって生成された画像データを前記判定モデルに入力し、
    前記ろ過層の洗浄が正常に行われているか否かを示す判定結果を前記判定モデルから出力することを特徴とする、洗浄監視方法。
  8. 前記撮像装置によって生成された画像データを表示部に表示することを特徴とする、請求項7に記載の洗浄監視方法。
  9. ろ過装置のろ過層の洗浄を監視する洗浄監視システムであって、
    前記ろ過装置に設置された撮像装置と、
    プログラムが格納された記憶装置と、
    前記プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する演算装置を備え、
    前記記憶装置には、
    前記ろ過層を洗浄するための洗浄装置の洗浄動作パラメータ、および前記ろ過装置の状態データを少なくとも含む訓練データを用いて機械学習により構築された予測モデルと、
    前記撮像装置によって生成された画像データを少なくとも含む訓練データを用いて構築された判定モデルが格納されており、
    前記洗浄監視システムは、
    前記洗浄動作パラメータおよび前記状態データを前記予測モデルに入力し、前記ろ過層の洗浄直後の閉塞指標の予測値と、閉塞指標の上昇速度の予測値を前記予測モデルから出力し、
    前記撮像装置によって生成された画像データを前記判定モデルに入力し、前記ろ過層の洗浄が正常に行われているか否かを示す判定結果を前記判定モデルから出力するように構成されていることを特徴とする、洗浄監視システム。
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