JP2022126386A - 溶接方法、溶接装置、金属部材および電力変換装置 - Google Patents

溶接方法、溶接装置、金属部材および電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接部の強度低下を防止し、製品の品質を確保できる溶接方法を提供する。【解決手段】溶接方法は、金属製の第1の部材21と、第1の部材21と重ねて配置される金属製の第2の部材22と、を溶接する方法であって、第1の部材21と第2の部材と22が重なる部位に、エネルギー密度を漸加させつつレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第1の部位31にレーザを照射する第1の溶接工程と、第1の溶接工程と連なり一定のエネルギー密度でレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第2の部位32に照射し、終了時において、第1の部位31にオーバーラップしてレーザを照射する第2の溶接工程と、第2の溶接工程と連なりエネルギー密度を漸減させつつレーザを走査しながら第2の部位32の少なくとも一部にオーバーラップした第3の部位33にレーザを照射する第3の溶接工程と、を備える。【選択図】図4

Description

この開示は、溶接方法、溶接装置、金属部材および電力変換装置に関する。
レーザ(LASER:Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)溶接は、レーザの急峻なエネルギー密度分布により狭いビードと深い溶け込み形状を得ることに優れているため、高速且つ精密な入熱制御による深溶込み溶接が可能である。また、設備の自動化が容易であるため、能率的であるという利点がある。一例として、レーザ溶接は、電力変換装置が備える端子とバスバーとを溶接するために用いられている。
特許文献1は、金属製の第一部材と、第一部材と重ねて配置される金属製の第二部材とを含む金属部材がレーザ溶接によって接合する溶接方法を開示する。この溶接接合において、重ねた金属部材同士を強固に接合するため、または接合した金属部材間の密閉性を確保するために、溶接部の溶接開始部位と溶接終了部位をオーバーラップさせて、レーザを円状に走査して溶接する。また、この溶接方法は、レーザの照射開始時に出力を大きくし、材料の温度が十分に上がって溶け易くなると、レーザの出力を下げて溶接する。
特開2016-143656号公報
特許文献1に記載の溶接方法では、レーザの照射開始時に出力が大きいため、蒸発温度まで加熱された金属部材にキーホールが形成される虞がある。キーホールから金属蒸気が発生すると、金属蒸気の反力によってキーホール周辺に形成された溶融池にキーホールの上方に向かって対流が発生する。対流によって溶融池の一部が金属部材から離脱して、スパッタが発生する場合がある。特に、レーザの照射開始時では、急速にキーホールが形成されるとスパッタが発生しやすい。また、溶接終了部位において、レーザの照射を止める際に、溶融池に残留している対流によって、スパッタが発生する場合がある。そのため、溶融金属がスパッタとして離脱することによって、金属部材における溶接部の強度が低下するという問題がある。また、この溶接用方で電力変換装置を含む製品が備える端子とバスバーとを溶接した場合、溶接工程で発生するスパッタが導電性異物として製品内に混入することによって、製品の品質が低下するという問題がある。
本開示は、上記実状に鑑みてなされたものであり、溶接部の強度低下を防止し、製品の品質を確保できる溶接方法、溶接装置、金属部材および電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る溶接方法は、金属製の第1の部材と、第1の部材と重ねて配置される金属製の第2の部材と、を溶接する方法であって、第1の部材と第2の部材とが重なる部位に、エネルギー密度を漸加させつつレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第1の部位にレーザを照射する第1の溶接工程と、第1の溶接工程と連なり一定のエネルギー密度でレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第2の部位に照射し、終了時において、第1の部位にオーバーラップしてレーザを照射する第2の溶接工程と、第2の溶接工程と連なりエネルギー密度を漸減させつつレーザを走査しながら第2の部位の少なくとも一部にオーバーラップした第3の部位にレーザを照射する第3の溶接工程と、を備える。
本開示によれば、レーザ照射の開始時と終了時に発生するスパッタの発生を抑制できるため、溶接部の強度低下を防止し、製品の品質を確保できる。
本開示の実施の形態1に係る溶接装置を示す図 本開示の実施の形態1に係る溶接装置の制御部を示すブロック図 本開示の実施の形態1に係る溶接装置を示すブロック図 本開示の実施の形態1に係る第1の溶接処理を説明する図 本開示の実施の形態1に係る第1の溶接処理を示すフローチャート 本開示の実施の形態1に係る金属部材を示す図 図6のVII-VII断面図 本開示の実施の形態1に係るレーザの出力と走査速度を示す図 本開示の実施の形態1に係る溶接方法により作製した電力変換装置を示す図 本開示の実施の形態2に係る金属部材を示す図 本開示の実施の形態3に係る金属部材を示す図 図11のXII-XII断面図 本開示の実施の形態4に係る第2の溶接処理を示すフローチャート 本開示の実施の形態4に係るレーザの出力と走査速度を示す図 本開示の実施の形態5に係る溶接方法を示す図 本開示の実施の形態6に係る金属部材を示す図 本開示の実施の形態7に係る金属部材を示す断面図
以下、本開示の実施の形態に係る溶接方法、溶接装置および金属部材について説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る溶接装置100は、図1に示すように、レーザ(LASER:Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)Lを照射するレーザ照射部10と、レーザ照射部10を移動するロボット部11と、重ねられた第1の部材21と第2の部材22を載置する定盤12と、レーザ照射部10およびロボット部11を制御する制御部110と、を備える。第1の部材21および第2の部材22は、長方形の主面を有する板状に形成され、半導体装置における端子または電力変換装置における端子またはバスバーを含む溶接対象部材である。第1の部材21および第2の部材22は、金属で作製されれば特に限定されず、好ましくは銅(Cu)を含む。第2の部材22は、第1の部材21の表面に重ねて配置され、第2の部材22の裏面と、第1の部材21の表面が接触して配置される。溶接装置100は、第1の部材21と第2の部材22とにレーザLを照射して重ね継手溶接方法により溶接し、金属部材20を作製するものである。
理解を容易にするために、相互に直交するxyz座標を設定し、適宜参照する。第1の部材21および第2の部材22が延びる方向をx方向、レーザ照射部10がレーザLを照射する方向をz方向、x方向およびz方向に垂直な方向をy方向、と設定する。xy平面は、第2の部材22におけるレーザLが照射される面に平行な面である。
レーザ照射部10は、第2の部材22にレーザLを照射するものであり、レーザ発振器と、レーザ発振器で発振されたレーザLを伝送するミラーまたは光ファイバと、伝送されたレーザLを集光する集光レンズを含む光学系と、第2の部材22の表面にレーザLを照射する際にレーザLの照射位置を走査するガルバノミラー13と、を備える。レーザ照射部10およびガルバノミラー13の動作は制御部110によって制御される。ガルバノミラー13は、レーザLの照射位置をx方向およびy方向に走査し、任意の位置にレーザLを照射することができる。レーザ照射部10は、連続発振によりレーザLを照射する。z方向における集光点の位置は、ロボット部11により第2の部材22のレーザ照射部10に向かい合う面にジャストフォーカスする位置に調整される。レーザ照射部10のレーザLの出力は、第1の部材21に溶接痕跡を生じさせない出力に制御部110により制御される。厚さ1.5mmの第1の部材21および第2の部材22を重ね溶接する場合、好ましくは、ビード幅を0.5mm以上1.0mm以下、第1の部材21の溶け込み深さを0.1mm以上0.3mm以下に、レーザLの出力を制御する。第1の部材21および第2の部材22の厚みが大きくなる場合は、適宜集光径を大きくしてビード幅と溶け込み深さを大きくするようにレーザLの出力を調整すればよい。レーザLの出力は、好ましくは100W以上10kW以下である。
ロボット部11は、x方向およびy方向に駆動する第1の駆動部と、z方向に駆動する第2の駆動部を有し、制御部110の制御により、レーザ照射部10をx方向およびy方向に移動するものである。また、ロボット部11は、第1の部材21と第2の部材22との厚みおよび形状に応じて、レーザ照射部10をz方向に移動し、z方向における集光点の位置を第2の部材22のレーザ照射部10に向かい合う面に調整する。
定盤12は、xy平面に平行な面を有するものであり、第1の部材21と第2の部材22を載置するものである。
制御部110は、図2に示すように、溶接装置100を制御するための処理を行うプロセッサ120と、プロセッサ120の作業領域として用いられる主記憶部130と、プロセッサ120の処理に用いられる種々のデータおよびプログラムを記憶する補助記憶部140と、外部の機器と通信するための通信部150と、を有する。主記憶部130、補助記憶部140および通信部150はいずれも、バス160を介してプロセッサ120に接続される。
プロセッサ120は、MPU(Micro Processing Unit)を含む。プロセッサ120は、補助記憶部140に記憶されるプログラムを実行することにより、溶接装置100の種々の機能を実現する。
主記憶部130は、RAM(Random Access Memory)を含む。主記憶部130には、補助記憶部140からプログラムがロードされる。そして、主記憶部130は、プロセッサ120の作業領域として用いられる。
補助記憶部140は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)に代表される不揮発性メモリを含む。補助記憶部140は、プログラムの他に、プロセッサ120の処理に用いられる種々のデータを記憶する。補助記憶部140は、プロセッサ120の指示に従って、プロセッサ120によって利用されるデータをプロセッサ120に供給し、プロセッサ120から供給されたデータを記憶する。
通信部150は、外部の機器と通信するためのネットワークインタフェース回路を含む。通信部150は、外部の機器から信号を受信して、この信号により示されるデータをプロセッサ120へ出力する。また、通信部150は、プロセッサ120から出力されたデータを示す信号を外部の機器へ送信する。
制御部110は、補助記憶部140に記憶したプログラムを実行することにより、図3に示すように、レーザ位置制御部111と、レーザ出力制御部112と、レーザ照射位置制御部113として機能する。
レーザ位置制御部111は、ロボット部11を制御し、レーザ照射部10をx方向およびy方向に移動し、レーザ照射部10を第2の部材22の溶接予定位置の上部に移動する。また、レーザ位置制御部111は、第1の部材21と第2の部材22との厚みおよび形状に応じて、レーザ照射部10をz方向に移動し、z方向における集光点の位置を第2の部材22のレーザ照射部10に向かい合う面に調整する。
レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10を制御し、レーザ照射部10から照射するレーザLのエネルギー密度を調整する。レーザLのエネルギー密度は、レーザLの照射エネルギーをレーザLにより形成された溶接痕の長さで除したものである。詳細には、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10に、第1の溶接工程における開始時のレーザLの出力を、第2の溶接工程におけるレーザLの出力より小さく設定し、第1の溶接工程において、レーザLの出力を漸加させることにより、エネルギー密度を漸加させてレーザLを照射させる。第1の溶接工程の開始時のレーザLの出力は、好ましくは、第2の溶接工程におけるレーザLの出力の50%以下に設定される。また、第1の溶接工程における終了時のレーザLの出力が第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定され、第2の溶接工程において、第1の溶接工程と連なり、レーザLの出力を一定にして、一定のエネルギー密度でレーザLを照射させる。また、第3の溶接工程におけるレーザLの出力が、開始時の第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定され第3の溶接工程において、第2の溶接工程と連なり、レーザLの出力を漸減させることにより、エネルギー密度を漸減させてレーザLを照射させる。
レーザ照射位置制御部113は、ガルバノミラー13を制御し、第2の部材22の表面にレーザLを照射する際の照射位置をx方向およびy方向に走査するものである。これにより、レーザLを環状の溶接対象領域に照射することができる。ここでは、レーザLの走査速度は一定である。詳細には、レーザ照射位置制御部113は、第1の溶接工程において、ガルバノミラー13を制御し、図4に示すように、第1の部位31における開始位置311から第2の部位32の開始位置321まで90°の円弧状の溶接対象領域にレーザLの照射位置を移動する。つぎに、レーザ照射位置制御部113は、第2の溶接工程において、ガルバノミラー13を制御し、第2の部位32における開始位置321から第3の部位33における開始位置331まで円状の溶接対象領域にレーザLの照射位置を移動する。つぎに、レーザ照射位置制御部113は、第3の溶接工程において、ガルバノミラー13を制御し、第3の部位33における開始位置331から第3の部位33における終了位置332まで90°の円弧状の溶接対象領域にレーザLの照射位置を移動する。
つぎに、以上の構成を有する溶接装置100が、図1に示す第1の部材21と第2の部材22とを溶接して金属部材20を作製する例について、溶接装置100が実行する第1の溶接処理を説明する。
溶接装置100は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、図5に示す第1の溶接処理を開始する。以下、溶接装置100の制御部110が実行する第1の溶接処理をフローチャートを用いて説明する。
第1の溶接処理が開始されると、レーザ位置制御部111は、ロボット部11を制御し、レーザ照射部10を移動する(ステップS101)。詳細には、レーザ位置制御部111は、レーザ照射部10をx方向およびy方向に移動し、レーザ照射部10を第2の部材22の溶接予定位置の上部に移動する。また、レーザ位置制御部111は、第1の部材21と第2の部材22との厚みおよび形状に応じて、レーザ照射部10をz方向に移動し、z方向における集光点の位置を第2の部材22のレーザ照射部10に向かい合う面に調整する。
つぎに、レーザ出力制御部112は、第1の溶接工程を実行する(ステップS102)。第1の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10を制御して、レーザLの出力を漸加させることにより、エネルギー密度を漸加させながらレーザLを照射する。詳細には、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10に、第1の溶接工程における開始時のレーザLの出力を、第2の溶接工程におけるレーザLの出力より小さく設定し、レーザLの出力を漸加させることにより、エネルギー密度を漸加させてレーザLを照射する。また、第1の溶接工程における終了時のレーザLの出力は、第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定される。このとき、レーザ照射位置制御部113は、ガルバノミラー13を制御し、第2の部材22の表面にレーザLを照射する際の照射位置をx方向およびy方向に走査し、図4に示す第1の部位31における開始位置311から第2の部位32の開始位置321まで90°の円弧状の溶接対象領域に照射位置を移動する。
つぎに、レーザ出力制御部112は、レーザLの出力を漸加させながらレーザLを照射させるレーザLの出力条件から、一定のエネルギー密度でレーザLを照射するレーザLの出力条件に変更する(ステップS103)。
つぎに、レーザ出力制御部112は、第2の溶接工程を実行する(ステップS104)。第2の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10に第1の溶接工程と連なり、レーザLの出力を一定にして、一定のエネルギー密度でレーザLを照射する。このとき、第2の溶接工程におけるレーザLの出力は、第1の溶接工程における終了時のレーザLの出力と同じに設定される。また、レーザ照射位置制御部113は、ガルバノミラー13を制御し、第2の部材22の表面にレーザLを照射する際の照射位置をx方向およびy方向に走査し、図4に示す第2の部位32における開始位置321から第3の部位33における開始位置331まで円状の溶接対象領域に照射位置を移動する。第3の部位33における開始位置331は、第2の部位32における開始位置321と同じ位置である。
つぎに、レーザ出力制御部112は、一定のレーザLの出力でレーザLを照射するレーザL出力条から、レーザLの出力を漸加させながらレーザLを照射させるレーザL出力条件に変更する(ステップS105)。
つぎに、レーザ出力制御部112は、第3の溶接工程を実行する(ステップS106)。第3の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10を制御して、レーザLの出力を漸減させることにより、エネルギー密度を漸減させながらレーザLを照射させる。詳細には、レーザ出力制御部112は、第3の溶接工程における開始時のレーザLの出力を、第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定し、レーザ照射部10に、レーザLの出力を漸減させることにより、エネルギー密度を漸減させてレーザLを照射させる。また、第3の溶接工程における終了時のレーザLの出力は、第1の溶接工程における開始時のレーザLの出力と同じに設定されることが好ましい。このとき、レーザ照射位置制御部113は、ガルバノミラー13を制御し、第2の部材22の表面にレーザLを照射する際の照射位置をx方向およびy方向に走査し、図4に示すように、第3の部位33における開始位置331から第3の部位33における終了位置332まで90°の円弧状の溶接対象領域に照射位置を移動する。
つぎに、レーザ位置制御部111は、終了指示が入力されたか否かを判定する(ステップS107)。終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS107;No)、ステップS101に戻り、ステップS101からステップS107を繰り返す。終了指示が入力されたと判定されると(ステップS107;Yes)、第1の溶接処理を終了する。
第1の溶接処理が終了すると、図6に示すように、第2の部材22の表面に円状の溶接部30が形成される。これにより、第1の部材21と第2の部材22とが溶接され、第2の部材22の表面に円状の溶接部30が形成された金属部材20を得ることができる。図4に戻って、第2の部位32には、キーホール型溶接痕35が形成される。第2の部位32の終了部分の90°の区間は、第1の部位31と第2の部位32の一部とのオーバーラップ部341により、オーバーラップする。第2の部位32の開始部分の90°の区間は、第2の部位の一部と第3の部位とのオーバーラップ部342により、オーバーラップする。第3の部位33では、レーザLの出力を漸減させることにより、キーホール型溶接痕35から熱伝導型溶接痕36に切り換わるため、第3の部位33の少なくとも一部が、熱伝導型溶接痕36、すなわち表面に光沢を有する。金属部材20は、円状の溶接部30の全周で第1の部材21と第2の部材22とが接合されている。また、この例では、溶接部30は、図7に示すように、溶接部30が第1の部材21を非貫通で第2の部材22と接合されている。より強固に接合させるため、または導通面積を拡大するために、溶接部30が第1の部材21を貫通してもよい。
つぎに、第1の溶接処理におけるレーザLの出力について説明する。実施の形態1において、レーザLの出力は、図8に示すように、第1の溶接工程の開始時において、好ましくは、第2の溶接工程におけるレーザLの出力の50%以下に設定される。この例では、第2の溶接工程におけるレーザLの出力の30%に設定されている。また、第1の溶接工程の終了時におけるレーザLの出力は、第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定される。第1の溶接工程において、第1の部位31の開始位置311から第2の部位32の開始位置321の区間で、レーザLの出力が漸加されながら溶接される。第2の溶接工程では、レーザLの出力は、一定である。第3の溶接工程の開始時では、レーザLの出力が第2の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定され、第3の溶接工程においてレーザLの出力は、漸減され、第3の溶接工程の終了時には第1の溶接工程の開始時におけるレーザLの出力と好ましくは同じに設定される。第3の部位33の開始位置331から第3の部位33の終了位置332の区間で、レーザLの出力が漸減されながら溶接される。第3の溶接工程の終了後、レーザLの照射が停止される。なお、第1の溶接工程において、レーザLの出力をゼロから漸加させても良い。なお、第3の溶接工程において、レーザLの出力をゼロまで漸減しても良い。
つぎに、レーザLの走査速度について説明する。第1の溶接工程の前に、ガルバノミラー13を駆動させて、レーザLの走査速度を設定速度まで加速する。第1の溶接工程から第3の溶接工程まで、レーザLの走査速度を一定にして、レーザLを第2の部材22に照射する。第3の溶接工程の終了後に、レーザLの走査速度を減速させて、ガルバノミラー13の駆動を停止する。
以上のように、本実施の形態の溶接装置100および溶接方法によれば、第1の溶接工程において、レーザLの出力を漸加しながらレーザLを第2の部材22に照射している。これにより、第2の部材22の温度が徐々に上昇するため、レーザLの照射によって蒸発温度まで加熱された第2の部材22に形成されるキーホールの深さを徐々に深くできる。よって、レーザLの出力を漸加せずに照射した場合と比べて、キーホールの周辺に形成された溶融池に発生する上方に向かう対流を穏やかにできるため、対流によって溶融池の一部がスパッタとして離脱することを低減できる。また、第2の溶接工程において、レーザLの出力と走査速度とを一定にして、レーザLを第2の部材22に照射している。これにより、キーホールの周辺に形成された溶融池に発生する対流を変動させずに溶接できるため、対流によって溶融池の一部がスパッタとして離脱することを低減できる。さらに、第3の溶接工程において、レーザLの出力を漸減しながらレーザLを第2の部材22に照射している。これにより、キーホールの深さを徐々に浅くできる。このため、第3の溶接工程では、キーホール溶接から熱伝導型の溶接に切り換わり、溶融池に残留する対流を抑制できるため、溶融池の一部がスパッタとして離脱することを低減できる。その結果、第1の溶接工程から第3の溶接工程において、溶接時に発生するスパッタの発生を低減できるため、溶接部30の強度低下および導電体異物の混入による製品内での短絡を防止し、製品の品質を向上する効果を達成できる。また、第1の部位31の開始位置311と第3の部位33の終了位置332の付近では、レーザLの出力が低いために、第1の部材21と第2の部材22との接合が浅くなるが、第1の部位31と第2の部位32の一部とのオーバーラップ部341および第2の部位32の一部と第3の部位33とのオーバーラップ部342とが、オーバーラップすることによって、第1の部材21と第2の部材22とをレーザLの走査経路の全周で接合できる。そのため、オーバーラップしない場合と比べて、第1の部材21と第2の部材22との接合に寄与しない溶接部30を排除できるため、溶接部30を小さく設定でき、第1の部材21と第2の部材22の長さまたは幅を短縮できることから、製品の小型化および軽量化ならびに低コスト化する効果を達成できる。さらに、溶接部30が円状に形成されていることによって、溶接部30に加わる外力を多方向に分散できるため、外力による溶接部30の破壊を防止できる効果を達成できる。
また、本実施の形態1に係る溶接方法は、図9に示すように、自動車を含む機器に用いられる電力変換装置40に適用されてもよい。電力変換装置40は、直流電力を交流電力に変換するインバータ41を備える。インバータ41は、複数のバスバー42と、複数の半導体装置50と、を備える。半導体装置50は、複数の端子51を備える。複数のバスバー42と、複数の端子51とが並んで配置されている。各バスバー42と、各半導体装置50の各端子51とが、上記の溶接方法によって接合される。この場合、端子51が第1の部材21に相当し、バスバー42が第2の部材22に相当する。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る溶接装置100は、実施の形態1に係る溶接装置100と同様の構成を有する。実施の形態1に係る溶接装置100は、第2の溶接工程において、図4に示す第2の部位32における開始位置321から、第2の部位32における開始位置321と同じ位置である第3の部位33における開始位置331まで円状に360°の走査区間を移動して溶接する。これに対して、実施の形態2に係る溶接装置100は、図10に示すように、第2の溶接工程において、第2の部位32における開始位置321から第3の部位33における開始位置331まで円弧状に360°より少ない走査区間で照射位置を移動して溶接する。
実施の形態2に係る溶接装置100は、この例では、第2の部位32のレーザLの走査区間が330°に設定され、その区間をレーザLにより第2の溶接工程を実行する。第1の部位31の一部と第3の部位33の一部とのオーバーラップ部343により、第1の部位31の終了部分と第3の部位33の開始部分の区間がオーバーラップされる。第1の部位31の後半部分と第3の部位33の前半部分とでは、第1の部位31の前半部分と第3の部位33の後半部分と比べて、レーザLの出力が高く、第1の部材21と第2の部材22を接合することができる。したがって、実施の形態2においても実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、第2の部位32のレーザLの走査区間を実施の形態1と比べて短縮できることから、レーザLの照射時間を短縮でき、生産性の向上を図る効果を達成できる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る溶接装置100は、実施の形態1および2に係る溶接装置100と同様の構成を有する。実施の形態3に係る溶接装置100は、図11に示すように、第2の溶接工程において、第2の部位32における開始位置321から第3の部位33における開始位置331まで円弧状に360°より大きい走査区間で照射位置を移動して溶接する。
実施の形態3に係る溶接装置100は、この例では、第2の部位32のレーザLの走査区間が390°に設定され、その区間をレーザLにより第2の溶接工程を実行する。オーバーラップ部344は、第2の部位32の開始部分と第2の部位32の終了部分との区間がオーバーラップされたものである。このようにすることで、溶接部30は、図12に示すように、第2の部位32の開始部分と第2の部位32の終了部分とのオーバーラップ部344おける溶接痕の少なくとも一部に、他の溶接痕の幅と比べて太い溶接痕301が形成される。したがって、実施の形態3においても実施の形態1と同様の効果がある。さらに、第2の部位32の開始部分と第2の部位32の終了部分とのオーバーラップ部344では、第1の部材21と第2の部材22とをより強固に接合することができる。そのため、外力が加わりやすい方向の溶接部30の接合幅を一部太くして、接合面積を他の溶接痕の箇所よりも広く設けることによって、第1の部材21と第2の部材22とをより強固に接合することができ、溶接部30の破壊を防止する効果を達成できる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る溶接装置100は、実施の形態1から3に係る溶接装置100と同様の構成を有する。実施の形態1から3に係る溶接装置100は、第1の溶接工程において、レーザLの出力を漸加させることにより、エネルギー密度を漸加させてレーザLを照射させ、第3の溶接工程において、レーザLの出力を漸減させることにより、エネルギー密度を漸減させてレーザLを照射させる。これに対して、実施の形態4に係る溶接装置100は、レーザLの走査速度を減速または加速することで、エネルギー密度を漸加または漸減させる。
溶接装置100は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、図13に示す第2の溶接処理を開始する。以下、溶接装置100の制御部110が実行する第2の溶接処理をフローチャートを用いて説明する。
第2の溶接処理が開始されると、レーザ位置制御部111は、ロボット部11を制御し、レーザ照射部10を移動する(ステップS201)。つぎに、レーザ出力制御部112は、第1の溶接工程を実行する(ステップS202)。第1の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10を制御して、レーザLの出力を一定にする。また、レーザ照射位置制御部113は、図4に示す第1の部位31における開始位置311から第2の部位32の開始位置321まで90°の円弧状に照射位置を移動する。このとき、レーザLの走査速度を減速することで、エネルギー密度を漸加させながらレーザLを照射する。
つぎに、レーザ照射位置制御部113は、レーザLの走査速度を減速させながらレーザLを照射させるレーザLの走査条件から、一定の走査速度でレーザLを照射するレーザLの走査条件に変更する(ステップS203)。
つぎに、レーザ出力制御部112は、第2の溶接工程を実行する(ステップS204)。第2の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10に第1の溶接工程と連なり、レーザLの出力を一定にして、一定のエネルギー密度でレーザLを照射する。このとき、第2の溶接工程におけるレーザLの出力は、第1の溶接工程におけるレーザLの出力と同じに設定される。また、レーザ照射位置制御部113は、ガルバノミラー13を制御し、図4に示す第2の部位32における開始位置321から第3の部位33における開始位置331まで円状に照射位置を移動する。このとき、レーザLの走査速度は一定であり、エネルギー密度を一定にしながらレーザLを照射する。
つぎに、レーザ照射位置制御部113は、一定の走査速度でレーザLを照射するレーザLの走査条件から、レーザLの走査速度を加速させながらレーザLを照射させるレーザLの走査条件に変更する(ステップS205)。
つぎに、レーザ出力制御部112は、第3の溶接工程を実行する(ステップS206)。第3の溶接工程において、レーザ出力制御部112は、レーザ照射部10を制御して、レーザLの出力を一定にする。このとき、レーザ照射位置制御部113は、図4に示すように、第3の部位33における開始位置331から第3の部位33における終了位置332まで90°の円弧状に照射位置を移動する。このとき、レーザLの走査速度を加速することで、エネルギー密度を漸減させながらレーザLを照射する。
つぎに、レーザ位置制御部111は、終了指示が入力されたか否かを判定する(ステップS207)。終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS207;No)、ステップS201に戻り、ステップS201からステップS207を繰り返す。終了指示が入力されたと判定されると(ステップS207;Yes)、第2の溶接処理を終了する。
つぎに、第2の溶接処理におけるレーザLの出力について説明する。実施の形態4において、レーザLの出力は、図14に示すように、第1の溶接工程の開始時から第3の溶接工程の終了時まで一定である。つぎに、レーザLの走査速度について説明する。第1の部位31にレーザLを照射する前に、ガルバノミラー13を駆動させて、レーザLの走査速度を開始速度まで加速させる。第1の部位31の開始位置311から第2の部位32の開始位置321にかけて、レーザLの走査速度を第2の部位32の走査速度まで減速させながら、レーザLを照射する。第2の部位32では、レーザLの走査速度を一定にして、レーザLを照射する。第3の部位33の開始位置331から第3の部位の終了位置332にかけて、レーザLの走査速度を加速させながら、レーザLを照射し、第3の部位33でのレーザ照射を終了する。第3の部位33のレーザ照射を終了後、ガルバノミラー13を減速させて、ガルバノミラー13を停止する。なお、第1の部位31の開始位置311と第3の部位33の終了位置332におけるレーザLの走査速度は、それぞれ異なる速度でも良い。実施の形態4のレーザLの走査速度の加速および減速においても、実施の形態1から3のレーザLの出力の漸減または漸加と同様に、スパッタの発生を抑制でき、製品の品質を向上する効果を達成できる。また、レーザLの走査速度を向上できるため、レーザLの照射時間を短縮でき、生産性を向上する効果を達成できる。
(実施の形態4の変形例)
第1の溶接処理および第2の溶接処理において、第2の溶接工程は、上述したように、レーザLの走査速度および出力を一定にして、一定のエネルギー密度でレーザLを照射する例について説明した。第2の溶接工程は、レーザLの走査速度および出力を変化して、一定のエネルギー密度でレーザLを照射してもよい。詳細には、レーザLの走査速度を加速させつつレーザLの出力を漸加させながらレーザLを照射してもよく、レーザLの走査速度を減速させつつレーザLの出力を漸減させながらレーザLを照射してもよい。
(実施の形態5)
実施の形態5に係る溶接装置100は、図15に示すように、エネルギー密度が高いセンタービームL1と、センタービームL1よりエネルギー密度が低いリングビームL2と、を有するレーザLを照射するレーザ照射部10を備える。これにより、溶接装置100は、中心部のエネルギー密度が外周部のエネルギー密度より高いレーザLを照射することができる。実施の形態5に係る溶接装置100のその他の構成は、実施の形態1から4に係る溶接装置100と同様の構成を有する。
実施の形態5に係る溶接装置100においても、実施の形態1から4と同様の効果がある。さらに、センタービームL1で形成されたキーホールの周辺にリング状に形成されたリングビームL2を照射することにより、キーホールの開口部を広く形成できることと、キーホール付近の溶融池に発生するキーホールの開口部に向かう対流を、キーホールの開口部付近で発生する下方向に向かう対流によって、キーホールの開口部に向かう対流を穏やかにできるため、溶融池の一部がスパッタとして離脱することを防止するできる効果を達成できる。
(実施の形態6)
実施形態1から5では、溶接装置100が、円状の溶接対象領域にレーザLを照射して、第2の部材22の表面に円状の溶接部30を形成する例について説明した。実施形態6に係る溶接装置100は、楕円状の溶接対象領域にレーザLを照射して、図16に示すように、第2の部材22の表面に楕円状の溶接部30を形成するものである。実施の形態6においても、実施の形態1から5と同様の効果がある。さらに、第1の部材21と第2の部材22との長手方向に溶接部30が短く設定されているため、第1の部材21と第2の部材22とが重なる面を削減できるため、製品の小型化および軽量化ならびに低コスト化する効果を達成できる。また、溶接装置100は、環状の溶接対象領域にレーザLを照射すればよく、溶接対象領域は、環状であれば形状は限定されず、卵型であってもよく、多角形であってもよい。
(実施の形態7)
実施の形態7に係る溶接方法では、図17に示すように、第1の部材21と第2の部材22とは、表面の酸化を防止するために、表面にメッキ層を有するものを用いる。メッキ層は、無電解Niメッキ60で表面処理されて形成される。実施の形態7においても、実施の形態1から7と同様の効果が得られる。さらに、第1の部材21または第2の部材22の酸化によって部材表面のレーザLの吸収率が増加することにより、キーホール周辺の対流が早くなり、溶融池からスパッタが発生する問題に対して、部材表面のメッキ層により部材表面の酸化を防止して、スパッタの発生を抑制できることから、製品の品質を向上する効果を達成できる。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
10 レーザ照射部、11 ロボット部、12 定盤、13 ガルバノミラー、20 金属部材、21:第1の部材、22 第2の部材、30 溶接部、301:太い溶接痕、31 第1の部位、311 開始位置、32 第2の部位、321 開始位置、33 第3の部位、331 開始位置、332 終了位置、341~344 オーバーラップ部、35 キーホール型溶接痕、36 熱伝導型溶接痕、40 電力変換装置、41 インバータ、42 バスバー、50 半導体装置、51 端子、60 無電解Niメッキ、100 溶接装置、110 制御部、111 レーザ位置制御部、112 レーザ出力制御部、113 レーザ照射位置制御部、L レーザ、L1 センタービーム、L2 リングビーム

Claims (16)

  1. 金属製の第1の部材と、前記第1の部材と重ねて配置される金属製の第2の部材と、を溶接する方法であって、
    前記第1の部材と前記第2の部材とが重なる部位に、エネルギー密度を漸加させつつレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第1の部位にレーザを照射する第1の溶接工程と、
    前記第1の溶接工程と連なり一定のエネルギー密度でレーザを走査しながら環状の前記溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第2の部位に照射し、終了時において、前記第1の部位にオーバーラップしてレーザを照射する第2の溶接工程と、
    前記第2の溶接工程と連なりエネルギー密度を漸減させつつレーザを走査しながら前記第2の部位の少なくとも一部にオーバーラップした第3の部位にレーザを照射する第3の溶接工程と、
    を備える、溶接方法。
  2. 前記第1の溶接工程から前記第3の溶接工程において、前記第1の部材と前記第2の部材との重なり合う部分にレーザを走査しながら照射し、環状の溶接部を形成する、
    請求項1に記載の溶接方法。
  3. 前記第1の溶接工程において、溶接痕の少なくとも一部に熱伝導型溶接痕を形成し、
    前記第2の溶接工程において、溶接痕の少なくとも一部にキーホール型溶接痕を形成し、
    前記第3の溶接工程において、溶接痕の少なくとも一部に熱伝導型溶接痕を形成する、
    請求項1または2に記載の溶接方法。
  4. 前記第1の溶接工程におけるレーザ照射の開始時のレーザの出力が、前記第2の溶接工程におけるレーザの出力より小さく設定され、前記第1の溶接工程において、レーザの出力が漸加され、
    前記第1の溶接工程におけるレーザ照射の終了時のレーザの出力が、前記第2の溶接工程におけるレーザの出力と同じに設定され、
    前記第3の溶接工程におけるレーザの出力が、レーザ照射の開始時において、前記第2の溶接工程におけるレーザ照射の終了時のレーザの出力と同じに設定され、前記第3の溶接工程において、レーザの出力が漸減される、
    請求項1から3の何れか1項に記載の溶接方法。
  5. 前記第1の溶接工程におけるレーザ照射の開始時のレーザの走査速度が、前記第2の溶接工程におけるレーザの走査速度より大きく設定され、前記第1の溶接工程において、レーザの走査速度が漸減され、
    前記第1の溶接工程におけるレーザ照射の終了時のレーザの走査速度が、前記第2の溶接工程におけるレーザの走査速度と同じに設定され、
    前記第3の溶接工程におけるレーザの走査速度が、レーザ照射の開始部において前記第2の溶接工程におけるレーザ照射の終了時のレーザの走査速度と同じに設定され、前記第3の溶接工程において、レーザの走査速度が漸加される、
    請求項1から4の何れか1項に記載の溶接方法。
  6. 前記第1の溶接工程、前記第2の溶接工程および前記第3の溶接工程において、レーザの走査速度は、一定である、
    請求項1から4の何れか1項に記載の溶接方法。
  7. 前記第3の溶接工程において、前記第1の部位の一部にオーバーラップしてレーザを照射する、
    請求項1から6の何れか1項に記載の溶接方法。
  8. 前記第2の溶接工程の終了時において、前記第2の部位の開始部分にオーバーラップしてレーザを照射する、
    請求項1から7の何れか1項に記載の溶接方法。
  9. 前記第1の溶接工程から前記第3の溶接工程において、少なくとも一箇所が太く形成されている部分を含む溶接部を形成する、
    請求項1から8の何れか1項に記載の溶接方法。
  10. 前記第1の溶接工程から前記第3の溶接工程において、レーザを楕円状に走査して照射する、
    請求項1から9の何れか1項に記載の溶接方法。
  11. 前記第1の部材または前記第2の部材の少なくとも一方の表面にメッキ層を有する、
    請求項1から10の何れか1項に記載の溶接方法。
  12. 前記第1の溶接工程、前記第2の溶接工程および前記第3の溶接工程において、中心部のエネルギー密度が外周部のエネルギー密度より高いレーザを照射する、
    請求項1から11の何れか1項に記載の溶接方法。
  13. 金属製の第1の部材と、前記第1の部材と重ねて配置される金属製の第2の部材と、を溶接する溶接装置であって、
    レーザを照射するレーザ照射部を備え、
    前記レーザ照射部は、前記第1の部材と前記第2の部材とが重なる部位に、エネルギー密度を漸加させつつレーザを走査しながら環状の溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第1の部位にレーザを照射し、前記第1の部位と連なる前記第2の部位を一定のエネルギー密度でレーザを走査しながら環状の前記溶接対象領域の少なくとも一部に沿った第2の部位に照射し、終了時において、前記第1の部位にオーバーラップしてレーザを照射し、前記第2の部位と連なる第3の部位を、エネルギー密度を漸減させつつレーザを走査しながら前記第2の部位の少なくとも一部にオーバーラップした前記第3の部位にレーザを照射する、
    溶接装置。
  14. 金属製の第1の部材と、
    前記第1の部材と重ねて配置された金属製の第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とが重っている部位において、前記第1の部材と前記第2の部材とを接続する溶接部と、
    を備え、
    前記溶接部は、第1の部位と、第2の部位と、第3の部位と、に環状に連なる溶接痕を有し、
    前記第2の部位の一部は、前記第1の部位にオーバーラップして配置され、前記第3の部位は、前記第2の部位の一部にオーバーラップして配置される、
    金属部材。
  15. 前記第1の部位は、溶接痕の少なくとも一部に熱伝導型溶接痕を有し、
    前記第2の部位は、溶接痕の少なくとも一部にキーホール型溶接痕を有し、
    前記第3の部位は、溶接痕の少なくとも一部に熱伝導型溶接痕を有する、
    請求項14に記載の金属部材。
  16. 請求項14または15に記載の金属部材を備える、
    電力変換装置。
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