JP2022121985A - 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウムに対する腐食抑制能と、洗浄性能およびスケール生成抑制能を兼ね備えた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】下記の(A)~(E)成分を含有する自動食器洗浄機用洗浄剤組成物とした。(A)M2O/SiO2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)。(B)重炭酸塩。(C)水溶性キレート剤。(D)水溶性酸化防止剤。(E)水酸化カリウム。【選択図】なし

Description

本発明は、食器や各種容器、器具等の硬質表面を自動食器洗浄機によって洗浄する際に用いられる自動食器洗浄機用洗浄剤組成物に関するものである。
従来、ホテル、レストラン、学校、病院、飲食店、給食会社、会社の食堂等において、使用後の食器を効率よく洗浄するため、自動食器洗浄機が広く用いられている。また、食器に限らず、各種製造工場、加工工場等においても、器具や容器、流通に用いられるプラスチックコンテナ等を洗浄するために、様々な自動洗浄機が用いられている。
このような自動食器洗浄機等に用いられる洗浄剤組成物としては、アルカリ剤とキレート剤とを主成分としたものが一般的である。しかし、上記食器、器具、容器等を構成する材質にアルミニウムやアルマイトが含まれる場合には、アルカリ剤による腐食が問題となる。このため、アルミニウム等の腐食を防止するため、様々な処方の検討がなされている。
このような処方として、例えば、特許文献1では、珪酸塩および炭酸塩の配合比を特定することによってアルミニウムの腐食を抑制するようにしている。また、特許文献2では、メチルグリシン二酢酸(MGDA)および炭酸塩を配合することにより、アルミニウムの腐食を抑制しながら表面のカルシウム系スケールを洗浄するようにしている。さらに、特許文献3では、アルカリ金属メタ珪酸塩と特定のアルカリ珪酸塩を組み合わせることにより、アルミニウムの腐食の抑制と洗浄力の両立を図るとしている。そして、特許文献4では、アルカリ剤、キレート剤、および金属腐食防止剤を特定範囲に設定することにより、アルミニウムの腐食の抑制と洗浄力の両立を図るとしている。
特開2006-296470号公報 特開2004-175871号公報 特開2000-186297号公報 特開2020-050781号公報
しかし、特許文献1のものでは、キレート剤の検討がなされていないため、キレート効果が充分に発揮できず、高硬度の条件で洗浄を行った場合に充分な洗浄力が得られないおそれがある。特許文献2のものでは、アルミニウムの腐食の軽減はできるものの、低濃度において充分な洗浄力が得られないおそれがあり、また、高硬度の条件で洗浄を行った場合のスケール生成を抑制できないおそれがある。そして、特許文献3のものでは、アルミニウムの腐食の軽減はできるものの、キレート剤にリン酸塩を用いているため、無リンの洗浄剤を実現することができない。また、スケール生成に対しての配慮がなされていないため、スケール生成抑制効果は期待できない。さらに、特許文献4のものでは、アルカリ剤に水酸化アルカリを用いているため、銅の腐食は抑制できるものの、アルミニウムの腐食を充分に抑制できない。
このように、従来の洗浄剤組成物は、アルミニウムの腐食抑制効果と、高い洗浄力およびスケール生成抑制効果とを兼ね備えるものがないため、これらを兼ね備えた洗浄剤組成物の提供が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、アルミニウムに対する腐食抑制能と、洗浄性能およびスケール生成抑制能を兼ね備えた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の[1]~[4]をその要旨とする。
[1]下記の(A)~(E)成分を含有する自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
(A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)。
(B)重炭酸塩。
(C)水溶性キレート剤。
(D)水溶性酸化防止剤。
(E)水酸化カリウム。
[2]上記(B)成分である重炭酸塩が、重炭酸ナトリウムおよび重炭酸カリウムの少なくとも一方である[1]記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
[3]上記(C)成分が、アミノカルボン酸塩を含有するものである[1]または[2]記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
[4]0.05質量%水溶液の、25℃におけるpHが10.5以上である[1]~[3]のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
すなわち、本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、重炭酸塩および水溶性酸化防止剤を、特定の珪酸アルカリ金属塩、水溶性キレート剤、水酸化カリウムとともに併用することにより、強アルカリであり、しかも水溶性のキレート剤を多く含有する洗浄剤組成物であっても、アルミニウムの腐食を抑制するとともに、高い洗浄力とスケール生成の抑制を行うことができることを見い出し、本発明に到達した。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物(以下「洗浄剤組成物」と略すことがある)は、下記の(A)~(E)成分を含有するものである。
(A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)。
(B)重炭酸塩。
(C)水溶性キレート剤。
(D)水溶性酸化防止剤。
(E)水酸化カリウム。
上記洗浄剤組成物は、アルミニウムに対する腐食抑制能を有しているため、洗浄対象とする食器類の材質を細かく確認する必要がなくなる等、汎用性が高くなり、使い勝手がよい。また、リン酸塩を必須の構成としないため、無リンの製品を実現することができ、環境への配慮に優れたものとなる。そして、優れた洗浄性能とスケール生成抑制能とを有するため、低濃度でもばらつきのない洗浄仕上がりを達成できる。なお、本発明において、「低濃度」とは、0.05質量%以下の濃度であり、通常、0.02質量%以上の濃度を意味する。
そして、本発明のなかでも、上記(B)成分である重炭酸塩が、重炭酸ナトリウムおよび重炭酸カリウムの少なくとも一方であると、洗浄剤組成物の製造時のハンドリング性(以下「ハンドリング性」とすることがある)がよくなるとともに、貯蔵安定性およびコストに優れたものとなる。
さらに、上記(C)成分が、アミノカルボン酸塩を含有するものであると、洗浄性およびスケール生成抑制効果が向上する。
また、0.05質量%水溶液の25℃におけるpHが10.5以上であると、低濃度での使用において、より高い洗浄力が得られるようになる。
つぎに、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
本発明の洗浄剤組成物は、(A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)、(B)重炭酸塩、(C)水溶性キレート剤、(D)水溶性酸化防止剤および(E)水酸化カリウムを、それぞれ所定の設定された範囲で含有するものである。以下、各成分について説明する。
<(A)成分>
(A)成分である、M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)は、洗浄性の向上を目的として配合されるものである。上記珪酸アルカリ金属塩において、M2Oが多いとアルミニウムを腐食する傾向がみられ、Si2が多いと珪酸塩スケールが生成されやすくなる傾向がみられることから、本発明では両者のモル比が1/1のものを用いることが特徴の一つである。このようなM2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)のなかでも、貯蔵安定性とコスト面から、メタ珪酸ナトリウムが好ましく用いられる。
また、上記(A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)は、含水および無水のいずれも用いることができ、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等の珪酸塩も用いることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記(A)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して10~60質量%であることが好ましく、25~45質量%であることがより好ましい。すなわち、洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量が少なすぎると、アルカリ強度の低下により洗浄性が低下する傾向がみられ、(A)成分の含有量が多すぎると、洗浄剤組成物の系のバランスが悪くなり、貯蔵安定性および珪酸塩スケール生成抑制能が低下する傾向がみられる。また、ハンドリング性および濃縮性が良好である点から、上記(A)成分は粉粒体の形態で用いることが好ましい。
<(B)成分>
(B)成分である重炭酸塩は、特に限定されるものではないが、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等が好ましく用いられ、とりわけ、貯蔵安定性、ハンドリング性およびコスト面の点から重炭酸ナトリウムが好ましく用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。上記(B)成分は、後記で詳述する(C)成分とともに特定量含有することにより、アルミニウムの腐食を抑制する効果を奏する。また、上記(B)成分は、アルカリ強度の補強および緩衝としても用いられるものであり、洗浄剤組成物の形態が固体および粉体である場合には、増量剤としても用いられるものである。
上記(B)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して1~20質量%であることが好ましく、5~15質量%であることがより好ましい。すなわち、洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量が少なすぎると、アルミニウムの腐食を抑制する効果が低減する傾向がみられ、(B)成分の含有量が多すぎると、アルカリ強度が増加し、逆にアルミニウムの腐食を抑制する効果および炭酸塩スケール生成抑制能が低減する傾向がみられる。また、ハンドリング性および濃縮性が良好である点から、上記(B)成分は粉粒体の形態で用いることが好ましい。
<(C)成分>
(C)成分である水溶性キレート剤は、上記(B)成分とともに特定量を含有することにより、アルミニウムの腐食を抑制する効果を奏する。本発明においては、上記水溶性キレート剤として、無リン系であるものが好ましく用いられるが、リン系であるものを用いてもよい。すなわち、水溶性キレート剤として無リン系のものを用いると、得られる洗浄剤組成物を無リンの製品とすることができ、より環境に優しい商品となり好適である。
上記無リン系の水溶性キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、シクロヘキサン-1,2-ジアミン四酢酸、ジエンコル酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、L-グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸(HIDS)、L-アスパラギン酸-N,N-ジ酢酸(ASDA)等のアミノカルボン酸、ジカルボキシメチルグルタル酸、ヘプトグルコン酸、タウリン-N,N-ジ酢酸、グルコン酸、クエン酸および/または、これらのナトリウム塩,カリウム塩等の水溶性アルカリ金属塩、エタノールアミン塩、アンモニウム塩等があげられる。なかでも、アミノカルボン酸およびその塩が好ましく用いられ、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、L-グルタミン酸ジ酢酸、メチルグリシンジ酢酸および/または、これらのナトリウム塩,カリウム塩等の水溶性アルカリ金属塩、エタノールアミン塩、アンモニウム塩、メチルグリシンジ酢酸がより好ましく用いられ、特に、洗浄力およびコスト面の点からナトリウム塩が有利に用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記リン系の水溶性キレート剤としては、例えば、リン酸アルカリ金属塩があげられる。上記リン酸としては、例えば、オルソリン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸等があげられる。そして、これらと化合させるアルカリ金属としては、例えば、ナトリウム、カリウム等があげられる。本発明において、リン系の水溶液キレート剤を用いる場合は、上記リン酸アルカリ金属塩のなかでもトリポリリン酸ナトリウムが好適に用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記(C)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して20~60質量%であることが好ましく、35~45質量%であることがより好ましい。すなわち、洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量が少なすぎると、とりわけ油脂汚れに対する洗浄性が減少する傾向がみられ、(C)成分の含有量が多すぎると、洗浄剤組成物の系のバランスが悪くなり、アルミニウムの腐食を抑制する効果が低減する傾向がみられる。また、ハンドリング性および濃縮性が良好である点から、上記(C)成分は粉粒体の形態で用いることが好ましい。
なお、本発明において、「無リン」とは、リンを全く含まないものだけでなく、0.5質量%未満のリン(元素状リンとして)を含有するものも含まれることを意味する。そして、本発明の洗浄剤組成物を「無リン」とする場合、その含有量を0.2質量%未満とすることが好ましく、0.1質量%未満とすることがより好ましく、検出可能なリンを含まないものがさらに好ましい。なお、上記質量%は、洗浄剤組成物中における乾燥質量の割合であり、洗浄剤組成物中に存在し得る任意の水を除いて算出されるものである。
<(D)成分>
(D)成分である水溶性酸化防止剤としては、例えば、亜硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アスコルビン酸もしくはその塩、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸もしくはその塩、塩酸システイン、システイン、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリセロール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、ピロ亜硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、カテキン等のポリフェノール類を用いることができる。なかでも、ピロ亜硫酸塩、アスコルビン酸塩を用いることが好ましい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記(D)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して0.5~30質量%であることが好ましく、1~20質量%であることがより好ましい。すなわち、洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量が少なすぎると、アルミニウムの腐食を抑制する効果が低減する傾向がみられ、(D)成分の含有量が多すぎると、洗浄剤組成物の系のバランスが悪くなり、保存安定性および洗浄性が低減する傾向がみられる。
<(E)成分>
(E)成分である水酸化カリウムは、従来、アルミニウムの腐食の原因とされるものであるが、上記(A)~(D)成分とともに用いることにより、洗浄性および珪酸塩スケール生成抑制能を向上させることができる。上記(E)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して0.5~10質量%であることが好ましく、1~5質量%であることがより好ましい。すなわち、洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量が少なすぎると、洗浄性および珪酸塩スケール生成抑制能が減少する傾向がみられ、(E)成分の含有量が多すぎると、アルミニウムの腐食を抑制する効果が低減する傾向がみられる。
本発明の洗浄剤組成物は、上記(A)~(E)成分を必須成分として調製されるが、さらに各種の任意成分を適宜配合することができる。このような任意成分としては、例えば、非イオン界面活性剤、有機リン系キレート剤、高分子電解質重合体、防錆剤、着色料、香料、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、消臭剤、帯電防止剤等があげられる。
<任意成分:非イオン界面活性剤>
上記非イオン界面活性剤は、洗浄性、被洗浄物への油の再付着防止性、並びに抑泡性の向上を目的として配合されるものであり、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、プルロニック(登録商標)型ブロックポリマー、リバースプルロニック型ブロックポリマー、多価アルコールのEO,PO付加物、グリセリンのEO,PO付加物、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEO1~15モルとPO1~50モルとを付加しEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましく用いられる。
上記プルロニック型ブロックポリマーとしては、平均分子量が500~10,000の範囲にありEO/POの質量比が0.5~4.0の範囲にあるプルロニック型ブロックポリマー、平均分子量が500~10,000の範囲にありEOの含有率が総平均分子量の5%~80%の範囲にあるプルロニック型ブロックポリマー、平均分子量が500~10,000の範囲にありEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるプルロニック型ブロックポリマー等が好ましく用いられる。
上記リバースプルロニック型ブロックポリマーとしては、平均分子量が500~10,000の範囲にありEO/POの質量比が0.05~1の範囲にあるリバースプルロニック型ブロックポリマーが好ましく用いられる。
上記多価アルコールのEO,PO付加物としては、トリメチロールプロパンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加したものが好ましく用いられる。
上記グリセリンのEO,PO付加物としては、グリセリンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加したものが好ましく用いられる。
上記モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンモノカプロン酸エステル、グリセリンモノカプリル酸エステル、グリセリンモノカプリン酸エステル、グリセリンモノラウリン酸エステル、グリセリンモノミリスチン酸エステル、グリセリンモノパルミチン酸エステル、グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンモノベヘン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、グリセリンモノエライジン酸エステル、グリセリンモノリシノール酸エステル、グリセリンモノ縮合リシノール酸エステル等が好ましく用いられる。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、炭素原子数が6~22の脂肪酸とグリセリンの平均重合度が2~10のポリグリセリンとの部分エステルであり、具体的には、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン等と、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸等の飽和または不飽和の脂肪酸あるいはこれらの混合物とのエステルが好ましく用いられる。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、ジグリセリンモノカプリレート、トリグリセリンモノカプリレート、テトラグリセリンモノカプリレート、ペンタグリセリンモノカプリレート、ヘキサグリセリンモノカプリレート、ヘプタグリセリンモノカプリレート、オクタグリセリンモノカプリレート、ノナグリセリンモノカプリレート、デカグリセリンモノカプリレート、テトラグリセリンモノラウレート、テトラグリセリンモノステアレート、テトラグリセリンモノオレエレート、ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンモノステアレート、ヘキサグリセリントリステアレート、ヘキサグリセリンモノオレエート、デカグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノオレエート等があげられる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、カプロン酸ソルビタンエステル、カプリル酸ソルビタンエステル、カプリン酸ソルビタンエステル、ラウリン酸ソルビタンエステル、ミリスチン酸ソルビタンエステル、パルミチン酸ソルビタンエステル、ステアリン酸ソルビタンエステル、ベヘン酸ソルビタンエステル、オレイン酸ソルビタンエステル、エライジン酸ソルビタンエステル、リシノール酸ソルビタンエステル、縮合リシノール酸ソルビタンエステルおよび/またはそれらのEO10~100モル付加物等が好ましく用いられる。
上記非イオン界面活性剤は、洗浄性能、抑泡性、被洗浄物への油の再付着防止性の点から、下記の(1)~(6)に示す組み合わせで用いることが好ましい。
(1)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、炭素数6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~15モルとPO1~50モルとを付加しEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、トリメチロールプロパンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加した多価アルコールのEO,PO付加物とからなる3種の組み合わせ。
(2)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、炭素数6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~15モルとPO1~50モルとを付加しEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、グリセリンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加したグリセリンのEO,PO付加物とからなる3種の組み合わせ。
(3)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、平均分子量が500~10,000の範囲にありEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるプルロニック型ブロックポリマーあるいは平均分子量が500~10,000の範囲にありEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるリバースプルロニック型ブロックポリマーと、トリメチロールプロパンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加した多価アルコールのEO,PO付加物とからなる3種の組み合わせ。
(4)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、トリメチロールプロパンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加した多価アルコールのEO,PO付加物と、グリセリンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加したグリセリンのEO,PO付加物とからなる3種の組み合わせ。
(5)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、トリメチロールプロパンにEOを3~45モルとPO15~120モルとを付加した多価アルコールのEO,PO付加物と、ソルビタン脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種とからなる3種の組み合わせ。
(6)炭素数が6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~20モルとPO1~20モルとを付加しEO/POの質量比が0.5~2の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、炭素数6~18の直鎖または分岐のアルコールにEOを1~15モルとPO1~50モルとを付加しEO/POの質量比が0.05~0.5の範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとからなる2種の組み合わせ。
上記非イオン界面活性剤を用いる場合、その含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して1~10質量%の範囲内に設定されることが好ましく、洗浄性およびコスト面から2~5質量%の範囲内に設定することがより好ましい。すなわち、非イオン界面活性剤の含有量が少なすぎると所望の洗浄性の向上効果を得られにくい傾向があり、その結果、洗浄剤組成物をコンパクトなものすることができずコスト面で不利になるおそれがある、一方、非イオン界面活性剤の含有量が多すぎると、全体としてのバランスが悪くなるとともに、他成分との相乗効果がそれ以上得られない傾向がみられる。
<任意成分:有機リン系キレート剤>
上記有機リン系キレート剤としては、例えば、エタン-1,1-ジホスホン酸塩、エタン-1,1,2-トリホスホン酸塩、エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸塩およびその誘導体、エタンヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸化合物、またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、もしくはエタノールアミン塩、2-ホスホノブタン-1,2-ジカルボン酸、1-ホスホノブタン-2,3,4-トリカルボン酸、α-メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸化合物、またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、もしくはエタノールアミン塩を用いることができる。なかでも、アルカリ金属塩が好ましく用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
<任意成分:高分子電解質重合体>
上記高分子電解質重合体は、金属イオン封鎖能、スレッシュホールド効果、水不溶性物質の分散性能、汚れの再付着防止性および洗浄性能の向上を目的として用いられるものであり、例えば、アクリル酸重合体およびその塩、マレイン酸重合体およびその塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体およびその塩、ポリ-α-ヒドロキシアクリル酸およびその塩、アクリル酸-マレイン酸系-ポリエチレングリコール共重合体およびその塩、オレフィン-マレイン酸共重合体およびその塩があげられる。これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩があげられるが、なかでも、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく用いられる。
特に、金属イオン封鎖能、汚れの再付着防止性および洗浄性能の点から、ポリマレイン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸-マレイン酸共重合体のナトリウム塩、ポリ-α-ヒドロキシアクリル酸ナトリウム、アクリル酸-マレイン酸系-ポリエチレングリコール共重合体、オレフィン-マレイン酸共重合体のナトリウム塩が好ましく用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
マレイン酸重合体、アクリル酸重合体、マレイン酸とアクリル酸との共重合体の塩は、市販品を用いてもよいが、例えば、ポリマレイン酸ナトリウムであれば、ポリマレイン酸に、事前に、水酸化ナトリウムを添加(中和反応)することにより、適宜調製することができる。よって、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを加える場合には、任意の比で、ポリマレイン酸ナトリウムとポリマレイン酸カリウムとの混合物を得ることができる。
そして、マレイン酸重合体、アクリル酸重合体およびその塩の平均分子量は、600~15,000のものが好適に用いられ、特に好ましくは1,000~15,000のものが用いられる。また、マレイン酸とアクリル酸の共重合体およびその塩の平均分子量としては、1,000~100,000のものが好適に用いられ、特に好ましくは3,000~80,000のものが用いられる。上記重合体および共重合体の塩は、全てが中和された塩であっても、部分的に中和された塩であってもよい。
上記高分子電解質重合体を用いる場合、その含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して0.2~10質量%の範囲内に設定されることが好ましく、他成分とのバランスにおける金属イオン封鎖能、スレッシュホールド効果、水不溶性物質の分散性能、汚れの再付着防止効果や洗浄性能の点から、0.5~7質量%の範囲に設定されることがより好ましい。すなわち、高分子電解質重合体の含有量が少なすぎると、所望の再付着防止効果や洗浄性能を得られにくい傾向がみられ、また、高分子電解質重合体の含有量が多すぎると、全体としてのバランスが悪くなり、貯蔵安定性が低下するとともに、他成分との相乗効果がそれ以上得られない傾向がみられる。
<任意成分:防錆剤>
上記防錆剤としては、特に限定するものではないが、銅または銅合金に対する腐食防止剤が好ましく、トリアゾールまたはその誘導体、ベンゾイミダゾールまたはその誘導体およびベンゾチアゾールまたはその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。このようなものとしては、例えば、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、5-ドデシルベンゾトリアゾール、5-オクチルベンゾトリアゾール、5-ヘキシルベンゾトリアゾール、5-ブチルベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール(4-カルボキシベンゾトリアゾール、5-カルボキシベンゾトリアゾール)、カルボキシベンゾトリアゾールメチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールブチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールヘキシルエステル、ベンゾトリアゾールオクチルエステル、ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、チアゾリルベンゾイミダゾール、チアベンダゾール、ベンゾチアゾール、2-メチルベンゾチアゾール、2-アミノベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記防錆剤を用いる場合、その含有量は、洗浄剤組成物全体質量に対して0.2~10質量%の範囲内に設定されることが好ましく、0.1~2.0質量%の範囲に設定されることがより好ましく、0.5~1.0質量%の範囲に設定されることがさらに好ましい。すなわち、防錆剤の含有量が少なすぎると、銅、銅合金への防錆効果が充分に得られない傾向がみられ、防錆剤の含有量が多すぎると、他成分とのバランスが悪くなり、貯蔵時の安定性が悪化する傾向がみられる。
本発明の洗浄剤組成物は、前記必須成分(A)~(E)と、必要に応じて配合されるこれらの成分を用いて、通常の、洗浄剤組成物を調製する方法にしたがって調製することができる。組成物の最終形態は、塊状の固形であってもよいし、粉状や粒状であってもよい。また、水を加えることによって液体洗浄剤組成物として調製することもできる。本発明の洗浄剤組成物を液体洗浄剤組成物とする場合、通常、水は系の調整バランスとして配合されるものであり、成分の一つとなる。
このようにして得られた本発明の洗浄剤組成物は、下記の(A)~(E)成分を含有している。
(A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)。
(B)重炭酸塩。
(C)水溶性キレート剤。
(D)水溶性酸化防止剤。
(E)水酸化カリウム。
この構成によれば、重炭酸塩および酸化防止剤を、特定の珪酸アルカリ金属塩、水溶性キレート剤、水酸化カリウムとともに併用しているため、強アルカリ、かつ、水溶性のキレート剤を多く含有する洗浄剤組成物であっても、アルミニウムの腐食を抑制することができ、洗浄対象とする食器類の材質を細かく確認する必要がなくなり使い勝手がよい。しかも、高い洗浄力とスケール生成の抑制を行うことができるため、低濃度でもばらつきのない仕上がりを達成できる。また、リン酸塩を必須の構成としないため、無リンの製品を実現することができ、環境への配慮に優れたものにできる。
そして、本発明の洗浄剤組成物は、ガラス、陶磁器、金属、プラスチック等の食器の洗浄用途に適しているだけでなく、各種製造工場,加工工場等における器具や容器、流通に用いられるプラスチックコンテナ等の洗浄用途にも使用可能である。特に、ホテル、レストラン、学校、病院、飲食店、給食会社、会社の食堂等における自動食器洗浄機に好適に用いることができる。
なお、本発明の洗浄剤組成物は、汚れの種類や汚れの量(程度)、洗浄に用いられる水の水質等を考慮して、通常、0.02~0.5質量%水溶液(洗浄剤水溶液)として、自動食器洗浄機に供給することにより、対象物に対して、優れた仕上がり効果を得ることができる。
ちなみに、本発明の洗浄剤組成物の0.05質量%水溶液のpHは、10.5以上であることが好ましく、pH10.8以上11.8未満であることがより好ましい。すなわち、pHが高い程、より高い洗浄力が期待でき、pHが低くなるとそれに伴い洗浄力も低下するとともに、食器洗浄機内の衛生環境に悪影響を与える傾向がみられるためである。ただし、pH11.8以上であると、アルミニウムへの影響がより強くなる傾向がみられる。なお、本発明において、0.05質量%水溶液の25℃におけるpHは、JIS(Z-8802「pH測定方法」)に従って測定される値である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例・比較例に先立って、下記の成分を準備した。準備した各成分とその有効純分(%)の詳細は、下記の通りであり、表1~5中の数値は、各成分を純分で示したものである。なお、水は、イオン交換水を用いている。
<(A)珪酸アルカリ金属塩>
・a-1:無水メタケイ酸ナトリウム(純分96%)Na2O/SiO2=1/1
商品名:無水メタ珪酸ナトリウム(日本化学工業社製)
・a-2:メタ珪酸ナトリウム(純分57%)Na2O/SiO2=1/1
商品名:メタエース5(三宝化学工業社製)
<(A)以外の珪酸アルカリ金属塩>
・a’-3:オルソ珪酸ナトリウム(純分65%)Na2O/SiO2=2/1
商品名:ネオオルソ65(広栄化学工業社製)
・a’-4:1号珪酸ナトリウム(純分77%)Na2O/SiO2=1/2
商品名:粉末珪酸ソーダ1号(日本化学工業社製)
<(B)重炭酸塩>
・b-1:炭酸水素ナトリウム(純分99%)
商品名:重炭酸ナトリウム(トクヤマ社製)
・b-2:炭酸水素カリウム(純分99.3%)
商品名:炭酸水素カリウム(ナカライテスク社製)
<(C)水溶性キレート剤>
・c-1:ニトリロ三酢酸酸ナトリウム(純分92%)
商品名:クレワットPC-C3(ナガセケムテックス社製)
・c-2:メチルグリシンジ酢酸ナトリウム(純分76%)
商品名:トリロンM Granules SG(BASF社製)
・c-3:クエン酸三ナトリウム(純分99%)
商品名:クエン酸ナトリウムH(扶桑化学工業社製)
・c-4:トリポリリン酸ナトリウム(純分97%)
商品名:トリポリリン酸ソーダ(下関三井社製)
<(D)水溶性酸化防止剤>
・d-1:二亜硫酸二カリウム(純分100%)
商品名:メタカリ(大東化学社製)
・d-2:二亜硫酸ナトリウム(純分100%)
商品名:無水重亜硫酸ソーダ(大東化学社製)
・d-3:L-アスコルビン酸ナトリウム(純分98%)
商品名:L-アスコルビン酸ナトリウム(ナカライテスク社製)
<(E)水酸化カリウム>
・e-1:水酸化カリウム(純分95%)
商品名:フレーク苛性カリ(東亜合成社製)
<任意成分>
・非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン直鎖アルキル(エーテル)とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの混合物
・有機リン系キレート剤:1-ヒドロキシエチリデン―1,1-ジホスホン酸4ナトリウム塩(純分85%)
商品名:Dequest 2016D(イタルマッチジャパン社製)
・高分子電解質重合体:ポリアクリル酸ナトリウム(純分92%)
商品名:Acusol 445NG(ダウケミカル社製)
・防錆剤:1-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノメチル-4-メチル-1H-ベンゾトリアゾールと1-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノメチル-5-メチル-1H-ベンゾトリアゾールの混合物(純分80%)
商品名:ベルゾンTT-250A(大和化成社製)
[実施例1~22、比較例1~11]
後記の表1~5に示す組成(各表の数値の単位は質量%である)の洗浄剤組成物を調製し、洗浄性(業務用の自動食器洗浄機を使用した擬似汚れの洗浄性能)、スケール防止性(人工硬水を使用したスケール抑制試験)およびアルミニウムへの防食性(試験片を使用した腐食試験)について評価した。また、それらの0.05質量%水溶液を作製し、そのpHを測定した。これらの結果を下記の表1~5に併せて示す。
なお、各項目の試験方法、評価方法は、下記に示すとおりである。
〔洗浄性〕
・試験方法
調製された洗浄剤組成物を業務用の自動食器洗浄機(DW-DR61、三洋電機社製)
に投入し、下記の運転条件で運転した。そして、下記の被洗浄物である磁器皿または茶碗を10枚一組として洗浄し、その洗浄性能を下記の評価基準に基づいて評価した。
なお、汚れとして、牛脂汚れ、および卵黄汚れの2種類を用意し、それぞれの汚れに対し洗浄評価を行った。
*運転条件
洗剤濃度 :0.05質量%
洗浄温度 :60℃
すすぎ温度 :80℃
洗浄コース :標準洗浄サイクル(洗浄:43秒、すすぎ:15秒)
水道水の硬度:(CaCO3として)60mg/L
牛脂汚れ:油脂汚れに対する評価を行うために牛脂を準備し、直径25cmの磁器皿に、精製牛脂を4g/枚となるように付着させたものを用いた。
卵黄汚れ:タンパク質汚れに対する評価を行うために卵黄を準備し、直径25cmの磁器皿に鶏卵の卵黄を4g/枚となるように付着させ、常温で1時間乾燥させ、洗浄直前に30分間40℃のお湯にて浸漬したものを用いた。
・評価基準
牛脂汚れについては、オイルレッド液を洗浄後の磁器皿に塗布し、卵黄汚れについては、そのまま目視にて以下のように汚れ除去具合を判定した。
◎:90%以上の汚れ除去。
○:70%以上で90%未満の汚れ除去。
△:50%以上で70%未満の汚れ除去。
×:50%未満の汚れ除去。
〔スケール防止性:人工硬水を使用したスケール生成抑制試験〕
・試験方法
洗浄剤組成物を、人工硬水(硬度150ppm)を用い、0.05質量%濃度にそれぞれ希釈して、試験液を作製した。この試験液を、容量100mLの比色管に50mLを注ぎ、インキュベーター(IS800,ヤマト科学社製)により60℃で4時間保持した後、試験液および比色管を目視で観察し、下記の基準に基づいてスケール防止性を評価した。なお、スケールには、試験液に浮遊するものと、比色管底部および側部に付着するものとがあるが、いずれも評価対象とした。
・評価基準
◎:非常によい(スケールの生成が全くなかった)。
○:よい(スケールの生成がほとんどなかった)。
△:可(スケールの生成が認められたが、問題とならないレベルであった)。
×:悪い(スケールの付着が著しく、問題となるレベルであった)。
〔アルミニウム防食性〕
・試験方法
洗浄剤組成物に水を加えて0.10質量%水溶液を作製し、容量200mlのポリプロピレンボトルに上記0.10質量%水溶液100mlを注ぎ、そこにアルミニウムの試験片[A1050P(0.8mm×20mm×50mm)]を浸漬し、60℃で1時間保持した後、単位面積当たりの減少質量を計算して腐食率(g/m2・h)を求め、下記の評価基準に基づいてアルミニウム防食性を評価した。
・評価基準
◎…0.8未満(g/m2・h):アルミニウムへの影響はなし。
○…0.8以上1.5未満(g/m2・h):アルミニウムへの影響はほとんどなし。
△…1.5以上3.3未満(g/m2・h):アルミニウムへの影響がある。
×…3.3以上(g/m2・h):アルミニウムへの影響が著しくある。
〔pH(0.05質量%、25℃)〕
・測定方法
pHメーター(pH METER F-12、堀場製作所社製)を用いて、JIS Z-8802:1984にしたがって、調製された洗浄剤組成物の濃度0.05質量%水溶液の25℃におけるpH値を測定した。
◎:10.5以上11.8未満
○:11.8以上
×:10.5未満
Figure 2022121985000001
Figure 2022121985000002
Figure 2022121985000003
Figure 2022121985000004
Figure 2022121985000005
上記の結果から、実施例1~22では、どの評価項目に対しても概ね優れた評価が得られていることがわかる。一方、(A)~(E)成分のいずれかが含まれていない比較例1~11は、いずれかの評価項目において「×」の評価があり、洗浄力、スケール生成抑制能、アルミニウムに対する腐食を抑制能のいずれかに問題があることがわかる。
本発明は、アルミニウムに対する腐食抑制能と、洗浄性能およびスケール生成抑制能を兼ね備えた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物に利用することができる。

Claims (4)

  1. 下記の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
    (A)M2O/Si2=1/1(モル比)である珪酸アルカリ金属塩(Mはアルカリ金属を示す)。
    (B)重炭酸塩。
    (C)水溶性キレート剤。
    (D)水溶性酸化防止剤。
    (E)水酸化カリウム。
  2. 上記(B)成分である重炭酸塩が、重炭酸ナトリウムおよび重炭酸カリウムの少なくとも一方である請求項1記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  3. 上記(C)成分が、アミノカルボン酸塩を含有するものである請求項1または2記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  4. 0.05質量%水溶液の25℃におけるpHが10.5以上である請求項1~3のいずれか一項に記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
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