JP2022110730A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易な処理で高電流化及び高耐圧化を両立することができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供する。【解決手段】半導体装置は、基板と、前記基板の上方に設けられた窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体と、前記バリア層の上方のゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、を有し、前記バリア層は、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を有する。【選択図】図7

Description

本開示は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
窒化物半導体は、高い飽和電子速度及びワイドバンドギャップ等の特徴を有している。このため、これらの特性を利用して窒化物半導体を高耐圧及び高出力の半導体デバイスに適用することについて種々の検討が行われている。例えば、窒化物半導体の一種であるGaNのバンドギャップは3.4eVであり、Siのバンドギャップ(1.1eV)及びGaAsのバンドギャップ(1.4eV)よりも大きい。このため、GaNは、高い破壊電界強度を有しており、高電圧動作及び高出力を得る電源用の半導体デバイスの材料として極めて有望である。
窒化物半導体を用いた半導体デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。例えば、GaN系HEMTでは、GaNをチャネル層、AlGaNをバリア層として用いたAlGaN/GaN-HEMTが注目されている。
GaN系HEMTにおいて、高電流及び高耐圧を両立するために、二次元電子ガス(two-dimensional gas:2DEG)の濃度を変調させる技術が提案されている。
特開2009-10216号公報 特開2008-235347号公報
Influence of surface states on the two-dimensional electron gas in AlGaN/GaN heterojunction field-effect transistors, J. Appl. Phys., 93 No.12, 15 (2003)
しかしながら、従来の技術では、2DEGの濃度の変調のための処理が煩雑であり、簡便な処理で高電流化及び高耐圧化を両立することが困難である。
本開示の目的は、容易な処理で高電流化及び高耐圧化を両立することができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本開示の一形態によれば、基板と、前記基板の上方に設けられた窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体と、前記バリア層の上方のゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、を有し、前記バリア層は、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を有する半導体装置が提供される。
本開示によれば、容易な処理で高電流化及び高耐圧化を両立することができる。
第1実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 第2実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1参考例に係る半導体装置を示す断面図である。 第2参考例に係る半導体装置を示す断面図である。 電界強度の分布を示す図である。 ゲート電圧と電流との関係を示す図である。 第3実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。 第4実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。 第5実施形態に係る電源装置を示す結線図である。 第6実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含む半導体装置に関する。図1は、第1実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
第1実施形態に係る半導体装置100は、図1に示すように、基板110と、基板110の上に形成された窒化物半導体積層構造体120とを有する。窒化物半導体積層構造体120は、核形成層121と、バッファ層122と、チャネル層123と、スペーサ層124と、バリア層125と、キャップ層126とを含む。核形成層121は基板110の上に形成されている。バッファ層122は核形成層121の上に形成されている。チャネル層123はバッファ層122の上に形成されている。スペーサ層124はチャネル層123の上に形成されている。バリア層125はスペーサ層124の上に形成されている。キャップ層126はバリア層125層の上に形成されている。窒化物半導体積層構造体120は半導体積層構造体の一例である。
基板110は、例えばSi基板である。核形成層121は、例えば厚さが150nm~170nmのAlN層である。バッファ層122は、例えばAl組成xが相違する複数のAlGa1-xN層(0.20<x<0.80)を含む。Al組成xは核形成層121側で最も高く、チャネル層123側で最も低くてもよい。バッファ層122の厚さは、例えば400nm~600nmである。チャネル層123は、例えば厚さが800nm~1200nmで不純物の意図的なドーピングが行われていないGaN層(i-GaN層)である。スペーサ層124は、例えば厚さが4nm~6nmで不純物の意図的なドーピングが行われていないAl0.2Ga0.8N層(i-Al0.2Ga0.8N層)である。バリア層125は、例えば厚さが10nm~40nmのn型のAl0.2Ga0.8N層である。バリア層125の材料にInAlGaNが用いられてもよい。キャップ層126は、例えば2nm~15nmのInAlGa1-y-zN層(0.0<y≦1.0、0.0≦z<1.0)である。
窒化物半導体積層構造体120に、素子領域を画定する素子分離領域が形成されており、素子領域内において、スペーサ層124、バリア層125及びキャップ層126にソース用の開口部132及びドレイン用の開口部133が形成されている。開口部132及び開口部133は、チャネル層123の表層部に入り込むように形成されていてもよい。開口部132内にソース電極102が形成され、開口部133内にドレイン電極103が形成されている。ソース電極102及びドレイン電極103は、例えば厚さが10nm~50nmのTa膜及びその上の厚さが100nm~500nmのAl膜を含む。ソース電極102及びドレイン電極103は窒化物半導体積層構造体120にオーミック接触している。
窒化物半導体積層構造体120の上に、ソース電極102及びドレイン電極103を覆う絶縁膜141が形成されている。絶縁膜141は、例えばSi窒化膜である。絶縁膜141には、平面視でソース電極102及びドレイン電極103の間に位置するゲート用の開口部131が形成されており、開口部131を通じて窒化物半導体積層構造体120に接するゲート電極101が絶縁膜141の上に形成されている。ゲート電極101は、例えば厚さが10nm~50nmのNi膜及びその上の厚さが300nm~500nmのAu膜を含み、窒化物半導体積層構造体120にショットキー接触している。ゲート電極101がNi、Pt、Au、Mo、W、Al、Pd若しくはTi又はこれらの2種以上を含有していてもよい。
ゲート電極101は、平面視で、開口部131と重なる部分と、開口部131よりもドレイン電極103側の部分と、ソース電極102側の部分とを有する。平面視で、開口部131よりもドレイン電極103側の部分と、ソース電極102側の部分とは絶縁膜141の上にある。
バリア層125は、平面視でゲート電極101のドレイン電極103側の端部と重なる第1部分に、バリア層125の下面(基板110側の面)から離間したアモルファス領域129を有する。アモルファス領域129はキャップ層126内にも形成されてよい。
半導体装置100では、チャネル層123の上面近傍に二次元電子ガス(2DEG)105が存在する。2DEG105の濃度は、例えばバリア層125内の分極電荷の量に依存し、分極電荷が多い部分の下方ほど高くなる。バリア層125は、アモルファス領域129を除き、結晶化しており、アモルファス領域129には分極電荷が形成されず、分極電荷はバリア層125の結晶化している領域に形成される。また、本実施形態では、バリア層125の厚さが略均一である。従って、アモルファス領域129の直下において、2DEG105の濃度が低くなる。このため、ゲート電極101のドレイン電極103側の端部の近傍における電界集中が抑制され、耐圧が向上する。
また、ゲート電極101よりもソース電極102側では、バリア層125が結晶化しているため、シート抵抗を低く抑えることができる。更に、ゲート電極101よりもドレイン電極103側でも、アモルファス領域129を除き、結晶化しているため、ドレイン電極103側においてもシート抵抗を低く抑えることができる。従って、十分なオン電流を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、高電流化及び高耐圧化を両立することができる。更に、詳細は後述するが、アモルファス領域129は容易な処理によって形成することができる。
なお、スペーサ層124若しくはキャップ層126又はこれらの両方が設けられていなくてもよい。
次に、第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法について説明する。図2~図6は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法を示す断面図である。
まず、図2に示すように、基板110の上に窒化物半導体積層構造体120を形成する。窒化物半導体積層構造体120の形成では、核形成層121と、バッファ層122と、チャネル層123と、バリア層125と、キャップ層126とを、例えば有機金属化学気相堆積(metal organic chemical vapor deposition:MOCVD)法又は分子線エピタキシー(molecular beam epitaxy:MBE)法等の結晶成長法により形成することができる。ここでは、MOCVD法により窒化物半導体積層構造体120を形成することとする。MOCVD法により窒化物半導体積層構造体120を形成する場合、原料ガスとして、例えば、Al源であるトリメチルアルミニウム(TMAl)ガスと、Ga源であるトリメチルガリウム(TMGa)ガスと、In源であるトリメチルインジウム(TMIn)ガスと、N源であるアンモニア(NH)ガスとの混合ガスを用いる。キャリアガスとして水素(H)ガス又は窒素(N)ガスを用いる。成長させる窒化物半導体層の組成に応じて、TMAlガス、TMGaガス及びTMInガスの供給の有無及び流量を適宜設定する。NHガスの流量は、例えば100ccm~10Lm程度とする。
例えば、窒化物半導体積層構造体120を形成する際に、成長圧力は1kPa~100kPa程度、好ましくは約7kPa(50Torr)~約40kPa(300Torr)、成長温度は1000℃~2000℃程度とする。バリア層125の形成により、チャネル層123の上面近傍に2DEG105が発生する。この時点では、2DEG105の濃度は、面内で略均一である。
窒化物半導体積層構造体120の形成後、窒化物半導体積層構造体120に、素子領域を画定する素子分離領域を形成する。素子分離領域の形成では、例えば、素子分離領域を形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを窒化物半導体積層構造体120上に形成し、このパターンをマスクとしてAr等のイオン注入を行う。このパターンをエッチングマスクとして塩素系ガスを用いたドライエッチングを行ってもよい。
次いで、図3に示すように、イオン注入によりキャップ層126及びバリア層125にアモルファス領域129を形成する。イオン注入は、例えば集束イオンビーム(focused ion beam:FIB)装置を用いて行うことができる。注入するイオンは、例えばArイオンである。例えば、加速電圧は10keV~100keV程度とする。加速電圧を10keVとしてArイオンを注入した場合、Arイオンは表面から7μm程度の深さまで侵入し、深さが7μm程度のアモルファス領域129が形成される。イオン注入にSiイオン、Geイオン、Nイオン又はNeイオン等を用いてもよい。
その後、図4に示すように、スペーサ層124、バリア層125及びキャップ層126にソース用の開口部132及びドレイン用の開口部133を形成する。開口部132及び開口部133を、チャネル層123の表層部に入り込むように形成してもよい。開口部132及び開口部133の形成では、例えば、フォトリソグラフィにより開口部132及び開口部133を形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを窒化物半導体積層構造体120上に形成し、このパターンをエッチングマスクとして塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。
続いて、開口部132内にソース電極102を形成し、開口部133内にドレイン電極103を形成する。ソース電極102及びドレイン電極103は、例えばリフトオフ法により形成することができる。すなわち、ソース電極102及びドレイン電極103を形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを形成し、このパターンを成長マスクとして蒸着法により金属膜を形成し、このパターンをその上の金属膜と共に除去する。金属膜の形成では、例えば、Ta膜を形成し、その上にAl膜を形成する。次いで、例えば、窒素雰囲気中にて400℃~1000℃(例えば550℃)で熱処理を行い、オーミック特性を確立する。
次いで、図5に示すように、窒化物半導体積層構造体120の上に、ソース電極102及びドレイン電極103を覆う絶縁膜141を形成する。絶縁膜141は、例えばプラズマCVD法により形成することができる。絶縁膜141は、原子層堆積(atomic layer deposition:ALD)法又はスパッタ法により形成してもよい。
その後、絶縁膜141にゲート用の開口部131を形成する。開口部131の形成では、例えば、フォトリソグラフィにより開口部131を形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを絶縁膜141の上に形成し、このパターンをエッチングマスクとして弗素系ガス又は塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。ドライエッチングに代えて、弗酸又はバッファード弗酸等を用いたウェットエッチングを行ってもよい。
続いて、図6に示すように、開口部131を通じて窒化物半導体積層構造体120に接するゲート電極101を絶縁膜141の上に形成する。ゲート電極101は、例えばリフトオフ法により形成することができる。すなわち、ゲート電極101を形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを形成し、このパターンを成長マスクとして蒸着法により金属膜を形成し、このパターンをその上の金属膜と共に除去する。金属膜の形成では、例えば、Ni膜を形成し、その上にAu膜を形成する。
このようにして、第1実施形態に係る半導体装置100を製造することができる。
本実施形態では、イオン注入によりアモルファス領域129を形成する。従って、容易に所望の位置にアモルファス領域129を形成することができる。また、FIB装置を用いてイオン注入を行う場合には、マスクを形成及び除去等の処理が不要となる。
なお、ソース電極102及びドレイン電極103を形成した後にアモルファス領域129を形成してもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、主としてアモルファス領域の構成の点で第1実施形態と相違する。図7は、第2実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
第2実施形態に係る半導体装置200では、図7に示すように、バリア層125がアモルファス領域129に代えてアモルファス領域229を有する。アモルファス領域229は、バリア層125の、平面視で開口部131のドレイン電極103側の壁面と重なる位置からドレイン電極103側の領域の全体にわたって形成されている。アモルファス領域229は、アモルファス領域129と同様に、バリア層125の下面から離間している。アモルファス領域229の深さは一定ではなく、アモルファス領域229は、ドレイン電極103側からゲート電極101側にかけて深くなっている。例えば、アモルファス領域229の深さは連続的に変化している。アモルファス領域229の深さが段階的に変化していてもよい。アモルファス領域229はキャップ層126内にも形成されてよい。
他の構成は第1実施形態と同様である。
第2実施形態によっても、第1実施形態と同様に、高電流化及び高耐圧化を両立することができる。また、ゲート電極101のドレイン電極103側において、2DEG105の濃度を連続的に変化させることができる。更に、後述のように、アモルファス領域229は容易な処理によって形成することができる。
次に、第2実施形態に係る半導体装置200の製造方法について説明する。図8は、第2実施形態に係る半導体装置200の製造方法を示す断面図である。
まず、第1実施形態と同様にして、窒化物半導体積層構造体120及び素子分離領域の形成までの処理を行う(図2参照)。次いで、図8に示すように、イオン注入によりキャップ層126及びバリア層125にアモルファス領域229を形成する。イオン注入は、例えばFIB装置を用いて行うことができる。注入するイオンは、例えばArイオンである。例えば、加速電圧は10keV~100keV程度とする。第2実施形態では、例えば、ドレイン電極103を形成する予定の領域側からゲート電極101を形成する予定の領域側にかけて集束イオンビームを照射する位置を移動させながら、イオン注入を行う。また、照射位置の移動にあわせて、加速電圧を連続的に上昇させる。この結果、図8に示すように、ドレイン電極103を形成する予定の領域側からゲート電極101を形成する予定の領域側にかけて深くなるアモルファス領域229が形成される。イオン注入にSiイオン、Geイオン、Nイオン又はNeイオン等を用いてもよい。
その後、第1実施形態と同様にして、開口部132及び開口部133の形成以降の処理を行う。
このようにして、第2実施形態に係る半導体装置200を製造することができる。
本実施形態では、イオン注入によりアモルファス領域229を形成する。従って、容易に所望の位置にアモルファス領域229を形成することができる。また、FIB装置を用いてイオン注入を行うことで、2DEG105の濃度を連続的に変化させることができる。
ここで、第2実施形態の特性のシミュレーションの結果について、2つの参考例(第1参考例、第2参考例)と比較しながら説明する。図9は、第1参考例に係る半導体装置を示す断面図であり、図10は、第2参考例に係る半導体装置を示す断面図である。
第1参考例に係る半導体装置800では、図9に示すように、キャップ層126及びバリア層125にアモルファス領域229が形成されておらず、2DEG105の濃度がソース電極102近傍からドレイン電極103近傍にかけて略均一である。他の構成は第2実施形態と同様である。
第2参考例に係る半導体装置900では、図10に示すように、絶縁膜141がゲート電極101よりもソース電極102側のみに設けられ、ゲート電極101よりもドレイン電極103側では、絶縁膜141に代えて絶縁膜941が設けられている。絶縁膜941はバリア層125の歪を緩和させる作用を有しており、ゲート電極101よりもドレイン電極103側では、ソース電極102側よりも2DEG105の濃度が低くなっている。他の構成は第2実施形態と同様である。
シミュレーションでは、ゲート電極101のドレイン電極103側の端部の下方における電界強度を計算した。また、ゲート電圧と、ソース電極102とドレイン電極103との間を流れる電流との関係も計算した。これらの結果を図11及び図12に示す。図11は、電界強度の分布を示す図である。図12は、ゲート電圧と電流との関係を示す図である。
図11に示すように、第2実施形態及び第2参考例によれば、第1参考例よりも電界強度を緩和できる。従って、高耐圧化が可能である。なお、図11中の横軸の0は、ドレイン電極103側の端部におけるゲート電極101と絶縁膜141との間の界面に相当する。また、図12に示すように、第2実施形態によれば、ゲート電圧が0V超の範囲で第2参考例よりも高い電流が得られる。従って、高電流化が可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、HEMTのディスクリートパッケージに関する。図13は、第3実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。
第3実施形態では、図13に示すように、第1~第2実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置1210の裏面がはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてランド(ダイパッド)1233に固定されている。また、ドレイン電極103が接続されたドレインパッド1226dに、Alワイヤ等のワイヤ1235dが接続され、ワイヤ1235dの他端が、ランド1233と一体化しているドレインリード1232dに接続されている。ソース電極102に接続されたソースパッド1226sにAlワイヤ等のワイヤ1235sが接続され、ワイヤ1235sの他端がランド1233から独立したソースリード1232sに接続されている。ゲート電極101に接続されたゲートパッド1226gにAlワイヤ等のワイヤ1235gが接続され、ワイヤ1235gの他端がランド1233から独立したゲートリード1232gに接続されている。そして、ゲートリード1232gの一部、ドレインリード1232dの一部及びソースリード1232sの一部が突出するようにして、ランド1233及び半導体装置1210等がモールド樹脂1231によりパッケージングされている。
このようなディスクリートパッケージは、例えば、次のようにして製造することができる。まず、半導体装置1210をはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてリードフレームのランド1233に固定する。次いで、ワイヤ1235g、1235d及び1235sを用いたボンディングにより、ゲートパッド1226gをリードフレームのゲートリード1232gに接続し、ドレインパッド1226dをリードフレームのドレインリード1232dに接続し、ソースパッド1226sをリードフレームのソースリード1232sに接続する。その後、トランスファーモールド法にてモールド樹脂1231を用いた封止を行う。続いて、リードフレームを切り離す。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、HEMTを備えたPFC(Power Factor Correction)回路に関する。図14は、第4実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。
PFC回路1250には、スイッチ素子(トランジスタ)1251、ダイオード1252、チョークコイル1253、コンデンサ1254及び1255、ダイオードブリッジ1256、並びに交流電源(AC)1257が設けられている。そして、スイッチ素子1251のドレイン電極と、ダイオード1252のアノード端子及びチョークコイル1253の一端子とが接続されている。スイッチ素子1251のソース電極と、コンデンサ1254の一端子及びコンデンサ1255の一端子とが接続されている。コンデンサ1254の他端子とチョークコイル1253の他端子とが接続されている。コンデンサ1255の他端子とダイオード1252のカソード端子とが接続されている。また、スイッチ素子1251のゲート電極にはゲートドライバが接続されている。コンデンサ1254の両端子間には、ダイオードブリッジ1256を介してAC1257が接続される。コンデンサ1255の両端子間には、直流電源(DC)が接続される。そして、本実施形態では、スイッチ素子1251に、第1~第2実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置が用いられている。
PFC回路1250の製造に際しては、例えば、はんだ等を用いて、スイッチ素子1251をダイオード1252及びチョークコイル1253等に接続する。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、サーバ電源に好適な、HEMTを備えた電源装置に関する。図15は、第5実施形態に係る電源装置を示す結線図である。
電源装置には、高圧の一次側回路1261及び低圧の二次側回路1262、並びに一次側回路1261と二次側回路1262との間に配設されるトランス1263が設けられている。
一次側回路1261には、第4実施形態に係るPFC回路1250、及びPFC回路1250のコンデンサ1255の両端子間に接続されたインバータ回路、例えばフルブリッジインバータ回路1260が設けられている。フルブリッジインバータ回路1260には、複数(ここでは4つ)のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dが設けられている。
二次側回路1262には、複数(ここでは3つ)のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cが設けられている。
本実施形態では、一次側回路1261を構成するPFC回路1250のスイッチ素子1251、並びにフルブリッジインバータ回路1260のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dに、第1~第2実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置が用いられている。一方、二次側回路1262のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cには、シリコンを用いた通常のMIS型FET(電界効果トランジスタ)が用いられている。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、HEMTを備えた増幅器に関する。図16は、第6実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
増幅器には、ディジタル・プレディストーション回路1271、ミキサー1272a及び1272b、並びにパワーアンプ1273が設けられている。
ディジタル・プレディストーション回路1271は、入力信号の非線形歪みを補償する。ミキサー1272aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号とをミキシングする。パワーアンプ1273は、第1~第2実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置を備えており、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅する。なお、本実施形態では、例えば、スイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー1272bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路1271に送出できる。この増幅器は、高周波増幅器、高出力増幅器として使用することができる。高周波増幅器は、例えば、携帯電話基地局用送受信装置、レーダー装置及びマイクロ波発生装置に用いることができる。
本開示において、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の構造は上述の実施形態のものに限定されない。例えば、これらが単層から構成されていてもよい。また、これらの形成方法はリフトオフ法に限定されない。更に、オーミック特性が得られるのであれば、ソース電極及びドレイン電極の形成後の熱処理を省略してもよい。ゲート電極の形成後に熱処理を行ってもよい。
基板として、炭化シリコン(SiC)基板、サファイヤ基板、シリコン基板、AlN基板、GaN基板又はダイヤモンド基板を用いてもよい。基板が、導電性、半絶縁性又は絶縁性のいずれであってもよい。
ゲート電極の構造として、上記の実施形態ではショットキー型ゲート構造が用いられているが、MIS(metal-insulator-semiconductor)型ゲート構造が用いられてもよい。
半導体積層構造体に含まれる窒化物半導体の層の組成は、上記の実施形態に記載されたものに限定されない。例えば、InAlN、InGaAlN等の窒化物半導体が用いられてもよい。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
基板と、
前記基板の上方に設けられた窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体と、
前記バリア層の上方のゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、
を有し、
前記バリア層は、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記アモルファス領域は、前記バリア層の前記第1部分よりも前記ドレイン電極側にも設けられていることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
前記アモルファス領域は、前記ドレイン電極側から前記ゲート電極側にかけて深くなっていることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記アモルファス領域の深さは連続的に変化していることを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
(付記5)
前記バリア層は、前記アモルファス領域を除き、結晶化していることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記6)
基板の上方に窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体を形成する工程と、
前記バリア層の上方にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
を有し、
前記半導体積層構造体を形成する工程は、前記バリア層にイオン注入を行うことにより、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記アモルファス領域を、前記バリア層の前記第1部分よりも前記ドレイン電極側にも形成することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記アモルファス領域を、前記ドレイン電極側から前記ゲート電極側にかけて深く形成することを特徴とする付記6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記イオン注入を、集束イオンビーム装置を用いて行うことを特徴とする付記6乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記イオン注入を行う工程において、Arイオン、Siイオン、Geイオン、Nイオン又はNeイオンのイオン注入を行うことを特徴とする付記6乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置を有することを特徴とする増幅器。
(付記12)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置を有することを特徴とする電源装置。
100、200:半導体装置
101:ゲート電極
102:ソース電極
103:ドレイン電極
110:基板
120:窒化物半導体積層構造体
123:チャネル層
125:バリア層
129、229:アモルファス領域

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に設けられた窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体と、
    前記バリア層の上方のゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、
    を有し、
    前記バリア層は、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記アモルファス領域は、前記バリア層の前記第1部分よりも前記ドレイン電極側にも設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記アモルファス領域は、前記ドレイン電極側から前記ゲート電極側にかけて深くなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 基板の上方に窒化物半導体のチャネル層及びバリア層を含む半導体積層構造体を形成する工程と、
    前記バリア層の上方にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記半導体積層構造体を形成する工程は、前記バリア層にイオン注入を行うことにより、平面視で前記ゲート電極の前記ドレイン電極側の端部と重なる第1部分に、当該バリア層の前記基板側の面から離間したアモルファス領域を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記アモルファス領域を、前記バリア層の前記第1部分よりも前記ドレイン電極側にも形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記アモルファス領域を、前記ドレイン電極側から前記ゲート電極側にかけて深く形成することを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記イオン注入を、集束イオンビーム装置を用いて行うことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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