JP2022102292A - 携帯型照明装置 - Google Patents

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Hirokazu Narita
昭典 鈴木
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Abstract

【課題】照射範囲を特定形状とし、且つ、照射範囲内の照度を略均一とし、さらに近距離から遠距離までフォーカス調整不要な携帯型照明装置を提供する。【解決手段】携帯型照明装置1は、光源2と、光源2の光が入射するコリメータ3と、コリメータ3を通過した光が入射し、光の入射側に二次元配列された複数のレンズセル及び入射側のレンズセルのそれぞれと対向して二次元配列された複数の出射側のレンズセルを備えるフライアイレンズ4と、カバープレート5と、筐体10と、光源2に電力を供給する電池収容部6と、を具備する。複数のレンズセルの各々は、矩形又は六角形で、照射形状が矩形又は六角形である。【選択図】図1

Description

本発明は、携帯型照明装置に関する。
従来、特定形状のマスクを用いて、光の照射範囲を特定形状にし、レンズアレイを用いて、その照射範囲内の光の照度を略均一にしている携帯型照明装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許4625837号公報
しかし、従来技術の携帯型照明装置は、照射範囲を特定形状にするために、光路中にマスクを配置し、さらにマスクの像を結像させる結像レンズが用いられている。このため、携帯型照明装置からの距離が異なる照射位置に特定形状の光を照射する場合、結像レンズの位置を移動させる必要がある。
本発明は、照射範囲を特定形状とし、且つ照射範囲内の照度を略均一とし、さらに近距離から遠距離までフォーカス調整不要な携帯型照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、光源と、前記光源の光が入射するコリメータと、前記コリメータを通過した光が入射するフライアイレンズであって、光の入射側に二次元配列された複数のレンズセル、及び、入射側の前記レンズセルのそれぞれと対向して二次元配列された複数の出射側のレンズセルを備えるフライアイレンズと、を具備し、それぞれのレンズセルが矩形又は六角形で、照射形状が矩形又は六角形の携帯型照明装置を提供する。
入射側及び出射側のそれぞれの前記レンズセルは、一辺のサイズが500μm以下で、隣り合うレンズセル間において、一方のレンズセルのレンズ有効部と他方のレンズセルのレンズ有効部との間の距離が10μm以下であることが好ましい。
一列に並ぶレンズセルと、前記一列と隣り合う列に並ぶレンズセルとの間の隙間は、前記列が並ぶ方向と直交する方向の位置のばらつきが3μm以下であることが好ましい。
携帯型照明装置から出射された光が照射されている位置において、照度が最大値の75%以上の範囲を主照射範囲としたときに、照度が最大値の5%から前記主照射範囲になるまでの幅が、前記主照射範囲の幅の20%以内であることが好ましい。
前記主照射範囲が矩形で、前記矩形の一辺方向の発散角が30°~45°で、他辺方向の発散角が20°~30°であることが好ましい。
前記フライアイレンズの光の出射側に、前記フライアイレンズで成形された光に光学作用を加える光学部材を含まないことが好ましい。
前記フライアイレンズの光の出射側に、光を成型又は均一化するための光学部材を含まないことが好ましい。光を成型又は均一化するための光学部材を含まない場合、より小型化の携帯型照明装置を提供することができる。
前記光源と、前記コリメータと、前記フライアイレンズとが筐体内に保持され、前記筐体における前記フライアイレンズの光の出射側に、防塵カバーが配置されていることが好ましい。
前記フライアイレンズの光の出射側に、前記光源との距離が可変なレンズを備え、前記レンズと前記光源との距離を変更することによって発散角を拡大可能なズーム機能を有してもよい。ズーム機能を有することで、照射範囲を可変でき、より用途に合わせた携帯型照明装置を提供することができる。
前記ズーム機能の作動に伴い、照度が変化することが好ましい。
前記光源は、可視光、赤外線又は紫外線を発生させる光源であることが好ましい。
本発明によれば、照射範囲を特定形状とし、且つ照射範囲内の照度を略均一とし、さらに近距離から遠距離までフォーカス調整不要な携帯型照明装置を提供することができる。
第1実施形態の携帯型照明装置1の基本光学系を示す概略図である。 フライアイレンズ4を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(b)の部分Aの拡大図である。 フライアイレンズ4の拡大写真であり、(a)は実施形態、(b)は比較形態である。 屈折率が異なる種々の材料によりフライアイレンズ4を設計した場合の、軸上厚、レンズセル40の曲率半径、立上がり角度を示す表である。 図2(c)のB部の拡大図であり、図中実線は実施形態、点線は比較形態である。 隣り合うレンズセル40間の隙間の直進性を測定したグラフである。 携帯型照明装置1から距離2mの位置にスクリーンを配置したときのスクリーンに照射された光の照度パターンの写真であり、(a)は実施形態の携帯型照明装置1、(b)は比較形態の携帯型照明装置を用いた場合である。 異なるサイズの携帯型照明装置1のレンズセルの曲率半径R、レンズサイズ、軸上厚を示す表である。 実施形態の携帯型照明装置1から4m先のスクリーンに照射された光の照射パターンのシミュレーション結果を示した図である。 図9のX方向の照度を示すグラフである。 変形形態のレンズセル40を示す図である。 第2実施形態の携帯型照明装置201の基本光学系を示す概略図である。 (a)は、第1実施形態における照射パターンのシミュレーション結果を示したものであり、(b)から(d)は、フライアイレンズ4の外面とズームレンズ210との内面と距離Lを5~50mmの範囲で変化させた場合のスクリーン上における照射パターンのシミュレーション結果を示したものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の携帯型照明装置1について説明する。図1は第1実施形態の携帯型照明装置1の基本光学系を示す概略図である。
携帯型照明装置1は、いわゆる懐中電灯であり、光軸方向に順に、光源2と、コリメータ3と、フライアイレンズ4と、カバープレート5とを備え、これらは筐体10内に保持されている。また、筐体10内には光源2に電力を供給する電池収容部6が設けられている。
(光源2)
光源2は、例えば、可視光、赤外線、紫外線等を発生させる光源であり、発光ダイオード等の固体光源やランプなどである。
(コリメータ3)
コリメータ3は、レンズ又はリフレクタであって、光源2から出射した光を概略平行光とする。実施形態でコリメータ3はリフレクタ兼レンズで、カップ状の鏡面を有し、光源2から出射した光を反射と集光を用いて、一定範囲の略平行光とする。
(カバープレート5)
カバープレート5は、透明樹脂製で、筐体10の出射側の開口に設けられている。
カバープレート5により、筐体内への塵埃や水の侵入が防止され、携帯型照明装置1の耐久性と耐環境性が確保される。
(フライアイレンズ4)
図2は、フライアイレンズ4を説明する図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図、図2(c)は図2(b)の部分Aの拡大図である。図3(a)に実施形態のフライアイレンズ4、図3(b)に比較形態のフライアイレンズ4´の拡大写真を示す。
(フライアイレンズ4の構成)
図2(c)に示すように、フライアイレンズ4は、コリメータ3からの光の入射側に二次元配列された複数のレンズセル40aと、入射側のレンズセル40のそれぞれと対向して出射側に二次元配列された複数のレンズセル40bと、を備える。レンズセル40aとレンズセル40bとは、1枚の板状の部材両面にそれぞれ配置され、同形状であり、区別して説明する必要のない場合、レンズセル40として説明する。
フライアイレンズ4は、入射側のレンズセル40aにより光束を分割し、出射側のレンズセル40bによりそれぞれの光束を照射領域に導くものである。また、照射領域での光束の形状は、レンズセル40の形状に対応した矩形形状となる。
フライアイレンズ4を用いることで、光源の輝度むらを分散させることができるので、照射面で一様な照度分布を得ることができる。
(フライアイレンズ4の材料)
図4は、屈折率が異なる種々の材料によりフライアイレンズ4を設計した場合の、軸上厚(μm)、レンズセル40の曲率半径R、突状となるレンズセル40の縁部での立上がり角度(θ°)を示す表である。
図4に示すように、屈折率が異なるとレンズセル40の形状が変化し、屈折率が低いほど、立上がり角度θが大きくなる。実施形態では、ガラス成型での型製作の容易さや成形時の離形性、型耐久性を考慮し、レンズセル40(フライアイレンズ4)の材料として立上がり角度θの小さい低融点ガラスであるVC82を用いる。
(フライアイレンズ4のサイズ)
図3(a)に示すように、実施形態のフライアイレンズ4は、例えばアスペクト比6:4といった複数の矩形のレンズセル40が、縦横に二次元に整列配置されて構成されている。そして、実施形態のフライアイレンズ4は、サイズの小さい、いわゆるマイクロフライアイレンズで、図2(a)で示すように全体形状として略矩形で、一辺の大きさは10mm~30mmであり、実施形態では20mmである。
(レンズセル40のサイズ)
フライアイレンズ4内のそれぞれのレンズセル40のサイズ(ピッチ)は、500μm以下が好ましく、400μm以下がより好ましく、実施形態では330μm×220μmである。レンズセル40を横330μm縦220μmのアスペクト比6:4とすると、Φ26の光束内に7300個のレンズセルが配置される。なお、レンズセル40の一辺のサイズは、実施形態においてフライアイレンズ4の一辺の大きさの1/50~1/100である。
(フライアイレンズ4の軸上厚)
図2(c)に示すように、入射側のレンズセル40aの凸部の頂点と、その入射側のレンズセル40aと対向する出射側のレンズセル40bの凸部頂点との間の距離(軸上厚)は、1000μm以下が好ましい。
実施形態では材料としてVC82を用い、図4に示すように、軸上厚800μm、レンズの曲率半径Rは344μmである。
(比較形態のフライアイレンズ4のサイズ)
以下、従来の一般的なフライアイレンズを比較形態として説明する。
比較形態のフライアイレンズ4´は、図3(b)に示すように、実施形態と同様に、例えばアスペクト比6:4といった複数の矩形のレンズセル40´が、縦横に二次元に整列配置されて構成されている。
しかし、比較形態のフライアイレンズ4´のそれぞれのレンズセル40´のサイズは、実施形態より大きく、例えば1200μm×800μmといった少なくとも一辺が700μm以上である。
比較形態の入射側のレンズセルの凸部の頂点と、その入射側のレンズセルと対向する出射側のレンズセルの凸部頂点との間の距離(軸上厚)は5mm(5,000μm)程度である。
このような比較形態のレンズセル40´は、従来、プロジェクターの光源用途として製作され、光学系の中に拡散板やライトトンネルを併用して光の均一度を向上させたり、アパーチャの稜線を結像させることで矩形外周のエッジを形成する使い方をされている。そのため、レンズセル40´のサイズはあまり小さくなくても機能的に十分であった。
(多数配置)
しかし、携帯型照明装置1等の小型の照明装置においては、フライアイレンズ4のサイズは、例えば20mm角と小さい。この20mm角内に配置できるフライアイレンズの数は、比較形態では448個と少ない。これに対して、実施形態では6600個のセルを配置することができる。
レンズセル40の数も照射光の照度均一化に影響し、多いほど照度均一化に好ましい。
実施形態によると、フライアイレンズ4のサイズが同じでも、比較形態と比べて10倍以上のレンズセル40を配置することができる。また、レンズセル40のサイズも小さい。したがって、軽量化、小型化、且つ照射光の照度均一化とエッジ明瞭化が実現可能である。
(幅d10μm以下)
図5は、図2(c)のB部の拡大図であり、図中実線は実施形態、点線は比較形態である。実施形態では、入射側又は出射側のそれぞれの面内で隣り合うレンズセル40間において、一方のレンズセル40のレンズ有効部と他方のレンズセル40のレンズ有効部との間の幅d、すなわちレンズ非有効部の幅dは10μm以下である。
レンズ有効部とは、レンズセル40における集光に寄与する部分で、レンズ非有効部とは、レンズ有効部の外周部でレンズセル40における集光に寄与せず、光が発散や散乱する部分である。
例えば、比較形態において幅d´は、図5に示すそれぞれのレンズセル40´の頂点を通る断面において、一つのレンズセル40´の輪郭が作るラインの変曲点Pと、その隣のレンズセル40´の輪郭が作るラインの変曲点Pとの間の幅d´(距離)となるが、実施形態は変曲点Pの存在が確認できないレベルであり、光が散乱する部分の幅は10μm以下である。
(幅d10μm以下の効果:直進性)
図6は、図3に示すように、レンズセル40が並ぶ方向をXY方向としたときに、例えばY方向において隣り合うレンズセル40とレンズセル40との間のX方向に延びる隙間の、Y方向の位置のばらつき(直進性)を測定したグラフである。
図6の図中黒丸は図3(a)に示す実施形態のフライアイレンズ4のレンズセル40間の隙間DであるラインCの直進性であり、バツ印は図3(b)に示す比較形態のフライアイレンズ4´のレンズセル40´間の隙間であるラインC´の直進性である。図6の左側端部での隙間の位置をY座標のゼロとし、図中X方向において約1200μm右側へ向かったときの隙間DのY方向の位置をプロットしたものである。
グラフで示すように、比較形態では、隙間D´の位置は約マイナス1.0μm~+5.5μmの範囲にある。すなわち、Y方向の位置の振れ幅m´は約6.5μmである。
これに対して実施形態では、隙間Dの位置は約マイナス1.0~+0.5μmの範囲にある。すなわち、Y方向の位置の振れ幅mは1.5μmである。なお、実施形態では、1.5μmに限らず、3μm以下であればよく、2μm以下であればさらに好ましい。
図7は、携帯型照明装置1から距離2mの位置にスクリーンを配置したときのスクリーンに照射された光の照度パターンの写真であり、(a)は実施形態の携帯型照明装置1、(b)は比較形態の携帯型照明装置を用いた場合である。
図7の写真で示すように、図7(b)の比較形態の場合は、周囲の輪郭がぼやけている。しかし、図7(a)の実施形態の場合は、比較形態と比べて周囲の輪郭が明瞭である。
以上のように、比較形態では、照明範囲の輪郭が実施形態よりぼやけている。これは、隣り合うレンズセル40間の隙間の幅が広く且つ直進性が低いので、散乱光が発生しやすいからであると考えられる。ゆえに、このような比較形態においては照明範囲の輪郭を明瞭にしたい場合、アパーチャ等が配置されていた。
(フォーカスフリー)
しかし、実施形態では、隣り合うレンズセル40間の隙間Dが狭く、直進性が高いので、フライアイレンズの1個1個のレンズの稜線が明瞭である。
したがって、散乱光が発生しにくく、照明範囲の輪郭が明瞭となる。ゆえに、アパーチャを設ける必要がなく、輪郭を結像させるフォーカスレンズも不要である。ゆえに、携帯型照明装置1の軽量化が可能で、コストも削減可能である。
(発散角)
実施形態では、携帯型照明装置1の照射光は矩形であり、照射光の発散角は、横30°~45°、縦20°~30°が好ましい。
人間が情報受容能力に優れる有効視野は、水平30°、垂直20°である。しかし、個人差があることや、視野をスキャンしながら確認することを考慮し、水平30°、垂直20°をベースとしつつ、実施形態では、これよりも広め設定して発散角設計値を横40°、縦27°とした。
実施形態で照射光は、このように横40°、縦27°の矩形パターンであるので、人間が視野範囲として脳内で一括処理できる、上述の有効視野と照射範囲とが略一致している。これにより、警備業務や捜索活動に有効な照明を作ることができる。
なお、実施形態の照射光の発散角の好ましい範囲である横30°~45°、縦20°~30°は、動きが無い、例えば構造物の異常検知のような静止してる場合に好ましい範囲である。
一方、確認したい対象物が周囲に対して動いているようなものの場合には、更に広い照射範囲の、40°~90°が好ましい。この場合の形態については後述する。
(フライアイレンズ4の製造)
フライアイレンズ4を製造する場合、まず、最初に所望の発散角と使用する材料から屈折率を決める。屈折率が決まると、フライアイレンズ4の曲率半径R、レンズサイズ、軸上厚の取り得る組み合わせが定まり、それぞれ比例関係を保った状態で、フライアイレンズ4の形状を決定することが可能になる。
そして、レンズセル40のレンズ間ギャップが10μm以下の型を製作し、ガラスモールド成形装置でフライアイレンズ4を成形する。
なお、図8は、実施形態の携帯型照明装置1と同じ材料で製造した場合の、異なるサイズの携帯型照明装置のレンズセルの曲率半径R、レンズサイズ、軸上厚の例を示す表である。表の中央が実施形態であり、上下が変形形態A及び変形形態Bである。
(実験結果)
図9は、実施形態の携帯型照明装置1から4m先のスクリーンに照射された光の照射範囲のシミュレーション結果を示した図である。図10は、図9のX方向の照度の実測結果を示すグラフである。
図9に示すように実施形態の携帯型照明装置1から4m先のスクリーンに照射された光の照射範囲は、横3200mm、縦2.1mで、レンズセル40と同じ6×4の略矩形形状となった。
また、図10に示すように、携帯型照明装置1から4m先のスクリーンに照射された光は、中心からX方向に約1600mmの位置から光の強度の立下りが始まり、図9に示したシミュレーション結果の横3200mの半分である、設計値通りの値が得られた。
実施形態によると、図10に示すように、照度の最大値を100%としたときの約70%以上の範囲を主照射範囲Pとしたときに、照度が最大値の約5%から主照射範囲Pになるまでの幅X1は、約300mmである。実施形態で主照射範囲Pの幅の半分は1600mmであるので、照度が最大値の5%から主照射範囲Pになるまでの幅X1は、主照射範囲Pの幅は約19%であり、20%以内である。
(実施形態の効果)
(レンズセル40のサイズが小さいことによる効果)
以上、実施形態の携帯型照明装置1は、レンズセル40のサイズが330μm×220μmである。レンズセル40のサイズが小さいほど、ホモジナイズ(均一化)効果は向上する。ゆえに、実施形態によるとレンズセル40の1個のサイズがこのように小さいので携帯型照明装置1等の小型の装置に搭載しても、出射光を十分に均一化することができる。
また、レンズセル40のサイズが小さいので、限られた範囲にも多くのレンズセル40を配置することができ、レンズセル40の数が多いことによっても、照射光の照度均一化を達成することができる。
(視認性向上)
携帯型照明装置1は、このように、照射範囲内での照度の均一性が高い。
ここで、視野内の明暗に対応する場合、瞳孔の大きさや光を感じる細胞を切り替えながら明るさの変化対応である、いわゆる「順応」が行われる。暗いところから明るいところへ順応する反応が明順応である。明るいところから暗い所へ順応する反応が暗順応である。明順応が必要な場面では、順応が完了するまでは眩しくて視界内が見えない状態となる。暗順応が必要な場面では、順応が完了するまでは暗くて視界内が見えない状態となる。
明順応は速く反応できるのに対し、暗順応は、5倍異なる暗さに順応するためには0.1から1秒かかる。そして、これ以上速い変化が求められる場面では不快に感じる。つまり視野範囲内に5倍以上の明るさ分布がある中で、隅々まで確認しようとすると、確認したい視野内で順応反応が必要となることから、無意識のうちに不快を感じながらの作業となる。特に暗順応が遅いことから、同一視野内では明るい箇所への順応が優先され、結果として照度の低い箇所は見えていないことになる。これを警備業務や捜索活動のような確認行為が人命や損益に関わる場面で考えると、見逃しのない確認を、より短時間で実施することが望まれる。
実施形態では照度が均一なので、目を馴らす必要がない。ゆえに利用者の視認性を向上させることができる。このように、視野内で暗順応が必要になることを回避することで、より確実で容易な確認活動をすることが可能になる。
また、照射範囲内の照度が均一であると、中央部の照度が照射範囲における他の領域と比べてそれほど高くないので4中央部が眩しさをそれほど感じない。ゆえに、人に対して照射したときに、照射された人が眩しさを感じない状態を確保しつつ、人の存在をはっきりと確認することが可能となる。
(ストレスフリー)
また、視野の中が全部同じ明るさだと、順応反応を起こさずに全ての範囲を見ることができる。したがって、ストレスを感じない。
更には、暗順応が完了した状態での目視作業が可能な場合、全体的に低い照度でも視界内の様子を確実に確認することができる。
(隙間の幅dが小さい)
実施形態では、一方のレンズセル40のレンズ有効部と他方のレンズセル40のレンズ有効部との間の幅d、すなわちレンズ非有効部の幅dは10μ以下と、比較形態の50μmと比べてかなり小さい。
(直進性)
実施形態では、図3に示すように、レンズセル40が並ぶ方向をXY方向としたときに、例えばY方向において隣り合うレンズセル40とレンズセル40との間のX方向に延びる隙間Dの位置は約マイナス1.0~+0.5μmの範囲にある。すなわち、Y方向の位置の振れ幅mは1.5μmである。すなわち、隣り合うレンズセル40間の隙間Dの直進性が高い。
(フォーカスフリー)
このように、実施形態では、隣り合うレンズセル40間の隙間Dが狭く、直進性が高いので、フライアイレンズの1個1個のレンズの稜線が明瞭である。
したがって、フライアイレンズ4の隙間Dの影響で発生する散乱光の発生が比較形態と比べて非常に小さく抑えられる。これにより、携帯型照明装置1の照射光の最外周部の照度低下を急峻にすることができる。
このように。散乱光が発生しにくく、照明範囲の輪郭が明瞭となるので、アパーチャを設ける必要がなく、輪郭を結像させるフォーカスレンズも不要である。ゆえに、携帯型照明装置1の軽量化が可能で、コストも削減可能である。
認することが可能になり、エネルギー利用効率の高い照明として利用することができる。
照射範囲最外周部の照度低下が急峻なことを利用して、対向する人の顔から下だけを照らすことが可能になり、対向する人が眩しくない防眩効果を有しつつ、人の存在をはっきりと確認することが可能になる。
また、標識や看板の照明に利用した場合、被照射物の視認性向上と同時に、被照射物の外に配光される光がほとんどないことから、漏れ光の低減による光害の低減やエネルギーの利用効率向上に寄与する。
さらには赤外線に利用範囲を広げることで、例えば赤外線カメラの視野内の光量分布均一化を実現し、ダイナミックレンジが小さいカメラでも、ハレーションを起こさず、高解像画像を得ることができる。
紫外線に利用範囲を広げることにより、例えば均一な殺菌や工業用途では露光や接着工程でのUV照度均一化を簡便な光学系で実現することが可能になる。特に紫外線は照射されたものを劣化させるため、明瞭な被照射領域で照射箇所周辺の劣化を防ぐことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、これに限定されない。図11は実施形態の変形形態Cのレンズセル40を説明する図であり、レンズセル40の配列を均一の6角稠密配列の形状にした場合示す図である。図示すように、レンズセル40の配列を6角稠密配列とすることで、照射範囲を6角形にすることができる。
(第2実施形態)
図12は第2実施形態の携帯型照明装置201の基本光学系を示す概略図である。携帯型照明装置201は、第1実施形態と同様の例えば懐中電灯等の小型な携帯型照明装置201である。
携帯型照明装置201は、光軸方向に順に、光源2と、コリメータ3と、フライアイレンズ4と、をカバープレート5とを備え、これらは筐体10内に保持されている。また、筐体10内には光源2に電力を供給する電池収容部6が設けられている。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、携帯型照明装置201が、カバープレート5の光軸方向内側に、さらにズームレンズ210を備える点である。それ以外は第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同様の部分についての説明は省略する。
ズームレンズ210は、一例として材料は光学ガラスのBK7で、曲率半径R=-25ミリの片面凹レンズである。ズームレンズ210は、光軸方向に移動可能で、フライアイレンズ4に対する光軸方向の相対距離を変更することができる。
第1実施形態で説明したように、照射光の発散角が横30°~45°、縦20°~30°の範囲は、動きが無い、例えば構造物の異常検知のような静止してる異常検知に好ましい範囲である。
一方、確認したい対象物が周囲に対して動いているようなものの場合には、更に広い照射範囲が求められ、発散角は40°~90°の範囲が好ましい。
第2実施形態でズームレンズ210は、光軸方向に移動可能で、光軸方向に移動することでフライアイレンズ4との相対距離を変更することで、発散角を40°~90°の範囲で変更することが可能である。
図13(b)から(d)は、図12に示す光軸中心上でのフライアイレンズ4の外面とズームレンズ210との内面と距離Lを5~50mmの範囲で変化させた場合の、4メートル先のスクリーン上における照射パターンのシミュレーション結果を示したものである。
なお、図13(a)は、比較としてズームレンズ210を含まない第1実施形態における照射パターンのシミュレーション結果を示したものである。
照射パターンにおける最大光量の20%以上の範囲を照射範囲とした場合、4メートル先のスクリーン上における照射範囲の横サイズは、図13(a)に示すズームレンズなしの第1実施形態の場合、3200mmであった。なお、最大光量の20%は、順応反応が必要な光量差5倍から設定した。
第2実施形態の携帯型照明装置201において、フライアイレンズ4とズームレンズ210との距離Lを5mm、20mm、50mmと変更すると、照射範囲の横サイズは400mm、5200mm、7500mmと拡大される。
視野角に換算すると、第1実施形態のズームレンズがない携帯型照明装置1の場合、発散角は40°、第2実施形態の携帯型照明装置201において距離Lを5mm、20mm、50mmと変更すると、それぞれ発散角が53°、66°、86°と拡大される。
第2実施形態によると、このように、発散角を拡大できるので、確認したい対象物が周囲に対して動いているようなものの場合に、光の照射範囲を拡大することができる。ゆえに、状況に応じた照射範囲を得ることが可能となる。
1 携帯型照明装置
2 光源
3 コリメータ
4 フライアイレンズ
40 レンズセル
40a 入射側レンズセル
40b 出射側レンズセル
(フォーカスフリー)
このように、実施形態では、隣り合うレンズセル40間の隙間Dが狭く、直進性が高いので、フライアイレンズの1個1個のレンズの稜線が明瞭である。
したがって、フライアイレンズ4の隙間Dの影響で発生する散乱光の発生が比較形態と比べて非常に小さく抑えられる。これにより、携帯型照明装置1の照射光の最外周部の照度低下を急峻にすることができる。
このように。散乱光が発生しにくく、照明範囲の輪郭が明瞭となるので、アパーチャを設ける必要がなく、輪郭を結像させるフォーカスレンズも不要である。ゆえに、携帯型照明装置1の軽量化が可能で、コストも削減可能である。そして、照明範囲の輪郭を明瞭に視認することが可能になり、エネルギー利用効率の高い照明として利用することができる。

Claims (11)

  1. 光源と、
    前記光源の光が入射するコリメータと、
    前記コリメータを通過した光が入射するフライアイレンズであって、光の入射側に二次元配列された複数のレンズセル、及び、入射側の前記レンズセルのそれぞれと対向して二次元配列された複数の出射側のレンズセルを備えるフライアイレンズと、を具備し、
    それぞれのレンズセルが矩形又は六角形で、照射形状が矩形又は六角形の携帯型照明装置。
  2. 入射側及び出射側のそれぞれの前記レンズセルは、一辺のサイズが500μm以下で、隣り合うレンズセル間において、一方のレンズセルのレンズ有効部と他方のレンズセルのレンズ有効部との間の距離が10μm以下である、
    請求項1に記載の携帯型照明装置。
  3. 一列に並ぶレンズセルと、前記一列と隣り合う列に並ぶレンズセルとの間の隙間は、
    前記列が並ぶ方向と直交する方向の位置のばらつきが3μm以下である、
    請求項1又は2に記載の携帯型照明装置。
  4. 携帯型照明装置から出射された光が照射されている位置において、
    照度が最大値の75%以上の範囲を主照射範囲としたときに、
    照度が最大値の5%から前記主照射範囲になるまでの幅が、
    前記主照射範囲の幅の20%以内である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
  5. 前記主照射範囲が矩形で、
    前記矩形の一辺方向の発散角が30°~45°で、
    他辺方向の発散角が20°~30°である、
    請求項4に記載の携帯型照明装置。
  6. 前記フライアイレンズの光の出射側に、前記フライアイレンズで成形された光に光学作用を加える光学部材を含まない、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
  7. 前記フライアイレンズの光の出射側に、光を成型又は均一化するための光学部材を含まない、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
  8. 前記光源と、前記コリメータと、前記フライアイレンズとが筐体内に保持され、
    前記筐体における前記フライアイレンズの光の出射側に、防塵カバーが配置されている、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
  9. 前記フライアイレンズの光の出射側に、前記光源との距離が可変なレンズを備え、
    前記レンズと前記光源との距離を変更することによって発散角を拡大可能なズーム機能を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
  10. 前記ズーム機能の作動に伴い、照度が変化する、
    請求項9に記載の携帯型照明装置。
  11. 前記光源は、可視光、赤外線又は紫外線を発生させる光源である、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯型照明装置。
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