JP2022102199A - 熱交換器、空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換後の空気の温度分布のばらつきを改善することが可能な熱交換器を提供する。【解決手段】熱交換器10は、コア部20と、タンク30,40と、を備える。コア部20は、所定の隙間を有して配置される複数のチューブ21、及び複数のチューブ21の間に形成される隙間に配置される複数のフィン22を有する。タンク30,40は、複数のチューブ21の端部に接続される。タンク30,40とフィン22の端部との間には隙間が形成されている。隙間の幅を「L」とし、フィンのピッチを「Fp」とするとき、隙間の幅L及びフィンのピッチFpは「L<-0.58×Fp2+4.65×Fp-2.8」を満たしている。【選択図】図1

Description

本開示は、熱交換器、及び空調システムに関する。
従来、下記の特許文献1に記載の熱交換器がある。この熱交換器は、空調システムのヒートポンプサイクルにおいて室内コンデンサとして用いられるものであって、空調ダクトを流れる空気と熱交換することにより、空調ダクトを流れる空気を加熱する。空調システムでは、この加熱された空気が空調ダクトを通じて車室内に送風されることにより、車室内の暖房が可能となる。この熱交換器は、チューブ及びフィンが交互に配置されるコア部と、チューブの両端部にそれぞれ接合される2つのタンクとを備えている。この熱交換器では、高温の気相状態の熱媒体が一方のタンクに流入した後、コア部の複数のチューブのそれぞれの一端部に分配される。コア部では、複数のチューブの内部を流れる熱媒体と、それらの外部を流れる空気との間で熱交換が行われる。これにより、熱媒体は、チューブの一端部から他端部に向かって流れる間に気相状態、気液二相状態、液相状態へと相変化する。液相状態に変化した熱媒体は複数のチューブのそれぞれの他端部から他方のタンクに流入して集められた後、排出される。
一方、特許文献1に記載されるような熱交換器では、フィンとタンクとを近接して配置すると、ろう付け時にタンクからフィンの端部にろう材が回り込むことにより、フィンの端部がエロージョン現象により溶解するおそれがある。エロージョン現象とは、タンクのろう材がフィンの母材を侵食する現象である。このようなフィンの浸食を回避するために、下記の特許文献2に記載の熱交換器ではタンクとフィンとの間に隙間を形成している。これにより、タンクのろう材がフィンの端部に回り込み難くなるため、上述したエロージョン現象に起因したフィンの浸食を抑制することができる。
特開2012-149872号公報 特許第4679734号公報
熱交換器の熱交換性能を向上させるための方法の一つとして、フィンピッチを小さくする方法が考えられる。フィンピッチを小さくするほど、空気に接触可能なフィンの総面積が増加するため、熱交換性能を高めることができる。しかしながら、上記の特許文献2に記載の熱交換器において、その性能の向上を目的としてフィンピッチを小さくすると、熱交換器を通過した空気の温度分布にばらつきが生じ易くなる懸念がある。
具体的には、フィンピッチを小さくすると、空気が通過する流路が狭くなるため、通風抵抗が増加する。そのため、上記の特許文献1に記載の熱交換器のようにタンクとフィンとの間に隙間が形成されている構造においてフィンピッチを小さくすると、フィンを通過する空気の風量が減少する一方、タンクとフィンとの間に形成される隙間を通過する空気の風量が増加する。結果的に、熱交換器のコア部と熱交換を殆ど行うことなく通過する空気の風量が増加する。これが、熱交換器を通過した空気の温度分布にばらつきを生じさせる要因となる。
一方、上記の特許文献1に記載の熱交換器のようにヒートポンプサイクルにおいて室内コンデンサとして用いられる熱交換器では、気相状態の高温の熱媒体が多く存在するコア部の一端部と、液相状態の低温の熱媒体が多く存在するコア部の他端部とで温度差が大きくなり易い。このようなコア部の部分的な温度差は、熱交換器を通過した空気の温度分布にばらつきを生じさせる要因となる。このような熱交換器において、フィンの浸食の抑制を目的として上記の特許文献2に記載の熱交換器のようにタンクとフィンとの間に隙間を形成する構成を採用し、更に熱交換性能の向上を目的としてフィンピッチを小さくする構成を採用した場合、タンクとフィンとの間の隙間に、熱交換されない空気が流れ易くなるため、空気の温度分布が一層悪化するおそれがある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱交換後の空気の温度分布のばらつきを改善することが可能な熱交換器、及び空調システムを提供することにある。
上記課題を解決する熱交換器は、車両の空調システムのヒートポンプサイクルにおいてコンデンサとして用いられる熱交換器(10)である。熱交換器は、コア部(20)と、タンク(30,40)と、を備える。コア部は、所定の隙間を有して配置される複数のチューブ(21)、及び複数のチューブの間に形成される隙間に配置される複数のフィン(22)を有する。タンクは、複数のチューブの端部に接続される。タンクとフィンの端部との間には隙間が形成されている。隙間の幅を「L」とし、フィンのピッチを「Fp」とするとき、隙間の幅L及びフィンのピッチFpは「0.6<Fp≦3.5」及び「L<-0.58×Fp+4.65×Fp-2.8」を満たしている。
また、上記課題を解決する空調システムは前記熱交換器を備える。
発明者の実験等によれば、タンクとフィンとの間に形成される隙間の幅、及びフィンのピッチを上記の範囲で設定することで、熱交換後の空気の温度分布のばらつきを、乗員の快適性を維持できる範囲に抑えることが可能である。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示の熱交換器、及び空調システムによれば、熱交換後の空気の温度分布のばらつきを改善することが可能である。
図1は、第1実施形態の熱交換器の正面構造を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態のフィンの正面構造を示す正面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面構造を示す断面図である。 図4は、第1実施形態の熱交換器におけるタンク及びチューブの接続部分周辺の正面構造を示す正面図である。 図5は、第1実施形態の熱交換器におけるタンク及びチューブの接合部分、並びにフィン及びチューブの接合部分を拡大して示す断面図である。 図6は、第1実施形態の熱交換器におけるタンク周辺の断面構造を示す断面図である。 図7は、第1実施形態の熱交換器の側面構造を模式的に示す図である。 図8は、第1実施形態の熱交換器において隙間の幅Lと温度差ΔTとの関係を実験的に求めることにより得られたグラフである。 図9は、第1実施形態の熱交換器における隙間の幅Lと温度変化率αとの関係を示すグラフである。 図10は、第1実施形態の熱交換器におけるフィンピッチFpと隙間の幅Lとの関係を示すグラフである。 図11は、第2実施形態の熱交換器におけるフィンピッチFpと隙間の幅Lとの関係を示すグラフである。 図12は、第3実施形態の熱交換器において隙間の幅Lと熱交換性能PHとの関係を実験的に求めることにより得られたグラフである。 図13は、第3実施形態の熱交換器におけるフィンピッチFpと隙間の幅Lとの関係を示すグラフである。 図14は、第5実施形態の熱交換器におけるタンク及びチューブの接続部分周辺の断面構造を示す断面図である。 図15は、他の実施形態の熱交換器におけるタンク周辺の断面構造を示す断面図である。 図16は、他の実施形態の熱交換器におけるタンク周辺の断面構造を示す断面図である。 図17は、他の実施形態の熱交換器におけるタンク周辺の断面構造を示す断面図である。
以下、熱交換器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
はじめに、図1を参照して、本実施形態の熱交換器の概略構成について説明する。図1に示される熱交換器10は、車両の空調システムのヒートポンプサイクルにおいて室内コンデンサとして用いられるものである。空調システムは、車両の暖気、換気、及び空調を統括的に行う、いわゆるHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)システムである。熱交換器10は空調システムの空調ダクトに配置されており、ヒートポンプサイクルを循環する熱媒体と、空調ダクト内を流れる空気とを熱交換させることにより空気を加熱する。この加熱された空気が空調ダクトを通じて車室内に送風されることで車室内の暖房が行われる。
図1に示されるように、熱交換器10は、コア部20と、第1タンク30と、第2タンク40とを備えている。
コア部20は、その内部を流れる熱媒体と、その外部を流れる空気とを熱交換する部分である。コア部20は、複数のチューブ21と、複数のフィン22とにより構成されている。
複数のチューブ21は、矢印Xで示される方向に所定の隙間を有して並べて配置されている。チューブ21は、矢印Zで示される方向に延びるように形成されるとともに、矢印Zで示される方向に直交する断面形状が扁平状となるように形成されている。チューブ21の内部には、熱媒体の流れる流路が矢印Zで示される方向に延びるように形成されている。隣り合うチューブ21,21の間に形成される隙間には、矢印Yで示される方向に空気が流れる。
以下では、便宜上、矢印Xで示される方向を「チューブ積層方向X」と称し、矢印Yで示される方向を「空気流れ方向Y」と称し、矢印Zで示される方向を「チューブ長手方向Z」と称する。
フィン22は、隣り合うチューブ21,21の間に形成される隙間に配置されている。フィン22は、チューブ21,21の間の隙間を流れる空気に対する接触面積を増加させることにより、チューブ21の内部を流れる熱媒体と空気との熱交換を促進させる機能を有している。フィン22は、薄い金属板を波形状に折り曲げることにより形成された、いわゆるコルゲートフィンからなる。
具体的には、図2に示されるように、フィン22は、所定のフィンピッチFpで波状に折り曲げられた形状からなり、平板状に形成された平板部220と、円弧状に折り曲げられた屈曲部221とをチューブ長手方向Zに交互に有している。
図3は、チューブ積層方向Xに直交するフィン22の断面構造を示したものである。図3に示されるように、平板部220には、複数のルーバ222が一体的に形成されている。ルーバ222は、平板部220に対して傾斜するように鎧窓状に切り起こされた部分である。
一つの平板部220に形成されるルーバ222は、平板部220の中央よりも空気流れ方向Yの上流側に形成される上流側ルーバ群222aと、平板部220の中央よりも空気流れ方向Yの下流側に形成される下流側ルーバ群222bとに分けられる。上流側ルーバ群222aと下流側ルーバ群222bとでは、平板部220に対する切り起こし方向が逆方向に設定されている。図中に拡大して示されるように、平板部220に対して上流側ルーバ群222aがなす鋭角側の傾斜角度は「θ」に設定されている。同様に、平板部220に対して下流側ルーバ群222bがなす鋭角側の傾斜角度も「θ」に設定されている。以下では、角度θを「切り起こし角度θ」と称する。上流側ルーバ群222aに属するルーバ222、及び下流側ルーバ群222bに属するルーバ222は、いずれも所定のルーバピッチLpの間隔で形成されている。
図4に示されるように、各屈曲部221の頂面はチューブ21の外面に接触している。各屈曲部221の頂部がチューブ21の外面にろう付け接合されることで、フィン22はチューブ21に固定されている。図5に示されるように、各屈曲部221の頂部とチューブ21の外面との接合部分には、ろう材が凝固することでフィレット50が形成されている。
図1に示されるように、第1タンク30は、複数のチューブ21のそれぞれの一端部21aに接続されている。第2タンク40は、複数のチューブ21のそれぞれの他端部21bに接続されている。各タンク30,40は、チューブ積層方向Xに延びるように筒状に形成されている。第1タンク30の一端部には、熱媒体が流入する流入部31が設けられている。第2タンク40の一端部には、熱媒体を排出するための流出部41が設けられている。
図5に示されるように、チューブ21の他端部21bは、第2タンク40の外周面に形成される挿入穴42に挿入されて第2タンク40の内部まで延びている。挿入穴42の内周面と、それに対向するチューブ21の他端部21bの外周面とがろう付け接合されることで、チューブ21の他端部21bは第2タンク40に固定されている。チューブ21の他端部21bと第2タンク40の挿入穴42との接合部分には、ろう材が凝固することでフィレット60が形成されている。なお、図示は省略するが、チューブ21の一端部21a及び第1タンク30も同様の構造により接合されている。
図1に示されるように、フィン22は、そのチューブ長手方向Zの一端部22aが第1タンク30から離間するように配置されている。これにより、フィン22の一端部22aと第1タンク30との間には幅Lの隙間G11が形成されている。この隙間G11により、ろう付け時に第1タンク30からフィン22の一端部22aにろう材が回り込み難くなるため、エロージョン現象に起因するフィン22の一端部22aの浸食が抑制されている。同様に、フィン22の他端部22bの浸食を抑制するために、フィン22の他端部22bと第2タンク40との間にも、幅Lの隙間G12が形成されている。
なお、本実施形態の隙間G12の幅Lは、図4及び図6に示されるように、フィン22の他端部22bにおいて第2タンク40に最も近い部分と、第2タンク40の外周面43においてフィン22に最も近い部分との間の距離で定義されている。なお、第2タンク40の外周面43は平面に限らず、曲面であってもよい。隙間G11の幅Lに関しても同様に定義されている。
また、図3に示されるルーバピッチLp及び切り起こし角度θは、以下の式f1,f2に示されるように設定されている。
0.1[mm]≦Lp≦1.0[mm] (f1)
22.5[°]≦θ≦45[°] (f2)
図3に示されるように、フィン22の板厚を「t」とすると、板厚tは以下の式f3に示されるように設定されている。
0.03[mm]≦t≦0.1[mm] (f3)
図2に示されるように、フィン22の高さを「FH」とすると、高さFHは以下の式f4に示されるように設定されている。
1.5[mm]≦FH≦7[mm] (f4)
図1に示されるように、チューブ積層方向Xにおけるコア部20の長さをコア幅CWとし、チューブ長手方向Zにおけるコア部20の長さをコア高さCHとするとき、コア幅CWよりもコア高さCHの方が小さくなっている。なお、本実施形態の熱交換器10では、コア高さCHが「CH≦300[mm]」となるように設定されている。また、図7に示されるように、空気流れ方向Yにおけるコア部20の長さをコア厚みCtとするとき、コア厚みCtは以下の式f5に示されるように設定されている。
6[mm]≦Ct≦30[mm] (f5)
この熱交換器10では、気相状態の高温の熱媒体が流入部31を通じて第1タンク30に流入する。第1タンク30は、気相状態の熱媒体を複数のチューブ21のそれぞれの一端部21aに分配する。各チューブ21では、その内部を流れる熱媒体と、その外部を流れる空気とで熱交換が行われることで、熱媒体の熱が空気に吸収されて空気が加熱される。熱媒体は、その熱が空気に吸収されることで冷却される。そのため、熱媒体は、チューブ21の一端部21aから他端部21bまで流れる間に気相状態、気液二相状態、液相状態へと徐々に相変化する。液相状態に変化した熱媒体は、各チューブ21の他端部21bから第2タンク40に流入して集められた後、流出部41を通じて外部に排出される。
ところで、このような熱交換器10のコア部20には、図1に示されるように、気相状態の熱媒体が多く存在するスーパーヒート域SH、気液二相状態の熱媒体が多く存在する二相域DA、及び液相状態の熱媒体が多く存在するサブクール域SCが形成される。このとき、スーパーヒート域SHの温度は例えば90[℃]となり、サブクール域SCの温度は例えば40[℃]となり、二相域DAの温度は例えば55[℃]となる。スーパーヒート域SH及びサブクール域SCと比較すると二相域DAは大きい。したがって、大部分の空気は二相域DAを通過することになるものの、スーパーヒート域SH及びサブクール域SCをそれぞれ通過する空気も存在する。スーパーヒート域SHとサブクール域SCとでは温度差が大きいため、それらを通過した空気にも大きな温度差が生じる。特に、ヒートポンプサイクルの暖房機は「0[℃]」以下の極低温のため、タンク30,40とフィン22との間の隙間G11,G12から漏れる熱交換しない空気の温度が低くなり、熱交換器10のコア部20との温度差が大きくなる。これが、熱交換器10を通過した空気の温度分布にばらつきを生じさせる要因となる。
一方、図2に示されるフィンピッチFpを狭くするほど、フィン22の総面積を大きくすることができるため、熱交換器10の熱交換性能を向上させることが可能である。しかしながら、フィンピッチFpを狭くするほど、フィン22を通過する際の空気の通風抵抗が増加する。特に、ルーバピッチLpが上記の式f1の範囲で設定されている場合、微細化されたルーバ222がフィン22に形成されることとなるため、フィン22を通過する際の空気の通風抵抗が更に増加し易い。フィン22を通過する際の空気の通風抵抗が増加すると、フィン22と各タンク30,40との間に形成される隙間G11,G12に空気が流れ易くなる。それらの隙間G11,G12に空気が流れ易くなると、低温の空気が熱媒体と殆ど熱交換を行うことなく熱交換器10を通過してしまう。この場合、低温の空気が車室内に送風されることになるため、車室内の暖房を要求している運転者に違和感を与える懸念がある。
このように、図1に示される熱交換器10は、熱媒体の温度分布のばらつきに起因して空気の温度分布にばらつきが生じ易い構造であるとともに、熱交換性能の向上を目的としてフィンピッチFpを狭くした場合に更に空気の温度分布にばらつきが生じてしまうという課題が存在することを発明者は新たに見いだした。
発明者は、この新規の課題に鑑みて、フィン22と各タンク30,40との間に隙間G11,G12を有する熱交換器10に関してフィンピッチFpと空気の温度分布のばらつきとの関係を実験的に求めた。発明者により行われた実験は以下の通りである。なお、以下の実験は、空気温度が「-10[℃]」、風速が「2.0[m/s]」、冷媒が「HF01234yf」、スーパーヒート域SHの温度が「20[℃]」、冷媒飽和温度が「60[℃]」、サブクール域SCの温度が「15[℃]」という条件下で行われた。
なお、今回は代表例を示したがスーパーヒート域及びサブクール域と隙間から漏れる空気の温度差によって生じる課題の為、スーパーヒート域及びサブクール域と空気に温度差が生じる条件であれば、他の条件でも、本課題が発生する事も確認されている。
発明者は、フィン22と各タンク30,40との間に形成される隙間G11,G12の幅LとフィンピッチFpとを変化させつつ、図1及び図7に示される位置P1及び位置P2のそれぞれの空気の温度T1,T2を測定した。位置P1は、コア部20の二相域DAの中央から空気流れ方向Yの下流側に所定距離だけ離間した位置に設定されている。位置P2は、隙間G12から空気流れ方向Yの下流側に所定距離だけ離間した位置に設定されている。位置P1及びP2はチューブ積層方向Xにおいてコア部20の中央の位置に設定されている。位置P1の空気の温度T1は、コア部20の二相域DAの中央を通過した空気の温度、すなわちコア部20と熱交換した空気の温度である。位置P2の空気の温度T2は、隙間G12を通過した空気の温度、すなわちコア部20と殆ど熱交換せずに通過した空気の温度である。図1及び図7に示されるように、位置P1,P2は、X方向に対してコア部20を領域A1~A6に6分割した時に最も温度差の発生し易い流入部31側の1番目又は2番目の位置でY方向に対し、コア部20から「10[mm]」の位置で測定している。
図8は、発明者により行われた実験結果のグラフ例を示したものである。図8では、フィンピッチFpが「1.1[mm]」であるときの隙間G11,G12の幅Lと位置P1,P2の温度差ΔTとの関係が示されている。なお、図8に示される基準温度差ΔT0は、隙間G11,G12の幅Lが「0」である熱交換器、換言すれば隙間G11,G12が形成されていない熱交換器の温度差を示している。また、図8は、発明者により行われた実験結果の一部のみを示したものである。
発明者は、図8に示される実験結果から隙間G11,G12の幅Lと温度変化率αとの関係を更に求めた。温度変化率αは、フィンピッチFpの変化量に対する温度差ΔTの変化量を示すものである。温度変化率αは、例えば図8に示される隙間G11,G12の幅L11,L12、及びそれらに対応する温度変化量ΔT11,ΔT12を用いて「(ΔT11-ΔT12)/(L11-L12)」という演算式で求めることができる。図9は、このようにして発明者により求められた、フィンピッチFpが「1.1[mm]」であるときの隙間G11,G12の幅Lと温度変化率αとの関係を示すグラフである。
図9に示されるように、隙間G11,G12の幅Lの変化に対して温度変化率αは極大値を有するかたちで変化する。これは以下の理由によるものであると考えられる。
まず、隙間G11,G12の幅Lが狭い領域では、隙間G11,G12の通風抵抗が大きいため、空気は隙間G11,G12よりもコア部20を通過し易い。この領域では、隙間G11,G12の幅Lが僅かに大きくなるだけで、隙間G11,G12を通過する空気の流量が大きく増加する。すなわち、隙間G11,G12の幅Lの変化に対して、位置P2の空気の温度T2が大きく変化するため、温度変化率αの傾きは大きくなる。
隙間G11,G12の幅Lが更に増加すると、隙間G11,G12から一気に空気が抜けるようになる。すなわち、コア部20を通過する空気の流量よりも隙間G11,G12を通過する空気の流量の方が多くなる。また、隙間G11,G12の幅Lが十分に大きくなると、幅Lの変化に対して、隙間G11,G12を通過する空気の流量が変化し難くなる。すなわち、位置P2の空気の温度T2は変化し難くなる。結果的に、隙間G11,G12の幅Lの変化に対して温度変化率αは極大値αmaxを有するように変化する。
このように温度変化率αが変化する場合、温度変化率αが極大値αmaxを示すときに、位置P1,P2の温度差ΔTの変化量が最も大きくなるため、運転者に最も違和感を与えることになる。換言すれば、温度変化率αが極大値αmaxであるときが最悪条件である。したがって、温度変化率αが極大値αmaxを示す隙間G11,G12の幅Lを幅閾値Lm11とするとき、幅Lが「L<Lm11」を満たしていれば、最悪条件を回避することができる。すなわち、乗員の快適性を維持することができる。
なお、以下では、図9に示されるような隙間G11,G12の幅Lと温度変化率αとの対応関係を示すグラフを「温度変化率特性グラフ」と称する。
発明者は、「1.1[mm]」以外の複数のフィンピッチFpに関しても温度変化率特性グラフを作成した。図10は、フィンピッチFpと、各温度変化率特性グラフから求められた幅閾値Lm11との関係をグラフ化したものである。なお、発明者により行われた実験では、フィンピッチFpの最大値が「3.5[mm]」に設定されていた。
図10に示されるグラフの近似式を求めることにより、フィンピッチFpと幅閾値Lm11との関係を示す式として、以下の式f6を得ることができる。
Lm11=-0.58×Fp+4.65×Fp-2.8 (f6)
この式f6で示されるフィンピッチFpと幅Lm11との関係が最悪条件を示していることを考慮すると、隙間G11,G12の幅LとフィンピッチFpとが以下の式f7を満たせば、熱交換後の空気の温度分布のばらつきを、乗員の快適性を維持できる範囲に抑えることが可能となる。なお、式f7では、最悪条件を除くために不等号として「<」を用いている。
L<-0.58×Fp+4.65×Fp-2.8 (f7)
なお、上記の式f6では、「Fp=0.6」であるときに幅Lが「0」になる。また、上述の通り、発明者により行われた実験では、フィンピッチFpの最大値が「3.5[mm]」に設定されていた。そのため、フィンピッチFpは、以下の式f8を満たす必要がある。
0.6<Fp≦3.5 (f8)
<第2実施形態>
次に、熱交換器10の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器10との相違点を中心に説明する。
発明者は、図9に示されるフィンピッチFpが「1.1[mm]」であるときの温度変化率特性グラフについて極大値αmaxから「10[%]」だけ低下した温度変化率α10と、それに対応する幅閾値L10とを更に求めた。また、発明者は、「1.1[mm]」以外のフィンピッチFpに対応する複数の温度変化率特性グラフに関しても、同様に幅閾値L10を求めた。図11は、フィンピッチFpと、各温度変化率特性グラフから求められた幅閾値L10との対応関係をグラフ化したものである。なお、発明者により行われた実験では、フィンピッチFpの最大値が「3.5[mm]」に設定されていた。
図11に示されるグラフの近似式を求めることにより、フィンピッチFpと幅閾値L10との関係を示す式として、以下の式f9を得ることができる。
L10=-0.6×Fp+4.4×Fp-2.8 (f9)
したがって、隙間G11,G12の幅LとフィンピッチFpとが以下の式f10を満たせば、熱交換後の空気の温度分布のばらつきを、より的確に乗員の快適性を維持できる範囲に抑えることが可能となる。なお、式f10では、最悪条件を除くために不等号として「<」を用いている。
L<-0.6×Fp+4.4×Fp-2.8 (f10)
なお、上記の式f10では、「Fp=0.7」であるときに幅Lが「0」になる。また、上述の通り、発明者により行われた実験では、フィンピッチFpの最大値が「3.5[mm]」に設定されていた。そのため、フィンピッチFpは、以下の式f11を満たす必要がある。
0.7<Fp≦3.5 (f11)
なお、フィンピッチFpが「0.7<Fp≦2.5」を満たしている場合には、図8に示される基準温度差ΔT0に対して「3[℃]」以内の温度変化となる。このような温度変化であれば乗員の快適性を確保できることが分かっているため、フィンピッチFpを「0.7<Fp≦2.5」の範囲に設定することは有効である。
<第2実施形態>
次に、熱交換器10の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器10との相違点を中心に説明する。
発明者は、隙間G11,G12の幅LとフィンピッチFpとを変化させた際の熱交換器10の熱交換性能の変化を実験的に更に求めた。図12は、発明者により行われた実験結果をグラフ化したものである。図12では、フィンピッチFpが「1.1[mm]」、「1.5[mm]」、「2.5[mm]」であるときの隙間G11,G12の幅Lと熱交換性能PHとの関係が実線M21,M22,M23でそれぞれ示されている。なお、熱交換性能PHは、隙間G11,G12の幅Lが「0」である熱交換器、換言すれば隙間G11,G12が形成されていない熱交換器の熱交換性能を「100[%]」として、それに対する熱交換性能の比率を百分率で表したものである。
図12に示されるように、隙間G11,G12の幅Lが大きくなるほど、熱交換性能PHが低下する傾向がある。また、フィンピッチFpが小さくなるほど、熱交換性能PHが低下する傾向がある。これは、隙間G11,G12の幅Lが大きくなるほど、またフィンピッチFpが小さくなるほど、フィン22を通過する空気の風量よりも、隙間G11,G12を通過する空気の風量の方が多くなるためである。図12には、「90[%]」の熱交換性能PHが閾値PHthとして破線で示されている。また、図12には、実線M21,M22,M23のそれぞれについて熱交換性能閾値PHthに対応する隙間G11,G12の幅Lが「Lth21」、「Lth22」、及び「Lth23」でそれぞれ示されている。
図12から明らかなように、フィンピッチFpが「1.1[mm]」である場合、隙間G11,G12の幅Lが「L≦Lth21」を満たしていれば熱交換性能PHの低下を「10[%]」以内に抑えることができる。同様に、フィンピッチFpが「1.5[mm]」である場合には「L≦Lth22」を満たしていれば、またフィンピッチFpが「2.5[mm]」である場合には「L≦Lth23」を満たしていれば熱交換性能PHの低下を「10[%]」以内に抑えることができる。
図13は、フィンピッチFpと幅閾値Lthとの関係を示したものである。図13に示されるグラフの近似式を求めることにより、フィンピッチFpと幅閾値Lthとの関係を示す式として、以下の式f12を得ることができる。
Lth=-0.56×Fp+4.1×Fp-3.0 (f12)
よって、隙間G11,G12の幅LとフィンピッチFpとが以下の式f13を満たせば、隙間G11,G12における風洩れに起因する熱交換性能PHの低下を「10[%]」以内に抑えることができる。なお、上記のf12を満たす点は、熱交換性能PHの低下が「10[%]」であることから、式f13では、不等号として「≦」を用いている。
L≦-0.56×Fp+4.1×Fp-3.0 (f13)
なお、上記の式f13では、「Fp=0.8」であるときに幅Lが「0」になる。また、発明者により行われた実験では、フィンピッチFpの最大値が「3.5[mm]」に設定されていた。そのため、フィンピッチFpは、以下の式f14を満たす必要がある。
0.8<Fp≦3.5 (f14)
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の熱交換器10について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器10との相違点を中心に説明する。
上述の通り、ろう付け時にタンク30,40からフィン22の端部22a,22bにろう材が流れ込むと、エロージョン現象によりフィン22の端部22a,22bが浸食するおそれがある。タンク30,40からフィン22の端部22a,22bへのろう材の流れ込みはチューブ21の外周面を介して行われる。具体的には、図5に示されるように、チューブ21の他端部21bとフィン22との接合部分にはフィレット50が形成されている。同様に、チューブ21の他端部21bと第2タンク40との接合部分にもフィレット60が形成されている。以下では、便宜上、前者のフィレット50を「チューブ側フィレット50」と称し、後者のフィレット60を「タンク側フィレット60」と称する。フィン22の他端部22bと第2タンク40との間に形成される隙間G12が狭くなると、チューブ側フィレット50とタンク側フィレット60との間の距離が短くなる。それらの距離が短くなると、ろう付け時にチューブ側フィレット50とタンク側フィレット60とが繋がることにより、第2タンク40の外周面に設けられるろう材がフィン22へと流れ込む。このろう材がエロージョン現象によりフィン22の他端部22bを浸食させる要因となる。フィン22の一端部22a及び第1タンク30に関しても同様の現象が生じ得る。なお、第1タンク30及び第2タンク40のそれぞれで発生する現象は基本的には同一であるため、以下では第2タンク40側を例に挙げて説明する。
以上のような現象に鑑みれば、フィン22の端部22bと第2タンク40との間に形成される隙間G12の幅Lが狭くなるほど、チューブ側フィレット50とタンク側フィレット60とが近づき易くなるため、エロージョン現象によりフィン22の端部22bが浸食し易くなると考えられる。また、チューブ側フィレット50及びタンク側フィレット60が大きくなるほど、同様にチューブ側フィレット50とタンク側フィレット60とが近づき易くなるため、エロージョン現象によりフィン22の端部22bが浸食し易くなると考えられる。そこで、発明者は、隙間G12の幅L及びフィレット50,60の形状を変化させつつ、第2タンク40のろう材がフィン22の端部22bに流れ込み難くなる形状を実験的に求めた。
具体的には、図5に示されるように、チューブ21の外周面において互いに対向するタンク側フィレット60及びチューブ側フィレット50のそれぞれの半径を「R1」及び「R2」とするとき、隙間G12の幅L、タンク側フィレット60の半径R1、及びチューブ側フィレット50の半径R2を変化させつつ、チューブ21の端部21bが浸食する現象が生じているか否かを実験的に求めた。その結果、隙間G12の幅L、タンク側フィレット60の半径R1、及びチューブ側フィレット50の半径R2が以下の式f15を満たす場合、チューブ21の端部21bが浸食する現象が生じ難くなることが分かった。
L≧2.5(R1+R2) (f15)
したがって、タンク側フィレット60の半径R1及びチューブ側フィレット50の半径R2に対して上記の式f15を満たすように隙間G11,G12の幅Lを設定することにより、より的確にフィン22の浸食を抑制することができる。
<第5実施形態>
次に、熱交換器10の第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器10との相違点を中心に説明する。
上述の通り、エロージョン現象によるフィン22の浸食を回避するためには隙間G11,G12の幅Lを大きくすることが有効である。しかしながら、フィン22及びタンク30,40のそれぞれの寸法のばらつきや、製造時にそれらを組み付ける際の組み付け位置のばらつき等により隙間G11,G12の幅Lを厳密に管理することは困難である。
そこで、本実施形態の熱交換器10では、図14に示されるように、フィン22の端部22bに対向する第2タンク40の外周面43に、フィン22に向かって突出するように突起部44が形成されている。これにより、寸法のばらつきや組み付け位置のばらつき等に起因してフィン22の端部22bが第2タンク40の外周面43に近づいた場合であっても、フィン22の端部22bが突起部44に接触することで、隙間G12の幅Lが、突起部44の高さTLと同等の幅に設定される。また、フィン22の一端部22aが突起部44に接触していなければ、隙間G12の幅Lは、突起部44の高さTLよりも大きい幅に設定されていることになる。
なお、図14に示されるように、第2タンク40の外周面43に突起部44が形成されている場合、隙間G12の幅Lは、第2タンク40の外周面43において突起部44を除く部位においてフィン22に最も近い部分と、フィン22の他端部22bにおいて第2タンク40に最も近い部分との間の距離で定義される。
なお、第1タンク30の外周面にも同様の突起部44が形成されている。したがって、隙間G11の幅Lも、突起部44の高さTLよりも大きい幅に設定される。
本実施形態の熱交換器10のようにタンク30,40の外周面に突起部44を設けることで、隙間G11,G12の幅Lを、突起部44の高さTL以上の幅に設定することが可能となる。よって、エロージョン現象に起因するフィン22の浸食を、より的確に抑制することが可能となる。特に、上記の式f15を考慮して突起部44の高さTLを「TL≧2.5(R1+R2)」のように設定すれば、エロージョン現象に起因するフィン22の浸食を、より一層抑制することが可能である。
<他の実施形態>
・フィン22の形状やタンク30,40の形状は任意に変更可能である。
・フィン22の端部22bと第2タンク40の間に形成される隙間G12の幅Lは、例えば図15~図17に示されるように定義可能である。図15に示されるように、第2タンク40の外周面43が湾曲している場合、幅Lは、第2タンク40の外周面43の頂点とフィン22の端部22bとの間の距離で定義可能である。図16に示されるように、第2タンク40の外周面43に突起部44が形成されている場合、幅Lは、突起部44の頂点とフィン22の端部22bとの間の距離で定義可能である。図17に示されるように、第2タンク40の外周面43に別部品70が設けられている場合、幅Lは、別部品70とフィン22の端部22bとの間の距離で定義可能である。別部品70は、チューブ長手方向Zにおいてチューブ21と重合する位置に配置されており、第2タンク40の外周面43にろう付け又は接着により接合されている。第2タンク40の外周面43に別部品70を設けることにより、隙間G12から風が抜けるのを抑制することができる。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:熱交換器
20:コア部
21:チューブ
22:フィン
30,40:タンク
44:突起部
50:チューブ側フィレット
60:タンク側フィレット
220:平板部
222:ルーバ

Claims (8)

  1. 車両の空調システムのヒートポンプサイクルにおいてコンデンサとして用いられる熱交換器(10)であって、
    所定の隙間を有して配置される複数のチューブ(21)、及び複数の前記チューブの間に形成される隙間に配置される複数のフィン(22)を有するコア部(20)と、
    複数の前記チューブの端部に接続されるタンク(30,40)と、を備え、
    前記タンクと前記フィンの端部との間には隙間が形成されており、
    前記隙間の幅を「L」とし、前記フィンのピッチを「Fp」とするとき、
    前記隙間の幅L及び前記フィンのピッチFpは、次式
    0.6<Fp≦3.5
    L<-0.58×Fp+4.65×Fp-2.8
    を満たしている
    熱交換器。
  2. 複数の前記チューブが並べて配置されている方向をチューブ積層方向とし、前記チューブが延びる方向をチューブ長手方向とするとき、
    前記チューブ長手方向における前記コア部の長さであるコア高さは、前記チューブ積層方向における前記コア部の長さであるコア幅よりも小さい
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記隙間の幅L及び前記フィンのピッチFpは、次式
    0.7<Fp≦3.5
    L<-0.6×Fp+4.4×Fp-2.8
    を更に満たしている
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記隙間の幅L及び前記フィンのピッチFpは、次式
    0.8<Fp≦3.5
    L≦-0.56×Fp+4.1×Fp-3.0
    を更に満たしている
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記チューブの外周面において前記タンクに接合されている部分には、ろう付け接合によるタンク側フィレット(60)が形成されており、
    前記チューブの外周面において前記フィンに接合されている部分には、ろう付け接合によるチューブ側フィレット(50)が形成されており、
    前記チューブの外周面において互いに対向する前記タンク側フィレット及び前記チューブ側フィレットのそれぞれの半径を「R1」及び「R2」とするとき、
    前記隙間の幅L、前記タンク側フィレットの半径R1、及び前記チューブ側フィレットの半径R2は、次式
    L≧2.5(R1+R2)
    を満たしている
    請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
  6. 前記フィンは、平板状に形成された平板部(220)と、前記平板部に対して傾斜するように切り起こされた複数のルーバ(222)と、を有しており、
    複数の前記ルーバが形成されている間隔であるルーバピッチを「Lp」とし、前記フィンの板厚を「t」とし、前記平板部に対して前記ルーバがなす傾斜角度である切り起こし角度を「θ」とし、前記フィンの高さを「FH」とし、空気流れ方向における前記コア部の長さであるコア厚みを「Ct」とするとき、
    前記ルーバピッチLp、前記フィンの板厚t、前記ルーバの切り起こし角度θ、前記フィンの高さFH、及び前記コア厚みCtは、次式
    0.1[mm]≦Lp≦1.0[mm]
    0.03[mm]≦t≦0.1[mm]
    22.5[°]≦θ≦45[°]
    1.5[mm]≦FH≦7[mm]
    6[mm]≦Ct≦30[mm]
    を満たしている
    請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. 前記タンクにおいて前記フィンに対向する面には、前記フィンに向かって突出する突起部(44)が形成されている
    請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換器。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の熱交換器を備える
    空調システム。
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