JP2022100837A - 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、透明で光沢があり、立体的な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物を提供するものである。【解決手段】最低造膜温度が50℃以下である膜形成ポリマーと、会合型増粘剤と、着色剤と、水とを含んでなる筆記具用水性インキ組成物であって、前記インキ組成物の粘度が、20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下で、50mPa・s以上である筆記具用インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具に関するものである。
インキ組成物が充填された筆記具で筆記すると、通常、インキが紙面に浸透し、平面的な筆跡が得られる。この筆跡を立体的にすることで、通常とは異なる筆跡を楽しんだり、様々な素材にデコレーションすることができる。また、立体的な筆跡は、手で触ることにより判別できるので、ソーシャルプロダクツとしても需要がある。
立体的な筆跡を形成する方法の1つとして、立体造膜成分を多量に含む水性インキ組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。より強度に優れ、より安定的である立体的な筆跡が得られる水性インキ組成物が求められている。
特開2005-8873号公報
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、透明で光沢があり、立体的な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物を提供するものである。
本発明による筆記具用水性インキ組成物は、最低造膜温度が50℃以下である膜形成ポリマーと、会合型増粘剤と、着色剤と、水とを含んでなり、
インキ組成物の粘度が、20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下で、50mPa・s以上である。
本発明による筆記具は、上記の筆記具用水性インキ組成物を収容してなる。
本発明によれば、透明で光沢があり、立体的な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物が提供される。得られる筆跡は、表面の粘着性が低く安定性に優れ、また、ヒビの発生も少なく、強度にも優れる。
キャップ式加圧ボールペンの一例の縦断面図である。 キャップを取り外した状態の図1のボールペンの縦断面図である。 軸筒後端部にキャップが嵌合された状態(加圧状態)の筆記具を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準であり、含有率とは、インキ組成物の質量を基準としたときの構成成分の質量%である。
<筆記具用水性インキ組成物>
本発明による筆記具用水性インキ組成物(以下、インキ組成物ということがある)は、最低造膜温度が50℃以下である膜形成ポリマーと、会合型増粘剤と、着色剤と、水とを含んでなる。
インキ組成物の粘度は、20℃、剪断速度1.92sec-1(0.5rpm)の条件下で、50mPa・s以上であり、好ましくは100mPa・s以上であり、より好ましくは500mPa・s以上であり、より好ましくは、1000mPa・s以上であり、2000mPa・s以上であり、より好ましくは、3000mPa・s以上であり、また好ましくは10000mPa・s以下であり、より好ましくは8000mPa・s以下である。粘度が上記数値の範囲であれば、ペン先からの安定したインキ吐出性に優れ、十分に立体的な筆跡を得ることができる。
インキ組成物の固形分比率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは10~50質量%であり、より好ましくは15~30質量%である。固形分比率が上記数値の範囲であれば、20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下のインキ粘度を50mPa・s以上に設定しやすく、立体感に優れた筆跡を形成できる。また、インキが乾燥した後も筆跡の立体感を維持することができる。
本発明によるインキ組成物は、立体的な筆跡を形成可能とするために、上記のように通常用いられる筆記具用インキ組成物よりも粘度や固形分比率が高いものであることが好ましい。
本発明によるインキ組成物は筆記具に用いられるが、本発明の好ましい一形態は、ボールペンである。ボールペンが本発明によるインキ組成物を収容したものである場合に、筆記時に良好なインキ吐出性が得られることが好ましい。
よって、インキ組成物の粘度は、20℃、剪断速度192sec-1(50rpm)の条件下で、好ましくは500mPa・s以下であり、より好ましくは200mPa・s以下であり、より好ましくは150mPa・s以下であり、より好ましくは120mPa・s以下であり、より好ましくは110mPa・s以下であり、より好ましくは100mPa・s以下である。
さらに、立体的な筆跡を形成可能としながらも、ボールペンのペン先より良好なインキ吐出性を得られることを考慮すると、インキ組成物の静止時の粘度と流動時の粘度勾配が一定以上あること、つまりは、高剪断時と低剪断時のインキ組成物の粘度比が一定以上あることが好ましい。
よって、高剪断時と低剪断時のインキ組成物の粘度比(20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下の粘度/20℃剪断速度192sec-1の条件下の粘度)は、好ましくは10以上であり、より好ましくは20以上であり、さらに好ましくは40以上であり、さらに好ましくは45以上であり、また好ましくは100以下であり、より好ましくは80以下である。
また、本発明のインキ組成物をボールペン用インキ組成物として用いる場合、書き始めから、良好なインキ吐出性が得られ、立体的な筆跡が得られることを考慮すると、インキ組成物の粘度比(20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下の粘度/20℃、剪断速度19.2sec-1の条件下の粘度)においては、好ましくは1.5以上であり、より好ましくは3.0以上であり、より好ましくは5.0以上であり、より好ましくは5.5以上であり、また好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下である。
[膜形成ポリマー]
本発明によるインキ組成物は、最低造膜温度が50℃以下である膜形成ポリマー(以下、膜形成ポリマーということがある)を含んでなる。
本発明に用いられる膜形成ポリマーは、インキ組成物中に均一に分散されており、好ましくは、水媒体中に乳化分散されている。具体的には、本発明に用いられる膜形成ポリマーは、インキ組成物中で溶解せずに粒子状で存在し、筆記時に、水が蒸発して粒子同士が結着し造膜するものである。
最低造膜温度(以下、MFTということがある)とは、膜形成ポリマーが平滑透明な連続塗膜を形成するための最低温度のことをいう。MFTは、JIS K6828-2(2003)に準じて測定することができる。
本発明に用いられる膜形成ポリマーのMFTは、好ましくは40℃以下である。さらに得られる筆跡のヒビの発生の抑制を考慮すると、より好ましくは30℃以下であり、さらに好ましくは0℃以下である。
膜形成ポリマーとしては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン系樹脂が挙げられる。中でも、後述する会合型増粘剤、特にウレタン系会合型増粘剤との相性が良好であることから、好ましくはアクリル系樹脂またはウレタン系樹脂であり、インキ増粘効果が得られやすく、インキの分散安定性を向上し、立体的な筆跡が安定的に形成可能となることから、より好ましくはアクリル系樹脂であり、さらに好ましくはアクリル樹脂またはスチレンアクリル樹脂である。
膜形成ポリマーは、2種以上を組み合わせることもできる。
膜形成ポリマーの質量平均分子量は、好ましくは1万~1000万であり、より好ましくは3万~3百万であり、さらに好ましくは10万~100万である。ここで、本発明において、質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィを用いて通常の方法で測定することができる。以降の質量平均分子量についても同じである。
本発明によるインキ組成物を製造する際に、膜形成ポリマーは、水中に(必要に応じて分散剤を用いて)分散された分散体、例えばエマルジョンの状態で、添加されていてもよい。膜形成ポリマーが、エマルジョンの状態で、インキ組成物に添加されることも好ましい一形態である。
膜形成ポリマーを含むエマルジョンの市販品の一例としては、「Joncryl JDX-7741」、「Joncryl PDX-7734」、「Joncryl PDX-7787」、「Joncryl PDX-7615」、「Joncryl PDX-7775」、「Joncryl PDX-7630A」、「Joncryl PDX-7356」、「Joncryl PDX-7777」、「Joncryl PDX-7430」、「Joncryl PDX-7326」、「Joncryl PDX-7616A」、「Joncryl PDX-7732」、「Joncryl PDX-7356」、「Joncryl PDX-7692」、「Joncryl 352D」、「Joncryl PDX-7667」、「Joncryl PDX-7700」、「Joncryl PDX-7696」(BASF)、「NeoCryl XK-190」、「NeoCryl XK-12」、「NeoCryl XK-16」、「NeoCryl XK-30」、「NeoCryl XK-36」、「NeoCryl XK-188」、「NeoCryl XK-240」、「NeoCryl A-2092」、「NeoCryl BT-62」、「NeoCryl BT-20」、「NeoCryl A-614」、「NeoCryl A-633」、「NeoCryl A-655」、「NeoCryl A-1092」、「NeoCryl A-1093」、「NeoCryl A-1094」、「NeoCryl A-1125」、「NeoCryl A-1127」、「NeoCryl A-6069」、「NeoCryl A-6092」(楠本化成株式会社)、「モビニール LDM7582」(日本合成化学工業株式会社)、「727」、「743N」、「745」、「752」、「801」、「940」、「1752」、「6520」、「6720」、「7525」、「7540」、「7820」、「8020」、「8030」、「DM60」、「DM772」、「DM774」、「LDM6740」、「LDM7522」、「LDM7523」、「VDM7410」、「ES-85」、「109E」、「172E」、「760H」、「DS5」、「180E」、「761HG」、「DC02」、「185EK」、「987B」、「D025N」、「711H」、「128N」、「DLR1」、「138N」、「168N」、135N」、「FK-900」、「BA-10L」、「BA-20」、「BA-53」、「BA-58」、「BA-321L」、「BA-321H」、「DM201P」、「DM1645P」、「LDM1646P」、「D5100P」、「DM2072P」、「LDM2077P」、「LDM7000P」、「LDM7100P」、「LDM7300P」、「LDM7400P」(ジャパンコーティングレジン株式会社)、「ビニブラン271」、「ビニブラン278」、「ビニブラン715S」、「ビニブラン735」、「ビニブラン603EM」、「ビニブラン603HA」、「ビニブラン603SK」、「ビニブラン603VS」(日信化学工業株式会社)等が挙げられる。
膜形成ポリマーの含有率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは1~50質量%であり、吐出性を考慮すると、より好ましくは1~30質量%であり、さらに好ましくは10~30質量%であり、よりさらに好ましくは15~30質量%であり、最も好ましくは15~28質量%である。膜形成ポリマーの含有率が上記数値の範囲であれば、十分に筆跡の盛りあがりが確認できる、立体感に優れた筆跡を形成できる。
膜形成ポリマーとして、MFTの異なる複数種を組み合わせることもできる。
[会合型増粘剤]
本発明によるインキ組成物は、会合型増粘剤を含んでなる。会合型増粘剤は、親水性基を骨格とし、側鎖または末端などに疎水性基を有するものである。会合型増粘剤は、水性媒体中で、親水性基と水性媒体との相互作用によって水性媒体中に安定に存在しながら、一方の疎水性基が膜形成ポリマーや着色剤の粒子などに会合吸着し、さらに他方の疎水性基が別の分子の疎水性基や膜形成ポリマーや着色剤の粒子などに会合吸着することにより、微弱な架橋構造を形成することでインキ増粘効果が得られる。
会合型増粘剤としては、例えば、ウレタン系会合型増粘剤、ポリアクリル酸系会合型増粘剤、ポリビニル系会合型増粘剤、ポリエーテル系会合型増粘剤、ポリグリコール系会合型増粘剤、無水マレイン酸共重合体系会合型増粘剤、ポリアマイド系会合型増粘剤、ポリエステル系会合型増粘剤、疎水化セルロースエステル系会合型増粘剤、およびポリカルボン酸系会合型増粘剤が挙げられる。膜の光沢性を良好にする観点から、ウレタン系会合型増粘剤が好ましい。
ウレタン系会合型増粘剤とは、水性媒体中において、増粘剤の末端等に存在するウレタン結合が、別の分子の疎水性基や膜形成ポリマーや着色剤の粒子などに会合吸着し、また増粘剤の末端同士が会合することにより、インキ組成物を増粘させる化合物をいう。このウレタン会合型増粘剤としては、例えば、分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有する化合物、すなわち、ウレタン構造およびポリエーテル構造を有する化合物を挙げることができる。
ウレタン系会合型増粘剤の市販品の一例としては、「アデカノール UH-756VF」、「アデカノール UH-462」、「アデカノール UH-420」、「アデカノール UH-472」、「アデカノール UH-540」、「アデカノール UH-814N」(株式会社ADEKA)、「SN シックナー 660T」、「SN シックナー 665T」、「SN シックナー 612」、「SN シックナー 612NC」、「SN シックナー 619」、「SN シックナー 621N」、「SN シックナー 621TF」、「SN シックナー 623N」、「SN シックナー 623N」、「SN シックナー 625N」、「ノパール 700N」(サンノプコ株式会社)、「チキソスター」(日本材料技研株式会社)、「OPTIFLO T1000」、「OPTIFLO L1400」、「OPTIFLO M2600VF」、「OPTIFLO H7500VF」(ビックケミー・ジャパン株式会社)等が挙げられる。
また、本願発明のインキ組成物をボールペン用インキ組成物として用いる場合には、会合型増粘剤の中でも、チクソトロピック粘性を付与する会合型増粘剤を用いることが好ましい。これは、高剪断時と低剪断時のインキ組成物の粘度比を所望の範囲に設定しやすく、ペン先からのインキ吐出性を良好としながらも、立体感に優れた筆跡を形成できるためである。
会合型増粘剤の質量平均分子量は、好ましくは500~500,000、より好ましくは800~300,000、さらに好ましくは1,000~100,000である。
会合型増粘剤の含有率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは0.01~5質量%であり、より好ましくは0.05~1質量%であり、より好ましくは、0.05~0.8質量%である。会合型増粘剤の含有率が上記数値の範囲であれば、インキ組成物に適正な粘性をもたらしやすく、十分に筆跡の盛り上がりが確認できる立体感に優れた筆跡を形成できる。
また、インキ組成物に十分な粘性を付与し、立体感に優れた筆跡を得ることを考慮すると、前記膜形成ポリマーに対する前記会合型増粘剤の質量比(会合型増粘剤/膜形成ポリマー)は、好ましくは0.001~0.2であり、より好ましくは、0.001~0.1であり、より好ましくは0.001~0.05であり、より好ましくは0.002~0.03である。
[着色剤]
本発明によるインキ組成物は、着色剤を含んでなる。従来公知の顔料、染料であればいずれも用いることができる。中でも、発色良好で、立体感に優れた筆跡が得られやすいため、着色剤は顔料であることが好ましい。
顔料としては、例えば、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、キノフタロン系顔料、スチレン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサジン系顔料、さらには、光輝性顔料、マイクロカプセル顔料、着色樹脂顔料等が挙げられる。なお、顔料は予め、界面活性剤などの顔料分散剤を用いて媒体に分散された水分散顔料製品などを用いてもよい。
また、顔料の中でも、着色樹脂顔料を用いることが好ましい。後述の通り、着色樹脂顔料は、樹脂粒子に対して着色剤で着色されたものであることから、会合型増粘剤が会合吸着しやすく、インキ増粘効果が得られやすい。このため、インキ組成物に適正な粘性をもたらしやすく、立体的な筆跡を安定的に形成可能となる。さらに、着色樹脂顔料を用いることで、優れた筆跡の透明性、光沢性を維持しやすい。
本発明において、着色樹脂粒子顔料とは、樹脂粒子に対して着色剤で着色されたものをいう。ここでの、着色剤は、樹脂粒子を着色できるものであれば特に限定されず、任意の顔料または染料を用いることができる。樹脂粒子は、耐アルカリ性、耐酸性、および耐熱性に優れており、各種の添加剤などが存在しても安定性が高く、また熱環境性にも影響を受けにくいことから、スチレン-アクリロニトリル樹脂粒子(以下、SA樹脂粒子ということがある)であることが好ましい。
着色樹脂粒子を含む市販品の一例としては、具体的には、シンロイヒカラーシリーズ(シンロイヒ(株)製)、ルミコールシリーズ(日本蛍光化学(株)製)、LMシリーズ(冨士色素(株)製)、エポカラ-シリーズ((株)日本触媒製)が挙げられる。具体的には、ルミコールシリーズとしては、同NKW-2317H、同NKW-6307H、同NKW-2308H、同NKW-2302H、同NKW-2305H、同NKW-6305Hなどが挙げられる。また、シンロヒカラーシリーズとしては、シンロイヒカラーベースSW-11、同SW-12、同SW-13、同SW-14、同SW15、同SW-16、同SW-17、同SW-18、同SW-27、同SW-37、同SW-47、同SF-1012、同SF-1013、同SF-1014、同SF-1015、同SF-1017、同SF-1027、SF-1038、SF-5015なども挙げられる。
染料としては、例えば、フタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料などが挙げられる。
着色剤の含有率は、その種類によって異なるが、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは0.05~5質量%であり、より好ましくは0.1~1質量%である。
着色剤は、適宜単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
[水]
本発明によるインキ組成物は、水を含んでなる。水としては、特に制限はなく、例えば、水道水、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。
水の含有率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは10~90質量%であり、より好ましくは50~70質量%である。
(その他の添加剤)
本発明のインキ組成物は、上記した成分(膜形成ポリマー、会合型増粘剤、着色剤および水)を必須とするが、必要に応じて上記以外の成分を含むことができる。
[水溶性樹脂]
本発明によるインキ組成物は、水溶性樹脂をさらに含むことができる。水溶性樹脂を含むことで、筆記後の立体形状を維持することができる。
水溶性樹脂としては、水に溶解できる樹脂であれば問わないが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンオキサイド、およびポリビニルピロリドンが好ましく用いられ、筆跡の透明性や光沢感を維持しつつ、立体感に優れた筆跡を得ることができる。
水溶性樹脂の含有量が増加すると、筆跡の立体形状はより維持される傾向にあるが、筆跡表面の粘着性が大きくなる傾向にあり、また、上記の粘度比(剪断速度1.92sec-1の条件下の粘度/剪断速度192sec-1の条件下の粘度)の値が低くなる傾向にある。これらを考慮すると、水溶性樹脂の含有率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは0.1~10質量%であり、より好ましくは1~5質量%である。
また、インキ吐出性を良好としながら、筆跡の立体維持と筆跡表面の粘着性抑制をバランス良く得ることを考慮すると、水溶性樹脂の含有率は、膜形成ポリマーの含有量を基準として、好ましくは0.5~30質量%、より好ましくは5~20質量%である。
水溶性樹脂の質量平均分子量は、好ましくは5千~150万であり、より好ましくは1万~100万であり、さらに好ましくは、2万~15万であり、より好ましくは、2万~8万である。
[水溶性有機溶剤]
本発明によるインキ組成物は、水溶性有機溶剤をさらに含むことができる。水溶性有機溶剤の種類によって、ドライアップ時の書き出し性能を向上することができ、また、分散安定性をも向上することができ、さらに、筆跡乾燥性を向上させ、形成される筆跡の粘着性を抑制することができる。
例えば、(i)エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、またはグリセリンなどのグリコール類、(ii)メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t-ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートやその他の高級アルコールなどのアルコール類、および(iii)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシブタノール、または3-メトキシ-3-メチルブタノールなどのグリコールエーテル類などが挙げられる。これらを1種または、2種以上の混合物として使用することが可能である。
なお、筆跡乾燥性の向上を考慮すると、20℃における蒸気圧が3kPa以上であるものを用いることが好ましく、4kPa以上であるものを用いることがより好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
立体形状を維持ししつつ、書き出し性能と筆跡乾燥性をバランス良く向上させることを考慮すると、水溶性有機溶剤の含有率は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは0.1~10質量%であり、より好ましくは1~8質量%である。
また、本発明のインキ組成物は、インキ物性や機能を向上させる目的で、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、キレート剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの塩基性無機化合物、酢酸ナトリウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの塩基性有機化合物、乳酸、酢酸およびクエン酸などが挙げられる。
防腐剤としては、フェノール、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルフォニル)ピリジン、2-ピリジンチオール-1-オキシドナトリウム、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、オルトフェニルフェノールまたはその塩などが挙げられる。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、サポニン、またはジアルキルチオ尿素などが挙げられる。
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩などが挙げられる。
また、本発明において、水溶性有機溶剤以外の保湿剤を更に含んでいても良い。例えば、尿素、ソルビット、デキストリン、トリメチルグリシンなどのN,N,N-トリアルキルアミノ酸、ヒアルロン酸類などが挙げられ、好適に用いることができる。
さらには、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤やアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤、フッ素系界面活性剤なども添加することができる。
これらは、インキ貯蔵体やインキ流量調節体への濡れ性を向上させるため、スムーズなインキ吐出により、良好な筆跡を得ることができる。
また、消泡剤を添加することもできる。また、リン酸エステル系界面活性剤や脂肪酸などの潤滑剤も添加することができる。
<インキ組成物の製造方法>
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、前記各成分を必要量配合し、マグネットホットスターラー、プロペラ攪拌機、ホモジナイザー攪拌機、ホモディスパー、ホモミキサー、遊星式撹拌機などの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
<筆記具>
本発明による筆記具は、上記のインキ組成物を収容してなる。本発明による水性インキ組成物を充填する筆記具自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、従来から汎用のものが適用できるが、ボールペンチップなどをペン先としたボールペンに用いられることが好ましい。本発明によるインキ組成物は、加圧ボールペンに用いられることがより好ましい。粘度の高い傾向にある本発明によるインキ組成物を加圧ボールペンに用いると、吐出性が良好になり、立体感に優れた筆跡を形成できるからである。
加圧ボールペンとしては、インキ収容内に加圧ガスを封入し、この加圧ガスの圧力によってインキ組成物をチップ先端側へ押圧する加圧ボールペンや、ノック作動、キャップの装着、筆記時の筆圧によるペン先の移動などにより、インキ組成物の後端側に存在する空間部を圧縮し、この圧縮による圧力によってインキ組成物をチップ先端側へ押圧する、ノック式の加圧ボールペン、ペン先を覆うキャップを備えたキャップ式の加圧ボールペン、筆圧加圧式のボールペン等が挙げられる。本発明によるインキ組成物は、固形分比率が高い傾向にあることから、耐ドライアップ性も考慮すると、ペン先を密閉可能なキャップ式の加圧ボールペンがより好ましい。
加圧により、インキ収容筒の後端側から、内部に充填されたインキ組成物に対して加える圧力は、大気圧より大きくすることが好ましく、具体的には大気圧より大きく、1.5倍以下であることが好ましい。より具体的には、大気圧を1000hPaとした場合、1000hPaより高く、1500hPa以下であることが好ましく、1000hPaより高く、1200hPa以下であることがより好ましい。これにより、チップ前端部からのインキ漏れを抑制しつつ、インキ消費量を好適なものとすることができ、立体感が十分に得られるなど、筆跡品質や筆跡濃度を向上させることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
会合型増粘剤以外の下記の材料を下記の配合量にて、マグネットスターラーで、室温にて加温撹拌等してベースインキを作成し、その後、上記作製したベースインキに下記の会合型増粘剤を下記の配合量で、投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合攪拌して、実施例1のインキ組成物を得た。
・アクリル樹脂A(アクリルエマルジョン「NeoCryl XK-190」(楠本化成株式会社)、固形分45質量%、MFT<0℃) 55質量部
・ウレタン系増粘剤A(会合型増粘剤「アデカノール UH-756VF」、株式会社ADEKA、固形分32質量%) 0.5質量部
・着色樹脂粒子A(蛍光性着色樹脂粒子(蛍光イエロー)の30質量%水分散体、「SF-5017」(シンロイヒ株式会社)) 2質量部
・トリエタノールアミン 0.5質量部
・水 42質量部
<実施例2~11および比較例1~3>
実施例2~11および比較例1~3は、インキ組成物に含まれる成分の種類や配合量を表1において表される組成に変更した以外は、実施例1と同じ方法で水性インキ組成物を得た。表中の組成の数値は、質量部を示す。
Figure 2022100837000001
表中、
・アクリル樹脂A:アクリルエマルジョン「NeoCryl XK-190」(楠本化成株式会社)、固形分45質量%、MFT<0℃、
・アクリル樹脂B:アクリルエマルジョン「Joncryl PDX-7430」(BASFジャパン株式会社)、固形分38質量%、MFT44℃、
・アクリル樹脂C:アクリルエマルジョン「モビニールLDM7582」(日本合成化学工業株式会社)、固形分46質量%、MFT20℃、
・アクリル樹脂D:アクリルエマルジョン「NeoCryl A-550」(楠本化成株式会社)、固形分40質量%、MFT>100℃、
・スチレンアクリル樹脂A:アクリルエマルジョン「NeoCryl BT-62」(楠本化成株式会社)、固形分40質量%、MFT10℃、
・スチレンアクリル樹脂B:アクリルエマルジョン「NeoCryl A-662」(楠本化成株式会社)、固形分40質量%、MFT>90℃、
・ウレタン系増粘剤A:会合型増粘剤「アデカノール UH-756VF」(株式会社ADEKA)、固形分32質量%、
・ウレタン系増粘剤B:会合型増粘剤「SNシックナー 665T」(サンノプコ株式会社)、固形分30質量%、チクソトロピック性
・ウレタン系増粘剤C:会合型増粘剤「SNシックナー 660T」(サンノプコ株式会社)、固形分20質量%、チクソトロピック性
・ウレタン系増粘剤D:会合型増粘剤「アデカノール UH-462」(株式会社ADEKA)、固形分30質量%、
・アクリル系増粘剤A:高分子型増粘剤「SNシックナー 618」(サンノプコ株式会社)、固形分13質量%、
・着色樹脂粒子A:蛍光性着色樹脂粒子(蛍光ピンク)の30質量%水分散体、「SF-5017」(シンロイヒ株式会社)、
・着色樹脂粒子B:蛍光性着色樹脂粒子(蛍光ピンク)の44質量%水分散体、「ルミコールNKW-2317H」(日本蛍光化学株式会社)
・水溶性アクリル樹脂:アクリル樹脂含有水溶液「Joncryl PDX6124」(BASFジャパン株式会社)、固形分24.5質量%、
・ポリエチレンオキサイド:「アルコックスL-11」(明成化学工業株式会社)、分子量約11万、
・ポリエステル樹脂:「プラスコート Z-561」、25質量%水溶液。
[粘度]
得られたインキ組成物の粘度をE型回転粘度計(機種:DV-II+Pro、ローター:CPE-42、ブルックフィールド社製)により、20℃環境下にて剪断速度1.92sec-1(回転数0.5rpm)の条件にてインキ粘度を測定した。得られた結果は、表1のとおりである。
[粘度比]
得られたインキ組成物の粘度をE型回転粘度計(機種:DV-II+Pro、ローター:CPE-42、ブルックフィールド社製)により、20℃環境下、剪断速度192sec-1(回転数50rpm)の条件にてインキ粘度を測定した。実施例3、4、8および10は、測定限界128mPa・sを越えていたので、測定できなかった。
上記の剪断速度1.92sec-1(0.5rpm)における粘度と剪断速度192sec-1(50rpm)における粘度を計算し、粘度比(0.5rpm/50rpm)を求めた。得られた結果は、表1のとおりであった。
また、得られたインキ組成物の粘度をE型回転粘度計(機種:DV-II+Pro、ローター:CPE-42、ブルックフィールド社製)により、20℃環境下、剪断速度19.2sec-1(回転数5rpm)の条件にてインキ粘度を測定した。
上記の剪断速度1.92sec-1(0.5rpm)における粘度と剪断速度19.2sec-1(5rpm)における粘度を計算し、粘度比(0.5rpm/5rpm)を求めたところ、実施例1は5.9、実施例2は8.1、実施例3は3.9、実施例4は2.8、実施例5は4.5、実施例10は1.0であった。
実施例および比較例のインキ組成物を、キャップ式の加圧ボールペン1のボールペンレフィル7に充填し、加圧を加えた状態でのインキ吐出性を確認した。実施例10のインキ組成物を用いた場合は、吐出ができなかったため、以降の筆跡評価では、デコレーションペンを用いてインキ組成物を筆記した。その他のインキ組成物は、上記加圧ボールペンで筆記可能であり、以降の筆跡評価では、上記加圧ボールペンを用いて筆記した。実施例のインキ組成物については、吐出性は、実施例1、2、6、7のインキ組成物が最も優れており、次に、実施例3、5、8、9および11が優れていた。
図1から図3にキャップ式加圧ボールペン1を示す。キャップ式の加圧ボールペン1は、把持部にグリップ部材14を装着した前軸2と、後軸3とを連結した軸筒本体内にボールペンレフィル7を配設してある。
また、キャップ式加圧ボールペン1は、PP樹脂を射出成形することにより得られた、半透明のキャップ4が、前軸2の側壁に形成した嵌合凸部に、キャップ4の内壁に形成した嵌合突部を乗り越し嵌合することによって、着脱自在に装着されている。前軸2にキャップを装着した場合、キャップ内に具備したシール部材によって、ボールペンチップ10を密閉している。
ボールペンレフィル7が備えるインキ収容筒8の前端には、直径1.0mmのボールを回転自在に抱持したボールペンチップ10が、チップホルダー9を介して装着されている。
また、インキ収容筒8の後端部には、内外を連通する空気孔を設けた尾栓11を装着がされる。
インキ収容筒8内部には、上記したインキ配合からなる筆記具用水性インキ組成物12と、インキ追従体13が充填されている。
尚、図示はしてないが、ボールの後方には、ボールを常時、チップ前端の内壁に押圧するコイルスプリングを配設してある。
また、ボールペンレフィル7が備えるインキ収容筒8の後端部は、後軸3後端部内に圧入装着されており、インキ収容筒8内のインキ組成物12およびインキ追従体13が充填された部分に続く空間は、後軸3の後端部に設けた、筆記具内外を連通する連通孔3Aによってのみ、外気と連通する。
以下に、キャップ4の嵌合により作動する加圧機構について詳述する。
筆記具本体の後軸3にキャップ4を嵌合することにより、ボールペンレフィル7に充填されたインキ組成物12に対し、インキ追従体13を介して圧力を加えることができる。
具体的には、キャップ本体5の開口端側に、後軸3後端部を図の矢印F方向に挿入すると、先ずキャップ本体5の内壁5Aと後軸3の側壁3Bが当接する。
この時、後軸3の後端部に設けた、内外を連通する連通孔3Aを通じて、キャップ本体5内、後軸3内およびインキ収容筒8の上記空間が、密閉状態で連通される。
さらに、キャップ4を図の矢印F方向に進行させると、嵌合が完了するまで、上記密閉空間が圧縮される。その結果、ボールペンレフィル7に充填された筆記具用水性インキ組成物に対し、インキ追従体13を介して、圧力を加えることができるものである。尚、当該圧力は、1050hPaであった。
[筆跡]
実施例および比較例のインキ組成物を筆記用紙(JIS P 3201 筆記用紙A)に筆記し、筆跡を目視により観察し、立体感、ヒビ、光沢感、および透明性について評価した。各評価基準は以下である。得られた結果は表1のとおりである。
立体感
◎:筆跡を手で触ると、十分な盛り上がりが感じられた。
○:筆跡を手で触ると、盛り上がりが感じられた。
Δ:筆跡を指で触ると、盛り上がりが感じられるが、やや乏しかった。
X:筆跡を指で触ると、盛り上がりが感じられなかった。
ヒビ
○:筆跡にヒビが確認されなかった。
Δ:筆跡にヒビがわずかに確認された。
X:筆跡にヒビが多数確認され、触れると崩れてしまった。
光沢感
○:筆跡に十分な光沢感が確認された。
X:筆跡に十分な光沢感が確認されなかった。
透明感
○:筆跡は十分な透明性を有していた。
X:筆跡は十分な透明性が確認できなかった。
XX:筆跡は、十分な透明性が確認できず、さらに、白濁も確認された。
比較例2のインキ組成物に対して、増粘剤の量を4から2質量%のみに変更したインキ組成物は、ひび、光沢感、透明性の評価は、比較例2と同等だった
実施例のインキ組成物について、筆記から、1時間後の筆跡を手で触って表面の粘着性を確認したところ、全て、手には付着せず、粘着性が低かった。
また、実施例6のインキ組成物は、筆記から、10分後には、得られた筆跡を擦過しても、こすれることがなく、他の実施例のインキ組成物より、筆跡乾燥性が早く、良好であった。
1 キャップ式加圧ボールペン
2 前軸
3 後軸
3A 連通孔
3B 側壁
4 キャップ
5 キャップ本体
5A 内壁
6 シール部材
7 ボールペンレフィル
8 インキ収容筒
9 チップホルダー
10 ボールペンチップ
11 尾栓
11A 空気孔
12 筆記具用インキ組成物
13 インキ追従体
14 グリップ

Claims (9)

  1. 最低造膜温度が50℃以下である膜形成ポリマーと、会合型増粘剤と、着色剤と、水とを含んでなる筆記具用水性インキ組成物であって、
    前記インキ組成物の粘度が、20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下で、50mPa・s以上である、筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記会合型増粘剤が、ウレタン系会合型増粘剤である、請求項1に記載のインキ組成物。
  3. 前記膜形成ポリマーが、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂である、請求項1または2に記載のインキ組成物。
  4. 水溶性樹脂をさらに含んでなる、請求項1~3のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  5. 前記インキ組成物の固形分比率が、10~50質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  6. 前記インキ組成物の粘度比(20℃、剪断速度1.92sec-1の条件下の粘度/20℃、剪断速度192sec-1の条件下の粘度)が、10以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物を収容してなる、筆記具。
  8. ボールペンである、請求項7に記載の筆記具。
  9. 加圧ボールペンである、請求項7または8に記載の筆記具。
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