JP2022084984A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は静電気保護回路を有する半導体装置に関する。
信号入力側端子を逆接続時に保護可能な静電保護素子として、P型基板中のNwell内に形成された信号入力端子側のP型ダイオードと、同じNwell内に形成されたグラウンド端子側のP型ダイオードからなるPNP双方向ダイオードが用いられている。この静電保護素子では、信号入力端子が逆接続されるなどして電圧がグラウンド電位以下になった場合、信号入力端子側のP型ダイオードが逆方向に印加されるため電流が流れない。(特許文献1参照)
信号入力端子側のP型ダイオードのP型高濃度領域、Nwell、P型基板からなる半導体縦方向の寄生PNPトランジスタが存在し、NwellはOPEN電位(フローティング)となっている。この構成においては、信号入力端子に正電圧が印加された際に信号入力端子につながるP型高濃度領域とNwell間に順方向電流が流れNwell電圧はP型高濃度領域より低下し、寄生PNPトランジスタはバイポーラ動作を起こして半導体装置の消費電流を著しく増大させる。
この寄生PNPトランジスタは、Nwellの電位を例えば信号入力端子に繋ぐことで電圧をP型高濃度領域と同じ電圧に固定しバイポーラ動作を起こさないようにできるが、この構造は信号入力端子が逆接続された場合に、逆方向の電圧が印加される信号入力端子側のP型ダイオードのP型領域(アノード)を通らず、信号入力端子に直接つながるNwellとP型基板間で順方向電流を流してしまい逆接続時に保護という当初の目的を満たさない。
このようにPNP双方向ダイオードを用いた場合においてはNwellをオープン電位にする必要があるがバイポーラ動作により消費電流が著しく高くなることがある。
このようにPNP双方向ダイオードを用いた場合においてはNwellをオープン電位にする必要があるがバイポーラ動作により消費電流が著しく高くなることがある。
Nchエンハンス型MOSトランジスタのウェル、ソース及びゲートをグラウンド電位に接地してオフ状態で使用するオフトランジスタと、逆接続時の保護のため、N型部分をオフトランジスタドレイン側にP型部分を入力端子側になるように厚い酸化膜上に形成されたポリシリコンダイオードを挿入した回路構成とした。
本構造を用いることで、信号入力端子に正電圧が印加された場合は、ポリシリコンダイオード順方向を介してNch型オフトランジスタに電圧が印加され、通常のオフタランジスタ動作を行い保護素子として機能を行い、逆接続時に信号入力端子に負電圧が印加された際はポリシリコンダイオードに印加される電圧が逆方向となることで電流を制限できる。また課題であったP型高濃度領域、Nwell、P型基板からなる寄生PNPトランジスタ構造が形成されないため、信号入力端子に正電圧が印加された場合の消費電流増加を避けることができ、オフトランジスタ相当のリーク電流とすることが可能である。
またブレークダウン後の電圧―電流特性に対しては、PNP双方向ダイオードでは破壊するまで電圧が上昇し続けるが、オフトランジスタの場合は破壊前にある電圧でスナップバックを起こし低電圧動作に移行する。このため外部からの過電流印加時に被保護素子の破壊電圧に対して、PNP双方向ダイオードでは電圧が大きくなり保護できない危険性があるが、オフトランジスタの場合は設計によりスナップバック電圧を低く設定することが可能なため被保護素子の保護を高めることができる。
またスナップバック後のオフトランジスタは低抵抗で動作するため、従来のPNPトランジスタ構造より少ない面積で同等のサージを逃がすことが可能になる。
本発明の実施形態に係る静電気保護回路を有する半導体装置について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る静電気保護回路を有する半導体装置の等価回路図である。例として、Nchエンハンス型MOSトランジスタ(以下NchMOSトランジスタ)のウェル、ソース及びゲートをグラウンド電位に接地してオフ状態で使用するオフトランジスタ1と、N型部分をオフトランジスタドレイン側に、P型部分を入力端子側になるように挿入したダイオード2を有する静電気保護回路の部分を等価回路図として表したものである。
図1は本発明の実施形態に係る静電気保護回路を有する半導体装置の等価回路図である。例として、Nchエンハンス型MOSトランジスタ(以下NchMOSトランジスタ)のウェル、ソース及びゲートをグラウンド電位に接地してオフ状態で使用するオフトランジスタ1と、N型部分をオフトランジスタドレイン側に、P型部分を入力端子側になるように挿入したダイオード2を有する静電気保護回路の部分を等価回路図として表したものである。
図2は本発明の実施形態に係る静電気保護回路の例として、図1の静電気保護回路の模式断面図を表したものである。P型の導電型を有するシリコン基板3に、NchMOSトランジスタのウェル領域であるP型低濃度ウェル領域4が形成されている。
シリコン基板上には素子分離のためのフィールド酸化膜5が設けられている。フィールド酸化膜5が形成されない領域にはゲート酸化膜6が設けられており、その下にはNchMOSトランジスタチャネル領域7が形成されている。
シリコン基板上には素子分離のためのフィールド酸化膜5が設けられている。フィールド酸化膜5が形成されない領域にはゲート酸化膜6が設けられており、その下にはNchMOSトランジスタチャネル領域7が形成されている。
ゲート酸化膜6の上にはポリシリコンからなるゲート電極8が設けられており、ゲート電極8に隣接する半導体基板表面にはN型高濃度の不純物拡散領域であるソース領域9とN型高濃度の不純物拡散領域であるドレイン領域10がNchMOSトランジスタチャネル領域7を挟むように設けられている。また、ゲート電極8に隣接せず離れた場所の半導体基板表面にはP型低濃度ウェル領域4の電圧を取るためのP型高濃度の不純物拡散領域であるベース領域11が設けられている。
N型高濃度のソース領域9、ゲート電極8、P型高濃度ベース領域11はメタル配線でグラウンド電位となるよう接地されている。
N型高濃度のソース領域9、ゲート電極8、P型高濃度ベース領域11はメタル配線でグラウンド電位となるよう接地されている。
フィールド酸化膜5上には、ポリシリコンダイオードN型高濃度領域12と、ポリシリコンダイオードN型低濃度領域13、ポリシリコンダイオードP型低濃度領域14、ポリシリコンダイオードP型高濃度領域15からなるポリシリコンダイオードが設けられており、ポリシリコンダイオードN型低濃度領域13はポリシリコンダイオードN型高濃度領域12に、ポリシリコンダイオードP型低濃度領域14はポリシリコンダイオードN型低濃度領域13に、ポリシリコンダイオードP型高濃度領域15はポリシリコンダイオードP型低濃度領域14に隣接して設けられている。
ポリシリコンダイオードのカソードであるN型高濃度領域12はメタル配線によりN型高濃度ドレイン領域10に接続されており、ポリシリコンダイオードのアノードであるP型高濃度領域15は信号入力端子に接続されている。
以上のように、NchMOSトランジスタ1とポリシリコンダイオード2を構成することにより、図1で示される回路を実現することができる。図1においては、ダイオード2の構成方法は示されていないが、図2を用いて説明したように、ダイオード2は、フィールド酸化膜5上に設けられたポリシリコンからなるダイオードであるので、シリコン基板3の内部には寄生PNPトランジスタ構造が形成されないので、信号入力端子に正電圧が印加された場合の消費電流増加を避けることができ、オフトランジスタのリーク電流と同等の電流とすることが可能である。
以上のように、NchMOSトランジスタ1とポリシリコンダイオード2を構成することにより、図1で示される回路を実現することができる。図1においては、ダイオード2の構成方法は示されていないが、図2を用いて説明したように、ダイオード2は、フィールド酸化膜5上に設けられたポリシリコンからなるダイオードであるので、シリコン基板3の内部には寄生PNPトランジスタ構造が形成されないので、信号入力端子に正電圧が印加された場合の消費電流増加を避けることができ、オフトランジスタのリーク電流と同等の電流とすることが可能である。
また、逆接続時に信号入力端子に負電圧が印加された際はポリシリコンダイオードに印加される電圧が逆方向となることで電流を制限できる。
またブレークダウン後の電圧―電流特性に対しては、PNP双方向ダイオードでは電圧が上がれば電流もあがり続けるが、オフトランジスタの場合はスナップバックを起こし一定の電圧で動作する。このため被保護素子の破壊電圧に対しPNP双方向ダイオードのブレークダウン電圧よりスナップバックを起こす電圧を低く設定することで被保護素子の保護を高めることができる。
またスナップバック後のオフトランジスタは低抵抗で動作するため、従来のPNPトランジスタ構造より少ない面積で同等のサージを逃がすことが可能になる。
1 Nchエンハンス型MOSトランジスタ
2 ポリシリコンダイオード
3 P型導電性半導体基板
4 P型低濃度ウェル領域
5 フィールド酸化膜
6 ゲート酸化膜
7 チャネル領域
8 ポリシリコンゲート
9 N型高濃度ソース領域
10 N型高濃度ドレイン領域
11 P型高濃度ベース領域
12 ポリシリコンダイオードN型高濃度領域
13 ポリシリコンダイオードN型低濃度領域
14 ポリシリコンダイオードP型低濃度領域
15 ポリシリコンダイオードP型高濃度領域
16 グラウンド端子側P型ダイオード
17 信号入力端子側P型ダイオード
18 N型低濃度ウェル領域
19 グラウンド端子側P型ダイオードP型高濃度領域
20 信号入力端子側P型ダイオードP型高濃度領域
21 P型高濃度領域
2 ポリシリコンダイオード
3 P型導電性半導体基板
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8 ポリシリコンゲート
9 N型高濃度ソース領域
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11 P型高濃度ベース領域
12 ポリシリコンダイオードN型高濃度領域
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14 ポリシリコンダイオードP型低濃度領域
15 ポリシリコンダイオードP型高濃度領域
16 グラウンド端子側P型ダイオード
17 信号入力端子側P型ダイオード
18 N型低濃度ウェル領域
19 グラウンド端子側P型ダイオードP型高濃度領域
20 信号入力端子側P型ダイオードP型高濃度領域
21 P型高濃度領域
Claims (2)
- 静電気保護回路が信号入力端子に接続された半導体装置において、
前記静電気保護回路は、
ウェル、ソース及びゲートをグラウンド電位に接地されたNchエンハンス型MOSトランジスタと、
酸化膜上に形成されたポリシリコンダイオードと、
を有し、
前記Nchエンハンス型MOSトランジスタのドレインは前記ポリシリコンダイオードのN型領域に接続され、前記ポリシリコンダイオードのP型領域が前記信号入力端子に接続されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記ポリシリコンダイオードのPN接合領域は、
前記信号入力端子と接続される前記ポリシリコンダイオードのP型高濃度領域より低濃度のP型ポリシリコンと、前記Nchエンハンス型トランジスタのドレインと接続される前記ポリシリコンダイオードのN型高濃度領域より低濃度のN型ポリシリコンから構成されることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020196454A JP2022084984A (ja) | 2020-11-27 | 2020-11-27 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020196454A JP2022084984A (ja) | 2020-11-27 | 2020-11-27 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022084984A true JP2022084984A (ja) | 2022-06-08 |
Family
ID=81892566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020196454A Pending JP2022084984A (ja) | 2020-11-27 | 2020-11-27 | 半導体装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2022084984A (ja) |
-
2020
- 2020-11-27 JP JP2020196454A patent/JP2022084984A/ja active Pending
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