JP2022080424A - エレベーター運行管理サーバ、かご内混雑状況出力システム、及びかご内混雑状況出力方法 - Google Patents

エレベーター運行管理サーバ、かご内混雑状況出力システム、及びかご内混雑状況出力方法 Download PDF

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雅則 三好
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Abstract

【課題】かご内が混雑することによるエレベーターの利用者の感染リスクを低減するための情報を得ることが可能なエレベーター運行管理サーバを提供する。【解決手段】エレベーター運行管理サーバ10は、エレベーター運行情報17に基づいて、時間帯毎にかご内の密集度を算出する密集度算出部9aと、時間帯毎の密集度を出力し、予め登録された閾値を密集度が超える場合に、密集度が高いことを示す情報を顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5に出力する出力部8aと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーター運行管理サーバ、かご内混雑状況出力システム、及びかご内混雑状況出力方法に関する。
オフィスビルや商業ビルを建築する際には、建築計画時にエレベーターの利用者の人数を予測し、エレベーターのスムーズな運行が行えるようにするため、設置台数や速度、容量等を最適な設備仕様としてエレベーターを設置する。エレベーターの設置後は、ビル管理会社やエレベーターのメンテナンスを行う保守会社が、エレベーターの運行状況を監視している。そして、ビル管理会社や保守会社は、エレベーターの運行情報を収集し、データ分析を行うことで、各階の乗り場における利用者の待ち時間が少なくなる、最適な運行ができるように調整をしている。
近年では、エレベーターの利用に当たって、ビルの利用者、テナント会社、ビルオーナーやビル管理者等、ビルに関わる関係者から、エレベーターのかご内やエレベーター乗り場での混雑を回避する要望が上がっている。その大きな理由は、感染症に対する感染予防である。また、エレベーター乗り場やかご内において利用者と他の利用者とが一定の距離を確保することで、より快適にエレベーターを利用したいというニーズもある。また、利用者の乗り場における待ち時間が長くなっていた場合、その理由を知りたいという要望があった。
ここで、特許文献1には、エレベーターの運行状況に関する情報を端末機に表示させるエレベーター情報表示システムについて開示されている。このシステムでは、ビルの運営情報などを顧客端末の画面の上下に並べて表示することで、混雑の原因を時間帯別に把握することが可能となっている。
特開2020-66493号公報
特許文献1に係る技術を用いることで、エレベーターが混雑した時に、顧客は、混雑の原因を把握できたものの、どの程度の混雑であるかが示されておらず、感染症リスクを判断するための考慮が十分ではなかった。例えば、かご内に多くの人が乗車し、混雑するほど感染症のリスクが高まるにも関わらず、エレベーターがどの程度混雑しているかを示すような、感染症リスクの有無を判断するための情報が提供されていなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、エレベーターの利用者の感染リスクを低減するための情報を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベーター運行管理サーバは、エレベーターのかご内の混雑状況を出力するものである。このかご内混雑状況出力システムは、エレベーターの運行情報を記憶するエレベーター運行情報記憶部と、エレベーターの運行情報に基づいて、時間帯毎にかご内の密集度を算出する密集度算出部と、時間帯毎の密集度を出力し、予め登録された閾値を密集度が超える場合に、密集度が高いことを示す情報を第1端末及び/又は第2端末に出力する出力部と、を備える。
本発明によれば、第1端末及び/又は第2端末から、例えば、かご内の密集度が高いことを示す情報が、エレベーターの利用者の感染リスクを低減するための情報として提供される。このため、例えば、エレベーターの管理者は、エレベーターの利用者の感染リスクを低減するための対応を図ることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターのかご内混雑状況出力システム10の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る群管理エレベーターの内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る管理対象ビル選択画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る日付別利用人数・アラート表示画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る時間帯別かご内密集状況画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る時間帯別かご内密集度グラフの内訳を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るかご内移動階床間密集状況画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る階床・時間帯別かご内混雑状況画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る階床・時間帯別かご内混雑状況画面の変形例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る運行状況データテーブルの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーター運行線図の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る時間帯別かご内混雑状況画面の表示例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るかご内混雑状況出力システムの処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターのかご内混雑状況出力システム10の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る群管理エレベーターの内部構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターのかご内混雑状況出力システム10の構成例を示す概略ブロック図である。
かご内混雑状況出力システム10は、顧客端末2、利用者携帯端末4、情報提供装置5、エレベーター運行管理サーバ6を備える。
顧客1は、例えば、エレベーターが設置されるビルを所有するオーナー、又はこのビルを管理する管理者である。顧客端末2は、顧客1が管理するビルのエレベーターの混雑状況を確認するために、エレベーターの管理者によって使用される第1端末の一例である。エレベーターの管理者は、主に顧客1を対象とするが、顧客1から依頼を受けて作業する保守会社の担当者であってもよい。顧客端末2として、例えば、ビル管理会社やビルオーナー等の顧客が所有するPC(Personal Computer)やタブレット端末等が用いられる。顧客1は、顧客端末2を使用してエレベーター運行管理サーバ6にアクセスし、エレベーター運行管理サーバ6からかご内の混雑状況を表す情報を取得する。本実施の形態に係る顧客端末2には、顧客1が必要とする情報であって、利用者3に見せる必要のない情報が表示される。
利用者3は、例えば、ビル内のオフィスや店舗等のテナントに行くために、エレベーターを利用する者である。利用者携帯端末4は、利用者3がエレベーターの混雑状況を確認するために、利用者3によって利用される第2端末の一例である。利用者携帯端末4として、例えば、エレベーターの利用者が所持するスマートフォン、タブレット端末等が用いられる。利用者3は、利用者携帯端末4を使用してエレベーター運行管理サーバ6にアクセスし、エレベーター運行管理サーバ6からかご内の混雑状況を表す情報を取得する。
情報提供装置5は、エレベーター運行管理サーバ6から取得した情報を利用者3に提供する第2端末の一例である。情報提供装置5として、例えば、ビルのロビーやエレベーターの乗り場等に設置されたサイネージ(電子看板)等が用いられる。利用者3は、利用者携帯端末4の代わりに、情報提供装置5からかご内の混雑状況を表す情報を得ることもできる。
本実施の形態に係る利用者携帯端末4及び情報提供装置5には、利用者3が必要とする情報だけが分かりやすく表示される。
群管理エレベーター20では、顧客1が管理するビル(「顧客ビル」とも呼ぶ)に設置された複数台のエレベーターの運行が群管理される。このため、群管理エレベーター20は、エレベーター運行管理サーバ6に各エレベーターの運行データを送信する。
エレベーター運行管理サーバ6は、エレベーターのかご内の混雑状況を、顧客端末2、利用者携帯端末4又は情報提供装置5に出力する。このエレベーター運行管理サーバ6は、サーバ処理部7、ビル・エレベーター情報記憶部11、通信装置14、運行データ収集装置15及びエレベーター運行情報記憶部16を備える。
サーバ処理部7は、出力部8a、情報生成部8b、密集度算出部9a及び混雑度算出部9bを備える。
出力部8aは、時間帯毎の密集度を顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5に出力する。また、出力部8aは、予め登録された閾値を密集度が超える場合に、密集度が高いことを示す情報を、かご内の混雑状況を表す情報と共に顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5に出力する。このため、顧客1及び/又は利用者3は、密集度が高いことを示す情報と、かご内の混雑状況を表す情報を確認し、密集度が高い時間帯を避けることができる。ここで、密集度は、かご内の乗車率が所定値以上である時の、乗車人数、かごの走行時間、かごの起動回数のうち一つ以上を用いて、後述する算出式により算出される値である。そして、密集度の算出式は、顧客1の要望により変更可能である。このように密集度は、様々な方法で算出可能であるため、顧客1は、算出された密集度を比較し、管理するエレベーターの運行に合わせた適切な密集度の算出式を選択することが可能となる。
例えば、密集度算出部9aは、密集度の算出に際して、顧客端末2から指定されたエレベーターの運行情報を、顧客端末2から指定された指定期間でエレベーター運行情報記憶部16から抽出する。そして、密集度算出部9aは、かごの出発時刻、到着時刻、乗車人数とに基づいて、かごの走行時間に、かご内の乗車人数を掛けた値を密集度として算出する。このように指定期間で抽出されたエレベーターの運行情報に基づいて、密集度が算出されるため、顧客1が注目する指定期間における密集度を確認しやすくなる。
また、エレベーターが群管理エレベーターである場合には、バンクが設定されることが多い。バンクが設定されたビルでは、バンクごとに利用者3の属性(例えば、テナントの従業員、住民等)が変わる。そこで、出力部8aは、バンクごとにかご内の混雑状況を表す情報、及び密集度が高いことを示す情報を顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5に出力する。バンクごとに情報が各端末に出力されることで、顧客1及び/又は利用者3にとって利用するエレベーターのバンクごとにかご内が混雑している状況を把握しやすくなる。
情報生成部8bは、密集度算出部9aにより算出された密集度に基づいて、指定期間におけるかご内の混雑状況を表す情報を生成する。その後、出力部8aは、かご内の混雑状況を表す情報を顧客端末2に出力し、予め登録された閾値を密集度が超える場合に、密集度が高いことを示す情報を顧客端末2に出力する。このため、顧客1は、顧客端末2から得られた密集度が高いことを示す情報に基づいて、指定期間において、密集度の推移、密集度が高くなった時間等を把握できる。なお、出力部8aは、予め登録された閾値を密集度が超える場合に、密集度が高いことを示す情報を、かご内の混雑状況を表す情報と共に顧客端末2に出力してもよい。このようにかご内の混雑状況を表す情報が顧客端末2に出力されるため、顧客1は、かご内の混雑状況を適切に把握することができる。
情報生成部8bにより生成される情報は、例えば、かご内の混雑状況を表す情報、及び密集度が高いことを示す情報を含む画面を含む。そして、出力部8aは、情報生成部8bにより生成された画面を顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5に表示させることが可能である。出力部8aにより出力された各種の情報が用途に応じた画面に表示されるため、顧客1及び/又は利用者3は、情報の把握が容易となる。ここで、情報生成部8bが生成した画面は、画面データとして、出力部8aが顧客端末2に送信する。顧客端末2は、画面データを解釈し、画面を表示する。また、出力部8aは、情報生成部8bが生成した画面の画面データを利用者携帯端末4及び情報提供装置5に送信する。そして、利用者携帯端末4及び情報提供装置5は、画面データを解釈し、各端末及び装置の表示部に画面を表示する。
密集度算出部9aは、エレベーター運行情報記憶部16に記憶されるエレベーター運行情報17に基づいて、時間帯毎にかご内の密集度を算出する。密集度とは、かご内の乗車率が所定値以上である時の、乗車人数、かごの走行時間、かごの起動回数のうち一つ以上を用いて算出される値である。この際、密集度算出部9aは、顧客端末2から指定されたビルをビルマスタ情報12から選択し、選択されたビルで運行されるエレベーターのエレベーター運行情報17を、顧客端末2から指定された指定期間でエレベーター運行情報記憶部16から抽出し、時間帯毎にかご内の密集度を算出する。そこで、密集度算出部9aは、ビル・エレベーター情報記憶部11に記憶されるビルマスタ情報12及びエレベーター情報13から必要なデータを抽出し、さらに、エレベーター運行情報17から指定範囲のデータを検索する。このように密集度算出部9aは、エレベーター運行情報17を、顧客端末2から指定された指定期間でエレベーター運行情報記憶部16から抽出するので、顧客1が混雑状況を確認したい指定期間だけに情報を絞ることができる。
混雑度算出部9bは、かごの混雑度を算出する。混雑度は、時間帯毎の平均乗車率である。そして、かご内の混雑状況を表す情報は、混雑度を含む。また、混雑度算出部9bは、階床毎のかご内の混雑度を算出することも可能である。密集度と混雑度は、共にかご内の混雑具合を数値化した値である。後述する図5の計算式で算出した値を密集度と呼び、図8に示す階床毎及び時間帯毎の平均乗車率を混雑度と呼ぶ。顧客端末2に混雑度が出力されることで、顧客1は、把握した混雑度に基づいて、利用者3に対し時間帯毎に分散乗車を促す等の対策をとることができる。分散乗車とは、例えば、利用者3が、密集度又は混雑度が高い時間帯を避けて、かごに乗車することである。
ビル・エレベーター情報記憶部11(マスタ記憶部の一例)は、ビルマスタ情報12及びエレベーター情報13を備える。
ビルマスタ情報12では、エレベーターが設置されるビル、及びこのビルの階床を特定するためのビル情報を含むビルマスタ情報が記憶される。ビルマスタ情報として、例えば、ビル名、住所、ビルの用途、階床情報等を含むビルの建屋情報等がある。
エレベーター情報13では、群管理エレベーター20で管理されるエレベーターを構成する機器の情報、及びかごの積載荷重の情報を少なくとも含み、サーバ処理部7がエレベーターを特定するためのエレベーターのマスタ情報が管理される。エレベーター情報13として、例えば、エレベーターが設置されるビル、エレベーターの設置台数、サービス可能な階床、かごの乗車定員、エレベーターの機器情報、群管理エレベーター20の管理単位であるバンク情報、接続情報等の情報が含まれる。接続情報は、例えば、顧客ビルの群管理エレベーター20に設置された通信装置21、エレベーター運行管理サーバ6に設置された通信装置14毎に割り振られる電話番号やIP(Internet Protocol)アドレスが該当する。
通信装置14は、高速通信網を通じて群管理エレベーター20に接続可能である。そして、通信装置14は、群管理エレベーター20から送信される、所定の通信方式に従ったフォーマットのエレベーター運行データを取り込み可能な形式に変換して、変換後のエレベーター運行データを運行データ収集装置15に出力する。
運行データ収集装置15は、顧客ビルの群管理エレベーター20から高速通信網を通じてエレベーター運行データを定期的に収集するためのエレベーター運行データ収集装置の一例として用いられる。
エレベーター運行情報記憶部16(エレベーター運行情報記憶部の一例)は、運行データ収集装置15が収集した、顧客ビル内のエレベーター運行データを、エレベーターの運行情報としてエレベーター運行情報17に蓄積する。
<群管理エレベーター>
図2は、群管理エレベーター20の内部構成例を示すブロック図である。
群管理エレベーター20は、通信装置21、群管理制御装置22、エレベーター制御装置23a~23n、エレベーター24a~24n、及び運行データ記憶部25を備える。
通信装置21は、高速通信網に接続し、エレベーター運行管理サーバ6との間で各種のデータを送受信する。通信装置21は、例えば、エレベーター運行管理サーバ6からのエレベーター運行データの取得要求を受信したり、高速通信網でエレベーター運行データを送信可能な形態に変換してエレベーター運行管理サーバ6にエレベーター運行データを送信したりする。
群管理制御装置22は、エレベーター24a~24nの運行を制御するための指示をエレベーター制御装置23a~23nに出力する。エレベーター制御装置23a~23nは、群管理制御装置22から入力する指示に従って、エレベーター24a~24nの運行(かごの移動、ドアの開閉、ランプの点灯等)を制御する。また、群管理制御装置22は、エレベーター制御装置23a~23nからエレベーター24a~24nのエレベーター運行データ(かごの出発時刻、到着時刻、ドアの開閉時刻、かごの乗車人数、降車人数等)を収集する。
運行データ記憶部25は、群管理制御装置22がエレベーター24a~24nから収集したエレベーター運行データを、エレベーター運行データ26に記憶する。運行データ記憶部25は、例えば、メモリカードで構成される。
以下の説明では、エレベーター24a~24nを区別しない場合、単に「エレベーター」と呼ぶ。
群管理エレベーター20からエレベーター運行管理サーバ6には、以下の流れでエレベーター運行データが送信される。
図1に示すエレベーター運行管理サーバ6の運行データ収集装置15は、高速通信網に接続された通信装置14を通じて、図2に示す群管理エレベーター20の通信装置21に定期的に接続する。運行データ収集装置15は、通信装置14が通信装置21に接続した後、運行データの収集を群管理制御装置22に依頼する。群管理制御装置22は、運行データ記憶部25に記憶されているエレベーター運行データ26からエレベーター運行データを読み出し、通信装置21に出力する。通信装置21は、エレベーター運行データを高速通信網に送信し、通信装置14がエレベーター運行データを高速通信網から受信する。
そして、運行データ収集装置15は、通信装置14が受信したエレベーター運行データを、エレベーター運行情報記憶部16にエレベーター運行情報17として保存する。このエレベーター運行情報17には、上述したかごの出発時刻、到着時刻、ドアの開閉時刻、かごの乗車人数、降車人数等の情報が含まれる。
<感染症リスクの判断手順の例>
次に、顧客1が、顧客ビルで運行されるエレベーターのかご内における感染症リスクを判断するための手順について説明する。ここでは、日付、時間帯、階床別の混雑状況を確認する手順について、添付図面を参照して説明する。以下に説明する各画面は、いずれも情報生成部8bにより生成される。
<管理対象ビル選択画面>
図3は、管理対象ビル選択画面100の表示例を示す図である。
管理対象ビル選択画面100は、顧客端末2に表示され、顧客端末2を操作する顧客1が管理対象とするビルを選択するために用いられる画面である。顧客1は、管理対象ビル選択画面100を見ながら、混雑状況を確認するエレベーターが設置されるビルを選択する。
管理対象ビル選択画面100は、ビル契約者名プルダウン101、ビル名プルダウン102、住所入力欄103、検索ボタン104、ビル名一覧105、ラジオボタン106及びビル選択ボタン107を備える。
ビル契約者名プルダウン101には、エレベーター運行管理サーバ6を管理する事業者と管理契約を締結したビル契約者(顧客1)の名前が選択可能に表示される。
ビル名プルダウン102には、ビル契約者名プルダウン101で選択されたビル契約者が保有するビルが複数ある場合に、いずれかのビルの名前が選択可能に表示される。
住所入力欄103には、事業者により管理されるビルを、ビルの住所から抽出するための情報が入力される。住所入力欄103に入力される情報は、住所の一部(例えば、東京都)だけであってもよい。
サーバ処理部7は、顧客1が顧客端末2を通じて、エレベーター運行管理サーバ6が提供するアプリケーションサービスにログインする時に、顧客端末2から入力されるログインIDに基づいて、契約者名の正誤を判定する。そして、契約者名が契約形態等により複数存在する場合に今回対象となる管理ビルの契約者を一つ選択できるように、ビル契約者名プルダウン101に表示する。
ビル契約者名プルダウン101、ビル名プルダウン102から選択されたデータ、かつ住所入力欄103に入力されたデータが、ビルマスタ情報12から該当するビルを検索するための検索キーとして用いられる。そして、顧客1が検索ボタン104を押すと、検索キーの情報がエレベーター運行管理サーバ6に送信される。エレベーター運行管理サーバ6のサーバ処理部7は、受信した検索キーに基づいて、ビルマスタ情報12から該当するビルの情報を抽出する。
この際、情報生成部8bが顧客端末2から受信した検索キーを密集度算出部9aに出力する。密集度算出部9aは、ビルマスタ情報12にアクセスして検索キーに基づいてビルの情報を抽出し、ビルの情報を出力部8aに出力する。そして、出力部8aが、ビルの情報を顧客端末2に送信する。顧客端末2は、ビルの情報を受信すると、管理対象ビル選択画面100のビル名一覧105にビルの情報を割り当てて、管理対象ビル選択画面100を再表示する。ビル名一覧105にビル名、住所、ラジオボタン106が表示される。
以下、各種画面の表示に伴い、出力部8a、情報生成部8b、密集度算出部9a及び混雑度算出部9bにより行われる一連の処理を、サーバ処理部7の処理として説明する場合がある。
顧客1は、ビル名一覧105より該当するビルを、ラジオボタン106で選択する。そして、顧客1は、ビル選択ボタン107を選択する。ビル選択ボタン107が選択されると、管理対象ビル選択画面100から図4に示す日付別利用人数・アラート表示画面200に遷移する。
<日付別利用人数・アラート表示画面>
図4は、日付別利用人数・アラート表示画面200の表示例を示す図である。
日付別利用人数・アラート表示画面200は、顧客1が管理対象ビル選択画面100(図3を参照)で選択したビルに設置されたエレベーターの利用状況を確認するために用いられる。日付別利用人数・アラート表示画面200には、日付毎のエレベーター利用人数、顧客1が選択した日におけるかご内密集状態アラート等の情報が表示される。
日付別利用人数・アラート表示画面200には、ビル名表示欄、バンク選択プルダウン201、対象期間設定欄202、検索ボタン203、日付別利用状況表示欄204、日付選択欄205及び利用人数グラフ表示欄206が表示される。また、日付別利用人数・アラート表示画面200の下部には、時間帯別かご内密集度ボタン208及び階床別かご内混雑状況ボタン209が表示される。
ビル名表示欄には、管理対象ビル選択画面100にて顧客1が選択したビルのビル名が表示される。
バンク選択プルダウン201には、バンクの管理名称が選択可能に表示される。顧客1が選択したビルに群管理エレベーター20が設置されている場合、群管理エレベーターの管理単位であるバンクの管理名称をバンク選択プルダウン201から選択可能である。
対象期間設定欄202には、顧客1がエレベーターの利用状況を確認したい期間を選択できるように表示される。この期間は、西暦年、月、日の形式で開始年月日~終了年月日が設定される。ただし、顧客1が期間を設定する際、対象期間設定欄202にカレンダーを表示するサブ画面が表示され、サブ画面から期間が設定されてもよい。
顧客1がバンク選択プルダウン201からバンクを選択し、対象期間設定欄202で対象期間を設定した後、検索ボタン203を選択すると、ビルID、バンク及び対象期間の情報がエレベーター運行管理サーバ6に送信される。そして、エレベーター運行管理サーバ6のサーバ処理部7は、該当する情報をビル・エレベーター情報記憶部11から抽出し、
日付別利用状況表示欄204を含む画面を生成して顧客端末2に画面を送信する。
日付別利用状況表示欄204には、対象期間設定欄202により設定された期間における日付別のエレベーターの利用状況が表示される。日付別利用状況表示欄204の下部には、ラジオボタンで表された日付選択欄205が表示され、日付選択欄205の下部には、日付別のエレベーターの利用人数と、時間帯別利用人数の概略を棒グラフで表した利用人数グラフ表示欄206が表示される。
また、利用人数グラフ表示欄206の下部に配置された、かご内混雑状態通知欄207には、かご内密集度の閾値を超えた場合に、かご内混雑状態通知の一例として、2種類のかご内混雑状態アラート(注意アラート、警告アラート)が表示される。かご内密集度は、後述する図5に示す時間帯別のかご内密集度で表される値である。例えば、8月1日、2日、3日、5日では、注意アラートとして、「密集発生」が表示される。また、8月2日では、警告アラートとして、かご内が高い密集状態であったことを示す「高密集発生」が表示される。これらのアラートは、感染症の感染リスクの高さに応じて変わる、かご内の混雑状況を表す情報の一例である。
顧客1が、かご内混雑状態通知欄207に表示されたいずれかのアラートの詳細内容を確認する場合には、日付選択欄205より、該当する日付を選択する。そして、顧客1が、時間帯別かご内密集度ボタン208を選択すると、図5に示す時間帯別かご内密集状況画面300に遷移する。一方、顧客1が、階床別かご内混雑状況ボタン209を選択した場合には、図8に示す、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500に遷移する。
<時間帯別かご内密集状況画面>
図5は、時間帯別かご内密集状況画面300の表示例を示す図である。
時間帯別かご内密集状況画面300は、設定日時におけるかご内の乗客の密集状況として、密集度算出部9aにより算出された時間帯別の密集度を棒グラフで表した画面の一例である。
情報生成部8bは、時間帯毎に、密集度を累積した値と、密集度を累積した値の内訳とを生成し、これらの値が含まれる時間帯別かご内密集状況画面300を生成する。そして、出力部8aは、時間帯毎に、密集度を累積した値と、密集度を累積した値の内訳とを顧客端末2に出力する。出力部8aは、所定の混雑度閾値で分類される混雑度毎に密集度を累積した値を出力する。例えば、閾値として、乗車率50%、80%が設定される。そして、この閾値で分類された乗車率50%~80%、乗車率80%以上毎に密集度を累積した値が、例えば棒グラフに示される。このため、顧客1は、時間ごとの密集状況を視認しやすくなる。密集度は後述する図5の式で表されるが、異なる乗車率の際の密集度が同じ値で算出される場合がある。同じ密集度でも異なる乗車率の場合は混雑状況を緩和させるために異なる施策を実施する必要があり、所定の混雑度閾値で分類される混雑度毎に密集度を累積した値を表示することで混雑度ごとの施策の検討が可能となる。このため、かご内の混雑状況を表す情報は、所定の混雑度閾値で分類される混雑度毎に密集度を累積した値を含む。また、密集度を累積した値でなくても、時間帯毎の密集度が顧客端末2に出力されてもよい。混雑度閾値は、顧客1の依頼を受けた保守会社が変更してもよい。
時間帯別かご内密集状況画面300には、ビル名表示欄、バンク表示欄、対象号機選択プルダウン301、内訳表示チェックボックス302、検索ボタン303、時間帯別かご内密集度304が示される。
始めに、顧客1は、対象号機選択プルダウン301から、ビルで稼働する群管理エレベーターで管理されているエレベーターの号機を選択する。なお、図4に示したかご内混雑状態通知欄207に表示されるアラートの閾値の判定は、密集度算出部9aが全号機を対象として算出した値が用いられる。アラート閾値には注意の閾値309と警告の閾値310である。顧客1がアラートに対する詳細(例えば、時間帯別かご内密集度グラフ306の内訳を示す密集度307,308)を知りたい場合は、密集度の試算対象を全ての号機を対象とする「全号機」を選択する。
内訳表示チェックボックス302を選択して表示される密集度の値の内訳は、後述する図6に示す。
顧客1が、バンク表示欄に表示されたバンクの対象とする号機から一つの号機のみの密集状況の詳細を確認したい場合は、該当号機名(「1号機」等)を選択する。顧客1が対象号機選択プルダウン301で該当号機名を選択後、検索ボタン303を選択することで、時間帯別かご内密集度304が表示される。顧客1は、時間帯別かご内密集度304の上部に設けられた上下方向表示切替タブ305に示される「上昇」、「下降」のいずれか選択することによって、かごの運転方向(上昇、下降)に応じたかご内の密集状況のグラフを切り替えて表示することができる。
時間帯別かご内密集度304には、時間帯別(例えば、5分毎)に複数の時間帯別かご内密集度グラフ306が表示される。時間帯別かご内密集度グラフ306は、かごの乗車率に応じて、内訳が表示されている。例えば、8:25~8:55の間では、満員でかごが運行されたことが示される。また、8:35~8:40の間に、時間帯別かご内密集度グラフ306が注意の閾値309を超えたことが示される。このように時間帯別かご内密集度グラフ306と、密集度307,308が、「アラートに対する詳細」に該当する。
ここで、図5に示す時間帯別かご内密集度グラフ306の指標値に用いる密集度の算出方法について、図10と図11を参照して説明する。
図10は、運行状況データテーブル700の構成例を示す図である。
運行状況データテーブル700は、かごが移動した階床の区間や停止した階床、乗客の人数、乗車率等の運行状況を表したテーブルである。運行状況データテーブル700は、運行データ収集装置15が、図2に示した群管理エレベーター20から収集したエレベーター運行データが格納されるエレベーター運行情報17に基づいて作成される。
運行状況データテーブル700は、レコードNo701、出発時刻711、到着時刻712、走行時間713、出発階床714、到着階床715、運転方向716、乗車人数717、乗車率718の各項目で構成される。運行状況データテーブル700の各項目に格納されるデータは、エレベーター運行データに含まれる。
図11は、エレベーター運行線図800の例を示す図である。
エレベーター運行線図800は、図10に示した運行状況データテーブル700の各項目に格納されるデータに基づいて、エレベーターの運行状態を時系列で示す運行線図で表したものである。エレベーター運行線図800の横軸は時刻、縦軸は階床を表す。図中の実線801の変化により、かごの停止階、行先階、移動時間等が分かりやすく示される。
図中には、かごの停止階毎に、2種類の数字802,803が併記して記載されている。数字802は、かご内に乗車している乗客の乗車人数(かごが出発階を出発した時点のデータ)を表す。乗車人数は、かごに設置された荷重センサの検出値から算出される、かごの積載荷重を、予め定めた成人の平均的な体重(65kg)で割ることで算出される。
また、数字802に併記された括弧内の数字803は、乗車率(%)を表す。乗車率は、かごの乗車定員に対する乗車人数の割合で表される。出発時刻804は、かごが出発階を出発した時刻を表す。到着時刻805は、かごが行先階に到着した時刻を表す。図10の運行状況データテーブル700の出発時刻711、到着時刻712が、出発時刻804、到着時刻805に該当する。また、到着時刻805から出発時刻804の間の移動時間を走行時間806で表す。図10の運行状況データテーブル700の走行時間713が、走行時間806に該当する。密集度算出部9aは、到着時刻805から出発時刻804を減じることで、かごの移動時間を算出できる。
次に、密集度算出部9aが、エレベーター運行情報17から抽出したデータに基づいて、密集度を算出する方法について説明する。この方法で算出される密集度は、図5に示した時間帯別かご内密集度304を表示するために用いられる。なお、密集度は、乗車率が所定値以上の時に、密集度算出部9aが算出する値である。
例えば、時間帯別かご内密集度304の表示例の場合、密集度算出部9aは、運行状況データテーブル700から、乗車率が50%以上80%未満のデータと、乗車率が80%以上のデータを抽出する。そして、密集度算出部9aは、乗車率が50%以上80%未満になった時、及び、乗車率が80%以上になった時の走行時間713、乗車人数717のデータを用いて、以下の式(1)にてかご内密集度(「密集度」とも略称する)を算出する。そして、密集度算出部9aは、時間帯別にかご内密集度を累計する。
かご内密集度=走行時間(秒)×乗車人数(人) …(1)
図5に示す時間帯別かご内密集度グラフ306には、例えば、混雑(乗車率50%~80%)であれば、密集度307の値が表示され、満員(80%以上)であれば、密集度308の値が表示される。なお、顧客1が、乗車率が50%未満のデータを含む、該当時間帯全体の走行時間の内訳を確認したい場合には、内訳表示チェックボックス302を選択することで、図6に示す内訳の表示が可能である。
図6は、時間帯別かご内密集度グラフ306の内訳を示す図である。上述したように該当時間帯全体の走行時間の内訳が、図6に示す棒グラフで表される。図6の横軸は時刻を表し、縦軸は密集度を表す。この棒グラフでは、例えば、5分毎に良好、注意、混雑の内訳が示される。「良好」は、乗車率50%未満であることを表す。
なお、混雑度についても、かごが積載可能な人数(又は積載可能な重さ)に対する実際の乗客数(又は実際の重さ)の割合と定義される。ただし、混雑度の定義は、乗車率(かごが積載可能な人数(又は積載可能な重さ)に対する実際の乗客数(又は実際の重さ)の割合)と同様である。ただし、階床別に、5分間毎の乗車率の平均値を混雑度(かご内)と定義している。混雑度の定義として用いられる時間は、例えば、10分毎、1時間毎のように変更可能である。そして、混雑度算出部9bは、顧客端末2から指定され、ビルマスタ情報12から選択したビルに設置されるエレベーターのエレベーター情報13をビル・エレベーター情報記憶部11から抽出し、エレベーター情報13に基づいて、時間帯毎、かつ階床毎の平均乗車率として表される混雑度を算出する。そして、出力部8aは、混雑度を顧客端末2に出力する。このように時間帯毎、かつ階床毎の混雑度が顧客端末2に出力されることで、顧客1は、かご内が高い混雑度になっている階床を把握し、この階床での乗車の回避や分散乗車を利用者3に促すことができる。
図5に示したように、密集度算出部9aは、乗車率が50%以上の走行時間713の値にその時のエレベーターの乗車人数717の値を積算し、単位時間毎に累計した値を密集度として用いた。ただし、密集度算出部9aは、次に示すいずれかの式で算出した値を密集度として用いてもよい。
<かご内密集度の他の算出式>
・エレベーター乗車人数(かご積載荷重)の単位時間の累計
・エレベーター乗車人数(かご積載荷重)×起動回数(回)
・エレベーター乗車人数(かご積載荷重)×乗車率(%)/100
・起動回数(回)の単位時間の累計
・走行時間(秒)の単位時間の累計
・乗車率毎に定めた係数×走行時間(秒)
・走行時間(秒)×(乗車率(%)+100)/100
この算出式における「起動」とは、エレベーターの起動回数である。かごが停止している各階から何回出発したかを表す。例えば、かごが1階から6階に上がる途中で3階に止まった場合には、エレベーターの起動回数は、かごが1階から出発する時と、3階から出発する時の2回となる。また、かご積載荷重等の情報は、エレベーター情報13に含まれる。そして、密集度は、これらの算出式で算出した値を累計して求められる値である。
上述したように、密集度算出部9aは、密集度の算出に際して、顧客端末2から指定されたエレベーターの運行情報を、顧客端末2から指定された指定期間でエレベーター運行情報記憶部16から抽出する。そして、密集度算出部9aは、かごの出発時刻、到着時刻、乗車人数とが含まれるエレベーターの運行情報に基づいて、かごの走行時間の累計の値、かごの起動回数の累計の値、かごの起動回数にかごの起動回数を掛けた値、のうちいずれかを密集度として算出することもできる。
上述したように、図4のかご内混雑状態通知欄207には、注意と警告の2種類のアラートが表示されることがある。日付別利用人数・アラート表示画面200が起動した時、時間帯別かご内密集度グラフ306の値が、注意の閾値309又警告の閾値310を超えている時間帯の開始時刻と、該当するアラートの文言が、かご内混雑状態通知欄207に表示される。
また、密集度算出部9aが、運行状況データテーブル700から値を抽出するための乗車率の判定値や、図4のかご内混雑状態通知欄207に表示するアラートの閾値の値については、日付や時間帯、曜日によって判定する条件を変えてもよい。
また、顧客1が時間帯別かご内密集状況画面300(図5を参照)から混雑度の詳細を確認する場合、該当する時間帯別かご内密集度グラフ306を選択する。この操作により、かごの移動階床間毎に密集度を確認可能な図7に示す時間帯別かご内移動階床間密集状況画面400に遷移する。
<かご内移動階床間密集状況画面>
図7は、時間帯別かご内移動階床間密集状況画面400の表示例を示す図である。
時間帯別かご内移動階床間密集状況画面400は、かご内移動階床間密集状況表401を有する。かご内移動階床間密集状況表401には、顧客1が選択した図4の時間帯別かご内密集度グラフ306に該当する時間帯における密集度の状況が示される。かご内移動階床間密集状況表401の縦軸が乗車階床、横軸が降車階床を表す。
かご内移動階床間密集状況表401では、密集度算出部9aが、図10に示した運行状況データテーブル700に含まれる出発階床714と到着階床715の値に基づき、上述した密集度の計算式を用いて、走行時間713と乗車人数717を積算した密集度の単位時間累計値が該当の欄に表示される。このため、顧客1は、移動階床間毎に混雑状況を把握することが可能である。
例えば、6階から10階に移動するかごが、途中の階で止まらず移動した場合において、6階でかご内に6人の乗客が乗車し、これらの乗客が10階に移動するのに10秒掛かった場合の値は、「60」と算出される。この値は、密集度算出部9aが乗車人数と階床間走行時間を積算して求めたものである。情報生成部8bは、かご内移動階床間密集状況表401の該当欄に、かご内移動階床間密集度402として「60」を格納した画面400を生成する。また、かご内移動階床間密集度403としての「30」は、乗車階床である6階で発進してから、次に降車階床である9階で停止した時のかごの密集度を示している。このようにかご内移動階床間密集状況表401は、かごの移動時に密集度が高かった階床を顧客1が確認するために用いられる。
<階床・時間帯別かご内混雑状況画面>
次に、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500の構成例について説明する。
図8は、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500の表示例を示す図である。
情報生成部8bは、時間帯及び階床で特定される表の欄毎に、混雑度算出部9bが時間帯毎に算出した混雑度が格納される階床・時間帯別かご内混雑状況画面500を生成する。
階床・時間帯別かご内混雑状況画面500は、顧客1が、図4に示した日付別利用人数・アラート表示画面200の日付選択欄205から該当する日付を選択し、階床別かご内混雑状況ボタン209を選択することで遷移して、顧客端末2に表示される。階床・時間帯別かご内混雑状況画面500は、顧客1が、指定日におけるエレベーターの階床、時間帯別のかご内の混雑状況(乗車率)を確認するために用いられる。
階床・時間帯別かご内混雑状況画面500は、ビル名表示欄、バンク表示欄、対象号機選択プルダウン501、検索ボタン502を有する。
ビル名表示欄、バンク表示欄、対象号機選択プルダウン501の機能は、図5に示した時間帯別かご内密集状況画面300の各部の機能と同様である。
始めに、顧客1は、対象号機選択プルダウン501から、ビルで稼働する群管理エレベーター20で管理されているエレベーターの号機を選択する。そして、顧客1が検索ボタン502を選択すると、時間帯・階床別かご内混雑状況504が表示される。
顧客1が対象号機選択プルダウン501で「全号機」を選択した場合は、全ての号機を対象として、混雑状況が表示される。また、顧客1が、各々のエレベーターの号機の混雑状況を知りたい場合には、対象号機選択プルダウン501から該当号機を選択することで、選択された号機の混雑状況が表示される。
また、顧客1は、時間帯・階床別かご内混雑状況504の上部に設けられた上下方向表示切替タブ503に示される「上昇」、「下降」のいずれかを選択することによって、かごの運転方向(上昇、下降)に応じたかご内の密集状況を切り替えて表示することができる。このように階床・時間帯別かご内混雑状況画面500は、顧客1が、階床及び時間帯別にかご内の混雑状況を確認するために使用される。
時間帯・階床別かご内混雑状況504の欄505に示される数字は、かご内の平均乗車率(%)を表している。上述したように、かご内の平均乗車率は、混雑度と読み替え可能である。欄505に格納されるかご内の平均乗車率は、混雑度算出部9bにて、かごが出発した階を基準とし、図10に示した運行状況データテーブル700に格納される乗車率718に基づいて、単位時間あたりの平均乗車率(%)を階床毎に算出した値である。
また、混雑度算出部9bは、かごが通過した階床についても、かごの通過時における乗車率を、かご内の平均乗車率の算出対象に加える。ただし、混雑度算出部9bは、乗客が乗車していない状態でかごが階床間を移動した場合(ホール呼びによるかご移動のみ)には、かごが階床間を通過する際のデータを含めないでかご内の平均乗車率を算出する。
また、情報生成部8bは、かごの乗車率が50%~80%、又は80%以上の場合は、表の項目の背景の色を変更する。このため、欄506は、混雑(乗車率50%~80%)の状況であり、欄507は、満員(乗車率80%以上)の状況であることが顧客1に一目で分るように示される。
例えば、時間帯・階床別かご内混雑状況504の下部に示すように、8:25~8:30の時間帯508から8:45~8:50の時間帯509においては、1階の乗客がかごに乗車し、かごが上の階に上昇する場合、かご内がほぼ満員状態であることを顧客1が把握できる。また、顧客1は、7階までの乗車率が50%以上であることも把握できる。
<階床・時間帯別かご内混雑状況画面の変形例>
なお、時間帯・階床別かご内混雑状況504の欄505には乗車率(%)が表示されているが、各階の乗車人数、降車人数が表示されてもよい。
ここで、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500の変形例について、図9を参照して説明する。
図9は、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500の変形例を示す図である。
かご内の混雑状況を表す情報は、エレベーター運行情報17から抽出した、かごに乗車した利用者の乗車人数と、かごから降車した利用者の降車人数とを含む。そして、情報生成部8bは、かごに乗車した利用者の乗車人数と、かごから降車した利用者の降車人数とが、混雑度と共に表の欄毎に格納される、変形例に係る階床・時間帯別かご内混雑状況画面600を生成する。
変形例に係る階床・時間帯別かご内混雑状況画面600の欄601には、乗車人数、乗車率、降車人数が併記されている。ここで、欄601の左側の数字が乗車人数を表し、括弧内が乗車率(%)を表し、右側の数字は降車人数を表す。図2に示した群管理制御装置22は、乗車人数と同様に、かごに設けられた荷重センサの検出値に基づいて、降車人数が算出可能である。このため、図1にエレベーター運行情報17には、乗車人数だけでなく、降車人数も含まれる。そして、出力部8aは、エレベーターの運行情報から抽出した、かごに乗車した利用者の乗車人数と、かごから降車した利用者の降車人数とを出力する。このように時間帯別に表示される情報に基づいて、顧客1は、階床別の乗車人数、降車人数についても正確に把握することが可能となる。例えば、ある階床で乗車率が高くなっていれば、この階床で乗降する利用者3の数は、乗車率が低い他の階床で乗降する利用者3の数よりも多いと想定される。そこで、顧客1は、乗車率が高い階床で乗降する利用者3に対して、分散乗車を促すことができる。
<時間帯別かご内混雑状況画面>
次に、図1に示した利用者携帯端末4に表示される画面の表示例について説明する。
図12は、時間帯別かご内混雑状況画面900の表示例を示す図である。
情報生成部8bは、時間帯毎にかご内の混雑状況を表す情報、及び密集度が高いことを示す情報を含む時間帯別かご内混雑状況画面900を生成する。出力部8aは、エレベーターの利用者によって利用される利用者携帯端末4、又はエレベーターの乗り場に設置される情報提供装置5に画面900を表示させる。この時間帯別かご内混雑状況画面900は、利用者携帯端末4に表示され、利用者3が確認可能な画面の一例である。
時間帯別かご内混雑状況画面900は、ビル名表示欄、エレベーター名表示欄、対象期間表示欄、時間帯別平均混雑状況欄901を有する。
ビル名表示欄には利用者3が選択したビルの名称が表示され、エレベーター名表示欄には利用者3が選択したエレベーターの名称が表示される。また、対象期間表示欄には利用者3が設定した、混雑状況の確認を希望する対象期間が表示される。
密集度算出部9aは、図5に示した時間帯別かご内密集状況画面300で算出された時間帯別かご内密集度の値に基づいて、図5で算出した時間帯別かご内密集度の値に基づき、利用者3が指定した過去の期間(1日、1週間、1ヶ月間等)の単位で平均の密集度(混雑度)を算出する。そして、情報生成部8bは、平均の密集度を表す時間帯別平均混雑状況欄901を含む時間帯別かご内混雑状況画面900を生成する。出力部8aは、画面900を、利用者携帯端末4に送信する。このため、利用者3は、例えば、8:25~8:40の時間帯は混雑しているため、別の時間帯でエレベーターを利用することを検討できる。
なお、出力部8aは、エレベーターの乗り場等に設置されるサイネージ等である情報提供装置5に対しても、時間帯別かご内混雑状況画面900を送信する。このため、情報提供装置5は、時間帯別平均混雑状況欄901を含む時間帯別かご内混雑状況画面900を表示し、利用者3に情報を提供することができる。
<かご内混雑状況出力システムの処理>
次に、かご内混雑状況出力システム10を用いて行われる一連の処理について説明する。
図13は、かご内混雑状況出力システム10を用いて顧客1が行う処理の例を示すフローチャートである。
始めに、顧客端末2には、情報生成部8bが生成した管理対象ビル選択画面100が表示される。顧客1は、かご内の混雑状況を把握するために対象となるビルを選択する(S1)。ビルの選択は、顧客端末2に表示される、図3に示した管理対象ビル選択画面100を通じて行われる。
次に、顧客1は、該当ビルのエレベーター(バンク)、日付を指定し、かご内の混雑状況を検索する(S2)。バンク及び日付の指定は、図4に示した日付別利用人数・アラート表示画面200を通じて行われる。また、日付別利用人数・アラート表示画面200の検索ボタン203が選択されると、密集度算出部9aは、該当日付における指定されたバンク及び日付における、所定の時間帯毎の利用人数を算出する。そして、情報生成部8bは、日付別利用状況表示欄204を含む日付別利用人数・アラート表示画面200を生成し、出力部8aが顧客端末2に画面200を表示させる。
次に、顧客1は、日付選択欄205に表示されるエレベーターの日付、利用人数グラフ表示欄206の時間帯別利用人数、かご内混雑状態通知欄207を確認する(S3)。そして、顧客1は、かご内混雑状態通知欄207にて、注意又は警告のアラートを含むかご内混雑状態通知が表示されているか否かを確認する(S4)。かご内混雑状態通知が表示されていなければ(S4のNO)、かご内は混雑していないので本処理が終了する。
一方、かご内混雑状態通知が表示されていれば(S4のYES)、顧客1は、混雑状態通知が発生した時間帯における、かご内の密集状況を時間帯別に表した、図5に示す時間帯別かご内密集状況画面300を表示してかご内の密集状況を把握する(S5)。そこで、密集度算出部9aは、時間帯別にかご内の密集度を算出し、情報生成部8bは、時間帯別かご内密集状況画面300を生成する。そして、出力部8aが顧客端末2に画面300を表示させる。画面300には、時間帯別にかご内の密集度が表される。また、顧客1は、図6に示す乗車率が50%未満のデータを含む、該当時間帯全体の走行時間の内訳を顧客端末2に表示させたり、図7に示す時間帯別かご内移動階床間密集状況画面400を顧客端末2に表示させたりして、必要な情報を確認する。
次に、顧客1は、混雑状態通知が発生した時間帯における、かご内の混雑状況を階床及び時間帯別に表した、図8に示す階床・時間帯別かご内混雑状況画面500を表示して、混雑状況を把握する(S6)。そこで、混雑度算出部9bは、階床・時間帯別にかご内の混雑度を算出し、情報生成部8bは、階床・時間帯別かご内混雑状況画面500を生成し、出力部8aが顧客端末2に画面500を表示させる。図8に示す画面500には、階床・時間帯別にかご内の混雑度が表される。なお、混雑度は、混雑度算出部9bによりステップS2~S6までの間に算出されてもよいし、本処理の開始前に予め算出されてもよい。
次に、顧客1は、各画面を通じて把握した密集状況及び混雑状況に基づいて、かご内の混雑は、一時的なものであるか否かを判断する(S7)。顧客1が、かご内の混雑は、一時的なものであると判断すると(S7のYES)、本処理を終了する。
一方、顧客1は、かご内の混雑が一時的なものでないと判断すると(S7のNO)、サーバ処理部7は、利用者3に対して、利用時間のシフト案内を実施したり、ホール等に注意喚起の案内掲示を実施したりする(S8)。この時、利用者携帯端末4には、図12に示した時間帯別かご内混雑状況画面900が表示され、混雑していない時間帯等の情報が示される。また、ホールに設置された情報提供装置5にも、図12に示した時間帯別かご内混雑状況画面900が表示され、現在時刻では、かご内が混雑している等の情報が示される。
次に、顧客1は、エレベーターの満員レベルの変更が必要であるか否かを判断する(S9)。例えば、満員レベルを下げることで、かごに乗車した利用者の人数が少なくても、混雑又は満員のアラートを発生させやすくなる。この場合、利用者は、混雑又は満員のかごを避けて乗車するので、かご内の感染リスクを下げることが可能となる。
そこで、顧客1が、エレベーターの満員レベルの変更が必要であると判断すると(S9のYES)、顧客1は、エレベーターの保守会社に調査を依頼する。そして、保守会社は、エレベーターの運行状況調査を実施する(S10)。その後、保守会社は、顧客1に調査結果を渡し、顧客1が同意した上で、エレベーターの満員レベルの設定変更を実施する(S11)。一方、顧客1が、エレベーターの満員レベルの変更が必要でないと判断すると(S9のNO)、本処理を終了する。
次に、かご内混雑状況出力システム10の各装置を構成する計算機30のハードウェア構成を説明する。
図14は、計算機30のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機30は、本実施の形態に係る顧客端末2、利用者携帯端末4、情報提供装置5、エレベーター運行管理サーバ6として動作可能なコンピューターとして用いられるハードウェアの一例である。本実施の形態に係るエレベーター運行管理サーバ6における各装置は、計算機30(コンピューター)がプログラムを実行することにより、図14に示した各機能ブロックが連携して行うかご内混雑状況出力方法を実現する。
計算機30は、バス34にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、及びRAM(Random Access Memory)33を備える。さらに、計算機30は、表示装置35、入力装置36、不揮発性ストレージ37及びネットワークインターフェイス38を備える。
CPU31は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM32から読み出してRAM33にロードし、実行する。RAM33には、CPU31の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がCPU31によって適宜読み出される。ただし、CPU31に代えてMPU(Micro Processing Unit)を用いてもよい。例えば、エレベーター運行管理サーバ6におけるサーバ処理部7、運行データ収集装置15の機能は、CPU31が実行するプログラムコードにより実現される。
表示装置35は、例えば、液晶ディスプレイモニターであり、計算機30で行われる処理の結果等を顧客1又は利用者3に表示する。顧客端末2の表示装置35には、上述した図3~図9に示した画面100~600のいずれかが表示される。また、利用者携帯端末4及び情報提供装置5の表示装置35には、上述した図12に示した画面900が表示される。入力装置36には、例えば、キーボード、マウス等が用いられ、顧客端末2では、顧客1が所定の操作入力、指示を行うことが可能である。また、利用者携帯端末4では、入力装置36が表示装置35と共にタッチパネルディスプレイ装置として用いられることもある。なお、エレベーター運行管理サーバ6には、表示装置35及び入力装置36は設けられなくてもよい。
不揮発性ストレージ37としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ又は不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ37には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機30を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM32及び不揮発性ストレージ37は、CPU31が動作するために必要なプログラムやデータ等を記録しており、計算機30によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記憶媒体の一例として用いられる。例えば、エレベーター運行管理サーバ6におけるビル・エレベーター情報記憶部11、エレベーター運行情報記憶部16の機能は、不揮発性ストレージ37に構成される。
ネットワークインターフェイス38には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。エレベーター運行管理サーバ6における通信装置14の機能は、ネットワークインターフェイス38によって実現される。
以上説明した第1の実施の形態に係るかご内混雑状況出力システム10では、ビルのオーナーやビルの管理者等である顧客1が、エレベーター運行管理サーバ6から出力された、密集度が高いことを示す情報及び/又はかご内の混雑状況を表す情報を確認できる。この際、顧客1は、図4に示した日付別利用人数・アラート表示画面200を通じてエレベーターの利用状況を確認できる。さらに、顧客1は、日付別利用人数・アラート表示画面200から、図5に示した時間帯別かご内密集状況画面300、図7に示した時間帯別かご内移動階床間密集状況画面400、図8に示した階床・時間帯別かご内混雑状況画面500のいずれかを用いて、かご内の混雑状況を把握する。このように顧客端末2には、かご内の混雑状況を表す情報だけでなく、例えば、感染症の感染リスクの高さを表すかご内の密集度が高いことを示す情報が、エレベーターの利用者の感染リスクを低減するための情報として提供される。そして、かご内の混雑状況を表す情報が、例えば、感染症の感染リスクの高さを表すかご内の密集度に応じて変わる。このため、顧客1は、密集度が高いことを示す情報を確認することで、エレベーターが混雑する時間帯、アラートが表示される時間帯及び階床を把握し、エレベーターの利用者の感染リスクを低減するための対応を図ることができる。例えば、顧客1は、感染症の感染リスクを低減する対応のために、利用者3に対して、かご内が混雑時における利用時間のシフトを促すことができる。
また、顧客端末2には、時間帯毎の平均乗車率として表される混雑度が出力される。混雑度は、かご内の混雑状況を表す情報に含まれる。このため、顧客1は、密集度だけでなく、混雑度をも把握することで、どの時間帯で混雑しているか、利用者3に分散乗車を促す方がよいか等を確認できる。また、混雑度は、時間帯毎かつ階床毎にも出力される。このため、顧客1は、時間帯毎だけでなく、階床毎にも混雑度の変化の推移を確認し、感染リスクの高低を正確に把握できる。そして、顧客1は、例えば、混雑度の高い階床にあるテナントの利用者3に対して、個別に分散乗車を促すこともできる。
また、顧客1は、混雑時間帯におけるエレベーター本体の満員レベルの設定変更等を保守会社に依頼することで、エレベーターの利用者3に対する感染リスク低減への対応を図ることが可能である。この場合、依頼を受けた保守会社が、満員レベルの設定を行う。
また、利用者3は、利用者携帯端末4又は情報提供装置5に表示される、図12に示した時間帯別かご内混雑状況画面900からかご内の混雑状況を把握することができる。このため、利用者3は、自主的にエレベーターの利用時間を空いている時間帯にシフトすることができる。なお、利用者携帯端末4又は情報提供装置5には、図4の日付別利用人数・アラート表示画面200の日付別の利用人数グラフ表示欄206が表示されてもよい。
また、情報生成部8bは、指定期間におけるかご内の混雑状況を表す情報、及び密集度が高いことを示す情報を含むメッセージを生成し、出力部8aは、顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5にメッセージを表示させてもよい。この場合、利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5にメッセージを含む電子メールが送られる形態としてもよい。このように顧客端末2及び/又は利用者携帯端末4若しくは情報提供装置5にメッセージが表示されることで、顧客1及び/又は利用者3は、各自が利用する端末を操作して各種画面が表示されるまで待たなくても、かご内の密集度が高くなっていることを速やかに確認することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターのかご内混雑状況出力システムの構成例について、図15と図16を参照して説明する。
図15は、第2の実施の形態に係るエレベーターのかご内混雑状況出力システム10Aの構成例を示す概略ブロック図である。
かご内混雑状況出力システム10Aの全体構成は、図1に示した第1の実施の形態に係るかご内混雑状況出力システム10とほぼ同様であるが、エレベーター運行管理サーバ6の通信装置14が、顧客ビルに設けられた単管理エレベーター20Aと通信する点が異なる。運行データ収集装置15は、通信装置14を通じて、単管理エレベーター20Aから取得したエレベーター運行情報をエレベーター運行情報記憶部16に記憶する。単管理エレベーター20Aでは、顧客ビルに設けられた1台のエレベーター24の運行が運行される。
図16は、単管理エレベーター20Aの内部構成例を示すブロック図である。
単管理エレベーター20Aは、通信装置21、エレベーター制御装置23、エレベーター24、及び運行データ記憶部25を備える。
通信装置21は、高速通信網に接続し、エレベーター運行管理サーバ6との間で各種のデータを送受信する。
エレベーター制御装置23は、エレベーター24の運行を制御する。また、エレベーター制御装置23は、エレベーター24からエレベーター運行データを収集し、運行データ記憶部25にエレベーター運行データを書き込む。
運行データ記憶部25は、エレベーター制御装置23がエレベーター24からエレベーター運行データを収集し、運行データ記憶部25にエレベーター運行データ26として記憶する。そして、エレベーター制御装置23は、運行データ収集装置15の指示によりエレベーター運行データ26から読み出したエレベーター運行データを、通信装置21を通じてエレベーター運行管理サーバ6に送信する。以降のエレベーター運行管理サーバ6における処理は、第1の実施の形態に係るエレベーター運行管理サーバ6の処理と同様である。
以上説明した第2の実施の形態に係るかご内混雑状況出力システム10Aでは、単管理エレベーター20Aから取得したエレベーター運行データに基づいて、エレベーター24のかご内密集度及び混雑度が算出される。そして、算出されたかご内密集度及び混雑度に基づいて、顧客端末2、利用者携帯端末4及び情報提供装置5に密集度が高いことを示す情報が出力される。このため、顧客1及び/又は利用者3は、密集度が高いことを示す情報を確認できる。そして、顧客1は、密集度が高いことを示す情報を確認することで、エレベーター24が混雑する時間帯、アラートが表示される時間帯及び階床を把握し、その時間帯における利用を避けることを利用者3に促すことができる。また、利用者3は、かご内が密の状態を避けてエレベーター24を利用することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するためにシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
2…顧客端末、4…利用者携帯端末、5…情報提供装置、6…エレベーター運行管理サーバ、7…サーバ処理部、8a…出力部、8b…情報生成部、9a…密集度算出部、9b…混雑度算出部、10…かご内混雑状況出力システム、11…ビル・エレベーター情報記憶部、12…ビルマスタ情報、13…エレベーター情報、15…運行データ収集装置、16…エレベーター運行情報記憶部、17…エレベーター運行情報、20…群管理エレベーター、22…群管理制御装置、23a~23n…エレベーター制御装置、24a~24n…エレベーター、25…運行データ記憶部、26…エレベーター運行データ

Claims (15)

  1. エレベーターのかご内の混雑状況を出力するエレベーター運行管理サーバであって、
    前記エレベーターの運行情報を記憶するエレベーター運行情報記憶部と、
    前記エレベーターの運行情報に基づいて、時間帯毎に前記かご内の密集度を算出する密集度算出部と、
    時間帯毎の前記密集度を出力し、予め登録された閾値を前記密集度が超える場合に、前記密集度が高いことを示す情報を第1端末及び/又は第2端末に出力する出力部と、を備える
    エレベーター運行管理サーバ。
  2. 前記密集度は、前記かご内の乗車率が所定値以上である時の、乗車人数、前記かごの走行時間、前記かごの起動回数のうち一つ以上を用いて算出される値である
    請求項1に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  3. 前記密集度算出部により算出された前記密集度に基づいて、前記第1端末から指定された指定期間における前記かご内の混雑状況を表す情報を生成する情報生成部を備え、
    前記出力部は、前記かご内の混雑状況を表す情報を前記第1端末及び/又は第2端末に出力する
    請求項2に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  4. 前記かごの混雑度を算出する混雑度算出部を備え、
    前記混雑度は時間帯毎の平均乗車率であり、
    前記かご内の混雑状況を表す情報は、前記混雑度を含む
    請求項3に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  5. 前記かご内の混雑状況を表す情報は、所定の混雑度閾値で分類される前記混雑度毎に前記密集度を累積した値を含む
    請求項4に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  6. 前記エレベーターが設置されるビル、及び前記ビルの階床を特定するためのビル情報を含むビルマスタ情報を記憶するマスタ記憶部を備え、
    前記混雑度算出部は、前記第1端末から指定され、前記ビルマスタ情報から選択した前記ビルに設置される前記エレベーターのエレベーター情報を前記マスタ記憶部から抽出し、前記エレベーター情報に基づいて、時間帯毎、かつ階床毎の平均乗車率として表される前記混雑度を算出し、
    前記出力部は、前記混雑度を出力する
    請求項5に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  7. 前記かご内の混雑状況を表す情報は、前記エレベーターの運行情報から抽出した、前記かごに乗車した利用者の乗車人数と、前記かごから降車した前記利用者の降車人数とを含む
    請求項6に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  8. 前記情報生成部は、前記第1端末から指定された指定期間における前記かご内の混雑状況を表す情報、及び前記密集度が高いことを示す情報を含むメッセージを生成し、
    前記出力部は、前記第1端末及び/又は前記第2端末に前記メッセージを出力する
    請求項3~7のいずれか一項に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  9. 前記エレベーターは、複数台の前記エレベーターの運行が管理される群管理エレベーターであり、
    前記出力部は、バンクごとに前記かご内の混雑状況を表す情報、及び前記密集度が高いことを示す情報を第1端末及び/又は第2端末に出力する
    請求項1に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  10. 前記第1端末は、前記エレベーターの管理者により使用される端末であり、
    前記第2端末は、前記エレベーターの利用者によって利用される端末である
    請求項1に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  11. 前記密集度算出部は、前記第1端末から指定された前記エレベーターの運行情報を、前記第1端末から指定された指定期間で前記エレベーター運行情報記憶部から抽出し、前記かごの出発時刻、到着時刻、乗車人数とに基づいて、前記かごの走行時間に、前記かご内の乗車人数を掛けた値を前記密集度として算出する
    請求項1に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  12. 前記密集度算出部は、前記第1端末から指定された前記エレベーターの運行情報を、前記第1端末から指定された指定期間で前記エレベーター運行情報記憶部から抽出し、前記かごの出発時刻、到着時刻、乗車人数とが含まれる前記エレベーターの運行情報に基づいて、前記かごの走行時間の累計の値、前記かごの起動回数の累計の値、前記かごの起動回数に前記かごの起動回数を掛けた値、のうちいずれかを前記密集度として算出する
    請求項1に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  13. 前記情報生成部は、かご内の混雑状況を表す情報、及び前記密集度が高いことを示す情報を含む画面を生成し、
    前記出力部は、前記情報生成部により生成された前記画面を前記第1端末及び/又は前記第2端末に表示させる
    請求項3~7のいずれか一項に記載のエレベーター運行管理サーバ。
  14. エレベーターのかご内の混雑状況を出力するエレベーター運行管理サーバを備えるかご内混雑状況出力システムであって、
    前記エレベーター運行管理サーバは、
    前記エレベーターの運行情報を記憶するエレベーター運行情報記憶部と、
    前記エレベーターの運行情報に基づいて、時間帯毎に前記かご内の密集度を算出する密集度算出部と、
    時間帯毎の前記密集度を出力し、予め登録された閾値を前記密集度が超える場合に、前記密集度が高いことを示す情報を第1端末及び/又は第2端末に出力する出力部と、を有する
    かご内混雑状況出力システム。
  15. エレベーターのかご内の混雑状況を出力するかご内混雑状況出力方法であって、
    前記エレベーターの運行情報に基づいて、時間帯毎に前記かご内の密集度を算出するステップと、
    時間帯毎の前記密集度を出力し、予め登録された閾値を前記密集度が超える場合に、前記密集度が高いことを示す情報を第1端末及び/又は第2端末に出力するステップと、を含む
    かご内混雑状況出力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2024013967A (ja) * 2022-07-21 2024-02-01 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 エレベータシステム

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