JP2022077667A - 水素製造システム - Google Patents

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Abstract

【課題】再生可能エネルギーを利用した発電機を備える水素製造システムにおいて、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することが可能な水素製造システムを提供する。【解決手段】水素製造システムは、再生可能エネルギーを利用して発電する第1発電機と、前記第1発電機による発電電力と電力系統からの受電電力とを入力電力として水素を製造する水素製造装置とを備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である。【選択図】図3

Description

本開示は、水素製造システムに関する。
近年、CO排出量削減のためのエネルギー源として水素に注目が集まっている。
例えば、特許文献1に開示されている水素製造システムが備える制御装置は、太陽光発電機などの再生可能エネルギーを利用した発電機(以下、「再エネ発電機」という。)において発電された電力と、電力系統から供給された電力とを受電して水素を製造する水素製造装置への入力電力を制御する。
従来の水素製造システムによると、アグリゲータと呼ばれる電力の需給調整を行う事業者を介して電力会社から要請を受けたデマンドレスポンス(Demand Response)(以下、「DR」と言う。)に対して、水素製造量を調整することにより対応することが可能である。DRとは、電力の需給調整のために、需要家における受電電力の削減または上昇の依頼のことである。
例えば、電力系統からの受電電力をベースラインから所定量下げることを要求するDR(いわゆる、下げDR)に対しては、水素製造システムを備える需要家は、水素製造装置への入力電力を削減することにより対応することができる。
また、電力系統からの受電電力をベースラインから所定量上げることを要求するDR(いわゆる、上げDR)に対しては、上記需要家は、水素製造装置への入力電力を上昇させることにより対応することができる。
国際公開第2020/121436号
しかしながら、水素製造システムにおいては再エネ発電機の定格出力電力の方が、水素製造装置の定格入力電力よりも大きい構成となっている。このため、再エネ発電機の出力が大きく水素製造装置がほぼ定格入力電力で動作している時間帯と、上げDR期間とが重なった場合には、その時間帯(期間)において、上げDRに応じて受電電力を上昇させ、再エネ発電機の出力と電力系統からの受電電力とのすべてを水素製造装置が消費して水素を製造することが困難である。これは、水素製造装置の入力電力を上昇させる余地がないからである。このような場合には、再エネ発電機の出力抑制を行うことにより、上げDRにおいて要請される電力量を創出して、水素製造装置で消費する必要があった。
これにより、再エネ発電機の出力ロスが生じ、出力ロスの分だけ水素の製造ロスが発生するという課題が生じる。
図1および図2を参照して、課題の一例について説明する。図1および図2は、再エネ発電機の発電電力と水素製造装置の消費電力との関係を示すグラフの一例を示す図である。図1および図2に示すグラフの横軸は時間を示し、縦軸は電力[kW]を示す。
図1は、上げDRの要請に応じない場合のグラフを示している。再エネ発電電力101は、再エネ発電機の出力を示し、水素製造装置消費電力102は、水素製造装置の消費電力を示す。図1に示すように、上げDRが要請される上げDR期間において水素製造装置消費電力102は、水素製造装置の定格入力電力と等しい。つまり、水素製造装置は、定格入力電力(最大消費可能電力)で動作しているものとする。
図2は、上げDRの要請に応じた場合の課題を説明する図であり、電力創出量103は、上げDRの要請により上げDR期間において電力系統からの受電を要請された電力量を示す。ここで、上げDR期間における水素製造装置消費電力102は定格入力電力と等しい。つまり、上げDR期間において水素製造装置消費電力102をこれ以上上げることができない。このため、要請に応じるためには、再エネ発電機の出力抑制を行い、再エネ発電電力101を下げることにより電力創出量103を創出する必要がある。再エネ発電機の出力抑制を行うことにより、電力創出量103の分の電力を電力系統から受電し、再エネ発電機が受電電力を消費することができる。これにより、上げDRの要請に応じることができる。しかし、再エネ発電機の出力抑制が必要であるため、上述したように、再エネ発電機の出力ロスが生じ、出力ロスの分だけ水素の製造ロスが発生するという課題が生じる。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、再生可能エネルギーを利用した発電機を備える水素製造システムにおいて、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することが可能な水素製造システムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る水素製造システムは、再生可能エネルギーを利用して発電する第1発電機と、前記第1発電機による発電電力と電力系統からの受電電力とを入力電力として水素を製造する水素製造装置とを備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である。
本開示によると、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
図1は、再エネ発電機の発電電力と水素製造装置の消費電力との関係を示すグラフの一例を示す図である。 図2は、再エネ発電機の発電電力と水素製造装置の消費電力との関係を示すグラフの一例を示す図である。 図3は、本開示の実施形態1に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。 図4は、本開示の実施形態1に係る制御装置のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。 図5は、下げDRにおける電力調整量の一例を示す図である。 図6は、上げDRにおける電力調整量の一例を示す図である。 図7は、本開示の実施形態1に係る制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、本開示の実施形態2に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。 図9は、本開示の実施形態3に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。 図10は、本開示の実施形態4に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。
[本開示の実施形態の概要]
最初に本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態に係る水素製造システムは、再生可能エネルギーを利用して発電する第1発電機と、前記第1発電機による発電電力と電力系統からの受電電力とを入力電力として水素を製造する水素製造装置とを備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である。
この構成によると、水素製造装置への最大入力可能電力が第1発電機による最大発電可能電力以上である。よって、第1発電機が発電した最大発電可能電力の全てを水素製造装置の入力電力とした場合であっても、水素製造装置には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、第1発電機の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置で消費することができる。これにより、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
(2)好ましくは、前記水素製造システムは、前記水素製造装置を制御する制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記電力系統からの電力の受電点における電力の調整量を取得する取得部と、取得した前記調整量、前記受電点における電力のベースラインおよび前記第1発電機による発電電力の予測値に基づいて、前記水素製造装置への入力電力の値を算出する算出部とを含む。
この構成によると、電力の調整量と発電電力の予測値に基づいて、水素製造装置への入力電力の値を算出する。これにより、調整量の電力調整を確実に行うことができる。
(3)さらに好ましくは、前記水素製造システムは、前記発電電力および前記受電電力を充電する蓄電池をさらに備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力と前記蓄電池の最大充電可能電力との合計は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である。
この構成によると、水素製造装置への最大入力可能電力と蓄電池の最大充電可能電力との合計が第1発電機による最大発電可能電力以上である。よって、第1発電機が最大発電可能電力だけ発電し、発電電力を水素製造装置での消費または蓄電池への充電に用いたとしても、水素製造装置または蓄電池には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、第1発電機の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置または蓄電池に入力することができる。これにより、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
(4)また、前記水素製造システムは、発電量を調整可能な第2発電機をさらに備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力と前記第2発電機による最大発電可能電力との合計以上であってもよい。
この構成によると、水素製造装置への最大入力可能電力が、第1発電機による最大発電可能電力および第2発電機による最大発電可能電力の合計以上である。よって、第1発電機が発電した最大発電可能電力の全てと第2発電機が発電した最大発電可能電力の全てを水素製造装置の入力電力とした場合であっても、水素製造装置には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、第1発電機の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置で消費することができる。これにより、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
(5)また、前記水素製造システムは、電力を消費する負荷装置をさらに備え、前記水素製造装置への最大入力可能電力と前記負荷装置の最大消費可能電力との合計は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上であってもよい。
この構成によると、水素製造装置への最大入力可能電力と負荷装置の最大消費可能電力との合計が第1発電機による最大発電可能電力以上である。よって、第1発電機が最大発電可能電力だけ発電し、発電電力を水素製造装置での消費または負荷装置での消費に用いたとしても、水素製造装置または負荷装置には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、第1発電機の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置または負荷装置に入力することができる。これにより、電力系統からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意に付加可能な構成要素である。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
また、同一の構成要素には同一の符号を付す。それらの機能および名称も同様であるため、それらの説明は適宜省略する。
<実施形態1>
〔水素製造システムの全体構成〕
図3は、本開示の実施形態1に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。
水素製造システム1は、電力供給エリア2、配管エリア3、水素製造エリア4および制御エリア5に配置された設備により構成される。ただし、各エリアは、他のエリアと同一のエリアであってもよいし、重複するエリアであってもよい。
電力供給エリア2には、太陽光発電機21と、パワーコンディショナー24と、外部I/F装置25とが設置される。
太陽光発電機21は、再生可能エネルギーを利用して発電する再エネ発電機の一例であり、太陽光エネルギーを直流の電力に変換する。なお、本実施形態では、再エネ発電機として太陽光発電機21を用いる例について説明するが、太陽光発電機21の代わりに、または太陽光発電機21とともに、風力発電機などの他の再エネ発電機を用いてもよい。
パワーコンディショナー24は、電力線を介して太陽光発電機21に接続される。パワーコンディショナー24は、太陽光発電機21から出力される直流電力を交流電力に変換して出力する。
外部I/F装置25は、図示しない通信線を介して電力供給エリア2に設置された各設備(例えば、太陽光発電機21およびパワーコンディショナー24)に接続される。外部I/F装置25は、各設備と電力供給エリア2の外部の装置とを接続するための装置であり、各設備から取得したデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータを各設備に与える。例えば、外部I/F装置25は、太陽光発電機21から太陽光発電機21の出力を示す出力電力情報を取得し、取得した出力電力情報を制御エリア5に設置された後述する制御装置51に送信する。
配管エリア3には、水素貯蔵タンク32と、外部I/F装置35とが設置される。
水素貯蔵タンク32は、水素導管を介して水素製造装置42と接続され、水素製造装置42で発生した水素を貯蔵するタンクである。水素貯蔵タンク32は、例えば、水素を高圧で圧縮して貯蔵するタンクである。ただし、水素貯蔵タンク32による水素貯蔵方法はこれに限定されるものではない。水素貯蔵タンク32は、例えば、水素を低温で液化して貯蔵するタンクであってもよい。また、水素貯蔵タンク32は、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させて貯蔵するタンクであってもよいし、カーボンナノチューブなどに水素を吸着させて貯蔵するタンクであってもよい。また、水素貯蔵タンク32は、水素とトルエンとを反応させてメチルシクロヘキサンに変換するなど、水素を他の物質に変換して貯蔵するタンクであってもよい。
外部I/F装置35は、図示しない通信線を介して配管エリア3に設置された各設備(例えば、水素貯蔵タンク32)に接続される。外部I/F装置35は、各設備と電力供給エリア2の外部の装置とを接続するための装置であり、各設備から取得したデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータを各設備に与える。例えば、外部I/F装置35は、水素貯蔵タンク32から水素の貯蔵量情報を取得し、取得した貯蔵量情報を制御エリア5に設置された制御装置51に送信する。
水素製造エリア4には、AC/DCコンバータ41と、水素製造装置42と、外部I/F装置44とが設置される。
AC/DCコンバータ41は、電力供給エリア2に設置されたパワーコンディショナー24と電力線を介して接続され、パワーコンディショナー24から出力される交流電力を直流電力に変換して出力する。また、AC/DCコンバータ41は、電力系統6に接続され、電力系統6から電力を受電し、受電電力を直流電力に変換して出力する。つまり、AC/DCコンバータ41は、パワーコンディショナー24から出力される交流電力と、電力系統6からの受電電力とを混合した電力を直流電力に変換して出力する。
水素製造装置42は、AC/DCコンバータ41から出力される直流電力を用いて、配管エリア3から供給される水を水素と酸素に電気分解して、水素を取り出す。水素製造装置42は、例えば、固体高分子型水電解方式を採用し、正極側に水を供給することにより酸素と水素イオンとを発生させ、水素イオンをフッ素樹脂系カチオン膜などを通過させ陰極側に移動させることにより、電子を得た水素を発生させる。ただし、水の電気分解方式は上記したものに限定されるものではない。水の電気分解方式として、アルカリ水電解、高温水蒸気電解などの他の方式を用いてもよい。また、水素製造装置42は、水の電気分解以外にもトルエン電解還元などの方式を用いて水素を発生させてもよい。トルエン電解還元方式の場合には、水の代わりにトルエンが用いられる。
水素製造装置42への最大入力可能電力(水素製造装置42の定格入力電力)は、太陽光発電機21による最大発電可能電力(太陽光発電機21の定格出力電力)以上であるものとする。これにより、太陽光発電機21の発電電力の全てを、水素製造装置42に入力することができる。
なお、水素製造装置42の台数は1台に限定されるものではなく、水素製造エリア4に複数設置されていてもよい。水素製造装置42の台数が複数の場合には、複数の水素製造装置42への最大入力可能電力の合計が、太陽光発電機21による最大発電可能電力以上であるものとする。
外部I/F装置44は、図示しない通信線を介して水素製造エリア4に設置された各設備(例えば、AC/DCコンバータ41および水素製造装置42)に接続される。外部I/F装置44は、各設備と水素製造エリア4の外部の装置とを接続するための装置であり、各設備から取得したデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータを各設備に与える。例えば、外部I/F装置44は、水素製造装置42から水素発生量情報を取得し、取得した水素発生量情報を制御エリア5に設置された制御装置51に送信する。また、外部I/F装置44は、制御装置51から水素製造装置42の起動および停止の指令データを受信し、受信した指令データを水素製造装置42に与える。これにより、水素製造装置42の起動および停止が制御される。
制御エリア5には、制御装置51が設置される。
制御装置51は、通信線を介して各エリアに設置された外部I/F装置25、35および44と接続される。制御装置51は、外部I/F装置25、35および44から、各エリアに設置された設備の各種情報を取得する。制御装置51は、取得した情報に基づいて、外部I/F装置25、35および44を介して各設備を制御する。また、制御装置51は、電力系統6からの電力の受電点7における電力量を、受電点7に設置された電力量計等を用いて監視する。つまり、制御装置51は、電力量計から受電点7における電力量を取得する。
制御装置51は、アグリゲータに設置されたサーバ(以下、アグリゲータサーバと記載)に図示しない通信ネットワークを介して接続される。制御装置51は、アグリゲータサーバから、電力会社からアグリゲータに対して発行されたDR指令を受信する。制御装置51は、受信したDR指令に基づいて、DRの要請に応じる場合には、DR指令に示される電力の調整量を満たすように、水素製造エリア4に設置された水素製造装置42の入力電力の値を示す制御指令値を決定する。制御装置51は、決定した制御指令値を含む制御指令を外部I/F装置44に送信する。外部I/F装置44は、制御装置51から制御指令を受信し、受信した制御指令に基づいて、水素製造装置42の入力電力を制御する。
また、制御装置51は、各種情報を表示装置52に表示する。例えば、制御装置51は、水素製造システム1の稼働状況を表示装置52に表示する。
〔制御装置51の構成〕
図4は、本開示の実施形態1に係る制御装置51のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。
制御装置51は、制御部53と、通信部54と、記憶部55とを備える。
制御部53は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含んで構成され、記憶部55にあらかじめ記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される機能的な処理部として、取得部56と、算出部57と、指令送信部58とを備える。
通信部54は、外部I/F装置25、35および44、ならびにアグリゲータサーバとの通信処理を実行する通信装置より構成される。つまり、通信部54は、制御部53から与えられた情報を、通信線を介して外部I/F装置25、35および44に送信するとともに、通信線を介して外部I/F装置25、35および44から受信した情報を制御部53に与える。また、通信部54は、通信ネットワークを介してアグリゲータサーバから受信したDR指令を制御部53に与える。また、通信部54は、制御部53から与えられたDRの要請に応じるか否かを示す情報を、通信ネットワークを介してアグリゲータサーバに送信する。
記憶部55は、SRAM(Static Random Access Memory)またはDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性のメモリ素子、フラッシュメモリ若しくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性のメモリ素子、または、ハードディスクなどの磁気記憶装置などにより構成されている。記憶部55は、制御部53が実行するコンピュータプログラム、およびその実行に必要なデータなどを記憶する。
取得部56は、電力系統6からの電力の受電点7における電力の調整量を取得する。つまり、取得部56は、通信部54がアグリゲータサーバから受信したDR指令を、通信部54から取得する。DR指令は、DRタイプ、DR期間、および電力調整量を示す情報を含む。DRタイプは、上げDRまたは下げDRを示す。DR期間は、DRの実施日時を示す。
DRタイプが下げDRの場合には、DR指令に示される電力調整量は負の値であり、電力系統6からの受電電力の削減量を示す。DRタイプが上げDRの場合には、DR指令に示される電力調整量は正の値であり、電力系統6からの受電電力の創出量を示す。例えば、電力調整量は、DR期間において調整が要請される電力量[kWh]である。
なお、DR指令には、DRタイプが含まれていなくてもよい。この場合には、DR指令の電力調整量の符号に基づいて、DRタイプを判断することができる。つまり、電力調整量の符号がマイナス(-)の場合にはDRタイプは下げDRであると判断し、電力調整量の符号がプラス(+)の場合にはDRタイプは上げDRであると判断することができる。
算出部57は、DR指令に示される電力調整量、受電点7における受電電力のベースラインおよび太陽光発電機21による発電電力の予測値に基づいて、水素製造装置42への入力電力の値を算出する。
具体的には、算出部57は、あらかじめ定められたルールに従いベースラインを決定する。例えば、算出部57は、DR実施日の直近5日間のうち需要の多い4日間(High 4 of 5)の電力系統6からの受電電力の平均を、受電電力のベースラインとして決定する。
算出部57は、受信したDR指令に基づいて、以下の式1に従い、DR期間における受電点7での受電電力の制御目標値(受電点制御目標値)を算出する。ここで、式1における電力調整量は、DR指令に示される電力調整量(kWh)を電力値(kW)に変換した値である。受信したDR指令のDRタイプが下げDRの場合には、上述のように電力調整量は負の値であり、DRタイプが上げDRの場合には、上述のように電力調整量は正の値である。また、受電点制御目標値が正の値の場合には、受電点制御目標値が電力系統6からの受電電力の目標値を示し、受電点制御目標値が負の値の場合には、受電点制御目標値の絶対値が電力系統6への売電電力(逆潮流電力)の目標値を示す。
受電点制御目標値[kW]=ベースライン+電力調整量 …(式1)
また、算出部57は、DR期間における気温や日射量などの気象情報の予測値(以下、予測気象情報と記載)に基づいて、太陽光発電機21による発電電力を予測する。例えば、気象情報の実績値(以下、実績気象情報と記載)と太陽光発電機21による発電電力の実績値とを対応付けたデータテーブルが記憶部55に記憶されているものとする。算出部57は、データテーブルを参照し、予測気象情報と相関性の高い実績気象情報に対応付けられた発電電力の実績値から、DR期間における発電電力を予測する。一例として、算出部57は、予測気象情報と実績気象情報とを比較し、気温および日射量がともに閾値以内の実績気象情報を決定する。算出部57は、決定した実績気象情報に対応付けられた発電電力の実績値の平均値を、発電電力の予測値として決定してもよい。
算出部57は、以下の式2に従い、DR期間における水素製造装置42への入力電力の値を示す制御指令値を算出する。
制御指令値[kW]=受電点制御目標値+発電電力の予測値 …(式2)
なお、算出部57は、発電電力の予測値の代わりに、発電電力の計画値を用いてもよい。
指令送信部58は、算出部57が算出した制御指令値を含む制御指令を通信部54を介して外部I/F装置44に送信する。
図5は、下げDRにおける電力調整量の一例を示す図である。図5に示すグラフの横軸は時間を示し、縦軸は電力[kW]を示す。再エネ発電電力101は、太陽光発電機21の出力電力を示す。水素製造装置消費電力102は、水素製造装置42への入力電力を示し、図5において幅の広いハッチングを施して入力電力を示している。水素製造装置42の定格入力電力は、太陽光発電機21の定格出力電力以上である。このため、下げDRの要請に応じない場合には、太陽光発電機21の出力電力のうち電力線における電力損失や補機電力などを除くほぼすべての電力が水素製造装置42に入力される。電力削減量104は、DR指令に示される受電電力の削減量(調整量)を示し、図5において幅の狭いハッチングを施して電力削減量104を示している。例えば、電力削減量104に示される受電電力量を削減するために、算出部57は、水素製造装置消費電力102を減少させるような制御指令値を算出する。これにより、下げDRに対応することができる。
図6は、上げDRにおける電力調整量の一例を示す図である。図6に示すグラフの横軸は時間を示し、縦軸は電力[kW]を示す。電力創出量103は、DR指令に示される受電電力の創出量(調整量)を示し、図6において幅の狭いハッチングを施して電力創出量103を示している。例えば、電力創出量103に示される受電電力量を創出するために、算出部57は、水素製造装置消費電力102を増加させるような制御指令値を算出する。水素製造装置42の定格入力電力は、太陽光発電機21の定格出力電力以上である。このため、太陽光発電機21が定格出力電力に近い発電していたとしても、水素製造装置消費電力102を増加させる余力があるため、上げDRに対応することができる。
なお、水素製造装置42への最大入力可能電力と太陽光発電機21による最大発電可能電力との間には一定の電力幅があるのが好ましい。これにより、水素製造装置消費電力102を増加させる余力を確実に確保することができ、上げDRに確実に対応することができる。なお、上記電力幅は、DRで要請される電力調整量以上であることが好ましい。
〔制御装置51の処理の流れ〕
図7は、本開示の実施形態1に係る制御装置51の処理手順の一例を示すフローチャートである。ここでは、制御装置51は、DRの要請に応じるものとする。
取得部56は、通信部54がアグリゲータサーバから受信したDR指令を、通信部54から取得し、DR指令に含まれる受電点7における電力の調整量を取得する(ステップS1)。
算出部57は、DR指令に示されるDR期間になるまで待機する(ステップS2)。
現在時刻がDR期間に到達すると(ステップS2においてYES)、算出部57は、DR期間における気温や日射量などの予測気象情報に基づいて、太陽光発電機21による発電電力を予測する(ステップS3)。ここで、算出部57は、通信部54を介して、図示しない気象サーバから予測気象情報を取得してもよい。
算出部57は、式1に従い、DR期間における受電点7での受電電力の制御目標値である受電点制御目標値を算出する(ステップS4)。
また、算出部57は、式2に従い、水素製造装置42の入力電力の値を示す制御指令値を算出する(ステップS5)。
指令送信部58は、ステップS5において算出された制御指令値を含む制御指令を、通信部54を介して外部I/F装置44に送信する(ステップS6)。なお、制御指令には、制御指令の有効期間(つまり、DR期間)の情報が含まれていてもよいし、指令送信部58が、DR期間の終了まで所定時間間隔で制御指令を送信してもよい。
制御指令を受信した外部I/F装置44は、DR期間が終了するまでの間、制御指令に従って、水素製造装置42への入力電力を制御する。
なお、図7に示すフローチャートでは、現在時刻がDR期間に到達した後に(ステップS2においてYES)、ステップS3からステップS6の処理を実行することとしたが、これらの処理の実行タイミングはこれに限定されるものではなく、一部または全部の処理がDR期間前に行われてもよい。
〔実施形態1の効果等〕
以上説明したように、水素製造システム1は、太陽光エネルギーを利用して発電する太陽光発電機21と、太陽光発電機21による発電電力と電力系統6からの受電電力とを入力電力として水素を製造する水素製造装置42とを備える。水素製造装置42への最大入力可能電力は、太陽光発電機21による最大発電可能電力以上である。よって、太陽光発電機21が発電した最大発電可能電力の全てを水素製造装置42の入力電力とした場合であっても、水素製造装置42には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、太陽光発電機21の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置42で消費することができる。これにより、電力系統6からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
また、制御装置51は、電力系統6からの電力の受電点7における電力の調整量を取得する取得部56と、取得した調整量、受電点7における電力のベースラインおよび太陽光発電機21による発電電力の予測値に基づいて、水素製造装置42への入力電力の値を算出する算出部57とを含む。これにより、電力の調整量と発電電力の予測値に基づいて、水素製造装置42への入力電力の値を算出することができる。そのため、調整量の電力調整を確実に行うことができる。
<実施形態2>
実施形態2では、水素製造システム1が蓄電池を備える構成について説明する。
図8は、本開示の実施形態2に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。
図8に示す水素製造システム1は、実施形態1に係る水素製造システム1の構成において、さらに、DC/DCコンバータ22および蓄電池23を備える。蓄電池23は、電力供給エリア2に設置される。
DC/DCコンバータ22は、電力線を介して太陽光発電機21に接続され、太陽光発電機21の出力電力の電圧を変換し、電圧変換後の電力を出力する。
蓄電池23は、電力線を介してDC/DCコンバータ22およびパワーコンディショナー24に接続され、DC/DCコンバータ22で電圧が変換された太陽光発電機21の出力電力を充電する。また、蓄電池23は、パワーコンディショナー24で直流に変換された電力系統6からの受電電力を充電する。また、蓄電池23は、充電された電力を放電する。蓄電池23は、例えば、レドックスフロー(RF)電池、リチウムイオン電池、溶融塩電池、鉛蓄電池などの二次電池を含む。
パワーコンディショナー24は、電力線を介してDC/DCコンバータ22および蓄電池23に接続される。パワーコンディショナー24は、DC/DCコンバータ22または蓄電池23から出力される直流電力を交流電力に変換して出力する。また、パワーコンディショナー24は、電力系統6からの受電電力を直流電力に変換して蓄電池23に出力する。
外部I/F装置25は、図示しない通信線を介して電力供給エリア2に設置された各設備(例えば、太陽光発電機21、DC/DCコンバータ22、蓄電池23およびパワーコンディショナー24)に接続される。外部I/F装置25は、各設備と電力供給エリア2の外部の装置とを接続するための装置であり、各設備から取得したデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータを各設備に与える。例えば、外部I/F装置25は、太陽光発電機21から太陽光発電機21の出力を示す出力電力情報を取得し、取得した出力電力情報を制御エリア5に設置された後述する制御装置51に送信する。また、外部I/F装置25は、制御装置51から蓄電池23の充放電量を制御するための指令データを受信し、受信した指令データを蓄電池23に与える。これにより、蓄電池23の充放電量が制御される。
実施形態2においては、水素製造装置42への最大入力可能電力(水素製造装置42の定格入力電力)と蓄電池23の最大充電可能電力(蓄電池23の定格充放電電力)との合計は、太陽光発電機21による最大発電可能電力(太陽光発電機21の定格出力電力)以上であるものとする。
このような構成とすることにより、太陽光発電機21が最大発電可能電力だけ発電し、発電電力を水素製造装置42での消費または蓄電池23への充電に用いたとしても、水素製造装置42または蓄電池23には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、太陽光発電機21の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置42または蓄電池23に入力することができる。これにより、電力系統6からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
なお、水素製造装置42への最大入力可能電力および蓄電池23の最大充電可能電力の合計と、太陽光発電機21による最大発電可能電力との間には一定の電力幅があるのが好ましい。これにより、水素製造装置42または蓄電池23には入力可能な電力の余力を確実に確保することができ、上げDRに確実に対応することができる。なお、上記電力幅は、DRで要請される電力調整量以上であることが好ましい。
<実施形態3>
実施形態3では、水素製造システム1が発電量を調整可能な発電機を備える構成について説明する。
図9は、本開示の実施形態3に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。
図9に示す水素製造システム1は、実施形態1に係る水素製造システム1の構成において、さらに、ガス発電機26を備える。これらの装置は、電力供給エリア2に設置される。
ガス発電機26は、発電量を調整可能な発電機の一例であり、例えば、天然ガスを利用した発電を行う。なお、ガス発電機26の代わりに、石炭などの他の化石燃料を利用した発電機や、燃料電池などの発電量を調整可能な発電機を用いてもよい。
なお、交流電力を出力するガス発電機26の代わりに、直流電力を出力する発電機(例えば、燃料電池)を用いる場合には、当該発電機が出力する直流電力を交流電力に変換するためのパワーコンディショナーが設けられる。
外部I/F装置25は、図示しない通信線を介して電力供給エリア2に設置された各設備(例えば、太陽光発電機21、ガス発電機26およびパワーコンディショナー24)に接続される。外部I/F装置25は、各設備と電力供給エリア2の外部の装置とを接続するための装置であり、各設備から取得したデータを外部の装置に送信し、外部の装置から受信したデータを各設備に与える。例えば、外部I/F装置25は、ガス発電機26からガス発電機26の出力を示す出力電力情報を取得し、取得した出力電力情報を制御エリア5に設置された後述する制御装置51に送信する。
水素製造エリア4に設置されたAC/DCコンバータ41は、電力供給エリア2に設置されたパワーコンディショナー24及びパワーコンディショナー24Aと電力線を介して接続され、パワーコンディショナー24から出力される交流電力を直流電力に変換して出力する。また、AC/DCコンバータ41は、電力系統6に接続され、電力系統6から電力を受電し、受電電力を直流電力に変換して出力する。つまり、AC/DCコンバータ41は、パワーコンディショナー24から出力される交流電力と、パワーコンディショナー24Aから出力される交流電力と、電力系統6からの受電電力とを混合した電力を直流電力に変換して出力する。
実施の形態3においては、水素製造装置42への最大入力可能電力(水素製造装置42の定格入力電力)は、太陽光発電機21による最大発電可能電力(太陽光発電機21の定格出力電力)とガス発電機26による最大発電可能電力(ガス発電機26の定格出力電力)との合計以上であるものとする。
このような構成とすることにより、太陽光発電機21が発電した最大発電可能電力の全てとガス発電機26が発電した最大発電可能電力の全てを水素製造装置42の入力電力とした場合であっても、水素製造装置42には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、太陽光発電機21の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置42で消費することができる。これにより、電力系統6からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
なお、水素製造装置42への最大入力可能電力と、太陽光発電機21による最大発電可能電力およびガス発電機26による最大発電可能電力の合計との間には一定の電力幅があるのが好ましい。これにより、水素製造装置42には入力可能な電力の余力を確実に確保することができ、上げDRに確実に対応することができる。なお、上記電力幅は、DRで要請される電力調整量以上であることが好ましい。
<実施形態4>
実施形態4では、水素製造システム1が負荷装置を備える構成について説明する。
図10は、本開示の実施形態4に係る水素製造システムの全体構成を示す図である。
図10に示す水素製造システム1は、実施形態1に係る水素製造システム1の構成において、さらに、負荷装置81および外部I/F装置82を備える。これらの装置は、所定の負荷エリア8に設置される。ただし、負荷エリア8は、電力供給エリア2、配管エリア3、水素製造エリア4または制御エリア5と同一のエリアであってもよいし、重複するエリアであってもよい。
負荷装置81は、電力を利用して動作する電力機器である。負荷装置81は、例えば、工場に設置されたロボットやコンベアなどの産業用の各種機器や、エアコンや照明機器などを含む。
外部I/F装置82は、負荷装置81における消費電力を監視するための装置である。外部I/F装置82は、制御エリア5に設置された制御装置51との間で情報のやり取りを行う。例えば、外部I/F装置82は、負荷装置81の消費電力を示す情報を制御エリア5に設置された制御装置51に送信する。
実施形態4においては、水素製造装置42への最大入力可能電力(水素製造装置42の定格入力電力)と負荷装置81の最大消費可能電力(負荷装置81の定格入力電力)との合計は、太陽光発電機21による最大発電可能電力(太陽光発電機21の定格出力電力)以上であるものとする。
このような構成とすることにより、太陽光発電機21が最大発電可能電力だけ発電し、発電電力を水素製造装置42での消費または負荷装置81での消費に用いたとしても、水素製造装置42または負荷装置81には入力可能な電力の余力がある。このため、上げDRが要請された場合であっても、太陽光発電機21の出力抑制量を抑えつつ、要請された電力量(調整量)を水素製造装置42または負荷装置81に入力することができる。これにより、電力系統6からの受電電力の調整要求に応えつつ、水素の製造ロスを抑制しながら水素を製造することができる。
なお、水素製造装置42への最大入力可能電力および負荷装置81の最大消費可能電力の合計と、太陽光発電機21による最大発電可能電力との間には一定の電力幅があるのが好ましい。これにより、水素製造装置42または負荷装置81に入力可能な電力の余力を確実に確保することができ、上げDRに確実に対応することができる。なお、上記電力幅は、DRで要請される電力調整量以上であることが好ましい。
[付記]
以上、本開示の実施形態に係る水素製造システム1について説明したが、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、DRで要請された調整量の電力を調整する例について説明したが、DR以外にも本開示は適用可能である。例えば、電力の市場取引などにおいて受電電力を調整する必要がある場合にも本開示は適用可能である。
また、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1または複数のシステムLSIなどの半導体装置から構成されていてもよい。
また、上記したコンピュータプログラムを、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD-ROM、半導体メモリなどに記録して流通させてもよい。また、コンピュータプログラムを、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送して流通させてもよい。
また、上記各装置は、複数のコンピュータ又は複数のプロセッサにより実現されてもよい。
また、上記各装置の一部または全部の機能がクラウドコンピューティングによって提供されてもよい。つまり、各装置の一部または全部の機能がクラウドサーバにより実現されていてもよい。
また、上記実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 水素製造システム
2 電力供給エリア
3 配管エリア
4 水素製造エリア
5 制御エリア
6 電力系統
7 受電点
8 負荷エリア
21 太陽光発電機(第1発電機)
22 DC/DCコンバータ
22A DC/DCコンバータ
23 蓄電池
24 パワーコンディショナー
24A パワーコンディショナー
25 外部I/F装置
26 ガス発電機(第2発電機)
32 水素貯蔵タンク
35 外部I/F装置
41 AC/DCコンバータ
42 水素製造装置
44 外部I/F装置
51 制御装置
52 表示装置
53 制御部
54 通信部
55 記憶部
56 取得部
57 算出部
58 指令送信部
81 負荷装置
82 外部I/F装置
101 再エネ発電電力
102 水素製造装置消費電力
103 電力創出量
104 電力削減量

Claims (5)

  1. 再生可能エネルギーを利用して発電する第1発電機と、
    前記第1発電機による発電電力と電力系統からの受電電力とを入力電力として水素を製造する水素製造装置とを備え、
    前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である、水素製造システム。
  2. 前記水素製造システムは、前記水素製造装置を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記電力系統からの電力の受電点における電力の調整量を取得する取得部と、
    取得した前記調整量、前記受電点における電力のベースラインおよび前記第1発電機による発電電力の予測値に基づいて、前記水素製造装置への入力電力の値を算出する算出部とを含む、請求項1に記載の水素製造システム。
  3. 前記水素製造システムは、前記発電電力および前記受電電力を充電する蓄電池をさらに備え、
    前記水素製造装置への最大入力可能電力と前記蓄電池の最大充電可能電力との合計は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である、請求項1または請求項2に記載の水素製造システム。
  4. 前記水素製造システムは、発電量を調整可能な第2発電機をさらに備え、
    前記水素製造装置への最大入力可能電力は、前記第1発電機による最大発電可能電力と前記第2発電機による最大発電可能電力との合計以上である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  5. 前記水素製造システムは、電力を消費する負荷装置をさらに備え、
    前記水素製造装置への最大入力可能電力と前記負荷装置の最大消費可能電力との合計は、前記第1発電機による最大発電可能電力以上である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水素製造システム。
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