JP2022071497A - シート包装体及びシート包装体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、内部のシートが使用されて減少した際に、これに伴って包装材を折り畳むための機構を包装材の外面側に設けることで、包装材の上面を内部のシート積層体に追従させ、取出口からシートを取り出し難くなったり、取出口を密閉し難くなったりすることを防止することを意図したシート包装体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
複数枚のシートが積層されたシート積層体が、フィルムによって形成された包装材によって包装されたシート包装体であって、
前記包装材の内面側に、複数の折れ目部が形成された板状部材が貼付されていることを特徴とする。
前記折れ目部は直線状に形成され、
複数の前記折れ目部が平行に並ぶように配置されていることを特徴とする。
3本以上の前記折れ目部が平行に並ぶように配置されていることを特徴とする。
前記折れ目部で折り畳まれた状態で前記板状部材を固定する固定手段を備えることを特徴とする。
前記シート包装体は、前記包装材が少なくとも1か所のセンターシール部と、2か所のエンドシール部と、で溶着されたピロー包装体であり、
前記センターシール部を挟むようにして、複数の前記板状部材が配置されていることを特徴とする。
前記板状部材は、前記包装材の底面から側面に至る部分に配置されていることを特徴とする。
前記板状部材を、前記シート積層体に重ねた状態で前記フィルムによって包む工程を含むことを特徴とする。
前記板状部材が貼付された前記フィルムによって前記シート積層体を包む工程を含むことを特徴とする。
なお、以下においては、図1に示すように、前後方向、左右方向及び上下方向並びにX軸、Y軸及びZ軸を定めて説明する。すなわち、シート包装体100において、取出口121が形成された側を上、その反対側を下、シート包装体100の平面視における長辺の一方が位置している側を左、その反対側を右、シート包装体100の平面視における短辺の一方が位置している側を前、その反対側を後とし、左右方向に沿った軸をX軸、前後方向に沿った軸をY軸、上下方向に沿った軸をZ軸とする。
実施形態に係るシート包装体100は、図2に示すように、シート111が複数枚積層されて形成されたシート積層体110が、包装材120によって包装されたものである。
シート積層体110は、図2に示すように、シート111が所定の折り方で折り畳まれた上で複数枚積層されたものである。
なお、シート111が密閉性を保つ必要性の高いウェットシートである場合において本発明は特に有効であるが、ドライシートの積層体を包装する際に用いることも可能である。
包装材120は、図1及び図2に示すように、フィルムFによりシート積層体110を覆うことができるように形成され、上面にシート111を1枚ずつ取り出す取出口121が形成されている。フィルムFとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムの単材若しくは複合材、又はこれら合成樹脂フィルムとアルミフォイル若しくは紙等を貼り合わせた複合フィルムを使用することができる。
また、フィルムFの厚みは、40μmから70μmであることが好ましい。
取出口121の形状は、特に限定されないが、図1(a)に示すように、楕円形が好ましく、かつ、引き出されるシート111に適切な抵抗を掛けるため、取出口121の大きさは、取出口121の長手方向に30mmから50mm、短手方向に10mmから30mmであることが好ましく、長手方向に35mmから45mm、短手方向に13mmから18mmであることがさらに好ましい。
蓋材130は、図1(a)に示すように、包装材120とは別体のフィルムにより、取出口121を開閉自在に覆うように構成されている。蓋材130の材料としては、包装材120を構成するフィルムと同様のものを用いればよい。
蓋材130を構成するフィルムの厚みは、包装材120を構成するフィルムよりも厚く、60μmから80μmであることが好ましい。
また、蓋材130の裏面には、ポリエステル系、アクリル系、ゴム系等の感圧接着剤が塗布されており、蓋材130は、取出口121を開閉自在に覆うように包装材120に接着される。
板状部材140は、図1(b)及び図2に示すように、包装材120の底面上に配置された平坦な板状の部材であり、包装材120のセンターシール部122の両側に一枚ずつ、計2枚が、包装材120を構成するフィルムFの内面側に貼付されている。
また、板状部材140は、図1(b)及び図2に示すように包装材120の底面上にのみ配置する場合、長辺の長さ(Y軸方向の長さ)が、内部のシート積層体110の長辺の長さ(Y軸方向の長さ)と同一となり、短辺の長さ(X軸方向の長さ)が、内部のシート積層体110の短辺の長さ(X軸方向の長さ)を、貼付する板状部材140の数(図1(b)及び図2においては2枚)で割った長さとなる矩形状に形成されていることが好ましい。
また、板状部材140は、厚さ100μmから1mmに形成されていることが好ましい。
また、接着には両面テープ等を用いてもよいし、板状部材140の全面を熱によって包装材120の内面側に溶着させるようにしてもよい。
なお、シート積層体110を構成するシート111が薬液を含侵させたウェットシートである場合には、ウェットシートの薬液によって溶出しない接着剤を使用して接着する等、薬液の影響によって板状部材140が剥がれてしまうことのない方法を用いることが好ましい。
また、板状部材140は包装材120の底面部分に貼付されていることから、上記のように板状部材140が折り曲げられる際には、これに伴って包装材120の板状部材140が貼付された部分も折り曲げられることとなる。
実施形態に係るシート包装体100は、例えば、以下の2つの方法で製造することができる。
a 図4に示すように、包装材120を構成する矩形状のフィルムFの対向する端部の近傍に、板状部材140を、長辺が当該端部に沿うようにして所定の接着剤又は両面テープ等によって貼付する(工程1-1)。
b 図4に示すように、フィルムFの上に、シート積層体110を重ねる。シート積層体110は、フィルムFの中央部の取出口121上に位置するように配置する(工程1-2)。
c フィルムFによってシート積層体110を包み込んだ後に、フィルムFを溶着させてセンターシール部122及びエンドシール部123を形成する。この際には、フィルムFの板状部材140が配置された端部同士を溶着させるようにして、センターシール部122を形成した後、これによって筒状となったフィルムFの両端部を閉じるようにしてエンドシール部123を形成する(工程1-3)。
d 工程1-3でセンターシール部122が上面に位置するように形成されたシート包装体100を、センターシール部122が下面に位置するように裏返す(工程1-4)。
上記工程を経てシート包装体100を形成する場合、事前に板状部材140をフィルムFに貼付していることから、板状部材140を貼付する位置がずれないようにしてシート包装体100を製造することが容易となる。
a 図5に示すように、下から、包装材120を構成する矩形状のフィルムF、シート積層体110、板状部材140の順に重ねる。シート積層体110は、フィルムFの中央部の取出口121上に位置するように配置する。なお、板状部材140には、上方を向いている面の全面に、予め所定の接着剤を又は両面テープを付加しておく(工程2-1)。
b フィルムFによってシート積層体110を包み込んだ後に、フィルムFを溶着させてセンターシール部122及びエンドシール部123を形成する。また、同時に、板状部材140を、工程2-1において付加した接着剤又は両面テープにより、フィルムFの内面側に貼付する(工程2-2)。
c 工程2-2でセンターシール部122が上面に位置するように形成されたシート包装体100を、センターシール部122が下面に位置するように裏返す(工程2-3)。
上記工程を経てシート包装体100を形成する場合、予め板状部材140をフィルムFに貼付しないことから、フィルムFを溶着させてセンターシール部122及びエンドシール部123を形成する際に板状部材140が妨げとなり難くなり、また少ない製造工程でシート包装体100を製造することが可能となる。
本実施形態に係るシート包装体100によれば、包装材120の内面側に、複数の折れ目部(第1折れ目部141、第2折れ目部142及び第3折れ目部143)が形成された板状部材140が貼付されていることで、内部のシート積層体110を構成するシート111が使用に伴って減少した場合に、板状部材140を折れ目部によって折り畳むことで、包装材120を縮めることができる。
具体的には、図1から図3におけるY軸方向と平行に配置された折れ目部によって板状部材140を折り畳み、これに伴って板状部材140が貼付された包装材120を折り畳むことで、包装材120のXZ面における周の長さを短くすることができる。
また、板状部材140を折れ目部によって折り畳み、これに伴って包装材120を折り畳んだ際にも、包装材120は、折れ目部に沿う平行な折れ目で整然と折り畳まれることから、シート包装体100の内部にスペースが生じ、これが型崩れしてしまった状態と比較すれば、良好な外観を維持できる。
なお、板状部材140に形成される折れ目部の数は3本に限られず、例えば、さらに多数の折れ目部を備え、さらに細かく段階を経て板状部材140を折り畳むことができるようにしてもよい。
なお、板状部材140を折り畳まれた状態で固定する固定手段としては、図3に示す固定フック144に限られず、図3(c)に示すように折り畳まれた状態で、板状部材140を固定できるものであれば、その他の構成を採用することも可能である。シート包装体100は、通常、包装材120を再利用することはなく、内部のシート111がなくなった時点で廃棄されることから、一度固定すると取り外し不可能な固定手段を用いてもよい。
以下、上記実施形態の変形例につき説明する
図6に示すシート包装体100Aのように、板状部材140A、140Bを、包装材120の底面から側面に至る部分の内面側に位置するように配置してもよい。
この場合、図6に示すように、左側に配置される板状部材140Aは、第1折れ目部141で折り畳まれた状態で、折り畳まれた折れ目部が、包装材120の底面と側面との境に位置するようにして、包装材120に貼付されることとなる。また、右側に配置される板状部材140Bは、第3折れ目部143で折り畳まれた状態で、折り畳まれた折れ目部が、包装材120の底面と側面との境に位置するようにして、包装材120に貼付されることとなる。
図7に示すシート包装体100Bのように、板状部材140を、センターシール部122の両側に分けることなく、二枚の板状部材140が一続きとなるように配置してもよい。この場合も、図8に示すように、板状部材140を折れ目部によって折り畳むことで、包装材120を縮めることができる。
この場合、包装材120の底面のセンターシール部122の付近に板状部材140の隙間が生じることがなくなることから、シート包装体100をさらに型崩れし難くすることができる。
なお、この場合、製造方法1として説明したように事前に板状部材140をフィルムFに貼付しておくと、センターシール部122を形成する際に妨げとなるおそれがあることから、製造方法2として説明したように、フィルムFの上にシート積層体110及び板状部材140を配置した上で、フィルムFによって、シート積層体110及び板状部材140を包み込むようにして、シート包装体100Bを製造することが好ましい。
110 シート積層体
111 シート
120 包装材
122 センターシール部
123 エンドシール部
140 板状部材
141 第1折れ目部(折れ目部)
142 第2折れ目部(折れ目部)
143 第3折れ目部(折れ目部)
144 固定フック(固定手段)
F フィルム
Claims (8)
- 複数枚のシートが積層されたシート積層体が、フィルムによって形成された包装材によって包装されたシート包装体であって、
前記包装材の内面側に、複数の折れ目部が形成された板状部材が貼付されていることを特徴とするシート包装体。 - 前記折れ目部は直線状に形成され、
複数の前記折れ目部が平行に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシート包装体。 - 3本以上の前記折れ目部が平行に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシート包装体。
- 前記折れ目部で折り畳まれた状態で前記板状部材を固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシート包装体。
- 前記シート包装体は、前記包装材が少なくとも1か所のセンターシール部と、2か所のエンドシール部と、で溶着されたピロー包装体であり、
前記センターシール部を挟むようにして、複数の前記板状部材が配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のシート包装体。 - 前記板状部材は、前記包装材の底面から側面に至る部分に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のシート包装体。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載のシート包装体を製造する製造方法であって、
前記板状部材を、前記シート積層体に重ねた状態で前記フィルムによって包む工程を含むことを特徴とするシート包装体の製造方法。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のシート包装体を製造する製造方法であって、
前記板状部材が貼付された前記フィルムによって前記シート積層体を包む工程を含むことを特徴とするシート包装体の製造方法。
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