JP2022068970A - 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法 - Google Patents

水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022068970A
JP2022068970A JP2020177837A JP2020177837A JP2022068970A JP 2022068970 A JP2022068970 A JP 2022068970A JP 2020177837 A JP2020177837 A JP 2020177837A JP 2020177837 A JP2020177837 A JP 2020177837A JP 2022068970 A JP2022068970 A JP 2022068970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
anode
feeding member
hydrogen
containing water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020177837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7494699B2 (ja
Inventor
昭人 織田
Akito Oda
玄洋 三川
Genyo Mikawa
剛裕 中村
Takahiro Nakamura
典浩 大久保
Norihiro Okubo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2020177837A priority Critical patent/JP7494699B2/ja
Publication of JP2022068970A publication Critical patent/JP2022068970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7494699B2 publication Critical patent/JP7494699B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

【課題】電極の局所的な劣化を抑制して寿命を延ばすこと。【解決手段】水素含有水生成装置は、側部に複数の開口12Hを有する筒状の陽極部12と、側部に複数の開口14Hを有し、陽極部12の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状の陰極部14と、陽極部12及び陰極部14が内部に設けられる筒状の槽本体と、陽極部12の長手方向Eに沿って延びて陽極部12の側部に取り付けられる棒状の陽極用給電部材20と、陰極部14の長手方向Eに沿って延びて陰極部14の側部に取り付けられる棒状の複数の陰極用給電部材22と、陽極用給電部材20に電気的に接続し、かつ複数の陰極用給電部材22に選択的に電気的に接続して陽極部12と陰極部14との間に電圧を印加する電源30と、複数の陰極用給電部材22のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材22を所定の時間で順次かつ繰り返し変更する制御部CLと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法に関する。
水の電気分解作用を利用して、水道水等の原水から水素を含有する水である水素含有水を生成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、陽極と陰極とに印加された電流の利用効率の低下を抑制する水素含有水生成装置が記載されている。
特開2014-147886号公報
ここで、電気分解においては、陽極部において電子を放出するイオン化反応が起こる。この反応によって、陽極部は、母材が溶出して劣化する。この際、陰極部の電流密度が荷電部分である陰極用給電部材に集中しているため、陰極用給電部材と距離が近い陽極部の部分に劣化が集中する。劣化により、母材の溶出が発生すると、溶出部分から急速に劣化が広がるので、電極全体の長寿命化のために陽極部の局所的な劣化を抑制する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電極の局所的な劣化を抑制して寿命を延ばすことができる水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法を提供することを目的とする。
本発明の水素含有水生成装置は、側部に複数の開口を有する筒状の陽極部と、側部に複数の開口を有し、前記陽極部の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状の陰極部と、前記陽極部及び前記陰極部が内部に設けられる筒状の槽本体と、前記陽極部の長手方向に沿って延びて前記陽極部の側部に取り付けられる棒状の陽極用給電部材と、前記陰極部の長手方向に沿って延びて前記陰極部の側部に取り付けられる棒状の複数の陰極用給電部材と、前記陽極用給電部材に電気的に接続し、かつ前記複数の陰極用給電部材に選択的に電気的に接続して前記陽極部と前記陰極部との間に電圧を印加する電源部と、前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材を所定の時間で順次かつ繰り返し変更する制御部と、を備える。
前記水素含有水生成装置において、前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材を変更する変更間隔の時間は、前記複数の陰極用給電部材のうち陰極用給電部材毎に異なる時間に設定可能であってもよい。
本発明の水素含有水生成方法は、側部に複数の開口を有する筒状の陽極部と、側部に複数の開口を有し、前記陽極部の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状の陰極部と、前記陽極部及び前記陰極部が内部に設けられる筒状の槽本体と、前記陽極部の長手方向に沿って延びて前記陽極部の側部に取り付けられる棒状の陽極用給電部材と、前記陰極部の長手方向に沿って延びて前記陰極部の側部に取り付けられる棒状の複数の陰極用給電部材と、前記陽極用給電部材に電気的に接続し、かつ前記複数の陰極用給電部材に選択的に電気的に接続して前記陽極部と前記陰極部との間に電圧を印加する電源部と、を備える電解槽を備える水素含有水生成装置による水素含有水生成方法であって、前記複数の陰極用給電部材のうち所定の陰極用給電部材に電圧を印加するステップと、前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加されている陰極用給電部材とは別の陰極用給電部材に電圧を印加する対象を変更するステップと、前記複数の陰極用給電部材のうち既に電圧を印加された陰極用給電部材に再び電圧を印加する対象を変更するステップと、を含む。
本発明によれば、電極の局所的な劣化を抑制して寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係る水素含有水生成装置を構成する電解槽の電極の例を示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係る水素含有水生成装置の電解槽の例を示す模式図である。 図3は、図2のA-A断面図である。 図4は、本実施形態に係る水素含有水生成装置の制御部の処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、変形例に係る水素含有水生成装置の制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る水素含有水生成装置100の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一構成には同一符号を付し、異なる構成には異なる符号を付すものとする。
[実施形態]
(電極の構成)
まず、水素含有水生成装置100を構成する電解槽DKが備える水素含有水生成用の電極10の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る水素含有水生成装置100を構成する電解槽DKの電極10の例を示す斜視図である。電極10は、水の電気分解作用を利用して、原水Wから、水素を含有する水である水素含有水Rを生成する。原水Wは、給水装置等から給水路及び循環ポンプP(図2参照)等を介して電解槽DKに供給される温水等である。水素含有水Rは、中性を示す水である。
図1に示すように、電極10は、陽極部12と、陰極部14とを有する。陽極部12及び陰極部14は、いずれも円筒状の導電体である。陽極部12は、陰極部14の内側に同心状態に設けられて、陰極部14と離間している。電極10、より具体的には陽極部12及び陰極部14は、両方の端部にそれぞれ開口部としての下端部側開口部10HA及び上端部側開口部10HBを有している。陽極部12と、陰極部14とは、下部スペーサ52及び上部スペーサ54(図2参照)によって、陽極部12及び陰極部14の間の距離(電極間隙間と称する。)を維持される。
本実施形態において、陽極部12及び陰極部14の電極間隙間の大きさは、0.1mm以上1mm以下とすることが好ましい。電極間隙間の大きさを前述した範囲とすることで、電極10が水素含有水Rを生成する際に、陽極部12と、陰極部14とに印加する電圧の電位差が比較的小さくても、電極10は、十分な量の水素を発生させることができる。電極間隙間の大きさが前述した範囲であれば、電極10に印加される電圧が比較的低電圧でも、電極10は、十分な量の水素を原水Wに溶存させて多くの水素を溶存した水素含有水Rを生成することができる。また、水素含有水Rに溶存する水素の量が同一であれば、電極10は、消費電力を抑制することができる。
本実施形態において、陽極部12及び陰極部14は、チタン(Ti)に白金(Pt)をめっきしたものである。めっきは、例えば、白金-イリジウム(Ir)めっきであってもよい。本実施形態において、チタンは純チタンである。陽極部12及び陰極部14は、チタンに白金をめっきしたものに限定されるものではないが、原水Wに溶け出さない材料(例えば、バナジウム(V))であることが好ましい。本実施形態においては、陽極部12及び陰極部14の両方がめっきされているが、陽極部12のみをめっきし、陰極部14はめっきしなくてもよい。これにより、電極10の製造コストを低減することができる。
陽極部12及び陰極部14は、複数の線状の部分である線状部分16が交差した、網状の部材である。陽極部12は、側部に複数の開口12Hを有している。陰極部14は、側部に複数の開口14Hを有している。複数の線状部分16で囲まれる部分が、陽極部12及び陰極部14の開口12H及び開口14Hとなる。陽極部12が有する複数の開口12Hは、陽極部12の側部を陽極部12の厚み方向に貫通している。陰極部14が有する複数の開口14Hは、陰極部14の側部を陰極部14の厚み方向に貫通している。
陽極部12は、長手方向E、すなわち筒状の部材である陽極部12が延びる方向に向かうスリット12SLを有している。陰極部14は、長手方向E、すなわち筒状の部材である陰極部14が延びる方向に向かうスリット14SLを有している。電極10は、陰極部14の外側に複数の拘束部材18を備える。拘束部材18は、例えば、樹脂製の結束バンド、金属の線材等である。拘束部材18は、耐食性が高く、かつ原水Wに溶け出さない材料であることが好ましい。拘束部材18は、陽極部12のスリット12SL及び陰極部14のスリット14SLを閉じて、陽極部12及び陰極部14を陽極部12及び陰極部14の周方向Cから拘束する。拘束部材18を取り外すことによって、電極10は、陽極部12と、陰極部14とに容易に分解することができるので、保守、点検、補修及び部品交換が容易である。
陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22は、いずれも棒状の導電体である。陽極用給電部材20は、陽極部12に電気的に接続されている。陽極用給電部材20は、電源30の陽極と電気的に接続されている。陰極用給電部材22は、陰極部14に電気的に接続されている。陰極用給電部材22は、電源30の陰極と電気的に接続されている。電源30は、直流電源である。このような構成によって、陽極部12は、電源30の正極と陽極用給電部材20を介して電気的に接続され、陰極部14は、電源30の負極と陰極用給電部材22を介して電気的に接続される。電源30は、例えば、水素含有水生成装置100の制御部CLから出力される制御信号に基づいて、電解槽DK(図2参照)の制御基板から電圧を与えられる。
陰極用給電部材22は、本実施形態において、4つの陰極用給電部材22、すなわち、第一陰極用給電部材221と、第二陰極用給電部材222と、第三陰極用給電部材223と、第四陰極用給電部材224と、を含む。4つの陰極用給電部材22は、それぞれ陰極部14の長手方向Eに沿って延びて陰極部14の外周部側の側部に取り付けられる棒状である。4つの陰極用給電部材22は、本実施形態において、長手方向Eに平行な陰極部14の中心軸Zt回りに等間隔に設けられる。4つの陰極用給電部材22は、それぞれスイッチ32によって、いずれかの陰極用給電部材22が電源30に接続するように構成される。すなわち、スイッチ32を切り替え操作することによって、電源30から電圧を印加する対象の陰極用給電部材22を変更することができる。スイッチ32は、例えば、制御部CLから出力される制御信号によって切り替えられる。
陽極用給電部材20及び4つの陰極用給電部材22は、本実施形態において、スポット溶接によって複数個所の接合部CPで陽極部12及び陰極部14にそれぞれ接合されて、取り付けられる(図3参照)。複数の接合部CPは、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22の長手方向Eにおいて、一部分に偏らないように設けられている。このようにすることで、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22は、自身の長手方向Eの全体から電力を供給することができる。陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22は、陽極部12及び陰極部14にそれぞれ電気的に接続されれば、スポット溶接に限られず、任意の接合手段が用いられてよい。
本実施形態において、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22は、陽極部12及び陰極部14と同様に、チタンに白金をめっきした部材である。めっきは、例えば、白金-イリジウムめっきであってもよい。陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22は、陽極部12及び陰極部14と同様に、チタンに白金をめっきしたものに限定されるものではないが、原水Wに溶け出さない材料であることが好ましい。本実施形態においては、陰極部14はめっきしなくてもよい。この場合、陰極用給電部材22もめっきしなくてもよい。
(電解槽の構成)
次に、電解槽DKの構成について説明する。図2は、本実施形態に係る水素含有水生成装置100の電解槽DKの例を示す模式図である。図3は、図2のA-A断面図である。図2に示すように、電解槽DKは、槽本体40と、下側基台42と、上側基台44と、給水管46と、排水管48と、接合管50と、下部スペーサ52と、上部スペーサ54と、を備える。
槽本体40は、透明な円筒状の槽である。槽本体40の内部には、電極10が設けられる。電極10は、長手方向Eが鉛直方向となる向きで配置されている。陽極部12と陰極部14と槽本体40とは、中心軸Ztを同心として配置される。槽本体40が透明に設けられているので、管理者は、槽本体40の外側から電極10、特に、槽本体40と対面する位置に設けられる陰極部14を視認することができる。槽本体40の下端部は、下側基台42に覆われて固定される。槽本体40の上端部は、上側基台44に覆われて固定される。
下側基台42は、槽本体40の下端部と、陽極用給電部材20と、4つの陰極用給電部材22とを固定する。なお、図2においては、第四陰極用給電部材224の図示を省略している。陽極用給電部材20及び4つの陰極用給電部材22は、陽極部12及び陰極部14の下端部側開口部10HAより下方に一部が突出している。下側基台42は、陽極用給電部材20の突出部分20P及び陰極用給電部材22の突出部分22P(突出部分221P、222P、223P)に、水密状態で貫通される。下側基台42は、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22を介して陽極部12及び陰極部14を固定する。これにより、水素含有水生成装置100は、槽本体40の外部から陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22を介して電極10へ給電することができる。また、電極10は、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22を介して下側基台42及び槽本体40に固定される。上側基台44は、上端部側が閉塞する円筒状の基台である。上側基台44は、槽本体40の上端部を固定する。上側基台44には、空気抜き弁AVと電極10の内周部10Siより内側とを連通させる接合管50が貫通する。
給水管46は、槽本体40に原水Wを給水するI字状の配管である。給水管46は、槽本体40の側部を水密状態で貫通して設けられる。給水管46の下流端部側の開口部である給水部46Hは、電極10の外周部10Soより外側に設けられる。給水部46Hは、内周方向に向けて原水Wを給水する。
排水管48は、槽本体40の水素含有水Rを排水するI字状の配管である。排水管48は、槽本体40の側部を水密状態で貫通して設けられる。排水管48の上流端部側の開口部である排水部48Hは、電極10の外周部10Soより外側に設けられる。排水管48は、外周方向に向けて水素含有水Rを排水する。
接合管50は、空気抜き弁AVと電極10の内周部10Siより内側とを連通させる。接合管50は、上側基台44を貫通して固定される。接合管50の上端部は、空気抜き弁AVに連通する。接合管50の下端部は、電極10の内周部10Siより内側の上端部側開口部10HBより下方に連通する。空気抜き弁AVは、槽本体40の内部の圧力が所定値を超えた場合、空気Gを放出する。例えば、空気Gは、槽本体40内の水の電気分解反応によって発生した酸素ガスを含む。このような構成によって、電解槽DKは、酸素ガスを優先的に槽本体40から排出できる。電解槽DKは、酸素ガスを優先的に槽本体40から排出することによって、槽本体40内の水への酸素溶存量を抑制して、水素含有水Rを生成する。
上述したように、陽極部12と、陰極部14とは、下部スペーサ52及び上部スペーサ54によって、電極間隙間を維持される。下部スペーサ52は、円筒状であり、下端部側開口部10HAにおいて、陰極部14の内周部と陽極部12の外周部との間に配置される。上部スペーサ54は、円筒状であり、上端部側開口部10HBにおいて、陰極部14の内周部と陽極部12の外周部との間に配置される。上部スペーサ54は、上端部に内周方向側に突出する内鍔部54Fiを有する。内鍔部54Fiは、電極10と接合管50との距離を所定距離とする。上部スペーサ54は、上端部に外鍔部54Foを有する。外鍔部54Foは、径方向と外側に突出し、周方向Cの全周に設けられている。外鍔部54Foは、電極10と槽本体40の内周部40Siとの距離を所定距離とする。
(制御部の機能)
水素含有水生成装置100の制御部CLは、水素含有水生成装置100の各構成要素に各種機能を実行させる制御信号を出力する。制御部CLは、例えば、電解槽DKの電源30に電圧を与えるよう制御する制御信号を出力する。制御部CLは、例えば、給水装置等から給水管46を介して槽本体40に原水Wを供給するよう制御する制御信号を出力する。制御部CLは、タイマーを含む。タイマーは、例えば、電解槽DKの陽極用給電部材20と陰極用給電部材22のうちのいずれかとの間に連続的に電圧を印加している時間である連続荷電時間tをカウントする。タイマーは、例えば、水素含有水生成装置100の稼働時間をカウントしてもよい。稼働時間は、電極10を交換した後の、電解槽DKに電圧を印加している時間を累積した時間である。
制御部CLは、予め設定された所定の変更間隔T毎に、荷電する陰極用給電部材22を変更する。より詳しくは、制御部CLは、電源30が電圧を陽極用給電部材20との間で印加する複数の陰極用給電部材22のうち、荷電する対象の陰極用給電部材221、222、223、224を順次変更するように、所定の変更間隔T毎にスイッチ32を切り替える制御信号を出力する。
すなわち、制御部CLは、複数の陰極用給電部材22のうち、所定の陰極用給電部材221、222、223、224に電圧を印加する。制御部CLは、複数の陰極用給電部材22のうち、電圧を印加されている陰極用給電部材(例えば、陰極用給電部材221)とは別の陰極用給電部材(例えば、陰極用給電部材222)に電圧を印加する対象を変更する。制御部CLは、複数の陰極用給電部材22のうち、既に電圧を印加された陰極用給電部材(例えば、陰極用給電部材221)に再び電圧を印加する対象を変更する。
変更間隔Tは、すなわち、同じ陰極用給電部材22に電圧を印加する連続時間である。変更間隔Tは、電解槽DKの電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の稼働時間の予測値に対して、十分に小さい値である。また、制御部CLは、何度も同一の陰極用給電部材22に電圧を印加するが、電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の稼働時間の予測値に対して、同じ陰極用給電部材22に電圧を印加する累積時間が短くなるように印加する。電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の稼働時間の予測値が、例えば、1,500時間である場合、変更間隔Tは、例えば、1時間以上10時間以下の範囲で設定される。
制御部CLは、例えば、作業者等からの入力を受け付け可能である入力部を有してもよい。制御部CLは、入力部から入力された所定の操作信号に基づいて、各種の制御信号を出力する。入力部は、例えば、電解槽DKの電極10と同様の電極10を用いた試用実験の実験値等に基づく、電解槽DKの電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の水素含有水生成装置100の稼働時間の予測値を受け付け可能であってもよい。制御部CLは、入力部から、電解槽DKの電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の水素含有水生成装置100の稼働時間の予測値を設定されてもよい。
制御部CLは、さらに、各種報知情報を表示する表示部を有してもよい。表示部は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等を含む表示装置である。表示部は、制御部CLから取得した報知情報に基づいて、報知情報を表示する。制御部CLがタイマーを含む場合、報知情報は、例えば、予め設定された稼働情報に基づくメンテナンス期に基づいて、作業者等にメンテナンスを行うように促す情報を含んでもよい。タイマーが水素含有水生成装置100の稼働時間をカウントとする場合、表示部は、水素含有水生成装置100の稼働時間を表示してもよい。表示部がタッチパネル式ディスプレイである場合、表示部は、入力部を含んでもよい。
(電解槽の電気分解)
次に、電解槽DKにおける原水Wの電気分解について説明する。水素含有水生成装置100は、電極10が原水Wに浸漬され、電源30によって電極10に電圧が印加されて、陽極部12と、陰極部14との間に電位差が発生させることによって、原水Wを電気分解し、水素含有水Rを生成する。
水素含有水生成装置100は、電極10の陽極部12と、陰極部14との間に電源30から所定の電圧が印加されると、陽極部12において、下記式(1)の反応が生じる。
2HO→O+4H+4e・・・(1)
水素含有水生成装置100は、電極10の陽極部12と、陰極部14との間に電源30から所定の電圧が印加されると、陰極部14において、下記式(2)の反応が生じる。
4H+4e→2H・・・(2)
水素含有水生成装置100は、電極10の陽極部12と、陰極部14との間に電源30から所定の電圧が印加されると、陽極部12及び陰極部14の全体において、下記式(3)の反応が生じる。
2HO→O+2H・・・(3)
水素含有水生成装置100において生成され、すなわち電解槽DKの排水部48Hから流出する水素含有水Rは、例えばpH7以上7.5以下程度の中性になる。陽極部12で発生する電離した水素イオンHは陰極部14側に集まり、陰極部14には水素ガス(H)の気泡が生成される。この気泡は、直径がナノメートルオーダーの微小な気泡である。酸素ガス(O)は、陽極部12の内周部(電極10の内周部10Si)に気泡となって集まり、陽極部12の内周部に沿って又は陽極部12の内周部より内側を上昇して、接合管50を介して空気抜き弁AVから水素含有水生成装置100の外部に放出される。
(水素含有水生成装置による処理)
次に、本実施形態の水素含有水生成装置100の制御部CLの処理の一例について説明する。図4は、本実施形態に係る水素含有水生成装置100の制御部CLの処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理は、水素含有水生成装置100の制御部CLが、予め定められた制御プログラム及びデータに基づいて実行する。制御部CLは、例えば、水素含有水生成装置100に電力が供給される、又は管理者等による開始操作に関する所定の操作信号を受け付けること等によって、図4に示すステップST101に移行して処理を開始する。
ステップST101において、制御部CLは、陰極用給電部数Nが設定されているか否かを判断する。陰極用給電部数Nは、実施形態において、陰極用給電部材22の数を示し、N=4である。陰極用給電部数Nは、例えば、管理者によって入力部から設定可能であってもよい。制御部CLは、例えば、陰極用給電部数Nを設定する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、入力された陰極用給電部数Nを記憶する。制御部CLは、陰極用給電部数Nが設定されていると判断した場合(ステップST101;Yes)、ステップST103へ移行する。制御部CLは、陰極用給電部数Nが設定されていないと判断した場合(ステップST101;No)、ステップST102へ移行する。
ステップST102において、制御部CLは、陰極用給電部数Nを設定するように管理者に促すための報知情報を報知する。制御部CLは、ステップST101へ戻り、ステップST101でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST101からステップST102までの処理を繰り返し実行する。なお、水素含有水生成装置100が、陰極用給電部数Nを変更不可能な構成である場合、ステップST101及びステップST102の処理は省略され、ステップST103へ移行する。
ステップST103において、制御部CLは、荷電する陰極用給電部の変更間隔Tが設定されているか否かを判断する。荷電する陰極用給電部は、実施形態において、陰極用給電部材221、222、223、224のいずれかである。変更間隔Tは、電源30が電圧を陽極用給電部材20との間で印加する複数の陰極用給電部材22のうち、荷電する対象の陰極用給電部材221、222、223、224を変更する間隔であって、それぞれの連続荷電時間である。変更間隔Tは、電解槽DKの電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の稼働時間の予測値に対して、十分に小さい値である。変更間隔Tは、例えば、管理者によって入力部から設定可能であってもよい。制御部CLは、例えば、変更間隔Tを設定する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、入力された変更間隔Tを記憶する。制御部CLは、変更間隔Tが設定されていると判断した場合(ステップST103;Yes)、ステップST105へ移行する。制御部CLは、変更間隔Tが設定されていないと判断した場合(ステップST103;No)、ステップST104へ移行する。
ステップST104において、制御部CLは、変更間隔Tを設定するように管理者に促すための報知情報を報知する。制御部CLは、ステップST103へ戻り、ステップST103でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST103からステップST104までの処理を繰り返し実行する。なお、水素含有水生成装置100が、変更間隔Tを変更不可能な構成である場合、ステップST103及びステップST104の処理は省略され、ステップST105へ移行する。
ステップST105において、制御部CLは、荷電する陰極用給電部の荷電対象i(i=1、・・・、N)をi=1としてリセットする。すなわち、実施形態においては、陰極用給電部材22を、陰極用給電部材221に設定する。制御部CLは、ステップST106へ移行する。
ステップST106において、制御部CLは、印加開始の操作を受け付けたか否かを判断する。制御部CLは、例えば、陽極用給電部材20と陰極用給電部材22との間への電圧の印加を開始する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、印加開始の操作を受け付けたと判断する。制御部CLは、印加開始の操作を受け付けていないと判断した場合(ステップST106;No)、Yesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST106の処理を繰り返し実行する。制御部CLは、印加開始の操作を受け付けたと判断した場合(ステップST106;Yes)、ステップST107へ移行する。
ステップST107において、制御部CLは、陽極用給電部材20と陰極用給電部材221との間への電圧の印加を開始する制御信号を出力する。制御部CLは、ステップST108へ移行する。
ステップST108において、制御部CLは、印加対象の陰極用給電部材22への連続荷電時間tをt=0として、カウントアップタイマーを作動させる。連続荷電時間tは、最初の陰極用給電部材221への印加開始又は荷電対象iの変更からの経過時間である。制御部CLは、ステップST109へ移行する。
ステップST109において、制御部CLは、陽極用給電部材20と陰極用給電部材221との間への電圧の印加を終了するか否かを判断する。制御部CLは、例えば、陽極用給電部材20と陰極用給電部材22との間への電圧の印加を終了する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、印加終了の操作を受け付けたと判断する。制御部CLは、印加終了の操作を受け付けたと判断した場合(ステップST109;Yes)、図4に示すフローチャートの処理を終了する。制御部CLは、印加終了の操作を受け付けていないと判断した場合(ステップST109;No)、ステップST110へ移行する。
ステップST110において、制御部CLは、連続荷電時間tについて、t=0の最初の陰極用給電部材221への印加開始又は荷電対象iの変更から、次に荷電対象iを変更するまでの変更間隔T以上経過しているかを判断する。すなわち、制御部CLは、最初の陰極用給電部材221への印加開始又は荷電対象iの変更から、t≧Tを満たした時間が経過したか否かを判断する。制御部CLは、t≧Tを満たしていない、すなわちt<Tであると判断した場合(ステップST110;No)、ステップST109へ戻り、ステップST110でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST109からステップST110までの処理を繰り返し実行する。制御部CLは、t≧Tを満たしたと判断した場合(ステップST110;Yes)、ステップST111へ移行する。
ステップST111において、制御部CLは、荷電対象iが1からNまで一順したか否かを判断する。すなわち、制御部CLは、荷電対象iと陰極用給電部数Nとが、i≧Nを満たしているか否かを判断する。制御部CLは、荷電対象iが1からNまで一順しておらず、i≧Nを満たしていていない、すなわちi<Nであると判断した場合(ステップST111;No)、ステップST112へ移行する。制御部CLは、荷電対象iが1からNまで一順し、i≧Nを満たしていると判断した場合(ステップST111;Yes)、ステップST113へ移行する。
荷電対象iが1からNまで一順していない場合(ステップST111;No)、ステップST112において、制御部CLは、荷電する陰極用給電部の荷電対象iのカウンタ値を1つ増やし、i=i+1として、荷電する陰極用給電部の荷電対象iを変更する。実施形態においては、制御部CLがスイッチ32を切り替える制御信号を出力することによって、電源30から印加する陰極用給電部材22を、例えば、陰極用給電部材221から陰極用給電部材222へ変更する。制御部CLは、ステップST114へ移行する。
荷電対象iが1からNまで一順した場合(ステップST111;Yes)、ステップST113において、制御部CLは、荷電する陰極用給電部の荷電対象iのカウンタ値をリセットし、i=1として、荷電する陰極用給電部の荷電対象iを変更する。実施形態においては、制御部CLがスイッチ32を切り替える制御信号を出力することによって、電源30から印加する陰極用給電部材22を、例えば、陰極用給電部材224から陰極用給電部材221へ変更する。制御部CLは、ステップST114へ移行する。
ステップST114において、制御部CLは、印加対象の陰極用給電部材22への連続荷電時間tをリセットし、t=0として、カウントアップタイマーを再作動させる。制御部CLは、ステップST109へ戻り、ステップST109でYesと判断されるまで、上記したステップST109からステップST113までに示す処理を繰り返し実行する。
[変形例]
(水素含有水生成装置による処理)
次に、変形例に係る水素含有水生成装置100の制御部CLの処理の一例について説明する。図5は、変形例に係る水素含有水生成装置100の制御部CLの処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理は、水素含有水生成装置100の制御部CLが、予め定められた制御プログラム及びデータに基づいて実行する。制御部CLは、例えば、水素含有水生成装置100に電力が供給される、又は管理者等による開始操作に関する所定の操作信号を受け付けること等によって、図5に示すステップST201に移行して処理を開始する。
ステップST201において、制御部CLは、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番が設定されているか否かを判断する。陰極用給電部数Nは、実施形態と同様に、陰極用給電部材22の数を示し、N=4である。荷電対象iの順番は、変形例において、電源30が電圧を陽極用給電部材20との間で印加するN個の陰極用給電部材22のうち、荷電する対象が陰極用給電部材221、222、223、224を一順する間の荷電する順番である。陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番は、例えば、管理者によって入力部から設定可能であってもよい。制御部CLは、例えば、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番を設定する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、入力された陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番を記憶する。制御部CLは、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番が設定されていると判断した場合(ステップST201;Yes)、ステップST203へ移行する。制御部CLは、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番が設定されていないと判断した場合(ステップST201;No)、ステップST202へ移行する。
ステップST202において、制御部CLは、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番を設定するように管理者に促すための報知情報を報知する。制御部CLは、ステップST201へ戻り、ステップST201でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST201からステップST202までの処理を繰り返し実行する。なお、水素含有水生成装置100が、陰極用給電部数N及び荷電対象iの順番を変更不可能な構成である場合、ステップST201及びステップST202の処理は省略され、ステップST203へ移行する。
ステップST203において、制御部CLは、荷電する陰極用給電部毎の変更間隔Ti(Ti=T1、・・・、TN)が設定されているか否かを判断する。変更間隔Tiは、電源30が電圧を陽極用給電部材20との間で印加する複数の陰極用給電部材22のうち、荷電する対象の陰極用給電部材221、222、223、224を変更する間隔であって、それぞれの連続荷電時間である。変更間隔Tiは、陰極用給電部材221、222、223、224毎に異なる時間に設定可能である。変更間隔Tiは、電解槽DKの電極10が故障するまで連続して電圧印加した場合の稼働時間の予測値に対して、十分に小さい値である。変更間隔Tiは、例えば、管理者によって入力部から設定可能であってもよい。制御部CLは、例えば、変更間隔Tiを設定する所定の操作を入力部が受け付けたことを示す操作信号を取得した場合、入力された変更間隔Tiを記憶する。制御部CLは、変更間隔Tiが設定されていると判断した場合(ステップST203;Yes)、ステップST205へ移行する。制御部CLは、変更間隔Tiが設定されていないと判断した場合(ステップST203;No)、ステップST204へ移行する。
ステップST204において、制御部CLは、変更間隔Tiを設定するように管理者に促すための報知情報を報知する。制御部CLは、ステップST203へ戻り、ステップST203でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST203からステップST204までの処理を繰り返し実行する。なお、水素含有水生成装置100が、変更間隔Tiを変更不可能な構成である場合、ステップST203及びステップST204の処理は省略され、ステップST205へ移行する。
ステップST205からステップST209までの処理は、図4に示す実施形態のステップST105からステップST109までの処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップST210において、制御部CLは、連続荷電時間tについて、t=0の最初の陰極用給電部材221への印加開始又は荷電対象iの変更から、次に荷電対象iを変更するまでの変更間隔Ti以上経過しているかを判断する。すなわち、制御部CLは、最初の陰極用給電部材221への印加開始又は荷電対象iの変更から、t≧Tiを満たした時間が経過したか否かを判断する。制御部CLは、t≧Tiを満たしていない、すなわちt<Tiであると判断した場合(ステップST210;No)、ステップST209へ戻り、ステップST210でYesと判定されるまで、所定の周期毎にステップST209からステップST210までの処理を繰り返し実行する。制御部CLは、t≧Tiを満たしたと判断した場合(ステップST210;Yes)、ステップST211へ移行する。
ステップST211からステップST214までの処理は、図4に示す実施形態のステップST111からステップST114までの処理と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態の水素含有水生成装置100は、陽極部12と、陰極部14と、槽本体40と、陽極用給電部材20と、複数の陰極用給電部材22と、電源30と、制御部CLと、を備える。陽極部12は、側部に複数の開口12Hを有する筒状である。陰極部14は、側部に複数の開口14Hを有し、陽極部12の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状である。槽本体40は、陽極部12及び陰極部14が内部に設けられる筒状である。陽極用給電部材20は、陽極部12の長手方向Eに沿って延びて陽極部12の側部に取り付けられる棒状である。複数の陰極用給電部材22は、それぞれ、陰極部14の長手方向Eに沿って延びて陰極部14の側部に取り付けられる棒状である。電源30は、陽極用給電部材20に電気的に接続し、かつ複数の陰極用給電部材22に選択的に接続して陽極部12と陰極部14との間に電圧を印加する。制御部CLは、複数の陰極用給電部材22のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材22を所定の時間で順次かつ繰り返し変更する。
本実施形態の水素含有水生成装置100によれば、電圧を印加する対象の陰極用給電部材22を所定の時間で順次かつ繰り返し変更することによって、陽極部12の位置に対する荷電箇所である荷電中の陰極用給電部材22の位置が変わる。水素含有水Rを生成する電気分解反応では、陰極部14の電流密度が荷電部分である陰極用給電部材22に集中しているため、陰極用給電部材22と距離が近い陽極部12の部分に劣化が集中してしまう。これに対し、水素含有水生成装置100は、陽極部12に対する陰極用給電部材22の荷電箇所を変更することにより、1つの陰極用給電部材22と距離が近い陽極部12の部分に劣化が集中することなく、複数の陰極用給電部材22と距離が近い陽極部12の部分に劣化が分散する。これにより、電極10、特に陽極部12の局所的な劣化を抑制して穴開き等故障するまでの寿命を延ばすことができる。
また、変形例の水素含有水生成装置100において、複数の陰極用給電部材22のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材22を変更する変更間隔Tiの時間は、複数の陰極用給電部材22のうち陰極用給電部材22毎に異なる時間に設定可能である。水素含有水生成装置100では、陽極用給電部材20に近い陰極用給電部材222、223と距離が近い陽極部12の部分が、陽極用給電部材20に近い陰極用給電部材221、224と距離が近い陽極部12の部分よりも劣化が進みやすい。これに対し、例えば、陽極用給電部材20に近い陰極用給電部材222、223に電荷する時間を、陽極用給電部材20に近い陰極用給電部材221、224に電荷する時間より短くすることが可能である。これにより、陰極用給電部材22と距離が近い陽極部12の部分の劣化を均等化することができ、電極10、特に陽極部12の局所的な劣化を抑制して穴開き等故障するまでの寿命を延ばすことができる。
本実施形態において、電解槽DKは、それぞれ4つの陰極用給電部材22を備えるが、陰極用給電部材22の数は4つに限定されず、2つ以上であればいくつであってもよい。また、陰極用給電部材22を陰極部14に取り付ける位置は、本実施形態では陰極部14の中心軸Zt回りに均一に配置されるが、不均一に配置されてもよい。また、複数の陰極用給電部材22に電圧を印加する順番は特に限定されない。平面視において時計回り又は反時計回りであってもよいし、例えば、第一陰極用給電部材221、第三陰極用給電部材223、第二陰極用給電部材222、第四陰極用給電部材224の順番等でもよい。
本実施形態において、陽極部12、陰極部14、及び槽本体40の形状は、いずれも円筒状であるが、これに限定されるものではなく、筒形状であればどのような形状でもよい。また、電極10は、下端部側開口部10HA及び上端部側開口部10HBを有していなくてもよいし、下端部側開口部10HA及び上端部側開口部10HBのいずれかのみを有していてもよい。
本実施形態において、電極10は、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22を介して下側基台42及び槽本体40に固定されるが、固定方法は特に限定されない。また、本実施形態では、筒形状の陽極部12、陰極部14、及び槽本体40の軸方向が鉛直方向と平行となる向きで配置することで、槽本体40内の水の流れを好適に制御でき、水素含有水Rを好適に排出することができる。なお、陽極部12、陰極部14、及び槽本体40の向きは、軸方向が鉛直方向と平行となる向きに限定されないが、軸方向に沿った向きで配置することが好ましい。
本実施形態において、陽極用給電部材20は、突出部分20Pとは反対側の端部が上端部側開口部10HBの近傍まで延びるが、陽極用給電部材20の陽極部12に取り付けられる部分の長さは、陽極部12の長手方向Eの寸法の半分以下でもよい。陰極用給電部材22は、突出部分22Pとは反対側の端部が上端部側開口部10HBの近傍まで延びるが、陰極用給電部材22の陰極部14に取り付けられる部分の長さは、陰極部14の長手方向Eの寸法の半分以下でもよい。これらの場合、例えば、電極10は、陽極用給電部材20が設けられている側とは反対側に、陽極用給電部材20と同じ形状の陽極用支持部材が設けられてもよい。また、電極10は、陰極用給電部材22が設けられている側とは反対側に、陰極用給電部材22と同じ形状の陰極用支持部材が設けられてもよい。陽極用支持部材及び陰極用支持部材は、陽極用給電部材20及び陰極用給電部材22と同一の材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
陽極用給電部材20は、本実施形態のような棒状の形状でなくてもよく、任意の形状にしてもよい。また、陽極用給電部材20は、下端部側開口部10HAにおいて陽極部12に接続されることに限られず、導電体として陽極部12と電気的に接続されていれば、接続箇所は任意である。陰極用給電部材22は、本実施形態のような棒状の形状でなくてもよく、任意の形状にしてもよい。また、陰極用給電部材22は、下端部側開口部10HAにおいて陰極部14に接続されることに限られず、導電体として陰極部14と電気的に接続されていれば、接続箇所は任意である。
本実施形態においては、陽極部12と、陰極部14とが下部スペーサ52及び上部スペーサ54を介して離間して設けられるが、陽極部12と、陰極部14との間に、側部に複数の開口を有する円筒状の絶縁体を介在させてもよい。絶縁体は、例えば、陽極部12の外周部及び陰極部14の内周部と接する。
本実施形態においては、電極10が、内側に陽極部12を有し、外側に陰極部14を有するが、内側に陰極部14を有し、外側に陽極部12を有してもよい。この場合、給水管46の給水部46Hは、内側に配置された陰極部14の内周部より内側に設けられ、鉛直方向の上方に向けて給水することが好ましい。また、排水管48の排水部48Hは、内側に配置された陰極部14の内周部より内側に設けられ、給水部46Hの上方において、陰極部14の上端部側開口部10HBより下方の水素含有水Rを取水することが好ましい。また、接合管50は、陽極部12の外周部より外側に連通する上側基台44の内部空間に連通することが好ましい。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態によってこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
10 電極
12 陽極部
14 陰極部
20 陽極用給電部材
22 陰極用給電部材
221 第一陰極用給電部材
222 第二陰極用給電部材
223 第三陰極用給電部材
224 第四陰極用給電部材
30 電源
32 スイッチ
40 槽本体
100 水素含有水生成装置
DK 電解槽
CL 制御部
R 水素含有水
E 長手方向

Claims (3)

  1. 側部に複数の開口を有する筒状の陽極部と、
    側部に複数の開口を有し、前記陽極部の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状の陰極部と、
    前記陽極部及び前記陰極部が内部に設けられる筒状の槽本体と、
    前記陽極部の長手方向に沿って延びて前記陽極部の側部に取り付けられる棒状の陽極用給電部材と、
    前記陰極部の長手方向に沿って延びて前記陰極部の側部に取り付けられる棒状の複数の陰極用給電部材と、
    前記陽極用給電部材に電気的に接続し、かつ前記複数の陰極用給電部材に選択的に電気的に接続して前記陽極部と前記陰極部との間に電圧を印加する電源部と、
    前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材を所定の時間で順次かつ繰り返し変更する制御部と、
    を備える、水素含有水生成装置。
  2. 前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加する対象の陰極用給電部材を変更する変更間隔の時間は、前記複数の陰極用給電部材のうち陰極用給電部材毎に異なる時間に設定可能である、
    請求項1に記載の水素含有水生成装置。
  3. 側部に複数の開口を有する筒状の陽極部と、
    側部に複数の開口を有し、前記陽極部の径方向外側又は径方向内側に離間して設けられる筒状の陰極部と、
    前記陽極部及び前記陰極部が内部に設けられる筒状の槽本体と、
    前記陽極部の長手方向に沿って延びて前記陽極部の側部に取り付けられる棒状の陽極用給電部材と、
    前記陰極部の長手方向に沿って延びて前記陰極部の側部に取り付けられる棒状の複数の陰極用給電部材と、
    前記陽極用給電部材に電気的に接続し、かつ前記複数の陰極用給電部材に選択的に電気的に接続して前記陽極部と前記陰極部との間に電圧を印加する電源部と、
    を備える電解槽を備える水素含有水生成装置による水素含有水生成方法であって、
    前記複数の陰極用給電部材のうち所定の陰極用給電部材に電圧を印加するステップと、
    前記複数の陰極用給電部材のうち電圧を印加されている陰極用給電部材とは別の陰極用給電部材に電圧を印加する対象を変更するステップと、
    前記複数の陰極用給電部材のうち既に電圧を印加された陰極用給電部材に再び電圧を印加する対象を変更するステップと、
    を含む、水素含有水生成方法。
JP2020177837A 2020-10-23 2020-10-23 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法 Active JP7494699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020177837A JP7494699B2 (ja) 2020-10-23 2020-10-23 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020177837A JP7494699B2 (ja) 2020-10-23 2020-10-23 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022068970A true JP2022068970A (ja) 2022-05-11
JP7494699B2 JP7494699B2 (ja) 2024-06-04

Family

ID=81521810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020177837A Active JP7494699B2 (ja) 2020-10-23 2020-10-23 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7494699B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008086886A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Matsushita Electric Works Ltd 電解水生成装置
JP2016168534A (ja) 2015-03-12 2016-09-23 株式会社東芝 電解水生成装置および電解水生成装置の駆動方法
JP7089376B2 (ja) 2018-02-27 2022-06-22 マクセル株式会社 水素水生成装置
US11542182B2 (en) 2018-08-29 2023-01-03 The Chugoku Electric Power Co., Inc. Hydrogen-containing water generator

Also Published As

Publication number Publication date
JP7494699B2 (ja) 2024-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010042386A (ja) 電解処理装置
JP4287423B2 (ja) オゾン水生成装置
US20220135447A1 (en) Electrolysis cell for an electrolytic treatment of a liquid
JP2022068970A (ja) 水素含有水生成装置及び水素含有水生成方法
JP2015151311A (ja) チューブ型のオゾン発生装置
KR101682603B1 (ko) 수소 함유수 생성용 전극의 제조 방법 및 수소 함유수 생성용 전극
US9963794B2 (en) Hydrogen-containing water generating electrode and hydrogen-containing water generating device
JP7392453B2 (ja) 水素含有水生成装置用電解槽及び水素含有水生成方法
JP6291276B2 (ja) チューブ型のオゾン発生装置
US11542182B2 (en) Hydrogen-containing water generator
JP7443746B2 (ja) 水素含有水生成システム、及び水素含有水生成方法
JP3132767U (ja) 水素・酸素ガス生成装置
KR101481327B1 (ko) 복극식 전기분해 반응기
JP7434828B2 (ja) 水素含有水生成装置、及び電極交換時期の予測方法
JP2016022470A (ja) 水素含有電解水生成装置
JP6128073B2 (ja) 水素含有水生成装置及び入浴設備
JP2017057470A (ja) 電極、電解水生成装置、電解水生成方法
JP2018158281A (ja) 電解水生成装置
RU2518606C1 (ru) Установка для электрохимической активации воды
KR102009876B1 (ko) 양극봉 수명이 연장된 전기분해식 오폐수처리장치
JP2021159886A (ja) 電解水生成装置及び洗浄用水生成装置
JP5000572B2 (ja) 酸素ポンプ及び酸素ポンプの回復方法
JP2009228041A (ja) 電解装置および電解方法
US3558465A (en) Electrolytic cell
JP2015128755A (ja) オゾン水生成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7494699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150