JP2022060785A - お好み焼き又はたこ焼き用ミックス - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な食感と口溶けを有するお好み焼き又はたこ焼きの提供。【解決手段】澱粉エステル及び澱粉エーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含有するお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。該澱粉エステル及び澱粉エーテルは、ラピッド・ビスコ・アナライザーによる粘度分析におけるピーク粘度RVAmaxに対する最終粘度RVAfinalの比[RVAfinal/RVAmax](%)が50%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、お好み焼き又はたこ焼き用ミックスに関する。
お好み焼きは、野菜、肉類、魚介類などの具材を含む液状生地を、鉄板等でシート状に焼成することで得られる食品である。また、たこ焼きは、タコなどの具材を含む液状生地を、型に入れて焼成することで得られる食品で、一般的には独特の球状の外観を有する。お好み焼き及びたこ焼きは、いずれも人気が高い食品であり、特に、生地と具材との調和がよいものや、食感と口溶けのよいものが好まれている。
従来からたこ焼きの食感を向上させるための技術が提案されている。特許文献1には、小麦粉、油脂及びアセチル化澱粉を含有するたこ焼き用ミックスにより、皮が柔らかく、内部がクリーミーで滑らかなたこ焼きを製造できることが記載されている。特許文献2には、穀粉類に所定量のアセチル化酸化澱粉を含有させたたこ焼き又はお好み焼き用ミックスにより、焼き立て時だけでなく再加熱時にも表面がカリッとし、中身はふわっとクリーミーなたこ焼き又はお好み焼きを製造できることが記載されている。特許文献3には、小麦粉、油脂及び澱粉エーテルを含有させたたこ焼き用ミックスにより、柔らかく、内部がクリーミーな食感を有し、且つその食感が冷凍保存して解凍した後にも保持されているたこ焼きを製造できることが記載されている。
特開2003-52341号公報 特開2013-85524号公報 特開平6-62813号公報
本発明は、良好な食感と口溶けを有するお好み焼き又はたこ焼きを製造することができる、お好み焼き又はたこ焼き用ミックスを提供する。
本発明は、澱粉エステル及び澱粉エーテルからなる群より選択される少なくとも1種を1~30質量%含有し、該澱粉エステル及び澱粉エーテルは、ラピッド・ビスコ・アナライザーによる粘度分析におけるピーク粘度RVAmaxに対する最終粘度RVAfinalの比[RVAfinal/RVAmax](%)が50%以下である、お好み焼き又はたこ焼き用ミックスを提供する。
また本発明は、前記お好み焼き又はたこ焼き用ミックスを含有する、お好み焼き又はたこ焼き用生地を提供する。
また本発明は、お好み焼き又はたこ焼き用生地を焼成することを含む、お好み焼き又はたこ焼きの製造方法を提供する。
本発明によれば、ふんわりとした軽い食感と、良好な口溶けを有するお好み焼きを製造することができる。また本発明によれば、とろりとしたクリーミーな食感と、良好な口溶けを有するたこ焼きを製造することができる。
本発明のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス(以下、「本発明のミックス」ともいう)は、所定の粘度特性を有する澱粉エステル及び澱粉エーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
本発明で用いられる澱粉エステルとは、澱粉を有機酸又は無機酸でエステル化した加工澱粉をいい、その例としては、アセチル化澱粉、リン酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉等が挙げられる。また本発明で用いられる澱粉エーテルとは、澱粉のOH基をエーテル化した加工澱粉をいい、その例としては、カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉(例えばヒドロキシプロピル澱粉)等が挙げられる。上記に挙げた澱粉エステル及び澱粉エーテルは、いずれか1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。このうち、アセチル化澱粉が好ましい。該澱粉エステル及び澱粉エーテルの原料澱粉の種類は、特に限定されず、米澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、サゴ澱粉などの地上系澱粉、及び、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉、タピオカ澱粉などの地下系澱粉が挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを使用することができる。このうち、食感及び口溶け向上の観点からは、地上系澱粉が好ましく、タピオカ澱粉がより好ましい。
本発明のミックスに含まれる該澱粉エステル及び澱粉エーテルの粘度特性は、RVAピーク粘度(RVAmax)に対するRVA最終粘度(RVAfinal)の比[RVAfinal/RVAmax]によって規定することができる。本明細書において、「RVAピーク粘度(RVAmax)」及び「RVA最終粘度(RVAfinal)」とは、それぞれ、ラピッド・ビスコ・アナライザー(RVA)による粘度分析におけるピーク粘度及び最終粘度をいう。RVAによる粘度分析では、懸濁液の温度変化に伴う粘度が測定される。例えば、澱粉の粘度特性を分析する場合、澱粉を水に懸濁させ、得られた懸濁液を撹拌しながら徐々に昇温、次いで降温しつつ、その粘度を測定する。一般に、澱粉のRVA測定では、懸濁液は、昇温開始当初は粘度に大きな変化は見られないが、ある温度から澱粉粒が膨潤するため粘度は急激に上昇して最大(RVAピーク粘度)に達し、その後、澱粉粒が崩壊して粘度が低下する。さらに懸濁液を降温させると、澱粉が再結晶化するため粘度が再び上昇し、最終的に安定状態(RVA最終粘度)に達する。
より詳細には、本明細書における「RVAピーク粘度(RVAmax)」及び「RVA最終粘度(RVAfinal)」は、それぞれ、以下の手順で測定することができる。ラピッド・ビスコ・アナライザーは、市販の装置(例えば、ニューポート サイエンティフィク社、ペルテン社、フォス・ジャパン株式会社等より購入可能)を用いることができる。
1)測定対象の澱粉を乾物換算で11質量%となるように水に懸濁させて、懸濁液を調製する。
2)ラピッド・ビスコ・アナライザー付属の測定対象物の収容容器(アルミ缶)に、懸濁液28gと、パドル(攪拌子)を入れ、装置にセットする。容器内のパドルを回転数160rpm/minで回転させながら、懸濁液を昇温、次いで降温させつつ、その粘度を測定する。該懸濁液の温度(品温)は、以下のとおり調整する:初めに50℃で1分間保持する。次いで1分あたり6℃ずつ昇温する条件で95℃まで上げ、同温度で5分間保持する(昇温期)。その後、1分あたり6℃ずつ降温する条件で50℃まで下げ、同温度で2分間保持する(降温期)。
3)測定値から懸濁液の粘度曲線を得る。該粘度曲線に基づいて、昇温期での懸濁液の最大粘度を「RVAピーク粘度(RVAmax)」、降温期での懸濁液の最大粘度を「RVA最終粘度(RVAfinal)」として取得する。
比[RVAfinal/RVAmax]は、以下の式に従って計算され得る。
[RVAfinal/RVAmax](%)=RVAfinal/RVAmax×100
本発明のミックスに含まれる該澱粉エステル及び澱粉エーテルの[RVAfinal/RVAmax](%)は、50%以下であればよいが、好ましくは25~45%であり、さらに好ましくは30~45%である。[RVAfinal/RVAmax]が50%を超える場合、該ミックスを用いて製造したお好み焼き及びたこ焼きの食感と口溶けが充分に向上しない。
また、本発明のミックスに含まれる該澱粉エステル及び澱粉エーテルは、RVAmaxが、好ましくは200~600RVUであり、より好ましくは250~500RVU、さらに好ましくは300~450RVUである。該澱粉エステル及び澱粉エーテルのRVAmaxが600RVUを超えるか又は200RVU未満であると、該ミックスを用いて製造したお好み焼き及びたこ焼きの食感、口溶けが充分に向上しない場合がある。
本発明で用いる澱粉エステル及び澱粉エーテルには、市販品を適宜用いることができる。また、本発明で用いる澱粉エステル及び澱粉エーテルは、未加工の澱粉、又はエステル化もしくはエーテル化以外の加工を施された加工澱粉に、常法によりエステル化又はエーテル化の加工を施すことで調製することができる。澱粉エステル及び澱粉エーテルの粘度特性は、原料澱粉の種類や、加工の種類により異なり得る。したがって、本発明で用いる澱粉エステル及び澱粉エーテルは、候補となる澱粉エステル及び澱粉エーテルから上述した手順に従ってRVAmax及びRVAfinaを測定し、[RVAfinal/RVAmax]が50%以下となるものを選択することによって、調製することができる。
本発明のミックスにおける該澱粉エステル及び澱粉エーテルの含有量は、該澱粉エステルと澱粉エーテルの合計量として、該ミックス全質量中、好ましくは1~30質量%、より好ましくは5~25質量%、さらに好ましくは15~20質量%である。該澱粉エステル及び澱粉エーテルの合計含有量が1質量%未満又は30質量%を超えると、本発明のミックスを用いて製造したお好み焼き及びたこ焼きの食感と口溶けが充分に向上しないことがある。
本発明のミックスは、地上系澱粉を含有していてもよい。地上系澱粉を用いると、お好み焼き及びたこ焼きの食感及び口溶けが向上するため好ましい。該地上系澱粉としては、米澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、サゴ澱粉などが挙げられる。該地上系澱粉は、エステル化又はエーテル化以外の加工(例えば、架橋、酸化など)を施されていてもよいが、好ましくは未加工澱粉である。本発明のミックスにおける該地上系澱粉の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは1~20質量%、より好ましくは3~15質量%、さらに好ましくは5~12質量%である。
本発明のミックスは、熱処理小麦粉を含有していてもよい。該熱処理小麦粉を用いると、お好み焼き及びたこ焼きの食感及び口溶けが向上するため好ましい。該熱処理小麦粉は、湿熱処理小麦粉でも乾熱処理小麦粉でもよいが、好ましくは湿熱処理小麦粉である。該熱処理小麦粉の原料小麦粉の種類は、特に限定されず、例えば強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉などが挙げられ、これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。小麦粉の熱処理には公知の方法を使用することができる。本発明で用いる熱処理小麦粉としては、例えば、特許第5069887号公報に記載の湿熱処理小麦粉を好適に利用することができる。本発明のミックスにおける該熱処理小麦粉の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは1~30質量%、より好ましくは5~25質量%、さらに好ましくは10~22質量%である。
本発明のミックスは、レシチンを含有していてもよい。レシチンを用いると、お好み焼き及びたこ焼きの食感及び口溶けが向上するため好ましい。本発明で用いるレシチンとしては、通常食用に用いられるもの、例えば大豆レシチン、卵黄レシチン等が挙げられ、これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明のミックスにおけるレシチンの含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは0.01~0.7質量%、より好ましくは0.05~0.5質量%、さらに好ましくは0.07~0.3質量%、さらに好ましくは0.1~0.2質量%である。
本発明のミックスは、油脂を含有していてもよい。油脂を用いると、お好み焼き及びたこ焼きの食感及び口溶けが向上するため好ましい。該油脂には、通常の食用油脂を使用すればよい。また該油脂は、粉末油脂であってもよく、あるいは、液体油脂を本発明のミックス中の他の粉体に付着させることで、該ミックスに油脂を含有させてもよい。本発明のミックスにおける油脂の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは0.1~5.0質量%、より好ましくは0.3~3.0質量%である。
本発明のミックスは、上述した熱処理小麦粉以外の穀粉を含有し得る。該穀粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉等の小麦粉(ただし熱処理小麦粉を除く)、米粉、ライ麦粉、コーンフラワー、大麦粉、そば粉、豆粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、小麦粉が好ましく、薄力粉又は中力粉がより好ましい。本発明のミックスにおける該穀粉の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、一方、99質量%以下であればよく、好ましくは95質量%以下である。
さらに、本発明のミックスは、お好み焼き又はたこ焼き用の製造に用いられ得る他の材料を適宜含有することができる。当該他の材料としては、他の澱粉、糖類、ヤマイモ粉、蛋白質、卵粉(全卵粉、卵黄粉、卵白粉)、食塩、調味料、雑節類、粉末昆布、だしの素、膨張剤、増粘剤、香辛料、エキス・スープ類、乾燥野菜類、乾燥魚介類、などが挙げられる。該他の澱粉としては、上述した澱粉エステル、澱粉エーテル及び地上系澱粉以外の他の加工澱粉及び未加工澱粉が挙げられる。本発明のミックスにおける当該他の材料の合計含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明のミックスは、前記の材料を混合することで調製され得る。本発明のミックスは、通常、常温常圧下で粉体であり得る。本発明のミックスは、たこ焼き又はお好み焼きの製造において、その原料粉として使用される。本発明のミックスから、常法に従ってお好み焼き又はたこ焼き用生地を調製し、該生地を焼成することにより、お好み焼き又はたこ焼きを製造することができる。
本発明のミックスを含有するお好み焼き又はたこ焼き用生地は、本発明のミックスに加水し、必要に応じて魚介等の具材などを添加して、混合することにより調製することができる。該加水には、水、だし汁、しょうゆ、液卵等の液状成分を用いることができる。該生地に含有される該ミックスと該液状成分との比率(該ミックス:該液状成分)は、嗜好に合わせて適宜調整すればよいが、好ましくは1:1~10、好ましくは1:1.2~7、より好ましくは1:2~5である。当該生地からお好み焼き又はたこ焼きを焼成する手順は、定法に従えばよく、特に限定されない。例えば、本発明のミックスから製造されるお好み焼き又はたこ焼きの形状やサイズ、含有される具材には特に限定はなく、かつその焼成の手段も、フライパンや鉄板による焼成、オーブン加熱、油ちょうなどが挙げられ、特に限定されない。
本発明のミックスを用いて製造されたお好み焼き及びたこ焼きは、焼成後直ぐに食してもよく、焼成後しばらく置いてから食してもよく、又は、冷蔵もしくは冷凍保存後に電子レンジ等で解凍もしくは再加熱して食してもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
材料
タピオカ澱粉
小麦澱粉
小麦粉:薄力小麦粉
コーンスターチ(地上系澱粉)
馬鈴薯澱粉(地下系澱粉)
熱処理小麦粉:特許第5069887記載の方法で湿熱処理した薄力小麦粉
レシチン:J-オイルミルズ(株)製、「レシチンPW」
ショ糖脂肪酸エステル:三菱ケミカルフーズ製、「リョートーシュガーエステル」
膨張剤:(株)アイコク製、「アイコクベーキングパウダーZ アップ」
アセチル化澱粉(澱粉エステル)の製造
タピオカ澱粉500gに700gの水を加え、よく攪拌して澱粉懸濁液を調製し、これを3%濃度の水酸化ナトリウム溶液を添加してpH9に調整した。該澱粉懸濁液に対し、該液を30℃に維持した状態で攪拌しながら、無水酢酸を30分間かけて滴下し、さらに2時間反応させて、アセチル化澱粉を生成させた。無水酢酸の最終的な添加量は、該懸濁液中の澱粉の質量に対して3.0質量%、4.5質量%、6.5質量%、8.0質量%、又は9.5質量%とした。該懸濁液に塩酸を加えてpH5にすることで反応を終了させた。得られた反応液を水で中和及び洗浄した後、脱水、乾燥してアセチル化タピオカ澱粉(加工澱粉1~5)を得た。
ヒドロキシプロピル澱粉(澱粉エーテル)の製造
小麦澱粉500gに700gの水を加え、よく攪拌して澱粉懸濁液を調製し、これを5%濃度の水酸化ナトリウム溶液を添加してpH11に調整した。該澱粉懸濁液に対し、該液を30℃に維持した状態で攪拌しながら、プロピレンオキシドを30分間かけて滴下し、さらに24時間反応させて、ヒドロキシプロピル澱粉を生成させた。プロピレンオキシドの最終的な添加量は、該懸濁液中の澱粉の質量に対して5.0質量%又は10.0質量%とした。該懸濁液に塩酸を加えてpH5にすることで反応を終了させた。得られた反応液を水で中和及び洗浄した後、脱水、乾燥してヒドロキシプロピル小麦澱粉(加工澱粉6~7)を得た。
澱粉の粘度測定
得られた加工澱粉1~7について、ラピッド・ビスコ・アナライザー(ニューポート サイエンティフィク社)を用いて、上記した方法でRVAピーク粘度(RVAmax)及びRVA最終粘度(RVAfinal)を測定した。結果を表1に示す。なお表1には、参考のため、加工澱粉1~7の原料として用いたタピオカ澱粉及び小麦澱粉の数値を併せて示す。
Figure 2022060785000001
(試験1)
下記の表2~3に示す材料を混合し、お好み焼き用ミックスを製造した。得られたミックス100gと水120gを混合し、次いでキャベツ300g、卵2個、揚げ玉30gを加え、攪拌混合してお好み焼き用生地を調製した。得られた生地を200℃に熱した鉄板上に2個に分けて円形に落とし、8分間焼成した後、反転しさらに8分間焼成してお好み焼きを製造した。得られたお好み焼きの食感と生地の口溶け感を、訓練されたパネラー10名により、下記評価基準にて評価した。パネラー10名の評価の平均点を求めた。結果を表2~3に示す。
(評価基準)
食感
5 ふんわりとした軽い食感が充分にあり、非常に良好
4 ふんわりとした軽い食感があり、良好
3 ふんわり感があるが、ややねちゃつくか、やや硬い感触がある
2 ねちゃつくか、硬い食感があり、不良
1 ねちゃつきが強すぎるか、水気が無く硬い食感が強すぎ、非常に不良
口溶け
5 生地が口中で溶けるように分散し、非常に容易に飲み込むことができ、非常に良好
4 生地が口中で溶けるように分散し、容易に飲み込むことができ、良好
3 生地が口中に残る感じがややあり、飲み込みはやや容易
2 生地が口中に残る感じがあり、飲み込みに時間がかかり、不良
1 生地が口中にいつまでも残る感じがあり、飲み込みに非常に時間がかかり、非常に不良
Figure 2022060785000002
Figure 2022060785000003
(試験2)
表4に示す組成のミックスを用いて、試験1と同様の手順でお好み焼きを製造し、評価した。結果を表4に示す。地下系澱粉である馬鈴薯澱粉に比べて、地上系澱粉であるコーンスターチの適当量の添加により、お好み焼きの食感及び口溶けが向上した。
Figure 2022060785000004
(試験3)
表5に示す組成のミックスを用いて、試験1と同様の手順でお好み焼きを製造し、評価した。結果を表5に示す。適当量の熱処理小麦粉の添加により、お好み焼きの食感及び口溶けが向上した。
Figure 2022060785000005
(試験4)
表6に示す組成のミックスを用いて、試験1と同様の手順でお好み焼きを製造し、評価した。結果を表6に示す。レシチンの添加により、お好み焼きの食感及び口溶けが向上した。ショ糖脂肪酸エステルでは食感及び口溶けの向上は認められなかった。
Figure 2022060785000006
(試験5)
表7に示す材料を混合し、たこ焼き用ミックスを製造した。得られたミックス100gに水400gを加え、攪拌混合してたこ焼き用生地を調製した。得られた生地を190℃に熱したたこ焼き器(穴直径4cm)に流し入れ、さらにたこのぶつ切り、天かす、ネギ及び紅生姜を加えて加熱し、生地を反転させながら全体に熱が通るまで焼成して、たこ焼きを製造した。得られたたこ焼きの食感と生地の口溶け感を、訓練されたパネラー10名により、下記評価基準にて評価した。パネラー10名の評価の平均点を求めた。結果を表7に示す。
(評価基準)
食感
5 とろりとした食感が充分にあり、非常に良好
4 とろりとした食感があり、良好
3 とろりとした感じがあるが、ややねちゃつくか、やや硬い食感がある
2 ねちゃつくか、硬い食感があり、不良
1 ねちゃつきが強すぎるか、硬すぎ、非常に不良
口溶け
5 生地が口中で溶けるように分散し、非常に容易に飲み込むことができ、非常に良好
4 生地が口中で溶けるように分散し、容易に飲み込むことができ、良好
3 生地が口中に残る感じがややあり、飲み込みはやや容易
2 生地が口中に残る感じがあり、飲み込みに時間がかかり、不良
1 生地が口中にいつまでも残る感じがあり、飲み込みに非常に時間がかかり、非常に不良
Figure 2022060785000007

Claims (10)

  1. 澱粉エステル及び澱粉エーテルからなる群より選択される少なくとも1種を1~30質量%含有し、該澱粉エステル及び澱粉エーテルは、ラピッド・ビスコ・アナライザーによる粘度分析におけるピーク粘度RVAmaxに対する最終粘度RVAfinalの比[RVAfinal/RVAmax](%)が50%以下である、お好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  2. さらに地上系澱粉を1~20質量%含有する、請求項1記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  3. さらに熱処理小麦粉を1~30質量%含有する、請求項1又は2記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  4. さらにレシチンを0.01~0.7質量%含有する、請求項1~3のいずれか1項記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  5. 前記澱粉エステル及び澱粉エーテルのピーク粘度RVAmaxが250~500RVUである、請求項1~4のいずれか1項記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  6. 前記澱粉エステルがアセチル化澱粉であり、前記澱粉エーテルがヒドロキシプロピル澱粉である、請求項1~5のいずれか1項記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  7. さらに穀粉を含有する、請求項1~6のいずれか1項記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックス。
  8. 請求項1~7のいずれか1項記載のお好み焼き又はたこ焼き用ミックスを含有する、お好み焼き又はたこ焼き用生地。
  9. 前記ミックスと液状成分とを、該ミックス:該液状成分=1:1~10の比率で含有する、請求項8記載のお好み焼き又はたこ焼き用生地。
  10. 請求項8又は9記載のお好み焼き又はたこ焼き用生地を焼成することを含む、お好み焼き又はたこ焼きの製造方法。
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