JP2022057425A - パワーモジュール及びパワーモジュールの製造方法 - Google Patents

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Koichiro Fujita
富士夫 吾郷
Fujio Ago
克二 川上
Katsuji Kawakami
博之 米田
Hiroyuki Yoneda
洋貴 金井
Hiroki Kanai
裕也 島畑
Yuya Shimahata
直道 藤井
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Abstract

【課題】複数の放熱経路を有するパワーモジュールにおいて、パワー半導体と放熱部材との間の密着性及び接触性を高める。【解決手段】パワーモジュール(1)は、基板(43)上に配置されるHi側パワー半導体(50)と、基板(43)上に配置されるHi側導電性スペーサ(54)と、Hi側パワー半導体(50)及びHi側導電性スペーサ(54)の上に形成されて収縮性を有するHi側導電性段差吸収部(25)と、Hi側導電性段差吸収部(25)の上に設けられたHi側第1ヒートスプレッダ(20)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、放熱構造が設けられたパワーモジュール及びパワーモジュールの製造方法に関する。
パワーモジュールに用いられるパワー半導体は、高い電圧と大きな電流を必要とするため、動作時に発熱する。パワーモジュールには、その動作を安定化させるため、発熱するパワー半導体を冷却するための放熱機構が設けられている。
例えば特許文献1には、SiN系のセラミック基板を有する絶縁基板の上に配置され、表面側と裏面側に電極を有するパワーデバイス(半導体デバイス)と、一端がパワーデバイスの表面側に接続され、他端が絶縁基板に繋がる異方性な伝導率を備えるグラファイト配線とを備えるパワーモジュールが開示されている。
このパワーモジュールの放熱経路は、パワーデバイスの裏面側の熱を、裏面側の電極を介して、セラミック基板へ伝達する経路と、パワーデバイスの表面側の熱を、グラファフィト配線を介して、セラミック基板へ伝熱する経路とがある。いずれの放熱経路も、セラミック基板を通じてセラミック基板の裏面に配置されたヒートシンクへ放熱している。そのため、セラミック基板の高放熱性がモジュールの低熱抵抗化にとって重要となっている。
特許文献2には、下部キャリア基板上に設けられたパワー半導体チップ及び第1の導電性スペーサと、パワー半導体チップの表面上に設けられた第2の導電性スペーサと、第1の導電スペーサと第2の導電性スペーサ上に設けられる導電性要素とにより構成される半導体パッケージが開示されている。この半導体パッケージは、導電性要素と下部キャリア基板が冷却部材としての役割を持ち、パワー半導体チップから発生する熱をパワー半導体チップの表面と裏面との両側から放熱している。
特許文献3には、基板上に設けられたパワーデバイスと、パワーデバイスの表面に接続される金属性接続部を有したフリップチップパワーデバイスが開示されている。基板と金属製接続部が、パワーデバイスから発生する熱を放熱している。特許文献3は、特許文献2と同様に、パワーデバイスから発生する熱をパワーデバイスの表面と裏面との両側から放熱している。
特許文献4には、基板上に設けられた半導体デバイスと、半導体デバイスの表面と接続されるヒートスプレッダと、ヒートスプレッダと接続されるヒートシンクが設けられた半導体装置が開示されている。この半導体装置は、半導体デバイスの両側から放熱する経路であり、基板側に放熱する経路と、ヒートシンク側に放熱する経路が開示されている。
特許文献5には、配線基板と、配線基板上に実装される複数の半導体部品と、半導体部品上に配置される第1熱伝導部材と、第一熱伝導部材上に配置される固形の緩衝部材(ヒートスプレッダ)と、緩衝部材上に配置されて柔軟性を有する第二熱伝導部材と、第二熱伝導部材を介して複数の緩衝部材と熱的に接続される放熱部材(ヒートシンク)とを有する半導体装置が開示されている。この半導体装置は、配線基板と放熱部材が締結されるときの押圧力により、柔軟性を有する第二熱伝導部材が弾性変形をする。第二伝導部材が弾性変形することにより、高さの異なる緩衝部材と、放熱部材との隙間を埋めて熱的に接続する。これにより、半導体部品を実装する際のはんだの量等の不確定な原因により生じる半導体部品の高さが一定にならない場合においても、均等に放熱することを可能としている。
特開2019-71399号公報 米国公開特許第2020/0035579号明細書 米国特許第10720380号明細書 特許第6711098号公報 特開2020-9989号公報
特許文献1のように、基板にセラミック基板のような高放熱性を有する部材を用いることにより、パワーモジュールから発生する熱を十分に放熱し、パワーモジュールを冷却することが可能となる。しかし、このような高放熱性を有する基板は高価であるため、パワーモジュールの製造コストを増加させる要因となっていた。
高放熱性を有する基板を使用せずに、パワーモジュールを冷却するためには、特許文献2及び3のように、パワーモジュールから発生する熱を放熱する経路を増やすことが考えられる。これにより、高放熱性を有する基板を使用した場合と同様な冷却効果を得ることができる。しかし、パワーモジュールの両側から放熱する具体的な構造については特許文献2及び3に開示されていない。
特許文献4には、パワーモジュールの両側から放熱する経路について具体的な構造が開示されている。しかしながら、パワー半導体を基板に実装する際に、半田の厚みのばらつき、傾きにより、実装されたパワー半導体に意図しない段差が発生する場合がある。このような意図しない段差がパワー半導体に発生すると、パワー半導体からの発熱を放熱するための放熱部材とパワー半導体との間の接触熱抵抗が低下し、パワー半導体の冷却効果が得られにくくなるという課題が発生する。
特許文献5のように、柔軟性のある第二熱伝導部材を使用することで、複数の半導体部品の高さが異なる場合に、熱的な接続性を保たたせることができる。しかし、第二熱伝導部材は、パワー半導体から離れた位置に配置されており、パワー半導体を基板に実装する際に、半田の厚みのばらつき、傾きにより、実装されたパワー半導体に生じる意図しない段差を吸収することができない。従って、パワー半導体と放熱部材との間の密着性及び接触性が低下し、接触熱抵抗が低下する。
本発明の一態様は、複数の放熱経路を有するパワーモジュールにおいて、パワー半導体と放熱部材との間の密着性及び接触性を高めたパワーモジュールを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るパワーモジュールは、基板上に配置されるパワー半導体と、前記基板上に配置される導電性スペーサと、前記パワー半導体からの発熱を放熱するために、前記パワー半導体及び前記導電性スペーサの上に形成されて収縮性を有する導電性段差吸収部と、前記導電性段差吸収部を介して前記パワー半導体の発熱を拡散させて放熱するために、前記導電性段差吸収部の上に設けられた第1ヒートスプレッダと、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るパワーモジュールの製造方法は、基板上に配置されるパワー半導体と、前記基板上に配置される導電性スペーサとを含むパワーモジュール基板を形成するパワーモジュール基板形成工程と、前記パワー半導体からの発熱を放熱するために設けられて収縮性を有する導電性段差吸収部と、前記導電性段差吸収部の上に設けられた第1ヒートスプレッダとを含む放熱ユニットを形成する放熱ユニット形成工程と、前記基板、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、前記導電性段差吸収部、及び前記第1ヒートスプレッダを収容する筐体の前記基板の下側に配置される下部筐体と前記基板の上側に配置される上部筐体とを、前記パワー半導体と前記導電性スペーサとが前記導電性段差吸収部に向かって押圧されるように接合する筐体接合工程とを包含する。
本発明の一態様によれば、複数の放熱経路を有するパワーモジュールにおいて、パワー半導体と放熱部材との間の密着性及び接触性を高めたパワーモジュールを提供できる。
本発明の実施形態1に係るパワーモジュールの断面図である。 本発明の実施形態1に係る放熱ユニットの断面図である。 本発明の実施形態1に係るパワーモジュール基板の断面図である。 本発明の実施形態1に係るパワーモジュールの放熱経路を示す図である。 本発明の実施形態1に係る放熱ユニットとパワーモジュール基板を接続する工程を示す図である。 本発明の実施形態1に係る放熱ユニットの断面図及び下面図である。 本発明の実施形態1に係るパワーモジュール基板の断面図及び平面図である。 本発明の実施形態1に係る放熱ユニットに上部筐体を接合した状態の断面図、下面図及び平面図と、上部筐体の平面図である。 本発明の実施形態1に係る放熱ユニット、パワーモジュール基板及び上部筐体を接合した状態の断面図及び下面図ある。 本発明の実施形態1に係るパワーモジュールの断面図、下面図及び平面図である。 本発明の実施形態1に係るパワーモジュールにヒートシンクを取り付けた状態の断面図である。 本発明の実施形態2に係るパワーモジュールの断面図である。 本発明の実施形態3に係るパワーモジュールの断面図である。 本発明の実施形態4に係るパワーモジュールの断面図である。 本発明の実施形態5に係るパワーモジュールの断面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図面について、紙面の上側を上方として、紙面の下側を下方として説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係るパワーモジュール1の断面図である。図2は、本発明の実施形態1に係る放熱ユニット10の断面図である。図3は、本発明の実施形態1に係るパワーモジュール基板40の断面図である。図4は本発明の実施形態1に係るパワーモジュールの放熱経路を示す図である。図5は本発明の実施形態1に係る放熱ユニット10とパワーモジュール基板40とを接続する工程を示す図である。
なお、本実施形態では、2個以上のパワー半導体を含むパワーモジュールであって、Hi側のパワー半導体及びLo側のパワー半導体を有するハーフブリッジ型のパワーモジュールとして説明する。
図1に示すように、パワーモジュール1は、放熱ユニット10とパワーモジュール基板40と筐体70とを備えている。筐体70は、放熱ユニット10とパワーモジュール基板40とを収容する。筐体70は、上部筐体71と下部筐体75とを有している。上部筐体71には、ネジ79(図11)のための貫通孔73が設けられている。下部筐体75には、ネジ79(図11)のための貫通孔77が設けられている。上部筐体71と下部筐体75は、放熱ユニット10をパワーモジュール基板40に押し付けるように接合される。
図1及び図2に示すように、放熱ユニット10は、第2ヒートスプレッダ12と、絶縁性放熱シート14と、Hi側第1ヒートスプレッダ20と、Hi側導電性段差吸収部25と、Lo側第1ヒートスプレッダ30と、Lo側導電性段差吸収部35とにより構成されている。
第2ヒートスプレッダ12は、パワー半導体50、60から発生する熱をパワーモジュール1の外部に放熱する。第2ヒートスプレッダ12は、熱伝導性の高い材料が使用される。例えば、Al、Cu等が用いられる。第2ヒートスプレッダ12には、ネジ79が螺合するネジ穴13が設けられている。ネジ79がネジ穴13に螺合することで、第2ヒートスプレッダ12は、筐体70に取り付けられている。
絶縁性放熱シート14は、第2ヒートスプレッダ12に接着している。絶縁性放熱シート14は、熱伝導性の高い絶縁性の材料が用いられる。絶縁性放熱シート14には、Hi側第1ヒートスプレッダ20とLo側第1ヒートスプレッダ30とが接着されている。言い換えれば、第1ヒートスプレッダ20、30は、共通の絶縁性放熱シート14を介して、第2ヒートスプレッダ12に接続されている。
第1ヒートスプレッダ20、30は、熱伝導性の高い材料が使用される。例えば、Al、Cu等である。第1ヒートスプレッダには、Hi側パワー半導体50に対応するHi側第1ヒートスプレッダ20と、Lo側パワー半導体60に対応するLo側第1ヒートスプレッダ30がある。Hi側第1ヒートスプレッダ20とLo側第1ヒートスプレッダ30とは、互いに間隔を空けて絶縁性放熱シート14に接着されている。言い換えると、第1ヒートスプレッダは、パワー半導体毎に設けられている。そのため、パワーモジュール基板40に形成された異なる電位の回路に接続されるパワー半導体50、60の回路側の電位を絶縁することができる。
導電性段差吸収部25、35は、例えば接着性及び導電性を有する高放熱シートやグラファイト等の導電性及び収縮性を有する部材からなる。Hi側導電性段差吸収部25は、Hi側第1ヒートスプレッダ20と接着されている。Lo側導電性段差吸収部35は、Lo側第1ヒートスプレッダ30と接着されている。
図5の断面1000に示すように、はんだにより、パワー半導体50、60及び導電性スペーサ54、64を基板43に接続する際のはんだの厚みのばらつき、又は部材の寸法公差により、部材間の高さにばらつきが生じる場合がある。しかし、図5の断面1010に示すように、導電性段差吸収部25、35が、上部筐体71と下部筐体75を接合する際のパワー半導体50、60および導電性スペーサ54、64による押圧により、収縮変形する。これにより、段差吸収部25、35とパワー半導体50、60および導電性スペーサ54、64との接触性および密着性を高めることができる。
図3に示すように、パワーモジュール基板40は、基板43と、パワー半導体50、60と、導電性スペーサ54、64と、緩衝用スペーサ58、68とにより構成されている。
基板43は、例えば樹脂等により形成された絶縁性の基板である。パワー半導体50、60が設けられる側の表面には、回路パターンが形成されている。基板43には、ネジ79のための貫通孔45が形成されている。基板43の一端には、別部材と接続される端子47が形成されている。また、基板43上には、図示していないゲートドライバー、抵抗、コンデンサなどのモジュール回路部品も実装されている。
基板43上には、パワー半導体50、60が設けられている。パワー半導体50、60は、表面実装型の薄型パッケージ、又はベアチップである。ベアチップの方がパッケージの熱抵抗が無い分放熱に優れる。パワー半導体50、60は、発生した熱を外部に伝導する放熱面と、電極が形成された実装面を有している。図面上、上側が放熱面であり、下側が実装面である。言い換えれば、放熱面は導電性段差吸収部25、35と接触する面であり、実装面は基板43と接続される側の面である。
パワー半導体50、60の実装面に形成されている電極52、62は、はんだで基板43の回路パターンと接続する。
Hi側パワー半導体50の放熱面は、Hi側導電性段差吸収部25と接触している。Lo側パワー半導体60の放熱面は、Lo側導電性段差吸収部35と接触している。
パワー半導体50、60の近傍には、導電性スペーサ54、64が設けられている。導電性スペーサ54、64は、導電性を有しており、熱伝導性の高い材料により形成される。パワーモジュール基板40の製造において、導電性スペーサ54、64の導電性段差吸収部25、35と接触する面が、パワー半導体50、60の導電性段差吸収部25、35と接触する面と同程度の高さになるように設けられる。
Hi側導電性スペーサ54は、基板43に形成された回路パターンの中間電位に接続する中間電位接続部56にはんだで接続される。Lo側導電性スペーサ64は、基板43に形成された回路パターンのグランド(GND)に接続するグランド電位接続部66にはんだで接続される。
Hi側導電性スペーサ54は、Hi側導電性段差吸収部25と接触するように設けられる。Lo側導電性スペーサ64は、Lo側導電性段差吸収部35と接触するように設けられている。
緩衝用スペーサ58、68は、基板43と第1ヒートスプレッダ20、30との間に位置し、第1ヒートスプレッダ20、30を支持するように設けられている。緩衝用スペーサ58、68は、絶縁性及び収縮性を有する材料によって形成される。Hi側緩衝用スペーサ58は、Hi側第1ヒートスプレッダ20を支持している。Lo側緩衝用スペーサ68は、Lo側第1ヒートスプレッダ30を支持している。
緩衝用スペーサ58、68が第1ヒートスプレッダ20、30を支持することで、パワー半導体50、60にかかる応力を分散することができるとともに、基板43と第1ヒートスプレッダ20、30との平行度を広範囲で保つことができる。これにより、パワー半導体50、60毎に設けられる第1ヒートスプレッダ20、30の面積を広くすることができる。すなわち、パワー半導体50、60からの発熱を広範囲に拡散させることができるとともに、第1ヒートスプレッダ20、30と導電性段差吸収部25、35と、又は導電性段差吸収部25、35とパワー半導体50、60及び導電性スペーサ54、64との接着性及び密着性を向上させることができ、接触熱抵抗を低く安定化させることが出来る。
このように、パワーモジュール1は、基板43上に配置されるHi側又はLo側パワー半導体50、60と、基板43上に配置されるHi側又はLo側導電性スペーサ54、64と、Hi側又はLo側パワー半導体50、60からの発熱を放熱するために、Hi側又はLo側パワー半導体50、60及びHi側又はLo側導電性スペーサ54、64の上に形成されて収縮性を有するHi側又はLo側導電性段差吸収部25、35と、Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35を介してHi側又はLo側パワー半導体50、60の発熱を拡散させて放熱するために、Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35の上に設けられたHi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30と、を備える。
そして、パワーモジュール1は、Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35と、Hi側又はLo側パワー半導体50、60、Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64、及びHi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30との間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30を支持するように前記基板43上に配置されるHi側又はLo側緩衝用スペーサ58、68をさらに備える。
また、パワーモジュール1は、基板43上に配置されるLo側パワー半導体60と、基板43上に配置されるLo側導電性スペーサ64と、Lo側パワー半導体60からの発熱を放熱するために、Lo側パワー半導体60及びLo側導電性スペーサ64の上に形成されて収縮性を有するLo側導電性段差吸収部35と、Lo側導電性段差吸収部35を介してLo側パワー半導体60の発熱を拡散させて放熱するために、Lo側導電性段差吸収部35の上にHi側第1ヒートスプレッダ20と絶縁して設けられたLo側第1ヒートスプレッダ30と、Hi側パワー半導体50及びLo側パワー半導体60の発熱をさらに拡散させて放熱するために、Hi側第1ヒートスプレッダ20及びLo側第1ヒートスプレッダ30の上に設けられた第2ヒートスプレッダ12とをさらに備える。
パワーモジュール1は、Hi側パワー半導体50は基板43上に設けられた中間電位接続部56に、Hi側導電性段差吸収部25とHi側導電性スペーサ54を介して電気的に接続されており、Lo側パワー半導体60は基板43上に設けられたグランド電位接続部66に、Lo側導電性段差吸収部35とLo側導電性スペーサ64を介して電気的に接続される。
パワーモジュール1は、基板43、Hi側又はLo側パワー半導体50、60、Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64、Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35、及びHi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30を収容する筐体70をさらに備え、筐体70が、基板43の下側に配置される下部筐体75と、基板43の上側に配置される上部筐体71とを有し、下部筐体75と上部筐体71とは、Hi側又はLo側パワー半導体50、60とHi側又はLo側導電性スペーサ54、64とがHi側又はLo側導電性段差吸収部25、35に向かって押圧されるように接合される。
図4を用いてパワーモジュール1の放熱経路を説明する。パワーモジュール1は、パワー半導体50、60から発生した熱を外部に放出するための3つの放熱経路を有する。第1放熱経路R1は、パワー半導体50、60の実装面から、電極52、62を介して、基板43側に放熱する経路である。第2放熱経路R2は、パワー半導体50、60の放熱面から、導電性段差吸収部25、35及び導電性スペーサ54、64を介して、基板43側に放熱する経路である。第3放熱経路R3は、パワー半導体50、60の放熱面から、第1ヒートスプレッダ20、30及び絶縁性放熱シート14を介して、第2ヒートスプレッダ12側に放熱する経路である。パワー半導体50、60から発生する熱は、主に第3放熱経路R3に伝達され、外部に放熱される。このような3つの放熱経路に熱を分散させるため、セラミック基板や厚銅基板などの高価な高放熱基板を必要としない安価なパワーモジュールを製造することができる。また、セラミック基板や厚銅基板などの高価な高放熱基板を併用すれば、パワーモジュールから発生する熱をより十分に放熱し、パワーモジュールを冷却することが可能となる。
次に、実施形態1におけるパワーモジュール1の製造方法について説明する。
図6を用いて放熱ユニット10の製造方法を説明する。図6は、実施形態1に係る放熱ユニット10の断面1020及び下面1030を含む。図6の断面1020に示すように、まず、第2ヒートスプレッダ12の外部に熱を放出する面とは反対側の面に絶縁性放熱シート14を接着する。絶縁性放熱シート14は、両面が接着性を有している。次に、第2ヒートスプレッダ12に接着された絶縁性放熱シート14に第1ヒートスプレッダ20、30を接着する。次に、絶縁性放熱シート14に接着された第1ヒートスプレッダ20、30に、導電性段差吸収部25、35を接着する。
図6の下面1030に示すように、絶縁性放熱シート14が設けられた領域内に収まるように、第1ヒートスプレッダ20、30が接着されている。導電性段差吸収部25、35は、第1ヒートスプレッダ20、30が設けられた領域内に収まるように、導電性段差吸収部25、35が接着されている。
図7を用いてパワーモジュール基板40の製造方法を説明する。図7は、実施形態1に係るパワーモジュール基板40の断面1040及び平面1050を含む。図7の断面1040に示すように、回路パターンが形成された基板43に、パワー半導体50、60及び導電性スペーサ54、64を実装する。はんだにより、基板43の回路パターンとパワー半導体50、60の電極52、62が接続される。はんだにより、導電性スペーサ54、64がそれぞれ、中間電位接続部56とグランド電位接続部66に接続される。緩衝用スペーサ58、68を、基板43に接着する。
図7の平面1050を用いて、放熱ユニット10の部材とパワーモジュール基板40の部材との間の位置関係を説明する。なお、図7の平面1050に記載されている破線は、導電性段差吸収部25、35に対応する位置を示す。破線の領域B1は、Hi側導電性段差吸収部25に対応する位置を示す。破線の領域B2は、Lo側導電性段差吸収部35に対応する位置を示す。また、記載されている一点鎖線は、第1ヒートスプレッダ20、30に対応する位置を示す。領域A1は、Hi側第1ヒートスプレッダ20に対応する位置を示す。領域A2は、Lo側第1ヒートスプレッダ30に対応する位置を示す。
図7の平面1050に示すように、パワー半導体50、60及び導電性スペーサ54、64は、領域B1、B2内に収まるように、基板43上に配置されている。緩衝用スペーサ58、68は、領域A1、A2に内に収まるように配置されている。なお、緩衝用スペーサ54、64は、領域A1、A2の少なくとも一部に重なるように配置されていれば良い。
次に、図8~図10を用いて、筐体70と放熱ユニット10及びパワーモジュール基板40の接続方法を説明する。図8は、本発明の実施形態1に係る放熱ユニット10に上部筐体71を接合した状態の断面1060、下面1070及び平面1080と、上部筐体71の平面1090である。図9は、実施形態1に係る放熱ユニット10、パワーモジュール基板40及び上部筐体71を接合した状態の断面2000及び平面2010ある。図10は、実施形態1に係るパワーモジュール1の断面2020、下面2030及び平面2040である。
図8に示すように、まず、放熱ユニット10に上部筐体71が仮接着される。図8の断面1060に示すように、第2ヒートスプレッダ12のネジ穴13と上部筐体71の貫通孔73との位置を一致させ、上部筐体71の上方から重ね合わせるようにして、放熱ユニット10と上部筐体71が仮接着される。
次に、図9に示すように、パワーモジュール基板40と上部筐体71を仮接着させる。基板43に設けられた貫通孔45と上部筐体71の貫通孔73との位置を一致させ、上部筐体71の下方側からパワーモジュール基板40が重ね合わされる。このとき、図9の平面2010に示すように、パワー半導体50、60及び導電性スペーサ54、64は、導電性段差吸収部25、35に対応する位置に配置する。緩衝用スペーサ58、68は、第1ヒートスプレッダ20、30に対応する位置に配置されている。
そして、図10に示すように、基板43の貫通孔45と下部筐体75の貫通孔77を一致させ、上部筐体71と下部筐体75が接合される。最後に、樹脂87によりパワー半導体50、60を封止する。
この上下筐体71、75の接合時に、放熱ユニット10及びパワーモジュール基板40が互いに近づく方向に押圧される。このとき、導電性段差吸収部25、35が、はんだの厚みのばらつきやパワー半導体50、60の傾きを吸収する形で収縮変形する。これにより、導電性段差吸収部25、35とパワー半導体50、60および導電性スペーサ54、64との接触性および密着性を高めることができる。
また、緩衝用スペーサ58、68が、第1ヒートスプレッダ20、30及び基板43に押圧され、収縮する。収縮した緩衝用スペーサ58、68の反発力により、第1ヒートスプレッダ20、30は第2ヒートスプレッダ12側に押圧される。これにより、第1ヒートスプレッダ20、30は、基板43との平行度を保つことができる。
〔第1の変形例〕
図11に示すパワーモジュール2は、上述した実施形態1の第1の変形例である。本変形例のように、第2ヒートスプレッダ12上にヒートシンク80を設け、ヒートシンク80により熱を外部に放熱してもよい。ヒートシンク80には、ネジ穴が設けられている。ネジ79によってヒートシンク80と第2ヒートスプレッダ12とが締結されることにより、第2ヒートスプレッダ12とヒートシンク80とは接触する。これにより、パワー半導体50、60から発生する熱が、第2ヒートスプレッダ12を介して、ヒートシンク80に伝達される。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図12を用いて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。本実施形態2は、実施形態1の緩衝用スペーサ58、68を設けず、上部筐体71の内壁の一部を突出させて、第1ヒートスプレッダ20、30と接触するように構成されている点が特徴である。
図12は、本発明の実施形態2に係るパワーモジュール3の断面図である。上部筐体71には、内壁の一部から内部に向かって突出する第1ヒートスプレッダ支え部74が設けられている。第1ヒートスプレッダ支え部74は、第1ヒートスプレッダ20、30にそれぞれ接触するように設けられている。第1ヒートスプレッダ支え部74は、上部筐体71に放熱ユニット10を仮接着する際、第1ヒートスプレッダ20、30の下面に接触する。第1ヒートスプレッダ20、30の下面は、パワー半導体50、60の放熱面と接続される面であり、基板43と対向している面である。これにより、第1ヒートスプレッダ20、30を第1ヒートスプレッダ支え部74が支持する。
このように、パワーモジュール3は、基板43、パワー半導体50、60、導電性スペーサ54、64、導電性段差吸収部25、35及び第1ヒートスプレッダ20、30を収容する筐体70をさらに備え、筐体70が、基板43の下側に配置される下部筐体75と、基板43の上側に配置される上部筐体71とを有する。
そして、上部筐体71は、導電性段差吸収部25、35と、パワー半導体50、60、導電性スペーサ54、64、及び第1ヒートスプレッダ20、30との間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、第1ヒートスプレッダ20、30を支持するように基板43と平行に突出する第1ヒートスプレッダ支え部74(突出支持部)を有する。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図13を用いて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。本実施形態3は、絶縁性放熱シート14の上に、第2ヒートスプレッダ12の代わりに、ヒートシンク80が設けられている点が特徴である。
図13は、本発明の実施形態3に係るパワーモジュール4の断面図である。放熱ユニット10Aは、ヒートシンク80と、絶縁性放熱シート14と、第1ヒートスプレッダ20、30と、導電性段差吸収部25、35とにより構成されている。ヒートシンク80には、ネジ79が螺合するネジ穴が設けられている。ヒートシンク80の外部に熱を放熱する面とは反対側の面に、絶縁性放熱シート14が接着されている。
ネジ79により締結されることで放熱ユニット10Aと筐体70及びパワーモジュール基板40は締結される。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図14を用いて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。本実施形態4は、基板43の裏面側に薄型ヒートシンク85が設けられている点が特徴である。
図14は、本発明の実施形態4に係るパワーモジュール5の断面図である。基板43に、裏面側薄型ヒートシンク85が配置される。下部筐体75には、裏面側薄型ヒートシンク85から熱を外部に放熱するように、開口75aが設けられている。
これにより、基板43側からの放熱をより向上させることができる。
パワーモジュール5では、パワーモジュール5の両面にヒートシンク80及び裏面側薄型ヒートシンク85がそれぞれ設けられる。
このように、パワーモジュール5は、基板43、パワー半導体50、60、導電性スペーサ54、64、導電性段差吸収部25、35、及び第1ヒートスプレッダ20、30、を収容する筐体70をさらに備え、筐体70が、基板43の下側に配置される下部筐体75と、基板43の上側に配置される上部筐体71とを有する。
そして、パワーモジュール5は、基板43のパワー半導体50、60が実装された面と反対側の面に配置された裏面側薄型ヒートシンク85(ヒートシンク)をさらに備える。下部筐体75は、裏面側薄型ヒートシンク85を露出させる開口75aを有する。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5について、図15を用いて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。本実施形態5は、両面実装基板の両面側に放熱ユニットを設けている点が特徴である。
図15は、本発明の実施形態5に係るパワーモジュール6の断面図である。パワーモジュール基板40Bの基板43Bは、両面に回路パターンが実装された両面実装基板である。基板43Bの裏面には、裏面側実装部品93及び2個の裏面側スペーサ95が設けられている。裏面側実装部品93の電極94は、基板43Bの裏面側に形成された回路パターンと接続されている。
裏面側実装部品93と2個の裏面側スペーサ95とを覆うように裏面側導電性段差吸収部92が設けられる。裏面側導電性段差吸収部92の裏面側実装部品93と反対側に裏面側第1ヒートスプレッダ91が設けられる。裏面側第1ヒートスプレッダ91の裏面側導電性段差吸収部92と反対側に絶縁性放熱シート90が設けられる。そして、絶縁性放熱シート90の裏面側第1ヒートスプレッダ91と反対側に裏面側ヒートシンク82が設けられる。
裏面側ヒートシンク82は、下部筐体75とネジ79Aにより締結される。ヒートシンク80は、上部筐体71とネジ79Bにより締結される。
このように、パワーモジュール6の両面にヒートシンク80、82がそれぞれ設けられる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るパワーモジュール1・2・3・4・5・6は、基板43上に配置されるパワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)と、基板43上に配置される導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)と、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)からの発熱を放熱するために、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)及び前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)の上に形成されて収縮性を有する導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)と、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)を介して前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)の発熱を拡散させて放熱するために、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)の上に設けられた第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)と、を備える。
上記の構成によれば、パワー半導体の発熱が、パワー半導体から基板を通る第1放熱経路と、パワー半導体から導電性段差吸収部と導電性スペーサと基板とを通る第2放熱経路と、パワー半導体から導電性段差吸収部と第1ヒートスプレッダとを通る第3放熱経路との複数の放熱経路を通って放熱される。そして、パワー半導体及び導電性スペーサの押圧に基づいて導電性段差吸収部が変形することにより、半田の厚みのばらつきや実装時傾きによるパワー半導体及び導電性スペーサの意図せぬ段差が吸収される。この結果、複数の放熱経路を有するパワーモジュールにおいて、パワー半導体と放熱部材との間の密着性及び接触性を高めたパワーモジュールを提供することができる。
本発明の態様2に係るパワーモジュール1・2・4・5・6は、上記態様1において、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)と、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)との間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を支持するように前記基板43上に配置される緩衝用スペーサ(Hi側又はLo側緩衝用スペーサ58、68)をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、第1ヒートスプレッダと基板との平行度を保てる領域を拡大し、第1ヒートスプレッダと導電性段差吸収部との間の接触性、導電性段差吸収部とパワー半導体の放熱面との間の接触性、及び、導電性段差吸収部と導電性スペーサとの間の接触性が良好になることで接触熱抵抗を小さくすることができる。
本発明の態様3に係るパワーモジュール1・2・3・4・5・6は、上記態様1において、前記基板43上に配置される他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)と、前記基板43上に配置される他の導電性スペーサ(Lo側導電性スペーサ64)と、前記他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)からの発熱を放熱するために、前記他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)及び前記他の導電性スペーサ(Lo側導電性スペーサ64)の上に形成されて収縮性を有する他の導電性段差吸収部(Lo側導電性段差吸収部35)と、前記他の導電性段差吸収部(Lo側導電性段差吸収部35)を介して前記他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)の発熱を拡散させて放熱するために、前記他の導電性段差吸収部(Lo側導電性段差吸収部35)の上に前記第1ヒートスプレッダ(Hi側第1ヒートスプレッダ20)と絶縁して設けられた他の第1ヒートスプレッダ(Lo側第1ヒートスプレッダ30)と、前記パワー半導体(Hi側パワー半導体)及び前記他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)の発熱をさらに拡散させて放熱するために、前記第1ヒートスプレッダ(Hi側第1ヒートスプレッダ20)及び前記他の第1ヒートスプレッダ(Lo側第1ヒートスプレッダ30)の上に設けられた第2ヒートスプレッダ12と、をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、他の第1ヒートスプレッダが第1ヒートスプレッダと絶縁して設けられるので、複数のパワー半導体を備えるパワーモジュールの動作を安定させることができる。
本発明の態様4に係るパワーモジュール1・2・3・4・5・6は、上記態様3において、前記パワー半導体がHi側パワー半導体50であり、前記他のパワー半導体がLo側パワー半導体60であり、前記パワー半導体(Hi側パワー半導体50)は前記基板43上に設けられた中間電位接続部56に、前記導電性段差吸収部(Hi側導電性段差吸収部25)と前記導電性スペーサ(Hi側導電性スペーサ54)を介して電気的に接続されており、前記他のパワー半導体(Lo側パワー半導体60)は前記基板43上に設けられたグランド電位接続部66に、前記導電性段差吸収部(Lo側導電性段差吸収部35)と前記導電性スペーサ(Lo側導電性スペーサ64)を介して電気的に接続されることが好ましい。
上記の構成によれば、複数のパワー半導体の実装面と反対側の面の電位が固定されるので、複数のパワー半導体を備えるパワーモジュールの動作を安定させることができる。
本発明の態様5に係るパワーモジュール1・2・3・4・5・6は、上記態様1において、前記基板43、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を収容する筐体70をさらに備え、前記筐体70が、前記基板43の下側に配置される下部筐体75と、前記基板43の上側に配置される上部筐体71とを有し、前記下部筐体75と前記上部筐体71とは、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)と前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)とが前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)に向かって押圧されるように接合されることが好ましい。
上記の構成によれば、導電性段差吸収部が、押圧により変形して、半田の厚みのばらつきや実装時傾きによるパワー半導体及び導電性スペーサの意図せぬ段差を吸収する。
本発明の態様6に係るパワーモジュール3は、上記態様1において、前記基板43、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を収容する筐体70をさらに備え、前記筐体70が、前記基板43の下側に配置される下部筐体75と、前記基板43の上側に配置される上部筐体71とを有し、前記上部筐体71が、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)と、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)との間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を支持するように前記基板43と平行に突出する突出支持部(第1ヒートスプレッダ支え部74)を有することが好ましい。
上記の構成によれば、筐体に突出支持部を形成することにより、第1ヒートスプレッダと基板との平行度を保てる領域を拡大し、第1ヒートスプレッダと導電性段差吸収部との間の接触性、導電性段差吸収部とパワー半導体の放熱面との間の接触性、及び、導電性段差吸収部と導電性スペーサとの間の接触性が良好になることで接触熱抵抗を小さくすることができる。
本発明の態様7に係るパワーモジュール5は、上記態様1において、前記基板43、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を収容する筐体70をさらに備え、前記筐体70が、前記基板43の下側に配置される下部筐体75と、前記基板43の上側に配置される上部筐体71とを有し、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)の発熱を拡散させて放熱するために前記基板43の前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)と反対側の面に配置されたヒートシンク(裏面側薄型ヒートシンク85)をさらに備え、前記下部筐体75が、前記ヒートシンク(裏面側薄型ヒートシンク85)を露出させる開口75aを有することが好ましい。
上記の構成によれば、基板のパワー半導体と反対側の面にヒートシンクを配置することにより、基板裏面からの放熱を強化することができる。
本発明の態様8に係るパワーモジュールの製造方法は、基板43上に配置されるパワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)と、前記基板43上に配置される導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)とを含むパワーモジュール基板43を形成するパワーモジュール基板形成工程と、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)からの発熱を放熱するために設けられて収縮性を有する導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)と、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)の上に設けられた第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)とを含む放熱ユニット10を形成する放熱ユニット形成工程と、前記基板43、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)、前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)、前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)、及び前記第1ヒートスプレッダ(Hi側又はLo側第1ヒートスプレッダ20、30)を収容する筐体70の前記基板43の下側に配置される下部筐体75と前記基板43の上側に配置される上部筐体71とを、前記パワー半導体(Hi側又はLo側パワー半導体50、60)と前記導電性スペーサ(Hi側又はLo側導電性スペーサ54、64)とが前記導電性段差吸収部(Hi側又はLo側導電性段差吸収部25、35)に向かって押圧されるように接合する筐体接合工程とを包含する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 パワーモジュール
10 放熱ユニット
12 第2ヒートスプレッダ
20 Hi側第1ヒートスプレッダ(第1ヒートスプレッダ)
25 Hi側導電性段差吸収部(導電性段差吸収部)
30 Lo側第1ヒートスプレッダ(第1ヒートスプレッダ)
35 Lo側導電性段差吸収部(導電性段差吸収部)
40 パワーモジュール基板
43 基板
50 Hi側パワー半導体(パワー半導体)
54 Hi側導電性スペーサ(導電性スペーサ)
56 中間電位接続部
58 Hi側緩衝用スペーサ(緩衝用スペーサ)
60 Lo側パワー半導体(パワー半導体)
64 Lo側導電性スペーサ(導電性スペーサ)
66 グランド電位接続部
68 Lo側緩衝用スペーサ(緩衝用スペーサ)
70 筐体
71 上部筐体
74 第1ヒートスプレッダ支え部(突出支持部)
75 下部筐体
75a 開口
85 裏面側薄型ヒートシンク(ヒートシンク)
91 裏面側第1ヒートスプレッダ
92 裏面側導電性段差吸収部

Claims (8)

  1. 基板上に配置されるパワー半導体と、
    前記基板上に配置される導電性スペーサと、
    前記パワー半導体からの発熱を放熱するために、前記パワー半導体及び前記導電性スペーサの上に形成されて収縮性を有する導電性段差吸収部と、
    前記導電性段差吸収部を介して前記パワー半導体の発熱を拡散させて放熱するために、前記導電性段差吸収部の上に設けられた第1ヒートスプレッダと、
    を備えることを特徴とするパワーモジュール。
  2. 前記導電性段差吸収部と、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、及び前記第1ヒートスプレッダとの間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、前記第1ヒートスプレッダを支持するように前記基板上に配置される緩衝用スペーサをさらに備える請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記基板上に配置される他のパワー半導体と、
    前記基板上に配置される他の導電性スペーサと、
    前記他のパワー半導体からの発熱を放熱するために、前記他のパワー半導体及び前記他の導電性スペーサの上に形成されて収縮性を有する他の導電性段差吸収部と、
    前記他の導電性段差吸収部を介して前記他のパワー半導体の発熱を拡散させて放熱するために、前記他の導電性段差吸収部の上に前記第1ヒートスプレッダと絶縁して設けられた他の第1ヒートスプレッダと、
    前記パワー半導体及び前記他のパワー半導体の発熱をさらに拡散させて放熱するために、前記第1ヒートスプレッダ及び前記他の第1ヒートスプレッダの上に設けられた絶縁性放熱シートと、
    前記絶縁性放熱シートの上に設けられた第2ヒートスプレッダと、
    をさらに備える請求項1に記載のパワーモジュール。
  4. 前記パワー半導体がHi側パワー半導体であり、
    前記他のパワー半導体がLo側パワー半導体であり、
    前記パワー半導体は前記基板上に設けられた中間電位接続部に、前記導電性段差吸収部と前記導電性スペーサを介して電気的に接続されており、
    前記他のパワー半導体は前記基板上に設けられたグランド電位接続部に、前記導電性段差吸収部と前記導電性スペーサを介して電気的に接続されている請求項3に記載のパワーモジュール。
  5. 前記基板、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、前記導電性段差吸収部、及び前記第1ヒートスプレッダを収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体が、前記基板の下側に配置される下部筐体と、
    前記基板の上側に配置される上部筐体とを有し、
    前記下部筐体と前記上部筐体とは、前記パワー半導体と前記導電性スペーサとが前記導電性段差吸収部に向かって押圧されるように接合される請求項1に記載のパワーモジュール。
  6. 前記基板、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、前記導電性段差吸収部、及び前記第1ヒートスプレッダを収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体が、前記基板の下側に配置される下部筐体と、
    前記基板の上側に配置される上部筐体とを有し、
    前記上部筐体が、前記導電性段差吸収部と、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、及び前記第1ヒートスプレッダとの間のそれぞれの接触熱抵抗を低減するために、前記第1ヒートスプレッダを支持するように前記基板と平行に突出する突出支持部を有する請求項1に記載のパワーモジュール。
  7. 前記基板、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、前記導電性段差吸収部、及び前記第1ヒートスプレッダを収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体が、前記基板の下側に配置される下部筐体と、
    前記基板の上側に配置される上部筐体とを有し、
    前記パワー半導体の発熱を拡散させて放熱するために前記基板の前記パワー半導体と反対側の面に配置されたヒートシンクをさらに備え、
    前記下部筐体が、前記ヒートシンクを露出させる開口を有する請求項1に記載のパワーモジュール。
  8. 基板上に配置されるパワー半導体と、前記基板上に配置される導電性スペーサとを含むパワーモジュール基板を形成するパワーモジュール基板形成工程と、
    前記パワー半導体からの発熱を放熱するために設けられて収縮性を有する導電性段差吸収部と、前記導電性段差吸収部の上に設けられた第1ヒートスプレッダとを含む放熱ユニットを形成する放熱ユニット形成工程と、
    前記基板、前記パワー半導体、前記導電性スペーサ、前記導電性段差吸収部、及び前記第1ヒートスプレッダを収容する筐体の前記基板の下側に配置される下部筐体と前記基板の上側に配置される上部筐体とを、前記パワー半導体と前記導電性スペーサとが前記導電性段差吸収部に向かって押圧されるように接合する筐体接合工程とを包含することを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
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