JP2022045147A - 点火装置を備えた2ストロークエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機で多く用いられている点火装置を備えたクランク室圧縮方式の2ストロークエンジンにおいて、排気ガス温度を低下させることができるエンジンを提供する。【解決手段】掃気行程において、クランク室12で予圧縮された吸気が掃気ポート8を通じて燃焼室6に供給されて掃気ガス流Sfが生成される。点火装置30を備えた副室42は極力小さな容積を有し、副室42を画成する隔壁40には少なくとも2つの連通孔44が形成されている。点火装置30の点火時期は上死点前(BTDC)35度以上に進角されている。【選択図】図2

Description

本発明は点火装置を備えた2ストロークエンジンに関し、より詳しくはクランク室で吸気を予圧縮し、この予圧縮した吸気を掃気通路を通じて燃焼室に供給して燃焼室内の既燃ガスを掃気するクランク室圧縮方式のエンジンに関する。
2ストロークエンジンは小型且つ軽量であるため作業機、例えば刈払機、ブロワー、チェーンソーなどの手持ち作業機の動力源として普及している。現在普及している2ストロークエンジンは点火装置で混合気を点火するエンジンであり、クランク室に供給される吸気をクランク室で予圧縮するエンジンである。この種のエンジンでは、クランク室で予圧縮した吸気を掃気通路を通じて燃焼室に供給することで燃焼室の掃気が行われ、次いで燃焼室の混合気が点火装置で点火される。
点火装置を備えた2ストロークエンジンにおいて、今現在、次の2つのタイプのエンジンが多く普及している。第1は、クランク室で予圧縮した吸気、典型的には混合気で掃気を行う、通常掃気方式のエンジンである。この通常掃気方式のエンジンは、燃焼室内の未燃ガスつまり混合気が排気ポートを通じて排気されるという問題、いわゆる「吹き抜け」の問題を含んでいる。この「吹き抜け」問題を改善するために層状掃気方式のエンジンが開発され、そして、層状掃気方式のエンジンは既に実用化されて作業機に数多く搭載されている。この層状掃気方式のエンジンが第2のタイプのエンジンである。
特許文献1は層状掃気方式のエンジンを開示している。層状掃気方式のエンジンは、吸気ポートを通じて混合気をクランク室に導入して、クランク室で混合気を予圧縮する点で通常掃気方式のエンジンと同じである。層状掃気方式のエンジンは、掃気行程において、予圧縮した混合気を燃焼室に供給する前に、先導空気を燃焼室に供給し、この先導空気によって燃焼室内の既燃ガスと混合気との間に空気層を形成する点に特徴を有している。
作業機は排気装置つまり排気マフラーから吐出される排気ガス温度に関して、安全性の観点から規制が設けられている。この規制は、排気ガス温度が所定の温度以下であることを求めている。この規制を遵守するため、2ストロークエンジンの排気マフラーを大型化する、排気マフラーに透穴を備えた板を設置してマフラーの内部通路を実質的に延長するなどの排気装置の構造に工夫が施されている。
US2011/0079206A1
本願発明者らは、排気ガス温度を低下させるのに、燃焼行程において、燃焼を素早く終わらせるのが有効である、と着想し、この着想に基づいて、点火時期と副室との組み合わせを施したエンジンを試作した。その結果、有意なデータが得られたことから本発明を提案するものである。
公知の点火装置を備えた副室付き2ストロークエンジンがJP特開S49(1974)―78003号公報に開示されている。一般論として、副室を備えた作業機用の2ストロークエンジンは実用化されていない。
参考のために、JP特開S49(1974)―78003号公報に開示の副室付き2ストロークエンジンを説明すると、この公報は、2ストロークエンジンの不整燃焼を防止する発明を提案している。不整燃焼を説明すると、2ストロークエンジンでは、掃気行程において、サイクル毎に、残留する既燃ガスの量が変化する。これに伴って燃焼室内の混合気の割合が増加したサイクルのときに初めて燃焼室で燃焼が発生する現象が現れる。換言すれば、点火時期毎に燃焼が発生することが理想であるが、2ストロークエンジンでは、間欠的に燃焼が発生し易い。この現象が「不整燃焼」である。
JP特開S49(1974)―78003号公報に開示の2ストロークエンジンは、シリンダヘッドに形成された副室を備えている。気化器は、相対的にリーンな混合気を生成する主通路と、リッチな混合気を生成する第2通路を有している。気化器内の主通路で生成された相対的にリーンな混合気は、主混合気供給通路を通じて、吸気として、クランク室に供給され、クランク室で予圧縮される。すなわち、クランク室で予圧縮された混合気は副室には供給されない。その代わりに、気化器の第2通路で生成されたリッチな混合気が追加の混合気供給通路を通じて副室に供給される。副室と燃焼室とはトーチノズルで連通されている。副室には点火装置が装着されている。副室内のリッチな混合気は、点火装置の点火によって着火し、その火炎がトーチノズルを通じて燃焼室に噴出される。
特開S49(1974)―78003号公報に開示の発明は、副室にリッチな混合気を充填して点火し、火炎を副室のトーチノズルを通じて主燃焼室に噴出させることで燃焼行程において確実に燃焼・爆発させる発明を提案しているものの、点火時期については何も言及していない。
本発明の目的は、作業機で多く用いられている点火装置を備えたクランク室圧縮方式の2ストロークエンジンにおいて、排気ガス温度を低下させることができるエンジンを提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明にあっては、
点火装置と、
ピストンによって画成される燃焼室と、
該燃焼室に開口され、ピストンによって開閉される掃気ポートと、
該掃気ポートを通じて前記燃焼室とクランク室とを連通する掃気通路とを有し、
掃気行程において、前記クランク室で予圧縮された吸気が前記掃気ポートを通じて前記燃焼室に供給されて前記燃焼室内に掃気ガス流が生成され、該掃気ガス流によって前記燃焼室内の既燃ガスを排気ポートに押し出すことにより排気する2ストロークエンジンにおいて、
前記点火装置が装着された副室であって、該点火装置によって該副室内の混合気が点火される副室と、
該副室と前記燃焼室とを区画する隔壁と、
該隔壁に形成され、前記副室と前記燃焼室とを連通させる複数の連通孔とを有し、
前記点火装置の点火時期が上死点前35度以上に進角されていることを特徴とする2ストロークエンジンを提供することによって達成される。
図1は、本発明に従う2ストロークエンジンの一例による排気ガス温度の低減効果を示すグラフである。このグラフは、上死点前20度のときの排気ガス温度を基準として、点火時期を進角させたときの排気ガス温度の低減率(%)を示す。図1を参照して、点火時期を上死点前25度に進角したとき、排気ガス温度が約0.8%下がった。そして、点火時期を上死点前25度よりも更に進角させると、温度低減率が大きくなった。例えば、上死点前30度で約2%、上死点前35度で約4%、上死点前40度で約5%、上死点前45度で約5.6%、排気ガス温度が低くなった。
点火時期とノッキングとの関係に関し、当業者の常識は次の通りである。「点火時期を進角させるとエンジンの熱効率が向上するが、ノッキング問題を引き起こす。」このことから、2ストロークエンジンの点火時期は、ノッキング限界の観点から上死点前30度が進角の限界である、というのが当業者の常識である。
本発明に従う2ストロークエンジンの一例では、後に説明するように、従来は進角の限界と認識されている上死点前30度を超えて35度、40度、45度、または50度と進角させてもノッキング限界に達し難いことが分かった。したがって、任意の点火時期を設定しやすい。例えば点火時期の設定値を35度、40度、または45度に設定してもノッキングの問題は発生しない。また、副室を備えることにより燃焼速度を速め、加えて点火時期を進角させることによって排気損失を減らすという、両方のアプローチからエンジンの熱効率を高めることができる。特に、作業機の作業運転域、つまり常用エンジン回転数域において、点火時期を例えば35度、40度、45度というように進角した点火時期を設定するのが好ましい。
本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、前記副室は掃気ガス流の流速が速い及び/又は流量が多い箇所に配置してもよい。また、前記副室の前記連通孔の少なくとも一つを掃気ガス流を受け入れる方向に指向させてもよい。さらにまた、前記連通孔の軸線を点火装置の局所的なホットスポットに指向させてもよい。
本発明の作用効果および他の目的は、以下の本発明の実施例の一例及び変形例を含む詳細な説明から明らかになろう。
本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、点火時期の進角による排気ガス温度の低減効果を示すグラフである。 本発明に従うクランク室圧縮方式のエンジンの全体構成の一例を説明するための図であり、通常掃気方式のエンジンを示す。 本発明に従うクランク室圧縮方式のエンジンの全体構成の一例を説明するための図であり、層状掃気方式のエンジンを示す。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、点火時期の設定値を上死点前20度から約52度まで進角させたときの最大ノッキング強度を示すグラフである。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例及び従来の2ストロークエンジンにおいて、当量比の変化における排気ガス温度を示すグラフである。 本発明に従う2ストロークエンジンンの一例及び従来の2ストロークエンジンにおいて、点火時期を進角させたときの出力の変化を示すグラフである。 実施例の一例として、2ストロークエンジンの全体構成を説明するための図である。 図7に図示のエンジンの上端部の断面図である。 図7に図示のエンジンの燃焼室の頂面の概略説明図である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、副室を形成するキャップ要素として、キャップ部をシリンダと一体成形した変形例を説明するための図である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、副室を形成するキャップ要素の閉塞端部で構成される隔壁の複数の連通孔の通路形状に関する変形例を示し、複数の連通孔は互いに平行に延びている。 図11に図示の連通孔が指向されるスパークプラグのガスポケットを説明するための図である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、キャップ要素の閉塞端部で構成される隔壁の肉厚及び連通孔の通路形状の変形例を示し、隔壁の肉厚が筒部に比べて厚く且つ複数の連通孔の軸線がスパークプラグの中心電極で交差する交差角度が90°である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、キャップ要素の閉塞端部で構成される隔壁の肉厚及び連通孔の通路形状の変形例を示し、隔壁の肉厚が筒部に比べて厚く且つ複数の連通孔の軸線がスパークプラグの中心電極で交差する交差角度が120°である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、副室の配置位置に関する変形例に関するエンジン上部の断面図であり、副室が燃焼室の中心に位置している。 図15に関連した図であり、燃焼室の頂面の概略説明図である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、副室の配置位置に関する他の変形例に関する図であり、吸気ポートと排気ポートと燃焼室の中心を通る第1中心線を挟む左右の一側にオフセットして副室が位置している。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、燃焼室の頂面に関する変形例に関するエンジン上部の断面図であり、燃焼室の頂面において、排気ポート側に位置する部分が燃焼室に向けて凸形状を有している。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、複数の連通孔がスワールを生成する通路形状である変形例を説明するための図であり、燃焼室の頂面の概略説明図である。 本発明に従う2ストロークエンジンの一例において、エンジンは、左右に位置する掃気ポートの形状及びその指向方向が左右非対称であってもよいことを説明するための図である。
以下に、図2、図3を参照して本発明を適用した一例である2ストロークエンジンの全体概要を説明する。
本発明に従う一例のエンジンは、クランク室圧縮方式のエンジンであり、作業機、典型的には手持ち作業機の動力源として用いられる。手持ち作業機を具体的に例示すれば、チェーンソー、刈払機、トリマー、ブロワーなどを挙げることができる。
図2、図3において、参照符号2は本発明を適用した一例の2ストロークエンジンを示し、エンジン2は空冷単気筒エンジンである。2ストロークエンジン2はピストン4によって画成される燃焼室6を有し、燃焼室6には掃気ポート8が開口している。掃気ポート8は掃気通路10を通じてクランク室12に連通している。掃気ポート8はピストン4によって開閉される。図中、参照符号“O(c)”はクランクシャフト(図示せず)の中心軸線を示す。
図中、参照符号14はエアクリーナを示す。エアクリーナ14で浄化された空気は気化器16に供給される。気化器16内の通路16aにはスロットルバルブ18が配設され、スロットルバルブ18によってエンジン出力が制御される。スロットルバルブ18としてバタフライバルブが図示されているが、バタフライバルブに代えてロータリバルブであってもよい。気化器16には、燃料源20の燃料が吐出部22を通じて気化器内通路16aに供給され、これにより気化器内通路16aで混合気が生成される。
変形例として、燃料吐出部22に代えて燃料噴射ノズルであってもよい。また、エンジン2に対する燃料供給に関し、混合気供給通路32に燃料噴射ノズルを設けて混合気供給通路32に直接的に燃料を供給してもよいし、吸気通路である混合気供給通路32を混合気が通過しないようにしてクランク室12に空気を供給し、そして、クランク室12に燃料噴射ノズルを設けてクランク室12に直接的に燃料を供給してもよい。また、掃気通路10に燃料噴射ノズルを設けて掃気通路10に直接的に燃料を供給してもよく、燃焼室6に燃料噴射ノズルを設けて燃焼室6に直接的に燃料を供給してもよい。他に、後に説明する副室42に燃料噴射ノズルを設けて、副室42に直接的に燃料を供給してもよい。副室42に直接的に燃料を供給する他の方法として、例えば、JP実開H3(1991)-123941号公報に開示されているように、一方向弁を有する通路によりクランク室に導入された混合気を副室に供給してもよく、一方向弁を有する通路により混合気供給通路内の混合気を副室に供給してもよい。
図中、参照符号24は排気マフラーを示す。排気マフラー24は排気ポート28に通じており、排気ポート28はピストン4によって開閉される。
図2、図3において、参照符号30は点火装置を示す。図示の点火装置30は中心電極と、これに対向した接地電極とを含む周知のスパークプラグである。スパークプラグには点火時期毎に高電圧が供給され、これによりスパークプラグが電気的に火花を発生することにより混合気を着火させる。スパークプラグは点火装置30の一例であり、本発明はこれに限定されない。点火装置30は、例えばJP特開2009-224345号公報に開示のプラズマジェット点火プラグであってもよい。
一般論として、2ストロークエンジンは、既知のように、ピストン4の下死点付近で排気行程と掃気行程が行われ、ピストン4の上昇に伴い、圧縮行程に移行する。その後、ピストン4の上死点付近で燃焼行程が行われた後に、膨張行程が行われる。このように、2ストロークエンジンはピストン4の動きと各行程とが明確に区分されてはいない。一方、4ストロークエンジンは、圧縮行程、燃焼行程、排気行程、吸気行程がピストンの上昇、下降の各動作によって明確に区分される。ここに、一般的に、2ストロークエンジンの圧縮比は4ストロークエンジンよりも低い。
図2は、通常掃気方式のエンジン2の一例を示す。通常掃気方式のエンジン2は、クランク室12で予圧縮した吸気、つまり混合気が掃気通路10、掃気ポート8を通じて燃焼室6に供給される。図3は、いわゆる層状掃気方式のエンジン2の一例を示している。図2に図示の通常掃気方式のエンジン2と、図3に図示の層状掃気方式のエンジン2とを識別するために、通常掃気方式のエンジン2(図2)には参照符号(n)を付記し、層状掃気式のエンジン2(図3)には、参照符号(s)を付記してある。この2種類の2ストロークエンジンを総称するときには参照符号2を使用する。
図2を参照して、通常掃気方式のエンジン2(n)に組み込まれる気化器16は、生成した混合気が混合気供給通路32を通じてクランク室12に供給される。他方、図3の層状掃気式のエンジン2(s)に組み込まれる気化器16は、2つの通路16a、16bを有し、第1の気化器内通路16aで混合気が生成され、この混合気は混合気供給通路32を通じてクランク室12に供給される。他方、第2の気化器内通路16bでは空気が通過し、この空気は先導空気通路34を通じて掃気通路10の上端部に供給される。
図2、図3を参照して、電子制御ユニットECUのメモリには点火時期制御マップ(図示せず)が記憶されていて、点火装置30は電子制御ユニットECUによって点火時期が制御される。また、電子制御ユニットECUには、図示を省略したエンジン回転数センサからエンジン回転数情報やエンジン温度センサからエンジン温度情報、スロットルポジションセンサからスロットルバルブの開度情報が入力される。電子制御ユニットECUは、これらの情報に基づいて点火時期制御信号を生成して点火装置30を制御する。
エンジン2は、点火装置30の先端部30aを閉じ込める隔壁40を有している。隔壁40は、燃焼室6から独立した副室42を形成し、副室42は、点火装置30の先端部30aを包囲する内部空間42aを有している。この内部空間42aは、限定的な極力小さな容積を備えているのが好ましい。具体的には、点火装置30の先端部30aと干渉しない範囲で先端部30aに接近した位置に隔壁40を配置するのがよい。
隔壁40には、少なくとも2つの連通孔44が形成されている。各連通孔44は副室42と燃焼室6とに開口し、各連通孔44によって副室42と燃焼室6とが連通されている。
掃気ポート8の数は任意である。図2には一つの掃気ポート8が図示され、図3には2つの掃気ポート8(1)、8(2)が図示されている。図3に図示の第1の掃気ポート8(1)は主掃気ポートを示す。主掃気ポート8(1)に隣接する第2の掃気ポート8(2)は排気ポート28から離れる側に位置している。主掃気ポート8(1)、第2掃気ポート8(2)を総称して掃気ポート8と呼ぶと、図2、図3を参照して、掃気ポート8は、排気ポート28から離れる方向且つ上方に指向されている。このことからクランク室12で予圧縮した吸気つまり混合気が掃気ポート8から燃焼室6に吐出されると、矢印で示す掃気ガス流Sfが燃焼室6に生成される。この掃気ガス流Sfは、一般的に排気ポート28から離れる方向且つ上方に向かい、そして、燃焼室6の上部で流れ方向を変えて、排気ポート28に向けて下降するように、掃気ポート8の指向方向及び燃焼室6の形状が設計される。
副室42は、掃気ガス流Sfの流速が相対的に速い箇所及び/又は掃気ガスの流量が相対的に多い箇所に配置してもよい。この場合、副室42を形成する隔壁40の複数の連通孔44のうち、掃気ガス流Sfの上流側に位置する連通孔44(u)は、掃気ガス流Sfを受け入れる方向に指向されていてもよい。これにより、掃気行程ないし圧縮行程において、燃焼室6内の掃気ガス流Sfに乗って混合気が副室42に流入し易くなる。
4ストロークエンジンは、上述したように、圧縮行程、燃焼行程、排気行程、吸気行程がピストンの上下動との関連で明確に区分される。一般論として、点火装置は点火を伴う燃焼行程で加熱状態となるが、4ストロークエンジンにあっては、点火装置の先端部及び局所的なホットスポットの熱が吸気行程で燃焼室に拡散される。
実施形態の一例としての2ストロークエンジン2は、上述したように、ピストン4の下死点付近で行われる掃気行程の後に、これに続く圧縮行程が行われる。掃気行程と圧縮行程は連続的であることから、2ストロークエンジン2においては、点火装置30の先端部30aの熱が保持される環境にある。点火装置30の先端部30aを隔壁40によって極力小さな空間に閉じ込めるため、点火装置30の先端部30aの熱を閉じ込めて、点火装置の先端部の熱で副室42内の掃気ガスに含まれる混合気を加熱することができる。
副室42で混合気が着火すると、副室42の容積が上述したように限定的であることから、連通孔44を通じて火炎が直ちに燃焼室6に噴出する。隔壁40には複数の連通孔44が形成されているため、この複数の連通孔44から複数の方向に噴出する火炎によって燃焼室6内の火炎の伝播速度を速めることができる。
2ストロークエンジンが、掃気通路を備えたエンジン2であった場合、圧縮行程、これに続く燃焼行程においても、掃気ガス流Sfの流れは持続しているため、火炎は掃気ガス流Sfに乗ってさらに火炎伝播速度を速めることができる。
燃焼行程において、火炎の伝播速度を速めることは、ノッキング発生を低下させる効果がある。また、2ストロークエンジンはサイクルが短いために、従来であれば完全燃焼できずにいた未燃ガスを、火炎の伝播速度を速めることで燃焼させることができる。これにより燃焼が安定し、燃焼行程での燃焼を早期に完了させる効果があるため、エンジンの出力を高めつつエミッション特性を改善することができるという利点に加えて、排気ガス温度を低下させることができる。
本発明に従う一例の2ストロークエンジン2において、点火時期の進角による排気ガス温度の低減効果は図1を参照して前述した通りである。
図4は、本発明に従う一例の2ストロークエンジン2において、点火時期の設定値を上死点前20度から約52度まで進角させたときの最大ノッキング強度のグラフGf1を示す。なお、最大ノッキング強度とは、ノッキングの激しさを意味する。図4に図示のグラフGf2は比較例であり、副室42を備えていない従来の2ストロークエンジンの点火時期の進角に伴う最大ノッキング強度を示す。
比較例Gf2によれば、点火時期を上死点(BTDC)前20度から進角させると、最大ノッキング強度が約0.2MPaから上昇し、上死点前40度では最大ノッキング強度が0.8MPaよりも高くなった。ここにノッキング限界は0.7MPaよりも低い。このノッキング限界は、上死点前約36度で現れる。実用的には、点火時期の許容可能な最大進角は上死点前約30度以下である。
これに対して、本発明に従う一例の2ストロークエンジン2によれば、図4のグラフGf1を参照して、点火時期を上死点前(BTDC)20度から例えば約38度に進角させても、ノッキング強度は0.2MPaよりも低い値を維持する。更に点火時期を進角させるとノッキング強度が徐々に高くなるものの、上死点前50度以上の点火時期に設定しても、ノッキング強度は、ノッキング限界よりも低い約0.5MPaに止まることが確認できた。したがって、本発明によれば、ノッキングの問題を意識することなく、点火時期を上死点前35度よりも進角させた値に設定することができる。換言すれば、本発明に従う2ストロークエンジン2において、ノッキングの問題を意識することなく、例えば上死点前35度以上の点火時期を設定できる。
図5は、本発明に従う一実施形態の2ストロークエンジン2及び従来の2ストロークエンジンにおいて、当量比を変化させたときの排気ガス温度を示すグラフである。図5において、グラフGf3は本発明に従う一実施形態のエンジンに関する。グラフGf4は比較例の従来のエンジンに関する。この実験は、本発明に従う一実施形態によるエンジンの出力と従来のエンジンの出力が同じになるように、従来のエンジンの点火時期を調整して行った。詳しくは、本発明に従う一実施形態の2ストロークエンジン2の点火時期は上死点前52度であり、比較例の従来の2ストロークエンジンの点火時期は上死点前20度である。グラフ右側の第1の出力状態では、比較例の従来エンジンの排気ガス温度が約630℃であったのに対して、本発明に従う一実施形態のエンジン2の排気ガス温度はそれよりも低い約618℃であった。グラフ真ん中の第2の出力状態では、比較例の従来エンジンの排気ガス温度が約636℃であったのに対して、本発明に従う一実施形態のエンジン2の排気ガス温度はそれよりも低い約619℃であった。グラフ左側の第3の出力状態では、比較例の従来エンジンの排気ガス温度が約643℃であったのに対して、本発明に従う一実施形態のエンジン2の排気ガス温度はそれよりも低い約626℃であった。
このように、同一の出力であることを前提として、本発明に従う一実施形態のエンジン2と従来のエンジンを比較すると、いずれも本発明に従う一実施形態のエンジン2の排気ガス温度が、従来のエンジンの排気ガス温度よりも低いことが明らかとなった。これは、点火時期を進角したことにより、燃焼が早期に完了して排気ポート28が開くまでの時間が延長されたためであり、従来のエンジンと比べて、本発明に従う一実施形態のエンジン2は排気損失が少なくなったといえる。これにより、従来において排気ガス温度を下げるために必要とされた排気装置の内部構造の改変に依存しなくても、排気ガス温度を低下させることができる。これにより、排気マフラー内の触媒を小さくしたり、排気マフラーの内部通路を撤去する等して、排気マフラーを小型化することができる。
図6は、本発明に従う一実施形態の2ストロークエンジン2及び従来の2ストロークエンジンにおいて、点火時期を進角させたときの出力の変化を示すグラフである。より詳しくは、図6は点火時期が上死点前(BTDC)20度に設定したときのエンジン出力を基準とした実験データを示す。図6において、実線で示すグラフGf5は本発明に従う一実施形態の2ストロークエンジン2に関する。破線で示すグラフGf6は、比較例の従来の2ストロークエンジンに関する。従来のエンジンは、上死点前27度よりも進角すると、図4からわかる通り、ノッキングが増加することに伴って出力が低下する(Gf6)。上死点前40度に至っては、すでにノッキング限界に到達しているため、図6に示す通り、出力増加率がマイナス値となる。これに対して、本発明に従う一実施形態のエンジン2は、図4からわかる通り、例えば上死点前52度まで点火時期を進角させても、ノッキング限界に到達しないため、図6に図示の通り、点火時期の進角に略比例してエンジン出力が増大する(Gf5)。
上記の説明から分かるように、本発明に従う一例の副室付きの2ストロークエンジン2によれば、ノッキング問題によって制限されていた点火時期の進角に関し、上述したようにノッキングの問題無しに点火時期を進角させることができ、これにより排気ガス温度を低下させることができると共にエンジンの熱効率及び出力を向上させることができる。特に、起動時やアイドル回転数域を除く運転領域つまり低回転領域、中回転領域、高回転領域の点火時期を従来よりも進角させることができる。特に、作業を行う常用回転領域で点火時期を従来よりも進角させて例えば上死点前35度以上進角させるのが好ましい。作業機の種類によっては常用回転域が高回転に限定される場合がある。このように高回転が常用回転域である作業機のエンジンでは、高回転領域の点火時期を従来よりも進角させて、例えば上死点前35度以上進角させるのがよい。また、低回転から高回転までの運転領域が常用回転域である作業機のエンジンであれば、アイドル運転を除く低回転から高回転までの常用回転域において、点火時期を従来よりも進角させて、例えば上死点前35度以上進角させるのがよい。アイドル回転数域においても従来よりも進角させることが可能である。
アイドル領域以外の運転領域において、アイドル領域との対比で、少なくとも常用回転域の点火時期に関し別の定義を与えることができる。すなわち、アイドル領域以外の運転領域において、特に常用回転域の点火時期はアイドル領域での点火時期よりも30度以上進角させることができる。
ここに、アイドル運転を除く運転領域でのエンジン回転数は、具体的に例示すれば4,500rpm~13,000rpmである。このエンジン回転数は、無負荷、低負荷、中負荷、高負荷、一定回転運転、加速時等の状況によって変化することから、各状態において、従来との対比で進角の度合いを定義することは難しい。
一般的にアイドル回転数は4,500rpm以下に設定される。アイドル運転を除く運転領域では、上死点前35°以上または40度以上、または45°以上進角させるとよい。作業時の回転数域つまり常用回転数域は、作業機の種類によって2つに大別することができる。例えばチェーンソーは、高負荷運転で作業が行われことから、常用回転数域は高回転域に限定される。すなわち、チェーンソーは、スロットル全開又はほぼ全開状態で作業が行われる。チェーンソーに搭載するエンジンの点火時期制御に関し、高回転領域において、上死点前35°以上または40度以上、または45°以上進角させてもよい。
他方、刈払機やブロワーなどは、低負荷運転及び/又は高負荷運転でのパーシャル状態ないしスロットル全開状態で作業が行われる。したがって、刈払機やブロワーなどの作業機は、低回転域から高回転域までが作業時の回転数域つまり常用回転数域になる。刈払機やブロワーに搭載するエンジンの点火時期制御に関し、低回転域から高回転域までが作業時の回転数域つまり常用回転数域において、上死点前35°以上または40度以上、または45°以上進角させてもよい。勿論、刈払機やブロワーに搭載するエンジンの点火時期制御に関し、高回転域に限定して、上死点前35°以上または40度以上、または45°以上進角させてもよい。
したがって、副室を備えない従来の2ストロークエンジンよりも点火時期を進角させる設定を行うにあたり、チェーンソーなど常用回転数域が高回転域に限定される作業機に搭載するエンジンであれば、特に、高回転域の点火時期に関して、副室を備えない従来の2ストロークエンジンよりも点火時期を進角させる設定を行うことで、排気ガス温度を低下させることができると共に、エンジンの熱効率及び出力を向上することができる。
他方、刈払機やブロワーなど常用回転数域が低回転域から高回転域の広い範囲である作業機に搭載するエンジンであれば、特に、アイドル運転を除く低回転域から高回転域の点火時期に関して、副室を備えない従来のエンジンよりも点火時期を進角させる設定を行うことで、排気ガス温度を低下させることができると共に、エンジンの熱効率及び出力を向上することができる。
アイドル回転数域での点火時期の設定は、常用回転数域よりも遅角した値を設定するのが好ましい。これは、アイドル回転数域での点火時期を進角せず遅角させることで、副室内のガス交換を促進できるためである。本発明に従う一実施形態の2ストロークエンジン2では、作業時の回転数域つまり常用回転数域の点火時期を、アイドル回転数域での点火時期よりも30度以上進角した値を設定することができる。
<実施例>
以下、本発明に従う一例としての実施例及び変形例を説明するが、これら実施例及び変形例に含まれる要素において、上述した要素と同じ要素には同じ参照符号を使って説明する。図7ないし図9は、実施例の2ストロークエンジンを示す。図7は全体概要を説明するための図である。図8は、エンジン本体の上端部の断面図である。図9は、燃焼室を下方から見た燃焼室の頂面の概略説明図である。
図7、図8を参照して、実施例の一例である2ストロークエンジン100において、点火装置30としてスパークプラグ30(s)が採用されている。図8において、スパークプラグ30(s)はその先端部30aに、周知のように、中心電極102と、中心電極102の前方に隣接して位置する接地電極104とを有し、中心電極102と接地電極104との間にギャップが形成されている。
図7において、参照符号110は吸気ポートを示す。吸気ポート110はピストン4によって開閉される。変形例として、吸気ポート110をリードバルブによって開閉させてもよい。吸気ポート110は、平面視したときに、断面円形の燃焼室6を挟んで排気ポート28と直径方向に対向して配置されている。
図9を参照して、吸気ポート110は、平面視したときに、燃焼室6の中心O(f)を通る第1中心線CL(1)上において、排気ポート28と対向して配置されている。エンジン100は、第1中心線CL(1)を挟んで、その両側に主掃気ポート8(1)と第2掃気ポート8(2)とを有している。主掃気ポート8(1)及び第2掃気ポート8(2)から吐出される掃気ガス、つまりクランク室12で予圧縮された混合気は、前述したように排気ポート28とは反対側つまり吸気ポート110側且つ上方に向けて流れる掃気ガス流Sfを生成する。
上述した掃気ポート8に関し、実施例の一例である2ストロークエンジン100は、任意であるが、第3の掃気ポート8(3)を含んでいてもよい(図9)。第3の掃気ポート8(3)は排気ポート28とは反対側の第1中心線CL(1)上に配置され、そして、上方に指向される。この種の掃気ポート8(3)は周知であり、「ブースターポート」と呼ばれている。
図9において、参照符号CL(2)は上記第1中心線CL(1)と直交する第2中心線を示す。第2中心線CL(2)は燃焼室6の中心O(f)を通る。燃焼室6の頂面6aは第1、第2の中心線CL(1)、CL(2)で4つの頂面領域Ar(1)~Ar(4)に区分けすることができる。第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)は吸気ポート110側に位置している。第3、第4の頂面領域Ar(3)、Ar(4)は排気ポート28側に位置している。
図9を参照して、前述した隔壁40は、燃焼室6の中心O(f)から吸気ポート110側にオフセットした位置に配置されている。より詳しくは、隔壁40は、第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)の境界に配置されている。図8から最も良く分かるように、隔壁40は、燃焼室6を形成するシリンダ112とは別部材のキャップ部材114で構成されている。
キャップ部材114は、樹脂または金属で作ってもよい。その場合、耐熱性樹脂または耐熱性金属で作られるとよりよい。キャップ部材114は有底筒体の形状を有し、筒部114(t)外周面に第1のネジ部114(1)が形成され、内周面に第2のネジ部114(2)が形成されている。
キャップ部材114は第1ネジ部114(1)を使ってシリンダ112に螺着され、また、キャップ部材114には、第2ネジ部114(2)を使ってスパークプラグ30(s)が螺着される。変形例として、キャップ部材114は、第1ネジ部114(1)を有していなくてもよく、シリンダ112にキャップ部材114を嵌め込み、圧入もしくは、シリンダ112とキャップ部材114との間の隙間に接着剤を入れて固着してもよい。また、ボルトを用いてシリンダ112とキャップ部材114とを固定してもよい。この他にも、シリンダ112を金型成型するときに、キャップ部材114をインサート成形してもよい。上記は例であって、キャップ部材114をシリンダ112に固定する方法は特に問わない。
ピストン4の頂面4aは平らである。ピストン4によって形成される燃焼室6には、キャップ部材114の閉塞端部114aが突出した状態で配置され、この閉塞端部114aは実質的に上述した隔壁40を構成している。閉塞端部114aのスパークプラグ30(s)側の内面114(in)は山形の凹面に形作られている。内面114(in)を凹形状にすることで、スパークプラグ30(s)の接地電極104との干渉を回避しつつ閉塞端部114aをスパークプラグ30(s)の先端部に接近した位置に位置決めすることで、副室42の容積を可能な限り小さくすることができる。
キャップ部材部材の閉塞端部114aは、上述したように、上述した隔壁40を構成して副室42を形成する。図9を参照して、閉塞端部114aには、閉塞端部114aの中心周りに4つの連通孔44が形成されている。第1連通孔44(u)は、第1中心線CL(1)上であって且つ吸気ポート110側、つまり掃気ガス流Sfが合流して束になって集まる箇所に配置されている。第2連通孔(d)は、第1中心線CL(1)上であって且つ排気ポート28側、つまり掃気ガス流Sfの下流側に配置されている。第3、第4連通孔44(3)、44(4)は、第2中心線CL(2)と平行且つ閉塞端部114aの中心を通る線上において、閉塞端部114aの中心を挟んで互いに対向する位置に配置されている。
上記の4つの連通孔44は、図8を参照して、スパークプラグ30(s)の中心電極102つまり局所的なホットスポットに向けて傾斜した通路形状を有している。各連通孔44は、燃焼室6側の第1開口44aと、副室42側の第2開口44bを備えた真っ直ぐに且つ傾斜して伸びる通路形状を有している。
燃焼室6に突出して位置する閉塞端部114aは、シリンダ112の中に奥まって位置している場合に比べて、掃気ガス流Sfを直接的に受ける。燃焼室6に突出する閉塞端部114aに形成された第1連通孔44(u)の第1開口44aは、図9から分かるように、掃気ガス流Sfを受け入れるように指向されている。
上記の構成を有しているため、燃焼室6に開口する第1連通孔44(u)は、掃気ガス流Sfを受け入れて副室42の内部のガス交換を促進することができる。特に、第2連通孔44(d)が第1連通孔44(u)と対となって、第1中心線CL(1)上の排気ポート28側つまり掃気ガス流Sfの下流側に位置しているため、掃気ガス流Sfが合流して束になって集まる箇所に位置する第1通気孔44(u)から入った掃気ガスによって、副室42の中に残留するガスを下流側の第2連通孔44(d)を通じて燃焼室6に容易に押し出すことができる。
副室42に受け入れられた掃気ガス流Sfに含まれる混合気はスパークプラグ30(s)の先端部30aの熱によって加熱される。これにより混合気を加熱することで、燃料成分が着火に至る温度上昇を助長でき、混合気の着火性を高めることができる。
スパークプラグ30(s)の点火によって着火すると、副室42の容積が小さいことから火炎が4つの連通孔44を通じて燃焼室6に噴出する。この4つの連通孔44は、副室42から末広がりに延びる傾斜した通路形状を有していることから、燃焼室6の上部において四方に拡散した状態で連通孔44から火炎が噴出される。その結果、燃焼行程において燃焼室6内の火炎の伝播速度を速めることができる。また、連通孔44の通路形状は、燃焼室6に近づくほど直径が大きくなる末広がりの形状であってもよい。
掃気ガス流Sfは圧縮行程、これに続く燃焼行程でも維持される。このことから掃気ガス流Sfの下流側に位置する第2連通孔44(d)から噴出する火炎を掃気ガス流Sfに乗せることで火炎の伝播速度を増速させる。その結果、第2連通孔44(d)から噴出する火炎によって燃焼室6内の火炎の伝播速度を増速させることができる。
図8から良く分かるように、燃焼室6の頂面6aは円錐状の形状を有している。そして、スパークプラグ30(s)を含むキャップ部材114は、燃焼室6の中心O(f)からオフセットした位置に配置され、排気ポート28から離れる側にオフセットされている。図9を参照して、発明者らが検証した結果、左右の主掃気ポート8(1)の排気ポート28側の接線で区分される吸気ポート110側の頂面領域Ar(5)に連通孔44を配置することで、副室42内を速やかにガス交換できることが確認できた。また、掃気ガス流Sfは、吸気ポート110側の第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)において燃焼室頂面6aに強く当たることが確認できた。更に、上述した配置は副室42の良好なガス交換だけでなく、燃焼行程における燃焼室6内の火炎の伝播速度を速める効果を確認できた。この効果は、圧縮行程、これに続く燃焼行程でも依然として存在する掃気ガス流Sfの流れに乗せて、火炎を4つの連通孔44を通じて燃焼室6に噴出させることができるためである。そして、連通孔44から噴出される火炎によって、掃気ガス流Sfの速度を増速させることができると共に燃焼室6内の火炎伝播速度を増速させることができる。
このことから、特に頂面領域Ar(5)に全ての領域が含まれる第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)に副室42を配置してもよい。この第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)には燃焼室6の中心O(f)が含まれる。このことから燃焼室6の中心O(f)に副室42を配置してもよい。
上記実施例に含まれる主要な要素の変形例を図10以降の図面に基づいて説明する。以下の説明において、上記実施例に含まれる要素と同じ要素には同じ参照符号を付して説明する。
上記の実施例の一例では、シリンダ112とは別部材のキャップ部材114によって副室42が形成されている(図8)。図10は、キャップ部材114をシリンダ112と一体成形した変形例を説明するための図である。図10において、シリンダ112は、有底筒状のキャップ部200を有し、筒部200(t)の内周面には第2ネジ部114(2)が形成されている。第2ネジ部114(2)に点火装置30を螺着させることにより、前述した副室42が形成される。キャップ部200の閉塞端部200aは上述した隔壁40を実質的に構成し、この閉塞端部200aは燃焼室6に向けて突出して位置している。この変形例から分かるように、副室42を構成する隔壁40は、シリンダ112とは別体のキャップ部材114で構成してもよいし、シリンダ112と一体成形したキャップ部200で構成してもよい。キャップ部200とキャップ部材114は、副室42を構成する要素である点で実質的に同じ機能を有していることから、キャップ部200とキャップ部材114とを総称するときには「キャップ要素」と呼ぶ。
上記の実施例では、4つの連通孔44がスパークプラグ30(s)の中心電極102から放射状に延びる傾斜した軸線上に形成されている(図8)。図11は、複数の連通孔44が互いに平行である変形例を説明するための図である。キャップ部材114の閉塞端部114aに形成された複数の連通孔44は、その軸線が互いに平行である。図12は、現在普及しているスパークプラグ30(s)を示す。図12の参照符号30(th)は、スパークプラグ30(s)のネジ部を示し、このネジ部30(th)を使ってスパークプラグ30(s)がエンジンに組み付けられる。スパークプラグ30(s)は中心電極102の周囲にリング状の凹所106を有し、この凹所106は「ガスポケット」と呼ばれている。ガスポケット106には高温のガスが保持され、局所的なホットスポットを形成する。図11を参照して説明した複数の互いに平行に延びる連通孔44は、その軸線がガスポケット106に向けて延びる配置にするとよい。これにより、副室42に導入される掃気ガスを局所的なホットスポットであるガスポケット106に差し向けることができる。
図11は、また、閉塞端部114aの内面114(in)を平らな面で構成してもよいことを例示している。図11は、例示的にキャップ部材114を図示したものであり、シリンダ112と一体成形したキャップ部200であってもよい。
上記の実施形態の一例に含まれるキャップ部材114及び図10を参照して説明したキャップ部200は、筒部114(t)、200(t)と閉塞端部114a、200aが同じ肉厚を有している。図13、図14は、シリンダ112と一体成形のキャップ部200を例示的に描いてあるが、別体のキャップ部材114を含むキャップ要素は筒部114(t)、200(t)に比べて閉塞端部114a、200aの肉厚が相対的に厚くてもよいことを示している。閉塞端部114a、200aを肉厚に形成することで、当該部分の蓄熱性を高めることができる。
また、複数の連通孔44は典型的には局所的なホットスポットを形成するスパークプラグ30(s)の中心電極102に向けられているが、図13に図示の変形例では、各連通孔44の軸線が交わる交差角度θ1が90°であり、図14に図示の変形例では、交差角度θ2が120°である。図11を参照して先に説明した変形例では、交差角度は0°である。このように交差角度θの具体的な数値は設計事項であり、本発明を適用したエンジンのスペックに対応して最適な値を設定すればよい。
図9を参照して前述したように、副室42の配置位置に関し、第5の頂面領域Ar(5)に副室42を配置してもよい。その場合には、燃焼室6の中心O(f)を含む第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)に副室42を配置すると、より効果的に掃気ガス流Sfを受け入れることができる。図15に図示の変形例では、副室42が燃焼室6の中心O(f)に配置されている。図16は、図15に図示の燃焼室6の内部から燃焼室6の頂面6aを見た図である。図16から分かるように、副室42が燃焼室6の中心O(f)に位置し、そして、4つの連通孔44は、燃焼室6の中心O(f)を挟んで第1、第2の中心線CL(1)、CL(2)上に各々配置されている。図16に図示の変形例では、シリンダ112とは別体のキャップ部材114で副室42が形成されているが、シリンダ112と一体成形のキャップ部200で副室42を形成してもよい。また、図15は、ピストン4の頂面4aに関する変形例を表している。実施例では、ピストン4の頂面4aは平らな面で構成されているが(図8)、図15に図示のピストン4の頂面4aは、上方に向けて凸の球面形状を有する。
副室42の配置位置に関し、図17に示すように、第1の掃気ポート8(1)の排気ポート28側の接線で囲まれ且つ排気ポート28とは反対側の第5頂面領域Ar(5)において、第1中心線CL(1)からオフセットした位置に副室42を設けてもよい。
図18は、燃焼室6の頂面6aに関する変形例を示す図である。前述した実施例では、燃焼室6の頂面6aは円錐状の形状を有し、第2の中心線CL(2)を挟んで、第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)と、第3、第4の頂面領域Ar(3)、Ar(4)とは対称である(図8)。図18に図示のように、燃焼室6の頂面6aは、第1、第2の頂面領域Ar(1)、Ar(2)と、第3、第4の頂面領域Ar(3)、Ar(4)とが非対称であり、排気ポート28側に位置する第3、第4の頂面領域Ar(3)、Ar(4)は凸部300によって、燃焼室6に向けて凸の形状を有している。
図19は、複数の連通孔44の通路形状に関する変形例を示す。前述した実施例は4つの連通孔44を含み、4つの連通孔44の軸線はスパークプラグ30(s)の中心電極102で交差している(図8、図9)。図19は、例示的に4つの連通孔44が副室42の内部にスワールを生成する通路形状を示す。スワールの方向は右方向でも左方向でもよい。スワールを生成する連通孔44によって、副室42にスワールを発生させることができ、また連通孔44を通じて噴出する火炎によって燃焼行程の燃焼室6にスワールを発生させることができる。これにより、燃焼室6の全域に亘って火炎の伝播を均一化することができる。また、複数の連通孔44の数は任意であり、その配置や開口径、開口形状も、本発明に従う一例を適用したエンジンのスペックに基づいて任意である。
前述した実施例では、第1中心線CL(1)を挟んで左右の側に位置する掃気ポート8が左右対称の形状を有している。図20を参照すると直ぐに理解できるように、掃気ポート8の通路形状及びその指向方向が左右非対称であってもよい。この左右非対称の掃気ポートに合わせ、連通孔44の配置及び通路形状を適用させることは設計事項である。
以上、本発明の実施例及びこれに含まれる要素の様々な変形例を説明したが、これらは任意に組み合わせが可能であるのは勿論である。
2 本発明に従う一例の2ストロークエンジン
6 燃焼室
8 掃気ポート
Sf 掃気ガス流
10 掃気通路
12 クランク室
28 排気ポート
30 点火装置
30(s) スパークプラグ
40 副室を形成する隔壁
42 副室
44 隔壁の連通孔
100 実施例の2ストロークエンジン
102 プラグの中心電極(局所的なホットスポット)
106 ガスポケット(局所的なホットスポット)
114 キャップ部材
114a キャップ部材の閉塞端部(隔壁を構成する)
200 シリンダと一体成形されるキャップ部
200a キャップ部の閉塞端部(隔壁を構成する)

Claims (8)

  1. 点火装置と、
    ピストンによって画成される燃焼室と、
    該燃焼室に開口され、ピストンによって開閉される掃気ポートと、
    該掃気ポートを通じて前記燃焼室とクランク室とを連通する掃気通路とを有し、
    掃気行程において、前記クランク室で予圧縮された吸気が前記掃気ポートを通じて前記燃焼室に供給されて前記燃焼室内に掃気ガス流が生成され、該掃気ガス流によって前記燃焼室内の既燃ガスを排気ポートに押し出すことにより排気する2ストロークエンジンにおいて、
    前記点火装置が装着された副室であって、該点火装置によって該副室内の混合気が点火される副室と、
    該副室と前記燃焼室とを区画する隔壁と、
    該隔壁に形成され、前記副室と前記燃焼室とを連通させる複数の連通孔とを有し、
    前記点火装置の点火時期が上死点前35度以上に進角されていることを特徴とする2ストロークエンジン。
  2. アイドル回転数域以外の運転領域において、前記点火時期が上死点前35度以上に進角されている、請求項1に記載の2ストロークエンジン。
  3. 常用運転領域において、前記点火時期が上死点前35度以上に進角されている、請求項1に記載の2ストロークエンジン。
  4. 前記点火装置の進角した点火時期は、アイドル回転数域での点火時期よりも30度以上進角されている、請求項2に記載の2ストロークエンジン。
  5. 前記副室が、前記掃気ガス流の流速が速い及び/又は流量が多い箇所に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の2ストロークエンジン。
  6. 前記クランク室で予圧縮された吸気が混合気である、請求項1~5のいずれか一項に記載の2ストロークエンジン。
  7. 前記点火装置の点火時期が上死点前40度以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の2ストロークエンジン。
  8. 前記点火装置の点火時期が上死点前45度以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の2ストロークエンジン。
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