JP2022033692A - 浸水被害予測プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】河川の氾濫や大雨、台風に伴う浸水の被害を高精度に予測する。【解決手段】建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、予測する地域の人口推計データを取得する情報取得ステップと、各地域における参照用人口推計データと、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した人口推計データに対応する参照用人口推計データとの間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、河川の氾濫や大雨、台風に伴う浸水被害を高精度に予測する上で好適な浸水被害予測プログラムに関する。
ビルやマンション、戸建住宅等の建築構造物において河川の氾濫や大雨、台風に伴う浸水被害が近年増加している。このような浸水被害は、単に家屋の浸水のみならず、家屋が流されて命を落とすケースもあることから、住民へのいち早い避難を促すことで安全を確保する必要がある。
このような浸水被害に対して、住民へのいち早い避難を促すことができず、尊い人命が失われることが現在においても頻繁に起きている状況を鑑みた場合、各地域の建築構造物へのこのような浸水被害をより高精度に予測することが更に求められるものと考えられる。しかしながら、このような浸水被害を気象や地形、その他様々な要因から高精度に予測することができるシステムが未だ提案されていないのが現状であった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、河川の氾濫や大雨、台風に伴う浸水の被害を高精度に予測可能な浸水被害予測プログラムを提供することにある。
本発明に係る浸水被害予測プログラムは、建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、予測する地域の人口推計データを取得する情報取得ステップと、各地域における参照用人口推計データと、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した人口推計データに対応する参照用人口推計データとの間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、人手に頼ることなく、建築構造物内における浸水の被害を地域単位で予測することができる。
本発明を適用したシステムの全体構成を示すブロック図である。 探索装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。
以下、本発明を適用した浸水被害予測プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した浸水被害予測プログラムが実装される浸水被害予測システム1の全体構成を示すブロック図である。浸水被害予測システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された探索装置2と、探索装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する探索装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を探索装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、気象についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
また、情報取得部9は、浸水被害対応に対して出動し、実際に作業を行うことで問題解決を行う業者のデータベースに記録されている地域毎の売り上げデータや、地域毎の出動回数等に応じて算出した出動頻度データを取得するための手段で構成されていてもよい。
データベース3は、浸水被害予測を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。浸水被害予測を行う上で必要な情報としては、各地域における浸水被害対応に対して出動した業者の参照用売上データ、各地域における浸水被害対応に対して出動した業者の参照用出動頻度データ、浸水被害対応のために出動要請された業者の参照用断り率、各地域における参照用人口推計データ、各地域における参照用地理的情報、各地域における被害の種類に関する参照用被害種類情報、各地域における建築構造物の種類に関する参照用統計情報、各地域における気象に関する気象データ等が、出力データとしての浸水の被害との関係において蓄積されている。
つまり、データベース3には、このような気象データに加え、業者の参照用断り率、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報の何れか1以上と、浸水の被害が互いに紐づけられて記憶されている。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この探索装置2による探索解を得ることができる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う判別部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、判別部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
判別部27は、探索解を判別する。この判別部27は、判別動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この判別部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる浸水被害予測システム1における動作について説明をする。
浸水被害予測システム1では、例えば図3に示すように、各地域における過去の気象に関する参照用気象データと、浸水の被害との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。
参照用気象データは、各地域における過去の気象に関するあらゆるデータであり、例えば、過去の日射量、温度、湿度、風向や風速、雨量(降水量)、積雪量、気圧配置、天気(晴れ、曇り、雨等)等の気象状況に関するデータに加え、台風に関するデータ(風速や経路、気圧)、更には天気図のデータも含まれる。実際にこの参照用気象データは、温度センサ、湿度センサ、光量センサ、風向計、雨量計等リアルタイムなデータを取得するためのセンシング手段で計測されたものであってもよいが、これに限定されるものではなく、気象庁やその他民間企業が保有し、公開している過去の気象データを取り込むようにしてもよい。
浸水の被害は、各地域において、浸水の被害の発生が起こり得るか否か、また被害の発生が起こる確率がどの程度か、或いは浸水の被害がどの被害レベル、どの大きさで起こり得るか等、浸水の被害を予測する上で必要なあらゆる事象を示すものである。この浸水被害の発生の確率が何パーセントであるかを示すものであっても良いし、浸水被害レベルとして、床下浸水、床上浸水、更には1階が全て浸水、家屋が流される、等の類型に分けてもよいし、実際の地面からの浸水の高さそのものを示すものであってもよい。浸水の被害は、上述した地域単位で整理されている。
図3の例では、入力データとして、各地域における参照用気象データP01、P02、P03であるものとする。このような入力データとしての参照用気象データP01、P02、P03は、出力としての浸水の被害に連結している。
参照用気象データP01、P02、P03は、この出力解としての浸水の被害A~Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。この浸水の被害は、発生の確率を表すものであれば、例えばAが浸水被害発生確率40%、Bが発生確率60%、Cが発生確率10%等で構成されていてもよい。また浸水被害のレベルを示すものであれば、Aが床下浸水、Bが床上浸水、・・・等で構成されていてもよい。更には被害の発生確率と想定被害レベルの双方を示すものである場合、Aが発生確率80%で床上浸水、Bが発生確率40%で床上浸水、Cが発生確率60%で1階が全て浸水等で示されていてもよい。
参照用気象データがこの連関度を介して左側に配列し、各浸水の被害が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用気象データに対して、何れの被害と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用気象データが、いかなる被害に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、各参照用気象データについて最も確からしい被害を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13~w19が示されている。このw13~w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての被害と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての被害と互いに関連度合いが低いことを示している。
Figure 2022033692000002
探索装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13~w19を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、各地域の参照用気象データと、その場合の被害の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において地域における参照用気象データがある折れ線グラフで示される変動推移で示されるものであるものとする。このような、ある折れ線グラフで示される参照用気象データの場合に、実際にその地域における浸水の被害は、Aが最も多かったものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、各地域の参照用気象データとの連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用気象データP01である場合に、過去の気象と、被害の各種データから分析する。参照用気象データP01である場合に、被害Aの事例が多い場合には、この被害の評価につながる連関度をより高く設定し、被害Bの事例が多い場合には、この被害の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用気象データP01についての参照用気象データの例では、被害Aと、被害Cにリンクしているが、以前の事例から被害Aにつながるw13の連関度を7点に、被害Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図4に示すように、入力データとして各地域の参照用気象データが入力され、出力データとして被害が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の各地域の参照用気象データと、浸水の被害とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに被害の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して被害を探索することとなる。これらのデータセットは、業者が管理しているデータベースから読み出すことで作成するようにしてもよい。
新たに各地の浸水被害を探索する場合には、予測する地域について予測した気象に関する気象データを取得する。この気象データは、気象庁や民間の天気予報サービス業者、更には専門家により予測された天気予報のデータを取得する。この気象データは、サーバに記録された最新の気象データを読み出すようにしてもよいし、テレビやインターネット上に掲載された各地の天気予報の情報を手入力してもよいし、インターネット上のサイトに掲載された天気予報の情報を直接取り込めるプログラムにより入力してもよい。
また新たに取得する気象データは、このようにして予測された気象以外に、現時点又は直近における気象に関する様々なデータを取得しても良く、現時点の日射量、温度、湿度、風向や風速、雨量(降水量)、積雪量、気圧配置、天気(晴れ、曇り、雨等)等の気象状況に関するデータに加え、台風に関するデータ(風速や経路、気圧)、更には現在や直近の天気図のデータを取得してもよい。実際にこの気象データは、温度センサ、湿度センサ、光量センサ、風向計、雨量計等リアルタイムなデータを取得するためのセンシング手段で計測されたものであってもよい。また、このような気象データを取り込むに当たり、各地域拠点に設置されたカメラにより降雨の状況を撮像し、その撮像された降雨の画像を解析することで雨量、降水量を得るようにしてもよい。
次にこの取得した気象データを参照用気象データと照合する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した気象データがP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して被害Bがw15、被害Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い被害Bを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる被害Cを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
ちなみに、気象データと参照用気象データの照合は、仮にこれらのデータが、完全に一致していなくても、そのデータ平均が±数%、又は±数十%の範囲内に入っているか否かで同一及び類似であるか否かを判別するようにしてもよい。また、気象データが時系列的推移グラフで示されるものであれば、その傾向の類似性に基づいて判別されるものであってもよい。
また、互いに照合する気象データの対象地域と、参照用気象データの対象地域が一致していてもよいが、これに限定されるものではなく、一致していなくてもよい。気象データの対象地域と、参照用気象データの対象地域が一致していれば、より高精度な予測が実現でき、またこれらが互いに不一致である場合には、学習用データを数多く集めることができる利点がある。
このようにして、新たに取得する気象データから、最も好適な被害を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、その地域で、今後どのような被害になりえるかを事前に判別することができ、住民の浸水への準備を促し、或いは避難の誘導、更には、浸水後の復旧作業のための作業員の配置を検討することができる。
図5は、上述した参照用気象データに加え、参照用人口推計データとの組み合わせと、当該組み合わせに対する被害との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
説明変数として加えられるこの参照用人口推計データは、その地域における人口推計を示すものであり、人口ピラミッド(年代層、男女別に人口の分布が描かれた図)並びにその時系列的推移、その地域における転入数、転出数、転入家庭数、転出家庭数、また各人口毎の職業別分類等もこのデータに含めてもよい。被害は、気象データに加え、このような人口推計にも影響を受ける。高齢者人口が多いほど、トイレのつまり等に対応することができない場合が多く、出動要請の機会が増加する場合がある。また転入数-転出数がプラスに多いほど、人口が増加しており、これに応じて被害も高くなることが考えられる。このような参照用人口推計データは、各地域単位でデータベース3内にて管理されている。
このような家庭環境も被害に影響を及ぼすことから、参照用気象データと組み合わせ、連関度を通じて被害を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図5の例では、入力データとして例えば参照用気象データP01~P03、参照用人口推計データP18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用気象データに対して、参照用人口推計データが組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、被害が表示されている。
参照用気象データと参照用人口推計データとの各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、被害に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用気象データと参照用人口推計データがこの連関度を介して左側に配列し、被害が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用気象データと参照用人口推計データに対して、被害と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用気象データと参照用人口推計データが、いかなる被害に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用気象データと参照用人口推計データから最も確からしい被害を選択する上での的確性を示すものである。
探索装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用気象データと、参照用気象データを取得する際に得た参照用人口推計データ、並びにその場合の被害が何れが当てはまるケースが多いか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用気象データP01で、参照用人口推計データP20である場合に、その被害を過去のデータから分析する。被害Aの事例が多い場合には、この被害がAにつながる連関度をより高く設定し、被害がBの事例が多く、被害がAの事例が少ない場合には、被害がBにつながる連関度を高くし、被害がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、被害Aと被害Bの出力にリンクしているが、以前の事例から被害Aにつながるw13の連関度を7点に、被害Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用気象データP01に対して参照用人口推計データP18の組み合わせのノードであり、被害Cの連関度がw15、被害Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用気象データP02に対して、参照用人口推計データP19、P21の組み合わせのノードであり、被害Bの連関度がw17、被害Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから被害の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその被害の判別対象の地域を入力することで、その地域における気象データと、人口推計データとを取得する。
このようにして新たに取得した気象データと、人口推計データに基づいて、最適な被害を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した気象データがP02と同一かこれに類似するものである場合であって、人口推計データがP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、被害Cがw19、被害Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い被害Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる被害Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1~w12の例を以下の表2に示す。
Figure 2022033692000003
この入力から伸びている連関度w1~w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1~w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1~w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
図6は、上述した参照用気象データに加え、上述した参照用人口推計データの代わりに参照用地理的情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する被害との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用人口推計データの代わりに説明変数として加えられるこの参照用地理的情報は、その地域におけるあらゆる地理的情報を示すものであり、河川、海の有無や位置、距離、面積、海抜何メートルあるか、また等高線の情報、道路に関する情報、河川に対する建築構造物の相対的位置関係等、の情報である。このような参照用地理的情報は、各地域単位でデータベース3内にて管理されている。
このような地理的情報も浸水被害予測に影響を及ぼす。河川との距離や、同じ河川の近さであっても河川の幅や蛇行等の形状に対する相対的な位置関係に応じて浸水の被害が発生する可能性が高くなる場合があることから、これを参照用気象データと組み合わせ、連関度を通じて被害を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図6の例では、入力データとして例えば参照用気象データP01~P03、参照用地理的情報P18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用気象データに対して、参照用地理的情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、被害が表示されている。
参照用気象データと参照用地理的情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、被害に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用気象データと参照用地理的情報がこの連関度を介して左側に配列し、被害が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用気象データと参照用地理的情報に対して、被害と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用気象データと参照用地理的情報が、いかなる被害に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用気象データと参照用地理的情報から最も確からしい被害を選択する上での的確性を示すものである。
探索装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用気象データと、参照用気象データを取得する際に得た参照用地理的情報、並びにその場合の被害が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用気象データP01で、参照用地理的情報P20である場合に、その被害を過去のデータから分析する。被害Aの事例が多い場合には、この被害がAにつながる連関度をより高く設定し、被害がBの事例が多く、被害がAの事例が少ない場合には、被害がBにつながる連関度を高くし、被害がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、被害Aと被害Bの出力にリンクしているが、以前の事例から被害Aにつながるw13の連関度を7点に、被害Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図6に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用気象データP01に対して参照用地理的情報P18の組み合わせのノードであり、被害Cの連関度がw15、被害Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用気象データP02に対して、参照用地理的情報P19、P21の組み合わせのノードであり、被害Bの連関度がw17、被害Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから被害の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその被害の判別対象の地域を入力することで、その地域における気象データと、地理的情報とを取得する。
このようにして新たに取得した気象データと、地理的情報に基づいて、最適な被害を探索する。かかる場合には、予め取得した図6(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した気象データがP02と同一かこれに類似するものである場合であって、地理的情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、被害Cがw19、被害Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い被害Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる被害Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図7は、上述した参照用気象データに加え、上述した参照用人口推計データの代わりに参照用被害種類情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する被害との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
説明変数として加えられるこの参照用被害種類情報は、その地域におけるあらゆる過去の水回り被害の種類に関する情報を示すものである。この被害の種類としては、トイレのつまり、水漏れ、故障、キッチンや洗面所のつまり、水漏れ、故障、風呂の排水口のつまりやシャワーや蛇口の水漏れ、故障等、の比較的軽度の被害から、床上浸水、床下浸水、1階の高さ○○cmまでの浸水、1階全て浸水、2階床上まで浸水等の重度の被害も含まれる。浸水のような重度の被害の場合、浸水した高さや面積も参照用被害種類情報に含めてもよい。
このような被害種類情報も浸水被害予測に影響を及ぼす。水道管の水漏れが多いのか、或いは床上浸水が多いのかで、予測すべき被害の頻度やレベルも異なる場合があることから、これを参照用気象データと組み合わせ、連関度を通じて被害を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図7の例では、入力データとして例えば参照用気象データP01~P03、参照用被害種類情報P18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用気象データに対して、参照用被害種類情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、被害が表示されている。
参照用気象データと参照用被害種類情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、被害に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用気象データと参照用被害種類情報がこの連関度を介して左側に配列し、被害が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用気象データと参照用被害種類情報に対して、被害と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用気象データと参照用被害種類情報が、いかなる被害に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用気象データと参照用被害種類情報から最も確からしい被害を選択する上での的確性を示すものである。
探索装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用気象データと、参照用気象データを取得する際に得た参照用被害種類情報、並びにその場合の被害が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用気象データP01で、参照用被害種類情報P20である場合に、その被害を過去のデータから分析する。被害Aの事例が多い場合には、この被害がAにつながる連関度をより高く設定し、被害がBの事例が多く、被害がAの事例が少ない場合には、被害がBにつながる連関度を高くし、被害がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、被害Aと被害Bの出力にリンクしているが、以前の事例から被害Aにつながるw13の連関度を7点に、被害Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図7に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用気象データP01に対して参照用被害種類情報P18の組み合わせのノードであり、被害Cの連関度がw15、被害Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用気象データP02に対して、参照用被害種類情報P19、P21の組み合わせのノードであり、被害Bの連関度がw17、被害Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから被害の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその被害の判別対象の地域を入力することで、その地域における気象データと、被害種類情報とを取得する。
このようにして新たに取得した気象データと、被害種類情報に基づいて、最適な被害を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した気象データがP02と同一かこれに類似するものである場合であって、被害種類情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、被害Cがw19、被害Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い被害Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる被害Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図7は、上述した参照用気象データに加え、参照用統計情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する被害との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
説明変数として加えられるこの参照用統計情報は、その地域における建築構造物の種類に関する統計情報である。建築構造物の種類とは、ビル、マンション、戸建て住宅、アパート等といった大分類に加えて、各建築構造物の築年数や建築方法(軽量鉄骨、重量鉄骨、鉄筋コンクリート造、木造等)が統計的に分析されている。これらの各種類や建築方法、築年数の割合が各地域間で比較分析しやすいように統計的に分析されている。このような参照用統計情報は、各地域単位でデータベース3内にて管理されている。
このような統計情報も浸水被害予測に影響を及ぼす。戸建住宅は、洪水が起きると流されてしまうリスクも出てくることから、これを参照用気象データと組み合わせ、連関度を通じて被害を判別することで、判別精度を向上させることができる。
図8の例では、入力データとして例えば参照用気象データP01~P03、参照用統計情報P18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用気象データに対して、参照用統計情報が組み合わさったものが、図8に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、被害が表示されている。
参照用気象データと参照用統計情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、被害に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用気象データと参照用統計情報がこの連関度を介して左側に配列し、被害が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用気象データと参照用統計情報に対して、被害と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用気象データと参照用統計情報が、いかなる被害に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用気象データと参照用統計情報から最も確からしい被害を選択する上での的確性を示すものである。
探索装置2は、このような図8に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用気象データと、参照用気象データを取得する際に得た参照用統計情報、並びにその場合の被害が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図8に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用気象データP01で、参照用統計情報P20である場合に、その被害を過去のデータから分析する。被害Aの事例が多い場合には、この被害がAにつながる連関度をより高く設定し、被害がBの事例が多く、被害がAの事例が少ない場合には、被害がBにつながる連関度を高くし、被害がAにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、被害Aと被害Bの出力にリンクしているが、以前の事例から被害Aにつながるw13の連関度を7点に、被害Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図8に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図8に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用気象データP01に対して参照用統計情報P18の組み合わせのノードであり、被害Cの連関度がw15、被害Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用気象データP02に対して、参照用統計情報P19、P21の組み合わせのノードであり、被害Bの連関度がw17、被害Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから被害の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその被害の判別対象の地域を入力することで、その地域における気象データと、統計情報とを取得する。
このようにして新たに取得した気象データと、統計情報に基づいて、最適な被害を探索する。かかる場合には、予め取得した図8(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した気象データがP02と同一かこれに類似するものである場合であって、統計情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、被害Cがw19、被害Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い被害Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる被害Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また本発明では、上述した参照用気象データに加え、上述した参照用人口推計データの代わりに各地域における水回り被害対応に対して出動した業者の参照用売上データとの組み合わせと、当該組み合わせに対する浸水の被害との3段階以上の連関度を設定してもよい。ここでいう参照用売上データは、各地域における水回り被害対応に対して出動した業者の売上データ等である。水回り被害対応に対して出勤した業者は、各地域毎に売上を管理している場合が多い。個々でいう地域の単位は、地方、県、市区町村、更には、町、番地、号、更にはビルやマンション単位まで詳細に分類されていても良い。売上は、年単位、月単位、週単位、日単位等で管理されている。このような業者の地域単位での参照用売上データを先ずは学習用データのために取得する。またこの参照用売上データは、年単位、月単位、週単位、日単位等、ある期間の平均値や標準偏差で表されてもよいし、変動傾向、変動推移のデータで表されていてもよい。
参照用気象データに加え、このような参照用売上データとを含む組み合わせと被害との3段階以上の連関度を設定しておくことで、上記図5~図8と同様に、被害を推定するケースにおいて、実際に被害を推定したい地域の水回り被害対応に対して出動した業者の売上データの入力を受け付ける。そして参照用売上データとを含む組み合わせと被害との3段階以上の連関度を利用し、入力された売上データに応じた参照用売上データに基づき、新たに被害を判別する。
連関度を通じて求められる被害は、以下に説明する推定補助情報に基づいて修正されるものであってもよい。この推定補助情報としては、各地域における人口推計データ、上記各地域における地理的情報、上記各地域における浸水被害の種類に関する被害種類情報、上記各地域における建築構造物の種類に関する統計情報、上記各地域における水回り被害対応に対して出動した業者の売上データの何れか1以上で構成される。
例えば、図9に示すように、参照用推定補助情報P22~P24と出力解としての被害の修正についてルール化しておくことにより、実際に入力された推定補助情報と同一又は類似の参照用推定補助情報に基づき、そのルールに沿って出力解(被害)を調整する。このとき、実際に出力解(被害)を調整する場合に加え、連関度そのものを調整するようにしてもよい。
例えば、参照用推定補助情報として参照用地理的情報が適用される場合において、参照用推定補助情報P22が「河川から○○m」であるものとしたとき、浸水の可能性を10%上げることをルール化しておくものとする(例えば浸水の可能性が60%であるときにこれを70%に上げる)。このようなルールの下で、推定補助情報(地理的情報)が「河川から○○m」であるとき、これに対応する参照用推定補助情報P22における予め作ったルールに基づき、参照用画像情報により得られた出力(浸水の可能性)を10%上げて判定するものとする。
この推定補助情報は、出力(被害)との間で連関度は形成しないものの、気象データとの間で連関度を介して探索された出力(被害)を修正するために利用される。このとき、どのように出力解を修正するかについては、予め参照用推定補助情報との出力(被害)への調整との間でルール化しておき、実際に取得した推定補助情報に対応する(同一又は類似の)参照用推定補助情報との間で定めた出力(被害)への調整ルールに沿って調整を行う。言い換えれば、推定補助情報が入力されたときに、これに基づいて出力(被害)の調整がなされるものであればいかなる形態であってもよい。参照用推定補助情報との出力(被害)への調整との間でルール化は、例えば被害種類情報として、戸建住宅が多い場合には、これに応じて浸水被害のレベルを高く調整するようにしてもよいし、浸水被害のレベルの高い探索解につながる連関度を上げるように調整するようにしてもよい。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に被害の判別・探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
なお、上述した連関度では、参照用気象データに加え、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データの何れかとの組み合わせで構成されている場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。つまり連関度は、参照用気象データに加え、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データの何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用気象データ又は、これに加えて業者の参照用断り率、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データの何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
いずれの場合も、その連関度の参照情報に合わせたデータの入力がなされ、その連関度を利用して被害を求める。
また本発明は、図10に示すように参照用情報Uと参照用情報Vという2種類以上の情報の組み合わせの連関度に基づいて被害を判別するものである。この参照用情報Uが参照用気象データであり、参照用情報Vが業者の参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報の何れかであるものとする。
このとき、図10に示すように、参照用情報Uについて得られた出力をそのまま入力データとして、参照用情報Vとの組み合わせの中間ノード61を介して出力(被害)と関連付けられていてもよい。例えば、参照用情報U(参照用気象データ)について、図3に示すように出力解を出した後、これをそのまま入力として、他の参照用情報Vとの間での連関度を利用し、出力(被害)を探索するようにしてもよい。
また本発明によれば、出力として被害を出力解として得る代わりに、被害に基づいた警報、アラーム等を始めとする注意喚起情報を発信するようにしてもよい。被害が高いほど、注意喚起情報の注意喚起度合が高くなる様にする。これにより外部に対して生徒が危険な状態にあることに対する注意喚起を効率的に行うことができる。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0~100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい被害、を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい探索解を優先的に表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また参照用気象データを初めとする各参照用情報を取得し、これらに対する被害に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
係る場合には、その参照用気象データを初めとする各参照用情報と実際にあったか否か、またその危険度や兆候の判別結果の事例を収集し、その事例の数に応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。このとき、上述した気象データ、人口推計データ、地理的情報、被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データを取得して、判別を行った際に、これらに基づいて更新を行うようにしてもよい。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
なお、上述した参照用情報以外に下記の参照用情報と、浸水の被害との間で連関度を形成させて学習データを予め作っておくようにしてもよい。
参照用上流情報は、浸水被害を予測する地域よりも河川の上流の状況を示す情報である。この上流の状況とは上流における河川の水かさ、河川の流れの速さ、降雨の状況に加え、上流にダムがあるのであればダムが決壊しているか否か、ダムから水があふれているか否か、ダムの水かさ等が含まれる。解探索時には、新たに上流情報を取得する。上流情報は上述した参照用上流情報と同種の情報である。そして、この取得した上流情報に対応する参照用上流情報に基づいて解探索する。
参照用混雑度情報は、浸水被害を予測する地域における人又は車の混雑度を示す情報である。この混雑度は、例えば、路上に設置されたカメラによる画像解析により求めてもよいし、路上に設置されたセンサにより求めてもよい。解探索時には、新たに混雑度情報を取得する。混雑度情報は上述した参照用混雑度情報と同種の情報である。そして、この取得した混雑度情報に対応する参照用混雑度情報に基づいて解探索する。
参照用車両速度情報は、浸水被害を予測する地域における車両の速度を示す情報である。この車両の速度は、例えば、路上に設置されたカメラによる画像解析により求めてもよいし、路上に設置されたセンサにより求めてもよいし、実際に車両内の速度計を通じて測定した速度を無線通信を通じて受信することで得るようにしてもよい。解探索時には、新たに車両速度情報を取得する。車両速度情報は上述した参照用車両速度と同種の情報である。そして、この取得した車両速度情報に対応する参照用車両速度情報に基づいて解探索する。
更に本発明によれば、探索した浸水の被害に応じて保険を提案するものであってもよい。実際に探索された浸水の被害が軽度であれば、保険条件を緩くし、探索された浸水の被害が重度であれば、保険条件を厳しくする。探索された被害の内容に応じていかなる保険条件を適用すべきかを予め事業者が検討、設計しておき、被害の内容と保険条件とを互いに紐付けて記憶しておく。そして、探索された被害に対して、これに紐付けられた保険条件を提案する。これにより河川の氾濫や大雨、台風に伴う浸水の被害に応じた建築構造物の保険条件を高精度に探索可能となる。
保険条件は、保険に入るための条件、保険が適用され、補償金等が給付される条件の全てを含む概念である。例えば、家屋の建て直し費用全額が出る保険の場合、家屋が1階が全て浸水した場合であり、かつ建物の全壊と同様と専門家に判断されたことが条件になっている場合等である。
つまり、この参照用気象データと、保険条件のデータセットを通じて、参照用気象データにおいて生じた様々な気象に応じ、いかなる保険条件が適用されたかが分かる。保険条件については、それぞれ顧客毎に設定された浸水保険や災害保険の条件を保険会社等に記憶されているデータベースから読み出して利用するようにしてもよい。つまり、過去の気象に関する参照用気象データと、その気象に応じて浸水の被害を被った設定された保険条件のデータセットを集めておくことにより、過去においていかなる気象データの場合に、いかなる保険条件が設定されたかを知ることが可能となる。
なお、参照用気象データと、保険条件のデータセットは、各地域における気象データと、実際に発生した浸水の被害に応じて業者側、或いはユーザ側が学習データを作ってもよいし、実際に学習データを通じた学習をさせるのではなく、単に連関度を作りこんでもよい。つまり、各気象データに対して、各地域において、浸水の被害の発生が起きたか、被害がどの被害レベルか(床下浸水、床上浸水、更には1階が全て浸水、家屋が流される等)の類型に分け、これに応じた保険条件を設定してもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図11に示すように、基調となる参照用情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた浸水の被害との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、例えば、参照用気象データ、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データ、参照用上流情報、参照用混雑度情報、参照用車両速度情報等、上述したいかなる参照用情報も適用可能である。
これらの場合も同様に、学習用データとして用いられた参照用情報に応じた情報が入力された場合に、上述した方法に基づいて解探索が行われることとなる。
連関度を通じて求められる探索解は、更に、他の参照用情報に基づいて修正され、或いは重み付けを変化させるようにしてもよい。
ここでいう他の参照用情報とは、上述した参照用情報の何れかを基調となる参照用情報とした場合、当該基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報に該当する。
例えば、他の参照用情報の一つとして、ある参照用地理的情報P14において、以前において浸水の被害としてBが判別される経緯が多かったものとする。このような参照用地理的情報P14に応じた地理的情報を新たに取得したとき、浸水の被害としての探索解Bに対して、重み付けを上げる処理を行い、換言すれば浸水の被害としての探索解Bにつながるようにする処理を行うように予め設定しておく。
例えば、他の参照用情報Gが、より浸水の被害としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、参照用情報Fが、より浸水の被害としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、浸水の被害としての探索解Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、浸水の被害としての探索解Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、浸水の被害につながる連関度そのものを、この参照用情報F~Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、浸水の被害を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して参照用情報F~Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F~Hに基づいてどのように探索解としての浸水の被害にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する浸水の被害につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該浸水の被害をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、図12に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、浸水の被害との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、上述したいかなる参照用情報(参照用気象データ、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データ、参照用上流情報、参照用混雑度情報、参照用車両速度情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用混雑度情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外のいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、浸水の被害を推定することができる。このとき、上述した図11に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、浸水の被害を修正するようにしてもよい。
図13、14に示すように、基調となる参照用情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を利用し、解探索を行うようにしてもよい。
参照用情報のみから、浸水の被害を判別する。例えば図13、14に示すように、過去において取得した参照用情報(参照用気象データ、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データ、参照用上流情報、参照用混雑度情報、参照用車両速度情報等)と、その過去において実際に判別した浸水の被害との3段階以上の連関度を利用する。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに浸水の被害を判別する際において、上述した学習済みデータを利用することとなる。かかる場合には、参照用情報(参照用気象データ、参照用人口推計データ、参照用地理的情報、参照用被害種類情報、建築構造物の種類に関する参照用統計情報、参照用売上データ、参照用上流情報、参照用混雑度情報、参照用車両速度情報等)に応じた情報を新たに取得する。
このようにして新たに取得した情報に基づいて、浸水の被害を判別する。かかる場合には、予め取得した図13、14に示す連関度を参照する。具体的な浸水の被害の推定方法は、上述と同様であるため以下での説明を省略する。
1 浸水被害予測システム
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 判別部
28 記憶部
61 ノード

Claims (9)

  1. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域の人口推計データを取得する情報取得ステップと、
    各地域における参照用人口推計データと、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した人口推計データに対応する参照用人口推計データとの間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  2. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域の地理的情報を取得する情報取得ステップと、
    各地域における各地域における参照用地理的情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した地理的情報に対応する参照用地理的情報との間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  3. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域の建築構造物の種類に関する統計情報を取得する情報取得ステップと、
    各地域における建築構造物の種類に関する参照用統計情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した統計情報に対応する参照用統計情報との間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  4. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域における水回り被害対応に対して出動した業者の売上データを取得する情報取得ステップと、
    各地域における水回り被害対応に対して出動した業者の参照用売上データと、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した売上データに対応する参照用売上データとの間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  5. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域よりも河川の上流の状況を示す上流情報を取得する情報取得ステップと、
    予測する地域よりも河川の上流の状況を示す参照用上流情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した上流情報に対応する参照用上流情報との間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  6. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域における人又は車の混雑度を示す混雑度情報を取得する情報取得ステップと、
    過去の人又は車の混雑度を示す参照用混雑度情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した混雑度情報に対応する参照用混雑度情報との間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  7. 建築構造物における浸水の被害を地域単位で予測する浸水被害予測プログラムにおいて、
    予測する地域における車両の速度を示す車両速度情報を取得する情報取得ステップと、
    過去の車両の速度を示す参照用車両速度情報と、浸水の被害との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した車両速度情報に対応する参照用車両速度情報との間でより高い連関度が設定されている浸水の被害を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする浸水被害予測プログラム。
  8. 上記探索ステップでは、上記浸水の被害としての浸水の高さとの3段階以上の連関度を参照することにより、浸水の高さを探索すること
    を特徴とする請求項1~7のうち何れか1項記載の浸水被害予測プログラム。
  9. 上記連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されること
    を特徴とする請求項1~8のうち何れか1項記載の浸水被害予測プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118013637A (zh) * 2024-04-08 2024-05-10 华南理工大学 一种面向水灾害的韧性城市设计方案决策方法

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