JP2022030810A - 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法 - Google Patents

投影光学系、露光装置及び物品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022030810A
JP2022030810A JP2020135068A JP2020135068A JP2022030810A JP 2022030810 A JP2022030810 A JP 2022030810A JP 2020135068 A JP2020135068 A JP 2020135068A JP 2020135068 A JP2020135068 A JP 2020135068A JP 2022030810 A JP2022030810 A JP 2022030810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
concave mirror
luminous flux
optical system
effective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020135068A
Other languages
English (en)
Inventor
道生 河野
Michio Kono
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2020135068A priority Critical patent/JP2022030810A/ja
Publication of JP2022030810A publication Critical patent/JP2022030810A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】光学系の光学性能を維持しながら小型化を実現するのに有利な技術を提供する。【解決手段】凹面鏡と、凸面鏡とを有する投影光学系であって、物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記凹面鏡、前記凸面鏡、前記凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記凹面鏡及び前記凸面鏡が配置され、前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、前記重畳領域の鉛直方向の最大距離をDLとし、前記円弧状領域の1つの物点からの光束が前記凹面鏡に入射する有効光束の直径をφとすると、DL<φ/2を満たすことを特徴とする投影光学系を提供する。【選択図】図11

Description

本発明は、投影光学系、露光装置及び物品の製造方法に関する。
露光装置は、半導体デバイスや液晶表示素子などの製造工程であるリソグラフィ工程に用いられ、原版(マスク又はレチクル)のパターンを、投影光学系を介して、感光性の基板(表面にレジスト層が形成されたウエハやガラスプレートなど)に転写する。このような露光装置に関する技術として、近年、光軸外の輪帯状良像域(円弧状領域)を用いて、原版のパターンを基板上に等倍で結像する投影光学系が提案されている(特許文献1及び2参照)。
特開2019-28352号公報 特開2017-211493号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示されているような光学系では、物体面(マスク面)上の1点から発した光束は、凹面鏡で2回反射されることになるが、光学系の光学性能を調整可能にするために凹面鏡を可変鏡とする場合、以下に説明する課題が生じる。
例えば、良像域を形成する円弧半径が小さいと、円弧両端部(左右)から発した光束が凹面鏡で2回反射することで凹面鏡上に形成する2つの有効光束領域(上下)が、円弧周辺部で重畳するため、円弧両端部での可変鏡の面形状補正が困難となる。これは、円弧周辺部に設けられた面形状補正点には、円弧両端部(左右)から光束が同時に入射するため、両端での補正目標が相反する場合、面形状補正が不能となるからである。一方、良像域を形成する円弧半径が大きいと、2つの有効光束領域(上下)が分離するため、円弧両端部での可変鏡の面形状補正が可能となる。但し、この場合、凹面鏡が肥大化するため、凹面鏡の支持精度や振動が像性能に与える影響が、深刻化してしまう。従って、可変鏡の面形状補正精度を維持し、且つ、凹面鏡の小型化(小径化)を実現することが必要となる。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、光学系の光学性能を維持しながら小型化を実現するのに有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての投影光学系は、凹面鏡と、凸面鏡とを有する投影光学系であって、物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記凹面鏡、前記凸面鏡、前記凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記凹面鏡及び前記凸面鏡が配置され、前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、前記重畳領域の鉛直方向の最大距離をDLとし、前記円弧状領域の1つの物点からの光束が前記凹面鏡に入射する有効光束の直径をφとすると、DL<φ/2を満たすことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、光学系の光学性能を維持しながら小型化を実現するのに有利な技術を提供することができる。
本発明の第1実施例における投影光学系の光路図である。 投影光学系に含まれる凹面鏡の面形状を補正するアクチュエータの配置例を示す図である。 マスク面上の輪帯状露光領域を示す図である。 投影光学系に含まれる凹面鏡上の有効光束領域を模式的に示す図である。 投影光学系に含まれる凹面鏡上の有効光束領域と補正点との位置関係を示す図である。 図1に示す凹面鏡における有効光束領域を示す光学トレース図である。 図1に示す凹面鏡における有効光束領域を模式的に示す図である。 図1に示す凹面鏡における有効光束領域と補正点との位置関係を示す図である。 本発明の第2実施例における投影光学系の光路図である。 図9に示す凹面鏡における有効光束領域を示す光学トレース図である。 図9に示す凹面鏡における有効光束領域を模式的に示す図である。 図9に示す凹面鏡における有効光束領域と補正点との位置関係を示す図である。 本発明の第3実施例における投影光学系の光路図である。 図13に示す第1凹面鏡における有効光束領域を示す光学トレース図である。 図13に示す第1凹面鏡における有効光束領域と補正点との位置関係を示す図である。 本発明の一側面としての露光装置の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
まず、光軸外の輪帯状良像域を用いて、マスクやレチクルなどの原版のパターンを基板上に等倍で結像する投影光学系に関する従来技術において、かかる投影光学系に含まれる凹面鏡を可変鏡とする場合に生じる課題について詳細に説明する。
図2は、特許文献1(特開2019-28352号公報)に開示されている投影光学系に含まれる凹面鏡を可変鏡とする場合において、凹面鏡(可変鏡)の面形状を補正するアクチュエータの配置例を示す図である。アクチュエータは、例えば、一対のアクチュエータ要素ac1及びac2で構成される。図2を参照するに、アクチュエータ要素ac1(例えば、磁石)とアクチュエータ要素ac2(例えば、コイル)とで構成(規定)される調整点Acが、凹面鏡の裏面側に、光軸断面内で、円周方向と径方向(動径が延びる方向)に複数配置されている。図2では、調整点Ac(アクチュエータ)は、光軸に対して点対称に配置され、特許文献2(特開2017-211493号公報)に開示されているように、光学収差や面変位量に基づく補正指令値に従って駆動される。これにより、凹面鏡(の反射面)の面形状が補正される(変形する)。
このように、凹面鏡(可変鏡)の裏面におけるアクチュエータによる力の作用点を調整点Acとし、調整点Acを、凹面鏡に規定される光軸と平行な方向に沿って、凹面鏡(裏面と反対側の反射面)に投影して得られる点を補正点と定義する。なお、ここでいう「点」とは、面積を有していない仮想上の点を意味する。
次に、凹面鏡に入射する光束の広がりと補正点(調整点Ac)との位置関係について説明する。図3は、マスク面上の輪帯状露光領域(物体面における光軸外の円弧状領域)を示す図である。特許文献1及び2に開示されている投影光学系の上段には、照明光学系(不図示)が設けられ、かかる照明光学系は、円弧状のスリット(露光スリット)を含む。このようなスリットを介して、照明光学系は、投影光学系が有する光軸外の円弧状領域のみを選択的に照明して、図3に示すように、X方向に露光幅Wを有し、Z方向にスリット幅Swを有する照明領域(円弧状領域)を形成する。図3において、Rは、円弧状領域を形成する最外円弧(外側円弧)AC1の半径を示し、最外円弧AC1の中心は、投影光学系の光軸oに一致する。また、最外円弧AC1を-Z方向(走査方向)にスリット幅Swだけずらした位置に最内円弧(内側円弧)AC2が存在する。このように、円弧状領域は、最内円弧AC2と、光軸oに対して内側円弧AC2よりも外側に位置する外側円弧AC1と、を含む。
このような円弧状領域を形成することによって、マスクと基板とを走査しながら基板を露光する際(走査露光時)に、露光幅全域(X方向)にわたって均一な積算露光量を得ることが可能となる。なお、均一な積算露光量を得る目的においては、最内円弧AC2の中心を投影光学系の光軸oに一致させ、最内円弧AC2を+Z方向にスリット幅Swだけずらした位置に最外円弧AC1を形成してもよい。図3において、点C1は、Z軸上で円弧(最外円弧AC1)の最高点を示し、点C2は、Z軸上で円弧(最内円弧AC2)の最低点を示している。また、点R1及びL1は、円弧状領域内で、Z軸からX方向に最も離れた左右の円弧最上点を示し、点R2及びL2は、円弧状領域内で、Z軸からX方向に最も離れた左右の円弧最低点を示している。
図4は、投影光学系に含まれる凹面鏡上の有効光束領域を模式的に示す図である。厳密には、図4は、投影光学系の光軸に垂直で凹面鏡の光軸を通る面に光束を投影した図である。図4において、二点鎖線で囲まれた領域は、凹面鏡で1回目に反射する際の有効光束領域EA1であり、破線で囲まれた領域は、凹面鏡で2回目に反射する際の有効光束領域EA2である。図4を参照するに、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(R2を中心とするφr)と、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(L22を中心とするφl2)とが重畳している。ここで、点R2は、内側円弧AC2の一端に位置する物点であり、点L2は、内側円弧AC2の他端に位置する物点である。同様に、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(L2を中心とするφl)と、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(R22を中心とするφr2)とが重畳している。
図5は、投影光学系に含まれる凹面鏡上の有効光束領域と補正点(調整点Ac)との位置関係を示す図であって、図2と図4とを重ね合わせた図である。図5を参照するに、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(φr)と、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φl2)とが重畳する重畳領域に、複数の補正点が存在している。同様に、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(φl)と、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φr2)とが重畳する重畳領域に、複数の補正点が存在している。従って、円弧両端部でのフォーカスやディストーションに対する補正目標が相反する場合、円弧左端部と円弧右端部のそれぞれに対して(独立して)十分な面形状の補正を行うことができない。
そこで、本実施形態では、光学系、特に、凹面鏡を可変鏡とする投影光学系において、光学性能(可変鏡の面形状補正精度)を維持しながら小型化(小径化)を実現するのに有利な技術を提供する。具体的には、凹面鏡に形成される上下の有効光束領域が、最小限重畳する量、或いは、乖離する量を設計的に規定する。
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例における投影光学系1の光路図である。図1において、物体面IM(マスク面)における点C1、C2、R2及びL2は、図3に示す点C1、C2、R2及びL2と同じである。点C1、C2、R2及びL2から発した光束は、物体面IMの直下、具体的には、物体面IMと凹面鏡Moとの間に配置された光学部材G1(第1光学部材)を通過し、平面反射鏡T1の作用で光路を直角に曲げられ、凹面鏡Moに入射する。凹面鏡Moで反射された光束は、光軸O-O’の近傍に配置された光学部材G2を通過して凸面鏡Mtに入射する。凸面鏡Mtは、投影光学系1の絞り面に位置する。凸面鏡Mtで反射された光束は、再度、光学部材G2を通過して凹面鏡Moに入射する。凹面鏡Moで反射された光束は、平面反射鏡T2の作用で光路を直角に曲げられ、像面P(基板面)の直上、具体的には、凹面鏡Moと像面Pとの間に配置された光学部材G3(第2光学部材)を通過して像面Pに結像する。
このように、投影光学系1においては、物体面IMにおける光軸外の円弧状領域からの光が、凹面鏡Mo、凸面鏡Mt、凹面鏡Moの順に反射して像面Pに等倍で結像するように、凹面鏡Mo及び凸面鏡Mtが配置されている。また、光学部材G1及びG2は、それぞれ、屈折力を有する屈折光学部材であって、例えば、非球面形状を有するレンズを含む。
図1には、物体面IMにおける点R2及びL2からの光束のうち、凹面鏡Moにおいて光軸O-O’に最も近い点と、光軸O-O’との距離Dが示されている。なお、投影光学系1は等倍系であるため、投影光学系1の絞り面に位置する凸面鏡Mtに対して、光学系や光路が上下対称となる。従って、光軸O-O’からの距離は、上下とも、距離Dに等しい。
本実施例における投影光学系1において、結像倍率は等倍であり、開口数(NA)は0.135であり、露光幅は820mmである。また、円弧半径は600mmであり、スリット幅は60mmである。露光波長としては、300nmから365nmの帯域のDUV(深紫外)光を用い、これらに対して収差補正を行う。これらを実現するための各光学部材の曲率半径、間隔、硝子部材の光学屈折率、及び、対応する光学部材の参照符号を以下の表1に示す。なお、光学部材の幾つかは非球面で構成されており、非球面形状を定義する式は、以下の式(1)で与えられる。式(1)における各係数の例を以下の表2に示す。
Z=rh/(1+(1-(1+k)r1/2)+Ah+Bh+Ch+Dh10+Eh12+Fh14+Gh16+Hh18+Jh20 ・・・(1)
ここで、rは、表1における1/Rである。
Figure 2022030810000002
Figure 2022030810000003
ここで、図6、図7及び図8を用いて、本発明の原理について説明する。図6は、本実施例の投影光学系1において、凹面鏡Moにおける有効光束領域を示す光学トレース図である。図6を参照するに、図3に示す物体面IMにおける円弧領域内で、X方向に5点、Z方向に3点、計15点から発した結像光束が、凹面鏡Moで円の集合を形成しているのがわかる。図6において、φは、物体面IM(円弧状領域)の1つの物点から光束の凹面鏡Moでの有効光束(有効光束領域)の直径であり、Dは、かかる有効光束の最もX軸に近い点とX軸との間の距離(最小近接距離)である。
図7は、本実施例の投影光学系1において、凹面鏡Moにおける有効光束領域を模式的に示す図である。厳密には、図7は、光軸O-O’に垂直で、凹面鏡Moの光軸を通る面に光束を投影した図である。図1において、平面反射鏡T1で折り曲げられた光束は、凹面鏡Moに入射する。本実施例では、物体面IM及び像面Pにおいて、主光線が概ねテレセントリックとなるように設計されているため、物体面IMにおける各点(C1、C2、R2、L2)から発した結像光束の各主光線は、光軸O-O’に概ね平行に進み、凹面鏡Moに入射する。従って、凹面鏡Moには、図3に示す円弧状領域がそのまま投影され、且つ、結像光束の広がりが加算されて、光束有効領域が決定される。図7において、一点鎖線の円弧状領域は、図3に示す物体面IMにおける円弧状領域に等しく、rは、各点で広がった光束の半径を示している。具体的には、rは、物体面IMから凹面鏡Moに至る光学距離と結像光束の開口数(NA)との積に概ね等しい。図7において、円弧のそり量Anは、以下の式(2)で定義される。
An=R-√(R×R-(W/2)×(W/2)) ・・・(2)
従って、凹面鏡Moにおける有効光束領域は、図7に二点鎖線で示されているが、そのZ方向への広がり幅は、これまでに定義した数値を用いて、Sw+2r+Anで表される。また、有効光束領域のX方向への広がり幅は、W+2rで表される。
本実施例では、有効光束領域内において、X軸に最も近い点M及びHに着目し、点M及びHのそれぞれとX軸との間の距離Dを規定する。点M及びHは、図3において、物体面IMにおける点R2及びL2から発した光束のうち、最も光軸に近い点である。ここで、光軸oに対して上半円内の円群は、物体面IMから発して凹面鏡Moで1回目に反射される光束群、即ち、有効光束領域EA1である。また、光軸oに対して下半円内の円群は、物体面IMから発して凹面鏡Moで2回目に反射される光束群、即ち、有効光束領域EA2である。本実施例では、投影光学系1は等倍系であるため、有効光束領域EA1と有効光束領域EA2とは、光軸oに対して、点対称な配置になっている。なお、図7には、図1に示す距離Dも図示されている。
図6に示す円の集合領域は、図7に示す二点鎖線で囲まれた領域(有効光束領域EA1及びEA2)に対応している。また、図6及び図7では、距離Dが正の数として示されており、上下の光束が十分に乖離した状態であることがわかる。本実施例において、凹面鏡Moにおける1点あたりの有効光束の直径(φ=2r)は、645mmであり、距離Dは、+57mmである。
図8は、本実施例における有効光束領域と補正点(調整点Ac)との位置関係を示す図であって、図2と図7とを重ね合わせた図である。図8を参照するに、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡Moで1回目に反射する光束(φr)と、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φl2)とが乖離している。換言すれば、点R2からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第1有効光束領域(φr)と、点L2からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第2有効光束領域(φl2)とが乖離している。同様に、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(φl)と、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φr2)とが乖離している。換言すれば、点L2からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第1有効光束領域(φl)と、点R2からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第2有効光束領域(φr2)とが乖離している。また、本実施例では、各光束内、即ち、第1有効光束領域及び第2有効光束領域のそれぞれにおいて、円周方向や径方向に、16点の補正点が存在している。従って、円弧両端部でのフォーカスやディストーションに対する補正目標が相反する場合でも、円弧左端部と円弧右端部のそれぞれに対して(独立して)十分な面形状の補正を行うことができる。
一方、距離Dを必要以上に大きくしてしまうと、円弧半径が大きくなるため、凹面鏡Moが肥大化するという問題が発生する。かかる問題を回避するために、本実施例では、凹面鏡Moにおける上下の有効光束領域の円弧両端部での重畳(即ち、第1有効光束領域(φr、φl)と第2有効光束領域(φl2、φr2)との重畳)を許容する。これは、このような重畳領域に存在する補正点の数が、各光束内に存在する補正点の数よりも十分に少なければ、最終的な面形状の補正精度への影響度が小さくなるからである。従って、距離Dには、上限値と下限値とが存在する。本発明者は、距離Dの範囲を鋭意検討し、以下の式(3)に示すように定める。
(-φ×(1/2))<D<(+φ×(1/2)) ・・・(3)
式(3)は、各光束内の中心光線(主光線)が重畳領域に入射しない(入り込まない)ための条件である。主光線を含む光束の半分の情報があれば、光束全体で発生するディストーション、フォーカス、非点収差などの光学性能を概ね推定することが可能であり、それに基づいて、補正目標(補正すべき面形状)を求めることができる。
<第2実施例>
図9は、本発明の第2実施例における投影光学系2の光路図である。投影光学系2の基本的な構成(物体面IMから像面Pまでの光束の経路や光学部材)は、図1に示す投影光学系1と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。但し、投影光学系2は、距離Dが負の数である点で投影光学系1と異なる。
本実施例における投影光学系2において、結像倍率は等倍であり、開口数(NA)は0.135であり、露光幅は820mmである。また、円弧半径は500mmであり、スリット幅は60mmである。露光波長としては、300nmから365nmの帯域のDUV光を用い、これらに対して収差補正を行う。これらを実現するための各光学部材の曲率半径、間隔、硝子部材の光学屈折率、及び、対応する光学部材の参照符号を以下の表3に示す。なお、光学部材の幾つかは非球面で構成されており、非球面形状を定義する式は、式(1)で与えられる。式(1)における各係数の例を以下の表4に示す。
Figure 2022030810000004
Figure 2022030810000005
図10は、本実施例の投影光学系2において、凹面鏡Moにおける有効光束領域を示す光学トレース図であって、図6に対応する。図10を参照するに、円弧周縁部(図3における点R2及びL2)から発した光束は、凹面鏡Moにおいて、X軸よりも下の領域に広がっているため、距離Dが負となる。これは、本実施例では、円弧半径が500mmであり、第1実施例(600mm)よりも小さいからである。本実施例において、凹面鏡Moにおける1点あたりの有効光束の直径(φ=2r)は、648mmであり、距離Dは、-100mmである。
図11は、本実施例の投影光学系2において、凹面鏡Moにおける有効光束領域を模式的に示す図であって、図7に対応する。図11を参照するに、上下の有効光束領域が重畳している重畳領域が存在していることがわかる。
図12は、本実施例における有効光束領域と補正点(調整点Ac)との位置関係を示す図であって、図2と図11とを重ね合わせた図である。図12を参照するに、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡Moで1回目に反射する光束(φr)と、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φl2)とが重畳している。換言すれば、点R2からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第1有効光束領域(φr)と、点L2からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第2有効光束領域(φl2)とが重畳する重畳領域が存在する。同様に、円弧左端部の点L2から発して凹面鏡で1回目に反射する光束(φl)と、円弧右端部の点R2から発して凹面鏡で2回目に反射する光束(φr2)とが重畳している。換言すれば、点L2からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第1有効光束領域(φl)と、点R2からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第2有効光束領域(φr2)とが重畳する重畳領域が存在する。
このような第1有効光束領域と第2有効光束領域との重畳領域には、複数の補正点、本実施例では、3点の補正点が存在する。但し、各光束内、即ち、第1有効光束領域及び第2有効光束領域のそれぞれにおいて、円周方向や径方向に、16点の補正点が存在している。従って、円弧両端部でのフォーカスやディストーションに対する補正目標が相反する場合でも、重畳領域に存在する3点の補正点を補正対象から除外し、残りの12点の補正点で補間などして面形状を補正すれば、十分な補正精度が得られる。具体的には、本発明者は、重畳領域に存在する補正点の数が、各光束内、即ち、第1有効光束領域又は第2有効光束領域に存在する数の50%未満であればよいことを見出した。このような条件を満たすことで、光束全体で発生するディストーション、フォーカス、非点収差などの光学性能を概ね推定することが可能であり、それに基づいて、補正目標(補正すべき面形状)を求めることができる。
更に、凹面鏡Moにおける上下の有効光束領域の重畳の度合い(重畳度)に関して、許容値を以下のように規定する。図3に示すように、実際の走査露光時には、積算露光量を確保するために、スリット幅Swが存在する。上述したように、図3や図11に示す点R2及びL2は、円弧状領域内で、最内円弧AC2(円弧周縁部)の最低点である。図12に示すように、これらの点において、上下の光束が重畳していても、最外円弧AC1の点R1及びL1(最高点)から発した光束に関しては、凹面鏡Moにおいて、上下の光束が乖離し、それらの重畳度が小さくなる傾向にある。露光性能を決定するのは、円弧状領域(スリット)で走査露光された後の走査積分像である。従って、円弧状領域の下部で上下の光束が重畳し、そこでの面形状補正が不十分であっても、円弧状領域の上部において、上下の光束が所定量乖離していれば、像面Pに最終的に形成される走査積分像は、許容可能な良像となる。
具体的には、凹面鏡Moにおける上下の有効光束領域の各重畳領域と補正点との関係が以下の2つの条件を満たせばよい。1つ目の条件は、点R2又はL2からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第1有効光束領域(φr、φl)と、点L2又はR2からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第2有効光束領域(φl2、φr2)との重畳領域に関する。第1有効光束領域(φr、φl)と第2有効光束領域(φl2、φr2)との重畳領域に存在する補正点の数を、第1有効光束領域又は第2有効光束領域に存在する数の70%未満とする。2つ目の条件は、点R1又はL1からの光束が凹面鏡Moに1回目に入射する領域である第3有効光束領域と、点L1又はR1からの光束が凹面鏡Moに2回目に入射する領域である第4有効光束領域との重畳領域に関する。第3有効光束領域と第4有効光束領域との重畳領域に存在する補正点の数を、第3有効光束領域又は第4有効光束領域に存在する数の30%未満とする。これは、走査積分像を形成する光束全体の平均値として50%以上が重畳領域外にあれば、ディストーション、フォーカス、非点収差などの光学性能を概ね推定することが可能であり、それに基づいて、補正目標(補正すべき面形状)を求めることができるからである。
なお、式(3)に関して、第1有効光束領域(φr、φl)と第2有効光束領域(φl2、φr2)との重畳の度合いを許容する範囲は、以下に説明するように規定することもできる。例えば、図11に示すように、第1有効光束領域(φr、φl)と第2有効光束領域(φl2、φr2)との重畳領域の鉛直方向(Z方向(物体面IM及び像面Pに垂直な方向))の最大距離をDLとすると、DL<φ/2を満たせばよい。なお、最大距離DLは、点M及びHのそれぞれとX軸との間の距離Dを用いれば、2Dと表すことができる(即ち、DL=2D)。
<第3実施例>
図13は、本発明の第3実施例における投影光学系3の光路図である。投影光学系3の基本的な構成は、特開2018-63406号公報に開示されているため、ここでの詳細な説明は省略する。図13において、物体面IMにおける点C1、C2、R2及びL2は、図3に示す点C1、C2、R2及びL2と同じである。
投影光学系3において、点C1、C2、R2及びL2から発した光束は、物体面IMの直下に配置された光学部材群Gmを通過し、平面反射鏡T1の作用で光路を直角に曲げられ、第1凹面鏡Mo1に入射する。第1凹面鏡Mo1で反射された光束は、凸面鏡Mo2に入射する。凸面鏡Mo2で反射された光束は、光軸O-O’の近傍に配置された光学部材G2を通過して第2凹面鏡Mo3に入射する。第2凹面鏡Mo3は、投影光学系3の絞り面に位置する。第2凹面鏡Mo3で反射された光束は、再度、光学部材G2を通過して凸面鏡Mo2に入射する。凸面鏡Mo2で反射された光束は、再度、第1凹面鏡Mo1で反射され、平面反射鏡T2の作用で光路を直角に曲げられ、像面Pの直上に配置された光学部材群Gpを通過して像面Pに結像する。
このように、投影光学系3においては、物体面IMにおける光軸外の円弧状領域からの光が、第1凹面鏡Mo1、凸面鏡Mo2、第2凹面鏡Mo、凸面鏡Mo2、第1凹面鏡Mo1の順に反射して像面Pに等倍で結像する。また、光学部材群Gm及びGpは、それぞれ、屈折力を有する屈折光学部材を含み、例えば、非球面形状を有するレンズを含む。
図13には、物体面IMにおける点R2及びL2からの光束のうち、第1凹面鏡Mo1において光軸O-O’に最も近い点と、光軸O-O’との距離Dが示されている。なお、投影光学系3は等倍系であるため、投影光学系3の絞り面に位置する第2凹面鏡Mo3に対して、光学系や光路が上下対称となる。従って、光軸O-O’からの距離は、上下とも、距離Dに等しい。
本実施例における投影光学系3において、結像倍率は等倍であり、開口数(NA)は0.14であり、露光幅は1100mmである。また、円弧半径は605mmであり、スリット幅は50mmである。露光波長としては、300nmから365nmの帯域のDUV光を用い、これらに対して収差補正を行う。
図14は、本実施例の投影光学系3において、第1凹面鏡Mo1における有効光束領域を示す光学トレース図である。図14を参照するに、図3に示す物体面IMにおける円弧領域内で、X方向に5点、Z方向に3点、計15点から発した結像光束が、第1凹面鏡Mo1の上下のそれぞれで、円の集合を形成しているのがわかる。また、距離Dが正の数として示されており、上下の光束が十分に乖離した状態であることがわかる。本実施例において、第1凹面鏡Mo1における1点あたりの有効光束の直径(φ=2r)は、367mmであり、距離Dは、+20mmである。
図15は、本実施例において、第1凹面鏡Mo1における有効光束領域と補正点(調整点Ac)との位置関係を示す図である。図15を参照するに、図12と異なる点は、上下の光束の重畳領域に補正点が存在しないことである。光学的には、有効光束が重畳領域を有しているため、第1凹面鏡Mo1は小径化されている。更に、重畳領域に補正点が存在しないため、面形状の補正精度が重畳の影響を実質的に受けないというメリットがある。
<露光装置>
図16は、本発明の一側面としての露光装置100の構成を示す図である。露光装置100は、例えば、デバイスの製造工程(リソグラフィ工程)に用いられ、基板上にパターンを形成するリソグラフィ装置である。露光装置100は、マスクMKを介して基板Sを露光し、本実施形態では、マスクMKと基板Sとを走査しながら基板Sを露光(走査露光)して、マスクMKのパターンを基板上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(スキャナー)である。但し、露光装置100は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式を採用することも可能である。
露光装置100は、図16に示すように、照明光学系101と、マスクステージ102と、投影光学系1と、基板ステージ104とを有する。
照明光学系101は、光源(不図示)からの光(光束)を用いて、投影光学系1の物体面に配置されているマスクMKを照明する。光源は、例えば、i線(波長365nm)などの光を発する超高圧水銀ランプを含む。但し、光源は、限定されるものではなく、248nmの波長の光を発するKrFエキシマレーザ、193nmの波長の光を発するArFエキシマレーザ、又は、157nmの波長の光を発するFレーザであってもよい。
マスクMKには、基板Sに転写すべきパターン(例えば、回路パターン)が形成されている。マスクMKは、照明光学系101からの光を透過する材料、例えば、石英ガラスを母材として構成されている。マスクステージ102は、例えば、マスクMKを保持(吸着)するチャックと、かかるチャックを支持して移動するステージ部とを含む。
投影光学系1は、照明光学系101によって照明されたマスクMKのパターンを基板Sに投影する。投影光学系1に含まれる凹面鏡Moには、凹面鏡Moの裏面に力を加えて凹面鏡Moの形状を調整する複数の調整部109が設けられている。調整部109は、ボイスコイルモータなどのアクチュエータなどで構成され、図2に示すように、凹面鏡Moの裏面に複数の調整点Acが配置されるように、円周方向及び径方向に複数配置されている。図16では、投影光学系1を有する露光装置100の構成を示しているが、露光装置100は、投影光学系1の代わりに、投影光学系2又は3を有していてもよい。このように、露光装置100には、マスクMKのパターンを基板Sに投影する投影光学系として、上述した各実施例における投影光学系1、2及び3を適用することができる。
基板Sは、マスクMKのパターンが転写される基板であって、表面にレジスト(感光性材料)を有する。基板ステージ104は、基板Sを保持(吸着)する基チャックと、かかるチャックを支持して移動するステージ部とを含む。
露光において、マスクステージ102に保持されたマスクMK及び基板ステージ104に保持された基板Sのそれぞれは、矢印方向に同期走査される。これにより、マスクMKのパターンが基板Sに転写される。
本実施形態における物品の製造方法は、例えば、デバイス(半導体素子、磁気記憶媒体、液晶表示素子など)などの物品を製造するのに好適である。かかる製造方法は、露光装置100を用いて、感光剤が塗布された基板を露光する工程と、露光された基板を現像する工程を含む。また、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージングなど)を含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性及び生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1、2、3:投影光学系 IM:物体面 P:像面 Mo:凹面鏡 Mt:凸面鏡 T1、T2:平面反射鏡 G1、G2、G3:光学部材

Claims (13)

  1. 凹面鏡と、凸面鏡とを有する投影光学系であって、
    物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記凹面鏡、前記凸面鏡、前記凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記凹面鏡及び前記凸面鏡が配置され、
    前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、
    前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記重畳領域の鉛直方向の最大距離をDLとし、前記円弧状領域の1つの物点からの光束が前記凹面鏡に入射する有効光束の直径をφとすると、
    DL<φ/2
    を満たすことを特徴とする投影光学系。
  2. 凹面鏡と、凸面鏡とを有する投影光学系であって、
    前記凹面鏡の裏面に力を加えて前記凹面鏡の形状を調整する複数の調整部を有し、
    物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記凹面鏡、前記凸面鏡、前記凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記凹面鏡及び前記凸面鏡が配置され、
    前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、
    前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記凹面鏡の裏面における前記複数の調整部による力の作用点を前記凹面鏡の光軸と平行な方向に投影した点を補正点とすると、前記第1有効光束領域と前記第2有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第1有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第2有効光束領域に存在する前記補正点の数の50%未満であることを特徴とする投影光学系。
  3. 前記第1有効光束領域と前記第2有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第1有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第2有効光束領域に存在する前記補正点の数の70%未満であり、
    前記外側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に1回目に入射する領域である第3有効光束領域と、前記外側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記凹面鏡に2回目に入射する領域である第4有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記第3有効光束領域と前記第4有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第3有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第4有効光束領域に存在する前記補正点の数の30%未満であることを特徴とする請求項2に記載の投影光学系。
  4. 前記物体面と前記凹面鏡との間に配置され、屈折力を有する第1光学部材と、
    前記凹面鏡と前記像面との間に配置され、屈折力を有する第2光学部材と、
    を更に有し、
    前記第1光学部材及び前記第2光学部材のそれぞれは、非球面形状を有するレンズを含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の投影光学系。
  5. 第1凹面鏡と、凸面鏡と、第2凹面鏡を有する投影光学系であって、
    物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記第1凹面鏡、前記凸面鏡、前記第2凹面鏡、前記凸面鏡、前記第1凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記第1凹面鏡、凸面鏡及び前記第2凹面鏡が配置され、
    前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、
    前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記重畳領域の鉛直方向の最大距離をDLとし、前記円弧状領域の1つの物点からの光束が前記第1凹面鏡に入射する有効光束の直径をφとすると、
    DL<φ/2
    を満たすことを特徴とする投影光学系。
  6. 第1凹面鏡と、凸面鏡と、第2凹面鏡を有する投影光学系であって、
    前記第1凹面鏡の裏面に力を加えて前記第1凹面鏡の形状を調整する複数の調整部を有し、
    物体面における光軸外の円弧状領域からの光が、前記第1凹面鏡、前記凸面鏡、前記第2凹面鏡、前記凸面鏡、前記第1凹面鏡の順に反射して像面に等倍で結像するように、前記第1凹面鏡、凸面鏡及び前記第2凹面鏡が配置され、
    前記円弧状領域は、内側円弧と、前記投影光学系の光軸に対して前記内側円弧よりも外側に位置する外側円弧と、を含み、
    前記内側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に1回目に入射する領域である第1有効光束領域と、前記内側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に2回目に入射する領域である第2有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記第1凹面鏡の裏面における前記複数の調整部による力の作用点を前記第1凹面鏡の光軸と平行な方向に投影した点を補正点とすると、前記第1有効光束領域と前記第2有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第1有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第2有効光束領域に存在する前記補正点の数の50%未満であることを特徴とする投影光学系。
  7. 前記第1有効光束領域と前記第2有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第1有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第2有効光束領域に存在する前記補正点の数の70%未満であり、
    前記外側円弧の一端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に1回目に入射する領域である第3有効光束領域と、前記外側円弧の他端に位置する物点からの光束が前記第1凹面鏡に2回目に入射する領域である第4有効光束領域とが重畳する重畳領域が存在し、
    前記第3有効光束領域と前記第4有効光束領域との重畳領域に存在する前記補正点の数は、前記第3有効光束領域に存在する前記補正点の数、又は、前記第4有効光束領域に存在する前記補正点の数の30%未満であることを特徴とする請求項6に記載の投影光学系。
  8. 前記物体面と前記第1凹面鏡との間に配置され、屈折力を有する第1光学部材と、
    前記第1凹面鏡と前記像面との間に配置され、屈折力を有する第2光学部材と、
    を更に有し、
    前記第1光学部材及び前記第2光学部材のそれぞれは、非球面形状を有するレンズを含むことを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の投影光学系。
  9. 前記第1有効光束領域と前記第2有効光束領域との重畳領域には、前記補正点が存在しないことを特徴とする請求項2、3、6及び7のうちいずれか1項に記載の投影光学系。
  10. 前記第3有効光束領域と前記第4有効光束領域との重畳領域には、前記補正点が存在しないことを特徴とする請求項3又は7に記載の投影光学系。
  11. 光源からの光でマスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンを基板に投影する請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の投影光学系と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  12. 前記マスクと前記基板とを走査しながら前記基板を露光することを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
  13. 請求項11又は12に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光した前記基板を現像する工程と、
    現像した前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
JP2020135068A 2020-08-07 2020-08-07 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法 Pending JP2022030810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020135068A JP2022030810A (ja) 2020-08-07 2020-08-07 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020135068A JP2022030810A (ja) 2020-08-07 2020-08-07 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022030810A true JP2022030810A (ja) 2022-02-18

Family

ID=80324270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020135068A Pending JP2022030810A (ja) 2020-08-07 2020-08-07 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022030810A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3938040B2 (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
KR102266723B1 (ko) 투영 광학계, 노광 장치 및 물품 제조 방법
KR20040023629A (ko) 투영 광학계 및 상기 투영 광학계를 구비한 노광 장치
JP2004252363A (ja) 反射型投影光学系
JP2004252358A (ja) 反射型投影光学系及び露光装置
JP5888585B2 (ja) 反射結像光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
US20030210385A1 (en) Projection optical system, a projection exposure apparatus provided with the same, as well as a device manufacturing method
JP4569157B2 (ja) 反射型投影光学系および該反射型投影光学系を備えた露光装置
TWI825339B (zh) 曝光裝置,及物品的製造方法
JP4957548B2 (ja) 投影光学系、および露光装置
JP2022030810A (ja) 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法
JP5682248B2 (ja) 反射結像光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
JP2005172988A (ja) 投影光学系および該投影光学系を備えた露光装置
JP2005189247A (ja) 投影光学系および該投影光学系を備えた露光装置
JP2005122132A (ja) 反射型投影光学系、当該投影光学系を有する露光装置、並びに、デバイス製造方法
JP2008304711A (ja) 投影光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
CN113917789A (zh) 成像光学***、曝光装置和制品制造方法
JP2019211798A (ja) 投影光学系、露光装置及び物品の製造方法
JP2004252359A (ja) 反射型投影光学系及び当該反射型投影光学系を有する露光装置
JP2021056461A (ja) 投影光学系、走査露光装置および物品製造方法
JP2009162951A (ja) 反射屈折型投影光学系及びそれを有する露光装置
JP2005189248A (ja) 投影光学系および該投影光学系を備えた露光装置
JP2004252360A (ja) 反射型投影光学系及び当該反射型投影光学系を有する露光装置
JP2009258461A (ja) 結像光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
JP2004252361A (ja) 反射型投影光学系

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20210103

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240227

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240304