JP2022030069A - タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)を改善できるタイヤ用ゴム組成物及びタイヤを提供する。【解決手段】イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上であるタイヤ用ゴム組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤに関する。
従来より、氷結路面(氷上路面)でのグリップ性能を改善する手法が種々検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、近年では、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)の更なる改善が求められている。
特開2009-091482号公報
本発明は、前記課題を解決し、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)を改善できるタイヤ用ゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記樹脂が、テルペン系樹脂及び/又はシクロペンタジエン系樹脂を含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.3以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.7以上であることが好ましい。
前記酸化マグネシウムの含有量>酸化亜鉛の含有量であることが好ましく、酸化亜鉛の含有量は0質量部であってもよい。
前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.4以上であることが好ましく、10.0以下であることが好ましい。
前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が2.0以上であることが好ましく、10.0以下であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いたタイヤ部材を有するタイヤに関する。
前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドにおける溝深さが7~15mmであることが好ましい。
前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドのランド比が60~85%であることが好ましい。
前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドが、キャップトレッドとベーストレッドを有し、キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚みが0.25~7.0であることが好ましい。
冬用タイヤ又はオールシーズンタイヤであることが好ましい。
本発明は、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上であるタイヤ用ゴム組成物であるので、優れた氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)が得られる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上である。
上記ゴム組成物で前述の効果が得られる理由は、以下のように推察される。
冬用タイヤの開発では、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)に重きを置いている。氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)を向上させるには氷盤路の凹凸に対してゴムを追従させることで密着をさせつつ、路面に対して反力を発揮できるように剛性感を持たせることが重要である。氷盤路に対する追従としては、Hsで代表される比較的低歪み領域での硬さを低減することによって対応できる。また、M200に代表される大変形領域での硬さを高めることで剛性感を向上させて反力を高めることができる。この点について、本発明者が鋭意検討した結果、酸化マグネシウムと樹脂を適切に配合することでHsを下げてM200を上げることに成功した。
従来から汎用されている加硫助剤である酸化亜鉛と比較して、酸化マグネシウム(MgO)を使用すると、架橋反応の違いから、ポリ架橋が多く形成され、ポリ架橋密度が増大するため、Hsを低減することができる。これは、架橋時に形成される前駆体中において、硫黄結合の切れる位置が、酸化亜鉛を使用する場合と、酸化マグネシウムを使用する場合とで異なることにより、酸化マグネシウムを使用した場合に、架橋のサイクルが連続で起こりにくくなり、ポリ架橋が発生しやすいためと推測される。
一方、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、樹脂が上記式を満たすことにより、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴムを含むゴム成分中に樹脂が均一かつ細かく分散しやすくなる。そして、樹脂は粘着性があり、ゴム成分との馴染みが良い為、混合時にMgOを捕捉し、より細かくMgOを分散させることが可能となる為、ポリ架橋をゴム成分内に細かく形成することが可能となる。
その結果、ゴム内部にフレキシブルかつ大変形に強い結合を多量に形成することができる為、Hsを下げつつM200を向上できる。
以上により、ゴム全体としては繋がっているものの、フレキシブルである為、低温で氷と接する際の追従性が高く、かつゴム全体で大きな反力を発生させることができる様になる為、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)が向上すると考えられる。
上記ゴム組成物は、ゴム成分を含有する。
ここで、ゴム成分は、架橋に寄与する成分であり、一般的に、重量平均分子量(Mw)が1万以上のものである。
ゴム成分の重量平均分子量は、好ましくは5万以上、より好ましくは15万以上、更に好ましくは20万以上であり、また、好ましくは200万以下、より好ましくは150万以下、更に好ましくは100万以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
上記ゴム組成物は、ゴム成分として、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴム(BR)を含有する。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、NRが好ましい。
ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上であり、また、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
BRとしては特に限定されず、高シス含量のBR、低シス含量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。市販品としては、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
BRのシス量(シス含量)は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、BRのシス量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、上述のBRのシス量は、BRが1種である場合、当該BRのシス量を意味し、複数種である場合、平均シス量を意味する。
BRの平均シス量は、{Σ(各BRの含有量×各BRのシス量)}/全BRの合計含有量で算出でき、例えば、ゴム成分100質量%中、シス量:90質量%のBRが20質量%、シス量:40質量%のBRが10質量%である場合、BRの平均シス量は、73.3質量%(=(20×90+10×40)/(20+10))である。
ゴム成分100質量%中、BRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、特に好ましくは50質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物では、BRの含有量≧イソプレン系ゴムの含有量であることが好ましい。
BRの含有量/イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.4以上であり、また、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.0以下、特に好ましくは1.6以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、この関係において、BRの含有量、イソプレン系ゴムの含有量は、ゴム成分100質量%中の含有量(単位:質量%)である。
ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴム及びBRの合計含有量は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
イソプレン系ゴム、BR以外に使用できるゴム成分としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合ゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、SBRが好ましい。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)等を使用できる。市販品としては、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム成分は、変性により、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基が導入されていてもよい。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1~6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシシリル基)が好ましい。
上記官能基を有する化合物(変性剤)の具体例としては、2-ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記ゴム組成物は、樹脂を含有する。
樹脂としては、例えば、シクロペンタジエン系樹脂、テルペン系樹脂、芳香族系樹脂、ロジン樹脂、クマロンインデン系樹脂(クマロン、インデン単体樹脂を含む)、オレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、水素添加物(水添樹脂)であってもよい。なかでも、シクロペンタジエン系樹脂、テルペン系樹脂が好ましい。
シクロペンタジエン系樹脂は、シクロペンタジエン系単量体を構成モノマーとして含むポリマーであり、例えば、シクロペンタジエン系単量体1種を単独で重合した単独重合体、2種以上のシクロペンタジエン系単量体を共重合した共重合体の他、シクロペンタジエン系単量体及びこれと共重合し得る他の単量体との共重合体も挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シクロペンタジエン系単量体としては、例えば、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ジシクロペンタジエンが好ましい。
効果がより良好に得られる傾向があるという理由から、シクロペンタジエン系樹脂は、ジシクロペンタジエン(DCPD)を構成モノマーとして含むポリマー(DCPD系樹脂)であることが好ましく、DCPDと芳香族系単量体との共重合体がより好ましく、DCPDとC9留分(ビニルトルエン、インデン等)との共重合体(DCPD-C9樹脂)が更に好ましい。
なお、本明細書において、DCPD-C9樹脂のように、シクロペンタジエン系単量体及び芳香族系単量体を構成モノマーとして含むポリマーは、芳香族系樹脂ではなく、シクロペンタジエン系樹脂として取り扱う。
テルペン系樹脂としては、テルペン化合物を重合して得られるポリテルペン樹脂や、テルペン化合物と芳香族化合物とを重合して得られる芳香族変性テルペン樹脂などを使用できる。また、これらの水素添加物も使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリテルペン樹脂は、テルペン化合物を重合して得られる樹脂である。テルペン化合物は、(Cの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α-フェランドレン、α-テルピネン、γ-テルピネン、テルピノレン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、α-テルピネオール、β-テルピネオール、γ-テルピネオールなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリテルペン樹脂としては、上述したテルペン化合物を原料とするピネン樹脂、リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、ピネン/リモネン樹脂などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ピネン樹脂が好ましい。ピネン樹脂は、通常、異性体の関係にあるα-ピネン及びβ-ピネンの両方を含んでいるが、含有する成分の違いにより、β-ピネンを主成分とするβ-ピネン樹脂と、α-ピネンを主成分とするα-ピネン樹脂とに分類される。
芳香族変性テルペン樹脂としては、テルペン化合物及びフェノール系化合物を原料とするテルペンフェノール樹脂や、テルペン化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンスチレン樹脂などが挙げられる。また、テルペン化合物、フェノール系化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンフェノールスチレン樹脂を使用することもできる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、芳香族変性テルペン樹脂のように、テルペン化合物及びフェノール系化合物を構成モノマーとして含むポリマーは、芳香族系樹脂ではなく、テルペン系樹脂として取り扱う。
効果がより良好に得られる傾向があるという理由から、テルペン系樹脂としては、ポリテルペン樹脂が好ましく、β-ピネン樹脂がより好ましい。
芳香族系樹脂は、芳香族系単量体を構成モノマーとして含むポリマーであり、例えば、芳香族系単量体1種を単独で重合した単独重合体、2種以上の芳香族系単量体を共重合した共重合体の他、芳香族系単量体及びこれと共重合し得る他の単量体との共重合体も挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-フェニルスチレン、o-クロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロスチレン等のスチレン系単量体;フェノール、アルキルフェノール、アルコキシフェノール等のフェノール系単量体;ナフトール、アルキルナフトール、アルコキシナフトール等のナフトール系単量体;クマロン、インデン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレン系単量体が好ましく、スチレン、α-メチルスチレンがより好ましい。
効果がより良好に得られる傾向があるという理由から、芳香族系樹脂は、α-メチルスチレンを構成モノマーとして含むポリマー(α-メチルスチレン系樹脂)が好ましく、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体がより好ましい。
樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは35質量部以下、更に好ましくは25質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
シクロペンタジエン系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
テルペン系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
芳香族系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上述の樹脂の市販品としては、例えば、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、JXTGエネルギー(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業(株)等の製品を使用できる。
上記ゴム組成物において、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量は、1.2以上であり、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.5以上、特に好ましくは1.6以上、最も好ましくは1.7以上、より最も好ましくは1.8以上、更に最も好ましくは1.9以上であり、上限は特に限定されないが、好ましくは10.0以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、特に好ましくは3.0以下、最も好ましくは2.1以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、この関係において、イソプレン系ゴムの含有量、樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対する含有量(単位:質量部)である。
上記ゴム組成物において、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上であり、好ましくは1.7以上、より好ましくは2.0以上、更に好ましくは2.2以上、特に好ましくは2.4以上、最も好ましくは2.6以上、より最も好ましくは2.8以上、更に最も好ましくは2.9以上であり、上限は特に限定されないが、好ましくは10.0以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、特に好ましくは3.5以下、最も好ましくは3.1以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、この関係において、ブタジエンゴムの含有量、樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対する含有量(単位:質量部)である。
前記樹脂が、テルペン系樹脂及び/又はシクロペンタジエン系樹脂を含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.3以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.7以上であることが好ましい。これにより、効果がより良好に得られる傾向がある。ここで、前記イソプレン系ゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量、前記ブタジエンゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量の好ましい数値範囲は、それぞれ、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量の好ましい数値範囲と同様である。
なお、この関係において、イソプレン系ゴムの含有量、ブタジエンゴムの含有量、樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対する含有量(単位:質量部)である。
上記ゴム組成物は、酸化マグネシウムを含有する。
酸化マグネシウムとしては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、協和化学工業(株)、タテホ化学工業(株)、(株)JHE、日本化学工業(株)、富士フイルム和光純薬(株)、赤穂化成(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化マグネシウムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、特に好ましくは1.0質量部以上、最も好ましくは1.5質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下、特に好ましくは3.0質量部以下、最も好ましくは2.5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下、特に好ましくは2.0質量部以下、最も好ましくは1.5質量部以下、より最も好ましくは1.0質量部以下、更に最も好ましくは0.5質量部以下、特に最も好ましくは0.1質量部以下、一層最も好ましくは0質量部である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記酸化マグネシウムの含有量>酸化亜鉛の含有量であることが好ましい。これにより、効果がより好適に得られる。なお、酸化亜鉛の含有量はゴム成分100質量部に対して、0質量部であってもよい。
「酸化マグネシウムの含有量-酸化亜鉛の含有量」は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは1.5質量部以上であり、好ましくは4質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、この関係において、酸化マグネシウムの含有量、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対する含有量(単位:質量部)である。
上記ゴム組成物は、シリカを含有することが好ましい。
シリカとしては、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは100m/g以上、更に好ましくは150m/g以上である。また、シリカのNSAの上限は特に限定されないが、好ましくは350m/g以下、より好ましくは250m/g以下、更に好ましくは200m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、特に好ましくは40質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは130質量部以下、更に好ましくは100質量部以下、特に好ましくは80質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物において、樹脂の含有量/シリカの含有量は、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは0.9以下、特に好ましくは0.6以下、最も好ましくは0.4以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、この関係において、樹脂の含有量、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対する含有量(単位:質量部)である。
シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系等があげられる。市販されているものとしては、例えば、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフィド系シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは6質量部以上、更に好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは15質量部以下、より好ましくは12質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、50m/g以上が好ましく、70m/g以上がより好ましく、90m/g以上が更に好ましい。また、上記NSAは、200m/g以下が好ましく、150m/g以下がより好ましく、130m/g以下が更に好ましい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217-2:2001によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
シリカ及びカーボンブラックの合計含有量100質量%中、シリカの含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であり、上限は100質量%であってもよいが、好ましくは95質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)を含有することが好ましい。
液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)としては特に限定されず、オイル、液状ポリマー(液状ジエン系ポリマーなど)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体可塑剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上、特に好ましくは20質量部以上、最も好ましくは25質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは50質量部以下、特に好ましくは40質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。市販品としては、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)、日清オイリオグループ(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、プロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等)、植物油が好ましく、アロマ系プロセスオイルがより好ましい。
オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上、特に好ましくは15質量部以上、最も好ましくは20質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、オイルの含有量には、油展オイルに含まれるオイルも含まれる。
液状ジエン系ポリマーとしては、25℃で液体状態の液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)、液状スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(液状SBSブロックポリマー)、液状スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(液状SISブロックポリマー)、液状ファルネセン重合体、液状ファルネセンブタジエン共重合体等が挙げられる。これらは、末端や主鎖が極性基で変性されていても構わない。また、これらの水素添加物も使用可能である。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、液状ファルネセン重合体、液状ファルネセンブタジエン共重合体等の液状ファルネセン系ポリマーが好ましい。
液状ジエン系ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
液状ファルネセン系ポリマーとは、ファルネセンを重合することで得られる重合体であり、ファルネセンに基づく構成単位を有する。ファルネセンには、α-ファルネセン((3E,7E)-3,7,11-トリメチル-1,3,6,10-ドデカテトラエン)やβ-ファルネセン(7,11-ジメチル-3-メチレン-1,6,10-ドデカトリエン)などの異性体が存在するが、以下の構造を有する(E)-β-ファルネセンが好ましい。
Figure 2022030069000001
液状ファルネセン系ポリマーは、ファルネセンの単独重合体(ファルネセン単独重合体)でも、ファルネセンとビニルモノマーとの共重合体(ファルネセン-ビニルモノマー共重合体)でもよい。
ビニルモノマーとしては、スチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、α-メチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、4-tert-ブチルスチレン、5-t-ブチル-2-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、tert-ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4-ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N-ジメチルアミノエチルスチレン、N,N-ジメチルアミノメチルスチレン、2-エチルスチレン、3-エチルスチレン、4-エチルスチレン、2-t-ブチルスチレン、3-t-ブチルスチレン、4-t-ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ジフェニルエチレン、3級アミノ基含有ジフェニルエチレンなどの芳香族ビニル化合物や、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ブタジエンが好ましい。すなわち、ファルネセン-ビニルモノマー共重合体としては、ファルネセンとブタジエンとの共重合体(ファルネセン-ブタジエン共重合体)が好ましい。
ファルネセン-ビニルモノマー共重合体において、ファルネセンとビニルモノマーとの質量基準の共重合比(ファルネセン/ビニルモノマー)は、40/60~90/10が好ましい。
液状ファルネセン系ポリマーは、重量平均分子量(Mw)が3000~30万のものを好適に使用できる。液状ファルネセン系ポリマーのMwは、好ましくは8000以上、より好ましくは10000以上であり、また、好ましくは10万以下、より好ましくは6万以下、更に好ましくは5万以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
液状ファルネセン系ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
液状ポリマー(液状ジエン系ポリマーなどの常温(25℃)で液体状態のポリマー)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、老化防止剤を含有してもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましく、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤を併用することがより好ましい。
老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上、更に好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは12質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ワックスを含有してもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、硫黄を含有する。加硫後のゴム組成物において、硫黄の大部分がゴム成分と結合している。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に架橋剤として用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上であり、好ましくは3.5質量部以下、より好ましくは3.0質量部以下、更に好ましくは2.5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましく、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤を併用することがより好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは8質量部以下、より好ましくは6質量部以下、更に好ましくは5.5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記組成物には、加工助剤を含有してもよい。
加工助剤としては、例えば、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、アミドエステル、シリカ表面活性剤、脂肪酸エステル、脂肪酸金属塩とアミドエステルとの混合物、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、脂肪酸金属塩、アミドエステル、及び脂肪酸金属塩とアミドエステル若しくは脂肪酸アミドとの混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、脂肪酸金属塩、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物がより好ましく、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物が更に好ましい。
脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸としては、特に限定されないが、飽和又は不飽和脂肪酸(好ましくは炭素数6~28(より好ましくは炭素数10~25、更に好ましくは炭素数14~20)の飽和又は不飽和脂肪酸)が挙げられ、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、ネルボン酸等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。なかでも、飽和脂肪酸が好ましく、炭素数14~20の飽和脂肪酸がより好ましい。
脂肪酸金属塩を構成する金属としては、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、ニッケル、モリブデン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、亜鉛、カルシウムが好ましく、カルシウムがより好ましい。
アミドエステルとしては、例えば、上記飽和又は不飽和脂肪酸を構成成分とする脂肪酸アミドエステル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪酸アミドとしては、飽和脂肪酸アミドでも不飽和脂肪酸アミドでもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。飽和脂肪酸アミドとしては、例えば、N-(1-オキソオクタデシル)サルコシンアミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド等が挙げられる。不飽和脂肪酸アミドとしては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等が挙げられる。
脂肪酸金属塩とアミドエステルとの混合物の具体例としては、脂肪酸カルシウム塩とアミドエステルの混合物であるラインケミー社製のAflux16等が挙げられる。
脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物の具体例としては、脂肪酸カルシウムと脂肪酸アミドとの混合物であるストラクトール社製のWB16等が挙げられる。
加工助剤としては、例えば、ラインケミー社、ストラクトール社等の製品を使用できる。
加工助剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記組成物は、リバージョン防止剤を含有してもよい。
リバージョン防止剤としては、特に限定されないが、例えば、1,3-ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物(ストラクトール社製のアクチベーター73Aなど)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物が好ましい。
リバージョン防止剤としては、例えば、フレキシス社、ストラクトール社等の製品を使用できる。
リバージョン防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下、更に好ましくは4質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
発泡剤、熱膨張マイクロカプセル、硫酸金属塩、及び多孔性セルロース粒子からなる群より選択される少なくとも1つの空隙導入剤を含むことが好ましい。これにより、ゴム組成物から得られるタイヤは表面に空隙を有し、タイヤと氷雪路面との間に介在する過度の水分を除去することができることから、氷結路面でのグリップ性能をより向上することができる。
ゴム組成物が発泡剤を含有することにより、ゴム組成物の加硫中に、発泡剤によって加硫ゴムに気泡が生じ、加硫ゴムを発泡ゴムとすることができる。ゴム組成物が熱膨張マイクロカプセルを含有する場合も、ゴム組成物の加硫中に、熱膨張マイクロカプセルによって加硫ゴムに気泡が生じ、加硫ゴムを発泡ゴムとすることができる。
発泡ゴムは柔軟性を有するため、加硫ゴムを用いたタイヤ表面は、氷路面に密着し易くなる。また、気泡により加硫ゴム表面及びタイヤ表面に気泡由来の穴(発泡孔)が生じ、水を排水する水路として機能する。
硫酸金属塩は水と接触することで、それ自身が溶けて空孔を生じる性質を有する。従って、ゴム組成物が硫酸金属塩を含有すると、ゴム組成物を加硫して得られるタイヤ表面に硫酸金属塩が露出している場合、氷雪路面上の水によりタイヤに空隙が生じ、タイヤと路面との間の水を除去することができる。
ゴム組成物が多孔性セルロース粒子を含有すると、ゴム組成物を加硫して得られるタイヤ表面に多孔性セルロース粒子が露出している場合、氷雪路面上の水が多孔性セルロース粒子に吸収され、タイヤと路面との間の水を除去することができる。また、多糖類であるセルロースの存在により、タイヤと氷雪路面上の水との相互作用が生じるため、変性ポリオキシアルキレングリコールによるタイヤと水との相互作用をより高めることもできる。
以上のように、発泡剤、熱膨張マイクロカプセル、硫酸金属塩、及び多孔性セルロース粒子は、ゴム組成物に含有されることで、得られる加硫ゴム及びタイヤは、表面に空隙を有する。かかる空隙の存在により、タイヤと氷雪路面上の間に発生する水を除去して、タイヤのグリップ力を高めることができる。また、発泡剤又は熱膨張マイクロカプセルにより気泡が生じたタイヤは、氷雪路面に密着し易く、グリップ力を高めることができる。
ここで、空隙は、加硫ゴム中に生じた閉じた系としての空間である気泡と、開いた系としての空間である空孔とを含み、空孔は貫通していてもよいし、一部が閉じていてもよい。
発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、p,p’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’-ジメチル-N,N’-ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカルバジド、p,p’-オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。なかでも、製造加工性の観点から、アゾジカルボンアミド(ADCA)、及びジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が好ましい。これら発泡剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
発泡剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ゴム組成物は、更に、発泡助剤として尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛、亜鉛華等を用いてもよい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。発泡助剤を併用することにより、発泡反応を促進して反応の完結度を高め、経時的に不要な劣化を抑制することができる。
熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂で形成された殻材中に、熱膨張性物質を内包した構成からなる。熱膨張性マイクロカプセルの殻材はニトリル系重合体により形成することができる。
マイクロカプセルの殻材中に内包する熱膨張性物質は、熱によって気化または膨張する特性を有し、例えば、イソアルカン、ノルマルアルカン等の炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種類が例示される。イソアルカンとしては、イソブタン、イソペンタン、2-メチルペンタン、2-メチルヘキサン、2,2,4-トリメチルペンタン等を挙げることができ、ノルマルアルカンとしては、n-ブタン、n-プロパン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン等を挙げることができる。これらの炭化水素は、それぞれ単独で使用しても複数を組み合わせて使用してもよい。熱膨張性物質の好ましい形態としては、常温で液体の炭化水素に、常温で気体の炭化水素を溶解させたものがよい。このような炭化水素の混合物を使用することにより、未加硫タイヤの加硫成形温度域(150℃~190℃)において、低温領域から高温領域にかけて十分な膨張力を得ることができる。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えばスウェーデン国エクスパンセル社製の商品名「EXPANCEL 091DU-80」または「EXPANCEL 092DU-120」等、或いは松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアー F-85D」または「マツモトマイクロスフェアー F-100D」等を使用することができる。
熱膨張マイクロカプセルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
硫酸金属塩としては、具体的には、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。これら硫酸金属塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
硫酸金属塩の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
多孔性セルロース粒子は多孔質構造により空隙を有するセルロース粒子である。多孔性セルロース粒子の粒径は、特に限定されるものではないが、耐摩耗性の観点から、平均粒径が1000μm以下のものが好ましい。これら多孔性セルロース粒子は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
このような多孔性セルロース粒子としては、レンゴー株式会社製の商品名「ビスコパール」等を使用することができる。
多孔性セルロース粒子の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物には、前記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物;炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカなどの充填剤;等を更に配合してもよい。これらの添加剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1~200質量部が好ましい。
上記ゴム組成物は、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常100~180℃、好ましくは120~170℃である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常120℃以下、好ましくは80~110℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫等の加硫処理が施される。加硫温度としては、通常140~190℃、好ましくは150~185℃である。加硫時間は、通常5~15分である。
上記ゴム組成物は、例えば、トレッド(キャップトレッド)、サイドウォール、ベーストレッド、アンダートレッド、ショルダー、クリンチ、ビードエイペックス、ブレーカークッションゴム、カーカスコード被覆用ゴム、インスレーション、チェーファー、インナーライナー等や、ランフラットタイヤのサイド補強層などのタイヤ部材に(タイヤ用ゴム組成物として)用いることができる。なかでも、トレッドに好適に用いられる。キャップトレッド及びベーストレッドで構成されるトレッドの場合、キャップトレッドにより好適に使用可能である。
本発明のタイヤ(空気入りタイヤ等)は、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材(特に、トレッド(キャップトレッド))の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
なお、上記タイヤのタイヤ部材(例えば、トレッド)は、少なくとも一部が上記ゴム組成物で構成されていればよく、全部が上記ゴム組成物で構成されていてもよい。
上記タイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤ、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、スタッドタイヤ)、オールシーズンタイヤ、ランフラットタイヤ、航空機用タイヤ、鉱山用タイヤ等として好適に用いられる。なかでも、氷結路面での使用が想定されるタイヤであるオールシーズンタイヤ、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、スタッドタイヤ)が好ましい。
上記タイヤにおいて、トレッドにおける溝深さは、好ましくは7mm以上、より好ましくは8mm以上、更に好ましくは9mm以上、特に好ましくは10mm以上である。また、上限は、好ましくは15mm以下、より好ましくは14mm以下、更に好ましくは13mm以下、特に好ましくは12mm以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記の通り、上記ゴム組成物は、ゴム全体としては繋がっているものの、フレキシブルである為、低温で氷と接する際の追従性が高く、かつゴム全体で大きな反力を発生させることができるが、上記ゴム組成物を用いたトレッドにおいて、更にトレッドにおける溝深さが上記範囲内であることにより、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)がより向上する。
本明細書において、トレッドにおける溝深さは、トレッドにおいて複数の溝が存在する場合、最も深い溝の溝深さを意味する。
上記タイヤにおいて、トレッドのランド比は、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上、更に好ましくは70%以上、特に好ましくは75%以上である。上限は、好ましくは85%以下、より好ましくは82.5%以下、更に好ましくは80%以下、特に好ましくは77.5%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記の通り、上記ゴム組成物は、ゴム全体としては繋がっているものの、フレキシブルである為、低温で氷と接する際の追従性が高く、かつゴム全体で大きな反力を発生させることができるが、上記ゴム組成物を用いたトレッドにおいて、更にトレッドのランド比が上記範囲内であることにより、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)がより向上する。
なお、本明細書において、上記タイヤが空気入りタイヤの場合、ランド比は、正規リム、正規内圧、正規荷重条件下における接地形状から計算される。非空気入りタイヤの場合、正規内圧を必要とせずに、同様に測定できる。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば ”Design Rim”、或いはETRTOであれば”Measuring Rim”を意味する。
「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表”TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES” に記載の最大値、ETRTOであれば”INFLATION PRESSURE”を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。
「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表”TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES” に記載の最大値、ETRTOであれば”LOAD CAPACITY”に、夫々0.88を乗じた荷重を意味する。
接地形状は、正規リムに組み付け、正規内圧を加え、25℃で24時間静置した後、タイヤトレッド表面に墨を塗り、正規荷重を負荷して厚紙に押しつけ(キャンバー角は0°)、紙に転写させることで得られる。
タイヤを周方向に72°ずつ回転させて、5か所で転写させる。すなわち、5回、接地形状を得る。
5つの接地形状について、タイヤ軸方向の最大長さの平均値をL、軸方向に直交する方向の長さの平均値をWとする。
ランド比は、厚紙の転写された5つの接地形状(墨部分)の平均面積/(L×W)×100(%)で計算される。
ここで、長さや面積の平均値は、5つの値の単純平均である。
上記タイヤにおけるトレッドは、タイヤ周方向に連続する溝、及び/又は、タイヤ周方向に非連続の溝を備えてもよい。このような溝を有するパターンとして、リブ型、ラグ型、リブラグ型、ブロック型が挙げられる。
上記タイヤにおいて、トレッドが、キャップトレッドとベーストレッドを有し、キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚みが0.25~7.0であることが好ましい。これにより、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚みは、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上である。上限は、より好ましくは6.0以下、更に好ましくは5.0以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記の通り、上記ゴム組成物は、ゴム全体としては繋がっているものの、フレキシブルである為、低温で氷と接する際の追従性が高く、かつゴム全体で大きな反力を発生させることができるが、上記ゴム組成物を用いたトレッドにおいて、更にトレッドが、キャップトレッドとベーストレッドを有し、キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚みが上記範囲内であることにより、氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)がより向上する。
本明細書において、キャップトレッドの厚みは、トレッドゴムのタイヤ径方向の幅(トレッドゴムの総厚み)が最大となる部分におけるキャップトレッドのタイヤ径方向長さであり、ベーストレッドの厚みは、トレッドゴムのタイヤ径方向の幅(トレッドゴムの総厚み)が最大となる部分におけるベーストレッドのタイヤ径方向長さである。
本明細書において、キャップトレッドとは、多層構造を有するトレッド部の表層部である。
本明細書において、ベーストレッドとは、キャップトレッドと、アンダートレッド、ジョイントレスバンド、又はブレーカーとの間に位置する部材であり、特開2010-095705号公報の図1などに示される部材である。
上記タイヤのサイズは特に限定されず、例えば、タイヤ幅は100~400mmの範囲内で、扁平率は25~85%の範囲内で、リム径は10~25インチの範囲内で、適宜選択可能である。具体例としては、105/50R16、115/50R17、125/55R20、135/45R21、145/45R21、155/45R18、165/45R22、175/45R23、185/60R20、195/55R14、205/40R16、215/40R16、225/40R17、235/40R17、245/40R16、255/40R17、265/40R17、275/35R18、285/30R19、295/45R20等が挙げられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20(NR)
BR1:宇部興産(株)製のBR150B(シス量:97質量%、ビニル量:1質量%)
BR2:下記製造例1で作製したBR(シス量:38質量%、ビニル量:12質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN220(NSA:111m/g)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
酸化マグネシウム:富士フイルム和光純薬(株)製の酸化マグネシウム
リバージョン防止剤:ストラクトール社製のアクチベーター73A(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物)
加工助剤:ストラクトール社製のWB16(脂肪酸金属塩(脂肪酸カルシウム、構成脂肪酸:炭素数14~20の飽和脂肪酸)と脂肪酸アミドとの混合物)
老化防止剤1:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤2:精工化学(株)製のノンフレックスRD(ポリ(2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン))
アロマオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH-24(アロマ系プロセスオイル)
液状ポリマー:クラレ製のL-FBR-746(液状ファルネセンブタジエン共重合体)
レジン1:アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4401(α-メチルスチレン系樹脂(α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体))
レジン2:Exxon Mobil社製のOppera PR-395(水添DCPD-C9樹脂)
レジン3:アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4150(β-ピネン樹脂、β-ピネン含有量:98質量%以上)
発泡剤:永和化成工業(株)製のセルラーZ-K(ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT))
5%オイル硫黄:細井化学工業(株)製のHK-200-5(5質量%オイル含有粉末硫黄)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(ジフェニルグアニジン)
(製造例1)
窒素雰囲気下、メスフラスコに3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランを入れ、さらに無水ヘキサンを加えて、末端変性剤を作成した。
充分に窒素置換した耐圧容器にn-ヘキサン、ブタジエン、TMEDAを加え、60℃に昇温した。次に、ブチルリチウムを加えた後、50℃に昇温させ3時間撹拌した。次に、上記末端変性剤を追加し30分間撹拌を行った。反応溶液にメタノール及び2,6-tert-ブチル-p-クレゾールを添加後、反応溶液をメタノールが入ったステンレス容器に入れて凝集体を回収した。得られた凝集体を24時間減圧乾燥させ、変性ブタジエンゴム(BR2)を得た。
(実施例及び比較例)
表1に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をキャップトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃の条件下で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15、トレッドにおける溝深さ:11mm、トレッドのランド比:75%、キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚み:0.8)を製造した。得られた試験用タイヤを用いて下記評価を行い、結果を表1に示した。
(氷結路面でのグリップ性能(氷上性能))
上記試験用タイヤを国産2000ccのFR車に装着し、氷上を実車走行し、氷結路面でのグリップ性能を評価した。具体的には、上記車両を用いて氷上を走行し、時速30km/hでロックブレーキを踏み、停止させるまでに要した停止距離(氷上制動停止距離)を測定し、下記式により指数表示した(氷結路面でのグリップ性能指数)。指数が大きいほど、氷結路面でのグリップ性能が良好である。
(氷結路面でのグリップ性能指数)=(比較例1の制動停止距離)/(各配合の制動停止距離)×100
Figure 2022030069000002
表1より、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上である実施例は、良好な氷結路面でのグリップ性能(氷上性能)が得られることが分かった。

Claims (13)

  1. イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムを含むゴム成分と、樹脂と、酸化マグネシウムとを含有し、
    前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.2以上であり、
    前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.5以上であるタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記樹脂が、テルペン系樹脂及び/又はシクロペンタジエン系樹脂を含有し、
    前記イソプレン系ゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.3以上であり、
    前記ブタジエンゴムの含有量/テルペン系樹脂及びシクロペンタジエン系樹脂の合計含有量が1.7以上である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記酸化マグネシウムの含有量>酸化亜鉛の含有量である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が1.4以上である請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記イソプレン系ゴムの含有量/前記樹脂の含有量が10.0以下である請求項1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が2.0以上である請求項1~5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記ブタジエンゴムの含有量/前記樹脂の含有量が10.0以下である請求項1~6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 発泡剤、熱膨張マイクロカプセル、硫酸金属塩、及び多孔性セルロース粒子からなる群より選択される少なくとも1つを含む請求項1~7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ部材を有するタイヤ。
  10. 前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドにおける溝深さが7~15mmである請求項9記載のタイヤ。
  11. 前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドのランド比が60~85%である請求項9又は10に記載のタイヤ。
  12. 前記タイヤ部材がトレッドであり、トレッドが、キャップトレッドとベーストレッドを有し、キャップトレッドの厚み/ベーストレッドの厚みが0.25~7.0である請求項9~11のいずれかに記載のタイヤ。
  13. 冬用タイヤ又はオールシーズンタイヤである請求項9~12のいずれかに記載のタイヤ。
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