JP2022026261A - X線ct装置 - Google Patents

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Shigeomi Akino
伸介 塚越
Shinsuke Tsukagoshi
博基 田口
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康孝 信藤
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Figure 2022026261000001
【課題】X線CT装置を用いて撮影する場合に、撮影者や介助者の被ばくのリスクを低減させることである。
【解決手段】実施形態のX線CT装置は、撮影条件取得部と、情報提示部とを持つ。撮影条件取得部は、X線撮影を行う際の撮影条件を取得する。情報提示部は、撮影条件とX線CT装置が置かれた三次元空間内の予め測定されたX線分布情報とが対応付けられた対応情報と、取得された撮影条件とに基づいて、三次元空間内のX線分布情報を取得し、取得したX線分布情報を、三次元空間を示す画像に重畳させて可視化するように出力装置を制御する。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線CT(Computed Tomography)装置に関する。
X線CT装置を用いた画像診断においては、撮影時に生じる散乱X線による撮影者、撮影補助者(以下、撮影者、撮影補助者のうちの少なくとも一方を撮影者という)などの被ばくが懸念される。特に、移動型CT装置の場合は、病室などX線遮蔽が施されていない環境下での撮影が実施されることが想定される。この場合、撮影者は、被ばくを低減するためにX線CT装置からどの程度距離を離れれば良いか分からず、被ばく線量が増大してしまう場合があった。
散乱X線の状況を撮影者に通知する技術として、X線CT装置が配置された設置室において、X線CT装置が設置室の床面に散乱X線分布を表示させることが知られている。しかしながら、この従来技術では、散乱X線分布の表示場所は床面に限定されるため、X線CT装置の架台装置がチルトした場合や、立位型CT装置の場合には、散乱X線の状況を表示させることができなかった。また、従来技術では、床に表示されるのみで、撮影が行われる空間での散乱X線分布の三次元表示ができなかった。また、従来技術では、移動型CT装置には対応できていなかった。
特開2006-325909号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、X線CT装置を用いて撮影する場合に、被ばくのリスクを低減させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態のX線CT装置は、撮影条件取得部と、情報提示部とを持つ。撮影条件取得部は、X線撮影を行う際の撮影条件を取得する。情報提示部は、撮影条件とX線CT装置が置かれた三次元空間内の予め測定されたX線分布情報とが対応付けられた対応情報と、取得された撮影条件とに基づいて、三次元空間内のX線分布情報を取得し、取得したX線分布情報を、三次元空間を示す画像に重畳させて可視化するように出力装置を制御する。
第1の実施形態におけるX線CTシステムの構成の一例を表す図。 第1の実施形態に係る画像出力装置の構成の一例を示す図。 X線CT装置が記憶する対応情報の一例を示す図。 X線CT装置が記憶する撮影画像例を示す図。 X線CT装置が記憶する提示情報例を示す図。 実施形態におけるX線CT装置の構成の一例を示す図。 第1の実施形態に係るX線CT装置の予め行う処理手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係るX線CT装置の実スキャン時に行う処理手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る提示情報の一例を示す図。 第1の実施形態に係る提示情報の他の例を示す図。 被検体が立位の場合のX線CT装置の斜視図。 被検体が立位の場合のX線CT装置の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例を示す図。 架台装置と寝台装置とがチルトした場合のX線CT装置の斜視図。 架台装置と寝台装置とがチルトした場合のX線CT装置の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例を示す図。 撮影装置の例を示す図。 画像出力装置がARグラスである場合の構成の一例を示す図。 実施形態に係る画像出力装置の外観例と表示される画像例を示す図。 提示情報の設定画面の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、実施形態のX線CT装置について説明する。なお、以下の説明では、X線CT装置が移動式の場合の例を説明する。なお、X線CT装置10は、固定式であってもよい。また、以下の実施例において、X線CT装置10によって検査が行われる部屋を検査室という。検査室は、例えば病室等を含み、X線遮蔽が施されていない部屋も含む。
(第1の実施形態)
[X線CTシステムの構成]
図1は、実施形態におけるX線CTシステム1の構成の一例を表す図である。X線CTシステム1は、例えば、X線CT装置10と、撮影装置60と、測定装置70と、画像出力装置80と、端末装置90とを備える。X線CT装置10、撮影装置60、測定装置70、画像出力装置80、および端末装置90は、例えば通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
X線CT装置10は、例えば、架台装置20と、寝台装置30と、コンソール装置40とを備える。
通信ネットワークNWは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味する。通信ネットワークNWは、例えば、病院基幹LAN(Local Area Network)等の無線/有線LANやインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワーク等を含む。
撮影装置60は、例えば、X線CT装置10が使用されるCT室の天井や壁などに取り付けられる。撮影装置60は、X線CT装置10の制御に応じて、例えばCT室の三次元空間を撮影し、撮影した空間画像を、通信ネットワークNWを介してX線CT装置10に送信する。撮影装置60の画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。撮影装置60は、例えば、レンズや絞り等の光学系機構と、受光素子等の電子系機構を備える。なお、撮影装置60は、検査室等に設置されている監視カメラ等であってもよい。
測定装置70は、例えば、X線CT装置10の撮影条件毎に測定情報を測定し、測定した測定情報を、通信ネットワークNWを介してX線CT装置10に送信する。撮影条件は、例えば、X線CT装置10の機種、スキャン時間の長さ、管電流の大きさ、管電圧の大きさ、被検体の体厚、被検体の属性(年齢、性別等)、架台装置20のチルト角度、寝台装置30の位置等のうち少なくとも1つを項目として含む。なお、測定情報は、散乱X線情報であり、例えば、X線分布情報、被ばく線量分布等である。また、測定情報は、X線CT装置10の構造体から発生するものも含み、被検体から発生するものも含む。なお、測定装置70は、例えば所定の位置で測定を行うか、または測定位置をX線CT装置10へ出力する。測定装置70は、例えば、大きさ、形状等が異なる被検体を模したファントムを複数準備しておいて、それぞれについて測定することで、測定情報を収集するようにしてもよい。または、測定装置70は、例えば、大きさ、形状等が異なる被検体を実測してもよい。
X線CT装置10は、実スキャン時に設定された撮影条件と測定された測定情報に基づいて、X線分布情報(提示情報)を提示する。なお、提示情報の提示方法等については後述する。X線CT装置10は、被検体をスキャンすることで医用画像を生成し、その医用画像に基づき被検体を診断する。X線CT装置10は、測定装置70の測定位置を予め記憶する。または、X線CT装置10は、測定装置70の測定位置を取得して記憶する。
架台装置20は、被検体に対して撮影を行う装置である。寝台装置30は、被検体が横たわる装置である。なお、寝台装置30は、例えば、撮影者(撮影者、撮影補助者のうちの少なくとも一方)が手動で移動させるベッド等であってもよい。コンソール装置40は、X線CT装置10の設定と制御等を行う装置である。なお、X線CT装置10の他の構成要素については、図6を用いて後述する。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、入力インターフェース42と、ネットワーク接続回路43と、処理回路50とを備える。処理回路50は、例えば、撮影条件取得機能55と、情報提示機能56とを備える。実施形態では、コンソール装置40は架台装置20とは別体として説明するが、架台装置20にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。なお、実施形態において、撮影条件取得機能55は、撮影条件取得部の様態の一例であり、情報提示機能56は、情報提示部の様態の一例である。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、撮影装置60が撮影した画像と、測定装置70が測定した測定情報と、提示情報とを記憶する。メモリ41は、例えば、撮影条件、測定情報、検出データや投影データ、再構成画像データ、CT画像データ等を記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(あるいはメモリ41に加えて)、X線CT装置10が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
入力インターフェース42は、検査技師等による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す操作情報を処理回路50に出力する。入力インターフェース42は、実スキャン時の撮影条件を取得する。例えば、入力インターフェース42は、検出データまたは投影データ(後述)を収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース42は、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。また、入力インターフェース42は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
なお、本明細書において入力インターフェース42はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する操作情報を受け取り、この操作情報を処理回路50へ出力する処理回路も入力インターフェース42の例に含まれる。
ネットワーク接続回路43は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、あるいは有線または無線通信モジュール等を含む。ネットワーク接続回路43は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続回路43は、例えば、撮影装置60と測定装置70からデータの受信を行い、画像出力装置80と端末装置90にデータの送信を行う。例えば、ネットワーク接続回路43が無線通信インターフェースの場合は、4Gや5G等の携帯電話回線に接続するためのアンテナまたはBluetooth(登録商標)通信を行うためのアンテナと送受信機等を備え、外部とデータの送受信を行う。ネットワーク接続回路43が無線通信インターフェースの場合は、必要な帯域を備えていれば携帯電話回線以外の無線通信回線を使用してもよい。
処理回路50は、例えば、測定装置70によって測定された測定情報に基づいて、撮影条件毎に提示情報を生成し、生成した提示情報を画像出力装置80に出力する。処理回路50は、X線CT装置10の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたスキャンワークフローなどの各種プログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
これらの構成要素は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
撮影条件取得機能55は、入力インターフェースが取得した操作結果に基づいて、X線撮影を行う際の撮影条件を取得する。
情報提示機能56は、撮影条件とX線CT装置10が置かれた三次元空間内の予め測定されたX線分布情報とが対応付けられた対応情報と、撮影条件取得機能55によって取得された撮影条件とに基づいて、三次元空間内のX線分布情報を取得する。なお、対応情報は、メモリ41に記憶されている対応情報を読み出して取得してもよく、クラウドに記憶されている対応情報を通信ネットワークNWを介して取得してもよい。情報提示機能56は、三次元空間内のX線分布情報を、三次元空間を示す画像に重畳させて可視化するように画像出力装置80を制御する。
コンソール装置40または処理回路50が備える各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が備える構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置10と接続されたワークステーション、あるいは、複数のX線CT装置10に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
画像出力装置80は、X線CT装置10が出力する提示情報を表示する。なお、画像出力装置80が表示する提示情報例については後述する。画像出力装置80は、各種の情報を表示する。例えば、画像出力装置80は、処理回路50によって生成された医用画像(CT画像)や、検査技師等の操作者(以下、「検査技師等」という)による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。画像出力装置80は、例えば、液晶表示装置やCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)表示装置等である。画像出力装置80は、架台装置20に設けられてもよい。画像出力装置80は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な端末装置90であってもよい。なお、画像出力装置80は、X線CT装置10が備えていてもよく、X線CT装置10に取り付けられていてもよい。なお、実施形態において、画像出力装置80は、出力装置の様態の一例である。
端末装置90は、例えば、処理回路91と、操作部93と、ディスプレイ94と、カメラ95と、記憶部96とを備える。端末装置90は、撮影者によって利用され、例えば専用端末、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話などの端末装置である。
処理回路91は、通信ネットワークNWを介してX線CT装置10とデータの送受信を行う。受信データは、例えばX線CT装置10が出力する提示情報である。送信データは、例えばカメラ95によって撮影された検査室の画像である。処理回路91は、受信された提示情報を、ディスプレイ94上に表示させる。処理回路91は、操作部93が検出した操作結果に基づいて、カメラ95に撮影で撮影を行わせる。処理回路91は、撮影された画像をX線CT装置10へ送信させる。処理回路91は、操作結果に応じて、提示画像を変更し、変更した提示画像をディスプレイ94上に表示させる。処理回路91は、ハードウェアプロセッサである。
操作部93は、例えばディスプレイ94上に設けられているタッチパネルセンサーである。操作部93は、利用者の操作を検出する。
ディスプレイ94は、例えば、液晶表示装置、有機ELである。ディスプレイ94は、処理回路91の制御に応じて、例えば提示情報を表示する。
カメラ95は、処理回路91の制御に応じて、例えばCT室を撮像する。
記憶部96は、例えば処理回路91の制御に用いられるプログラム等を記憶する。
[画像出力装置80の構成例]
次に、画像出力装置80の構成例を説明する。図2は、実施形態に係る画像出力装置80の構成の一例を示す図である。図2のように、画像出力装置80は、例えば、処理回路81と、ディスプレイ83とを備える。
処理回路81は、例えば通信インターフェースであり、X線CT装置10が出力した提示情報または各種の情報を、通信ネットワークNWを介して取得する。処理回路81は、取得された提示情報または各種の情報をディスプレイ83に表示させる。ディスプレイ83は、例えば、液晶表示装置やCRT、有機EL表示装置等である。
なお、図2に示した画像出力装置80の構成例は一例であり、これに限らない。例えば、画像出力装置80は、ディスプレイ83上に設けられたタッチパネルセンサーによる入力インターフェース、入力された指示をX線CT装置10へ出力する出力部等を備えていてもよい。この場合、検査技師は、例えば入力インターフェースを操作して、提示情報の表示位置の変更や回転等を指示するようにしてもよい。そして、画像出力装置80は、この指示に応じて画像を変更、または指示を、通信ネットワークNWを介してX線CT装置10へ出力し、指示に応じて変更された提示情報を再取得するようにしてもよい。
[X線CT装置10が記憶する情報例]
次に、X線CT装置10が記憶する情報例を説明する。図3は、X線CT装置10が記憶する対応情報の一例を示す図である。図3のように、X線CT装置10のメモリ41は、例えば、被検体毎と撮影条件毎に、測定装置70によって測定された測定情報を関連付けた対応情報を記憶する。被検体は、例えば、年齢に基づいて分類されていてもよく、体格に基づいて分類されていてもよく、性別に基づいて分類されていてもよく、これらの組み合わせであってもよい。
図4は、X線CT装置10が記憶する撮影画像例を示す図である。図4のように、X線CT装置10のメモリ41は、例えば、検査室毎に撮影画像を関連付けて記憶する。なお、画像情報は、検査室毎に少なくとも1つであればよい。第1画像は、例えば検査室の天井から撮影した画像である。第2画像は、例えば検査室において床に対して水平方向に撮影した画像である。
図5は、X線CT装置10が記憶する提示情報例を示す図である。図5のように、X線CT装置10のメモリ41は、例えば、撮影条件毎に提示情報を関連付けて記憶する。なお、図3~図5に示した例は一例であり、X線CT装置10が記憶する情報はこれに限らない。また、メモリ41は、撮影条件毎に提示情報を関連付けて記憶しなくてもよい。この場合、例えば情報提示機能56は、撮影条件毎に、提示情報を生成して提示するようにしてもよい。
[X線CT装置10の構成例]
図6は、実施形態におけるX線CT装置10の構成の一例を示す図である。図6では、説明の都合上、架台装置20をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を記載しているが、実際には、架台装置20は一つである。実施形態では、非チルト状態での回転フレーム27の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向とし、Z軸方向に直交し、かつ床面に対して水平である軸をX軸方向とし、Z軸方向に直交し、かつ床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
架台装置20は、例えば、X線管21と、ウェッジ22と、コリメータ23と、X線高電圧装置24と、X線検出器25と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)26と、回転フレーム27と、制御装置28とを備える。
X線管21は、X線高電圧装置24からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管21は、真空管を含む。例えば、X線管21は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ22は、X線管21から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ22は、X線管21から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ22は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ22は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ23は、ウェッジ22を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ23は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ23は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
X線高電圧装置24は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管21に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管21に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置24は、回転フレーム27に設けられてもよいし、架台装置20の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器25は、X線管21が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器25は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS26に出力する。X線検出器25は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管21の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。X線検出器25は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器25は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。
DAS26は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器25の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS26は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム27の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム27の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管21の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS26は、ビューの切り替わりを、制御装置28から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管21によりX線が連続曝射されている場合、DAS26は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管21によりX線が連続曝射されている場合、DAS26は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
回転フレーム27は、X線管21、ウェッジ22、およびコリメータ23と、X線検出器25とを対向保持した状態で回転させる円環状の回転部材である。回転フレーム27は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム27は、更にDAS26を支持する。DAS26が出力する検出データは、例えば、回転フレーム27に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置20の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。なお、回転フレーム27から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム27は、X線管21などを支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
制御装置28は、例えば、CPUなどのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。制御装置28は、コンソール装置40または架台装置20に取り付けられた入力インターフェース42からの操作情報を受け付けて、架台装置20および寝台装置30の動作を制御する。制御装置28は、例えば、回転フレーム27を回転させたり、架台装置20をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置20をチルトさせる場合、制御装置28は、入力インターフェース42に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム27を回転させる。制御装置28は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム27の回転角度を把握している。また、制御装置28は、回転フレーム27の回転角度を随時、処理回路50に出力する。制御装置28は、架台装置20に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。制御装置28は、架台装置20を移動レールに沿って自走させ、本スキャン撮影を行ったり、本スキャン撮影の実行前に行う位置決め撮影であるスキャノ撮影を行う。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して、架台装置20の回転フレーム27の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備える。基台31は、例えば、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を備える。寝台駆動装置32は、例えば、モータやアクチュエータを備える。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、入力インターフェース42と、ネットワーク接続回路43、処理回路50とを備える。処理回路50は、例えば、システム制御機能51と、前処理機能52と、再構成処理機能53と、画像処理機能54と、撮影条件取得機能55と、情報提示機能56と、出力機能57とを備える。
システム制御機能51は、入力インターフェース42が受け付けた操作情報に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。システム制御機能51は、撮影装置60を制御し、画像を撮影させて画像を取得する。システム制御機能51は、測定装置70を制御し、撮影条件毎に測定を行わせて測定情報を取得する。
前処理機能52は、DAS26から出力された検出データに対して、例えば、対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行い、投影データを生成し、生成した投影データをメモリ41に記憶させる。
再構成処理機能53は、前処理機能52によって生成された投影データに対して、例えば、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って、CT画像データを生成し、生成したCT画像データをメモリ41に記憶させる。
画像処理機能54は、入力インターフェース42が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像データを公知の方法により、三次元画像データや任意断面の断面像データに変換する。三次元画像データへの変換は、前処理機能52によって行われてもよい。また、画像処理機能54は、状態画像について所定の画像認識処理を行う機能を備える。
出力機能57は、情報提示機能56が生成した提示情報を、ネットワーク接続回路43を介して、画像出力装置80または端末装置90に出力して表示させる。
本実施形態では、X線CT装置10は、測定情報が撮影条件に依存して分布が変化するため、各撮影条件と数種の基準とする被検体であらかじめ測定装置70によって測定してメモリ41に記憶させておく。測定情報は、実測値に限らず、シミュレーションにて測定情報が計算された値であっても良い。X線CT装置10は、測定情報図を、例えばプロジェクションマッピングの手法で、例えば検査室の床等に投影する。または、X線CT装置10は、検査室内に設置された撮影装置60で近傍の静止画や動画像を撮影させ、その画像上に三次元的な被ばく分布を表示させる。
図7は、本実施形態に係るX線CT装置10の予め行う処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の例では、検査室内に設置された撮影装置60で近傍の静止画や動画像を撮影させ、その画像上に三次元的な被ばく分布を表示させる処理手順例を説明する。
システム制御機能51は、撮影装置60を制御して、撮影が行われる検査室の撮影を行う(ステップS1)。システム制御機能51は、撮影された検査室の画像をメモリ41に記憶させる(ステップS2)。
システム制御機能51は、測定装置70を制御して、被検体毎と撮影条件毎に測定情報の測定を行う(ステップS3)。システム制御機能51は、測定された測定情報をメモリ41に記憶させる(ステップS4)。
図8は、本実施形態に係るX線CT装置10の実スキャン時に行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
撮影条件取得機能55は、入力インターフェース42から出力された入力情報を取得する(ステップS11)。入力情報には、撮影条件、撮影室情報、被検体情報等が含まれている。情報提示機能56は、取得された入力情報と、メモリ41が記憶する情報とに基づいて、提示情報を生成する(ステップS12)。情報提示機能56は、生成した提示情報を、出力機能57とネットワーク接続回路43とを介して画像出力装置80へ出力する。画像出力装置80は、取得した提示情報を提示する(ステップS13)。
なお、X線CT装置10は、予め測定された測定情報をメモリ41に記憶させておかなくてもよい。この場合、X線CT装置10は、実スキャン時に、設定された撮影条件に応じた測定情報を、例えば通信ネットワークNWを介してクラウドから取得するようにしてもよい。
[提示情報の生成例]
ここで、提示情報の生成例を説明する。利用可能な撮影条件の組み合わせのすべてについて測定するのは、時間と手間を要するので現実的ではない。このため、X線CT装置10は、いくつか測定条件の組み合わせについて測定しておき、補間処理などを使って算出するようにしてもよい。補間処理は、単純平均でもよく、関数を定義しておいてもよく、所定の重み付けで補間するようにしてもよい。例えば、X線CT装置10は、第1の管電流の測定情報と、第1の管電流より大きい第2の管電流の測定情報を測定しておく。そして、X線CT装置10は、第1の管電流と第2の管電流の間の大きさの撮影条件を取得した場合、第1の管電流と第2の管電流に補間処理を行って、第1の管電流と第2の管電流の間の大きさの管電流の測定情報を得るようにしてもよい。または、測定位置が所定間隔の場合、X線CT装置10は、所定位置の間の測定情報を補間処理によって得るようにしてもよい。このように、X線CT装置10は、予め測定されたX線分布情報間に補間処理を行うようにしてもよい。
[提示情報例]
次に、提示画像例を説明する。図9は、本実施形態に係る提示情報の一例を示す図である。図9の例では、X線CT装置10に取り付けられている第1の画像出力装置80Aに提示情報を表示させ、または第2の画像出力装置80Bに提示情報を提示させ、あるいは端末装置90に提示情報を表示させる例である。なお、X線CT装置10は、第1の画像出力装置80A、第2の画像出力装置80B、端末装置90のうちの少なくとも1つに提示情報を表示させる。なお、提示画像は、三次元であっても二次元であってもよい。また、提示画像は、架台装置20の傾きに応じて変更される。なお、図9では、寝台装置30を省略して示している。
第1の画像出力装置80Aは、例えば架台装置20に取り付けられている。第1の画像出力装置80Aは、ディスプレイ83上に提示画像を表示させる。
第2の画像出力装置80B(80Ba、80Bb)は、例えば架台装置20に取り付けられ、例えば投影装置である。第2の画像出力装置80Bは、提示情報を例えば検査室の空間と床に投影する。
端末装置90は、撮影者が使用する例えばタブレット端末である。端末装置90は、提示情報をディスプレイ94上に表示させる。
図10は、本実施形態に係る提示情報の他の例を示す図である。提示情報には、例えば、検査室の画像g21と、X線分布図g22とが含まれる。X線分布図g22において、画像g13はX線CT装置10の画像であり、画像g14は寝台装置30の画像である。図9のX線分布図g22は、検査室内のX線の散乱線分布図である。散乱線の強度の単位は[μSv(マイクロシーベルト)/s]である。なお、X線分布図g22は、例えば、同じ撮影条件において被検体の中で測定値が最も値が大きいもの(例えばワーストケース)である。このように、X線分布図g22は、例えば撮影条件毎のワーストケースのX線CT装置10の周囲のX線の散乱線分布図である。情報提示機能56は、検査室の画像g21と、X線分布図g22とを、空間画像にX線分布を示す画像を重畳させて可視化するように画像出力装置80を制御する。
なお、上述した例では、被検体の中で測定値が最も値が大きいものを選択する例を説明したが、これに限らない。情報提示機能56は、被検体情報が得られている場合、被検体に応じた測定情報を選択するようにしてもよい。
なお、図10に示したX線の散乱線分布図は、検査室の床に対して二次元であるが、提示情報は三次元であってもよい。また、図10に示した例において、X線分布図g22は、数値が一緒に表示されてもよく、あるいは数値による分布図であってもよい。
[立位や架台装置がチルトした場合の例]
ここで、被検体が立位や架台装置がチルトした場合のX線の散乱線分布図例を説明する。図11は、被検体が立位の場合のX線CT装置10の斜視図である。図11のように、被検体が立位の場合は、寝台装置30を用いなくてもよく、架台装置20が制御装置28の制御に応じてY軸方向に上下に移動する。
図12は、被検体が立位の場合のX線CT装置10の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例を示す図である。なお、図12の例は、XY平面における二次元のX線CT装置10の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例である。この場合であっても、情報提示機能56は、このような二次元のX線の散乱線分布図を、測定情報を補間して生成するようにしてもよい。また、図12の例ではX線の散乱線分布図が二次元の例であるが、X線の散乱線分布図は三次元であってもよい。
図13は、架台装置20と寝台装置30とがチルトした場合のX線CT装置10の斜視図である。なお、寝台装置30は、架台装置20に取り付けられていてもよい。図13のように、架台装置20と寝台装置30とが、YZ平面内で制御装置28の制御に応じてチルトする。
図14は、架台装置20と寝台装置30とがチルトした場合のX線CT装置10の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例を示す図である。なお、図14の例は、YZ平面における二次元のX線CT装置10の周辺におけるX線の散乱線分布図の一例である。また、図14の例ではX線の散乱線分布図が二次元の例であるが、X線の散乱線分布図は三次元であってもよい。
コンソール装置40は、図12や図14のようなX線の散乱線分布図を得るための測定情報を予め実測してメモリ41に記憶させてもよい。この場合であっても、情報提示機能56は、このような三次元または二次元のX線の散乱線分布図を、測定情報を補間して生成するようにしてもよい。または、コンソール装置40は、架台装置20がチルトしていない測定情報を用いて、シミュレーションによってチルト時の提示情報を生成するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、撮影条件毎に、少なくともX線分布図を含む提示情報を、撮影者に提示するようにした。これにより、本実施形態によれば、検査室毎かつ撮影条件毎にX線CT装置10の周囲のX線の散乱線分布の状態を、リアルタイムで撮影者に知らせることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、撮影装置60が検査室の天井等に取り付けられている例を説明したが、これに限らない。図15のように、撮影装置60は、例えばX線CT装置10に取り付けられていてもよい。または、端末装置90のカメラ95を撮影装置60の代わりに用いてもよい。図15は、撮影装置60の例を示す図である。
まず、撮影装置60がX線CT装置10に取り付けられている例を説明する。このように撮影装置60がX線CT装置10に取り付けられている場合は、X線CT装置10がチルトした場合に、X線CT装置10のチルトに応じた角度や状態で検査室の撮影を行うことができる。なお、この場合であっても、撮影装置60は、検査室の天井等にも取り付けられていてもよい。
次に、端末装置90のカメラ95を撮影装置60の代わりに用いる例を説明する。このように、カメラ95を撮影装置60の代わりに用いる場合は、図11、図13のような立位で撮影を行う状態などを、撮影者が端末装置90の操作部93を操作して撮影することができる。なお、この場合であっても、撮影装置60は、検査室の天井等にも取り付けられていてもよい。
本実施形態においても、撮影された画像が通信ネットワークNWを介してX線CT装置10へ出力される。そして、情報提示機能56は、取得した画像に測定情報を合成して提示情報を生成する。情報提示機能56は、生成した提示情報を例えば架台装置20に取り付けられている画像出力装置80または端末装置90に表示させる。これにより、本実施形態によれば、検査室毎かつ撮影条件毎にX線CT装置10の周囲のX線の散乱線分布の状態を、撮影者に知らせることができる。
(第3の実施形態)
上記の実施形態では、画像出力装置80が、X線CT装置10に取り付けられている例や、撮影者が用いる端末装置90等の例を説明したが、画像出力装置80は、これに限らない。画像出力装置80または端末装置90は、例えばAR(Augmented Reality)グラス等であってもよい。なお、以下の例では、画像出力装置80がARグラスの例を説明する。
図16は、画像出力装置80CがARグラスである場合の構成の一例を示す図である。図16のように、画像出力装置80Cは、例えば、処理回路81Cと、ディスプレイ83Cと、グラス84C(84Ca,84Cb)とを備える。
処理回路81Cは、例えば通信インターフェースであり、X線CT装置10が出力した提示情報または各種の情報を、通信ネットワークNWを介して取得する。処理回路81Cは、取得された提示情報または各種の情報をディスプレイ83Cに出力する。ディスプレイ83Cは、例えば、透過型ディスプレイ装置である。グラス84Cは、例えば、ガラスレンズまたはプラスティックレンズである。あるいは、ディスプレイ83Cとグラス84Cとは、例えば有機ELディスプレイ装置であってもよい。ディスプレイ83Cとグラス84Cとが有機ELディスプレイ装置の場合は、グラス84C上に提示情報が表示される。なお、図16に示した画像出力装置80Cの構成例は一例であり、これに限らない。
図17は、本実施形態に係る画像出力装置80Cの外観例と表示される画像例を示す図である。なお、図17に示す例では、ディスプレイ83Cが透過型ディスプレイ装置であり、グラス84Cがレンズである。図17のように、利用者は、ディスプレイ83Aが表示した提示情報の画像g31を、グラス84Caを介して視認する。なお、ディスプレイ83Cは、グラス84Cb側に取り付けられていてもよく、グラス84Caと84Cbの両側に取り付けられていてもよい。
以上のように、本実施形態では、ARグラスによって、撮影条件毎に、少なくともX線分布図を含む提示情報を、撮影者に提示するようにした。これにより、本実施形態によれば、検査室毎かつ撮影条件毎にX線CT装置10の周囲のX線の散乱線分布の状態を、リアルタイムで撮影者に知らせることができる。
(第4の実施形態)
例えば、図10を用いて説明したX線分布図g22は、モノクロ画像であってもグレースケール画像であってもカラー画像であってもよい。X線分布図g22がカラー画像の場合、表示される分布図の色、表示幅、表示スケール等は、利用者によって設定・変更可能であってもよい。なお、提示情報は、カラー画像、X線分布図、数値による分布図のうちの少なくとも1つである。
図18は、提示情報の設定画面の一例を示す図である。画像出力装置80上にタッチパネルセンサーを備える場合、図18のような画像は、画像出力装置80上に表示される。表示画像は、例えば、カラーマップ設定42aと、表示幅設定42bと、表示スケール設定42cとを備える。利用者は、入力インターフェース42を操作して、各設定を行う。
カラーマップ設定42aは、例えば、X線分布図において、強度毎の色を設定する項目である。表示幅設定42bは、例えば、X線分布図において、強度毎の分布線の表示幅を設定する項目である。表示スケール設定42cは、例えば、X線分布図において、表示スケールを設定する項目である。
なお、図18に示した設定画面は一例であって、これに限らない。設定画面は、カラーマップ設定42aと、表示幅設定42bと、表示スケール設定42cのうち少なくとも1つを備えていればよく、他の設定項目を備えていてもよい。他の設定項目は、例えば、提示情報の提示先設定、提示情報の出力方法設定(モノクロ画像、グレースケール画像、カラー画像)等である。
以上のように、本実施形態によれば、利用者が表示されるカラーマップの色や表示幅や表示スケール等を自由に設定・変更することができる。これにより、本実施形態によれば、検査室の環境、検査を行う人に応じて、設定を変更することができる。
上述した各実施形態によれば、X線遮蔽されていない病室での撮影において、撮影者の被ばくを低減・回避させることができる。また、各実施形態によれば、架台チルトや立位CTにおいても対応することができる。
なお、上述した各実施形態では、測定情報を測定装置70によって実測する例を説明したが、これに限らない。測定情報は、例えばシミュレーション装置によってシミュレーションされた情報であってもよい。この場合、例えば、測定装置70がシミュレーション装置であってもよい。そして、測定装置70は、シミュレーションによって得られた測定情報を、X線CT装置10へ出力するようにしてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、X線撮影を行う際の撮影条件を取得する撮影条件取得部(撮影条件取得機能55)と、撮影条件とX線CT装置が置かれた三次元空間内の予め測定されたX線分布情報とが対応付けられた対応情報と、前記取得された撮影条件とに基づいて、三次元空間内のX線分布情報を取得し、取得したX線分布情報を、三次元空間を示す画像に重畳させて可視化するように出力装置(画像出力装置80、端末装置90)を制御する情報提示部(情報提示機能56)と、を備える。これにより、X線CT装置10を用いて撮影する場合に、撮影者の被ばくのリスクを低減させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…X線CTシステム、10…X線CT装置、20…架台装置、21…X線管、22…ウェッジ、23…コリメータ、24…X線高電圧装置、25…X線検出器、26…データ収集システム、27…回転フレーム、28…制御装置、30…寝台装置、31…基台、32…寝台駆動装置、33…天板、34…支持フレーム、40…コンソール装置、41…メモリ、42…入力インターフェース、43…ネットワーク接続回路、50…処理回路、51…システム制御機能、52…前処理機能、53…再構成処理機能、54…画像処理機能、55…撮影条件取得機能、56…情報提示機能、57…出力機能、60…撮影装置、70…測定装置、80,80A,80B,80C,80Ba,80Bb…画像出力装置、90…端末装置、81,81C…処理回路、83,83C…ディスプレイ、84Ca,84Cb…グラス、91…処理回路、93…操作部、94…ディスプレイ、95…カメラ、96…記憶部

Claims (10)

  1. X線撮影を行う際の撮影条件を取得する撮影条件取得部と、
    撮影条件とX線CT装置が置かれた三次元空間内の予め測定されたX線分布情報とが対応付けられた対応情報と、前記取得された撮影条件とに基づいて、前記三次元空間内のX線分布情報を取得し、取得したX線分布情報を、前記三次元空間を示す画像に重畳させて可視化するように出力装置を制御する情報提示部と、
    を備えるX線CT装置。
  2. 前記撮影条件は、自装置の機種、スキャン時間の長さ、管電流の大きさ、管電圧の大きさ、被検体の体厚、被検体の年齢、被検体の性別、架台装置のチルト角度、および寝台装置の位置のうち少なくとも1つを項目として含む、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記出力装置は、自装置の架台装置に取り付けられた装置、および端末装置のうち少なくとも1つである、
    請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記情報提示部は、前記三次元空間を撮影した空間画像に、前記X線分布情報を示す画像を重畳させて可視化するように前記出力装置を制御する、
    請求項1から請求項3のうちの一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記三次元空間を撮影する撮影装置を更に備え、
    前記撮影装置は、前記X線CT装置の架台装置に取り付けられている、
    請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記情報提示部は、前記X線CT装置の架台装置がチルトした状態のX線分布を示す画像、および被検体が立位の状態のX線分布情報を示す画像のうちの少なくとも1つを前記出力装置へ出力させる、
    請求項1から請求項5のうちの一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記X線分布情報を示す画像は、カラー画像、X線分布図、数値による分布図のうちの少なくとも1つであり、
    前記情報提示部は、前記X線分布情報を示す画像の提示方法が変更された場合、変更内容に応じて前記X線分布情報を示す画像を変更して前記出力装置へ出力させる、
    請求項1から請求項6のうちの一項に記載のX線CT装置。
  8. 前記情報提示部は、予め測定されたX線分布情報間に補間処理を行う、
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  9. 前記出力装置は、AR(Augmented Reality)グラスである、
    請求項1から請求項8のうちの一項に記載のX線CT装置。
  10. 前記X線CT装置は、移動可能である、
    請求項1から請求項9のうちの一項に記載のX線CT装置。
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