JP2022022476A - タービンブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力損失を軽減しつつ熱伝達特性の優れるリブを有するタービンブレードを提供する。【解決手段】タービンブレード1はエアが流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面T3,T4にはそれぞれ乱流促進用の長尺状のリブ2が一定間隔で設けられている。ここで、タービンブレードは通常、鋳造品である点と、また、実機で耐えられる強度確保の点とから、実際の製造において、リブ2はリーディング壁3L又はトレーリング壁3Tと一体にすると良い。リブ2の横断面形状は、サーフィンの波形状である。リブ2は対向する壁面T3,T4のぞれぞれに配列され、リブ2の流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっている。【選択図】図2

Description

本発明は、ガスタービンのタービンブレードに関する。より詳しくは、ガスタービンのタービンブレードの内部に冷却流路が設けられているタービンブレードに関する。
従来、ガスタービンのタービンブレードの冷却流路の壁面には乱流促進用のリブが設けられている(特許文献1及び非特許文献1参照)。図7にリブの配置を概略的に示す。本願において配置には、リブの配置間隔と、流路横断方向に対する長尺状のリブの傾斜角度とを含む。図に示すタービンブレード100の冷却流路にはエアが流れ、冷却流路の壁面近くの流れがリブ101に衝突することにより乱流が発生し熱伝達が促進される。
冷却流路の第1の曲がり部S4が時計回りであるので、第1の曲がり部S4よりも上流側の第1の直線流路S1のリブ101は右上がりにされ、傾斜角度θ1は45度にされている。第2の曲がり部S5が反時計回りであるので、第2の曲がり部S5よりも上流側の第2の直線流路S2のリブ101は左上がりにされ、傾斜角度θ2は135度にされている。第2の曲がり部S5を通過したエアが流れ易いように、第3の直線流路S3のリブ101は右上がりにされ、傾斜角度θ3は45度にされている。
冷却流路内のエアと管壁との摩擦によるエネルギー損失が少なく、自然で違和感のないリブの配置となっている。
タービンブレード100における1列目のリブ101のある側はタービン入口側であり、後流側の3列目のリブがある側よりも高温に晒される。そのため、1列目のリブ101の配置が特に重要となる。
なお、傾斜して配置されたリブについては、本出願人を含む研究者達が実験データを採っている(非特許文献2参照)。ただし、第1の直線流路のリブの傾斜角度は、図7のリブの傾斜角度とは異なり、左上がりの45度となっている。右上がりよりも左上がりの方が乱流促進効果は大きいと考えられるが、圧力損失も大きくなると考えられる。
第2の直線流路のリブ傾斜角度は図7のリブ傾斜角度と同じである。なお、非特許文献2の流路は2本の直線部からなる往復流路である。
リブの配置を決定するための手法として、タービンブレードと気持ちを一体にして、自身が粒子となって流体内を移動することをイメージすると良い。このとき、幾通りかのアイデアが浮かぶが、これは流派と言えよう。
イメージとは、心の中に描かれた像や印象のおもかげのことで、心象の意味である(非特許文献3参照)。また、同文献には「デザインする」とは「イメージを具体化する作業」とある。
タービンブレードと気持ちを一体とするのが良い理由としては、刀鍛冶を例に挙げることができる。丹精込めて赤い玉鋼を金槌で打ち込んで玉鋼を延ばし、その後、水冷や空冷の熱処理を加えることで、自然と最適な結晶構造の刀が生まれる。顕微鏡で確認していないのに、素晴らしい結晶組織となるのは、自然に逆らわず丹精込めて作り上げるからである。
丹精込めるときには、無心の心となる。無心の心とは、本心のことをいい、本心とは、一つの所に止まらずに、総てにのびのびひろがった心のことをいう(非特許文献4参照)。本文献には、次のような記載がある。すなわち、「無心になることによって、まるでいつでも満々とたたえた水のようになる。無心になるには、無心になろうとする心が生まれ、無心になれない。しかし、そのようなことを一切気にせずにいれば、自然と無心になろうとする心もなくなって、無心となることができる。」というような記載がある。なお、少し表現を変えた部分がある。
ところで、本出願人は、使い捨てマスクの発明を行っている(特許文献2参照)。本使い捨てマスクは、嘴の形状に着目し、人体の重要部分である鼻背部を保護する発明である。
本出願人は、鳥の嘴に着目して、主要な3つのパラメータを想定し、無次元化を図った。嘴形状で先ず着目されるのは、曲率である。単位は1/mである。嘴表面の湾曲形状は空気抵抗を軽減する形状であると考えられるからである。次いで、嘴先端などに負荷が加わった場合には、モーメントが着目される。モーメントの単位はm・Nである。もう一つは、軸力である。単位はNである。
無次元式を示す。無次元数を鳥嘴数と称呼する。
鳥嘴数=曲率(1/m)×モーメント(m・N)/軸力(N)
曲率は平均曲率を指し、円で最大となる。円を半分で切断し、直線を介在させた場合、平均曲率は円より小さくなることから容易に分かる。
鳥の嘴は重要部分であり、この鳥嘴数が大きいと優れた鳥ということになる。そして、嘴の曲率の大きい鳥が優れていることになる。鳥の主力は空を飛ぶことであり、速力の速い鳥ほど曲率が大きな嘴を持つことになる。そこで、速力の速い鳥について調べたところ、鷹、鷹の一種である鳶及びハヤブサなどの鳥は嘴の先端部が大きく湾曲している。そして、鳶の嘴の露出する骨成分の部分の外形線は真円に近い形状をしている(図8参照)。曲率が大きく、上式の鳥嘴数が大きくなる。
これは、速力の速い鳥ほど、獲物捕獲時の嘴先端への衝撃力が大きいため、曲率を大きくする必要性が高い。曲率を大きくすると、猫が落下時にくるりと回転して衝撃分散するのと同様の効果が得られる。
そして、曲率が大きい鳥は、平べったい嘴を持つカモノハシに比べ同じ物体が衝突した場合のモーメントが小さくなり、軸力も小さくなる。ここでは、平べったい嘴の上部から垂直に力が加わった場合を想定している。
簡略化して述べれば、曲率が大きい鳶などの鳥は、カモノハシに比べて、同一サイズのより高速の飛来物体に対してより耐えることができる。円弧になっている分、受けることが可能なモーメントは大きくなる。また、加わる衝撃力を分散できるので、広い面で力を受け止めることができ、ある一方向から見た場合の軸力は小さくなる。
金属打撃部を有する道具として、鳶口が知られている。日本国では江戸時代に火消しが消火活動時に建物の破壊用具として鳶口を使用しており、鳶口は現代でも活躍している。鳶口の形状は弧状になっており、家屋を打ち壊す際の鳶口への衝撃力の分散がなされる。
日本国の侍を主人公とした映画において、眠狂四郎という円月殺法を使う武者がいた。両手で刀の柄を握り、刀を周回運動させる動きをとる。曲率については刃先は真円を描き、モーメントについては刀の長さが一定であり、あとは円を描く腕力が必要とされる。軸力は腕力で決まる。人的には腕力のみが必要とされる。円を描くため、力まずに振りかざせば良い。上記鳥嘴数と同様である。
このため、円月殺法は、無次元化すなわち、無に帰することにより表明される最強の型と言える。上記沢庵和尚のいう無心の中から生まれるものである。上記刀鍛冶も無心から最適な結晶構造を持つ日本刀を作り出す。
満月の夜に無を感知し、その衝動にかられて遠吠えをする人間の心理、そのとき、自然に戻り、大神(狼)の心境となるのである。それは、狼男として西洋で具現化され著名化されている。日本国的にみれば、大神である。大神の遠吠えを聞いたとき、そこには無が作用している。
しかし、大神が吠えているのではない。無を発する根源たる大神からの影響により人が吠えているのである。
宮崎駿の脚本の作品「もののけ姫」には、大神をイメージさせる白い狼のような動物が出てくるが、それは、神のお告げを伝える動物の身体に、大神の魂が入り込んでいると考えられる。
真円という観点からは我が国の太鼓が挙げられる。表面に皮を張っているため、お月様のように見える。そして、バチで太鼓を叩くことにより音声を発する。無から3つの主要な光を発して欲しいという願いがこもっている。勿論、前述した無次元化と同様である。西洋式の太鼓としては、ドラムがあるが枠があるため、枠のない和太鼓の方が円を表明するという点で優れている。
ところで、特許文献1のリブの断面の外径形状は、図9に示すように、流れ方向に反時計回りの1/4円弧、時計回りの半円弧、及び反時計回りの1/4円弧が連続している。なお、リブは、特許文献1内ではトリップストリップと呼ばれている。
図10に示すように、最初の1/4円弧面において壁面近くのエアは旋回させられながら上方に流れる。続く1/4円弧面は矩形リブの角部が除去された形状をしており、矩形のリブに比べて圧力損失が低下する形状となっている。この形状であると、リブ上流側の壁面近くの流れはリブの近くで上方に流れ主流に直撃するため、主流の復元作用によりリブの後流側壁面へのエアの衝突力は大きくなり熱伝達特性は良好となる。無次元数的には、ヌセルト数が大きくなる。
矩形断面のリブでは、リブの根元あたりが死水域に近くなる。そうすると、断熱層に近くなる。その部分に図10に示す1/4円弧部101a,101bが来れば、金属材料であり熱伝導し易い上、1/4円弧部101a,101bの表面にはエアがスムーズに流れるので、リブ101からエアへの熱伝達も良好になる。
特開2003-193805号公報 特許第6968461号公報 Rolls-Royce plc 編者、「ザ・ジェット・エンジン」社団法人日本航空技術協会発行、2011年6月30日第1版第1刷発行、p.213 豊川直樹著、「回転場における長方形断面往復流路内の熱伝達特性」、東京農工大学大学院工学研究科修士学位論文、1996年1月31日受理 文部科学省著作権所有、「デザイン技術」海文堂出版株式会社、平成28年2月15日発行、p.6、p.42~44 沢庵宗彭原著、池田諭訳、「不動智神妙録」、徳間書店発行、2010年6月25日23刷発行、p.60~64 文部科学省著作権所有、「染織デザイン」実教出版株式会社、平成28年1月25日発行、p.148 文部科学省著作権所有、「ファッションデザイン」実教出版株式会社、平成28年1月25日発行、p.87
しかし、特許文献1のタービンブレードは、長尺状のリブの横断面形状が左右対称であり、左右対称という観点から青海波(図11参照)がイメージされる。図に示す青海波は公知形状の一例であるが、青海波には他にも種々の形状がある。概して言えば、円弧状の縞模様の扇が市松状に多数整列配置されたものである(特許文献5及び特許文献6参照)。「大山椒魚」という主題で、青海波をやわらい表現で表した絵画作品も知られている。
しかし、現実の波は左右対称ではなく、特許文献1のリブ形状は、リブ後流側の流れへの配慮が十分とは言えなかった。より具体的には、後方からの戻り流体の巻き上がりを十分に考慮しているとは言えなかった。
付随的なことを述べると、特許文献1のリブ形状は、矩形断面のリブと比べてその角部が丸み形状になっているため、圧力損失の低下の観点から有効である。しかし、この丸み形状により、リブ上流側の流体の巻き上げは弱くなる。丸み形状の大きさもリブ形状を決定する上で重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、圧力損失を軽減しつつ熱伝達特性の優れるリブを有するタービンブレードを提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題に対して鋭意研究を重ねた結果、実際の流体の波は左右対称な青海波になることなく、サーフィンの波形状になることを見出だし、本発明を完成するに至った。
本発明のタービンブレードでは、流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、サーフィンの波形状であることを特徴とするタービンブレード。
この構成によれば、エアなどの流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、サーフィンの波形状であるので、冷却流路の壁面近くを流れてきた流体はリブの前面側でリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流は主流と衝突し、主流を流路中央側へ押し込む。押し込まれた主流は、元の形状に戻ろうとする復元力により旋回流を押し戻し、押し戻された戻し流はリブ後方の壁面に向けて流れる。壁面上を戻し流が流れるため壁面とエアとの熱伝達は良好になる。そして、リブ直後の領域には戻り流が流れ、円弧上のリブの上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流に合流する。
このようにリブの下流側の形状が大きな円弧であるため、従来の青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流が旋回し易くなり、リブの上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面と流体との間の熱伝達が良好になる。
また、本発明のタービンブレードでは、流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、前記壁面から後流側に行くに連れて上昇する凹弧状の第1傾斜面と、該第1傾斜面よりも上方側に設けられ前記第1傾斜面と直接又は間接に連続する凸弧状の第2傾斜面と、該第2傾斜面の最上部又は最上部付近から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流路の壁面近くを流れてきた流体はリブの第1傾斜面によりリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流は主流と衝突し、主流を流路中央側へ押し込む。丸まった表面形状を有する第2傾斜面の存在により旋回流はスムーズに主流に合流し、圧力損失を軽減することができる。
また、押し込まれた主流は、元の形状に戻ろうとする復元力により旋回流を押し戻し、押し戻された戻し流はリブ後方の壁面に向けて流れる。そのため、熱伝達特性が良い。リブ直後の領域には戻り流が流れ、円弧上のリブ面の上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流に合流する。リブの下流側の形状が大きな円弧であるため、青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流が旋回し易くなり、リブの上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面と流体との間の熱伝達が良好である。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの1/2であり、前記第3傾斜面の半径は前記リブの高さであることを特徴とする。
この構成によれば、リブ上流側半分は特許文献1に開示のリブと同じ形状であり、リブ下流側半分は大きな下りカーブである。サーフィンの波形状の簡易形状として認識することができ、リブの基本形状として利用できる。スケールアップモデルを用いて実験してヌセルト数などのデータを入手すると良い。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面の半径は前記リブの高さの5/8であり、前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの3/8であることを特徴とする。
この構成によれば、第1傾斜面と第2傾斜面との高さの比が5:3であり、黄金比に近い値であり、デザイン上の見栄えが良い。日本では歴史的に7:5:3の割合が用いられてきている。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面の半径は前記第2傾斜面の半径より長く、長さ比が黄金比であることを特徴とする。
この構成によれば、第1傾斜面と第2傾斜面との高さの比が黄金比であり、1.618:1となっており、古代ギリシャ以来の美的プロポーションの典型として重視されてきた割合である。建築でも利用されてきた。美しい建築物に横風が吹いた場合に連想される自然な好ましさが、流体の流れにおいても起こり得る。流体の流れを着色粒子を流して可視化した場合に、自然な美しい流線を描くと考えられる。
また、本発明のタービンブレードでは、前記リブは対向する壁面のぞれぞれに配列され、前記リブの流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっていることを特徴とする。
この構成によれば、市松模様的なリブの配置となり、冷却流路は蛇行し、絞りが形成される同一位置に比べて圧力損失をさほど受けることなく、スムーズに流体を流通させることができる。一方の壁面のリブの流れ方向位置は、対向する壁面のリブ間の中心に位置になるようにすると良い。
また、本発明のタービンブレードでは、第1段目の動翼であることを特徴とする。
この構成によれば、ガスタービンの入口に一番近いタービンブレードである動翼に本発明のリブを適用するので、特に有効である。タービン入口温度を上昇させると圧縮機圧力が高まり、熱効率の向上が図られる。タービン入口温度はタービン翼材の融点に近くなると材料強度の観点から問題であるため、冷却効果を高めた本発明のタービンブレードを用いれば、タービン入口温度をより昇温させることができる。
本発明のタービンブレードでは、圧力損失を軽減しつつ熱伝達特性の優れるリブを有する。
図1は、本発明のタービンブレードの一実施形態における冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示す説明図である。 図2は、図1の冷却流路のリーディング面とトレ-リング面に設けられたリブの配置を示す説明図である。 図3は、図1の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図4は、図3の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図である。 図5は、図3の乱流促進用のリブの変形例を示す説明図である。 図6は、図3の乱流促進用のリブの第2の変形例を示す説明図である。 図7は、従来のタービンブレードの冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示す説明図である。 図8は、鳶の嘴形状を示す説明図である。 図9は、従来の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図10は、図9の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図である。 図11は、青海波の一例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のタービンブレードの一実施形態における冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示している。このタービンブレード1はタービンの第1段目の動翼であり、タービン入口に近いタービンブレードであり、最も高温に晒されるため、特に有効である。
タービン入口温度を上昇させると圧縮機圧力が高まり、熱効率の向上が図られる。タービン入口温度はタービン翼材の融点に近くなると材料強度の観点から問題である。そのため、冷却効果を高めた本実施形態のタービンブレード1を用いれば、タービン入口温度をより昇温させることができる。動翼は、例えば、ロスト・ワックス鋳造方法を使ったニッケル合金で作製することができる。
本実施形態のタービンブレード1は、流体であるエアが流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面T4には乱流促進用の長尺状のリブ2が設けられている。冷却流路は、直線部S1~S3と曲がり部S4,S5を有する往復流路である。冷却流路は、インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L(図2記載)及びトレ-リング壁3T(図2記載)によって囲まれている。インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L及びトレ-リング壁3Tは、それぞれ壁面T1,T2,T3(図2記載),T4(図2記載)を有している。各直線部S1~S3には、一定間隔でリブ2が配置されている。
長尺状のリブ2は、曲がり部S4,S5のある側の端部が曲がり部S4,S5のない側の端部よりも下流側に位置するように傾斜して配置されている。直線部S1ではインナー側が曲がり部S4,S5がある側であり、アウター側が曲がり部S4,S5がない側である。陸上競技や自転車競技などのトラックレースにおける周回時のインコース側がインナー側となる。直線部S1,S3のリブ2の傾斜角度θ1,θ3は45度であり、直線部S2のリブ2の傾斜角度θ2は135度である。135度は非特許文献2のスケールアップモデルで採取されている傾斜角度である。非特許文献1の実機では、45度程度の角度となっている。
また、図2に示すように、タービンブレード1では、リブ2は対向する壁面T3,T4のぞれぞれに配列され、リブ2の流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっている。より詳しくは、一方の壁面T4のリブの流れ方向位置は、対向する壁面T3のリブ間の中心位置になっている。このリブの配置は、市松模様的であり、冷却流路は蛇行している。リブ2を同一流れ方向位置に配置して絞りが形成される場合に比べて圧力損失をさほど受けることなく、スムーズにエアを流通させることができる。
また、リブ2はリーディング壁3L又はトレーリング壁3Tと一体としても良い。通常、タービンブレードは鋳造品であり、一体となっている。
図3は、図1の乱流促進用のリブ2の横断面形状を示している。このリブ2の横断面形状は、サーフィンの波形状である。言い換えれば、岸辺に押し寄せる波形状である。そして、図4に示すように、冷却流路の壁面近くを流れてきたエアはリブ2の前面側でリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流F2は主流F1と衝突し、主流F1を流路中央側へ押し込む。押し込まれた主流F1は元の形状に戻ろうとする復元力により旋回してきた旋回流F2を押し戻し、押し戻された戻し流F3はリブ2の後方の壁面T4に向けて流れる。そして、壁面T4の上を戻し流F3が流れるため壁面T4とエアとの熱伝達は良好になる。リブ直後の領域では戻り流F4が流れ、円弧上のリブ2の上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流F1に合流する。
このようにリブ2の下流側の形状が大きな円弧であるため、青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流F4が旋回し易くなり、リブ2の上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面とエアとの間の熱伝達が良好になる。
図3に示すように、リブ2の横断面形状は、壁面T4から後流側に行くに連れて上昇する凹弧状の第1傾斜面K1と、該第1傾斜面K1よりも上方側に設けられ第1傾斜面K1と直接に連続する凸弧状の第2傾斜面K2と、該第2傾斜面K2の最上部から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面K3と、を有している。第1傾斜面K1と第2傾斜面K2とを直接に連続させるのでなく、間に直線を介在させてから連続させても良い。これを本発明では「間接に連続する」と表現している。
本実施形態では、丸まった表面形状を有する第2傾斜面K2の存在によりエアの送風力の圧力損失を軽減することができ、スムーズに主流に合流できる。
リブ2の横断面形状をさらに詳しく説明する。図3に示すように、第1傾斜面K1及び第2傾斜面K2の半径R1,R2はリブ高さLの1/2であり、第3傾斜面K3の半径R3はリブ高さLである。リブ上流側半分は特許文献1に開示のリブと同じ形状であり、リブ下流側半分は大きな下りカーブである。波形状の簡易形状として認識することができ、リブの基本形状として利用できる。スケールアップモデルを用いて実験してヌセルト数などのデータを入手すると良い。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、第1傾斜面K1及び第2傾斜面K2の半径R1,R2はリブ高さLの1/2であり、第3傾斜面K3の半径R3はリブ高さであるが、図5に示す横断面形状であっても良い。図5のリブ2Aでは、第1傾斜面K1Aの半径はリブ2の高さLの5/8であり、第2傾斜面K2Aの半径はリブ2の高さLの3/8である。
この構成によれば、第1傾斜面K1と第2傾斜面K2との高さの比が5:3であり、黄金比に近い値であり、デザイン上の見栄えが良い。日本では歴史的に7:5:3の割合が用いられてきている。
勿論、第1傾斜面K1と第2傾斜面K2との高さの比を黄金比としても良い。黄金比は1.618:1となっており、古代ギリシャ以来の美的プロポーションの典型として重視されてきた割合である。建築でも利用されてきた。美しい建築物に横風が吹いた場合に連想される自然な好ましい流れが、冷却流路のエアの流れにおいても起こり得る。エアの流れを着色粒子を流して可視化した場合に、自然な美しい流線を描くと考えられる。
また、例えば、図6に示す横断面形状のリブ2Bであっても良い。この横断面形状は、図3のリブ2の横断面形状と比べて、第2傾斜面K2と第3傾斜面K3との境が半径R4の丸み形状にされている。そして、第2傾斜面K2の最上部付近から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面K3が設けられた形状にされている。このように、サーフィンの波形状は、種々の変形が可能である。
また、例えば、上述した実施形態では、第1段目の動翼に適用した例について説明したが、他段の動翼に適用しても良いし、静翼に適用しても良いことは言うまでもない。
本発明は、タービンブレードに利用することができる。特に、最も高温に晒されるタービン入口の第1段目の動翼となるタービンブレードに好適に利用することができる。
1 タービンブレード
2,2A,2B リブ
3in インナー壁
3out アウター壁
3L リーディング壁
3T トレ-リング壁
100 タービンブレード
101a,101b 円弧部
F1 主流
F2 旋回流
F3 戻し流
F4 戻り流
K1,K1A 第1傾斜面
K2,K2A 第2傾斜面
K3 第3傾斜面
L リブ高さ
R1~R3,R4,R1A,R2A 半径
S1~S3 直線部
S4,S5 曲がり部
T1~T4 壁面
リブの配置を決定するとき、タービンブレードと気持ちを一体にして、自身が粒子となって流体内を移動することをイメージすると良い。このとき、幾通りかのアイデアが浮かぶが、これは流派と言えよう。
イメージとは、心の中に描かれた像や印象のおもかげのことで、心象の意味である(非特許文献3参照)。また、同文献には「デザインする」とは「イメージを具体化する作業」とある。
簡略化して述べれば、曲率が大きい鳶などの鳥は、カモノハシに比べて、同一サイズのより高速の飛来物体に対して耐えることができる。円弧になっている分、広い面で力を受け止めることができ、加わる衝撃力を分散できるので、ある一方向から見た場合の軸力は小さくなる。
金属打撃部を有する道具として、鳶口が知られている。日本国では江戸時代に火消しが消火活動時に建物の破壊用具として鳶口を使用しており、鳶口は現代でも活躍している。鳶口の形状は弧状になっており、家屋を打ち壊す際の鳶口の金属打撃部への衝撃力の分散がなされる。
しかし、特許文献1のタービンブレードは、長尺状のリブの横断面形状が左右対称であり、左右対称という観点から青海波(図11参照)がイメージされる。図に示す青海波は公知形状(非特許文献5及び非特許文献6参照)に近い一例であるが、青海波には他にも種々の形状がある。概して言えば、円弧状の縞模様の扇が市松状に多数整列配置されたものである。「大山椒魚」という主題で、青海波をやわらい表現で表した絵画作品も知られている。
付随的なことを述べると、特許文献1のリブ形状は、矩形断面のリブと比べてその角部が丸み形状になっているため(図9参照)、圧力損失の低下の観点から有効である。しかし、この丸み形状により、リブ上流側の流体の巻き上げは弱くなる。丸み形状の大きさもリブ形状を決定する上で重要である。
図1は、本発明のタービンブレードの一実施形態における冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示す説明図である。 図2は、図1の冷却流路のリーディング面とトレーリング面に設けられたリブの配置を示す説明図である。 図3は、図1の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図4は、図3の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図である。 図5は、図3の乱流促進用のリブの変形例を示す説明図である。 図6は、図3の乱流促進用のリブの第2の変形例を示す説明図である。 図7は、従来のタービンブレードの冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示す説明図である。 図8は、鳶の嘴形状を示す説明図である。 図9は、従来の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図10は、図9の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図である。 図11は、青海波の一例を示す説明図である。
本実施形態のタービンブレード1は、流体であるエアが流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面T4には乱流促進用の長尺状のリブ2が設けられている。冷却流路は、直線部S1~S3と曲がり部S4,S5を有する往復流路である。冷却流路は、インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L(図2記載)及びトレーリング壁3T(図2記載)によって囲まれている。インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L及びトレーリング壁3Tは、それぞれ壁面T1,T2,T3(図2記載),T4(図2記載)を有している。各直線部S1~S3には、一定間隔でリブ2が配置されている。
長尺状のリブ2は、曲がり部S4,S5のある側の端部が曲がり部S4,S5のない側の端部よりも下流側に位置するように傾斜して配置されている。直線部S1ではインナー側が曲がり部S4がある側であり、アウター側が曲がり部S4がない側である。陸上競技や自転車競技などのトラックレースにおける周回時のインコース側がインナー側となる。直線部S1,S3のリブ2の傾斜角度θ1,θ3は45度であり、直線部S2のリブ2の傾斜角度θ2は135度である。135度は非特許文献2のスケールアップモデルで採取されている傾斜角度である。非特許文献1の実機では、45度程度の角度となっている。
この構成によれば、第1傾斜面K1Aと第2傾斜面K2Aとの高さの比が5:3であり、黄金比に近い値であり、デザイン上の見栄えが良い。日本では歴史的に7:5:3の割合が用いられてきている。
勿論、第1傾斜面K1Aと第2傾斜面K2Aとの高さの比を黄金比としても良い。黄金比は1.618:1となっており、古代ギリシャ以来の美的プロポーションの典型として重視されてきた割合である。建築でも利用されてきた。美しい建築物に横風が吹いた場合に連想される自然な好ましい流れが、冷却流路のエアの流れにおいても起こり得る。エアの流れを着色粒子を流して可視化した場合に、自然な美しい流線を描くと考えられる。
1 タービンブレード
2,2A,2B リブ
3in インナー壁
3out アウター壁
3L リーディング壁
3T トレーリング
100 タービンブレード
101a,101b 円弧部
F1 主流
F2 旋回流
F3 戻し流
F4 戻り流
K1,K1A 第1傾斜面
K2,K2A 第2傾斜面
K3 第3傾斜面
L リブ高さ
R1~R3,R4,R1A,R2A 半径
S1~S3 直線部
S4,S5 曲がり部
T1~T4 壁面
本発明は、ガスタービンのタービンブレードに関する。より詳しくは、ガスタービンのタービンブレードの内部に冷却流路が設けられているタービンブレードに関する。
従来、ガスタービンのタービンブレードの冷却流路の壁面には乱流促進用のリブが設けられている(特許文献1及び非特許文献1参照)。図7にリブの配置を概略的に示す。本願において配置には、リブの配置間隔と、流路横断方向に対する長尺状のリブの傾斜角度とを含む。図に示すタービンブレード100の冷却流路にはエアが流れ、冷却流路の壁面近くの流れがリブ101に衝突することにより乱流が発生し熱伝達が促進される。
冷却流路の第1の曲がり部S4が時計回りであるので、第1の曲がり部S4よりも上流側の第1の直線流路S1のリブ101は右上がりにされ、傾斜角度θ1は45度にされている。第2の曲がり部S5が反時計回りであるので、第2の曲がり部S5よりも上流側の第2の直線流路S2のリブ101は左上がりにされ、傾斜角度θ2は135度にされている。第2の曲がり部S5を通過したエアが流れ易いように、第3の直線流路S3のリブ101は右上がりにされ、傾斜角度θ3は45度にされている。
冷却流路内のエアと管壁との摩擦によるエネルギー損失が少なく、自然で違和感のないリブの配置となっている。
タービンブレード100における1列目のリブ101のある側はタービン入口側であり、後流側の3列目のリブがある側よりも高温に晒される。そのため、1列目のリブ101の配置が特に重要となる。
なお、傾斜して配置されたリブについては、本出願人を含む研究者達が実験データを採っている(非特許文献2参照)。ただし、第1の直線流路のリブの傾斜角度は、図7のリブの傾斜角度とは異なり、左上がりの45度となっている。右上がりよりも左上がりの方が乱流促進効果は大きいと考えられるが、圧力損失も大きくなると考えられる。
第2の直線流路のリブ傾斜角度は図7のリブ傾斜角度と同じである。なお、非特許文献2の流路は2本の直線部からなる往復流路である。
リブの配置を決定するとき、タービンブレードと気持ちを一体にして、自身が粒子となって流体内を移動することをイメージすると良い。このとき、幾通りかのアイデアが浮かぶが、これは流派と言えよう。
イメージとは、心の中に描かれた像や印象のおもかげのことで、心象の意味である(非特許文献3参照)。また、同文献には「デザインする」とは「イメージを具体化する作業」とある。
タービンブレードと気持ちを一体とするのが良い理由としては、刀鍛冶を例に挙げることができる。丹精込めて赤い玉鋼を金槌で打ち込んで玉鋼を延ばし、その後、水冷や空冷の熱処理を加えることで、自然と最適な結晶構造の刀が生まれる。顕微鏡で確認していないのに、素晴らしい結晶の金属組織となるのは、自然に逆らわず丹精込めて作り上げるからである。
丹精込めるときには、無心の心となる。無心の心とは、本心のことをいい、本心とは、一つの所に止まらずに、総てにのびのびひろがった心のことをいう(非特許文献4参照)。本文献には、次のような記載がある。すなわち、「無心になることによって、まるでいつでも満々とたたえた水のようになる。無心になるには、無心になろうとする心が生まれ、無心になれない。しかし、そのようなことを一切気にせずにいれば、自然と無心になろうとする心もなくなって、無心となることができる。」というような記載がある。なお、少し表現を変えた部分がある。
ところで、本出願人は、使い捨てマスクの発明を行っている(特許文献2参照)。本使い捨てマスクは、嘴の形状に着目し、人体の重要部分である鼻背部を保護する発明である。
本出願人は、鳥の嘴に着目して、主要な3つのパラメータを想定し、無次元化を図った。嘴形状で先ず着目されるのは、曲率である。単位は1/mである。嘴表面の湾曲形状は空気抵抗を軽減する形状であると考えられるからである。次いで、嘴先端などに負荷が加わった場合には、モーメントが着目される。モーメントの単位はm・Nである。もう一つは、軸力である。単位はNである。
無次元式を示す。無次元数を鳥嘴数と称呼する。
鳥嘴数=曲率(1/m)×モーメント(m・N)/軸力(N)
曲率は平均曲率を指し、円で最大となる。円を半分で切断し、直線を介在させた場合、平均曲率は円より小さくなることから容易に分かる。
鳥の嘴は重要部分であり、この鳥嘴数が大きいと優れた鳥ということになる。そして、嘴の曲率の大きい鳥が優れていることになる。鳥の主力は空を飛ぶことであり、速力の速い鳥ほど曲率が大きな嘴を持つことになる。そこで、速力の速い鳥について調べたところ、鷹、鷹の一種である鳶及びハヤブサなどの鳥は嘴の先端部が大きく湾曲している。そして、鳶の嘴の露出する骨成分の部分の外形線は真円に近い形状をしている(図8参照)。曲率が大きく、上式の鳥嘴数が大きくなる。
これは、速力の速い鳥ほど、獲物捕獲時の嘴先端への衝撃力が大きいため、曲率を大きくする必要性が高い。曲率を大きくすると、猫が落下時にくるりと回転して衝撃分散するのと同様の効果が得られる。
そして、曲率が大きい鳥は、平べったい嘴を持つカモノハシに比べ同じ物体が衝突した場合のモーメントが小さくなり、軸力も小さくなる。ここでは、平べったい嘴の上部から垂直に力が加わった場合を想定している。
簡略化して述べれば、曲率が大きい鳶などの鳥は、カモノハシに比べて、同一サイズのより高速の飛来物体に対して耐えることができる。円弧になっている分、広い面で力を受け止めることができ、加わる衝撃力を分散できるので、ある一方向から見た場合の軸力は小さくなる。
金属打撃部を有する道具として、鳶口が知られている。日本国では江戸時代に火消しが消火活動時に建物の破壊用具として鳶口を使用しており、鳶口は現代でも活躍している。鳶口の形状は弧状になっており、家屋を打ち壊す際の鳶口の金属打撃部への衝撃力の分散がなされる。
日本国の侍を主人公とした映画において、眠狂四郎という円月殺法を使う武者がいた。両手で刀の柄を握り、刀を周回運動させる動きをとる。曲率については刃先は真円を描き、モーメントについては刀の長さが一定であり、あとは円を描く腕力が必要とされる。軸力は腕力で決まる。人的には腕力のみが必要とされる。円を描くため、力まずに振りかざせば良い。上記鳥嘴数と同様である。
このため、円月殺法は、無次元化すなわち、無に帰することにより表明される最強の型と言える。上記沢庵和尚のいう無心の中から生まれるものである。上記刀鍛冶も無心から最適な結晶構造を持つ日本刀を作り出す。
満月の夜に無を感知し、その衝動にかられて遠吠えをする人間の心理、そのとき、自然に戻り、大神(狼)の心境となるのである。それは、狼男として西洋で具現化され著名化されている。日本国的にみれば、大神である。大神の遠吠えを聞いたとき、そこには無が作用している。
しかし、大神が吠えているのではない。無を発する根源たる大神からの影響により人が吠えているのである。
宮崎駿の脚本の作品「もののけ姫」には、大神をイメージさせる白い狼のような動物が出てくるが、それは、神のお告げを伝える動物の身体に、大神の魂が入り込んでいると考えられる。
真円という観点からは我が国の太鼓が挙げられる。表面に皮を張っているため、お月様のように見える。そして、バチで太鼓を叩くことにより音声を発する。無から3つの主要な光を発して欲しいという願いがこもっている。勿論、前述した無次元化と同様である。西洋式の太鼓としては、ドラムがあるが枠があるため、枠のない和太鼓の方が円を表明するという点で優れている。
ところで、特許文献1のリブの断面の外径形状は、図9に示すように、流れ方向に反時計回りの1/4円弧、時計回りの半円弧、及び反時計回りの1/4円弧が連続している。なお、リブは、特許文献1内ではトリップストリップと呼ばれている。
図10に示すように、最初の1/4円弧面において壁面近くのエアは旋回させられながら上方に流れる。続く1/4円弧面は矩形リブの角部が除去された形状をしており、矩形のリブに比べて圧力損失が低下する形状となっている。この形状であると、リブ上流側の壁面近くの流れはリブの近くで上方に流れ主流に直撃するため、主流の復元作用によりリブの後流側壁面へのエアの衝突力は大きくなり熱伝達特性は良好となる。無次元数的には、ヌセルト数が大きくなる。
矩形断面のリブでは、リブの根元あたりが死水域に近くなる。そうすると、断熱層に近くなる。その部分に図10に示す1/4円弧部101a,101bが来れば、金属材料であり熱伝導し易い上、1/4円弧部101a,101bの表面にはエアがスムーズに流れるので、リブ101からエアへの熱伝達も良好になる。
特開2003-193805号公報 特許第6968461号公報 Rolls-Royce plc 編者、「ザ・ジェット・エンジン」社団法人日本 航空技術協会発行、2011年6月30日第1版第1刷発行、p.213 豊川直樹著、「回転場における長方形断面往復流路内の熱伝達特性 」、東京農工大学大学院工学研究科修士学位論文、1996年1月31日受理 文部科学省著作権所有、「デザイン技術」海文堂出版株式会社、平 成28年2月15日発行、p.6、p.42~44 沢庵宗彭原著、池田諭訳、「不動智神妙録」、徳間書店発行、20 10年6月25日23刷発行、p.60~64 文部科学省著作権所有、「染織デザイン」実教出版株式会社、平成 28年1月25日発行、p.148 文部科学省著作権所有、「ファッションデザイン」実教出版株式会 社、平成28年1月25日発行、p.87
しかし、特許文献1のタービンブレードは、長尺状のリブの横断面形状が左右対称であり、左右対称という観点から青海波(図11参照)がイメージされる。図に示す青海波は公知形状(非特許文献5及び非特許文献6参照)に近い一例であるが、青海波には他にも種々の形状がある。概して言えば、円弧状の縞模様の扇が市松状に多数整列配置されたものである。「大山椒魚」という主題で、青海波をやわらい表現で表した絵画作品も知られている。
しかし、現実の波は左右対称ではなく、特許文献1のリブ形状は、リブ後流側の流れへの配慮が十分とは言えなかった。より具体的には、後方からの戻り流体の巻き上がりを十分に考慮しているとは言えなかった。
付随的なことを述べると、特許文献1のリブ形状は、矩形断面のリブと比べてその角部が丸み形状になっているため(図9参照)、圧力損失の低下の観点から有効である。しかし、この丸み形状の存在により、矩形断面のリブと比べてリブ上流側の流体の流れの乱れは弱くなる。丸み形状の大きさもリブ形状を決定する上で重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、圧力損失を軽減しつつ熱伝達特性の優れるリブを有するタービンブレードを提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題に対して鋭意研究を重ねた結果、実際の流体の波は左右対称な青海波になることなく、サーフィンの波形状になることを見出だし、本発明を完成するに至った。
本発明のタービンブレードでは、流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが前記壁面と一体に設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、サーフィンの波形状であることを特徴とする。
この構成によれば、エアなどの流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが前記壁面と一体に設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、サーフィンの波形状であるので、冷却流路の壁面近くを流れてきた流体はリブの前面側でリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流は主流と衝突し、主流を流路中央側へ押し込む。押し込まれた主流は、元の形状に戻ろうとする復元力により旋回流を押し戻し、押し戻された戻し流はリブ後方の壁面に向けて流れる。壁面上を戻し流が流れるため壁面とエアとの間の熱伝達は良好になる。そして、リブ直後の領域には戻り流が流れ、円弧上のリブの上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流に合流する。
このようにリブの下流側の形状が大きな円弧であるため、従来の青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流が旋回し易くなり、リブの上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面と流体との間の熱伝達が良好になる。
また、本発明のタービンブレードでは、流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが前記壁面と一体に設けられているタービンブレードにおいて、前記リブの横断面形状は、前記壁面から後流側に行くに連れて上昇する凹弧状の第1傾斜面と、該第1傾斜面よりも上方側に設けられ前記第1傾斜面と直接又は間接に連続する凸弧状の第2傾斜面と、該第2傾斜面の最上部又は最上部付近から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流路の壁面近くを流れてきた流体はリブの第1傾斜面によりリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流は主流と衝突し、主流を流路中央側へ押し込む。丸まった表面形状を有する第2傾斜面の存在により旋回流はスムーズに主流に合流し、圧力損失を軽減することができる。
また、押し込まれた主流は、元の形状に戻ろうとする復元力により旋回流を押し戻し、押し戻された戻し流はリブ後方の壁面に向けて流れる。そのため、熱伝達特性が良い。リブ直後の領域には戻り流が流れ、円弧上のリブ面の上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流に合流する。リブの下流側の形状が大きな円弧であるため、青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流が旋回し易くなり、リブの上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面と流体との間の熱伝達が良好である。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの1/2であり、前記第3傾斜面の半径は前記リブの高さであることを特徴とする。
この構成によれば、リブ上流側半分は特許文献1に開示のリブと同じ形状であり、リブ下流側半分は大きな下りカーブである。サーフィンの波形状の簡易形状として認識することができ、リブの基本形状として利用できる。スケールアップモデルを用いて実験してヌセルト数などのデータを入手すると良い。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面の半径は前記リブの高さの5/8であり、前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの3/8であることを特徴とする。
この構成によれば、第1傾斜面と第2傾斜面との高さの比が5:3であり、黄金比に近い値であり、デザイン上の見栄えが良い。日本では歴史的に7:5:3の割合が用いられてきている。
また、本発明のタービンブレードでは、前記第1傾斜面の半径は前記第2傾斜面の半径より長く、長さ比が黄金比であることを特徴とする。
この構成によれば、第1傾斜面と第2傾斜面との高さの比が黄金比であり、1.618:1となっており、古代ギリシャ以来の美的プロポーションの典型として重視されてきた割合である。建築でも利用されてきた。美しい建築物に横風が吹いた場合に連想される自然な好ましさが、静止場の冷却流路内の流体の流れにおいても起こり得る。流体の流れを着色粒子を流して可視化した場合に、自然な美しい流線を描くと考えられる。
また、本発明のタービンブレードでは、前記リブは対向する壁面のそれぞれに配列され、前記リブの流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっていることを特徴とする。
この構成によれば、市松模様的なリブの配置となり、冷却流路は蛇行し、絞りが形成される同一位置に比べて圧力損失をさほど受けることなく、スムーズに流体を流通させることができる。一方の壁面のリブの流れ方向位置は、対向する壁面のリブ間の中心位置になるようにすると良い。
また、本発明のタービンブレードでは、第1段目の動翼であることを特徴とする。
この構成によれば、ガスタービンの入口に一番近いタービンブレードである動翼に本発明を適用するので、特に有効である。タービン入口温度を上昇させると圧縮機圧力が高まり、熱効率の向上が図られる。タービン入口温度はタービン翼材の融点に近くなると材料強度の観点から問題であるため、冷却効果を高めた本発明のタービンブレードを用いれば、タービン入口温度をより昇温させることができる。
本発明のタービンブレードでは、圧力損失を軽減しつつ熱伝達特性の優れるリブを有する。
図1は、本発明のタービンブレードの一実施形態における冷却流路の壁面に 設けられた乱流促進用のリブの配置を示す説明図である。 図2は、図1の冷却流路のリーディング面とトレーリング面に設けられたリ ブの配置を示す説明図である。 図3は、図1の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図4は、図3の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図である。 図5は、図3の乱流促進用のリブの変形例を示す説明図である。 図6は、図3の乱流促進用のリブの第2の変形例を示す説明図である。 図7は、従来のタービンブレードの冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用 のリブの配置を示す説明図である。 図8は、鳶の嘴形状を示す説明図である。 図9は、従来の乱流促進用のリブの横断面形状を示す説明図である。 図10は、図9の乱流促進用のリブの周囲のエアの流れを示す説明図であ る。 図11は、青海波の一例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のタービンブレードの一実施形態における冷却流路の壁面に設けられた乱流促進用のリブの配置を示している。このタービンブレード1はタービンの第1段目の動翼であり、タービン入口に近いタービンブレードであり、最も高温に晒されるため、特に有効である。
タービン入口温度を上昇させると圧縮機圧力が高まり、熱効率の向上が図られる。タービン入口温度はタービン翼材の融点に近くなると材料強度の観点から問題である。そのため、冷却効果を高めた本実施形態のタービンブレード1を用いれば、タービン入口温度をより昇温させることができる。動翼は、例えば、ロスト・ワックス鋳造方法を使ったニッケル合金で作製することができる。
本実施形態のタービンブレード1は、流体であるエアが流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面T4には乱流促進用の長尺状のリブ2が設けられている。冷却流路は、直線部S1~S3と曲がり部S4,S5を有する往復流路である。冷却流路は、インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L(図2記載)及びトレーリング壁3T(図2記載)によって囲まれている。インナー壁3in、アウター壁3out、リーディング壁3L及びトレーリング壁3Tは、それぞれ壁面T1,T2,T3(図2記載),T4(図2記載)を有している。各直線部S1~S3には、一定間隔でリブ2が配置されている。
長尺状のリブ2は、曲がり部S4,S5のある側の端部が曲がり部S4,S5のない側の端部よりも下流側に位置するように傾斜して配置されている。直線部S1ではインナー側が曲がり部S4がある側であり、アウター側が曲がり部S4がない側である。陸上競技や自転車競技などのトラックレースにおける周回時のインコース側がインナー側となる。直線部S1,S3のリブ2の傾斜角度θ1,θ3は45度であり、直線部S2のリブ2の傾斜角度θ2は135度である。135度は非特許文献2のスケールアップモデルでデータ採取されている傾斜角度である。非特許文献1の実機では、45度程度の角度となっている。
また、図2に示すように、タービンブレード1では、リブ2は対向する壁面T3,T4のそれぞれに配列され、リブ2の流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっている。より詳しくは、一方の壁面T4のリブの流れ方向位置は、対向する壁面T3のリブ間の中心位置になっている。このリブの配置は、市松模様的であり、冷却流路は蛇行している。リブ2を同一流れ方向位置に配置して絞りが形成される場合に比べて圧力損失をさほど受けることなく、スムーズにエアを流通させることができる。
また、リブ2はリーディング壁3L又はトレーリング壁3Tと一体としても良い。通常、タービンブレードは鋳造品であり、一体となっている。
図3は、図1の乱流促進用のリブ2の横断面形状を示している。このリブ2の横断面形状は、サーフィンの波形状である。言い換えれば、岸辺に押し寄せる波形状である。そして、図4に示すように、冷却流路の壁面近くを流れてきたエアはリブ2の前面側でリブ高さ方向へ旋回する。この旋回流F2は主流F1と衝突し、主流F1を流路中央側へ押し込む。押し込まれた主流F1は元の形状に戻ろうとする復元力により旋回してきた旋回流F2を押し戻し、押し戻された戻し流F3はリブ2の後方の壁面T4に向けて流れる。そして、壁面T4の上を戻し流F3が流れるため壁面T4とエアとの間の熱伝達は良好になる。リブ直後の領域では戻り流F4が流れ、円弧上のリブ2の上方を旋回しながらリブ高さ方向に移動し主流F1に合流する。
このようにリブ2の下流側の形状が大きな円弧であるため、青海波のような左右対称のリブに比べて、戻り流F4が旋回し易くなり、リブ2の上方を円弧状にスムーズに流れるためリブ面とエアとの間の熱伝達が良好になる。
図3に示すように、リブ2の横断面形状は、壁面T4から後流側に行くに連れて上昇する凹弧状の第1傾斜面K1と、該第1傾斜面K1よりも上方側に設けられ第1傾斜面K1と直接に連続する凸弧状の第2傾斜面K2と、該第2傾斜面K2の最上部から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面K3と、を有している。第1傾斜面K1と第2傾斜面K2とを直接に連続させるのでなく、間に例えば直線を介在させてから連続させても良い。これを本発明では「間接に連続する」と表現している。
本実施形態では、丸まった表面形状を有する第2傾斜面K2の存在によりエアの送風力の圧力損失を軽減することができ、旋回流F2はスムーズに主流F1に合流できる。
リブ2の横断面形状をさらに詳しく説明する。図3に示すように、第1傾斜面K1及び第2傾斜面K2の半径R1,R2はリブ高さLの1/2であり、第3傾斜面K3の半径R3はリブ高さLである。リブ上流側半分は特許文献1に開示のリブと同じ形状であり、リブ下流側半分は大きな下りカーブである。波形状の簡易形状として認識することができ、リブの基本形状として利用できる。スケールアップモデルを用いて実験してヌセルト数などのデータを入手すると良い。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、第1傾斜面K1及び第2傾斜面K2の半径R1,R2はリブ高さLの1/2であり、第3傾斜面K3の半径R3はリブ高さLであるが、図5に示す横断面形状であっても良い。図5のリブ2Aでは、第1傾斜面K1Aの半径はリブ2の高さLの5/8であり、第2傾斜面K2Aの半径はリブ2の高さLの3/8である。
この構成によれば、第1傾斜面K1Aと第2傾斜面K2Aとの高さの比が5:3であり、黄金比に近い値であり、デザイン上の見栄えが良い。日本では歴史的に7:5:3の割合が用いられてきている。
勿論、第1傾斜面K1Aと第2傾斜面K2Aとの高さの比を黄金比としても良い。黄金比は1.618:1となっており、古代ギリシャ以来の美的プロポーションの典型として重視されてきた割合である。建築でも利用されてきた。美しい建築物に横風が吹いた場合に連想される自然な好ましい流れが、静止場の冷却流路内のエアの流れにおいても起こり得る。エアの流れを着色粒子を流して可視化した場合に、自然な美しい流線を描くと考えられる。
また、例えば、図6に示す横断面形状のリブ2Bであっても良い。この横断面形状は、図3のリブ2の横断面形状と比べて、第2傾斜面K2と第3傾斜面K3との境が丸み形状にされている点で異なるこの丸み形状の半径R4はL/25である。そして、第2傾斜面K2の最上部付近から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面K3が設けられた形状にされている。このように、サーフィンの波形状は、種々の変形が可能である。
また、例えば、上述した実施形態では、第1段目の動翼に適用した例について説明したが、他段の動翼に適用しても良いし、静翼に適用しても良いことは言うまでもない。
本発明は、タービンブレードに利用することができる。特に、最も高温に晒されるタービン入口の第1段目の動翼となるタービンブレードに好適に利用することができる。
1 タービンブレード
2,2A,2B リブ
3in インナー壁
3out アウター壁
3L リーディング壁
3T トレーリング壁
100 タービンブレード
101a,101b 円弧部
F1 主流
F2 旋回流
F3 戻し流
F4 戻り流
K1,K1A 第1傾斜面
K2,K2A 第2傾斜面
K3 第3傾斜面
L リブ高さ
R1~R3,R4,R1A,R2A 半径
S1~S3 直線部
S4,S5 曲がり部
T1~T4 壁面

Claims (7)

  1. 流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが設けられているタービンブレードにおいて、
    前記リブの横断面形状は、サーフィンの波形状であることを特徴とするタービンブレード。
  2. 流体が流通する冷却流路を有し、該冷却流路の壁面には乱流促進用の長尺状のリブが設けられているタービンブレードにおいて、
    前記リブの横断面形状は、前記壁面から後流側に行くに連れて上昇する凹弧状の第1傾斜面と、該第1傾斜面よりも上方側に設けられ前記第1傾斜面と直接又は間接に連続する凸弧状の第2傾斜面と、該第2傾斜面の最上部又は最上部付近から後流側に行くに連れて下降する凹弧状の第3傾斜面と、を有していることを特徴とするタービンブレード。
  3. 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの1/2であり、前記第3傾斜面の半径は前記リブの高さであることを特徴とする請求項2に記載のタービンブレード。
  4. 前記第1傾斜面の半径は前記リブの高さの5/8であり、前記第2傾斜面の半径は前記リブの高さの3/8であることを特徴とする請求項2に記載のタービンブレード。
  5. 前記第1傾斜面の半径は前記第2傾斜面の半径より長く、長さ比が黄金比であることを特徴とする請求項2に記載のタービンブレード。
  6. 前記リブは対向する壁面のぞれぞれに配列され、前記リブの流れ方向の位置は対向する2面間で互い違いになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかにタービンブレード。
  7. 第1段目の動翼であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のタービンブレード。
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