JP2022018079A - 画像処理システム、画像処理装置、制御方法、プログラム - Google Patents

画像処理システム、画像処理装置、制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022018079000001
【課題】 画像ノイズが発生する場合であっても、紙辺を適切に検出することのできる画像処理装置を提供することを目的とする。特に、印字位置調整パラメータを精度よく取得できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置において、前記画像読取部を用いて、一のシートから一の画像を読みとる手段と、前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う手段と、前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する手段と、を有する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、シートに対する画像の形成位置を調整するための処理をおこなう画像処理装置に関する。
従来、シートに画像を形成する印刷装置(画像処理装置)では、シートに対する画像の形成位置を調整する機能(以降「印字位置調整」と呼ぶ)が利用されている。特許文献1では、調整用のマークをシートに印刷してリーダーでこれを読み込み、マークと紙辺の位置関係を取得することで、印字位置調整のパラメータを取得する技術が開示されている。また、リーダーの一例として、ADF(Auto Document Feeder)と呼ばれるシートの自動原稿送り装置について記載している。
特開2016-111628号公報
特許文献1に記載の装置は紙辺の検出精度について、改善の余地がある。なぜならば、ADFのような機構を用いてシートの読み取りを行うと、リーダースジ等と呼ばれる線状の画像ノイズが発生し得るからである。このリーダースジは、紙辺の陰影に見た目が似ているため、紙辺と誤って検出される虞がある。紙辺位置が正しく取得できないと、マークとの相対位置も正しく取得されないため、印字位置調整のパラメータを精度よく取得することができない。
上述した課題を鑑み、本発明は、画像ノイズが発生する場合であっても、紙辺を適切に検出することのできる画像処理装置を提供することを目的とする。特に、印字位置調整パラメータを精度よく取得できる画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置において、前記画像読取部を用いて、一のシートから一の画像を読みとる手段と、前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う手段と、前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する手段と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば画像ノイズが発生する場合であっても、紙辺を適切に検出することのできる画像処理装置を提供できる。特に、印字位置調整パラメータを精度よく取得できる画像処理装置を提供できる。
画像処理装置を含むシステムの制御ブロック図を示す模式図である。 画像処理装置を含む画像形成装置の模式図である。 用紙ライブラリ編集画面を示す説明図である。 用紙ライブラリ編集インタフェースを示す説明図である。 用紙ライブラリを表す模式図である。 印字位置調整用チャートの模式図である。 本実施形態における一連の処理を示したシーケンス図である。 マーク相対位置測定処理の動作を示すフローチャートである。 機械学習により動作させるための入力データ及び出力データを示す模式図である 紙搬送を伴うADF読み取り装置の模式図である。 縦紙辺検出処理の動作を示すフローチャートである。 上下左右ROI画像の位置関係を表す模式図である。 紙辺候補抽出処理の動作を示すフローチャートである。 ハフテーブルの例を示す説明図である。 図15(a)はROI画像及び複数の紙辺検出結果を表す模式図である。図15(b)は上側右ROI画像の2値画像を表す模式図である。 最適紙辺ペア決定処理の動作を示すフローチャートである。 左右紙辺の最適ペア決定処理例を示す模式図である。 横紙辺検出処理の動作を示すフローチャートである。 上下紙辺の最適ペア決定処理例を示す模式図である。 実施例2における縦紙辺検出処理の動作を示すフローチャートである。 紙辺の詳細推定処理の動作を示すフローチャートである。 複数の読み取り画像からマーク相対位置を測定する処理の動作を示すフローチャートである。 紙サイズ推定処理の動作を示すフローチャートである。 紙サイズ推定値のヒストグラム情報を表す模式図である。 紙サイズ推定値のヒストグラム情報の一例を可視化した模式図である。 実施例3における一連の処理を示したシーケンス図である。
(実施例1)
<本構成を可能とする制御ブロック図>
図1は、印刷システム(画像処理システム)の一実施形態としてのハードウェア概略構成を表すブロック図である。同図に示すように、本実施例に係る印刷システムは、画像形成装置100と、ホストコンピュータ101とから構成される。また画像形成装置100、ホストコンピュータ101らは、それぞれ通信回線102によって互いに接続されている。なお、印刷システムは、ホストコンピュータ、印刷装置などが複数台接続されていてもよい。
ホストコンピュータ101は不図示の入力装置によるユーザからの入力情報を取得し、画像形成装置100に送信するプリントジョブを作成し、画像形成装置100へ送信することができる。コントローラ110は、各種データ処理を行い、画像形成装置100の動作を制御する。操作パネル120は、タッチパネル方式でユーザからの各種操作を受け付ける。用紙サイズ情報121は、後述するように、操作パネル120を介して用紙ライブラリより印刷用紙のサイズ及び位置調整量を取得する。画像読取部130は、光学センサを用いて原稿文書をスキャンし、スキャン画像データを取得するスキャナである。印字位置測定処理131は、後述するように、印字位置調整用チャート(所定パターンの画像)の印刷結果の読取画像に対して、印字位置の相対座標を取得する。給紙部140は、複数の給紙段から構成される給紙装置である。各給紙段には、各種印刷用紙を収容しておくことが可能である。各給紙段では、収納された用紙の最上位の用紙一枚のみを分離し、画像形成部150へと搬送することが可能である。画像形成部150は、画像データを印刷用紙(シート)に物理的に印刷する。本実施例では電子写真方式の画像形成部150を説明するが、画像形成部150としてインクジェット方式を用いてもよい。なお160は印刷された印刷結果を表す。
次にコントローラ110の構成について説明する。I/O制御部111は、外部ネットワークとの通信制御を行う。ROM112は、各種制御プログラムを記憶するROMである。RAM113は、ROM112に記憶された制御プログラムを読み出して記録するRAMである。CPU114は、RAM113に読み出された制御プログラムを実行し、画像信号や各種デバイスを統括的に制御するCPUである。HDD115は、画像データやプリントデータなどの大容量のデータを一時的あるいは長期的に保持する目的で使用されるHDDである。各モジュールはそれぞれシステムバス116を介して互いに接続される。さらにシステムバス116は、コントローラ110と画像形成装置100内の各デバイスとを互いに接続している。なおRAM113はCPU114の主メモリ、ワークメモリとしても機能する。また制御プログラムおよびオペレーティングシステムはROM112の他にもHDD115にも格納される。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル120からの印刷装置モード設定情報を記憶するようにしてもよい。
<画像形成装置>
次に画像形成装置100の構造及び動作について説明する。
図2は、本実施形態における画像形成装置100の構造を示す断面図である。図示するように、画像形成装置100は、筐体201を備える。筐体201にはエンジン部を構成するための各機構と、各機構による各印字プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行なうエンジン制御部、及びプリンタコントローラを収納する制御ボード収納部とが内蔵されている。
画像読取部130は、原稿置き台230、ピックアップローラ231、搬送ローラー232、コロ233、光源234、第二読み取り部235、排紙ローラ238、読み取り部236、原稿237で構成される。原稿置き台230に積載された原稿237は、ピックアップローラ231により一枚ずつ読み取り経路に送られる。上記ピックアップされた原稿237は、搬送ローラー232を介して経路方向に搬送される。原稿237は、経路を通って読み取り位置に到達し、光源234と読み取り部236によって原稿237の表面に付加されている画像情報が、原稿の端部の画像情報ごと読み取られる。なお、読取部236には対向する位置に白色の部材が配置されており、読取部236はここを原稿が通過した際に読み取りをおこなう。読取部236は圧板読みにも兼用されるリーダー装置である。その後、原稿237が読み取り部235の読み取り位置に到達した際に、第二読み取り部235によって原稿237の裏面の画像情報が読み取られる。なお、読取部235には対向する位置に白色の部材が配置されており、読取部236を原稿が通過した際に読み取りをおこなう。読取部235は、例えばCISである。その後、原稿237は、排紙ローラ239により排紙される。
以上の動作を繰り返すことで原稿置き台237に積載された原稿群はその表面画像と裏面画像の情報を一回の搬送で読み取られる。
尚、最も好適な例として1回の搬送で原稿の両面を読み取る例を示したが、これに限定されない。原稿の両面を読み取れればよいため、反転搬送機構を備えた読み取り装置でも良い。
プリンタエンジン部を構成するための各機構としては、次のような構成が挙げられる。レーザ光の走査による感光ドラム205上への静電潜像形成、その静電潜像の顕像化、その顕像を中間転写体252に多重転写し、多重転写されたカラー画像をシートPへ更に転写するための光学処理機構。シートPに転写されたトナー像を定着させるための定着処理機構、シートPの給紙処理機構、シートPの搬送処理機構。
光学処理機構は、レーザスキャナ部207において、コントローラ110から供給されたイメージデータに応じて不図示の半導体レーザから発射されるレーザ光をオン、オフに駆動するレーザドライバを有する。そして、半導体レーザから発射されたレーザ光は回転多面鏡208により走査方向に振られる。ここで主走査方向に振られたレーザ光は反射ポリゴンミラー209を介して感光ドラム205に導かれ、感光ドラム205上を主走査方向に露光する。一方、一次帯電器211により帯電され、レーザ光による走査露光によって感光ドラム205上に形成された静電潜像は後述する現像器212により供給されるトナーによってトナー像に顕像化される。そして、感光ドラム205上の顕像されたトナー像は、トナー像とは逆特性の電圧を印加された中間転写体252上に転写(1次転写)される。カラー画像形成時には、Y(イエロー)ステーション220、M(マゼンタ)ステーション221、C(シアン)ステーション222、K(ブラック)ステーション223からそれぞれの色を中間転写体252上に順次形成する。その結果フルカラー可視像を中間転写体252上に形成する。
次に、転写材の収納庫210から給送したシートPを搬送し、転写ローラ251にてシートPを中間転写体252に圧接すると同時に、転写ローラ251にトナーと逆特性のバイアスを印加する。これにより、中間転写体252上に形成された可視像は、給紙処理機構によってシートPの搬送方向(副走査方向)に同期して搬送されるシートPに転写される(2次転写)。
2次転写を終えたシートPが定着器260を通過することによって、シートP上に転写されたトナーが加熱溶融し、シートPに画像として定着する。両面プリントの場合は反転部270を通過してスイッチバック反転し、再び転写部240に導入されることでシートPへ裏面画像が転写される。その後シートPが前記同様に定着器260を通過することによってシートP上のトナー像が加熱定着され、プリンタ外へと排紙されることでプリントプロセスが完了する。
<用紙ライブラリ>
画像形成装置100で印刷に使用される用紙は、オペレータによって用紙ライブラリと呼ばれるデータベースを用いて管理される。用紙ライブラリは、HDD115もしくはRAM113に保存され、各ソフトウェアモジュールにより必要に応じて読み出し・書き込みがなされる。用紙ライブラリの詳細な構成については、後程図5を用いて説明する。
図3は本実施例における印刷システムにおいて、オペレータが用紙ライブラリへの編集などの操作を行うためのインタフェース画面を表す模式図である。300は、CPU114が操作パネル120に表示するインタフェース画面全体を表す。
310は用紙リストであり、用紙ライブラリに記憶された用紙がここにリスト表示される。用紙リスト310においては、各用紙に対し列311~315に示すような用紙属性が付随情報として、オペレータに向けて提示される。列311は各用紙の用紙名称を表す。用紙名称は、各用紙が互いに識別されるようにオペレータなどから指定される名称である。列312および列313はそれぞれ、各用紙における副走査方向用紙長および主走査方向用紙長を表す。列314は各用紙における坪量を表す。列315は各用紙における表面性を表す。ここで表面性とは用紙表面の物理特性を表す属性で、例えば光沢性を上げるための表面コートがなされた「コート」や、表面に凹凸のあるような「エンボス」などがある。また操作パネル120上において、用紙リスト310の任意の用紙が表示されている箇所に触れることで、その用紙を選択することが可能である。選択された用紙は、ハイライト表示(反転表示)される。図3では、一例として「XYZ製紙 カラー81」が選択されている様子が表されている。また用紙ライブラリに記録された用紙数が、用紙リスト310に一度に表示できる用紙数よりも多い場合には、スクロールバー317が使用される。オペレータはスクロールバー317を操作することにより、任意の用紙を選択することが可能となる。
320は新規追加ボタンで、用紙ライブラリに新しく用紙を追加するためのボタンである。321は編集ボタンで、用紙リスト310において選択された用紙の用紙属性を編集するためのボタンである。新規追加ボタン320または編集ボタン321が押されると、図4に示すようなインタフェース画面が表示される。322は削除ボタンで、用紙リスト310において選択された用紙を用紙ライブラリから削除するためのボタンである。323は印字位置調整ボタンで、用紙リスト310において選択された用紙に対する印字位置調整を行うためのボタンである。
<用紙ライブラリの編集インタフェース>
図4は本実施例における印刷システムにおいて、オペレータが用紙属性の編集を行うためのインタフェース画面を表す模式図である。画面400は、CPU114が操作パネル120に表示するインタフェース画面全体を表す。
テキストボックス401~404はそれぞれ、用紙名称・副走査方向用紙長・主走査方向用紙長・坪量の各用紙属性を入力するためのテキストボックスである。テキストボックスへの入力は、不図示のソフトウェアキーボードや操作パネル120に備えられるテンキーなどによってなされる。405は、用紙の表面性を指定するためのコンボボックスである。コンボボックス405では、あらかじめ登録された画像形成装置100がサポート可能な表面性のリストから一つを指定することが可能である。
420は編集終了ボタンで、押下されるとその時点で入力された用紙属性が確定され、用紙ライブラリに保存される。その後インタフェース画面400は閉じられ、用紙ライブラリ編集画面300へと戻る。421はキャンセルボタンで、押下されると用紙属性の編集処理を中止し、インタフェース画面400を閉じて用紙ライブラリ編集画面300へと戻る。
<用紙ライブラリの内容>
図5は、HDD115などに保存される用紙ライブラリを表す模式図である。ここでは説明のため模式図を用いるが、実際には用紙ライブラリはXMLやCSVなどのデジタル情報で保存される。
用紙情報501~508はそれぞれ、用紙ライブラリに登録された各用紙を表す。
列511~515は各用紙に対し、オペレータにより指定された用紙属性を表している。列511は用紙名称を表す。列512~515は用紙の物理的特性を示す用紙属性で、それぞれ副走査方向用紙長・主走査方向用紙長・坪量・表面性を表す。
列520および列521は、それぞれ各用紙の表面および裏面に対する印字位置ずれ量を表す。ここで印字位置ずれ量とは、理想の印字位置からの位置ずれ量を表すもので、本実施例ではリード位置、サイド位置、主走査倍率、副走査倍率の項目から構成される。実際の印刷時には、画像形成装置100は、これらの印字位置ずれ量を基に、理想の印字位置に印字されるよう調整し(つまり、印字位置ずれ量を打ち消すように調整し)、印字する。リード位置・サイド位置は、それぞれ用紙に対する副走査方向・主操作方向の印字位置ずれ量を表す。リード位置は用紙搬送方向先頭の用紙端を起点とした画像の印字開始位置を、サイド位置は用紙搬送方向左側の用紙端を起点とした画像の印字開始位置を、変更することで調整される。副走査方向倍率は、副走査方向の画像長のずれ(理想の長さに対する倍率)を表す。主走査方向倍率は、主走査方向の画像長のずれ(理想の長さに対する倍率)を表す。斜行度は、矩形用紙の任意の一辺に対する平行度合を表す。台形度は、用紙に印字された画像の先端側と後端側の平行度合であり、直角度は、用紙に印字された画像の矩形度合を表す。
これらの印字位置ずれ量は、所定のマークが配置された調整用チャートを印刷し、印刷された調整用チャート上のマークの位置を検出することで算出される。調整用チャートの例については図6を用いて説明する。なお、これら印字位置ずれ量の初期値は各項目0であり、用紙ライブラリ上で用紙情報が新規登録されたばかりの場合や、用紙が登録されていても印字位置調整が行われていない場合などには、初期値が用いられる。
<印字位置調整用チャートと測定の内容>
図6は、印字位置調整に使用される調整用チャートの例を表す模式図である。調整用チャートは印字位置調整を開始後、CPU114の指示によって印刷される。
チャート原稿601は印刷された調整用チャートを表す。マーク602~605は、調整用チャートの特定の位置に印刷されたマークを表す。当該マークは調整用チャートの表面・裏面それぞれの4隅に、計8箇所印字され、印字位置が理想通りならば用紙四隅端から各々一定距離離れた位置に印字されるように画像配置される。調整用チャート上における用紙四隅端からの相対位置を測定することで、印字位置のずれ量が求められる。
本実施例では、図6中(A)~(H)で表された部分が測定される。(A)~(H)はすべてマーク602およびマーク605から直近の用紙端までの距離であり、本実施例では(A)~(H)は10mmを規定の距離としている。
<印字位置測定部の動作>
以下では、前記(A)~(H)の算出方法に関して、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、以下フローチャートで言及する左上縦紙辺、左上横紙辺、右上縦紙辺、右上横紙辺、左下縦紙辺、左下横紙辺、右下縦紙辺、右下横紙辺の位置関係に関しては、図6の模式図を参照されたい。
ステップ801(以降、S801等と表記する)では、CPU114は画像読取部130を介して調整用チャートの読み取り画像を取得する。なお、画像読み取り部130はADF等の外部読取装置であってもよいし、インラインセンサなどのプリンタ内部に設置された読取装置であってもよい。
本実施例では左右2つのローラーで用紙を搬送するADFによる読み取りを例にする。図2で示した搬送ローラー232の回転を用いて用紙を搬送する際、その用紙サイズ、ローラーのトルクによって複数のローラーを左右に配置することがある。この例を図10に示す。これは画像読取部を上から見た図であり、断面で示した図2における搬送ローラー232は、本図ではローラー1001とローラー1002の2つの搬送ローラーとなる。このローラーを用いて、調整用チャート1003を矢印1004方向に搬送する。その際チャートを平行に搬送するためには、これら2つのローラーが同じ速度で回転する必要がある。ローラーの径にばらつきがあると、左右のローラー周上の速度差が生まれ、平行搬送が難しくなる。この図において例えばローラー1001のローラー径がローラー1002より大きい場合には、ローラー1001を通過する用紙の速度が上昇し、矢印1005で示す左方向に傾いて搬送され、読み取り部235での取得画像がゆがんでしまう。その取得された画像の歪みの様子を画像1006に示している。読み取り開始時は水平が保たれているが、速度差により徐々に右側が縮み、左側と差がついてしまう。結果として上辺と下辺で平行性が失われる。このようにして取得された必ずしも上下辺が平行でない画像を以降の処理では想定する。
S802では、CPU114は読み込んだ画像中よりマーク602~605の位置を取得する。マーク位置は、スキャン画像の横方向(x)及び縦方向(y)の2次元の座標として表現され、左上座標を原点(0,0)とする。マーク位置は、マークの重心座標として表現してもよく、サブピクセル精度で算出してもよい。また、当該マークの検出処理は、パターンマッチング法により実施してもよい。
S803では、CPU114は当該調整用チャートの用紙サイズを用紙ライブラリ編集画面300より取得する。具体的には、副走査方向用紙長(mm)312及び主走査方向用紙長(mm)313を取得する。
S804では、CPU114は左上縦紙辺及び右上縦紙辺を検出する。当該紙辺の情報は、距離(B)及び距離(D)の算出に用いられる。当該処理の詳細は後述する。
S805では、CPU114は左下縦紙辺及び右下縦紙辺を検出する。当該紙辺の情報は、距離(F)及び距離(H)の算出に用いられる。なお、当該処理の詳細はS804と同様である。
S806では、CPU114は左上横紙辺及び左下横紙辺を検出する。当該紙辺の情報は、距離(A)及び距離(E)の算出に用いられる。当該処理の詳細は後述する。
S807では、CPU114は右上横紙辺及び右下横紙辺を検出する。当該紙辺の情報は、距離(C)及び距離(G)の算出に用いられる。なお、当該処理の詳細はS806と同様である。
S808では、CPU114は前記検出した8つの紙辺より、マーク相対位置を算出する。当該処理では、マーカー中心座標から各紙辺の一次式(ρ=xcosθ+ysinθ)までの法線距離を算出することで、距離(A)~(H)を算出する。
<縦紙辺検出処理>
以下では、S804及びS805で実施する縦紙辺の検出処理について、図11のフローチャートを用いて詳述する。
S1101では、CPU114は、S802で取得したマーク位置をもとに、左右ROI(Region Of Interest)画像(部分画像)を取得する。図12は、左上縦紙辺及び右上縦紙辺を検出する場合の左ROI画像及び右ROI画像の位置関係を表す模式図である。本実施例では、左上マークの中心座標から左に1.0mm、下に1.0mmの点を中心に、横0.5mm長、縦1.7mm長の領域を左ROI画像として抽出する。また、右上マークの中心座標から右に1.0mm、下に1.0mmの点を中心に、横0.5mm長、縦1.7mm長の領域を右ROI画像として抽出する。左下縦紙辺及び右下縦紙辺を抽出する場合の左右ROIの取得方法も同様である。
S1102では、CPU114は、S1101で取得した左右ROI画像それぞれに対して、エッジ検出フィルタを適用する。本実施例では、エッジ検出フィルタとして以下のカーネルkを適用する。
Figure 2022018079000002
なお、エッジ検出フィルタは上記カーネルkに限定されない。水平方向ラプラシアンフィルタや微分フィルタであってもよい。以下では、エッジ検出フィルタ適用後の画像をIe(x,y)として記述する。なお、x及びyは座標のインデックスである。
S1103では、前記エッジ検出フィルタの適用後の画像より、両紙辺候補を複数検出する。当該処理の詳細は後述する。
S1104では、前記複数の紙辺候補より、最適な組み合わせを決定する。当該処理の詳細は後述する。
<紙辺候補抽出処理>
以下では、S1103で実施する紙辺候補抽出処理について、図13のフローチャートを用いて詳述する。
S1301では、CPU114は、S1102にて算出したIe(x,y)に対して2値化処理を適用し、2値画像Ib(x,y)を取得する。具体的には、以下の数式でIb(x,y)を算出できる。
Figure 2022018079000003
なお、thは閾値であり、例えば固定値128としてもよいし、大津法により画像から動的に決定してもよい。
S1302は、CPU114は、前記取得した2値画像Ib(x,y)に対して、ハフ変換を実施する。ハフ変換は、直線を(ρ=xicosθ+yisinθ)の数式で表現することで、予め定められた角度θの成す直線を画像内から網羅的に検出する処理である。以下では、ハフ変換の動作について説明する。
ハフ変換では、まずIb(x,y)=1となるx座標、y座標の組(xi,yi)を全て取得する(0≦i≦M)。次に、各(xi,yi)の組に対して、ρij値を計算する。
Figure 2022018079000004
θj(0≦i≦N)はあらかじめ決められた値であり、本実施例では、θは88°~92°までの0.5°刻みの値とする(θ0=88,θ1=88.5…,θ7=92.0)。得られた(θj,ρij)は、点(xi,yi)を通る角度θjの直線を表している。
次に、前記得られた(θj,ρij)の全組み合わせをカウントすることで、ハフテーブルH(ρ,θ)を計算する。具体的には、
Figure 2022018079000005
と表される。ここで、Em,nは、
Figure 2022018079000006
を満たすN行(maxρ)列の行列である。
算出されるハフテーブルの例を、図14に示す。ハフテーブルのセル(θ,ρ)の値は、2値画像Ib(x,y)内に、直線ρ=xcosθ+ycosθ上にのる点が何点あるかを表している。例えば、図14のセル(θ=89°,ρ=2)値は219という大きな値となっている。これにより、(θ=89°,ρ=2)により定義される直線が画像内に存在すると判断できる。一方、セル(θ=92°,ρ=2)の値は0であるため、(θ=92°,ρ=2)の直線は画像内に存在しないことを示している。
S1303では、CPU114は、S1302より算出したハフテーブルより、ピーク位置を検出する。本実施例では、
H(θ,ρ)≧H(θ,ρ+1) かつ
H(θ,ρ)≧H(θ+1,ρ) かつ
H(θ,ρ)≧H(θ-1,ρ) かつ
H(θ,ρ)≧H(θ,ρ-1) かつ
H(θ,ρ)>th_hough
を満たす点をピーク値とする。ここで、th_houghは当該ハフテーブル値がノイズか否かを判定するための閾値であり、本実施例では140とした。例えば、図14に対して検出されるピーク値は、(θ=90°,ρ=5)及び(θ=89°,ρ=2)の2候補である。
以上説明したように、紙辺候補抽出処理では、1つのROI画像から複数の紙辺候補を抽出できる。図15は、複数の紙辺候補を検出する事例を示した模式図である。図15(a)は、スキャン画像と右ROI画像を示す模式図である。当該スキャン画像においては、搬送時の傾きにより、紙面が斜めに傾いて読み取られている。図15(b)は、当該スキャン画像の上側右ROI画像に対して本処理を適用した際の2値画像Ib(x,y)を表す模式図である。2値画像Ib(x,y)の黒画素は、当該画素位置にエッジが存在しないことを示し、白画素は当該画素位置にエッジが存在することを示している。図15(b)に示すように、当該スキャン画像に対しては、2つの紙辺候補(複数エッジ)が算出される。図15(b)の左側のエッジは紙辺の影が成すエッジであり、当該エッジは図14のハフテーブルにおける(θ=89°,ρ=2)の紙辺候補に相当する。スキャン時の傾きにより、当該エッジは1度垂直方向から傾いている。一方、図15(b)の右側の紙辺候補は、リーダーのスジにより誤って検出された紙辺候補であり、図14のハフテーブル(θ=90°,ρ=5)に相当する。リーダースジは原稿の傾き量によらず、常に垂直方向のスジとして検出される。当該処理により複数検出された紙辺候補は、以下の最適紙辺ペア決定処理により、最適な1つのペア(一組のエッジ対)に絞り込まれる。
<最適紙辺ペア決定処理>
以下では、S1104の最適紙辺ペア決定処理について、図16のフローチャートを用いて詳述する。
S1601では、CPU114は、全紙辺候補についてS1602からS1605の処理が完了したかを判断する。否であれば、S1602に処理を移し、処理が完了していればS1605に処理を移す。なお、例えばS1103で3つの左紙辺候補、5つの右紙辺候補を抽出していた場合、計15回のループを繰り返すことになる。
S1602では、CPU114は、第一紙辺の候補ρL、θL取得する。第一紙辺候補は、例えば左上縦紙辺候補のことである。
S1603では、CPU114は、第二紙辺の候補ρR、θRを取得する。第二紙辺候補は、例えば右上縦紙辺候補のことである。
S1604では、紙辺ペアの平行性及び紙サイズを考慮した確からしさを計算する。本実施例では、以下の式で紙辺ペアの確からしさを計算する。なお、下式は数値が小さいほど当該紙辺ペアが確からしいことを意味する。
Figure 2022018079000007
ここで、psizeは紙サイズの規格値を表す。縦紙辺の検出時には副走査方向の用紙長を、横紙辺の検出時には主走査方向の用紙長を設定する。また、dpiはスキャン解像度である。step(x)はステップ関数であり、x>0の時は1を、x≦0の時は0を返す。また、γ、εは定数であり、γ=1000、ε=0.5とした。
(ρR-ρL)cosθL*25.4/dpi項は当該紙辺候補ペアにより求められる用紙サイズの測定値を表しており、|psize-(ρR-ρL)cosθL*25.4/dpi|項は規格値と測定値の誤差を表している。
また、γ step(|θR-θL|-ε)は用紙の平行性に基づくペナルティ項である。すなわち、θRとθLの差が0.5°以下の時はペナルティがなく、それ以外の時は1000のペナルティを与えている。すなわち、角度の差の絶対値が閾値以下であればペナルティがない。本実施例では、前記式を用いて確からしさを計算したが、本発明はこれに限定されない。例えば、紙辺候補対の距離(エッジ間の距離、エッジに対応する位置情報の差分)から紙サイズの所定方向長さを引いた数値の最小値を最尤の紙辺としてもよい。この場合、紙サイズの規格値より最も内側にある紙辺候補を最尤紙辺として選択する。
S1605では、CPU114は、確からしさが最良(最小)の紙辺ペアを、最尤紙辺ペアとして決定する。
当該処理の具体的な動作を、図17の事例を用いて説明する。図17上部は、当該スキャン画像に対して上側右紙辺、上側左紙辺の紙辺候補抽出処理の結果を図示している。上側右紙辺に関しては、右候補A(用紙汚れ)、右候補B(紙辺)、右候補C(リーダースジ)の3つの候補が抽出されている。一方、左側紙辺に関しては、左候補(1)(紙辺)のみ、1つの候補が抽出されている。
図中下側の表は、最適紙辺ペア決定処理により算出された確からしさの算出結果及び決定された紙辺ペアについて示している。表の紙規格誤差は式(6)内の|psize-(ρR-ρL)cosθL*25.4/dpi|項の数値を表し、平行性ペナルティはγ step(|θR-θL|-ε)項の値を示す。確からしさスコアは、式(6)により定義される値を示す。紙規格誤差の数値では、左候補(1)×右候補Cが最も誤差が少なくなっている。しかしながら右候補Cはリーダースジであり、左候補(1)と平行になっておらず、平行性の観点から最適な紙辺候補とはならない。右候補A及び右候補Bは左候補(1)と平行になっており、最も紙規格値と近い「左候補(1)×右候補B」が最適な紙辺候補ペアとして決定される。
<横紙辺検出処理>
次に、縦紙辺に直交する方向の紙辺である横紙片の検出について説明する。以下では、S806及びS807で実施する横紙辺の検出処理について、図18のフローチャートを用いて詳述する。
S1801では、CPU114は、S802で取得したマーク位置をもとに、上下ROI画像を取得する。図12は、左上横紙辺及び左下縦紙辺を検出する場合の上ROI画像及び下ROI画像の位置関係を表す模式図である。本実施例では、左上マークの中心座標から右に1.0mm、上に1.0mmの点を中心に、横1.7mm長、縦0.5mm長の領域を上ROI画像として抽出する。また、左下マークの中心座標から右に1.0mm、下に1.0mmの点を中心に、横1.7mm長、縦0.5mm長の領域を下ROI画像として抽出する。右上横紙辺及び右下横紙辺を抽出する場合の上下ROIの取得方法も同様である。
S1802では、CPU114は、S1801で取得した上下ROI画像それぞれに対して、エッジ検出フィルタを適用する。本実施例では、エッジ検出フィルタとして上下の微分フィルタを用いるが、本発明はこれに限定されない。垂直方向のラプラシアンフィルタなど、他のフィルタであってもよい。
S1803では、前記エッジ検出フィルタの適用後の画像より、両紙辺候補を複数検出する。当該処理はS1103と同様である。
S1804では、前記複数の紙辺候補より、最適な組見合わせを決定する。
当該処理も基本的な流れはS1104で説明したそれと同様である。図16におけるS1601~S1605の流れで処理を行う。しかしながら、前述したようにローラー速度差により、処理対象とする画像の上下辺の平行性は必ずしも保証されていない。この場合、前述のS1604で平行性を前提に仮定した数式(6)は成り立たない。そこで、第一紙辺の候補ρT、θTおよび第二紙辺の候補ρB、θBから、紙片ペアの確からしさを計算する際、S804で求めた左上縦紙辺及び右上縦紙辺、およびS805で求めた左下縦紙辺及び右下縦紙辺の、なす角度差Δθを補正値として用いる。例えば、左上、右上より求まる上側角度θ1と左下、右下より求まる下側角度θ2としたとき、理想的に平行に画像が取得されている場合には、この角度差は0となる。ただし、この角度に差が出ている場合、例えばθ1が87°、θ2が90°の場合紙上下で平行性が崩れており、その角度差Δθ=3°から、上下辺は水平から3°のずれを起こしていることが推定される。そのため数式(6)は以下のように変形される。
Figure 2022018079000008
ここでθaveは(θT-θB)/2で求まる角度の平均とする。
この角度補正値Δθを式に加えることにより、上下辺の最適な組み合わせを決定する。
当該処理の具体的な動作を、図19の事例を用いて説明する。図19上部は、当該スキャン画像に対して左側上紙辺、左側下紙辺の紙辺候補抽出処理の結果を図示している。左側下紙辺に関しては、下候補A(用紙汚れ)、下候補B(紙辺)の2つの候補が抽出されている。一方、左側上紙辺に関しては、上候補(1)(紙辺)のみ、1つの候補が抽出されている。
図中下側の表は、最適紙辺ペア決定処理により算出された確からしさの算出結果及び決定された紙辺ペアについて示している。表の紙規格誤差は式(7)内の|psize-(ρR-ρL)cosθave*25.4/dpi|項の数値を表し、平行性ペナルティはγ step(|θT-θB+Δθ|-ε)項の値を示す。確からしさスコアは、式(7)により定義される値を示す。本来平行に紙送りされた場合には、上候補(1)×下候補Aが最も誤差が少なくなっている。しかしながら左右辺から求まるΔθの値による補正があり、上候補(1)と平行になっていないことが分かり、平行性の観点から最適な紙辺候補とはならず、最適な紙辺候補ペアとして下候補Bに決定される。
<利用シーケンス>
図7は本実施形態における一連の処理を示したシーケンスである。本実施形態ではオペレータと画像形成装置100の間で主だったやり取りが行われる。ここでは用紙ライブラリ編集画面300が表示された状態からスタートする。
まずS701にてオペレータが印字位置調整ボタン323を押下すると、画像形成装置100は印字位置調整を開始すると判断し、S702において画像形成装置100はCPU114を介し、給紙カセットを指定するための印字位置調整画面を表示する。
次にS703にてオペレータが給紙カセットを指定し、印字位置調整処理を指示する。
次にS704にて画像形成装置100はCPU114を介し、図6で例示した調整用チャート出力を行う。
次にS705にてオペレータはS704にて出力された調整用チャートを画像読取部130へセットする。
次にS706にて画像形成装置100はCPU114を介し、画像読取部130にセットされた調整用チャートを読み込み、印字位置調整処理を実行する。
次にS707にて画像形成装置100はCPU114を介し、印字位置調整を行うとし、印字位置調整処理S802~S808を実行することで用紙ライブラリに給紙カセット毎の印字位置ずれ量が格納される。
本実施例では、以上のようにして、印字位置調整が行われる。そして、登録された印字位置ずれ量を用いて、以下のように画像形成が行われる。
次にS708において、ユーザは、印刷ジョブの実行指示をホストコンピュータ101に対して行う。
次にS709において、ホストコンピュータ101は、印刷ジョブを画像形成装置100に送信する。
次にS710において、画像形成装置100は、印刷ジョブ1を実行する。この際、用紙ライブラリから給紙カセットに登録された印字位置ずれ量が読み出され、印刷ジョブ1の実行に適用される。
次にS711において、画像形成装置100は、印刷ジョブの実行で生成された成果物を提供する。
<備考>
以上の処理により、オペレータはチャートをスキャンするだけで選択された各給紙カセットに対する印字位置ずれ量が算出され、表裏印字位置調整を実現することを可能となる。
以上、紙辺候補を複数検出し、平行性及び紙サイズから最尤の紙辺候補対を算出する方法について述べた。本実施例によれば、リーダー背景と紙白の輝度が近い状況や、リーダースジが発生する等のノイズが多い状況でも、ロバストにマークの相対位置を検出可能である。以上算出したマーク相対位置を打ち消すように印刷位置を調整することで、正確な表裏位置調整が可能となる。
また、紙搬送の不均一に起因して、用紙の先端、後端の平行性が失われた場合においても、用紙の左右辺を求めた際の角度差を補正値とすることで、ロバストにマークの相対位置を検出可能である。
なお、本実施例では、図12で示した左右のROI画像および上下のROI画像をそれぞれ重複しない独立した画像として説明したが、必ずしもそれに限る物ではない。より広い範囲、例えばマーカーを含めた紙上4つ角の画像を切り出し、縦紙辺、横紙辺共通のROI画像として処理に用いてもよい。
(実施例2)
実施例1では、対向する紙辺それぞれに対して複数の候補をハフ変換により検出し、紙サイズ及び平行性に基づき最適な組を選択した。しかしながら、ハフ変換は複数の候補を検出できる反面、紙辺の検出精度は高くないという課題がある。そこで本実施例では、最適な紙辺対を検出したのち、さらに詳細な紙辺推定を施すことで、より高精度な紙辺検出を行う。実施例2における印刷システムの構成は実施例1と略同一である。そのため、同一の構成については同一の符号で記載し、その詳細な説明を省略する。以下では、実施例1からの差分について説明する。
<縦紙辺検出処理>
以下では、S804及びS805で実施する縦紙辺の検出処理について、図20のフローチャートを用いて詳述する。
S2001では、CPU114は、S802で取得したマーク位置をもとに、左右ROI画像を取得する。当該処理は、実施例1と同様である。
S2002では、CPU114は、S2001で取得した左右ROI画像それぞれに対して、エッジ検出フィルタを適用する。当該処理は、実施例1と同様である。
S2003では、前記エッジ検出フィルタの適用後の画像より、両紙辺候補を複数検出する。当該処理は、実施例1と同様である。
S2004では、前記複数の紙辺候補より、最適な組見合わせを決定する。当該処理は、実施例1と同様である。
S2005では、S2004で得られた第一の紙辺式をもとに、より詳細な紙辺式を決定する。当該処理の詳細は後述する。
S2006では、S2004で得られた第二の紙辺式をもとに、より詳細な紙辺式を決定する。当該処理の詳細は後述する。
<紙辺詳細推定処理>
以下では、S2005及びS2006にて実施される、紙辺の詳細推定処理に関して、図21のフローチャートを用いて詳述する。
S2101では、CPU114は、S2004で算出した紙辺式の係数(ρ、θ)及びS1102で算出したエッジ検出フィルタ適用後画像Ie(x,y)を取得する。以下では、当該係数を更新し、より詳細な係数(ρ’、θ’)を算出する。
S2102では、CPU114は、当該ROI画像の全y値に対して下記の処理が実行完了したか否かを判定する。否であれば、処理をS2103に移し、完了していればS2105に処理を移す。例えば、Ie(x,y)の縦サイズが200pixelの場合、S2103~S2105の処理は200回繰り返される。
S2103では、CPU114は、高さyにおける暫定エッジ式のエッジ位置xを求める。具体的には、x=(ρ-ysinθ)/cosθとして算出される。
S2104では、CPU114は、位置xの周囲±4pixel(周辺画素)におけるエッジ検出フィルタ応答値が最大となる位置x*を算出する。具体的には、x*は以下の一次近似式で算出される。
Figure 2022018079000009
S2105では、CPU114は、前記算出したエッジ位置(x*,y)をRAM113に格納する。
S2106では、CPU114は、前記算出した複数のエッジ位置の組(x*,y)に対して、最小二乗一次近似を実施する。これにより、S2004で算出した(ρ、θ)より高精度な(ρ’、θ’)が算出される。
<横紙辺検出処理>
前記縦紙辺検出処理と同様に、ハフ変換に基づき紙辺候補対を決定した後、紙辺詳細推定処理が実行される。具体的には、S1801~S1804の処理を実行した後、S2005及びS2006を実行する。
<備考>
以上、本実施例では、最適な紙辺対を検出したのち、さらに詳細な紙辺推定を行った。本実施例によれば、紙辺の平行性や紙サイズとの整合性を考慮しつつ、高精度な紙辺推定が可能である。
(実施例3)
実施例1および2では、用紙サイズの規格値をもとに、1枚の画像から最適紙辺ペアを決定していた。しかしながら、搬送ローラーの速度ばらつきや用紙裁断時の誤差等により、スキャン画像上の紙サイズが用紙サイズの規格値と一致しない場合がある。前記実施例では、用紙サイズをもとに最適なエッジ対を検出しており、読取画像上の用紙サイズと規格値にずれがあると、レジ調整が正常に行われない場合があった。そこで本実施例では、レジ調整用に複数枚印刷・スキャンし、尤もらしい紙サイズを推定したうえで、紙辺の検出を行う。これにより、紙サイズの規格値と読取画像の紙サイズに相違があったとしても、ロバストに位置補正を実行できる。以下では、実施例1からの差分についてのみ記述する。
<印字位置測定部の動作>
以下では、印字位置測定部の動作に関して、図22のフローチャート及び図6を用いて説明する。
S2201では、CPU114は画像読取部130を介して調整用チャートの読み取り画像を取得する。なお、画像読み取り部130はADF等の外部読取装置であってもよいし、インラインセンサなどのプリンタ内部に設置された読取装置であってもよい。
S2202では、CPU114は読み込んだ画像中よりマーク602~605の位置を取得する。マーク位置は、スキャン画像の横方向(x)及び縦方向(y)の2次元の座標として表現され、左上座標を原点(0,0)とする。マーク位置は、マークの重心座標として表現してもよく、サブピクセル精度で算出してもよい。また、当該マークの検出処理は、パターンマッチング法により実施してもよい。
S2203では、CPU114は、前記取得したマーク位置もとに、ROI画像(部分画像)を取得する。当該処理は、S1101と同様であり、四隅全ての上下左右ROI画像が取得される。
S2204では、CPU114は、前記取得したROI画像それぞれに対して、エッジ検出フィルタを適用する。当該処理は、S1102と同様である。
S2205では、CPU114は、S2204の結果に対して紙辺抽出処理を行う。当該処理は、S1103と同様である。本ステップにより、8つのROI画像それぞれに対して、ハフテーブル及び紙辺候補が抽出される。
S2206では、CPU114は、全原稿に対してS2201~S2205の処理が完了したかを判断する。完了していればS2207に処理を移し、そうでなければS2201に処理を戻す。
S2207では、S2205で取得した複数の紙辺候補及びハフテーブルから、当該原稿の紙サイズを推定する。当該処理の詳細は後述する。
S2208では、CPU114は左上縦紙辺及び右上縦紙辺を検出する。当該処理は、S804と同様である。ただし、紙サイズは規格値ではなく、S2207にて推定したものを用いる。
S2209では、CPU114は左下縦紙辺及び右下縦紙辺を検出する。当該処理は、S805と同様である。ただし、紙サイズは規格値ではなく、S2207にて推定したものを用いる。
S2210では、CPU114は左上横紙辺及び左下横紙辺を検出する。当該処理は、S806と同様である。ただし、紙サイズは規格値ではなく、S2207にて推定したものを用いる。
S2211では、CPU114は右上横紙辺及び右下横紙辺を検出する。当該処理は、S807と同様である。ただし、紙サイズは規格値ではなく、S2207にて推定したものを用いる。
S2212では、CPU114は、全原稿に対してS2208~S2211の処理が完了したかを判断する。完了していればS2213に処理を移し、そうでなければS2208に処理を戻す。
S2213では、CPU114は、複数のスキャン画像に対して検出した8つの紙辺より、マーク相対位置を算出する。当該処理では、マーカー中心座標から各紙辺の一次式(ρ=xcosθ+ysinθ)までの法線距離を算出することで、図6の距離(A)~(H)をスキャン画像ごとに算出する。さらに、各スキャン画像に対して算出した距離(A)~(H)の平均値をとることで、マーク相対平均位置を算出し、レジ補正値とする。
<紙サイズ推定処理>
以下では、S2207の紙サイズ推定処理について、図23のフローチャートを用いて詳述する。ここでは左右紙サイズの算出を例に説明するが、上下方向の紙サイズの推定も同様に行う。その際、右及び左を上及び下に置き換えて処理を実行する。
S2301では、CPU114は、ヒストグラム値格納メモリの数値を0に初期化する。図24上部は、当該処理により初期化されたヒストグラム値格納メモリを記している。図24に示すように、本実施例では、209.5mm~210.4mmを0.1mm刻みで分割したヒストグラムを構築するために、10個の配列を確保している。各配列には、対応する紙サイズの推定値の出現頻度が格納されるが、当該初期化処理により、0が格納されている。
S2302では、CPU114は、S2205の紙辺候補抽出処理にて取得した右エッジの候補ρR、θRを取得する。
S2303では、CPU114は、S2205の紙辺候補抽出処理にて取得した左エッジの候補ρL、θLを取得する。
S2304では、CPU114は、前記左右エッジ候補(エッジ情報)を用いて紙サイズの推定値(推定結果)を算出する。具体的には、以下の式で算出される。
Figure 2022018079000010
S2305では、CPU114は、推定値をもとに、対応するヒストグラムの値を更新する。例えば、S2304で算出した紙サイズの推定値が209.8mmである場合、図24の左から4番目のヒストグラムビンの数値に1を加える。なお、当該処理に関しては、当該エッジ候補の強度に応じて重みづけをし、ヒストグラムの数値を更新してもよい。例えば、当該エッジ候補に対応するハフテーブルの値を対応するヒストグラムビンに加えることで、当該紙候補の確度をヒストグラムに反映できる。
S2306では、CPU114は、全左エッジ候補に対してS2302~S2305の処理を実行したかを判断する。完了していれば、S2307に処理を移し、そうでなければS2303に処理を戻す。
S2307では、CPU114は、全右エッジ候補に対してS2302~S2306の処理を実行したかを判断する。完了していれば、S2308に処理を移し、そうでなければS2302に処理を戻す。
S2308では、CPU114は、全原稿に対してS2302~S2307の処理が完了したかを判断する。すなわち、全原稿の推定結果を集計できたか否かを判定している。完了していれば、S2309に処理を移し、そうでなければS2302に処理を戻す。
S2309では、CPU114はヒストグラムの最頻値に対応する紙サイズを複数のシートを代表する紙サイズの推定値として採用する。図25は、図24の更新後のヒストグラム値をグラフ化したものである。当該ヒストグラムの最頻値は76であるため、推定紙サイズは209.9mmとなる。
<利用シーケンス>
図26は本実施形態における一連の処理を示したシーケンスである。本実施形態ではオペレータと画像形成装置100の間で主だったやり取りが行われる。ここでは用紙ライブラリ編集画面300が表示された状態からスタートする。本実施例では、実施例1と異なり、複数の原稿を読み取り、印字位置ずれ量の調整が行われる。
まずS2601にてオペレータが印字位置調整ボタン323を押下すると、画像形成装置100は印字位置調整を開始すると判断する。そして、S2602において画像形成装置100はCPU114を介し、給紙カセット及び印刷枚数を指定するための印字位置調整画面を表示する。
次にS2603にてオペレータが給紙カセット及び印刷枚数を指定し、印字位置調整処理を指示する。この際、画像形成装置100はCPU114を介し、印字調整用チャートの印刷枚数を指定する画面を操作パネル120上に表示する。ユーザーは、所望の枚数を操作パネル120上で指定し、印刷指示を行う。
次にS2604にて画像形成装置100はCPU114を介し、図6で例示した調整用チャートの出力を行う。
次にS2605にてオペレータはS704にて出力された所定枚の調整用チャートを画像読取部130へセットする。
次にS2606にて画像形成装置100はCPU114を介し、画像読取部130にセットされた調整用チャートを複数読み込み、紙辺候補抽出処理S2201~2206を実行する。
次にS2607にて画像形成装置100はCPU114を介し、給紙カセット毎の紙サイズの推定を行う。
次にS2608にて画像形成装置100はCPU114を介し、印字位置調整処理S2207~S2211を実行することで読取画像毎の印字位置ずれ量が格納される。
次にS2609にて画像形成装置100はCPU114を介し、読取画像毎の印字位置ずれ量を平均することで算出された、印字補正量が格納される。
本実施例では、以上のようにして、印字位置調整が行われる。そして、登録された印字位置ずれ量を用いて、以下のように画像形成が行われる。
次にS2610において、ユーザは、印刷ジョブの実行指示をホストコンピュータ101に対して行う。
次にS2611において、ホストコンピュータ101は、印刷ジョブを画像形成装置100に送信する。
次にS2612において、画像形成装置100は、印刷ジョブ1を実行する。この際、用紙ライブラリから給紙カセットに登録された印字位置ずれ量が読み出され、印刷ジョブ1の実行に適用される。
次にS2613において、画像形成装置100は、印刷ジョブの実行で生成された成果物を提供する。
<備考>
本実施例によると、画像読み取り時の搬送速度ムラや吸湿・裁断誤差等により、用紙サイズの規格値と原稿の読み取り画像サイズが異なる阿合でも、紙辺ペアをより正確に探索することが可能になる。
(実施例4)
実施例1および2では、上下辺の平行性が崩れている調整チャートに対してその崩れた角度を推定することで、最適紙辺ペアを選択する方法に関して説明を行った。この角度平行性の崩れは、紙搬送長が長ければ長いほど大きくずれることが分かっている。また、用紙の重量(坪量)によってもその平行性の崩れは異なる。そこで本実施例では用紙ライブラリの情報に応じて、上下辺の平行性の崩れ方を元に動的にパラメータを変更させる例に対して説明する。実施例3における印刷システムの構成は実施例1と略同一である。そのため、同一の構成については同一の符号で記載し、その詳細な説明を省略する。以下では、実施例1および2からの差分である紙辺ペアの決定手段について詳細説明する。
まず、紙辺ペアを決定する際に用いる、歪み係数に関して説明する。先に説明したように、用紙ライブラリとして、印刷に用いられる用紙の各種情報が格納されているリストが用意されている。図3におけるリスト310において、用紙ライブラリに記憶された用紙がここにリスト表示されている。用紙リスト310においては、各用紙に対し列311~316に示すような用紙属性が付随情報を有している。列312および列313はそれぞれ、各用紙における副走査方向用紙長および主走査方向用紙長を表す。列314は各用紙における坪量を表す。
この用紙情報の中から、用紙長、坪量、を元にADFを用いた読み込み時の搬送に起因する、画像の斜行量、歪み量を推定し、この推定値を歪み係数として保持する。この歪み係数は坪量が大きいほど、また用紙の搬送長が長いほど大きくなるものとする。この歪み推定量を用紙毎に求めておく。この際ADFにおける搬送長の長さを用いるため、必ずしも印刷時の副走査方向がADFへの搬送長になるとは限らない。この歪み係数を用いて紙辺ペアの推定を行う。
図8を用いた、S804及びS805で実施する縦紙辺の検出処理について、実施例1で用いた図11のフローチャートをなぞった処理であり、実施例1と同じであるため説明は割愛する。
続いて、S806及びS807で実施する横紙辺の検出処理について、実施例1の説明で用いた図18のフローチャートを用いて説明する。
S1801では、CPU114は、S802で取得したマーク位置をもとに、上下ROI画像を取得する。その手法に関しては実施例1で説明したそれと同様である。右上横紙辺及び右下横紙辺を抽出する場合の上下ROIの取得方法も同様である。
S1802では、CPU114は、S1801で取得した上下ROI画像それぞれに対して、エッジ検出フィルタを適用する。本実施例では、エッジ検出フィルタとして上下の微分フィルタを用いるがフィルタ演算を、本発明はこれに限定されない。垂直方向のラプラシアンフィルタなど、他のフィルタであってもよい。
S1803では、前記エッジ検出フィルタの適用後の画像より、両紙辺候補を複数検出する。当該処理は実施例1で説明したS1103と同様である。
S1804では、前記複数の紙辺候補より、最適な組見合わせを決定する。当該処理も基本的な流れは実施例1におけるS1104で説明したそれと同様であるが、実施例1で説明したようなローラー速度差だけでなく、前述した用紙の歪み係数によって、補正値を与える。
この歪み係数は前述の数式(6)および数式(7)におけるεを定数で無く、歪み係数に応じた変数として用いる。歪み係数をdとすると、次のように変形される。
Figure 2022018079000011
実施例1で説明したように、εは用紙の並行性に基づくペナルティ項に対するパラメータである。すなわち、θTとθBの差がε以下の時はペナルティがなく、それ以外の時は1000のペナルティを与えている。このペナルティを発生させる閾値を歪み係数に応じて動的に切り替える。歪み係数が大きい(歪みが大きく読まれがち)の用紙に対してはこのεの値を大きく例えば1°とし、角度の振れ幅の許容量を大きくとる。逆に歪みが小さい用紙に対しては、よりシビアにε例えば0.5°の値を設定する。
このεを歪み係数による変数として式に加えることにより、印刷用紙に応じた、最適な4辺の組み合わせを決定する。
<備考>
本実施例によると、用紙の特性により歪み幅の大きさに連動して紙辺ペアをより正確に探索することが可能になる。大きく歪んで読まれがちな用紙に対してもペアの未検出を防ぐことが可能なる。
なお本実施例においては、歪み係数の算出のための情報として、用紙のADF搬送長および坪量を用いていたが、これに限定するものではない。ADFに対して何等か画像の歪みを与えるような情報があればそれを加えてもよい。
(他の実施例)
以上の実施例では、ハフ変換及びエッジ検出処理をもとにマーク相対位置を算出していたが、機械学習によりこれを実現してもよい。例えば、図9(a)に示すように、ハフテーブル及び紙サイズを入力として、左右(ρ, θ)を出力とするSVR(Support Vector Regression)を構築してもよい。この場合、学習データは予め取得した読み取り画像に対してS1202のハフ変換を実施したものであり、正解データは人手でタグ付けされた左右(ρ、θ)値である。また、図9(b)に示すように、画像データ及び紙サイズを入力とし、CNN(Convolutional Neural Network)を用いて紙辺位置を出力するモデルを構築してもよい。モデルの学習時には、スキャン画像にランダムな微小変倍、微小角度の回転を施すことで学習データ数を画像処理により増やしてもよい。
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。例えば、画像読取部130を備える装置と画像形成部150を備える装置を別々の装置にし、これらを通信によって連携させる構成であってもよい。また、画像形成を行う装置と画像処理をおこなう装置を別々の装置にし、これらを通信で連携させる構成であってもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
なお、各実施例中に登場する略称の定義は次の通りである。
ADFとはAuto Documennt Feederのことである。
ASICとは、Application Specific Integrated Circuitのことである。
CISとはContactImage Sensorのことである。
CNNとはConvolutional Neural Networkのことである。
CPUとは、Central Processing Unitのことである。
CSVとはComma-Separated Valuesのことである。
RAMとは、Random‐Access Memoryのことである。
ROIとはRegion Of Interestのことである。
ROMとは、Read Only Memoryのことである。
HDDとはHard Disk Driveのことである。
RIPとはRaster image processorのことである。
DPIとは、Dots per inchのことである。
SVRとはSupport Vector Regressionのことである。
XMLとはExtensible Markup Languageのことである。
100 画像形成装置
130 画像読取部
150 画像形成部
235 第2の画像読取部
236 第1の画像読取部

Claims (18)

  1. シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置において、
    前記読取部を用いて、一のシートから一の画像を読みとる手段と、
    前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う手段と、
    前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. シートに画像を形成する画像形成部を更に備え、
    前記一のシートは、前記画像形成部により所定パターンの画像が形成されたシートであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記所定パターンの画像は一のマークを少なくも含み、
    前記一の画像中の前記一のマークの位置情報と前記エッジ対のうちの一方のエッジに対応する位置情報とに少なくとも基づいて、一のパラメータを取得する手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記一のパラメータに少なくとも基づいて、前記画像形成部に位置調整された画像を形成させる手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記一組のエッジ対は、前記複数のエッジのうち、角度の差の絶対値が閾値以下となるエッジの組み合わせであり、且つ、エッジ間の距離と前記一のシートの所定方向長さが所定の関係を満たすエッジの組み合わせであることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 前記エッジ検出処理は、前記一の画像の部分画像に対してフィルタ演算を行う工程を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記決定する手段は、前記複数のエッジの中から候補となるエッジを、ハフ変換を用いて抽出する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記エッジ対の周辺画素において、エッジ検出処理の応答が最大となる画素位置を特定し、前記特定した画素位置に対して一次近似を行う手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記エッジ対は、前記一のシートの辺のうち搬送方向に沿った辺に対応することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記決定する手段は、前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、更なるエッジ対を検出し、
    前記更なるエッジ対は、前記一のシートの辺のうち搬送方向に直交する方向の辺に対応することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記更なるエッジ対は、前記一組のエッジ対の情報に少なくとも基づいて決定されることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記読取部は、シートを搬送する機構と、搬送されたシートから画像を読み取るCISを備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記読取部は、前記CISに対向して白色の部材が配置されていることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置において、
    前記読取部を用いて、複数のシートから複数の画像を読みとる手段と、
    前記読み取られた複数の画像に対してエッジ検出処理を行う手段と、
    前記エッジ検出処理により得られた複数の結果から、前記複数のシートを代表するサイズ情報を取得する手段と、
    前記複数の画像のうちの一の画像に対応する複数のエッジ情報と前記代表するサイズ情報に基づいて、少なくとも一組のエッジ対を決定する手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  15. 前記取得する手段は、
    前記複数の画像の各画像に対してシートのサイズ情報の推定をおこない、複数の推定の結果を集計し、最頻となる推定結果を前記複数のシートの代表するサイズ情報に決定することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置の制御方法において、
    前記読取部を用いて、一のシートから一の画像を読みとる工程と、
    前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う工程と、
    前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  17. シートから画像を読み取る読取部を備える画像処理装置のコントローラにおいて、
    前記読取部を用いて、一のシートから一の画像を読みとる工程と、
    前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う工程と、
    前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する工程と、
    を実行させるプログラム。
  18. シートから画像を読み取る読取装置を備える画像処理システムにおいて、
    前記読取装置を用いて、一のシートから一の画像を読みとる手段と、
    前記一の画像に対してエッジ検出処理を行う手段と、
    前記エッジ検出処理で検出された複数エッジの情報と前記一のシートのサイズ情報に基づいて、前記複数エッジの中から少なくとも一組のエッジ対を決定する手段と、
    を有することを特徴とする画像処理システム。
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