JP2022013034A - インク補給容器 - Google Patents

Abstract

【課題】使用済みのインクボトルに対して、再利用の容易化と、廃棄部材の体積削減を、用途が限定されず実現可能な技術を提供する。【解決手段】プリンターにインクを補給するインク補給容器は、インクを収容するインク袋と、インク袋を収容し、開口を有する頸部を有する容器部と、容器部の頸部内に配置され、インク袋の内側と接してインク袋の開口を封止し、インク出口を形成する導出部とを備え、インク袋は、伸縮性材料で形成されている。【選択図】図３

Description

本開示は、インク補給容器に関する。

従来から、インク噴射装置の一例として、印刷ヘッドから印刷用紙などの印刷媒体に向けてインクを吐出することによって、印刷媒体にインクで印刷を行うことができるインクジェットプリンターが知られている。このようなインクジェットプリンターには、インクタンクにインクを補給して使用されるインク補給タイプのものがある。例えば、特許文献１には、インクボトルやボトルセットの利便性の向上を目的としたインク補給タイプのインクボトルが開示されている。

特開２０１８－１１８４５３号公報

しかしながら、上述のインクボトルを再利用する場合、使用済みのインクボトルを構成する全ての部材にインクが付着しているため、再利用が困難であるという問題がある。また、使用済みのインクボトルを再利用する場合にも用途が限られるという問題がある。他方、インクボトルを構成する全ての部材を廃棄するとなると、廃棄分の体積が増大する。

本開示の一形態によれば、インク補給容器が提供される。このインク補給容器は、プリンターにインクを補給するインク補給容器であって、前記インクを収容するインク袋と、前記インク袋を収容し、開口を有する頸部を有する容器部と、前記容器部の前記頸部内に配置され、前記インク袋の内側と接して前記インク袋の開口を封止し、インク出口を形成する導出部と、を備え、前記インク袋は、伸縮性材料で形成されている。

本開示の一実施形態におけるインク補給容器によって、インクが補給されるプリンターの斜視図である。 インク補給容器の正置状態における正面図である。 インク使用前のインク補給容器の概略構成を示す断面図である。 導出部の断面の拡大図である。 第１副インク袋の使用後の状態を説明するための説明図である。 第１副インク袋を容器本体と分離した状態を説明するための説明図である。 第２副インク袋に新たな導出部を固定した状態を示す説明図である。 第２実施形態におけるインク補給容器の概略構成を示す断面図である。

Ａ．第１実施形態：
図１は、本開示の一実施形態におけるインク補給容器２００によって、インクが補給されるプリンター１００の斜視図である。このプリンター１００は、インクを印刷媒体Ｐ上に吐出して印刷を行うインクジェットプリンターである。図１には、互いに直交するＸＹＺ軸が描かれている。Ｘ軸はプリンター１００の幅方向に対応し、Ｙ軸はプリンター１００の奥行き方向に対応し、Ｚ軸はプリンター１００の高さ方向に対応する。プリンター１００は、Ｘ軸方向とＹ軸方向とによって規定される水平な設置面に設置されている。本実施形態では、Ｘ軸方向とは、＋Ｘ方向と－Ｘ方向との総称を意味する。同様に、Ｙ軸方向は、＋Ｙ方向と－Ｙ方向との総称を意味し、Ｚ軸方向は、＋Ｚ方向と－Ｚ方向との総称を意味する。

プリンター１００は、筐体１１０を有する。筐体１１０の内部には、主走査方向（Ｘ軸方向）に移動可能なキャリッジ１２０が設けられている。キャリッジ１２０の下面には、インクを印刷媒体Ｐ上に吐出する印刷ヘッド１２２が設置されている。筐体１１０の前面の一端には、開閉可能な蓋１１２が設けられている。蓋１１２の内部には、複数のインクタンク１３０が設置されている。

複数のインクタンク１３０は、チューブ１３４によってキャリッジ１２０の印刷ヘッド１２２に接続されている。各インクタンク１３０内のインクは、チューブ１３４を介して印刷ヘッド１２２に供給される。これらのインクタンク１３０は、インク補給タイプのインクタンクである。各インクタンク１３０の上面には、インクをインクタンク１３０に補給するための筒状のインク入口流路部材１３２が設けられている。これらのインクタンク１３０は、キャリッジ１２０上に載置されていない定置型のインクタンクである。なお、各インクタンク１３０の前面は、光透過性を有する部材で形成されており、各インクタンク１３０のインク残量が外部から目視可能である。インク残量が少なくなった場合には、蓋１１２を開けて、インクタンク１３０のインク入口流路部材１３２からインクを補給することが可能である。

本明細書において、「インクの補給」という用語は、インクタンク１３０にインクを供給してインク残量を増やす動作を意味している。但し、「インクの補給」によってインクタンク１３０をインクで満杯にする必要はない。また、「インクの補給」は、プリンター１００の初回使用時に、空のインクタンク１３０にインクを充填する動作も含む。

図２は、インク補給容器２００の正置状態における正面図である。「インク補給容器２００の正置状態」とは、容器本体３００の底部を下にして机などの水平面の上に置いた状態を意味する。この正置状態におけるインク補給容器２００の上端側を「先端側」と呼び、下端側を「後端側」と呼ぶ。図２以降の各図における＋Ｚ方向は、インク補給容器２００の正置状態における鉛直上向きの方向を示す。なお、図２では、インク補給容器２００の中心軸Ｃを破線で示している。また、本明細書において、インク補給容器２００の中心軸Ｃと平行な方向を「軸方向」と呼び、中心軸Ｃから垂直な方向に向かう方向を「径方向」と呼ぶ。

インク補給容器２００は、インクが充填された後述のインク袋３１０を収容可能な容器本体３００と、後述のインク出口４１５を形成する導出部４００と、導出部４００の先端側に着脱自在に装着されているキャップ６００とを有している。

図３は、インク使用前のインク補給容器２００の概略構成を示す断面図である。図３では、中心軸Ｃを含む断面が表されている。図３に示すように、容器本体３００は、先端側に開口を有する頸部４０５を有する形状の容器である。容器本体３００は、インク袋３１０を収容している。

本実施形態において、インク袋３１０は、第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２により構成され、インク３１５を収容する役割を有する。第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２は、いずれも容器本体３００に収容可能な大きさである。第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２は、いずれも互いに入れ子状に重なって配置されている。第１副インク袋３１１は、第２副インク袋３１２の内側に配置されている。第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２は、いずれもインク３１５を収容可能である。なお、図３では、第１副インク袋３１１の内側にインク３１５が収容された状態が示されている。

第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２は、いずれも伸縮性材料で形成されている。かかる伸縮性材料は、本実施形態では、ブチルゴムである。なお、ブチルゴムに限らず、エチレンプロピレンゴムと、シリコーンゴムと、熱可塑性エラストマーとのうちのいずれか１つ、または、複数の組み合わせであってもよい。

第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２の開口端は、互いに重なった状態で広げられ、径方向外側に向かって折り返されて容器本体３００の頸部４０５の開口端縁を覆って配置されている。第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２は、かかる開口端縁に、径方向内側に向かう自身の収縮力で固定されている。

導出部４００は、容器本体３００の頸部４０５内に配置されている。導出部４００は、第１副インク袋３１１の内側と接して第１副インク袋３１１の開口を封止し、インク出口４１５を形成している。導出部４００は、後述する弁体４４０等を含む弁構造を有している。

図４は、導出部４００の断面の拡大図である。導出部４００は、供給口形成部４１０と、シール部材４２０と、コイルバネ４３０と、弁体４４０とを備える。

供給口形成部４１０は、中空の略円筒形状を成し、例えばポリプロピレンによって形成されている。供給口形成部４１０の＋Ｚ方向端部は、インク出口４１５として機能する。本実施形態では、インク出口４１５の中心軸方向は、インク補給容器２００の中心軸Ｃの方向と一致する。「インク出口４１５の中心軸方向」とは、インク出口４１５の中心点を通り、インク出口４１５と平行な仮想面の垂線に沿った方向を意味する。なお、インク出口４１５の中心軸方向と、中心軸Ｃの方向とが互いにずれていてもよい。供給口形成部４１０は、第１副インク袋３１１の内側に接して配置されている。供給口形成部４１０と第１副インク袋３１１との固定は、第１副インク袋３１１の収縮性によって圧入固定されている。供給口形成部４１０の内部は、インク３１５の流路である。なお、供給口形成部４１０と、第１副インク袋３１１との固定は、接着固定されていてもよい。また、供給口形成部４１０は、ポリプロピレンに限らず他の樹脂によって形成されていてもよい。

図４に示すように、シール部材４２０は、供給口形成部４１０の径方向内側であり、且つ、供給口形成部４１０の＋Ｚ方向端部に配置されている。シール部材４２０は、上下が開口した弾性リングである。シール部材４２０は、－Ｚ方向に向かうにつれて径方向に肉厚となるが、－Ｚ方向端部のみは、径方向の肉厚が最も薄い形状となっている。シール部材４２０は、例えばゴムである。シール部材４２０は、図示しないインク供給針が挿入される前は、後述する弁体４４０が圧接されて、インク出口４１５を遮断する弁座部材として機能する。インク供給針が挿通されたときに、インク供給針により後述するコイルバネ４３０の付勢力に対して弁体４４０がシール部材４２０より離間されて、インク出口４１５を開放する。

コイルバネ４３０は、供給口形成部４１０の径方向内側であり、且つ、供給口形成部４１０の－Ｚ方向端部に配置されている。コイルバネ４３０は、後述する弁体４４０をシール部材４２０側へ付勢する付勢部材である。図４に示す状態、すなわち、インク供給針が挿通されていない状態においては、弁体４４０はインク３１５の流路を閉塞している。

弁体４４０は、供給口形成部４１０の径方向内部であり、且つ、上述したシール部材４２０とコイルバネ４３０との間に配置されている。弁体４４０は、供給口形成部４１０の内側面との間に隙間を有して配置されている。かかる隙間がインク３１５の流路となっている。弁体４４０の－Ｚ方向の一部は、径方向の肉厚が他の部分より薄くなっている。かかる肉厚の薄い部分は、コイルバネ４３０の内孔に挿入されている。弁体４４０は、第１副インク袋３１１の内部側からインク出口４１５の開口を閉じる方向に付勢する。弁体４４０の径方向外部は、コイルバネ４３０の付勢力によりインク３１５の流路を閉塞している。このように、弁体４４０は、第１副インク袋３１１の内部からのインク３１５の噴き出しを防ぐ機能を有する。弁体４４０は、シリコーンゴムや、ゴム弾性を有する部材であるエラストマーで形成されていることが好ましい。なお、インク補給容器２００は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンのような熱可塑性樹脂で形成することが可能である。

供給口形成部４１０において、インク出口４１５の周囲には、図示しない嵌合部が設けられている。かかる嵌合部は、インクタンク１３０のインク入口流路部材１３２の周囲に設けられた凹部に嵌合する。本実施形態では、かかる嵌合部はインク出口４１５を挟んだ２つの位置に設けられている。これら２つの嵌合部は、インク補給容器２００の中心軸Ｃを中心として１８０度の点対称の形状を有する。インクタンク１３０のインク入口流路部材１３２の周囲に設けられた凹部も同様に、インク入口流路部材１３２を中心として１８０度の点対称の形状を有する。インクの補給時には、インク補給容器２００の嵌合部をインクタンク１３０のインク入口流路部材１３２の周囲の凹部に嵌合させることにより、インク補給容器２００の向きが１８０度の点対称である２つの向きに限定される。この結果、インク補給時にインク補給容器２００を安定した姿勢に維持することが可能である。但し、嵌合部は省略可能である。

図３に示すように、キャップ６００は、導出部４００の先端側に装着されている。キャップ６００は底面を有する中空のコップ形状である。キャップ６００は、底面が＋Ｚ方向となるように、導出部４００に被せられている。キャップ６００は、導出部４００を保護する機能を有する。

図５は、第１副インク袋３１１の使用後の状態を説明するための説明図である。図５に示すように、第１副インク袋３１１の内部のインク３１５が減って、インク袋３１０は全体として縮み、容器本体３００から分離可能な状態になっている。この状態で導出部４００が引っ張り出されることにより、導出部４００が圧入されていた第１副インク袋３１１も合わせて容器本体３００から引っ張り出される。

図６は、第１副インク袋３１１を容器本体３００と分離した状態を説明するための説明図である。使用済みの第１副インク袋３１１が容器本体３００から分離されることにより、インク３１５が付着した部位が分離されるため、容器本体３００及び第２副インク袋３１２はインク３１５が付着していない。したがって、分離されて残った容器本体３００及び第２副インク袋３１２には、インク３１５が付着した部分がないので再利用可能となる。また、図５におけるキャップ６００についても、インク３１５が付着していない場合、再利用可能となる。容器本体３００から分離された使用済みの第１副インク袋３１１と導出部４００は廃棄される。

図７は、第２副インク袋３１２に新たな導出部４００を固定した状態を示す説明図である。新たな導出部４００が第２副インク袋３１２を介して、頸部４０５に圧入固定される。今回は、第２副インク袋３１２の内側に新たなインクが充填される。第２副インク袋３１２に充填された新たなインクが、インクタンク１３０に充填される。インクの付着していない容器本体３００及び第２副インク袋３１２を再利用することができる。

本実施形態における容器本体３００は、特許請求の範囲における容器部に相当する。

以上説明した第１実施形態のインク補給容器２００によれば、伸縮性材料で形成されている第１副インク袋３１１および第２副インク袋３１２を備える。このため、第１副インク袋３１１および第２副インク袋３１２の収縮性を利用して、プリンター１００へのインク補給後に、第１副インク袋３１１、第２副インク袋３１２が萎んで、使用済みの第１副インク袋３１１および第２副インク袋３１２を容器本体３００から分離可能となる。このとき、使用済みの容器本体３００はインクが付着していないので、廃棄せずに再利用が可能となる。このため、使用済みのインク補給容器２００に対して、再利用の容易化と、廃棄部材の体積削減が可能となる。

また、第１実施形態のインク補給容器２００によれば、導出部４００は、弁体４４０等を含む弁構造を有する。第１副インク袋３１１の収縮力により、インク３１５に応力が加わるため、インク３１５は、インク出口４１５から噴き出そうとするが、弁体４４０等を含む弁構造により第１副インク袋３１１の開口は封止されて、インク出口４１５も閉じられる。このため、第１副インク袋３１１からのインク３１５の噴き出しを抑制できる。

さらに、第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２とは、互いに入れ子状に重なって配置されている。径方向内側の第１副インク袋３１１に収容されているインク３１５が使用され、使用後に第１副インク袋３１１が容器本体３００から引き抜かれる。このため、袋の枚数によって、容器本体３００の再利用回数を制限できる。また、使用済みの第１副インク袋３１１を引き抜くだけで新たな第２副インク袋３１２のセッティングができるため、利便性向上となる。

また、第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２の開口端は、それぞれ、径方向外側に向かって折り返されて、容器本体３００の頸部４０５の開口端縁を覆って配置されている。径方向内側に向かう袋自体の収縮力により、第１副インク袋３１１および第２副インク袋３１２の容器本体３００への固定が簡易となる。第１副インク袋３１１および第２副インク袋３１２は容器本体３００の頸部４０５に固定されているので、使用後に第１副インク袋３１１と第２副インク袋３１２を容器本体３００から分離する際に、各々と一体化した導出部４００と共に引っ張り出しやすくなる。

Ｂ．第２実施形態：
図８は、第２実施形態におけるインク補給容器２００ａの概略構成を示す断面図である。図８に示す第２実施形態のインク補給容器２００ａの構成は、導出部４００ａの先端部が容器本体３００の頸部４０５より外方に突出している点において、第１実施形態のインク補給容器２００と異なる。第２実施形態のインク補給容器２００ａにおける他の構成は、第１実施形態のインク補給容器２００と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

図８に示すように、導出部４００ａにおける＋Ｚ方向の先端部、例えば供給口形成部４１０の先端部は、頸部４０５より外方に突出している。ここで、「頸部４０５より外方」とは、中心軸Ｃの軸方向に沿って、頸部４０５からキャップ６００側に向かう方向を意味する。かかる先端部は、フランジ部Ｐｏ１として構成されており、頸部４０５より外方に突出しているだけでなく、容器本体３００の頸部４０５の径方向外側にも突出している。このため、かかるフランジ部Ｐｏ１に指を掛けて導出部４００ａを取り出しやすく、また導出部４００ａを取り付ける際にも装着しやすい。したがって、容器本体３００に対する導出部４００ａの着脱が、簡易な構成で実現可能となる。

以上説明した第２実施形態のインク補給容器２００ａによれば、導出部４００ａの先端部は、フランジ部Ｐｏ１として構成されているので、かかるフランジ部Ｐｏ１に指を掛けて導出部４００ａを取り出しやすい。また導出部４００ａを取り付ける際にも、フランジ部Ｐｏ１に力を加えて圧入させることができるので装着しやすい。このため、容器本体３００に対する導出部４００ａの着脱が、簡易な構成で実現可能となる。

Ｃ．他の実施形態：
（Ｃ１）上記各実施形態では、第２副インク袋３１２の外側面の少なくとも一部が容器本体３００の内側面に接着固定されていてもよい。かかる構成においては、弁構造がなくてもインクが噴出しないので、弁体４４０等を含む弁構造を省略してもよい。

（Ｃ２）各実施形態では、インク袋３１０を構成する副インク袋の数は２枚であったが、２枚に限らず複数の任意の数であってもよい。

（Ｃ３）第２実施形態では、導出部４００ａの先端部がフランジ部Ｐｏ１として構成されていたがフランジ部Ｐｏ１として構成されていなくてもよい。導出部４００ａは、径方向に突出せずに軸方向にのみ突出していてもよい。

本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

（１）本開示の一形態によれば、インク補給容器が提供される。この補給容器は、プリンターにインクを補給するインク補給容器であって、前記インクを収容するインク袋と、前記インク袋を収容し、開口を有する頸部を有する容器部と、前記容器部の前記頸部内に配置され、前記インク袋の内側と接して前記インク袋の開口を封止し、インク出口を形成する導出部と、を備え、前記インク袋は、伸縮性材料で形成されている。この形態のインク補給容器によれば、インク袋の収縮性を利用して、インク袋が萎んで、使用済みのインク袋を容器部から分離可能となる。このため、使用済みのインクボトルに対して、再利用の容易化と、廃棄部材の体積削減が実現できる。

（２）上記形態のインク補給容器において、前記伸縮性材料は、ブチルゴムと、エチレンプロピレンゴムと、シリコーンゴムと、熱可塑性エラストマーと、のうちの少なくとも１つを含有してもよい。

（３）上記形態のインク補給容器において、前記導出部は、前記インク袋の内部側から前記インク出口の開口を閉じる方向に付勢される弁体を備えた弁構造を有してもよい。この形態のインク補給容器によれば、インク袋の収縮性により、収容されているインクが噴き出るが、弁体を備えた弁構造によりインク出口の開口は閉じられている。このため、インク袋の収縮力に起因するインク出口からのインクの噴き出しを抑制できる。

（４）上記形態のインク補給容器において、前記インク袋の外側面の少なくとも一部は、前記容器部の内側面に接着固定されていてもよい。この形態のインク補給容器によれば、インク袋が収縮しないので、弁体を備えた弁構造を省略しつつ、インク出口からのインクの噴き出しを抑制できる。

（５）上記形態のインク補給容器において、前記インク袋は、互いに入れ子状に重なって配置される複数の副インク袋を含んでもよい。この形態のインク補給容器によれば、副インク袋の枚数により、インク補給容器の再利用回数を制限できる。また、使用済みのインク袋を引き抜くだけで新たなインク袋のセッティングができるため、利便性向上となる。

（６）上記形態のインク補給容器において、前記複数の副インク袋の開口端は、互いに重なった状態で径方向外側に向かって折り返されて前記頸部の開口端縁を覆って配置され、径方向内側に向かう自身の収縮力により前記頸部に固定されていてもよい。この形態のインク補給容器によれば、径方向内側に向かう袋自体の収縮力により、インク袋の容器部への取り付けが簡易となる。インク袋は容器部の頸部に固定されているので、使用後にインク袋を容器部から分離する際にインク袋を引っ張り出しやすくなる。

（７）上記形態のインク補給容器において、前記導出部が前記頸部の内側に前記インク袋を介して圧接固定され、且つ、前記導出部の先端部が前記頸部より外方に突出していてもよい。この形態のインク補給容器によれば、導出部の着脱が、簡易な構成で実現可能となる。

１００…プリンター、１１０…筐体、１１２…蓋、１２０…キャリッジ、１２２…印刷ヘッド、１３０…インクタンク、１３２…インク入口流路部材、１３４…チューブ、２００…インク補給容器、２００ａ…インク補給容器、３００…容器本体、３１０…インク袋、３１１…第１副インク袋、３１２…第２副インク袋、３１５…インク、４００…導出部、４００ａ…導出部、４０５…頸部、４１０…供給口形成部、４１５…インク出口、４２０…シール部材、４３０…コイルバネ、４４０…弁体、６００…キャップ、Ｃ…中心軸、Ｐｏ１…フランジ部

Claims (7)

1. プリンターにインクを補給するインク補給容器であって、
   前記インクを収容するインク袋と、
   前記インク袋を収容し、開口を有する頸部を有する容器部と、
   前記容器部の前記頸部内に配置され、前記インク袋の内側と接して前記インク袋の開口を封止し、インク出口を形成する導出部と、
   を備え、
   前記インク袋は、伸縮性材料で形成されている、インク補給容器。
2. 請求項１に記載のインク補給容器において、
   前記伸縮性材料は、ブチルゴムと、エチレンプロピレンゴムと、シリコーンゴムと、熱可塑性エラストマーと、のうちの少なくとも１つを含有する、インク補給容器。
3. 請求項１または請求項２に記載のインク補給容器において、
   前記導出部は、前記インク袋の内部側から前記インク出口の開口を閉じる方向に付勢される弁体を備えた弁構造を有する、インク補給容器。
4. 請求項１または請求項２に記載のインク補給容器において、
   前記インク袋の外側面の少なくとも一部は、前記容器部の内側面に接着固定されている、インク補給容器。
5. 請求項３または請求項４に記載のインク補給容器において、
   前記インク袋は、互いに入れ子状に重なって配置される複数の副インク袋を含む、インク補給容器。
6. 請求項５に記載のインク補給容器において、
   前記複数の副インク袋の開口端は、互いに重なった状態で径方向外側に向かって折り返されて前記頸部の開口端縁を覆って配置され、径方向内側に向かう自身の収縮力により前記頸部に固定されている、インク補給容器。
7. 請求項１から請求項６までのいずれか一項に記載のインク補給容器において、
   前記導出部が前記頸部の内側に前記インク袋を介して圧接固定され、且つ、前記導出部の先端部が前記頸部より外方に突出している、インク補給容器。

Images