JP2022011907A - 振動発生装置 - Google Patents

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Naoki Takada
賢司 河野
Kenji Kono
慧 武藤
Satoshi Muto
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Abstract

【課題】ダンパーを備えた振動発生装置の小型化を実現すること。【解決手段】振動発生装置100は、上側に開口121が形成される凹状のフレーム120と、フレーム120に収容される振動体110と、振動体110とフレーム120とに連結されて、振動体110をフレーム120に対して上下動可能に保持する第1ダンパー部134とを備えている。第1ダンパー部134は、所定の厚みを備え、2カ所の屈曲部134a,134bを有する側方視でN字形状を呈しており、N字形状の上側端部134fが開口121の縁部に取り付けられ、N字形状の下側端部134gが振動体110の下側縁部に取り付けられている。振動体110が上下動する場合には、振動体110の動きに伴って、N字形状の上側の屈曲部134aにおける内側の角度と、下側の屈曲部134bにおける内側の角度とが、連動して変化する。【選択図】 図6

Description

本発明は、振動発生装置に関する。より詳細には、ダンパーを介してフレームに保持された振動体を上下動させることにより振動を発生させる振動発生装置に関する。
従来より、音響信号を音(空気振動)へと変換する装置としてスピーカが知られている(例えば、特許文献1参照)。図8は、一般的なコーン型スピーカの概略構成を示した側方断面図である。
コーン型スピーカ200は、円盤形状を呈する底面部201aの中央部に円柱部201bが一体に形成されるインナーヨーク201と、インナーヨーク201の円柱部201bよりも大径の開口部202aが中心部に形成される円環状のリング磁石202と、リング磁石202に積層設置される円環状のアウターヨーク203とを備えている。
さらに、コーン型スピーカ200は、アウターヨーク203に取り付けられるフレーム204と、フレーム204にダンパー205を介して取り付けられる円筒状のボイスコイルボビン206と、ボイスコイルボビン206の一方の端部206aに取り付けられると共に、エッジ部207を介してフレーム204に取り付けられるコーン部208と、ボイスコイルボビン206の端部206a側の開放部分(端部206a側の開放された筒端部)を覆うドーム部209とを有している。
コーン部208は、パルプなどを原料とするお椀状のコーン紙によって構成されている。コーン部208およびドーム部209は、上述したように、ボイスコイルボビン206の端部206aに取り付けられている。このため、ボイスコイルボビン206の他方の端部に設けられるボイルコイル210に音響信号が流れると、リング磁石202、インナーヨーク201およびアウターヨーク203に発生する磁界による影響を受けて、ボイスコイルボビン206およびコーン部208が上下動して、コーン部208およびドーム部209が振動する。コーン部208およびドーム部209が振動することによって、音響信号が音(空気振動)に変換される。
音響信号を高音質の音に変換するためには、良質のダンパーを用いる必要がある。ダンパーを作成する一般的な方法として、まず、溶剤で所定濃度に希釈したフェノール樹脂等の熱硬化樹脂溶液に対し、デッピング等の手法を用いて、繊維を平織りした織布等を含浸させる。その後に、溶剤を揮発させることによって、未硬化状態の樹脂からなるダンパー用基布を作成し、ダンパー用基布に対して熱圧成形を施すことにより、ダンパーを作成する。このように繊維等に対して熱硬化性樹脂を付加することにより、軽量かつ振動性能に優れたダンパーを作成することができる。
一方で、コーン部208およびドーム部209を振動させるのではなく、フレームに当接する他の振動板材等を振動させることによって、他の振動板材等を介して音を出力するエキサイタと呼ばれるスピーカ(振動発生装置)が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図9(a)は、エキサイタの一例を示す斜視図であり、図9(b)は、(a)の切断線E-Eにおけるエキサイタの側方断面図である。エキサイタ300は、フレーム301と、振動体302と、ダンパー303とで概略構成されている。
フレーム301は、有底筒形状を呈している。後述するように振動体302がダンパー303を介して上下動することによりフレーム301に振動が伝わる。フレーム301は、フレーム301に伝わった振動を、フレーム301に当接する振動板材等(図示省略)に伝達することにより、振動板材等から音を出力させる。
振動体302は、ダンパー303を介してフレーム301の開口部301aに取り付けられる。振動体302は、アウターヨーク304と、円盤状磁石305と、インナーヨーク306とにより概略構成されている。アウターヨーク304は、下側が開放された有天井の筒形状を呈している。アウターヨーク304の内側の天井部分には、円盤状磁石305が取り付けられており、その下に円盤状のインナーヨーク306が取り付けられている。
円盤状磁石305およびインナーヨーク306の直径は、アウターヨーク304の筒内径よりも小径となっている。アウターヨーク304の内側面304aと、この内側面304aに対向する円盤状磁石305およびインナーヨーク306の外側面との間には間隙が形成されている。この間隙には、フレーム301の内側底面301bに取り付けられるボイスコイルボビン308の一方の先端が位置しており、ボイスコイルボビン308の他方の先端には、ボイスコイル309が設けられる。
ダンパー303は、弾性を備えた金属製の板部材に切り抜き加工を施すことにより形成されている。図9(a)に示すように、ダンパー303には、略S字を呈する複数の脚部303aが形成されている。略S字を呈する脚部303aの一端303bは、フレーム301の開口部301aの上面に連結され、脚部303aの他端303cは、振動体302(アウターヨーク304)の側周面304cに連結される構造になっている。ダンパー303は、脚部303aを略S字に形成することによって、振動体302の振動をできるだけ低減させることなくフレーム301へ伝達する。
図9(a)(b)に示すエキサイタ300では、図8に示すコーン型スピーカ200と異なり、インナーヨーク306、アウターヨーク304および円盤状磁石305からなる振動体302が、フレーム301に対して上下動する。このため、コーン型スピーカ200に用いられる繊維等からなるダンパー205をエキサイタ300のダンパーとして用いると、振動体302の円滑な上下動作を維持しつつ、確実に振動体302を保持することが難しい。エキサイタ300のダンパー303に、金属製の板部材を用いることにより、コーン紙よりも重い振動体302を円滑に上下動させつつ、確実に振動体を保持することが可能になる。
また、エキサイタ300を用いることによって、コーン型スピーカ200だけでは再生することが難しい重低音を、低域専用スピーカ(ウーファー)等を用いることなく出力することが可能になる。
特開平11-215593号公報 特許6325957号明細書
エキサイタ300のダンパー303は、弾性を備えた金属製の板部材に切り抜き加工を施すことにより形成される。このため、ダンパー303の弾性性能を向上させようとすると、ダンパー303の平面径が大きくなる傾向がある。具体的には、図9(a)に示したダンパー303の脚部303aを長くすることにより、振動体302を積極的に上下方向へ動かすことができる。しかしながら、脚部303aを長くすると、ダンパー303の平面径が大きくなり、フレーム301の外径も大きくなる。結果として、エキサイタ300の大型化を招くという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ダンパーを備えた振動発生装置の小型化を実現することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る振動発生装置は、上側に開口が形成された凹状のフレームと、該フレームに収容される振動体と、前記振動体と前記フレームとに連結されて、前記振動体を前記フレームに対して上下動可能に保持する第1ダンパー部とを備え、前記第1ダンパー部は、所定の厚みを備え、2カ所の屈曲部を有する側方視でN字形状を呈しており、該N字形状の上側端部が前記開口の縁部に取り付けられ、前記N字形状の下側端部が前記振動体の下側縁部に取り付けられて、前記フレームに対して前記振動体が上下動する場合に、前記振動体の動きに伴って、前記N字形状の上側の屈曲部における内側の角度と、下側の屈曲部における内側の角度とが、連動して変化することを特徴とする。
本発明に係る振動発生装置において、第1ダンパー部は、所定の厚みを備え、2カ所の屈曲部を有する側方視でN字形状を呈している。このように、第1ダンパー部を振動体が上下動する方向に屈曲させることによって、振動体からフレームまでの第1ダンパー部の水平距離を縮めることができる。このため、振動発生装置の外径を小さくし、小型化を図ることが容易になる。
さらに、振動体からフレームまでの第1ダンパー部の水平距離が縮まる場合であっても、第1ダンパー部を、振動体が上下動する方向に屈曲させることによって、第1ダンパー部の伸縮長を十分に確保することができ、十分なダンパー性能を備えることが可能になる。
また、本発明に係る振動発生装置の第1ダンパー部では、N字形状の上側端部がフレームにおける開口の縁部分に取り付けられ、N字形状の下側端部が振動体の下側縁部に取り付けられている。このように第1ダンパー部が取り付けられることにより、上側端部と下側端部との取付位置が異なる高さ位置となる。フレームに対して振動体が上下動する場合に、振動体の動きに伴って、N字形状の上側の屈曲部における内側の角度と、下側の屈曲部における内側の角度とが、連動して変化すると、フレームに対して振動体が降下した場合に、上述した取付位置の違いにより、屈曲部における内側の角度が開いて、2つの屈曲部を繋ぐ棒状部分が水平方向に傾き、フレーム側に位置する屈曲部がフレームの内周面に当接し、あるいは振動体側に位置する屈曲部が振動体の外周面に当接する。
従って、フレームに対して振動体が上下動する場合において、フレーム側に位置する屈曲部がフレームの内周面に当接し、あるいは振動体側に位置する屈曲部が振動体の外周面に当接することによって、ダンパーを介して上下動する振動体が、過度に上下動してしまうことを防止することができる。
また、上述した振動発生装置において、前記振動体は、当該振動体の上下動方向における中心軸が、前記フレームにおける同方向の中心軸と同軸となるようにして前記フレームに収容され、前記開口の前記縁部と前記振動体の前記下側縁部とに連結される複数の前記第1ダンパー部は、隣り合う他の第1ダンパー部との距離が均等になるようにして、前記中心軸から等距離に離散配置されるものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置において、それぞれの第1ダンパー部が、隣り合う他の第1ダンパー部との距離が均等になるようにして、前記中心軸から等距離に離散配置される場合には、複数の第1ダンパー部で振動体をバランス良く保持することができ、振動体の水平状態を維持したまま、円滑に振動体を上下動させることができる。
また、上述した振動発生装置は、一端にボイスコイルが設けられ、他端が前記フレームの内部底面に固定されるボイスコイルボビンと、所定の厚みを備えて、前記ボイスコイルボビンの側面に一端が取り付けられ、前記振動体の前記下側縁部に他端が取り付けられた側方視でU字形状の第2ダンパー部とを有するものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置に対して、ボイスコイルボビンの側面に一端が取り付けられ、振動体の下側縁部に他端が取り付けられる側方視でU字形状の第2ダンパー部を、第1ダンパーに加えて設けることにより、振動体をフレームに対してより一層円滑に上下動させることが可能になる。
さらに、第2ダンパー部により、振動体をボイスコイルボビン側から保持することができるので、振動発生装置が縦向きに設置された状態で振動体をフレームに対して進退動させる場合等であっても、動作時および停止時の振動体の状態を安定させることができる。
また、上述した振動発生装置において、前記振動体の前記中心軸と、前記ボイスコイルボビンの中心軸とが同軸となるようにして、前記ボイスコイルボビンが前記フレームに固定され、複数の前記第2ダンパーは、隣り合う他の第2ダンパー部との距離が均等になるようにして、前記中心軸から等距離に離散配置されるものであってもよい。
このようにして複数の第2ダンパー部を配置することにより、振動体をバランス良く保持することができ、振動体の水平状態を維持させたまま、円滑かつ効果的に振動体を上下動させることができる。
また、上述した振動発生装置の前記第1ダンパー部は、前記フレームに対して前記振動体が上下動した場合に前記フレームの内周面あるいは前記振動体の外周面に当接する部分に対して、表面を粗くする加工処理が施されるものであってもよい。
このように、フレームの内周面あるいは振動体の外周面に当接する第1ダンパー部の当接部分に対して、表面を粗くする加工処理を施すことにより、フレーム等の当接面に対する第1ダンパー部の摩擦力を強めることができる。摩擦力を強めることにより、当接した第1ダンパー部が、フレーム等の当接面から簡単にズレてしまうことを防止することができる。
また、上述した振動発生装置において、前記第1ダンパー部および前記第2ダンパー部の少なくとも一方は、樹脂材料によって成形されたものであってもよい。
第1ダンパー部および第2ダンパー部の少なくとも一方を、樹脂材料によって成形することにより、第1ダンパー部や第2ダンパー部が複雑な構造になる場合であっても、成形負担の低減を図ることが可能になる。さらに、金属素材を用いる場合に比べて、コストの低廉化を図ることが可能になる。
本発明に係る振動発生装置において、第1ダンパー部は、所定の厚みを備え、2カ所の屈曲部を有する側方視でN字形状を呈している。このように、第1ダンパー部を振動体が上下動する方向に屈曲させることによって、振動体からフレームまでの第1ダンパー部の水平距離を縮めることができる。このため、振動発生装置の外径を小さくし、小型化を図ることが容易になる。
さらに、振動体からフレームまでの第1ダンパー部の水平距離が縮まる場合であっても、第1ダンパー部を、振動体が上下動する方向に屈曲させることによって、第1ダンパー部の伸縮長を十分に確保することができ、十分なダンパー性能を備えることが可能になる。
また、本発明に係る振動発生装置の第1ダンパー部では、N字形状の上側端部がフレームにおける開口の縁部分に取り付けられ、N字形状の下側端部が振動体の下側縁部に取り付けられている。このように第1ダンパー部が取り付けられることにより、上側端部と下側端部との取付位置が異なる高さ位置となる。フレームに対して振動体が上下動する場合に、振動体の動きに伴って、N字形状の上側の屈曲部における内側の角度と、下側の屈曲部における内側の角度とが、連動して変化すると、フレームに対して振動体が降下した場合に、上述した取付位置の違いにより、屈曲部における内側の角度が開いて、2つの屈曲部を繋ぐ棒状部分が水平方向に傾き、フレーム側に位置する屈曲部がフレームの内周面に当接し、あるいは振動体側に位置する屈曲部が振動体の外周面に当接する。
従って、フレームに対して振動体が上下動する場合において、フレーム側に位置する屈曲部がフレームの内周面に当接し、あるいは振動体側に位置する屈曲部が振動体の外周面に当接することによって、ダンパーを介して上下動する振動体が、過度に上下動してしまうことを防止することができる。
(a)は、実施の形態に係るエキサイタの斜視図を示し、(b)は、エキサイタの平面図を示している。 図1(b)に示した切断線A-Aにおけるエキサイタの断面図である。 実施の形態に係るダンパーを示した斜視図である。 実施の形態に係るダンパーを示した平面図である。 (a)は、図4に示した切断線C-Cにおけるダンパーの断面図であり、(b)は、図4に示した切断線D-Dにおけるダンパーの断面図である。 (a)は、振動体がフレームに対して上昇した状態を示したエキサイタの部分断面図であり、(b)は、振動体がフレームに対して下降した状態を示したエキサイタの部分断面図である。 図1(b)に示した切断線B-Bにおけるエキサイタの断面図を、縦向きに90度回転させた状態を示した図である。 一般的なコーン型スピーカの概略構成を示した側方断面図である。 (a)は、一般的なエキサイタの構成を示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した切断線E-Eにおけるエキサイタの側方断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る振動発生装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1(a)は、振動発生装置の一例として示したエキサイタの斜視図を示し、図1(b)は、エキサイタの平面図を示している。さらに、図2は、図1(b)の切断線A-Aにおけるエキサイタの断面図を示している。図2には、後述する第1ダンパー部の断面が示されている。
エキサイタ(振動発生装置)100は、図1(a)(b)および図2に示すように、振動体110と、フレーム120と、ダンパー130と、ボイスコイルボビン140と、ボイスコイル150により概略構成されている。フレーム120は、上側に開口部121が形成された有底筒形状の中空体である。フレーム120の外周には、左右一対となる取付耳部122,122が設けられている。フレーム120は、底面に当接させた振動板材等(図示省略)に対して振動を伝達する。取付耳部122は、フレーム120(エキサイタ100)を振動板材等に固定する為に設けられている。フレーム120は、振動を振動板材等に効率的に伝達するために、振動伝達性能の優れた材料によって形成される。振動伝達性能の優れた材料として、例えば、金属や樹脂材料等を用いることができる。
フレーム120は、ダンパー130を介して振動体110を内部に収容する構造となっている。より詳細には、フレーム120は、フレーム120の開口部121の高さ位置を基準として、ダンパー130を介して振動体110を上下動可能に保持する。振動体110が、ダンパー130を介して上下方向に振動(上下動)することにより、振動体の上下動により生じる振動が、ダンパー130を介してフレーム120に伝わると共に、振動体110の上下動に対する反作用によってフレーム120に振動が発生する。フレーム120において伝達・発生した振動は、フレーム120の底面に当接する振動板材等に伝達される。フレーム120の底面を介して振動が伝達された振動板材等は、振動や音を発生させるための振動発生部材として機能し、音や振動を出力する。
振動体110は、アウターヨーク112と、円盤状磁石114と、インナーヨーク116とにより概略構成されている。アウターヨーク112は、有天井の筒形状を呈しており、直径よりも高さ寸法の方が短くなっている。また、アウターヨーク112の直径は、フレーム120の開口部121の直径よりも小径となっている。
円盤状磁石114は、円盤形状を呈しており、円盤状磁石114の外径は、アウターヨーク112の内径よりも小径となっている。さらに、円盤状磁石114の高さ寸法は、アウターヨーク112の内部の高さ寸法よりも短くなっている。インナーヨーク116は、断面逆凸形状を呈し、直径の異なる2つの円盤が上下に重ね合わされて一体に形成されている。インナーヨーク116の最大外径は、アウターヨーク112の内径よりも小径となっている。さらに、インナーヨーク116の高さ寸法は、アウターヨーク112の内部の高さ寸法よりも短くなっている。
円盤状磁石114は、アウターヨーク112の内部天井の中央に固定される。また、インナーヨーク116は、中心軸が円盤状磁石114の中心軸と同軸になるようにして、円盤状磁石114の真下に取り付けられる。インナーヨーク116の外周面および円盤状磁石114の外周面と、それらの外周面に対向するアウターヨーク112の内周面との間には、ボイスコイル150およびボイスコイルボビン140の先端を案内するための間隙が形成される。
フレーム120の内部には、ボイスコイルボビン140が取り付けられている。ボイスコイルボビン140は円筒形状を呈している。ボイスコイルボビン140の一端は、ボイスコイルボビン140の中心軸と、フレーム120の中心軸とが同軸になるようにして、フレーム120の内部底面124に取り付けられる。なお、ボイスコイルボビン140の中心軸は、振動体110の上下動方向における中心軸とも同軸になっている。
ボイスコイルボビン140の他端(先端)には、ボイスコイル150が取り付けられている。ボイスコイル150の一端がフレーム120に取り付けられた場合、ボイスコイルボビン140の他端およびボイスコイル150は、上述したアウターヨーク112とインナーヨーク116等との間の間隙に位置することになる。なお、間隙に位置するボイスコイルボビン140の先端(他端)およびボイスコイル150は、振動体110がフレーム120に対して上下動した場合であっても、アウターヨーク112の内周面やインナーヨーク116等の外周面に接触することがない。
図3は、ダンパー130を示した斜視図であり、図4は、ダンパー130を示した平面図である。また、図5(a)は、図4の切断線C-C線の断面を示した断面図であり、図5(b)は、図4の切断線D-D線の断面を示した断面図である。
ダンパー130は、図3、図4および図5(a)(b)に示すように、第一環状部131と、第二環状部132と、第三環状部133と、6つの第1ダンパー部134と、6つの第2ダンパー部135を有し、各部位が一体に形成された形状となっている。ダンパー130は、ある程度の弾性を備えながら、フレーム120およびボイスコイルボビン140に対して、振動体110を保持することが可能な強度を備えた弾性材料により形成される。例えば、ダンパー130を、弾性を備えた金属で形成したり、樹脂材料等を用いて一体に形成することが可能である。実施の形態に係るダンパー130では、プラスチック等の樹脂材料により形成する場合について説明する。
第一環状部131は、フレーム120の開口部121の直径に対応する直径を備えた円環形状で形成されている。第二環状部132は、アウターヨーク112の下側の外周縁部112aの直径に対応する直径を備えた円環形状で形成されている。また、第三環状部133は、ボイスコイルボビン140の外周面に第三環状部133の内周面を当接させることが可能な直径を備えた円環形状で形成されている。
第二環状部132の直径は、第一環状部131の直径に比べて小径となっている。これは、アウターヨーク112の外周縁部112aの直径が、フレーム120の開口部121の直径よりも小径だからである。また、第三環状部133の直径は、第二環状部132の直径に比べて僅かに小径となっている。第二環状部132を取り付けるアウターヨーク112の外周縁部112aの直径よりも、第三環状部133を取り付けるボイスコイルボビン140の直径の方が、僅かに小径だからである。第一環状部131、第二環状部132および第三環状部133とは、図3、図4および図5(a)(b)に示すように、同一中心軸上に上下方向に一定の間隔を空けて配置された状態で、6つの第1ダンパー部134および6つの第2ダンパー部135によって連結されている。
各第2ダンパー部135は、1つの屈曲部135aと、2つの棒状部135b,135cとを有し、所定の厚みを備えて、側方視でU字を横向きにしたような形状で構成されている。第2ダンパー部135は、U字の一端を第二環状部132の外周側面に連結させ、他端を第三環状部133の外周側面に連結させることにより、第二環状部132と第三環状部133とに一体に形成される。
第2ダンパー部135は、第二環状部132および第三環状部133に対して、6つ設けられている。具体的に、第2ダンパー部135は、図3および図4に示すように、第二環状部132および第三環状部133の1時の方向(図4に示す紙面の上方向から時計回りで30度の方向)、3時の方向(同90度の方向)、5時の方向(同150度の方向)、7時の方向(同210度の方向)、9時の方向(同270度の方向)、11時の方向(同330度の方向)に、それぞれ均等に設けられている。
このように、複数の第2ダンパー部135は、第二環状部132および第三環状部133の中心軸から等距離であって、隣り合う他の第2ダンパー部135との距離が均等になるようにして離散配置される。なお、第二環状部132および第三環状部133は、振動体110の上下動方向における中心軸と、ボイスコイルボビン140の中心軸と、第二環状部132および第三環状部133の中心軸とが同軸になるようにして、振動体110およびボイスコイルボビン140に取り付けられる。
各第2ダンパー部135は、振動体110がフレーム120に対して上下動したときに生じる、第二環状部132と第三環状部133との上下方向の距離の変化に応じて、屈曲部135aの内側の角度が柔軟に変化(屈曲部135aにおける棒状部135bと棒状部135cとの間の角度が変化)すると共に、2つの棒状部135b,135cが僅かに撓る構造となっている。このような構造で、第2ダンパー部135を構成することによって、第二環状部132と第三環状部133との距離が離れすぎた場合に、第2ダンパー部135は、その距離を近づける方向に弾性力を作用させることになる。また、第二環状部132と第三環状部133との距離が近づきすぎた場合に、第2ダンパー部135は、その距離を離れさせる方向に弾性力を作用させることになる。また、振動体110がフレーム120に対して静止している場合、第2ダンパー部135は、第二環状部132と第三環状部133との距離が一定になるように距離を保持する機能を有している。
各第1ダンパー部134は、2つの本体屈曲部134a,134bと、3つの棒状部134c,134d,134eと、上部取付屈曲部134fと、下部取付屈曲部134gとで概略構成されている。各第1ダンパー部134は、所定の厚みを有し、側方視でN字(又は逆N字)形状となるように構成されている。それぞれの第1ダンパー部134は、図2に示すように、N字の上側一端を第一環状部131の内周側面に連結させ、N字の下側他端を第二環状部132の外周側面に連結させることにより、第一環状部131と第二環状部132とに一体に形成される。
第1ダンパー部134のN字の上側一端が、第一環状部131の内周側面に連結する場合には、図2、図4および図5(a)(b)に示すように、棒状部134cの先端が略垂直方向から略水平方向へと曲げられて、第一環状部131の内周側面に略水平方向から連結する構造となっている。上側先端の曲げられた部分は、上述した上部取付屈曲部134fに該当する。また、第1ダンパー部134のN字の下側他端が、第二環状部132の外周側面に連結する場合には、図2、図4および図5(a)(b)に示すように、棒状部134eの先端が略垂直方向から略水平方向へと曲げられて、第二環状部132の内周側面に略水平方向から連結する構造となっている。下側先端の曲げられた部分は、上述した下部取付屈曲部134gに該当する。
第1ダンパー部134のN字の上側一端(上部取付屈曲部134f)が第一環状部131の内周側面に連結され、N字の下側他端(下部取付屈曲部134g)が第二環状部132の外周側面に連結されることにより、N字の上側一端(上部取付屈曲部134f)と第一環状部131との連結部位の高さ位置は、N字の下側他端(下部取付屈曲部134g)と第二環状部132との連結部位の高さ位置よりも高くなる。この高さ位置の違いにより、ダンパー130は、振動体110が静止状態のときに、振動体110の高さの中間位置が、フレーム120の開口部121の高さ位置となるようにして、フレーム120に対して振動体110を保持する。
第1ダンパー部134は、第一環状部131の内周側面と、第二環状部132の外周側面とを繋ぐようにして、6つ設けられている。具体的に、第1ダンパー部134は、図3および図4に示すように、第一環状部131および第二環状部132の2時の方向(図4に示す紙面の上方向から時計回りで60度の方向)、4時の方向(同120度の方向)、6時の方向(同180度の方向)、8時の方向(同240度の方向)、10時の方向(同300度の方向)、12時の方向(同360度(0度)の方向)に、それぞれ均等に設けられている。
このように、複数の第1ダンパー部134は、第一環状部131および第二環状部132の中心軸から等距離であって、隣り合う他の第1ダンパー部134との距離が均等になるようにして離散配置される。なお、第一環状部131および第二環状部132は、振動体110の上下動方向における中心軸と、ボイスコイルボビン140の中心軸と、第一環状部131および第二環状部132の中心軸とが同軸になるようにして、ダンパー130および振動体110に取り付けられる。
各第1ダンパー部134は、振動体110がフレーム120に対して上下動したときに生じる、第一環状部131と第二環状部132との上下方向の距離の変化に応じて、上部取付屈曲部134f、下部取付屈曲部134gおよび2カ所の本体屈曲部134a,134bにおける内側の角度が、それぞれ連動して柔軟に変化する。また、3つの棒状部134c,134d,134eも、本体屈曲部134a,134b等の内側の角度変化に対応して、ごく僅かながら撓る構造になっている。
このような構造で、第1ダンパー部134が構成されているため、第一環状部131と第二環状部132との距離が離れすぎた場合に、第1ダンパー部134は、その距離を近づける方向に弾性力を作用させることになる。また、第一環状部131と第二環状部132との距離が近づきすぎた場合に、第1ダンパー部は、その距離を離れさせる方向に弾性力を作用させることになる。また、振動体110がフレーム120に対して静止している場合、第1ダンパー部134は、第一環状部131と第二環状部132との距離が一定になるように距離を保持する機能を有している。
ダンパー130の第一環状部131は、その底面に、フレーム120の開口部121の周縁部上面が当接するようにして、フレーム120に固定される。また、ダンパー130の第二環状部132は、その上面が、アウターヨーク112の外周縁部112aの下面に当接するようにして、振動体110に固定される。さらに、ダンパー130の第三環状部133は、その内周面が、ボイスコイルボビン140の外周面に当接するように、ボイスコイルボビン140に固定される。
次に、振動体110がフレーム120に対して上下動する場合について説明する。ボイスコイル150に音響信号が入力されると、円盤状磁石114によってアウターヨーク112とインナーヨーク116との間隙に発生される磁界と、この間隙に位置するボイスコイル150に流れる電流とによって、ローレンツ力が発生する。ローレンツ力の発生に伴って、ダンパー130により保持された振動体110が、フレーム120およびボイスコイルボビン140に対して上下動する(ボイスコイルボビン140の延設方向に往復運動する)。
図6(a)は、振動体110がフレーム120に対して上昇した状態を示したエキサイタ100の部分断面図であり、図6(b)は、振動体110がフレーム120に対して下降した状態を示したエキサイタ100の部分断面図である。また、図2は、振動体110がフレーム120に対して静止した状態、または、振動体110がフレーム120に対して上下動することにより、振動体110の静止位置を通過した瞬間を示した図である。
振動体110がフレーム120に対して上昇した場合には、図6(a)に示すように、フレーム120の開口部121の高さ位置と、アウターヨーク112の外周縁部の下面の高さ位置との高さ長(高低差)が短くなる。このとき、図6(a)に示すように、2つの本体屈曲部134a,134bの内側の角度が狭くなるように変化し、3つの棒状部134c,134d,134eがそれぞれ斜め方向に傾き、それぞれが略平行になるような位置関係になる。この場合、フレーム120側に位置する本体屈曲部134aがアウターヨーク112側に移動し、アウターヨーク112側に位置する本体屈曲部134bがフレーム120側に移動することにより、図6(a)に示すように、第1ダンパー部134の断面形状が略S字形状へと変化する。
一方で、振動体110がフレーム120に対して下降した場合には、図6(b)に示すように、フレーム120の開口部121の高さ位置と、アウターヨーク112の外周縁部112aの下面の高さ位置との高さ長(高低差)が長くなる。このとき、図6(b)に示すように、2つの本体屈曲部134a,134bの内側の角度が大きく広がるように変化し、3つの棒状部134c,134d,134eが、各本体屈曲部134a,134bを支点として、互いに異なる方向を臨むような位置関係になる。
具体的には、本体屈曲部134a,134bに対してそれぞれの棒状部134c,134d,134eがV字に開脚された状態となる。脚部134c,134d,134eにより形成されたV字の内側の角度が開くことにより、本体屈曲部134aと本体屈曲部134bとを繋ぐ棒状部134dが、図6(a)の状態に比べて、水平方向に傾くことになり、この棒状部134dの傾きに伴って、フレーム120側に位置する本体屈曲部134aがフレーム120の内周面側に移動し、アウターヨーク112側に位置する本体屈曲部134bがアウターヨーク112の外周面側に移動する。このように、それぞれの本体屈曲部134a,134bが移動することにより、フレーム120に対して振動体110が大きく下降してしまった場合であっても、本体屈曲部134aがフレーム120の内周面に当接し、または本体屈曲部134bがアウターヨーク112の外周面に当接することにより、振動体110が、過度にフレーム120内に下降してしまうことを防止する。
既に説明したように、振動体110のアウターヨーク112とインナーヨーク116等との間隙には、ボイスコイルボビン140の先端およびボイスコイル150が位置している。このため、フレーム120に対して過度に振動体110が下降すると、ボイスコイル150およびボイスコイルボビン140の先端が、アウターヨーク112の天井面等に当たってしまうおそれがある。振動体110が、フレーム120内に大きく下降したときに、本体屈曲部134aがフレーム120の内周面に当接し、本体屈曲部134bがアウターヨーク112の外周面に当接することにより、ボイスコイル150およびボイスコイルボビン140の先端が、アウターヨーク112の天井面等に当たってしまうことを防止することができる。
なお、第1ダンパー部134において、フレーム120の内周面あるいはアウターヨーク112の外周面に当接する本体屈曲部134a,134bの当接部分に対し、梨地加工やシボ加工のように表面を粗くする加工処理を施すことが好ましい。このように当接部分の表面を加工することにより、本体屈曲部134a,134bがフレーム120の内周面あるいはアウターヨーク112の外周面に当接した場合に、フレーム120等の当接面に対する本体屈曲部134a,134bの摩擦力を強めることができる。摩擦力を強めることにより、当接した本体屈曲部134a,134bが、フレーム120等の当接面から簡単にズレてしまうことを防止することができ、本体屈曲部134a,134bのストッパーとしての役割を、より効果的なものにすることができる。
さらに、図1(a)(b)、図2、図6(a)(b)に示すように、フレーム120の内周面には、本体屈曲部134aと当接する部位に、第1ダンパー部134の所定の厚みに対応する横幅の溝123が、上下方向に伸びるようにして設けられている。振動体110の上下動に伴って、本体屈曲部134aがフレーム120の内周面側に移動する場合には、この溝123に誘導されて、溝の内側面でフレーム120の内周面に当接することになる。このため、本体屈曲部134aがフレーム120の内周面に当接する場合に、本体屈曲部134aがフレーム120の内周面の周方向にズレてしまうことを防止することができ、本体屈曲部134aのストッパーとしての役割を、より効果的なものにすることができる。
また、第1ダンパー部134は、所定の厚みを備えて、側方視でN字(又は逆N字)形状となるように構成されており、本体屈曲部134a,134bの内側の角度を変化させることにより、ダンパーとして作用する。フレーム120に対して振動体110が上下動する場合、ダンパー130は、上下方向に屈曲したアーム構造により構成されているため、水平方向に伸びる脚部をしならせて振動体を上下動させる従来のダンパーよりも、振動体110からフレーム120までの距離を縮めることができる。このため、従来のエキサイタに比べて、振動体110からフレーム120までの第1ダンパー部134の水平距離を縮めることができる。従って、エキサイタ100の外径幅を小さくすることができ、従来のエキサイタよりも、小型化を図ることが容易になる。
なお、振動体110からフレーム120までの第1ダンパー部134の水平距離が縮まる場合であっても、ダンパー130は、垂直方向(上下方向)に屈曲したアーム構造で構成されるため、第1ダンパー部134の伸縮長を十分に確保することができ、十分なダンパー性能を確保することが可能になる。
さらに、第1ダンパー部134は、第一環状部131および第二環状部132の中心軸、つまり、振動体110の上下動方向における中心軸から等距離であって、振動体110の径方向に伸びるようにして離散配置されており、さらに、隣り合う他の第1ダンパー部134との距離が均等になるようにして、第一環状部131および第二環状部132に取り付けられている。このため、複数の第1ダンパー部134を用いて、振動体110をバランス良く保持することができ、振動体110の水平状態を維持したまま、円滑に振動体110を上下動させることができる。
また、第二環状部132と第三環状部133との間には、第2ダンパー部135が、等間隔に配置されており、第2ダンパー部135は、所定の厚みを備えて、側方視でU字を横向きにしたような形状で構成されている。第2ダンパー部135は、既に説明したように、第二環状部132および第三環状部133の中心軸から等距離であって、隣り合う他の第2ダンパー部135との距離が均等になるようにして離散配置される。さらに、第二環状部132および第三環状部133は、振動体110の上下動方向における中心軸と、ボイスコイルボビン140の中心軸と、第二環状部132および第三環状部133の中心軸とが同軸になるようにして、振動体110およびボイスコイルボビン140に取り付けられる。このため、複数の第2ダンパー部135を用いて、振動体110をボイスコイルボビン140(フレーム120)に対してバランス良く保持することができ、振動体110の水平状態を維持させたまま、円滑かつ効果的に振動体110を上下動させることができる。
また、第1ダンパー部134および第2ダンパー部135は、環状部131,132,133の中心軸から平面視で30度ずつ異なる角度位置に、それぞれ取り付けられている。このため、振動体110がフレーム120に対して上下動することにより、第1ダンパー部134や第2ダンパー部135の形状が変化した場合であっても、第1ダンパー部134が第2ダンパー部135に接触することがなく、それぞれのダンパー134,135のダンパー機能を直接的に阻害することがない。
また、上述したように、第1ダンパー部134および第2ダンパー部135の2種類の弾性部位によって、振動体110がフレーム120に保持された状態になるため、振動体110の水平状態を安定的に保持した状態で、振動体110の円滑な上下動作を行わせることができる。このため、例えば、エキサイタ100を90度回転させて縦向きにした場合であって、振動体110が水平方向に進退動作する場合であっても、同様に、振動体110の垂直状態を安定的に保持した状態で、振動体110に円滑な進退動作を行わせることができる。
図7は、図1(b)の切断線B-Bにおけるエキサイタの断面図を、縦向きに90度回転させた状態を示した図である。図7には、第2ダンパー部135の断面が示されている。
図7に示すエキサイタ100では、ボイスコイル150に音響信号を入力させることにより、振動体110が水平方向に進退動作する。ボイスコイル150に振動が入力されていない状態において、振動体110は、第1ダンパー部134および第2ダンパー部135(136,137)を介して、フレーム120の開口部121およびボイスコイルボビン140に保持されている。第1ダンパー部134および第2ダンパー部135(136,137)は、振動体110を進退動作させるための弾性を備えた部材であるため、振動体110の上側が下側に比べて傾く(振動体110の正面上側が、矢印αで示すように、正面下側よりも前側に倒れ掛かる、いわゆる軸ずれ現象の)おそれがある。
しかしながら、既に説明したように、第1ダンパー部134は、第一環状部131と第二環状部132との距離を一定に保持し、第2ダンパー部135(136,137)は、第二環状部132と第三環状部133との距離を一定に保持する構造となっている。特に、第二環状部132の上側に設けられる第2ダンパー部136(135)は、フレーム120の開口部121から前側へ倒れそうになる(図7における矢印α)振動体110の上側部分を、ボイスコイルボビン140側へと引き戻す役割を有する。さらに、第二環状部132の下側に設けられる第2ダンパー部137(135)は、フレーム120の開口部121から前側へ倒れそうになる振動体110の上側の動きに伴ってボイスコイルボビン140側へ傾きそうになる(図7における矢印β)振動体110の下側を、元の位置に戻す役割を有する。このように、それぞれの第2ダンパー部136、137、135が、振動体110を上下位置からそれぞれ保持し、振動体110の姿勢変化を修正するため、エキサイタ100が縦向きに設置される場合であっても、振動体110の進退動作を円滑かつ傾きなく行わせることができる。
さらに、実施の形態に係るダンパー130は、プラスチック等の樹脂材料で形成されている。ダンパー130は、図3、図4および図5(a)(b)に示すように、3つの環状部131,132,133に対して、第1ダンパー部134および第2ダンパー部135が、それぞれ6つずつ取り付けられて一体成形された部材である。このような複雑な構造をしていても、樹脂材料を用いることによって、成形を比較的簡単に行うことが可能であり、金属素材を用いる場合に比べて、成形負担の低減と、コストの低廉化を図ることが可能になる。
さらに、ダンパー130に設けられる第1ダンパー部134および第2ダンパー部135は、所定の間隔を保って環状部131,132,133に離散的に設けられている。このため、隣接する第1ダンパー部134あるいは第2ダンパー部135との間に十分な空間を確保することができ、振動体110の上下動作(あるいは進退動作)に伴って発生し得るフレーム120内の熱を、この空間を通じてフレーム120の外部に効果的に排出することが可能になる。
以上、本発明の一実施形態に係る振動発生装置について、エキサイタ100を一例として示し、図面を用いて詳細に説明した。しかしながら、本発明に係る振動発生装置は、実施の形態において説明したエキサイタ100の構成に限定されない。例えば、実施の形態に係るエキサイタ100では、環状部131,132,133に対して、第1ダンパー部134および第2ダンパー部135が、それぞれ6つずつ設けられる場合について説明した。しかしながら、第1ダンパー部134または第2ダンパー部135の設置数は、6つには限定されず、6つより多くても少なくてもよい。さらに、第1ダンパー部134の設置数と第2ダンパー部135の設置数とが異なる数であってもよい。
また、第1ダンパー部134では、本体屈曲部134a,134bが2カ所あり、側方視でN字(又は逆N字)形状となるように構成されている。しかしながら、第1ダンパー部134における本体屈曲部の個数は、必ずしも2つには限定されない。例えば、1つであっても、3つ以上であってもよい。第1ダンパー部134を、少なくとも、振動体110が上下動作(進退動作)する方向に屈曲させて構成し、本体屈曲部の内側の角度を、振動体110が上下動作(進退動作)に連動して変動させることによって、フレーム120対する振動体110の上下動作(進退動作)を円滑かつ積極的に行わせることが可能になる。
また、第1ダンパー部134を、振動体110が上下動作(進退動作)する方向に屈曲させることによって、従来のエキサイタに比べて、振動体110からフレーム120までの第1ダンパー部134の水平距離を縮めることができる。このため、エキサイタ100の外径幅を小さくし、小型化を図ることが容易になる。さらに、振動体110からフレーム120までの第1ダンパー部134の水平距離が縮まる場合であっても、第1ダンパー部134を、振動体110が上下動作(進退動作)する方向に屈曲させることによって、第1ダンパー部134の伸縮長を十分に確保することができ、十分なダンパー性能を確保することが可能になる。
さらに、第1ダンパー部134を、振動体110が上下動作(進退動作)する方向に屈曲させることによって、第1ダンパー部134の高さ寸法を小さくすることができると共に、フレーム120に対する振動体110の振動幅を十分に確保することができる。このため、エキサイタにおけるフレーム120や振動体110等の高さ寸法を短くすることが可能になり、小型化を図ることが容易になる。
また、本発明に係る振動発生装置は、必ずしも振動体がフレームに対して上下動する構成には限定されない。例えば、図7に示すように振動発生装置を90度回転させて、振動体をフレームに対して水平方向に進退動させる場合であっても、実施の形態に係る振動発生装置100と同様の効果を奏することができる。従って、振動体がフレームに対して水平方向に進退動することを特徴とするものであっても、本発明に係る振動発生装置の発明特定事項に対応する構成によるものである場合には、本発明に係る振動発生装置の権利範囲に含まれ得るものである。
100,300 …エキサイタ(振動発生装置)
110,302 …振動体
112,203,304 …アウターヨーク
112a …(アウターヨークの)外周縁部
114,305 …円盤状磁石
116,201,306 …インナーヨーク
120,204,301 …フレーム
121,301a …(フレームの)開口部(開口)
122 …(フレームの)取付耳部
123 …(フレームの)溝
124 …(フレームの)内部底面
130,205,303 …ダンパー
131 …(ダンパーの)第一環状部
132 …(ダンパーの)第二環状部
133 …(ダンパーの)第三環状部
134 …(ダンパーの)第1ダンパー部
134a,134b …(第1ダンパー部の)本体屈曲部
134c,134d,134e …(第1ダンパー部の)棒状部
134f …(第1ダンパー部の)上部取付屈曲部
134g …(第1ダンパー部の)下部取付屈曲部
135,136,137 …(ダンパーの)第2ダンパー部
135a …(第2ダンパー部の)屈曲部
135b,135c …(第2ダンパー部の)棒状部
140,206,308 …ボイスコイルボビン
150,210,309 …ボイスコイル
200 …コーン型スピーカ
201a …(インナーヨークの)底面部
201b …(インナーヨークの)円柱部
202 …リング磁石
202a …(リング磁石の)開口部
206a …(ボイスコイルボビン)端部
207 …(コーン型スピーカの)エッジ部
208 …(コーン型スピーカの)コーン部
209 …(コーン型スピーカの)ドーム部
301b …(フレームの)内側底面
303a …(ダンパーの)脚部
303c …(ダンパー)他端
304a …(アウターヨークの)内側面
304c …(アウターヨークの)側周面

Claims (6)

  1. 上側に開口が形成された凹状のフレームと、
    該フレームに収容される振動体と、
    前記振動体と前記フレームとに連結されて、前記振動体を前記フレームに対して上下動可能に保持する第1ダンパー部と、
    を備え、
    前記第1ダンパー部は、所定の厚みを備え、2カ所の屈曲部を有する側方視でN字形状を呈しており、該N字形状の上側端部が前記開口の縁部に取り付けられ、前記N字形状の下側端部が前記振動体の下側縁部に取り付けられて、前記フレームに対して前記振動体が上下動する場合に、前記振動体の動きに伴って、前記N字形状の上側の屈曲部における内側の角度と、下側の屈曲部における内側の角度とが、連動して変化すること
    を特徴とする振動発生装置。
  2. 前記振動体は、当該振動体の上下動方向における中心軸が、前記フレームにおける同方向の中心軸と同軸となるようにして前記フレームに収容され、
    前記開口の前記縁部と前記振動体の前記下側縁部とに連結される複数の前記第1ダンパー部は、隣り合う他の第1ダンパー部との距離が均等になるようにして、前記中心軸から等距離に離散配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  3. 一端にボイスコイルが設けられ、他端が前記フレームの内部底面に固定されるボイスコイルボビンと、
    所定の厚みを備えて、前記ボイスコイルボビンの側面に一端が取り付けられ、前記振動体の前記下側縁部に他端が取り付けられた側方視でU字形状の第2ダンパー部と
    を有すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動発生装置。
  4. 前記振動体の前記中心軸と、前記ボイスコイルボビンの中心軸とが同軸となるようにして、前記ボイスコイルボビンが前記フレームに固定され、
    複数の前記第2ダンパーは、隣り合う他の第2ダンパー部との距離が均等になるようにして、前記中心軸から等距離に離散配置されること
    を特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
  5. 前記第1ダンパー部には、前記フレームに対して前記振動体が上下動した場合に前記フレームの内周面あるいは前記振動体の外周面に当接する部分に対して、表面を粗くする加工処理が施されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の振動発生装置。
  6. 前記第1ダンパー部および前記第2ダンパー部の少なくとも一方は、樹脂材料によって成形されたものであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の振動発生装置。
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