JP2021535899A - タンパク質基質の染色方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの染色工程を含む少なくとも1つのタンパク質基質を処理する方法に関し、前記少なくとも1つの染色工程では、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を使用する。本発明はさらに、少なくとも1種の硫黄染料を含む毛髪着色剤に関する。本発明はまた、本発明による方法または本発明による毛髪着色剤で処理されたタンパク質基質に関する。本発明はさらに、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料を含む染色組成物の使用に関する。

Description

本発明は、少なくとも1つの染色工程を含む少なくとも1つのタンパク質基質を処理する方法に関し、少なくとも1つの染色工程では、少なくとも1種の硫黄染料が用いられる。本発明はさらに、少なくとも1種の硫黄染料を含む毛髪着色剤に関する。本発明は、本発明による方法あるいは本発明による毛髪着色剤で処理されたタンパク質基質にも関する。本発明はさらに、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料の使用に関する。
タンパク質基質、特にヒトまたは動物の毛髪の色を変更したいという願望は、今に始まったものではない。長期間にわたって、ヒトの毛髪は日常的に変更されて、ファッションやスタイルの変化に適応してきた。しかしながら、所望の期間にわたって毛髪が保持する精度の高い初期着色を達成するという目標は、依然として実現が困難である。
持続性毛髪着色剤では、少なくとも4〜6週間にわたって安定な最終毛髪色を生成する必要がある。さらに、この最終毛髪色は、優れた耐洗浄性、優れた耐光性、摩擦に対する耐久性、ならびに発汗に対する十分な耐性を示す必要がある。好ましくは、この毛髪色は、種々の色合いの幅広い色彩範囲を生成する必要がある。毛髪着色剤の配合物はまた、例えば、貯蔵寿命、貯蔵後の色保持能、および混合後および毛髪に塗布中の両方での化学的安定性ということでも安定でなければならない。
毛髪の染色には多くの組成物が知られている。しかし、殆どのヒト毛髪着色剤組成物は、健康および環境に有害と考えられている石油系の誘導体に由来する着色剤を用いて作製されている。これらの殆どは、発癌性、変異原性、および生殖毒性(CMR)、または潜在的な発癌性および変異原性であると分類されている。これらの製品の例として、p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン、レゾルシノール、m−アミノフェノール、アミノクレゾール、メチルフェノール、エチルフェノール、またはメトキシフェノールが挙げられる。
これらの化合物は、毛髪に塗布される際に、過酸化水素、過硫酸塩、過炭酸塩、または過ホウ酸塩などの酸化剤と混合されると、反応を引き起こす。それにより、着色特性を有し、毛髪の着色に関与する縮合生成物が生成される。毛髪への浸透を促進するために、これらの反応は、通常、アンモニア媒体中、またはエタノールアミンなどの他の強アルカリ性化合物を用いて誘発される。
発明の目的
従って、本発明の目的は、上述の染色方法の欠点を克服して、特にヒトの毛髪の染色工程での安全性および健康面を改善するタンパク質基質の染色方法を提供することである。さらに、本発明の目的は、染色工程の環境適合性を改善することである。
本目的は、少なくとも1つの染色工程を含む少なくとも1つのタンパク質基質を処理する方法によって達成され、少なくとも1つの染色工程では、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を前記タンパク質基質に塗布する。
本発明による方法では、染色工程は、好ましくは毛髪着色剤の形態で、少なくとも1種の硫黄染料を少なくとも1つのタンパク質基質に塗布して実施することができる。
さらに、本発明による方法では、少なくとも1種の硫黄染料は、有機化合物を硫黄またはアルカリ性の多硫化物とともに加熱して得られる染料であってもよく、この有機化合物は、再生可能な植物性廃棄物または石油系の化合物に由来する。
さらに、本発明による方法では、少なくとも1種の硫黄染料は、還元剤で処理される。
さらに、本発明による方法では、少なくとも1種の硫黄染料は、チオスルホン酸塩(ブンテ塩)の形態で使用される。
さらに、本発明による方法では、少なくとも1種の硫黄染料は、5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0重量%の硫化物イオン(S 2−:式中、xは1以上)を含み、ここで重量%は少なくとも1種の硫黄染料の重量に基づく。
さらに、本発明による方法では、還元剤は、糖、ヒドロキシアセトン、チオグリコール酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、チオ尿素オキシド、またはスルホキシル酸アルデヒド、およびそれらの組合せから選択される。
さらに、本発明による方法では、染色工程は、10秒以上、または30秒以上、または1分以上、または5分以上、または10分以上、または15分以上、または20分以上、または25分以上、かつ40分以下、または45分以下、または50分以下、または55分以下、または60分以下で継続してもよい。
さらに、本発明による方法では、染色工程は、10℃以上、または15℃以上、または20℃以上、または25℃以上、または30℃以上、かつ35℃以下、または40℃以下の温度で実施してもよい。
さらに、本発明による方法では、この方法は、好ましくは染色工程の後に実施される酸化工程を含んでもよい。
さらに、本発明による方法では、酸化工程は、過酸化水素またはその誘導体を用いて、または空気酸化によって実施される。
さらに、本発明による方法では、この方法は、水による濯ぎ工程、および必要ならシャンプーによる洗浄工程、および/または必要なら毛髪調整組成物による後処理工程、および/または必要なら乾燥工程を含んでもよい。
さらに、本発明による方法では、タンパク質基質は、ケラチン、好ましくはヒト由来のケラチンを含んでもよい。
さらに、本発明による方法では、少なくとも1種の染色組成物は、溶媒、pH修飾剤、キレート剤、ラジカル捕捉剤、調整剤、ポリマー増粘剤、または界面活性剤などの1種以上の追加の染色助剤を含む。
本発明の別の側面は、染色組成物、特に少なくとも1種の硫黄染料を含む毛髪着色剤に関する。
本発明の別の側面は、本発明による方法、または本発明による染色組成物で処理されたタンパク質基質に関する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物の使用に関する。
発明の詳細な説明
本発明による方法は、タンパク質基質の染色工程の安全性および健康面を改善する利点を有し、特に硫黄染料の使用は、これらが非毒性染料であるという利点、すなわち硫黄染料は金属(イオン)またはハロゲンを含まず、高分子量を有する高分子染料と見做され、従って安全かつ毒物学的に無害であるという利点を有する。
本発明による方法の少なくとも1つの染色工程では、硫黄染料以外の染料を使用しないことが特に好ましい。
本出願の文脈における用語「タンパク質基質」は、タンパク質を含む少なくとも1つの染色工程で処理される材料のことである。本出願の文脈における用語「タンパク質」は、アミノ酸のペプチド結合によって生成される生体高分子のことである。
タンパク質基質はケラチンを含むことが特に好ましい。タンパク質基質はケラチンからなることが特に好ましい。
本出願の文脈における用語「ケラチン」は、動物またはヒトが生成する水に不溶性の様々な繊維タンパク質、例えば、毛髪、爪、角、蹄、または羽毛の総称のことである。本出願の文脈における「ケラチン」は、「生きている」すなわち生体にあるケラチン、あるいは「生きていない」すなわち、かつら、ヘアピース、または他の生きていないケラチン繊維の集合体と見做されてもよい。哺乳動物の毛髪が好ましく、ヒトの毛髪がその特別な例ではあるが、羊毛、毛皮、およびその他のケラチン含有繊維またはそれらの混合物もまた、本発明による方法に用いられる適切な基質であると考えられる。
ケラチンは、ヒト由来であることが特に好ましい。ヒト由来のケラチンは、ヒトの毛髪であることがさらに好ましい。
本出願の文脈における用語「染色工程」は、タンパク質基質を少なくとも1種の染料、特に硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物と接触させて、染色工程後のタンパク質基質の色が染色工程前の前記タンパク質基質の色とは異なるようにすることである。
従って、本発明の好ましい側面として、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するために、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を用いる。硫黄染料を使用する利点については、既に上記に説明したが、これ以降にも説明している。
用語「染色組成物」では、組成物は、少なくとも1種の硫黄染料を含むものとする。染色組成物は、溶媒、pH調節剤、キレート剤、ラジカル捕捉剤、調整剤、ポリマー増粘剤、または界面活性剤のような1種以上の追加の染色助剤を含んでもよい。一実施形態では、染色組成物は、少なくとも1種の硫黄染料からなっていてもよい。染色組成物は、液体またはペーストとして設計されてもよい。いずれの場合でも、染色組成物は、それ自体を塗布してもよいが、染色組成物をタンパク質基質に塗布する直前に染色助剤などの追加成分と組合せる必要がある場合もある。
本出願の文脈における用語「少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物の塗布」は、任意の適切な塗布手段または塗布方法によるものとする。例えば、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を少なくとも1つのタンパク質基質表面に噴霧してもよく、あるいは、少なくとも1つのタンパク質基質を染色組成物中に浸漬して、少なくとも1つのタンパク質基質を少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物と接触させてもよく、あるいは刷毛、好ましくは毛髪染料用の刷毛を用いて、あるいは手で少なくとも1種の硫黄染料を塗布して、少なくとも1つのタンパク質基質を少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物と接触させてもよい。
染色工程は、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を、毛髪着色剤の形態で少なくとも1つのタンパク質基質に塗布することで実施されるのが特に好ましい。
一実施形態では、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を、直接塗布、例えば刷毛、好ましくは毛髪染料用の刷毛を用いて、あるいは手で、染色される少なくとも1つのタンパク質基質表面に塗布する。タンパク質基質は、必要なら、少なくとも1つの染色工程の前に、例えば(染料の吸収および/または固定を容易にするなど)機械的および/または化学的に処理してもよい。少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を少なくとも1つのタンパク質基質に塗布する少なくとも1つの染色工程の後に、少なくとも1つのタンパク質基質をさらに処理してもよく、例えば、水による濯ぎ工程で仕上げてもよい。必要なら、シャンプーによる洗浄工程および/または調整組成物による処理、および/または乾燥工程を実施してもよい。さらなる一実施形態では、少なくとも1つの染色工程後に、染色工程で塗布される硫黄染料とシャンプーまたは調整組成物などの追加の処理組成物との間の相互作用を高めるために、追加の処理工程を実施してもよい。好ましくは、追加の処理工程は、少なくとも1つの染色工程と、水での濯ぎ、シャンプーでの洗浄、および/または必要なら調整組成物での処理、および/または乾燥などの追加の処理工程との間で実施される。
本出願の文脈における用語「染色溶液」は、少なくとも1種の硫黄染料を含む染色組成物の水溶液のことである。これにより、少なくとも1種の硫黄染料は、少なくとも部分的に好ましくは完全に水などの溶媒に溶解されて、染色溶液を生成することを意味している。好ましい実施形態では、染色溶液は、毛髪着色剤として設計されている。
好ましい一実施形態では、染色溶液は、水、少なくとも1つの溶解した硫黄染料、および必要なら還元剤および/またはアルカリおよび/または既述の1種以上の染色助剤から選択される少なくとも1種の追加の薬剤のみを含む。
本出願の文脈における用語「硫黄染料」は、硫黄、または硫化ナトリウム(NaS)または多硫化ナトリウム(Na)などのアルカリ多硫化物とともに有機化合物を加熱して得られる染料のことであり、この有機原料化合物は、再生可能な植物廃棄物または石油系の化合物に由来してもよい。有機化合物と硫黄またはアルカリ多硫化物との反応は、硫化またはチオール化として知られている。得られた硫黄染料を特定の構造式で表現するのは不可能である。実際には、硫黄染料は高分子量の染料と見做すことができる。本出願の文脈で使用される用語「硫黄染料」はまた、高分子の硫黄染料と理解すべきである。先行技術(the Society of Dyers and Colouristsから1971年に発刊されたColour Index第3版、第4巻、4475頁以降が、参照により本明細書に組み込まれる)には、硫化反応によって得られる染料は、硫化のために選択された有機化合物、硫化条件、および単離または一連の操作条件によって制御できると説明されている。
石油系の化合物に由来する硫黄染料は、特に茶色、青色、緑色、オレンジ色、黄色、および黒色を付与する。石油系の化合物に由来する一般的に知られている硫黄染料は、製造プロセス中で優位となる石油系の有機化合物によって決定される以下に示す群に分類される。すなわち、1:単核ベンゼノイドアミン化合物およびニトロ化合物(色指数番号(以下「C.I.」と呼ぶ)53005 - 53135)、2:二核ベンゼノイドアミノ化合物およびニトロ化合物(C.I. 53140 - 53160)、3:置換フェノール類(インドフェノール類以外)(C.I. 53165 - 53265)、4:置換ナフタレン(インドフェノール類以外)(C.I. 53270 - 53300)、5:多環化合物(C.I. 53320 - 53335)、6:(a)2つのベンゼン核(C.I. 53400 - 53442)、(b)3つのベンゼン核(C.I. 53450 - 53480)、(c)ナフタレン核(C.I. 53520 - 53590)、および(d)カルバゾール核(C.I. 53630 - 53640)を含むインドフェノール類、7:アクリジン化合物、アジン化合物、オキサゾン化合物、およびチアゾン化合物(C.I. 53680 - 53830)である。既述の硫黄染料は、例えば、硫黄焼成、多硫化ナトリウム焼成、水性および溶媒媒体中での多硫化ナトリウム溶融として知られる硫化方法によって得ることができる。
既述の製造方法の詳細は、当業者に知られている。一般に、硫黄焼成は以下の反応のように、(アミンなどの)原料を硫黄と混合、または硫黄および硫化ナトリウムと混合する。次にその混合物を200℃を超える温度で加熱する。ある時点で、反応混合物は固形になる。このように得られた反応混合物を、次に水および苛性ソーダに溶解して、完全に溶解するまで数時間にわたって蒸気沸騰させる。水性媒体中での硫黄染料の製造方法は、通常、以下のように実施される。ジニトロフェノラートまたはインドフェノールなどの抽出物の混合物を、水およびグリコール、グリコールエーテル、および/または分散剤などの任意の追加の薬剤と混合する。このように得られた混合物を、硫黄および硫化ナトリウムと化合させる。それによりポリ硫化ナトリウムが得られ、これを次に抽出物と反応させる。通常、この反応は、撹拌しながら105〜160℃の温度の還流下で実施される。最後に、このように得られた液体をより多くの水で希釈して、必要なら苛性ソーダおよび/または還元剤と化合させる。
本発明による方法で使用できる石油系の化合物に由来する硫黄染料の例を以下の表1に列記する。
Figure 2021535899
Figure 2021535899
前述のように、硫黄染料はまた、再生可能な植物廃棄物の硫化によって得ることができる。これらの硫黄染料は、比較的新しい開発品である。これらの硫黄染料を得る方法は、WO 2012/163498およびWO 2013/007358に記載されている。
再生可能な植物廃棄物を、アルカリ性または酸性条件で前処理し、その後に高温で処理して、硫黄、硫化物、または多硫化物(例えば、S、NaS、またはNa)と反応させる。次に、このように得られた混合物を水性媒体中に溶解して、最終的に残留する固体粒子を除去する。原理的には、再生可能な農業廃棄物は、例えば林業活動または農業の収穫活動から、あるいは海洋資源からの任意の植物品種から取得できる。特に、硫黄染料用の抽出物として使用するのに適する再生可能な植物廃棄物は、乾燥質量に基づいて約3〜90重量%のリグニンを含む植物製品から選択してもよく、他の成分は、繊維または多糖類、例えばセルロースであってもよい。
林業活動の廃棄物から得られるバイオマス源の例として、例えば、樹皮、木片、木ペレット、おがくず、および綿くずが挙げられ、あるいは農作物活動から得られるバイオマス源の例として、例えば乾燥果物からの殻、好ましくはヘーゼルナッツ殻、クルミ殻、ココナッツ殻、カシューナッツ殻、ピスタチオ殻、松の実殻、アーモンド殻などのナッツ殻、さらに穀物、およびナツメヤシの種、サクランボの種、オリーブの種などの果物の種が挙げられる。乾燥質量に基づいて約5〜90重量%の量のフェノールおよびポリフェノールを含む、主に果物に関連する植物製品をまた使用してもよい。これらの植物製品は、テルペン、フェノール酸、スチルベン、リグニン、フラボノイド、タンニン、脂質、タンパク質などの成分をさらに含んでもよい。植物製品の例としては、オリーブパルプ、オリーブオルジロ、ピップスフラワー、コメ残渣、ブドウ搾り滓、ヒマワリパルプ、大豆パルプ、カノーラバガス、ハーブ粉砕物、トウモロコシ穂軸、コーヒー粉砕物が挙げられる。海洋資源からの適切な植物製品は、藻類、例えば、褐色、赤色、および緑色の藻類である。藻類は通常、藻類の種に応じて、アルギン酸、キシラン、マンニトール、タンパク質、およびタンニンを主成分として含んでいる。
本発明による方法に使用できる再生可能な植物廃棄物に由来する硫黄染料の例を、以下の表2にさらに列記する。
Figure 2021535899
硫黄染料は、チオスルホン酸塩(ブンテ塩)の形態で使用してもよい。
好ましい実施形態では、硫黄染料の水溶性ロイコ形態を得るために、少なくとも1種の硫黄染料を還元剤で処理して、その後にこれを少なくとも1つのタンパク質基質と接触させる。結果として、本出願の文脈において使用する用語「硫黄染料」には、その水溶性の形態、すなわちロイコ硫黄染料も包含される。還元剤を用いる硫黄染料の処理を染色工程の前に実施してもよい。例えば、各硫黄染料はロイコ形態で販売されていて、本発明による方法に容易に使用できるように予め還元された有用な硫黄染料である。この予め還元された硫黄染料は、例えば、Diresulの商標名でArchromaから販売されている。予め還元された硫黄染料中の硫化物イオン(S 2−:式中xは1以上)含量は、5重量%未満、または3重量%未満、または1重量%未満、好ましくは0重量%とする必要があり、この重量%は、予め還元された硫黄染料の重量に基づいている。硫黄染料の処理はまた、染色工程中に実施されてもよく、すなわち硫黄染料がその酸化形態で存在する粉末または液体の形態で使用される例えば水不溶性の硫黄染料を、水および還元剤と化合させる。従って、水不溶性の硫黄染料は、水中に存在する還元剤との反応により、その水溶性ロイコ形態に還元される。別の可能性として、可溶化硫黄染料を使用してもよい。可溶化硫黄染料は、硫黄染料のチオスルホン酸誘導体である。可溶化硫黄染料は水溶性であり、水不溶性の硫黄染料を亜硫酸塩または重亜硫酸塩の薬剤で処理して得ることができる。
還元剤として、デキストロース、グルコース、およびフルクトースなどの糖、ヒドロキシアセトン、チオグリコール酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、二酸化チオ尿素またはスルホキシル酸アルデヒド、次亜硫酸ナトリウム、またはそれらの組合せを用いることが可能であり、というのは、これらの種の還元剤は、安全で環境にやさしく、染色液は容易に廃棄でき、還元剤を除去するために特別な処理を必要としないからである。特に好ましい還元剤は、デキストロース、グルコース、フルクトースなどの糖、およびチオグリコール酸ナトリウムである。
染色組成物に少なくとも1種の還元剤を少しでも添加する必要がある場合に、それぞれ使用する還元剤の量は、染色工程の期間、使用する装置、または染色組成物中の染料濃度などのいくつかの因子に依存する。染色組成物に使用される少なくとも1種の還元剤の従前からの使用量は、0g/L〜最大250g/Lである。
塩基性染料または金属化染料のような他の染料に代えて硫黄染料を使用する利点は、硫黄染料が、有害な化合物と見做されることが多い金属(イオン)またはハロゲンを含まないことにある。さらに、使用される硫黄染料は染料の形態で存在するので、少なくともタンパク質基質への成分の塗布中にカップリング反応を起こさせる必要はない。硫黄染料は無毒の染料と見做してもよい。さらに、硫黄染料は高分子量を有する高分子染料と考えることができるので、安全で毒物学的に無害であると見做される。硫黄染料の使用は、染色組成物中に存在するロイコ形態の硫黄染料には高い安定性があるので、少なくとも1種の硫黄染料を含む染色組成物をさらに別の染色工程での使用のために貯蔵できるというさらなる利点を有する。このことは、例えばヒトの毛髪で作製されたかつらを染色する場合に特に有効である。
硫黄染料は、一般的に、セルロース繊維の染色に使用されている。しかしながら、硫黄染料は、セルロース繊維以外の染色材料にはまだ使用されたことがなかった。本出願では、少なくとも1種の硫黄染料を含む染色組成物を用いて、羊毛またはヒトの毛髪などのタンパク質基質に染色することに成功した。
一実施形態では、本発明による方法はさらに、少なくとも1つの染色工程でのアルカリ性化合物の使用を含む。アルカリ性化合物は、少なくとも1種の硫黄染料を含む組成物のpHを調整するために使用される。アルカリ性化合物を使用して、染色組成物のpHを、少なくとも1種の染料が少なくとも1つのタンパク質基質に浸透し、少なくとも1つのタンパク質基質に固定できるようなpH範囲内となるように確実にできる。使用可能なアルカリ性化合物の例として、炭酸カリウム、アンモニア、またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンテトラミンなどの有機アルカリ性化合物が挙げられる。
染色工程を、10℃以上、または15℃以上、または20℃以上、または25℃以上、または30℃以上、かつ35℃以下、または40℃以下の温度で実施する。好ましくは、染色工程を、15℃〜30℃、または20℃〜25℃で実施する。好ましくは、染色工程を周囲温度で実施し、この温度は、本出願の文脈においては20℃〜25℃の温度である。染色を外部から熱を供給せずに実施することが好ましい。
一実施形態では、染色工程を、10秒以上、または30秒以上、または1分以上、または5分以上、または10分以上、または15分以上、または20分以上、または25分以上、かつ40分以下、または45分以下、または50分以下、または55分以下、または60分以下で持続させる。染色工程の持続時間は、少なくとも1つのタンパク質基質が、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物と接触する時間の範囲である。例えば、少なくとも1つのタンパク質基質で淡い色調を達成する必要がある場合には、前記タンパク質基質を、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物とわずか数分間接触させることで十分である。しかし、少なくとも1つのタンパク質基質でより濃い色調を達成する必要がある場合には、染色工程を最大1時間まで続けてもよい。
一実施形態では、本発明による方法は、水による濯ぎ工程を含む。必要ならシャンプーによる洗浄工程、および/または必要なら調整組成物による後処理工程、および/または乾燥工程で実施してもよい。
本発明による方法に、酸化工程を使用することもまた可能である。好ましい実施形態では、酸化工程を、染色工程の後に実施して、特に染色工程で染色される少なくとも1つのタンパク質基質に使用する。この処理は、染色工程後にロイコ形態で存在する塗布された硫黄染料が酸化され、これにより最終的に所望の安定した着色を有する水不溶性の硫黄染料形態に変化するという利点を有する。例えば、化学名がCAS登録番号12262-25-8(表1を参照)で登録された「4−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]フェノールのロイコ誘導体;硫化ナトリウム(Na)との反応生成物」を有する硫黄染料を含む組成物を使用する場合に、染色工程後の毛髪の染色面は、前記硫黄染料のロイコ形態の存在により、緑がかった外観を有する。酸化工程後に、この色は、ロイコ形態が酸化されるので濃い黒青色に変化し、それにより濃い黒青色の水不溶性の硫黄染料が得られる。酸化工程を、任意の適切な手段によって、例えば、少量の酸化剤の存在とともに洗浄工程によって、あるいは乾燥工程での空気酸化によって実施できる。適切な酸化剤は、例えば、過酸化水素またはその誘導体、あるいは空気である。酸化剤を、0.1g/L以上、または1g/L以上、または5g/L以上、または10g/L以上、または20g/L以上、または30g/L以上、または40g/L以上、または50g/L以上、または60g/L以下、または70g/L以下、または80g/L以下、または90g/L以下、または100g/L以下の量で使用する。好ましくは、酸化剤を、0.1g/L〜100g/L、または5g/L〜50g/L、または10g/L〜30g/Lの量で使用する。酸化剤を酸化触媒と組み合わせて、酸化工程の速度を上昇させることができる。適切な酸化触媒は、例えば、酸性有機金属錯体である。適切な酸化剤は、例えば、過酸化物、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩である。
本発明による方法の好ましい実施形態では、少なくとも1つの染色工程の後に、少なくとも1つの酸化工程を実施する。本発明による方法のさらなる一実施形態では、硫黄染料と追加の処理組成物、すなわちシャンプー組成物、コンディショナー組成物、および酸化剤との間の相互作用を高めるための追加の処理工程を、少なくとも1つの染色工程と少なくとも1つの酸化工程の間で実施する。
必要なら、少なくとも1つの染色工程の後に、少なくとも1つの洗浄工程および少なくとも1つの酸化工程を実施する。本発明による方法のさらなる一実施形態では、硫黄染料と追加の処理組成物、すなわちシャンプー組成物、コンディショナー組成物、および酸化剤との間の相互作用を高めるための追加の処理工程を、少なくとも1つの染色工程と少なくとも1つの洗浄工程および少なくとも1つの酸化工程の間で実施する。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの染色工程の後に、少なくとも1つの酸化工程および少なくとも1つの洗浄工程を実施する。本発明による方法のさらなる一実施形態では、硫黄染料と追加の処理組成物、すなわちシャンプー組成物、コンディショナー組成物、および酸化剤との間の相互作用を高めるための追加の処理工程を、少なくとも1つの染色工程と少なくとも1つの酸化工程および少なくとも1つの洗浄工程との間で実施する。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、以下の工程を、好ましくは所定の順序で実施する。それら工程は、a)タンパク質基質を洗浄して、必要ならそれにより染色のための基質を調製する工程、その少なくとも1つのタンパク質基質のb)染色工程、c)酸化工程、d)洗浄工程、およびe)乾燥工程である。洗浄工程d)は、水および/またはシャンプーを使用する少なくとも1つの濯ぎ工程、および/または調整工程を含んでもよい。本発明による方法のさらなる一実施形態では、硫黄染料と追加の処理組成物、すなわちシャンプー組成物、コンディショナー組成物、および酸化剤との間の相互作用を高めるための追加の処理工程を、工程b)と工程c)との間で実施する。
本出願の文脈における用語「シャンプー」は、タンパク質基質、特に毛髪を洗浄するために使用される組成物のことである。通常、シャンプーはタンパク質基質、特に好ましくは湿った毛髪である湿ったタンパク質基質に施用され、その製品を基質に揉み込み、次に水を用いてそれを洗い流す。
第2の側面では、本発明はさらに、染色組成物、特に少なくとも1種の硫黄染料を含む毛髪着色剤に関する。従ってこの側面によれば、染色組成物は、毛髪着色剤として設計されている。
本出願の文脈における用語「毛髪着色剤」または「毛髪着色剤組成物」は、上記で定義されたタンパク質基質、特にヒトの毛髪に塗布するのに適しており、かつその基質の色を変更できる染色組成物を意味する。毛髪着色剤組成物は、液体またはペーストとして設計してもよい。いずれの場合も、本発明による毛髪着色剤組成物は、それ自体で塗布することができ、あるいは毛髪着色剤をタンパク質基質に塗布する直前に染色助剤のような追加成分と組合せる必要がある場合もある。
本発明による毛髪着色剤の少なくとも1種の硫黄染料は、有機化合物を硫黄またはアルカリ多硫化物とともに加熱して得られる染料であり、この有機化合物は、再生可能な植物廃棄物または石油系化合物に由来してもよい。本発明による方法に使用される少なくとも1種の硫黄染料の全ての従前の仕様は、本発明による毛髪着色剤中に存在する少なくとも1種の硫黄染料にその通りに適用される。
好ましくは、本発明による毛髪着色剤の少なくとも1種の硫黄染料は、還元剤で処理されている。本発明による方法に使用される少なくとも1種の硫黄染料を処理するための還元剤の全ての従前の仕様は、本発明による毛髪着色剤中に存在する少なくとも1種の硫黄染料を処理するための還元剤にその通りに適用される。
毛髪着色剤組成物は、追加の成分、特に当技術分野で知られているものから選択されてもよい染色組成物に関して既に列記された染色助剤を含んでもよい。
毛髪着色剤組成物は、水、例えばエタノール、プロパノール、およびイソプロパノールなどの1〜4個の炭素原子を有する脂肪族アルコールなどの低級脂肪族アルコール、ベンジルアルコール、およびフェノキシエタノールなどの芳香族アルコール、あるいはグリセリンおよび1,2−および1,3−プロピレングリコール、カルビトール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、モノメチルエーテル、ヘキシレングリコール、エチレングリコール、エトキシグリコール、ブトキシジグリコール、エトキシジグリセロール、ジプロピレングリコール、およびポリグリセロールなどのポリオールまたはポリエーテルなどの溶媒を含んでもよい。
毛髪着色剤組成物は、アルカリ化剤などのpH調整剤を含んでもよい。
当技術分野で知られている任意のアルカリ化剤を使用してもよく、そのアルカリ化剤は、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、および2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールなどのアルカノールアミン;グアニジウム塩;および水酸化ナトリウムおよび炭酸アンモニウムのようなアルカリ金属水酸化物および水酸化アンモニウムおよび炭酸物などである。特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニウムイオンの供給源を提供するものである。本明細書での使用には、任意のアンモニウムイオン源が適している。アンモニウムイオンの好ましい供給源として、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩、アンモニア、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、およびそれらの混合物である。毛髪着色剤組成物は、0.1重量%〜10重量%、例えば0.5重量%〜5重量%、例えば1重量%〜3重量%のアルカリ化剤を含んでもよい。
毛髪着色剤組成物のpHは、7〜12、好ましくは8〜11、好ましくは7.5〜9.5、より好ましくは8.4〜9.5、最も好ましくは8.5〜9.4、例えば9.0、または9.3であってもよい。
毛髪着色剤組成物は、必要ならキレート剤を含んでもよい。毛髪着色剤組成物に使用するのに適する任意のキレート剤は、カルボン酸(特にアミノカルボン酸)およびホスホン酸(特にアミノホスホン酸)、およびポリリン酸(例えば、鎖状ポリリン酸)であり、これらのキレート剤の塩および誘導体を含む。一般に、キレート剤は、典型的な酸化性の毛髪着色条件では、顕著と言える程度までは毛髪に浸透しない。このように、キレート剤は、通常は毛髪の内部の色の生成には影響を与えない。
毛髪着色剤組成物は、0.01%〜5%、好ましくは0.25%〜3%、好ましくは0.5%〜1%のキレート剤、それらの塩、それらの誘導体、またはそれらの混合物を含んでもよい。
毛髪着色剤組成物は、アミノカルボン酸キレート剤を含んでもよい。本明細書で定義されるアミノカルボン酸キレート剤は、少なくとも1つのカルボン酸部分(−COOH)および少なくとも1つの窒素原子を有するキレート剤である。本明細書での使用に適するアミノカルボン酸キレート剤の例として、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、エチレンジアミン二グルタル酸(EDGA)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン二コハク酸(HPDS)、グリシンアミド−N、N’−二コハク酸(GADS)、エチレンジアミン−N、N’−二グルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N、N’−二コハク酸(HPDDS)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレン二システイン酸(EDC)、エチレンジアミン−N、N’−二(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ジアミノアルキル二(スルホコハク酸)(DDS)、N、N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N、N’−二酢酸(HBED)、それらの塩、およびそれらの誘導体が挙げられる。
本明細書で使用するためのその他の適切なアミノカルボン酸型キレート剤は、N−2−ヒドロキシエチル−N、N二酢酸またはグリセリルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸−N−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸およびアスパラギン酸、N−カルボキシメチルN−2−ヒドロキシプロピル−3−スルホン酸、β−アラニン−N、N’−二酢酸、アスパラギン酸−N、N’−二酢酸、アスパラギン酸−N−一酢酸およびイミノ二コハク酸キレート剤、エタノール二グリシン酸、それらの塩、およびそれらの誘導体である。二ピコリン酸および2−ホスホノブタン−1,2,4−三カルボン酸もまた適切である。
毛髪着色剤組成物は、0.1%〜5%のジエチレントリアミン五(メチレンホスホン酸)、および0.1%〜5%のエチレンジアミン−N、N’−二コハク酸、および0.1%〜5%のジエチレントリアミン五酢酸を含んでもよい。本明細書での使用に好ましいのは、エチレンジアミン−N、N’−二コハク酸(EDDS)、それらの誘導体および塩である。
毛髪着色剤組成物は、アミノホスホン酸型キレート剤、それらの塩、それらの誘導体、およびそれらの混合物から選択されるキレート剤を含んでもよい。アミノホスホン酸型キレート剤は、アミノホスホン酸部分(−PO)またはその誘導体(−PO)を含むキレート剤として定義され、式中、Rは、C〜Cのアルキル基またはアリール基である。
本明細書での使用に適切なアミノホスホン酸型キレート剤は、アミノ三(1−エチルホスホン酸)、エチレンジアミン四(1−エチルホスホン酸)、アミノ三(1−プロピルホスホン酸)、およびアミノ三(イソプロピルホスホン酸)である。本明細書で使用するのに好ましいキレート剤は、アミノ三(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン四(メチレンホスホン酸)(EDTMP)、およびジエチレン−トリアミン−五(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、およびそれらの混合物である。
毛髪着色剤組成物は、ラジカル捕捉剤の供給源をさらに含んでもよい。本明細書で使用される用語「ラジカル捕捉剤」は、例えば炭酸ラジカルなどのラジカルと反応して、一連の高速反応によってラジカルをより低反応性または非反応性の種に変換できる種を指している。
本明細書での使用に適切なラジカル捕捉剤は、例えば、米国特許2011/0035885A1号および米国特許2011/0035886A1号に説明されるようなアルカノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、アミノ酸のエステル、ピラゾロン、ならびにそれらの混合物の部類から選択されてもよい。特に好ましい化合物は、モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、およびそれらの混合物、ならびにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩、およびアンモニウム塩などの塩、3−カルボキシ−1H−ピラゾール−5−オン、3−カルボキシ−1−フェニル−ピラゾール−5−オン、3−カルボキシ−1−(4−スルホフェニル)−ピラゾール−5−オン、3−カルボキシ−1−(4−カルボキシフェニル)−ピラゾール−5−オン、およびそれらの混合物である。好ましい化合物は、グリシン、サルコシン、リジン、セリン、2−メトキシエチルアミン、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペリジン、エチルアミン、3−アミノ−1−プロパノール、およびそれらの混合物である。毛髪着色剤組成物は、毛髪着色剤組成物の重量に対して、0.1重量%〜10重量%、好ましくは1重量%〜7重量%のラジカル捕捉剤を含んでもよい。
毛髪着色剤組成物は、調整剤を含んでもよい。必要なら、調整剤を含む個々の調整組成物を、毛髪着色剤組成物の後に使用してもよい。適切な調整剤は、シリコーン材料、アミノシリコーン、脂肪アルコール、ポリマー樹脂、ポリオールのカルボン酸エステル、陽イオン性ポリマー、不溶性油および油系材料、ならびにそれらの混合物から選択される。追加の材料として、鉱油、およびグリセリンやソルビトールなどの他の油が含まれる。特に有用な調整材料は、陽イオンン性ポリマーである。陽イオン性ポリマー型の調整剤は、ポリマー主鎖の一部分を形成してもよく、あるいはポリマー主鎖に直接結合している側鎖置換基によって支えられていてもよい一級、二級、三級および四級アミン基から選択される少なくとも1種のアミン基の単位を含む調整剤から選択してもよい。シリコーンは、ポリアルキルシロキサン油、トリメチルシリル末端基またはヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含む鎖状ポリジメチルシロキサン油、ポリメチルフェニルシロキサン油、ポリジメチルフェニルシロキサン油、またはポリジメチルジフェニルシロキサン油、シリコーン樹脂、それらの一般構造でシロキサン鎖に直接結合している同一または異なる1つ以上の有機官能基を有する有機官能性シロキサン、またはそれらの混合物から選択してもよい。前記有機官能基は、ポリエチレンオキシ基および/またはポリプロピレンオキシ基、(過)フッ素化基、チオール基、置換または非置換のアミノ基、カルボン酸基、ヒドロキシル化基、アルコキシル化基、四級アンモニウム基、両性ベタイン基から選択される。シリコーンは、非希釈流体として使用してもよく、または予め生成された乳濁液の形態で使用してもよい。本発明による方法のさらなる一実施形態では、上記の調整剤を含む個々の調整組成物を、硫黄染料と追加の処理組成物、すなわちシャンプー組成物、コンディショナー組成物、酸化剤との間の相互作用を高めるための処理工程に適用してもよい。好ましい処理工程は、少なくとも1つの染色工程と、洗浄工程および少なくとも1つの酸化工程などの少なくとも1つの追加工程との間で実施される。
調整剤を、一般に、毛髪着色剤組成物または調整組成物の重量に対して、0.05重量%〜20重量%の濃度で使用し、例えば、0.1重量%〜15重量%、例えば、0.2重量%〜10重量%、例えば0.2重量%〜2重量%の濃度で使用する。
毛髪着色剤組成物は、会合性ポリマー、多糖類、非会合性ポリカルボン酸ポリマー、およびそれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマーを含むポリマー増粘剤を含んでもよい。
毛髪着色剤は、1種以上の界面活性剤を含んでもよい。本明細書での使用に適する界面活性剤は、一般に、8〜30個の炭素原子の親油性鎖長を有し、陰イオン性、非イオン性、両性、および陽イオン性の界面活性剤、およびそれらの混合物から選択してもよい。一実施形態では、界面活性剤の総濃度は、1重量%〜60重量%、または2重量%〜30重量%、または8重量%〜25重量%、または10重量%〜20重量%である。
本発明による毛髪着色剤のタンパク質基質への塗布法は、当技術分野で知られているいくつかの方法で実施してもよい。タンパク質基質が毛髪である場合に、毛髪着色剤組成物の塗布は、最終消費者の頭髪全体に実施してもよい。「頭髪全体」により、毛根から毛先までの頭部全体の毛髪を塗布工程に含むことを意味する。対照的に、毛髪着色剤組成物の塗布を毛根部分に実施してもよい。毛根部分への塗布は、通常通り最終消費者の頭部全体にわたって実施してもよいが、毛髪着色剤組成物の塗布は、頭皮から約0.01mm〜約4mmにある頭部(毛根部分)に最近接の毛髪部分にのみ塗布されてもよい。さらに、塗布は毛髪の一部分に実施してもよい。毛髪の一部分への塗布には、一般的に、いわゆる高照度あるいは低照度の染色がある。毛髪の一部分は、毛髪の束として頭髪全体から物理的に分離されていてもよく、頭髪全体よりも小さな部分の毛髪であってもよい。毛髪の束は、プラスチックキャップの開口部を通して毛髪が引出される際にそれを通して毛髪の束が形成されるプラスチックキャップ、毛髪の束を包み込む金属箔、および毛根部で毛髪に適用される毛髪素線の分離具を含む器具、または類似の器具によって、頭髪全体から物理的に分離することができる。最終消費者の毛髪に関して説明される多様な塗布法は、当然であるが、例えばかつら用の人工毛髪のような本明細書で定義されるその他の全てのタンパク質基質にも適用される。
本発明による毛髪着色剤を、均一性を保つように手であるいは器具によって数分間タンパク質基質に作用させる。毛髪着色剤組成物はタンパク質基質表面に残留するが、最終の色は1〜60分間で発色する。次に毛髪着色剤を水道水で完全に洗い流して、タンパク質基質を乾燥させ、かつ/あるいは形を整える。
第3の側面では、本発明は、本発明による方法または染色組成物、特に本発明による毛髪着色剤で処理されたタンパク質基質に関する。
一実施形態では、タンパク質基質はケラチンを含む。タンパク質基質はケラチンからなることが特に好ましい。ケラチンは、本発明による方法に関して、上述のように既に定義されている。
ケラチンはヒト由来であることが特に好ましい。ヒト由来のケラチンはヒトの毛髪であることがさらに好ましい。
第4の側面では、本発明は、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物の使用に関する。従って、本発明による方法、本発明による毛髪着色剤、および本発明によるタンパク質基質について本明細書で規定される全ての仕様は、少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物の使用に適合する。
本発明による方法を、以下により詳細に説明する。ただし、本発明による方法は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
20重量%のCAS登録番号12262-25-8(表1を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含む水溶液を調製する(重量%は水溶液の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの溶液中に45分間浸す。その後、この毛の断片を温水で洗浄して未固定の染料を除去し、最後に5重量%の濃度が30%である過酸化水素溶液を含む別の溶液中に10分間浸す。
濃い鮮やかな色の黒色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例2
10重量%のCAS登録番号1456794-36-7(表2を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含む水溶液を調製する(重量%は水溶液の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの溶液中に45分間浸す。その後、この毛の断片を温水で洗浄して未固定の染料を除去し、最後に熱風で5分間乾燥させる。
中程度の濃さの鮮やかな色の茶色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例3
15重量%のCAS登録番号1456794-36-7(表2を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含み、かつ35重量%のラウレス−2、20重量%のプロピレングリコール、15重量%のラウリル硫酸塩、8重量%のモノエタノールアミン、7重量%のステアリン酸、5重量%の七グルコン酸ナトリウム、および10重量%の水を含む組成物を有する従前からの水溶液と混合して、毛髪着色剤を調製する(重量%は水溶液または組成物の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの毛髪着色剤中に45分間浸す。その後、この毛の断片を温水で洗浄して未固定の染料を除去し、最後に熱風で5分間乾燥させる。
中程度の濃さの鮮やかな色の茶色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例4
20重量%のCAS登録番号1456794-36-7(表2を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含む水溶液を調製する(重量%は水溶液の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの溶液中に45分間浸す。その後、この毛の断片を温水で洗浄して未固定の染料を除去し、最後に、5重量%の濃度が30%である過酸化水素を含む溶液中に10分間浸す。
濃い鮮やかな色の茶色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例5
20重量%のCAS登録番号1456794-36-7(表2を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および5重量%の炭酸カリウムを含む水溶液を調製する(重量%は水溶液の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの溶液中に45分間浸漬する。その後、この毛の断片を温水で洗浄した未固定の染料を除去し、最後に、5重量%の濃度が30%である過酸化水素を含む溶液中に10分間浸す。
中程度高めの濃さの鮮やかな茶色毛が得られ(実施例3よりも彩度は低い)、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例6
20重量%のCAS登録番号12262-32-7(表2を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含む水溶液を調製する(重量%は水溶液の重量に基づく)。
毛(ヤクの毛)の断片をこの溶液中に45分間浸す。その後、この毛の断片を温水で洗浄し、未固定の染料を除去し、最後に、5重量%の濃度が30%である過酸化水素を含む溶液に10分間浸す。
濃い緑がかった暗黒色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。
実施例7
20重量%のCAS登録番号12262-32-7(表1を参照)で登録された硫黄染料、10重量%の25%チオグリコール酸ナトリウム水溶液、および3重量%のアンモニアを含み、かつ30重量%のラウレス−2、15重量%のプロピレングリコール、5重量%のセテアリールアルコール、15重量%のラウリル硫酸塩、10重量%のジエタノールアミン、7重量%のクエン酸、5重量%の七グルコン酸ナトリウム、3重量%のシリコーン誘導体、および10重量%の水を含む組成物を有する従前の水溶液と混合して、毛髪着色剤を調製する(重量%は水溶液または組成物の重量に基づく)。
次に、毛(ヤクの毛)の断片にこの混合物を含浸させ、45分間保持する。その後、その毛の断片を温水で洗浄して未固定の染料を除去し、最後に、5重量%の濃度が30%である過酸化水素を含む溶液に10分間浸す。
緑がかった灰色毛が得られ、その毛は速く洗浄できかつ軽い。

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの染色工程を含む少なくとも1つのタンパク質基質を処理する方法であって、前記少なくとも1つの染色工程では、少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物を前記少なくとも1つのタンパク質基質に塗布する、方法。
  2. 前記少なくとも1種の硫黄染料は、有機化合物を硫黄またはアルカリ多硫化物とともに加熱して得られる染料であり、前記有機化合物は、再生可能な植物廃棄物または石油系化合物に由来する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1種の硫黄染料は、チオスルホン酸塩(ブンテ塩)の形態で使用される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1種の硫黄染料は、5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0重量%(重量%は、前記少なくとも1種の硫黄染料の重量に基づく)の硫化物イオン(S 2−;式中xは1以上)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1種の硫黄染料は、還元剤で処理されて、前記還元剤は、好ましくは糖、ヒドロキシアセトン、チオグリコール酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、二酸化チオ尿素、またはスルホキシル酸アルデヒド、およびそれらの組合せから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記染色工程を、10秒以上、または30秒以上、または1分以上、または5分以上、または10分以上、または15分以上、または20分以上、または25分以上、かつ40分以下、または45分以下、または50分以下、または55分以下、または60分以下で継続する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記染色工程を、10℃以上、または15℃以上、または20℃以上、または25℃以上、または30℃以上、かつ35℃以下、または40℃以下の温度で実施する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記方法は、好ましくは前記染色工程の後に実施される酸化工程を含み、あるいは少なくとも1つの処理工程が、前記少なくとも1つの染色工程と前記少なくとも1つの酸化工程との間で実施される、請求項1〜7に記載のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記酸化工程を、過酸化水素またはその誘導体を用いて、あるいは空気酸化により実施する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記方法は、水による濯ぎ工程、および必要ならシャンプーによる洗浄工程、および/または必要なら調整組成物による後処理工程、および/または必要なら乾燥工程を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記タンパク質基質は、ケラチン、好ましくはヒト由来のケラチンを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記染色組成物は、溶媒、pH調整剤、キレート剤、ラジカル捕捉剤、調整剤、ポリマー増粘剤、または界面活性剤などの1種以上の追加の染色助剤を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 少なくとも1種の硫黄染料を含む染色組成物、特に毛髪着色剤。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法、または請求項13に記載の染色組成物で処理されたタンパク質基質。
  15. 少なくとも1つのタンパク質基質を染色するための少なくとも1種の硫黄染料を含む少なくとも1種の染色組成物の使用。
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