JP2021521282A - Cdk4/6阻害剤、その薬学的に許容可能な塩と結晶多形体、及びその応用 - Google Patents

Cdk4/6阻害剤、その薬学的に許容可能な塩と結晶多形体、及びその応用 Download PDF

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Abstract

本発明は、CDK4/6阻害剤及びその薬学的に許容可能な塩、その結晶多形体及びその応用を提供する。具体的には、本発明は、2−シクロプロピル−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−3−イソプロピル−3,8−ジヒドロイミダゾ[4 ’,5’,4,5]シクロペンタ[1,2−d]ピリミジン−5−アミン、その薬学的に許容可能な塩の結晶多形体及びその応用を提供する。さらに、本発明は、当該化合物の医薬組成物及びその応用を開示する

Description

本発明は、医療技術分野に属し、具体的には、本発明は、2−シクロプロピル−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−3−イソプロピル−3,8−ジヒドロイミダゾ[4’,5’,4,5]シクロペンタ[1,2−d]ピリミジン−5−アミンであるCDK4/6阻害剤、その薬学的に許容可能な塩と結晶多形体、及びその応用に関する。
CDKは、セリン/スレオニンプロテインキナーゼの一つであり、サイクリンと結合した場合だけキナーゼ活性を持ち、細胞周期の開始段階等各段階での移行・調節において重要な役割を果たす。CDK4/6は、細胞周期の重要な調節タンパク質であり、がん抑制遺伝子のタンパク質Rbをリン酸化してE2F転写因子を放出することができるため、細胞に細胞周期のG1/Sチェックポイントをスムーズに通過させ、細胞周期を進行させることができる。CDK4単一遺伝子ノックアウトマウスは、糖尿病の症状と細胞欠損が存在し、CDK6単一遺伝子ノックアウトマウスは造血細胞の増殖欠損による軽度の貧血症状が存在するが、CDK4及びCDK6(CDK4/6)の二重遺伝子ノックアウトによって、造血前駆細胞の増殖能力を損ない、二重遺伝子ノックアウトマウスの後期の胚致死をもたらす。一般的には、腫瘍細胞において、CDK4/6−サイクリンD/Rbシグナル伝達経路の過剰活性化が見出されている。サイクリンDは、細胞内外のさまざまな有糸***シグナルの刺激下で、高発現することで、CDK4/6タンパク質とサイクリンDとの間の相互作用を調節し、CDK4/6の局在化とキナーゼ活性を促進する。活性化されたCDK4/6は、リン酸化によってRb腫瘍抑制タンパク質の活性を阻害することで、Rb−E2F複合体を解離し、遊離E2Fを核に放出し、タンパク質の転写を調節し、細胞周期を開始する。CDK4の過剰活性化は、上皮性悪性腫瘍によく見られるが、CDK6の過剰活性化は、肉腫や血液がんなどの間質性腫瘍によく見られる。乳がんの担がんマウスモデルを構築したところ、すべての野生型ヌードマウスには腫瘍を形成したが、CDK4ノックアウトヌードマウスには腫瘍を全然形成できず、CDK4の発現を抗CDK4siRNAで妨害すると、ヌードマウスの腫瘍増殖が著しく阻害されたことが見出された。選択的CDK4/6阻害剤は、細胞G1期の停止を誘発することで、例えばIRなどのDNA損傷剤に対する造血幹/前駆細胞の耐性を改善し、骨髄抑制、好中球減少症、白血球減少症、貧血などを含む放射線によって引き起こされるさまざまな造血毒性を効果的に低減することができる。
近年、大手企業は、がん、心血管障害及び炎症などの疾患を治療するための、CDK4及びCDK6を選択的に阻害する一連の阻害剤を識別・発見した。例えば、Pfizerのpalbociclib、Eli LillyのAbemaciclibなどである。さらに、多くの中国企業も特許により開示し、CDK4及びCDK6を選択的に阻害することに関する特許出願には、WO2014183520、WO2015101293、WO2015180642、WO2016014904、WO2016015597が含まれる。これらの小分子CDK阻害剤は、臨床において一定の利点を持っているが、それら自身の欠点もあり、例えば、palbociclibは比較的高い好中球毒性を持っている。一般的には、CDK4を阻害することにより、腫瘍細胞の増殖を阻害できるが、CDK6は血液系で高発現し、造血細胞などの増殖を調節する機能があるため、CDK6を阻害することは、例えば、好中球の減少、赤血球の減少などの血液毒性を引き起こす可能性があると考えられている。Palbociclibは、CDK4とCDK6に対して同じ抑制効果があり、その酵素活性はそれぞれ10Nmと10Nmであり、その毒性はこれに関
連しているはずである。CDK4に対するAbemaciclibの阻害は、CDK6に対する阻害よりも強いため、弱いCDK6阻害剤によって引き起こされる血液毒性が低い。CDK4とCDK6の相同性は約70%であって非常に高いため、選択的CDK4/6阻害剤、特にCDK4阻害剤を開発することは大きな挑戦である。
さらに、進行腫瘍患者のかなりの一部は脳転移が発生し、特に肺がん、乳がん、黒色腫において著しくなり、これらの患者さんにとっては、ほとんどの薬物が血液脳関門に入れないため、既存の治療法の効果が悪くなる。したがって、特別な薬物動態学的特性を持ち、血液脳関門を効果的に透過でき、且つ、臨床的ニーズが高い脳腫瘍又は脳転移の腫瘍患者に対して著しい薬用効果を発揮できる選択的CDK4/6阻害剤を開発するのは、重要な臨床的意義及び広い市場の見通しを持っている。より優れる腫瘍治療効果を達成し、市場のニーズをよりよく満たすために、高効率で低毒性の新世代の選択的CDK4及びCDK6阻害剤の開発が期待されている。本発明は、前述の研究に基づいて、CDK4/6阻害剤の様々な塩及び結晶形を開発し、さらなる薬物開発に役立つものである。
本発明の目的は、CDK4/6阻害剤の薬学的に許容可能な塩、結晶多形体、及びその応用を提供する。
本発明の第1態様において、化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、及び化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体が提供される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩、L−酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩からなるグループから選択されるものである。
他の好ましい例において、前記化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、及び化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体は、無水形態、水和物形態又は溶媒和物の形態のものである。
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、マレイン酸塩、塩酸塩、ギ酸塩から選択されるものである。
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、マレイン酸塩であり、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.1−1.2):1である。
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩であり、塩酸塩と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.1−1.2):1である。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のマレイン酸塩のA形の結晶である結晶形Aであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループA1の回折角2θ(°)の値:4.47±0.2、8.93±0.2、13.41±0.2、13.98±0.2、15.77±0.2、16.52±0.2、17.18±0.2、18.06±0.2、18.61±0.2、19.16±0.2、21.50±0.2、22.26±0.2、23.43±0.2、23.84±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、下記のグループA2の回折角2θ(°)の値:14.97±0.2、15.95±0.2、20.27±0.2、20.90±0.2、24.08±0.2、24.83±0.2、26.20±0.2、30.38±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、下記のグループA3の回折角2θ(°)の値:10.42±0.2、11.11±0.2、12.78±0.2、21.96±0.2、22.77±0.2、27.03±0.2、27.88±0.2、28.60±0.2、29.06±0.2、31.64±0.2、32.29±0.2、35.91±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、グループA1、A2及びA3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、表A1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表A1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、基本的に図1で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶形Aでは、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.0−1.2):1、更に好ましくは、1.2:1である。
他の好ましい例において、前記結晶形Aは、無水形態のものである。
他の好ましい例において、前記結晶形Aは、以下のグループ:
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が193±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に図2で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、基本的に図3で表現されること、
(iii)前記結晶形Aの融点は、193−211℃、好ましくは205−207℃であることから選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−1形の結晶である結晶形B−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−1の回折角2θ(°)の値:4.93±0.2、6.78±0.2、8.04±0.2、9.82±0.2、12.46±0.2、14.75±0.2、15.32±0.2、21.17±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−2の回折角2θ(°)の値:10.63±0.2、14.48±0.2、15.78±0.2、22.21±0.2、23.19±0.2、23.56±0.2、27.42±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−3の回折角2θ(°)の値:6.30±0.2、11.09±0.2、11.69±0.2、17.46±0.2、18.80±0.2、20.32±0.2、28.32±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、グループB−1−1、B−1−2及びB−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、表(B−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−1)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図4で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1では、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.0−1.2):1、更に好ましくは、1.2:1である。
他の好ましい例において、前記結晶形B−1は、以下のグループから選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が240±2℃及び263±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に図5で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、基本的に図6で表現されること、
(iii)結晶形B−1の50℃−90℃での重量損失は約7.4%であり、計算によると、化合物内のHClが除去されたからであり、この化合物は、高温(50℃以上)で不安定であること。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−2形の結晶である結晶形B−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−2−1の回折角2θ(°)の値:4.56±0.2、11.41±0.2、13.60±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−2−2の回折角2θ(°)の値:5.72±0.2、9.06±0.2、17.72±0.2、22.92±0.2、23.71±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、グループB−2−1、B−2−2から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、表(B−2)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−2)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図7で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−3形の結晶である結晶形B−3であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−1の回折角2θ(°)の値:5.03±0.2、9.97±0.2、14.96±0.2にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−2の回折角2θ(°)の値:11.98±0.2、17.07±0.2、25.00±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−3の回折角2θ(°)の値:12.59±0.2、16.06±0.2、16.64±0.2、18.07±0.2、20.05±0.2、21.05±0.2、21.98±0.2、22.40±0.2、23.50±0.2、24.04±0.2、25.90±0.2、27.03±0.2、30.12±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、グループB−3−1、B−3−2及びB−3−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、表(B−3)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−3)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、基本的に図8で
表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−1形の結晶、即ち結晶形C−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、9.71±0.2、10.50±0.2、11.19±0.2、13.72±0.2、13.94±0.2、15.70±0.2、16.79±0.2、22.46±0.2、23.87±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−2の回折角2θ(°)の値:4.60±0.2、12.35±0.2、15.26±0.2、18.23±0.2、19.40±0.2、25.56±0.2、26.11±0.2、27.68±0.2、28.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−3の回折角2θ(°)の値:14.78±0.2、21.50±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、グループC−1−1、C−1−2及びC−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、表(C−1)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(C−1)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図9で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−2形の結晶、即ち結晶形C−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−1の回折角2θ(°)の値:10.47±0.2、14.78±0.2、15.72±0.2にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−2の回折角2θ(°)の値:5.29±0.2、19.36±0.2、19.7
5±0.2、20.58±0.2、21.96±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形C−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−3の回折角2θ(°)の値:7.21±0.2、9.74±0.2、11.37±0.2、12.25±0.2、16.34±0.2、16.67±0.2、17.14±0.2、18.89±0.2、21.30±0.2、22.40±0.2、23.28±0.2、23.75±0.2、24.59±0.2、26.73±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、グループC−2−1、C−2−2及びC−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、表(C−2)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(C−2)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図10で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の臭化水素酸塩のD形の結晶、即ち結晶形Dであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループD1の回折角2θ(°)の値:7.99±0.2、9.74±0.2、10.53±0.2、12.37±0.2、14.64±0.2、15.21±0.2、21.04±0.2、22.11±0.2、23.03±0.2、23.38±0.2、24.45±0.2、27.22±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、下記のグループD2の回折角2θ(°)の値:14.42±0.2、15.76±0.2、17.30±0.2、18.09±0.2、18.74±0.2、20.29±0.2、26.48±0.2、28.10±0.2、28.74±0.2、29.86±0.2、30.64±0.2、31.11±0.2、32.11±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、下記のグループD3
の回折角2θ(°)の値:29.09±0.2から選択される値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、グループD1、D2及びD3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、表D1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表D1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、基本的に図11で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のL−酒石酸塩のE形の結晶である結晶形Eであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループE1の回折角2θ(°)の値:6.43±0.2、10.02±0.2、11.63±0.2、16.07±0.2、19.33±0.2、22.59±0.2、25.88±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、下記のグループE2の回折角2θ(°)の値:7.46±0.2、10.69±0.2、12.88±0.2、16.76±0.2、20.42±0.2、25.13±0.2、26.52±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、グループE1、E2から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、表E1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表E1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、基本的に図12で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のリン酸塩のF形の結晶、即ち結晶形Fであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループF1の回折角2θ(°)の値:12.03±0.2、17.26±0.2、19.65±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、下記のグループF2の回折角2θ(°)の値:5.99±0.2、18.20±0.2、21.01±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、下記のグループF3の回折角2θ(°)の値:8.59±0.2、13.41±0.2、13.69±0.2、14.21±0.2、15.57±0.2、19.15±0.2、20.34±0.2、21.70±0.2、21.99±0.2、22.98±0.2、23.59±0.2、25.01±0.2、25.52±0.2、26.74±0.2、34.64±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、グループF1、F2及びF3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、表F1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表F1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、基本的に図13で表
現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のクエン酸塩のG形の結晶、即ち結晶形Gであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループG1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、10.13±0.2、11.06±0.2、12.38±0.2、13.04±0.2、14.07±0.2、14.72±0.2、15.33±0.2、19.16±0.2、20.31±0.2、24.83±0.2、28.04±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、下記のグループG2の回折角2θ(°)の値:6.05±0.2、16.25±0.2、17.18±0.2、18.31±0.2、20.58±0.2、22.29±0.2、23.26±0.2、24.35±0.2、26.06±0.2、27.67±0.2、29.77±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、下記のグループG3の回折角2θ(°)の値:8.48±0.2、13.43±0.2、19.74±0.2、20.92±0.2、26.66±0.2、30.85±0.2、32.75±0.2、34.21±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、グループG1、G2及びG3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、表G1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表G1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、基本的に図14で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−1形の結晶、即ち結晶形H−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1
−1の回折角2θ(°)の値:5.37±0.2、10.74±0.2、17.67±0.2、19.08±0.2、19.35±0.2、20.11±0.2、21.25±0.2、22.84±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1−2の回折角2θ(°)の値:8.83±0.2、11.60±0.2、12.33±0.2、13.57±0.2、15.38±0.2、16.06±0.2、16.56±0.2、17.08±0.2、18.41±0.2、19.66±0.2、21.74±0.2、23.59±0.2、24.19±0.2、29.98±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1−3の回折角2θ(°)の値:12.03±0.2、14.47±0.2、17.33±0.2、25.56±0.2、26.49±0.2、28.56±0.2、29.10±0.2、33.12±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、グループH−1−1、H−1−2及びH−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、表(H−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(H−1)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図15で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−2形の結晶、即ち結晶形H−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループH−2−1の回折角2θ(°)の値:5.69±0.2、11.67±0.2、14.39±0.2、21.15±0.2、23.49±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループ
H−2−2の回折角2θ(°)の値:17.06±0.2、17.33±0.2、17.56±0.2、18.05±0.2、18.81±0.2、21.80±0.2、22.68±0.2、23.74±0.2、25.97±0.2、29.48±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−2−3の回折角2θ(°)の値:7.16±0.2、9.43±0.2、14.86±0.2、19.95±0.2、20.51±0.2、24.41±0.2、24.90±0.2、28.70±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、グループH−2−1、H−2−2及びH−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、表(H−2)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(H−2)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図16で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のメタンスルホン酸塩のJ形の結晶、即ち結晶形Jであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループJ1の回折角2θ(°)の値:10.64±0.2、18.70±0.2、20.55±0.2、20.86±0.2、21.58±0.2、22.16±0.2、23.05±0.2、24.39±0.2、24.75±0.2、27.18±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、下記のグループJ2の回折角2θ(°)の値:4.87±0.2、8.06±0.2、9.13±0.2、9.77±0.2、12.51±0.2、13.89±0.2、14.69±0.2、15.81±0.2、16.10±0.2、17.22±0.2、17.98±0.2、19.31±0.2、19.75±0.2、20.23±0.2、23.98±0.2、25.97±0.2、27.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、下記のグループJ3の回折角2θ(°)の値:6.93±0.2、16.62±0.2から選択される値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、グループJ1、J2及びJ3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、表J1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表J1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、基本的に図17で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−1形の結晶、即ち結晶形K−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−1の回折角2θ(°)の値:4.80±0.2、8.43±0.2、9.63±0.2、9.88±0.2、12.08±0.2、13.87±0.2、14.63±0.2、18.02±0.2、19.44±0.2、20.05±0.2、20.64±0.2、22.47±0.2、23.68±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−2の回折角2θ(°)の値:10.98±0.2、11.21±0.2、13.32±0.2、15.17±0.2、15.65±0.2、16.96±0.2、21.33±0.2、24.15±0.2、27.96±0.2、28.19±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−3の回折角2θ(°)の値:16.19±0.2、16.70±0.2、17.49±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、グループK−1−1、K−1−2及びK−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8
、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、表(K−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−1)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図18で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−2形の結晶、即ち結晶形K−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.05±0.2、17.31±0.2、21.28±0.2、22.50±0.2にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−2の回折角2θ(°)の値:10.53±0.2、12.33±0.2、12.75±0.2、13.99±0.2、15.54±0.2、16.44±0.2、18.23±0.2、19.47±0.2、22.93±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−3の回折角2θ(°)の値:19.86±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、グループK−2−2、K−1−2及びK−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、表(K−2)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−2)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図19で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−3形の結晶、即ち結晶形K−3であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−1の回折角2θ(°)の値:4.51±0.2、5.27±0.2、13.76±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−2の回折角2θ(°)の値:9.17±0.2、13.28±0.2、15.77±0.2、23.91±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−3の回折角2θ(°)の値:11.25±0.2、12.36±0.2、14.93±0.2、16.46±0.2、17.11±0.2、18.45±0.2、21.11±0.2、22.09±0.2、23.04±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、グループK−3−1、K−3−2及びK−3−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、表(K−3)1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−3)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、基本的に図20
で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−4形の結晶、即ち結晶形K−4であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−1の回折角2θ(°)の値:13.26±0.2、15.04±0.2、16.18±0.2、19.09±0.2、21.54±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−2の回折角2θ(°)の値:9.69±0.2、16.35±0.2、16.86±0.2、19.46±0.2、20.85±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−3の回折角2θ(°)の値:11.2±0.2、12.03±0.2、14.00±0.2、17.13±0.2、19.66±0.2、20.38±0.2、21.83±0.2、22.12±0.2、22.58±0.2、23.40±0.2、26.21±0.2、27.44±0.2、28.08±0.2、29.39±0.2、30.34±0.2、33.14±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、グループK−4−1、K−4−2及びK−4−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、表(K−4)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−4)に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、基本的に図21で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形Iであり、その粉末X線回折パターンは、グループI−1の回折角2θ(°)の値:6.20±0.2、6.68±0.2、13.42±0.2、21.31±0.2、22.56±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、下記のグループI−2の回折角2θ(°)の値:5.28±0.2、8.53±0.2、10.54±0.2、15.56±0.2、18.12±0.2、20.29±0.2、24.99±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、下記のグループI−3の回折角2θ(°)の値:12.34±0.2、14.80±0.2、16.35±0.2、17.17±0.2、26.40±0.2、27.86±0.2、26.52±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、グループI−1、I−2及びI−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、表I1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表I1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、基本的に図22で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶形Iは、以下のグループ:
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が80±2℃及び189±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に図23で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、図24で表現されること、
(iii)前記結晶形Iの融点は、189−197℃、好ましくは199−201℃であること、から選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIであり、その粉末X線回折パターンは、グループII−1の回折角2θ(°)の値:13.27±0.2、15.03±0.2、16.20±0.2、19.09±0.2、21.56±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、下記のグループII−2の回折角2θ(°)の値:9.71±0.2、11.21±0.2、14.01±0.2、16.35±0.2、19.46±0.2、19.69±0.2、20.86±0.2、22.56±0.2、26.24±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、下記のグループII−3の回折角2θ(°)の値:11.98±0.2、15.89±0.2、16.86±0.2、20.39±0.2、21.15±0.2、21.83±0.2、23.09±0.2、27.43±0.2、28.08±0.2、29.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、グループII−1、II−2及びII−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、表II1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表II1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、基本的に図25で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIIであり、その粉末X線回折パターンは、グループIII−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.02±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、グループIII−2の回折角2θ(°)の値:12.32±0.2、12.74±0.2、15.57±0.2、16.41±0.2、16.72±0.2、17.34±0.2、18.21±0.2、19.50±0.2、21.29±0.2、22.06±0.2、22.49±0.2、22.94±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、下記のグループIII−3の回折角2θ(°)の値:10.51±0.2、14.01±0.2、19.07±0.2、19.84±0.2、23.73±0.2、24.25±0.2、28.49±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、グループIII−1、III−2及びIII−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが
存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、表III1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表III1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、基本的に図26で表現される。
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IVであり、その粉末X線回折パターンは、グループIV−1の回折角2θ(°)の値:5.25±0.2、11.94±0.2、12.23±0.2、14.42±0.2、16.65±0.2の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、下記のグループIV−2の回折角2θ(°)の値:5.60±0.2、15.97±0.2、17.45±0.2、17.96±0.2、18.81±0.2、19.35±0.2、20.58±0.2、21.00±0.2、22.17±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、下記のグループIV−3の回折角2θ(°)の値:8.13±0.2、11.25±0.2、13.17±0.2、17.02±0.2、22.78±0.2、23.94±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、グループIV−1、IV−2及びIV−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、表IV1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表IV1に示される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、基本的に図27で表現される。
本発明の第2態様において、
(1)溶媒において、化合物2aを化合物3aと反応させて化学式Xの化合物を形成するステップと、
Figure 2021521282

(2)限定ないで、化学式Xの化合物と酸に塩を形成する反応を行わせて薬学的に許容可能な塩を形成するステップと、
(3)限定ないで、ステップ(1)又はステップ(2)で形成された化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩に結晶化処理を行って結晶多形体を得るステップと、を含む、本発明の第1態様に係る化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体を調製する方法が提供される。
他の好ましい例において、ステップ(2)にて、前記溶媒は、アセトニトリル、50%アセトニトリル/50%水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、N−ヘプタン、ジメチルスルホキシドからなるグループから選択されるものであり、好ましくは、アセトン、エタノール、酢酸エチル、50%アセトニトリル/50%水である。
他の好ましい例において、前記方法は、以下のサブ方法のいずれか1つを含む。
(A)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のマレイン酸塩のA形の結晶、即ち結晶形Aであり、且つ、ステップ(3)には、マレイン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Aを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、前記溶媒は、水、50%アセトン/50%水、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、50%アセトニトリル/50%水、メタノール又はテトラヒドロフランからなるグループから選
択されるものであり、好ましくは、前記有機溶媒は、アセトン、エタノール、酢酸エチル、50%アセトニトリル/50%水又は50%アセトン/50%水、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフランである。
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発、緩徐に冷却、又はサスペンションとシェイクである。
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の温度は0−100℃、好ましくは25−80℃である。
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の時間は0.5−24時間である。
(B−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−1形の結晶、即ち結晶形B−1であり、且つ、ステップ(3)には、塩酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形B−1を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、前記溶媒は、水、50%アセトン/
50%水、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、50%アセトニトリル/ 50%水、メタノール又はテトラヒドロフランからなるグループから選択されるものであり、好ましくは、前記有機溶媒は、アセトン、エタノール、メタノール、酢酸エチル、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフランである。
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発、緩徐に冷却、又はサスペンションとシェイクである。
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の温度は0−100℃、好ましくは25−80℃である。
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の時間は0.5−24時間である。
(B−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−2形の結晶、即ち結晶形B−2であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形B−1に結晶化処理を行って結晶形B−2を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、前記溶媒はアセトニトリルである。
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃である。
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の時間は2−3日である。
(B−3)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−3形の結晶、即ち結晶形B−3であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形B−1に結晶化処理を行って結晶形B−3を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の温度は0−60℃である。
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の時間は2−3日である。
(C−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−1形の結晶、即ち結晶形C−1であり、且つ、ステップ(3)には、硫酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形C−1を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、前記溶媒はエタノール又はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(C−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−2形の結晶、即ち結晶形C−2であり、且つ、ステップ(3)には、硫酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形C−2を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、前記溶媒は酢酸エチルである。
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好
ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(D)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の臭化水素酸塩のD形の結晶、即ち結晶形Dであり、且つ、ステップ(3)には、臭化水素酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Dを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、前記溶媒は酢酸エチルである。
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(E)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のL−酒石酸塩のE形の結晶、即ち結晶形Eであり、且つ、ステップ(3)には、L−酒石酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Eを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(F)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のリン酸塩のF形の結晶、即ち結晶形Fであり、且つ、ステップ(3)には、リン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Fを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(G)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のクエン酸塩のG形の結晶、即ち結晶形Gであり、且つ、ステップ(3)には、クエン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Gを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(H−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−1形の結晶、即ち結晶形H−1であり、且つ、ステップ(3)には、フマル酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形H−1を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(H−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−2形の結晶、即ち結晶形H−2であり、且つ、ステップ(3)には、フマル酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形H−2を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、前記溶媒はエタノール又は酢酸エチルである。
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(J)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のメタンスルホン酸塩のJ形の結晶、即ち結晶形Jであり、且つ、ステップ(3)には、メタンスルホン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Jを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、前記溶媒はエタノール、アセトン、50%アセトニトリル/ 50%水、又は酢酸エチルである。
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
(K−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−1形の結晶、即ち結晶形K−1であり、且つ、ステップ(3)には、ギ酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形K−1を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、前記溶媒は酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メタノール、イソプロパノール又はエタノールである。
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
(K−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−2形の結晶、即ち結晶形K−2であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−2を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、前記溶媒はアセトニトリル又はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
(K−3)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−3形の結晶、即ち結晶形K−3であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−3を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、前記溶媒はアセトニトリルである。
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
(K−4)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−4形の結晶、即ち結晶形K−4であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−4を形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、前記溶媒はアセトンである。
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
(I)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形Iであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Iを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、前記溶媒は、水、アセトニトリル、50%アセトニトリル/ 50%水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、N−ヘプタン、ジメチルスルホキシドからなるグループから選択されるものである。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、5−30℃、好ましくは10−20℃である。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、結晶化処理の時間は1−10日、好ましくは、4−8日である。
(II)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IIを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、前記溶媒は、50%アセトニトリル/
50%水、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、イソプロパノール、エタノール、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、又は50%アセトニトリル/ 50%水である。
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
(III)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIIであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IIIを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、前記溶媒は、水、N−ヘプタン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、メチルータ−ブチルエーテル又はN−ヘプタンである。
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
(IV)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IVであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IVを形成することが含まれる。
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、テトラヒドロフランである。
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
本発明の第3態様は、
(a)本発明の第1態様のいずれか1つに記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体と、(b)薬学的に許容可能なキャリアと、を含む医薬組成物を提供する。
本発明の第4態様は、疾患又は症状を治療するための薬物の調製における本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物の応用を提供し、前記疾患又は症状は、がん、異常な細胞増殖性疾患、感染症、炎症性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、放射線による造血毒性疾患、又はその組み合わせから選択されるものである。
他の好ましい例において、前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん、頭頸部腫瘍、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、真性赤血球増加症、白血病、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢がん、胆管がん、絨毛上皮癌、又は小児腫瘍から選択されるものである。
他の好ましい例において、放射線による造血毒性疾患は、骨髄抑制、好中球減少症、白血球減少症、貧血を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明の第5態様は、CDK4及び/又はCDK6の活性を阻害する方法であって、それを必要とする被験者に対して、治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
本発明の第6態様は、異常な細胞増殖疾患、感染症(例えば、ヘルペス、HIV、真菌感染症などのウイルス感染症)、炎症性疾患(例えば、関節リウマチ、骨関節炎など)、自己免疫性疾患(例えば、乾癬、狼瘡、I型糖尿病、糖尿病性腎症、多発性硬化症、糸球体腎炎など)、心血管疾患(例えば、心筋梗塞、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、術後血管狭窄、再狭窄など)、又は神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病など)を治療する方法であって、それを必要とする被験者に対して、治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含み、前記異常な細胞増殖性疾患は、がんであってもよい方法を提供する。
本発明の第7態様は、がんを治療する方法であって、それを必要とする被験者に対して、
治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含み、前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍(例えば、悪性星状膠腫及び乏突起膠腫成分を伴う神経膠腫など)、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん(例えば、結腸がん、直腸がんなど)、肺がん(例えば、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、原発性又は転移性扁平上皮がんなど)、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん(例えば、子宮頸がん、子宮内膜がんなど)、頭頸部がん(例えば、上顎がん、喉頭がん、咽頭がん、舌がん、口腔内がんなど)、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(例えば、網状肉腫、リンパ肉腫、ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫など)、真性赤血球増加症、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病など)、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢癌、胆管癌、絨毛上皮癌又は小児腫瘍(例えば、ユーイング家族性肉腫、ウィルムス肉腫、横紋筋肉腫、血管肉腫、胚性精巣癌、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、肝芽細胞腫、ウィルムス腫瘍など)等から選択される方法を提供する。
なお、本発明の範囲内で、本発明の上記の各技術的特徴及び以下(実施例など)に具体的に記載される各技術的特徴を互いに組み合わせて、新しい又は好ましい技術的解決策を形成することができる。重複に記載しないため、ここでは繰り返す説明を省略する。
図1は、結晶形Aの粉末X線回折パターンである。 図2は、結晶形Aの示差走査熱量分析スペクトルである。 図3は、結晶形Aの熱重量分析パターンである。 図4は、結晶形B−1の粉末X線回折パターンである。 図5は、結晶形B−1の示差走査熱量分析スペクトルである。 図6は、結晶形B−1の熱重量分析パターンである。 図7は、結晶形B−2の粉末X線回折パターンである。 図8は、結晶形B−3の粉末X線回折パターンである。 図9は、結晶形C−1の粉末X線回折パターンである。 図10は、結晶形C−2の粉末X線回折パターンである。 図11は、結晶形Dの粉末X線回折パターンである。 図12は、結晶形Eの粉末X線回折パターンである。 図13は、結晶形Fの粉末X線回折パターンである。 図14は、結晶形Gの粉末X線回折パターンである。 図15は、結晶形H−1の粉末X線回折パターンである。 図16は、結晶形H−2の粉末X線回折パターンである。 図17は、結晶形Jの粉末X線回折パターンである。 図18は、結晶形K−1の粉末X線回折パターンである。 図19は、結晶形K−2の粉末X線回折パターンである。 図20は、結晶形K−3の粉末X線回折パターンである。 図21は、結晶形K−4の粉末X線回折パターンである。 図22は、結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図23は、結晶形Iの示差走査熱量分析スペクトルである。 図24は、結晶形Iの熱重量分析パターンである。 図25は、結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図26は、結晶形IIIの粉末X線回折パターンである。 図27は、結晶形IVの粉末X線回折パターンである。 図28は、結晶形AのHNMRスペクトルである。 図29は、加速条件下0日−28日間の結晶形B−1のXRDパターンである。 図30は、加速条件下0日−28日間の結晶形AのXRDパターンである。 図31は、60℃の条件下14日間の結晶形AのXRDパターンである。 図32は、60℃の条件下32日間の結晶形AのXRDパターンである。 図33は、結晶形IのDVSスペクトルである。 図34は、結晶形AのDVSスペクトルである。 図35は、結晶形B−1のDVSスペクトルである。 図36は、結晶形K−1のDVSスペクトルである。
本発明者らは、広範囲にわたる詳細な研究の結果、化学式Xの化合物の一連の遊離塩基結晶多形体、塩、及び塩の結晶多形体は、CDK4及びCDK6に対して高い阻害活性を有するとともに、CDK1及びCDK2に対する阻害活性が弱く、著しい4、6選択性を有することが見出された。この研究により、化学式Xの化合物の一連の遊離塩基結晶多形体、その塩、及び塩の結晶多形体は、物理的及び化学的安定性が優れているだけでなく、in vivo及びin vitroでの関連薬理活性も優れていることが見出されたため、薬物としてのさらなる発展の可能性がある。
用語
本発明において使用されるように、「本発明の結晶」、「本発明の結晶形」、「本発明の結晶多形体」などは互換的に使用することができる。
化学式Xの化合物
本発明において、化学式Xの化合物は、2−シクロプロピル−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−3−イソプロピル−3,8−ジヒドロイミダゾ[4’,5’,4,5]シクロペンタ[1,2−d]ピリミジン−5−アミンであって、CDK4及びCDK6に対して高い阻害活性を有するとともに、CDK1及びCDK2に対する阻害活性が弱く、著しい4、6選択性を有するものである。
本発明は、化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体を更に含む。
本発明において、前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩(ブテン二酸塩)、L−酒石酸塩、クエン酸塩(クエン酸塩)、フマル酸塩(トランスブテン二酸塩)、ギ酸塩からなるグループから選択されるものである。
結晶多形体
固体は、アモルファス又は結晶のいずれかの形で存在している。結晶形の場合、分子は三次元格子のサイト内に位置している。化合物は、溶液又はスラリーから結晶化する際に、異なる空間格子配列で結晶化して(この特性は「多形性」と呼ばれる。)、異なる結晶形の結晶を形成することができる。これらのさまざまな結晶形は 「結晶多形体」と呼ばれる。特定の物質の異なる結晶多形体は、1つ又は複数の物理的特性(例えば、溶解度と溶解速度、真の比重、結晶形、スタッキング方式、流動性及び/又は固体安定性など)が互いに異なる場合がある。
結晶化
溶液を操作することにより、対象の化合物の溶解度の限界を超えることができ、それによって生産規模の結晶化を完了させる。例えば、化合物を比較的高温で溶解してから、溶液を飽和限界以下に冷却するようなさまざまな方法で完了させることができる。或いは、沸
騰、大気圧蒸発、真空乾燥、又はその他の方法で液体の体積を減らすことができる。貧溶媒又は化合物の溶解度が小さい溶媒、又はそのような溶媒の混合物を添加することにより、対象の化合物の溶解度を低下させることができる。別の方法としては、溶解性を減らすためにpHを調整することである。結晶化の詳細な説明については、Crystallization、第3版、J W Mullens、Butterworth−Heineman Ltd.、1993、ISBN 0750611294を参照してください。
本発明に記載される「サスペンドと攪拌」とは、化学式Xの化合物と対応する酸又は対応する酸の溶液とを適切な溶媒中で混合して濁った液体を形成すること、或いは化学式Xの化合物を適切な溶媒と混合して濁った液体を形成してから、攪拌して結晶を得る方法を指す。適切な溶媒は、水又は有機溶媒であってもよい。
本発明に記載される「緩徐に揮発」とは、化学式Xの化合物の溶液又は化学式Xの化合物及び対応する酸を含む溶液を一定温度に置き、溶媒をゆっくりと揮発させて結晶を得る方法を指す。
本発明に記載される「貧溶媒を添加すること」とは、化学式Xの化合物の溶液に他の適切な溶媒を添加して、沈殿により結晶を得る方法を指す。
塩の形成と結晶化は同時に発生することが望まれる場合、反応媒質における塩の溶解度は原料よりも小さいと、適切な酸又は塩基の添加は、所望の塩の直接結晶化をもたらすことができる。同様に、最終的な所望の形態の溶解度は反応物よりも小さい媒質では、合成反応の完了により、最終生成物を直接結晶化させることができる。
結晶化の最適化は、種結晶として所望形態の結晶を結晶化媒質にシードすることを含んでもよい。さらに、多くの結晶化方法には、上記のストラテジーの組み合わせが使用される。一例として、対象の化合物を高温で溶媒に溶解したい後、適切な体積の貧溶媒を制御された方法で添加して、システムがちょうど飽和レベル以下であることにする。このとき、所望形態の種結晶を添加(且つ種結晶の完全性を維持)し、システムを冷却して結晶化を完了させることができる。
本明細書で使用されるように、「室温」という用語は、一般に、4−30℃、好ましくは20±5℃を指す。
本発明の結晶多形体
本明細書で使用されるように、「本発明の結晶多形体」という用語は、化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩(例えば、塩酸塩、マレイン酸塩)、又はその様々な溶媒和物の結晶多形体を含み、同じ塩又は溶媒和物の異なる結晶多形体を更に含む。
「化学式Xの化合物の結晶多形体」及び「化学式Xの化合物の遊離塩基の結晶多形体」は互換的に使用することができる。
本発明の好ましい結晶多形体は、
(i)結晶形A、B(B−1、B−2、B−3を含む。)、C(C−1、C−2を含む。)、D、E、F、G、H(H−1、H−2を含む。)、J、K(K−1、K−2、K−3、K−4を含む。)(塩の結晶形)と、
(ii)結晶形I、II、III、IV(化学式Xの化合物の結晶形)と、を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明では、いくつかの結晶形は互いに変換することができるので、一部の結晶形を互いに変換するための方法が更に提供される。
結晶多形体の識別と特性
本発明では、化学式Xの化合物の結晶多形体を調製した後、以下の様々の方法及び機器を使用して、その特性を研究した。
粉末X線回折
結晶形の粉末X線回折を測定する方法は、当技術分野で知られている。例えば、毎分2度の走査速度で、銅放射ターゲットを採用して粉末X線回折計によりパターンを取得する。
本発明の化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体は、特定の結晶形を有するため、粉末X線回折(XRPD)パターンにおいて特定の特徴的なピークを有する。
示差走査熱量分析
「示差熱量走査分析」(DSC)とも呼ばれ、加熱中において測定物質と参照物質とのエネルギー差と温度との関係を測定する手法である。DSCスペクトルにおけるピークの位置、形状、及びピークの数は、物質の特性に関連しているため、物質を定性的に識別するために用いられる。当技術分野では、通常、この方法によって、物質の相転移温度、ガラス転移温度、反応熱などの様々のパラメータを検出することになる。
化学式Xの化合物の医薬組成物及びその応用
通常、本発明の化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、1種又は多種の薬用キャリアと組み合わせて適切な剤形を形成することで投与することができる。これらの剤形は、経口、直腸、局所、口腔内、及び他の非経口投与(例えば、皮下、筋肉内、静脈内など)に適している。例えば、経口投与に適した剤形は、カプセル、タブレット、顆粒、及びシロップを含む。これらの製剤に含まれる本発明の化合物は、固体粉末又は顆粒、水性又は非水性液体の溶液又は懸濁液、油中水型又は水中油型乳剤等であってもよい。上記の剤形は、共通の薬学的方法により、活性化合物及び1種又は多種のキャリア又は補助材料から調製することができる。上記のキャリアは、活性化合物又は他の補助材料と適合性がある必要がある。固形製剤の場合、一般的に使用される非毒性キャリアには、マンニトール、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、グルコース、スクロースなどが含まれるが、これらに限定されない。液体製剤用のキャリアには、水、生理食塩水、グルコース水溶液、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが含まれる。活性化合物は、前述のキャリアと共に溶液又は懸濁液を形成することができる。
本発明の組成物は、医療行為基準に適合する方法で調製・定量化・投与される。投与される化合物の「有効量」は、治療される特定の疾患、治療される個人、疾患の原因、薬物の標的、及び投与方法などの要因によって決定される。
本発明では、CDK4/6阻害剤又はCDK4/6に関連する疾患を治療するための薬物の調製における本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体の応用が提供される。好ましくは、前記CDK4/6に関連する疾患は、がん、異常な細胞増殖性疾患、感染症、炎症性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、放射線による造血毒性疾患、又はその組み合わせから選択されるものである。
好ましくは、前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、 脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん、頭頸部腫瘍、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、真性赤血球増加症、白血病、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢がん、胆管がん、絨毛癌、又は小児腫瘍から選択されるものである。
好ましくは、前記乳がんは、HR−陽性、HER2−陰性の進行性乳がんである。
本明細書で使用されるように、「治療的有効量」とは、ヒト及び/又は動物に対して機能又は活性を発揮し、且つ、ヒト及び/又は動物に許容される量を指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能なキャリア」とは、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトである患者に適合し、活性剤の活性を停止させることなく標的に活性剤を送達するのに適している無毒、不活性、固体、半固体の物質又は液体充填剤、希釈剤、封入材料又は補助調製物又は任意のタイプの補助材料を指す。
本明細書で使用されるように、「患者」は、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを指す。「哺乳動物」という用語は、例えば、猫、犬、ウサギ、クマ、キツネ、オオカミ、サル、シカ、ラット、ブタ、及びヒトを含む哺乳類の温血脊椎動物を指す。
本明細書で使用されるように、「治療」とは、既存の疾患又は症状(例えば、がん)を軽減、その進行を遅延、減衰、予防、又は維持することを指す。治療は、疾患又は症状の1つ又は複数の症状を治癒すること、ある程度に進行していくことを予防すること、又はある程度に緩和することを更に含む。
本発明の医薬組成物又は前記医薬組成物に含まれる化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体の治療的有効量は、好ましくは0.1mg−5g / Kg(体重)である 。
本発明の主な利点は次のとおりである。
本発明者らは、2−シクロプロピル−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−3−イソプロピル−3,8−ジヒドロイミダゾ[4’,5’,4,5]シクロペンタ[1,2−d]ピリミジン−5−アミンの遊離塩基の結晶多形体及び塩も、優れた物理・化学的特性及び卓越した関連薬理活性を持ち、理想的なCDK4/6阻害剤である。
詳細な説明
以下、具体例を参照しながら、本発明について説明する。なお、これらの実施例は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものではない。下記の実施例において特定の条件を示さない実験方法は、通常、従来の条件又は製造業者によって提案された条件に従って実施される。特に明記しない限り、パーセンテージ及びパーツは重量で計算される。
試料及び機器
本発明において、化合物の構造及び純度は、核磁気共鳴(HNMR)及び/または液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)によって測定される。HNMR:内部標準物質がテトラメチルシラン(TMS)のBrukerAVANCE−400核磁気共鳴装置。LC−MS:Agilent 1200 HPLCシステム、6140 MS液体クロマトグラフ質量分析計(Agilentから購入)、カラムWatersX−Bridge、150×4.6mm、3.5μm。分取高速液体クロマトグラフィー(プレHPLC):Waters PHW007、カラムXBridge C18、4.6 * 150mm、3.5μmが用いられる。
ISCO Combiflash−Rf75又はRf200の自動式カラム通過装置、及びAgela 4g、12g、20g、40g、80g、120gの使い捨てシリカゲルカラムが採用される。
薄層クロマトグラフィー用シリカゲルプレートには、Yantai Huanghai HSGF254又はQingdao GF254のシリカゲルプレートが用いられ、薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を検出するために使用されるシリカゲルプレートのサイズは0.15mm−0.2mmであり、薄層クロマトグラフィーで精製された製品を分離するために使用されるシリカゲルプレートのサイズは0.4mm−0.5mmである。シリカゲルについて、一般に、キャリアとしてYantai Huanghai シリカゲル200−300メッシュのシリカゲルが使用される。塩基性アルミナカラムについて、一般に、キャリアとしてSinopharmクロマトグラフィー用FCP200−300メッシュの塩基性アルミナが使用される。
実施例には特別な説明はない限り、反応はすべて窒素又はアルゴン雰囲気下で行われる。実施例には特別な説明はない限り、溶液とは水溶液を指すものである。
本明細書で使用されるように、DMFはジメチルホルムアミド、DMSOはジメチルスル
ホキシド、THFはテトラヒドロフラン、DIEAはN、N−ジイソプロピルエチルアミン、EAは酢酸エチル、PEは石油エーテルを表すものである。BINAPは(2R、3S)−2,2’−ビスジフェニルホスフィノ−1,1’−ビナフチル、NBSはN−ブロモスクシンイミド、NCSはN−クロロスクシンイミド、Pd2(dba)3はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、Pd(dppf)Cl2は1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を表すものである。
アセトニトリルACN、メタノールMeOH、エタノールEtOH、イソプロパノールIPA、アセトンACE、酢酸エチルEA、メチルータ−ブチルエーテルMTBE、テトラヒドロフランTHF、水HO、50%アセトニトリル50%ACN、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニルBrettphos。
本明細書で使用されるように、室温とは約20±5℃を指すものである。
共通方法
粉末X線回折:本発明において、上記の結晶形の粉末X線回折パターンは、D8 ADVACS粉末X線回折装置を使用して技術分野で知られている方法によって得られる。機器の試験条件は、以下の表に示される。
Figure 2021521282

粉末X線回折パターンでは、各ピークの位置は2θ(°)によって決まる。なお、機器や条件が異なると、データがわずかに異なる可能性があり、各ピークの位置及び相対強度も異なる。ピークの強度区分は、各位置でのピークのおおよその大きさを反映している。本発明において、各結晶形につぃて、最も高いピーク高さを有する回折ピークをベースピークとし(結晶形Iには、2θ(°)の値が6.68のピークがベースピーク、結晶形IIには、2θ(°)の値が15.03のピークがベースピーク、結晶形IIIには、2θ(°)の値が5.23のピークがベースピーク、結晶形IVには、2θ(°)の値が5.25のピークがベースピーク、結晶形Aには、2θ(°)の値が18.06のピークがベースピーク、結晶形B−1には、2θ(°)の値が14.75のピークがベースピーク、結晶形B−2には、2θ(°)の値が4.56のピークがベースピーク、結晶形B−3には、2θ(°)の値が14.96のピークがベースピーク、結晶形C−1には、2θ(°)の値が13.72のピークがベースピーク、結晶形C−2には、2θ(°)の値が10.47のピークがベースピーク、結晶形Dには、2θ(°)の値が21.04のピークがベースピーク、結晶形Eには、2θ(°)の値が19.33のピークがベースピーク、結晶形Fには、2θ(°)の値が12.03のピークがベースピーク、結晶形Gには、2θ(°)の値が10.13のピークがベースピーク、 結晶形H−1には、2θ(°)の値が22.84のピークがベースピーク、結晶形H−2には、2θ(°)の値が11.67のピークがベースピーク、結晶形Jには、2θ(°)の値が10.64のピークがベースピ
ーク、結晶形K−1には、2θ(°)の値が12.08のピークがベースピーク、結晶形K−2には、2θ(°)の値が5.23のピークがベースピーク、結晶形K−3には、2θ(°)の値が5.27の値のピークがベースピーク、結晶形K−4には、2θ(°)の値が15.04のピークがベースピークである)、その相対強度を100%としてIとして定義し、ベースピークのピーク高さに対する他の各ピークのピーク高さの比をその相対強度I、Iとし、各ピークの相対強度の区分の定義は以下の表に示される。
Figure 2021521282
本発明の塩又はその結晶形は、酸−塩基のモル比がHPLC/IC又はHNMRによって測定される。
高速液体クロマトグラフィー:本発明においては、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、Agilent1260HPLC上で収集される。
TGA及びDSCスペクトル:TGA及びDSCスペクトルは、それぞれTAQ500/5000熱重量測定装置及びTAQ200/2000示差走査熱量計で収集される。機器の試験条件は、以下の表に示される。
Figure 2021521282
動的水分吸着(DVS)曲線:SMS(Surface Measurement Systems)のDVS Intrinsicで収集される。25°Cでの相対湿度は、LiCl、Mg(NO、及びKClの潮解点によって補正される。機器の試験条件は、以下の表に示される。
Figure 2021521282
なお、上記の機器と同じ機能を持つ他のタイプの機器を使用する場合、又は本発明とは異なる試験条件を使用する場合、他の値が得られる可能性があるため、引用された値は絶対値と見なされるべきではない。
機器の誤差又は操作者の違いにより、結晶の物理的性質を特徴付けるために使用される上記のパラメータはわずかに異なる場合があるため、上記のパラメータは、本発明によって提供される結晶結晶多形体を補助的に特徴付けるためにのみ使用されるものであり、本発明の結晶多形体を制限するものと見なされるべきではない。
中間体の調製
化合物1aの調製
Figure 2021521282

ステップ1:化合物1−1(50g、0.51mol)を500mlのエタノールに溶解し、化合物p−トルエンスルホン酸を加え、48時間還流させた。反応液を室温まで冷却した後、減圧濃縮して溶媒を除去した後、500mlのエタノールを加え、18時間の還流を続けた。反応液を室温まで冷却した後、減圧濃縮し、ほとんどの溶媒を除去した後、珪藻土で濾過し、フィルターケーキをエタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して化合物1−2(62g)を得、次の反応に直接使用した。MS m/z(ESI):127
[M+H]
ステップ2:化合物1−2(62g、0.51mol)を600mlのジクロロメタンに溶解し、NBS(100g、0.56mol)を5−10°Cでバッチで添加し、反応溶液を室温で16時間撹拌した。減圧下で濃縮してジクロロメタンを除去し、600mlのメチルータ−ブチルエーテルを粗生成物に加え、攪拌及び濾過し、濾液を濃縮して化合物1−3(95g)を得、次の反応に直接使用した。MS m/z(ESI):206 [M+H]
ステップ3:化合物1−3(446g、2.175mol)をDMF(3L)に溶解し、化合物1−4(263.2g、2.175mol)、炭酸カリウム(870g、6.30mol)を加え、反応液を100℃で2時間撹拌した。反応を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチルでスラリー化して、化合物1a(195g、収率55%)を得た。MS
m/z(ESI):162 [M+H]
化合物2aの調製
Figure 2021521282

ステップ1:化合物1a(10 g、0.062 mol)をDMF(100 ml)に溶解し、水素ナトリウム(3 g、0.075 mol)を5−10°Cでバッチで添加し、反応液を5°Cで1時間攪拌し、ヨードイソプロパン(7.5 ml、0.75 mol)を緩徐に加え、反応液を60℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物2−1(2.5g)を得た。MS
m / z(ESI):204[M+H]
ステップ2:化合物2−1(30 g、0.147 mol)と化合物2−2(130 ml、0.632 mol)を110°Cで4時間撹拌し、反応液を減圧下で濃縮して2−3(40 g)を得、次の反応に直接使用した。MS m/z(ESI): 260 [M+H]
ステップ3:化合物2−3(40 g、0.147 mol)、2−4(140.4 g、1.47 mol)、及びナトリウムエトキシド(100 g、1.47 mol)をエタノールに溶解し、120°Cで、チューブを密封して36時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、不溶性固体を濾過により除去し、濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して化合物2a(25g、収率67%)を得た。MS m / z(ESI):256[M+H]
化合物3aの調製
Figure 2021521282

化合物3−1(142g、0.877 mol)、化合物3−2(100g、0.877
mol)、炭酸カリウム(242 g、1.754 mol)をエタノールに溶解し、反応液を60℃で24時間撹拌し、反応液を室温まで冷却した後、不溶性固形物を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物3a(59g、収率97%)を得た。MS m / z(ESI):240[M+H]
実施例1 化学式Xの化合物の調製
Figure 2021521282

化合物2a(1.5 g、5.9 mmol)、化合物3a(1.83g、7.6 mmol)、炭酸セシウム(3.81g、11.7 mmol)、酢酸パラジウム(66mg、0.3 mmol)、Brettphos(0.16g、0.3 mmol)をジエチレングリコールジエチルエーテルに溶解し、窒素保護下で150℃で一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、反応をメタノールでクエンチし、珪藻土で濾過して不溶性固形物を除去し、濾液を濃縮し、プレHPLC酸法(移動相の酸はギ酸)で粗生成物を調製して淡黄色の化学式Xの化合物のギ酸塩の粉末(1.8g、収率69%)を得た。MS m/z(ESI): 459 [M+H]HNMR (400 MHz, DMSO) δ 9.44 (s, 1H), 8.35−8.32 (m, 2H), 8.1
8−8.16 (m, 2H), 7.68 (dd, 1H), 4.95−4.92
(m, 1H), 3.44 (d, 4H), 2.49−2.39 (m, 8H), 2.35−2.34 (m, 2H), 2.32−2.30 (m, 1H),
1.68 (d, 6H), 1.04−0.94 (m, 7H)。得られた粉末をXRDで検出したところ、その粉末X線回折パターンは明らかな特徴的なピークを示さず、アモルファス形態であった。得られた化学式Xの化合物のギ酸塩をプレHPLC(NHO−NHHCO)により遊離塩基形態に変換し、化学式Xの化合物の遊離塩基1.38gを白色固体として得た。
実施例2 化学式Xの化合物の結晶形Aの調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基800mgを30mlのアセトンに溶解し、超音波で完全に分散させ、酸と塩基とのモル比を1.2:1とするようにマレイン酸2100μL(濃度1M)を加え、40℃で4時間磁気攪拌した。反応の懸濁液を真空ポンプで吸引し、すすぎ、40℃のオーブンで乾燥させて、オフホワイトから黄色までの粉末を収率87.57%で得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図1に示され(2θ角がマークされた。)、HMRが図28に示され、酸と塩基とのモル比が1.2:1、融点が206℃である。本願では、結晶形Aとして定義される。
実施例3 化学式Xの化合物の結晶形Aの調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基15mgをそれぞれサンプルボトルに入れ、1−3mlのエタノール、アセトン、酢酸エチル又は50%アセトニトリルをそれぞれ加えて化合物を完全に溶解させ、0.039mlの1Mマレイン酸を加え、攪拌し、サンプルボトルを密閉し、50℃の水浴に4時間入れて化合物を酸と反応させた。サンプルボトルを取り出し、室温まで冷却した後、4°Cの冷蔵庫に一晩置いて、エタノール、アセトン、又は酢酸エチルの濁った溶液を得、遠心分離して上澄みを捨て、揮発により沈殿物を乾燥させる。50%アセトニトリル塩溶液をヒュームフードに置いて、緩徐に揮発により乾燥させ、 オフホワイトから黄色の粉末を得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図1に示され(2θ角がマークされた。)、HMRが図1Aに示され、酸と塩基とのモル比が1.2:1、融点が206℃である。本願では、結晶形Aとして定義される。
実施例4 化学式Xの化合物の結晶形B−1の調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基800mgを30mlのアセトン又は酢酸エチルに溶解し、超音波で完全に分散させ、酸と塩基とのモル比を1.2:1とするように塩酸2100μL(濃度1M)を加え、40℃で4時間磁気攪拌した。反応の懸濁液を真空ポンプで吸引し、すすぎ、40℃のオーブンで乾燥させて、淡黄色の粉末を収率81.7%で得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図4に示され(2θ角がマークされた。)、酸と塩基とのモル比が1.2:1である。本願では、結晶形B−1として定義される。
実施例5 化学式Xの化合物の結晶形B−2の調製
20mgの化学式Xの化合物の結晶形B−1を15mlの遠沈管に入れ、11mlのアセトニトリルを加えて密封し、60℃の水浴に入れて加熱して濁った液体を得、上澄みを別の遠沈管に入れ、4℃の冷蔵庫に置いて2−3日間保存した後、取り出して遠心分離・乾燥し、オフホワイトの粉末を得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図7に示され(2θ角がマークされた。)、酸と塩基とのモル比が1.2:1である。本願では、この結晶形は、結晶形B−2として定義される。
実施例6 化学式Xの化合物の結晶形B−3の調製
20mgの化学式Xの化合物の結晶形B−1を15mlの遠沈管に入れ、11mlのアセ
トンを加えて密封し、60℃の水浴に入れて加熱溶解し、溶解したサンプルを室温まで冷却し、4℃の冷蔵庫に2−3日間置いた後、取り出して遠心分離・乾燥し、オフホワイトの粉末を得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図8に示され(2θ角がマークされた。)、酸と塩基とのモル比が1.2:1である。本願では、この結晶形は、結晶形B−3として定義される。
実施例7 化学式Xの化合物の結晶形C−1乃至結晶形Jの調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基15mgをサンプルボトルに入れ、対応する溶媒3mlを加えて化合物を完全に溶解させ、一定の体積及び濃度の酸を加え、攪拌棒を加えてサンプルボトルを密封し、それを50℃の水浴に入れて4時間反応させた後、サンプルボトルを取り出し、室温まで冷却した後、4°Cの冷蔵庫に一晩置いて、サンプルを遠心分離機(10000rpm、10分)で遠心分離し、上澄みを廃棄し、ヒュームフードで沈殿させ、緩徐に揮発により乾燥させて対応する結晶を得た。 溶媒、酸の濃度及び体積の詳細については、表1に示される。
Figure 2021521282
実施例9 式Xのギ酸塩の結晶形K−1、K−2の調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物のギ酸塩15mgを量り取って遠沈管に入れ、500μLの溶媒を加える。ギ酸塩が完全に溶解した場合、それをヒュームフードに置いて、室温で揮発により乾燥させ、完全に溶解していない場合、それを75 ℃の水浴に置いて加熱し、完全に溶解すると、室温で冷却させる。固体が沈殿した場合、固体を遠心分離して上澄みを揮発により乾燥させる。固形物が沈殿しなかった場合は、ヒュームフードに置いて、室温で揮発により乾燥させる。加熱しても溶解しないと、シェーカーで25℃で24時間(速度170rpm)振とうした後、上澄みを遠心分離により廃棄し、残りの固体を揮発により乾燥させる。処理方法及び得られた結晶形の詳細については、表2に示される。
Figure 2021521282
実施例10 化学式Xの化合物のギ酸塩の結晶形K−3の調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物のギ酸塩20mgを15mlの遠沈管に入れ、6mlのアセトニトリルを加えて密封し、60℃の水浴に置いてサンプルが完全に溶解するまで加熱し、サンプルを室温まで冷却した後、4℃の冷蔵庫に置いて一晩保存し、取り出して遠心分離・乾燥し、オフホワイトの粉末を得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図20に示され(2θ角がマークされた。)、酸と塩基とのモル比が1.2:1である。本願では、この結晶形は、結晶形K−3として定義される。
実施例11 化学式Xの化合物のギ酸塩の結晶形K−4の調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物のギ酸塩20mgを15mlの遠沈管に入れ、6.5mlのアセトンを加えて密封し、60℃の水浴に置いてサンプルが完全に溶解するまで加熱し、サンプルを室温まで冷却した後、4℃の冷蔵庫に置いて一晩保存し、取り出して遠心分離・乾燥し、オフホワイトの粉末を得た。得られた結晶は、粉末X線回折パターンが図21に示され(2θ角がマークされた。)、酸と塩基とのモル比が1.2:1である。本願では、この結晶形は、結晶形K−4として定義される。
実施例12 化学式Xの化合物の遊離塩基の結晶形Iの調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基を、ジエチレングリコールジエチルエーテルで室温で4時間スラリー化させ、濾過し、フィルターケーキをアセトンで洗浄した後、フィルターケーキをまたジエチレングリコールジエチルエーテルで室温で一晩スラリー化させ、濾過し、フィルターケーキをアセトンで洗浄・乾燥してオフホワイトの粉末を得た。得られた粉末は、粉末X線回折パターンが図22に示され(2θ角がマークされた。)、融点が199−120℃であり、本願において化学式Xの化合物の遊離塩基の結晶形Iとして定義される。
実施例13 化学式Xの化合物の遊離塩基の結晶形II−IVの調製
実施例1の方法で得られた化学式Xの化合物の遊離塩基10mgを量り取ってサンプルボトルに入れ、完全に溶解させるように又は11mlまで100μL又は200μL又は5
00μLの溶媒をボトルに徐々に加える。得られた溶液又は懸濁液をヒュームフードに置いて、緩徐に揮発させて固体を沈殿させる。実験結果を表3に示す。
Figure 2021521282
実施例14 安定性実験
1.結晶形A及び結晶形B−1の安定性実験
(A)適切な量のサンプルを量り取り、室温及び加速条件(40℃/ 75%RH)でオープンに置き、0、7、14、28日間の時点を取る。
(B)結晶形Aを60℃のオーブンに置き、14、32日間の時点を取る。
HPLCで含有量及び関連物質の変化を検出し、同時にXRDを測定することで、結晶形の安定性を調査する。
Figure 2021521282
* 28日間の含有量は明らかに高く、測定には誤差がある。
備考:結晶形B−1は、40℃を超える条件下で分解して酸を除去するため、60℃の条件が実験に含まれない。
結晶形A及び結晶形B−1は、室温及び加速条件下で、含有量が明らかに変化せず、不純物のピークが生じなく、化学的性質が安定している。
結晶形Aは、60℃条件下で、含有量及び関連物質が明らかに変化せず、化学的性質が安定している。
加速条件下で28日間、結晶形A及び結晶形B−1は、XRDパターンの特徴的なピークが変化せず、結晶形が安定している(図29、30に示すように)。
60℃の高温条件下で14日間及び32日間、結晶形Aは変化せず、結晶形が安定している(図31、32に示すように)。
実施例15 溶解度試験
1)5−20 mg程度の結晶形Iを遠沈管に量り取り、HO、0.1M HCl、pH4.5、pH6.8、pH7.4の媒質をそれぞれ200μL加えると、媒質が濁り、遠心分離(10000rpm、10分 )し、上澄みを取り、100倍希釈してから液相に入れる。
2)5mg程度の結晶形A、結晶形B−1、及び結晶形K−1を遠沈管に量り取り、HO、0.1MHCl、pH4.5、pH6.8及びpH7.4の水性媒質、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、エタノール、メタノール、イソプロパノール、及びテトラヒドロフランの7つの有機溶媒をそれぞれ200μL加え、超音波で溶解させる。遠沈管内の一部の化合物が完全に溶解した後、5mg−10mg程度加えて溶液を濁らせる。結晶形 K−1は、アセトニトリル、エタノール、イソプロパノール、メタノールの4つの有機溶媒、及び上記の5種の水性媒質においては澄んだ溶液であり、結晶形B−1は、アセトン及びメタノールにおいては澄んだ溶液である。
3)澄んだ溶液を100倍希釈してから液相に入れ、濁った溶液を遠心分離(10000rpm、10分)し、上澄みを取り、10−100倍希釈してから液相に入れる。液相法を表5に、実験結果を表6に示す。
Figure 2021521282

Figure 2021521282

上記の表からわかるように、(1)結晶形Iは、50%アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル及びテトラヒドロフランへの溶解度が比較的大きく、アセトニトリル、アセトン、N−ヘプタン及びジメチルスルホキシドへの溶解度が比較的小さく、水性媒質への溶解度が比較的小さい(0.1M HClへの溶解度が大きい)ものであり、(2)結晶形K−1は、有機溶媒及び水性媒質のいずれもへの溶解度が11−45 mg / mlに達することができるほど比較的大きいものであり、(3)結晶形B−1は、メタノール、エタノール、アセトンへの溶解度が比較的大きく、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフラン及び酢酸エチルへの溶解度が比較的小さく、水性媒質への溶解度が25mg / mlを超えて比較的大きいものであり、(3)結晶形Aは、メタノール及びエタノールへの溶解度が大きく、他の有機溶媒への溶解度が小さく、水性媒質への溶解度が11mg / mlを超えて比較的大きいものである。要約すると、最も溶解度が優れるのは結晶形K−1であり、次は結晶形B−2と結晶形A
であり、最も溶解度が小さいのは結晶形Iである。
実施例16 吸放湿性試験
結晶形I、結晶形A、結晶形B−1及び結晶形K−1のDVS試験結果は、それぞれ図33−36に示される。25℃の条件下、湿度が80%RHに上昇すると、結晶形I の吸湿重量増加は8.84%で吸湿性があり、結晶形Aの吸湿重量増加は0.613%でわずかに吸湿性があり、結晶形B−1の吸湿重量増加は6.88で吸湿性がある。結晶形K−1は、80%の湿度下での吸湿重量増加が30.74%であるため、この化合物は高吸湿性の薬剤である。
実施例17 インビトロキナーゼ試験
組換えCDK1、CCNB1及びCDK9、CCNTはBPSから購入され、CDK2、CCNA1、CDK4、CCND1及びCDK6、CCND1はInvitrogenから購入され、CDK4、CycD3、CDK6、及びCycD3はCarnaから購入された。アデノシン三リン酸(ATP)は、Life techから購入された。基質Ulight−4EBP1及び対応する検出抗体は、Perkinelmerから購入された。検出システムには、PerkinelmerのLANCEUltraシステムが採用された。
キナーゼ実験では、試験される化合物を8つの勾配点で1:3の比率で希釈し、反応プレートに加え、適切な量のリコンビナーゼを加えた。次に、所定濃度のATPとUlight−4EBP1とのプレミックスを含む緩衝液[50mM HEPES pH7.5、10mM MgCl2、3mM MNCl2、1mM EGTA、0.01%Tween−20、1mM TCEP]を添加し、室温でキナーゼ反応を開始させた。適切な反応時間の後、10mM EDTAと検出抗体をあらかじめ混合した検出溶液を加え、室温で1時間反応させた後、Tecan infinite proで蛍光値を読み取った。IC50は、XLfitソフトウェアの4パラメーターモデルをフィッティングすることにより計算された。結果は、表7に示される。
Figure 2021521282

上記の表から、化学式Xの化合物は、CDK4及びCDK6に対して強い阻害活性を有するが、CDK1及びCDK2に対する阻害活性が弱く、CDK4/6に対する選択的阻害活性を有することが分かる。これに対し、比較化合物1(具体的な構造は以下に示され、WO2012010704の実施例I−44に参照)は、CDK4及びCDK6に対して強い阻害活性を有するが、CDK1及びCDK2に対する阻害活性も強く、CDK4/6に対する選択的阻害活性を示していない。
Figure 2021521282
実施例18 薬物動態学及び脳内分布試験
実験方法
試験動物:SLAC会社から提供された健康な成体雄SDラット(体重210−230g、12匹、一晩絶食、投与後4時間給餌)。経口液剤の調製:40.14mgの化合物P−53を清浄な試験管に量り取り、36.479 mlの0.5%HPC−H(TCI、E6ZQA)酢酸緩衝液(pH 4.5)を試験管に加え、試験管を1−2分間ボルテックスさせる。超音波で20−25分間処理し、20−25分間攪拌する。
SDラットに胃内投与(10 mg / Kg(10 ml / Kg))を行い、投与後0.5、1、2、4時間の4つの時点でサンプルを収集する。血漿サンプルのみは連続的に収集され、脳組織と脳脊髄液は各時点で収集される。
血液サンプルの収集:動物を手動で制御し、尾静脈から約150 μlの血液を収集し、各時点でK2EDTAを含むチューブに入れる。15分以内に、血液サンプルを湿った氷に置き、遠心分離(2000g、4℃で5分)して血漿サンプルを得た。
脳組織の収集:動物の頭皮の真ん中に切れ目を作ってから、皮膚を収縮させる。小さな骨ナイフと骨鉗子で頭蓋骨を頭の後ろに動かす。へらで脳を取り除き、冷たい塩水ですすぐ。脳をらせん状のチューブに入れ、分析するまでチューブを−70°Cで保管する。
脳脊髄液の収集:深い麻酔下で尾静脈に空気を注入することにより、動物を安楽死させる。後頭骨と環椎をマーカーとして、バタフライニードルでシスターナマグナを直接突き刺することで、脳脊髄液を収集する。収集中、サンプルの色の変化を監視するために、背景として一枚の白い紙をニードルの上に置いている。色の変化を観察するときは、色の変化の上でPEチューブをすばやく閉じ、クランプされた部分の上で切断し、きれいなサンプルをシリンジに吸い込む。
サンプルの保存と処理:血漿、脳、脳脊髄液のサンプルは、一時的に乾燥氷に保存され、その後、長期保存のために−80°Cの冷蔵に移される。
分析方法:SDラットの血漿及び脳をマトリックスとし、Glipizideを内部標準物質とし、LCMSMS−002(API−4000、トリプル四重極)を採用してテスト・分析を行うことになる。30 μlの血漿サンプルと脳組織サンプルを採取し、100 Ng / mlの内部標準物質(Glipizide)を含む200 μlのアセトニトリルを加え、それらを混合して10分間ボルテックスし、5800 rpmで10分間遠心分離し、その後、2 μlの遠心分離された上澄みを採取してLC−MS / MS分析を行う。10 μlの脳脊髄液サンプルを採取し、10 μlのメタノール/水(1/1)と100 Ng / mlの内部標準物質(Glipizide)を含む60 μlのアセトニトリルを加え、それらを混合して5分間ボルテックスし、その後、2 μlの遠心分離された上澄みを採取してLC−MS / MS分析を行う。LC / MS
/ MS法により薬物濃度を測定し、ラットの血漿内、脳組織内、脳脊髄液内の薬物動
態学のパラメーターは、表8に示される。
Figure 2021521282

表8から、化学式Xの化合物は、血液脳関門を通過でき、脳内によく分布しており、脳透過性が良好であることがわかった。
実施例19 医薬組成物
以下の成分から結晶形Aの錠剤を調製する。
Figure 2021521282
従来の方法により、結晶形Aとスターチを混合・ふるい分けした後、上記の他の成分と均一に混合し、直接錠剤に圧縮する。
実施例20 医薬組成物
以下の成分から結晶形Iのカプセルを調製する。
Figure 2021521282
従来の方法により、結晶形Iとスターチを混合・ふるい分けした後、上記の他の成分と均一に混合し、通常の透明なカプセルに充填する。
本発明で言及されるすべての文献は、各文献が参照として個別に引用されるように、本出願において参照として引用される。なお、当業者は、本発明の上記の教示内容を読んだ上で、本発明に様々な変更又は修正を行うことができ、これらの同等物も、本出願の添付の特許請求の範囲によって定義される範囲内に入る。
本発明の第1態様において、化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、若しくは化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体が提供される。
Figure 2021521282
他の好ましい例において、前記化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、若しくは化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体は、無水形態、水和物形態又は溶媒和物の形態のものである。
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、結晶化処理の温度は、5−30℃、好ましくは10−20℃である。
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、結晶化処理の温度は、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、結晶化処理の温度は、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、結晶化処理の温度は、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
本発明者らは、広範囲にわたる詳細な研究の結果、化学式Xの化合物の一連の遊離塩基結晶多形体、塩、及び塩の結晶多形体は、CDK4及びCDK6に対して高い阻害活性を有するとともに、CDK1及びCDK2に対する阻害活性が弱く、著しいCDK4及びCDK6に対する選択性を有することが見出された。この研究により、化学式Xの化合物の一連の遊離塩基結晶多形体、その塩、及び塩の結晶多形体は、物理的及び化学的安定性が優れているだけでなく、in vivo及びin vitroでの関連薬理活性も優れていることが見出されたため、薬物としてのさらなる発展の可能性がある。
化学式Xの化合物
本発明において、化学式Xの化合物は、2−シクロプロピル−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−3−イソプロピル−3,8−ジヒドロイミダゾ[4’,5’,4,5]シクロペンタ[1,2−d]ピリミジン−5−アミンであって、CDK4及びCDK6に対して高い阻害活性を有するとともに、CDK1及びCDK2に対する阻害活性が弱く、著しいCDK4及びCDK6に対する選択性を有するものである。

Claims (10)

  1. 化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体であって、
    Figure 2021521282

    前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩、L−酒石酸塩、 クエン酸塩、フマル酸塩及びギ酸塩からなるグループから選択されるものである、ことを特徴とする化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体。
  2. 前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、マレイン酸塩、及びギ酸塩からなるグループから選択されるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体。
  3. 前記結晶多形体は、
    下記のグループA1の回折角2θ(°)の値:4.47±0.2、8.93±0.2、13.41±0.2、13.98±0.2、15.77±0.2、16.52±0.2、17.18±0.2、18.06±0.2、18.61±0.2、19.16±0.2、21.50±0.2、22.26±0.2 、23.43±0.2、23.84±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のマレイン酸塩のA形の結晶である結晶形Aと、
    下記のグループB−1−1の回折角2θ(°)の値:4.93±0.2、6.78±0.2、8.04±0.2、9.82±0.2、12.46±0.2、14.75±0.2、15.32±0.2、21.17±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の塩酸塩のB−1形の結晶である結晶形B−1と、
    下記のグループB−2−1の回折角2θ(°)の値:4.56±0.2、11.41±0.2、13.60±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の塩酸塩のB−2形の結晶である結晶形B−2と、
    下記のグループB−3−1の回折角2θ(°)の値:5.03±0.2、9.97±0.2、14.96±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の塩酸塩のB−3形の結晶である結晶形B−3と、
    下記のグループC−1−1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、9.71±0.2、10.50±0.2、11.19±0.2、13.72±0.2、13.94±0.2、15.70±0.2、16.79±0.2、22.46±0.2、23.87±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の硫酸塩のC−1形の結晶である結晶形C−1と、
    下記のグループC−2−1の回折角2θ(°)の値:10.47±0.2、14.78±0.2、15.72±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の硫酸塩のC−2形の結晶である結晶形C−2と、
    下記のグループD1の回折角2θ(°)の値:7.99±0.2、9.74±0.2、10.53±0.2、12.37±0.2、14.64±0.2、15.21±0.2、21.04±0.2、22.11±0.2、23.03±0.2、23.38±0.2、24.45±0.2、27.22±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パター
    ンを有する化学式Xの化合物の臭化水素酸塩のD形の結晶である結晶形Dと、
    下記のグループE1の回折角2θ(°)の値:6.43±0.2、10.02±0.2、11.63±0.2、16.07±0.2、19.33±0.2、22.59±0.2、25.88±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のL−酒石酸塩のE形の結晶である結晶形Eと
    下記のグループF1の回折角2θ(°)の値:12.03±0.2、17.26±0.2、19.65±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のリン酸塩のF形の結晶である結晶形Fと、
    下記のグループG1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、10.13±0.2、11.06±0.2、12.38±0.2、13.04±0.2、14.07±0.2、14.72±0.2、15.33±0.2、19.16±0.2、20.31±0.2、24.83±0.2、28.04±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のクエン酸塩のG形の結晶である結晶形Gと、
    下記のグループH−1−1の回折角2θ(°)の値:5.37±0.2、10.74±0.2、17.67±0.2、19.08±0.2、19.35±0.2、20.11±0.2、21.25±0.2、22.84±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−1形の結晶である結晶形H−1と、
    下記のグループH−2−1の回折角2θ(°)の値:5.69±0.2、11.67±0.2、14.39±0.2、21.15±0.2、23.49±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−2形の結晶である結晶形H−2と、
    下記のグループJ1の回折角2θ(°)の値:10.64±0.2、18.70±0.2、20.55±0.2、20.86±0.2、21.58±0.2、22.16±0.2、23.05±0.2、24.39±0.2、24.75±0.2、27.18±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のメタンスルホン酸塩のJ形の結晶である結晶形Jと、
    下記のグループK−1−1の回折角2θ(°)の値:4.80±0.2、8.43±0.2、9.63±0.2、9.88±0.2、12.08±0.2、13.87±0.2、14.63±0.2、18.02±0.2、19.44±0.2、20.05±0.2、20.64±0.2、22.47±0.2、23.68±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のギ酸塩のK−1形の結晶である結晶形K−1と、
    下記のグループK−2−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.05±0.2、17.31±0.2、21.28±0.2、22.50±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のギ酸塩のK−2形の結晶である結晶形K−2と、
    下記のグループK−3−1の回折角2θ(°)の値:4.51±0.2、5.27±0.2、13.76±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のギ酸塩のK−3形の結晶である、結晶形K−3と、
    下記のグループK−4−1の回折角2θ(°)の値:13.26±0.2、15.04±0.2、16.18±0.2、19.09±0.2、21.54±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物のギ酸塩のK−4形の結晶である結晶形K−4と、
    グループI−1の回折角2θ(°)の値:6.20±0.2、6.68±0.2、13.42±0.2、21.31±0.2、22.56±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の結晶形Iと、
    グループII−1の回折角2θ(°)の値:13.27±0.2、15.03±0.2、16.20±0.2、19.09±0.2、21.56±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の結晶形IIと、
    グループIII−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.02±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の結晶形IIIと、
    グループIV−1の回折角2θ(°)の値:5.25±0.2、11.94±0.2、12.23±0.2、14.42±0.2、16.65±0.2の際にピークが存在する粉末X線回折パターンを有する化学式Xの化合物の結晶形IVと、からなるグループから選択されるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体。
  4. 前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、基本的に図1で表現され、
    前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図4で表現され、
    前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図7で表現され、
    前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、基本的に図8で表現され、
    前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図9で表現され、
    前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図10で表現され、
    前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、基本的に図11で表現され、
    前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、基本的に図12で表現され、
    前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、基本的に図13で表現され、
    前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、基本的に図14で表現され、
    前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図15で表現され、
    前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図16で表現され、
    前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、基本的に図17で表現され、
    前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、基本的に図18で表現され、
    前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、基本的に図19で表現され、
    前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、基本的に図20で表現され、
    前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、基本的に図21で表現される、ことを特徴とする請求項3に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体。
  5. 前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、基本的に図22で表現され、
    前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、基本的に図25で表現され、
    前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、基本的に図26で表現され、
    前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、基本的に図27で表現される、ことを特徴とする請求項3に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体。
  6. 化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体を調製する方法であって、
    (1)溶媒において、化合物2aを化合物3aと反応させて化学式Xの化合物を形成するステップと、
    Figure 2021521282

    (2)限定ないで、化学式Xの化合物と酸に塩を形成する反応を行わせて薬学的に許容可能な塩を形成するステップと、
    (3)限定ないで、ステップ(1)又はステップ(2)で形成された化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩に結晶化処理を行って結晶多形体を得るステップと、を含む、ことを特徴とする方法。
  7. 医薬組成物であって、(a)請求項1に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体と、(b)薬学的に許容可能なキャリアとを含む、ことを特徴とする医薬組成物。
  8. 請求項1に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体、又は請求項7に記載の医薬組成物が、疾患又は症状を治療するための薬物の調製における使用であって、前記疾患又は症状は、がん、異常な細胞増殖性疾患、感染症、炎症性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、放射線による造血毒性疾患、又はその組み合わせから選択されるものである、使用。
  9. 前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、 脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん、頭頸部腫瘍、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、真性赤血球増加症、白血病、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢がん、胆管がん、絨毛癌、又は小児腫瘍から選択されるものである、ことを特徴とする請求項8に記載の使用。
  10. CDK4及び/又はCDK6の活性を阻害する方法であって、それを必要とする被験者に対して、治療的有効量の請求項1に記載の化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩及びその結晶多形体、又は請求項7に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
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