JP2021520348A - シリカ繊維を含有する、局所適用組成物 - Google Patents

シリカ繊維を含有する、局所適用組成物 Download PDF

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Abstract

本発明の実施形態は、皮膚組織の治療のためのシリカ繊維粉末またはダスト及び局所適用担体を含む、局所適用組成物を含む。前記シリカ繊維粉末または前記ダストは、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル)と、アルコール溶媒と、酸触媒とを用いて生成したゾルゲルをエレクトロスピニングすることによって形成することができる。様々な実施形態で、前記方法は、皮膚の治癒を改善する、瘢痕を防ぐもしくはそれを低減する、加齢の徴候を低減する、及び/または損傷したもしくは病気の皮膚と関連する痛み及び/または炎症を低減するための組成物の適用を含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月10日出願の米国特許仮出願第62/729,085号、及び2018年4月2日出願の米国特許仮出願第62/651,386号の利益、ならびにそれらに対する優先権を主張するものであり、そのそれぞれの開示全体は本明細書に参照により組み込まれる。
様々な実施形態にて、本発明は、添加剤としてシリカ繊維を含有する、局所適用組成物に関する。
コラーゲンは、身体の構造を維持する基質を提供するタンパク質である。それは、組織に完全性、堅さ、及び弾力性を提供する。コラーゲンの喪失により、加齢した皮膚に関連するシワ、すじ、滑らかさの減少が起きる。コラーゲンは皮膚からあまり吸収されないため、栄養補助剤が、コラーゲンレベルを高めるために使用されることはあるが、コラーゲンは、やはり、栄養補助剤として吸収されにくい。
加齢または損傷した皮膚を含む、皮膚の完全性を改善する局所用製品は非常に必要である。
様々な実施形態に従って、本発明は、シリカ繊維粉末またはダスト(例えば、繊維片の集合体)、及び局所適用担体を含む、局所適用組成物を提供する。本発明の実施形態は、対象の加齢または損傷した皮膚を治療する方法を更に提供する。様々な実施形態で、前記方法は、皮膚の治癒を改善する、瘢痕を防ぐもしくはそれを低減する、加齢の徴候を低減する、及び/または損傷したもしくは病気の皮膚と関連する痛み及び/または炎症を低減するための組成物の適用を含む。
様々な実施形態にて、局所適用組成物は、皮膚に適用されると、シリカ繊維ダストが皮膚の肉眼的または顕微鏡レベルの損傷に沈着するのを可能にする。繊維ダストまたは薄片は、実質的に生分解性ではなく、細胞浸潤及び/またはコラーゲン沈着を促進し得る、コラーゲン模倣物として機能することができ、いくつかの実施形態で、それは、疼痛及び炎症メディエーターの局所産生を減少させる。局所適用担体は、ローション、軟膏、ペースト、クリーム、フォーム、バーム、石鹸、シャンプー、またはゲルの形態でもよく、他の活性剤を含んでもよい。
様々な実施形態によれば、繊維組成物は、ゾル−ゲルをシリカ繊維組成物の中にエレクトロスピニングし、続いて繊維を微粉末またはダストに加工し、粉末またはダストを局所適用担体に組み込むことによって調製される。いくつかの実施形態で、シリカ繊維組成物は、ゼラチン状材料から軽量繊維マットにエレクトロスピニングされる。例えば、組成物は、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、アルコール溶媒と、酸触媒とを用いて調製され得る、ゾル−ゲルをエレクトロスピニングすることによって調製することができる。様々な実施形態で、ゾル−ゲルは、制御された環境条件下でのゾルの転移によって生成され、及び/または転移工程の間のゾルもしくはゾル−ゲルの特性は、ゾル−ゲルのエレクトロスピニングが正常に実行され得る、様々な処理の時機を識別するために監視される。当技術分野で周知のとおり、「ゾル」は、「ゲル」、すなわち液相と固相の両方を含有する二相系の形成に向かって徐々に進展する、コロイド溶液である。本明細書では、「ゾル−ゲル」という用語は、繊維または繊維マットの中にエレクトロスピニングすることができる、ゾル−ゲル工程から生成されたゲルを指すために使用される。
シリカ繊維をエレクトスピニングする既知の処理では、多くの用途向けの十分な柔軟性と、それに適したもしくはそれに理想的な質感と、を有する、繊維組成物は産生されない。制御された環境条件下でゾル−ゲルをゆっくりと転移させることにより、及び/または転移工程の間にゾル−ゲルを監視することにより、ゾル−ゲルをうまくエレクトロスピニングするための比較的短い時機を、特定しかつ期間中にそれを増加させることができる。本発明の実施形態によれば、組成物は非剛性であり、綿と同様の柔らかい質感を有する。いくつかの実施形態で、ゾル−ゲルは、制御された環境条件下で、少なくとも2日、または少なくとも3日(例えば、2〜7日)の転移工程の後にエレクトロスピニングされる。ゾル−ゲルの重量及び/またはエチレン蒸気の放出を、ゾル−ゲルがエレクトロスピニングするのに理想的な時間にまたはその付近にあるときの指標として使用することができる。
様々な実施形態にて、ゾルを転移させる(または「変化させる」)ための制御された環境は、湿度、温度及び所望により大気圧に関して制御された条件を含むことができる。例えば、湿度は約30%〜約90%または約40%〜約80%の範囲内に制御されることができ、温度は約50F〜約90Fの範囲内に制御されることができる。転移の間の環境条件を制御することによって、ゲルは、スピニングが最適な時間の間にエレクトロスピニングされることができ、それは、転移工程が直接の加熱で加速される場合、数分だけの非常に狭い時機に発生し得る。約50%〜70%または80%の範囲の一定の湿度、及び約60〜80Fの温度でゾルを転移させるとき、ゾルは、数日で転移(ゼラチン化)し、首尾よくエレクトロスピニングするための時機は、少なくとも数時間まで、いくつかの実施形態では数日まで拡大し得る。そのため、ゾルは、1つまたは複数の環境モニター(例えば、温度読取り装置及び/または湿度読取り装置)を含むことができる、容器内で転移させることができる。更に、転移工程の間にゾルによって生成もしくは放出されたガス、及び/またはゾルの相対重量を監視して、エレクトロスピニングに好適または最適な時間を決定することができる。
ゾルが十分に転移してゾル−ゲルになると、それをエレクトロスピニングして、絡み合ったシリカ繊維のマットを形成する。エレクトロスピニングすると、シリカ繊維は、可変直径(例えば、約50nm〜5μmの範囲)を有することができる。いくつかの実施形態にて、繊維は、主に約100nm〜約2μmの範囲、または主に約200〜約1000nmの範囲である。シリカ繊維マットが首尾よく形成された後、それは、様々な実施形態で、様々な異なる局所適用組成物のいずれかの添加剤として利用される、小さな繊維片に分割される。例えば、エレクトロスピニングしたマットは、「断片化」、すなわち、破砕、切断、摩砕、粉砕、または別の方法で、繊維状構造を維持する小さな断片に分割することができる。本明細書で使用する場合、「繊維片」(または「繊維マット片」、または単に「断片」)という用語は、マットの少なくとも一部の繊維の幅よりも平均寸法が大きい(例えば、5倍、10倍または100倍)繊維マットの小さな微片、部分または薄片を指す。様々な実施形態にて、繊維片の平均サイズは、およそ20μm〜およそ200μmの範囲である。したがって、繊維片は、エレクトロスピニングしたマット自体の顕微鏡レベルのスケールバージョン(例えば、絡み合ったシリカ繊維の集合体)に類似し得て、よって一般的には多孔質であり、低密度である。したがって、繊維片は、他の種類のマイクロスケール粒子(例えば、コロイド状シリカで使用される実質的に球状の粒子)とは対照的であり、それは、繊維の小さな集合体というよりも、それぞれが単体で、個別の単位または粒状体である。繊維片の様々な部分(例えば、端)は、エレクトロスピニングされたマットから断片を形成するために利用した破砕工程から生じる、鋭利な及び/または裂けた端を有することができる。本明細書で使用される場合、「繊維ダスト」という用語は、エレクトロスピニングした繊維マット及び/繊維の断片化を介して生成された粒子の集合体を含み、そのような断片化から生じる繊維片及び/または他の粉末粒子を含むことができる。
本発明の実施形態は、2018年3月23日出願の米国特許出願第15/934,599号(米国特許第10,111,783号として発行)及び2018年9月14日出願の米国特許出願第16/131,531号に詳述されている、このような繊維または断片を組み込んだシリカ繊維、その断片及び/または組成物、及び/またはこのような繊維または断片を作製する方法を利用でき、そのそれぞれの開示全体は本明細書に参照により組み込まれる。
繊維ダストまたは繊維片は、局所適用担体と共に組み込まれる。局所適用組成物は、スキンケア組成物または化粧品組成物であり得る。いくつかの実施形態で、繊維ダストまたは繊維片は、担体系(例えば、水、または有機もしくは無機材料を含有する任意の水溶液)に分配される。組成物は、その質感、外観、香りの性能または安定性を改良または増強するために、1つまたは複数の成分を含み得る。組成物への例示の添加剤には、油性成分、脂肪成分、軟膏基剤、親水性溶媒、親油性溶媒、皮膚軟化剤、水、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、湿潤剤、キレート剤、酸化防止剤、安定剤、乳化剤、懸濁剤、ゲル形成剤、香水及び香料、皮膚保護剤、ならびに消毒剤が含まれる。
いくつかの実施形態で、組成物は、1つまたは複数の抗炎症剤(例えば、ステロイド性抗炎症剤または非ステロイド性抗炎症剤(NSAID))を更に含む。いくつかの実施形態で、組成物は、1つまたは複数の抗菌剤を更に含む。いくつかの実施形態で、組成物は、1つまたは複数の疼痛軽減剤を更に含む。
様々な実施形態で、本発明は、局所適用組成物を皮膚組織に適用することを含む、対象の皮膚組織を治療する方法を提供する。組成物は、日常的または定期的に使用することができる。いくつかの実施形態で、組成物は、少なくともほぼ毎日適用される。様々な実施形態にて、方法は、皮膚組織の治癒を改善する、及び/または組織の瘢痕、皮膚のたるみ、シミ、痛み及び/または刺激を防ぐ、もしくはそれを低減する。
組成物の適用は、損傷した皮膚の改善または加速した治癒を提供することができる。局所適用組成物が、ひび割れ、小さな擦り傷、シミなどがある皮膚に適用されるとき、スキャフォールドは、細胞が成長するために小さな「創傷」内に残る。これは、治癒工程の速度を高め、瘢痕を低減するのに役立つ。いくつかの実施形態で、組成物は、ひび割れた皮膚に適用されて、それは、環境(例えば、日光、風及び低温)に対する皮膚の耐性を改善することができる。
いくつかの実施形態で、組成物は、皮膚病変、表在性創傷もしくは感染症、ざ瘡、熱傷、潰瘍、切り傷、擦り傷、発疹、水疱、アレルギー反応、じんま疹、または昆虫もしくはクモの咬み傷もしくは刺し傷に適用される。代表的な症状には、加齢皮膚、乾燥肌、湿疹、そう痒症、日焼け、ツタウルシまたは有毒オークへの反応、手術後の創傷、植皮、蚊の刺し傷、及び皮膚の完全性に影響を及ぼす遺伝性疾患(例えば、表皮水疱症と魚鱗癬が含まれるが、これらに限定されない)が含まれる。いくつかの実施形態で、組成物は、病気の皮膚に適用されて、それは、増殖性疾患(例えば、癌腫または前癌腫(例えば、黒色腫病変または乾癬))の徴候であり得て、またはいくつかの実施形態で、自己免疫性もしくは炎症性疾患(例えば、酒さ、ざ瘡、ループスの皮膚症状、または疱疹状皮膚炎)であり得る。いくつかの実施形態で、組成物は、皮膚の微生物感染症に適用される。いくつかの実施形態では、組成物は、帯状疱疹を発症した皮膚に適用され、例えば、関連する痛みからの緩和を提供する。本発明の鎮痛特性から利益を得ることができる他の症状には、神経障害、関節痛、及び痛風が含まれる。
一態様にて、本発明の実施形態は、シリカ繊維粉末またはダスト、及び局所適用担体を含む、それから本質的になる、またはそれからなる局所適用組成物を特徴とする。
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つまたは複数を含んでよい。局所適用担体は、ローション、軟膏、バーム、ペースト、クリーム、フォーム、石鹸、シャンプー、バスソルト及び/またはゲルでもよい。組成物は、1つまたは複数の医薬剤または抗菌剤を更に含むことができる。組成物は、抗生物質及び/または消毒剤を含むことができる。組成物は、抗炎症剤、免疫抑制剤、及び/または疼痛軽減剤を含むことができる。組成物は、抗線維化剤及び/または抗瘢痕剤を更に含むことができる。
組成物は、ゾル−ゲルをシリカ繊維組成物の中にエレクトロスピニングし、シリカ繊維組成物を粉末またはダストに加工し、粉末またはダストを局所適用担体と共に組み込むことにより調製され得る。ゾル−ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル−ゲルをエレクトスピニングする前に、ゾル−ゲルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それから本質的になる、またはそれからなる、初期のゾルから調製され得る。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、1重量%〜10重量%の水と、酸触媒とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、75重量%〜85重量%のTEOSと、12重量%〜20重量%のエタノールと、約2重量%〜5重量%の水とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。初期のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含むことができる。初期のゾルは、約0.02重量%〜0.08重量%の酸触媒を含むことができる。初期のゾルは、初期のゾル、ゾル−ゲル及びシリカ繊維の1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含むことができる。
ゾル−ゲルを作製することは、初期のゾルを、少なくとも2日間、約40%〜約80%の範囲内に制御した湿度及び50F〜90Fの範囲内に制御した温度の条件下で転移させることを含み得る。初期のゾルは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間で転移させることができる。初期のゾルは、2日〜10日間、いくつかの実施形態では2日〜7日間で転移させることができる。ゾル−ゲルは、その重量が転移(変化)前の開始重量の20%〜40%であるときに、エレクトロスピニングすることができる。エチレン蒸気の産生が、転移前の初期のゾルまたはゾル−ゲルの、転移(変化)中のエチレン蒸気のピーク産生に対し10%〜20%のとき、ゾル−ゲルはエレクトロスピニングすることができる。ゾル−ゲルからのエチレン蒸気の産生が、転移(変化)前の初期のゾルまたはゾル−ゲルに対して10%〜40%のとき、ゾル−ゲルはエレクトロスピニングすることができる。粉末またはダストは、約20μm〜約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を持つ粒子及び/または繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。繊維は、約50nm〜約5μmの可変直径を有することができる。繊維は、約200nm〜約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末またはダストは、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
別の態様にて、本発明の実施形態は、対象の皮膚組織を治療する方法を特徴とする。前記方法は、局所適用組成物を前記皮膚組織に適用することを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。局所適用組成物は、は、シリカ繊維粉末もしくはダスト、及び局所適用担体を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。局所適用組成物は、本明細書に記載の任意の局所適用組成物を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つまたは複数を含んでよい。方法は、皮膚組織の治癒を改善する、及び/または組織の瘢痕化、痛み及び/または刺激を防ぐことができる。対象は哺乳動物であり得る。対象は、獣医科患者(例えば、イヌ、ネコまたはウマ)でもよい。対象は、ヒト患者でもよい。組成物は、皮膚病変、瘢痕、表在性創傷もしくは感染症、熱傷、切り傷、擦り傷、発疹、水疱、虫刺され、ツタウルシもしくは有毒オーク、及び/またはじんま疹に適用され得る。対象は、皮膚の遺伝性疾患(例えば、表皮水疱症または魚鱗癬)を有し得る。対象は、第1度、第2度もしくは第3度熱傷、またはそれらの組み合わせを有し得る。組成物は、日焼けに適用できる。組成物は、黒色腫病変に適用できる。組成物は、加齢皮膚、シミ、乾燥皮膚、ひび割れた皮膚、及び/または瘢痕組織に適用され得る。組成物は、湿疹及び/またはアトピー性皮膚炎を発症した皮膚に適用できる。組成物は、乾癬を発症した皮膚に適用できる。組成物は、ざ瘡及び/または酒さを発症した皮膚に適用できる。組成物は、手術後の創傷及び/または縫合(例えば、少なくとも部分的に創傷を閉じるために利用される縫合)に適用され得る。組成物は、そう痒症を発症した皮膚に適用できる。組成物は、帯状疱疹及び/またはループスを発症した皮膚に適用できる。対象は、神経障害、関節痛、及び/または痛風を発症していてもよい。組成物は、疱疹状皮膚炎及び/または皮膚筋炎を発症した皮膚に適用できる。組成物は、微生物感染症の徴候を示す皮膚、及び/または1つまたは複数の微生物(例えば、ウイルス、細菌または真菌)に感染した皮膚に適用できる。微生物感染症は、HPV、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、真菌感染、及び/またはブドウ球菌感染症であり得る。組成物は、シリカ繊維粉末またはダストを含む浴として適用することができる(例えば、局所適用担体は、水及び/または別の浴液を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる)。
これら及び他の目的は、本明細書で開示される本発明の利点及び特徴と共に、以下の説明、添付図面、及び特許請求の範囲を参照することにより、より明らかになるであろう。更に、本明細書で説明される様々な実施形態の特徴は、相互に排他的ではなく、様々な組み合わせ及び変形で存在し得ることを理解されたい。本明細書で使用する場合、「およそ」「約」及び「実質的に」という用語は、±10%を意味する。「から本質的になる」という用語は、本明細書で別段の定義がない限り、機能に寄与する他の材料を除外することを意味する。それでもなお、このような他の材料は、集合的にまたは個別に微量で存在してもよい。
図面で、同じ参照符号は異なる図を通じて、一般に同じ部分を指す。また、図面は必ずしも尺度どおりではなく、代わりに一般に本発明の原理を説明する際に強調される。以下の説明で、以下の図面を参照して本発明の種々の実施形態について記載する。
A〜Dは、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。A〜Dの画像は、それぞれ50、100、200及び500マイクロメートルスケールである。示されるように、繊維は、柔軟で滑らかで密であり、連続している(破断していない)。 A〜Dは、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。A〜Dの画像は、それぞれ50、100、200及び500マイクロメートルスケールである。示されるように、繊維は、柔軟で滑らかで密であり、連続している(破断していない)。 最適でない時間にスピニングした繊維のSEM画像を示す(20マイクロメートルスケールが示されている)。繊維は剛性であり、破断が明らかに確認できる。 本発明の実施形態に従って、約1/4インチの厚さでスピニングした繊維マットを示している。マットは、柔らかく柔軟な質感を有する。 ゾル−ゲルを本発明の特定の実施形態に従って転移させたときにエレクトロスピニングしたシリカ繊維マット(A)と、ゾル−ゲルを最適に転移させる前に早期にスピニングした繊維マット(B)とを比較している。 A及びBは、本発明の実施形態による繊維ダストのSEM画像を示し、100μmのスケールが示されている。 A及びBは、本発明の実施形態によるシリカ繊維局所適用組成物による治療前の帯状疱疹の発疹(A)、及び本発明の実施形態に従って約1.5日間頻繁に適用した後の発疹(B)を示す。 [図7A]本発明の実施形態に従って、シリカ繊維局所適用組成物による治療前の熱傷を示す。[図7B]本発明の実施形態に従って、シリカ繊維適用局所組成物を約4日間頻繁に適用した後の図7Aの熱傷を示す。
本発明の実施形態は、シリカ繊維粉末またはダスト、及び局所適用担体を含む、局所適用組成物を提供する。他の態様で、本発明は、対象の加齢または損傷した皮膚を治療する方法を提供する。様々な実施形態で、前記方法は、皮膚の治癒を改善する、瘢痕を防ぐもしくはそれを低減する、加齢の徴候を低減する、または損傷した皮膚と関連する痛みもしくは炎症を低減するための組成物の適用を含む。いくつかの実施形態で、組成物は皮膚の様子及び外観を改善する。
様々な実施形態にて、局所適用組成物は、皮膚に適用されると、シリカ繊維ダストが皮膚の肉眼的または顕微鏡レベルの損傷に沈着するのを可能にする。繊維ダストまたは薄片は、実質的に生分解性ではなく、細胞浸潤及び/またはコラーゲン沈着を促進し得る、コラーゲン模倣物として機能し、いくつかの実施形態で、それは、疼痛及び/または炎症メディエーターの局所産生を減少させる。
種々の実施形態で、繊維ダストは局所適用担体と共に組み込まれており、それは、ローション、軟膏、バーム、ペースト、クリーム、フォーム、石鹸、シャンプー、またはゲルの形態でもよく、他の活性剤を含んでもよい。
繊維組成物は、ゾル−ゲルをシリカ繊維組成物の中にエレクトロスピニングし、続いて繊維を微粉末またはダストに加工し、粉末またはダストを局所適用担体と共に組み込むことによって調製される。
いくつかの実施形態で、シリカ繊維組成物は、ゼラチン状材料から軽量繊維マットにエレクトロスピニングされる。例えば、組成物は、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、アルコール溶媒と、酸触媒とを用いて調製され得る、ゾル−ゲルをエレクトロスピニングすることによって調製することができる。
シリカ繊維をエレクトスピニングする既知の処理では、局所適用組成物向けの十分な柔軟性と、それに適したもしくはそれに理想的な質感と、を備える、繊維組成物は産生されない。むしろ、これらの構造は比較的もろく、剛性があり、目が詰まっているが、繊維マットは薄くて簡単に破損する。一般に、これらの材料は、コラーゲンの沈着を模倣する物理的特性を欠いている。様々な実施形態にて、組織修復用の優れた材料を得るには、ゾル−ゲルを、適切に転移させたときにエレクトロスピニングして、所望の物理的特性を有する組成物を得ることが重要である。制御された環境条件下でゾル−ゲルをゆっくりと転移させることにより、及び/または転移工程の間にゾル−ゲルを監視することにより、ゾル−ゲルをうまくエレクトロスピニングするための比較的短い時機を、特定しかつ期間中にそれを増加させることができる。本発明の実施形態によれば、組成物は非剛性であり、綿と同様の柔らかい質感を有する。
本発明の実施形態によれば、シリカ繊維組成物は、創傷組織に適用されたとき、組織の治癒、再生、及び/または完全性を支援する非生分解性スキャフォールドとして機能する。組成物は、損傷した組織部位でコラーゲンバイオミメティックとして機能し、真皮細胞の再生及び成長、及び/またはコラーゲンの自然沈着を促す環境を提供する。理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載の組成物及び方法は、損傷した組織部位での痛み及び炎症を制限する。更に、制御されていない組織分解工程は、新たに沈着したコラーゲンを破壊する場合がある。本発明の組成物は、組織の傷害部位で放出されるプロテアーゼに破壊されずに、真皮細胞の集団及び成長に最適な環境をもたらす、非生分解性スキャフォールドを提供する。繊維は、再生組織と一体化する部分になる。
繊維は、可変またはより均一化された直径(例えば、約50nm〜5μmの範囲)を有することができる。いくつかの実施形態にて、繊維は、主に約100nm〜約2μmの範囲、または主に約200〜約1000nmの範囲である。繊維のサイズ(複数可)は、例えば、より均一な構造を有するように意図されたものを含む、脆性スキャフォールドと比較すると、より良好な天然コラーゲン模倣物であり得る。
いくつかの実施形態にて、シリカ繊維組成物を調製するためのゾル−ゲルは、アルコール溶媒と、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、を含む、第1の混合物を調製することと、アルコール溶媒と、水と、酸触媒と、を含む、第2の混合物を調製することと、第2の混合物を十分に滴定して第1の混合物中に加えることと、組み合わせた混合物を処理(転移)してエレクトロスピニング用のゲルを形成することと、を含む、方法によって調製される。いくつかの実施形態にて、ケイ素アルコキシド試薬はTEOSである。代替的なケイ素アルコキシド試薬としては、式Si(OR)(式中、Rは1〜6、好ましくは1、2または3である)を有する試薬が挙げられる。
いくつかの実施形態にて、ゾルは、約70重量%〜約90重量%のケイ素アルコキシド(例えば、TEOS)と、約5重量%〜約25重量%のアルコール溶媒(例えば、無水エタノール)と、酸触媒(例えば、HClを使用する場合は約0.1重量%未満)と、水と、を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。本明細書に記載の任意のゾルまたはゾル−ゲルは、残余分の水を含み得る(すなわち、水は、別段に特定されていない任意の量のゾルまたはゾル−ゲルを構成し得る)。本明細書に記載の任意のゾルまたはゾル−ゲルは、ゾル、ゾル−ゲル及び/またはシリカ繊維の1つまたは複数の特性を変化させることができる、または変化させる、1つまたは複数の試薬を所望により含むことができる。このような試薬は、例えば、ポリマー及びポリマー溶液、不活性試薬、アルコール、有機物及び/または水性溶媒、有機塩、無機塩、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、炭素(例、グラフェン、グラファイト、フラーレンなど)などを含み得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態にて、ゾルは、70重量%〜約90重量%のオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)と、8重量%〜25重量%のエタノールと、1重量%〜10重量%の水と、酸触媒と、を含む。いくつかの実施形態にて、75重量%〜85重量%のTEOSと、12重量%〜20重量%のエタノールと、約2重量%〜5重量%の水と、を含む。代表的なゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む。いくつかの実施形態にて、酸触媒はHClである。例えば、ゾルは、約0.1重量%未満のHClを含むことができる。例えば、ゾルは0.02重量%〜0.08重量%のHClを含むことができる。様々な実施形態にて、ゾルは、繊維組成物が実質的に純粋なSiOとなるように、有機ポリマーまたは他の実質的な試薬を含有しない。様々な実施形態にて、ゾルは、無機塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、及び/または塩化バリウム)を含まず、また、様々な実施形態にて、無機塩は、ゾルの他の構成要素ともゾル自体の中でも混合されない。様々な実施形態にて、繊維組成物は、金属も金属酸化物(例えば、TiOまたはZrO)も含まない。様々な実施形態にて、繊維組成物は、SiOから本質的になる。すなわち、繊維組成物は、SiOと、意図されない不純物と、いくつかの実施形態では、ゾルからSiOへの不完全な変換から生じる種及び/または複合体(例えば、水及び/または化学基(例えば、エトキシ基、シラノール基、ヒドロキシル基など))とのみを含む。
いくつかの実施形態で、アルコール溶媒は、無水変性エタノールであり、またはいくつかの実施形態で、メタノール、プロパノール、ブタノール、もしくは他の任意の好適なアルコール溶媒である。第1の混合物は、例えば、電磁撹拌器、振動プラットフォームもしくはテーブル、または他の撹拌手段を用いて、撹拌することができる。第2の混合物は、アルコール溶媒と、水と、酸触媒とを含む。アルコール溶媒は、無水変性エタノールであり得る、またはメタノール、プロパノール、ブタノール、もしくは他の任意の好適に提供されるアルコール溶媒であり得る。水は、蒸留水または脱イオン水であり得る。反応を補助するために、十分な酸触媒を混合物に添加する。この酸は塩酸でもよく、または硫酸もしくは他の好適な酸触媒でもよい。第2の混合物は、例えば、電磁撹拌器、振動プラットフォームもしくはテーブル、または他の撹拌手段で、撹拌することができる。いくつかの実施形態にて、第1の混合物(または、ゾル)及び第2の混合物(または、ゾル)は、直接の加熱(すなわち、外部手段(例えば、ホットプレートまたは他の熱源)を介して適用される熱)を使用せずに作製される。
様々な実施形態によれば、第1の混合物及び第2の混合物は、好ましくは撹拌しながら、第2の混合物を滴下または滴定して第1の混合物の中に加えることによって混ぜ合わされる。次いで、混ぜ合わせた混合物は、制御された環境で、アルコール溶媒のかなりの部分が蒸発するまでゾルを転移させることによって更に処理して、エレクトロスピニングに好適なゾル−ゲルを作製する。例えば、制御された環境は、少なくとも1つの脱気孔と、所望により混合物からガスを引き出すファンとを備えた容器を含み、湿度、温度、及び所望により気圧に関する制御された条件を含み得る。例えば、湿度は、約30%〜約90%(例えば、約40%〜約80%)、またはいくつかの実施形態で、約50%〜約80%、または約50%〜約70%(例えば、約55%、または約60%、または約65%)の範囲内に(例えば、従来の加湿器及び/または除湿器の使用を介して)制御されることができる。いくらかの湿度は、溶媒の蒸発を遅らせ、それによって首尾よくエレクトロスピニングするための時機を長くするのに役立つことができる。いくつかの実施形態にて、温度は、約50F〜約90Fの範囲(例えば、約60F〜約80F、または約65F〜約75F)である。様々な実施形態にて、転移が加速されないように、ゾルは、150F超または100F超の熱に曝露されない。いくつかの実施形態で、気圧は、所望により制御される(例えば、低圧真空源(例えば、ポンプまたはファン)を使用して)。転移中の環境条件を制御することにより、ゲルをエレクトロスピニングすることができる期間が延長される。この期間は、直接の加熱などによって転移工程が過度に加速した場合は、わずか数分という狭い時機内であり得る。約55%の一定の湿度、及び約72Fの温度でゾルを転移させるとき、ゾルは、数日で転移(ゼラチン化)し、首尾よくエレクトロスピニングするための時機は、少なくとも数時間まで、いくつかの実施形態では数日まで拡大し得る。様々な実施形態にて、転移工程には少なくとも2日を要し、またはいくつかの実施形態では少なくとも3日を要する。ただし、様々な実施形態で、転移に10日超を要することはなく、または7日超を要することはない。いくつかの実施形態で、転移工程には、2〜10日、または2〜7日、または2〜5日、または2〜4日(例えば、約2日、約3日、または約4日)を要する。様々な実施形態にて、ゾル−ゲルは、より固化した非流動性の塊に変化する前に、スピニング可能である。
ゾル−ゲルを転移させるための容器空間は、容器の中からガスを排出するために、少なくとも1つの表面上に排気孔を含むことができ、所望により排気孔は、転移工程の間に生成されたガスを排出するためのファンを含むことができる。容器空間は、好ましい温度を維持するために、所望により、容器空間内で名目量の熱を提供するための加熱源(例えば、1つ以上の加熱要素(例えば、抵抗加熱要素))を含むことができる。いくつかの実施形態で、湿度源(例えば、水または他の水性、水系液体の開いた容器)は容器環境の中に用意されて、湿度を所望の範囲または値に合わせる。容器は更に、1つ以上の環境モニター(例えば、温度読取り装置(例えば、温度計、熱電対、または他の温度センサー)及び/または湿度読取り装置(例えば、湿度計または他の湿度センサー))を含むことができる。
いくつかの実施形態にて、ゾル−ゲルは、制御された環境条件で、少なくとも2日、または少なくとも36時間、または少なくとも3日、または少なくとも4日、または少なくとも5日(ただし、様々な実施形態で、制御された環境条件下で10日以下、または7日以下)の転移工程の後にエレクトロスピニングされる。転移工程を遅くすることにより、繊維をスピニングするための理想的な時間を特定することができる。ゾル−ゲルの重量を、ゾル−ゲルがエレクトロスピニングするのに理想的な時間にまたはその付近にあるときの指標として使用することができる。理論に束縛されるものではないが、ゾル−ゲルの粘度は、エレクトロスピニングに理想的な時間を特定するための決定因子としては不十分と考えられている。例えば、様々な実施形態にて、ゾル−ゲルは、(転移中のアルコール溶媒の喪失に基づいて)ゾルの元の重量の約10%〜約60%である。いくつかの実施形態にて、ゾル−ゲルは、ゾルの元の重量の15〜50%、またはゾルの元の重量の約20〜約40%の範囲である。
いくつかの実施形態にて、ゾル−ゲルは、少なくとも2日間、または少なくとも36時間、または少なくとも3日間、または少なくとも4日間、または少なくとも5日間で転移され、組成物によって生成されたエチレン蒸気が、出発ゾルによって生成された蒸気の約10%と約40%の間(例えば、約10%〜約25%の範囲、または約10%〜約20%の範囲)であるときに、エレクトロスピニングされる。エチレンは、かすかに甘いジャコウの匂いを有する、無色の可燃性気体である(溶媒蒸発が減速する際、明らかにわかる)。エチレンは、エタノールと酸の反応によって生成される。エチレンは、所望により、従来のエチレンモニターを用いて蒸気中を監視され得る。他の実施形態にて、ゾル転移工程中のゾルによって生成された気体は、エレクトロスピニングに好適または最適な時間を決定するために監視される。気体のプロファイルは、ガスクロマトグラフィーを用いて監視できる。
様々な実施形態で、ゾル−ゲルは、エレクトロスピニングを介してスピニング可能のままである限り、より短い期間で転移され得る。得られるシリカ繊維マットまたは繊維の集合体は、場合によっては、より短い期間で転移した後、もろくなる可能性があるが、そのようなもろさは、繊維の断片化及び様々な異なる局所適用組成物の中への分散を妨げない場合がある。
ゾル−ゲル混合物を処理するには、混合物の上部表面に二酸化ケイ素結晶性物質が発生することにより、様々な間隔でまたは連続的に混合物を撹拌する、また他の撹拌を行う必要があり得る。この上部表面での結晶性物質の発生は処理時間を遅くし、この結晶性物質は、容器空間内で提供される気体真空に対する混合物の曝露を封じると考えられている。いくつかの実施形態にて、任意の固体の結晶性物質は混合物から除去される。
ゾル−ゲル工程が完了したら、ゾル−ゲルは、次に任意の既知の技法を用いてエレクトロスピニングされる。ゾルまたはゾル−ゲルは、必要に応じて保存(例えば、凍結または冷蔵)することができる(そして、このような時間は概して転移時間に該当しない)。ゾル−ゲルをエレクトロスピニングするための代表的な工程は、Choi,Sung−Seen,et al.,Silica nanofibers from electrospinning/sol−gel process,Journal of Materials Science Letters22,2003,891−893で説明されており、前記文献はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。エレクトロスピニングの代表的な工程は、更に米国特許第8,088,965号で開示されており、それはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
代表的なエレクトロスピニング技法では、ゾル−ゲルを、1つまたは複数の紡糸口金と流体連通した、1つまたは複数のシリンジポンプの中に入れる。紡糸口金は、高電圧(例えば、5kV〜50kV)源に接続しており、接地したドラムコレクターの外側にあってコレクタードラムの方向に向いている。ドラムは、スピニングの間、一般的には紡糸口金からドラムに延びるスピニング方向にほぼ垂直な回転軸に沿って、回転する。ゾル−ゲルがシリンジポンプ(または他の保持タンク)から紡糸口金に供給されると、紡糸口金とドラムとの間の高電圧によって帯電した液体ジェットが形成され、これが小さな絡み合った繊維としてドラム上に堆積する。ドラムが回転してエレクトロスピニングが継続するのに伴い、ドラムの周囲にシリカ繊維の繊維マットが形成される。様々な実施形態にて、紡糸口金及びシリンジポンプ(複数可)は、ドラムの長さに平行に移動できる、可動プラットフォーム上に配設することができる。このようにして、紡糸口金の数を増加させずに、得られる繊維マットのドラムに沿った長さを増加させることができる。また、ドラムの直径を増加させて、エレクトロスピニングされたマットの面積を増加させることもできる。マットの厚さは、スピニングに使用するゾル−ゲルの量に大きく依存し得て、よってエレクトロスピニング時間の量にも大きく依存し得る。例えば、マットは、約1/8インチ超の厚さ、または約1/4インチ超の厚さ、または約1/3インチ超の厚さ、または約1/2インチ超の厚さを有することができる。
エレクトロスピニング工程の完了後、得られたマットはドラムから剥がされる。例えば、マットは、1つまたは複数の小片に切断され、ドラムから剥がされてもよい。次に、マットは、局所適用組成物に組み込むことができる、小さな繊維片に分割することができる。種々の実施形態で、得られた繊維片は、単一の固体粒子ではなく、それぞれが絡み合ったシリカ繊維の集合である。いくつかの実施形態で、エレクトロスピニングしたマットは、破砕、切断、摩砕、粉砕、または別の方法で、繊維状構造を維持する小さな断片に分割することができる。いくつかの実施形態にて、マット(または、その1つ以上の部分)を1つ以上のスクリーンまたはふるいを通してこすり出し、スクリーンのメッシュサイズは、少なくとも部分的には、エレクトロスピニングしたマットから生成されて得られた繊維片または粉末またはダストのサイズを決定する。例えば、所望のサイズを有する繊維片の粉末またはダストまたは集合を生成するために、マットまたはマットの一部を、メッシュサイズを低減させた一連の2つ以上のスクリーン(例えば、メッシュ番号が100、200、300、または400のスクリーン)によってこすり出すことができる。
繊維ダストまたは繊維片は、ローション、軟膏、バーム、ペースト、クリーム、フォーム、石鹸、シャンプー、コンディショナー、またはゲルの形をとることができる、局所適用担体と共に組み込まれる。局所適用組成物は、スキンケア組成物または化粧品組成物であり得る。いくつかの実施形態で、繊維ダストまたは繊維片は、担体系(例えば、水、または有機もしくは無機材料を含有する任意の水溶液)に分配される。組成物は、その質感、外観、香りの性能または安定性を改良または増強するために、1つまたは複数の成分を含み得る。組成物への例示の添加剤には、油性成分、脂肪成分、軟膏基剤、親水性溶媒、親油性溶媒、皮膚軟化剤、水、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、湿潤剤、キレート剤、酸化防止剤、安定剤、乳化剤、界面活性剤、懸濁剤、ゲル形成剤、香水及び香料、皮膚保護剤、ならびに消毒剤が含まれる。
様々な実施形態で、繊維ダストまたは繊維片は、約5mg/ml〜約500mg/ml、または約5mg/ml〜約400mg/ml、または約5mg/ml〜約250mg/mlで組成物の中に組み込まれる。いくつかの実施形態で、ダストまたは繊維片は、約10mg/ml〜約200mg/ml、または約10mg/ml〜約150mg/ml、または約25mg/ml〜約100mg/mlで組成物の中に組み込まれる。
局所適用組成物は、疎水性相の構成要素である油性または脂肪性成分を含んでもよく、アーモンド油、ヒマシ油、カカオバター、ココナッツ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ケシ油、菜種油、ゴマ油、大豆油、ひまわり油、ティーシード油、ホホバ油、鉱油、シリコーン油、脂肪油、流動パラフィン、蜜蝋、ラノリン、白色軟パラフィン、黄色軟パラフィン、ワセリン、トリグリセリド、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸、脂肪酸のソルビタンエステル、脂肪酸のソルビタンエステル及び酸化エチレン(Tweenを含む)のうちの1つ以上を含むことができる。
局所適用組成物は、水相を含むことができ、それは親水性相を構成し、それは、水、1つ以上の他の親水性溶媒、及び/または1つ以上の界面活性剤、及び/または乳化剤を含むことができる。様々な実施形態にて、水相は、溶媒(例えば、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール)、及びアルコール(例えば、エタノール及びイソプロピルアルコール)を含み得る。
組成物は、水相及び/または油相の一部であり得る、1つ以上の乳化剤(乳化性薬剤)を含み得る。「乳化剤」という用語は、共有結合している極性及び無極性領域の両方を有し、水の表面張力及び水と不混和性液体との間の界面張力を減少させることが可能な両親媒性分子を意味する。乳化剤には、石鹸、洗剤、界面活性剤などが含まれる。乳化剤は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、または両性であり得る。代表的な乳化剤には、非イオン性乳化剤(例えば、ポリオールエステル(例えば、脂肪酸のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ステアリン酸グリコール及びプロピレングリコールモノエステル)、及びグリセロールエステル(例えば、ステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、グリセリルモノラウレート、グリセリルリシノレート、グリセリルモノカプリレート))が含まれる。代表的な乳化剤は、ソルビトールの環状無水物と脂肪酸とのエステルである、ソルビタン誘導体を更に含む。これらには、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が含まれる。代表的な乳化剤には、ポリオキシエチレングリコールのモノまたはジ脂肪酸エステル(C12〜C18)の混合物である、ポリオキシエチレンエステルも含まれる。これらには、PEGのステアリン酸エステル(PEG−40、PEG−50及びPEG−55)、及びPEGのラウリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸エステルが含まれる。
組成物は、ガム(例えば、アカシア、アルギネート、カラギーナン、キトサン、コラーゲン、トラガカント及びキサンタン)、セルロース、アクリル酸、コロイド状固体(例えば、シリカ、クレイ、微結晶性セルロース)、ヒドロゲル(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン)、熱可逆性ポリマー(例えば、ポロキサマー)を含む、高分子増粘剤を含むことができる。
組成物は、局所適用に適した1つまたは複数の医薬剤または抗菌剤を更に含み得る。代表的な医薬品には、抗線維化剤及び項瘢痕剤が含まれる。
いくつかの実施形態で、組成物は、抗生物質または消毒剤を含む。本発明での使用に適した抗生物質には、セファロスポリン抗生物質、テトラサイクリン抗生物質、ベータラクタム、カルバペネム抗生物質、ポリミキシンB(ネオスポリン)、ネオマイシン、及びバシトラシンが含まれるが、これらに限定されない。消毒剤には、フェノール、メタクレゾール、メチルパラベン、及び安息香酸ナトリウムが含まれるが、これらに制限されない。
いくつかの実施形態で、組成物は、1つまたは複数の抗炎症剤(例えば、ステロイド性抗炎症剤または非ステロイド性抗炎症剤(NSAID))を更に含む。ステロイド、特に副腎皮質ステロイド及びそれらの合成類似体は、当技術分野でよく知られている。コルチコステロイドの例としては、ヒドロキシルトリアムシノロン、アルファ−メチルデキサメタゾン、ベータ−メチルベタメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、吉草酸クロベタゾール、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、二酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、フルプレドニデン(フルプレドニリデン)アセテート、フルランドレノロン、ハルシノニド、トリアムシノロンアセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、二酢酸ジフロラゾン、フルラドレノロンアセトニド、メドリゾン、アムシナフェル、アムシナフィド、ベタメタゾン、クロロプレドニゾン、クロコルテロン、クレスシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルニソリド、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、ブデソニドを含むが、これらに限定されない。組成物で使用できるNSAIDSには、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、サリチルイミド、ベンジル−2,5−ジアセトキシ安息香酸、イブプロフェン、フルインダク、ナプロキセン、ケトプロフェン、エトフェナメート、フェニルブタゾン、及びインドメタシンが含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、これらに限定されないが、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、アセトアミノフェン、またはカンナビノイドを含む、疼痛を軽減するための少なくとも1つの活性剤を含む。
種々の実施形態で、本発明は、対象の皮膚組織を治療する方法を提供する。前記方法は、本明細書に記載の局所適用組成物を皮膚組織に適用することを含む。組成物は、日常的または定期的に適用され得る。いくつかの実施形態で、組成物は、少なくともほぼ毎日、いくつかの実施形態では1日当たり約1〜約10回適用される。様々な実施形態にて、方法は、皮膚組織の治癒を改善する、及び/または組織の瘢痕、皮膚のたるみ、加齢の徴候、痛み及び/または刺激を防ぐ、もしくはそれを低減する。
組成物の適用は、損傷した皮膚の改善または加速した治癒を提供することができる。局所適用組成物が、ひび割れ、小さな擦り傷、シミなどを有する皮膚に適用されるとき、スキャフォールドは、細胞が成長するために小さな「創傷」内に残る。これは、治癒工程の速度を高め、瘢痕を低減するのに役立つ。いくつかの実施形態にて、ローションまたは他の形態の組成物は、環境(例えば、日光、風及び低温)に対する皮膚の耐性を改善するために(例えば、顔、口または唇、首、手、腕、肩、足、頭皮、指などの)ひび割れた皮膚に適用され、それにより、加齢及び環境が皮膚の外観、感触及び/または機能に及ぼす影響を低減する。いくつかの実施形態で、組成物はリップバームであり、それは、ワックス基質(例えば、カルナウバワックス、パラフィン及び/または蜜蝋)中に懸濁されたシリカダストを含むことができる。あるいは、リップバームは、例えば、本明細書に記載の基剤を含む、ワセリンまたは類似の基剤を含む、軟膏でもよい。更に他の実施形態で、組成物は、入浴中に石鹸またはシャンプーとして適用される。いくつかの実施形態で、シリカ組成物は、入浴で使用されるバスソルトである。
いくつかの実施形態で、組成物は、ハチ刺し傷、スズメバチ刺し傷、蚊の刺し傷、クモの咬み傷、ノミの咬み傷、ハエもしくはアリの咬み傷、ナンキンムシの咬み傷、または他のものを含む、昆虫またはクモの咬み傷または刺し傷に適用される。いくつかの実施形態で、組成物は、ツタウルシまたは有毒オークに接触した、またはそれに対する反応が現れている皮膚に適用される。他の実施形態で、組成物は、皮膚のアレルギー反応またはじんま疹に適用される。これらの実施形態の組成物は、かゆみまたは腫れ(例えば、コルチコステロイドまたは抗ヒスタミン)、疼痛(例えば、アセトアミノフェンまたはNSAID)、またはアレルギー反応(例えば、抗ヒスタミン)を低減する、追加の薬剤を含み得る。代表的な抗ヒスタミン剤には、ブロムフェニラミン、マレイン酸カルビノキサミン、クロルフェニラミン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジントリプロリジン、セチリジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、レボセチリジン、ロラタジン、及びオロパタジンが含まれる。
いくつかの実施形態にて、組成物は、HPV(例えば、いぼ)、単純ヘルペスウイルス(例えば、***ヘルペス)、水痘帯状疱疹ウイルス(例えば、水痘または帯状疱疹)、真菌感染(例えば、カンジダ症や癜風)、またはブドウ球菌感染症もしくは過剰定着に適用される。いくつかの実施形態で、組成物は、1つまたは複数の抗生物質(例えば、抗菌剤または抗真菌剤)、抗ウイルス剤、または消毒剤を含む。
いくつかの実施形態で、対象は哺乳動物である。対象には、特にイヌ、ネコまたはウマなどの獣医科患者が含まれる。いくつかの実施形態で、患者はヒト患者である。いくつかの実施形態で、患者は小児患者である。
いくつかの実施形態では、組成物は、皮膚病変、表在性創傷または感染症(例えば、ざ瘡)、熱傷、切り傷、擦り傷、発疹(例えば、おむつかぶれ)、水疱(破裂した水疱を含む)、またはじんま疹に適用される。いくつかの実施形態で、組成物は、ひび割れた皮膚または擦り傷のある皮膚に適用される。いくつかの実施形態で、組成物は、湿疹、アトピー性皮膚炎、またはそう痒症を含む、加齢皮膚または乾燥皮膚に適用される。いくつかの実施形態で、局所適用組成物は、組織の微小環境を正常化し、部位の痛み及び炎症を軽減することができ、及び/または真皮細胞が増殖して成長するための微小なスキャフォールドを提供し、いくつかの実施形態では、コラーゲン沈着を誘導する。いくつかの実施形態で、対象は、第1度、第2度もしくは第3度熱傷、またはそれらの組み合わせを有する。いくつかの実施形態で、組成物は日焼けに適用され、痛みまたは不快感を軽減する。いくつかの実施形態で、組成物は、植皮、縫合糸を含む皮膚、または美容整形創傷を含む、術後創傷に適用される。
重度の創傷及び熱傷の治療のために、最初に数日間、繊維マットの一部を創傷に直接適用する必要があり得る(米国特許第10,111,783号(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと)。新しい皮膚が創傷または熱傷領域上に実質的に形成されると、対象は本明細書に記載のローションの適用に移行する。ローションは一般的に毎日1回以上適用され、皮膚のバリアが正常化するまで継続的に使用され得る。
いくつかの実施形態で、組成物は、シミ(例えば、日光黒子)に適用される。組成物を日常的に(例えば、少なくとも毎日)数日間適用すると、目に見える加齢によるシミが退色または減少する可能性がある。
いくつかの実施形態にて、繊維材料が組織損傷部位からの痛みを実質的に低減するため、患者は、鎮痛剤(例えば、オピオイド)を用いた療法を控えることができる可能性がある。
いくつかの実施形態で、対象は、皮膚バリア機能に影響を与える遺伝性疾患、例えば、表皮水疱症または魚鱗癬を含むが、これらに限定されない。
表皮水疱症(EB)は、皮膚及び粘膜に水疱を生じさせる、主に遺伝性の結合組織疾患の群である。それは、表皮と真皮との間の固定が不完全であることの結果であり、摩擦及び皮膚のもろさが生じる。EBは、軽微な外傷の後に水疱の形成を伴うことが多い。
いくつかの実施形態で、対象は単純型表皮水疱症を有し、それは、こすった部位に水疱をもたらし、通常、手足に症状が見られる。いくつかの実施形態にて、対象は、ラミニン及びコラーゲンに影響を及ぼす、接合部型表皮水疱症を有する。接合部表皮水疱症も、摩擦部位、特に手足の摩擦部位に水疱を呈する。栄養障害型表皮水疱症は、皮膚及び他の器官に影響を及ぼす遺伝的変種であり、非常にもろい皮膚を伴う。栄養障害型表皮水疱症は、VII型コラーゲン(コラーゲンVII)というタンパク質をコードする遺伝子内の遺伝子欠損(または、変異)によって引き起こされる。
ヒトの皮膚は2つの層からなり、最も外側の層は表皮と呼ばれ、その下の層は真皮と呼ばれる。健康な皮膚を有する個人の場合、これらの2つの層の間にはタンパク質アンカーが存在し、これらの層が互いに独立して動く(剪断する)ことを防いでいる。生来、表皮水疱症を有するヒトの場合、2つの皮膚層は、層を一緒に保持するタンパク質アンカーが欠如しており、その結果、極端にもろい皮膚がもたらされる。(こすりまたは圧迫のような)軽微な機械的摩擦または外傷であっても、皮膚の層を分離し、水疱及び疼痛を形成する。EBを患うヒトは、疼痛を第3度熱傷と同等とみなしている。
いくつかの実施形態で、対象は魚鱗癬を有する。魚鱗癬は、乾燥して肥厚した鱗状の皮膚を特徴とする遺伝性皮膚疾患の群である。20種類以上の魚鱗癬は、症状の重症度、外観、及び根本的な遺伝的原因が様々である。症状の重症度は、通常の乾燥肌と間違われる可能性のある尋常性魚鱗癬などの最も穏やかで最も一般的な種類から、道化師様魚鱗癬などの生命を脅かす状態まで、様々であり得る。種々の実施形態で、局所適用組成物は、道化師様魚鱗癬を含む、任意の種類の魚鱗癬を有する対象に適用される。
いくつかの実施形態で、組成物は、病気の皮膚に適用されて、それは、増殖性疾患(例えば、癌腫または前癌腫、または黒色腫病変、または他の癌病変、または乾癬)の症状であり得て、またはいくつかの実施形態で、自己免疫性もしくは炎症性疾患であり得る。例えば、いくつかの実施形態で、組成物は、酒さまたはざ瘡の治療に適用される。自己免疫症状には、ループス及び疱疹状皮膚炎の皮膚症状、または皮膚筋炎が含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、帯状疱疹を発症した皮膚に適用され、例えば、関連する痛みからの緩和、及び関連する発疹の軽減を提供する。これらに限定されないが、帯状疱疹、乾癬、または湿疹を患う対象を含む、いくつかの実施形態で、組成物は、皮膚の患部に局所的に適用される、または入浴中に適用することができる(シリカダストを含む、石鹸、シャンプー、またはバスソルト組成物を使用して)。
いくつかの実施形態にて、組成物から恩恵を受ける他の症状には、神経障害、関節痛、及び痛風が含まれる。いくつかの実施形態で、組成物は、痛みの領域の皮膚に適用される(例えば、一般に、痛みを伴う関節の周囲の無傷の皮膚に)。
いくつかの実施形態で、組成物は、少なくともほぼ毎日、少なくとも約1週間、または少なくとも約2週間、患部に適用される。いくつかの実施形態で、組成物は、1日1回と10回の間、またはいくつかの実施形態で1日1回から約4回、または1日1回から3回適用される。いくつかの実施形態で、レジメンは、少なくとも1週間、または少なくとも2週間、または少なくとも1か月、または少なくとも2か月、または少なくとも4か月、または少なくとも6か月以上継続される。いくつかの実施形態で、レジメンは6か月以上継続される。皮膚の遺伝性疾患を有する対象の場合、レジメンは継続的であり得る。
ここで本発明の実施形態を、以下の実施例を参照して説明する。
実施例1:シリカ繊維マットの調製
シリカ繊維は、エレクトロスピニング工程を使用して調製されて、そこで、ゾル−ゲルはコレクタードラムにスピニングされて、繊維の不織布マットが形成された。ゾル−ゲルは、2つの部分で作製した。最初に、TEOSをエタノールと混合し、次いでHCl、水、及びエタノールを含む第2の混合物を滴定して、前記混合物に加える。次に、ゾル−ゲルを、制御された条件下で数日間転移させ、それからスピニングする。
一例で、384gのTEOS98%、及び41.8gの無水変性エタノールを秤量して、一緒に注ぎ入れることにより、第1のゾルを作製した。第1のゾルをビーカー内に静置し、電磁撹拌器を使用して均一な溶液を作製した。第2のゾルは、41.8gの無水変性エタノール、16.4gの蒸留水、及び0.34gの塩酸を秤量し、次に一緒に注ぎ入れて、電磁撹拌器で8秒間、均一な第2のゾルが形成されるまで混合することによって作製した。
次に、滴定装置の中に第2のゾルを注ぎ入れて、滴定装置を第1のゾルを含有するビーカーの上方に置いた。それから、滴定装置で毎秒5滴、第1のゾルと第2のゾルを混合した、第3のゾルが形成されるまで滴下した。滴下工程の間、第2のゾルを第1のゾルに滴下しながら、第1のゾルを電磁撹拌器で連続的に混合した。
次いで、混ぜ合わせた第3のゾルを箱型容器の中に入れた。中程度の速度のファンによって低圧真空を提供して、煙霧を除去した。容器内の気温を72F、湿度を60%とした。第3のゾルを静置し、約3日間処理した。混合物を毎日撹拌して、結晶構造の蓄積を低減させた。第3のゾルは、アルコール溶媒の蒸発によってゾル−ゲルへの転移を開始した。ゾル−ゲルを監視して、蒸気中のC(エチレン)のおよその量を決定することができ、その量は、転移前の元のゾルに対して約10〜20%の範囲であり得る。適切にゲル化したら、ゾル−ゲルをエレクトロスピニング機器内に入れるか、または凍結してエレクトロスピニング用に保存する。この例で、適切なゲル化は、ゾル−ゲルの総質量が約70gと約140gの間にあるときに生じる。この例は適切にスケーリングでき、範囲は変化する可能性があるが、それでも望ましい構造を生成できる。エレクトロスピンの理想的な時間を更に特定するために、ゲルの一部をスピニング装置の電界の中に滴下して、ゾル−ゲルのスピニング特性を評価することができる。
図1のA〜Dは、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である(50、100、200及び500マイクロメートルのスケールが示されている)。示されるように、繊維は、柔軟で滑らかで密であり、連続している(著しく破断してはいない)。図2は、最適でない時間(ゾル−ゲルが完全に転移する前)にエレクトロスピニングした繊維のSEM画像(20マイクロメートルスケールが示されている)であり、そこで繊維は、はっきり確認できる多くの破断によって、明らかに堅い。図3は、本発明の実施形態に従ってスピニングされた繊維マットを示す。繊維の柔軟性及び連続性により、マットを1/4インチ以上の厚さでスピニングすることが可能になる。マットは、柔らかく柔軟な質感を有する。
図4のA及びBは、ゾル−ゲルを本発明の実施形態に従って転移させたときにエレクトロスピニングしたシリカ繊維マット(A)と、ゾル−ゲルを最適に転移させる前または非常に早く転移させる前に、あまりに速くスピニングした繊維マット(B)とを比較する画像である。図4のAの材料は、柔らかな質感を有し、非常に柔軟性があり、ダスト様粒子に容易に加工される厚さでスピニングされることができる。図4のBの材料は、もろく、柔軟性がなく、薄い。
シリカ繊維マットを作製し、メッシュサイズが減少する一連のスクリーンを通してこすり出すことで断片に分解した。最終的なスクリーンは200メッシュのスクリーンであり、約20μm〜約200μmのサイズの繊維ダスト及び/または繊維片が生じた。図5のA及びBは、100μmのスケールが示されている、得られた繊維ダストのSEM画像を示す。材料の柔らかな質感は、ダストの形態でも明らかに残っている。
局所適用組成物に組み込むために、上記のように調製しシリカ繊維マットを、100メッシュのスクリーンを通してこすり出した。得られたシリカ繊維ダストは、ワセリン、バシトラシン軟膏、フェイスクリーム、ハンドクリーム、にきびクリームを含む、様々な局所適用組成物に組み込まれた。
実施例2:帯状疱疹の治療
ペーストを、バシトラシン軟膏とシリカ繊維ダストで調製した。帯状疱疹を患っている中年女性の皮膚にペーストを塗布した。軟膏は、帯状疱疹に関連する痛みを和らげた。ワセリン−シリカ繊維組成物も、患部に塗布されて同様の結果を得た。
帯状疱疹の代表的な治療は、図6のA及びBに示されている。図6のAは、最初の帯状疱疹の発疹を示し、Bは、局所組成物が塗布されて約1.5日後の同じ発疹を示す。痛みも大幅に軽減された。通常、帯状疱疹の発疹が消失するまで数週間かかる。
実施例3:シミの治療
一般的なフェイスクリームで調製したシリカ繊維組成物を、記載したように調製した。組成物は、成人男性の顔のシミに10日間にわたって適用した。10日間で、シミは大幅に退色した。
実施例4:瘢痕組織の治療
シリカ繊維組成物は、一般的なハンドクリームで調製した。前記組成物は、手に瘢痕及び皮膚炎の痕跡がある成人女性が日常的に使用した。時間の経過と共に、瘢痕や皮膚炎の痕跡は治まった。
実施例5:ざ瘡の治療
にきびクリームを用いてシリカ繊維組成物を調製し、顔にざ瘡の傷及びざ瘡の瘢痕を有する女性の顔に適用した。定期的な塗布で、瘢痕や傷は治まった。
実施例6:熱傷治療
シリカ繊維組成物を、第1度/第2度熱傷を有する中年男性の胴体に塗布した。定期的な塗布で、熱傷は約4日で実質的に治癒した(図7Aと図7Bを比較)。
別の実施例で、中年男性は、爆発による第2度及び第3度の熱傷を負った。熱傷は右手と右腕の大部分に及び、指から肘の上まで伸びていた。事故から約1週間後、シリカ繊維による治療が開始された。対象は更に、治療前にかなりの量の痛みも経験していた。創傷への繊維の適用から数分以内で、痛みは大幅に軽減されたと報告された。こわばりの感覚が報告された。
シャワーを浴びて繊維が取り除かれると、痛みは戻ったが、軽減されていた。繊維を更に塗布すると、痛みは再び大幅に緩和された。翌日には、シリカ基質は、シャワーを浴びることによって創傷から簡単に洗い流されなかった。翌週は、熱傷に1日当たり2〜3回、繊維基質を塗布した。3日目までに、皮膚は再び成長し始めた。1週間強後に、皮膚の大部分は創傷領域で再び成長した。
焼けた部分に新しい皮膚が形成されると、治療は、シリカマトリックスを含むローションに移行した。ローションは、必要に応じて、熱傷した領域に毎日2〜4回塗布した。ローションを使用して数週間後、熱傷による目に見える瘢痕はなくなった。皮膚の色素にわずかな変色があるが、それは時間の経過と共に退色する。
実施例7:魚鱗癬の治療
ローション組成物を、道化師様魚鱗癬を患っている女性対象(生後約18か月)の皮膚に塗布した。過剰な皮膚が生成される速度が、大幅に遅くなっていることが観察された。更に、おそらく皮膚の生成が遅く、極めて高いカロリー必要量が大幅に減少したために、対象の身体は良好に潤っていることが観察された。
本明細書で用いられる用語及び表現は、説明のための及び制限しない用語及び表現として使用されており、そのような用語及び表現の使用で、示されかつ記載される特徴のあらゆる等価物またはそれらの一部を排除するという意図はまったくない。更に、本発明の特定の実施形態を説明してきたが、本明細書に開示される概念を組み込んだ他の実施形態が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、記載した実施形態は、あらゆる点で例示であり、限定するものとみなされるべきではない。

Claims (40)

  1. シリカ繊維粉末またはダスト、及び局所適用担体を含む、局所適用組成物。
  2. 前記局所適用担体が、ローション、軟膏、バーム、ペースト、クリーム、フォーム、石鹸、シャンプー、コンディショナー、バスソルト、またはゲルである、請求項1に記載の局所適用組成物。
  3. 前記組成物が、1つまたは複数の医薬剤または抗菌剤を更に含む、請求項2に記載の局所適用組成物。
  4. 前記組成物が、抗生物質または消毒剤を含む、請求項3に記載の局所適用組成物。
  5. 前記組成物が、抗炎症剤、免疫抑制剤、または疼痛軽減剤を含む、請求項3に記載の局所適用組成物。
  6. 抗線維化剤または抗瘢痕剤を更に含む、請求項3に記載の局所適用組成物。
  7. 前記組成物が、ゾル−ゲルをシリカ繊維組成物の中にエレクトロスピニングし、前記シリカ繊維組成物を粉末またはダストに加工し、前記粉末または前記ダストを前記局所適用担体と共に組み込むことにより調製される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の局所適用組成物。
  8. 前記ゾル−ゲルが、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製される、請求項7に記載の局所適用組成物。
  9. 前記ゾル−ゲルが、70重量%〜90重量%のTEOSと、8重量%〜25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、初期のゾルから調製される、請求項8に記載の局所適用組成物。
  10. 前記初期のゾルが約1重量%〜約10重量%の水を含む、請求項9に記載の局所適用組成物。
  11. 前記初期のゾルが、少なくとも2日間、約40%〜約80%の範囲内に制御した湿度及び50F〜90Fの範囲内に制御した温度で転移できる、請求項9に記載の局所適用組成物。
  12. 前記初期のゾルが、2〜7日間で転移し得る、請求項11に記載の局所適用組成物。
  13. 前記ゾル−ゲルの重量が転移前の前記開始重量の10%〜60%のとき、前記ゾル−ゲルがエレクトロスピニングされる、請求項7〜12のいずれか一項に記載の局所適用組成物。
  14. エチレン蒸気の放出が転移前の前記ゾルに対して10%〜40%のとき、前記ゾル−ゲルがエレクトロスピニングされる、請求項7〜13のいずれか一項に記載の局所適用組成物。
  15. 前記繊維が、約50nm〜約5μmの可変直径を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の局所適用組成物。
  16. 前記繊維が、主に約200〜約2000nmの範囲の可変直径を有する、請求項15に記載の局所適用組成物。
  17. 前記シリカ繊維粉末またはダストが、SiOから本質的になる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の局所適用組成物。
  18. 対象の皮膚組織を治療する方法であって、請求項1〜請求項17のいずれか一項に記載の前記局所適用組成物を前記皮膚組織に適用することを含む、前記方法。
  19. 前記方法が、前記皮膚組織の治癒を改善する、及び/または組織の瘢痕化、痛み及び/または刺激を防ぐまたは軽減する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記対象が哺乳動物である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記対象が、獣医科患者(例えば、イヌ、ネコまたはウマ)である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記対象がヒト患者である、請求項20に記載の方法。
  23. 前記組成物が、皮膚病変、瘢痕、表在性創傷または感染症、熱傷、切り傷、擦り傷、発疹、水疱、虫刺され、ツタウルシもしくは有毒オーク、またはじんま疹に適用される、請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記対象が、皮膚の完全性に影響を及ぼす遺伝性疾患を有する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記対象が、表皮水疱症または魚鱗癬を有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記対象が、第1度、第2度及び/または第3度熱傷を有する、請求項23に記載の方法。
  27. 前記組成物が日焼けに適用される、請求項23に記載の方法。
  28. 前記組成物が、黒色腫病変に適用される、請求項23に記載の方法。
  29. 前記組成物が、加齢皮膚、シミ、乾燥皮膚、ひび割れた皮膚、または瘢痕組織に適用される、請求項18に記載の方法。
  30. 前記組成物が、湿疹またはアトピー性皮膚炎を発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  31. 前記組成物が、乾癬を発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  32. 前記組成物が、ざ瘡または酒さを発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  33. 前記組成物が、手術後の創傷または縫合に適用される、請求項18に記載の方法。
  34. 前記組成物が、そう痒症を発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  35. 前記組成物が、帯状疱疹またはループスを発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  36. 前記対象が、神経障害、関節痛、または痛風に冒されている、請求項18に記載の方法。
  37. 前記組成物が、疱疹状皮膚炎または皮膚筋炎を発症した皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  38. 前記組成物が、微生物感染症の徴候を示す皮膚に適用される、請求項18に記載の方法。
  39. 前記微生物感染症が、HPV、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、真菌感染症、またはブドウ球菌感染症である、請求項38に記載の方法。
  40. 前記組成物が、前記シリカ繊維粉末または前記ダストを含む、浴として適用される、請求項18〜39のいずれか一項に記載の方法。

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