[0013] 本明細書で論じられる例示的な実施形態は、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサのためのシステム、方法、及びデバイスに向けられている。例示的な実施形態は、本明細書では、空間のボリューム内の物体を測位するためにセンサデバイスに配置される複数のアンテナを使用するものとして述べられているが、例示的な実施形態は、センサデバイスに加えて、又はセンサデバイスに代わるものとして、多くの他の電気デバイスのうちの1つ以上を使用することができる。そのような他の電気デバイスは、ライトスイッチ、制御パネル、コンセント、及びカメラを含むことができるが、これらに限定されない。
[0014] 例示的な実施形態は、任意のサイズを有する及び/又は任意の環境(例えば、屋内、屋外、危険、非危険、高湿度、低温、腐食、無菌、高振動)に位置する空間のボリュームに使用されることができる。さらに、本明細書で述べられる信号は、無線周波数(RF:radio frequency)信号であるが、例示的な実施形態は、WiFi、Bluetooth、Bluetooth low energy(BLE)、RFID、紫外波、マイクロ波、及び赤外線信号を含むがこれらに限定されない、多くの他のタイプの信号のうちの任意のものと共に使用されることができる。例示的な実施形態は、多次元的に、(リアルタイム測位サービス又はRTLS(real-time location service)とも呼ばれる)リアルタイムで空間のボリューム内の物体を測位するために使用されることができる。
[0015] 本明細書で述べられるセンサデバイスの例示的な実施形態は、占有、動き、騒音、周囲光、一酸化炭素、煙、及び温度を含むがこれらに限定されない、多くの異なるパラメータのうちの1つ以上を測定するために使用されることができる。したがって、危険な場所であっても、本明細書で述べられるセンサデバイスは、特定のタイプのセンサデバイスに限定されるもの、及び/又は特定の目的のために使用されるものと考えられるべきではない。
[0016] 例示的な実施形態は、空間のボリューム内の物体の高精度な二次元又は三次元位置を提供する。さらに、例示的な実施形態は、(例えば、RSSIを使用することと比較して)高い位置精度を提供することができる。さらに、例示的な実施形態は、そのようなセキュリティがユーザによって望まれる場合には、高レベルのデータセキュリティを提供する。例示的な実施形態はまた、需要に応じて低電力量を使用して、より信頼性が高い。
[0017] 特定の例示的な実施形態では、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサは、特定の規格及び/又は要件を満たすことを条件とする。例えば、全米電気工業規格(NEC:National Electric Code)、全米電気工業会(NEMA:National Electrical Manufacturers Association)、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)、連邦通信委員会(FCC:Federal Communication Commission)、及び電気電子技術者協会(IEEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、電気的エンクロージャ(例えば、照明器具)、配線、及び電気的接続に関する規格を設定している。本明細書で述べられる例示的な実施形態の使用は、必要に応じてそのような規格を満たす(及び/又は対応するデバイスがそのような規格を満たすことを可能にする)。いくつかの(例えば、PVソーラー)アプリケーションでは、当該アプリケーションに特有の追加の規格が、本明細書で述べられる電気的エンクロージャによって満たされてもよい。
[0018] 図の構成要素が述べられているが、その図に明示的に示されていない又はラベル付けされていない場合、別の図の対応する構成要素に使用されているラベルは、その構成要素に類推されることができる。逆に、図の構成要素がラベル付けされているが、述べられていない場合、そのような構成要素のための記述は、別の図の対応する構成要素のための記述と実質的に同じであり得る。図の様々な構成要素のための番号付けスキームは、各構成要素が3桁又は4桁の数字であり、他の図の対応する構成要素は、同一の最後の2桁を有するようなものである。本明細書に示され、述べられている任意の図について、構成要素のうちの1つ以上は、省略、追加、繰り返し、及び/又は置換されてもよい。したがって、特定の図に示された実施形態は、そのような図に示された構成要素の特定の構成に限定されると考えられるべきではない。
[0019] さらに、(例えば、図に示されているような)特定の実施形態が特定の特徴又は構成要素を有していないことの言及は、明示的に言及されていない限り、そのような実施形態がそのような特徴又は構成要素を有することができないことを意味するものではない。例えば、現在又は将来の請求項の目的のために、1つ以上の特定の図面に示された例示的な実施形態には含まれていないように述べられている特徴又は構成要素は、そのような1つ以上の特定の図面に対応する1つ以上の請求項に含まれることが可能である。
[0020] 物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサの例示的な実施形態は、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサの例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下にさらに詳細に述べられる。しかしながら、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサは、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書で述べられる例示的な実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの例示的な実施形態は、本開示が完全なもの(thorough and complete)となるように提供され、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサの範囲を当業者に十分に伝えるであろう。種々の図中の類似した、しかしながら必ずしも同じではない要素(コンポーネントと呼ばれることもある)は、整合性のために、類似した参照数字で示されている。
[0021] 「第1」、「第2」、及び「内」等の用語は、ある構成要素(又は構成要素の一部又は構成要素の状態)を別の構成要素から単に区別するために使用される。このような用語は、プリファレンス又は特定のオリエンテーションを示すことを意味するものではなく、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサの実施形態を限定することを意味するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明では、本発明のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が述べられている。しかしながら、これらの特定の詳細なしに本発明が実施されてもよいことは、当業者には明らかであろう。他の例では、不必要に説明を複雑にすることを避けるために、よく知られた特徴は詳細に述べられていない。
[0022] 図1は、ある例示的な実施形態によるセンサデバイス102を含むシステム100の図を示す。システム100は、1つ以上の物体160、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、及び1つ以上の他のデバイス187を含むことができ、これらのうちのいくつか又はすべては、空間のボリューム199内に位置することができる。センサデバイス102は、コントローラ104、複数のアンテナ175、スイッチ145、電源140、及び複数のセンサデバイスコンポーネント142を含むことができる。コントローラ104は、複数のコンポーネントのうちの1つ以上を含むことができる。そのようなコンポーネントは、制御エンジン106、通信モジュール108、タイマ110、パワーモジュール112、ストレージリポジトリ130、ハードウェアプロセッサ120、メモリ122、トランシーバ124、アプリケーションインターフェース126、及び任意に、セキュリティモジュール128を含むことができるが、これらに限定されない。
[0023] 図1に示された構成要素は、網羅的ではなく、いくつかの実施形態では、図1に示された構成要素のうちの1つ以上が、例示的なシステム100に含まれなくてもよい。また、図1に示されたシステム100及びその様々な構成要素の特定の構成は、限定的であると考えられるべきではない。例えば、例示的なセンサデバイス102の任意の構成要素は、センサデバイス102の1つ以上の他の構成要素とは独立してもよく、又は組み合わされてもよい。例えば、1つのスイッチ145の代わりに、複数のスイッチ145が存在し得る。別の例として、複数のアンテナ175を備える単一のセンサデバイス102の代わりに、システム100は、互いに通信可能に結合される、各々が1つのアンテナ175を備える複数のセンサデバイス102を有することができる。さらに別の例として、スイッチ145は、コントローラ104の一部であり得る。さらに別の例として、コントローラ104は、センサデバイス102の残りの部分と物理的に分離されているが通信可能に結合される独立したコンポーネント(又はネットワークマネージャ180等の別のコンポーネントの一部)であり得る。
[0024] ユーザ150は、空間のボリューム199内のセンサデバイス102及び/又は物体160とインタラクトする任意の人であってもよい。具体的には、ユーザ150は、例示的な実施形態を用いて、システム100に関連する1つ以上のコンポーネント(例えば、コントローラ104、ネットワークマネージャ180)をプログラムし、操作し、及び/又はインターフェースしてもよい。ユーザ150の例は、技術者、電気技師、計装及び制御技術者(instrumentation and controls technician)、機械工、オペレータ、コンサルタント、請負業者、アセット、ネットワークマネージャ、及び製造業者の代表者を含み得るが、これらに限定されない。
[0025] ユーザ150は、ディスプレイ(例えば、GUI)を含み得るユーザシステム(図示せず)を使用することができる。ユーザ150は、アプリケーションインターフェース126(後述)を介してセンサデバイス102のコントローラ104とインタラクトする(例えば、コントローラ104にデータを送信する、コントローラ104からデータを受信する)。ユーザ150はまた、ネットワークマネージャ180及び/又は物体160の1つ以上とインタラクトすることができる。ユーザ150、センサデバイス102、及びネットワークマネージャ180の間のインタラクションは、通信リンク105を使用して行われる。
[0026] 各通信リンク105は、有線(例えば、クラス1電気ケーブル、クラス2電気ケーブル、電気コネクタ)及び/又は無線(例えば、Wi−Fi、可視光通信、セルラーネットワーキング、Bluetoooth、WirelessHART、ISA100、Power Line Carrier、RS485、DALI)技術を含むことができる。例えば、通信リンク105は、センサデバイス102のハウジング103に結合され、ネットワークマネージャ180に結合される1つ以上の電気導体であり得る(又は該1つ以上の電気導体を含み得る)。通信リンク105は、センサデバイス102、ユーザ150及びネットワークマネージャ180の間で信号(例えば、電力信号、通信信号、制御信号、データ)を送信することができる。一方、システム100のセンサデバイス102は、後述するように、位置信号195を使用して1つ以上の物体160とインタラクトすることができる。1つ以上の物体160は、通信リンク105を使用してユーザ150及び/又はネットワークマネージャ180と通信することができる。
[0027] ネットワークマネージャ180は、センサデバイス102のコントローラ104を含むシステム100の全部又は一部を制御するデバイス又はコンポーネントである。ネットワークマネージャ180は、コントローラ104と実質的に同様であり得る。代替的に、ネットワークマネージャ180は、以下で述べられるコントローラ104の特徴に加えて、又は以下で述べられるコントローラ104の特徴から変更された多くの特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
[0028] 他のデバイス187は、センサデバイス102と通信する多くのデバイス及び/又はシステムのうちの1つ以上であり得る。このような他のデバイス187の例は、照明器具、照明システム、サーモスタット、他のセンサデバイス、セキュリティシステム、防火システム、HVACシステム、及び無線ルータを含むことができるが、これらに限定されない。
[0029] 本明細書で定義されるように、物体160は、任意のユニット又はユニットのグループであり得る。物体160は、単独で動くことができる、動かされることが可能である、又は固定である。物体160の例は、人(例えば、ユーザ150、訪問者、従業員)、部品(例えば、モータステータ、カバー)、機器の一部(例えば、ファン、コンテナ、テーブル、椅子)、又は機器の部品のグループ(例えば、在庫を積み上げたパレット)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。各物体160は、空間のボリューム199内に位置する。
[0030] 各物体160は、センサデバイス102にRF信号195を送信することができる通信デバイス190を含むことができる。通信デバイス190は、センサデバイス102の1つ以上のコンポーネント(例えば、スイッチ、アンテナ、トランシーバ)、及び/又はセンサデバイス102のコントローラ104に関して以下で述べられる機能性を含むことができる。例えば、センサデバイス102のアンテナ175の1つ以上は、物体160を測位することと、ユーザ150及びネットワークマネージャ180と通信することとの両方に使用されることができる。
[0031] 例示的な実施形態を使用して、物体160の(ビーコン190と呼ばれることもある)通信デバイス190は、通信デバイス190があるイベント又は時間の経過によって覚醒されるまでスリープモードにあることができる。これが発生すると、通信デバイス190は、センサデバイス102の1つ以上のアンテナ175によってブロードキャストされる初期RF信号195を解釈するのに十分な長さオンし、初期RF信号195に応答して自身のRF信号195を生成してセンサデバイス102に送信することができる。
[0032] 代替的に、物体160の通信デバイス190は、センサデバイス102のアンテナ175とは独立したある所定の時点(例えば、1時間毎、24時間毎)までスリープモードであることができる。これが発生すると、通信デバイス190は、センサデバイス102のアンテナ175のすべてがRF信号195を受信するようにセンサデバイス102にRF信号195を送信するのに十分な長さオンすることができる。この後者の実施形態は、物体160を測位するAoA法と共に使用されることができる。いずれにしても、RF信号195は、物体160に関連するUUID(又は何らかの他の形態の識別子)を含むことができる。RF信号195が通信デバイス190によって送信されると、通信デバイス190は、スリープモードに戻ることができ、それによってかなりの量の電力をリザーブすることができる。
[0033] 通信デバイス190は、センサデバイス102のアンテナ175とのRF信号195を送信する際の多くの通信プロトコルのうちの1つ以上を使用することができる。特定の例示的な実施形態では、物体160は、通信デバイス190を含む物体160の残りの部分の一部又は全部に、少なくとも部分的に電力を供給するために使用されるバッテリ(電源又はパワーモジュールの一形態)を含むことができる。
[0034] ユーザ150、ネットワークマネージャ180、及び/又は任意の他のデバイス187は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、アプリケーションインターフェース126を使用して、センサデバイス102のコントローラ104とインタラクトすることができる。具体的には、コントローラ104のアプリケーションインターフェース126は、データ(例えば、情報、通信、命令)をユーザ150及びネットワークマネージャ180から受信する、並びに、データ(例えば、情報、通信、命令)をユーザ150及びネットワークマネージャ180に送信する。ユーザ150及びネットワークマネージャ180は、特定の例示的な実施形態において、コントローラ104からデータを受信する、及び、コントローラ104にデータを送信するためのインターフェースを含むことができる。そのようなインターフェースの例は、グラフィカルユーザインターフェース、タッチスクリーン、アプリケーションプログラミングインターフェース、キーボード、モニタ、マウス、ウェブサービス、データプロトコルアダプタ、何らかの他のハードウェア及び/若しくはソフトウェア、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
[0035] コントローラ104、ユーザ150、及びネットワークマネージャ180は、特定の例示的な実施形態では、独自のシステムを使用することができる、又はシステムを共有することができる。そのようなシステムは、様々なソフトウェアと通信可能なインターネットベース又はイントラネットベースのコンピュータシステムであり得る、又は斯かるコンピュータシステムの形態を含むことができる。コンピュータシステムは、コントローラ104を含むが、これに限定されない、任意のタイプのコンピューティングデバイス及び/又は通信デバイスを含む。そのようなシステムの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、インターネット又はイントラネットアクセスを有するデスクトップコンピュータ、LAN、WAN、インターネット又はイントラネットアクセスを有するラップトップコンピュータ、スマートフォン、サーバ、サーバファーム、アンドロイドデバイス(又は同等のもの)、タブレット、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant)を含むことができるが、これらに限定されない。このようなシステムは、図2に関して以下で述べられるコンピュータシステムに対応することができる。
[0036] さらに、上述したように、そのようなシステムは、対応するソフトウェア(例えば、ユーザソフトウェア、コントローラソフトウェア、ネットワークマネージャソフトウェア)を有することができる。ソフトウェアは、同一又は別個のデバイス(例えば、サーバ、メインフレーム、デスクトップパーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、PDA、テレビジョン、ケーブルボックス、サテライトボックス、キオスク、電話、携帯電話、又は他のコンピューティングデバイス)上で実行することができ、いくつかの例示的な実施形態による有線及び/又は無線セグメントと、通信ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、又は他のネットワーク通信方法)及び/又は通信チャネルによって結合されることができる。あるシステムのソフトウェアは、システム100内の別のシステムのソフトウェアの一部であってもよく、又は別個ではあるが連動して動作してもよい。
[0037] センサデバイス102は、より大きなシステムの一部ではないスタンドアロンデバイスであり得る。代替的に、センサデバイス102は、システムと統合されることができる。このようなシステムの例は、照明システム、セキュリティシステム、防火システム、HVACシステム、及び緊急脱出システムを含むことができるが、これらに限定されない。上述したように、センサデバイス102は、そのようなシステムの1つ以上の動作に使用されることができる1つ以上のパラメータを測定することができる。
[0038] センサデバイス102は、ハウジング103を含むことができる。ハウジング103は、キャビティ101を形成する少なくとも1つの壁を含むことができる。場合によっては、ハウジング103は、センサデバイス102が特定の環境(例えば、危険な環境)に位置し得るように任意の適用可能な規格に準拠するように設計されることができる。例えば、センサデバイス102が爆発性の環境に位置する場合、ハウジング103は、防爆型であり得る。適用可能な業界標準によれば、防爆エンクロージャは、エンクロージャの内部に発生する、又はエンクロージャを伝搬し得る爆発を封じ込めるように構成されるエンクロージャである。いずれにしても、特定の例示的な実施形態では、アンテナ175の1つ以上は、ハウジング103の外面に配置されることができる。
[0039] センサデバイス102のハウジング103は、コントローラ104の1つ以上のコンポーネントを含む、センサデバイス102の1つ以上のコンポーネントを収容するために使用されることができる。例えば、図1に示されるように、(この場合、制御エンジン106、通信モジュール108、タイマ110、パワーモジュール112、ストレージリポジトリ130、ハードウェアプロセッサ120、メモリ122、トランシーバ124、アプリケーションインターフェース126、及び任意のセキュリティモジュール128を含む)コントローラ104、電源140、アンテナ175、スイッチ145、及びセンサデバイスコンポーネント142は、ハウジング103によって形成されるキャビティ101内に配置される。代替的な実施形態では、センサデバイス102のこれら又は他のコンポーネントのうちの任意の1つ以上は、ハウジング103上に、及び/又はハウジング103から離れて配置されることができる。
[0040] ストレージリポジトリ130は、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、物体160の1つ以上、及びシステム100内の任意の他の適用可能なセンサデバイス102と通信する際にコントローラ104を支援するために使用されるソフトウェア及びデータを格納する永続的なストレージデバイス(又はデバイスのセット)であり得る。1つ以上の例示的な実施形態では、ストレージリポジトリ130は、1つ以上のプロトコル132、1つ以上のアルゴリズム133、及び物体データ134を格納する。プロトコル132は、コントローラ104の制御エンジン106がある時点での特定の条件に基づいて従う任意のプロシージャ(例えば、一連の方法ステップ)及び/又は他の同様の動作プロシージャであり得る。
[0041] プロトコル132はまた、コントローラ104とユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他の適用可能なデバイス187、及び物体160の1つ以上との間でデータを送信及び/又は受信するために使用される多くの通信プロトコルのうちの任意のものを含むことができる。通信プロトコル132の1つ以上は、時間同期プロトコル(time-synchronized protocol)であり得る。そのような時間同期プロトコルの例は、ハイウェイアドレス可能リモートトランスデューサ(HART:highway addressable remote transducer)プロトコル、wirelessHARTプロトコル、国際オートメーション協会(ISA:International Society of Automation)100プロトコルを含むことができるが、これらに限定されない。このようにして、通信プロトコル132の1つ以上は、システム100内で転送されるデータにセキュリティの層を提供することができる。
[0042] アルゴリズム133は、コントローラ104の制御エンジン106が、物体160を測位するために特定の計算、予測、傾向分析、推定、及び任意の他の有用なタイプのデータを実行するために使用する任意の式、数学モデル、予測、シミュレーション、及び/又は他の同様の動作プロシージャであってよい。アルゴリズム133の例は、信号がアンテナ175によって受信される角度を計算する式又はモデルである。アルゴリズム133の別の例は、空間のボリューム199内の物体160の位置を決定するために複数のアンテナ175によって受信される信号の角度を使用する式又はモデルである。1つ以上のアルゴリズム133の別の例は、ある期間にわたってアンテナ175によって受信される信号に基づいて空間のボリューム199内の物体160の動きを追跡することができる式又はモデルである。
[0043] 物体データ134は、コントローラ104に通信可能に結合される各物体160に関連する任意のデータであり得る。そのようなデータは、物体160の製造業者、物体160のモデル番号、物体160の通信能力、物体160の最後に知られた位置、及び物体160の年齢を含むことができるが、これらに限定されない。ストレージリポジトリ130の例は、データベース(又は多くのデータベース)、ファイルシステム、ハードドライブ、フラッシュメモリ、ソリッドステートデータストレージの何らかの他の形態、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
[0044] ストレージリポジトリ130はまた、ユーザの好み、閾値、デフォルト値、履歴データ、現在のデータ、及び予測を含むがこれらに限定されない、任意の他の種類のデータを含むことができる。ストレージリポジトリ130は、いくつかの例示的な実施形態に従って、各々がプロトコル132、アルゴリズム133、及び/又は物体データ134のすべて又は一部を格納する、複数の物理マシンに位置することができる。各ストレージユニット又はデバイスは、同じ又は異なる地理的位置に物理的に位置することができる。
[0045] ストレージリポジトリ130は、制御エンジン106に動作可能に接続され得る。1つ以上の例示的な実施形態では、制御エンジン106は、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及びシステム100内の物体160と通信するための機能性を含む。より具体的には、制御エンジン106は、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び物体160と通信するためにストレージリポジトリ130に情報を送信する、及び/又はストレージリポジトリ130から情報を受信する。以下で論じられるように、ストレージリポジトリ130はまた、特定の例示的な実施形態では通信モジュール108に動作可能に接続され得る。
[0046] 特定の例示的な実施形態では、コントローラ104の制御エンジン106は、コントローラ104の1つ以上の他のコンポーネント(例えば、通信モジュール108、タイマ110、トランシーバ124)の動作を制御する。例えば、制御エンジン106は、コントローラ104とシステム100内の他のコンポーネント(例えば、物体160、ユーザ150)との間の通信がない場合、又はコントローラ104とシステム100内の他のコンポーネントとの間の通信が規則的なパターンに従う場合、通信モジュール108を「スリープ」モードにすることができる。このような場合、コントローラ104によって消費される電力は、通信モジュール108が必要な場合にのみ通信モジュール108を有効にすることによって節約される。
[0047] 別の例として、制御エンジン106は、いつ現在の時間を提供するか、いつ期間を追跡し始めるか、及び/又はいつタイマ110の能力内の別の機能を実行するかをタイマ110に指示することができる。さらに別の例として、制御エンジン106は、スイッチ145及びアンテナ175の1つ以上を介して、システム100内の1つ以上の物体160からRF信号195を受信するようにトランシーバ124に指示することができる。この例は、制御エンジン106が、コントローラ104及びシステム100の他のコンポーネント(例えば、物体160)によって使用される電力を節約することができる別の例を提供する。
[0048] 制御エンジン106は、空間のボリューム199内の物体160を測位する試みにおいていつ1つ以上のRF信号195を受信するかを決定することができる。エネルギを節約するために、制御エンジン106は、RF信号195を常に受信するのではなく、離散的なタイミングでのみ受信する。制御エンジン106は、時間の経過、イベントの発生、ユーザ150からの指示、及びネットワークマネージャ180から受けるコマンドを含むがこれらに限定されない、多くの要因のうちの1つ以上に基づいてRF信号195を受信するようにアクティブになることができる。
[0049] 場合によっては、システム100が複数のセンサデバイス(他のデバイス187の一部)を含む場合、各センサデバイスは、何らかの形態のコントローラ104を有することができる。あるコントローラ104の制御エンジン106は、複数のRF信号195をブロードキャストする及び/若しくは複数のRF信号195を受信するために他のセンサデバイスのコントローラ104と協働する、並びに/又は、他のセンサデバイスの1つ以上を直接制御することができる。この例では、制御エンジン106は、その機能を果たすために1つ以上のスイッチ145を操作することができる。
[0050] 場合によっては、センサデバイス102の制御エンジン106は、センサデバイス102によってブロードキャストされる複数のRF信号195に応答して物体160によって送信される(例えば、物体160から発信された、物体160から反射された)複数のRF信号195に基づいて空間のボリューム内の物体160を測位することができる。これを果たすために、制御エンジン106は、物体160によってブロードキャストされる及び/又は物体160から反射される複数のRF信号195を(スイッチ145を介してアンテナ175から直接、及び/又は1つ以上の他のデバイス187の他の制御エンジン106から)取得する。制御エンジン106はまた、RF信号195に基づいて物体160の多次元位置を決定するために1つ以上のプロトコル132及び/又はアルゴリズム133を使用することができる。
[0051] 例えば、制御エンジン106によって使用されるプロトコル132及び/又はアルゴリズム133は、制御エンジン106が、物体160から受信される各RF信号195の到来角(AoA)及び/又は発射角(AoD:angle of departure)を決定することを要求することができる。制御エンジン106によって使用されるプロトコル132及び/又はアルゴリズム133は、制御エンジン106がスイッチ145をいつどのように操作するかを指示する。その結果、制御エンジン106によって使用されるプロトコル132及び/又はアルゴリズム133はまた、制御エンジン106が、1つ以上の物体160の多次元位置を決定するのを支援することができる。2つのアンテナ175が使用される場合、物体160の2次元位置が、制御エンジン106によって取得されることができる。AoAを使用してどのように物体160が空間のボリューム199内で測位され得るかの一例が、図3〜6に関して以下に提供される。制御エンジン106によって使用されるアルゴリズム133の例は、角度=波長×アンテナ間の空間の距離の差(difference in distance in space between antennae)÷2÷π÷アンテナ間の距離(distance between antennae)を含むことができるが、これに限定されない。
[0052] 制御エンジン106は、制御、通信、RF信号195、及び/又は他の信号を、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、及び物体160の1つ以上に提供することができる。同様に、制御エンジン106は、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、他のデバイス187の1つ以上、及び物体160の1つ以上から、制御、通信、RF信号195、及び/又は他の信号を受信することができる。制御エンジン106は、各物体160と自動的に(例えば、ストレージリポジトリ130に記憶された1つ以上のアルゴリズム133に基づいて)並びに/又はRF信号195を使用して他のデバイス(例えば、ネットワークマネージャ180)から受ける制御、通信、及び/若しくは他の同様の信号に基づいて通信することができる。制御エンジン106は、ハードウェアプロセッサ120及び/又はコントローラ104の1つ以上のディスクリートコンポーネントが位置付けられるプリント回路基板を含んでもよい。
[0053] 特定の例示的な実施形態では、制御エンジン106は、制御エンジン106がセンサデバイス102の1つ以上のコンポーネント(例えば、電源140)と通信することを可能にするインターフェースを含むことができる。例えば、センサデバイス102の電源140がIEC規格62386に基づいて動作する場合、電源140は、DALI(Digital Addressable Lighting Interface)を含むことができる。そのような場合、制御エンジン106も、センサデバイス102内で電源140との通信を可能にするためにDALIを含むことができる。そのようなインターフェースは、コントローラ104とユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び物体160との間で通信するために使用される通信プロトコル132と連動して、又は独立して動作することができる。
[0054] 制御エンジン106(又はコントローラ104の他のコンポーネント)はまた、その機能を実行するための1つ以上のハードウェア及び/又はソフトウェアアーキテクチャコンポーネントを含むことができる。そのようなコンポーネントは、UART(universal asynchronous receiver/transmitter)、SPI(serial peripheral interface)、DAC(direct-attached capacity)記憶デバイス、アナログ/デジタル変換器、I2C(inter-integrated circuit)、及びパルス幅変調器(PWM:pulse width modulator)を含むことができるが、これらに限定されない。
[0055] 例示的な実施形態を使用して、コントローラ104の少なくとも一部(例えば、制御エンジン106、タイマ110)が常にオンである一方、コントローラ104の残りの部分及び物体160は、それらが使用されていない場合スリープモードにすることができる。さらに、コントローラ104は、システム100内の1つ以上の他のデバイス187の特定の側面(例えば、RF信号195を物体160に送信すること、物体160からRF信号195を受信すること、スイッチ145を操作すること)を制御することができる。
[0056] システム100の(通信リンク105を用いた)通信ネットワークは、任意のタイプのネットワークアーキテクチャを有することができる。例えば、システム100の通信ネットワークは、メッシュネットワークであり得る。別の例として、システム100の通信ネットワークは、スターネットワークであり得る。コントローラ104がエネルギ貯蔵デバイス(例えば、パワーモジュール112の一部としてのバッテリ)を含む場合、システム100の動作においてさらに多くの電力が節約されることができる。さらに、時間同期通信プロトコル132を使用して、コントローラ104とユーザ150、ネットワークマネージャ180、及び任意の他のデバイス187との間で転送されるデータはセキュアにすることができる。
[0057] コントローラ104の通信モジュール108は、制御エンジン106がユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び/又は物体160の1つ以上と通信する(例えば、信号を送信する、信号を受信する)場合に使用される通信プロトコルを(例えば、ストレージリポジトリ130のプロトコル132から)決定し、実装する。場合によっては、通信モジュール108は、制御エンジン106によって送信されるRF信号195のために、どの通信プロトコルが物体160の能力内にあるかを決定するために物体データ134にアクセスする。さらに、通信モジュール108は、制御エンジン106が通信を解釈できるように、コントローラ104によって受信される通信(例えば、RF信号195)の通信プロトコルを解釈することができる。
[0058] 通信モジュール108は、データ(例えば、プロトコル132、物体データ134)をストレージリポジトリ130に直接送信する、及び/又はストレージリポジトリ130から直接データを取り出すことができる。代替的に、制御エンジン106は、通信モジュール108とストレージリポジトリ130との間のデータの転送を促すことができる。通信モジュール108はまた、コントローラ104によって送信されるデータに対して暗号化を提供し、コントローラ104によって受信されるデータに対して解読を提供することができる。通信モジュール108はまた、コントローラ104から送信される、及びコントローラ104によって受信されるデータに関して多くの他のサービスのうちの1つ以上を提供することができる。そのようなサービスは、データ中断時に従うべきプロシージャ及びデータパケットルーティング情報を含むことができるが、これらに限定されない。
[0059] コントローラ104のタイマ110は、クロック時間、時間間隔、時間量、及び/又は任意の他の時間の尺度を追跡することができる。タイマ110は、時間に関するかどうかにかかわらず、イベントの発生数をカウントすることもできる。代替的に、制御エンジン106は、カウント機能を実行することができる。タイマ110は、複数の時間測定を同時に追跡することができる。タイマ110は、複数の時間を同時に測定することができる。タイマ110は、制御エンジン106から受ける命令に基づいて、ユーザ150から受ける命令に基づいて、コントローラ104のためのソフトウェアにプログラムされている命令に基づいて、何らかの他の条件に基づいて、若しくは何らかの他のコンポーネントからの命令に基づいて、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて、時間期間を追跡することができる。
[0060] コントローラ104のパワーモジュール112は、コントローラ104の1つ以上の他のコンポーネント(例えば、タイマ110、制御エンジン106)に電力を供給する。さらに、特定の例示的な実施形態では、パワーモジュール112は、センサデバイス102の電源140に電力を供給することができる。パワーモジュール112は、多くの単一又は複数のディスクリートコンポーネント(例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗)のうちの1つ以上、及び/又はマイクロプロセッサを含むことができる。パワーモジュール112は、マイクロプロセッサ及び/又は1つ以上のディスクリートコンポーネントが位置付けられるプリント回路基板を含んでもよい。
[0061] パワーモジュール112は、センサデバイス102の外部ソースから(例えば、電気ケーブルを介して)電力を受け、コントローラ104の他のコンポーネント及び/又は電源140によって使用され得るタイプ(例えば、交流、直流)及びレベル(例えば、12V、24V、120V)の電力を生成する1つ以上のコンポーネント(例えば、変圧器、ダイオードブリッジ、インバータ、コンバータ)を含むことができる。追加的に又は代替的に、パワーモジュール112は、コントローラ104の他のコンポーネント及び/又は電源140に信号を提供するためにそれ自体がパワーソースであり得る。例えば、パワーモジュール112は、バッテリであり得る。別の例として、パワーモジュール112は、局所的光起電力システム(localized photovoltaic power system)であり得る。
[0062] コントローラ104のハードウェアプロセッサ120は、1つ以上の例示的な実施形態に従ってソフトウェアを実行する。具体的には、ハードウェアプロセッサ120は、制御エンジン106又はコントローラ104の任意の他の部分におけるソフトウェア、並びにユーザ150、ネットワークマネージャ180、及び/又は任意の他のデバイス187によって使用されるソフトウェアを実行することができる。ハードウェアプロセッサ120は、集積回路、中央処理ユニット、マルチコア処理チップ、複数のマルチコア処理チップを含むマルチチップモジュール、又は1つ以上の例示的な実施形態における他のハードウェアプロセッサであり得る。ハードウェアプロセッサ120は、コンピュータプロセッサ、マイクロプロセッサ、及びマルチコアプロセッサを含むがこれらに限定されない、他の名称で知られている。
[0063] 1つ以上の例示的な実施形態では、ハードウェアプロセッサ120は、メモリ122に格納されたソフトウェア命令を実行する。メモリ122は、1つ以上のキャッシュメモリ、メインメモリ、及び/又は任意の他の適切なタイプのメモリを含む。メモリ122は、いくつかの例示的な実施形態によれば、ハードウェアプロセッサ120に対してコントローラ104内で個別に位置する。特定の構成では、メモリ122は、ハードウェアプロセッサ120と一体化され得る。
[0064] 特定の例示的な実施形態では、コントローラ104は、ハードウェアプロセッサ120を含まない。そのような場合、コントローラ104は、一例として、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、及び/又は1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。FPGA、IGBT、IC、及び/又は当技術分野で知られている他の同様のデバイスを使用することにより、ハードウェアプロセッサを使用することなく、コントローラ104(又はその一部)をプログラム可能にし、特定の論理規則及び閾値に従って機能させることができる。代替的に、FPGA、IGBTA、IC、及び/又は同様のデバイスは、1つ以上のハードウェアプロセッサ120と連携して使用されることができる。
[0065] コントローラ104のトランシーバ124は、RF信号195を含む制御信号及び/又は通信信号を送信及び/又は受信することができる。具体的には、トランシーバ124は、コントローラ104とユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び/又は物体160との間でデータを転送するために使用されることができる。トランシーバ124は、有線及び/又は無線技術を使用することができる。トランシーバ124は、トランシーバ124によって送信及び/又は受信される制御及び/又は通信信号が、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び/又は物体160の一部である別のトランシーバによって受信及び/又は送信され得るように構成されることができる。
[0066] トランシーバ124が無線技術を使用する場合、任意のタイプの無線技術が、信号を送信及び受信する際にトランシーバ124によって使用されることができる。そのような無線技術は、Wi−Fi、可視光通信、セルラーネットワーキング、Bluetooth Low Energy(BLE)、及びBluetoothを含むことができるが、これらに限定されない。トランシーバ124は、RF信号195を含む信号を送信及び/又は受信する場合、任意の数の適切な通信プロトコル(例えば、ISA100、HART)のうちの1つ以上を使用することができる。そのような通信プロトコルは、ストレージリポジトリ130のプロトコル132に格納されることができる。さらに、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び/又は物体160のための任意のトランシーバ情報は、ストレージリポジトリ130の物体データ134(又は同様の領域)の一部であり得る。
[0067] 任意に、1つ以上の例示的な実施形態では、セキュリティモジュール128は、コントローラ104、ユーザ150、ネットワークマネージャ180、任意の他のデバイス187、及び/又は物体160の間のインタラクションをセキュアにする。より具体的には、セキュリティモジュール128は、通信のソースのアイデンティティを検証するセキュリティキーに基づいてソフトウェアから通信を認証する。例えば、ユーザソフトウェアは、ユーザ150のソフトウェアがセンサデバイス102のコントローラ104とインタラクトすることを可能にするセキュリティキーに関連付けられてもよい。さらに、セキュリティモジュール128は、いくつかの例示的な実施形態において、情報の受信、情報の要求、及び/又は情報へのアクセスを制限することができる。
[0068] 上述したように、コントローラ104及びそのコンポーネントとは別に、センサデバイス102は、電源140、複数のアンテナ175、少なくとも1つのスイッチ145、及び1つ以上のセンサデバイスコンポーネント142を含むことができる。センサデバイス102のセンサデバイスコンポーネント142は、センサデバイス102が動作することを可能にするためにセンサデバイスに典型的に見られるデバイス及び/又はコンポーネントである。センサデバイスコンポーネント142は、電気的、電子的、機械的、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。センサデバイス102は、任意の数及び/又はタイプのセンサデバイスコンポーネント142のうちの1つ以上を有することができる。そのようなセンサデバイスコンポーネント142の例は、光源、センサ、ヒートシンク、導電体又は電気ケーブル、端子ブロック、レンズ、ディフューザ、リフレクタ、空気移動デバイス、バッフル、ディマー、及び回路基板を含むことができるが、これらに限定されない。
[0069] センサデバイス102の電源140は、センサデバイスコンポーネント142のうちの1つ以上に電力を供給する。電源140は、コントローラ104のパワーモジュール112と実質的に同じであってもよく、異なってもよい。電源140は、多くの単一又は複数のディスクリートコンポーネント(例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗)のうちの1つ以上、及び/又はマイクロプロセッサを含むことができる。電源140は、マイクロプロセッサ及び/又は1つ以上のディスクリートコンポーネントが位置付けられるプリント回路基板を含んでもよい。
[0070] 電源140は、コントローラ104のパワーモジュール112から(例えば、電気ケーブルを介して)電力を受ける、又はコントローラ104のパワーモジュール112に電力を送る1つ以上のコンポーネント(例えば、変圧器、ダイオードブリッジ、インバータ、コンバータ)を含むことができる。電源は、そのような電力のレシピエント(例えば、センサデバイスコンポーネント142、コントローラ106)によって使用され得るタイプ(例えば、交流、直流)及びレベル(例えば、12V、24V、120V)の電力を生成することができる。追加的又は代替的に、電源140は、センサデバイス102の外部のソースから電力を受けることができる。追加的又は代替的に、電源140は、それ自体がパワーソースであり得る。例えば、電源140は、バッテリ、局所的光起電力システム、又は何らかの他の独立したパワーソースであり得る。
[0071] 上述したように、センサデバイス102は、複数(例えば、2個、3個、5個、9個、20個)のアンテナ175を含む。アンテナ175は、(送信のため)電力をRF信号195に変換する、及び(受信のため)RF信号195を電力に変換する電気デバイスである。送信において、無線送信機(例えば、トランシーバ124)は、スイッチ145を介して、無線周波数で振動する電流(例えば、高周波交流(AC))をアンテナ175の端子に供給し、アンテナは、この電流のエネルギをRF信号195として放射する。受信において、アンテナ175は、自身の端子で微小な電圧を生成するためにRF信号195の電力の一部をインターセプトし、該電圧は、スイッチ145を介して受信機(例えば、トランシーバ124)に印加されて増幅される。
[0072] アンテナ175は、典型的には、アンテナ175の本体(body)を形成するために互いに電気的に接続される(多くの場合、伝送線を介す)導電体の配列(arrangement of electrical conductors)から構成され得る。アンテナ175の本体は、トランシーバ124に電気的に結合される。トランシーバ124によってアンテナ175の本体を介して強いられる電子の振動電流は、本体の周囲に振動磁場を形成する一方、電子の電荷はまた、アンテナ175の本体に沿う振動電場を形成する。これらの時間変化する場は、アンテナ175から、ムービングトランスバース(moving transverse)RF信号195(多くの場合、電磁界波(electromagnetic field wave))として空間に放射する。逆に、受信時には、来入RF信号195の振動電場及び磁場は、アンテナ175の本体内の電子に力を及ぼし、アンテナ175の本体の一部が前後に動くことを引き起こし、アンテナ175内に振動電流を発生させる。
[0073] 特定の例示的な実施形態では、アンテナ175(例えば、アンテナ175−1、アンテナ175−N)は、センサデバイス102の任意の部分に、内に、又は上に配置されることができる。例えば、アンテナ175は、センサデバイス102のハウジング103の外面に配置されることができる。別の例として、アンテナ175は、センサデバイス102のハウジングにインサート成形(insert mold)され得る。別の例として、アンテナ175は、センサデバイス102のハウジング103にツーショット射出成形(two-shot injection mold)され得る。さらに別の例として、アンテナ175は、センサデバイス102のハウジング103に接着取り付け(adhesive-mount)され得る。さらに別の例として、アンテナ175は、センサデバイス102のハウジング103の外面に印刷され得る。さらに別の例として、アンテナ175は、表面実装されるチップセラミックアンテナであり得る。さらに別の例として、アンテナ175は、ワイヤアンテナであり得る。
[0074] 各アンテナ175は、スイッチ145に(例えば、電気的に、通信可能に)結合されることができ、スイッチ145は、トランシーバ124に(例えば、電気的に、通信可能に)結合される。スイッチ145は、単一のスイッチデバイス、又は互いに直列及び/若しくは並列に配置される複数のスイッチデバイスであり得る。スイッチ145は、任意の特定の時点で、どのアンテナ175がトランシーバ124に結合されるかを決定する。スイッチ145は、1つ以上の接点を有することができ、各接点は、開状態及び閉状態(位置)を有する。開状態では、スイッチ145の接点は、トランシーバ124が、スイッチ145の当該接点に電気的に結合されるアンテナ175へRF信号195を送る又はアンテナ175からRF信号195を受信することを妨げる、開回路を形成する。閉状態では、スイッチ145の接点は、トランシーバ124が、スイッチ145の当該接点に電気的に結合されるアンテナ175にRF信号195を送る又はアンテナ175からRF信号195を受信することを可能にする、閉回路を形成する。
[0075] 特定の例示的な実施形態では、スイッチ145の各接点の位置は、コントローラ104の制御エンジン106によって制御される。スイッチ145が単一のデバイスである場合、スイッチ145は、複数の接点を有することができる。いずれにしても、特定の例示的な実施形態では、スイッチ145の1つの接点のみが、任意の時点でアクティブであり得る(閉じられ得る)。その結果、スイッチ145の1つの接点が閉じられる場合、そのような例示的な実施形態では、スイッチ145の他の全ての接点は開いている。
[0076] 図2は、本明細書で述べられる様々な技術のうちの1つ以上を実施する、及び、ある例示的な実施形態による本明細書で述べられる要素の全体又は一部を代表するコンピューティングデバイス218の一実施形態を示している。例えば、図1のセンサデバイス102の(制御エンジン106、ハードウェアプロセッサ120、ストレージリポジトリ130等の様々なコンポーネントを含む)コントローラ104は、コンピューティングデバイス218とみなされ得る。コンピューティングデバイス218は、コンピューティングデバイスの一例であり、コンピューティングデバイス及び/又はその可能なアーキテクチャの使用又は機能性の範囲に関する制限を示唆することを意図していない。コンピューティングデバイス218は、例示されたコンピューティングデバイス218に例示されたコンポーネントのいずれか1つ又は組み合わせに関連する依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。
[0077] コンピューティングデバイス218は、1つ以上のプロセッサ又は処理ユニット214、1つ以上のメモリ/ストレージコンポーネント215、1つ以上の入出力(I/O)デバイス216、及び様々なコンポーネント及びデバイスが互いに通信することを可能にするバス217を含む。バス217は、メモリバス又はメモリコントローラ、ペリフェラルバス、アクセラレイティッドグラフィックスポート、及び様々なバスアーキテクチャの任意のものを使用したプロセッサ又はローカルバスを含む、いくつかのタイプのバス構造のうちの任意の1つ以上を表す。バス217は、有線及び/又は無線バスを含む。
[0078] メモリ/ストレージコンポーネント215は、1つ以上のコンピュータ記憶媒体を表す。メモリ/ストレージコンポーネント215は、揮発性媒体(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)等)及び/又は不揮発性媒体(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスク等)を含む。メモリ/ストレージコンポーネント215は、固定媒体(例えば、RAM、ROM、固定ハードドライブ等)及び/又はリムーバブル媒体(例えば、フラッシュメモリドライブ、リムーバブルハードドライブ、光ディスク等)を含む。
[0079] 1つ以上の入出力デバイス216は、顧客、ユーティリティ、又は他のユーザがコンピューティングデバイス218にコマンド及び情報を入力することを可能にし、また、顧客、ユーティリティ、若しくは他のユーザ及び/又は他のコンポーネント若しくはデバイスに情報が与えられることを可能にする。入力デバイスの例は、キーボード、カーソル制御デバイス(例えば、マウス)、マイク、タッチスクリーン、及びスキャナを含むが、これらに限定されない。出力デバイスの例は、ディスプレイデバイス(例えば、モニタ又はプロジェクタ)、スピーカ、照明ネットワークへの出力(例えば、DMXカード)、プリンタ、及びネットワークカードを含むが、これらに限定されない。
[0080] 様々な技術が、ソフトウェア又はプログラムモジュールの一般的な文脈で本明細書において述べられている。一般に、ソフトウェアは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含む。これらのモジュール及び技術の実装形態は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体上に格納される、又はコンピュータ可読媒体を介して送信される。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイスによってアクセス可能な任意の利用可能な(1つ以上の)非一時的媒体である。例として、限定されないが、コンピュータ可読媒体は、「コンピュータ記憶媒体」を含む。
[0081] 「コンピュータ記憶媒体」及び「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM等のコンピュータ記録可能媒体、ROM、EEEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD−ROM、DVD(digital versatile disk)又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体等を含むが、これらに限定されない。
[0082] コンピュータデバイス218は、いくつかの例示的な実施形態に従って、ネットワークインターフェース接続(図示せず)を介してネットワーク(図示せず)(例えば、LAN、インターネット等のWAN、又は任意の他の類似のタイプのネットワーク)に接続される。当業者であれば、多くの異なるタイプのコンピュータシステム(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パーソナルメディアデバイス、携帯電話若しくはパーソナルデジタルアシスタント等のモバイルデバイス、又はコンピュータ読み取り可能な命令を実行することが可能な任意の他のコンピューティングシステム)が存在し、前述の入力及び出力手段は、他の例示的な実施形態では、現在知られている又は後に開発される他の形態をとることを理解するであろう。一般的に言えば、コンピュータシステム218は、1つ以上の例示的な実施形態を実施するのに必要な最小限の処理手段、入力手段、及び/又は出力手段を少なくとも含む。
[0083] さらに、当業者であれば、前述のコンピュータデバイス218の1つ以上の要素は、特定の例示的な実施形態では遠隔地に位置し、ネットワークを介して他の要素に接続されることを理解するであろう。さらに、1つ以上の実施形態は、1つ以上のノードを有する分散システムに実装され、実装形態の各部分(例えば、制御エンジン106)は、分散システム内の異なるノードに位置する。一つ以上の実施形態では、ノードは、コンピュータシステムに対応する。代替的に、ノードは、いくつかの例示的な実施形態では、関連する物理メモリを有するプロセッサに対応する。代替的に、ノードは、いくつかの例示的な実施形態では、共有メモリ及び/又はリソースを有するプロセッサに対応する。
[0084] 図3は、ある例示的な実施形態による空間のボリューム399内の物体360を測位するためにAoA法を使用することができるシステム300を示す。図1から図3を参照して、3つのアンテナ375(アンテナ375−1、アンテナ375−2、及びアンテナ375−3)を有するセンサデバイス302も、図3の空間のボリューム399内に位置している。この場合、アンテナ375は、センサデバイス302のハウジングの外面に印刷されている。上述したように、空間のボリューム399は、任意の大きさであり得る及び/又は任意の位置にあり得る。例えば、空間のボリューム399は、オフィスビルの一室であり得る。
[0085] 図3に示されるように、センサデバイス302の3つのアンテナ375のすべてが、空間のボリューム399内に位置することができる。代替的に、アンテナ375の1つ以上は、別のデバイス(例えば、別のセンサデバイス)に位置することができる。いずれにしても、物体360の通信デバイス390によって送信されるRF信号(例えば、RF信号195)がセンサデバイス302のアンテナ375によって受信される限り、アンテナ375の1つ以上は、空間のボリューム399の外側に位置することが可能である。
[0086] 特定の例示的な実施形態では、アンテナ375は、1つ以上の隣接するアンテナ375からある距離を離される。例えば、図3に示されるように、アンテナ375−1は、アンテナ375−2から距離378を離され、アンテナ375−3は、アンテナ375−2から距離379を離され、アンテナ375−1は、アンテナ375−3から距離377を離されている。距離(この例では距離377、距離378、及び距離379)の各々は、多くの要因のうちの1つ以上に基づくことができる。例えば、各距離は、RF信号(例えば、RF信号195)の波長の少なくとも1/4であり得る。このような場合、1つのアンテナ375は、別のアンテナ375によって送信される/受信されるRF信号と少なくとも90°位相がずれているRF信号を送信/受信することができる。これにより、RF信号(及びそれに関連する情報(例えば、角度))をより容易に解釈することができる。具体的な例として、RF信号195の波長が2.4GHzである場合、各距離(距離377、距離378、距離379)は少なくとも約1/4インチである。ある距離(例えば、距離377、距離378、距離379)は、他の距離と同じ及び/又は異なることができる。他の例示的な実施形態では、各距離は、RF信号の1/4波長未満であり得る。このより小さい距離は、より低い精度を可能にし得るが、RF信号の信頼できる解釈を可能にするために十分な精度が依然として獲得されることができる。
[0087] 図3のセンサデバイス302はまた、3つのアンテナ375に結合されるスイッチ345を含む。センサデバイス302はまた、図3には示されていないが、スイッチ345を自動的に操作するための制御エンジン(例えば、制御エンジン106)と、RF信号を送信及び/又は受信するためのトランシーバ(例えば、トランシーバ124)とを含むことができる。さらに、図3の物体360は、図1に関して上述した通信デバイス190と実質的に同じであり得る通信デバイス390を含む。例えば、図3に示されるように、図3の通信デバイス390は、アンテナを含むことができる。場合によっては、通信デバイス390はまた、上述したコントローラ104の機能の少なくとも一部を実行することができる、コントローラを含むことができる。
[0088] 図4〜図6は、ある例示的な実施形態による、物体360によってRF信号が送信され、物体360の位置がAoA法を用いて決定される場合の図3のシステムを示す。図4は、ある例示的な実施形態による、物体360の通信デバイス390がRF信号495をブロードキャストし始める図3のシステム400を示す。図1〜図6を参照して、センサデバイス302のアンテナ375−1、アンテナ375−2、及びアンテナ375−3は、RF信号495を受信する。物体360の通信デバイス390は、ブロードキャスト範囲482を有し、センサデバイス302のアンテナ375の全てが、ブロードキャスト範囲482内に収まっている。
[0089] 図4において、この場合のスイッチ345は、アンテナ375−1については閉じており、アンテナ375−2及びアンテナ375−3については開いている。その結果、図4による捕捉された時点でアンテナ375−1によって受信されるRF信号495のみが、スイッチ345を介してコントローラ304に送信される。コントローラ304がアンテナ375−1を介してRF信号495を受信する場合、コントローラ304は、アンテナ375−1にRF信号495が到来する角度485(AoA)を決定するために1つ以上のアルゴリズム133及び/又はプロトコル132を使用することができる。
[0090] 図4で捕捉された時間に対する他の何らかの後続の時点(例えば、2ms後、50ms後)において、センサデバイス302のコントローラ304は動作し、その結果、図5に示されるシステム500の構成が得られる。図5において、この場合のスイッチ345は、アンテナ375−2については閉じており、アンテナ375−1及びアンテナ375−3については開いている。その結果、図5による捕捉された時点でアンテナ375−2によって受信されるRF信号495のみが、スイッチ345を介してコントローラ304に送信される。コントローラ304がアンテナ375−2を介してRF信号495を受信する場合、コントローラ304は、アンテナ375−2にRF信号495が到来する角度585(AoA)を決定するために1つ以上のアルゴリズム133及び/又はプロトコル132を使用することができる。
[0091] 図5で捕捉された時間に対する他の何らかの後続の時点(例えば、100ns後、3ms後、20ms後)において、センサデバイス302のコントローラ304は動作し、その結果、図6に示されるシステム600の構成が得られる。図6において、この場合のスイッチ345は、アンテナ375−3については閉じており、アンテナ375−2及びアンテナ375−1については開いている。その結果、図6による捕捉された時点でアンテナ375−3によって受信されるRF信号495のみが、スイッチ345を介してコントローラ304に送信される。コントローラ304がアンテナ375−3を介してRF信号495を受信する場合、コントローラ304は、アンテナ375−3にRF信号495が到来する角度685(AoA)を決定するために1つ以上のアルゴリズム133及び/又はプロトコル132を使用することができる。
[0092] コントローラ304が角度485及び角度585を決定すると、コントローラ304は、例示的な実施形態によるAoA法を使用して空間のボリューム399内の2次元の物体360の位置を決定することができる。コントローラ304が角度485、角度585及び角度685(センサデバイス302が4つ以上のアンテナ375を有する場合には、さらに追加の角度)を決定すると、コントローラ304は、例示的な実施形態によるAoA法を使用して空間のボリューム399内の3次元の物体360の位置を決定することができる。
[0093] 図7A〜7Dは、ある例示的な実施形態によるセンサデバイス702の様々な図を示す。具体的には、図7Aは、センサデバイス702の底部側斜視図を示す。図7Bは、センサデバイス702の異なる底部側斜視図を示す。図7Cは、センサデバイス702の側面図を示す。図7Dは、センサデバイス702の底面図を示す。
[0094] 図1〜図7Dを参照すると、図7A〜図7Dのセンサデバイス702は、多くの特徴及び/又はコンポーネントのうちの1つ以上を含む。例えば、センサデバイス702は、ハウジング703を含み、その外面には4つのアンテナ775(アンテナ775−1、アンテナ775−2、アンテナ775−3、及びアンテナ775−4)が配置されている。4つのアンテナ775は、それらが配置されているハウジング703の外面の中心の周りに互いに等距離に円形パターンで配設されている。
[0095] この場合、4つのアンテナ775は、互いに実質的に同一の構成(configuration)(例えば、形状、サイズ、厚さ)を有する。代替的に、アンテナ775のうちのあるアンテナは、その他のアンテナ775のうちの少なくとも1つとは異なる構成を有することができる。場合によっては、互いに対称的に配設されるのではなく、アンテナ775は、非対称的に配設されること及びランダム的に配置されることを含むが、これらに限定されない、任意の態様でハウジング703上に配設されることができる。
[0096] さらに、本例では4つのアンテナ775が示されているが、他の例示的な実施形態では、2つ、3つ、又は4つ以上のアンテナ775が存在することも可能である。2つのアンテナ775しかない場合、空間のボリューム内の物体の位置は、2次元で把握されることができる。3つ以上のアンテナ775がある場合、空間のボリューム内の物体の位置は、3次元で把握されることができる。あるアンテナ775は、1つ以上の他のアンテナ775の材料と比較して、同じ材料又は異なる材料で作られてもよい。さらに、あるアンテナ775がハウジング703に結合される、及び/又はハウジング703上に配置されるやり方は、他のアンテナ775のうちの1つ以上がハウジング703に結合される、及び/又はハウジング703上に配置されるやり方と同じ又は異なってもよい。
[0097] 図8は、図7A〜7Dの例示的なセンサデバイス702が使用されることができるシステムを示す。図1〜図8を参照して、センサデバイス702に加えて、システム800は、空間のボリューム899内に配置される様々な物体460を含む。具体的には、物体460−1、物体460−2、物体460−3、及び物体460−4は、ファイルキャビネットである。物体460−5、物体460−6、物体460−7、物体460−8、及び物体460−9は、机である。物体460−10は、人である。物体460−11、物体460−12、及び物体460−13は、壁である。物体460−14及び物体460−15は、ドアである。
[0098] また、空間のボリューム899には、多くのデバイス887がある。具体的には、デバイス887−1、デバイス887−2、デバイス887−3、デバイス887−4、デバイス887−5、デバイス887−6、デバイス887−7、デバイス887−8、デバイス887−9、デバイス887−10、及びデバイス887−11は、照明器具である。デバイス887−12は、出口標識である。デバイス887−13は、サーモスタットである。デバイス887−14、デバイス887−15、及びデバイス887−16は、ライトスイッチである。デバイス887−17、デバイス887−18、デバイス887−19、デバイス887−20、及びデバイス887−21は、電気レセプタクルである。デバイス887−22は、キュービクル壁(cubicle wall)である。
[0099] この場合のセンサデバイス702は、デバイス887−4、デバイス887−5、及びデバイス887−10、並びに物体860−13に隣接して天井に配置されている。代替的な実施形態では、センサデバイス702は、物体860又はデバイス887と一体化されることができる。例えば、センサデバイス702は、天井に取り付けられた照明器具である、デバイス887−4のハウジングと一体化されることができる。別の例として、センサデバイス702は、サーモスタットである、デバイス887−13のフェースプレートと一体化されることができる。さらに別の例として、センサデバイス702は、壁である、物体860−13と一体化されることができる。
[0100] 例示的な実施形態は、センサデバイスのハウジングの外面に配置される複数のアンテナを含むセンサデバイスに向けられ得る。あるアンテナは、センサデバイスの残りのアンテナの1つ以上と比較して、同じやり方で、又は異なるやり方でハウジング上に配置されることができる。例えば、アンテナは、ハウジングの外面にインサート成形され得る。別の例として、アンテナは、ハウジングの外面に射出成形され得る。さらに別の例として、アンテナは、ハウジングの外面に接着取り付けされ得る。さらに他の例として、アンテナは、ハウジングの外面に印刷され得る。
[0101] さらに、センサデバイスのアンテナは、多くの異なる材料のうちの任意のもので作られることができる、及び/又は多くの異なる構成のうちの任意のものを有することができる。例えば、アンテナは、ハウジングの外面に設けられるチップセラミックアンテナであり得る。
[0102] 1つ以上の例示的な実施形態では、センサデバイスは、センサデバイスと共有される空間のボリューム内の物体を測位するために使用されることができる複数のアンテナを置いている。2つのアンテナが使用される場合、物体の位置は、2次元で定義されることができる。3つ以上のアンテナが使用される場合、物体の位置は、3次元で定義されることができる。例示的な実施形態は、空間のボリューム内の物体のリアルタイムの位置を提供することができる。本明細書で述べられる例示的な実施形態を使用することにより、通信、安全性、メンテナンス、コスト、及び運用効率を改善することができる。
[0103] したがって、本明細書で述べられた開示の多くの修正及び他の実施形態は、前述の説明及び関連する図面に与えられた教示の恩恵を受けて、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサに関連する当業者に思い浮かぶであろう。したがって、物体の多次元測位に使用される複数のアンテナを備えるセンサは、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正及び他の実施形態が本願の範囲内に含まれることが意図されていることが理解されるべきである。特定の用語が本明細書で採用されているが、それらは一般的且つ記述的な意味でのみ使用されており、限定の目的ではない。