本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明の実施例を提供し、詳細な説明とともに本発明の技術的思想を説明する。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などの様々な無線アクセス(接続)システムに適用されることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)によって具現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)などの無線技術によって具現されることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術によって具現されることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEを改良したシステムである。説明を明確にするために3GPP LTE/LTE−Aを中心に述べるが、本発明の技術思想は、これに限られない。
無線アクセスシステムにおいて、端末は、下りリンク(DL:DownLink)で基地局から情報を受信し、上りリンク(UL:UpLink)で基地局に情報を送信する。基地局および端末が送受信する情報は、データおよび種々の制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
図1は、3GPP LTE(−A)システムに用いられる物理チャネルおよびこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
電源が消えた状態で電源がついたり、新しくセルに進入したりした端末は、段階S101で、基地局と同期を取るなどの初期セルサーチ(探索)(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は、基地局からプライマリ(主)同期チャネル(P−SCH:Primary Synchronization CHannel)およびセカンダリ(副)同期チャネル(S−SCH:Secondary Synchronization CHannel)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得する。その後、端末は、基地局から物理ブロードキャスト(放送)チャネル(PBCH:Physical Broadcast CHannel)信号を受信してセル内ブロードキャスト(放送)情報を取得する。一方、端末は、初期セルサーチ段階で下りリンク参照信号(DL RS:DownLink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
初期セルサーチを終えた端末は、段階S102で、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control CHannel)、および物理下りリンク制御チャネル情報に対応する物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Control CHannel)を受信して、より具体的なシステム情報を得る。
その後、端末は、基地局への接続を完了するために、段階S103〜段階S106のようなランダムアクセス過程(Random Access Procedure)を行う。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access CHannel)を介してプリアンブル(preamble)を送信し(S103)、物理下りリンク制御チャネルおよびそれに対応する物理下りリンク共有チャネルでプリアンブルに対する応答メッセージを受信する(S104)。コンテンション(競合)ベースのランダムアクセスの場合、更なる物理ランダムアクセスチャネルの送信(S105)、および物理下りリンク制御チャネルおよびそれに対応する物理下りリンク共有チャネルの受信(S106)などの衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う。
上述したような手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、物理下りリンク制御チャネル/物理下りリンク共有チャネルの受信(S107)、および物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared CHannel)/物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control CHannel)の送信を行う(S108)。端末が基地局に送信する制御情報を総称して、上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)という。UCIは、HARQ−ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest ACKnowledgement/Negative-ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは、一般的にPUCCHを介して送信されるが、制御情報とトラフィックデータとが同時に送信されるべき場合には、PUSCHを介して送信されてもよい。また、ネットワークの要求/指示によってPUSCHでUCIを非周期的に送信することもできる。
図2は、無線フレームの構造を例示する。上りリンク/下りリンクデータパケットの送信は、サブフレーム単位で行われ、一つのサブフレームは、多数のシンボルを含む一定時間区間として定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム構造およびTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造をサポートする。
図2(a)は、タイプ1の無線フレームの構造を示す図である。下りリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは、時間領域において2個のスロットで構成される。一つのサブフレームが送信されるのにかかる時間をTTI(Transmission Time Interval)という。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。一つのスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数(複数)のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを使用するので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を表す。また、OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボルまたはシンボル区間と呼ぶことができる。リソースブロック(Resource Block;RB)は、リソース割当単位であり、一つのスロットにおいて複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。
1(個の)スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって変わることができる。CPには、拡張CP(extended CP)とノーマル(一般)CP(normal CP)とがある。例えば、OFDMシンボルがノーマルCPにより構成された場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個である。OFDMシンボルが拡張CPにより構成された場合、1(つの)OFDMシンボルの長さが伸びるので、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、ノーマルCPの場合よりも少ない。拡張CPの場合に、例えば、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、6個である。端末が速い速度で移動するなど、チャネル状態が不安定な場合には、シンボル間の干渉をより減少させるために、拡張CPを用いることができる。
ノーマルCPを用いる場合、一つのスロットは、7個のOFDMシンボルを含むので、一つのサブフレームは、14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームの最初の3個のOFDMシンボルは、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)に割り当てられ、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)に割り当てられることができる。
図2(b)は、タイプ2の無線フレームの構造を示す図である。タイプ2の無線フレームは、2つのハーフフレーム(half frame)で構成される。ハーフフレームは、4(5)個のノーマル(一般)サブフレームと1(0)個のスペシャルサブフレームとを含む。ノーマルサブフレームは、UL−DL構成(UpLink-DownLink Configuration)によって上りリンクまたは下りリンクで使用される。サブフレームは、2つのスロットで構成される。
表1は、UL−DL構成による無線フレーム内のサブフレーム構成を例示する。
表において、Dは下りリンクサブフレームを、Uは上りリンクサブフレームを、Sはスペシャル(special)サブフレームを示す。スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot TimeSlot)、GP(Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)を含む。DwPTSは、端末における初期セルサーチ、同期またはチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局におけるチャネル推定および端末との上り伝送同期に用いられる。ガード(保護)区間は、上りリンクと下りリンクとの間の下りリンク信号のマルチパス(多重経路)遅延による上りリンクにおける干渉を除去するための区間である。無線フレームの構造は、例に過ぎず、無線フレームにおけるサブフレームの数、スロットの数、シンボルの数は、様々に変更可能である。
図3は、下りリンクスロットのリソースグリッドを例示する。
図3を参照すると、下りリンクスロットは、時間領域(ドメイン)において複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1つの下りリンクスロットは、7個のOFDMシンボルを含み、1つのリソースブロックは、周波数領域において12個の副搬送波を含むとしているが、これに限定されるものではない。リソースグリッド上で各要素をリソース要素(Resource Element、RE)といい、1つのRBは、12×7個のREを含む。下りリンクスロットに含まれるRBの数NDLは、下りリンク送信帯域幅(bandwidth)に依存する。上りリンクスロットの構造は、下りリンクスロットの構造と同一でもよい。
図4は、下りリンクサブフレームの構造を例示する。
図4を参照すると、サブフレームの1番目のスロットにおいて前側に位置する最大3(4)個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に対応する。その他のOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)が割り当てられるデータ領域に該当し、データ領域の基本リソース単位はRBである。LTEにおいて使用される下りリンク制御チャネルの例は、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)、PHICH(Physical Hybrid ARQ Indicator CHannel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの1番目のシンボルで送信され、サブフレーム内で制御チャネルの伝送に使われるOFDMシンボルの数についての情報を運ぶ。PHICHは、上りリンク伝送に対する応答であり、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat reQuest ACKnowledgement/Negative-ACKnowledgement)信号を運ぶ。PDCCHを介して伝送される制御情報は、DCI(Downlink Control Information)と称される。DCIは、上りリンクまたは下りリンクのスケジュール情報または任意の端末グループのための上りリンク伝送電力制御命令(Transmit Power Control Command)を含む。
PDCCHを介して送信される制御情報をDCI(Downlink Control Information)という。DCIフォーマットとして、上りリンク用にフォーマット0、3、3A、4、下りリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2Cなどのフォーマットが定義されている。DCIフォーマットによって、情報フィールドの種類、情報フィールドの数、各々の情報フィールドのビットの数などが変わる。例えば、DCIフォーマットは、用途によって(必要に応じて)、ホッピングフラグ(hopping flag)、RB割当て、MCS(Modulation Coding Scheme)、RV(Redundancy Version)、NDI(New Data Indicator)、TPC(Transmit Power Control)、HARQプロセス番号、PMI(Precoding Matrix Indicator)確認などの情報を選択的に含む。したがって、DCIフォーマットによって、DCIフォーマットに整合する制御情報のサイズが変わる。なお、任意のDCIフォーマットは、2種類以上の制御情報伝送に使用される。例えば、DCIフォーマット0/1Aは、DCIフォーマット0またはDCIフォーマット1を運ぶために使用され、これらは、フラグフィールド(flag field)により区分(区別)される。
PDCCHは、DL−SCH(DownLink Shared CHannel)の伝送フォーマットおよびリソース割り当て、UL−SCH(UpLink Shared CHannel)に対するリソース割り当て情報、PCH(Paging CHannel)に関するページング情報、DL−SCH上のシステム情報(system information)、PDSCH上で伝送されるランダムアクセス(接続)応答などの上位層制御メッセージのリソース割り当て情報、任意の端末グループ内における個別の端末に対する伝送電力制御命令、VoIP(Voice over IP)の活性化(activation)などを運ぶ。複数のPDCCHが、制御領域内で送信されることができる。端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数の連続した制御チャネル要素(Control Channel Element、CCE)の集合(aggregation)上で送信される。CCEは、無線チャネル状態に基づいて所定の符号化率のPDCCHを提供するために使われる論理的割当てユニットである。CCEは、複数のリソース要素グループ(Resource Element Group、REG)に対応する。PDCCHのフォーマットおよびPDCCHビットの数は、CCEの数およびCCEにより提供される符号化率の間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)を付け加える。CRCは、PDCCHの所有者または使用目的によって識別子(例えば、RNTI(Radio Network Temporary Identifier))でマスクされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものである場合、該当端末の識別子(例えば、Cell−RNTI(C−RNTI))がCRCにマスクされることができる。PDCCHがページングメッセージのためのものである場合は、ページング識別子(例えば、Paging−RNTI(P−RNTI))がCRCにマスクされる。PDCCHがシステム情報(より具体的には、システム情報ブロック(System Information Block、SIB))のためのものである場合、SI−RNTI(System Information RNTI)がCRCにマスクされる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答である、ランダムアクセス応答を指示するために、RA−RNTI(Random Access-RNTI)がCRCにマスクされる。
PDCCHは、DCI(Downlink Control Information)として知られたメッセージを運び、DCIは、1つの端末または端末グループのためのリソース割り当ておよび他の制御情報を含む。一般的に、複数のPDCCHが1つのサブフレーム内で伝送される。各々のPDCCHは、1つまたは複数のCCE(Control Channel Element)を用いて伝送され、各々のCCEは、9セットの4つのリソース要素に対応する。4つのリソース要素は、REG(Resource Element Group)と称される。4つのQPSKシンボルが、1つのREGにマッピングされる。参照信号に割り当てられたリソース要素は、REGに含まれず、これによって、与えられた(所与の)OFDMシンボル内におけるREGの総数は、セル固有(特定)(cell-specific)の参照信号の存在の有無によって変わる。REGの概念(すなわち、グループ単位マッピング、各々のグループは4つのリソース要素を含む)は、他の下りリンク制御チャネル(PCFICHおよびPHICH)にも使用される。すなわち、REGは、制御領域の基本リソース単位として使用される。4つのPDCCHフォーマットが、表2のようにサポートされる。
CCEは、連続して番号付けされて使用され、復号プロセスを単純化するために、n(個の)CCEsで構成されたフォーマットを有するPDCCHは、nの倍数と同じ数を有するCCEでのみ始まる。所定のPDCCHの伝送のために使用されるCCEの数は、チャネル条件に従って、基地局により決定される。例えば、PDCCHが良好な下りリンクチャネル(例えば、基地局に近い)を有する端末のためのものである場合、1つのCCEでも十分である。しかしながら、悪いチャネル(例えば、セル境界に近い)を有する端末の場合は、十分なロバスト性(堅牢さ)(robustness)を得るために、8つのCCEが使用される。また、PDCCHの電力(パーワ)レベルをチャネル条件に合わせて調節できる。
LTEに導入された方式は、各々の端末のためにPDCCHが位置可能な制限されたセットにおけるCCE位置を定義することである。端末が自体のPDCCHを探索できる制限されたセットにおけるCCEの位置は、サーチスペース(検索空間)(Search Space、SS)と称される。LTEにおいて、サーチスペースは、各々のPDCCHフォーマットによって異なるサイズを有する。また、UE固有(UE-specific)および共通(common)のサーチスペースが別に定義される。UE固有のサーチスペース(UE-specific Search Space、USS)は、各々の端末のために個々に設定され、共通サーチスペース(Common Search Space、CSS)の範囲は、全端末に通知される。UE固有および共通サーチスペースは、与えられた端末に対して重なり合うことができる。非常に小さいサーチスペースを有するとき、所定の端末のためのサーチスペースにおいて一部のCCE位置が割り当てられた場合は残ったCCEがないため、与えられたサブフレーム内で、基地局は、できる限り全ての(使用可能な)端末にPDCCHを伝送するCCEリソースを見つけることができない。このようにブロッキングが次のサブフレームに続く可能性を最小にするために、UE固有サーチスペースの開始位置に、端末固有ホッピングシーケンスが適用される。
表3は、共通およびUE固有サーチスペースのサイズを表す。
ブラインドデコード(Blind Decoding;BD)の総回数による計算負荷を統制下におくために、端末は、定義された全てのDCIフォーマットを同時に検索することが要求されない。一般的に、UE固有サーチスペース内で、端末は、常にフォーマット0および1Aを検索する。フォーマット0と1Aとは、同じサイズを有し、メッセージ内のフラグによって区分される。また、端末は、追加フォーマット(例えば、基地局により設定されたPDSCH伝送モードによって1,1Bまたは2)を受信するように要求されることができる。共通サーチスペースにおいて、端末は、フォーマット1Aおよび1Cをサーチする。また、端末は、フォーマット3または3Aをサーチするように設定されることができる。フォーマット3および3Aは、フォーマット0および1Aと同じサイズを有し、端末固有識別子より、むしろ互いに異なる(共通)識別子でCRCをスクランブルすることにより区分される。以下、伝送モードによるPDSCHの伝送技法、およびDCIフォーマットの情報コンテンツを記載する。
伝送モード(Transmission Mode、TM)
● 伝送モード1:単一基地局アンテナポートからの伝送
● 伝送モード2:伝送ダイバーシチ
● 伝送モード3:開ループ空間多重
● 伝送モード4:閉ループ空間多重
● 伝送モード5:マルチ(多重)ユーザMIMO
● 伝送モード6:閉ループ・ランク−1プリコーディング
● 伝送モード7:単一アンテナポート(ポート5)の伝送
● 伝送モード8:二重レイヤ伝送(ポート7および8)または単一アンテナポート(ポート7または8)の伝送
● 伝送モード9:最大8つのレイヤ伝送(ポート7ないし14)または単一アンテナポート(ポート7または8)の伝送
DCIフォーマット
● フォーマット0:PUSCH伝送(上りリンク)のためのリソースグラント
● フォーマット1:単一コードワード PDSCHの伝送(伝送モード1,2および7)のためのリソース割り当て
● フォーマット1A:単一コードワード PDSCH(全てのモード)のためのリソース割り当てのコンパクトシグナリング
● フォーマット1B:ランク−1 閉ループ プリコーディングを用いるPDSCH(モード6)のためのコンパクトリソースの割り当て
● フォーマット1C:PDSCH(例えば、ページング/ブロードキャストシステム情報)のための非常にコンパクトなリソースの割り当て
● フォーマット1D:マルチユーザMIMOを用いるPDSCH(モード5)のためのコンパクトなリソースの割り当て
● フォーマット2:閉ループ MIMO動作のPDSCH(モード4)のためのリソースの割り当て
● フォーマット2A:開ループ MIMO動作のPDSCH(モード3)のためのリソースの割り当て
● フォーマット3/3A:PUCCHおよびPUSCHのために2ビット/1ビットの電力(パワー)調整値を有する電力制御(パワーコントロール)コマンド
図5は、LTE(−A)で使用される上りリンクサブフレームの構造を例示する図である。
図5を参照すると、サブフレーム500は、2つの0.5msスロット501で構成される。ノーマル(普通)(Normal)サイクリックプリフィックス(循環前置)(Cyclic Prefix、CP)の長さを仮定したとき、各々のスロットは、7つのシンボル502で構成され、1つのシンボルは、1つのSC−FDMAシンボルに対応する。リソースブロック(Resource Block、RB)503は、周波数領域における12個の副搬送波、また時間領域における1つのスロット、に該当するリソース割り当て単位である。LTE(−A)の上りリンクサブフレームの構造は、大きくデータ領域504と制御領域505とに区分される。データ領域は、各々の端末に伝送される音声、パケットなどのデータ送信に使用される通信リソースを意味し、PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を含む。制御領域は、上りリンク制御信号、例えば、各々の端末からの下りリンクチャネル品質報告、下りリンク信号に対する受信ACK/NACK、上りリンクスケジューリング要求などの伝送に使用される通信リソースを意味し、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)を含む。サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)は、1つのサブフレームにおいて時間軸上で最後に位置するSC−FDMAシンボルを介して伝送される。同じサブフレームの最後のSC−FDMAで伝送される複数の端末のSRSは、周波数位置/シーケンスによって区分されることができる。SRSは、上りリンクのチャネル状態を基地局に伝送するために使用され、上位層(例えば、RRC層)により設定されたサブフレームの周期/オフセットによって周期的に伝送されるか、あるいは基地局の要求によって非周期的に伝送される。
一方、次世代RAT(Radio Access Technology)では、データ伝送遅延(latency)を最小にするために、セルフコンテインド(self-contained)サブフレームが考えられている。図6は、セルフコンテインドサブフレームの構造を例示している。図6において、斜線領域はDL制御領域を示し、黒色部分はUL制御領域を示す。その他の領域は、DLデータ伝送またはULデータ伝送のために使用される。1つのサブフレーム内でDL伝送およびUL伝送が順に行われるので、サブフレーム内でDLデータを出し(送り)、UL ACK/NACKを受けることができる。結果として、データ伝送エラーの発生時にデータ再伝送までにかかる時間を短縮させることにより、最終データ伝達の遅延を最小にすることができる。
構成/設定が可能なセルフコンテインドサブフレームタイプの例として、少なくとも以下の4つのタイプが考えられる。各々の区間は、時間順に並んでいる。
−DL制御区間+DLデータ区間+GP(Guard Period)+UL制御区間
−DL制御区間+DLデータ区間
−DL制御区間+GP+ULデータ区間+UL制御区間
−DL制御区間+GP+ULデータ区間
DL制御区間では、PDFICH、PHICH、PDCCHが伝送され、DLデータ区間では、PDSCHが伝送される。UL制御区間では、PUCCHが伝送され、ULデータ区間では、PUSCHが伝送される。GPは、基地局および端末が送信モードから受信モードに転換される過程または受信モードから送信モードに転換される過程で時間ギャップを提供する。サブフレーム内において、DLからULに転換される時点の一部のOFDMシンボルがGPとして設定される。
3GPP NRシステム環境では、1つの端末にアグリゲート(併合)される複数のセル間で、OFDMニューマロロジ、例えば、副搬送波間隔(SCS)およびそれに基づくOFDMシンボル(OS)区間(duration)が異なるように設定される。これにより、同数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロットまたはTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と総称)の(絶対時間)区間が、アグリゲートされたセル間で異なるように設定される。ここで、シンボルは、OFDMシンボル、SC−FDMAシンボルを含む。
図7は、3GPP NRで定義されたフレーム構造を例示する。LTE/LTE−Aの無線フレームのように(図2を参照)、3GPP NRにおいて、1つの無線フレームは10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは1msの長さを有する。1つのサブフレームは、1つまたは複数のスロットを含み、スロット長さは、SCSによって異なる。3GPP NRは、15KHz、30KHz、60KHz、120KHz、240KHzのSCSをサポートする。ここで、スロットは、図6のTTIに対応する。
表4は、SCSによって、スロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数、サブフレームごとのスロット数が変化することを例示する。
以下、NB−IoT(Narrow Band-Internet of Things)について説明する。便宜上、3GPP LTE標準に基づくNB−IoTを主に説明するが、以下の説明は、3GPP NR標準にも同様に適用できる。このため、一部の技術構成を変更して解釈することもできる(例えば、LTE帯域−>NR帯域、サブフレーム−>スロット)。NB−IoTは、インバンド、ガードバンド、スタンドアローンの3つの運用モードをサポートし、各モードごとに同じ要求事項が適用される。
(1)インバンドモード:LTE帯域内のリソースの一部をNB−IoTに割り当てる。
(2)ガードバンドモード:LTEの保護周波数帯域を活用し、NB−IoTキャリアは、LTEの縁部の副搬送波にできる限り近く配置される。
(3)スタンドアローンモード:GSM(登録商標)帯域内の一部のキャリアをNB−IoTに割り当てる。
NB−IoT端末は、初期同期のために100kHz単位でアンカキャリアをサーチ(探索)し、インバンドおよびガードバンドにおいて、アンカキャリアの中心周波数は、100kHzチャネルラスタから±7.5kHz以内に位置する必要がある。LTE PRBのうちの6個のPRBは、NB−IoTに割り当てられない。したがって、アンカキャリアは、特定のPRBのみに位置する。
図8は、LTE帯域幅10MHzにおけるインバンドアンカキャリアの配置を例示する。
図8を参照すると、DC(Direct Current)副搬送波は、チャネルラスタに位置する。隣接するPRB間の中心周波数間隔が180kHzであるので、PRBインデックス4、9、14、19、30、35、40、45は、チャネルラスタから±2.5kHに中心周波数が位置する。これと同様に、LTE帯域幅20MHzにおいて、アンカキャリアとして適合するPRBの中心周波数は、チャネルラスタから±2.5kHzに位置し、LTE帯域幅3MHz、5MHz、15MHzにおいて、アンカキャリアとして適合するPRBの中心周波数は、チャネルラスタから±7.5kHzに位置する。
ガードバンドモードの場合、帯域幅10MHzおよび20MHzにおいて、LTEの縁部のPRBに隣接するPRBは、チャネルラスタから±2.5kHzに中心周波数が位置する。帯域幅3MHz、5MHz、15MHzの場合、縁部のPRBから3個の副搬送波に該当する保護周波数帯域を使用することにより、チャネルラスタから±7.5kHzにアンカキャリアの中心周波数を位置付けることができる。
スタンドアローンモードのアンカキャリアは、100kHzチャネルラスタで整列され、DCキャリアを含む全てのGSM(登録商標)キャリアをNB−IoTアンカキャリアとして活用することができる。
NB−IoTは、マルチキャリアをサポートし、インバンド+インバンド、インバンド+ガードバンド、ガードバンド+ガードバンド、スタンドアローン+スタンドアローンの組み合わせが使用される。
NB−IoT下りリンクは、15kHz副搬送波間隔を有するOFDMA方式を使用する。これは、副搬送波間の直交性を提供してLTEシステムとの共存を円滑にする。
NB−IoT下りリンクには、NPBCH(Narrowband Physical Broadcast CHannel)、NPDSCH(Narrowband Physical Downlink Shared CHannel)、NPDCCH(Narrowband Physical Downlink Control CHannel)などの物理チャネルが提供され、NPSS(Narrowband Primary Synchronization Signal)、NSSS(Narrowband Primary Synchronization Signal)、NRS(Narrowband Reference Signal)などの物理信号が提供される。
NPBCHは、NB−IoT端末がシステム接続に必要な最小限のシステム情報であるMIB−NB(Master Information Block-NarrowBand)を端末に伝達する。NPBCH信号は、カバレッジ向上のために合計8回の繰り返し送信が可能である。MIB−NBのTBS(Transport Block Size)は、34ビットであり、640ms TTI周期ごとに新しく更新される。MIB−NBは、運用モード、SFN(System Frame Number)、Hyper−SFN、CRS(Cell-specific Reference Signal)ポート数、チャネルラスタオフセットなどの情報を含む。
NPSSは、シーケンスの長さが11であり、ルートインデックスが5であるZC(Zadoff-Chu)シーケンスで構成される。NPSSは、以下の数式により生成される。
ここで、OFDMシンボルインデックスlに対するS(l)は、表5のように定義される。
NSSSは、シーケンスの長さが131であるZCシーケンスとアダマール(Hadamard)シーケンスのようなバイナリースクランブル(binary scrambling)シーケンスとの組み合わせで構成される。NSSSは、セル内のNB−IoT端末にシーケンスの組み合わせによりPCIDを指示する。NSSSは、以下の数式により生成される。
ここで、数式2に適用される変数は、以下のように定義される。
ここで、バイナリーシーケンスbq(m)は、表6のように定義され、b0(m)〜b3(m)は、各々128次のアダマール行列の1、32、64、128列に該当する。フレーム番号nfに対する巡回シフト(cyclic shift)θfは、数式4のように定義される。
ここで、nfは無線フレーム番号を示す。modはモジュロ関数を示す。
NRSは、下りリンク物理チャネルの復調に必要なチャネル推定のための参照(基準)信号として提供され、LTEと同じ方式で生成される。ただし、初期化のための初期値としてNB−PCID(NarrowBand-Physical cell ID)(またはNCell ID、NB−IoT基地局ID)を使用する。NRSは、1つまたは2つのアンテナポートにより送信される(p=2000、2001)。
NPDCCHは、NPBCHと同じ送信アンテナ構成を有し、DCIを運ぶ。3種類のDCIフォーマットをサポートする。DCIフォーマットN0は、NPUSCH(Narrowband Physical Uplink Shared CHannel)スケジューリング情報を含み、DCIフォーマットN1およびN2は、NPDSCHスケジューリング情報を含む。NPDCCHは、カバレッジ向上のために最大2048回の繰り返し送信が可能である。
NPDSCHは、DL−SCH(DownLink-Shared CHannel)、PCH(Paging CHannel)などの送信チャネルのデータ(例えば、TB)を送信するために使用される。最大TBSは680ビットであり、カバレッジ向上のために最大2048回の繰り返し送信が可能である。
図9は、FDD LTEシステムにおいてNB−IoT下りリンク物理チャネル/信号が送信される位置を例示する。
図9を参照すると、NPBCHは、各フレームの1番目のサブフレーム、NPSSは、各フレームの6番目のサブフレーム、NSSSは、各偶数フレームの最後(例えば、10番目)のサブフレームで送信される。NB−IoT端末は、同期信号(NPSS、NSSS)を用いて周波数、シンボルおよびフレーム同期を得、504個のPCID(Physical Cell ID)(すなわち、基地局ID)をサーチする。LTE同期信号は、6個のPRBにより送信され、NB−IoT同期信号は、1個のPRBにより送信される。
NB−IoTにおいて、上りリンク物理チャネルは、NPRACH(Narrowband Physical Random Access CHannel)およびNPUSCHで構成され、シングルトーン送信およびマルチトーン送信をサポートする。シングルトーン送信は、3.5kHzおよび5kHzの副搬送波間隔に対してサポートされ、マルチトーン送信は、15kHzの副搬送波間隔のみに対してサポートされる。上りリンクにおいて、15Hzの副搬送波間隔は、LTEとの直交性を維持することができるので、最適な性能を提供するが、3.75kHzの副搬送波間隔は、直交性が瓦解されて干渉による性能劣化が発生することができる。
NPRACHプリアンブルは、4個のシンボルグループで構成され、各シンボルグループは、CPおよび5個の(SC−FDMA)シンボルで構成される。NPRACHは、3.75kHzの副搬送波間隔のシングルトーン送信のみをサポートし、互いに異なるセル半径をサポートするために、長さ66.7μsおよび266.67μsのCPを提供する。各シンボルグループは、周波数ホッピング(跳躍)を行い、ホッピングパターンは、以下の通りである。1番目のシンボルグループを送信する副搬送波は、擬似ランダム(pseudo-random)方式で決定される。2番目のシンボルグループは、1つの副搬送波のホッピング、3番目のシンボルグループは、6個の副搬送波のホッピング、また、4番目のシンボルグループは、1つの副搬送波のホッピングを行う。繰り返し送信の場合、周波数ホッピング手順を繰り返して適用し、カバレッジ向上のためにNPRACHプリアンブルは、最大128回までの繰り返し送信が可能である。
NPUSCHは、2つのフォーマットをサポートする。NPUSCHフォーマット1は、UL−SCH送信に使用され、最大TBSは、1000ビットである。NPUSCHフォーマット2は、HARQ ACKシグナリングなどの上りリンク制御情報送信に使用される。NPUSCHフォーマット1は、シングル/マルチトーン送信をサポートし、NPUSCHフォーマット2は、シングルトーン送信のみをサポートする。シングルトーン送信の場合、PAPR(Peat-to-Average Power Ratio)を減らすために、pi/2−BPSK(Binary Phase Shift Keying)、pi/4−QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を使用する。
スタンドアローンおよびガードバンドモードでは、1(個の)PRBに含まれる全てのリソースをNB−IoTに割り当てることができる。一方、インバンドモードの場合は、既存のLTE信号との共存のために、リソースマッピングに制約がある。例えば、インバンドモードにおいて、LTE制御チャネル割り当て領域に分類されるリソース(各サブフレームの0〜2番目のOFDMシンボル)は、NPSS/NSSSに割り当てられず、LTE CRS REにマッピングされたNPSS/NSSSシンボルは、パンクチャリング(穿孔)される。
図10は、インバンドモードにおけるNB−IoT信号およびLTE信号のリソース割り当てを例示する図である。図10を参照すると、NPSSおよびNSSSは、容易な具現のために、運用モードに関係なくLTEシステムの制御領域に該当するOFDMシンボル(例えば、サブフレーム内の最初の3個のOFDMシンボル)では送信されない。また、LTE CRS REおよび物理リソース上で衝突するNPSS/NSS REは、パンクチャされてLTEシステムに影響を与えないようにマッピングされる。
セルサーチ後、NB−IoT端末は、PCID以外のシステム情報がない状況でNPBCHを復調する。したがって、LTE制御チャネル割り当て領域にNPBCHシンボルをマッピングできない。また、システム情報がない状況において、NB−IoT端末は、4個のLTEアンテナポート(例えば、p=0、1、2、3)、2個のNB−IoTアンテナポート(例えば、p=2000、2001)を仮定するので、それによるCRS REおよびNRS REには、NPBCHが割り当てられない。したがって、NPBCHは、与えられた使用可能なリソースに合わせてレートマッピングされる。
NPBCHの復調後、NB−IoT端末は、CRSアンテナポート数に関する情報を得るが、相変わらずLTE制御チャネル割り当て領域に関する情報は、知らない。したがって、SIB1(System Information Block type 1)データを送信するNPDSCHは、LTE制御チャネル割り当て領域に分類されたリソースにマッピングされない。
しかしながら、NPBCHとは異なって、LTE CRSに実際に割り当てられないREは、NPDSCHに割り当てられることができる。SIB1の受信後、NB−IoT端末は、リソースマッピングに関する情報を全て獲得した状態であるので、基地局は、LTE制御チャネル情報およびCRSアンテナポート数に基づいて、NPDSCH(SIB1を送信する場合を除く)およびNPDCCHを使用可能リソースにマッピングする。
図11は、FDD NB−IoTにおいてマルチキャリアが構成された場合の動作を例示する図である。FDD NB−IoTでは、DL/ULアンカキャリアが基本的に構成され、さらに、DL(およびUL)非(ノン)アンカキャリアが構成される。RRCConnectionReconfigurationに、非アンカキャリアに関する情報が含まれる。DL非アンカキャリアが構成されると、端末は、データをDL非アンカキャリアのみで受信する。反面、同期信号(NPSS、NSSS)、ブロードキャスト(放送)信号(MIB、SIB)およびページング信号は、アンカキャリアのみで提供される。DL非アンカキャリアが構成されると、端末は、RRC_CONNECTED状態である間には、DL非アンカキャリアのみをリッスンする(聞く)(listen)。これと同様に、UL非アンカキャリアが構成されると、端末は、データをUL非アンカキャリアのみで送信し、UL非アンカキャリアとULアンカキャリアとで同時送信は許可(許容)されない。RRC_IDLE状態に遷移すると、端末は、アンカキャリアに戻る。
図11において、UE1は、アンカキャリアのみが構成された場合を示し、UE2は、DL/UL非アンカキャリアがさらに構成された場合を示し、UE3は、DL非アンカキャリアがさらに構成された場合を示す。これにより、各UEにおいて、データが送/受信されるキャリアは、以下の通りである。
−UE1:データ受信(DLアンカキャリア)、データ送信(ULアンカキャリア)
−UE2:データ受信(DL非アンカキャリア)、データ送信(UL非アンカキャリア)
−UE3:データ受信(DL非アンカキャリア)、データ送信(ULアンカキャリア)
NB−IoT端末は、送信と受信とを同時に行えず、送/受信動作は、各々1つのバンドに制限される。したがって、マルチキャリアが構成されても、端末は、1つの180kHz帯域の送/受信チェーンのみを要求する。
表7は、NB−IoTで定義されたシステム情報を例示している。システム情報の獲得/変更過程は、RRC_IDLE状態でのみ行われる。端末は、RRC_CONNECTED状態ではSIB情報の受信を期待しない。システム情報が変更されると、端末は、ページングまたは直接指示により通知を受ける。変更されたシステム情報の適用のために、基地局は、端末をRRC_IDLE状態に変更する。
MIB−NBは、NPBCHを介して送信され、640ms周期でアップデートされる。MIB−NBは、SFN mod 0を満たす無線フレームのサブフレーム#0で1番目の送信が行われ、各無線フレームのサブフレーム#0で送信される。MIB−NBは、8個の独立した復号可能なブロックにより送信され、各々のブロックは、8回繰り返して送信される。表8は、MIB−NBのフィールド構成を例示している。
SIB1−NBは、NPDSCHを介して送信され、2560msの周期を有する。SIB1−NBは、16個の連続する無線フレーム内で偶数番目の無線フレーム(すなわち、8個の無線フレーム)のサブフレーム#4で送信される。SIB1−NBが送信される1番目の無線フレームのインデックスは、NPDSCH繰り返し回数(Nrep)およびPCIDにより導き出される。具体的には、Nrepが16であり、PCIDが2n、2n+1である場合、1番目の無線フレームのインデックスは、{0、1}であり、Nrepが8であり、PCIDが2n、2n+1である場合は、偶数番目のPCIDおよび奇数番目のPCIDに対応する1番目の無線フレームのインデックスは、{0、16}である。また、Nrepが4であり、PCIDが4n、4n+1、4n+2および4n+3である場合は、1番目の無線フレームのインデックスは、{0、16、32、48}である。SIB1−NBは、2560ms内でNrep回繰り返され、2560ms内で均等に分布している。SIB1−NBのTBSおよびNrepは、MIB−NB内のSystemInformationBlockType1−NBにより指示される。
表9は、SystemInformationBlockType1−NBによる繰り返し回数を示す。
SIメッセージ(すなわち、SIB2−NB以後の情報)は、周期的に発生する時間領域ウィンドウ(すなわち、SI−ウィンドウ)内で送信される。SIメッセージのスケジューリング情報は、SIB1−NBにより提供される。各々のSIメッセージは、1つのSI−ウィンドウに関連付けられ、互いに異なるSIメッセージのSI−ウィンドウは、互いに重複しない。すなわち、1つのSI−ウィンドウ内では、対応するSIのみが送信される。SI−ウィンドウの長さは、全て同一であり、設定可能である。
図12は、WUS(Wake-Up Signal)信号送信を例示する図である。
NB−IoT端末、BL/CE(Bandwidth reduced Low complexity/Coverage Enhancement)端末は、セル構成によってページングモニタリングに関連する電力消費を減らすために、WUSを使用することができる。WUSの構成時、アイドル(遊休)(idle)モードでは、以下の動作が考えられる。
−WUSは、端末にMPDCCHまたはNPDCCHをモニタリングして該当セルでページングを受信するように指示することができる。
−eDRX(extended Discontinuous Reception)が構成されない端末の場合、WUSは、1つのページング機会(Paging Occasion、PO)(N=1)に関連付けられる。POは、ページングのためにP−RNTIでスクランブルされたPDCCHが送信可能な時間リソース/区間(例えば、サブフレーム、スロット)を意味する。PF(Paging Frame)内に1つあるいは複数のPOが含まれ、PFは、UE IDに基づいて周期的に設定される。ここで、UE IDは、端末のIMSI(International Mobile Subscriber Identity)に基づいて決定される。
−eDRXが構成された端末の場合、WUSは、PTW(Paging Transmission Window)内の1つまたは複数のページング機会(N≧1)に関連付けられることができる。eDRXが構成された場合、UE IDに基づいてPH(Paging Hyper-frames)が周期的に構成される。PH内にPTWが定義され、端末は、PTW内のPFでPOをモニタリングする。
−WUSを検出した場合、端末は、ページングメッセージ受信のために、後続の(今後)N個のページング機会をモニタリングすることができる。
−MME(Mobility Management Entity)のページング動作は、基地局がWUSを使用することを知らない。
図12を参照すると、WUSは、PO以前の“設定された最大WUS区間(Configured maximum WUS duration)”(以下、WUSウィンドウ)で送信される。端末は、WUSウィンドウ内でWUS繰り返し送信を期待できるが、実際のWUS送信の回数は、WUSウィンドウ内の最大WUS送信の回数より少ない。例えば、良いカバレッジ内の端末については、WUS繰り返し回数が少ないことがある。便宜上、WUSウィンドウ内でWUSが送信可能なリソース/機会をWUSリソースと称する。WUSリソースは、複数の連続するOFDMシンボルおよび複数の連続する副搬送波により定義される。WUSリソースは、サブフレームまたはスロット内の複数の連続するOFDMシンボルと複数の連続する副搬送波とにより定義される。例えば、WUSリソースは、14個の連続するOFDMシンボルと12個の連続する副搬送波とにより定義される。WUSウィンドウとPOとの間にはギャップが存在し、端末は、ギャップではWUSをモニタリングしない。WUSウィンドウでWUSが検出されると、端末は、WUS(ウィンドウ)に関連する1つまたは複数のPOでページング関連信号をモニタリングする。NB−IoTの場合、RRC_IDLE状態の端末は、システム情報に基づいてアンカキャリアまたは非アンカキャリアでページングを受信することができる。
実施例1:WUSのシーケンスおよびスクランブル
以下、WUSを使用可能なシステムにおいて、端末がWUSにより複数の対応チャネル(corresponding CHannel、coCH)を区分する方法を提案する。
WUSは、受信端の側面で、coCHモニタリングによる電力消費を減らす目的、coCHモニタリングのための情報を提供する目的、およびcoCHの一部情報を予め提供する目的などで使用できる信号(またはチャネル)である。ここで、coCHは、受信端がWUSを介して送信に関連する情報を得られる特定のチャネル(または信号)を意味する。coCHに関連する情報は、coCH送信の有無やモニタリング周期、モニタリング時点、符号化技法などのcoCH送信/モニタリングに関連する情報であり、coCHが提供する情報の一部である。一例として、受信端は、coCHモニタリングの有無をWUSに含まれる情報に基づいて決定する。例えば、coCHは、PDCCH、具体的にはページングPDCCH、より具体的にはP−RNTIでスクランブルされたPDCCHを含む。ここで、PDCCHは、繰り返し送信が伴われるPDCCH、例えば、MPDCCH(Machine Type Communication、MTC PDCCH)またはNPDCCHを含む。
互いに異なる端末のためのcoCHが複数存在し、これらが互いに隣接している場合、WUSが送信される時間/周波数リソースが互いに重なることができる。この場合、WUSが全ての端末について同一である場合、端末は、モニタリングしたWUSが、自体がモニタリングするcoCHに関連するか否かを判断できないので、WUSが提供する情報を誤認することができる。一例として、NB−IoTにおいて、WUSがページングNPDCCHの送信の有無を指示する目的で使用される場合、端末は、他のPOに該当するWUSを検出し、NPDCCH復号を行うことができる。この場合、端末が不要なNPDCCHモニタリングを行うため、電力の浪費が発生する。このような状況を考慮して、以下、端末がWUSを自体のcoCHに関連付けられる情報を用いて区分できる方法を提案する。
本発明では、1つのセルで複数のリソースパート(Resource Part、RP)を運用する状況を考慮する。セルは、端末が同期信号およびシステム情報を得ることによりネットワークに接続するための単位として、端末がデータ送受信を行える時間、周波数および空間領域上のリソースを保有し、それをスケジューリングすることができる。ここで、RPは、セルが保有する時間、周波数、および空間領域上のリソースを1つまたは複数の領域に分け、これを端末にスケジューリングして端末がデータ送受信を行う単位を意味する。一例として、MTCの狭帯域(narrow band)、NB−IoTの(アンカまたは非アンカ)搬送波、NRのBWP(BandWidth Part)またはビームフォーミング(形成)により区分されるビームインデックスなどがRPに該当する。WUSおよびこれに対応するcoCHは、RP上における動作を仮定する。一例として、端末が特定のRPにキャンプオン(camp on)する場合、端末は、WUSおよびcoCHのモニタリングを該当RP内で期待することができる。以下では、端末が複数のRPのうちの1つを選択する場合、選択可能なRPの集合をRPリストで定義する。
以下では、便宜上、1つのWUSが1つのcoCHに対応する場合について記載するが、1つのWUSが複数のcoCHに対応する場合にも本発明を適用できる。また、以下では、便宜上、送信端を基地局とし、受信端を端末とするDL送信の状況を仮定するが、送信端を端末とし、受信端を基地局とするUL送信の状況にも本発明で提案する方法を適用できる。また、以下では、WUSに対応するcoCHが存在する場合について記載するが、本発明は、WUS以外の他の目的に使用される特定の信号(例えば、対応するcoCHなしで独立して使用される信号)についても適用することができる。
以下では、coCHに関連する情報を伝達するために、WUSに関連するパラメータを決定する方法を説明するが、その他にも、互いに関連付けられる信号やチャネルが存在する場合、1つの信号やチャネルにより他の信号やチャネルの送信方式が決定される状況にも適用することができる。
以後、本発明で提案する方法は、各々の方法を独立して運用するか、または互いに組み合わせて運用することができる。1つまたは複数の方法を組み合わせる場合、組み合わせる方法は、基地局の判断によって決定される。また、本発明で提案する方法は、本発明に記載していない他の技術と組み合わせて運用されることもできる。
WUSシーケンスおよび/またはスクランブル
(Method 1.1)WUSのシーケンスおよび/またはスクランブルは、coCH機会(occasion)に関連する情報に基づいて決定される。
この方法において、coCH機会は、WUSに関連するcoCH送信が行われる(または開始される)時間領域上のリソース(例えば、無線フレーム、サブフレーム、スロット、OFDMシンボル)を意味し、および/またはcoCHの送信が行われる周波数領域上のリソース(例えば、RB)を意味する。
一例として、coCHがページング情報を指示するPDCCH(またはMPDCCHまたはNPDCCH)である場合、coCH機会は、POである。POに関連する情報は、POを定めるために使用されるインデックス値i_sを含むか、またはi_sにより指定された無線フレーム内のサブフレーム番号を含む。例えば、i_sは、0〜3のうちの1つの値を有し、無線フレーム内でサブフレーム#0、#4、#5、#9のうちのいずれかを指示することができる。
一例として、coCHがページング情報を指示するPDCCH(またはMPDCCHまたはNPDCCH)である場合、coCH機会は、PFである。PFに関連する情報は、PFを指定するSFNを含むか、またはSFNを変数とする関数により決定される値を含む。
一例として、coCHがページング情報を指示するMPDCCHまたはNPDCCHである場合、coCH機会は、各々狭帯域(または部分狭帯域)または搬送波である。狭帯域(または部分狭帯域)に関連する情報は、狭帯域(または部分狭帯域)に属するPRBのインデックスを含む。搬送波に関連する情報は、マルチ搬送波動作を指定するときに使用される搬送波リストを含む。
coCH機会に関連する情報は、1つまたは複数の情報を含む。一例として、coCHがページング情報を指示するPDCCH(またはMPDCCHまたはNPDCCH)である場合、coCH機会に関連する情報は、POおよびPFに関連付けられる情報を同時に含む。
この方法が使用される場合、隣接端末は、WUSシーケンスおよび/またはスクランブルによりモニタリングしたWUSが、自体が期待するcoCHに関連付けられる信号であるか否かを把握することができる。一例として、coCHがページング目的のNPDCCHであり、互いに異なるcoCHを指示するWUSの送信リソースが全体または一部で重なる場合、端末は、自体のPOに関連する情報を用いてWUSに使用されるシーケンスおよび/またはスクランブル値を演算し、これによりWUS検出を行うことができる。具体的には、NB−IoTのようにページングNPDCCHおよびWUSが複数のサブフレームにより送信される場合、隣接するPO間のWUS送信サブフレームは、互いに重なることができる。このとき、WUSを各々のPOごとに区分するために、Method 1.1が適用される。
WUSリソースがcoCHにより区分されている場合、Method 1.1は、coCH機会に関連する情報の代わりに、WUSリソースに関連付けられる情報を用いてWUSシーケンスおよび/またはスクランブルを演算する方法に適用される。一例として、WUSリソースに関連付けられる情報は、WUS送信が開始される(またはWUSが送信されるように設定されたWUSウィンドウが開始される)WUS機会を含む。
(Method 1.1−1)coCH機会に関連する情報は、WUSシーケンスを決定するために使用される。
一例として、WUSがZC(Zadoff-Chu)シーケンスに基づいて生成される場合、ZCシーケンスに適用される巡回シフト値は、coCH機会に関連する情報に基づいて決定される。一例として、NB−IoTの状況において、WUS基本送信単位が1つのサブフレームをスパン(span)する(にまたがる)長さ131のZCシーケンスにより定義されるとき、4つの巡回シフト値がリスト形態で定義される。この場合、WUS送信に実際に使用される巡回シフト値は、coCH機会に関連する情報に基づいて決定される。巡回シフト値のリストは、既に長さ131のZCシーケンスを使用しているNSSSとの区分のために、NSSSで使用されている巡回シフト値以外の値のうち、NSSSとの相関特性(correlation property)が良い値で選択/構成される(例えば、θf={1/8、3/8、5/8、7/8})。
他の例として、WUSがZCシーケンスに基づいて生成される場合、ZCシーケンスに乗じられるカバーコードは、coCH機会に関連する情報に基づいて決定される。一例として、NB−IoTの状況において、WUS基本送信単位が1つのサブフレームをスパンする長さ131のZCシーケンスにより定義されるとき、アダマール(Hadamard)シーケンスまたはゴールド(Gold)シーケンスがカバーコードとして使用される。アダマールシーケンスが使用される場合、選択可能なアダマールシーケンス候補をリスト化し、使用するシーケンス候補のインデックスをcoCH機会に関連する情報に基づいて決定する。ゴールドシーケンスが使用される場合は、ゴールドシーケンスの初期値をcoCH機会に関連する情報に基づいて生成/決定する。
さらに他の例として、WUSがZCシーケンスに基づいて生成される場合、ZCシーケンスのルートインデックスは、coCH機会に関連する情報に基づいて決定される。一例として、NB−IoTの状況において、WUS基本送信単位が1つのサブフレームをスパンする長さ131のZCシーケンスにより定義されるとき、セルごとに選択可能なルートインデックスをN個とし、N個のルートインデックスを用いてN個のcoCH機会を区分することができる。
この方法では、WUSシーケンスは、coCH機会に関連する情報のみを用いて決定されるか、または他のパラメータと組み合わせて決定される。
(Method 1.1−2)coCH機会に関連する情報は、WUSシーケンスに適用されるスクランブルシーケンスの初期値を決定するために使用される。
一例として、WUSに複素(complexed valued)シンボルレベル、REレベル、OFDMシンボルレベル、スロットレベルおよび/またはサブフレームレベルでスクランブルが適用される場合、LTEゴールドシーケンスのようなランダムシーケンスを使用できる。ここで、ランダムシーケンスの初期値cinitは、coCH機会に関連する情報に基づいて決定される。一例として、NB−IoTの状況において、WUS基本送信単位が1つのサブフレームをスパンする長さ131のZCシーケンスにより定義されるとき、LTEゴールドシーケンスを用いてスクランブルが行われる場合、スクランブルシーケンスの初期値cinitは、POに関連付けられる情報に基づいて決定される。
LTE Goldシーケンスc(i)は、以下の数式により定義される。
ここで、Ncは1600であり、1番目のm−シーケンスは、x
1(0)=1、x
1(n)=0、n=1,2,…,30に初期化される。2番目のm−シーケンスの初期値は、
のように定義される。ここで、初期値c
initは、POに関連付けられる情報(例えば、無線フレームの番号、サブフレームインデックス、スロットインデックス、OFDMシンボルインデックスのうちのいずれか1つ)に基づいて決定される。
WUSに複素シンボルレベルまたはREレベルでスクランブルが適用される場合、WUSスクランブルは、以下のように行われる。
[数式6]
d'(n)=c'(n)*d(n)
ここで、c'(n)は、LTEゴールドシーケンスc(i)から得た複素シンボルシーケンスを示す。例えば、QPSKが適用される場合、c(2i+1)c(2i)がc'(i)に対応する。d(n)は、WUSシーケンスである。d'(n)は、スクランブルされたWUSシーケンスを示し、nは、0,1,…,131の値を有する。
この方法において、スクランブルシーケンスの初期値は、coCH機会に関連する情報のみを用いて決定されるか、または他のパラメータと組み合わせて決定される。
繰り返し(repetition)方法
WUSは、カバレッジ改善などのために繰り返して送信される。以下では、便宜上、WUS繰り返しが1である場合に使用される時間/周波数領域上のリソースブロックを、WUS基本送信単位として定義する。WUS基本送信単位は、時間領域においてOFDMシンボル、スロット、サブフレームで構成され、周波数領域においてRBで構成される。
(Method 1.2)WUSに繰り返しが適用される場合、WUSのシーケンスおよび/またはスクランブルは、繰り返しが適用される間、同一に維持される。
一例として、Method 1.1−1によりWUSシーケンスが決定される場合、WUSシーケンスは、WUS送信が開始される位置で決定された値が、繰り返しが進行する間、同一に維持される。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームに適用されるWUSシーケンスは、全て同一に維持される。
他の例として、Method 1.1−2によりWUSに適用されるスクランブルシーケンスの初期値が決定される場合、初期値は、WUS送信が開始される位置で決定された値が、WUS繰り返しが進行する間、同一に維持される。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームに適用されるスクランブルシーケンスは、全て同一に維持される。
この方法は、端末がWUSを検出(または復号)する過程において、繰り返しを用いたコヒーレント結合(coherent combining)のような動作を容易にする。
(Method 1.3)WUSに繰り返しが適用される場合、WUSに適用されるシーケンスおよび/またはスクランブルは、繰り返しごとに(再)初期化される。
一例として、Method 1.1−1によりWUSシーケンスが決定される場合、WUSシーケンスは、繰り返しごとに異なる。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームで使用されるWUSシーケンスは、サブフレーム単位で(独立して)決定される。
他の例として、Method 1−2によりWUSに適用されるスクランブルシーケンスの初期値が決定される場合、初期値は、繰り返しごとに異なる。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームに適用されるスクランブルシーケンスは、サブフレーム単位で(独立して)決定される。
この方法は、WUS繰り返しが適用される区間でセル間(インターセル)干渉のランダム効果を得るか、WUSの検出により開始サブフレームを推定するか、または全体もしくは一部の区間が重なるWUS間の干渉をランダム化する目的で使用される。
(Method 1.4)WUSに繰り返しが適用される場合、WUSに適用されるシーケンスおよび/またはスクランブルは、一定の周期で(再)初期化される。
ここで、一定の周期は、WUS基本送信単位の倍数に定められる。一例として、WUS基本送信単位は、1つのサブフレームであり、N個のサブフレームごとにシーケンスおよび/またはスクランブルが(再)初期化される。この場合、シーケンスおよび/またはスクランブルがサブフレーム#nで(再)初期化されると、サブフレーム#n〜#n+N−1では同一のシーケンスおよび/またはスクランブルが使用され、サブフレーム#n+Nでシーケンスおよび/またはスクランブルが再度(再)初期化される。このとき、サブフレームの数は、WUS送信のために使用されたサブフレームのみをカウントする。
一例として、Method 1.1−1によりWUSシーケンスが決定される場合、WUSシーケンスは、繰り返しごとに異なる。一例として、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームで使用されるWUSシーケンスは、一定の周期で(再)初期化される。
他の例として、Method 1.1−2によりWUSに適用されるスクランブルシーケンスの初期値が決定される場合、初期値は、繰り返しごとに異なる。一例として、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS送信が行われる間、各サブフレームに適用されるスクランブルシーケンスは、一定の周期で(再)初期化される。
この方法は、WUS繰り返しが適用される区間でセル間干渉のランダム化効果を得るか、WUSの検出により開始サブフレームを推定するか、または全体もしくは一部の区間が重なるWUS間で干渉をランダム化する目的で使用される。また、同一のシーケンスおよび/またはスクランブルが維持される区間は、端末がWUSを検出(または復号)する過程で繰り返しを用いたコヒーレント結合のような動作を容易にするために使用される。
(Method 1.5−1)Method 1.3またはMethod 1.4が使用されるとき、WUSに適用されるシーケンスおよび/またはスクランブルは、各WUS基本送信単位が送信されるリソースのインデックスに基づいて決定される。
ここで、リソースインデックスは、WUS基本送信単位が送信される(OFDM)シンボル、スロットおよび/またはサブフレームなどの時間領域上のリソースインデックスを含む。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、無線フレーム内のサブフレーム番号(または該当サブフレーム内のスロット番号)がWUSのシーケンスおよび/またはスクランブルを決定するために使用される。
(Method 1.5−2)Method 1.3またはMethod 1.4が使用されるとき、WUSに適用されるシーケンスおよび/またはスクランブルは、WUS送信の開始点を基準として各WUS基本送信単位が送信されるところまで行われた繰り返し回数に基づいて決定される。
ここで、WUS送信の開始点は、実際にWUS送信が開始される位置であるか、またはWUSが送信されるように構成されたWUSウィンドウが開始される位置である。WUS基本送信単位が送信されるところまで進行した繰り返し回数は、(WUSウィンドウ内で)全体の繰り返されたWUS基本送信単位のうち、該当WUS基本送信単位以前に送信されたWUS基本送信単位の総数である。具体的には、NB−IoTにおいて、WUS基本送信単位を1つのサブフレームとし、WUS基本送信単位が繰り返される場合、WUS繰り返しが開始された後、該当WUSサブフレームまでWUS送信のために使用されたサブフレームの数がWUSシーケンスおよび/またはスクランブルを決定するために使用される。
シーケンス設計および運用モード
NB−IoTのような場合、運用モードによって、DL目的で使用可能なOFDMシンボルの数が異なる。一例として、運用モードがガードバンドおよびスタンドアローンモードである場合、NB−IoTにおいて、DLは、1つのサブフレーム内の全てのOFDMシンボルを使用して送信される反面、インバンドモードである場合、LTE制御領域を保護するために、NB−IoTにおいて、DLは、サブフレームで最大で最初から3つのOFDMシンボルのみを使用できる。
(Method 1.6)運用モードに関係なく、1つのサブフレーム内ににおける4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルまでのWUSシーケンス生成方式およびマッピング方法は、同一である。
運用モードによってWUS構造が異なる場合、端末は、各運用モードによるWUS受信器を全て具現しなければならないので、端末の複雑度およびコスト(費用)が増加する。本発明では、この問題を解決するために、インバンド、ガードバンド、スタンドアローンのモードで同様に使用されるOFDMシンボル(4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボル)の位置では、共通のWUS生成およびマッピング方式を使用することを提案する。この場合、端末は、該当位置のOFDMシンボルでは常に同一のWUS送信形態を期待でき、インバンドモードにおいてWUS受信に使用される受信器を、ガードバンドおよびスタンドアローンモードにおいてWUS受信過程で再活用することができるという長所がある。
一方、サブフレームにおいてLTE制御領域として使用される区間(例えば、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボル)では、WUSシーケンス生成方式およびマッピング方法は、運用モードによって、Method 1.6−1およびMethod 1.6−2が使用される。
(Method 1.6−1)Method 1.6が使用され、運用モードがインバンドモードである場合、端末は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間の区間ではWUSを期待しない。
インバンドモードの場合、サブフレームで最初から最大3つのOFDMシンボルは、LTE制御領域の送信のために、NB−IoTの目的で使用しないことができる。このとき、端末は、正確なLTE制御領域のサイズを基地局が送信する信号により把握でき、該当OFDMシンボル区間ではDLデータ送信を期待しない。
端末のWUS受信器構造を簡単にするために、インバンドモードの場合、端末が期待できるWUS送信形態を1つに固定する方法が考えられる。このために、インバンドモードの場合、LTE制御領域で構成可能なサブフレーム内の最初から最大3つのOFDMシンボルをWUS送信で常に除外することができる。
(Method 1.6−2)Method 1.6が使用されるとき、端末は、LTE制御領域に含まれない全てのOFDMシンボルでWUSを期待することができる。
WUS検出過程で端末が受信するOFDMシンボルの数が多いほど、より良好な性能が得られる。ガードバンドおよびスタンドアローンモードの場合、LTE制御領域が存在しないので、全てのOFDMシンボルがWUSの送信目的で使用されることができる。また、インバンドモードの場合にも、LTE制御領域のサイズによって使用可能なOFDMシンボルの数が異なる。
かかる特性を考慮して、本発明では、LTE制御領域として使用されないOFDMシンボルを全てWUS目的で使用する方法を提案する。Method 1.6が適用される場合、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボル区間は、LTE制御領域の有無やサイズに関係なく、常に同じ形態のWUS生成およびマッピング方式が適用される。
反面、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間の区間でWUS送信のために使用可能なOFDMシンボルの位置でWUSが生成およびマッピングされる方法としては、以下のオプションのうちの1つが使用される。
(オプション1.6−2−a)1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間に送信されるWUSは、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのうちの一部が(OFDM)シンボル単位で繰り返される。
4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのうち、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間に繰り返されるOFDMシンボルのインデックスは、(1)技術標準によって所定のパターンによって選択されるか(図13〜図15を参照)、(2)ランダムに選択される。技術標準によりOFDMシンボルインデックスのパターンが予め定められた場合、端末は、常に一定の動作を行うことができるという長所がある。一方、OFDMシンボルインデックスがランダムに選択される場合は、複数のOFDMシンボルが繰り返される構造を活用したダイバーシチ利得が得られる。例えば、SFNにより計算されるランダムシーケンスの形態でOFDMシンボルインデックスが決定される。
図13は、提案方法の一例を示す図である。図13は、WUSリソースを示し、各ボックスは、REを意味し、REに表記された数は、WUSシーケンスを構成する値/シンボルのインデックスを例示する。WUSシーケンスが長さ131のシーケンス(例えば、ZCシーケンス)に基づいて構成される場合、WUSシーケンスd(n)は、以下の数式に基づいて決定される。
ここで、n=0、1、...、130であり、m=n mod 131である。uは、ルートシーケンスインデックスを示す。w1(n)は、複素値を要素(元素)として有するスクランブルシーケンスである。WUSシーケンス/スクランブルには、Method 1.1、1.1−1、1.1−2が適用される。図において、RE内の数1〜131は、WUSシーケンスd(0)〜d(130)に対応する。
図13を参照すると、運用モードがガードバンドまたはスタンドアローンモードである場合、WUS送信のために割り当てられたサブフレームにおける4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのうち、連続する3つのOFDMシンボル(例えば、4th〜6thOFDMシンボル)のWUSシーケンスが1st〜3rdOFDMシンボルで繰り返される。これにより、長さ36のシーケンスd(0)〜d(35)(すなわち、1〜36)が1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにマッピングされ、長さ132のシーケンスd(0)〜d(130)、d(0)(すなわち、1〜131,1)が4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルにマッピングされる。一方、運用モードがインバンドモードである場合、基地局は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにWUSをマッピングせず、端末は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間の区間でWUSを期待しない。したがって、運用モードがインバンドモードである場合、端末は、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのみでWUSを期待できる。なお、RS(例えば、CRS、NRS)がWUSリソースに存在する場合は、WUSシーケンスは、パンクチャ(puncturing)される。
(オプション1.6−2−b)1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルには、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルで使用されるWUSシーケンスが巡回(循環)繰り返し構造でREにマッピングされる。
一例として、WUSシーケンスは、WUS送信のために使用できる1stOFDMシンボル(例えば、4thOFDMシンボル)からマッピングを開始して、WUSシーケンスの長さによるmodular演算を行い、WUS送信のために使用可能な最後のOFDMシンボルまでマッピングされる。Method 1.6が適用される場合、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルに常に一定のWUSシーケンスマッピングルールを適用するために、WUSマッピングの開始位置をオフセットを用いて調整することができる。数式8は、上記方法の例を数式で表現した例である。以下の式は,WUSシーケンスを複数のシーケンスの乗算形態で表現した場合を示す。
ここで、
は、積(product)関数を示す。iは、WUSシーケンスの種類を区分するためのインデックスである。s
iは、4
thOFDMシンボル〜14
thOFDMシンボル区間でwi値を使用可能なOFDMシンボル数に関係なく常に一定に維持するためのオフセット値である。N
iは、w
iシーケンスの長さを意味し、一例として長さ131のZCシーケンスの場合、131を有する。
図14は、数式8に基づく提案方法の一例を示す。図は、WUSリソースを示し、各ボックスは、REを意味し、REに表記された数は、WUSシーケンスを構成する値/シンボルのインデックスを例示する。具体的には、RE内の数1〜131は、WUSシーケンスd(0)〜d(130)に対応する。図は、数式8において、siが96であり、Niが131である場合を例示する。図14を参照すると、運用モードがガードバンドまたはスタンドアローンモードである場合、図示したように、WUSシーケンスは、4thOFDMシンボルの1stの副搬送波インデックスからWUSシーケンスの1番目の値がマッピングされるように巡回シフトされる。これにより、長さ36のシーケンスd(95)〜d(130)(すなわち、96〜131)が1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにマッピングされ、長さ132のシーケンスd(0)〜d(130)、d(0)(すなわち、1〜131,1)が4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルにマッピングされる。反面、運用モードがインバンドモードである場合は、基地局は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにWUSをマッピングせず、端末は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間の区間でWUSを期待しない。したがって、運用モードがインバンドモードである場合、端末は、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのみでWUSを期待できる。一方、RS(例えば、CRS、NRS)がWUSリソースに存在する場合は、WUSシーケンスは、パンクチャされる。
数式9は、運用モードがガードバンドまたはスタンドアローンモードである場合、本発明の他の提案方法を数式で表現した例である。以下の式は、WUSシーケンスが複数のシーケンスの積の形態で表現される場合を例示する。
ここで、
は、積(product)関数を示す。iは、使用されるWUSシーケンスの種類を区分するためのインデックスである。s
iは、4
thOFDMシンボル〜14
thOFDMシンボル区間でwi値を使用可能なOFDMシンボル数に関係なく常に一定に維持するためのオフセット値である。t
iは、14
thOFDMシンボルにマッピングされた最後のWUSシーケンスのインデックスと1
stOFDMシンボルで開始されるWUSシーケンスのインデックスとを連結するためのオフセット値である。N
iは、w
iシーケンスの長さを意味し、一例として長さ131のZCシーケンスの場合、131を有する。
図15は、数式9に基づく提案方法の一例を示す。図は、WUSリソースを示しており、各ボックスは、REを意味し、REに表記された数は、WUSシーケンスを構成する値/シンボルのインデックスを例示する。具体的には、RE内の数1〜131は、WUSシーケンスd(0)〜d(130)に対応する。図では、数式9において、siが96であり、tiは1であり、Niが131である場合を例示している。図15を参照すると、運用モードがガードバンドまたはスタンドアローンモードである場合、図示したように、WUSシーケンスは、4thOFDMシンボルの1stの副搬送波インデックスからマッピングを開始して、14thOFDMシンボルの最後のREまでマッピングを完了した後、1stOFDMシンボルの1stの副搬送波インデックスにREマッピングを続けることができる。これにより、長さ36のシーケンスd(1)〜d(36)(すなわち、2〜37)が1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにマッピングされ、長さ132のシーケンスd(0)〜d(130)、d(0)(すなわち、1〜131,1)が4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルにマッピングされる。反面、運用モードがインバンドモードである場合は、基地局は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルにWUSをマッピングせず、端末は、1stOFDMシンボル〜3rdOFDMシンボルの間の区間でWUSを期待しない。したがって、運用モードがインバンドモードである場合、端末は、4thOFDMシンボル〜14thOFDMシンボルのみでWUSを期待できる。なお、RS(例えば、CRS、NRS)がWUSリソースに存在する場合、WUSシーケンスは、パンクチャされることができる。
(Method 1.7)運用モードに関係なく、1つのサブフレーム内でWUSシーケンス生成方式は同一であり、シーケンスマッピングは、サブフレーム内で使用可能な1番目の(OFDM)シンボルで開始される。
運用モードによってWUS構造が異なる場合、端末は、各運用モードによるWUS受信器を全て具現しなければならないので、端末の複雑度およびコストが増加する。本発明では、この問題を解決するために、インバンド、ガードバンド、スタンドアローンのモードで一部のOFDMシンボルでは、共通WUS生成方式を使用する方法を提案する。また、WUSシーケンスは、常にサブフレーム内でWUS送信目的で使用可能な1番目のOFDMシンボル(例えば、4thOFDMシンボル)で開始されるようにすることができる。この場合、端末は、全ての運用モードで共通するWUS送信形態を期待できる。一例として、インバンドモードにおける4th〜14thOFDMシンボルのWUSは、ガードバンド/スタンドアローンモードにおける1st〜11thOFDMシンボルのWUSのような形態を有することができる。この場合、インバンドモードにおいてWUSの受信に使用される受信器を、ガードバンドおよびスタンドアローンモードにおいてWUSの受信過程で再活用することができる。また、WUSシーケンスを生成する数式、構造およびマッピング順序が同一であるので、標準化および具現が相対的に簡単である。
一例として、WUSシーケンスは、WUS送信目的で使用可能な1番目のOFDMシンボルからマッピングを開始して、WUSシーケンスの長さに対するmodular演算を行って、WUS送信目的で使用可能な最後のOFDMシンボルまでマッピングできる。ここで、WUSシーケンス生成規則や数式は、運用モードに関係なく共通に使用することができる。以下の数式は、上記方法の一例を数式で表現した例である。
図16は、数式10に基づく提案方法の一例を示す図である。図において、各ボックスは、REを意味し、REに表記された数は、WUSシーケンスを構成する値/シンボルのインデックスを例示する。より具体的には、RE内の数1〜131は、WUSシーケンスd(0)〜d(130)に対応する。図において、インバンドモードにおける4th〜14thOFDMシンボルは、ガードバンド/スタンドアローンモードにおける1st〜11thOFDMシンボルと同じ形態を有することができる。
実施例2:スクランブル
以下、物理チャネル(または信号)が繰り返して送信される場合に適用されるスクランブル技法を提案する。この提案方法は、2つ以上の物理チャネル(または信号)の発生可能な位置が一部重なる場合に、これらを区分するために使用される。
NB−IoT/MTCでは、カバレッジ拡張を目的として同一の物理チャネル(または信号)を繰り返して送信する技法を適用できる。例えば、NB−IoT/MTCの場合、サブフレーム単位の繰り返しを適用でき、サブフレーム(またはスロット)にはセル間情報を区分して干渉をランダム化するためにスクランブルが適用されることができる。具体的には、NB−IoT/MTCにおいて、物理チャネル(または信号)(例えば、PDCCH、PDSCH)は、Nrep(≧1)個の有効な(valid)DLサブフレームで繰り返されることができる。ここで、有効なDLサブフレームは、BL/CEサブフレームを含む。物理チャネル(または信号)は、Nabs個のサブフレームをスパンして送信され、Nabsは、非BL/CEサブフレームを含む。Nrep(≧1)個の繰り返し送信が行われる場合、物理チャネル(または信号)には、サブフレームブロック単位で同一のスクランブルシーケンスが適用される。サブフレームブロックは、Nacc個の連続するサブフレームで構成され、Naccは、FDDの場合、1または4であり、TDDの場合は、1または10である。具体的には、物理チャネル(または信号)は、以下のようにスクランブルされる。
物理チャネル(または信号)のビットブロックb(0),…,b(Mbit−1)にスクランブルが適用されると、スクランブルされたビットブロックd(0),…,d(Mbit−1)が生成される。Mbitは、総ビット数である。
[数式11]
d(i)=(b(i)+c(i)) mod 2
c(i)は、端末固有のスクランブルシーケンスであり、数式5を参照することができる。
MPDCCHの場合、j番目のサブフレームブロックにおいて、スクランブルシーケンスの初期値c(i)は、以下のように定義することができる。
ここで、i0は、MPDCCH送信が意図された1番目のDLサブフレームのASN(Absolute Subframe Number)を示す。ASNは、10nf+iと定義され、nfは、SFN(System Frame Number)を示し、iは、0〜9の値を有する。NMPDCCH absは、MPDCCH送信がスパンする連続するサブフレームの数を示し、MPDCCH送信が延期される非BL/CEサブフレームも含む。
NB−IoT/MTCでは、互いに異なる目的の物理チャネル(または信号)が該当物理チャネル(または信号)の開始サブフレームにより区分される。一例として、ページングNPDCCHを送信できるサーチスペースの場合、端末IDによって開始サブフレーム位置が決定される。
上記方法に基づいてページングNPDCCHをモニタリングするNB−IoT端末の動作を例示すると、端末は、自体の端末IDによりType1−CSS(ページングNPDCCHをモニタリングするためのサーチスペース)のPO(開始サブフレーム/スロット)位置を計算し、該当位置から繰り返しサイズによってサーチスペース区間を決定する。このとき、互いに異なる端末のためのPO間の間隔がDであり、Type1−CSSのサイズがRであると定義されると、D<Rである場合が発生することができる。この場合、互いに異なる端末のためのType1−CSSは、一部の区間が互いに重なる。このとき、各POに該当するNPDCCHを区分できる方法がない場合、端末は、他の端末のためのNPDCCHを自体に対するNPDCCHと誤認して、間違った警報(false alarm)動作を行うことができる。特に、TDDにおいてこの問題は、より重要である。一例として、FDD NB−IoTのような水準のDRXをTDD NB−IoTに適用する場合、1つの無線フレームに存在するDLサブフレームの数が制約されるので、NPDCCHの繰り返しによってサーチスペースが重複する現像がより頻繁に発生する。図17は、NPDCCH送信の開始サブフレーム位置および長さの構成によって、互いに異なる端末のサーチスペースが重なる例を示す。
かかる現像を防止するために、(1)PO間の間隔を広げるためにDRXを大きくすると、端末の遅延(latency)が増加する問題が発生し、(2)PO間の間隔を広げるために各POに含まれる端末グループのサイズを増大させると、不要なウェークアップ(起動)(wake up)によって端末の電力消費が増加し、または(3)繰り返しを減らすと、カバレッジレベルが減る可能性がある。したがって、サーチスペースが互いに重なる構成を可能にしながら、各端末は、NPDCCHが自体に意図された送信であるか否かを区分できる方法が必要である。
上記問題を解決するために、本発明では、物理チャネル(または信号)の送信に繰り返しが適用される状況において、互いに異なる端末のための物理チャネル(または信号)をスクランブルにより区分する方法を提案する。本発明では、NPDCCHを基準として説明しているが、本発明は、繰り返しが適用される一般的な通信システムの物理チャネル(または信号)の送信にも一般的に適用できる。
以下に提案する方法は、各々独立して使用するか、または互いに違反しない限り、組み合わせて使用することができる。
[Method 2.1]スクランブルシーケンスを生成する初期値は、物理チャネル(または信号)の送信が開始される開始ポジションの値に基づいて決定される。
この方法において、開始ポジションに関する情報は、物理チャネル(または信号)の送信が約束/予定された区間(例えば、NPDCCHモニタリングのためのサーチスペース)が開始されるSFNまたはASN(Absolute Subframe Number)を含む。このとき、実際に送信が開始される位置が遅延しても、開始ポジションに関する情報は、約束/予定された区間の開始位置に基づいて決定される。一例として、サーチスペースの開始サブフレーム位置がn0で構成された状況において、該当位置が無効な(invalid)DLサブフレームである場合、物理チャネル(または信号)の実際に送信が開始される位置は、n0以後の有効な(valid)サブフレームに遅延することができるが、スクランブルシーケンスの初期値を決定するとき、開始ポジションに関する情報は、n0に基づいて決定される。
一例として、サブフレーム単位で繰り返し送信が適用され、スクランブルシーケンスがLTEゴールドシーケンスであり、開始サブフレームのASN値がnf-startであることができる。このとき、LTEゴールドシーケンスの初期値cinitは、nf-start、実際に送信が開始されるns(無線フレーム内のスロットインデックス(例えば、0〜19))またはnsf(無線フレーム内のサブフレームインデックス(例えば、0〜9))、またはNID Ncell(cell ID)のうちのいずれか1つに基づいて決定される。
○スクランブルシーケンスの初期値は、送信に使用されるNc個のDLサブフレームごとに(再)初期化される(Nc≧1)。例えば、ni番目のサブフレームでスクランブルシーケンスの(再)初期化が行われた場合、ni番目のサブフレームからni+Nc−1番目のサブフレームまでは同じスクランブルシーケンスが適用される。
○以下の数式は、上記例によるcinitを例示する。
−数式において、αに対するmodular演算は、発生可能なcinit値の数を調節するか、あるいはcinitが互いに異なる条件で重複使用される現像を防止するために定義される。α値は、物理チャネル(または信号)の最大繰り返し値を考慮して決定されるか(例えば、210または211 for NB−IoT)、または無効なサブフレームやULサブフレームのようにDL有効サブフレームとして使用できないサブフレームの影響を考慮して、任意の大きい値に定めることができる。数式において、αに対するmodular演算が存在しない場合にも、本発明の思想を同様に適用できる。
−数式において、βは、cinitが重複して使用されることを防止するために定義される。β値は、nsおよびNID Ncellにより決定される値が重複する現像を防止するために、213以上の値に決定される。
他の例として、サブフレーム単位で繰り返し送信が適用され、スクランブルシーケンスがLTEゴールドシーケンスであり、開始サブフレームのASN値がnf-startであることができる。この場合、LTEゴールドシーケンスの初期値cinitは、nf-start、Nacc(スクランブルシーケンスが同一に維持される連続するASNの個数)、およびNID Ncell(セルID)のうちのいずれか1つに基づいて決定される。
○このとき、スクランブルシーケンスは、Nacc個のASNごとに(再)初期化される(Nacc≧1)。ni番目のASNでスクランブルシーケンスの(再)初期化が行われた場合、ni番目のASNからni+Nacc−1番目のASNまでは、同じスクランブルシーケンスが適用されることができる。
○以下の数式は、上記例によるcinitを例示する。
[数式14]
Cinit=(nf-start mod α)*β+[(j0+j1)Nacc mod 10]*29+NID Ncell
−数式において、αに対するmodular演算は、発生可能なcinit値の数を調節するか、あるいはcinitが互いに異なる条件で重複使用される現像を防止するために定義される。α値は、物理チャネル(または信号)の最大繰り返し値を考慮して決定されるか(例えば、210または211 for NB−IoT)、または無効なサブフレームやULサブフレームのようにDL有効サブフレームとして使用できないサブフレームの影響を考慮して、任意の大きい値に定めることができる。式において、αに対するmodular演算が存在しない場合にも、本発明の思想は、同様に適用されることができる。
−数式において、βは、cinitが重複して使用されることを防止するために定義される。β値は、nsおよびNID Ncellにより決定される値が重複する現像を防止するために、213以上の値に決定される。
−数式において、j0は、送信が開始されるサブフレームブロックのインデックスを意味し、jは、j0番目のサブフレームブロックでサブフレームの順序を意味する。サブフレームブロックは、Nacc個の連続するサブフレームで構成される。MPDCCHの場合、j0およびjは、以下のように定義される。他のチャネルの場合にも同様に定義できる。
ここで、i0は、送信が開始される1番目のサブフレームのASNを示す。NMPDCCH absは、MPDCCH送信がスパン(span)する連続するサブフレームの数を示し、MPDCCH送信が延期される非BL/CEサブフレームも含む。
[Method 2.2]スクランブルシーケンスを生成する初期値は、物理チャネル(または信号)の送信が開始される開始ポジションからの相対的な位置の値に基づいて決定される。
この方法において、開始ポジションからの相対的な位置情報は、物理チャネル(または信号)の送信が約束/予定された区間(例えば、NPDCCHモニタリングのためのサーチスペース)が開始されるサブフレームの後、物理チャネル(または信号)の送信に使用されたDL有効サブフレームの数、物理チャネル(または信号)の送信が開始されるサブフレーム後の絶対サブフレームの総数(Nabs)に基づいて決定される。このとき、実際に送信が開始される位置が遅延しても、開始ポジションの情報は、約束/予定された区間の開始位置に定められることができる。一例として、サーチスペースの開始サブフレーム位置がn0で構成された状況で、該当位置が無効なDLサブフレームであることができる。この場合、物理チャネル(または信号)の実際に送信が開始される位置は、n0以後の有効なサブフレーム位置に遅延することもできるが、スクランブルシーケンスの初期値を決定するときに開始ポジションをn0と仮定することができる。
一例として、サブフレーム単位で繰り返し送信が適用され、スクランブルシーケンスは、LTEゴールドシーケンスである。この場合、LTEゴールドシーケンスの初期値cinitは、NabsおよびNID Ncell(cell ID)のうちのいずれか1つに基づいて決定される。Nabsは、無効な(invalid)DLサブフレームを含めて物理チャネル(または信号)の送信がスパンするDLサブフレームの総数を示す。
○スクランブルシーケンスの初期値は、送信に使用されるNc個のDLサブフレームごとに(再)初期化される(Nc≧1)。例えば、ni番目のサブフレームでスクランブルシーケンスの(再)初期化が行われた場合、ni番目のサブフレームからni+Nc−1番目のサブフレームまでは同じスクランブルシーケンスが適用される。
○以下の式は、上記例によるcinitを例示する。
[数式16]
Cinit=Nabs*β+NID Ncell
−数式において、βは、cinitが重複して使用されることを防止するために定義される。β値は、NID Ncellにより決定される値が重複する現像を防止するために、29以上の値に決定される。
他の例では、サブフレーム単位の繰り返しが適用され、スクランブルシーケンスは、LTEゴールドシーケンスである。この場合、LTEゴールドシーケンスの初期値cinitは、Nabs、NaccおよびNID Ncell(cell ID)のうちのいずれか1つに基づいて決定される。Nabsは、無効なDLサブフレームを含めて物理チャネル(または信号)の送信がスパンするDLサブフレームの総数を示す。Naccは、同じスクランブルシーケンスが適用される連続するサブフレームの個数を示す。
○スクランブルシーケンスは、Nacc個の絶対サブフレームごとに(再)初期化されることができる。例えば、ni番目の絶対サブフレームでスクランブルシーケンスの(再)初期化が行われた場合、ni番目の絶対サブフレームからni+Nacc−1番目の絶対サブフレームまでは同じスクランブルシーケンスが適用されることができる。
○以下の式は、上記例によるcinitを例示する。
−数式において、βは、cinitが重複して使用されることを防止するために定義される。β値は、NID Ncellにより決定される値が重複する現像を防止するために、29以上の値に決定される。
他の例では、サブフレーム単位の繰り返しが適用され、スクランブルシーケンスは、LTEゴールドシーケンスである。この場合、LTEゴールドシーケンスの初期値cinitは、Nabs、Nacc、ns、nfおよびNID Ncell(cell ID)のうちのいずれか1つに基づいて決定される。
○スクランブルシーケンスが(再)初期化される位置は、無線フレーム内で常に固定される。
○以下の式は、上記例によるcinitを例示する。
−数式において、αは、スクランブルシーケンスが(再)初期化される位置を指定するために定義される。Nacc=10である場合、TDDのように連続するDLサブフレーム区間が制限的に存在する状況でサブフレーム単位のコヒーレント結合を容易にするために、α値は、2に定められる。
−数式において、βは、cinitが重複して使用されることを防止するために定義される。β値は、NID Ncellにより決定される値が重複する現像を防止するために、29以上の値に決定される。
図18は、本発明に適用可能な基地局および端末を例示する。
図18を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110および端末(UE)120を含む。無線通信システムがリレーを含む場合、基地局または端末は、リレーに代替されてもよい。
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114および無線周波数(Radio Frequency、RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順および/または方法を具現するように構成される。メモリ114は、プロセッサ112に接続され、プロセッサ112の動作に関連する様々な情報を記憶(格納)する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続され、無線信号を送信および/または受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリ124および無線周波数ユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順および/または方法を具現するように構成される。メモリ124は、プロセッサ122に接続され、プロセッサ122の動作に関連する様々な情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続され、無線信号を送信および/または受信する。
以上で説明された各実施例は、本発明の構成要素と特徴とが所定の形態で結合されたものである。各構成要素または特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素および/または特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明される動作の順序は、変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれることができ、または、他の実施例に対応する構成もしくは特徴に代替されることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係のない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることができるということは自明である。
本文書では、本発明の各実施例について主に端末と基地局との間の信号送受信関係を中心として説明する。かかる送受信関係は、端末とリレーと、または基地局とリレーとの間の信号送受信にも同一/同様に拡張できる。本文書で基地局によって行われると説明された特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)によって行われてもよい。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行う多様な動作は、基地局または基地局以外の他のネットワークノードによって行われうることは自明である。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に代替可能である。また、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に代替可能である。
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウエア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などによって具現されることができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、1つまたは複数のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現されることができる。
ファームウエアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現されることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサによって駆動可能である。上記メモリユニットは、上記プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知となった多様な手段により上記プロセッサとデータを交換することができる。
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態で具体化できることは、当業者にとって自明である。したがって、上記の詳細な説明は、全ての面において制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内における全ての変更は、本発明の範囲に含まれる。