JP2021508024A - 空調機システム - Google Patents
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Abstract
空調機システムは、直列接続されるコンプレッサー1と、室内熱交換器2と、第一の絞り装置3と、室外熱交換器4とがメイン回路に含まれ、メイン回路には熱交換器5がさらに設置され、熱交換器5の一の側が第一の絞り装置3と室内熱交換器2との間における第一の管路Mに接続され、熱交換器5の他の側が第一の絞り装置3と室外熱交換器4との間における第二の管路Nに接続され、第一の管路Mを通過した冷媒及び第二の管路Nを通過した冷媒は、熱交換器5に熱交換を行うことができる。従って、第一の管路Mにおける冷媒の超冷却度を効果的に増やすことができるのみならず、第二の管路Nにおける冷媒の蒸発を促進してシステムの暖房量を増加することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、空調機の技術分野に関し、特に空調機システムに関する。
従来の空調機システムは、一般的に、コンデンサーと、絞り装置と、蒸発器と、コンプレッサーとにより、冷房/暖房の循環回路を形成している。コンプレッサーから排出された高温・高圧の気体冷媒は、コンデンサーに低温・高圧の液体として凝縮され、しかも、絞り装置により低温・低圧の液体として絞られる。次に、蒸発器に入り、吸熱して蒸発されると、一つの冷房/暖房のサイクルが完了することになる。
空調機が暖房運転している際に、高温・高圧の気体冷媒は、コンデンサーにより熱交換された後に、低温・高圧の液体の冷媒になり、また、絞り装置により絞って降圧された後に、低温・低圧の気体相と液体相が共に存在しているものになり、蒸発器に入り熱交換を行うことになる。蒸発の面積は、大きいほど、相対的に蒸発の能力が高い。なお、低温・高圧の液体の冷媒は、放熱しつつあると、超冷却度が高くなり、システムの循環における冷房・暖房量を増加させることになる。冷却材は、熱交換が行われると、95%以上の熱交換量がその気体相と液体相の気化潜熱によるものであり、単一の相(単純な液体や気体)の定圧比熱容量が相当に小さく、熱交換量がシステムの循環の全体に占める比は小さい。また、気体の冷却材は、管路内の降圧が大きく、システムの循環における圧力損失の主な源であり、循環の電力消費量が増加し、システムの循環におけるエネルギー消費が増加してしまう恐れがある。
なお、図3を参照すると、図3は、従来の空調機が暖房運転している際の循環の原理図である。図3に示されるように、空調機が暖房運転する実際の運転の温度点については、一般的に、冷媒は、A点で70℃の高温の気体となり、室内熱交換器に入ると20℃の室内の環境と熱交換を行い、温度が30℃まで低下し、機器接続管を通過した後に絞り装置に入る。また、B点と絞り装置との間の温度(30℃程度)が7℃の室外環境温度よりも遥かに高く、余熱が無駄になってしまう。そして、余熱が吸収されて利用されると、システムの循環における超冷却度を増加することができる。本発明は、このことに鑑みてなされたものである。
従来技術における上記の課題を解決するために、即ち、空調機の暖房サイクルの効果を向上させるために、本発明が提供する空調機システムは、直列接続されるコンプレッサーと、室内熱交換器と、第一の絞り装置と、室外熱交換器とがメイン回路に含まれる空調機システムであって、前記メイン回路には、熱交換器が設置され、前記熱交換器の一の側が前記第一の絞り装置と前記室内熱交換器との間における第一の管路に接続され、前記熱交換器の他の側が前記第一の絞り装置と前記室外熱交換器との間における第二の管路に接続され、前記第一の管路を通過した冷媒及び前記第二の管路を通過した冷媒は、前記熱交換器に熱交換を行うことができる。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記第一の管路は、前記熱交換器の一の側を通り抜け、及び/又は、前記第二の管路は、前記熱交換器の他の側を通り抜ける。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記メイン回路には、前記熱交換器と前記室内熱交換器との間における第一の管路の部分に位置する第二の絞り装置がさらに設置される。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記空調機システムが暖房運転している際に、前記第二の絞り装置は、全開の状態になり、前記第一の絞り装置は、冷媒を絞るためのものである。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記空調機システムが冷房運転している際に、前記第一の絞り装置は、全開の状態になり、前記第二の絞り装置は、冷媒を絞るためのものである。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記コンプレッサーには、気液分離器が設置され、冷媒は、前記気液分離器を経た後に、コンプレッサーへ回流する。
上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記空調機システムは、冷房モードと暖房モードとの間に前記空調機システムを切り替えるためのモード切り替え装置がさらに含まれる。上記の空調機システムに係る好ましい実施形態において、前記モード切り替え装置は、四方弁である。
本発明に係る技術の形態は、空調機システムに熱交換器が追加され、当該熱交換器の両側のそれぞれが第一の管路と第二の管路に接続されることから、第一の管路における冷媒及び第二の管路における冷媒は、熱交換器に熱交換を行うことができる。そして、第一の管路における冷媒の超冷却度を効果的に増やすことができるのみならず、第二の管路における冷媒の蒸発を促進してシステムの暖房量を増加することができる。また、本発明に係る空調機は、さらに、第二の絞り装置を設置する形態により、空調機が冷房モードに切り替えられた時に、第一の絞り装置(この時に、第一の絞り装置が全開の状態にある)に代わり、当該第三の絞り装置を利用し、冷媒を絞ることから、冷房サイクルを行う際に、冷房量が低下してしまう現象を避けることができる。
本発明に係る実施例、技術の形態及び利点をより明確にするように、以下に、図面に基づいて、本発明に係る技術の形態を明確にかつ完全に説明する。この実施例が、本発明に係る実施例のすべてでなく、その一部だけに過ぎないことも自明である。これらの実施形態は、本発明に係る保護の範囲を限定するものではなく、あくまでも本発明に係る技術原理を説明するためのものであることも、当業者にとって理解するべきである。
まず、図1を参照すると、図1は、本発明に係る空調機システムの実施例一の構成の原理図である。図1に示されるように、本発明に係る空調機システムでは、直列接続されるコンプレッサー1と、室内熱交換器2と、第一の絞り装置3と、室外熱交換器4と、がメイン回路に含まれる。当該メイン回路に、さらに、熱交換器5が設置される。説明を便宜にするように、第一の絞り装置3と室内熱交換器2との間における管路を第一の管路Mとし、第一の絞り装置3と室外熱交換器4との間における管路を第二の管路Nとし、熱交換器5の一の側を第一の管路Mに接続し、熱交換器5の他の側を第二の管路Nに接続する。図1に示されるように、その接続は、第一の管路Mが熱交換器5の一の側を通り抜け、第二の管路Nが熱交換器Nの他の側を通り抜けるという方式になる。しかも、第一の管路Mを通過した冷媒及び第二の管路Nを通過した冷媒は、熱交換器5に熱交換を行うことができる。
空調機が暖房サイクルにある過程では、コンプレッサー1から排出された高温・高圧の気体の冷媒は、室内熱交換器2へ流出し、室内熱交換器2に熱交換を行って低温・高圧の液体の冷媒になる。冷媒は、第一の管路Mに沿ってC点に到着すると、冷媒の温度が20℃程度となる(ここでの熱量は、十分に利用されていない廃棄熱である)。次に、冷媒は、第一の絞り装置3に絞られた後に、第二の管路Nに入ると、D点での冷媒(絞られた冷媒)の温度は5℃程度となる。第一の管路Mにおける冷媒と第二の管路Nにおける冷媒との間に温度差が存在しており、いずれも熱交換器5を通過するため、第一の管路Mにおける冷媒及び第二の管路Nにおける冷媒は、熱交換器5に熱交換を行うことになる。そして、第一の管路Mにおける冷媒の超冷却度(即ち、C点から第一の絞り装置3までの冷媒が放熱して温度が下がりつつある)を効果的に増やすことができるのみならず、第二の管路Nにおける冷媒の蒸発(即ち、D点での低温の冷媒は、C点での余熱を蒸発して吸熱することができるため、これは、蒸発の面積を増加させて熱交換の能力を効果的に向上させることに相当する)を促進して暖房量を増加することができる。
空調機が暖房運転している過程において、第一の管路Mにおける冷媒は、熱交換器5に熱交換を行った後に、第一の絞り装置3に入り、D点で低温・低圧の気体相と液体相が共に存在しているものになり、室外熱交換器4を通過してコンプレッサー1へ回流する。上記の設計によれば、空調機が暖房運転している過程において、廃棄熱を再度利用しシステム全体の暖房量を増加することができる。
注意されたいことは、上記に記載される熱交換器5は、水を貯める水タンクであってもよく、第一の絞り装置3における上流と下流の冷媒に熱交換を行わせるものであれば、他の任意の適当なものであってもよい。また、上記の設計は、暖房サイクルの際の暖房量を効果的に向上させる一方、冷房サイクルの際の冷房量を低下させるものである。
例示すると、本発明に係る空調機システムは、冷房モードと暖房モードとの間に空調機システムを切り替えるためのモード切り替え装置(例えば、図1に示される四方弁Q)をさらに含む。
例示すると、図2を参照し、図2は本発明に係る空調機システムの実施例二の構成の原理図である。図2に示されるように、本発明に係る空調機システムは、さらに、熱交換器5と室内熱交換器2との間における第一の管路Mの部分に位置する第二の絞り装置6がメイン回路に設置される。空調機が暖房運転している際に、第二の絞り装置6は、全開の状態になり、第一の絞り装置3は、冷媒を絞るためのものである。この時、実施例一に係る空調機システムの原理と同様に、四方弁Qにより空調機システムを冷房の運転に切り替えると、第一の絞り装置3は、全開の状態になり、第二の絞り装置6は、冷媒を絞るためのものである。この時、熱交換器5における両側の冷媒は、温度差がほぼなくなる。即ち、熱交換器5が冷房サイクルを行う過程において機能せず、冷房サイクルの全体が通常の冷房サイクルとなる。そして、冷房が運転している際の冷房量が低下してしまうことを避けることができる。
好ましくは、図1と図2を参照すると、コンプレッサー1に気液分離器11が設置され、コンプレッサー1に入る気体の冷媒は、まず、当該気液分離器11を経た後に、コンプレッサー1に吸入されてから、次のサイクルをスタートさせる。
以上より、本発明に係る空調機システムに、熱交換器を追加すると共に、当該熱交換器の両側のそれぞれが第一の管路と第二の管路に接続されることから、第一の管路における冷媒及び第二の管路における冷媒は、熱交換器に熱交換を行うことができる。そして、第一の管路における冷媒の超冷却度を効果的に増やすことができるのみならず、第二の管路における冷媒の蒸発を促進してシステムの暖房量を増加することができる。また、本発明に係る空調機には、さらに、第二の絞り装置が設置される形態により、空調機が冷房モードに切り替えられる際に、第一の絞り装置(このとき、第一の絞り装置が全開の状態である)に代わり、当該第二の絞り装置を利用して冷媒を絞ることにより、冷房サイクル時に発生する冷房量が低下してしまう現象が避けられ得る。
なお、図面に示される好ましい実施形態を組み合わせて、本発明に係る技術の形態を説明したが、本発明に係る保護の範囲がこれらの具体的な実施形態に限られていないことも、当業者にとって容易に理解され得る。本発明に係る原理を逸脱しないという前提で、当業者が関連技術の特徴に同等の変形や代替を行ってもよく、これらの変形や代替が行われた技術の形態も本発明に係る保護範囲に含まれている。
Claims (8)
- 直列接続されている、コンプレッサーと、室内熱交換器と、第一の絞り装置と、室外熱交換器と、がメイン回路に含まれる空調機システムであって
前記メイン回路に、熱交換器が設置され、
前記熱交換器の一の側が前記第一の絞り装置と前記室内熱交換器との間における第一の管路に接続され、前記熱交換器の他の側が前記第一の絞り装置と前記室外熱交換器との間における第二の管路に接続され、
前記第一の管路を通過した冷媒及び前記第二の管路を通過した冷媒は、前記熱交換器に熱交換を行うことができるように配置される、
空調機システム。 - 前記第一の管路は、前記熱交換器の一の側を通り抜け、及び/又は、前記第二の管路は、前記熱交換器の他の側を通り抜ける、
請求項1に記載の空調機システム。 - 前記メイン回路には、前記熱交換器と前記室内熱交換器との間における第一の管路の部分に位置する第二の絞り装置が設置される、
請求項2に記載の空調機システム。 - 前記空調機システムが暖房運転している際に、前記第二の絞り装置は、全開の状態になり、前記第一の絞り装置は、冷媒を絞るためのものである、
請求項3に記載の空調機システム。 - 前記空調機システムが冷房運転している際に、前記第一の絞り装置は、全開の状態になり、第二の絞り装置は、冷媒を絞るためのものである、
請求項3に記載の空調機システム。 - 前記コンプレッサーには、気液分離器が設置され、
冷媒は、前記気液分離器を経た後に、コンプレッサーへ回流する、
請求項1から5のいずれか一つに記載の空調機システム。 - 前記空調機システムは、冷房モードと暖房モードとの間に前記空調機システムを切り替えるためのモード切り替え装置がさらに含まれる、
請求項1から5のいずれか一つに記載の空調機システム。 - 前記モード切り替え装置は、四方弁である、
請求項7に記載の空調機システム。
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