JP2021506319A - ヒドロゲル型の生体機能チップマイクロ流体デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
(a)一種以上の化学官能基を表面上に備える第一素子(一種以上の化学官能基は表面に共有結合した分子に含まれる)と、
(b)互いに対向して位置する第一面と第二面を有するヒドロゲル層であって、一種以上の化学官能基(その化学官能基のうちの少なくとも一種は第一素子の表面に共有結合した分子に含まれる化学官能基のうちの少なくとも一種と反応するのに有効である)を備えるヒドロゲル層と、
(c)第二素子と、を備え、
ヒドロゲル層は、ヒドロゲル層に実質的に垂直な所与の軸に沿って第一素子と第二素子との間に位置し、第一素子と第二素子とヒドロゲル層は、第一素子とヒドロゲル層の第一面との間の少なくとも一つのマイクロチャネルと、第二素子とヒドロゲル層の第二面との間の少なくとも一つのキャビティとを画定及び/又は形成するように決定された形状と寸法を有し、少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティは、所与の軸が少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティの両方を通り抜けるように互いに相対的に配置され、
第一素子の表面に共有結合した分子に含まれる化学官能基のうちの少なくとも一種とヒドロゲル層の化学官能基のうちの少なくとも一種とは互いに共有結合している。
1‐部分的に架橋したヒドロゲルの表面のソフトエンボス(Kobel等が2009年に報告)。概説すると、この方法は、部分的に架橋したヒドロゲル上に構造化スタンプを押すことを要する。押された構造のネガは、架橋反応の完了時にヒドロゲルに永続的に転写される。
2‐ヒドロゲル層をキャスティングしながらの構造のモールディング(Lutolf等が2009年に報告)。この方法は、スタンプと平坦なテフロン(登録商標)又はシラン化ガラススライドとの間にヒドロゲル前駆体溶液を挟むことを伴う。用いられるスペーサの厚さが、生成される構造化ヒドロゲル層の厚さを決める。
その集積デバイスは、互いに対向する第一面と第二面を有するヒドロゲル層と、第一素子と、第二素子を備え、
そのヒドロゲル層は、ヒドロゲル層に実質的に垂直な所与の軸に沿って第一素子と第二素子との間に位置し、第一素子と第二素子とヒドロゲル層は、第一素子とヒドロゲル層の第一面との間の少なくとも一つのマイクロチャネルと、第二素子とヒドロゲル層の第二面との間の少なくとも一つのキャビティを画定するように決定された形状と寸法を有し、少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティは、所与の軸が少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティの両方を通り抜けるように互いに配置され、
その集積デバイスは、少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティとの間の圧力差を生じさせるための手段を備える。
(a)第一素子と第二素子を製造又は提供すること、
(b)PDMS等の第一素子の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化すること、
(c)任意で、PDMS等の第二素子の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化すること、
(d)第一素子、第二素子又は両方の素子の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種と有効に反応する一種以上の化学官能基を含むヒドロゲル層を製造又は提供すること、
(e)第一素子と第二素子の間にヒドロゲル層を配置すること、及び、
(f)第一素子、第二素子又は両方の素子の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種をヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種と共有結合反応させること、を備える。
(a)第一素子の第一片と、第一素子の第二片と、第二素子を製造又は提供するステップ、
(b)PDMS等の第一素子の第一片の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化するステップ
(c)任意で、PDMS等の第二素子の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化するステップ
(d)第一素子の第一片及び/又は第二素子の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種と有効に反応する一種以上の化学官能基を含むヒドロゲル層を製造又は提供するステップ、
(e)第一素子と第二素子の間にヒドロゲル層を配置するステップ、及び、
(f)第一素子の第一片及び/又は第二素子の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種をヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種と共有結合反応させること。
(a)第一素子と、第二素子の第一片と、第二素子の第二片を製造又は提供するステップ、
(b)PDMS等の第一素子の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化するステップ、
(c)任意で、PDMS等の第二素子の第一片の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化するステップ、
(d)第一素子及び/又は第二素子の第一片の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種と有効に反応する一種以上の化学官能基を含むヒドロゲル層を製造又は提供するステップ、
(e)第一素子と第二素子との間にヒドロゲル層を配置するステップ、及び、
(f)第一素子及び/又は第二素子の第一片の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種をヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種と共有結合反応させるステップ。
(i)少なくとも一種の細胞接着分子、特に細胞接着タンパク質を製造又は提供するステップ、
(ii)任意で、ヒドロゲル層を製造するステップ中に少なくとも一種の細胞接着分子をヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種と共有結合させて、少なくとも一種の細胞接着分子がヒドロゲル層のバルク部分内に存在するようにするステップ、
(iii)任意で、ヒドロゲル層を製造するステップ中にヒドロゲル層のバルク部分内に細胞を播種するステップ、
そして、ステップ(f)の後に以下のステップを備える:
(g)少なくとも一種の細胞接着分子とヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種を共有結合させて、少なくとも一種の細胞接着分子がヒドロゲル層の第一面、第二面又は両面に存在するようにするステップ、及び、
(h)ヒドロゲル層の第一面、第二面又は両面に同一又は異なる種類の細胞を播種するステップ。
‐10フラグメントを備える。
(a)第一素子とヒドロゲル層の第一面との間の少なくとも一つのマイクロチャネルに液体又は気体を導入すること、
(b)第二素子とヒドロゲル層の第二面との間の少なくとも一つのキャビティに液体又は気体を導入すること、
(c)第一素子とヒドロゲル層の第一面との間の少なくとも一つのマイクロチャネルを通して液体又は気体を流すこと、
(d)第二素子とヒドロゲル層の第二面との間の少なくとも一つのキャビティを通して液体又は気体を流すこと、及び、
(e)少なくとも一つのマイクロチャネル又は少なくとも一つのキャビティ内の液体の流量又は気体の圧力を調整又は変更して、少なくとも一つのマイクロチャネルと少なくとも一つのキャビティとの間に圧力差を生じさせて、ヒドロゲル層の平面に垂直な逆向きの二方向に沿って少なくとも一つのマイクロチャネル又は少なくとも一つのキャビティに向けて交互に屈曲する又は曲がることによってヒドロゲル層を伸縮させること、を備える。
[例1:液圧作動ヒドロゲル層:概念実証]
液圧を用いてヒドロゲル薄層の作動、例えば伸縮を調べることによって、初期概念実証を行った。実際に、液圧作動ヒドロゲル層(HAHL,hydraulically actuated hydrogel layer)を組み込んだマイクロ流体デバイスをシリコーンゴム(PDMS)とPEGヒドロゲルで作製した。マイクロ製造技術とソフトリソグラフィを用いて、PDMSにマイクロ流体チャネルを形成した。第二ステップにおいて、PEGヒドロゲルの薄層を弾性率を変えて複数製造し、表面官能化(メルカプトプロピルシラトラン)を用いてPDMS体に共有結合させた。この重要なステップは、PDMSの表面にチオール基を移植することに依るものであり、チオール基は、後でPEGヒドロゲルのビニルスルホン基に共有結合させるために用いられ、細胞外基質と等価な軟質合成材製の一側で内側が覆われたマイクロ流体チャネルを形成した。この組み立て体は、自然のマイクロ環境を模倣する生物医学的キューや生物化学的キューに播種細胞を曝露することを可能にした。最後に、PDMS/ヒドロゲル組み立て体を特製ホルダ内のガラスカバースリップに取り付けた。このようにして、組み立てられたデバイスは、上面及び下面の両方で細胞を灌流及び播種することができるヒドロゲル界面を形成した。
2.5%から10%の範囲の多様なPEGヒドロゲル濃度を試した。全ての条件において、必要であれば更にタンパク質やペプチドを固定するための1.2mHの遊離SH基を保った。PDMSに結合したゲルが伸展するが液圧負荷の下で破裂しないという最適条件を特定するために、厚さ170μmと340μmの二つのゲルも作製した。最も成功したHAHLデバイス設定は、5%で厚さ170μmのPEGゲルに基づいたものであった。こうした条件下において、製造された全てのデバイスのうち50%以上が、漏れずに液圧作動に耐えることができたことが実証された。更に、多様なPEG濃度、つまりは多様な弾性率のヒドロゲルでHAHLデバイスが製造可能であることが実証された。典型的には、HAHLデバイスを、それぞれ10から30kPaの剛性率(G’)に対応する5から10%(w/v)PEGを含有するヒドロゲルで製造することができた。
HAHLデバイスに対するロバストな組み立てプロトコルを確保した後に、デバイスに適用された多様な流量とPEGヒドロゲル層の伸展度との間の関係性を調べた。ヒドロゲルを破裂させずに上部チャネル内で最大10000μl・h−1の灌流が可能であった。この条件は、略20%の一軸伸展に対応している。
HAHLデバイスの機械的特性評価の完了後に、本発明者は、これらデバイスで培養された内皮層と上皮層(それぞれHUVECとCaco‐2)の成熟を調べることに決めた。二種の細胞を上部チャネルと下部チャネルの両方において30μl・h−1の一定流量で逐次播種して灌流させた。数日後に、内皮細胞と上皮細胞の平坦でロバストな単層が観測され、拍動流(一分毎に5秒間にわたる1500μl・h−1のバースト)を開始して、ヒドロゲルと細胞の伸展を誘起した。デバイスの上皮側と内皮側の両方に対して分化の明確ではっきりした兆候が観測された。図3は、液圧作動の開始後僅か二日でCaco‐2モノマーが3次元で組織化し始めたことを示している。大腸絨毛を想起させる構造が観測された。内皮側において、HUVEC組織が連続的単層から分岐/管状ネットワークに変化した(図3)。静的なHAHLデバイスと作動させたHAHLデバイスを比較すると、周期的歪みが3次元構造の発現を24から48時間促進したことが分かった。
・ ヒドロゲル薄層の液圧作動を7日以上にわたって維持することに成功した;
・ 本開示の液圧作動は、細胞やヒドロゲルの剥離を生じさせない;
・ 播種細胞の液圧作動が高速で良好な分化を可能にした;
・ 播種細胞はHAHLデバイス上で生存及び分化して、健常な腸組織の構造を効率的に反復発生させた;
・ HAHLシステムは、ライブ撮像用の顕微鏡が備わっている場合にタイムラプス(低速)顕微鏡法による連続的観測と完璧に相性がよい。
物理的レイアウト編集ソフトウェアCleWin(米国Phoenixソフトウェア社)でHAHL‐デバイスの設計を行った。概説すると、その設計の第一層は長さ7.5mmで幅1mmの二つのチャネルを備えていた。これら直線状のチャネルを流入口及び流出口(直径2mm)の両方に接続した。第二層は、ヒドロゲル薄層を収容することができる直径18mmの凹部(本願において「プール」と称される)を提供するように設計された。透明プラスチックシート上に50000DPIで印刷された対応フォトリソグラフィマスクをSelba社(スイス)から取り寄せた。両方のマイクロ流体チャネルがプールの中央に形成されることを保証するために、マイクロメートルスケールの整列マークを二つのマスク上に導入した。次いで、直径4インチのシリコンウェーハ(仏国のNeyco社製)をフォトリソグラフィ用の基体として用いた。SU8‐2100樹脂(米国マサチューセッツ州のMicrochem社製)のスピンコーティング、ソフト焼成、露光、露光後焼成のパラメータを調整して、500μmの厚い第一層を得た。フォトリソグラフィをMJB4マスク整列器(ズース社製)で行った。次いで、マイクロ流体チャネルを含む第二層を、厚さ250μmを目標としたマイクロ製造パラメータで形成した。最後に、マイクロ製造されたマスターをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、米国ミシガン州のシグマアルドリッチ社製)で現像して、200℃で2時間にわたってハード焼成した。次いで、製造された構造体の高さをDektak XTスタイラスプロファイラ(米国ブルカー社製)で測定した。
まず、30gのポリジメチルシロキサン(PDMS、ダウコーニング社のSylgard184)基材を硬化剤と1:10の比で混合した。次いで、得られた溶液を3分にわたって激しく攪拌し、更に30分にわたって真空下に置いてガス抜きした。得られた混合物を、マイクロ製造されたモールドを含むペトリ皿に新たな気泡を生じさせずに注いだ。最後に、成形したPDMSを80℃で2時間にわたって焼成して、マイクロ製造したマスターの完全に架橋したレプリカを得た。
流体メインラインへの接続を簡単にするため、各PDMS体に四つの金属コネクタを取り付けた。シアノアクリレート接着剤の小滴を突出しているコネクタのベース部の周りに軽く塗って、流体の漏れを防止した。次いで、スコッチテープを取り外して、PDMS体を上向きでプラズマクリーナ内に置いた。次いで、PDMS体を35mbar、50mWで1分間にわたって酸素プラズマに曝露した。表面が活性化されると、PDMS体を、無水エタノール(300ml)に10滴の酢酸を加えた1%(v/v)の3‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)に一時間にわたって浸漬した(全ての化学薬品はシグマアルドリッチ社から購入した)。次いで、70%のエタノールで二回洗浄し、PDMS体を非線維組織上で10分間にわたって空気乾燥させ、オーブン内に110℃で一時間にわたって置いた。次いで、PDMS体を4℃で保管した。
ヒドロゲルの調製前に、まず、PDMS体を10mMのジチオスレイトール(DTT)溶液中で10分間の最小期間で培養し、PDMS体の表面のジスルフィド結合を減らした。10kDaの二種類の異なる官能化ポリエチレングリコール(PEG)マクロモノマー(日本のNOF社製)の原液を混合することによって、ヒドロゲルを調製した。四分岐チオール官能化PEGマクロモノマーと八分岐ビニルスルホン官能化PEGマクロモノマーを1.2mMのビニルスルホン過剰を保証する化学量論比で混合した。典型的には、10.1μlのPEG‐VS(12%w/v)と21.2μlのPEG‐SH(12%w/v)と18.7μlのトリエタノールアミン(TEA)バッファ(0.3M、pH7.5)を混合することによって、50μlの7.5%(w/v)PEGヒドロゲルを得た。液体のうちに、40μlのゲル化混合物を単一井戸(直径18mm、深さ260μm)を含むテフロン(登録商標)シリンダ上にピペットで分注して、疎水性ガラススライド(シグマアルドリッチ社のSL2)で覆った。チオール基上へのビニルスルホン基のマイケル付加反応によって、ヒドロゲルを重合化させた。架橋期間は全ての試験したPEG濃度で異なり、典型的には、7.5%のPEGゲルを室温で30分間置いて硬化させた。ゲル化又は架橋完了の三分前に、DTT中のPDMS体をミリQ水で入念に濯ぎ、フィルタリングした圧縮空気で乾燥させた。次いで、ゲルを含むテフロン(登録商標)モールドから疎水性ガラススライドを注意深く取り外した。次いで、活性化させたPDMS体をヒドロゲルの表面上に優しく押し付けて、ヒドロゲルがPDMS体の二つのチャネルを完全に覆うようにした。ヒドロゲルを覆う際に、PDMS体の両側を優しく押して、内側の中心がヒドロゲルに一様に触れるようにして、気泡を追い出した。このステップにおいて重要であったのは、ヒドロゲルが平坦であり、チャネルがヒドロゲルによって均一に覆われるようにすること、そして、チャネル内のPDMS面がヒドロゲルに触れないようにすることを保証することであった。そして、その組み立て体を室温で一時間置いて、ヒドロゲルの過剰ビニルスルホン基とPDMS面のチオールと共有結合反応するようにした。結合すると、二つの部分を注意深く分離して、PDMS体の表面にヒドロゲルを移した。
HAHLデバイス上に細胞を播種するため、通常であれば不活性なPEGヒドロゲルを細胞接着性にする必要がある。組み換えフィブロネクチンのドメイン9とドメイン10を用いて細胞接着性を促進した。対応の合成遺伝子をEurofins(仏国)から取り寄せた。pGEX‐4T‐1発現ベクター(GEライフサイエンス社)でのクローニング、発現、精製をパスツール研究所の組み換えタンパク質のプラットフォームで行った。FN9‐10フラグメントが、4L培養中の大腸菌BL21Star(登録商標)(DE3)において発現した。組み換えタンパク質の精製をGSTカラムで行い、これに精製標識のトロンビン切断が続いた。精製したFN9‐10フラグメントをPBSにおいて3.5mg・ml−1で濃縮した。結果物のFN9‐10フラグメントを、その遊離二次アミンを介して、1:4の化学量論比で3.5kDaのヘテロ二官能性NHS‐PEGマレイミド架橋剤(NOF社製)に結合させた。500μlのFN9‐10(3.5mg・ml−1)と29μlのPEG架橋剤(50mg・ml−1)の培養を室温で1時間にわたって行った。次いで、PEG化FN9‐10溶液をマイクロ流体チャネルとヒドロゲルの自由表面に灌流させた。次いで、処理したHAHLデバイスを37℃で2時間にわたって培養した。最後に、過剰なFN9‐10をPBS洗浄で洗い流した。
HAHLデバイスは多種多様な接着細胞で播種可能である。TC7 Caco2上皮細胞とHUVEC(ヒト臍帯静脈内皮細胞)の両方を本例では用いた。HAHLデバイスへの播種の前に、細胞を標準的なT75フラスコで培養した。次いで、トリプシン処理で細胞を採取した。3mlのトリプシン(HUVECについて0.05%、Caco細胞について0.25%)を細胞上にピペットで分注した。37℃で5分後に、顕微鏡でフラスコを検査して、細胞分離を調べた。6mlの媒体を加えて、分離した細胞を50mlのチューブ内に収集した。次いで、細胞を300gで5分間にわたって遠心分離して、上澄みを除いた。ペレットを300μlの媒体中に再懸濁した。細胞濃度を、20μlをMalassez血球計にピペットで分注することによって評価した。濃度を、HUVECについて細胞100万個/ml、Caco2について600〜800万個/mlに調整した。播種手順は、反転させたHAHLデバイスのヒドロゲル部分に100μlのHUVEC懸濁液を伝えることで開始した。培養時(37℃で30分)に、HUVECがフィブロネクチン被覆ヒドロゲルに良好に接着した。PBS洗浄を行い、非接着細胞を除去した。次いで、播種済みのHAHLデバイスをひっくり返して、Caco2細胞懸濁液をマイクロ流体チャネル内に注入した。そして、HAHLチップを37℃で一晩おいて、Caco2細胞の良好な接着を確実にした。マイクロ流体チャネル中に媒体を優しく灌流させることによって、過剰な非接着Caco2細胞を除去した。静的条件(灌流なし)での細胞培養を更に24時間にわたって続けて、HUVECとCaco2細胞の両方の融合性単層を得た。
細胞を播種する前に、HAHLデバイスを特注ホルダ内で組み立てた。まず、直径30mmの丸いカバースリップをホルダ内に配置した。次に、PDMSリング(外径35mm、内径20mm、厚さ1mm)をカバースリップの上に置いて、小型容器を形成した。HAHLデバイスを配置する前に、その容器を、気泡が閉じ込められないようにしながらEGM2媒体(Lonza社製)で充填した。次いで、ヒドロゲルが容器に面するようにしてHAHLデバイスを配置した。最後に、その組み立て体を締め付けリングのねじ込みによって密閉した。Tygon(登録商標)チューブ(PBSを予め充填した)をチップの流体コネクタに挿入することで、適切なマイクロ流体界面を保証した。
単層が得られると、HAHLデバイスの上部マイクロ流体チャネルをTygonチューブを介して、Caco2媒体を含むハミルトンガラスシリンジに接続した。シリンジをneMESYSポンプシステム(Cetoni社製)に接続することによって、30μl・h−1での連続的灌流を開始した。多様な伸展方式を調査するため、HAHLデバイスの作動プロトコルを変えた。典型的には、周期的に10秒で流量を30μl・h−1から1500μl・h−1に上げて、これに続く緩和期間(30μl・h−1で10から50秒)を経ることによって、ヒドロゲル層の10%の伸展が得られた。流量と期間の両方を調整して、ヒドロゲル層に対する歪みを変えた。各実験は典型的には7日間の期間にわたって行われた。時間に対する流量の制御を、Qmixソフトウェア(Cetoni社製)で対応スクリプトを開発することによって、自動化した。
各実験の要求に合うように画像取得プロトコルを変えた。落射蛍光顕微鏡(Collibri(登録商標)2)と、培養室と、Orcaflash V4.0CMOSカメラを搭載した電動倒立顕微鏡Axio Observer Z1(独国カールツァイス社製)でスナップショット、タイムラプス、モザイク、Zスタックの全てを得た。多くの画像は倍率10倍、NA(開口数)0.45、フェーズ1対物で取得された。
実験を開始する前に、細胞伸展の定量化のために一つのデバイスを選択した(播種後一日)。10mbarの増分での20mbarから最大70mbarの圧力でデバイスを灌流させた。Caco‐2細胞を各圧力増分において撮像し、画像分析ソフトウェア「Fiji」を用いてその伸展を定量化した。各圧力増分において撮像部分から5個の細胞を選択し、その周囲に関心領域を描いた。各圧力増分において細胞の面積を測定して比較した。面積の差を計算して、各圧力増分でのパーセント単位での伸展を記して、5個の細胞について平均化した。次いで、HAHLデバイス特有の確立された関係式を用いて、細胞の伸展を流量に変換した。多数回の繰り返しの必要性は、誤差許容範囲を狭くして精度を上げるためには各実験について一つのデバイスを選択しなければならないことを意味している。
以下、本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイス10を表す図4Aと図4Bを同時に参照する。マイクロ流体デバイス10は、マイクロ流体デバイスを形成するように互いに組み立てられる複数の部品で形成され、第一素子11と、ヒドロゲル層14と、第二素子16とを備える。これら三つの部品11、14、16はホルダ18内に取り付けられる。第一素子11は、別々の一つの第一片12と一つの第二片13で形成される。
‐ 第一欄は図6Aから図6Hに対応し、一つの溝24A、24B、24C、24D、24E、24F、24G、24Hを備える第一素子11A、11B、11C、11D、11E、11F、11G、11Hと、一つのヒドロゲル層14A、14B、14C、14D、14E、14F、14G、14Hと、第二素子16A、16B、16C、16D、16E、16F、16G、16Hとを備えるマイクロ流体デバイスの概略図を表し、ヒドロゲル層が第二素子と共にキャビティ32A、32B、32C、32D、32E、32F、32G、32Hを画定する;
‐ 第二欄は図6A’から図6H’に対応し、それぞれ図6Aから図6Hに示されるのと同じ配置構成の概略図を表すが、ヒドロゲル層14A’、14B’、14C’、14D’、14E’、14F’、14G’、14H’が、同じ第一素子11A’、11B’、11C’、11D’、11E’、11F’、11G’、11H’内に形成された複数の溝24A’、24B’、24C’、24D’、24E’、24F’、24G’、24H’を同時に覆い、第二素子16A’、16B’、16C’、16D’、16E’、16F’、16G’、16H’と共に単一のキャビティ32A’、32B’、32C’、32D’、32E’、32F’、32G’、32H’を画定する;
‐ 第三欄は図6”から図6H”に対応し、それぞれ図6Aから図6Hに示されるのと同じ配置構成の概略図を表すが、複数のヒドロゲル層14A”、14B”、14C”、14D”、14E”、14F”、14G”、14H”の各々が、同じ第一素子11A”、11B”、11C”、11D”、11E”、11F”、11G”、11H”内に形成された一つの溝24A”、24B”、24C”、24D”、24E”、24F”、24G”、24H”を覆い、各ヒドロゲル層14A”、14B”、14C”、14D”、14E”、14F”、14G”、14H”が第二素子と共にキャビティ32A”、32B”、32C”、32D”、32E”、32F”、32G”、32H”を形成する。
11 第一素子
14 ヒドロゲル層
16 第二素子
32 キャビティ
34 マイクロチャネル
Claims (25)
- (a)一種以上の化学官能基を表面に備える第一素子(11)であって、前記一種以上の化学官能基が前記表面に共有結合した分子に含まれる、第一素子(11)と、
(b)互いに対向して位置する第一面(7)と第二面(9)を有するヒドロゲル層(14)であって、前記第一素子(11)の表面に共有結合した分子に含まれる化学官能のうち少なくとも一種と反応する一種以上の化学官能基を備えるヒドロゲル層(14)と、
(c)第二素子(16)と、を備え、
前記ヒドロゲル層(14)が、前記ヒドロゲル層(14)に実質的に垂直な所与の軸(40)に沿って前記第一素子(11)と前記第二素子(16)との間に位置し、前記第一素子(11)と前記第二素子(16)と前記ヒドロゲル層(14)が、前記第一素子(11)と前記ヒドロゲル層(14)の第一面(7)との間の少なくとも一つのマイクロチャネル(34)と、前記第二素子(16)と前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)との間の少なくとも一つのキャビティ(32)を画定するように決定された形状と寸法を有し、前記所与の軸(40)が前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)と前記少なくとも一つのキャビティ(32)の両方を通り抜けるように前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)と前記少なくとも一つのキャビティ(32)が互いに配置されていて、
前記第一素子(11)の表面に共有結合した分子に含まれる化学官能基のうち少なくとも一種と前記ヒドロゲル層(14)の化学官能基のうち少なくとも一種が互いに共有結合している、マイクロ流体デバイス(10)。 - 前記ヒドロゲル層(14)に面する前記第二素子(16)の表面が、前記ヒドロゲル層(14)の化学官能基のうち少なくとも一種に共有結合している一種以上の化学官能基を備える、請求項1に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記第一素子(11)と前記第二素子(16)の少なくとも一方が、前記ヒドロゲル層(14)が内部に取り付けられる凹部(20)を備える、請求項1又は2に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)が、前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)を形成するように前記第一素子(11)の表面上に形成された少なくとも一つの溝を覆う、請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 凹部(20)が前記第一素子(11)に形成され、前記少なくとも一つの溝を有する底部(22)を備える、請求項4に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)と前記少なくとも一つのキャビティ(32)との間に圧力差を生じさせるための手段(46)を備える請求項1から5のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記第一素子と前記第二素子の一方又は両方がポリジメチルシロキサン(PDMS)等の透明物質又は半透明物質を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記第一素子(11)又は前記第二素子(16)の表面の少なくとも一部に共有結合した分子に含まれる化学官能基がチオール基を備え、前記ヒドロゲル層(14)に含まれる化学官能基がビニルスルホン基を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)が1kPaから50kPaの範囲内の弾性率を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)が30μmから500μmの範囲内の厚さを有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 二つ以上のヒドロゲル層を備える請求項1から10のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)が、ポリマー骨格に結合した親水性官能基を有する一種以上のマクロモノマー又は一種以上の親水性マクロモノマーを備える又はから成るポリマーマトリクスを備え、任意で前記ポリマーマトリクスがポリエチレングリコール(PEG)を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記一種以上のマクロモノマーのポリマーマトリクスが、ビニルスルホン基若しくはチオール基を備えるか、又は、ビニルスルホン基とチオール基の両方をビニルスルホン基に対して0から10%の範囲内のモル過剰のチオール基で備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層がマイクロ構造又はマイクロパターンを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 少なくとも一種の細胞接着分子が、前記ヒドロゲル層(14)の第一面(7)、前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)、前記ヒドロゲル層(14)のバルク部分、又はこれらの組み合わせに存在している、請求項1から14のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 細胞接着タンパク質等の前記細胞接着分子が前記ヒドロゲル層の化学官能基のうち少なくとも一種に共有結合している、請求項15に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記細胞接着分子が、Fc抗体フラグメントで標識されているか、又はヘテロ二官能性NHS‐PEGマレイミド架橋剤等のヘテロ二官能性タンパク質架橋試薬で修飾されている、請求項16に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記細胞接着分子が、フィブロネクチンとコラーゲンとラミニンのうちのいずれか一つ又はこれらの組み合わせを備える、請求項15から17のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)の第一面(7)、前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)、前記ヒドロゲル層(14)のバルク部分、又はこれらの組み合わせに存在する細胞接着分子の上に細胞が堆積している、請求項1から18のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記ヒドロゲル層(14)の第一面(7)、前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)、前記ヒドロゲル層(14)のバルク部分、又はこれらの組み合わせが同一又は異なる種類の細胞を含む、請求項19に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 前記細胞が一つ以上の層を形成している、請求項19又は20に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 細胞が哺乳類細胞、特にヒト細胞を備える、請求項18から21のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)を製造するための方法であって、
(a)第一素子(11)と第二素子(16)を製造又は提供することと、
(b)PDMS等の前記第一素子(11)の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化することと、
(c)任意でPDMS等の前記第二素子(16)の表面を一種以上の化学官能基を備える分子で官能化することと、
(d)前記第一素子(11)と前記第二素子(16)の一方又は両方の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種と反応する一種以上の化学官能基を含むヒドロゲル層(14)を製造又は提供することと、
(e)前記第一素子(11)と前記第二素子(16)との間に前記ヒドロゲル層(14)を配置することと、
(f)前記第一素子(11)と前記第二素子(16)の一方又は両方の表面上の分子の化学官能基のうち少なくとも一種を前記ヒドロゲル層(14)の化学官能基のうち少なくとも一種と共有結合反応させることと、を備える方法。 - 前記ヒドロゲル層(14)が、ビニルスルホン官能化ポリエチレングリコール(PEG‐VS)マクロモノマーとチオール官能化ポリエチレングリコール(PEG‐SH)マクロモノマーを架橋させることによって製造される、請求項23に記載の方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載のマイクロ流体デバイス(10)のヒドロゲル層(14)を作動させるための方法であって、
(a)第一素子(11)とヒドロゲル層(14)の第一面(7)との間の少なくとも一つのマイクロチャネル(34)に液体又は気体を導入することと、
(b)第二素子(16)と前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)との間の少なくとも一つのキャビティ(32)に液体又は気体を導入することと、
(c)前記第一素子(11)と前記ヒドロゲル層(14)の第一面(7)との間の前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)を通して液体又は気体を流すことと、
(d)前記第二素子(16)と前記ヒドロゲル層(14)の第二面(9)との間の前記少なくとも一つのキャビティ(32)を通して液体又は気体を流すことと、
(e)前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)又は前記少なくとも一つのキャビティ(32)内の液体の流量又は気体の圧力を調整又は変更して、前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)と前記少なくとも一つのキャビティ(32)との間に圧力差を生じさせて、前記ヒドロゲル層の平面に垂直な逆向きの二方向において前記少なくとも一つのマイクロチャネル(34)又は前記少なくとも一つのキャビティ(32)に向けて交互に屈曲又は曲がることによって前記ヒドロゲル層(14)を伸縮させることと、を備える方法。
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