JP2021503579A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

内燃機関が、燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンを有する。内燃機関は、移送ポートと排気ポートおよび2次ポートとを有し、2次ポートは、2次空気移送ポートか2次排気ポートのいずれかとして、あるいはi)空気移送ポートおよびii)排気ポートとして選択的に働く双方向ポートとして適応され得る。内燃機関は、2ストロークサイクルで動作し得る。内燃機関は、水塊中に沈められて、例えば船外機内で、燃焼室の外壁の近くに容積部を画定するカウリングを備えて使用し得る。容積部は、機関温度の最適化のために、水または排気ガスで選択的に満たされることができる。【選択図】 図4

Description

[0001]本発明は、内燃機関(internal combustion engine)に関し、特に、内燃機関のためのポーティング配置(porting arrangements)およびカウリング(cowling)に関する。
[0002]内燃機関、特に2ストローク機関(two stroke engines)は、有害な排気物質(exhaust emissions)を生成することが知られている。機関内のポート(ports)の構成および寸法は、通常、機関が動力で動作するための燃焼プロセスの効率を最適化するように設計される。従来のポート付きシリンダ2ストローク機関では、空気燃料混合気(air−fuel mixture)の概ね次のチャージが燃焼室内に吸い込まれるときに、燃焼後の排気ガスが燃焼室から出て行く。燃焼室を空にするこのプロセスは掃気(scavenging)として知られており、その結果、燃料の燃焼が起こらずに、未燃焼の燃料および空気が燃焼室を通り排気システムを経由して機関から引き出され得る。短絡としても知られる、排気ポートを通る燃料チャージの一部が喪失して、排気物質中の未燃焼炭化水素の増加、および燃料消費量の増加につながるリスクがある。
[0003]2ストローク機関は、機械的な単純さから恩恵を受け、軽量であり、概ねあらゆる方向で使用されて、2ストローク機関をチェーンソー、芝刈り機および他の動力工具からバイク、カート、軽量飛行機および他の乗り物までの多様な用途での使用に適したものにすることができる。
[0004]2ストローク機関は、コンパクトな軽量設計が特に有効となる船舶用の船外機にも使用されるが、厳しい排ガス規制により、近年多くの国で2ストローク機関の使用はまれになっている。機関は、一部または全部が水面下に沈められ得る。水の温度は燃焼室内の温度に影響を及ぼし、このことは、船外用途向けの水中内燃機関の採用にさらなる課題をもたらし得る。
[0005]燃焼室内の準最適温度は、非効率的な燃焼プロセスおよび機関につながり、それにより比較的高いレベルの未燃焼炭化水素排出物を生成する。例えば、燃焼室内部のシリンダヘッドの温度が110℃から80℃に低下すると、燃焼中に未燃焼炭化水素のレベルが2倍になることが見出された。水中機関の冷却方法により、機関の速度や負荷に関係なく、常に熱が抽出される。水中機関のアイドル時の動作温度は30℃未満であり得るので、アイドル時の未燃焼炭化水素レベルは重大な問題となり得る。
[0006]本発明の第1の態様は、対向ピストン配置された1対のピストンと、対向する1対のピストンによって共有される燃焼室とを備える内燃機関であって、ピストンが、燃焼室内で往復運動するように構成され、燃焼室が、選択的に、排気ガスを燃焼室から送り出したり、吸気を燃焼室に送り込んだりするように構成された双方向ポートを有する、内燃機関を提供する。
[0007]好適には、双方向または「ハイブリッド」ポートは、排気ガスを燃焼室から送り出す排気ポートまたは吸気を燃焼室に送り込む空気移送ポートとして選択的に運転される。この二重機能性により、双方向ポートは機関の異なる動作状態に対して機関の効率を向上させるように動作することが可能になり、それにより未燃焼炭化水素排出物のレベルが低減される。
[0008]内燃機関は、異なる動作状態または動作設定を有する。「アイドルでの(at idle)」、「アイドルで動作する(operating at idle)」、「アイドリングしている(idling)」、または「アイドル設定での(at an idle setting)」機関は、外部負荷を駆動する動力出力を生成するためには使用されていない。アイドルでは、機関は、機関および機関の補機の外部のいかなる負荷の下でも動作していない。アイドルでは、燃焼室に入る空気および燃料の量を減少させ、機関の燃料消費を最小限に抑えるために、吸気システム内のスロットルが閉じられる。燃料の燃焼の減少は、機関が効率的にかつ事前定義された最適動作温度範囲内で動作している場合の排気物質の減少を意味する場合がある。
[0009]一方、「動力での(at power)」または「動力で動作する(operating at power)」または「動力設定での(at a power setting)」機関は、負荷の下で動作しており、出力シャフトの回転を生成している。動力では、吸気システム内のスロットルは、最大量の空気および燃料が燃焼プロセスに利用できるようにするために開かれる。
[0010]スロットルは、ポートまたは導管内のガス流を管理する要素、機構、またはシステムと定義される。スロットルは、機関内へのガスの流れを妨げるまたは抑制することができる。機関設計で最も一般的に使用されるスロットルのタイプはバタフライ弁ではあるが、スロットルは必ずしも弁の形をとるものではない。スロットルのいくつかの既知の設計が当業者に利用できる。スロットルおよび絞り弁という用語は本明細書で使用されるが、スロットルの形態が使用されることについて限定されるものではない。
[0011]機関は、双方向ポートに加えて排気ポートをさらに備えてもよい。排気ポートは、選択的に開閉されるように構成されてもよい、したがって、排気ポートが閉じているときに双方向ポートは排気ガスを燃焼室から送り出すように構成され、排気ポートが開いているときに排気ポートは排気ガスを燃焼室から送り出すように構成されてもよく、双方向ポートは吸気を燃焼室に送り込むように構成される。双方向ポートは、機関がアイドルで動作しているときに排気ポートとして、機関が動力で動作しているときは空気移送ポートとして選択的に運転され得る。
[0012]双方向ポートは、排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有してもよい。排気ガスを機関がアイドル状態で双方向ポートに通して導き、機関が動力の状態で排気ポートに通して導くことにより、機関がアイドルおよび動力で動作しているときに燃焼室内の圧力を最適化することが可能になる。機関は、アイドルでより少ない量の空気燃料チャージ、したがって排気ガスで動作するので、排気ガスをより小さな断面プロファイルを有するポートに通して導くことにより、燃焼室内の圧力を維持することが可能になる。
[0013]機関サイクル中、双方向ポートは、排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有してもよい。機関がアイドルで動作しているとき、双方向ポートは、排気ガスを燃焼室から送り出すように構成され得るが、その場合、双方向ポートの排気ポートの動作は、流入する燃料が短絡するのに利用できる過度の時間を補償するために、排気ポートよりも短い開放時間を有する。機関が動力で動作する場合、排気ポートは、効率的掃気を可能にするために、双方向ポートに比べて長い開放時間を有してもよい。機関が動力で動作しているとき、双方向ポートは、燃焼室内に外気(fresh air)の供給源を提供するために移送ポートとして動作することができ、そこで、双方向ポートの開放時間が短いと、燃焼室内に圧力降下をもたらして、燃焼室から外への排気ガスの流れとは対照的に燃焼室内への外気の流れが可能となり得る。
[0014]機関サイクル中、排気ポートは、双方向ポートよりも前に開き得る。これにより、機関がアイドルで動作しているときに燃焼室内の圧力降下が可能になる。
[0015]機関が動力で動作する場合、双方向ポートは、燃焼室に入る新しい空気燃料チャージの短絡を阻止する位置に燃焼室内への外気の供給源を提供し得る。排気ガスが出て行くと燃焼室を離れる追加のガスは、空気燃料混合気ではなく外気である。これにより、排気ガス中の未燃焼燃料の短絡が低減または回避される。
[0016]双方向ポートおよび排気ポートは、燃焼室の概ね第1の端部で燃焼室内に開口していてもよい。機関は、空気燃料混合気を燃焼室に送るように構成された移送ポートをさらに備えてもよい。移送ポートは、燃焼室の第1の端部とは反対側の概ね第2の端部で燃焼室内に開口していてもよい。これにより、空気燃料チャージは排気ポートから離れるように確実に保たれ、空気燃料チャージが短絡するリスクが軽減または除去される。燃焼段階よりも前に、空気燃料チャージの一部が排気ポートを通じて漏れるリスクが軽減される。これにより、排気ガス中の未燃焼燃料の存在が減少する。
[0017]双方向ポートは、排気ガス出口または空気入口に選択的に流体接続され得る。切換弁(transfer valve)が、空気入口と排気ガス出口との間の移送導管内に配置され得る。切換弁は、双方向ポートが空気入口に流体接続され得る閉位置と双方向ポートが排気ガス出口に流体接続され得る開位置との間で選択的に動くことができ得る。
[0018]排気ポートは、排気ポートが閉じ得る閉位置と排気ポートが開き得る開位置との間で選択的に動くことができる排気弁を有してもよく、排気弁および切換弁は、排気弁が開いているときに切換弁が閉じているように、逆もまた同様になるように構成される。
[0019]空気入口は、空気が空気入口から双方向ポートに流れることを可能にする一方向弁を有してもよい。
[0020]移送ポートは、空気燃料混合気を流入させるための吸気口に流体接続され得る。機関は、吸気口と移送ポートとの間に絞り弁をさらに備えてもよく、絞り弁は閉位置と開位置との間で動くことができる。絞り弁および排気弁は、絞り弁が開いているときに排気弁が開いているように、逆もまた同様になるように構成され得る。機関は、空気燃料混合気が吸気口から移送ポートに流れることを可能にするために、絞り弁と吸気ポートとの間に一方向弁をさらに備えてもよい。
[0021]各吸気口が1対のピストンのそれぞれに関連していてもよく、一方の吸気口は空気燃料混合気を燃焼室に送るようになされていてもよく、他方の吸気口は空気を燃焼室に送るようになされていてもよく、各吸気口は絞り弁を有する。
[0022]絞り弁は、同時に開閉するように構成され得る。
[0023]本発明の第2の態様は、燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンを備える内燃機関であって、燃焼室が、1次排気ポートであって、排気ガスを燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが1次排気ポートを実質的に通過することができない実質的な閉鎖構成とを有する、1次排気ポートと、1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを燃焼室から送り出すように構成された2次排気ポートと、を有する、内燃機関を提供する。
[0024]好適には、燃焼後の排気ガスが燃焼室から出ることを可能にする2つの排気ポートを有することにより、各排気ポートを選択的に使用することが可能になる。各排気ポートの設計および寸法は、異なる動作状態下での機関の性能を最適化するように構成され得る。これにより、燃焼プロセスは、機関の異なる動作状態に対する機関の効率を向上させるように最適化されることが可能になり、それにより未燃焼炭化水素排出物のレベルが低減される。
[0025]2次排気ポートは、1次排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有してもよい。機関は、アイドルでより少ない量の空気燃料チャージ、したがって排気ガスで動作するので、排気ガスをより小さな断面プロファイルを有するポートに通して導くことにより、燃焼室内の圧力を維持することが可能になる。
[0026]機関サイクル中、2次排気ポートは、1次排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有してもよい。
[0027]機関サイクル中、排気ポートは、2次排気ポートよりも前に開く。
[0028]1次排気ポートおよび2次排気ポートは、燃焼室の概ね第1の端部で燃焼室内に開口していてもよい。機関は、空気燃料混合気を燃焼室に送るように構成された吸気ポートをさらに備えてもよい。吸気ポートは、燃焼室の第1の端部とは反対側の概ね第2の端部で燃焼室内に開口していてもよい。これにより、空気燃料チャージは概ね排気ポートから離れるように確実に保たれ、空気燃料チャージが短絡するリスクが軽減される。燃焼段階よりも前に、空気燃料チャージの一部が排気ポートを通じて漏れるリスクが軽減される。これにより、排気ガス中の未燃焼燃料の存在が減少する。
[0029]1次排気ポートは、1次排気ポートが閉じている閉位置と1次排気ポートが開いている開位置との間で選択的に動くことができる1次排気弁を有してもよく、2次排気ポートは、2次排気ポートが閉じている閉位置と2次排気ポートが開いている開位置との間で選択的に可動の2次排気弁を有してもよく、1次排気弁および2次排気弁は、1次排気弁が開いているときに2次排気弁が閉じているように、逆もまた同様になるように構成され得る。それにより、機関の動作状態に応じて排気ポートとして使用されるべきポートが選択される。
[0030]移送ポートは、空気燃料混合気を流入させるための吸気口に流体接続され得る。機関は、吸気口と移送ポートとの間に絞り弁をさらに備えてもよく、絞り弁は閉位置と開位置との間で可動である。
[0031]絞り弁および1次排気弁は、絞り弁が開いているときに排気弁が開いているように、逆もまた同様になるように構成され得る。機関は、空気燃料混合気が吸気口から移送ポートに流れることを可能にするために、絞り弁と移送ポートとの間に一方向弁をさらに備えてもよい。
[0032]少なくとも1つのピストンは、対向ピストン配置された1対のピストンを含んでいてもよく、燃焼室は、対向する1対のピストンによって共有される。各吸気口が1対のピストンのそれぞれに関連していてもよく、一方の吸気口は空気燃料混合気を燃焼室に送るようになされていてもよく、他方の吸気口は空気を燃焼室に送るようになされていてもよく、各吸気口は絞り弁を有する。
[0033]空気取入口絞り弁および1次排気弁は、1次排気弁が閉じているときに空気取入口絞り弁が閉じているように構成され得る。空気取入口絞り弁は、機関がアイドルで動作しているときに閉じられ、したがって、それにより1次排気弁および空気取入口絞り弁は、機関がアイドル状態で動作しているときに排気ガスが2次排気ポートを通って燃焼室から出るようにリンクされる。
[0034]第2の態様の2次排気ポートが第1の態様の双方向ポートである、第1の態様と第2の態様の両方による機関。
[0035]本発明の第3の態様は、内燃機関であって、燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンと、燃焼室の第1の端部に概ね隣接し、空気と燃料の混合気を燃焼室に供給するように構成された移送ポートと、燃焼室の第1の端部とは反対側の概ね第2の端部に概ね隣接し、排気ガスを燃焼室から送り出すように構成された排気ポートと、燃焼室の第2の端部に概ね隣接してかつ排気ポートに概ね対向して配置された2次移送ポートと、を備え、2次移送ポートが、空気を燃焼室内に導入するように構成される、内燃機関を提供する。
[0036]2次排気ポートは、1次排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有してもよい。機関は、アイドルでより少ない量の空気燃料チャージ、したがって排気ガスで動作するので、排気ガスをより小さな断面プロファイルを有するポートに通して導くことにより、燃焼室内の圧力を維持することが可能になる。
[0037]2次移送ポートは、排気ポートが排気ガスを燃焼室から送り出すときに、空気を燃焼室内に導入するように構成され得る。2次移送ポートは、空気が空気入口から2次移送ポートに流れることを可能にする一方向弁を有する空気入口に選択的に流体接続され得る。
[0038]機関サイクル中、2次移送ポートは、排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有してもよい。
[0039]機関サイクル中、排気ポートは、2次移送ポートよりも前に開き得る。
[0040]第1の態様と第3の態様の両方による機関では、第3の態様の2次移送ポートは、第1の態様の双方向ポートであってもよい。
[0041]第2の態様と第3の態様の両方による内燃機関では、第3の態様の排気ポートは、第2の態様の1次排気ポートであってもよい。
[0042]本発明の第4の態様は、水塊中に沈められて使用される内燃機関であって、移送ポートおよび排気ポートを有する燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンと、燃焼室の外壁に近接する容積部を画定するカウリングと、を備え、容積部が、排気ポートまたは機関の周囲の水塊のいずれかに選択的に流体接続される、内燃機関を提供する。
[0043]好適には、排気ガスをカウリングに、したがって燃焼室の外壁に近接する容積部に導くことは、カウリング内の過剰な冷却水を変位させ、最適な燃焼室温度を維持し、したがって機関の燃焼効率を維持する働きをする。したがって、アイドルでは、機関は、従来の水中機関よりも効率的に作動することができ、したがって未燃焼炭化水素排気ガスの排出物を調整する。動力時の機関は、アイドル時よりも高い温度で動作し、場合によっては最適な温度範囲よりも高い温度で動作する。機関が動力で動作するときに水がカウリング内に入るのを可能にするには、燃焼室に冷却源を設けることが有効である。
[0044]それにより、カウリングは、機関がアイドルで動作している状態の断熱排気ガス、または機関が動力で動作している状態の冷却水のいずれかを一定量収容する。断熱排気ガスまたは冷却水のいずれかを燃焼室の外壁に近接する容積部に選択的に導くことにより、機関は、機関の最適な動作温度範囲内に(または少なくともより近くに)維持され得る。これは、燃焼プロセスの効率を制御し、したがって機関からの未燃焼炭化水素排出物を調整する。
[0045]カウリングは、周囲の水位に対応するように配置され、容積部を周囲の水塊に流体接続する少なくとも1つの開口部を有してもよい。水は、沈められることによって生成される圧力ヘッドのために、開口部を通って容積部に自然に入ることがあり、排気ガスは、開口部を通って容積部から出ることがある。
[0046]機関は、容積部を排気ポートに選択的に流体接続する移送導管と、排気ガスが排気ポートから容積部に流れて機関を相対的に冷たい水塊から断熱するように構成され得る開位置と水が周囲の水塊から流れて機関を冷却するように構成され得る閉位置との間で選択的に動くことができる移送導管内の切換弁と、をさらに備えてもよい。
[0047]移送導管は、水塊の上方の周囲大気に開口する圧力ブリードを有してもよい。容積部は、機関がアイドル設定にあるときに排気ガスで満たされ、機関が動力設定にあるときに水で満たされるように構成され得る。機関がアイドル設定にあるとき、圧力ブリード流量は、カウリング上の圧力水頭を超えて冷却水を変位させる、カウリングに伝えられるべき圧力差を可能にするために、排気ガス流量に比べて小さくてよい。
[0048]機関は、排気ガスを使用してカウリングから冷却水を変位させる代わりに、外気をカウリング内に送り込むことを可能にする冗長な排油ポンプを含んでいてもよい。機関が動力設定にあるとき、圧力ブリードは、移送ポートが圧力をカウリングから排油ポンプに伝達する能力をなくす可能性がある。
[0049]水塊の上方の周囲大気に開口する圧力ブリードは、排油ポンプ内への水の進入を防ぐ。例えば、排油ポンプ内部の平均圧力がカウリング内よりも低い状況では、圧力ブリードは、排油ポンプとカウリングとの間で真空が伝えられるのを妨げ、したがって排油ポンプ内への水の進入を防ぐことができる。圧力ブリードは、移送ポートに水が入らないようにするために、水塊より上に上げられてもよい。
[0050]機関は、燃焼室内に1次排気ポートをさらに備えてもよく、排気ポートは2次排気ポートであってもよく、1次排気ポートは、排気ガスを燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが1次排気ポートを実質的に通過することができない実質的な閉鎖構成とを有し、2次排気ポートは、1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを燃焼室から送り出すように構成され得る。
[0051]機関は、燃焼室内に1次排気ポートをさらに備えてもよく、排気ポートは2次排気ポートであり、1次排気ポートは、排気ガスを燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが1次排気ポートを実質的に通過することができない実質的な閉鎖構成とを有し、2次排気ポートは、1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを燃焼室から送り出すように構成される。
[0052]第4の態様による機関は、第2の態様の機関のさらなる特徴を含んでいてもよい。
[0053]第4の態様による機関は、第1の態様の機関のさらなる特徴を含んでいてもよく、第4の態様の排気ポートは、第1の態様の双方向ポートであってもよい。
[0054]第4の態様による機関は、第3の態様の機関のさらなる特徴を含んでいてもよく、移送ポートは、燃焼室の第1の端部に概ね隣接していてもよく、排気ポートは、燃焼室の第1端部とは反対側の概ね第2の端部に概ね隣接し、排気ガスを燃焼室から送り出すように構成されてもよく、燃焼室の第2端部に概ね隣接して配置され、排気ポート内への短絡を最小限に抑えるように概ね配置された2次移送ポートをさらに備えてもよく、2次移送ポートは、空気を燃焼室内に移送するように構成されてもよい。
[0055]カウリングは、燃焼室の外壁に隣接する領域または室を画定する。カウリングは、特に室を取り囲む別個のジャケットまたはスリーブ構造であってもよく、あるいは機関全体の構造の一部を形成していてもよく、したがって、断熱ガスまたは冷却水が燃焼室に近接する容積部に到達するようにするのに加えて、他の目的で機関によって使用されてもよい。
[0056]次に、本発明の諸実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
対向ピストン型2ストローク機関を有する船外機の部分分解図である。 図1aの機関用の動力伝達アセンブリの一例の部分断面図である。 第1の実施形態による図1aの機関の概略図である。 2次ポートが2次排気ポートとして動作する、図2の実施形態の第1の変形による内燃機関の概略図であり、機関がアイドルで動作しているときの燃焼室内のガス流を示す。 2次ポートが2次移送ポートとして動作する、図2の実施形態の第2の変形による内燃機関の概略図であり、機関が動力で動作しているときの燃焼室内のガス流を示す。 2次ポートが双方向ポートとして動作する、図2の実施形態の第3の変形形態による内燃機関の概略図であり、機関がアイドルで動作しているときの燃焼室内のガス流を示す。 2次ポートが双方向ポートとして動作する、図2の実施形態の第3の変形形態による内燃機関の概略図であり、機関が動力で動作しているときの燃焼室内のガス流を示す。 図2の実施形態の第4の変形による内燃機関の概略図であり、機関が燃焼室を暖めるためにアイドルで動作しているときにカウリングに排気ガスが流れるのを示し、カウリングへの排気ガス供給が遮断され、燃焼室を冷却するために周囲の水塊からの水がカウリング内に進入することができる状態である。 本発明の第2の実施形態による内燃機関のアイドル時の概略図である。 本発明の第2の実施形態による内燃機関の動力時の概略図である。 図7aの第2の実施形態の変形形態による内燃機関の概略図であり、アイドル時の動作を示す。 図7bの第2の実施形態の変形形態による内燃機関の概略図であり、動力時の動作を示す。 図8aおよび図8bの実施形態の変形形態を示す図である。 専用の2次排気ポートとして動作する2次ポートを備えた単一ピストンの変形形態を示す図であり、アイドル時の動作を示す。 専用の2次排気ポートとして動作する2次ポートを備えた単一ピストンの変形形態を示す図であり、動力時の動作を示す。 内燃機関の簡略図であり、アイドル時の動作を示す。 内燃機関の簡略図であり、動力時の動作を示す。
[0069]図1は、内燃機関1を有する船外機の部分分解図を提供する。下記の図1〜図10bでは、内燃機関は2ストローク機関であるが、本発明の様々な態様は、4ストローク内燃機関および図11a、図11bに示されている他の機関設計で同等に使用され得る。下記の図1〜図9では、機関は対向ピストン配置を有するものとして示されているが、本発明の様々な態様は、図10a、図10bに示されているシングルエンドピストン機関(single ended piston engine)、または単一の燃焼室内で動作する複数のピストンを有する機関構成にも適用される。
[0070]図1では、機関は、プロペラPを備えた船舶用機関の船外機に示されている。機関は、水中に少なくとも部分的に沈められる。例えば、機関は、ボートまたは他の船舶上で使用され得る。代替実施形態では、機関は、他の機器または機械に動力を与えるために使用され得る。
[0071]2ストローク内燃サイクルでは、圧縮行程中に空気燃料混合気またはチャージが燃焼室内で圧縮される。燃焼室内のチャージに点火すると、ピストンをピストンの戻り行程または動力行程上の上死点から離れるように往復運動させる。動力行程の終わりに向かって、ピストンは吸気ポートおよび排気ポートを露出させる。外気燃料チャージが燃焼室に入り、燃焼排気ガスは排気ポートから放出される。次いで、ピストンは別の圧縮行程を開始する。
[0072]機関1は燃焼室2を有し、燃焼室2内にスパークプラグ3などの点火源が配置される。機関1は、シリンダ6内に互いに対向して配置された2つのピストン4および5を有する。燃焼室2は、2つの対向するピストン4、5によって共有される。ピストン4、5は、シリンダ6内で往復運動し、概ね互いに対向して位置を定められる。図示の実施形態では、対向するピストンは、軸線Xに沿って直線的に往復運動する。船外機では、軸線Xは、機関に小さい正面領域を提供するために略水平であるのが有益であるが、軸線Xは任意の向きであってもよい。両方のピストン4、5は、圧縮行程の終わりに上死点にあるように往復運動する。上死点とは、機関の向きに関係なく、動作サイクル中の燃焼室内のピストンの位置を指す。代替実施形態では、機関は、互いに概ね対向するように配置された3つ以上のピストンを有してもよい。ピストンは、燃焼室内で往復運動してもよく、動作サイクルの異なる段階で互いに対して異なる位置を有してもよい。機関は、1つの可能な向きで描写して示されているが、機関は、任意の角度で配置され動作されてもよい。
[0073]各ピストン4、5は、ピストン4、5の往復運動をそれぞれの出力シャフト7(タイミングベルト(図示せず)を介して連結されている)の回転運動に変換するために使用される動力伝達機構Cに接続され、出力シャフト7は共通の駆動シャフト8を駆動し、共通の駆動シャフト8は、ボートまたは他の船のプロペラPを駆動する。図1〜図9の例示的実施形態では、動力伝達機構Cは、ピストンの本体の中間室内で動作する。
[0074]動力伝達機構は図1bに最もよく示されている。出力シャフト7は、主シャフト部50および偏心部52を有する。主シャフト部50は、機関ケーシング内の軸受上に回転可能に取り付けられ(図1a参照)、ピストンのスロットを挿通する。偏心部52は、出力シャフト回転軸線の方向に見ると円形に見える。偏心部52は、滑り軸受54の穴の中に回転可能に取り付けられる。
[0075]ピストン4または5は、上死点位置(TDC)と下死点位置(BDC)との間で往復運動するときにケーシングに対して動くことができる。TDCおよびBDCは、動作サイクル中のピストンの特定の位置を指し、機関の向きに関係なく適用される。ピストン4、5がTDCにあるとき、燃焼ヘッドの当たり面はピストン4、5の当たり面に最も近い位置にあり、その結果、燃焼室の容積は最小になり、2次室または過給室の容積は最大になる。ピストン4、5がBDCにあるとき、燃焼ヘッドの当たり面はピストン4、5から最も遠い位置にあり、その結果、燃焼室2の容積は最大になり、2次室または掃気室の容積は最小になる。
[0076]ピストン4、5がTDCとBDCの間の往復運動でピストン4、5の軸線に沿って動くとき、滑り軸受54の湾曲した軸受面は、ピストン4、5の穴58と滑り接触したままであり、滑り軸受54は、ピストンと共にピストン軸線Xの方向に移動する。さらに、偏心部52は、滑り軸受54を、シリンダ軸線に対して実質的に横方向の移動経路に沿ってピストンに対して往復運動で移動させる。滑り軸受54は、出力シャフト50の中心線の周りで円軌道を概ねたどり、回転偏心部52の中心点と共に動く。滑り軸受54およびピストン4、5は、出力シャフト50の回転角度に対してピストン軸線の方向の単振動に追従する。滑り軸受54の湾曲した軸受面は、一方向または複数方向に湾曲していてもよく、部分円筒形、円筒形、部分球形、球形、樽形などでもよい。
[0077]線形から回転への動力伝達機構(ピストン4、5の穴58、滑り軸受54および出力シャフト50を含む)は、機関1の吸気システムから実質的に密閉され、燃焼室2および過給室からガスシールリングとオイルシールリングによって実質的に密閉されて、動力伝達機構がピストンの動力伝達アセンブリ室内に内蔵されるようにする。
[0078]図2は、機関1の第1の実施形態の概略図を提供する。動力伝達機構の詳細は、明瞭にするために省略されている。対向するピストン4および5はシリンダ内に配置される。シリンダ壁ならびに各ピストン4、5の端面または作用面4aおよび5aは共に燃焼室2の境界を形成する。
[0079]図2では、各ピストン4、5はダブルエンドピストン(double ended piston)であり、したがって、ピストン4、5が燃焼室2内の圧縮行程を実行するとき、ピストン4、5の反対側端部にある2次室または過給室内の低圧は、吸気システムに新しい空気燃料チャージを吸い込むように作用する。吸気システムは、移送ポート12、14につながる移送導管を備える。移送ポート12、14は、燃焼室2の壁の孔を介して燃焼室2内に開口している。
[0080]吸気システムおよび移送ポート12、14は、概ね機関の片側に、燃焼室2の一端に配置される。図2では、これは機関1の左側Lである。参照を容易にするために、ピストンは、機関の例示的な図示の構成を反映して、右側ピストン4および左側ピストン5と呼ばれる。移送ポート12、14は、左側ピストン5の往復動作によって開閉される。動力行程の終わりごろに、ピストン4および5の動きにより、燃焼室2内の移送ポート12および14の孔が現れる。これにより、移送ポート12、14が開かれ、燃焼室と2次室との間の圧力差により、次の空気燃料混合気またはチャージが燃焼室2内に吸い込まれる。図2における移送ポート12、14は、互いに概ね対向する位置で燃焼室2内に開口して示されている。一方の移送ポート12は、周囲の水の表面20に最も近い燃焼室2の上部領域内に開口している。第2の移送ポート14は、第1の吸気ポート12の概ね反対側で、燃焼室2の下部領域内に開口している。当業者なら、空気取入システムおよびポートの様々な設計および配置の可能性に気付くであろう。例えば、代替実施形態では、移送ポートが1つだけあればよい。
[0081]空気取入システム内に配置される一方向弁16は、空気燃料チャージが燃焼室2に向かってのみ移動することを確実にする。図2の例示的実施形態では、一方向弁16はリード弁であるが、機関での使用に適した一方向弁の代替形態は当業者に知られているであろう。
[0082]燃焼室2に到達する空気燃料チャージの量は、空気取入システムに配置されたスロットル18によって制御される。スロットル18は、燃焼室2内への空気燃料チャージの流れを制御する働きをする。スロットル18は閉位置と開位置との間で動く。図2では、スロットル18はバタフライ弁として示されているが、スロットルの代替形態は当業者によく知られている。アイドルでは、スロットル18は閉じられ、燃焼室2への空気燃料流の量は最小になる。動力では、スロットル18は開いており、燃焼室2内への空気燃料流の量は機関1の動力出力を支援するために増加する。
[0083]排気ポート10は、燃焼後の排気ガスが、水線20の上方に示されているように、燃焼室2から離れ大気へ出て行くことを可能にするが、随意に水線の下方にもあり得る。排気ポート10は、燃焼室2の移送ポート12、14とは反対側の端部の位置で燃焼室2内に開口している。図2の例示的実施形態では、排気ポート10は、機関1の右側Rに配置される。燃焼室2内の排気ポート10の孔は、機関1の右側Rのピストン4の往復動作によって開閉される。
[0084]そのようなポーティング配置は、燃焼室2に入る外気燃料チャージが排気ガスを排気ポート10から押し出すときに「ユニフロー(uniflow)」掃気をもたらし、両方のガス流は同じ方向に動く。排気ポート10の寸法は、機関が動力で動作しているときに燃焼室2から出る排気ガスの量を支持するようなものである。
[0085]図2〜図8は、動力行程の凡そ終わりに対応する位置に、すなわち下死点の概ね前後の位置にある対向するピストン4および5を示す。移送ポート12、14および排気ポート10の開口部は、燃焼室2内に露出している。したがって、空気燃料混合気は、移送ポート12、14を通って燃焼室に入ることができる。排気弁22が開いている場合、排気ガスは、排気ポート10を通って燃焼室2から出ることができる。
[0086]排気ポート10は排気弁22を有する。排気弁22は、閉位置と開位置との間で選択的に動くことができる。排気弁22が閉じているとき、排気ポート10は閉じている。排気弁22が開いているとき、排気ポート10は開いている。排気弁22は、図2〜図8にはバタフライ弁22として示されている。別の実施形態では、様々な既知の弁設計が使用されてもよい。
[0087]2次ポート24は燃焼室2内に開口している。2次排気ポート24の機能および目的は、以下で詳細に説明する。2次ポート24の燃焼室2内への開口部はまた、機関1の概ね右側に配置される。2次ポート24の開口部は、燃焼室2内の排気ポート10の開口部と概ね反対側に配置される。燃焼室2内への排気ポート10の孔は、概ね、水線20に最も近い燃焼室の上部領域内に配置されるのに対して、2次ポート24の開口部は、排気ポートの反対側にあり、概ね、燃焼室2の下部領域内にある。2次ポート24は、排気ポート10と同様に、右側ピストン4の動作によって開閉される。
[0088]2次ポート24は、2次導管または移送導管26内に延びる。移送導管26は、右側のピストン4の2次室に隣接して通過しかつこれに接続している。移送導管26は、移送導管26の長さに沿ったある位置で分かれている。移送導管26は、空気入口28および排気出口30に分かれている。空気入口28は大気に開口している。一方向弁29は、燃焼室2に向かう方向の機関1内へのガス流だけを可能にする。図2は、一方向弁29がリード弁であることを示す。代替実施形態では、一方向弁の様々な既知の設計の使用が可能である。
[0089]排気出口30は直接大気に開口しておらず、代わりに別の移送導管30a内に延びる。別の移送導管30aは、燃焼室2の領域内でシリンダの外壁を取り囲むカウリング32内に出る。排気出口30は、燃焼室2から流れるガスまたは空気入口28から機関1内に流れるガスに対して排気出口30を開閉できるようにするために、2次弁または切換弁34を有する。図2の例示的実施形態では、2次弁34はバタフライ弁である。代替実施形態では、弁の様々な既知の設計の使用が可能である。
[0090]カウリング32は、燃焼室2の外壁を取り囲むジャケット領域を提供する。カウリング32は容積部を画定する。別の移送導管30aは、2次ポート24および2次導管26からカウリング32への入口を提供する。カウリング32はまた、容積部を周囲の水塊に流体接続する開口部36を有する。
[0091]圧力ブリード35が、別の移送導管30a内に配置される。圧力ブリード35は、水線20の上方の周囲大気に出る。圧力ブリード35は、燃焼室温度最適化の下で以下に説明するように、例えば機関がアイドルから動力に切り替わっている場所で、一時的絞り中の水の摂取を防ぐ。圧力ブリード35は、圧力を制御するために特定の直径に設計されてもよく、圧力ブリード35は交換可能であってもよく、あるいは圧力ブリード35は、性能を最適化するために動作中に能動的に調整可能であってもよい。
[0092]2次ポート24は、以下で説明するように、例えば2次排気ポートとして、2次移送ポートとして、または双方向ポートとして、様々な方法で使用され得る。
[0093]第1の実施形態はまた、シニューレポーティングシステム(Schnuerle porting system)(図示せず)を含んでいてもよい。シニューレポートは、当該技術分野で、特に2ストローク機関においてよく知られており、シリンダ内の掃気効率を高めるために一般的に使用されている。シニューレポートは、排気ガスがシリンダから効率的に出て、空気燃料混合気AFとの乱流混合を制限するために、シリンダ内にガス流を導くように配置される。シニューレポートは、アイドルモードおよび動力モードで燃焼室から排気ガスを送るように構成され、したがって、アイドル時にシニューレポートは排気ガスを2次ポート24に送り、動力時にシニューレポートは排気ガスを排気ポート10に送る。
2次排気ポート
[0094]図3に示す第1の変形形態では、2次ポートは、機関がアイドルで動作しているときに専用の2次排気ポートとして動作する。機関100aは、図2の機関1に比べて簡略化されており、したがって、2次ポート24は、移送導管または2次導管26内に延び、大気に出る。
[0095]機関100aがアイドルで運転しているとき、吸気システム内に配置されたスロットル18が閉じられる。これにより、燃焼室2に流入する空気燃料混合気AFの量が最小限に抑えられ、機関100aが1回転するごとに燃焼室2が受け入れる空気燃料チャージAFが制御される。燃焼室2から離れるようにつながる排気ポート10は、スロットル18が開いているときに放出されるより大量の排気ガス用にサイズを定められる。排気ポートの寸法は、次の空気燃料チャージAFの一部も排気ポートを通って引き出されるようなものであるので、機関100aがアイドルで動作しているとき、燃焼後のガスを排気ポート10から排出すると潜在的に非効率的な掃気になる。これにより、燃焼室2内の圧力が低下する。最適圧力より低くなると、燃焼効率が悪くなりになり、したがって未燃焼炭化水素排出物のレベルが上昇する。
[0096]したがって、排気弁22は、機関100がアイドル状態のときに、燃焼室2から続く排気ポート10を閉じるために閉じられる。その代わりに、燃焼後の排気ガスEが、動力行程中に2次排気ポート24として動作する2次ポート24を通って燃焼室2から出る。移送弁または2次排気弁34は開いている。2次排気ポート24は、1次排気ポート10の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有する。2次排気ポート24の寸法は、機関がアイドルで動作しているときの掃気プロセスに対して最適化される。このことは、燃焼室圧力を1次排気ポート10が使用された場合よりも高いレベルで維持し、したがって、機関100aの効率を維持するとともに、未燃焼炭化水素排出レベルおよび排気ガス中の未燃燃料の存在を調整するのを支援する。
[0097]機関が動力状態のとき(図3には示されていない)、スロットル18は開いており、排気ガスEは1次排気ポート10を通って燃焼室から出る。1次排気弁22は開いており、2次排気弁または切換弁34は閉じられて、2次排気ポート24は使用されないようにする。
2次移送ポート
[0098]図4は、図2の例示的実施形態の第2の変形形態による機関100bの概略図である。機関100bの特徴の多くは図2と共通であり、したがって、図4の第2の変形形態の動作と異なるまたはこの動作に重要である構造的および機能的特徴のみについて以下に説明する。前の実施形態とは構造または動作が異なる特徴の数字は、明瞭にするために100だけ増分されている。
[0099]2次ポート124の構造および位置は、図3について上述した通りである。図4の変形形態では、2次ポートは、2次の外気移送ポート124として動作する。2次移送ポート124は、移送導管26内に延び、次いで大気に通じる空気入口28にまで延びる。
[0100]空気燃料混合気またはチャージAFは、機関100の左側Lに配置された移送ポート12、14を通って燃焼室2に到達する。排気弁22は開いており、排気ガスEは排気ポート10を通って大気へ漏れる。
[0101]燃焼室2内のガス流は、動力行程で低圧が発生するようなものである。この圧力差は、次の空気燃料チャージAFが燃焼室2内に吸い込まれることを可能にし、排気ガスEを排気ポート10から押し出す。機関100bの右側Rでは、右側ピストン4によって操作される2次室または過給室が、圧縮行程で外気Aを2次室内に吸い込む。空気流は、空気入口28に配置されたスロットル18bによって制御される。一方向弁29は、外気Aが2次室内にとどまり、戻り行程または動力行程で圧縮されることを確実にする。したがって、2次移送ポート124が動力行程の終わりごろに開くと、外気Aも、2次移送ポート124を通って燃焼室2内に吸い込まれる。2次移送ポート124はまた、動力行程中に排気ガスが2次移送ポート124に入るのを妨げるために、リード弁やタイミング弁などの制御弁(図示せず)を含んでいてもよい。
[0102]2次移送ポート124は、排気ポート10の概ね反対側の位置で燃焼室2内に開口しているので、排気ガスEが燃焼室2から除去されると、排気ポート10内に吸い込まれたまたは導入された過剰なガスは、2次ポート24からの外気Aであり、次のチャージの空気燃料混合気AFではない。外気Aが燃焼室2内に入る位置は、空気燃料チャージAFが燃焼室2の一方の側(図3に示す左側L)から排気ポート10の領域へ移動するのを阻止する働きをする。このポート配置は、新しい空気燃料チャージAFが燃焼室2を通り過ぎ排気ポート10を通って引き出される確率を低減する。したがって、短絡が従来の2ストローク機関に比べて低減され、それにより、排気ガス中の未燃焼燃料の存在が低減される。
[0103]図4は、動力で動作する機関100を示し、吸気システムのスロットル18は開いており、排気ポート10の孔は燃焼室2内に露出しており、排気弁22は開いている。アイドルでは(図示せず)、吸気システム内のスロットル18は閉じられ、機関100は、動力のときに空気Aが外気導入ポート124を通して吸い込まれて動作する。図3および図4の変形形態は付加的に組み合わせることができる、例えば、一方が2次排気ポートとして動作し、他方が2次空気吸入ポートとして動作する2つの2次ポートがあってもよく、したがって上記の変形形態1と変形形態2を組み合わせてもよい。上記の変形形態はまた、第1の実施形態について説明したように、シニューレポーティング配置(図示せず)を含んでいてもよい。
双方向2次ポート
[0104]別法として、図3および図4の変形形態は、2次ポートが、機関がアイドルで動作しているときに排気ポートとして、機関が動力で動作しているときに空気移送ポートとして選択的に運転されるように、組み合わせることができる。
[0105]図5aおよび図5bは、図2に示される例示的実施形態の第3の変形形態の概略図を示す。第3の変形形態の機関の特徴の多くは第1の変形形態および第2の変形形態と共通であり、したがって、異なる構造的および機能的特徴についてのみ以下に説明する。異なる特徴の数字は、明瞭にするために図2に対して200だけ増分されている。
[0106]図5aは、アイドルでかつ動力行程の終わりごろに動作する機関200を示す。スロットル18は、燃焼室2に到達する空気燃料チャージAFの量を減少させるために閉じられる。
[0107]アイドル時の機関200の動作は、排気ポート10がバタフライ弁22によって閉じられるという点で、図3の第1の変形形態と同様である。したがって、排気ガスEは、2次排気ポート224として動作する2次ポートを通って燃焼室2から出る。切換弁34は開いており、したがって排気ガスEは大気に漏れることができる。2次排気ポート224は、図2について上述したように、機関内の構造および位置を有する。2次排気ポート224は、1次排気ポート10よりも小さい断面プロファイルを有する。これにより、短絡に利用できる時間が短縮されることにより機関200のアイドル時の給気効率が維持され、したがって排気ガスEの有害な排出物が減少する。給気効率は、機関の掃気挙動の指標であり、所与の期間内の供給済み空気流量に対する、シリンダ内にトラップされた供給済み空気流量の割合として定義される。図5bは、動力でかつ動力行程の終わりごろに動作する機関200を示す。スロットル18は、燃焼室2に到達する空気燃料チャージAFの量を最大にするために開いている。
[0108]動力時の機関200の動作は、図4の第2の変形形態と同様である。排気ポート10内のバタフライ弁22は開に切り換えられ、したがって排気ポート10を開く。これにより、燃焼後の排気ガスEは、排気ポート10を通って燃焼室2から出て、水線20の上方の大気に抜け出る。
[0109]燃焼室2内のガス流は、動力行程で低圧が発生するようなものである。この圧力差は、移送ポート12、14が開いているときに次の空気燃料チャージAFが燃焼室2に吸い込まれることを可能にし、排気ガスEを排気ポート10から押し出す。外気Aもまた、このとき2次移送ポート224として動作する2次ポートを通って燃焼室2内に吸い込まれる。
[0110]2次移送ポート224は、排気ポート10に隣接する燃焼室2内に外気Aを流入させる。移送ポートおよび2次ポートの孔がピストンの往復運動によって露出されるので、排気ガスチャージEは動力行程の終わりごろに燃焼室2から出る。外気Aは、空気燃料混合気AFが排気ポート10に到達するのを阻止する障壁として働く。これにより、空気燃料チャージAFの短絡が減少する、すなわち、空気燃料チャージAFからの未燃焼燃料が排気ガスE中に見出される可能性が低い。さらに、概ね燃焼室2の左側Lにあり、機関200の右側の排気ポート10から離れている移送ポート12、14の位置は、大気に漏れる排気ガス中の未燃焼燃料が最小限に抑えられることを確実にする。
[0111]2次移送ポート224はまた、2次移送ポート224が機関200の動力での運転中に外気移送ポートとして働くときに排気ガスが2次移送ポート224に入るのを妨げるように動作可能な制御弁(図示せず)を含んでいてもよい。
[0112]図5aおよび図5bの第3の変形形態はまた、第1の実施形態について説明したように、シニューレポーティングシステム(図示せず)を含んでいてもよい。
燃焼温度の最適化
[0113]図6aおよび図6bは、図2の機関1の動作と構造的に同じである機関300の動作の概略図を提供する。同様の参照番号は同様の部分を示し、以下に記載されているいくつかの特徴の番号は、明瞭にするために図2に対して300だけ増分される。
[0114]図5aおよび図5bと同様に、図6aおよび図6bは、双方向ポート324として動作する2次ポートを示す。
[0115]機関300がアイドルで動作しているとき(図6aに示す)、スロットル18および排気弁22は共に閉じられている。2次弁34は開いており、したがって、動力行程において、排気ガスEは、排気ポートとして動作する双方向ポート324を通り、そして移送通路326を通ってカウリング32まで移動する。カウリング32は、燃焼室2の外壁に近接する容積部を取り囲む。カウリング32の開口部36は出口として働き、カウリング32内の排気ガスEが周囲の水中に漏れることを可能にする。これにより、周囲の水は継続的に変位させられ、カウリング32に入れないことが確実になる。アイドルでは、機関300は、動力時よりも低い毎分回転数でかかっているため、機関300は、機関300の最も低い動作温度にある。この温度は、効率的な燃焼のための最適な動作温度範囲未満である。燃焼プロセスによって暖められた排気ガスEをカウリングに、したがって燃焼室2の外壁に近接する容積部に導くことは、燃焼室の温度を維持するとともに、機関300の燃焼効率を維持する働きをする。したがって、アイドルでは、機関300は、従来の2ストローク機関よりも効率的に作動することができ、したがって、未燃焼炭化水素排気ガスの排出を調整する。
[0116]機関300が動力で動作しているとき(図6bに示す)、吸気システム内のスロットル18および排気弁22は共に開いている。2次弁34は閉じられる。空気が、空気取入口として動作する2次ポートを通って燃焼室2内に吸い込まれる。2次空気移送ポートの動作は前述の通りである。
[0117]その後、機関300がアイドルに戻ると、スロットル18が閉じられ、排気弁22が閉じられ、2次弁または切換弁34が開かれる。排気ガスEがもう一度、2次ポート324および2次通路326を通過してカウリング32に至る。排気ガスEは、水を出口36から押し出す。次いで、カウリング32の容積部内の排気ガスEは、もう一度、周囲の水塊から燃焼室2に断熱を提供する働きをする。
[0118]排気弁22が開かれ、2次弁34がまだ完全に閉じていない場合、燃焼室内の低圧により、水がカウリング32を通って機関1内に取り込まれることになり得る可能性がある。これを防止するために、圧力ブリード35は、カウリングと機関との間の圧力を均等にする。機関1がアイドル状態のとき、排気ガスは、排気出口および別の移送ポート30aを通ってカウリングに導かれ、圧力ブリード35の寸法は、排気ガスEが主に圧力ブリード35を通過しないようなものである。したがって、圧力ブリード35は、機関がアイドル状態または低負荷のときに存在する排気ガス流の影響を受けず、したがって排気ガスEがカウリング32内の冷却水を変位させる能力を維持する。少量の排気ガスEが圧力ブリード35を通じて漏れ得るまたはブリードし得る可能性があるが、排気ガスEは主にカウリング32から出る。
[0119]それにより、カウリング32は、機関300がアイドルで動作して一定量の断熱排気ガスを収容するか、あるいは機関300が動力で動作して一定量の冷却水を収容する。断熱排気ガスEか冷却水Wのいずれかを燃焼室の外壁に近接する容積部に選択的に導くことにより、機関300は、機関300の最適な動作温度範囲内に(または少なくともより近くに)維持され得る。これは、燃焼プロセスの効率を制御し、したがって機関300からの未燃焼炭化水素排出物を調整する。あるいは、カウリング32への排気ガスの量は、カウリングが部分的に冷却水および排気ガスで満たされ、かつ/または連続ガス流が一定量の水の入ったカウリング32に通されるように能動的に制御され得る。
[0120]代替変形形態では、2次ポートは、カウリング32に直接接続している移送通路内に接続していてもよく、あるいはカウリング32か機関300の右側Rの2次室のいずれかに選択的に接続されてもよい。
[0121]内燃機関の代替変形形態では、2次ポートが含まれない場合、機関がアイドル状態のときに、排気ポートからの排気ガスが代わりにカウリングに導かれる。上記のように、機関が動力状態のときに、カウリングへの排気ガス供給がオフにされ、次いで水がカウリングに入って機関を冷却することができる。
[0122]2次移送ポート324はまた、前の実施形態について説明したように、制御弁(図示せず)を含んでいてもよい。この実施形態の掃気効率もまた、第1の実施形態について説明したようにシニューレポーティングシステム(図示せず)を使用することにより改善され得る。
シングルエンドピストン機関のポーティング配置およびカウリング配置
[0123]図7a、図7bおよび図8a、図8bは本発明の諸実施形態を示し、それぞれが密閉された動力伝達機構を有する双頭ピストン(図1〜図6と同様)の代わりに、それぞれがクランクおよびコンロッド動力伝達配置とピストンポーティングとを有するシングルエンドピストンが使用されている。ここでも、図示の機関は2ストロークサイクルで作動することを意図しているが、当業者には明らかなように、4ストロークサイクルを操作する変形形態も想定される。
[0124]図7a、図7bおよび図8a、図8bは、前の実施形態と同様に、燃焼室402内で往復運動するように配置された2つのピストンを有する対向ピストン型機関の概略図である。対向するピストン40、50は、動力行程の凡そ終わりに対応する位置に、すなわち下死点の概ね前後に示されている。各ピストン40、50は、連接棒42、52を介してクランクシャフト44、54に接続されたシングルエンドピストンである。クランクシャフト44、54はそれぞれ、クランクケース46、56内に収容される。図7aおよび図7bのポーティング配置は、以下で説明するように図8aおよび図8bのものとは異なる。
[0125]図7aおよび図7bならびに図8aおよび図8bの例示的実施形態の機関の特徴の多くが前の諸実施形態と共通であり、したがって、異なる構造的および機能的特徴についてのみ以下に説明する。
[0126]図7aおよび図7bは、ピストンポーテッド2ストローク機関の別の例示的実施形態を提供し、各シングルエンドピストンがクランクおよび連接棒の配置を有する。図8aおよび図8bは、リード弁吸気配置を有する2ストローク機関を備えた、図7aおよび図7bの例示的実施形態の変形形態を提供する。
[0127]図7a、図7bおよび図8a、図8bでは、主移送ポート412は、シリンダ内で略水平方向Xに移動するピストン50の往復動作によって運転される。前の実施形態と同様に、スロットル418が主移送ポート412内に配置される。
[0128]主移送ポート412は、機関400の左側Lのピストン50が圧縮行程の終わりごろに主移送ポート412の開口部を露出させるときに、大気からクランクケース56内に空気を吸い込む。空気は、ピストンの圧縮行程中に作られる真空によって吸い込まれる。燃料Fは、誘導プロセスの一部の間に空気に加えられる。動力行程中、空気燃料混合気は、動力行程の終わりごろにピストン50が吸気開口部59を燃焼室402内に露出させるまで圧縮される。空気燃料チャージAFは、クランクケース56と燃焼室402との間の圧力差により燃焼室402内に吸い込まれ、これにより、燃焼室402からの排気ガスEが排気ポート10を通って押し出される。
[0129]排気ポート10は、燃焼室402の上部領域内に前の諸実施形態と同様に配置された燃焼室402内への孔を有し、前の諸実施形態と同様に動作する。排気ポートは、開位置と閉位置との間で動作可能な排気弁22を有する。
[0130]図7aおよび図7bの例示的実施形態は、機関400の右側Rに配置された2次空気移送ポート450を有する。2次空気移送ポート450は、クランクケース46内への孔を有する。2次空気移送孔は、略水平方向Xに往復運動する右側ピストン40の動作によって開かれる。前の諸実施形態と同様に、機関は、概ね任意の向きに運転され得る。2次空気移送ポート450は、ピストンが圧縮行程の終わりごろにあるときに開いている。2次空気移送ポートは、開位置と閉位置との間で動作可能な2次空気吸入弁401を有する。
[0131]2次ポート424は燃焼室402内に開口している。2次ポート424の燃焼室402内への開口はまた、機関400の概ね右側に配置される。2次ポート424の開口部は、燃焼室402内の排気ポート10の開口部の概ね反対側に配置される。燃焼室402内への排気ポート10の孔は、概ね、水線20に最も近い燃焼室の上部領域内に配置されるのに対して、2次ポート424の開口部は、排気ポートの反対側にあり、概ね、燃焼室402の下部領域内にある。2次ポート424は、排気ポート10と同様に、右側のピストン40の動作によって開閉される。2次ポート424は、クランクケース46内に延びる。
[0132]排気ガス出口430がクランクケース46から延び、水線20の上方の大気に出る。切換弁434が排気ガス出口430内に配置される。切換弁434は、排気ガス出口430が閉じている閉位置と排気ガス出口430が開いている開位置との間で選択的に動くことができる。図7a、図7bおよび図8a、図8bの例示的実施形態では、切換弁434はバタフライ弁として示されている。別の実施形態では、様々な既知の弁設計を使用することができる。
[0133]燃焼室402の外壁に近接する容積部の選択的な断熱および冷却を提供するために、カウリング432が機関400に装着される。カウリング432は、燃焼室2の外壁を取り囲む容積部を収容する。カウリング432は、燃焼室402の外壁を取り囲むジャケット領域を提供する。移送導管431は、機関がアイドルで動作しているときに暖かい排気ガスEがカウリング432まで移動できるようにするために、カウリング432を排気出口430に接続する。排気出口430は、排気出口として動作せず、圧力ブリード35を除いて大気に対して閉じられる。カウリング432はまた、容積部を周囲の水塊に流体接続する開口部436を有する。
[0134]圧力ブリード35は、移送導管431に接続され、前の実施形態と同様に動作する。
[0135]上述した前の実施形態と同様に、2次ポートは、2次排気ポートとして、2次空気移送ポートとして、または双方向ポートとして動作することができ、したがって、アイドルで2次ポートは2次排気ポートとして動作し、動力で2次ポートは2次空気移送ポートとして動作する。ポーティング配置はまた、燃焼室の外壁を取り囲む容積部に選択的な断熱または冷却を提供する働きをする。
2次排気ポート
[0136]図7aは、アイドルで動作する機関400を示す。機関400がアイドル状態のとき、空気移送ポート412内のスロットル418は閉じられる。動力行程の終わりごろに、ピストン40は、排気ポート10および2次ポート424の孔を露出させる。排気弁22は閉じられ、したがって排気ガスは排気ポート10を通って燃焼室402から出ることができない。2次空気移送ポート450内の2次空気吸入弁401も閉じられ、したがって2次移送ポートは使用されていない。排気ガスEは、2次ポート424を通って燃焼室402から出る。2次ポート424は2次排気ポートとして動作する。排気ガス出口430内の切換弁434は開いており、排気ガスEはクランクケース46から大気に漏れることができる。
[0137]2次ポート424は排気ポート10よりも小さい断面を有するので、上記の第1の実施形態について説明したように、燃焼室402内の圧力は維持され、燃焼効率が改善される。
[0138]機関400が動力(図示せず)で動作するとき、主移送ポート412内のスロットル418は開いており、排気ポート10内の排気弁22は開いており、2次空気移送ポート450内の2次空気吸気弁401は閉じられ、排気ガス出口430内の切換弁434は閉じられる。2次ポート424は使用されておらず、排気ガスEは主排気ポート10を通って燃焼室402から出る。
2次移送ポート
[0139]図7bの例示的実施形態では、2次ポート424は2次外気移送として動作する。図7bは、動力で動作する機関400を示す。したがって、主移送ポート412内に配置されたスロットル418は開いている。排気ポート10および排気弁22は開いており、排気ガスEは排気ポート10を通って直接大気へ漏れる。2次空気移送ポート450内の2次空気吸気弁401もまた、圧縮行程の終わりごろにピストン40によって開かれるときにクランクケース46に外気Aを供給するために開かれる。上記の第2の実施形態について説明したように、動力行程の終わりごろに、ピストン40の往復運動は、排気ポート10および2次ポート424を露出させる。左側のピストン50の往復運動は移送孔59を露出させる。新しい空気燃料チャージAFが燃焼室402内に導入され、排気ガスEは排気ポート10を通って燃焼室402から出る。大気からの外気は、クランクケース46から2次ポート424を通って燃焼室402内に吸い込まれ、新しい空気燃料チャージAFと排気ポート10との間の障壁として働く。排気ガスEが除去されると、燃焼室402を通って吸い込まれた過剰なガスは、2次ポート424からの外気Aである。上記の実施形態2と同様に、未燃焼燃料が燃焼室402を通過して大気に出るリスクが低減される。
双方向2次ポート
[0140]図7aおよび図7bの機関400は、2次ポート424が双方向ポートとして動作するように、図5aおよび図5bの第1の実施形態について説明したように組み合わされてもよい。機関400がアイドルで動作するとき、2次ポート424は、前述のように2次排気ポートとして動作する。機関400が動力状態のとき、2次ポート424は2次空気移送ポートとして動作して、外気を燃焼室402に供給するとともに、燃焼室402を離れる空気燃料混合気AFに対する障壁を提供する。したがって、2次ポート424の動作は、上で詳細に説明した通りである。図7aおよび図7bの機関400はまた、第1の実施形態について説明したように、シニューレポーティングシステム(図示せず)を含んでいてもよい。
燃焼温度の最適化
[0141]カウリング432は、燃焼室402の選択的な断熱および冷却を提供する。これにより、燃焼プロセスが最適温度範囲の可能な限り近くに維持されるため、非効率的または不完全な燃焼が減少し、それによって未燃焼炭化水素排気物質が減少する。カウリング432の構造および動作は、図6aおよび図6bの第1の実施形態の第4の変形形態について上述した通りである。図8aは、アイドルで動作する機関を示す。図8bは、動力で動作する機関を示す。第2の実施形態における2次ポートは、上述したように双方向ポートとして動作する。
[0142]機関400がアイドルで動作しているとき(図7aに示す)、スロットル418および排気弁22は共に閉じている。切換弁434は開いており、したがって、動力行程において、排気ガスEは、排気ポートとして動作する双方向ポート424を通って燃焼室402から出る。排気ガスEは、クランクケース46を通り、排気出口430および移送導管431を通ってカウリング432に至る。カウリング432の開口部436は出口として働き、カウリング432内の排気ガスEが周囲の水中に漏れることを可能にする。これにより、周囲の水は継続的に変位し、カウリング432に入れないことが確実になる。
[0143]アイドルでは、機関400は、動力時よりも低い毎分回転数でかかっているため、機関400は、機関400の最も低い動作温度にある。この温度は、効率的な燃焼のための最適な動作温度範囲未満である。燃焼プロセスによって暖められた排気ガスEをカウリング432に、したがって燃焼室2の外壁に近接する容積部に導くことは、燃焼室温度を維持するとともに、機関300の燃焼効率を維持する働きをする。したがって、アイドルでは、機関400は、従来の2ストローク機関よりも効率的に作動することができ、したがって、未燃焼炭化水素排気ガスの排出を調整する。
[0144]機関400が動力で動作しているとき(図7bに示す)、切換弁434は排気出口430を閉じる。排気出口430が閉じられると、カウリング432へのガス流が妨げられる。次いで、周囲の水塊からの水Wが、開口部436を通ってカウリング432内に進入することができる。水がカウリング432に入り、それによって燃焼室2の外壁を取り囲み、燃焼室402の冷却を行う。
[0145]したがって、機関400を取り囲む水塊の水Wは、カウリング432の開口部436からカウリング432に入ることができる。水Wは、周囲の水塊のレベル20に達するまでカウリングを満たす。動力時の機関400は、アイドル時よりも高い温度で動作し、潜在的には最適温度範囲よりも高い温度で動作するので、カウリング432内の水は、好適には燃焼室402に冷却源を提供する。それにより、燃焼室の温度は、最適温度範囲にまたは最適温度範囲の近くに維持され、したがって未燃焼炭化水素排出物を可能な限り低いレベルに維持するのを支援する。
[0146]その後、機関400がアイドルに戻ると/戻る場合、スロットル418が閉じられ、排気弁22が閉じられ、2次弁または切換弁434が開かれる。排気ガスEがもう一度、2次ポート424、排気出口430および移送導管431を通過してカウリング432に至る。排気ガスEは、水を出口436から押し出す。次いで、カウリング432の容積部内の排気ガスEは、もう一度、周囲の水塊から燃焼室2に断熱を提供する働きをする。
[0147]それにより、カウリング432は、機関400がアイドルで動作して一定量の断熱排気ガスを収容するか、あるいは機関400が動力で動作して一定量の冷却水を収容する。断熱排気ガスEか冷却水Wのいずれかを燃焼室の外壁に近接する容積部に選択的に導くことにより、機関400は、機関400の最適な動作温度範囲内に(または少なくともより近くに)維持され得る。これは、燃焼プロセスの効率を制御し、したがって機関400からの未燃焼炭化水素排出物を調整する。
[0148]内燃機関の代替実施形態では、2次ポートが含まれない場合、機関がアイドル状態のときに、排気ポートからの排気ガスが代わりにカウリングに導かれる。上記のように、機関が動力状態のときに、カウリングへの排気ガス供給がオフにされ、次いで水がカウリングに入って機関を冷却することができる。
[0149]図8aおよび図8bは、片側ピストンを備えた対向ピストン配置と図7aおよび図7bに示される実施形態と同様の動力伝達機構とを有する2ストローク機関の概略図を提供する。図8aおよび図8bの実施形態は、ポートの配置が異なる。機関500は、吸気システムがクランクケース156のピストン50とは反対側の端部に配置されることを除いて、図7aおよび図7bの機関と同様に動作する。スロットル518および一方向弁516が、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に吸気システム内に配置される。
[0150]図8aおよび図8bの例示的実施形態の機関の特徴の多くが前の諸実施形態と共通であり、したがって、異なる構造的および機能的特徴についてのみここで説明する。
[0151]機関の右側Rでは、2次ポート524がクランクケース46内に延びる。移送導管530が、クランクケース46から大気まで延びる、または別の移送導管531に接続される。別の移送導管531は、移送導管530およびクランクケース46を、燃焼室2の外壁に近接する容積部を画定するカウリング532に接続する。空気入口528がクランクケース46から延び、大気に出る。一方向弁529は、燃焼室2に向かう方向のみの機関500内へのガス流を可能にする。
[0152]他のすべての詳細は前の諸実施形態と同じままであり、機関500の動作は、2次ポート524の動作が排気ポートとして、または移送ポートとして、または双方向ポートとして、前の諸実施形態と同じままであるようなものである。追加の2次ポートにより、2次排気ポートと2次移送ポートの配置を組み合わせることができる。2次ポートを通過する排気ガスは、大気に出てもよく、またはアイドル時に燃焼室502を断熱するためにカウリング532に導かれてもよい。カウリング532内の容積部は、機関がアイドルで動作するときに排気ガスに選択的に接続されてもよく、または動力で動作しているときに機関を冷却するために水が進入できるようにしてもよい。図8aおよび図8bの機関500はまた、第1の実施形態について説明したように、シニューレポーティングシステム(図示せず)を含んでいてもよい。
[0153]図9には、図8aおよび図8bの実施形態の変形形態が示されており、機関600は、単頭ピストンが動力行程の凡そ終わりに、すなわち下死点の概ね前後にあるときに、移送ポート12、14が共に燃焼室に露出される。燃料噴射器650が移送ポート12に装着されて示されているが、燃料噴射器650は、移送ポート14または燃焼室と吸気との間の同様の場所に配置することができる。2次ポート624は、図8aおよび図8bの前の実施形態と同様に、排気ポートまたは移送ポートのいずれかとして動作可能であり、移送導管630に接続されるが、図は簡略化され、接続を示していない。移送導管630は、冷却水および/または冷却水をカウリング632に送ることにより機関の温度を選択的に制御するために、カウリング632に接続している。
[0154]この実施形態は、排気ポート10および2次ポート624に隣接して機関の右側に配置されたシニューレポート640も含む。シニューレポート640は、排気ガスの流路を排気ポート10または2次排気ポート24の方に向けるようにシリンダ内で角度をつけられる。
[0155]シニューレポーティング配置の設計および位置のバリエーションが利用可能であることは、当業者には明らかであろう。例えば、代替実施形態では、2次ポートは、単一のシニューレポートのみが使用されるように配置されてもよく、またはシニューレポートは、例えば左側のピストン5に隣接して、燃焼室内に異なって配置されてもよい。
[0156]専用の2次排気ポートとして動作する2次ポートを備えた単一ピストンの変形形態が図10aおよび図10bに示されている。水中内燃機関は、燃焼室2内で往復運動するように構成されたピストン4を有する。動力伝達機構が、ピストン4を図7および図8の実施形態のものと同様のクランクシャフト44に結合する連接棒42を備える。クランクシャフト44はクランクケース46内に収容される。あるいは、図1〜図6の実施形態のものと同様の動力伝達機構が使用されてもよい。
[0157]空気取入システム内に配置される一方向弁16は、空気燃料チャージが燃焼室2に向かってのみ移動することを確実にする。燃焼室2に到達する空気燃料チャージの量は、空気取入システムに配置されたスロットル18によって制御される。一方向弁16およびスロットルは前述の通りである。空気取入システムは、空気移送ポート740、例えば、シニューレポートまたはその他の既知のポーティング配置に流体結合される。
[0158]燃焼室は、排気弁22を備えた1次排気ポート10、および2次排気ポート724を有する。燃焼室2は、燃焼室2内に配置されたスパークプラグ3などの点火源を有する。
[0159]図10aに示すように、機関100がアイドルで動作しているとき、スロットル18は閉じられる。これにより、燃焼室2に流入する空気燃料混合気の量が最小限に減らされ、機関100が1回転するごとに燃焼室2が受け入れる空気燃料チャージが制御される。
[0160]排気弁22は、機関100がアイドル状態のときにも、燃焼室2から通じる排気ポート10を閉じるために閉じられる。その代わりに、燃焼後の排気ガスEが、動力行程中に2次排気ポート724として動作する2次ポート724を通って燃焼室2から出る。2次排気ポート724は、前の実施形態のように、アイドル時の掃気効率を最適化するために、1次排気ポート10の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有する。
[0161]図10bは、動力時の機関100を示す。動力時、スロットル18は開いており、1次排気弁は開いており、排気ガスEは1次排気ポート10を通って燃焼室から出る。2次排気ポート724は、動力中に補助排気ポートを提供するために選択的に開かれ得る。
[0162]2次排気ポート724は、大気に直接接続していてもよい、または前の諸実施形態のように、機関の温度を制御するために排気ガスをカウリング(図示せず)に向かって運んでもよい。
[0163]カウリングに送られる冷却水または排気ガスの量を制御することによる、燃焼室の選択的な断熱または冷却は、水塊中に沈められる任意の内燃機関に適している。内燃機関の例には、例えば、2ストローク機関、4ストローク機関、およびワンケル機関が含まれ得る。
[0164]これは図11aおよび図11bに示されており、図11aおよび図11bは、水線20まで水塊中に部分的に沈められた内燃機関800の簡略図を示す。機関800は、燃焼室(図示せず)に流入する空気燃料混合気AFの体積を制御する吸気口17を含む。1次排気ポート10により、燃焼後の排気ガスは燃焼室から離れ、大気に出ることが可能になる。大気に漏れる排気ガスの量は排気弁22によって制御される。この例では、2次移送ポート824は、排気弁と燃焼室との間の1次排気ポート10に開口する2次排気ポート824として働くが、2次排気ポート824は、以前の諸実施形態と同様に燃焼室に直接接続していてもよいことが明らかであろう。
[0165]機関800がアイドルで動作しているとき(図11aに示される)、排気弁22は閉じられ、したがって、動力行程で排気ガスEは2次排気ポート824を通って燃焼室から出る。排気ガスEは、移送通路826および移送導管830を通過して、カウリング832に至る。カウリング832の開口部836は出口として働き、カウリング832内の排気ガスEが周囲の水に漏れることを可能にする。これにより、周囲の水が継続的に移動し、カウリング832に入ることができなくなる。
[0166]燃焼プロセスによって暖められた排気ガスEをカウリング832に導くことで、アイドル中の機関300の燃焼効率を維持し、したがって未燃焼炭化水素排気ガスの排出物を調整する。
[0167]機関800が動力で動作しているとき(図11bに示される)、排気弁22は開かれ、排気ガスは主に1次排気ポート10を通って出る。切換弁(図示せず)は、2次排気ポート824を閉じるように動作し得る。2次排気ポート824が閉じられると、カウリング832へのガス流が妨げられる。次いで、周囲の水塊からの水Wが、開口部836を通ってカウリング832内に進入することができる。水がカウリング832に入り、それによって燃焼室の外壁を取り囲み、燃焼室の冷却を行う。このプロセスは、カウリング832に入る排気ガスの量を制御することにより、燃焼室の温度を最適化して非効率的または不完全な燃焼を低減し、それによって未燃焼炭化水素排気物質を低減するように調整され得る。
[0168]その後、機関800がアイドルに戻ると、排気弁22が閉じられ、1次排気ポートは、排気ガスが大気に直接漏れることができないようにする。代わりに、排気ガスは2次排気ポート824を通ってカウリングに送られる。
[0169]本発明について1つまたは複数の好ましい実施形態を参照して上述してきたが、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更または修正がなされてもよいことが理解されよう。

Claims (52)

  1. 対向ピストン配置された1対のピストンと、対向する前記1対のピストンによって共有される燃焼室とを備える内燃機関であって、前記ピストンが、前記燃焼室内で往復運動するように構成されており、前記燃焼室が、選択的に、排気ガスを前記燃焼室から送り出したり、吸気を前記燃焼室に送り込んだりするように構成された双方向ポートを有する、内燃機関。
  2. 前記機関が、選択的に開閉されるように構成された排気ポートをさらに備え、したがって、前記排気ポートが閉じているときに、前記双方向ポートが排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成されており、前記排気ポートが開いているときに、前記排気ポートが排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成されており、前記双方向ポートが吸気を前記燃焼室に送り込むように構成されている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記双方向ポートが、前記排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有する、請求項2に記載の内燃機関。
  4. 機関サイクル中、前記双方向ポートが、前記排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関。
  5. 機関サイクル中、前記排気ポートが、前記双方向ポートよりも前に開く、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関。
  6. 前記双方向ポートおよび前記排気ポートが、前記燃焼室の概ね第1の端部で前記燃焼室内に開口している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関。
  7. 空気燃料混合気を前記燃焼室に送るように構成された移送ポートをさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関。
  8. 前記移送ポートが、前記燃焼室の前記第1の端部とは反対側の概ね第2の端部で前記燃焼室内に開口している、請求項6および7に記載の内燃機関。
  9. 前記双方向ポートが、排気ガス出口または空気入口に選択的に流体接続される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関。
  10. 切換弁が、前記空気入口と前記排気ガス出口との間の移送導管内に配置されており、前記切換弁が、前記双方向ポートが前記空気入口に流体接続される閉位置と前記双方向ポートが前記排気ガス出口に流体接続される開位置との間で選択的に動くことができる、請求項9に記載の内燃機関。
  11. 前記排気ポートが、前記排気ポートが閉じている閉位置と前記排気ポートが開いている開位置との間で選択的に動くことができる排気弁を有し、前記排気弁および前記切換弁が、前記排気弁が開いているときに前記切換弁が閉じているように、逆もまた同様になるように構成されている、請求項2および10に記載の内燃機関。
  12. 前記空気入口が、空気が前記空気入口から前記双方向ポートに流れることを可能にする一方向弁を有する、請求項10または11に記載の内燃機関。
  13. 前記移送ポートが、空気燃料混合気を流入させるための吸気口に流体接続されている、請求項7〜12のいずれか一項に記載の内燃機関。
  14. 前記吸気口と前記移送ポートとの間に絞り弁をさらに備え、前記絞り弁が閉位置と開位置との間で動くことができる、請求項13に記載の内燃機関。
  15. 前記絞り弁および前記排気弁が、前記絞り弁が開いているときに前記排気弁が開いているように、逆もまた同様になるように構成されている、請求項11および14に記載の内燃機関。
  16. 前記空気燃料混合気が前記吸気口から前記移送ポートに流れることを可能にするために、前記絞り弁と前記移送ポートとの間に一方向弁をさらに備える、請求項14または15に記載の内燃機関。
  17. 各吸気口が前記1対のピストンのそれぞれに関連しており、一方の吸気口が空気燃料混合気を前記燃焼室に送るようになされており、他方の吸気口が空気を前記燃焼室に送るようになされており、各吸気口が絞り弁を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の内燃機関。
  18. 前記絞り弁が同時に開閉するように構成されている、請求項17に記載の内燃機関。
  19. 燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンを備える内燃機関であって、前記燃焼室が、
    1次排気ポートであって、排気ガスを前記燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが実質的に前記1次排気ポートを通過することができない実質的な閉鎖構成とを有する、1次排気ポートと、
    前記1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成された2次排気ポートと、
    を有する、内燃機関。
  20. 前記2次排気ポートが、前記1次排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有する、請求項19に記載の内燃機関。
  21. 機関サイクル中、前記2次排気ポートが、前記1次排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有する、請求項19または20に記載の内燃機関。
  22. 機関サイクル中、前記排気ポートが、前記2次排気ポートよりも前に開く、請求項19〜21のいずれか一項に記載の内燃機関。
  23. 前記1次排気ポートおよび前記2次排気ポートが、前記燃焼室の概ね第1の端部で前記燃焼室内に開口している、請求項19〜22のいずれか一項に記載の内燃機関。
  24. 空気燃料混合気を前記燃焼室に送るように構成された移送ポートをさらに備える、請求項19〜23のいずれか一項に記載の内燃機関。
  25. 前記移送ポートが、前記燃焼室の前記第1の端部とは反対側の概ね第2の端部で前記燃焼室内に開口している、請求項23および24に記載の内燃機関。
  26. 前記1次排気ポートが、前記1次排気ポートが閉じている閉位置と前記1次排気ポートが開いている開位置との間で選択的に動くことができる1次排気弁を有し、前記2次排気ポートが、前記2次排気ポートが閉じている閉位置と前記2次排気ポートが開いている開位置との間で選択的に動くことができる2次排気弁を有し、前記1次排気弁および前記2次排気弁が、前記1次排気弁が開いているときに前記2次排気弁が閉じているように、逆もまた同様になるように構成されている、請求項19〜25のいずれか一項に記載の内燃機関。
  27. 前記移送ポートが、空気燃料混合気を流入させるための吸気口に流体接続されている、請求項25または26に記載の内燃機関。
  28. 前記吸気口と前記移送ポートとの間に絞り弁をさらに備え、前記絞り弁が閉位置と開位置との間で動くことができる、請求項27に記載の内燃機関。
  29. 前記絞り弁および前記1次排気弁が、前記絞り弁が開いているときに前記排気弁が開いているように、逆もまた同様になるように構成されている、請求項26および28に記載の内燃機関。
  30. 前記空気燃料混合気が前記吸気口から前記移送ポートに流れることを可能にするために、前記絞り弁と前記移送ポートとの間に一方向弁をさらに備える、請求項28または29に記載の内燃機関。
  31. 前記少なくとも1つのピストンが、対向ピストン配置された1対のピストンを含み、前記燃焼室が、対向する前記1対のピストンによって共有される、請求項19〜30のいずれか一項に記載の内燃機関。
  32. 各吸気口が前記1対のピストンのそれぞれに関連しており、一方の吸気口が空気燃料混合気を前記燃焼室に送るようになされており、他方の吸気口が空気を前記燃焼室に送るようになされており、各吸気口が絞り弁を有する、請求項31に記載の内燃機関。
  33. 前記吸気口絞り弁および前記1次排気弁が、前記1次排気弁が閉じているときに前記吸気口絞り弁が閉じているように構成されている、請求項29および32に記載の内燃機関。
  34. 前記2次排気ポートが、選択的に、排気ガスを前記燃焼室から送り出したり、吸気を前記燃焼室に送り込んだりするように構成された双方向ポートである、請求項2〜18のいずれか一項に従属する場合の請求項19〜33のいずれか一項に記載の内燃機関。
  35. 内燃機関であって、
    共通の燃焼室内で往復運動するように対向ピストン配置で構成された少なくとも2つのピストンと、
    前記燃焼室の第1の端部に概ね隣接し、空気と燃料の混合気を前記燃焼室に供給するように構成された移送ポートと、
    前記燃焼室の前記第1の端部とは反対側の概ね第2の端部に概ね隣接し、排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成された排気ポートと、
    前記燃焼室の前記第2の端部に概ね隣接してかつ前記排気ポートに概ね対向して配置された2次移送ポートと、
    を備え、
    前記2次移送ポートが、空気を前記燃焼室内に導入するように構成されている、内燃機関。
  36. 前記2次移送ポートが、前記排気ポートの断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有する、請求項35に記載の内燃機関。
  37. 前記2次移送ポートが、前記排気ポートが排気ガスを前記燃焼室から送り出すときに、空気を前記燃焼室内に導入するように構成されている、請求項35または36に記載の内燃機関。
  38. 前記2次移送ポートが、空気が空気入口から前記2次移送ポートに流れることを可能にする一方向弁を有する前記空気入口に選択的に流体接続される、請求項35〜37のいずれか一項に記載の内燃機関。
  39. 機関サイクル中、前記2次移送ポートが、前記排気ポートの開放時間よりも短い開放時間を有する、請求項35〜38のいずれか一項に記載の内燃機関。
  40. 機関サイクル中、前記排気ポートが、前記2次移送ポートよりも前に開く、請求項35〜39のいずれか一項に記載の内燃機関。
  41. 前記2次移送ポートが、選択的に、排気ガスを前記燃焼室から送り出したり、吸気を前記燃焼室に送り込んだりするように構成された双方向ポートである、請求項2〜18のいずれか一項に従属する場合の請求項35〜40のいずれか一項に記載の内燃機関。
  42. 前記排気ポートが1次排気ポートであり、前記機関が2次排気ポートをさらに備え、前記1次排気ポートが、排気ガスを前記燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが前記1次排気ポートを実質的に通過することができない実質的な閉鎖構成とを有し、前記2次排気ポートが、前記1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成されている、請求項20〜33のいずれか一項に従属する場合の請求項35〜41のいずれか一項に記載の内燃機関。
  43. 水塊中に沈められて使用される内燃機関であって、
    移送ポートおよび排気ポートを有する燃焼室内で往復運動するように構成された少なくとも1つのピストンと、
    前記燃焼室の外壁に近接する容積部を画定するカウリングと、
    を備え、
    前記容積部が、前記排気ポートまたは前記機関の周囲の水塊のいずれかに選択的に流体接続される、内燃機関。
  44. 前記カウリングが、前記容積部を前記周囲の水塊に流体接続する開口部を有する、請求項43に記載の内燃機関。
  45. 前記容積部を前記排気ポートに選択的に流体接続する移送導管と、排気ガスが前記排気ポートから前記容積部に流れて前記機関を暖めるようになっている開位置と水が前記周囲の水塊から流れて前記機関を冷却するようになっている閉位置との間で選択的に動くことができる前記移送導管内の切換弁と、をさらに備える、請求項43または44に記載の内燃機関。
  46. 前記水が前記開口部を通って前記容積部に入り、前記排気ガスが前記開口部を通って前記容積部から出る、請求項44および45に記載の内燃機関。
  47. 前記移送導管が、前記水塊の上方の周囲大気に開口する圧力ブリードを有する、請求項45または46に記載の内燃機関。
  48. 前記容積部が、前記機関がアイドル設定にあるときに排気ガスで満たされ、前記機関が動力設定にあるときに水で満たされるように構成されている、請求項43〜47のいずれか一項に記載の内燃機関。
  49. 前記燃焼室内に1次排気ポートをさらに備え、前記排気ポートが2次排気ポートであり、前記1次排気ポートが、排気ガスを前記燃焼室から送り出すための実質的な開放構成と排気ガスが前記1次排気ポートを実質的に通過することができない実質的な閉鎖構成とを有し、前記2次排気ポートが、前記1次排気ポートが実質的に閉じているときに排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成されている、請求項43〜48のいずれか一項に記載の内燃機関。
  50. 請求項20〜34のいずれか一項に従属する場合の請求項49に記載の内燃機関。
  51. 前記排気ポートが、選択的に、排気ガスを前記燃焼室から送り出したり、吸気を前記燃焼室に送り込んだりするように構成された双方向ポートである、請求項2〜18のいずれか一項に従属する場合の請求項1〜43のいずれか一項に記載の内燃機関。
  52. 前記移送ポートが、前記燃焼室の第1の端部に概ね隣接しており、前記排気ポートが、前記燃焼室の前記第1の端部とは反対側の概ね第2の端部に概ね隣接し、排気ガスを前記燃焼室から送り出すように構成されており、前記機関が、前記燃焼室の前記第2の端部に概ね隣接してかつ前記排気ポートに概ね対向して配置された2次移送ポートをさらに備え、前記2次移送ポートが、空気を前記燃焼室内に導入するように構成されている、請求項35〜40のいずれか一項に従属する場合の請求項43〜49のいずれか一項に記載の内燃機関。
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