JP2021502061A - 免疫細胞、特にpd1+ 細胞の同定のためのエピジェネティックマーカーとしてのpdcd1 - Google Patents

免疫細胞、特にpd1+ 細胞の同定のためのエピジェネティックマーカーとしてのpdcd1 Download PDF

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Abstract

本発明は、PD1+ 細胞を同定する方法、特にin vitro方法であって、該方法が、プログラム細胞死1(PDCD1)に対する哺乳動物の遺伝子領域における少なくとも1つのCpG位置のメチル化状態を分析することを含み、非PD1+ 細胞と比較した場合の該遺伝子領域の脱メチル化又はメチル化の欠失がPD1+ 細胞の指標となる、方法に関する。本発明による分析によって、PD1+ 細胞をエピジェネティックレベルで同定するとともに、複合サンプルにおいて、それらの細胞と、例えば他の血液細胞又は免疫細胞等の他の全ての細胞とを区別することができる。本発明はさらに、PD1+ 細胞を、特に複合サンプルにおいて定量する改善された方法を提供する。この方法は、好ましくは全血及び/又は非トリプシン処理組織中の細胞を精製及び/又は富化する工程なしに行われ得る。【選択図】なし

Description

本発明は、Progammed cell death 1(PDCD1)における哺乳動物の遺伝子領域における少なくとも1つのCpG位置の(メチル化状態を含む)エピジェネティックな修飾/特性を分析することを含み、前記遺伝子領域の脱メチル化又はメチル化の欠失が非PD1+ 細胞と比較したときにPD1+ 細胞の指標となる、PD1+ 細胞を同定するための方法、特にin vitro方法に関する。本発明による分析は、エピジェネティックレベルでのPD1+ 細胞を同定し、複合サンプルにおける他の全ての細胞、例えば他の血液細胞又は免疫細胞等からPD1+ 細胞を区別することができる。本発明は、特に複合サンプルにおけるPD1+ 細胞を定量する改良された方法をさらに提供する。該方法は、好ましくは全血及び/又は非トリプシン処理組織中の細胞を精製及び/又は富化する工程なしに行われ得る。
さらに、本発明は、上記の方法を実施するためのキット及びそのそれぞれの使用に関する。本発明の一目的は、哺乳動物の任意の固形臓器若しくは組織内の血液又は任意の体液のPD1+ 細胞を定量的に検出及び測定する、新規かつ確実な手段を提供することである。
一般的に、PD1+ 細胞は、プログラム細胞死1(programmed cell death 1)遺伝子によりコードされるタンパク質を活発に合成する細胞として定義される。本出願において、PD1+細胞は以下に記載及び定義されるイントロン領域におけるCpGモチーフにおける修飾の欠如により示されるように、接近可能(accessible)な修飾されていない一次DNA配列を提供することによりPD1を発現することが可能になる細胞として定義される。
PD1+ 細胞は、プログラム細胞死タンパク質−1(Programmed cell death protein-1)(PDCD1、PD−1とも称される)を発現する細胞である。PDCD1は、活性化された胸腺由来リンパ球(Tリンパ球、T細胞)、プロB細胞、骨髄由来樹状細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞など、様々な免疫細胞型において発現される。PDCD1は、免疫発達及び炎症の多くの異なる段階の間に発現し、そしてPDCD1は、免疫調節及び自己寛容に関与する重要なチェックポイント受容体として働く。PDCD1の発現は、組織滞留性(tissue residency)及びサイトカイン産生を減少させることにより、並びに初期免疫応答の間のヘルパー細胞の形成を減少させることにより初期急性抗原認識の間の免疫応答を遅延させる。興味深いことに、PDCD1は、抗原特異的T細胞においてアポトーシス(プログラム細胞死)を促進すると同時に、抗炎症性T細胞である制御性T細胞においてアポトーシスを阻害する。このように、PDCD1は、有効な適応免疫応答の重要な調節因子である。
高等生物は、個体のほとんどの細胞がDNAコードの全く同じ相補体を含有するにもかかわらず、様々な組織型において異なるパターンの遺伝子発現を行い、維持しなければならない。大抵の遺伝子調節は、細胞の現状に応じた一時的なものであり、外部刺激によって変化する。一方で、持続的な調節は、エピジェネティクス(DNAの基本的な遺伝コードを変更しない遺伝的な調節パターン)の基本的法則(role)である。DNAメチル化は、後成的調節(epigenetic regulation:エピジェネティック調節)の典型的な形態であり、安定な細胞記憶として機能し、様々な細胞型の長期同一性を維持するうえで重要な役割を果たす。近年、後成的調節の他の形態が発見された。「5番目の塩基」である5-メチルシトシン(mC)に加えて、6番目の塩基(5-ヒドロキシメチルシトシン、hmC)、7番目の塩基(5-ホルミルシトシン、fC)及び8番目の塩基(5-カルボキシシトシン、cC)を見出すことができる(非特許文献1)。
上述のDNA修飾の主要な標的は、2ヌクレオチドの配列シトシン−グアニン(「CpGサイト」)であり、この文脈においてシトシン(C)は単純な化学修飾を受けてホルミル化、メチル化、ヒドロキシメチル化、又はカルボキシル化することができる。ヒトゲノムにおいて、CG配列は、「CpGアイランド」と呼ばれる或る特定の比較的密であるクラスターを除き、予想よりも大幅に低頻度である。CpGアイランドは遺伝子プロモーターと関連することが多く、ヒト遺伝子の半分を超えるものがCpGアイランドを有すると推定されている(非特許文献2)。
異常なDNAメチル化は、健康な細胞から癌細胞への形質転換に関連することが多い。観察される作用には、ゲノムワイド低メチル化、腫瘍抑制遺伝子のメチル化の増加、及び多くの癌遺伝子の低メチル化がある(例えば非特許文献3、非特許文献4及び非特許文献5で概説される)。メチル化プロファイルは腫瘍特異的であると認識されており(すなわち、特定の遺伝子又は更には個々のCpGのメチル化パターンの変化は、特定の種類の腫瘍の診断となる)、今日では膀胱癌、乳癌、結腸癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、肺癌、及び前立腺癌の幅広い診断マーカーのコレクションが存在する(例えば非特許文献5にまとめられる)。
近年説明されたシトシンの修飾の1つとして、5-ヒドロキシメチル化があり、酸化的バイサルファイトシークエンシングを用いたCpGアイランドにおける5hmCマッピング及び定量が示された(非特許文献1)。転写調節因子に関連するCpGアイランド、及び長鎖散在反復配列(long interspersed nuclear elements)において高レベルの5hmCが見られた。これらの領域が胚性幹細胞においてエピジェネティックリプログラミングを受けるかもしれないことが示唆される。
特許文献1は、細胞又は細胞の混合物を同定するため、及び血液中又は組織中の細胞の分布の変化を定量するため、及び疾患の状態、特に癌を診断し、予後判断し、治療するために、DNAメチル化アレイを使用する方法を説明する。該方法は、新鮮なサンプル及び保存されたサンプルを使用する。
Youngblood et al.(非特許文献6にて)は、PDCD1発現が転写開始部位より上流のCpGリッチ領域のメチル化に依存することを開示している。この領域は、以前に同定されたPDCD1遺伝子の保存領域C及びB(CR-C及びCR−B)と重複する。このPDCD1CpGリッチ遺伝子座のメチル化は、PDCD1 mRNA発現と逆相関するため、免疫応答の調節に関与する。例えば、急性感染に応答したナイーブCD8 T細胞からエフェクターCD8T細胞への分化の間に、PDCD1遺伝子座は低メチル化される。この事象は、次いでPDCD1 mRNAのより高い発現を誘発する。エフェクターCD8 T細胞がさらに機能メモリー細胞に分化するとき、PDCD1遺伝子座は再メチル化されている。このように、PDCD1のメチル化は、PDCD1発現を介して免疫応答を調節する方法を提供する。
Bally et al. (非特許文献7にて)は、マクロファージにおけるPDCD1上流領域CR−C及びCR−Bのメチル化状態をさらに調査している。彼らは、骨髄由来マクロファージ(BMDMs)のLPS刺激後にPDCD1のメチル化に変化がないことを発見した。
Goltz et al.(非特許文献8にて)は、PDCD1上流遺伝子座のメチル化状態が癌腫対正常前立腺上皮と相関することをさらに例証している。
国際公開第2012/162660号
Michael J. Booth et al. Quantitative Sequencing of 5-Methylcytosine and 5-Hydroxymethylcytosineat Single-Base Resolution Science 18 May 2012, Vol. 336 no. 6083 pp. 934-937 Antequera and Bird, ProcNatl Acad Sci USA 90: 11995-9, 1993 Jones and Laird, NatureGenetics 21:163-167, 1999 Esteller, Oncogene21:5427-5440, 2002 Laird, Nature Reviews/Cancer3:253-266, 2003 Youngblood et al. Chronicvirus infection enforces demethylation of the locus that encodes PD-1 inantigen-specific CD8+ T cells. 2011 Sep 23;35(3):400-12 Bally et al. NF-κB regulates PD-1 expression in macrophages. 2015May 1;194(9):4545-54. Goltz et al. Promoter methylation of the immune checkpoint receptorPD-1 (PDCD1) is an independent prognostic biomarker for biochemicalrecurrence-free survival in prostate cancer patients following radicalprostatectomy. Oncoimmunology. 2016 Sep 2;5(10):e1221555
上記に鑑みると、本発明の目的は、PD1+ 細胞をより好都合かつ確実に検出、同定、識別及び定量する優れたツールとしてのDNAメチル化分析に基づく改善された特に確実な方法を提供することである。
本発明は、サンプルにおいてPD1+ 細胞を同定する方法であって、該方法が、プログラム細胞死1(PDCD1)に対する哺乳動物(例えばヒト)の遺伝子領域における少なくとも1つのCpG位置のメチル化状態(バイサルファイト転換性)を分析することを含み、好ましくは、分析される該遺伝子領域が、配列番号1に基づいて/に従って位置しており、非PD1+細胞と比較した場合の該遺伝子領域の脱メチル化がPD1+ 細胞の指標となる、方法を提供することにより上記の課題を解決する。
プログラム細胞死タンパク質−1(PDCD1、又はPD−1)は免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、様々な免疫細胞型において発現する288アミノ酸長の細胞表面受容体である。重要なことは、PDCD1とそのリガンドであるProgrammeddeath ligand 1(PD−L1)又はProgrammed death ligand 2(PD−L2)との間の複合体の形成が、PDCD1を発現する細胞の増殖及び炎症活性を低下させる抑制シグナルを伝達し、それにより免疫応答を抑制することである。このように、PDCD1の発現は、効果的な適応免疫応答に必要な免疫細胞の調節された活性化及び増殖を可能にする。ヒトPDCD1に対する遺伝子は、第2染色体、241849881〜241858908リバース鎖;Ensembl-ID:ENSG00000188389に見られる。
本発明について、遺伝子領域は、PDCD1に関連し、PDCD1をコードするゲノム領域を全てを含むものとする。このため、遺伝子領域には、PDCD1に属する、エンハンサー領域、プロモーター領域(複数の場合もある)、イントロン、エクソン、及び非コード領域(5'領域及び/又は3'領域)が含まれる。したがって、少なくとも1つのCpG位置が、分析する遺伝子内の転写開始部位、プロモーター領域、5'又は3'非翻訳領域、エクソン、イントロン、エクソン/イントロン境界より上流の5'領域、及び/又は転写停止部位の下流の3'領域に存在する、本発明による方法が好ましい。
本発明はさらに、本発明者らによる特異的エピジェネティックマーカーとしてのPDCD1遺伝子領域の驚くべき同定に基づいており、PD1+ 細胞の同定及び上記分析の臨床上の日常的な適用を可能にする。
本発明に関して、PDCD1、特に配列番号1、より好ましくは配列番号2(Amp 1876)、配列番号3(Amp 1877)又は配列番号4(Amp 1878)によるゲノム領域において、PD1+ 細胞を同定することができる。驚くべきことに、バイサルファイト変換性及び非変換性シトシンの識別パターンは、配列番号1による単位複製配列を用いて示される、PD1+細胞についての配列番号1によるゲノム領域に、特に配列番号12及び/又は配列番号13によるバイサルファイト変換される配列(AMP 1877についてのTpG変換される配列及びCpG変換される配列)において、特にまた排他的に限定される。
本発明者らは、PD1+ 細胞において、開示されるCpGモチーフがほぼ完全に脱メチル化され(すなわち、70%超、好ましくは80%、好ましくは90%超、最も好ましくは95%超)、その一方でPD1-細胞の同じモチーフは、完全にメチル化されていることを実証することができた。
上記の領域内のCpGモチーフのメチル化の違いは、PD1+ 細胞を同定するための貴重なツールであり、例えば自己免疫疾患、移植片拒絶反応、癌、アレルギー、原発性及び続発性免疫不全、例えばHIV感染及びAIDS、移植片対宿主病(GvH)、造血器悪性腫瘍、関節リウマチ、多発性硬化症又は細胞傷害性T細胞関連の免疫状態等における、何らかの予測可能な(envisionable)診断において上記細胞を同定及び定量するために必要となり、/又は少なくとも何らかの基準(value)となる。このアッセイは、精製又は任意の染色手順なしにPD1+ 細胞の測定を可能にする。
次いで、本発明による方法の別の好ましい態様は、上記の分析する領域のメチル化頻度の相対量と、例えばGAPDH等の対照遺伝子のメチル化頻度の相対量との比較に基づいてPD1+ 細胞の相対量を定量することを更に含む。したがって、上記定量化は、本明細書において記載及び分析された、PDCD1の遺伝子領域の(例えば、配列番号1の)バイサルファイト変換性DNAと非変換性DNAとの比に基づいて行われる。PD1+ 細胞の相対量の定量化は、PDCD1の細胞特異的領域のバイサルファイト変換性DNAの相対量と、細胞非特異的遺伝子(好ましくは「対照遺伝子」又は「対照領域」と呼ばれ、例えばGAPDHの遺伝子等である)のバイサルファイト変換性DNAの相対量との(好ましくは並行又は同時の)分析に基づいていることが最も好ましい。
本発明による方法の更に好ましい実施の形態では、上記バイサルファイト転換性の分析は、配列番号1に基づいて好適に設計され得る好適なプライマー対の少なくとも1つのプライマー、好ましくは配列番号6〜配列番号11のいずれかによるオリゴマーを用いた増幅を含む。
FACS及びmRNA測定とは対照的に、本発明による方法を用いることで、精製、貯蔵、更には相当程度に組織の品質とは無関係に測定(複数の場合もある)及び分析が行われ得る。
好ましくは、例えばMSP、HeavyMethyl、Scorpion、MS-SNUPE、MethylLight、バイサルファイトシークエンシング、メチル特異的制限アッセイ及び/又はデジタルPCR(例えば、Kristensen andHansen PCR-Based Methods for Detecting Single-Locus DNA Methylation Biomarkersin Cancer Diagnostics, Prognostics, and Response to Treatment ClinicalChemistry 55:8 1471-1483 (2009)を参照されたい)の状況における増幅には、ポリメラーゼ酵素、PCR増幅反応若しくは化学的増幅反応、又は下記に記載されるような当業者に既知の他の増幅方法が含まれる。
増幅によって、本発明による方法(複数の場合もある)を行うための特に好ましい「ツール」である、PDCD1遺伝子領域の単位複製配列が生成される。結果として、配列番号6〜配列番号11のいずれかによるオリゴマー、又は本明細書で言及されるような配列番号6及び7又は9及び10に基づくプライマー対により増幅される単位複製配列は、本発明の好ましい実施の形態を構成する。したがって、配列番号1〜配列番号4の配列(必要な場合、その相補的配列)が、増幅用のプライマーを設計するため、すなわち、関連の配列の「ビーコン」として作用させるために使用され得る。同様に、追加のプライマー及びプローブが、配列番号1による単位複製配列に基づいて設計され得る。増幅は、ゲノム及び/又はバイサルファイト(すなわち、「変換された」)DNA配列のいずれかにおいて行うことができる。
当業者であれば更に、分析される部位の量を最小限にするためにCpG位置の特定のサブセット、例えば配列番号1による単位複製配列のCpG位置から選択されるCpG位置の少なくとも1つを選択することができ、配列番号2による単位複製配列1876番のCpG位置27、47、82、136、194、197、249、285、290、303、336、354及び369、配列番号3による単位複製配列1877番のCpG位置31、60、75、86、114、138、142、171、184、210、217及び241、配列番号4による単位複製配列1878番のCpG位置35、56、74、104、118、130、150、182、196及び212から選択することが好ましく、配列番号3による単位複製配列1877番のフラグメントにおけるCpG位置60、75、86、114、138、142、171、184、210、217及び241から選択することが好ましい。3、4、5、6、7、8、9又は10の位置の組合せが好ましく、この分析により本発明において有益となるに十分なデータ及び/又は情報が得られる。
当業者であれば更に、分析する部位の量を最小限するためにCpG位置の特定のサブセット、例えばPDCD1特異的バイサルファイト変換性領域(配列番号1)の単位複製配列1877番のCpG位置60、75、86、114、138、142、171、184、210、217及び241の少なくとも1つ又は配列番号1によるバイサルファイト変換性領域に存在する全ての部位を選択することができる。AMP 1877における60位及び/又は138位の1つ以上が排除され得る。
CpG位置のバイサルファイト転換性を分析するために、DNAメチル化を分析する任意の既知の方法が使用され得る。本発明による方法の好ましい実施の形態では、メチル化状態の分析は、メチル化特異性酵素消化、バイサルファイトシークエンシングから選択される方法、プロモーターメチル化、CpGアイランドメチル化、MSP、HeavyMethyl、MethyLight、Ms-SNuPEから選択される分析、又は増幅DNAの検出に基づく他の方法を含む。これらの方法は当業者に既知であり、それぞれの文献中に見出すことができる。
本発明による方法の好ましい実施の形態では、該方法は日常的適用、例えばDNAチップで好適である。当業者であれば、上記の情報及びそれぞれの文献に基づいて上記の方法をかかる状況に適応させることができる。
本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態において、上記方法は、同定すべき上記細胞の精製及び/又は濃縮の工程を伴わずに、好ましくは全血及び/又は非トリプシン処理組織を使用して行われる。
本発明による方法の別の好ましい実施の形態では、同定には、上記PD1+ 細胞を全ての主要な末梢血細胞型及び/又は非血液細胞、好ましくは細胞傷害性T細胞、顆粒球、単球、B細胞、CD56++ NK細胞、ヘルパーT細胞及びNKT細胞、並びに血液以外の器官に由来する他の細胞型(これらに限定されない)から区別することが含まれる。
本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態において、サンプルは、ヒトの血液サンプルを含む哺乳類の体液、又は組織、器官、若しくは白血球のサンプル、又はかかる組織、器官、若しくは白血球若しくは細胞型のサンプルの精製若しくは分離された画分から選択される。好ましくは、上記哺乳類は、マウス、ヤギ、イヌ、ブタ、ネコ、ウシ、ラット、サル又はヒトである。サンプルは必要であれば適切にプールすることができる。
したがって、本発明による方法の別の好ましい態様は、上記B細胞に基づき上記哺乳類の免疫状態を決定する工程を更に含む。B細胞は定量され、更に詳細なサブ集団を相対的に定量するベンチマークとして使用することができ、又は予測及び/又はスクリーニング及び/又は診断及び/又は予後判断及び/又は有害事象検出要素として使用することができ、又は最終的にこの集団を検出することで全体的な免疫活性状態を決定するために使用することができる。
本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態では、哺乳動物はクルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)感染、マラリア及びHIV感染、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病、慢性リンパ性白血病、移植片対宿主病及び宿主対移植片病、菌状息肉腫、節外性T細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、及び他のT細胞腫瘍、B細胞腫瘍及びNK細胞腫瘍(これらに限定されない)のような血液悪性腫瘍、リンパ球減少症、重症複合免疫不全(SCID)、オーメン症候群、軟骨毛髪形成不全症、後天性免疫不全症候群(AIDS)(これらに限定されない)等のT細胞欠損、並びにディジョージ症候群(DGS)、染色体切断症候群(CBSs)、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性硬化症、皮膚筋炎、原発性胆汁性肝硬変症、原発性硬化性胆管炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、白斑、水疱性類天疱瘡、円形脱毛症、特発性拡張型心筋症、1型糖尿病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、IgA腎症、膜性腎症及び悪性貧血等の遺伝性病態、並びに毛細血管拡張性運動失調症(AT)及びウィスコットアルドリッチ症候群(WAS)(これらに限定されない)等のB細胞とT細胞との複合障害、並びに乳癌、大腸癌、胃癌、膵臓癌、肝細胞癌、胆管癌、黒色腫及び頭頸部癌(これらに限定されない)等の癌(これらに限定されない)のような自己免疫疾患、移植片拒絶反応、感染性疾患、癌及び/又はアレルギーを患っているか、又はそれらを患う可能性がある。
本発明による方法の別の好ましい態様は次に、PD1+細胞の量を、上記哺乳動物に与える化学物質及び/又は生物学的物質に応じて、すなわち上記患者の治療に応じて測定及び/又はモニタリングすることを更に含む、上記の方法に関する。上記方法は上記のような工程と、同定された上記細胞の相対量を、同じ哺乳動物から先に又は同時に採取されたサンプル及び/又は対照サンプルと比較することとを含む。本発明の方法(複数の場合もある)によって得られる結果に基づき、主治医は患者の免疫状態を決定し、それに応じて基礎疾患の治療を調整することが可能である。
上記方法は、好ましくは全血及び/又は非トリプシン処理組織、又は例えば患者への細胞移入用のサンプルのような上記PD1+ 細胞を潜在的に含有する任意の他の生体サンプル中の細胞を精製及び/又は富化する工程なしに行われるのが好ましい。
本発明による方法の別の好ましい態様は次に、同定される上記PD1+ 細胞を患者への移植用に配合することを更に含む、上記の方法に関する。これらの目的での医薬調製物及びその製造方法は、移植医学の技術分野で既知の方法に従って行われる。
本発明による方法の別の好ましい態様は、配列番号6〜配列番号11のいずれかによるオリゴマー又は配列番号2〜配列番号5による単位複製配列に関する。
本発明の更に別の好ましい態様は、次に、哺乳動物においてPD1+ 細胞を、PDCD1の遺伝子領域のCpG位置のバイサルファイト接近性の分析に基づいて同定、定量及び/又はモニタリングするキットであって、本明細書に記載されるような本発明による方法の実行用の成分、特にa)バイサルファイト試薬、及びb)配列番号1による領域のCpG位置から選択されるCpG位置のメチル化状態の分析用の材料、例えば配列番号6〜配列番号11による配列から選択されるオリゴマーを含む、キットに関する。
本発明は、本明細書に記載されるような哺乳動物におけるPD1+ 細胞の同定及び/又はモニタリングへの本発明によるオリゴマー又は単位複製配列又はキットの使用も包含する。
上述のように、近年3つの新規のシトシン修飾が発見された。それゆえ、将来の科学的発見により、過去に記載されたエピジェネティック修飾パターンが修正されることが期待される。これらの過去のシトシン修飾パターンは、バイサルファイト変換可能(非メチル化、非修飾)及びバイサルファイト変換不可能(メチル化、修飾)シトシンを包含する。説明したように、どちらの用語(termini)も修正が必要である。新規の科学的発見によると、(i)非バイサルファイト変換可能シトシンは、5-メチルシトシン(mC)及び5-ヒドロキシメチルシトシン(hmC)を包含し、(ii)バイサルファイト変換可能(すなわち、「バイサルファイト変換可能性」)シトシンは、5-ホルミルシトシン(fC)、5-カルボキシシトシン(cC)、及び非修飾シトシンを包含する。
加えて、以前の発明は、(i)クロマチン(細胞型に依存せず、100%バイサルファイト変換可能なDNA座)の全量に対するバイサルファイト変換可能シトシンの比率、又は(ii)非バイサルファイト変換可能シトシン(hmC及びmC)に対するバイサルファイト変換可能シトシン(fC、cC、非修飾シトシン)の比率に基づく。これらの比率は細胞型、細胞分化、細胞段階、及び病理学的細胞段階を特徴付ける。したがって、新たな技術により、新規の、より特異的な比率がもたらされ、現行の細胞特異的、細胞状態特異的、及び病理学的なエピジェネティック修飾パターンが補完され、それゆえ潜在的な新規のバイオマーカーが決定され得る。バイオマーカーとして発見されるべき新規の比率は以下のように定義することができる:
バイオマーカー比率=a/b
a=Σ(C及び/又はmC及び/又はhmC及び/又はfC及び/又はcC)
b=Σ(C及び/又はmC及び/又はhmC及び/又はfC及び/又はcC)
(式中、a及びbは、1〜4種類の修飾でそれぞれ異なる。新規のDNA修飾の発見によりこの列挙は拡張され得る)。
本願のための定義の目的で、DNA配列における「エピジェネティック修飾」は、(i)バイサルファイト変換可能シトシン(5-ホルミルシトシン(fC)及び/又は5-カルボキシシトシン(cC))及び(ii)非バイサルファイト変換可能シトシン(5-メチルシトシン(mC)、5-ヒドロキシメチルシトシン(hmC)を含む)の用語で称される。mC及びhmCの両方の種類のメチル化はバイサルファイト変換可能ではないため、これら2つを区別することができない。同様に、fC、cC及び非修飾シトシンはバイサルファイト変換可能であり、同様にそれぞれを区別することができない。「メチル化」DNAの用語は、mC及びhmCを包含する。「非メチル化」DNAの用語は、fC、cC、及び非修飾DNAを包含する。新規のDNA修飾の変形が将来発見されることが期待される。修飾の各型は、バイサルファイト変換可能であってもなくてもよい。しかしながら、本方法により2つの群を確実に区別しているため、これらの新規の修飾もマーカーとして使用可能であろう。
さらに、DNAの修飾とは別に、ヒストンも翻訳後修飾を受け、DNA及び核タンパク質との相互作用を変更する。修飾として、メチル化、アセチル化、リン酸化、ユビキチン化、SUMO化、シトルリン化、及びADP-リボシル化が挙げられる。ヒストンH2A、H2B、及びH3のコアも修飾され得る。ヒストン修飾は様々な生物学的プロセス、例えば遺伝子調節、DNA修復、染色体凝縮(有糸***)、及び***形成(減数***)で作用する。これらの修飾においても、特定の修飾パターンは、異なる細胞型、細胞段階、分化状態に特異的であり、かかるパターンをバイサルファイト変換可能性又は類似の方法で解析し、或る特定の細胞又は細胞段階を同定することができる。本発明はこれらの修飾の使用も包含する。
まとめると、PDCD1遺伝子領域、特にマーカーとして本明細書に記載の単位複製配列を使用することにより、本発明者らはPD1+ 細胞を非常に特異的に同定し、定量し、特にサンプル中の他の細胞型、例えば他の血液細胞との関連で区別した。
本発明は、次に以下の実施例において更に説明され、また添付の図表及び配列表を参照するが、それらに限定されない。本発明の目的のために、本明細書に引用される全ての参考文献は引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
図1は、本発明による単位複製配列1876番、1877番及び1878番(それぞれ配列番号2〜配列番号4)におけるCpG部位の分析を示す。表中の横のボックスは、分析される単位複製配列におけるCpG位置(例えば、CpG 1、2等)に対応するものであり、その位置(単位複製配列1876番のCpG 1に対応する、AMP1876:27...等)を示しており、縦列は、分析される細胞型に対応するものである。 図2は、試験テンプレート(プラスミドDNA)を用いた本発明によるTpG特異的PCRシステムの特異性を示す。 図3は、単位複製配列に下線が引かれている、本発明による単位複製配列のゲノム領域を示す。 図4は、ゲノムにおける本発明の単位複製配列の位置を示す。
配列番号1は、本発明による単位複製配列番号1876、1877、1878及び1879のゲノム領域を示す(図3を参照されたい)。
配列番号2〜配列番号5は、それぞれ単位複製配列番号1876、1877、1878及び1879の配列を示す。
配列番号6〜配列番号11は、本発明による特異的なオリゴマー(プライマー及びプローブ)の配列を示す。
配列番号12〜配列番号13は、それぞれ、本発明のAMP1877のTpG変換配列及びCpG変換配列を示す。
実施例1
PD1+ 細胞を同定するために、qPCRは、配列番号1によるヒトゲノム領域に由来するバイサルファイト変換型サンプル(図3を参照されたい)、特にAMP 1876、AMP 1877、AMP 1878及びAMP 1879の領域(下線)で行われた。
血液細胞亜型における単位複製配列領域の実際のエピジェネティックプロファイリングについて、分析された免疫細胞集団は図1に示される通りであった。
開発された好ましいqPCRアッセイシステムのバイサルファイト変換される標的領域は以下の通りとした:
1877プライマー(qPCR30 FW_T) - GTTTAGATTAGATTTGGTATTTTTGATT(配列番号6)
qPCR30_RV_T - CAAATCCTCTAAAAACAAACTCA(配列番号7)
qPCR30 Probe _T and C: - TCCCAACACAACCCATAAAACAATTTC(配列番号8)
qPCR30_FW_C - AGATTAGATTCGGTATTTTTGATCG(配列番号9)
qPCR30_RV_C - CAAATCCTCTAAAAACAAACTCG(配列番号10)
qPCR30_P _ C - CCCAACACAACCCGTAAAACGATTTC(配列番号11)
1877−TpG変換(配列番号12)
TTaggtTTtTtagggaTaagTtTgTtgtTTtTatTTTagTaTagTTTgtgggaTggtttTTttgtTTTtaatgggaTTaTggtTagagatgTTgggtTtggtTtgggTTagTaggttTTtTTgTTTggggTaggTagTTttTttTtgtgTgTttTtggaaagTaatgtTTtgtaatgTggtTtTtTtgTgggagTaTTTTTaTTgTTaTTtTaTaggTTtgttTTaTagTTTTgggatgggTtTtgtTtTTTtTTtgaTTTtgT
1877-CpG変換(配列番号13)
TTaggtTTtTtagggaTaagTtCgTtgtTTtTatTTTagTaTagTTCgtgggaCggtttTTttgtTTTtaatgggaTTaCggtTagagatgTCgggtTtggtTtgggTTagTaggttTTtTCgTTCggggTaggTagTTttTttTtgtgCgTttTtggaaagTaatgtTTtgtaatgCggtTtTtTtgCgggagTaTTTTTaTCgTTaTTtTaTaggTTtgttTTaTagTTTCgggatgggTtTtgtTtTTTtTTtgaTTTtgT
TpG特異的PCRシステムの特異性は、図2に示されるように試験テンプレート(プラスミドDNA)を用いて実証された。
細胞型特異性(qPCRにより測定)は以下の通りに見出された(表1):
図1
B cells B細胞
CD8 T cells CD8 T細胞
Granulocytes 顆粒球
Monocytes 単球
NK cells NK細胞
NK T cells NKT細胞
PD1+ TFH cells PD1+ TFH細胞
CD4+ TH cells CD4+ TH細胞

図2
Intended Methylation 所望のメチル化
Measured Methylation 測定されたメチル化

図4
protein coding タンパク質コーディング
nonsense mediated decay ナンセンス変異依存分解機構

Claims (15)

  1. サンプルにおいてPD1+ 細胞を同定する方法であって、該方法が、プログラム細胞死1(PDCD1)に対する哺乳動物の遺伝子領域における少なくとも1つのCpG位置のメチル化状態を分析すること又はプログラム細胞死1(PDCD1)に対する哺乳動物の配列番号1に記載の遺伝子領域における少なくとも1つのCpG位置のメチル化状態を分析することであり、非PD1+細胞と比較した場合の該遺伝子領域の脱メチル化又はメチル化の欠失がPD1+ 細胞の指標となる、方法。
  2. 前記少なくとも1つのCpG位置が、分析する前記遺伝子領域の転写開始、プロモーター領域、5'又は3'非翻訳領域、エキソン、イントロン、エキソン/イントロン境界よりも上流の5'領域に存在する、及び/又は解析される前記遺伝子領域の転写停止よりも下流の3'領域に存在する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つのCpG位置が、配列番号2による単位複製配列(アンプリコン)1876番のCpG位置27、47、82、136、194、197、249、285、290、303、336、354及び369、配列番号3による単位複製配列1877番のCpG位置31、60、75、86、114、138、142、171、184、210、217及び241、配列番号4による単位複製配列1878番のCpG位置35、56、74、104、118、130、150、182、196及び212から選択されるCpGから選択され、又は、配列番号3による単位複製配列1877番のフラグメントにおけるCpG位置60、75、86、114、138、142、171、184、210、217及び241から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. バイサルファイト転換性の分析がメチル化特異性酵素消化、バイサルファイトシークエンシングから選択される方法、プロモーターメチル化、CpGアイランドメチル化、MSP、HeavyMethyl、MethyLight、Ms-SNuPEから選択される分析、及び増幅DNAの検出に基づく他の方法を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. PD1+ 細胞の相対量を、分析する領域におけるメチル化頻度の相対量と、GAPDH又は対照遺伝子におけるメチル化頻度の相対量との比較に基づいて定量することを更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記サンプルがヒト血液サンプルを含む哺乳動物の体液、又は組織、器官若しくは細胞型の血液サンプル、血中リンパ球のサンプル若しくはその画分から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記PD1+ 細胞と、PD1濾胞細胞、細胞傷害性T細胞、顆粒球、単球、B細胞、CD56++ NK細胞、ヘルパーT細胞及びNKT細胞、ならびに血液以外の器官に由来する他の細胞型から選択される細胞型の全て又は少なくとも1つとを区別することを更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 同定される前記細胞を、全血及び/又は非トリプシン処理組織を使用して精製及び/又は富化する工程なしに行われる、あるいは、
    同定される前記細胞を、精製及び/又は富化する工程なしに行われる、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 同定される前記PD1+ 細胞に基づいて前記哺乳動物の免疫状態を決定する工程を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 哺乳類においてPD1+ 細胞のレベルをモニタリングする方法であって、請求項5〜9のいずれか1項に記載の方法を行うことと、さらに、同定された細胞の相対量を、以前に、又は並行して同じ哺乳類から採取されたサンプル、及び/又は対照サンプルと比較することとを含む、方法。
  11. 前記哺乳動物に与える化学物質及び/又は生物学的物質に応じて前記PD1+ 細胞の量を測定及び/又はモニタリングすることを更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記哺乳動物が自己免疫疾患、移植片拒絶反応、感染性疾患、癌及び/又はアレルギーを患っているか、又はそれらを患う可能性がある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 哺乳動物においてPD1+ 細胞を、PDCD1の遺伝子領域のCpG位置のバイサルファイト接近性(到達性)の分析に基づいて同定、定量及び/又はモニタリングするキットであって、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法の実行用の成分を含む、又は、a)バイサルファイト試薬、及びb)配列番号1による領域のCpG位置から選択されるCpG位置のメチル化状態の分析用の材料又は配列番号6〜配列番号11による配列から選択されるオリゴマーを含む、キット。
  14. 配列番号6〜配列番号11のいずれかによるオリゴマー、又は配列番号2、配列番号3、配列番号4又は配列番号5による単位複製配列。
  15. 哺乳動物におけるPD1+ 細胞の同定、定量及び/又はモニタリングへの請求項13に記載のキット、又は請求項14に記載のオリゴマー若しくは単位複製配列の使用。
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