いくつかのワイヤレス通信システムは、アップリンクおよび/またはダウンリンクのための電力制御を提供するための様々な手順を含み得る。そのような電力制御手順は、送信(たとえば、アップリンクまたはダウンリンク)中に送信機(たとえば、UEまたは基地局)によって出力される、リソース要素ごとのエネルギーを判断し得る。いくつかのワイヤレス通信システムは、UEに、同時に複数の信号を使って基地局へ信号を送信させるように構成され得る。たとえば、キャリアアグリゲーションにおいて、UEは、同時に、またはほぼ同時に情報を通信するのに、異なるコンポーネントキャリアを使うことができる。代替として、指向性通信システムでは、UEは、異なる情報を同時に通信するのに、異なる指向性アップリンク送信ビームを使うことができる。異なるリンクにわたって同時に異なる信号を送信するとき、アップリンク電力制御手順は、異なる信号の総送信電力がUEの最大送信電力を超えないことを保証するように構成されてよい。
指向性ビーム環境における電力制御のための技法が提供される。具体的には、1つまたは複数の電力パラメータがビーム単位で判断され得る。したがって、通信リンク中での各指向性アップリンク送信ビームは、これらのビーム固有電力パラメータを使って別個に制御され得る。これらのビーム固有電力パラメータの例は、所与の指向性アップリンク送信ビームのための最大出力電力、および所与の指向性アップリンク送信ビームのための最大出力電力と、所与の指向性アップリンク送信ビームのための推定送信電力との間の差を含み得る。UEは、これらのビーム固有電力パラメータのうちの1つまたは複数を、ビーム固有報告の中で基地局に報告し得る。
最初にワイヤレス通信システムの文脈で、ならびに電力状況、通信方式、およびメッセージ構造の文脈でも、本開示の態様が説明される。本開示の態様は、指向性ビーム環境における電力制御に関する装置図、システム図、およびフローチャートによってさらに示され、それらを参照して説明される。
図1は、本開示の様々な態様によるワイヤレス通信システム100の例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105、UE115、およびコアネットワーク130を含む。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、LTEアドバンスト(LTE-A)ネットワーク、または新無線(NR)ネットワークであり得る。いくつかのケースでは、ワイヤレス通信システム100は、拡張ブロードバンド通信、超高信頼(たとえば、ミッションクリティカル)通信、低レイテンシ通信、または低コストで低複雑度のデバイスとの通信をサポートし得る。
基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE115とワイヤレス通信することができる。本明細書で説明する基地局105は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、次世代ノードBもしくはギガノードB(そのいずれもgNBと呼ばれることがある)、ホームノードB、ホームeノードB、または何らかの他の好適な用語を含むことがあり、またはそのように当業者によって呼ばれることがある。ワイヤレス通信システム100は、異なるタイプの基地局105(たとえば、マクロセル基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。本明細書で説明するUE115は、マクロeNB、スモールセルeNB、gNB、リレー基地局などを含む、様々なタイプの基地局105およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
各基地局105は、様々なUE115との通信がサポートされる特定の地理的カバレージエリア110に関連付けられ得る。各基地局105は、通信リンク125を介してそれぞれの地理的カバレージエリア110に対する通信カバレージを提供することができ、基地局105とUE115との間の通信リンク125は、1つまたは複数のキャリアを利用することができる。ワイヤレス通信システム100において示される通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク送信または基地局105からUE115へのダウンリンク送信を含んでよい。ダウンリンク送信は、順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は、逆方向リンク送信と呼ばれることもある。
基地局105のための地理的カバレージエリア110は、地理的カバレージエリア110の一部分のみを構成するセクタに分割されてよく、セクタはそれぞれセルに関連付けられてよい。たとえば、各基地局105は、マクロセル、スモールセル、ホットスポット、もしくは他のタイプのセル、またはそれらの様々な組合せに通信カバレージを提供し得る。いくつかの例では、基地局105は可動であり、したがって、移動している地理的カバレージエリア110のための通信カバレージを提供し得る。いくつかの例では、異なる技術に関連する異なる地理的カバレージエリア110は、重複し得、異なる技術に関連する重複する地理的カバレージエリア110は、同じ基地局105によって、または異なる基地局105によってサポートされ得る。ワイヤレス通信システム100は、たとえば、異なるタイプの基地局105が様々な地理的カバレージエリア110のためのカバレージを提供する異種LTE/LTE-AまたはNRネットワークを含み得る。
「セル」という用語は、(たとえば、キャリア上での)基地局105との通信のために使用される論理通信エンティティを指し、同じまたは異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられ得る。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートし得、異なるセルは、異なるタイプのデバイスのためのアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、または他のもの)に従って構成され得る。いくつかのケースでは、「セル」という用語は、それを介して論理エンティティが動作する地理的カバレージエリア110(たとえば、セクタ)の一部分を指すことがある。
UE115は、ワイヤレス通信システム100全体にわたって分散されてよく、各UE115は、固定またはモバイルであってよい。UE115は、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、リモートデバイス、ハンドヘルドデバイス、もしくは加入者デバイス、または何らかの他の適切な用語で呼ばれる場合もあり、「デバイス」は、ユニット、局、端末、またはクライアントと呼ばれる場合もある。UE115はまた、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはパーソナルコンピュータなど、パーソナル電子デバイスであり得る。いくつかの例では、UE115は、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、モノのインターネット(IoT)デバイス、あらゆるモノのインターネット(IoE)デバイス、またはMTCデバイスなどを指す場合もあり、これらは、器具、車両、メーターなどのような様々な物品において実装され得る。
MTCデバイスまたはIoTデバイスなど、いくつかのUE115は、低コストまたは低複雑度のデバイスである場合があり、機械間の自動化された通信(たとえば、マシンツーマシン(M2M)通信)を提供し得る。M2M通信またはMTCは、人が介在することなく、デバイスが互いにまたは基地局105と通信することを可能するデータ通信技術を指すことがある。いくつかの例では、M2M通信またはMTCは、情報を測定もしくはキャプチャするためにセンサーもしくはメーターを組み込み、情報を利用することができる中央サーバもしくはアプリケーションプログラムにその情報を中継するか、またはプログラムもしくはアプリケーションと対話する人間に情報を提示する、デバイスからの通信を含み得る。いくつかのUE115は、情報を収集するように、または機械の自動化された動作を可能にするように、設計され得る。MTCデバイスのための適用例の例は、スマートメータリング、インベントリ監視、水位監視、機器監視、ヘルスケア監視、野生生物監視、天候および地質学的事象監視、フリート管理およびトラッキング、リモートセキュリティ検知、物理的アクセス制御、ならびにトランザクションベースのビジネスの課金を含む。
いくつかのUE115は、半二重通信など、電力消費を削減する動作モード(たとえば、送信または受信による単方向の通信をサポートするが、送信および受信を同時にはサポートしないモード)を採用するように構成され得る。いくつかの例では、半二重通信は、低減されたピークレートで実施され得る。UE115向けの他の電力節約技法は、アクティブ通信に関与していないとき、省電力「ディープスリープ」モードに入ること、または(たとえば、狭帯域通信に従って)有限帯域幅にわたって動作することを含む。いくつかのケースでは、UE115は、クリティカルな機能(たとえば、ミッションクリティカルな機能)をサポートするように設計されてよく、ワイヤレス通信システム100はこれらの機能のために超高信頼性通信を提供するように構成されることがある。
いくつかのケースでは、UE115はまた、(たとえば、ピアツーピア(P2P)またはデバイスツーデバイス(D2D)プロトコルを使用して)他のUE115と直接通信することが可能であり得る。D2D通信を利用するUE115のグループのうちの1つまたは複数が、基地局105の地理的カバレージエリア110内にあり得る。そのようなグループ中の他のUE115は、基地局105の地理的カバレージエリア110外にあるか、または場合によっては基地局105からの送信を受信できないことがある。いくつかのケースでは、D2D通信を介して通信するUE115のグループは、各UE115がグループの中のすべての他のUE115へ送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかのケースでは、基地局105は、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを円滑にする。他のケースでは、D2D通信は、基地局105の関与なしに、UE115同士の間で実践される。
基地局105は、コアネットワーク130と、および互いと通信し得る。たとえば、基地局105は、バックホールリンク132を通して(たとえば、S1または他のインターフェースを介して)コアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105は、バックホールリンク134上で(たとえば、X2または他のインターフェースを介して)、直接(たとえば、基地局105間で直接)または間接的に(たとえば、コアネットワーク130を介して)のいずれかで互いと通信し得る。
コアネットワーク130は、ユーザ認証、アクセス許可、追跡、インターネットプロトコル(IP)接続、および他のアクセス機能、ルーティング機能、またはモビリティ機能を提供し得る。コアネットワーク130は、発展型パケットコア(EPC)であってよく、発展型パケットコア(EPC)は、少なくとも1つのモビリティ管理エンティティ(MME)、少なくとも1つのサービングゲートウェイ(S-GW)、および少なくとも1つのパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)を含み得る。MMEは、EPCに関連する基地局105によってサービスされるUE115のためのモビリティ、認証、およびベアラ管理など、非アクセス層(たとえば、制御プレーン)機能を管理し得る。ユーザIPパケットは、それ自体がP-GWに接続され得るS-GWを通して転送され得る。P-GWは、IPアドレス割振りならびに他の機能を提供し得る。P-GWは、ネットワーク事業者のIPサービスに接続され得る。事業者のIPサービスは、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、またはパケット交換(PS)ストリーミングサービスへのアクセスを含み得る。
基地局105などのネットワークデバイスのうちの少なくともいくつかは、アクセスネットワークエンティティなどの下位構成要素を含んでよく、アクセスネットワークエンティティは、アクセスノードコントローラ(ANC)の例であってよい。各アクセスネットワークエンティティは、無線ヘッド、スマート無線ヘッド、または送受信ポイント(TRP)と呼ばれ得る、いくつかの他のアクセスネットワーク送信エンティティを通して、UE115と通信し得る。いくつかの構成では、各アクセスネットワークエンティティまたは基地局105の様々な機能は、様々なネットワークデバイス(たとえば、ラジオヘッドおよびアクセスネットワークコントローラ)にわたって分散されてよく、または単一のネットワークデバイス(たとえば、基地局105)の中に統合され得る。
ワイヤレス通信システム100は、一般に、300MHzから300GHzの範囲で、1つまたは複数の周波数帯域を使って動作し得る。概して、300MHzから3GHzの領域は、超高周波(UHF)領域またはデシメートル帯域として知られているが、これは、波長の長さが、およそ1デシメートルから1メートルに及ぶからである。UHF波は、建物および環境特性によってブロックされ得るか、またはリダイレクトされ得る。しかしながら、これらの波は、マクロセルが屋内に位置するUE115にサービスを提供するのに十分に構造を貫通し得る。UHF波の送信は、300MHz以下のスペクトルの高周波(HF)部分または超高周波(VHF:very high frequency)部分のより低い周波数およびより長い波を使用する送信と比較して、より小型のアンテナおよびより短い距離(たとえば、100km未満)に関連付けられ得る。
ワイヤレス通信システム100はまた、センチメートル帯域とも呼ばれる、3GHzから30GHzまでの周波数帯域を使用する超高周波(SHF)領域の中で動作し得る。SHF領域は、他のユーザからの干渉を許容し得るデバイスによって日和見的に使用され得る5GHz産業科学医療(ISM)帯域などの帯域を含む。
ワイヤレス通信システム100は、ミリメートル帯域としても知られている、(たとえば、30GHzから300GHzの)スペクトルの極高周波(EHF:extremely high frequency)領域内で動作することもできる。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、UE115と基地局105との間のミリメートル波(mmW)通信をサポートすることができ、それぞれのデバイスのEHFアンテナは、UHFアンテナよりも、さらに小さくてもよく、より間隔が密であってもよい。いくつかのケースでは、これは、UE115内のアンテナアレイの使用を容易にし得る。しかしながら、EHF送信の伝搬は、SHF送信またはUHF送信よりもさらに大きい大気減衰およびより短い距離を受けることがある。本明細書で開示する技法は、1つまたは複数の異なる周波数領域を使用する送信にわたって採用されてよく、これらの周波数領域にわたる帯域の指定された使用は、国ごとにまたは規制団体ごとに異なり得る。
いくつかのケースでは、ワイヤレス通信システム100は、認可無線周波数スペクトル帯域と無認可無線周波数スペクトル帯域の両方を利用することができる。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、5GHzのISM帯域などの無認可帯域において、認可支援アクセス(LAA)、LTE無認可(LTE U)無線アクセス技術またはNR技術を採用し得る。無認可無線周波数スペクトル帯域中で動作するとき、基地局105およびUE115などのワイヤレスデバイスは、データを送信する前に周波数チャネルがクリアであることを保証するために、リッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを採用し得る。いくつかのケースでは、無認可帯域における動作は、認可帯域において動作するCCと連携したCA構成(たとえば、LAA)に基づき得る。無認可スペクトルでの動作は、ダウンリンク送信、アップリンク送信、ピアツーピア送信、またはこれらの組合せを含んでよい。無認可スペクトルでの複信は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはその両方の組合せに基づいてよい。
いくつかの例では、基地局105またはUE115は複数のアンテナを装備してよく、アンテナは、送信ダイバーシティ、受信ダイバーシティ、多入力多出力(MIMO)通信、またはビームフォーミングなどの技法を採用するのに使われ得る。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、送信デバイス(たとえば、基地局105)と受信デバイス(たとえば、UE115)との間の送信方式を使用することができ、ここで、送信デバイスは、複数のアンテナを装備し、受信デバイスは、1つまたは複数のアンテナを装備する。MIMO通信は、空間多重化と呼ばれることがある、異なる空間レイヤを介して複数の信号を送信または受信することによってスペクトル効率を高めるためにマルチパス信号伝搬を採用することができる。複数の信号は、たとえば、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して送信デバイスによって送信され得る。同様に、複数の信号は、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して受信デバイスによって受信され得る。複数の信号の各々は、別個の空間ストリームと呼ばれることがあり、同じデータストリーム(たとえば、同じコード語)または異なるデータストリームに関連するビットを搬送し得る。異なる空間レイヤは、チャネル測定および報告のために使用される異なるアンテナポートに関連付けられてよい。MIMO技法は、複数の空間レイヤが同じ受信デバイスに送信されるシングルユーザMIMO(SU-MIMO)、および複数の空間レイヤが複数のデバイスに送信されるマルチユーザMIMO(MU-MIMO)を含む。
ビームフォーミングは、空間フィルタリング、指向性送信、または指向性受信と呼ばれることもあり、送信デバイスと受信デバイスとの間の空間経路に沿ってアンテナビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)を形作るか、またはステアリングするために、送信デバイスまたは受信デバイス(たとえば、基地局105またはUE115)において使われ得る信号処理技術である。ビームフォーミングは、アンテナアレイに対して特定の配向において伝搬する信号が強め合う干渉を経ると同時に他の信号が弱め合う干渉を経るように、アンテナアレイのアンテナ要素を介して通信される信号を結合することによって遂行され得る。アンテナ要素を介して通信される信号の調節は、送信デバイスまたは受信デバイスが、デバイスに関連付けられたアンテナ要素の各々を介して搬送される信号に、いくつかの振幅および位相オフセットを適用することを含み得る。アンテナ要素の各々に関連付けられた調節は、(たとえば、送信デバイスもしくは受信デバイスのアンテナアレイに対して、または何らかの他の配向に対して)特定の配向に関連付けられたビームフォーミング重みセットによって定義され得る。
一例では、基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を行うために、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使い得る。たとえば、いくつかの信号(たとえば同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号)は、基地局105によって複数回、異なる方向に送信される場合があり、このことは、信号が、異なる送信方向に関連付けられた、異なるビームフォーミング重みセットに従って送信されることを含み得る。異なるビーム方向における送信は、基地局105による後続送信および/または受信のためのビーム方向を(たとえば、基地局105またはUE115などの受信デバイスによって)識別するのに使われ得る。特定の受信デバイスに関連付けられたデータ信号など、いくつかの信号は、基地局105によって単一のビーム方向(たとえば、UE115などの受信デバイスに関連付けられた方向)で送信され得る。いくつかの例では、単一のビーム方向に沿った送信に関連付けられたビーム方向は、異なるビーム方向に送信された信号に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。たとえば、UE115が、基地局105によって異なる方向に送信された信号のうちの1つまたは複数を受信する場合があり、UE115は、最も高い信号品質、またはそうではない許容信号品質をもつ、それが受信した信号の指示を基地局105に報告すればよい。これらの技法について、基地局105によって1つまたは複数の方向に送信される信号を参照して説明するが、UE115は、(たとえば、UE115による後続送信もしくは受信のためのビーム方向を識別するために)信号を異なる方向に複数回送信するか、または(たとえば、データを受信デバイスへ送信するために)信号を単一の方向に送信するための同様の技法を採用してよい。
受信デバイス(たとえば、mmW受信デバイスの例であり得るUE115)は、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号など、様々な信号を基地局105から受信するとき、複数の受信ビームを試みることができる。たとえば、受信デバイスは、異なるアンテナサブアレイを介して受信することによって、異なるアンテナサブアレイに従って、受信された信号を処理することによって、アンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された異なる受信ビームフォーミング重みセットに従って受信することによって、またはアンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された異なる受信ビームフォーミング重みセットに従って、受信された信号を処理することによって、複数の受信方向を試みることができ、それらのいずれも、異なる受信ビームまたは受信方向に従った「聴取」と呼ばれることがある。いくつかの例では、受信デバイスは、(たとえば、データ信号を受信するとき)単一のビーム方向に沿って受信するために単一の受信ビームを使用することができる。単一の受信ビームは、異なる受信ビーム方向に従った聴取に少なくとも部分的に基づいて判断されたビーム方向(たとえば、複数のビーム方向に従った聴取に少なくとも部分的に基づいて、最高信号強度、最高信号対雑音比、または別様に、許容信号品質を有すると判断されたビーム方向)で位置合わせされ得る。
いくつかのケースでは、基地局105またはUE115のアンテナは、MIMO動作をサポートし、またはビームフォーミングを送信もしくは受信し得る1つまたは複数のアンテナアレイ内に配置され得る。たとえば、1つまたは複数の基地局アンテナまたはアンテナアレイは、アンテナタワーなどのアンテナアセンブリにおいて併置され得る。いくつかのケースでは、基地局105に関連するアンテナまたはアンテナアレイは、多様な地理的ロケーションに配置されてよい。基地局105は、基地局105がUE115との通信のビームフォーミングをサポートするのに使い得るアンテナポートのいくつかの行および列を有するアンテナアレイを有し得る。同様に、UE115は、様々なMIMO動作またはビームフォーミング動作をサポートし得る1つまたは複数のアンテナアレイを有し得る。
いくつかのケースでは、ワイヤレス通信システム100は、階層化プロトコルスタックに従って動作するパケットベースネットワークであってよい。ユーザプレーンでは、ベアラまたはパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤにおける通信は、IPベースであってよい。無線リンク制御(RLC)レイヤは、いくつかのケースでは、論理チャネルを介して通信するために、パケットのセグメント化および再アセンブリを実施してよい。媒体アクセス制御(MAC)レイヤは、優先度処理、およびトランスポートチャネルへの論理チャネルの多重化を実施してよい。MACレイヤはまた、MACレイヤにおける再送信を行ってリンク効率を改善するために、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を使用し得る。制御プレーンでは、無線リソース制御(RRC)プロトコルレイヤが、ユーザプレーンデータのための無線ベアラをサポートする、UE115と基地局105またはコアネットワーク130との間のRRC接続の確立、構成、および保守を行い得る。物理(PHY)レイヤにおいて、トランスポートチャネルが物理チャネルにマッピングされ得る。
いくつかのケースでは、UE115および基地局105は、データの受信が成功する見込みを高めるようにデータの再送信をサポートし得る。HARQフィードバックは、データが通信リンク125を介して正しく受信される見込みを高める1つの技法である。HARQは、(たとえば、巡回冗長検査(CRC)を使用する)誤り検出、前方誤り訂正(FEC)、および再送信(たとえば、自動再送要求(ARQ))の組合せを含み得る。HARQは、劣悪な無線状態(たとえば、信号対雑音状態)においてMACレイヤにおけるスループットを改善し得る。いくつかのケースでは、ワイヤレスデバイスが同一スロットHARQフィードバックをサポートすることができ、デバイスは、スロットにおける前のシンボル中で受信されたデータ用の特定のスロット中で、HARQフィードバックを与えることができる。他のケースでは、デバイスは、HARQフィードバックを、後続スロット中で、または何らかの他の時間間隔に従って与え得る。
LTEまたはNRにおける時間間隔は、たとえば、Ts=1/30,720,000秒というサンプリング周期を指し得る基本時間単位の倍数で表され得る。通信リソースの時間間隔は、10ミリ秒(ms)の持続時間を各々が有する無線フレームに従って編成されてよく、フレーム期間は、Tf=307,200Tsと表され得る。無線フレームは、0〜1023に及ぶシステムフレーム番号(SFN)によって識別され得る。各フレームは、0〜9に番号付けされた10個のサブフレームを含むことができ、各サブフレームは、1msの持続時間を有し得る。サブフレームは、0.5msの持続時間を各々が有する2つのスロットにさらに分割されてよく、各スロットは、(たとえば、各シンボル期間にプリペンドされたサイクリックプレフィックスの長さに依存して)6または7つの変調シンボル期間を含み得る。巡回プレフィックスを除いて、各シンボル期間は2048個のサンプリング期間を含み得る。いくつかのケースでは、サブフレームは、ワイヤレス通信システム100の最も小さいスケジューリング単位であってよく、送信時間間隔(TTI)と呼ばれ得る。他のケースでは、ワイヤレス通信システム100の最も小さいスケジューリング単位は、サブフレームよりも短くてよく、または(たとえば、短縮TTI(sTTI)のバースト中で、もしくは選択されたコンポーネントキャリア中でsTTIを使って)動的に選択されてよい。
いくつかのワイヤレス通信システムでは、スロットは、1つまたは複数のシンボルを含む複数のミニスロットにさらに分割されてよい。いくつかの事例では、ミニスロットのシンボルまたはミニスロットが、スケジューリングの最も小さい単位であってよい。各シンボルは、たとえば、動作のサブキャリア間隔または周波数帯域に依存して、持続時間が変わり得る。さらに、いくつかのワイヤレス通信システムは、複数のスロットまたはミニスロットがアグリゲートされ、UE115と基地局105との間の通信に使われるスロットアグリゲーションを実装することができる。
「キャリア」という用語は、通信リンク125上で通信をサポートするための定義された物理レイヤ構造を有する無線周波数スペクトルリソースのセットを指す。たとえば、通信リンク125のキャリアは、所与の無線アクセス技術に関する物理レイヤチャネルに従って動作する無線周波数スペクトル帯域の一部分を含み得る。各物理レイヤチャネルは、ユーザデータ、制御情報、または他のシグナリングを搬送することができる。キャリアは、事前定義された周波数チャネル(たとえば、E-UTRA絶対無線周波数チャネル番号(EARFCN))に関連付けられてよく、UE115が発見するためのチャネルラスタに従って配置されてよい。キャリアは、ダウンリンクまたはアップリンク(たとえば、FDDモードで)であってよいか、またはダウンリンク通信およびアップリンク通信を(たとえば、TDDモードで)搬送するように構成されてよい。いくつかの例では、キャリア上で送信される信号波形は、(たとえば、OFDMまたはDFT-s-OFDMなど、マルチキャリア変調(MCM)技法を使用して)複数のサブキャリアから構成され得る。
キャリアの組織的構造は、異なる無線アクセス技術(たとえば、LTE、LTE-A、NRなど)向けに異なり得る。たとえば、キャリアを介した通信は、TTIまたはスロットに従って編成されてよく、それらの各々は、ユーザデータ、ならびにユーザデータの復号をサポートするための制御情報またはシグナリングを含み得る。キャリアは、専用獲得シグナリング(たとえば、同期信号またはシステム情報など)およびキャリア用の動作を協調させる制御シグナリングも含み得る。いくつかの例(たとえば、キャリアアグリゲーション構成における)では、キャリアは、他のキャリア用の動作を協調させる獲得シグナリングまたは制御シグナリングも有し得る。
物理チャネルは、様々な技法に従ってキャリア上で多重化され得る。物理制御チャネルおよび物理データチャネルは、ダウンリンクキャリア上で、たとえば、時分割多重化(TDM)技法、周波数分割多重化(FDM)技法、またはハイブリッドTDM-FDM技法を使用して多重化され得る。いくつかの例では、物理制御チャネル中で送信される制御情報は、異なる制御領域の間に(たとえば、共通制御領域または共通探索空間と1つまたは複数のUE固有制御領域またはUE固有探索空間との間に)カスケード方式で分散され得る。
キャリアは、無線周波数スペクトルの特定の帯域幅に関連付けられてよく、いくつかの例では、キャリア帯域幅は、キャリアまたはワイヤレス通信システム100の「システム帯域幅」と呼ばれ得る。たとえば、キャリア帯域幅は、特定の無線アクセス技術のキャリア用のいくつかの所定の帯域幅(たとえば、1.4、3、5、10、15、20、40、または80MHz)のうちの1つであってよい。いくつかの例では、各被サービスUE115は、キャリア帯域幅のいくつかの部分またはすべてにわたって動作するために構成され得る。他の例では、いくつかのUE115は、キャリア内のあらかじめ定義された部分または範囲(たとえば、サブキャリアまたはRBのセット)に関連付けられている狭帯域プロトコルタイプを使う動作のために構成され得る(たとえば、狭帯域プロトコルタイプの「帯域内」展開)。
MCM技法を採用するシステムでは、リソース要素は1つのシンボル期間(たとえば、1つの変調シンボルの持続時間)および1つのサブキャリアからなってよく、シンボル期間およびサブキャリア間隔は逆関係にある。各リソース要素によって搬送されるビットの数は、変調方式(たとえば、変調方式の次数)に依存し得る。したがって、UE115が受信するリソース要素が多いほど、かつ変調方式の次数が高いほど、UE115のデータレートは高くなる。MIMOシステムでは、ワイヤレス通信リソースが、無線周波数スペクトルリソース、時間リソース、および空間リソース(たとえば、空間レイヤ)の組合せを参照することができ、複数の空間レイヤの使用が、UE115との通信のためのデータレートをさらに増大し得る。
ワイヤレス通信システム100のデバイス(たとえば、基地局105またはUE115)は、特定のキャリア帯域幅を介した通信をサポートするハードウェア構成を有し得るか、またはキャリア帯域幅のセットのうちの1つを介した通信をサポートするように構成可能であり得る。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、複数の異なるキャリア帯域幅に関連付けられたキャリアによる同時通信をサポートすることができる基地局105および/またはUEを含み得る。
ワイヤレス通信システム100は、複数のセルまたはキャリア上のUE115との通信、すなわち、キャリアアグリゲーション(CA)またはマルチキャリア動作と呼ばれることがある特徴をサポートし得る。UE115は、キャリアアグリゲーション構成に従って、複数のダウンリンクCCと1つまたは複数のアップリンクCCとで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、FDDコンポーネントキャリアとTDDコンポーネントキャリアの両方を用いて使用されてよい。
いくつかのケースでは、ワイヤレス通信システム100は、拡張コンポーネントキャリア(eCC)を利用し得る。eCCは、より広いキャリアもしくは周波数チャネル帯域幅、より短いシンボル持続時間、より短いTTI持続時間、または修正された制御チャネル構成を含む、1つまたは複数の特徴によって特徴づけられ得る。いくつかのケースでは、eCCは、(たとえば、複数のサービングセルが準最適または非理想的なバックホールリンクを有するとき)キャリアアグリゲーション構成またはデュアル接続性構成に関連付けられてよい。eCCは、(たとえば、2つ以上の事業者がスペクトルを使用することを許容される場合)無認可スペクトルまたは共有スペクトルでの使用のために構成されてもよい。広キャリア帯域幅によって特徴づけられるeCCは、全キャリア帯域幅を監視することが可能でないか、またはそうでなければ(たとえば、電力を節約するために)限られたキャリア帯域幅を使用するように構成されるUE115によって利用され得る1つまたは複数のセグメントを含み得る。
いくつかのケースでは、eCCは、他のCCとは異なるシンボル持続時間を利用してよく、そのことは、他のCCのシンボル持続時間と比較して短縮されたシンボル持続時間の使用を含んでよい。より短いシンボル持続時間は、隣接するサブキャリアの間の間隔の増大に関連し得る。eCCを利用するUE115または基地局105などのデバイスは、短縮されたシンボル持続時間(たとえば、16.67マイクロ秒)において、広帯域信号を(たとえば、周波数チャネルまたは20、40、60、80MHzなどのキャリア帯域幅に従って)送信し得る。eCCにおけるTTIは、1つまたは複数のシンボル期間からなり得る。いくつかのケースでは、TTI時間長(すなわち、TTI中のシンボル期間の数)は可変であり得る。
NRシステムなどのワイヤレス通信システムは、とりわけ、認可スペクトル、共有スペクトル、および無認可スペクトル帯域の任意の組合せを利用し得る。eCCシンボル持続時間およびサブキャリア間隔の柔軟性によって、複数のスペクトルにわたるeCCの使用が可能になり得る。いくつかの例では、特にリソースの動的な垂直方向(たとえば、周波数にわたる)および水平方向(たとえば、時間にわたる)の共有によって、NR共有スペクトルは、スペクトル利用率およびスペクトル効率を高め得る。
ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数の送信の電力出力を制御するのに、電力管理手順を使用することができる。基地局105は、本明細書に記載する電力管理技法のうちの少なくともいくつかを使用する基地局制御マネージャ140を含み得る。同様に、UE115は、本明細書に記載する電力管理技法のうちの少なくともいくつかを使用するUE電力制御マネージャ145を含み得る。いくつかのケースでは、ワイヤレス通信システム100は、UE115と基地局105との間の通信リンク中の複数の指向性アップリンク送信ビーム用に、アップリンク電力制御手順を実施し得る。UE115のUE電力制御マネージャ145は、1つまたは複数の電力パラメータをビーム単位で判断することができる。したがって、通信リンク中での各指向性アップリンク送信ビームは、これらのビーム固有電力パラメータを使って別個に制御され得る。UE115は、これらのビーム固有電力パラメータのうちの1つまたは複数を、ビーム固有報告の中で基地局105に報告し得る。
図2は、本開示の様々な態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするワイヤレス通信システム200の例を示す。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム200は、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。ワイヤレス通信システム200は、UE115-aおよび基地局105-aを含み得る。
ワイヤレス通信システム200は、アップリンクおよび/またはダウンリンクのための電力制御を提供するための様々な手順を含み得る。たとえば、電力制御手順は、開ループフィードバック構成要素および閉ループフィードバック構成要素を含み得る。電力制御手順は、送信(たとえば、アップリンクまたはダウンリンク)中に送信機(たとえば、UE115-aまたは基地局105-a)によって出力される、リソース要素ごとのエネルギーを判断し得る。
いくつかのケースでは、基地局105-aは、ダウンリンク制御情報(DCI)を使って、アップリンク送信電力制御コマンドをUE115-aへ通信し得る。いくつかの状況では、UE115-aは、アップリンク信号をリンクにわたって送信し得る。たとえば、キャリアアグリゲーションでは、UE115-aは、同時に異なるコンポーネントキャリアを使って、アップリンク信号を送信することができる。異なるリンクにわたって同時に異なる信号を送信するとき、アップリンク電力制御手順は、異なる信号の総送信電力がUE115-aの最大送信電力を超えないことを保証するように構成されてよい。UE115-aは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/または他の特徴に基づいて、所与のときにどれだけ多くの送信電力を出力することができるかに対する上限を有し得る。たとえば、UE115-aの電力仕様およびアンテナ仕様が、UE115-aの最大合計送信電力を制限し得る。
ワイヤレス通信システム200は、ノード(たとえば、基地局105-aとUE115-aと)の間の通信リンクを確立するのに、指向性ビームペアリンク(BPL)を使うように構成され得る。BPLは、一方のエンティティ(たとえば、ダウンリンクのケースでは基地局105-a)によって形成される指向性送信ビームおよび他方のエンティティ(たとえば、ダウンリンクのケースではUE115-a)によって形成される指向性受信ビームを含み得る。各指向性ビームは、ビーム幅、ビーム方向、ビーム送信電力、ビーム周波数スペクトル、および/または他の特性を含む、いくつかの特性によって定義され得る。
いくつかのケースでは、複数のBPLが、UE115-aと基地局105-aとの間に確立され得る。そのようなことが成り立つとき、UE115-a(および基地局105-a)は、指向性ビーム単位で電力を管理するアップリンク電力制御手順を用いて構成されてよい。そのようなビーム固有アップリンク電力制御手順は、UE115-aによって送信される総合計電力が、UE115-aの出力電力の一定の最大閾値を超えないか、または超える可能性が低いように、複数の指向性アップリンク送信ビームの間で送信電力を割り振るように構成され得る。いくつかのケースでは、UEは、複数のBPLを一斉に使うわけではなく、したがって、UEは、必ずしもその合計利用可能電力を複数のBPLの間で分割する必要があるとは限らない。それにも関わらず、UEは依然として、いくつかの電力制御パラメータをビーム単位で判断する必要がある場合があり、さらに、これらのパラメータを、基地局105-aなど、他のデバイスに示すために、1つまたは複数の電力ヘッドルーム報告を送信する必要がある場合がある。
たとえば、UE115-aは、少なくとも2つのBPLの一部として、第1の指向性アップリンク送信ビーム205および第2の指向性アップリンク送信ビーム210を基地局105-aと確立することができる。UE115-aの電力制御手順は、ビーム単位で送信電力を割り振るように構成され得る。電力制御手順は、ビーム単位で電力報告を提供するようにも構成され得る。たとえば、電力ヘッドルーム報告は、指向性ビームに基づいてインデックス付けされ得る。一例では、2つのアクティブビームが識別される。電力ヘッドルーム報告を提供するとき、報告は、どのビームに関連付けられているかを示すことができる。これは、報告の中にビットbを含むことによって行うことができ、ここで、bは0または1である。「0」は第1のビームを示すことができ、「1」は第2のビームを示すことができる。代替として、ビットマップb1b2が使われてよく、ここで、01は第1のビームを指し、10は第2のビームを指し、11は両方を指す(たとえば、両方のビームに同じ構成が適用され得る)。
注:アクティブビームは、それら自体が、いくつかの測定された基準信号(SSBまたはCSI-RSのような)との関連付けで、QCLテーブル(またはTCIテーブル)により識別され得る。2つの指向性アップリンク送信ビームが図2に示されているが、他の例では、任意の数の指向性アップリンク送信ビームがUE115-aと基地局105-aとの間に確立されてよい。
図3は、本開示の様々な態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートする電力状況300の例を示す。いくつかの例では、電力状況300は、ワイヤレス通信システム100および/または200の態様を実装し得る。電力状況300は、異なる指向性ビームの間で最大送信電力を割り振り、かつ/または異なる指向性ビーム用の電力ヘッドルームパラメータを算出するための1つまたは複数の電力制御手順を示す。電力状況300は、合計UE送信電力状況305、第1のBPL送信電力状況(BPL1)310、および第2の送信電力状況(BLP2)315を含み得る。2つのBPLについての電力状況が表されているが、他のケースでは、任意の数のビームペアリンクがUE(たとえば、UE115)と基地局(たとえば、基地局105)との間で確立されてよい。
UE115は、UE用の構成された最大UE出力電力320(たとえば、PCMAX)を判断することができ、かつ/または通信リンクの各指向性アップリンク送信ビーム用の構成された最大UE出力電力325、330(たとえば、PCMAX,b)を判断することができる。たとえば、UE115が基地局105との2つのBPLをサポートしている場合、UE115は、第1のBPL用の最大出力電力325(最大送信電力とも呼ばれる)および第2のBPL用の最大出力電力330を判断し得る。
ビームの間での電力の割振りは、様々な要因に基づき得る。たとえば、異なる指向性ビームの間で送信電力を割り振ることの一部として、UE115は、UE115の最大出力電力320(最大送信電力とも呼ばれる)を識別し、UE115によってサポートされているビームまたはBPLの数を識別し、BPLの様々な特性(たとえば、幅または方向)を識別し得る。UE115は、各指向性ビームが、独立した送信電力制御(TPC)を有するように構成され得る。
各BPLのための最大送信電力を判断することの一部として、UE115は、上限(たとえば、PCMAX,U)および下限(たとえば、PCMAX,L)に基づいて最大出力電力325、330を選択し得る。いくつかのケースでは、下限は、式1を使って判断され得る。
PCMAX,L=min(PEMAX-ΔTC,Ppowerclass-max(MPR+AMPR,PMPR)-ΔTC) (1)
上式で、PEMAXは、基地局105によってシグナリングされ得る最大電力であってよく、ΔTCは、信号がチャネルエッジの近くにあるときの(たとえば、チャネルエッジの4MHzをもつ)最大電力の下限における削減であってよく、MPRは、最大電力削減許容であってよく、AMPRは追加MPRであってよく、PMPRは電力管理MPRであってよい。MPRは、リソースブロック割振り、変調コーディング方式、またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づき得る。いくつかの例では、基地局105は、UE115にAMPRを知らせ得る。
いくつかのケースでは、上限は、式2を使って判断され得る。
PCMAX,U=min(PEMAX,Ppowerclass) (2)
UE115は、上限および下限によって境界される、それ自体のための最大出力電力320を選択することができる。いくつかのケースでは、UE115は、最大出力電力に対する上限および下限をビーム単位で判断することができる。そのようなケースでは、UE115は、ビーム固有上限、ビーム固有下限、UE115用の最大電力出力、UE115によってサポートされるビームもしくはBPLの数、またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、最大出力電力325、330を選択し得る。
いくつかのケースでは、各BPLまたはアップリンク送信ビーム(たとえば、205、210)用の電力出力は、別個に制御され得る。その結果、各ビームは独立したTPCを有し得る。そのようなケースでは、各ビーム用の最大出力電力は、UE115の合計最大出力電力を超えることはない(たとえば、PCMAX,b≦PTMAX)。ただし、いくつかのケースでは、合成ビームの総合計出力電力が、UE115の合計最大出力電力(PTMAX)を超える場合がある(たとえば、ΣbPCMAX,b≧PTMAX)。
基地局105が通信リソースを管理するのを支援するために、UE115は、報告(たとえば、電力ヘッドルーム報告)を基地局105に提供し得る。電力ヘッドルーム報告は、通信リンクの各個々の指向性ビーム(またはBPL)用にインデックス付けされ得る。電力ヘッドルーム報告は、各ビームのための最大出力電力を指定するフィールド(たとえば、電力ヘッドルームパラメータ335、340)、電力ヘッドルームパラメータ、またはそれらの組合せを含み得る。
電力ヘッドルームパラメータは、ビーム上での推定トラフィックに基づいて、所与の指向性アップリンク送信ビームの電力需要を示すことができる。たとえば、第1のBPL用の電力ヘッドルームパラメータ335は、第1のBPLに割り振られた最大出力電力325と、第1のBPLの推定送信電力345との間の差であってよい。推定送信電力345は、送信用に割り振られた通信リソースの量に基づき得る(すなわち、より多くの割り振られたリソースが、より高い推定送信電力を生じ得る)。
いくつかのケースでは、推定送信電力345が最大出力電力325を超える場合がある。そのようなケースでは、電力ヘッドルームパラメータ335は、UE115が、サポートすることができない合計電力で送信するよう頼まれたことを示す負の値であってよい。そのようなケースでは、基地局105は、この送信のためのリソースの量を削減してよい。ただし、リソースを削減した後、UE115は依然として、送信するべき付加情報を有する場合があり、というのは、おそらく、リソースの元の許可が、UE115が送信したい情報の量に基づいていたからである。基地局105は、UE115がバッファリングした情報すべてを通信するための追加通信リソースを(ときには、後でのリソース許可において)割り当てればよい。第2のBPLのための電力ヘッドルーム算出は、第2のBPLに割り振られた最大出力電力330と、第2のBPLの推定送信電力350との間の差を判断することも含み得る。
電力ヘッドルームパラメータ335、340は、多様なタイプのうちの1つであり得る。たとえば、第1のタイプの電力ヘッドルームパラメータ335、340は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を考慮に入れることができる。第2のタイプでは、電力ヘッドルームパラメータ335、340は、PUSCHおよび物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を考慮に入れることができる。いくつかのケースでは、PUCCHには一定の量の通信リソースを割り振ることができ、したがって、PUCCHによる出力電力の変動が最小限であり得るので、第1のタイプが使われ得る。第3のタイプでは、電力ヘッドルームパラメータ335、340は、UE115に割り振られた通信リソースに基づく、実際の電力ヘッドルームパラメータおよび/または実際の電力ヘッドルーム報告であり得る。第4のタイプでは、電力ヘッドルームパラメータ335、340は、チャネル(たとえば、PUSCHまたはPUCCH)が存在するという仮説的想定に基づく、仮想電力ヘッドルームパラメータおよび/または仮想電力ヘッドルーム報告であり得る。これらの様々なタイプの電力ヘッドルームパラメータおよび/または電力ヘッドルーム報告のどの組合せも可能であり得る。
電力ヘッドルーム報告(各指向性ビーム用の、最大出力電力325、330と電力ヘッドルームパラメータ335、340の両方を含み得る)は、MAC CEを使って通信され得る(たとえば、図5を参照して記載するメッセージ構造500参照)。いくつかのケースでは、電力ヘッドルーム報告は、どの指向性アップリンク送信ビームを様々なパラメータが指すかを示すためのビットマップを含み得る。いくつかのケースでは、電力ヘッドルーム報告は、電力ヘッドルーム報告が仮想であるかどうかを示すためのフラグを含み得る。いくつかのケースでは、電力ヘッドルーム報告は、電力ヘッドルームパラメータがPUCCHを含むかどうかを示すためのフラグを含み得る。いくつかのケースでは、電力ヘッドルーム報告は、電力ヘッドルーム報告の様々なパラメータの1つまたは複数のタイプ(たとえば、本明細書に記載するタイプ1、2、3、または4)を示し得る。電力ヘッドルーム報告は、UE115がアップリンク許可を有するサブフレーム上で送信され得る。
図4は、本開示の様々な態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートする通信方式400の例を示す。いくつかの例では、通信方式400は、ワイヤレス通信システム100および/または200の態様を実装し得る。通信方式400は、個々の指向性ビームに基づく電力制御手順の例を示す。通信方式400は、UE115-bおよび基地局105-bに関連した機能および通信を含む。
ブロック405において、UE115-bは、UE115-bおよび基地局105-bに関連付けられた各指向性アップリンクビーム用の1つまたは複数のビーム固有電力パラメータを識別し得る。ビーム固有電力パラメータは、個々のビームの電力特性を示すことができる。ビーム固有電力パラメータの例は、最大送信電力(たとえば、図3を参照して記載した最大出力電力325、330)を含み得る。ビーム固有電力パラメータの別の例は、電力ヘッドルームパラメータ(たとえば、電力ヘッドルームパラメータ335、340)を含み得る。ビーム固有電力パラメータの別の例は、推定送信電力(たとえば、推定送信電力345、350)であり得る。
ブロック420において、UE115-bは、1つまたは複数のビーム固有電力パラメータを含むビーム固有報告425を生成し得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告425は、UE115-bの、および基地局105-bに関連付けられた、各指向性アップリンク送信ビームについての1つまたは複数の電力パラメータを含み得る。ビーム固有報告は、UE115-bと基地局105-bとの間の通信リンク中に存在するのと同数の指向性ビームについて、データ要素(たとえば、電力パラメータ)の固有セットを固有指向性ビームに関連付けるビットマップを含み得る。ビーム固有報告425は、電力ヘッドルーム報告の例であり得る。
単一のビーム固有報告425が、通信リンクの複数の指向性ビームについての情報を含み得る。たとえば、ビーム固有報告425は、UE115-bと基地局105-bとの間の通信リンクの一部であるあらゆるBPLに対して、第1のBPL、第2のBPLなどについての電力パラメータを含み得る。
ビーム固有報告425は、BPLまたは指向性アップリンク送信ビームのうちの1つを使って送信され得る。いくつかのケースでは、第1のBPLを使って送信されるビーム固有報告425は、ビーム固有報告425を送信するのに使われない第2のBPLについての情報を含み得る。
いくつかのケースでは、UE115-bは、第2のビーム固有報告を生成し、送信し得る。第2のビーム固有報告は、本明細書に記載する第1のビーム固有報告425と同様に具現化され得る。いくつかの事例では、第2のビーム固有報告は、第1のビーム固有報告425とは異なるBPLを使って送信され得る。いくつかの事例では、第2のビーム固有報告は、第1のビーム固有報告425中には見られない電力パラメータおよび/または他の情報を含み得る。UE115-bは、第1のビーム固有報告425が基地局105-bについての関連情報すべてを含むかどうかを判断することができる。含まない場合、UE115-bは第2のビーム固有報告を生成し得る。第2のビーム固有報告は、第1のビーム固有報告425と同じBPLを使って送信され得るか、または異なるBPLを使って送信され得る。いくつかのケースでは、第2のビーム固有報告は、第1のビーム固有報告425を送信するのに使われるBPLについての情報を含む。いくつかの例では、第2のビーム固有報告は、第2のBPLおよび/または第1のビーム固有報告425を送信するのに使われる第1のBPL以外の他のBPLについてのビーム固有電力パラメータを含み得る。
いくつかのケースでは、ビーム固有報告425は、PUSCH上で搬送されるMAC CEを使って送信され得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告425は、PUCCH上で搬送されるMAC CEを使って送信され得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告425は、PUCCH上で搬送されるUCIを使って送信され得る。
ブロック420の機能を実施し、ビーム固有報告425を生成することは、UE115-bが、ブロック415において、電力パラメータ報告用のトリガイベントの識別に基づき得る。トリガイベントの例は、基地局105-bとの第2の指向性アップリンクビーム(もしくは、場合によっては第2のBPL)を確立すること、指向性アップリンクビーム(もしくはBPL)のうちの少なくとも1つに関連付けられた信号品質パラメータが閾値を満たすと判断すること、指向性アップリンクビーム(もしくはBPL)のうちの少なくとも1つの、経路損失推定が閾値を満たすと判断すること、指向性アップリンクビーム(もしくはBPL)の受信された信号受信電力(RSRP)が、閾値を満たすか、もしくは前の値から大幅に変化したと判断すること、タイマー(たとえば、禁止タイマー)が満了したと判断すること、ビーム固有報告425を要求する、基地局105-bによって送信されたメッセージ410を受信すること、UE115-bによって実装されるTPCコマンドの構成された数が閾値を満たすと判断すること、またはそれらの組合せを含み得る。PHRをトリガするための他の基準は、前の経路損失測定からの大幅な変化、閾値を超える時間が経過したこと(たとえば、PHR禁止タイマー)、およびUEが、選択された数を超えるTPCコマンドを実装したことを含み得る。いくつかのケースでは、これらの要因のうちのいずれもが、ビーム単位で判断されてよく、UE全体に対して判断されてよく、または指向性ビーム(もしくはBPL)の1つもしくは複数のサブセットについて判断されてよい。たとえば、タイマーはビーム固有であってよい。基地局105-bは、メッセージ410を送信するための条件を識別するための機能および/または構成要素を含み得る。
ブロック430において、基地局105-bは、ビーム固有報告425を受信したことに基づいて、各指向性アップリンクビーム(またはBPL)用の1つまたは複数のビーム固有電力パラメータを識別し得る。1つまたは複数のビーム固有電力パラメータの識別は、ビーム固有報告425の中に含まれる情報に基づき得る。基地局105-bは、どの電力パラメータがどの指向性ビームまたはBPLと合うかを識別することができる。1つまたは複数のビーム固有電力パラメータの例は、最大出力電力、電力ヘッドルームパラメータ、またはそれらの組合せを含み得る。
いくつかのケースでは、基地局105-bは、ビーム固有報告425の中の複数のビーム用のパラメータを識別することができる。いくつかのケースでは、基地局105-bは、ビーム固有報告425を通信するのに使われるBPL以外のBPL用のビーム固有電力パラメータを識別することができる。基地局105-bは、ビーム固有報告425のビットマップを使って、ビーム固有電力パラメータを、固有指向性ビームまたは指向性BPLに関連付けることができる。
いくつかのケースでは、基地局105-bは、UE115-bから複数のビーム固有報告を受信し得る。そのようなケースでは、基地局105-bは、UE115-bから受信された複数のビーム固有報告の各々に基づいて、ビーム用のビーム固有電力パラメータを識別することができる。
ブロック435において、基地局105-bは、識別された電力パラメータに基づいて、指向性アップリンク送信ビーム(またはBPL)用に、1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断するか、またはUE115-bに割り当て得る。たとえば、電力ヘッドルームパラメータが負の場合、基地局105-bは、この送信のために、より少ない通信リソースをUE115-bに割り当てればよい。別の例では、電力ヘッドルームパラメータが正である(たとえば、UE115-bが予備容量を有する)場合、基地局105-bは、送信のデータレートを(上または下のいずれかに)調節すればよい。いくつかのケースでは、基地局105-bは、UE115-bの固有指向性ビーム用の通信リソースのいくつかまたは一部を、別のビームまたは別のUE115に割り当て直すことができる。
基地局105-bは、UE115-bの指向性アップリンク送信ビームの間で、または異なるUE115の通信リンクの間でリソースを効率的に割り振るのを支援するのに、ビーム固有報告425を使うことができる。基地局105-bがその利用可能アップリンク通信リソースを割り振ると、基地局105-bは、UE115-bによって通信される指向性アップリンク送信ビーム445用の様々な送信パラメータを示すリソース許可440を、UE115-b(および/またはやはり影響され得る他のUE115)に送信することができる。そのような送信パラメータは、指向性アップリンク送信ビーム445によって使われるべき周波数スペクトルリソース、指向性アップリンク送信ビーム445によって使われるべき時間リソース(たとえば、フレーム、サブフレーム、および/もしくはスロット)、指向性アップリンク送信ビーム445の送信電力、指向性アップリンク送信ビーム445のデータレート、またはそれらの組合せを含み得る。
図5は、本開示の様々な態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするメッセージ構造500の例を示す。いくつかの例では、メッセージ構造500は、ワイヤレス通信システム100および/または200の態様を実装し得る。メッセージ構造500は、ビーム固有電力パラメータを含むビーム固有報告の例を示す。
メッセージ構造500は、メッセージ構造500中でインデックス付けされた、各指向性ビームについての最大出力電力フィールド505-n、およびメッセージ構造500中でインデックス付けされた、各指向性ビームについての電力ヘッドルームパラメータフィールド510-nを含み得る。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、最大出力電力フィールド505-nのみ、または電力ヘッドルームパラメータフィールド510-nのみを含み得る。ただし、他のケースでは、メッセージ構造500は、両方、および/または他の、フィールドを含み得る。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、単一の指向性ビーム用の単一のパラメータに専用の8つのビットを含み得る。いくつかのケースでは、ビットのうちの8つすべてが、電力パラメータについての情報を通信し得る。他のケースでは、ビットのうちのいくつかは、フラグなど、他のタイプの情報または他の制御情報のための予約ビットであってよい。他の例では、他の数のビットが使われてよい。
いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、どの指向性アップリンク送信ビームを様々なパラメータが指すかを示すためのビットマップを含み得る。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、固有パラメータが仮想であるかどうか、またはメッセージ構造500全体が仮想であるかどうかを示すためのフラグを含み得る。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、電力ヘッドルームパラメータがPUCCHを含むかどうかを示すためのフラグを含み得る。
メッセージ構造500は、UE115がアップリンク許可を有するサブフレーム上で送信され得る。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、PUSCHまたはPUCCHを使って通信されるMAC CEの例であってよい。いくつかのケースでは、メッセージ構造500は、PUCCHを使って通信されるUCIの例であり得る。
いくつかのケースでは、本明細書に記載する電力制御手順は、UE115と基地局105との間のワイヤレス通信リンク以外のシナリオにおいて実装され得る。たとえば、本明細書に記載する手順および機能は、バックホールまたは統合アクセスおよびバックホール(IAB)シナリオにおいて適用され得る。そのような例では、第1の基地局(または中継器)が、第2の基地局(または中継器)との確立された通信リンクのための電力制御手順を実行してよく、ここで、第1の基地局はUE機能性を採用してよく、第2の基地局は基地局機能性を採用してよい。他の例では、本明細書に記載する手順および機能は、デバイスツーデバイス(たとえば、UEツーUE)シナリオにおいて適用され得る。そのような例では、第1のUEは、第2のUEと通信中であってよく、通信リンクのために電力制御手順を実行してよい。そのようなD2Dシナリオでは、UEのうちの一方が、D2Dリンクのためのスケジューラとして働くことができ、他方のUEが、被サービスデバイスとして作用することができる。D2Dシナリオでは、本明細書に記載するように、いずれかのUEが、電力制御手順において基地局の機能性を採用することができ、いずれかのUEが、電力制御手順においてUEの機能性を採用することができる。
図6は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするワイヤレスデバイス605のブロック図600を示す。ワイヤレスデバイス605は、本明細書で説明されるようなUE115の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス605は、受信機610、UE電力制御マネージャ615、および送信機620を含み得る。ワイヤレスデバイス605は、プロセッサも含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していてよい。
受信機610は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびに指向性ビーム環境における電力制御に関係する情報など)に関連する制御情報などの、情報を受信し得る。情報はデバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機610は、図9を参照して説明するトランシーバ935の態様の例であってよい。受信機610は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
UE電力制御マネージャ615は、それぞれ図1および図9を参照して記載されるUE電力制御マネージャ145および915の態様の例であり得る。UE電力制御マネージャ615および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、UE電力制御マネージャ615および/またはその様々な下位構成要素の少なくともいくつかの機能は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本開示において説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。UE電力制御マネージャ615、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、機能の部分が1つまたは複数の物理デバイスによって異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。いくつかの例では、UE電力制御マネージャ615、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、本開示の様々な態様による別個のまたは異なる構成要素であってよい。他の例では、UE電力制御マネージャ615、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、限定はしないが、I/O構成要素、トランシーバ、ネットワークサーバ、別のコンピューティングデバイス、本開示で説明する1つもしくは複数の他の構成要素、または本開示の様々な態様によるそれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成要素と組み合わせられてよい。
UE電力制御マネージャ615は、UEの指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別し、ビーム固有パラメータを含むビーム固有報告を生成し、指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を送信し得る。UE電力制御マネージャ615は、電力制御管理のための、本明細書に記載する様々な技法を実施することもできる。
送信機620は、デバイス605の他の構成要素によって生成された信号を送信することができる。いくつかの例では、送信機620は、トランシーバモジュールにおいて受信機610とコロケートされてよい。たとえば、送信機620は、図9を参照して説明するトランシーバ935の態様の例であり得る。送信機620は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
図7は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするワイヤレスデバイス705のブロック図700を示す。ワイヤレスデバイス705は、図6を参照して説明されたようなワイヤレスデバイス605またはUE115の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス705は、受信機710、UE電力制御マネージャ715、および送信機720を含み得る。ワイヤレスデバイス705は、プロセッサも含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していてよい。
受信機710は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびに指向性ビーム環境における電力制御に関係する情報など)に関連する制御情報などの、情報を受信し得る。情報はデバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機710は、図9を参照して説明するトランシーバ935の態様の例であってよい。受信機710は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
UE電力制御マネージャ715はまた、図9を参照して説明するUE電力制御マネージャ915の態様の例であり得る。UE電力制御マネージャ715は、パラメータマネージャ725、報告マネージャ730、および指向性リンクマネージャ735も含み得る。
パラメータマネージャ725は、1つまたは複数のパラメータまたは電力設定および/もしくは割振りを識別し得る。たとえば、パラメータマネージャ725は、UEの指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータまたはUEの第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別し得る。パラメータマネージャ725は、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を識別することができ、ここで、第2のビーム固有パラメータは、第2の指向性アップリンクビームのための識別された最大送信電力を示す。パラメータマネージャ725は、指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することもでき、第2のビーム固有パラメータは、指向性アップリンクビームのための最大送信電力と推定送信電力との間の差を示し、ここで、ビーム固有報告は第2のビーム固有パラメータを含む。いくつかのケースでは、ビーム固有パラメータはPCMAXパラメータである。いくつかの例では、PCMAXパラメータは、同じMAC CE中のPHRおよびどの2次コンポーネントキャリア(SCC)に情報が対応するかを示すためのビットマップとともに送信される。いくつかの例では、フラグが、PCMAXパラメータが仮想であるかどうかを示し得る。いくつかのケースでは、第2のビーム固有パラメータは電力ヘッドルームパラメータである。
報告マネージャ730は、ビーム固有パラメータを含むビーム固有報告を生成し、第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを含む第2のビーム固有報告を生成し得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、UEに関連付けられた指向性アップリンクビームのセットについての電力情報を含む電力ヘッドルーム報告である。
指向性リンクマネージャ735は、指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を送信し、指向性アップリンクビームを使って、第2のビーム固有パラメータおよびビーム固有パラメータをもつビーム固有報告を送信し、指向性アップリンクビームまたは第2の指向性アップリンクビームを使って、第2のビーム固有報告を送信し得る。いくつかのケースでは、第2のビーム固有報告は、PUSCH上で搬送されるMAC CEもしくはPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、第1の指向性アップリンクビーム上のPUSCH上で搬送されるMAC CEもしくは第1の指向性アップリンクビーム上のPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。
送信機720は、デバイス705の他の構成要素によって生成された信号を送信することができる。いくつかの例では、送信機720は、トランシーバモジュールにおいて受信機710とコロケートされてよい。たとえば、送信機720は、図9を参照して説明するトランシーバ935の態様の例であり得る。送信機720は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
図8は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするUE電力制御マネージャ815のブロック図800を示す。UE電力制御マネージャ815はまた、図6、図7、および図9を参照して説明するUE電力制御マネージャ615、715、または915の態様の例であり得る。UE電力制御マネージャ815は、パラメータマネージャ825、報告マネージャ830、指向性リンクマネージャ835、電力ヘッドルームマネージャ840、ビットマップマネージャ845、およびトリガマネージャ850を含み得る。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いと直接的または間接的に通信し得る。
パラメータマネージャ825は、1つまたは複数のパラメータまたは電力設定および/もしくは割振りを識別し得る。たとえば、パラメータマネージャ825は、UEの指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータおよび/またはUEの第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別し得る。パラメータマネージャ825は、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を識別することができ、ここで、第2のビーム固有パラメータは、第2の指向性アップリンクビームのための識別された最大送信電力を示す。パラメータマネージャ825は、指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することができ、第2のビーム固有パラメータは、指向性アップリンクビームのための最大送信電力と推定送信電力との間の差を示し、ここで、ビーム固有報告は第2のビーム固有パラメータを含む。いくつかのケースでは、ビーム固有パラメータはPCMAXパラメータである。いくつかのケースでは、第2のビーム固有パラメータは電力ヘッドルームパラメータである。
報告マネージャ830は、ビーム固有パラメータを含むビーム固有報告を生成し、第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを含む第2のビーム固有報告を生成し得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、UEに関連付けられた指向性アップリンクビームのセットについての電力情報を含む電力ヘッドルーム報告である。
指向性リンクマネージャ835は、指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を送信し、指向性アップリンクビームを使って、第2のビーム固有パラメータおよびビーム固有パラメータをもつビーム固有報告を送信し、指向性アップリンクビームまたは第2の指向性アップリンクビームを使って、第2のビーム固有報告を送信し得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告および/または第2のビーム固有報告は、PUSCH上で搬送される媒体アクセス制御MAC CEもしくはPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、PUSCHおよび/またはPUCCHは第1の指向性アップリンクビーム上にあり得る。
電力ヘッドルームマネージャ840は、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力と、第2の指向性アップリンクビームのための推定送信電力との間の差を識別することができ、ここで、第2のビーム固有パラメータは、識別された差を示す。
ビットマップマネージャ845は、ビーム固有報告のデータ要素の第1のセットをビーム固有パラメータに、およびビーム固有報告のデータ要素の第2のセットを第2のビーム固有パラメータに関連付けるビットマップを生成し得る。
トリガマネージャ850は、指向性アップリンクビームに関連付けられたトリガイベントを識別することができ、ここで、ビーム固有報告を生成することは、トリガイベントの識別に基づく。いくつかのケースでは、トリガイベントは、基地局との第2の指向性アップリンクビームの確立、もしくは指向性アップリンクビームに関連付けられた信号品質パラメータが閾値を満たすという判断、もしくは指向性アップリンクビームに関連付けられたタイマーが満了したという判断、もしくはビーム固有報告の受信を要求するメッセージの受信のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組合せを含む。
図9は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするデバイス905を含むシステム900の図を示す。デバイス905は、たとえば、図6および図7を参照して上で説明されたような、ワイヤレスデバイス605、ワイヤレスデバイス705、またはUE115の構成要素の例であるか、またはそれらを含み得る。デバイス905は、UE電力制御マネージャ915と、プロセッサ920と、メモリ925と、ソフトウェア930と、トランシーバ935と、アンテナ940と、I/Oコントローラ945とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス910)を介して電子通信していてよい。デバイス905は、1つまたは複数の基地局105とワイヤレスに通信し得る。
プロセッサ920は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含んでよい。いくつかのケースでは、プロセッサ920は、メモリコントローラを使ってメモリアレイを操作するように構成され得る。他のケースでは、メモリコントローラは、プロセッサ920の中に統合されてよい。プロセッサ920は、様々な機能(たとえば、指向性ビーム環境における電力制御をサポートする機能またはタスク)を実施するためにメモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
メモリ925は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取り専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ925は、実行されると、プロセッサに、本明細書で説明する様々な機能を実施させる命令を含む、コンピュータ可読コンピュータ実行可能ソフトウェア930を記憶し得る。いくつかのケースでは、メモリ925は、特に、周辺構成要素もしくはデバイスとの相互作用などの、基本的なハードウェアまたはソフトウェア動作を制御し得る基本入出力システム(BIOS)を含み得る。
ソフトウェア930は、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実装するためのコードを含み得る。ソフトウェア930は、システムメモリまたは他のメモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶され得る。いくつかのケースでは、ソフトウェア930は、プロセッサによって直接実行可能ではないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実施させることができる。
トランシーバ935は、上記で説明したような1つまたは複数のアンテナ、ワイヤードリンク、またはワイヤレスリンクを介して双方向に通信することができる。たとえば、トランシーバ935は、ワイヤレストランシーバを表すことがあり、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ935はまた、送信のためにパケットを変調するとともに被変調パケットをアンテナに提供し、またアンテナから受信されたパケットを復調するための、モデムを含み得る。
いくつかのケースでは、ワイヤレスデバイス905は、単一のアンテナ940を含み得る。ただし、いくつかのケースでは、デバイス905は複数のアンテナ940を有することができ、複数のアンテナ940は、複数のワイヤレス送信を並行して送信または受信することが可能であり得る。
I/Oコントローラ945は、デバイス905のための入力信号および出力信号を管理し得る。I/Oコントローラ945はまた、デバイス905に統合されていない周辺装置を管理し得る。いくつかのケースでは、I/Oコントローラ945は、外部周辺機器への物理接続またはポートを表し得る。場合によっては、I/Oコントローラ945は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の知られているオペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムを使用し得る。他のケースでは、I/Oコントローラ945は、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン、または同様のデバイスを表し、またはそれと対話し得る。いくつかのケースでは、I/Oコントローラ945は、プロセッサの一部として実装されてよい。いくつかのケースでは、ユーザは、I/Oコントローラ945を介して、またはI/Oコントローラ945によって制御されるハードウェア構成要素を介して、デバイス905と対話し得る。
図10は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするワイヤレスデバイス1005のブロック図1000を示す。ワイヤレスデバイス1005は、本明細書で説明されるような基地局105の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス1005は、受信機1010、基地局電力制御マネージャ1015、および送信機1020を含み得る。ワイヤレスデバイス1005はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していてよい。
受信機1010は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびに指向性ビーム環境における電力制御に関係する情報など)に関連する制御情報などの、情報を受信し得る。情報はデバイス1005の他の構成要素に渡され得る。受信機1010は、図13を参照して説明するトランシーバ1335の態様の例であってよい。受信機1010は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
基地局電力制御マネージャ1015は、それぞれ図1および図13を参照して記載する基地局電力制御マネージャ140および1315の態様の例であり得る。基地局電力制御マネージャ1015および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、基地局電力制御マネージャ1015および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかの機能は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本開示で説明する機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。基地局電力制御マネージャ1015、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、機能の部分が1つまたは複数の物理デバイスによって異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。いくつかの例では、基地局電力制御マネージャ1015、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、本開示の様々な態様による別個のまたは異なる構成要素であってよい。他の例では、基地局電力制御マネージャ1015、および/またはその様々な下位構成要素のうちの少なくともいくつかは、限定はしないが、I/O構成要素、トランシーバ、ネットワークサーバ、別のコンピューティングデバイス、本開示で説明する1つもしくは複数の他の構成要素、または本開示の様々な態様によるそれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成要素と組み合わせられてよい。
基地局電力制御マネージャ1015は、UEによって送信された指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を受信し、ビーム固有報告を受信したことに基づいて、指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別し、ビーム固有パラメータに基づいて、UE用の1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断し、1つまたは複数のアップリンク通信リソースに基づいて、リソース許可を示すメッセージをUEへ送信し得る。
送信機1020は、デバイス1005の他の構成要素によって生成された信号を送信することができる。いくつかの例では、送信機1020は、トランシーバモジュール内で受信機1010とコロケートされてよい。たとえば、送信機1020は、図13を参照して説明するトランシーバ1335の態様の例であり得る。送信機1020は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
図11は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするワイヤレスデバイス1105のブロック図1100を示す。ワイヤレスデバイス1105は、図10を参照して説明されたようなワイヤレスデバイス1005または基地局105の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス1105は、受信機1110、基地局電力制御マネージャ1115、および送信機1120を含み得る。ワイヤレスデバイス1105はプロセッサも含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していてよい。
受信機1110は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネル(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびに指向性ビーム環境における電力制御に関係する情報など)に関連する制御情報などの、情報を受信し得る。情報はデバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機1110は、図13を参照して説明するトランシーバ1335の態様の例であってよい。受信機1110は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
基地局電力制御マネージャ1115は、図13を参照して説明する基地局電力制御マネージャ1315の態様の例であり得る。基地局電力制御マネージャ1115は、指向性リンクマネージャ1125、パラメータマネージャ1130、およびリソースマネージャ1135も含み得る。
指向性リンクマネージャ1125は、UEによって送信された指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を受信し、1つまたは複数のアップリンク通信リソースに基づいて、リソース許可を示すメッセージをUEへ送信し、ビーム固有報告を要求する第2のメッセージをUEへ送信することができ、ここで、ビーム固有報告を受信することは、第2のメッセージを送信したことに少なくとも基づく。
パラメータマネージャ1130は、1つまたは複数のパラメータまたは電力設定および/もしくは割振りを識別し得る。たとえば、パラメータマネージャ1130は、ビーム固有報告を受信したことに基づいて、指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別するか、またはビーム固有報告を受信したことに基づいて、UEの第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することができ、ここで指向性アップリンクビームを使って受信されたビーム固有報告は、第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを含む。他の例では、パラメータマネージャ1130は、ビーム固有報告に基づいて、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を識別することができ、ここで、第2のビーム固有パラメータは、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示す。パラメータマネージャ1130は、第2のビーム固有報告に基づいて、第3の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することができ、ここで、1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断することは、第3の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータに基づく。さらに他の例では、パラメータマネージャ1130は、指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することができ、第2のビーム固有パラメータは、指向性アップリンクビームのための最大送信電力と推定送信電力との間の差を示し、ここで、ビーム固有報告は第2のビーム固有パラメータを含む。いくつかのケースでは、第2のビーム固有報告は、PUSCH上で搬送される媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)もしくはPUCCH上で搬送されるアップリンク制御情報(UCI)またはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、第1の指向性アップリンクビーム上のPUSCH上で搬送されるMAC CEもしくは第1の指向性アップリンクビーム上のPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、ビーム固有パラメータはPCMAXパラメータである。いくつかのケースでは、第2のビーム固有パラメータは電力ヘッドルームパラメータである。
リソースマネージャ1135は、ビーム固有パラメータに基づいて、UE用の1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断し得る。
送信機1120は、デバイス1105の他の構成要素によって生成された信号を送信することができる。いくつかの例では、送信機1120は、トランシーバモジュール内で受信機1110とコロケートされてよい。たとえば、送信機1120は、図13を参照して説明するトランシーバ1335の態様の例であり得る。送信機1120は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
図12は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートする基地局電力制御マネージャ1215のブロック図1200を示す。基地局電力制御マネージャ1215は、図10、図11、および図13を参照して説明する基地局電力制御マネージャ1315の態様の例であり得る。基地局電力制御マネージャ1215は、指向性リンクマネージャ1220、パラメータマネージャ1225、リソースマネージャ1230、電力ヘッドルームマネージャ1235、および報告マネージャ1240を含み得る。これらのモジュールの各々は、直接または間接的に(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信し得る。
指向性リンクマネージャ1220は、UEによって送信された指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を受信し、1つまたは複数のアップリンク通信リソースに基づいて、リソース許可を示すメッセージをUEへ送信し、ビーム固有報告を要求する第2のメッセージをUEへ送信することができ、ここで、ビーム固有報告を受信することは、第2のメッセージを送信したことに少なくとも基づく。
パラメータマネージャ1225は、ビーム固有報告を受信したことに基づいて、指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別することと、ビーム固有報告を受信したことに基づいて、UEの第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することであって、指向性アップリンクビームを使って受信されたビーム固有報告は、第2の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを含む、ことと、ビーム固有報告に基づいて、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を識別することであって、第2のビーム固有パラメータは、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示す、ことと、第2のビーム固有報告に基づいて、第3の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することであって、1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断することは、第3の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータに基づく、ことと、指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを識別することであって、第2のビーム固有パラメータは、指向性アップリンクビームのための最大送信電力と推定送信電力との間の差を示し、ビーム固有報告は第2のビーム固有パラメータを含む、こととを行い得る。いくつかのケースでは、第2のビーム固有報告は、PUSCH上で搬送されるMAC CEもしくはPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、第1の指向性アップリンクビーム上のPUSCH上で搬送されるMAC CEもしくは第1の指向性アップリンクビーム上のPUCCH上で搬送されるUCIまたはそれらの組合せを使って送信される。いくつかのケースでは、ビーム固有パラメータはPCMAXパラメータである。いくつかのケースでは、第2のビーム固有パラメータは電力ヘッドルームパラメータである。
リソースマネージャ1230は、ビーム固有パラメータに基づいて、UE用の1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断し得る。
電力ヘッドルームマネージャ1235は、ビーム固有報告に基づいて、第2の指向性アップリンクビームのための最大送信電力と推定送信電力との間の差を識別することができ、ここで、第2のビーム固有パラメータは、第2の指向性送信ビームについての差を示す。
報告マネージャ1240は、指向性アップリンクビームまたは第2の指向性アップリンクビームを使って、第3の指向性アップリンクビーム用の第2のビーム固有パラメータを含む第2のビーム固有報告を受信し得る。いくつかのケースでは、ビーム固有報告は、UEに関連付けられた指向性アップリンクビームのセットについての電力情報を含む電力ヘッドルーム報告である。
図13は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするデバイス1305を含むシステム1300の図を示す。デバイス1305は、たとえば、図1を参照して上記で説明したように、基地局105の構成要素の例であってよく、またはそれを含んでよい。デバイス1305は、基地局電力制御マネージャ1315、プロセッサ1320、メモリ1325、ソフトウェア1330、トランシーバ1335、アンテナ1340、ネットワーク通信マネージャ1345、および局間通信マネージャ1350を含めて、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向の音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1310)を介して電子通信し得る。デバイス1305は、1つまたは複数のUE115とワイヤレス通信することができる。
プロセッサ1320は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラム可能論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含み得る。いくつかのケースでは、プロセッサ1320は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成され得る。他のケースでは、メモリコントローラは、プロセッサ1320の中に統合されてよい。プロセッサ1320は、様々な機能(たとえば、指向性ビーム環境における電力制御をサポートする機能またはタスク)を実施するためにメモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
メモリ1325はRAMおよびROMを含み得る。メモリ1325は、実行されると、プロセッサに、本明細書で説明する様々な機能を実施させる命令を含む、コンピュータ可読コンピュータ実行可能ソフトウェア1330を記憶し得る。いくつかのケースでは、メモリ1325は、特に、周辺構成要素または周辺デバイスとの相互作用など、基本的ハードウェアまたはソフトウェア動作を制御し得るBIOSを含み得る。
ソフトウェア1330は、指向性ビーム環境における電力制御をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実装するためのコードを含み得る。ソフトウェア1330は、システムメモリまたは他のメモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶され得る。いくつかのケースでは、ソフトウェア1330は、プロセッサによって直接実行可能でないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実施させ得る。
トランシーバ1335は、上記で説明したような1つまたは複数のアンテナ、ワイヤードリンク、またはワイヤレスリンクを介して双方向に通信することができる。たとえば、トランシーバ1335は、ワイヤレストランシーバを表すことがあり、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1335はまた、送信のためにパケットを変調するとともに被変調パケットをアンテナに提供し、またアンテナから受信されたパケットを復調するための、モデムを含み得る。
いくつかのケースでは、ワイヤレスデバイス1305は、単一のアンテナ1340を含み得る。ただし、いくつかのケースでは、デバイス1305は複数のアンテナ1340を有することができ、複数のアンテナ1340は、複数のワイヤレス送信を並行して送信または受信することが可能であり得る。
ネットワーク通信マネージャ1345は、(たとえば、1つまたは複数のワイヤードバックホールリンクを介して)コアネットワークとの通信を管理し得る。たとえば、ネットワーク通信マネージャ1345は、1つまたは複数のUE115など、クライアントデバイスのためのデータ通信の転送を管理し得る。
局間通信マネージャ1350は、他の基地局105との通信を管理することができ、他の基地局105と協働してUE115との通信を制御するためのコントローラまたはスケジューラを含み得る。たとえば、局間通信マネージャ1350は、ビームフォーミングまたはジョイント送信などの様々な干渉緩和技法のために、UE115への送信のスケジューリングを協調させ得る。いくつかの例では、局間通信マネージャ1350は、基地局105間の通信を実現するために、LTE/LTE-Aワイヤレス通信ネットワーク技術内のX2インターフェースを提供することができる。
図14は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御のための方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書で説明されるように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1400の動作は、図6〜図9を参照して説明したようなUE電力制御マネージャによって実施され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明される機能を実施するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、以下で説明する機能の態様を、専用ハードウェアを使って実施してよい。
1405において、UE115は、UEの指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別し得る。1405の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1405の動作の態様は、図6〜図9を参照して説明したように、パラメータマネージャによって実施され得る。
1410において、UE115は、ビーム固有パラメータを含むビーム固有報告を生成し得る。1410の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1410の動作の態様は、図6〜図9を参照して説明したように、報告マネージャによって実施され得る。
1415において、UE115は、指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を送信し得る。1415の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1415の動作の態様は、図6〜図9を参照して説明したように、指向性リンクマネージャによって実施され得る。
図15は、本開示の態様による、指向性ビーム環境における電力制御のための方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書で説明したような基地局105またはその構成要素によって実施され得る。たとえば、方法1500の動作は、図10〜図13を参照して説明したような、基地局電力制御マネージャによって実施され得る。いくつかの例では、基地局105は、以下で説明する機能を実施するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、基地局105は、専用ハードウェアを使用して以下で説明する機能の態様を実施してよい。
1505において、基地局105は、UEによって送信された指向性アップリンクビームを使ってビーム固有報告を受信し得る。1505の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1505の動作の態様は、図10〜図13を参照して説明したように、指向性リンクマネージャによって実施され得る。
1510において、基地局105は、ビーム固有報告を受信したことに少なくとも部分的に基づいて、指向性アップリンクビームのための最大送信電力を示すビーム固有パラメータを識別し得る。1510の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1510の動作の態様は、図10〜図13を参照して説明したように、パラメータマネージャによって実施されてよい。
1515において、基地局105は、ビーム固有パラメータに少なくとも部分的に基づいて、UE用の1つまたは複数のアップリンク通信リソースを判断し得る。1515の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1515の動作の態様は、図10〜図13を参照して説明したように、リソースマネージャによって実施されてよい。
1520において、基地局105は、1つまたは複数のアップリンク通信リソースに少なくとも部分的に基づいて、リソース許可を示すメッセージをUEへ送信し得る。1520の動作は、本明細書で説明する方法に従って実施され得る。いくつかの例では、1520の動作の態様は、図10〜図13を参照して説明したように、指向性リンクマネージャによって実施され得る。
上記で説明した方法は可能な実装形態を表すこと、動作およびステップが再構成されるかまたは場合によっては変更され得ること、ならびに他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つまたはそれ以上からの態様が組み合わせられ得る。
本明細書で説明する技法は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および他のシステムのような様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。IS-2000リリースは、通常、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれることがある。IS-856(TIA-856)は、通常、CDMA2000 1xEV-DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))、およびCDMAの他の変形形態を含む。TDMAシステムは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。
OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E-UTRA)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサル移動電気通信システム(UMTS)の一部である。LTEおよびLTE-AはE-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、NR、およびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上記で述べたシステムおよび無線技術ならびに他のシステムおよび無線技術のために使用されてよい。LTEまたはNRシステムの態様が例として説明され得、LTEまたはNR用語が説明の大部分において使用され得るが、本明細書で説明する技法は、LTEまたはNR適用例以外に適用可能である。
マクロセルは、一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUE115による無制限アクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較して低電力の基地局105に関連付けられ得、スモールセルは、マクロセルと同じまたはマクロセルとは異なる(たとえば、認可、無認可など)周波数帯域において動作し得る。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーすることができ、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUE115による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルも、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連を有するUE115(たとえば、限定加入者グループ(CSG)中のUE115、自宅内のユーザのためのUE115など)による制限されたアクセスを提供し得る。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セルをサポートし得、1つまたは複数のコンポーネントキャリアを使用する通信もサポートし得る。
本明細書で説明する1つまたは複数のワイヤレス通信システム100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局105は、同様のフレームタイミングを有し得、異なる基地局105からの送信は、時間的にほぼ整合され得る。非同期動作の場合、基地局105は、異なるフレームタイミングを有し得、異なる基地局105からの送信は、時間的に整合されないことがある。本明細書で説明する技法は、同期動作または非同期動作のいずれかのために使用され得る。
本明細書で説明する情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書の開示に関して説明する様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のPLD、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施されてよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装されてもよい。
本明細書で説明する機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示および添付の特許請求の範囲の範囲内に入る。たとえば、ソフトウェアの性質に起因して、上記で説明した機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置において物理的に位置し得る。
コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る任意の他の非一時的媒体を備え得る。また、任意の接続がコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(DVD)(disc)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はレーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用される場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用する「に基づいて」という句は、条件の閉集合を指すものと解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づいて」として説明された例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用する「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同じように解釈されるべきである。
添付の図面では、類似の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素が、参照ラベルの後に、ダッシュおよび類似の構成要素を区別する第2のラベルを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベル、または他の後続の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれにも適用可能である。
添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るかまたは特許請求の範囲内に入るすべての例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利な」を意味しない。発明を実施するための形態は、説明される技法の理解をもたらすための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。いくつかの事例では、説明する例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形態で示される。
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために与えられる。本開示への様々な変更は当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例および設計に限定されず、本明細書で開示する原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。