JP2021191039A - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄損の少ない接着積層により積層鉄心を製造する方法を提供する。【解決手段】複数の穴部を有する複数枚の鋼板10a,10bを積層した積層体の積層方向に形成された孔部12a〜12lに接着剤を充填し、互いに隣接する鋼板間において生じる毛細管現象を利用して、孔部からの接着剤を、積層体において鋼板間に浸透させる。これにより、積層体を構成する鋼板間に薄い層の接着剤を均一に含浸でき、積層体(積層鉄心)の低背化が可能になる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばモータ等に組み込まれる積層鉄心の製造方法に関する。
従来より知られている積層鉄心の製造方法として、打ち抜いた複数枚の鋼板をカシメ、あるいは溶接して積層する方法が主流であるが、これらの方法では、鋼板の接続部が導通して鉄損の原因となる。
鉄損はモータ等の特性を低下させる要因となり、その特性改善のために鋼板の薄板化、新材料の開発が行われており、近年では鉄損の少ない接着積層工法が開発されている。
特許文献1は、表面に熱硬化性接着剤が塗布された材料板から鉄心片本体部とその鉄心片本体部から突出した接合部とを有する鉄心片を打抜き形成し、鉄心片各々の接合部をカシメ結合して互いに連結して、所定枚数の鉄心片を互いに連結して積層した後、熱硬化性接着剤を硬化させることにより鉄心片を互いに接着結合する積層鉄心の製造方法を開示している。
特許文献2は、アモルファス薄板材から鉄心片を打抜き、その鉄心片に打抜いた連結用穴に接着連結剤を注入・充填してアモルファス積層鉄心を製造する方法を開示している。
特開平11−3088821号公報 特開2003−309952号公報
特許文献1に記載された接着積層は、ダイとパンチを備えた金型装置を使用して所定形状に切り抜いた鋼板に接着剤を塗布して積層する方法によるが、積層時の接着剤塗布方法に課題が残る。
すなわち、塗布型接着積層では、塗布後において鋼板に加圧することで接着剤がはみ出し、それが治具、金型へ付着することにより、金型、治具の破損のみならず、積層品の変形等が生じる。そのため、生産時における不良発生の頻度が高まり、製品歩留まりも悪くなるという問題がある。
特許文献2に記載の方法は、アモルファス薄板材の積層の困難性に鑑みて考案された方法であり、クラック等が発生しないという利点があるが、鉄心本体に設けた連結用穴を接着孔としているため、それが積層体における磁路の遮断、磁気飽和の原因となる。そのため、特許文献2に記載の方法で製造された積層鉄心を例えばモータに使用した場合、モータ特性の低下を招くことが考えられる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、鉄損の少ない接着積層により積層鉄心を製造する方法を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本願の例示的な第1の発明は、積層鉄心の製造方法であって、複数の穴部を有する複数枚の鋼板を積層して積層体を形成する工程と、前記積層体の積層方向に前記複数の穴部が連続することで形成される孔部に接着剤を充填する工程と、前記充填された接着剤を前記積層体において互いに隣接する鋼板間に含浸する工程とを備えることを特徴とする。
本願の例示的な第2の発明は、積層鉄心であって、上記例示的な第1の発明に係る積層鉄心の製造方法を使用して製造されたことを特徴とする。
本願の例示的な第3の発明は、複数枚の鋼板を積層した積層体であって、前記積層体の積層方向に延伸し、該積層体の本体部から離れた位置あるいは該本体部と一体的に形成した複数の孔部を接着剤の充填部とし、前記複数枚の鋼板間において生じる毛細管現象を利用して、互いに隣接する前記鋼板間に前記接着剤を含浸させて該鋼板を相互に接合した構造を有することを特徴とする。
本願の例示的な第4の発明は、モータであって、上記例示的な第3の発明に係る積層鉄心の製造方法を使用することを特徴とする。
本発明によれば、積層体を構成する鋼板間に毛細管現象を利用して接着剤を均一に含浸でき、鉄損の減少とともに積層体の積層方向の厚さの薄手化が可能になる。
図1は本発明の実施形態に係る積層鉄心の製造工程を説明するための図である。 図2は鉄心片に形成した突出片の拡大図である。 図3は複数の鉄心片を積層して構成された積層鉄心のティース部分の拡大図である。 図4は積層鉄心に接着剤が含浸される様子を模式的に示す図である。 図5は突出部を除去した後、ティースの先端面に残る破断面の一例を示す図である。 図6Aは、接着剤の充填用の孔の配置例を示す図である。 図6Bは、接着剤の充填用の孔の他の配置例を示す図である。 図6Cは、接着剤の充填用の孔の他の配置例を示す図である。 図7は、上層、中層、下層の3層に分けた積層体のそれぞれの層別に接着剤を含浸する例を示す図である。 図8は、ゲート部を設けない積層鉄心の製造工程を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る積層鉄心の製造工程を説明するための図である。図1に示すように積層鉄心10は、被加工材料であり、例えば、プレス、レーザ、ワイヤーカット等により電磁鋼板を所定形状に切り抜いた鉄心片10aを複数枚、板厚方向に積層して製造される。すなわち、積層鉄心10は、平面視同一形状を有する複数枚の鉄心片10aを、治具あるいは金型内に載置して積層した積層体である。
積層鉄心10は、例えばモータのステータコアである。複数の鉄心片10a各々は、コア本体部2よりモータの径方向外側に向かって延びるティース片3a〜3lを有する。ティース片3a〜3lの先端部分(コア本体部2と繋がる側の反対側)には突出片5a〜5lが形成され、さらに突出片5a〜5lには、貫通孔7a〜7lが形成されている。
これらのティース片3a〜3lは、図1に示すように、積層後において積層鉄心10(ステータコア)のティース11a〜11lを構成する。
さらに積層鉄心10は、後述する接着剤の充填孔を形成するため、図1に示すように突出片に貫通孔を設けない鉄心片10bを積層体の最下層の鉄心片とする。
図2は、突出片5a〜5lの拡大図である。また、図3は、複数の鉄心片10aを積層して構成された積層鉄心10のティース部分の拡大図である。
図2に示すように突出片5a〜5lは、積層鉄心10の本体部2より突き出たティース片3a〜3lと、接合部8a〜8lを介して結合されている。接合部8a〜8lは、積層方向から見たとき(平面視)、突出片5a〜5lの突出方向と直交する方向(図中の矢印方向)における幅が、コア本体部2に向かうにつれて徐々に狭くなる(W1<W2)形状を有する。
接合部8a〜8lとティース片3a〜3lとの結合部(接合部のうち、ティース片に最も近い部位)をゲート部と呼ぶ。このゲート部の両端部には、ティース片3a〜3lの最外面18よりもコア本体部2側に窪んだ、平面視ほぼ半円形の凹部13a〜13l,15a〜15lが形成されている。
鉄心片10aが積層されることで、凹部13a〜13l,15a〜15lによって、図3に示すように、積層鉄心10の最上部から最下部まで積層方向に延びる溝状の切り欠き部21a,21bが形成される。
また、上記のように積層鉄心10の積層最下層の鉄心片には貫通孔がないため、図3に示すように、ティース11a〜11lの突出部25a〜25l各々には、一方が開口し、他方が塞がった、接着剤の充填孔となる孔(有底孔)12a〜12lが形成される。孔の開口側を接着剤の注入口(導入口)とし、閉塞側によって接着剤を孔内部に溜めて外部へ流れ出るのを防止できる。
突出片5a〜5lに形成する貫通孔7a〜7lの位置、すなわち、ティース片3a〜3lの最外面18との距離Dは、突出部とティースとの結合部であるゲート部を確保できれば、接着剤の浸透速度を考慮して小さくし、貫通孔を可能な限りティース片側に近づけて配置する。その際、後述する含浸に必要な接着剤を十分、溜めることが可能となる孔12a〜12lを確保するという観点から、貫通孔7a〜7lについても、ある程度の口径が得られる位置とする。
なお、孔を設けた突出部と積層体の本体部とが一体的に形成されることで、磁気飽和の影響を最小限に抑制できる位置に孔を配置できる場合には、例えば、図8に示すようにゲート部を設けずに接着剤の含浸が可能である。また、その孔部を、モータ組み立て時に隣接する部品に対して回り止め、位置決めとして機能させることができる。
すなわち、図8に示す積層鉄心20(ステータコア)は、複数(12個)の分割ステータ35を中心軸の周方向に連結した構成を有する。分割ステータ35は、周方向に延びてロータを囲む、環状のヨーク部35aと、ヨーク部35aからステータコアの中心軸方向に延びるティース部35bとを有する。
積層鉄心20にはゲート部を設けず、その外縁側に接着剤の充填孔となる貫通孔37a〜37lが形成されている。貫通孔37a〜37lは、積層鉄心20の最下層に、貫通孔を設けない鉄心片20bを配置し、鉄心片20bの上部には、貫通孔37を設けた鉄心片20aを積層することで形成される。貫通孔37a〜37lの周縁部のうち、積層鉄心20の外縁側に突出した部位39a〜39lは、上述した回り止めとして機能する。
積層体に設ける孔の数については、仮に複数枚の鋼板をかしめ固定するためのかしめ部を設けた場合における、そのかしめ部と少なくとも同数あるいはそれ以上設ける。これにより、鋼板間への接着剤の含浸を複数方向から効率的に行える。
<接着剤の含浸>
次に、本実施形態に係る積層鉄心に接着剤を含浸させる方法について説明する。ここでは、積層鉄心10に形成された孔12a〜12lに、不図示の注入器によって接着剤を充填し、積層されたティース片3a〜3lを含む複数の鉄心片10aの層間に接着剤を含浸する。
孔12a〜12lへの接着剤の充填は、すべての孔に対して同時に行ってもよいし、円形の本体部2の周方向に順に充填してもよい。あるいは、本体部2を介して対向した位置にある2つの孔からなる複数のペア各々に順次、充填するようにしてもよい。
図4は、積層鉄心に接着剤が含浸される様子を模式的に示している。図4では、簡単のため積層鉄心10のうちティース11a,11bのみを示す。例えば、孔12a,12bに接着剤を充填すると、孔12a,12bは液溜めとして機能する。
積層鉄心10において複数の鉄心片は、互いに隣接して面接触状態を維持しながら積層されている。そのため、これらの鉄心片間の隙間に、図4において点線で示すように、孔12a,12bを出発点(源流)として、毛細管現象により突出片5a,5b、ティース11a,11b、本体部2へと接着剤が浸透する。
すなわち、孔12a,12bに注入された接着剤は、接合部8a〜8lが孔12a,12bから鋼板間への接着剤の供給経路になり、毛細管現象によって、図4に示すように突出片5a,5b、ティース11a,11b等の形状に沿って鉄心片間に浸透して拡がることで、突出片5a,5b、ティース11a,11b等に接着剤が含浸する。そして、含浸した接着剤が硬化後、積層体を構成する電磁鋼板が一定以上の力で結合(締結)された積層体を離型して完成品とする。
ここでは、毛細管現象により接着剤を含浸するため、低粘度の接着剤を使用する。例えば、粘度が9Pa・sのAE−780、あるいはこれ以下の粘度の接着剤を使用する。また、注入前の接着剤を加圧して潰し、流動性を持たせるようにしてもよい。使用する接着剤の種類によっては、加熱等により含浸後の接着剤を硬化させてもよい。
なお、積層鉄心10の突出片5a,5b、ティース11a,11b、本体部2に接着剤が一様に含浸されていない積層鉄心10を、例えばモータのロータ等に使用した場合、接着剤の偏りによってモータの回転時に振動が生じることが想定される。そこで、鉄心片の積層体への接着剤の含浸完了を確認する手段として、例えば、積層体の外壁部分のティース間に接着剤の吸収手段を設け、その吸収手段に接着剤が浸み込んでいれば含浸完了と判断するようにしてもよい。
あるいは、あらかじめ接着剤に蛍光物質を含有させておき、ブラックライトによる蛍光反応を利用して、積層体の外壁部分への接着剤の到達を確認してもよい。
<突出部の除去>
複数の鉄心片10aの積層体からなる本実施形態に係る積層鉄心10は、突出部25a,25bとティース11a,11bとの結合部分において、図2に示す凹部13a〜13l,15a〜15lによる、積層方向に延びる溝状の切り欠き部21a,21bが形成される(図3参照)。これにより、突出部とティースとの結合部(ゲート部)は、横幅(周方向の幅)が細いため、積層方向に細長い形状となる。
そこで、接着剤が硬化後、突出部25a,25bに対して積層鉄心10の円周方向から所定の力を加えることでゲート部を破断し、突出部25a,25bをティース11a,11bから容易に切り離す(除去する)ことができる。
図5は、突出部25a,25bを除去した後、ティース11a,11bの先端面に残る破断面の一例である。上述したようにゲート部の横幅を小さくしたことで、図5に示すように、破断部分28a,28bには鉄心片が残存せず、破断面がティース11a,11bの端面から飛び出さない(製品の表面部分からはみ出さない)態様で、突出部25a,25bを除去できる。
よって、突出部25a,25bを除去後、その破断面が積層体の最外壁面から飛び出ることがないので積層体の収容ケースへの収容を円滑に行える。
以上説明したように、本実施の形態に係る積層鉄心の製造方法は、複数の穴部を有する複数枚の鋼板を積層した積層体の積層方向に形成された孔部に接着剤を充填し、その接着剤を積層体において互いに隣接する鋼板間に浸透させることで、積層体を構成する鋼板間に薄い層の接着剤を均一に含浸でき、積層体(積層鉄心)の積層方向の厚さの薄手化が可能となるだけでなく、板厚の薄い鋼板を確実に積層できる。
そして、鋼板間に接着剤を浸透させる際、積層体の互いに隣接する鋼板間において生じる毛細管現象を利用することで、含浸工程を簡素化できる。また、塗布に比べて接着剤の厚みが薄くなり(例えば、1μm以下)、かつ、接着剤の浸透がまばらになるのを防止できる。これにより、例えばモータにおけるコアの占積率が向上し、鋼板の積層枚数を増加してもモータの低背化が可能になる。
その結果、積層鉄心の鋼板内における渦電流を減少して、渦電流損によるエネルギーロスを低減でき、さらに、接着剤による樹脂層が鋼板間の絶縁体となることで鉄損を減少できる。また、簡単な構成で接着剤を含浸できるので、積層鉄心の量産性が向上する。
さらには、鋼板間に接着剤を含浸させるための加圧が不要となるため、接着剤がはみ出て治具、金型等へ付着するのを防ぐことができる。
また、接着剤の充填孔が設けられた突出部を、積層体の本体部から切り離し易い形状にして、接着剤が硬化後に突出部を除去することで、積層体における磁路の遮断、磁気飽和の原因を除き、その積層体を使用したモータ等の特性の低下を回避できる。また、突出部が、除去後に廃棄される部材であることを考慮して、必要となる最小限の機能を満たす形状とすることで、鋼板材料を節約できる。
本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
<変形例1>
積層方向に延びる接着剤の充填用の孔の配置は、図6Aにおいて小さい〇で示すように、コア本体2の径方向外側(上記実施形態と同じ)に限定されない。例えば、図6Bに示すようにコア本体2の径方向内側に配置してもよい。また、図6Cに示すようにコア本体2の径方向外側と内側に混在させて配置してもよい。よって、積層体の用途、製品における実装箇所等に応じて孔を配置できる。
<変形例2>
鉄心片の積層数が多く、積層体が積層方向に厚くなる場合、積層鉄心に形成される接着剤の充填孔も深くなり、充填した接着剤が孔の下層部分に到達しにくい事態も想定される。
そこで、上記実施形態とは異なり、最下層を含むすべての層を、突出片に貫通孔が形成された鉄心片を使用して積層し、最上層から最下層まで貫通する充填孔を形成する。そして、その孔の最下層側を閉鎖して、孔の最上層の開口部から接着剤を充填し、ある程度の充填が完了した後、孔の最上層側を閉鎖して、孔の最下層の開口部から接着剤を充填することで、厚い積層体に形成された深い孔にも対応できる。
また、積層体が厚い場合の対応として、例えば、積層体の中間層に図1に示す、突出片に貫通孔を設けない鉄心片10bを使用し、その上下に積層体には、突出片に貫通孔を設けた鉄心片10aを使用する。こうすることで、鉄心片10bを中心とする一方の積層体と他方の積層体それぞれに形成された孔の開口部から接着剤を充填できる。
<変形例3>
積層体が厚い場合のさらなる対応として、厚い積層体を、より積層数の少ない複数の積層体に分けて、分離したそれぞれの積層体に形成された孔の開口部から接着剤を充填後、複数の積層体を合体(積層方向に重ねる)してもよい。こうすることで、分離したそれぞれの積層体において迅速かつ確実に孔の開口部から接着剤を充填できる。
<変形例4>
上記実施形態では、すべてのティースにおいて、その突出部に設けた孔に充填した接着剤を、すべての層に対して含浸する構成としたが、これに限定されない。例えば、図7の積層鉄心30は、積層体を上層、中層、下層の3層に分け、それぞれの層別に接着剤を含浸するように構成されている。
具体的には、ティース31a,31d,31g,31j(グループ1)を積層体の上層に対応させ、ティース31c,31f,31i,31l(グループ2)を積層体の中層に対応させ、ティース31b,31e,31h,31k(グループ3)を積層体の下層に対応させる。そして、グループ1のティースの先端部にある突出部35a,35d,35g,35jには、上層に接着剤を含浸するための孔が形成されている。
同様に、グループ2のティースの先端部にある突出部35c,35f,35i,35lには、中層に接着剤を含浸するための孔が形成され、グループ3のティースの先端部にある突出部35b,35e,35h,35kには、下層に接着剤を含浸するための孔が形成されている。
そこで、それぞれの孔32a〜32lに接着剤を充填することで、上層、中層、下層の層別に迅速に接着剤を含浸できる。また、図7の積層鉄心30は、突出部の積層方向の長さが短いため、突出部とティースとの結合部(ゲート部)の積層方向の長さも短い。よって、接着剤が硬化後において、僅かな外力によって突出部を切り離すことができ、突出部の除去が容易になる。
上述した積層鉄心10の製造方法は、モータのステータ(固定子)のみならず、モータのロータ(回転子)にも適用可能である。したがって、積層方向の厚さが薄い積層鉄心を使用して、渦電流損を低減したモータを製造できる。
2 コア本体部
3a〜3l ティース片
5a〜5l 突出片
7a〜7l,37a〜37l 貫通孔
8a〜8l 接合部
10,20 積層鉄心
10a,10b,20a,20b 鉄心片
11a〜11l ティース
12a〜12l 孔
13a〜13l,15a〜15l 凹部
25a〜25l 突出部
35 分割ステータ

Claims (15)

  1. 複数の穴部を有する複数枚の鋼板を積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体の積層方向に前記複数の穴部が連続することで形成される孔部に接着剤を充填する工程と、
    前記充填された接着剤を前記積層体において互いに隣接する鋼板間に含浸する工程と、
    を備える積層鉄心の製造方法。
  2. 前記積層体の互いに隣接する鋼板間において生じる毛細管現象を利用して前記鋼板間に前記接着剤を浸透させて含浸する請求項1に記載の積層鉄心の製造方法。
  3. 前記孔部は前記積層体の本体部から離れた位置に設けた突出部に形成され、該突出部は除去可能に構成される請求項1または2に記載の積層鉄心の製造方法。
  4. 前記突出部と該積層体の本体部とが、該積層体の周方向において該突出部よりも幅が狭い接合部で結合される請求項3に記載の積層鉄心の製造方法。
  5. 前記接合部は前記積層体の積層方向から見たとき該積層体の本体部に向かって幅方向において徐々に狭くなる形状を有する請求項4に記載の積層鉄心の製造方法。
  6. 前記突出部が前記積層体の本体部と結合する部位の両端部には、該本体部の外壁面よりも該本体部の内側方向に窪んだ溝状の切り欠き部が形成される請求項3〜5のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法。
  7. 前記孔部と前記積層体の本体部とが一体的に形成される請求項1または2に記載の積層鉄心の製造方法。
  8. 前記孔部は一方端が開口し他方端が閉塞している請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法。
  9. 前記孔部を、前記複数枚の鋼板をかしめ固定するためのかしめ部を設けた場合における該かしめ部と少なくとも同数あるいはそれ以上設ける請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法。
  10. 前記孔部を、前記積層体の本体部の外壁周面側、あるいは内壁周面側、あるいは外壁周面側と内壁周面側の双方に設ける請求項7〜9のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法により製造された積層鉄心。
  12. 当該積層鉄心はモータの回転子あるいはモータの固定子である請求項11に記載の積層鉄心。
  13. 複数枚の鋼板を積層した積層体であって、
    前記積層体の積層方向に延伸し、該積層体の本体部から離れた位置あるいは該本体部と一体的に形成した複数の孔部を接着剤の充填部とし、前記複数枚の鋼板間において生じる毛細管現象を利用して、互いに隣接する前記鋼板間に前記接着剤を含浸させて該鋼板を相互に接合した構造を有する積層体。
  14. 当該積層体はモータのロータコアあるいはステータコアを構成する積層鉄心である請求項13に記載の積層体。
  15. 請求項13に記載の積層体を使用したモータ。
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