JP2021184344A - 透明導電性フィルム - Google Patents

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    • H01B5/14Non-insulated conductors or conductive bodies characterised by their form comprising conductive layers or films on insulating-supports

Abstract

【課題】屈曲性および透明性の両方に優れる透明導電性フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の透明導電性フィルムは、第1の透明導電層と、基材と、第2の透明導電層とをこの順に備え、該第1の透明導電層が、金属ナノワイヤを含み、該第2の透明導電層が、金属酸化物から構成されている。1つの実施形態においては、上記第2の透明導電層を構成する金属酸化物が、インジウム−スズ複合酸化物である。【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性フィルムに関する。
従来、タッチセンサーの電極等に用いられる透明導電性フィルムとして、樹脂フィルム上にインジウム・スズ複合酸化物層(ITO層)等の金属酸化物層が形成された透明導電性フィルムが多用されている。しかし、金属酸化物層が形成された透明導電性フィルムには、屈曲性が不十分であり、曲げ等の物理的な応力によってクラックが発生しやすいという問題がある。
また、透明導電性フィルムとして、銀や銅などを用いた金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムが提案されている。このような透明導電性フィルムは屈曲性に優れるという利点がある。しかし、金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムには、十分な透明性が得られ難いという問題がある。
特表2009−505358号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、屈曲性および透明性の両方に優れる透明導電性フィルムを提供することにある。
本発明の透明導電性フィルムは、第1の透明導電層と、基材と、第2の透明導電層とをこの順に備え、該第1の透明導電層が、金属ナノワイヤを含み、該第2の透明導電層が、金属酸化物から構成されている。
1つの実施形態においては、上記第2の透明導電層を構成する金属酸化物が、インジウム−スズ複合酸化物である。
1つの実施形態においては、上記基材の引っ張り破断強度が、100MPa以上である。
1つの実施形態においては、上記基材が、シクロオレフィン系樹脂から構成されている。
本発明によれば、屈曲性および透明性の両方に優れる透明導電性フィルムを提供することができる。
本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。
A.透明導電性フィルムの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。透明導電性フィルム100は、第1の透明導電層10と、基材20と、第2の透明導電層30とをこの順に備える。第1の透明導電層10は、金属ナノワイヤを含む(図示せず)。第2の透明導電層30は、金属酸化物から構成される。図示していないが、透明導電性フィルムは、任意の適切なその他の層をさらに含んでいてもよい。
本発明においては、金属ナノワイヤを含む第1の透明導電層と、金属酸化物から構成される第2透明導電層とを、基材を介して積層することにより、屈曲性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。より詳細には、本発明の透明導電性フィルムは、一方の透明導電層を、金属ナノワイヤを含む透明導電層(第1の透明導電層)、すなわち、屈曲によるダメージを受けがたい透明導電層としており、このような構成であることにより、第1の透明導電層を外側にして屈曲させた際に破損し難く(例えば、クラックが生じ難く)、屈曲性に優れるという特徴を有する。
さらに、本発明の透明導電性フィルムは、他方の透明導電層(第2の透明導電層)が金属酸化物から構成されており、このような構成であることにより、透明導電層を複数層備えながらも透明性に優れる(例えば、ヘイズ値が小さい)という特徴を有する。本発明の透明導電性フィルムにおいては、当該透明導電性フィルムを第1の透明導電層を外側にして屈曲させれば、第2の透明導電層には引張方向の応力がかからず、そのため、金属酸化物から構成される第2の透明導電層であってもその破損が防止される。
本発明の透明導電性フィルムの第1の透明導電層側の表面抵抗値は、好ましくは0.01Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.1Ω/□〜500Ω/□であり、特に好ましくは0.1Ω/□〜300Ω/□であり、最も好ましくは0.1Ω/□〜100Ω/□である。
本発明の透明導電性フィルムの第2の透明導電層側の表面抵抗値は、好ましくは0.01Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.1Ω/□〜500Ω/□であり、特に好ましくは0.1Ω/□〜300Ω/□であり、最も好ましくは0.1Ω/□〜100Ω/□である。
上記第1の透明導電層を外側にして、本発明の透明導電性フィルムを直径2mmの丸棒に掛け渡して屈曲させた際の第1の透明導電層側の表面抵抗値の上昇率[=(屈曲後の表面抵抗値/屈曲前の表面抵抗値)−1)×100]は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは15%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。本発明の透明導電性フィルムは、上記のとおり屈曲性に優れ、屈曲させた際の抵抗値の上昇(すなわち、導電性低下)が防止される。
本発明の透明導電性フィルムのヘイズ値は、好ましくは1%以下であり、より好ましくは0.7%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。当該ヘイズ値は、小さいほど好ましいが、その下限値は例えば、0.05%である。
本発明の透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
本発明の透明導電性フィルムの厚みは、好ましくは10μm〜500μmであり、より好ましくは15μm〜300μmであり、さらに好ましくは20μm〜200μmである。
B.第1の透明導電層
上記のとおり、第1の透明導電層は、金属ナノワイヤを含む。
1つの実施形態においては、第1の透明導電層は、ポリマーマトリックスをさらに含む。この実施形態においては、ポリマーマトリックス中に、金属ナノワイヤが存在する。ポリマーマトリックスから構成される第1の透明導電層においては、ポリマーマトリックスにより金属ナノワイヤが保護される。その結果、金属ナノワイヤの腐食が防止され、耐久性により優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記第1の透明導電層の厚みは、好ましくは10nm〜1000nmであり、より好ましくは20nm〜500nmである。なお、第1の透明導電層がポリマーマトリックスを含む場合は、該第1の透明導電層の厚みはポリマーマトリックスの厚みに相当する。
1つの実施形態においては、上記第1の透明導電層はパターン化されている。パターン化の方法としては、第1の透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法が採用され得る。第1の透明導電層のパターンの形状は、用途に応じて任意の適切な形状であり得る。例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。第1の透明導電層は基材上に形成された後、第1の透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法を用いてパターン化することができる。
上記第1の透明導電層の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
上記金属ナノワイヤとは、材質が金属であり、形状が針状または糸状であり、径がナノメートルサイズの導電性物質をいう。金属ナノワイヤは直線状であってもよく、曲線状であってもよい。金属ナノワイヤで構成された第1の透明導電層を用いれば、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、少量の金属ナノワイヤであっても良好な電気伝導経路を形成することができ、電気抵抗の小さい透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤの太さdと長さLとの比(アスペクト比:L/d)は、好ましくは10〜100,000であり、より好ましくは50〜100,000であり、特に好ましくは100〜10,000である。このようにアスペクト比の大きい金属ナノワイヤを用いれば、金属ナノワイヤが良好に交差して、少量の金属ナノワイヤにより高い導電性を発現させることができる。その結果、光透過率の高い透明導電性フィルムを得ることができる。なお、本明細書において、「金属ナノワイヤの太さ」とは、金属ナノワイヤの断面が円状である場合はその直径を意味し、楕円状である場合はその短径を意味し、多角形である場合は最も長い対角線を意味する。金属ナノワイヤの太さおよび長さは、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡によって確認することができる。
上記金属ナノワイヤの太さは、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、特に好ましくは10nm〜100nmであり、最も好ましくは10nm〜60nmである。このような範囲であれば、光透過率の高い第1の透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤの長さは、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは1μm〜500μmであり、特に好ましくは1μm〜100μmである。このような範囲であれば、導電性の高い透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、導電性の高い金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。金属ナノワイヤは、金、白金、銀および銅からなる群より選ばれた1種以上の金属により構成されることが好ましい。
上記金属ナノワイヤの製造方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば溶液中で硝酸銀を還元する方法、前駆体表面にプローブの先端部から印可電圧又は電流を作用させ、プローブ先端部で金属ナノワイヤを引き出し、該金属ナノワイヤを連続的に形成する方法等が挙げられる。溶液中で硝酸銀を還元する方法においては、エチレングリコール等のポリオール、およびポリビニルピロリドンの存在下で、硝酸銀等の銀塩の液相還元をすることにより、銀ナノワイヤが合成され得る。均一サイズの銀ナノワイヤは、例えば、Xia,Y.etal.,Chem.Mater.(2002)、14、4736−4745 、Xia, Y.etal., Nano letters(2003)3(7)、955−960に記載される方法に準じて、大量生産が可能である。
上記第1の透明導電層における金属ナノワイヤの含有割合は、第1の透明導電層の全重量に対して、好ましくは30重量%〜100重量%であり、より好ましくは30重量%〜90重量%であり、さらに好ましくは45重量%〜80重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記ポリマーマトリックスを構成するポリマーとしては、任意の適切なポリマーが用いられ得る。該ポリマーとしては、例えば、アクリル系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマー;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の芳香族系ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;エポキシ系ポリマー;ポリオレフィン系ポリマー;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS);セルロース;シリコン系ポリマー;ポリ塩化ビニル;ポリアセテート;ポリノルボルネン;合成ゴム;フッ素系ポリマー等が挙げられる。好ましくは、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)等の多官能アクリレートから構成される硬化型樹脂(好ましくは紫外線硬化型樹脂)が用いられる。
第1の透明導電層がポリマーマトリックスから構成され、かつ、上記金属ナノワイヤが銀ナノワイヤである場合、第1の透明導電層の密度は、好ましくは1.3g/cm〜10.5g/cmであり、より好ましくは1.5g/cm〜3.0g/cmである。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
第1の透明導電層は、基材(または、基材とその他の層との積層体)に、金属ナノワイヤを含む第1の導電層形成用組成物を塗布し、その後、塗布層を乾燥させて、形成することができる。
上記第1の導電層形成用組成物は、金属ナノワイヤの他、任意の適切な溶媒を含み得る。第1の導電層形成用組成物は、金属ナノワイヤの分散液として準備され得る。上記溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が挙げられる。環境負荷低減の観点から、水を用いることが好ましい。上記第1の導電層形成用組成物は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、金属ナノワイヤの腐食を防止する腐食防止材、金属ナノワイヤの凝集を防止する界面活性剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
上記第1の透明導電層がポリマーマトリックスを含む場合、ポリマーマトリックスは、上記のようにして、第1の導電層形成用組成物を塗布し乾燥させた後、金属ナノワイヤから構成される層上にポリマー溶液(ポリマー組成物、モノマー組成物)を塗布し、その後、ポリマー溶液の塗布層を乾燥または硬化させて、形成され得る。また、ポリマーマトリックスを構成するポリマーを含有する第1の導電層形成用組成物を用いて、第1の透明導電層を形成してもよい。
上記第1の導電層形成用組成物中の金属ナノワイヤの分散濃度は、好ましくは0.1重量%〜1重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる第1の透明導電層を形成することができる。
上記第1の導電層形成用組成物の塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。塗布方法としては、例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法等が挙げられる。塗布層の乾燥方法としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には50℃〜200℃であり、好ましくは80℃〜150℃である。乾燥時間は代表的には1〜10分である。
上記ポリマー溶液は、上記ポリマーマトリックスを構成するポリマー、または該ポリマーの前駆体(該ポリマーを構成するモノマー)を含む。
上記ポリマー溶液は溶剤を含み得る。上記ポリマー溶液に含まれる溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、炭化水素系溶剤、または芳香族系溶剤等が挙げられる。好ましくは、該溶剤は、揮発性である。該溶剤の沸点は、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは150℃以下であり、さらに好ましくは100℃以下である。
C.基材
上記基材は、代表的には、任意の適切な樹脂から構成される。上記基材を構成する樹脂としては、例えば、シクロオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂等が挙げられる。好ましくは、シクロオレフィン系樹脂が用いられる。シクロオレフィン系樹脂から構成される基材を用いれば、屈曲性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記シクロオレフィン系樹脂として、例えば、ポリノルボルネンが好ましく用いられ得る。ポリノルボルネンとは、出発原料(モノマー)の一部または全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。上記ポリノルボルネンとしては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR社製の商品名「アートン(Arton)」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学社製の商品名「APEL」が挙げられる。
上記基材を構成する樹脂のガラス転移温度は、好ましくは50℃〜200℃であり、より好ましくは60℃〜180℃であり、さらに好ましくは70℃〜160℃である。このような範囲のガラス転移温度を有する基材であれば、第1の透明導電層を形成する際の劣化が防止され得る。
上記基材の厚みは、好ましくは8μm〜500μmであり、より好ましくは10μm〜250μmであり、さらに好ましくは10μm〜150μmであり、特に好ましくは15μm〜100μmである。
上記基材の引っ張り破断強度は、好ましくは50MPa以上であり、より好ましくは70MPa以上であり、さらに好ましくは100MPa以上である。このような範囲であれば、屈曲性に特に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。なお、引っ張り破断強度は、常温下、JIS K 7161に準じて測定され得る。
上記基材の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。このような範囲であれば、タッチパネル等に備えられる透明導電性フィルムとして好適な透明導電性フィルムを得ることができる。
上記基材は、必要に応じて任意の適切な添加剤をさらに含み得る。添加剤の具体例としては、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
必要に応じて、上記基材に対して各種表面処理を行ってもよい。表面処理は目的に応じて任意の適切な方法が採用される。例えば、低圧プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理が挙げられる。1つの実施形態においては、透明基材を表面処理して、透明基材表面を親水化させる。基材を親水化させれば、水系溶媒により調製された透明導電層形成用組成物を塗工する際の加工性が優れる。また、基材と透明導電層との密着性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
D.第2の透明導電層
上記のとおり、第2の透明導電層は、金属酸化物から構成される。金属酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物等が挙げられる。なかでも好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)である。金属酸化物は結晶化金属酸化物であってもよい。結晶化金属酸化物とは、後述のように、金属酸化物膜を成膜した後に、加熱(例えば、120℃〜200℃の加熱)して、得られる金属酸化物を意味する。
上記第2の透明導電層の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
上記第2の透明導電層の形成方法としては、例えば、任意の適切な成膜方法(例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法等)により、金属酸化物層を形成して、第2の透明導電層を得る方法が挙げられる。該金属酸化物層は、そのまま第2の透明導電層としてもよく、さらに加熱し金属酸化物を結晶化させてもよい。該加熱時の温度は、例えば、120℃〜200℃である。
上記第2の透明導電層の厚みは、好ましくは50nm以下であり、さらに好ましくは40nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。上記導電層の厚みの下限は、好ましくは1nmであり、より好ましくは5nmである。
上記第2の透明導電層はパターン化されていてもよい。パターン化の方法としては、導電層の形態に応じて、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、エッチング法、レーザー法等によりパターン化され得る。第2の透明導電層のパターンの形状は、用途に応じて任意の適切な形状であり得る。例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例および比較例における評価方法は以下のとおりである。
(1)ヘイズ値
透明導電性フィルムのヘイズ値を、JIS 7136で定める方法により、ヘイズメーター(村上色彩科学研究所社製、商品名「HN−150」)を用いて測定した。
(2)屈曲性
透明導電性フィルムを屈曲させた後の導電性により、当該透明導電性フィルムの屈曲性を評価した。具体的な評価方法は、下記のとおりである。
透明導電性フィルム(長さ100mm×幅20mm)の第1の導電層側長手方向両端にAgペーストを塗布して試験片を得た。この試験片を、第1の導電層を外側にしてステンレスの丸棒(直径:2mm)に掛け、当該丸棒に沿って長手方向が曲がるように180°屈曲させた。次いで、長手方向の両端部にクリップを介して分銅(各500g)を下げ、その状態で10秒間保持した。
上記操作の後、分銅・クリップを取り外し、Agペースト部間の導通をテスターにて確認した。導通可能であればOK、導通不可の場合はNGとした。
[製造例1]
(金属ナノワイヤの製造)
攪拌装置を備えた反応容器中、160℃下で、無水エチレングリコール5ml、PtCl2の無水エチレングリコール溶液(濃度:1.5×10−4mol/L)0.5mlを加えた。4分経過後、得られた溶液に、AgNO3の無水エチレングリコール溶液(濃度:0.12mol/l)2.5mlと、ポリビニルピロリドン(MW:55000)の無水エチレングリコール溶液(濃度:0.36mol/l)5mlとを同時に、6分かけて滴下した。この滴下後、160℃に加熱して1時間以上かけて、AgNOが完全に還元されるまで反応を行い、銀ナノワイヤを生成した。次いで、上記のようにして得られた銀ナノワイヤを含む反応混合物に、該反応混合物の体積が5倍になるまでアセトンを加えた後、該反応混合物を遠心分離して(2000rpm、20分)、銀ナノワイヤを得た。純水中に、該銀ナノワイヤ(濃度:0.2重量%)、およびペンタエチレングリコールドデシルエーテル(濃度:0.1重量%)を分散させ、銀ナノワイヤ分散液を調製した。
[実施例1]
(透明導電層形成用組成物(PN)の調製)
上記銀ナノワイヤ分散液25重量部、純水75重量部で希釈して固形分濃度0.05重量%の透明導電層形成用組成物(PN)を調製した。
(モノマー組成物の調製)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」)1重量部、光重合開始剤(BASF社製、商品名「イルガキュア907」)0.2重量部をイソプロピルアルコール80重量部、ジアセトンアルコール19重量部で希釈して、固形分濃度1重量%のモノマー組成物を得た。
(透明導電性フィルムの作製)
基材(ポリシクロオレフィンフィルム(日本ゼオン社製 商品名「ZEONOR(登録商標)」、厚み25μm)の一方の側に、第1の透明導電層形成用組成物として、上記透明導電層形成用組成物(PN)を塗布し、乾燥させた。さらに、第1の透明導電層形成用組成物(PN)塗布層上に、上記モノマー組成物を塗布し、90℃で1分間乾燥し、その後、300mJ/cmの紫外線照射し、第1の透明導電層を形成した。次に、上記基材の他方の側に、厚み30nmのインジウムスズ酸化物層からなる第2の透明導電層を、スパッタ法により形成した。このように得られた導電性フィルムを、プラスチック製の巻芯に巻き取って、導電性フィルムロールを作製した。
上記のようにして透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)および(2)に供した。結果を表1に示す。
[比較例1]
基材(ポリシクロオレフィンフィルム(日本ゼオン社製 商品名「ZEONOR(登録商標)」、厚み25μm)の両側に、スパッタ法により、インジウムスズ酸化物層からなる透明導電層(各層の厚み:30nm)を形成して、透明導電性フィルムを得た。
上記のようにして透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)および(2)に供した。結果を表1に示す。
[比較例2]
基材(ポリシクロオレフィンフィルム(日本ゼオン社製 商品名「ZEONOR(登録商標)」、厚み25μm)の一方の側に、第1の透明導電層形成用組成物として、上記透明導電層形成用組成物(PN)を塗布し、乾燥させた。さらに、第1の透明導電層形成用組成物(PN)塗布層上に、上記モノマー組成物を塗布し、90℃で1分間乾燥し、その後、300mJ/cmの紫外線照射し、第1の透明導電層を形成した。
上記基材の他方の側にも、第2の透明導電層形成用組成物として、上記透明導電層形成用組成物(PN)を塗布し、乾燥させた。さらに、第2の透明導電層形成用組成物(PN)塗布層上に、上記モノマー組成物を塗布し、90℃で1分間乾燥し、その後、300mJ/cmの紫外線照射し、第1の透明導電層を形成した。
上記のようにして透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)および(2)に供した。結果を表1に示す。
Figure 2021184344
10 第1の透明導電層
20 基材
30 第2の透明導電層
100 透明導電性フィルム

Claims (4)

  1. 第1の透明導電層と、基材と、第2の透明導電層とをこの順に備え、
    該第1の透明導電層が、金属ナノワイヤを含み、
    該第2の透明導電層が、金属酸化物から構成されている、
    透明導電性フィルム。
  2. 前記第2の透明導電層を構成する金属酸化物が、インジウム−スズ複合酸化物である、請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 前記基材の引っ張り破断強度が、100MPa以上である、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記基材が、シクロオレフィン系樹脂から構成されている、請求項1から3のいずれかに記載の透明導電性フィルム。
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