JP2021181598A - 低熱膨張アルミニウム合金圧延材およびその製造方法 - Google Patents

低熱膨張アルミニウム合金圧延材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な熱伝導性と低い熱膨張係数のアルミニウム合金圧延材を提供する。【解決手段】化学組成が、Si:8〜14質量%、Fe:0.1〜1質量%、Cu:0.01〜0.3質量%、Ni:0.005〜0.5質量%、Cr:0.001〜0.2質量%、Ga:0.01〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.15質量%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなるアルミニウム合金圧延材であり、熱膨張係数αが19≦α≦22×10−6/K、導電率σが55%IACS以上である。【選択図】なし

Description

この発明は、回路基板に関するものであり、特にパワーモジュール等の発熱体を搭載する金属ベース基板に用いられる低熱膨張アルミニウム合金圧延材及びその製造方法に関する。
近年、自動車の電装化や各種電源回路の高能率化ニーズを受けた電子部品・電子回路の飛躍的発達に伴い、半導体素子、特に電力用半導体(パワーデバイス)や、各種照明器具、自動車のヘッドランプやリアランプ等の光源となる発光ダイオード(LED)を搭載する回路に、メタルベースプリント基板が多用されるようになってきた。
このような用途に用いられるメタルベースプリント基板は金属の上に絶縁層を重ね、更にその上に回路を構成する導体である銅箔を貼り合わせるのが、標準的な構成となっている。
特に近年、LED素子を搭載した照明用途のアルミニウムベースプリント基板は、LEDの発光による発熱を拡散させることで長寿命化を図ることができるため需要が高まっている。
また照明用LED搭載基板以外でも、電力用半導体素子の性能の安定化、基板温度低減によるその他の電子部品の熱によるダメージからの保護等のメリットが得られることが知られている。
このベースとなる金属には銅またはアルミニウムが使われている。このうち軽量化を目的としてアルミニウム合金の検討が進んでいるが、アルミニウムベースとした場合、絶縁層を挟んで回路を構成する銅箔との熱膨張係数の差によって発生する基板の反りやヒートサイクルによって発生する銅箔と素子を接合するハンダ部におけるクラック等が課題となっている。
このような用途に対して、JIS1100、1050、1070等の純アルミニウム合金は熱伝導性に優れるが、銅との熱膨張係数の差が大きく、かつ強度が低いことによる反りの発生の課題がある。一方、高強度材として知られるJIS5052等のAl−Mg系合金(5000系合金)は、強度は高いが回路を構成する銅箔との熱膨張係数の差が大きいため、前述するハンダ部のクラック発生の面で不利である。また、熱伝導率が純アルミニウムより低いため放熱特性に劣る。また、Al−Si系合金(4000系合金)を用いて銅箔との熱膨張係数の差を小さくする試みも検討されているが、プリント配線基板製造時のドリル加工性を必ずしも満足していないのが現状である。
例えば、特許文献1には、Siを3〜20%含有し、更にFeを0.05〜2.0%、Mgを0.05〜2.0%、Cuを0.05〜6.0%、Mnを0.05〜2.0%、Niを0.05〜3.0%、Crを0.05〜0.3%、Vを0.05〜0.3%、Zrを0.05〜0.3%、Zn1.0%を超え7.0%以下のうち1種または2種以上を含有し、残部がAlと不純物からなるAl基合金素地板の少なくとも表面層に平均粒径5μm以下の共晶Si粒子またはそれと最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が分散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽極酸化皮膜が形成されてなることを特徴とするAl基プリント配線板が開示されている。
特許文献2ならびに特許文献3には、両面クラッド材の芯材として、Si:5〜30質量%を含有し、残部がAlおよび不純物からなり、更にFe:1質量%以下、Ni:1質量%以下、Cu:0.3質量%以下、P:0.1質量%以下、B:0.05質量%以下、Mn:0.2質量%以下、Zn:0.2質量%以下からなる熱膨張係数が低くかつ加工性に優れたクラッド材およびプリント配線基板が開示されている。
特許文献4には、リン酸電解浴中で陽極酸化処理を施すプリント回路用配線基板にAl−Mg系(5052合金)、Al−Mg−Si系合金を用いるプリント配線基板及びその製造方法が開示されている。
特許文献5には、250℃を上回る温度範囲に成形温度を持つ高耐熱性樹脂で形成したアルミベース回路基板にMn:0.05〜1.0重量%、Mg:3.5〜5.6重量%、Cr:0.05〜0.25重量%を含有するアルミ合金が開示されている。
特開平6−41667号公報 特開2006−328530号公報 特開2007−302939号公報 特開2006−24906号公報 特開2015−88612号公報
しかしながら、特許文献1では低熱膨張係数のAl−Si系合金を選択して共晶Si粒子や初晶Si粒子のサイズや分散度について検討し、かつ陽極酸化皮膜を改良して絶縁接着剤層との表面密着性を向上させているものの、ドリル・ルーター加工に対する被削性については検討されていない。
特許文献2は、特許文献1において課題となっている表面密着性を両面クラッドによって解決しようとしたものであり、皮材となるアルミニウム合金に純アルミニウム系またはAl−Mn系を用いているが、クラッド工程を含むため工程が複雑となり製造コスト面で不利となっている。
特許文献3は、特許文献2と同様に表面密着性を両面クラッドによって解決しようとしたものであり、皮材となるアルミニウム合金にAl−Mg−Si系を用いて密着性に加え表面硬度アップを狙っているが、やはりクラッド工程を含むため工程が複雑となり製造コスト面で不利となっている。
特許文献4は、陽極酸化皮膜の特性改善を詳細に検討し、樹脂製絶縁材に対し安定した接着性を得ると共に接着性を向上させることを狙いとしているが、アルミニウム基材がAl−Mg系またはAl−Mg−Si系であり、銅箔との熱膨張による課題は解決されていない。
特許文献5には、高耐熱性の絶縁層をその耐熱温度以上の焼鈍温度を持つ高強度アルミニウムと積層成形することでアルミニウムの軟化による平面度の低下を防止し更にパワーモジュールなどの用途として高い温度環境下での耐熱性を確保することが開示されているが、銅箔との熱膨張による課題は解決出来ていない。
上記のように、アルミニウム基板の課題となっている銅箔との熱膨張差、放熱性、表面密着性、被削性を備えるアルミニウム合金板を得ることは非常に困難である。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、高い導電率と高い強度を有する低熱膨張アルミニウム合金圧延材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本願発明者は鋭意研究の結果、アルミニウム圧延材の組成と製造工程を検討することで、回路を構成する銅箔との熱膨張係数の差によって発生する基板の反りやヒートサイクルによって発生する銅箔と素子を接合するハンダ部におけるクラック等を抑止し、かつドリル・ルーター加工に対する被削性を確保しながら、放熱性に優れたアルミニウム合金圧延材が得られることを見出した。すなわち本願発明は以下に関する。
(1)化学組成が、Si:8〜14質量%、Fe:0.1〜1質量%、Cu:0.01〜0.3質量%、Ni:0.005〜0.5質量%、Cr:0.001〜0.2質量%、Ga:0.01〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.15質量%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、かつ熱膨張係数αが19≦α≦22×10−6/K、導電率σが55%IACS以上であることを特徴とする低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
(2)Mnが0.05質量%以下、Mgが0.05質量%以下、Znが0.05質量%以下、Vが0.02質量%以下、Bが0.03質量%以下、Zrが0.02質量%以下に規制されていることを特徴とする上記(1)に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
(3)Ni:0.06〜0.3質量%、Cr:0.024〜0.12質量%、Ga:0.06〜0.3質量%を含有し、更にCa:0.0002〜0.04質量%、Sr:0.0002〜0.04質量%の内いずれか1種以上を含有することを特徴とする上記(1)ないしは(2)に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
(4)Ca:0.001〜0.03質量%、Sr:0.001〜0.03質量%の内いずれか1種以上を含有し、更にPを0.001質量%以下に規制することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材と同じ組成を有するアルミニウム合金鋳塊に、後続して実施される面削の前または後に480℃以上550℃以下の温度で1時間以上20時間以下の時間にて均質化処理を実施した後、460℃以上540℃以下の温度で10分以上10時間保持後に熱間圧延を開始し、複数の圧下パスにより圧下率95%以上99.5%以下の熱間圧延を実施した後、30%以上98.5%以下の冷間圧延を施す工程を含むことを特徴とする低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
(6)冷間圧延を施す工程の開始から終了のいずれかのパスの前後に少なくとも1回、260℃以上400℃以下、0.5時間以上10時間以下保持による熱処理工程を含むことを特徴とする上記(5)に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
(7)冷間圧延を施す工程が終了した後に少なくとも1回、150℃以上240℃以下、1時間以上20時間以下保持による熱処理工程を含むことを特徴とする上記(6)に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
前項(1)に記載の発明によれば、化学組成が、Si:8〜14質量%、Fe:0.1〜1質量%、Cu:0.01〜0.3質量%、Ni:0.005〜0.5質量%、Cr:0.001〜0.2質量%、Ga:0.01〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.15質量%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、かつ熱膨張係数αが19≦α≦22×10−6/K、導電率σが55%IACS以上なる関係を満たすことにより、低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(2)に記載の発明によれば、Mnが0.05質量%以下、Mgが0.05質量%以下、Znが0.05質量%以下、Vが0.02質量%以下、Bが0.03質量%以下、Zrが0.02質量%以下に規制されており、低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(3)に記載の発明によれば、Ni:0.06〜0.3質量%、Cr:0.024〜0.12質量%、Ga:0.06〜0.3質量%を含有し、更にCa:0.0002〜0.04質量%、Sr:0.0002〜0.04質量%の内いずれか1種以上を含有することにより、低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(4)に記載の発明によれば、Ca:0.001〜0.03質量%、Sr:0.001〜0.03質量%の内いずれか1種以上を含有し、更にPを0.001質量%以下に規制することにより、低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(5)に記載の発明によれば、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材と同じ組成を有するアルミニウム合金鋳塊に、後続して実施される面削の前または後に480℃以上560℃以下の温度で1時間以上20時間以下の時間にて均質化そのまま冷却後、460℃以上540℃以下の温度で5分以上10時間保持後に熱間圧延を開始し、複数の圧下パスにより圧下率95%以上99.5%以下の熱間圧延を実施した後、30%以上98.5%以下の冷間圧延を施す工程により、低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(6)に記載の発明によれば、冷間圧延を施す工程の開始から終了のいずれかのパスの前後に少なくとも1回、260℃以上400℃以下、0.5時間以上10時間以下保持による熱処理工程を含むことにより、更に優れた低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
前項(7)に記載の発明によれば、冷間圧延を施す工程が終了した後に少なくとも1回、150℃以上240℃以下、1時間以上20時間以下保持による熱処理工程を含むことにより、更に優れた低熱膨張アルミニウム合金圧延材となしうる。
本願発明者は、熱間圧延、冷間圧延を順次施するアルミニウム合金圧延材の製造方法において、熱間圧延時の合金材の表面温度を制御するとともに、熱間圧延終了後であって冷間圧延終了前までの間に少なくとも1回の熱処理を施すことにより、高い導電率と高い強度を有する低熱膨張アルミニウム合金圧延材が得られることを見出し、本願の発明に至った。
以下に、本願のアルミニウム合金圧延材について詳細に説明する。
本願のアルミニウム合金組成において、各元素の添加目的および含有量の限定理由は下記の通りである。
(Si含有量)
Siはアルミニウム合金の熱膨張係数を低くするために必要な元素である。Si含有量が多くなるほど熱膨張係数は低くなる。本発明では、Si含有量は8〜14質量%とする。Si含有量が8質量%未満では所期する低い熱膨張係数を得ることができない。一方、Si含有量が14質量%を超えると、更に低い熱膨張係数が得られるもののAl−12.6質量%Siの共晶点以上で溶解・鋳造時に晶出する初晶Siの発生量が増加し、熱間圧延での圧延性が低下するとともに、基板加工時のドリル・ルーター加工性に悪影響を及ぼす。Si含有量は9質量%以上13質量%以下であることが好ましく、更に10質量%以上12質量%以下であることが一層好ましい。
(Fe含有量)
Feは合金の熱膨張係数を低下させる元素であり、少量であれば結晶粒の微細化効果が期待できて強度向上に有効であり、また耐熱性を向上させる効果もあるが、多量に含有すると加工性が低下し熱間圧延、冷間圧延が困難となる。従って、Fe含有量は0.1〜1質量%とする。更に0.2質量%以上0.8質量%以下であることが好ましく、更に0.3質量%以上0.6質量%以下であることが一層好ましい。
(Cu含有量)
Cuは強度向上に有効な元素であるが、多量に含有すると耐食性が低下する。また多量に含有すると熱間圧延時の加工性が低下すると共に製品加工時の熱伝導率が低下し放熱性に悪影響を及ぼす。従ってCu含有量の範囲は0.01〜0.3質量%とする。更に0.05質量%以上0.25質量%以下であることが好ましく、特に0.1質量%以上0.2質量%以下であることが一層好ましい。
(Ni含有量)
Niは合金の熱膨張係数を低下させる元素であり、少量であれば強度向上に有効であり、また耐熱性を向上させる効果もあるが、多量に含有すると加工性が低下し熱間圧延、冷間圧延が困難となるため、Ni含有量は0.005〜0.5質量%とする。更に0.03質量%以上0.4質量%以下であることが好ましく、更に0.06質量%以上0.3質量%以下であることが一層好ましい。
(Cr含有量)
Crは強度向上ならびに結晶粒の微細化に有効な元素である。しかしながら多量に含有すると熱間圧延時の加工性が低下すると共に製品加工後の熱伝導率が著しく低下し放熱性に悪影響を及ぼす。従ってCrの含有量の範囲は0.001〜0.2質量%とする。更に0.012質量%以上0.16質量%以下であることが好ましく、特に0.024質量%以上0.12質量%以下であることが一層好ましい。
(Ga含有量)
Gaは結晶粒界や晶出物界面に偏析しやすい元素であり、硬質粒子を含む難削材のドリル・ルーター加工性の改善に有効な元素である。但し、多量に含有すると熱間圧延、冷間圧延に表面割れを発生させ加工性を著しく低下させるとともに製品加工後の熱伝導率が低下し放熱性に悪影響を及ぼす。従って、Gaの含有量は0.01〜0.5質量%とする。更に0.03質量%以上0.4質量%以下であることが好ましく、更に0.06質量%以上0.3質量%以下であることが一層好ましい。
(Ti含有量)
Tiは、合金をスラブに鋳造する際に結晶粒を微細化する効果がある。しかしながら、多量に含有すると、晶出物がサイズの大きい晶出物が多く生成するため、製品の加工性や熱伝導性が低下する。従って、Ti含有量は0.01〜0.15質量%以下とする。更に0.03質量%以上0.12質量%以下が好ましく、特に0.06質量%以上0.1質量%以下であることが一層好ましい。
(Ca含有量)
任意添加元素であるCaは共晶Si粒子の微細化に効果的な元素である。但し、多量に含有すると延性を低下させる。従って、Caを含有する場合の含有量は0.0002〜0.04質量%以下とする。更に0.001質量%以上0.03質量%以下が好ましく、特に0.01質量%以上0.02質量%以下であることが一層好ましい。
(Sr含有量)
任意添加元素であるSrは共晶Si粒子の微細化に効果的な元素である。但し、多量に含有すると延性を低下させる。従って、Srを含有する場合の含有量は0.0002〜0.04質量%以下とする。更に0.001質量%以上0.03質量%以下が好ましく、特に0.01質量%以上0.02質量%以下であることが一層好ましい。
(P含有量)
任意添加元素であるPは初晶Siの微細化に効果があるが、CaまたはSrと共存するとその効果を著しく減じる。従って本願発明では共晶Si粒子の微細化を優先させ、Pを含有する場合の含有量は0.001質量%以下とする。
(Mn含有量)
Mnは再結晶粒の微細化のために一般的に添加される合金元素であるが、必要以上に添加すると熱伝導率の低下を招く。従って、Mnの含有量は0.05質量%以下であることが好ましい。更に0.03質量%以下が好ましく、特に0.01%以下であることが一層好ましい。
(Mg含有量)
Mgはアルミニウムに固溶することで強度向上に寄与する元素である。しかしながら本発明では製品加工時の熱伝導率を低下させ放熱性に悪影響を及ぼす要因となる。従って、Mgの含有量は0.05質量%以下であることが好ましい。更に0.03質量%以下が好ましく、特に0.01%以下であることが一層好ましい。
(Zn含有量)
Znは含有量が多くなると合金材の耐食性を低下させるためできるだけ少ないことが好ましい。従ってZnの含有量は0.05質量%以下が好ましい。更に0.03質量%以下であることが好ましく、特に0.01質量%以下であることが一層好ましい。
(B含有量)
Bは鋳塊の結晶組織を微細化する効果がある。しかしながら、多量に含有すると、硬質の晶出物が多く生成するため、製品の被削性を著しく低下させる。従って、Bの含有量は0.03質量%以下が好ましい。
(V含有量)
Vは粒界に偏析しやすく、V含有量が多くなると延性を低下させるため少ないことが好ましい。従って、V含有量は0.02質量%以下とする。
(Zr含有量)
Zrは粒界に偏析しやすく、Zr含有量が多くなると延性を低下させるため少ないことが好ましい。従って、Zr含有量は0.02質量%以下が好ましい。
次に、本願規定のアルミニウム合金圧延材を得るための処理工程について記述する。
常法にて溶解成分調整し、アルミニウム合金鋳塊を得る。得られた合金鋳塊に熱間圧延前加熱より前の工程として均質化処理を施すことが好ましい。
前記均質化処理はアルミニウム合金鋳塊中に固溶する元素濃度を均一にするために実施するが、温度が高すぎると共晶融解が生じるため、480℃以上550℃以下で行うことが好ましく、特に490℃以上540℃以下で行うことが好ましい。時間は1時間以上20時間以下で行うことが好ましく、特に2時間以上15時間以下で行うことが好ましい。
アルミニウム合金鋳塊に均質化処理を行った後、熱間圧延前加熱を行う。熱間圧延前加熱の好ましい温度範囲は460℃以上540℃以下である。時間は10分以上10時間以下が好ましい。更に好ましい範囲は、温度480℃以上530℃以下、時間1時間以上8時間以下である。なお、前記均質化処理および熱間圧延前加熱双方の好ましい温度範囲にて均質化処理と熱間圧延前加熱を兼ねて同じ温度で加熱しても良い。
鋳造後熱間圧延前加熱前に鋳塊の表面近傍の不純物層を除去する為に鋳塊に面削を施すことが好ましい。面削は鋳造後均質化処理前であっても良いし、均質化処理後熱間圧延前加熱前であってもよい。
熱間圧延前加熱後のアルミニウム合金鋳塊に熱間圧延を施す。熱間圧延は粗熱間圧延と仕上げ熱間圧延からなり、粗熱間圧延機を用い複数のパスからなる粗熱間圧延を行った後、粗熱間圧延機とは異なる仕上げ熱間圧延機を用いて仕上げ熱間圧延を行う。なお、本願において、粗熱間圧延機での最終パスを熱間圧延の最終パスとする場合は、仕上げ熱間圧延を省略することができる。熱間圧延の総圧下率は95%以上99.5%以下とするのが良い。
冷間圧延をコイルで実施する場合には、仕上げ熱間圧延後のアルミニウム合金圧延材を巻き取り装置で巻き取って熱延コイルとすればよい。仕上げ熱間圧延を省略し、熱間粗圧延の最終パスを熱間圧延の最終パスとする場合は、熱間粗圧延の後、アルミニウム合金圧延材を巻き取り装置にて巻き取って熱延コイルとしてもよい。
熱間粗圧延では、熱間粗圧延の各パスの目標板厚構成(以下、パススケジュール)とクーラント量やロール回転速度、パス間の冷却等による温度コントロールにより、所定のシートクラウンを有し、かつ難加工材に比較的発生しやすい圧延端部割れ(以下、耳割れ)や圧延表面欠陥のないアルミニウム合金圧延材を得ることができる。
上記粗熱間圧延のパス間の冷却は、アルミニウム合金圧延材を圧延しながら圧延後の部位に対し順次実施してもよいし、アルミニウム合金圧延材全体を圧延した後実施してもよい。冷却の方法は限定されないが、水冷であっても空冷であってもよいし、クーラントを利用してもよい。
本願において、粗熱間圧延の最終パス後に仕上げ圧延を行わない場合は、熱間圧延の最終パス直後のアルミニウム合金圧延材の表面温度を熱延上り温度とし、粗熱間圧延の最終パス後に仕上げ圧延を行う場合は、仕上げ圧延直前のアルミニウム合金圧延材の表面温度を熱延上り温度とする。
上記熱延上り温度は280℃以上とすることが好ましい。熱延上り温度を280℃以上とすることにより、圧延時の温度低下による耳割れを抑制することができる。
なお、後工程の冷間圧延をコイルで実施するために熱間圧延後にコイル巻き取りを実施する際、温度が低くなりすぎると巻き取り張力によっては板幅端部の耳割れが進展しやすくなる。
従って、コイル状に巻き取る場合で仕上げ熱間圧延を行わない場合には、上記のように熱間粗圧延最終パス上りのアルミニウム合金板の表面温度は280℃以上が好ましいが、熱間粗圧延後に熱間仕上げ圧延を行う場合は、板幅端部の耳割れ防止のため熱間仕上げ圧延後のアルミニウム合金板の表面温度を250℃以上とすることが好ましい。
熱間圧延終了後、所定の厚さのアルミニウム合金圧延材を得るまでの冷間圧延の総圧下率は所定の強度を得るために30%以上で実施されることが好ましい。冷間圧延によるアルミニウム合金圧延材の総圧延率は更に40%以上が好ましく、特に50%以上が好ましい。総圧下率の上限は、加工硬化による伸びの低下を考慮し、98.5%以下とする。
熱間圧延終了後、冷間圧延前後またはそのパス間においてアルミニウム合金圧延材に熱処理を施し、機械的性質、特に伸びを改善させると共に導電率を向上させることができる。この熱処理は、本発明において上記効果を得るために少なくとも1回、260℃以上400℃未満の温度で実施することが好ましい。前記熱処理の温度は280℃以上380℃以下が更に好ましく、特に300℃以上370℃以下が一層好ましい。
前記熱間圧延終了後、冷間圧延前後またはそのパス間において実施するアルミニウム合金圧延材の熱処理の時間は、0.5時間以上10時間以下が好ましい。更に1時間以上9時間以下が好ましく、特に2時間以上8時間以下が一層好ましい。
前記熱処理後の冷間圧延により所定の厚さのアルミニウム合金圧延材とする。冷間圧延を実施することにより一般に加工硬化にて強度は向上する。熱間圧延終了後、前記熱処理により時効硬化させたアルミニウム合金圧延材に冷間圧延を実施すると加工硬化による強度向上効果が期待できる。
冷間圧延前あるいは冷間圧延のパス間にて、板幅端部の耳割れ部位をトリミングし、更に冷間圧延を進めることで板破断を防ぐ工程を含めても良い。
冷間圧延を施す工程が終了した後、圧延材に残留歪が残り板材に反りが発生する場合がある。このような場合に少なくとも1回、150℃以上240℃以下、1時間以上20時間以下保持による熱処理工程を実施することが有効である。この熱処理時に平板の上に圧延材を設置し、上部から重しを乗せた平板にて挟み込んで矯正(加圧焼鈍)することが更に有効である。
また、冷間圧延後のアルミニウム合金圧延材に必要に応じて洗浄を実施しても良い。
なお、本願発明のアルミニウム合金圧延材の製造はコイルで行ってもよく、単板で行ってもよい。また、冷間圧延より後の任意の工程でアルミニウム合金圧延材を切断し切断後の工程を単板で行ってもよいし、用途に応じスリットして条にしても良い。
上記の製造方法によれば、高い導電率を得つつ、熱伝導性に優れた低熱膨張アルミニウム合金圧延材が得られる。
本願発明のアルミニウム合金圧延材の熱膨張係数(記号αとする)は19≦α≦22×10−6/K、導電率(記号σとする)はσ≧55%IACSと規定する。導電率σは更に56%IACS以上が好ましく、特に57%IACS以上が一層好ましい。本願発明に規定の熱膨張係数と導電率を満足することにより、配線基板に用いた際に銅箔との熱膨張係数の差によって発生する基板の反りやヒートサイクルによって発生する銅箔と素子を接合するハンダ部におけるクラック等を抑止し、かつドリル・ルーター加工に対する被削性を確保しながら、放熱性に優れたアルミニウム合金圧延材が得られる。
以下に、本発明を実施例により説明する。なお、本発明は、ここに記述する実施例に発明の範囲を限定するものではなく、本発明の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術範囲に含まれる。
まず、表1の化学組成のアルミニウム合金スラブに面削を施した。次に、面削後の合金スラブに対し加熱炉中で表2記載の均質化処理を実施した後、同じ炉中で温度を降下させ、表2記載の熱間圧延前加熱温度に到達後に保持し、表2記載の条件にて熱間圧延を実施し、表2記載の熱延上り温度、板厚の熱間圧延板を得た。仕上げ熱間圧延後の合金板に表2記載の中間熱処理、冷間圧延、最終熱処理を施し、所定の板厚のアルミニウム合金板を得た。
熱間圧延時の圧延加工性については、以下の方法により評価した。
[耳割れ]
熱間圧延後にコイル巻き取りをする際、板幅両端部の耳割れの端面からの長さを圧延板上面より記録し、板幅端部に発生したクラックの最大値が8mm以下のものを「○」、8mmを超え15mm以下のものを「△」、15mmを超えるものを「×」とした。
得られた合金板の引張強さ、伸び、導電率、熱膨張係数を以下の方法により評価した。
[引張強さ、伸び]
引張強さ(σB)および伸び(δ)は、JISZ2201に定めるJIS5号試験片にて、圧延方向に対し平行方向に採取した試料について常温、常法により測定した。
σB≧120MPaでかつ、δ≧6%のものを「○」とした。
[導電率]
得られた合金板の導電率を、国際的に採択された焼鈍標準軟銅(体積低効率1.7241×10−2μΩm)の導電率を100%IACSとしたときの相対値(%IACS)として求めた。
[熱膨張係数]
得られた合金板の線膨張係数は熱機械分析(TMA)法で実施した。測定条件は以下の通りである。
・測定方法:TMA法(示差膨張方式)
・測定温度パターン:20〜100℃(基準温度20℃、昇温速度:5℃/min)
・試料形状:1×3×18mm
・雰囲気:Heガス中
・参照試料:石英
とし、20〜100℃(20℃間隔)の線膨張量(ΔL)、20℃との温度変化(ΔT)、室温時の長さ(L)から各温度における線膨張率を求め(ΔL/L)それらを平均して熱膨張係数とした。
プリント配線基板の反りの評価方法として反り率の測定を実施した。反り率の測定方法は以下の通りである。
[反り率]
反りの評価は、JIS C プリント配線板用銅張積層板試験方法の「5.4 反り率及びねじれ率(つり下げ法)」を実施した。供試材は、
・アルミニウム基材:1.5mm厚/絶縁層:100μm/銅箔:70μm全面貼り付け
・裁断寸法:100×200mm
とし、プリント配線板のアルミニウム基材側の実体温度で220℃×120sec加熱保持後にファン空冷し、常温における長辺側の最大高さhを計測して加熱前に予め測定した最大高さhとの差異:H=h−hを長辺長さ:200mmで除した値を反り率:W=H/200×100(%)とし、Wが1.0%以下のものを「○」、1.0%を超えるものを「×」とした。
プリント配線基板の穴あき性評価方法は穴位置精度の測定とドリル折損性の判定を実施した。ドリル加工条件は以下の通りである。
・ドリルビット:φ0.25mm 超硬ドリル
・回転数:125,000rpm
・送り速度:2.5m/min
・ドリルビット数:1000ヒット(n=2)
[穴位置精度]
穴位置精度の評価は、プリント配線基板を3枚重ねとし、1000ヒット(穴あけ加工)後、最下部の基板穴中心部からの誤差間隔を測定し、最大値が50μm以下であるものを「○」、50μmを超え80μm以下のものを「△」、80μmを超えるものを「×」とした。
[ドリル折損性]
ドリル折損性の評価は、上記条件でドリル加工試験を実施した際のドリル折損の有無について行い、n=2の試験中に1000ヒットまで折れなかったものを「○」、いずれか1回でも折れたものを「×」とした。なお、1000ヒットまでにドリルが折損した供試材については、その時点までのデータで穴位置精度を評価した。
熱間圧延後の耳割れ、最終加工後のアルミ基材の引張強さ、導電率、およびプリント配線板の反り、穴位置精度、ドリル折損性の評価結果を表3に示す。表3より、本願規定の化学組成、引張強さ、伸びおよび導電率を満足する実施例記載のアルミニウム合金圧延材が確認できた。
本発明に係るアルミニウム合金圧延材においては、熱伝導率と導電率が良好な相関性を示すため、優れた導電率を有するアルミニウム合金板は優れた熱伝導性を有し、配線基板に用いた際に銅箔との熱膨張係数の差が小さいため、発熱によって発生する基板の反りやヒートサイクルによって発生する銅箔と素子を接合するハンダ部におけるクラック等が抑止でき、かつドリル・ルーター加工に対する十分な被削性を確保することができて有用である。
Figure 2021181598
Figure 2021181598
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Claims (7)

  1. 化学組成が、Si:8〜14質量%、Fe:0.1〜1質量%、Cu:0.01〜0.3質量%、Ni:0.005〜0.5質量%、Cr:0.001〜0.2質量%、Ga:0.01〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.15質量%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、かつ熱膨張係数αが19≦α≦22×10−6/K、導電率σが55%IACS以上であることを特徴とする低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
  2. Mnが0.05質量%以下、Mgが0.05質量%以下、Znが0.05質量%以下、Vが0.02質量%以下、Bが0.03質量%以下、Zrが0.02質量%以下に規制されていることを特徴とする請求項1に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
  3. Ni:0.06〜0.3質量%、Cr:0.024〜0.12質量%、Ga:0.06〜0.3質量%を含有し、更にCa:0.0002〜0.04質量%、Sr:0.0002〜0.04質量%の内いずれか1種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
  4. Ca:0.001〜0.03質量%、Sr:0.001〜0.03質量%の内いずれか1種以上を含有し、更にPを0.001質量%以下に規制することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材と同じ組成を有するアルミニウム合金鋳塊に、後続して実施される面削の前または後に480℃以上550℃以下の温度で1時間以上20時間以下の時間にて均質化処理を実施した後、460℃以上540℃以下の温度で10分以上10時間保持後に熱間圧延を開始し、複数の圧下パスにより圧下率95%以上99.5%以下の熱間圧延を実施した後、30%以上98.5%以下の冷間圧延を施す工程を含むことを特徴とする低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
  6. 冷間圧延を施す工程の開始から終了のいずれかのパスの前後に少なくとも1回、260℃以上400℃以下、0.5時間以上10時間以下保持による熱処理工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
  7. 冷間圧延を施す工程が終了した後に少なくとも1回、150℃以上240℃以下、1時間以上20時間以下保持による熱処理工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の低熱膨張アルミニウム合金圧延材の製造方法。
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