JP2021180101A - 接続構造、それを備える部品、及び接続構造の製造方法 - Google Patents

接続構造、それを備える部品、及び接続構造の製造方法 Download PDF

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尚 ▲濱▼地
Takashi Hamachi
隆吉 遠藤
Ryukichi Endo
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Abstract

【課題】接続信頼性の低下を抑制することができる接続構造、それを備える部品、及び接続構造の製造方法を提供する。【解決手段】接続構造1は、端子接続対象ユニット20と、ソケット30と、端子10と、導電性接着部40とを備える。端子接続対象ユニット20は、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状の本体層21を有する。ソケット30は、端子接続対象ユニット20に設けられている。端子10は、ソケット30に差し込まれ、導体部分25に電気的に接続される。導電性接着部40は、端子接続対象ユニット20の導体部分25とソケット30との接続部分P1に設けられ、導電性の接着剤が硬化されてなると共に、端子接続対象ユニット20の導体部分25とソケット30とを電気的に接続する、又は、それらの電気的な接続を補助する。【選択図】図3

Description

本発明は、接続構造、それを備える部品、及び接続構造の製造方法に関する。
特許文献1には、端子と基板との接続構造において、電気端子の回路基板接続部が、バレル形状の圧着固定部と、基板に電気的に接続される接触部と、を有するものが開示されている。この接続構造では、基板を厚み方向に挟むようにして、接触部が基板に接続される。
特開平10−270142号公報
特許文献1に記載の端子と基板との接続構造においては、長期間に渡って応力が加わって基板が割れたり、加水分解によって基板が割れたりする。このため、これらの基板の割れに起因して、端子と、当該端子の接続対象である端子接続対象ユニットとしての基板との電気的な接続信頼性が低下するおそれがある。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、接続信頼性の低下を抑制することができる接続構造、それを備える部品、及び接続構造の製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る接続構造は、
導体部分が第1の面に設けられているフィルム状の本体層を有する端子接続対象ユニットと、
前記端子接続対象ユニットに設けられているソケットと、
前記ソケットに差し込まれ、前記導体部分に電気的に接続される導電性の端子と、
前記端子接続対象ユニットの前記導体部分と前記ソケットとの接続部分、若しくは前記導体部分と前記端子との接続部分に設けられ、導電性の接着剤が硬化されてなると共に、前記端子接続対象ユニットの前記導体部分と前記ソケットとを、若しくは前記導体部分と前記端子とを、電気的に接続する、又は、それらの電気的な接続を補助する導電性接着部と、
を備える。
前記ソケットは、導電性の素材からなると共に、筒形状に形成され、前記第1の面に立てられた状態で取り付けられていてもよい。
前記端子は、前記ソケットに差し込まれる複数のバネを有するプレスフィット部分を有するプレスフィット端子であってもよい。
前記プレスフィット部分及び前記ソケットのどちらか一方には、係止部が形成され、
前記係止部が形成されていない他方には、前記係止部が係止する被係止部が形成されていてもよい。
前記ソケットは、前記端子接続対象ユニットに開けられている孔であってもよい。
前記端子は、孔である前記ソケットに嵌り込む形状に形成されている筒部分を有していてもよい。
前記端子接続対象ユニットは、
前記第1の面に形成され、絶縁性の素材からなる第1絶縁層と、
前記第1絶縁層から突出して設けられ、内部に前記端子および前記ソケットが配置される筒状部と、
を有し、
前記接続構造は、前記筒状部と前記端子との間の隙間を埋めることで、前記ソケットに対して前記端子が差し込まれている部分を封止する封止部を備えていてもよい。
前記筒状部は、前記第1絶縁層に一体的に形成されていてもよい。
前記封止部は、前記筒状部の内部に流し込まれた後に硬化されてなる接着剤より構成されていてもよい。
前記端子接続対象ユニットは、フィルム状の前記本体層の剛性を高めるための第2絶縁層を有し、
フィルム状の前記本体層には、前記導体部分が設けられている前記第1の面の裏側の面である第2の面が設けられ、
前記第2絶縁層は、前記第2の面の面上に形成されていてもよい。
本発明の第2の観点に係る部品は、
本発明の第1の観点に係る接続構造を備える。
本発明の第3の観点に係る接続構造の製造方法は、
導体部分が第1の面に設けられているフィルム状部材を準備する工程と、
前記フィルム状部材の前記第1の面にソケットを設ける工程と、
前記ソケットに端子を差し込み、前記端子を前記導体部分に電気的に接続する工程と、
前記フィルム状部材の前記導体部分と前記ソケットとの接続部分、若しくは前記導体部分と前記端子との接続部分に導電性の接着剤を塗布して硬化させ、前記フィルム状部材の前記導体部分と前記ソケットとを、若しくは前記導体部分と前記端子とを、電気的に接続する、又は、それらの電気的な接続を補助する導電性接着部を形成する工程と、
を含む。
本発明によれば、接続信頼性の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る接続構造の斜視図である。 (A)は、実施の形態1に係る接続構造の断面図である。(B)は、端子と端子接続対象ユニットとを組み立てた後の、実施の形態1に係る接続構造の断面図である。 実施の形態1に係る端子及びソケットの分解側面図である。 実施の形態1に係る端子及びソケットの断面図である。 第1絶縁層を省略して示す、実施の形態1に係る接続構造の分解斜視図である。 第1絶縁層を備えない、本発明の実施の形態2に係る接続構造の斜視図である。 (A)は、実施の形態2に係る接続構造の平面図である。(B)は、(A)のB−B断面図である。 (A)は、実施の形態3に係る接続構造の断面図である。(B)は、実施の形態3に係る端子と端子接続対象ユニットとを組み立てた後の、接続構造の断面図である。 実施の形態3に係る接続構造の断面図である。 (A)は、実施の形態1に係る接続構造の一部を拡大して示した側面図である。(B)は、実施の形態1の変形例に係る接続構造の一部を拡大して示した側面図である。 (A)は、実施の形態2に係る接続構造の一部を拡大して示した側面図である。(B)は、実施の形態2の変形例に係る接続構造の一部を拡大して示した側面図である。 実施の形態3の変形例に係る接続構造の断面図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る接続構造1、及びそれを備える部品について、図1〜5を参照して説明する。なお、理解を容易にするために、相互に直交するXYZ座標を設定し、適宜参照する。XYZ座標のZ軸方向は、図1、図2に示すように、ソケット30に対して、端子10を差し込む差込方向D1と同一の方向である。X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に直交する方向である。
接続構造1は、例えば、自動車に配備される車載用の部品の構成要素の1つである。車載用の部品については、例えば、バンパー、フロントグリル、オーナメントなど、自動車において端子10が接続され得る部品が想定される。また、図1等では、バンパー、フロントグリル、オーナメントなどの車載用の部品の一部分が、接続構造1として表されている。この接続構造1は、車載用としての端子10と端子接続対象ユニット20との接続を行う。接続構造1は、図3及び図4に示すように、端子10と、端子接続対象ユニット20と、ソケット30と、導電性接着部40と、封止部50とを備える。
端子10は、図1に示すように、一枚の導電性の板、例えば、一枚の銅、銅合金などの板材を折り曲げることにより形成されている。端子10は、実施の形態1においては、プレスフィット端子である。端子10は、−Z側の端部に設けられているプレスフィット部分11と、圧着部分12と、連結部分13とを有する。
プレスフィット部分11は、図1、図3及び図4に示すように、ソケット30に差し込まれる部位である。プレスフィット部分11は、差込方向D1に直交する直交方向(XY平面に平行な方向)に膨らんだ4本のバネである弾性接触片11aと、それらの弾性接触片11aの+Z側の上端を連結する略円環形状の上側連結部11bと、弾性接触片11aの−Z側の下端を連結する下側連結部11cとを有する。4本の弾性接触片11aは、差込方向D1に直交する方向に撓み可能に設けられている。4本の弾性接触片11aが撓みつつ、ソケット30の内面に弾性接触することにより、プレスフィット部分11は、ソケット30に電気的に接続される。なお、本実施の形態1においては、プレスフィット部分11は、4本の弾性接触片11aを有するが、これに限られない。プレスフィット部分11は、2本又は3本の弾性接触片11aを有していてもよいし、5本以上の弾性接触片11aを有していてもよい。
圧着部分12には、ケーブル90が接続される。圧着部分12は、例えば、導体かしめ部と被覆固定部とを有する。導体かしめ部は、かしめにより、ケーブル90の導電性の芯線に圧着され、電気的に接続される。被覆固定部は、かしめにより、ケーブル90の絶縁性の被覆部の端部に圧着され、ケーブル90が端子10から引き抜かれるのを抑制する。
連結部分13は、プレスフィット部分11と圧着部分12とを連結する部位である。連結部分13は、概ね直角に折り曲げられてなる屈曲部13a、13bを二つ有する形状に形成されている。また、連結部分13には、ソケット30に対する端子10の位置決めを行うためのストッパ13cが形成されている。ストッパ13cは、+Y方向及び−Y方向の双方向に突出している。
端子接続対象ユニット20は、例えば、導体性及び絶縁性の素材からなるものが積層されて構成されている。端子接続対象ユニット20は、本体層21と、第1絶縁層22−1と、第2絶縁層22−2と、筒状部23とを有する。この端子接続対象ユニット20において、第1絶縁層22−1と、本体層21と、第2絶縁層22−2とは、その順に積層されている。
本体層21は、例えば、フィルム状のものである。本体層21は、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)、PC(Polycarbonate、ポリカーボネート)などの樹脂素材からなる。ただし、これに限られず、本体層21は、別の素材からなっていてもよい。本体層21の+Z側の第1の面21aには、導電性の素材からなる導体部分25や導体パターンが設けられている。導体部分25は、例えば、本体層21の第1の面21a上に設けられた銀ペーストである。ただし、これに限られず、導体部分25は、銀ペースト以外のものであってもよい。なお、本実施の形態1においては、本体層21の第1の面21aの裏側の面(反対側の面)である第2の面21bには、導体部分25や導体パターンは設けられていない。しかしながら、これに限られず、本体層21の第1の面21aと第2の面21bとの両面ともに、導体部分25や導体パターンが設けられていてもよい。
第1絶縁層22−1は、本体層21の第1の面21aに形成されている。第1絶縁層22−1は、絶縁性の素材からなる。
第2絶縁層22−2は、第1絶縁層22−1とで本体層21を挟むように、本体層21の第2の面21bに形成されている。第2絶縁層22−2は、絶縁性の素材からなる。第2絶縁層22−2は、本体層21の下面である第2の面21bに形成されることにより、本体層21が変形しないように、本体層21の剛性を高めて、ひいては、端子接続対象ユニット20全体の剛性を高めるために形成されている。
なお、図1等においては、接続構造1は一部を拡大して示されているため、第1絶縁層22−1の+Z側の上面と、第1絶縁層22−1の−Z側の下面とは、XY平面に平行な平面として表されている。しかしながら、これらの面は、平面に限られない。例えば、接続構造1が適用される車載用の部品の種類、バンパー、フロントグリル、オーナメントなどの車載用の部品の種類に応じて、これらの面は、曲面など、平面以外の面の場合もあり得るし、平面、曲面、及びそれ以外の面が組み合わさるなど、複雑な立体形状を有する面の場合もあり得る。
筒状部23は、+Z方向に開口する間口を有する略四角筒状の部位である。筒状部23は、第1絶縁層22−1から+Z方向に突出して設けられている。筒状部23の内部には、端子10が配置されている。本実施の形態1においては、筒状部23は、第1絶縁層22−1と共に、射出成形されることにより、第1絶縁層22−1に一体的に形成されている。このため、筒状部23は、第1絶縁層22−1の素材と同一の絶縁性の素材からなる。
ソケット30は、端子10のプレスフィット部分11が差し込まれる差込対象である。ソケット30は、本実施の形態1においては、導電性の素材からなる。ソケット30は、プレスフィット部分11が差し込まれることにより、端子10と電気的に接続される。また、ソケット30は、図5に示すように、端子接続対象ユニット20の本体層21の第1の面21aにZ軸方向に沿って立てられた状態で取り付けられていると共に、本体層21に設けられている導体部分25に電気的に接続されている。
ソケット30は、図3及び図4に示すように、筒形状、詳しくは、円筒形状に形成されている部分を含んで構成されている。ただし、ソケット30の円筒形状部分は、これに限られず、プレスフィット部分11を差し込むことが可能な形状であれば、例えば、角筒形状など、円筒形状以外の形状に形成されていてもよい。ソケット30は、+Z側の上側開口31が形成されることにより、上方に開口すると共に、底部34を有する有底円筒形状に形成されている。底部34の−Z側の底面は、端子接続対象ユニット20の本体層21の第1の面21aに概ね平行な接着面34aとして構成されている。本実施の形態1においては、ソケット30を有底円筒形状とすることにより、底部34の接着面34aの接着面積を大きく確保している。
導電性接着部40は、図3及び図4に示すように、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25との電気的な接続部分P1に設けられている。詳しくは、導電性接着部40は、ソケット30の底部34の接着面34aと、端子接続対象ユニット20の導体部分25との間に配置されている。導電性接着部40は、導電性の接着剤からなる。導電性接着部40は、この導電性の接着剤を接着面34aに塗布した上で、ソケット30を端子接続対象ユニット20の第1の面21aに接着させて、硬化されてなる。導電性の接着剤としては、例えば、銀や銅といった導電性の粒(フィラー)を含む樹脂から構成され、銀ペースト、銅ペーストとなる接着剤や、超低温はんだが用いられる。しかしながら、これに限られない。導電性の接着剤であれば、これら以外のものが用いられてもよい。導電性接着部40は、接続部分P1に設けられることにより、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25とを電気的に接続したり、それらの電気的な接続を補助したりする。導電性接着部40が用いられることにより、ソケット30は、端子接続対象ユニット20上に安定して立てられると共に、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25との電気的接続能力を向上させる。
封止部50は、図2(B)及び図4に示すように、筒状部23と端子10との間の隙間を埋めることで、ソケット30に対して端子10が差し込まれている部分を封止する。封止部50は、筒状部23の内部に流し込まれた後に硬化されてなる接着剤より構成されている。封止部50は、導電性の素材からなる導電性接着部40とは異なり、非導電性、絶縁性の素材からなる接着剤が硬化されて形成されている。非導電性、絶縁性の接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン、アクリル樹脂、又はウレタン樹脂が用いられる。しかしながら、これに限られない。非導電性、絶縁性の接着剤であれば、これらの樹脂以外のものが用いられてもよい。
上述のように構成された本実施の形態1に係る接続構造1の製造方法について説明する。
(準備工程その1)
先ず、接続構造1を製造する作業者は、図5に示すように、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状部材を準備する。また、作業者は、導電性の素材からなると共に、有底円筒形状に形成されているソケット30を準備する。
(ソケット30を設ける工程、導電性接着部40を形成する工程)
続いて、作業者は、フィルム状部材にソケット30を取り付ける。具体的には、作業者は、図3及び図4に示すように、ソケット30の接着面34aに導電性の接着剤を塗布した上で、ソケット30をフィルム状部材の第1の面21aに立たせた状態で取り付ける。そして、接着面34aに塗布した導電性の接着剤を硬化させ、導電性接着部40を形成する。この導電性接着部40の形成により、ソケット30は、第1の面21aに立てられつつ固定されると共に、ソケット30と導体部分25とが電気的に接続される。このとき、接着面34aに塗布する導電性の接着剤の量、フィルム状部材の第1の面21aに対するソケット30の押圧力の強弱によって、接着面34aは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触したり、導体部分25に直接的に接触したりする。
(準備工程その2)
続いて、作業者は、図5に示すように、ソケット30が第1の面21aに立てられているフィルム状部材とは別体の絶縁板を準備する。この絶縁板は、フィルム状部材の第2の面21bに取り付けられて、第2絶縁層22−2を形成するためのものである。ただし、これに限られない。作業者は、当該絶縁板を準備せずに、射出成形工程において、第1絶縁層22−1と筒状部23との形成と共に、第2絶縁層22−2を形成するようにしてもよい。
(射出成形工程)
続いて、作業者は、ソケット30が第1の面21aに立てられているフィルム状部材と、第2絶縁層22−2を形成するための絶縁板とを成形金型に配置する。そして、フィルム状部材と絶縁板とが成形金型にインサートされた状態で、第1絶縁層22−1と筒状部23とを形成するための射出成形を行う。射出成形を行うことにより、図1に示すように、フィルム状部材の第1の面21a上に、第1絶縁層22−1と筒状部23とが形成される。また、フィルム状部材が、本体層21として形成されると共に、絶縁板が、フィルム状部材の第2の面21bに貼り付けられた状態の第2絶縁層22−2として形成される。
(端子差込工程)
続いて、作業者は、図3及び図4に示すように、ソケット30に端子10のプレスフィット部分11を差し込む。端子10は、ソケット30を介して、導体部分25に電気的に接続される。なお、本発明において、「端子が、導体部分に電気的に接続される」ことは、本実施の形態1のように、端子10が、ソケット30を介することによって導体部分25に間接的に接続されることを含む。
(封止工程)
続いて、作業者は、筒状部23の内部に、絶縁性の接着剤を流し込む。そして、筒状部23の内部に流し込まれた絶縁性の接着剤を硬化させ、封止部50を形成する。この封止部50の形成により、筒状部23と端子10との間の隙間が埋められて、ソケット30に対して端子10が差し込まれている部分が封止される。
以上により、図1に示す接続構造1が完成する。
以上、説明したように、本実施の形態1においては、図3及び図4に示すように、導電性接着部40が、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25との接続部分P1に設けられている。この導電性接着部40は、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25とを電気的に接続する。又は、導電性接着部40は、それらの電気的な接続を補助する。これにより、本実施の形態1は、端子10と端子接続対象ユニット20との電気的な接続信頼性の低下を抑制することができる。
また、接続構造1の導電性接着部40は、本体層21の第1の面21aに立てられているソケット30が倒れることを防ぐ。したがって、本実施の形態1は、端子10と端子接続対象ユニット20との電気的な接続信頼性、および物理的な接続信頼性の両方の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態1に係る接続構造1は、筒状部23の内部において、筒状部23と端子10との間の隙間を埋める封止部50を備える。封止部50は、ソケット30に対して端子10が差し込まれている部分を封止する。このため、本実施の形態1は、ソケット30に対する端子10の保持力を向上させることができる。ひいては、本実施の形態1は、端子10と端子接続対象ユニット20との電気的な接続信頼性の低下を抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ソケット30は、有底円筒形状に形成されている。しかしながら、ソケット30は、この形状に限られるものではない。以下、有底円筒形状に形成されていないソケット30Aを備える実施の形態2に係る接続構造2、及びそれを備える部品について、図6A及び図6Bを参照して説明する。なお、実施の形態2において、実施の形態1と同一又は同等のものは、同じ符号で示し、その説明を省略する。
接続構造2は、図6A及び図6Bに示すように、端子10Aと、端子接続対象ユニット20Aと、ソケット30Aと、導電性接着部40とを備える。なお、接続構造2は、封止部50を備えない。
端子10Aは、一枚の導電性の板、例えば、一枚の銅、銅合金などの板材を折り曲げることにより形成されている。端子10Aは、実施の形態1のものと同様に、プレスフィット端子である。端子10Aは、−Z側の端部に設けられているプレスフィット部分11と、圧着部分12と、連結部分13とを有する。端子10Aは、プレスフィット部分11の弾性接触片11aに係止部11dが形成されている点で、実施の形態1の端子10と相違する。
プレスフィット部分11は、ソケット30Aに差し込まれる部位である。プレスフィット部分11は、差込方向D1に直交する直交方向(XY平面に平行な方向)に膨らんだ4本のバネである弾性接触片11aと、それらの弾性接触片11aの+Z側の上端を連結する略円環形状の上側連結部11bと、弾性接触片11aの−Z側の下端を連結する下側連結部11cとを有する。4本の弾性接触片11aのうち、2本の弾性接触片11aには、係止部11dがそれぞれ1つずつ形成されている。
係止部11dは、差込方向D1に直交する直交方向の外方に突出する凸状のダボである。なお、本実施の形態2においては、係止部11dは、4本の弾性接触片11aのうち、2本の弾性接触片11aに形成されているが、これに限られない。例えば、係止部11dは、1本又は3本の弾性接触片11aに形成されていてもよいし、4本の弾性接触片11aの全てに形成されていてもよい。
圧着部分12には、ケーブル90が接続される。この圧着部分12は、実施の形態1のものと同等のものである。
連結部分13は、プレスフィット部分11と圧着部分12とを連結する。この圧着部分12は、実施の形態1のものと同等のものである。
端子接続対象ユニット20Aは、例えば、導体性及び絶縁性の素材からなる複数のものが積層されているものである。端子接続対象ユニット20Aは、本体層21と、第2絶縁層22−2とを有する。この端子接続対象ユニット20Aにおいて、本体層21と、第2絶縁層22−2とは積層されている。端子接続対象ユニット20Aは、第1絶縁層22−1と筒状部23とを有さない点で、実施の形態1に係る端子接続対象ユニット20と相違する。本体層21及び第2絶縁層22−2は、実施の形態1と同等のものである。
ソケット30Aは、筒形状、詳しくは、円筒形状に形成されている部分を含んで構成されている。ただし、ソケット30Aの円筒形状部分は、これに限られず、プレスフィット部分11を差し込むことが可能な形状であればよく、例えば、角筒形状など、円筒形状以外の形状に形成されていてもよい。ソケット30Aの円筒形状部分の+Z側の上側開口31は、プレスフィット部分11を差し込み易くするために拡径されている(外方に向かうに連れて直径が大きくなっている)。また、ソケット30Aの円筒形状部分の−Z側の下側開口32の縁部分には、放射状となるように内側から外側に折り曲げられることで、端子接続対象ユニット20Aの本体層21の第1の面21aに概ね平行な接着面32aが形成されている。ソケット30Aの円筒形状部分には、孔である被係止部33が形成されている。
被係止部33は、差込方向D1に直交する直交方向に貫通する貫通孔である。被係止部33には、端子10Aのプレスフィット部分11の係止部11dが係止する。被係止部33及び係止部11dは、プレスフィット部分11をソケット30Aに対してZ軸方向に保持するために形成されている。なお、本実施の形態2においては、係止部11dの形成数と同数である、2つの被係止部33が形成されている。しかしながら、これに限られない。被係止部33は、1つ又は3つ以上形成されていてもよい。さらに、例えば、係止部11dが2つ形成されている場合、被係止部33は、2つよりも多い3つ形成されていてもよいし、係止部11dよりも多く形成されていてもよい。また、本実施の形態2においては、被係止部33は、差込方向D1に直交する直交方向に貫通する貫通孔であるが、これに限られない。被係止部33は、ソケット30の円筒形状部分の内面に設けられていると共に、非貫通状態に形成された窪みであってもよい。
導電性接着部40は、ソケット30Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との電気的な接続部分P2に設けられている。詳しくは、導電性接着部40は、ソケット30Aの下側開口32の縁部分に形成されている接着面32aと、端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との間に配置されている。導電性接着部40は、導電性の接着剤からなる。導電性接着部40は、この導電性の接着剤を接着面32aに塗布した上で、ソケット30Aを端子接続対象ユニット20Aの第1の面21aに接着させて、硬化されてなる。導電性の接着剤としては、例えば、銀や銅といった導電性の粒(フィラー)を含む樹脂から構成され、銀ペースト、銅ペーストとなる接着剤や、超低温はんだが用いられる。しかしながら、これに限られない。導電性の接着剤であれば、これら以外のものが用いられてもよい。導電性接着部40は、接続部分P2に設けられることにより、ソケット30Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25とを電気的に接続したり、それらの電気的な接続を補助したりする。導電性接着部40が用いられることにより、ソケット30Aは、端子接続対象ユニット20A上に安定して立てられると共に、端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との電気的接続能力を向上させる。
なお、本実施の形態2においては、端子接続対象ユニット20Aが、第1絶縁層22−1と筒状部23とを有さないため、接続構造2は、封止部50を備えない。
上述のように構成された本実施の形態2に係る接続構造2の製造方法について説明する。
(準備工程その1)
先ず、接続構造2を製造する作業者は、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状部材を準備する。また、作業者は、導電性の素材からなると共に、筒形状に形成されているソケット30Aを準備する。
(ソケット30Aを設ける工程、導電性接着部40を形成する工程)
続いて、作業者は、フィルム状部材にソケット30Aを取り付ける。具体的には、作業者は、ソケット30の接着面32aに導電性の接着剤を塗布した上で、ソケット30Aをフィルム状部材の第1の面21aに立たせた状態で取り付ける。そして、接着面32aに塗布した導電性の接着剤を硬化させ、導電性接着部40を形成する。この導電性接着部40の形成により、ソケット30Aは、第1の面21aに立てられつつ固定されると共に、ソケット30Aと導体部分25とが電気的に接続される。このとき、接着面32aに塗布する導電性の接着剤の量、フィルム状部材の第1の面21aに対するソケット30の押圧力の強弱によって、接着面32aは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触したり、導体部分25に直接的に接触したりする。
(準備工程その2)
続いて、作業者は、ソケット30Aが第1の面21aに立てられているフィルム状部材とは別体の絶縁板を準備する。この絶縁板は、フィルム状部材の第2の面21bに取り付けられて第2絶縁層22−2を形成するためのものである。
(絶縁層形成工程)
続いて、作業者は、ソケット30Aが第1の面21aに立てられているフィルム状部材に、第2絶縁層22−2を形成するための絶縁板を張り付ける。これにより、フィルム状部材が、本体層21として形成されると共に、絶縁板が、フィルム状部材の第2の面21bに貼り付けられた状態の第2絶縁層22−2として形成される。なお、本実施の形態2においては、インサート成形や射出成形工程は行われない。このため、ソケット30Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との電気的な接続部分P2の少なくとも一部は、絶縁層に覆われずに露出する。
(端子差込工程)
続いて、作業者は、ソケット30Aに端子10Aのプレスフィット部分11を差し込む。ソケット30Aにプレスフィット部分11を差し込むと、端子10Aの係止部11dが、ソケット30Aの被係止部33に係止する。この係止部11dの係止により、プレスフィット部分11はソケット30Aに対してZ軸方向に保持される。端子10Aは、ソケット30Aを介して、導体部分25に電気的に接続される。なお、本発明において、「端子が、導体部分に電気的に接続される」ことは、本実施の形態2のように、端子10Aが、ソケット30Aを介することによって導体部分25に間接的に接続されることを含む。
以上により、図6A及び図6Bに示す接続構造2が完成する。
以上、説明したように、本実施の形態2においては、導電性接着部40が、端子10Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との接続部分P2に設けられている。この導電性接着部40は、端子10Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25とを電気的に接続する。又は、導電性接着部40は、それらの電気的な接続を補助する。これにより、本実施の形態2は、端子10Aと端子接続対象ユニット20Aとの電気的な接続信頼性の低下を抑制することができる。
また、接続構造2の導電性接着部40は、本体層21の第1の面21aに立てられているソケット30Aが倒れることを防ぐ。したがって、本実施の形態2は、端子10Aと端子接続対象ユニット20Aとの電気的な接続信頼性、および物理的な接続信頼性の両方の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態2においては、端子接続対象ユニット20Aは、第1絶縁層22−1と筒状部23とを有さない。このため、接続構造2は、その製造方法から、インサート成形、射出成形工程を割愛できる。これにより、ソケット30Aのような複雑な形状のものをソケット30Aとして、接続構造2に用いることができる。ひいては、接続構造2は、ソケット30Aの設計の自由度を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、ソケット30は、導電性の素材からなる筒状部材である。しかしながら、ソケット30は、これに限られるものではない。以下、ソケット30が導電性の素材からなる筒状部材ではないソケット30Bを備える実施の形態3に係る接続構造3、及びそれを備える部品について、図7、8を参照して説明する。なお、実施の形態3において、実施の形態1と同一又は同等のものは、同じ符号で示し、その説明を省略する。
接続構造3は、図7及び図8に示すように、端子10Bと、端子接続対象ユニット20Bと、ソケット30Bと、導電性接着部40と、封止部50とを備える。
端子10Bは、一枚の導電性の板、例えば、一枚の銅、銅合金などの板材を折り曲げることにより形成されている。端子10Bは、実施の形態1のものとは異なり、プレスフィット端子とは異なる種類の端子である。端子10Bは、−Z側の端部に設けられている筒部分14と、圧着部分12と、連結部分13とを有する。
筒部分14は、ソケット30Bに差し込まれる部位である。筒部分14は、差込方向D1に延設された円筒形状のものである。筒部分14には、差込方向D1に切り欠かれたスリット14aが形成され、このスリット14aにより、筒部分14は、そのXY断面がC形状となるように形成されている。筒部分14は、そのXY断面がC字形状となるように形成されることで、縮径及び拡径可能に形成されている。なお、縮径とは、屈曲部13aから例えば離れるに連れて筒部分14の直径が小さくなることを示している。
圧着部分12には、ケーブル90が接続される。この圧着部分12は、実施の形態1のものと同等のものである。
連結部分13は、筒部分14と圧着部分12とを連結する。この連結部分13には、実施の形態1のものとは異なり、ソケット30Bに対する端子10Bの位置決めを行うためのストッパは形成されていない。
端子接続対象ユニット20Bは、例えば、導体性及び絶縁性の素材からなる複数のものが積層されているものである。端子接続対象ユニット20Bは、本体層21と、第1絶縁層22−1と、第2絶縁層22−2と、筒状部23とを有する。この端子接続対象ユニット20Bにおいて、第1絶縁層22−1と、本体層21と、第2絶縁層22−2とは、その順に積層されている。なお、図7においては、端子接続対象ユニット20Bは、接続構造3を備える部品において、端子10Bが差し込まれる箇所近傍の一部が示されている。端子接続対象ユニット20Bは、第1絶縁層22−1に、孔であるソケット30Bが形成されている点で、実施の形態1に係る端子接続対象ユニット20と相違する。本体層21、第2絶縁層22−2、及び筒状部23は、実施の形態1と同等のものである。
ソケット30Bは、端子10Bの筒部分14が差し込まれる差込対象である。本実施の形態3において、ソケット30Bは、端子接続対象ユニット20Bの第1絶縁層22−1に形成されている孔である。このソケット30Bは、第1絶縁層22−1に孔として直接形成されているため、実施の形態1とは異なり、絶縁性の素材からなる。ソケット30Bは、Z軸方向に第1絶縁層22−1を貫通している。これにより、本体層21の導体部分25は、孔であるソケット30Bを介して上方に露出する。ソケット30Bに差し込まれた端子10Bの筒部分14の−Z側の端面である接着面14bは、本体層21の導体部分25の近傍にまで達する。または、接着面14bは、本体層21の導体部分25に接触する。
導電性接着部40は、端子10Bの筒部分14と端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との電気的な接続部分P3に設けられている。詳しくは、導電性接着部40は、少なくとも、端子10Bの筒部分14の−Z側の接着面14bと、端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との間の隙間に配置されている。また、本実施の形態3においては、接着面14bへの塗布量が多めに調整されているため、接着面14bと導体部分25との間の隙間だけではなく、導電性接着部40は、当該隙間からはみ出されて、筒部分14の筒内周空間にも配置されている。導電性接着部40は、接着面14bに塗布された上で、端子10Bの筒部分14を、端子接続対象ユニット20Bの第1の面21aに接着させて、硬化されてなる導電性の接着剤から形成されている。導電性の接着剤としては、例えば、銀や銅といった導電性の粒(フィラー)を含む樹脂から構成され、銀ペースト、銅ペーストとなる接着剤や、超低温はんだが用いられる。しかしながら、これに限られない。導電性の接着剤であれば、これら以外のものが用いられてもよい。導電性接着部40は、ソケット30Bと端子接続対象ユニット20Bの導体部分25とを電気的に接続したり、それらの電気的な接続を補助したりする。導電性接着部40が用いられることにより、端子10Bの筒部分14は、ソケット30Bを介して、端子接続対象ユニット20B上に安定して立てられると共に、端子10Bと端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との電気的な接続能力を向上させる。
封止部50は、筒状部23と端子10Bとの間の隙間を埋めることで、ソケット30Bに対して端子10Bが差し込まれている部分を封止する。封止部50は、筒状部23の内部に流し込まれた後に硬化されてなる接着剤より構成されている。封止部50は、導電性の素材からなる導電性接着部40とは異なり、非導電性、絶縁性の素材からなる接着剤が硬化されて形成されている。非導電性、絶縁性の接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン、アクリル樹脂、又はウレタン樹脂が用いられる。しかしながら、これに限られない。非導電性、絶縁性の接着剤であれば、これらの樹脂以外のものが用いられていてもよい。
上述のように構成された本実施の形態3に係る接続構造3の製造方法について説明する。
(準備工程)
先ず、接続構造3を製造する作業者は、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状部材を準備する。
続いて、作業者は、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状部材とは別体の絶縁板を準備する。この絶縁板は、フィルム状部材の第2の面21bに取り付けられて、第2絶縁層22−2を形成するためのものである。ただし、これに限られない。作業者は、当該絶縁板を準備せずに、射出成形工程において、第1絶縁層22−1と筒状部23との形成と共に、第2絶縁層22−2を形成するようにしてもよい。
(射出成形工程、ソケット30Bを設ける工程)
続いて、作業者は、導体部分25が第1の面21aに設けられているフィルム状部材と、第2絶縁層22−2を形成するための絶縁板とを成形金型に配置する。そして、フィルム状部材と絶縁板とが成形金型にインサートされた状態で、第1絶縁層22−1と筒状部23とを形成するための射出成形を行う。射出成形を行うことにより、フィルム状部材の第1の面21a上に、第1絶縁層22−1と筒状部23とが形成される。また、フィルム状部材が、本体層21として形成されると共に、絶縁板が、フィルム状部材の第2の面21bに固定された状態の第2絶縁層22−2として形成される。このとき、第1絶縁層22−1には、孔であるソケット30Bも形成される。ただし、これに限られない。作業者は、射出成形工程において、第1絶縁層22−1に孔であるソケット30Bを形成せずに、射出成形工程の後に、孔であるソケット30Bを形成するための加工を別途行ってもよい。
(端子差込工程、導電性接着部40を形成する工程)
続いて、作業者は、ソケット30Bに端子10Bの筒部分14を差し込む。具体的には、作業者は、端子10Bの筒部分14の接着面14bに導電性の接着剤を塗布した上で、筒部分14をソケット30Bに挿入して取り付ける。そして、接着面14bに塗布した導電性の接着剤を硬化させ、導電性接着部40を形成する。この導電性接着部40の形成により、端子10Bの筒部分14は、ソケット30Bに嵌りつつ固定されると共に、端子10Bと導体部分25とが電気的に接続される。このとき、接着面14bに塗布する導電性の接着剤の量、フィルム状部材の第1の面21aに対する筒部分14の押圧力の強弱によって、接着面14bは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触したり、導体部分25に直接的に接触したりする。
(封止工程)
続いて、作業者は、筒状部23の内部に、絶縁性の接着剤を流し込む。そして、筒状部23の内部に流し込まれた絶縁性の接着剤を硬化させ、封止部50を形成する。この封止部50の形成により、筒状部23と端子10Bとの間の隙間が埋められて、ソケット30Bに対して端子10Bが差し込まれている部分が封止される。
以上により、接続構造3が完成する。
以上、説明したように、本実施の形態3においては、導電性接着部40が、端子10Bと端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との接続部分P3に設けられている。この導電性接着部40は、端子10Bと端子接続対象ユニット20Bの導体部分25とを電気的に接続する。又は、導電性接着部40は、それらの電気的な接続を補助する。これにより、本実施の形態3は、端子10Bと端子接続対象ユニット20Bとの接続信頼性の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態3に係る接続構造3は、筒状部23の内部において、筒状部23と端子10Bとの間の隙間を埋める封止部50を備える。封止部50は、ソケット30Bに対して端子10Bが差し込まれている部分を封止する。このため、本実施の形態3は、ソケット30Bに対する端子10Bの保持力を向上させることができる。ひいては、本実施の形態3は、端子10Bと端子接続対象ユニット20Bとの電気的な接続信頼性の低下を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態によって限定されるものではない。
例えば、実施の形態2に係る接続構造2では、図6A及び図6Bに示すように、端子10Aには係止部11dが形成されていると共に、ソケット30Aには被係止部33が形成されている。しかしながら、これに限らない。これとは逆に、端子10Aに、孔又は窪みである被係止部が形成されていると共に、ソケット30Aに、凸状のダボである係止部が形成されていてもよい。
また、実施の形態3に係る接続構造3では、実施の形態2と異なり、端子10Bには係止部が係止されていない。また、ソケット30Bには被係止部が形成されていない。しかしながら、これに限らない。端子10B及びソケット30Bの一方に、凸状のダボである係止部が形成され、端子10B及びソケット30Bの他方に、孔又は窪みである被係止部が形成されていてもよい。
また、実施の形態1、2に係る接続構造1、2の端子10、10Aは、プレスフィット端子である。しかしながら、これに限らない。端子10、10Aは、プレスフィット端子以外の端子であってもよい。また、端子10、10Aは、図に記載されている形状のものに限られず、ニードルアイタイプのものであってもよい。
また、実施の形態1、3では、筒状部23は、第1絶縁層22−1と共に、射出成形されることにより、第1絶縁層22−1に一体的に形成されている。しかしながら、これに限られない。筒状部23は、第1絶縁層22−1とは別に形成されていてもよい。例えば、第1絶縁層22−1とは別に形成された筒状部23を、接着剤により、第1絶縁層22−1に取り付けて固定するようにしてもよい。
また、実施の形態1では、図9(A)に示すように、導電性接着部40は、ソケット30の底部34の接着面34aと、端子接続対象ユニット20の導体部分25との間に配置されている。したがって、接着面34aは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触している。この場合、導電性接着部40は、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25とを電気的に接続すると共に、それらの電気的な接続を補助する。しかしながら、これに限られない。図9(B)に示すように、接着面34aは、導体部分25に直接接触し、導電性接着部40は、接着面34aが導体部分25に直接接触している部分近傍に塗布されることで配置されていてもよい。この場合、導電性接着部40は、ソケット30と端子接続対象ユニット20の導体部分25との電気的な接続を補助する。
また、実施の形態2では、図10(A)に示すように、導電性接着部40は、ソケット30Aの下側開口32の縁部分に形成されている接着面32aと、端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との間に配置されている。したがって、接着面32aは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触している。この場合、導電性接着部40は、ソケット30Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25とを電気的に接続すると共に、それらの電気的な接続を補助する。しかしながら、これに限られない。図10(B)に示すように、接着面32aは、導体部分25に直接接触し、導電性接着部40は、接着面32aが導体部分25に直接接触している部分近傍に塗布されることで配置されていてもよい。この場合、導電性接着部40は、ソケット30Aと端子接続対象ユニット20Aの導体部分25との電気的な接続を補助する。
また、実施の形態3では、図8に示すように、導電性接着部40は、少なくとも、端子10Bの筒部分14の−Z側の接着面14bと、端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との間の隙間に配置されている。したがって、接着面14bは、導電性接着部40を介して導体部分25に間接的に接触している。この場合、導電性接着部40は、端子10Bの筒部分14と端子接続対象ユニット20Bの導体部分25とを電気的に接続すると共に、それらの電気的な接続を補助する。しかしながら、これに限られない。図11に示すように、接着面14bは、導体部分25に直接接触すると共に、導電性接着部40は、接着面14bが導体部分25に直接接触している部分近傍を含めて塗布されることで配置されていてもよい。この場合、導電性接着部40は、筒部分14と端子接続対象ユニット20Bの導体部分25との電気的な接続を補助する。
また、実施の形態1、3では、図1を参照するとわかるように、筒状部23は、略四角筒状に形成されている。しかしながら、これに限られない。筒状部23は、略四角筒状以外の形状、例えば、円筒形状に形成されていてもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
1,2,3:接続構造、10,10A,10B:端子、11:プレスフィット部分、11a:弾性接触片、11b:上側連結部、11c:下側連結部、11d:係止部、12:圧着部分、13:連結部分、13a,13b:屈曲部、13c:ストッパ、14:筒部分、14a:スリット、14b:接着面、20,20A,20B:端子接続対象ユニット、21:本体層、21a:第1の面、21b:第2の面、22−1:第1絶縁層、22−2:第2絶縁層、23:筒状部、25:導体部分、30,30A,30B:ソケット、31:上側開口、32:下側開口、32a:接着面、33:被係止部、34:底部、34a:接着面、40:導電性接着部、50:封止部、90:ケーブル、P1,P2,P3:接続部分、D1:差込方向。

Claims (12)

  1. 導体部分が第1の面に設けられているフィルム状の本体層を有する端子接続対象ユニットと、
    前記端子接続対象ユニットに設けられているソケットと、
    前記ソケットに差し込まれ、前記導体部分に電気的に接続される導電性の端子と、
    前記端子接続対象ユニットの前記導体部分と前記ソケットとの接続部分、若しくは前記導体部分と前記端子との接続部分に設けられ、導電性の接着剤が硬化されてなると共に、前記端子接続対象ユニットの前記導体部分と前記ソケットとを、若しくは前記導体部分と前記端子とを、電気的に接続する、又は、それらの電気的な接続を補助する導電性接着部と、
    を備える、接続構造。
  2. 前記ソケットは、導電性の素材からなると共に、筒形状に形成され、前記第1の面に立てられた状態で取り付けられている、請求項1に記載の接続構造。
  3. 前記端子は、前記ソケットに差し込まれる複数のバネを有するプレスフィット部分を有するプレスフィット端子である、請求項1又は2に記載の接続構造。
  4. 前記プレスフィット部分及び前記ソケットのどちらか一方には、係止部が形成され、
    前記係止部が形成されていない他方には、前記係止部が係止する被係止部が形成されている、請求項3に記載の接続構造。
  5. 前記ソケットは、前記端子接続対象ユニットに開けられている孔である、請求項1に記載の接続構造。
  6. 前記端子は、孔である前記ソケットに嵌り込む形状に形成されている筒部分を有する、請求項5に記載の接続構造。
  7. 前記端子接続対象ユニットは、
    前記第1の面に形成され、絶縁性の素材からなる第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層から突出して設けられ、内部に前記端子および前記ソケットが配置される筒状部と、
    を有し、
    前記接続構造は、前記筒状部と前記端子との間の隙間を埋めることで、前記ソケットに対して前記端子が差し込まれている部分を封止する封止部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の接続構造。
  8. 前記筒状部は、前記第1絶縁層に一体的に形成されている、請求項7に記載の接続構造。
  9. 前記封止部は、前記筒状部の内部に流し込まれた後に硬化されてなる接着剤より構成されている、請求項7又は8に記載の接続構造。
  10. 前記端子接続対象ユニットは、フィルム状の前記本体層の剛性を高めるための第2絶縁層を有し、
    フィルム状の前記本体層には、前記導体部分が設けられている前記第1の面の裏側の面である第2の面が設けられ、
    前記第2絶縁層は、前記第2の面の面上に形成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の接続構造。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の接続構造を備える、部品。
  12. 導体部分が第1の面に設けられているフィルム状部材を準備する工程と、
    前記フィルム状部材の前記第1の面にソケットを設ける工程と、
    前記ソケットに端子を差し込み、前記端子を前記導体部分に電気的に接続する工程と、
    前記フィルム状部材の前記導体部分と前記ソケットとの接続部分、若しくは前記導体部分と前記端子との接続部分に導電性の接着剤を塗布して硬化させ、前記フィルム状部材の前記導体部分と前記ソケットとを、若しくは前記導体部分と前記端子とを、電気的に接続する、又は、それらの電気的な接続を補助する導電性接着部を形成する工程と、
    を含む、接続構造の製造方法。
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