以下、添付図面を参照して、超音波診断装置の各実施形態及び各変形例を詳細に説明する。また、本願に係る超音波診断装置は、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。また、実施形態は、内容に矛盾が生じない範囲で他の実施形態や従来技術との組み合わせが可能である。また、以下の説明において、同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
まず、実施形態に係る超音波診断装置の構成の一例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100の構成の一例を説明するための図である。図1に示すように、実施形態に係る超音波診断装置100は、超音波プローブ1と、ディスプレイ2と、タッチスクリーン3と、入力インターフェース4と、装置本体10とを有する。
超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射される。そして、反射された超音波は、反射波(エコー)として超音波プローブ1で受信される。反射波は、超音波プローブ1で反射波信号に変換される。反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。そして、超音波プローブ1は、反射波信号を装置本体10に出力する。超音波プローブ1は、コンベックス型でもセクタ型でもよく、様々なタイプの超音波プローブを超音波プローブ1として用いることができる。
超音波プローブ1が被検体P内の2次元領域の走査(2次元走査)を行なう場合、ユーザは、例えば、複数の圧電振動子が一列で配置された1Dアレイプローブを超音波プローブ1として装置本体10に接続する。1Dアレイプローブは、リニア型超音波プローブ、コンベックス型超音波プローブ、セクタ型超音波プローブ等である。また、超音波プローブ1が被検体P内の3次元領域の走査(3次元走査)を行なう場合、ユーザは、例えば、メカニカル4Dプローブや2Dアレイプローブを超音波プローブ1として装置本体10に接続する。メカニカル4Dプローブは、1Dアレイプローブのように一列で配列された複数の圧電振動子を用いて2次元走査が可能であるとともに、複数の圧電振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで3次元走査が可能である。また、2Dアレイプローブは、マトリックス状に配置された複数の圧電振動子により3次元走査が可能であるとともに、超音波を集束して送信することで2次元走査が可能である。
ディスプレイ2は、超音波診断装置100のユーザが入力インターフェース4を用いて各種の指示及び各種の要求等を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像データに基づく超音波画像等を表示したりする。ディスプレイ2は、表示部の一例である。ディスプレイ2は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ等によって実現される。
タッチスクリーン3は、ユーザからの各種の指示及び各種の要求等を受け付け、受け付けた指示及び要求等を装置本体10に送信する。また、タッチスクリーン3は、各種の画像及び各種の情報を表示する。タッチスクリーン3は、表示部の一例である。タッチスクリーン3は、ディスプレイ及びタッチパネルにより実現される。例えば、タッチスクリーン3は、ディスプレイにタッチパネルが張り付けられたものである。タッチスクリーン3は、タッチコマンドスクリーンとも称される。
ここで、ディスプレイ2とタッチスクリーン3との位置関係の一例について説明する。図2は、第1の実施形態に係るディスプレイ2とタッチスクリーン3との位置関係の一例を示す図である。図2に示すように、ディスプレイ2及びタッチスクリーン3は、共に、ユーザが視認可能な位置に配置される。また、タッチスクリーン3は、ユーザが指示及び要求を容易に入力可能なように、ディスプレイ2よりもユーザに近い位置に配置される。
図1の説明に戻り、入力インターフェース4は、トラックボール、スイッチ、ダイヤル、フットスイッチ、ジョイスティック等により実現される。入力インターフェース4は、ユーザからの各種の指示及び各種の要求等を受け付け、受け付けた指示及び要求等を装置本体10に送信する。
装置本体10は、超音波プローブ1による超音波の送信、及び、超音波プローブ1による反射波の受信を制御する。すなわち、装置本体10は、超音波プローブ1による超音波の送受信を制御する。そして、装置本体10は、超音波プローブ1から送信される反射波信号に基づいて、超音波画像データを生成する。なお、超音波画像データは、画像データの一例である。装置本体10は、超音波プローブ1が受信した被検体Pの2次元領域に対応する反射波データに基づいて2次元の超音波画像データを生成可能である。また、装置本体10は、超音波プローブ1が受信した被検体Pの3次元領域に対応する反射波データに基づいて3次元の超音波画像データを生成可能である。図1に示すように、装置本体10は、送受信回路11と、バッファメモリ12と、Bモード処理回路13と、ドプラ処理回路14と、画像生成回路15と、メモリ16と、処理回路17とを有する。
送受信回路11は、処理回路17による制御を受けて、超音波プローブ1から超音波を送信させるとともに、超音波プローブ1に超音波(超音波の反射波)を受信させる。すなわち、送受信回路11は、超音波プローブ1を介して超音波走査(超音波スキャン)を実行する。例えば、超音波走査の複数の種類の条件(走査条件、スキャン条件)として、複数の種類の撮影条件パラメータが用いられる。本実施形態では、処理回路17は、複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。超音波走査を実行する際に用いられる複数の種類の撮影条件パラメータには、「走査線密度」、「周波数」、「焦点位置(フォーカス位置)」、「揺動角度」及び後述する「パケットサイズ」のうち少なくとも2つが含まれる。これらのうち「周波数」は、超音波プローブ1が送受信する超音波の周波数である。なお、これら以外の各種の撮影条件パラメータも、超音波走査を実行する際に用いられる複数の種類の撮影条件パラメータに含まれる。撮影条件パラメータは、パラメータの一例である。
送受信回路11は、処理回路17による制御を受けて、超音波プローブ1から超音波を送信させる。送受信回路11は、レートパルサ発生回路と、送信遅延回路と、送信パルサとを有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。送受信回路11は、被検体P内の2次元領域を走査(スキャン)する場合、超音波プローブ1から2次元領域を走査するための超音波ビームを送信させる。また、送受信回路11は、被検体P内の3次元領域を走査する場合、超音波プローブ1から3次元領域を走査するための超音波ビームを送信させる。
レートパルサ発生回路は、所定のレート周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)で、送信超音波(送信ビーム)を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。レートパルスが送信遅延回路を経由することで、異なる送信遅延時間を有した状態で送信パルサに電圧が印加される。例えば、送信遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの送信遅延時間を、レートパルサ発生回路により発生される各レートパルスに対して与える。送信パルサは、かかるレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。なお、送信遅延回路は、各レートパルスに与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの超音波の送信方向を任意に調整する。
駆動パルスは、送信パルサからケーブルを介して超音波プローブ1内の圧電振動子まで伝達した後に、圧電振動子において電気信号から機械的振動に変換される。この機械的振動によって発生した超音波は、生体内部に送信される。ここで、圧電振動子ごとに異なる送信遅延時間を持った超音波は、集束されて、所定方向に伝搬していく。
なお、送受信回路11は、処理回路17による制御を受けて、所定の走査シーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有する。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
超音波プローブ1により送信された超音波の反射波は、超音波プローブ1内部の圧電振動子まで到達した後、圧電振動子において、機械的振動から電気的信号(反射波信号)に変換され、送受信回路11に入力される。送受信回路11は、更に、プリアンプと、A/D(Analog to Digital)変換器と、直交検波回路等を有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。そして、送受信回路11は、生成した反射波データをバッファメモリ12に格納する。
プリアンプは、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン調整(ゲイン補正)を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換することでゲイン補正された反射波信号をデジタル信号に変換する。直交検波回路は、A/D変換された反射波信号をベースバンド帯域の同相信号(I信号、I:In-phase)と直交信号(Q信号、Q:Quadrature-phase)とに変換する。そして、直交検波回路は、I信号及びQ信号(IQ信号)を反射波データとしてバッファメモリ12に格納する。
送受信回路11は、超音波プローブ1が受信した2次元の反射波信号から2次元の反射波データを生成する。また、送受信回路11は、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
バッファメモリ12は、送受信回路11により生成された反射波データを一時的に記憶するメモリである。例えば、バッファメモリ12は、数フレーム分の反射波データ、又は、数ボリューム分の反射波データを記憶する。例えば、バッファメモリ12は、送受信回路11の制御により、所定数のフレーム分の反射波データを記憶する。そして、バッファメモリ12は、所定数のフレーム分の反射波データを記憶している状態で、新たに1フレーム分の反射波データが送受信回路11により生成された場合、送受信回路11による制御を受けて、生成された時間が最も古い1フレーム分の反射波データを破棄し、新たに生成された1フレーム分の反射波データを記憶する。例えば、バッファメモリ12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子によって実現される。
Bモード処理回路13及びドプラ処理回路14は、バッファメモリ12から反射波データを読み出し、読み出した反射波データに対して、各種の信号処理を行う信号処理部である。
Bモード処理回路13は、バッファメモリ12から読み出した反射波データに対して、対数増幅及び包絡線検波処理等を行なって、サンプル点ごとの信号強度(振幅強度)が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。Bモード処理回路13は、生成したBモードデータを画像生成回路15に出力する。Bモード処理回路13は、例えば、プロセッサにより実現される。
ドプラ処理回路14は、バッファメモリ12から読み出した反射波データを周波数解析することで、ドプラ効果に基づく移動体(血流や組織、造影剤エコー成分等)の運動情報を抽出し、抽出した運動情報を示すデータ(ドプラデータ)を生成する。例えば、ドプラ処理回路14は、移動体の運動情報として、平均速度、平均分散値及び平均パワー値等を多点に渡り抽出し、抽出した移動体の運動情報を示すドプラデータを生成する。ドプラ処理回路14は、生成したドプラデータを画像生成回路15に出力する。
上記のドプラ処理回路14の機能を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、カラーフローマッピング(CFM:Color Flow Mapping)法とも呼ばれるカラードプラ法を実行可能である。カラーフローマッピング法では、超音波の送受信が複数の走査線上で複数回行なわれる。カラーフローマッピング法では、超音波送受信を同一方向(同一走査線上)で複数回行ない、これにより受信した信号から、血流信号を抽出する。かかる超音波送受信により得られる同一位置からの反射波信号(反射波データ)のデータ列は、パケットと呼ばれる。パケットサイズは、1フレームの血流情報を得るために同一方向で行なわれる超音波送受信の回数となる。例えば、パケットサイズは、5から16程度である。そして、カラーフローマッピング法では、同一位置のデータ列に対してMTI(Moving Target Indicator)フィルタを掛けることで、同一位置のデータ列から、静止している組織、又は、動きの遅い組織に由来する信号(クラッタ信号)を抑制して、血流に由来する信号を抽出する。そして、カラーフローマッピング法では、この血流信号から血流の平均速度、血流の平均分散値、及び、血流の平均パワー値等の血流情報を推定する。そして、カラーフローマッピング法では、推定した血流情報を示すドプラデータを生成する。そして、後述する画像生成回路15は、ドプラデータが示す血流情報の推定結果の分布を、例えば、2次元でカラー表示したドプラ画像データ(カラードプラ画像データ)を生成する。そして、ディスプレイ2は、ドプラ画像データに基づくドプラ画像を表示する。ドプラ処理回路14は、例えば、プロセッサにより実現される。
Bモード処理回路13及びドプラ処理回路14は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。
画像生成回路15は、Bモード処理回路13及びドプラ処理回路14が出力したデータから超音波画像データを生成する。画像生成回路15は、Bモード処理回路13が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度で表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路15は、ドプラ処理回路14が生成した2次元のドプラデータから血流情報が映像化された2次元ドプラ画像データを生成する。2次元ドプラ画像データは、速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又は、これらを組み合わせた画像データである。画像生成回路15は、血流情報としてのドプラデータから、ドプラ画像データとして、血流情報がカラーで表示される血流画像データを生成する。画像生成回路15は、プロセッサにより実現される。
ここで、画像生成回路15は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(走査コンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。例えば、画像生成回路15は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成回路15は、走査コンバート以外に種々の画像処理として、例えば、走査コンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。また、画像生成回路15は、超音波画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
更に、画像生成回路15は、Bモード処理回路13により生成された3次元のBモードデータに対して座標変換を行なうことで、3次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路15は、ドプラ処理回路14により生成された3次元のドプラデータに対して座標変換を行なうことで、3次元ドプラ画像データを生成する。すなわち、画像生成回路15は、「3次元のBモード画像データ及び3次元ドプラ画像データ」を「3次元超音波画像データ(ボリュームデータ)」として生成する。そして、画像生成回路15は、ボリュームデータをディスプレイ2にて表示するための各種の2次元画像データを生成するために、ボリュームデータに対して様々なレンダリング処理を行なう。
画像生成回路15が行なうレンダリング処理としては、例えば、断面再構成法(MPR:Multi Planar Reconstruction)を行なってボリュームデータからMPR画像データを生成する処理がある。また、画像生成回路15が行なうレンダリング処理としては、例えば、3次元の情報を反映した2次元画像データを生成するボリュームレンダリング(VR:Volume Rendering)処理がある。また、画像生成回路15が行なうレンダリング処理としては、例えば、ボリュームデータに対して仮想光源を設定し、仮想光源からの直接光及び当該直接光によって生じる間接光の影響をシミュレートするグローバルイルミネーションなどがある。
本実施形態では、処理回路17は、複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。画像処理を実行する際に用いられる複数の種類の画像処理パラメータには、「ゲイン」、「拡大率」及び「仮想光源の位置」が含まれる。なお、これら以外の各種の画像処理パラメータも、画像処理を実行する際に用いられる複数の種類の画像処理パラメータに含まれる。画像処理パラメータは、パラメータの一例である。
Bモードデータ及びドプラデータは、走査コンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成回路15が生成するデータは、走査コンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。また、ドプラデータ及びドプラ画像データの両データは、ドプラ画像データと呼ばれる場合もある。
なお、例えば、超音波プローブ1、送受信回路11、バッファメモリ12、Bモード処理回路13、ドプラ処理回路14及び画像生成回路15により超音波画像データが撮影される。すなわち、超音波プローブ1、送受信回路11、バッファメモリ12、Bモード処理回路13、ドプラ処理回路14及び画像生成回路15は、被検体の撮影対象の超音波画像データを撮影する撮影系である。撮影系による撮影には、超音波プローブ1及び送受信回路11による超音波走査や、画像生成回路15により実行される画像処理等が含まれる。超音波プローブ1、送受信回路11、バッファメモリ12、Bモード処理回路13、ドプラ処理回路14及び画像生成回路15は、撮影部の一例である。
メモリ16は、各種の情報及び各種のデータを記憶する。例えば、メモリ16は、画像生成回路15により生成された各種の画像データを記憶する。また、メモリ16は、Bモード処理回路13及びドプラ処理回路14により生成されたデータも記憶する。メモリ16が記憶するBモードデータやドプラデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成回路15を経由して表示用の超音波画像データとなる。例えば、メモリ16は、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。
また、メモリ16は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラム、その他の各種のプログラム、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、及び、各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、メモリ16は、必要に応じて、メモリ16が記憶するデータの保管等にも使用される。例えば、メモリ16は、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。
また、本実施形態では、メモリ16は、パラメータデータベース16a(図3参照)を記憶している。パラメータデータベース16aについては後述する。
処理回路17は、超音波診断装置100の処理全体を制御する。処理回路17は、図1に示すように、制御機能17aと、取得機能17bと、決定機能17cと、表示制御機能17dと、第1の受付機能17eとを備える。
制御機能17aは、入力インターフェース4を介して操作者から入力された指示又は要求や、メモリ16から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信回路11、Bモード処理回路13、ドプラ処理回路14及び画像生成回路15の処理を制御する。例えば、制御機能17aは、複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。また、制御機能17aは、複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。また、表示制御機能17dは、メモリ16に記憶された各種の表示用の超音波画像データに基づく超音波画像を表示するようにディスプレイ2を制御する。超音波画像は、画像の一例である。取得機能17b、決定機能17c及び第1の受付機能17eについては後述する。処理回路17は、例えば、プロセッサにより実現される。
ここで、例えば、図1に示す処理回路17の構成要素である制御機能17a、取得機能17b、決定機能17c、表示制御機能17d及び第1の受付機能17eの各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ16に記録されている。処理回路17は、各プログラムをメモリ16から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路17は、図1の処理回路17内に示された各機能を有することとなる。処理回路17は、例えば、プロセッサにより実現される。
なお、制御機能17a、取得機能17b、決定機能17c、表示制御機能17d及び第1の受付機能17eの全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、メモリ16に記録されていてもよい。この場合、処理回路17は、プログラムをメモリ16から読み出し、読み出したプログラムを実行することでプログラムに対応する制御機能17a、取得機能17b、決定機能17c、表示制御機能17d及び第1の受付機能17eを実現する。
制御機能17aは、制御部の一例である。取得機能17bは、取得部の一例である。決定機能17cは、決定部の一例である。表示制御機能17dは、表示制御部の一例である。第1の受付機能17eは、第1の受付部の一例である。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置100の全体構成について説明した。超音波診断装置100は、ユーザが所望するパラメータを容易に選択させるために、以下で説明するように、パラメータデータベース16aを記憶するとともに各種の処理を実行する。
まず、メモリ16に記憶されているパラメータデータベース16aについて説明する。図3は、第1の実施形態に係るパラメータデータベース16aのデータ構造の一例を示す図である。パラメータデータベース16aには、例えば、撮影対象ごとに、撮影対象と、撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類(画像処理パラメータの項目)と、画像処理パラメータの推奨される値とが対応付けられて登録されている。
図3に示すように、パラメータデータベース16aには、「撮影対象」の項目、「画像処理パラメータの種類」の項目及び「画像処理パラメータの値」の項目を有するレコードが複数登録されている。
「撮影対象」の項目には、実際の撮影対象として想定される撮影対象が登録されている。例えば、撮影対象としては、「胎児」、「大人の心臓」、「小児の心臓」、「大人の腹部」及び「小児の腹部」等の実際の撮影対象として想定される各種の撮影対象が挙げられる。
「画像処理パラメータの種類」の項目には、撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類が登録されている。例えば、撮影対象が「胎児」である場合には、上述したグローバルイルミネーションにより生成される画像データに描出される胎児の顔の見え方が重要である。胎児の顔の見え方は、仮想光源の位置により異なる。したがって、撮影対象が「胎児」である場合には、仮想光源の位置は、画像処理パラメータとして重要なパラメータである。このため、図3に示すように、画像生成回路15が画像処理としてグローバルイルミネーションを実行する際の画像処理パラメータの種類「仮想光源の位置」が撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。
また、胎児の顔の見え方は、画像データの明るさにより異なる。したがって、撮影対象が「胎児」である場合には、画像データの明るさを規定するための画像処理パラメータの種類「ゲイン」は、画像処理パラメータとして重要なパラメータである。このため、図3に示すように、画像処理パラメータの種類「ゲイン」が撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。また、胎児の顔の見え方は、画像データの拡大率により異なる。したがって、撮影対象が「胎児」である場合には、拡大率は、画像処理パラメータとして重要なパラメータである。このため、図3に示すように、画像データの拡大率を規定するための画像処理パラメータの種類「拡大率」が撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。
このように、撮影対象「胎児」が描出された画像データを生成する際に、胎児の顔の見え方という重要な点に影響が大きい画像処理パラメータの種類「仮想光源の位置」、「ゲイン」及び「拡大率」が、撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。また、「胎児」以外の撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類も、撮影対象と対応付けられて登録されている。すなわち、「胎児」以外の撮影対象の特性に応じた重要な点に影響が大きい画像処理パラメータの種類も、撮影対象と対応付けられて登録されている。
例えば、図3に示すように、撮影対象「大人の心臓」の特性に応じた重要な点に影響が大きい画像処理パラメータの種類「P」が、撮影対象「大人の心臓」と対応付けられて登録されている。例えば、大人の心臓は動いているので、フレームレートが一定以上の基準が要求されるが、画質についても一定以上の基準が要求される。このため、撮影対象が「大人の心臓」である場合には、フレームレート及び画質のバランスが重視される。ここで、種類が「P」である画像処理パラメータは、フレームレート及び画質に大きく影響を与える。そのため、画像処理パラメータの種類「P」が、撮影対象「大人の心臓」と対応付けられて登録されている。
「画像処理パラメータの値」の項目には、撮影対象及び撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類の組合せごとに、画像処理パラメータの推奨される値が登録されている。例えば、図3の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「仮想光源の位置」である場合について説明する。この場合、この画像処理パラメータの推奨される4つ(複数)の値「X1,Y1,Z1」、「X2,Y2,Z2」、「X3,Y3,Z3」及び「X4,Y4,Z4」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「仮想光源の位置」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、図3の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「ゲイン」である場合について説明する。この場合、この画像処理パラメータの推奨される4つの値「A1」、「A2」、「A3」及び「A4」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「ゲイン」の組合せに対応付けられて登録されている。また、図3の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「拡大率」である場合について説明する。この場合、この画像処理パラメータの推奨される4つの値「B1」、「B2」、「B3」及び「B4」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「拡大率」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、例えば、図3の例において、撮影対象が「大人の心臓」であり、画像処理パラメータの種類が「P」である場合について説明する。この場合、この画像処理パラメータの推奨される4つの値「P1」、「P2」、「P3」及び「P4」が、撮影対象「大人の心臓」及び画像処理パラメータの種類「P」の組合せに対応付けられて登録されている。
そして、取得機能17bは、被検体の撮影対象を取得する。以下、取得機能17bによる撮影対象の取得方法の一例について説明する。図4は、第1の実施形態に係る取得機能17bによる撮影対象の取得方法の一例を説明するための図である。図4の例に示すように、まず、取得機能17bは、撮影対象をユーザに選択させるための選択受付画面20をディスプレイ2に表示させる。なお、取得機能17bは、選択受付画面20をディスプレイ2に代えてタッチスクリーン3に表示させることとしてもよい。選択受付画面20は、ボタン20a、ボタン20b及び表示領域20cを有する。
ボタン20aは、ユーザにより押下されることにより、複数の撮影対象の候補の一覧を表示させるためのボタンである。例えば、ユーザは、入力インターフェース4を介してボタン20aを押下する。ユーザによりボタン20aが押下されると、取得機能17bは、複数の撮影対象の候補(図示せず)をディスプレイ2に表示させる。ここで、取得機能17bは、複数の撮影対象の候補の中からユーザにより1つの撮影対象の候補が撮影対象として選択可能なように、複数の撮影対象の候補をディスプレイ2に表示させる。ディスプレイ2に表示される複数の撮影対象の候補は、パラメータデータベース16aの「撮影対象」の項目に登録されている複数の撮影対象と同一である。
そして、ユーザは、入力インターフェース4を介して、複数の撮影対象の候補の中から1つの撮影対象の候補を選択することにより、撮影対象を選択する。そして、取得機能17bは、ユーザにより選択された撮影対象を表示領域20cに表示させる。例えば、ユーザにより「大人の心臓」が選択された場合には、取得機能17bは、選択された撮影対象「大人の心臓」を表示領域20cに表示させる。また、ユーザにより「胎児」が選択された場合には、取得機能17bは、選択された撮影対象「胎児」を表示領域20cに表示させる。
ボタン20bは、超音波診断装置100による撮影を開始させるためのボタンである。ユーザは、被検体Pの診断を開始するために、入力インターフェース4を介して、ボタン20bを押下する。ユーザにより撮影対象が選択された状態でボタン20bが押下されると、取得機能17bは、ユーザにより選択された撮影対象を取得する。例えば、ユーザにより撮影対象「大人の心臓」が選択された状態でボタン20bが押下されると、取得機能17bは、撮影対象「大人の心臓」を取得する。また、ユーザにより撮影対象「胎児」が選択された状態でボタン20bが押下されると、取得機能17bは、撮影対象「胎児」を取得する。
また、ユーザにより撮影対象が選択された状態でボタン20bが押下されると、ユーザは、超音波プローブ1を操作して被検体Pの撮影対象の超音波走査を超音波プローブ1に行わせる。ボタン20bが押下されると、超音波診断装置100は以下で説明する処理をリアルタイムで実行する。すなわち、送受信回路11は、超音波プローブ1から1フレーム分の反射波信号を受信する度に、受信した反射波信号に基づいて1フレーム分の反射波データを生成する。このようにして送受信回路11に反射波データを生成させる際に、制御機能17aは、取得機能17bにより取得された撮影対象に対応する複数の種類の撮影条件パラメータの初期値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。
そして、Bモード処理回路13は、送受信回路11が1フレーム分の反射波データを生成する度に、生成された反射波データに基づいて1フレーム分のBモードデータを生成する。または、ドプラ処理回路14は、送受信回路11が1フレーム分の反射波データを生成する度に、生成された反射波データに基づいて1フレーム分のドプラデータを生成する。
そして、画像生成回路15は、Bモード処理回路13が1フレーム分のBモードデータを生成する度に、生成されたBモードデータから1フレーム分の超音波画像データを生成する。または、画像生成回路15は、ドプラ処理回路14が1フレーム分のドプラデータを生成する度に、生成されたドプラデータから1フレーム分の超音波画像データを生成する。このようにして画像生成回路15に超音波画像データを生成させる際に、制御機能17aは、複数の種類の画像処理パラメータの初期値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。ここでいう画像処理パラメータの初期値とは、例えば、取得機能17bにより取得された撮影対象が描出された超音波画像データを生成するための画像処理に用いられる全ての画像処理パラメータの初期値である。
そして、表示制御機能17dは、画像生成回路15が1フレーム分の超音波画像データを生成する度に、生成された1フレーム分の超音波画像データに基づく超音波画像をディスプレイ2に表示させる。これにより、ディスプレイ2には、動画像データである複数の超音波画像データに基づく複数の超音波画像のそれぞれが次々にリアルタイムで表示される。
図5、図6、図7及び図8は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100が実行する処理の一例を説明するための図である。図5、図6、図7及び図8には、ディスプレイ2及びタッチスクリーン3の表示の一例が示されている。例えば、ユーザにより撮影対象が選択された状態でボタン20b(図4参照)が押下されると、表示制御機能17dは、図5に示すように、時系列の複数の超音波画像21のそれぞれを次々にディスプレイ2に表示させることを開始する。
また、このような表示制御機能17dによる表示制御の開始とともに、決定機能17cは、図5に示すように、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン22をタッチスクリーン3に表示させる。ボタン22は、後述するボタン23が表示される画面に遷移させるためのボタンである。ボタン22には、例えば、図5に示すように「プリセット」と表記される。
ユーザによりボタン22が押下(タッチ)されると、決定機能17cは、図6に示すように、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン23をタッチスクリーン3に表示させる。ボタン23は、画像処理パラメータの推奨される値であって、予めパラメータデータベース16aに設定された複数の異なる値(設定値)を画像処理に適用させた場合の複数の画像を表示させるためのボタンである。ボタン23には、取得機能17bにより取得された撮影対象が表記される。例えば、取得機能17bにより撮影対象「大人の心臓」が取得された場合には、図6に示すように、ボタン23には、撮影対象「大人の心臓」が表記される。また、取得機能17bにより撮影対象「胎児」が取得された場合には、ボタン23には、撮影対象「胎児」が表記される。
ユーザによりボタン23が押下されると、決定機能17cは、取得機能17bにより取得された撮影対象に応じて、画像処理パラメータを決定する。以下、決定機能17cによる画像処理パラメータの決定方法の一例について説明する。例えば、決定機能17cは、取得機能17bにより取得された撮影対象に対応する画像処理パラメータの種類をパラメータデータベース16aから取得することにより、画像処理パラメータを決定する。
例えば、取得機能17bにより撮影対象「大人の心臓」が取得され、パラメータデータベース16aの登録内容が図3に示す内容である場合について説明する。この場合、決定機能17cは、撮影対象「大人の心臓」に応じて、画像処理パラメータの種類「P」を決定する。
また、例えば、取得機能17bにより撮影対象「胎児」が取得され、パラメータデータベース16aの登録内容が図3に示す内容である場合について説明する。この場合、決定機能17cは、撮影対象「胎児」に応じて、画像処理パラメータの種類「仮想光源の位置」、「ゲイン」及び「拡大率」を決定する。
したがって、決定機能17cは、上述した撮影系による撮影における画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち、取得機能17bにより取得された撮影対象に応じた種類の画像処理パラメータを決定する。
そして、決定機能17cは、種類が決定された画像処理パラメータの推奨される複数の値を取得する。例えば、取得機能17bにより撮影対象「大人の心臓」が取得され、パラメータデータベース16aの登録内容が図3に示す内容である場合について説明する。この場合、決定機能17cは、種類が「P」である画像処理パラメータの推奨される複数の値「P1」、「P2」、「P3」及び「P4」を取得する。
また、例えば、取得機能17bにより撮影対象「胎児」が取得され、パラメータデータベース16aの登録内容が図3に示す内容である場合について説明する。この場合、決定機能17cは、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータの推奨される複数の値「X1,Y1,Z1」、「X2,Y2,Z2」、「X3,Y3,Z3」及び「X4,Y4,Z4」を取得する。同様に、決定機能17cは、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータの推奨される複数の値「A1」、「A2」、「A3」及び「A4」を取得する。また、決定機能17cは、種類が「拡大率」である画像処理パラメータの推奨される複数の値「B1」、「B2」、「B3」及び「B4」を取得する。
そして、制御機能17aは、決定機能17cにより決定された種類の画像処理パラメータに、決定機能17cにより取得された複数の異なる値を設定して、複数の超音波画像データを画像生成回路15に生成させる。すなわち、制御機能17aは、決定機能17cにより決定された種類の画像処理パラメータにおいて異なる複数の値を、上述した撮影系による撮影に適用することで複数の超音波画像データを得る。
まず、決定機能17cにより複数の値「P1」〜「P4」が取得された場合について説明する。この場合、例えば、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P1」を設定する。このように、制御機能17aは、種類が「P」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「P」以外の画像処理パラメータの値を、変更せずに、初期値のままにする。このように、制御機能17aは、画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち一部の画像処理パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI1」と表記する場合がある。
同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P2」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値(種類が「P」である画像処理パラメータの値)が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI2」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P3」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI3」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P4」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI4」と表記する場合がある。
次に、決定機能17cにより複数の値「X1,Y1,Z1」〜「X4,Y4,Z4」、「A1」〜「A4」及び「B1」〜「B4」が取得された場合について説明する。例えば、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータに「X1,Y1,Z1」を設定し、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータに「A1」を設定し、種類が「拡大率」である画像処理パラメータに「B1」を設定する。このように、制御機能17aは、種類が「仮想光源の位置」、「ゲイン」及び「拡大率」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「仮想光源の位置」、「ゲイン」及び「拡大率」以外の画像処理パラメータの値を、変更せず、初期値のままにする。このように、制御機能17aは、画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち一部の画像処理パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI11」と表記する場合がある。
同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータに「X2,Y2,Z2」を設定し、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータに「A2」を設定し、種類が「拡大率」である画像処理パラメータに「B2」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI12」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータに「X3,Y3,Z3」を設定し、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータに「A3」を設定し、種類が「拡大率」である画像処理パラメータに「B3」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI13」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータに「X4,Y4,Z4」を設定し、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータに「A4」を設定し、種類が「拡大率」である画像処理パラメータに「B4」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI14」と表記する場合がある。
なお、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データの生成が完了するたびに、生成される対象の超音波画像データを切り替えてもよい。例えば、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI1が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI2を生成するように上述した撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI2が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI3を生成するように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI3が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI4を生成するように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI4が生成された後、再び1フレーム分の超音波画像データI1を生成するように撮影系を制御する。制御機能17aは、このような処理を繰り返しても良い。制御機能17aは、超音波画像データI11〜I14についても、超音波画像データI1〜I4を生成させた方法と同様の方法で撮影系に生成させてもよい。
そして、表示制御機能17dは、画像生成回路15により生成された複数の超音波画像データに基づく複数の超音波画像をディスプレイ2に表示させる。例えば、上述した超音波画像データI1〜I4が生成された場合について説明する。この場合、表示制御機能17dは、図7に示すように、超音波画像データI1に基づく超音波画像24a、超音波画像データI2に基づく超音波画像24b、超音波画像データI3に基づく超音波画像24c及び超音波画像データI4に基づく超音波画像24dを並べてディスプレイ2に表示させる。例えば、表示制御機能17dは、超音波画像データI1〜I4のうちいずれかの超音波画像データが生成される度に、生成された超音波画像データに基づく超音波画像をディスプレイ2の対応する位置に表示させる。なお、表示制御機能17dは、対応する位置に既に超音波画像が表示されている場合には、新たな超音波画像で、既に表示されている超音波画像を更新する。したがって、時系列の複数の超音波画像24a、時系列の複数の超音波画像24b、時系列の複数の超音波画像24c、及び、時系列の複数の超音波画像24dが次々にリアルタイムでディスプレイ2に表示される。なお、超音波画像データI1〜I4が動画像データの場合について説明したが、超音波画像データI1〜I4は静止画像データであってもよい。また、表示制御機能17dは、超音波画像データI11〜I14に基づく複数の画像を、超音波画像24a〜24dを表示させた方法と同様の方法でディスプレイ2に表示させてもよい。
更に、図7に示すように、表示制御機能17dは、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン25a〜25dをタッチスクリーン3に表示させる。ボタン25aは、超音波画像データI1が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン25bは、超音波画像データI2が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン25cは、超音波画像データI3が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン25dは、超音波画像データI4が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。
ここで、表示制御機能17dは、ディスプレイ2に表示された超音波画像24a〜24dの位置関係と同一の位置関係又は同様な位置関係となるようにボタン25a〜25dをタッチスクリーン3に表示させる。例えば、表示制御機能17dは、ディスプレイ2の表示領域の中心よりも左上に超音波画像24aを表示させるとともに、タッチスクリーン3の表示領域の中心よりも左上にボタン25aを表示させる。また、表示制御機能17dは、ディスプレイ2の表示領域の中心よりも右上に超音波画像24bを表示させるとともに、タッチスクリーン3の表示領域の中心よりも右上にボタン25bを表示させる。また、表示制御機能17dは、ディスプレイ2の表示領域の中心よりも左下に超音波画像24cを表示させるとともに、タッチスクリーン3の表示領域の中心よりも左下にボタン25cを表示させる。また、表示制御機能17dは、ディスプレイ2の表示領域の中心よりも右下に超音波画像24dを表示させるとともに、タッチスクリーン3の表示領域の中心よりも右下にボタン25dを表示させる。
このようにして、表示制御機能17dは、ボタン25a〜25dのそれぞれと、超音波画像24a〜24dのそれぞれとを対応付けて表示させる。これにより、ボタン25a〜25dのそれぞれが押下されることにより、押下されたボタンに対応する画像処理パラメータが適用された場合の超音波画像24a〜24dのそれぞれの画質を、ユーザにボタンを押下させることなく把握させることができる。すなわち、ボタン25a〜25dのそれぞれに対応する超音波画像24a〜24dのそれぞれの画質をユーザに簡易に把握させることができる。したがって、第1の実施形態によれば、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。また、第1の実施形態によれば、撮影対象に応じたパラメータが異なる複数の超音波画像をユーザに簡易に把握させることができる。
例えば、ユーザから、超音波診断装置100のサービスマンに対して抽象的な表現でユーザが所望する画質への調整について説明しても、サービスマンは、ユーザが所望する画質が分からない場合がある。しかしながら、図7に示す超音波画像24a〜24dのうちユーザが所望する画質の画像をサービスマンに伝えることで、サービスマンは、ユーザが所望する画質が分かるようになる。
また、図7に示す場合において、表示制御機能17dは、更に、ユーザにより押下されることが可能な状態でキャンセル用のボタン(図示せず)をタッチスクリーン3に表示させる。このキャンセル用のボタンは、ディスプレイ2の表示内容及びタッチスクリーン3の表示内容を図5に示す表示内容に戻すためのボタンである。ユーザによりキャンセル用のボタンが押下されると、表示制御機能17dは、ディスプレイ2及びタッチスクリーン3に図5に示す表示内容を表示させる。なお、キャンセル用のボタンが押下されると、制御機能17aは、複数の種類の画像処理パラメータの初期値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。
第1の受付機能17eは、決定機能17cにより取得された画像処理パラメータの推奨される複数の値のうち、上述した撮影系による撮影における画像処理に適用させる値を受け付ける。例えば、第1の受付機能17eは、ボタン25a〜25dのうちいずれかのボタンがユーザにより押下された場合、押下されたボタンに対応する画像処理パラメータの推奨される値を、画像処理に適用させる値としてユーザから受け付ける。
そして、制御機能17aは、第1の受付機能17eにより受け付けられた値を画像処理に適用する。例えば、制御機能17aは、押下されたボタンに対応する複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させる。このような複数の種類の画像処理パラメータの値には、第1の受付機能17eにより受け付けられた値が含まれる。なお、押下されたボタンに対応する複数の種類の画像処理パラメータの値とは、押下されたボタンに対応する超音波画像データを生成する際に用いられる複数の種類の画像処理パラメータである。
そして、表示制御機能17dは、押下されたボタンに対応する超音波画像をディスプレイ2に表示させる。例えば、図8に示すように、ボタン25dが押下されると、表示制御機能17dは、超音波画像24dをディスプレイ2に表示させる。例えば、表示制御機能17dは、時系列の複数の超音波画像24dを次々にディスプレイ2の表示領域全体に表示させる。
次に、第1の実施形態に係る超音波診断装置100が実行する処理の流れの一例について説明する。図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、取得機能17bは、選択受付画面20をディスプレイ2に表示させる(ステップS101)。そして、取得機能17bは、ユーザにより撮影対象が選択された状態で、ボタン20bが押下されたか否かを判定する(ステップS102)。
取得機能17bは、ボタン20bが押下されていないと判定した場合(ステップS102:No)、再び、ステップS102の判定処理を行う。一方、取得機能17bは、ボタン20bが押下されたと判定した場合(ステップS102:Yes)、ユーザにより選択された撮影対象を取得する(ステップS103)。
そして、超音波診断装置100は、リアルタイムで超音波画像データを生成し、リアルタイムで超音波画像データに基づく超音波画像をディスプレイ2に表示させることを開始する(ステップS104)。決定機能17cは、「プリセット」と表記されたボタン22をタッチスクリーン3に表示させる(ステップS105)。
そして、決定機能17cは、ユーザによりボタン22が押下されたか否かを判定する(ステップS106)。決定機能17cは、ボタン22が押下されていないと判定した場合(ステップS106:No)、再び、ステップS106の判定処理を行う。一方、決定機能17cは、ボタン22が押下されたと判定した場合(ステップS106:Yes)、画像処理パラメータの推奨される値を画像処理に適用させた場合の複数の画像を表示させるためのボタン23をタッチスクリーン3に表示させる(ステップS107)。
そして、決定機能17cは、ユーザによりボタン23が押下されたか否かを判定する(ステップS108)。決定機能17cは、ボタン23が押下されていないと判定した場合(ステップS108:No)、再び、ステップS108の判定処理を行う。一方、決定機能17cは、ボタン23が押下されたと判定した場合(ステップS108:Yes)、ステップS103で取得された撮影対象に対応する画像処理パラメータの種類をパラメータデータベース16aから取得することにより、画像処理パラメータを決定する(ステップS109)。
そして、決定機能17cは、種類が決定された画像処理パラメータの推奨される複数の値を取得する(ステップS110)。そして、制御機能17aは、ステップS109で決定された種類の画像処理パラメータに、ステップS110で取得された複数の異なる値を設定して、複数の超音波画像データを画像生成回路15に生成させる(ステップS111)。
そして、表示制御機能17dは、画像生成回路15により生成された複数の超音波画像データに基づく複数の超音波画像24a〜24dをディスプレイ2に表示させる(ステップS112)。また、表示制御機能17dは、画像処理で用いられる複数の種類の画像処理パラメータの値を適用させるための複数のボタン25a〜25dをタッチスクリーン3に表示させる(ステップS113)。
そして、第1の受付機能17eは、複数のボタン25a〜25dのうちいずれかのボタンが押下されたか否かを判定することにより、画像処理に適用させる値を受け付けたか否かを判定する(ステップS114)。第1の受付機能17eは、画像処理に適用させる値を受け付けていないと判定した場合(ステップS114:No)、再び、ステップS114の判定処理を行う。一方、画像処理に適用させる値を受け付けたと判定された場合(ステップS114:Yes)、制御機能17aは、第1の受付機能17eにより受け付けられた値を画像処理に適用する(ステップS115)。そして、表示制御機能17dは、押下されたボタンに対応する超音波画像をディスプレイ2に表示させ(ステップS116)、処理を終了する。
以上、第1の実施形態について説明した。第1の実施形態によれば、表示制御機能17dは、第1の受付機能17eにより画像処理に適用させる画像処理パラメータの値が受け付けられる前に、複数の超音波画像24a〜24dをディスプレイ2に表示させる。したがって、上述したように、第1の実施形態によれば、ユーザが所望するパラメータを、容易に選択させることができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
第1の実施形態では、超音波診断装置100が、画像処理パラメータを用いて各種の処理を行う場合について説明した。しかしながら、超音波診断装置100は、画像処理パラメータに代えて撮像条件パラメータを用いて、画像処理パラメータを用いて行われた各種の処理と同様の処理を実行してもよい。そこで、このような変形例を第1の実施形態の第1の変形例として説明する。なお、第1の実施形態の第1の変形例の説明では、主に、第1の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態と同様の構成の説明については省略する場合がある。
第1の実施形態の第1の変形例では、メモリ16は、パラメータデータベース16bを記憶する。図10は、第1の実施形態の第1の変形例に係るパラメータデータベース16bのデータ構造の一例を示す図である。パラメータデータベース16bには、例えば、撮影対象ごとに、撮影対象と、撮影対象の特性に応じた撮影条件パラメータの種類(撮影条件パラメータの項目)と、撮影条件パラメータの推奨される値とが対応付けられて登録されている。
図10に示すように、パラメータデータベース16bには、「撮影対象」の項目、「撮影条件パラメータの種類」の項目及び「撮影条件パラメータの値」の項目を有するレコードが複数登録されている。
「撮影対象」の項目には、実際の撮影対象として想定される撮影対象が登録されている。
「撮影条件パラメータの種類」の項目には、撮影対象の特性に応じた撮影条件パラメータの種類が登録されている。例えば、撮影対象が「大人の心臓」である場合には、上述したように、フレームレート及び画質のバランスが重視される。ここで、種類が「走査線密度」である撮影条件パラメータと種類が「パケットサイズ」である撮影条件パラメータとは、フレームレート及び画質に大きく影響を与える。そのため、画像処理パラメータの種類「走査線密度」及び「パケットサイズ」が、撮影対象「大人の心臓」と対応付けられて登録されている。
また、例えば、大人の腹部を撮影する場合には、深さが重視される。ここで、種類が「周波数」である撮影条件パラメータと種類が「焦点位置」である撮影条件パラメータとは、深さに大きく影響を与える。そのため、画像処理パラメータの種類「周波数」及び「焦点位置」が、撮影対象「大人の腹部」と対応付けられて登録されている。
また、撮影対象が「胎児」である場合には、上述したように、胎児の顔の見え方が重要である。胎児の顔の見え方は、揺動角度により異なる。このため、図10に示すように、画像生成回路15が撮影条件パラメータの種類「揺動角度」が撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。
上述したように、撮影対象「大人の心臓」が描出された画像データを撮影する際に、フレームレート及び画質のバランスという重要な点に影響が大きい撮影条件パラメータの種類「走査線密度」及び「パケットサイズ」が、撮影対象「大人の心臓」と対応付けられて登録されている。また、撮影対象「大人の腹部」が描出された画像データを撮影する際に、深さという重要な点に影響が大きい撮影条件パラメータの種類「周波数」及び「焦点位置」が、撮影対象「大人の腹部」と対応付けられて登録されている。また、撮影対象「胎児」が描出された画像データを撮影する際に、胎児の顔の見え方という重要な点に影響が大きい撮影条件パラメータの種類「揺動角度」が、撮影対象「胎児」と対応付けられて登録されている。
「撮影条件パラメータの値」の項目には、撮影対象及び撮影対象の特性に応じた撮影条件パラメータの種類の組合せごとに、撮影条件パラメータの推奨される値が登録されている。例えば、図10の例において、撮影対象が「大人の心臓」であり、撮影条件パラメータの種類が「走査線密度」である場合について説明する。この場合、この撮影条件パラメータの推奨される4つの値「E1」、「E2」、「E3」及び「E4」が、撮影対象「大人の心臓」及び撮影条件パラメータの種類「走査線密度」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、図10の例において、撮影対象が「大人の心臓」であり、撮影条件パラメータの種類が「パケットサイズ」である場合について説明する。この場合、この撮影条件パラメータの推奨される4つの値「F1」、「F2」、「F3」及び「F4」が、撮影対象「大人の心臓」及び撮影条件パラメータの種類「パケットサイズ」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、図10の例において、撮影対象が「大人の腹部」であり、撮影条件パラメータの種類が「周波数」である場合について説明する。この場合、この撮影条件パラメータの推奨される4つの値「G1」、「G2」、「G3」及び「G4」が、撮影対象「大人の腹部」及び撮影条件パラメータの種類「周波数」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、図10の例において、撮影対象が「大人の腹部」であり、撮影条件パラメータの種類が「焦点位置」である場合について説明する。この場合、この撮影条件パラメータの推奨される4つの値「H1」、「H2」、「H3」及び「H4」が、撮影対象「大人の腹部」及び撮影条件パラメータの種類「焦点位置」の組合せに対応付けられて登録されている。
また、図10の例において、撮影対象が「胎児」であり、撮影条件パラメータの種類が「揺動角度」である場合について説明する。この場合、この撮影条件パラメータの推奨される4つの値「J1」、「J2」、「J3」及び「J4」が、撮影対象「胎児」及び撮影条件パラメータの種類「揺動角度」の組合せに対応付けられて登録されている。
第1の実施形態に係る超音波診断装置100がパラメータデータベース16aを用いて実行した各種の処理と同様の処理を、第1の変形例に係る超音波診断装置100はパラメータデータベース16bを用いて実行する。ただし、図9に示すステップS111において、第1の変形例に係る制御機能17aは、ステップS109で決定された種類の撮影条件パラメータに、ステップS110で取得された複数の異なる値を設定して、一部が変更された複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。
例えば、ステップS103で撮影対象「胎児」が取得され、ステップS109で撮影条件パラメータの種類「揺動角度」が決定され、ステップS110で複数の値「J1」〜「J4」が取得された場合について説明する。この場合、例えば、制御機能17aは、超音波走査に用いられる全ての種類の撮影条件パラメータのうち、種類が「揺動角度」である撮影条件パラメータに「J1」を設定する。このように、制御機能17aは、種類が「揺動角度」である撮影条件パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「揺動角度」以外の撮影条件パラメータの値を、変更せず、初期値のままにする。このように、制御機能17aは、超音波走査に用いられる複数の種類の撮影条件パラメータのうち一部の撮影条件パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の撮影条件パラメータの値が変更された複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。これにより、時系列の複数の画像データが次々に生成され、複数の画像データに基づく複数の画像が次々にディスプレイ2に表示される。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI21」と表記する場合がある。
同様に、制御機能17aは、超音波走査に用いられる全ての種類の撮影条件パラメータのうち、種類が「揺動角度」である撮影条件パラメータに「J2」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の撮影条件パラメータの値が変更された複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。これにより、時系列の複数の画像データが次々に生成され、複数の画像データに基づく複数の画像が次々にディスプレイ2に表示される。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI22」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、超音波走査に用いられる全ての種類の撮影条件パラメータのうち、種類が「揺動角度」である撮影条件パラメータに「J3」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の撮影条件パラメータの値が変更された複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。これにより、時系列の複数の画像データが次々に生成され、複数の画像データに基づく複数の画像が次々にディスプレイ2に表示される。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI23」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、超音波走査に用いられる全ての種類の撮影条件パラメータのうち、種類が「揺動角度」である撮影条件パラメータに「J4」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の撮影条件パラメータの値が変更された複数の種類の撮影条件パラメータの値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。これにより、時系列の複数の画像データが次々に生成され、複数の画像データに基づく複数の画像が次々にディスプレイ2に表示される。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI24」と表記する場合がある。
なお、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データの生成が完了するたびに、生成される対象の超音波画像データを切り替えてもよい。例えば、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI21が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI22が生成されるように上述した撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI22が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI23が生成されるように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI23が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI24が生成されるように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI24が生成された後、再び1フレーム分の超音波画像データI21が生成されるように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、このような処理を繰り返す。
以上、第1の実施形態の第1の変形例について説明した。第1の実施形態の第1の変形例に係る超音波診断装置100は、画像処理パラメータに代えて撮影条件パラメータを用いて、第1の実施形態と同様の処理を行う。したがって、第1の変形例によれば、第1の実施形態と同様に、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
なお、ステップS113において、超音波診断装置100は、タッチスクリーン3に表示される各ボタン上に、各ボタンに対応するパラメータの値を表示させてもよい。そこで、このような変形例を第1の実施形態の第2の変形例として説明する。なお、第2の変形例の説明では、主に、第1の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態と同様の構成の説明については省略する場合がある。
図11は、第1の実施形態の第2の変形例に係るステップS113でタッチスクリーン3に表示される内容の一例を説明するための図である。図11に示すように、第2の変形例に係る表示制御機能17dは、ステップS113で、複数のボタン25a〜25dのそれぞれに対応する、種類が「P」である画像処理パラメータの値を、複数のボタン25a〜25dのそれぞれに重ねて表示させる。
例えば、表示制御機能17dは、ボタン25a上に、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P1」を表示させる。また、表示制御機能17dは、ボタン25b上に、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P2」を表示させる。また、表示制御機能17dは、ボタン25c上に、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P3」を表示させる。また、表示制御機能17dは、ボタン25d上に、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P4」を表示させる。
すなわち、表示制御機能17dは、種類が「P」である画像処理パラメータの複数の値「P1」〜「P4」のそれぞれと、複数の超音波画像24a〜24dのそれぞれとを対応付けてディスプレイ2に表示させる。これにより、第2の変形例に係る超音波診断装置100は、超音波画像24a〜24dのそれぞれに対応する具体的な画像処理パラメータの値をユーザに容易に把握させることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態又は第1の実施形態の第1の変形例では、超音波診断装置100が、画像処理パラメータ又は撮影条件パラメータの推奨される値を用いて各種の処理を行う場合について説明した。しかしながら、超音波診断装置は、画像処理パラメータ又は撮影条件パラメータの推奨される値を変更し、変更された値を用いて、第1の実施形態又は第1の実施形態の変形例で説明した各種の処理と同様の処理を実行してもよい。
そこで、このような実施形態を第2の実施形態として説明する。以下、超音波診断装置が、画像処理パラメータの推奨される値を変更し、変更された値を用いて、第1の実施形態で説明した各種の処理と同様の処理を実行する場合について説明する。なお、超音波診断装置が、撮影条件パラメータの推奨される値を変更し、変更された値を用いて、以下で説明する各種の処理と同様の処理を実行してもよい。なお、第2の実施形態の説明では、主に、第1の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態と同様の構成の説明については省略する場合がある。
図12は、第2の実施形態に係る超音波診断装置200の構成の一例を説明するための図である。図12に示す超音波診断装置200は、図1に示す装置本体10に代えて装置本体30を備えている点で、図1に示す超音波診断装置100とは異なる。また、第2の実施形態に係る装置本体30は、処理回路17に代えて処理回路37を備えている点で、図1に示す装置本体10とは異なる。処理回路37は、第2の受付機能17f及び保存制御機能17gを備える点で、図1に示す処理回路17とは異なる。
図12に示す処理回路37の構成要素である第2の受付機能17f及び保存制御機能17gの各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ16に記録されている。処理回路37は、各プログラムをメモリ16から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。処理回路37は、プロセッサにより実現される。
なお、制御機能17a、取得機能17b、決定機能17c、表示制御機能17d、第1の受付機能17e、第2の受付機能17f及び保存制御機能17gの全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、メモリ16に記録されていてもよい。この場合、処理回路37は、プログラムをメモリ16から読み出し、読み出したプログラムを実行することでプログラムに対応する制御機能17a、取得機能17b、決定機能17c、表示制御機能17d、第1の受付機能17e、第2の受付機能17f及び保存制御機能17gを実現する。
第2の受付機能17fは、第2の受付部の一例である。保存制御機能17gは、保存制御部の一例である。第2の受付機能17f及び保存制御機能17gについては後述する。
第2の実施形態において、メモリ16は、上述したパラメータデータベース16aに加えて、パラメータデータベース16cを記憶する。
図13は、第2の実施形態に係るパラメータデータベース16cのデータ構造の一例を示す図である。パラメータデータベース16cには、例えば、撮影対象ごとに、撮影対象と、撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類と、ユーザにより変更された値とが対応付けられて登録されている。例えば、ユーザは、ユーザの好みに応じて画像処理パラメータの推奨される値を変更する。そして、ユーザにより変更された値が、パラメータデータベース16cに登録されている。
図13に示すように、パラメータデータベース16cには、「撮影対象」の項目、「画像処理パラメータの種類」の項目及び「画像処理パラメータの値」の項目を有するレコードが複数登録されている。
「撮影対象」の項目には、実際の撮影対象として想定される撮影対象が登録されている。「画像処理パラメータの種類」の項目には、撮影対象の特性に応じた画像処理パラメータの種類が登録されている。
「画像処理パラメータの値」の項目には、ユーザにより変更された画像処理パラメータの値が登録されている。例えば、図13の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「仮想光源の位置」である場合について説明する。この場合、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータの値として「X5,Y5,Z5」、「X6,Y6,Z6」及び「X7,Y7,Z7」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「仮想光源の位置」の組合せに対応付けられて登録されている。
ここで、値「X5,Y5,Z5」は、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータの推奨される値「X1,Y1,Z1」をユーザが変更したものである。また、値「X6,Y6,Z6」は、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータの推奨される値「X2,Y2,Z2」をユーザが変更したものである。また、値「X7,Y7,Z7」は、種類が「仮想光源の位置」である画像処理パラメータの推奨される値「X3,Y3,Z3」をユーザが変更したものである。
また、図13の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「ゲイン」である場合について説明する。この場合、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータの値として「A5」、「A6」及び「A7」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「ゲイン」の組合せに対応付けられて登録されている。
ここで、値「A5」は、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータの推奨される値「A1」をユーザが変更したものである。また、値「A6」は、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータの推奨される値「A2」をユーザが変更したものである。また、値「A7」は、種類が「ゲイン」である画像処理パラメータの推奨される値「A3」をユーザが変更したものである。
また、図13の例において、撮影対象が「胎児」であり、画像処理パラメータの種類が「拡大率」である場合について説明する。この場合、種類が「拡大率」である画像処理パラメータの値として「B5」、「B6」及び「B7」が、撮影対象「胎児」及び画像処理パラメータの種類「拡大率」の組合せに対応付けられて登録されている。
ここで、値「B5」は、種類が「拡大率」である画像処理パラメータの推奨される値「B1」をユーザが変更したものである。また、値「B6」は、種類が「拡大率」である画像処理パラメータの推奨される値「B2」をユーザが変更したものである。また、値「B7」は、種類が「拡大率」である画像処理パラメータの推奨される値「B3」をユーザが変更したものである。
また、図13の例において、撮影対象が「大人の心臓」であり、画像処理パラメータの種類が「P」である場合について説明する。この場合、種類が「P」である画像処理パラメータの値として「P5」、「P6」及び「P7」が、撮影対象「大人の心臓」及び画像処理パラメータの種類「P」の組合せに対応付けられて登録されている。
ここで、値「P5」は、種類が「P」である画像処理パラメータの推奨される値「P1」をユーザが変更したものである。また、値「P6」は、種類が「P」である画像処理パラメータの推奨される値「P2」をユーザが変更したものである。また、値「P7」は、種類が「P」である画像処理パラメータの推奨される値「P3」をユーザが変更したものである。
次に、第2の実施形態に係る超音波診断装置200が実行する処理の一例について説明する。図14は、第2の実施形態に係る超音波診断装置200が実行する処理の一例を説明するための図である。例えば、図14に示すように、ボタン25dが押下されると、第1の実施形態と同様に、表示制御機能17dは、時系列の複数の超音波画像24dを次々にディスプレイ2の表示領域全体に表示させる。なお、ボタン25a〜25dのうちのいずれかのボタンが押下されることで、超音波画像24a〜24dのうちの対応する超音波画像が表示される。このため、ユーザがボタンを押下することは、ユーザが超音波画像を選択することと同義である。
図15は、第2の実施形態に係るボタンの一例を示す図である。図15に示すように、超音波診断装置200は、操作パネルに物理的に設けられたボタン(物理ボタン)25fを備える。ボタン25fは、例えば、画像生成回路15がユーザにより選択された画像処理パラメータを用いて生成した超音波画像データを保存させるためのボタンである。なお、操作パネルにボタン25fが設けられるのではなく、表示制御機能17dが、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン25fをタッチスクリーン3に表示させてもよい。
第2の実施形態において、例えば、ユーザは、ボタン25a〜25dのうち押下されたボタンに対応する画像処理パラメータの推奨される値を変更することができる。例えば、ユーザは、ディスプレイ2に表示された超音波画像24dの画質を確認する。そして、ユーザは、超音波画像24dの画質をユーザの好みに合うように変更させるために、押下されたボタン25dに対応する画像処理パラメータ(種類「P」)の推奨される値「P4」を値「P8」に変更させる指示(第1の変更指示)を、入力インターフェース4を介して装置本体30に入力する。
装置本体30に第1の変更指示が入力されると、第2の受付機能17fは、第1の変更指示を受信する。すなわち、第2の受付機能17fは、超音波画像24a〜24dのうちユーザにより選択された超音波画像24dに対する画像処理パラメータにおける値の変更を受け付ける。
そして、制御機能17aは、第1の変更指示にしたがって、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P4」を「P8」に変更する。このように、制御機能17aは、種類が「P」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「P」以外の画像処理パラメータの値を変更しない。このように、制御機能17aは、画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち一部の画像処理パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。これにより、例えば、ディスプレイ2に次々と表示される超音波画像24dの画質がユーザの好みに合うように変更される。
そして、例えば、ディスプレイ2に表示される超音波画像24dの画質がユーザの好みに合うような場合には、ユーザは、超音波画像24dの超音波画像データを保存させるために、ボタン25fを押下する。
ユーザによりボタン25fが押下されると、保存制御機能17gは、超音波画像24dの超音波画像データをメモリ16に記憶させる。このようにして、保存制御機能17gは、超音波画像24dの超音波画像データをメモリ16に保存させる。そして、保存制御機能17gは、種類が「P」である画像処理パラメータの値であって変更後の値「P8」をパラメータデータベース16cに登録する。すなわち、保存制御機能17gは、第2の受付機能17fにより変更を受け付けた後に、選択された超音波画像データを保存させる指示を受け付けた場合、変更後の画像処理パラメータの値をメモリ16に保存させる。
具体的には、例えば、保存制御機能17gは、図13に示すパラメータデータベース16cの全レコードの中から、「撮影対象」の項目に「大人の心臓」が登録され、「画像処理パラメータの種類」の項目に「P」が登録されているレコードを特定する。そして、保存制御機能17gは、特定したレコードの「画像処理パラメータの値」の項目に、値「P8」を追加で登録する。図16は、第2の実施形態に係るパラメータデータベース16cのデータ構造の一例を示す図である。これにより、図16に示すように、パラメータデータベース16cに、変更後の値「P8」が登録される。
第2の実施形態では、登録された値「P8」は、画像処理において用いられる。以下、その具体例について説明する。
図17は、第2の実施形態に係る超音波診断装置200が実行する処理の一例を説明するための図である。例えば、第2の実施形態において、先の図5に示すボタン22が押下された場合、第1の実施形態と同様に、決定機能17cは、図17に示すように、ボタン23をタッチスクリーン3に表示させる。
ユーザによりボタン23が押下されると、超音波診断装置200は、第1の実施形態と同様の処理を行う。
また、第2の実施形態において、先の図5に示すボタン22が押下された場合、決定機能17cは、まず、取得機能17bにより取得された撮影対象に応じて、画像処理パラメータを決定する。以下、第2の実施形態に係る決定機能17cによる画像処理パラメータの決定方法の一例について説明する。例えば、決定機能17cは、取得機能17bにより取得された撮影対象に対応する画像処理パラメータの種類をパラメータデータベース16cから取得することにより、画像処理パラメータを決定する。
例えば、取得機能17bにより撮影対象「大人の心臓」が取得され、パラメータデータベース16cの登録内容が図16に示す内容である場合には、決定機能17cは、撮影対象「大人の心臓」に応じて、画像処理パラメータの種類「P」を決定する。
そして、決定機能17cは、種類が決定された画像処理パラメータの推奨される複数の値を取得する。例えば、取得機能17bにより撮影対象「大人の心臓」が取得され、パラメータデータベース16cの登録内容が図16に示す内容である場合について説明する。この場合、決定機能17cは、種類が「P」である画像処理パラメータの推奨される複数の値「P5」、「P6」、「P7」及び「P8」を取得する。
そして、制御機能17aは、決定機能17cにより決定された種類の画像処理パラメータに、決定機能17cにより取得された複数の異なる値を設定して、複数の超音波画像データを画像生成回路15に生成させる。
例えば、決定機能17cにより複数の値「P5」〜「P8」が取得された場合について説明する。この場合、例えば、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P5」を設定する。このように、制御機能17aは、種類が「P」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「P」以外の画像処理パラメータの値を変更しない。このように、制御機能17aは、画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち一部の画像処理パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI31」と表記する場合がある。
同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P6」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI32」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P7」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI33」と表記する場合がある。
そして、同様に、制御機能17aは、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータに「P8」を設定する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。以下、このようにして生成された超音波画像データを「超音波画像データI34」と表記する場合がある。
なお、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データの生成が完了するたびに、生成される対象の超音波画像データを切り替えてもよい。例えば、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI31が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI32を生成するように上述した撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI32が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI33を生成するように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI33が生成された後、1フレーム分の超音波画像データI34を生成するように撮影系を制御する。そして、制御機能17aは、1フレーム分の超音波画像データI34が生成された後、再び1フレーム分の超音波画像データI31を生成するように撮影系を制御する。制御機能17aは、このような処理を繰り返す。
そして、表示制御機能17dは、画像生成回路15により生成された複数の超音波画像データに基づく複数の画像をディスプレイ2に表示させる。例えば、上述した超音波画像データI31〜I34が生成された場合について説明する。この場合、表示制御機能17dは、図17に示すように、超音波画像データI31に基づく超音波画像34a、超音波画像データI32に基づく超音波画像34b、超音波画像データI33に基づく超音波画像34c及び超音波画像データI34に基づく超音波画像34dを並べてディスプレイ2に表示させる。例えば、表示制御機能17dは、超音波画像データI31〜I34のうちいずれかの超音波画像データが生成される度に、生成された超音波画像データに基づく超音波画像をディスプレイ2の対応する位置に表示させる。なお、表示制御機能17dは、対応する位置に既に超音波画像が表示されている場合には、新たな超音波画像で、既に表示されている超音波画像を更新する。したがって、時系列の複数の超音波画像34a、時系列の複数の超音波画像34b、時系列の複数の超音波画像34c、及び、時系列の複数の超音波画像34dが次々にリアルタイムでディスプレイ2に表示される。
更に、図17に示すように、表示制御機能17dは、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン35a〜35dをタッチスクリーン3に表示させる。ボタン35aは、超音波画像データI31が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン35bは、超音波画像データI32が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン35cは、超音波画像データI33が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。ボタン35dは、超音波画像データI34が生成された画像処理において用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させるためのボタンである。
ここで、表示制御機能17dは、ディスプレイ2に表示された超音波画像34a〜34dの位置関係と同様な位置関係となるようにボタン35a〜35dをタッチスクリーン3に表示させる。これにより、ボタン35a〜35dのそれぞれが押下されることにより、押下されたボタンに対応する画像処理パラメータが適用された場合の超音波画像34a〜34dのそれぞれの画質を、ユーザがボタンを押下する前に容易に把握させることができる。すなわち、ボタン35a〜35dのそれぞれに対応する超音波画像34a〜34dのそれぞれの画質をユーザに容易に把握させることができる。
第2の実施形態に係る表示制御機能17dは、保存制御機能17gにより変更後の画像処理パラメータの値が保存された後に複数の超音波画像34a〜34dをディスプレイ2に表示させる場合、保存された変更後の画像処理パラメータの値を含む異なる複数の値を、上述した撮影系による撮影における画像処理に対して適用することで複数の超音波画像34a〜34dをディスプレイ2に表示させる。
また、図17に示す場合において、表示制御機能17dは、更に、ユーザにより押下されることが可能な状態でキャンセル用のボタン(図示せず)をタッチスクリーン3に表示させる。このキャンセル用のボタンは、ディスプレイ2の表示内容及びタッチスクリーン3の表示内容を図5に示す表示内容に戻すためのボタンである。ユーザによりキャンセル用のボタンが押下されると、表示制御機能17dは、ディスプレイ2及びタッチスクリーン3に図5に示す表示内容を表示させる。なお、キャンセル用のボタンが押下されると、制御機能17aは、複数の種類の画像処理パラメータの初期値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。
第1の受付機能17eは、決定機能17cにより取得された画像処理パラメータの推奨される複数の値のうち画像処理に適用させる値を受け付ける。例えば、第1の受付機能17eは、ボタン35a〜35dのうちいずれかのボタンがユーザにより押下された場合、押下されたボタンに対応する画像処理パラメータの推奨される値を、画像処理に適用させる値としてユーザから受け付ける。
そして、制御機能17aは、第1の受付機能17eにより受け付けられた値を画像処理に適用する。例えば、制御機能17aは、押下されたボタンに対応する複数の種類の画像処理パラメータの値を画像処理に適用させる。このような複数の種類の画像処理パラメータの値には、第1の受付機能17eにより受け付けられた値が含まれる。なお、押下されたボタンに対応する複数の種類の画像処理パラメータの値とは、例えば、押下されたボタンに対応する超音波画像データを生成する際に用いられた複数の種類の画像処理パラメータの値である。
そして、表示制御機能17dは、押下されたボタンに対応する超音波画像をディスプレイ2に表示させる。図18は、第2の実施形態に係る超音波診断装置200が実行する処理の一例を説明するための図である。例えば、図18に示すように、ボタン35dが押下されると、表示制御機能17dは、超音波画像34dをディスプレイ2に表示させる。例えば、表示制御機能17dは、時系列の複数の超音波画像34dを次々にディスプレイ2の表示領域全体に表示させる。
以上、第2の実施形態について説明した。第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。
(第2の実施形態の第1の変形例)
第2の実施形態において、更に他の方法で各種のパラメータを変更(例えば、微調整)してもよい。そこで、このような変形例を第2の実施形態の第1の変形例として説明する。以下、超音波診断装置200が、画像処理パラメータを変更する場合について説明する。なお、超音波診断装置200が、以下で説明する各種の処理と同様の処理を実行することにより、撮影条件パラメータを変更してもよい。なお、第2の実施形態の第1の変形例の説明では、主に、第2の実施形態と異なる点について説明し、第2の実施形態と同様の構成の説明については省略する場合がある。
第2の実施形態の第1の変形例では、超音波診断装置200は、上述したボタン25fに加えて、操作パネルに物理的に設けられた物理ボタン(図示せず)を備える。以下、この物理ボタンを「ボタン25g」と表記する。ボタン25gは、例えば、画像生成回路15がユーザにより変更された画像処理パラメータを用いて生成した超音波画像データを保存させるためのボタンである。なお、操作パネルにボタン25gが設けられるのではなく、表示制御機能17dが、ユーザにより押下されることが可能な状態でボタン25gをタッチスクリーン3に表示させてもよい。
例えば、先の図14に示すように、ボタン25dが押下されると、第2の実施形態と同様に、表示制御機能17dは、時系列の複数の超音波画像24dを次々にディスプレイ2の表示領域全体に表示させる。
第2の実施形態の第1の変形例において、ユーザは、ボタン25a〜25dのうち押下されたボタンに対応する画像処理パラメータの推奨される値を変更することができる。例えば、ユーザは、ディスプレイ2に表示された超音波画像24dの画質を確認する。そして、ユーザは、超音波画像24dの画質をユーザの好みに合うように変更させるために、押下されたボタン25dに対応する画像処理パラメータ(種類「P」)の推奨される値「P4」を値「P9」に変更させる指示(第2の変更指示)を、入力インターフェース4を介して装置本体30に入力する。
装置本体30に第2の変更指示が入力されると、第2の受付機能17fは、第2の変更指示を受信する。
そして、制御機能17aは、第2の変更指示にしたがって、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P4」を「P9」に変更する。このように、制御機能17aは、種類が「P」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「P」以外の画像処理パラメータの値を変更しない。このように、制御機能17aは、画像処理に用いられる複数の種類の画像処理パラメータのうち一部の画像処理パラメータの値を変更する。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。これにより、例えば、ディスプレイ2に次々と表示される超音波画像24dの画質がユーザの好みに合うように変更される。
そして、例えば、ディスプレイ2に表示される超音波画像24dの画質がユーザの好みに合うような場合には、ユーザは、超音波画像24dの超音波画像データを保存させるために、ボタン25gを押下する。
ユーザによりボタン25gが押下されると、保存制御機能17gは、超音波画像24dの超音波画像データをメモリ16に記憶させる。そして、保存制御機能17gは、パラメータデータベース16aに登録された種類が「P」である画像処理パラメータの値「P4」を値「P9」に変更する。
そして、第2の実施形態の第1の変形例では、超音波診断装置200は、種類が「P」である画像処理パラメータの値が「P4」から「P9」に変更されたパラメータデータベース16aを用いて、第2の実施形態と同様の処理を実行する。
また、第2の実施形態の第1の変形例では、例えば、先の図18に示すように、ボタン35dが押下されると、第2の実施形態と同様に、表示制御機能17dは、時系列の複数の超音波画像34dを次々にディスプレイ2の表示領域全体に表示させる。
第2の実施形態の第1の変形例では、ユーザは、ボタン35a〜35dのうち押下されたボタンに対応する画像処理パラメータの値を変更することができる。例えば、ユーザは、ディスプレイ2に表示された超音波画像34dの画質を確認する。そして、ユーザは、超音波画像34dの画質をユーザの好みに合うように変更させるために、押下されたボタン35dに対応する画像処理パラメータ(種類「P」)の値「P8」を値「P10」に変更させる指示(第3の変更指示)を、入力インターフェース4を介して装置本体30に入力する。
装置本体30に第3の変更指示が入力されると、第2の受付機能17fは、第3の変更指示を受信する。
そして、制御機能17aは、第3の変更指示にしたがって、画像処理に用いられる全ての種類の画像処理パラメータのうち、種類が「P」である画像処理パラメータの値「P8」を「P10」に変更する。このように、制御機能17aは、種類が「P」である画像処理パラメータの値を変更する。ただし、制御機能17aは、種類が「P」以外の画像処理パラメータの値を変更しない。そして、制御機能17aは、一部の画像処理パラメータの値が変更された複数の種類の画像処理パラメータの値にしたがって画像処理を実行して超音波画像データを生成するように画像生成回路15を制御する。これにより、例えば、ディスプレイ2に次々と表示される超音波画像34dの画質がユーザの好みに合うように変更される。
そして、例えば、ディスプレイ2に表示される超音波画像34dの画質がユーザの好みに合うような場合には、ユーザは、超音波画像34dの超音波画像データを保存させるために、ボタン25gを押下する。
ユーザによりボタン25gが押下されると、保存制御機能17gは、超音波画像34dの超音波画像データをメモリ16に記憶させる。そして、保存制御機能17gは、パラメータデータベース16cに登録された種類が「P」である画像処理パラメータの値「P8」を値「P10」に変更する。
そして、第2の実施形態の第1の変形例では、超音波診断装置200は、種類が「P」である画像処理パラメータの値が「P8」から「P10」に変更されたパラメータデータベース16cを用いて、第2の実施形態と同様の処理を実行する。
以上、第2の実施形態の第1の変形例について説明した。第2の実施形態の第1の変形例によれば、第2の実施形態と同様に、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。また、第2の実施形態の第1の変形例によれば、各種のパラメータを変更することができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態、第1の実施形態の第1の変形例、第1の実施形態の第2の変形例、第2の実施形態、及び、第2の実施形態の第1の変形例では、超音波診断装置100,200が、選択受付画面20を表示させることで撮影対象を取得する場合について説明した。しかしながら、超音波診断装置は、他の方法で、撮影対象を取得してもよい。そこで、他の方法で撮影対象を取得する実施形態を第3の実施形態として説明する。なお、第3の実施形態の説明では、主に、第1の実施形態の第1の変形例、第1の実施形態の第2の変形例、第2の実施形態、及び、第2の実施形態の第1の変形例と異なる点について説明し、第1の実施形態の第1の変形例、第1の実施形態の第2の変形例、第2の実施形態、及び、第2の実施形態の第1の変形例と同様の構成の説明については省略する場合がある。
図19は、第3の実施形態に係る超音波診断装置100,200が実行する処理の一例を説明するための図である。例えば、超音波診断装置100,200は、ステップS101〜S104の処理に代えて、リアルタイムで超音波画像データを収集し、リアルタイムで超音波画像をディスプレイ2に表示させることを開始する。この際、制御機能17aは、複数の種類の撮影条件パラメータの初期値にしたがって超音波走査を実行するように送受信回路11を制御する。また、制御機能17aは、複数の種類の画像処理パラメータの初期値にしたがって画像処理を実行するように画像生成回路15を制御する。
そして、取得機能17bは、図19に示すように、収集された超音波画像データ41に対して、超音波画像データ41に描出された撮影対象を推定する解析を実行する。そして、取得機能17bは、解析の結果得られた撮影対象を取得する。そして、超音波診断装置100,200は、取得機能17bにより取得された撮影対象を用いて、ステップS105以降の処理を実行する。したがって、第3の実施形態では、決定機能17cは、超音波画像データ41に対する解析結果に応じて、撮影条件パラメータ又は画像処理パラメータを決定する。
以上、第3の実施形態について説明した。第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、若しくは、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、又は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、メモリ16に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリ16にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。更に、図1又は図12における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
以上述べた少なくとも1つの実施形態又は変形例の超音波診断装置100,200によれば、ユーザが所望するパラメータを容易にユーザに選択させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。