JP2021170475A - スパークプラグ - Google Patents

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Keisuke Sugita
典晃 西尾
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Abstract

【課題】プレイグニッションの発生を抑制することができるスパークプラグを提供する。【解決手段】スパークプラグ1は、絶縁碍子2と中心電極3とハウジング4とプラグカバー5とを備える。プラグカバー4には、少なくとも1つの噴孔53が設けられている。スパークプラグ1は、噴孔53の少なくとも1つである火花形成噴孔50の内壁と電極先端部31との間に放電を形成することができるよう構成されている。中心電極3は、中心母材32と、中心母材32内に配されるとともに中心母材32よりも熱伝導率が高い中心芯材33とを有する。電極先端部31の長手方向において、電極先端部31の突出根元31Rから電極先端部31の突出先端31Tまでの長さを長さLとしたとき、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側にL/3離れた位置Pよりも突出先端31T側の位置にある。【選択図】図2

Description

本発明は、スパークプラグに関する。
スパークプラグは、車両用エンジン等の内燃機関における着火手段として用いられる。特許文献1には、絶縁碍子から突出した中心電極をプラグカバーで覆ったスパークプラグが開示されている。前記プラグカバーには、プラグカバーを貫通する貫通孔が複数形成されており、当該貫通孔の1つである挿入孔に中心電極の先端部が挿入されている。そして、特許文献1に記載のスパークプラグは、中心電極と前記挿入孔の内壁との間を、火花放電を発生させるための放電ギャップとしている。また、特許文献1に記載のスパークプラグは、放電ギャップに生じた放電火花を主燃焼室側に向かって引き伸ばすことができるように構成されている。
特開2016−95986号公報
特許文献1に記載のスパークプラグにおいては、プレイグニッションの発生を抑制する観点から改善の余地がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、プレイグニッションの発生を抑制することができるスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状の絶縁碍子(2)と、
前記絶縁碍子の内周側に保持されるとともに、前記絶縁碍子からプラグ先端側に突出する電極先端部(31)を有する中心電極(3)と、
前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
前記電極先端部が配される副燃焼室(100)を覆うよう前記ハウジングにおけるプラグ先端側の部位に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
前記プラグカバーには、前記副燃焼室を外部に連通する少なくとも1つの噴孔(53)が設けられており、
前記噴孔の少なくとも1つである火花形成噴孔(50)の内壁と前記電極先端部との間に放電を形成することができるよう構成されており、
前記中心電極は、中心母材(32)と、前記中心母材内に配されるとともに前記中心母材よりも熱伝導率が高い中心芯材(33)と、を有し、
前記電極先端部の長手方向において、前記電極先端部の突出根元(31R)から前記電極先端部の突出先端(31T)までの長さを長さLとしたとき、前記中心芯材の先端位置は、前記突出根元から前記突出先端側にL/3離れた位置よりも前記突出先端側の位置にある、スパークプラグ(1)にある。
前記態様のスパークプラグは、電極先端部と火花形成噴孔の内壁との間に放電を形成することができるよう構成されている。それゆえ、例えば点火タイミングを適宜調整することで、副燃焼室内にも、副燃焼室外にも放電火花を引き伸ばすことができる。
しかしながら、電極先端部と火花形成噴孔の内壁との間に放電を形成することができるよう構成した場合、電極先端部を火花形成噴孔の近傍に形成する必要があるため、電極先端部を長くする必要が生じやすく、プレイグニッションの発生が懸念されるおそれがある。
そこで、電極先端部の長手方向において、電極先端部の突出根元から電極先端部の突出先端までの長さを長さLとしたとき、中心芯材の先端位置は、突出根元から突出先端側にL/3離れた位置よりも突出先端側の位置にある。このように、中心芯材をある程度電極先端部の先端側まで形成することにより、電極先端部の放熱性を向上させやすく、プレイグニッションの発生を抑制することができる。
以上のごとく、前記態様によれば、プレイグニッションの発生を抑制することができるスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、内燃機関に取り付けられたスパークプラグの、一部断面正面図。 実施形態1における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態1における、プラグカバー及び接地電極をプラグ基端側から見た図。 実施形態1における、スパークプラグの先端部の一部分解断面図。 実施形態1における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態1における、膨張行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部の断面図。 実施形態1における、圧縮行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部の断面図。 実施形態2における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態3における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態4における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態5における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態6における、スパークプラグにおける溶融凝固部周辺の拡大断面図。 実施形態7における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態8における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態8の変形形態における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態9における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態10における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態10における、スパークプラグの先端部の正面図。 実施形態11における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態12における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態12における、膨張行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部の断面図。 実施形態13における、スパークプラグの先端部の断面図。 実施形態13における、膨張行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部の断面図。
(実施形態1)
スパークプラグの実施形態につき、図1〜図7を用いて説明する。
本形態のスパークプラグ1は、図2に示すごとく、絶縁碍子2と中心電極3とハウジング4とプラグカバー5とを備える。絶縁碍子2は、筒状を呈している。中心電極3は、絶縁碍子2の内周側に保持されている。中心電極3は、絶縁碍子2からプラグ先端側に突出する電極先端部31を有する。ハウジング4は、絶縁碍子2の外周側に配されている。プラグカバー5は、電極先端部31が配される副燃焼室100を覆うようハウジング4におけるプラグ先端側の部位に設けられている。プラグカバー5には、副燃焼室100を外部に連通する少なくとも1つの噴孔53が設けられている。
スパークプラグ1は、噴孔53の少なくとも1つである火花形成噴孔50の内壁と電極先端部31との間に放電を形成することができるよう構成されている。本形態においては、詳細は後述するが、内燃機関の膨張行程において、火花形成噴孔50の内壁と電極先端部31との間に放電が形成される。
中心電極3は、中心母材32と、中心母材32内に配されるとともに中心母材32よりも熱伝導率が高い中心芯材33とを有する。電極先端部31の長手方向において、電極先端部31の突出根元31Rから電極先端部31の突出先端31Tまでの長さを長さLとしたとき、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側にL/3離れた位置Pよりも突出先端31T側の位置にある。
以後、本形態につき詳説する。
本形態において、スパークプラグ1の中心軸をプラグ中心軸Cという。プラグ中心軸Cが延在する方向をZ方向という。Z方向は、筒状に形成されたハウジング4の軸方向、及び筒状に形成された絶縁碍子2の軸方向に一致している。また、詳細は後述するが、プラグ中心軸Cと火花形成噴孔50の軸方向とは同じ方向である。Z方向の一方側であって、スパークプラグ1における副燃焼室100が形成された側(例えば、図1及び図2の下側)をプラグ先端側といい、その反対側をプラグ基端側という。また、Z方向に直交する方向であって、中心電極3と後述の接地電極7とが対向する方向をY方向という。そして、Y方向及びZ方向の双方に直交する方向をY方向という。スパークプラグ1の径方向を、プラグ径方向という。スパークプラグ1の周方向を、プラグ周方向という。
スパークプラグ1は、例えば、自動車、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いることができる。スパークプラグ1のプラグ基端側の端部は、図示しない点火コイルと接続され、スパークプラグ1のプラグ先端側の端部は、内燃機関の燃焼室内に配される。図1に示すごとく、燃焼室は、内燃機関のシリンダブロック、ピストン、シリンダヘッド11に囲まれた領域であり、燃焼室のうち、スパークプラグ1の外部側を主燃焼室12、スパークプラグ1の後述のプラグカバー5の内側を副燃焼室100という。スパークプラグ1は、ハウジング4において内燃機関のシリンダヘッド11に取り付けられる。
ハウジング4は、導電性、熱伝導性、及び耐熱性を有する材料を筒状に形成してなる。例えば、ハウジング4は、ニッケル基合金からなる。図1、図2に示すごとく、ハウジング4の外周部には、取付ネジ部41が形成されている。図1に示すごとく、取付ネジ部41は、シリンダヘッド11に設けられた雌ネジ穴111に螺合される部位である。スパークプラグ1がシリンダヘッド11に取り付けられた状態においては、スパークプラグ1における取付ネジ部41のプラグ先端側の部位が主燃焼室12内に曝される。図1に示すごとく、シリンダヘッド11からの突出量をEQとしたとき、突出量EQは、5mm以下である。ハウジング4は、その内周部において絶縁碍子2を保持している。
絶縁碍子2は、例えば電気的絶縁性を有する材料を円筒状に形成してなる。図示は省略するが、絶縁碍子2は、ハウジング4に対してZ方向に係止されている。図示は省略するが、絶縁碍子2とハウジング4との係止部には、これらの間のシール性を確保するパッキンが設けられている。図2に示すごとく、絶縁碍子2は、Z方向に貫通形成された軸孔20を有し、軸孔20の内周部に中心電極3を保持している。
中心電極3は、例えば金属をZ方向に長尺に形成してなる。中心電極3は、中心母材32と、中心母材32内に配され、中心母材32よりも熱伝導率が高い材料からなる中心芯材33とを備える。中心母材32は、例えばニッケル基合金からなる。中心芯材33は、銅等からなる。中心母材32は、プラグ基端側の端部が開口した中空形状を呈しており、中心芯材33は中心母材32の内側空間を満たすよう配されている。中心芯材33のプラグ基端側の端部は、中心母材32のプラグ基端側の開口から露出している。また、中心芯材33は、中心母材32よりも融点が低く、中心芯材33は、副燃焼室100には露出しないよう形成されている。
中心電極3は、絶縁碍子2からプラグ先端側に突出した電極先端部31を備える。電極先端部31は、Z方向に延在する円柱状を呈している。電極先端部31は、ハウジング4のプラグ先端側の端面よりもプラグ先端側に突出している。
図2に示すごとく、電極先端部31の長手方向における電極先端部31の突出根元31Rから突出先端31Tまでの長さを長さLとする。突出根元31Rは、Z方向における絶縁碍子2の軸孔20のプラグ先端側の開口端の位置と同位置にある。このとき、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側にL/3離れた位置Pよりも突出先端31T側の位置にある。本形態においては、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側にL/2離れた位置よりも突出先端31T側の位置にある。
電極先端部31は、中心母材32及び中心芯材33からなる電極先端本体311と、電極先端本体311の側面に配された中心チップ312とを備える。電極先端本体311は、プラグ基端側から順に、第一部位311aと第二部位311bと第三部位311cとを備える。第一部位311aは、中心電極3における、軸孔20のプラグ先端側の部位の内側に配された部位と同等の外径を有し、Z方向に沿った円柱状を呈している。第二部位311bは、第一部位311aからプラグ先端側に向かうほど縮径するよう形成されている。第三部位311cは、第二部位311bからプラグ先端側に延設され、Z方向に沿った柱状を呈している。第三部位311cは、第一部位311aよりも外径が小さくなるよう形成されている。
本形態において、中心芯材33のプラグ先端側の端部の位置は、Z方向における第一部位311aと第二部位311bとの境界部付近に形成されている。なお、これに限られず、中心電極3のプラグ先端側の端部の位置は、例えばZ方向における前記境界部よりもプラグ基端側に位置していても、プラグ先端側に位置していてもよい。
図2、図3に示すごとく、第三部位311cには、X方向の両側に平面部313が形成されている。第三部位311cは、Z方向に延びる円柱のX方向の両端部を面カットしたような形状を有する。なお、図3においては、電極先端部31の先端面314をプラグカバー5にZ方向に投影したものを、破線で表している。平面部313は、X方向に直交する平面上に形成されている。そして、一方の平面部313に、中心チップ312が配されている。
中心チップ312は、電極先端本体311よりも耐消耗性の高い材料からなり、例えば貴金属からなる。中心チップ312は、当該中心チップ312が配される平面部313の法線方向(すなわちX方向)に厚みを有する矩形板状に形成されている。図2に示すごとく、中心チップ312は、プラグ先端側の端部の位置を、電極先端本体311のプラグ先端側の端部の位置と一致させている。中心チップ312は、接地電極7との間に放電ギャップGを形成している。放電ギャップGは、初期の火花放電を形成する空間である。後述するように、放電火花は、副燃焼室100内の気流に押されて移動するが、初期の火花放電は、移動する前の放電火花を意味するものとする。
図2、図4に示すごとく、ハウジング4のプラグ先端側の端部に、副燃焼室100を区画するプラグカバー5が配されている。プラグカバー5は、プラグ基端側に開口するカップ状に形成されている。すなわち、プラグカバー5は、副燃焼室100をプラグ周方向に覆うカバー側壁51と、副燃焼室100をプラグ先端側から覆う円板状のカバー底壁52とを備える。
図4、図5に示すごとく、ハウジング4のプラグ先端側の部位は、内周端に、プラグ先端側に突出するハウジング突出部42をハウジング4の全周に備える。そして、プラグカバー5は、カバー側壁51の内周面をハウジング突出部42の外周面に沿わせるようハウジング4に組み付けられている。ハウジング突出部42の先端面と内周面との間の角部には、面取り部421が形成されている。これにより、ハウジング4における副燃焼室100に面する表面積を減らしやすい。
そして、図5に示すごとく、ハウジング4とプラグカバー5とは、全周において、外周側から溶接されている。これにより、ハウジング4の一部とプラグカバー5の一部とが溶け合って凝固した溶融凝固部6が、環状に形成される。ここで、プラグカバー5のカバー側壁51のプラグ基端側の面の幅を幅Wとしたとき、プラグ径方向における溶融凝固部6の長さ6Lは、W/2よりも大きい。なお、本形態において、ハウジング4とプラグカバー5とは別体で構成したが、これらを1つの部材によって構成してもよい。なお、図5以外においては、溶融凝固部の図示を省略している。
図2〜図5に示すごとく、プラグカバー5は、カバー母材54と、カバー母材54内に配されるとともにカバー母材54よりも熱伝導率が高いカバー芯材55とを有する。例えば、カバー母材54は、ニッケル基合金からなり、カバー芯材55は銅からなる。プラグカバー5の大部分は、カバー母材54からなる。カバー母材54は、カバー側壁51を構成する部位にプラグ基端側に開口する溝部56を有し、当該溝部56内の領域にカバー芯材55が満たされている。そして、カバー芯材55は、カバー母材54からプラグ基端側に開放されている。カバー芯材55は、全周に配されている。また、カバー芯材55は、カバー母材54よりも融点が低く、カバー芯材55は、副燃焼室100及びすべての噴孔53に露出しないよう形成されている。
図2、図3に示すごとく、プラグカバー5は、電極先端部31の先端面314とZ方向に対向する領域に火花形成噴孔50を有する。火花形成噴孔50は、カバー底壁52をZ方向に貫通するよう形成されている。そして、火花形成噴孔50の軸方向は、Z方向と同じ方向となるよう形成されている。
図2に示すごとく、火花形成噴孔50の内壁は、Z方向の副燃焼室100側に向かってZ方向に直交する断面の面積が拡大する拡大面部501を、Z方向の少なくとも一部の領域に有する。拡大面部501を含む火花形成噴孔50のZ方向に直交する断面の面積は、前記断面に表れる火花形成噴孔50の内側領域の面積である。本形態において、火花形成噴孔50の内壁は、プラグ先端側から順に、円筒面部502と拡大面部501とを備える。
円筒面部502は、Z方向にまっすぐ形成された円筒状を呈している。すなわち、円筒面部502は、Z方向の各位置における形状が互いに同様の円形となる。円筒面部502のプラグ先端側の端部は、プラグ先端側に向かって開口した外側開口部503となっている。円筒面部502のプラグ基端側の端部からプラグ基端側に、拡大面部501が形成されている。
拡大面部501は、プラグ基端側に向かうほど拡径するテーパ状に形成されている。すなわち、拡大面部501は、Z方向の各位置における形状が、互いに相似形の円形となり、かつ、プラグ基端側に向かうほど、拡大面部501の内側領域におけるZ方向に直交する断面積が大きくなる。そして、拡大面部501のプラグ基端側の端部は、プラグ基端側に開口した内側開口部504となっている。火花形成噴孔50は、副燃焼室100側の内側開口部504の面積が、スパークプラグ1の外部側の外側開口部503の面積よりも大きくなるよう構成されている。
図2、図3に示すごとく、火花形成噴孔50の内側領域と電極先端部31の先端面314とは、互いにZ方向に重なる位置に形成されている。なお、電極先端部31の先端面314は、電極先端部31のプラグ先端側の面のうち最もプラグ先端側にあるものを意味する。本形態において、電極先端部31を構成する電極先端本体311と中心チップ312とは、プラグ先端側の端部の位置が同じであるため、電極先端部31の先端面314は、電極先端本体311と中心チップ312との双方の先端面である。火花形成噴孔50における副燃焼室100側の内側開口部504の面積は、電極先端部31の先端面314よりも大きい。図3に示すごとく、Z方向から見たとき、内側開口部504の少なくとも一部は、電極先端部31の先端面314の外周側に形成されている。本形態において、Z方向から見たとき、内側開口部504の全体は、電極先端部31の先端面314の外周側に形成されている。また、Z方向から見たとき、外側開口部503の全体は、電極先端部31の先端面314の内側に収まるよう形成されている。
図2〜図4に示すごとく、プラグカバー5の内壁面(すなわち副燃焼室100側の面)に、接地電極7が設けられている。接地電極7は、接地本体部71と接地チップ72とを有する。
接地本体部71は、Z方向に延在する矩形板状に形成されている。接地本体部71の厚み方向は、中心チップ312の厚み方向と一致している。接地本体部71のプラグ先端側の端部は、プラグカバー5の内壁面における、内側開口部504近傍に接合されている。本形態においては、接地本体部71のプラグ先端側の端部は、プラグカバー5の内壁面における、内側開口部504から若干離れた領域に接合されている。接地本体部71におけるプラグ基端側の部位は、中心電極3の中心チップ312とX方向に対向している。
図2、図4に示すごとく、接地本体部71は、接地母材73と、接地母材73よりも熱伝導率が高い材料からなる接地芯材74とを備える。接地母材73は、例えばニッケル基合金からなり、接地芯材74は、銅等からなる。接地母材73は、プラグ先端側の端縁からプラグ基端側に凹む接地凹部75を有し、当該接地凹部75内の領域に接地芯材74が満たされている。そして、接地芯材74は、接地母材73からプラグ先端側に開放されており、プラグカバー5の内面に接続している。また、接地芯材74は、接地母材73よりも融点が低く、接地芯材74は、副燃焼室100及びすべての噴孔53に露出しないよう形成されている。そして、接地本体部71のプラグ基端側の部位における中心電極3側の面に、中心チップ312とX方向に対向するよう接地チップ72が設けられている。
接地チップ72は、接地本体部71よりも耐消耗性の高い材料からなり、例えば貴金属からなる。接地チップ72は、矩形板状に形成されており、その厚み方向が中心チップ312の厚み方向と一致するよう配されている。接地チップ72は、そのプラグ基端側の端部の位置を、接地本体部71のプラグ基端側の端部の位置と一致させている。また、図3に示すごとく、接地チップ72のZ方向に直交する幅方向(すなわちY方向)の両端の位置は、Y方向における接地本体部71の両端の位置と一致している。
図3に示すごとく、Y方向における接地チップ72の寸法と中心チップ312の寸法とは、互いに同等である。また、図2に示すごとく、接地チップ72のプラグ基端側の端部は、中心チップ312よりもプラグ基端側に突出しており、接地チップ72のプラグ先端側の端部は、中心チップ312のプラグ先端側の端部よりもプラグ基端側の位置にある。そして、接地チップ72と中心チップ312との間に、放電ギャップGが形成されている。放電ギャップGは、接地チップ72と中心チップ312との対向方向(すなわちX方向)における、接地チップ72と中心チップ312との間の空間である。図3に示すごとく、放電ギャップGは、少なくとも一部が内側開口部504の内側領域にZ方向に重なる位置に配されている。
図2に示すごとく、プラグカバー5は、火花形成噴孔50以外にも、プラグカバー5を貫通する複数の噴孔53を有する。以後、単に噴孔53といったときは、特に断らない限り火花形成噴孔50以外の噴孔53を意味するものとする。複数の噴孔53は、火花形成噴孔50よりもプラグ径方向の外周側に形成されている。各噴孔53は、プラグ先端側へ向かうにつれてプラグ径方向の外周側に向かうよう傾斜して形成されている。複数の噴孔53は、プラグ周方向に等間隔に形成されている。なお、噴孔53の数、形状、配置箇所等は、要請に応じて適宜決定される。
次に、図6、図7を用いて、本形態のスパークプラグ1において放電ギャップGに形成される放電火花Sが引き伸ばされる様子につき説明する。本形態のスパークプラグ1は、内燃機関の膨張行程(すなわち上死点後;ATDC)又は圧縮行程(すなわち上死点前;BTDC)において放電を生じさせるよう制御されている。内燃機関の膨張行程において放電を生じさせた場合と、圧縮行程において放電を生じさせた場合とで、スパークプラグ1の放電の引き伸ばされ方が異なる。
まず、図6を用いて、膨張行程において火花放電を放電ギャップGに生じさせる場合につき説明する。膨張行程においては、火花形成噴孔50周辺では副燃焼室100側から主燃焼室12側に向かって流れる気流F1が生じている。また、放電ギャップGに生じる初期の放電火花は、例えば、中心電極3と接地電極7との間の空間距離が最も近くなる、中心チップ312と接地チップ72との間において生じる。
初期の放電火花Sは、前述の気流F1に押され、その両起点間の部位がプラグ先端側に向かって大きく引き伸ばされると同時に、放電火花Sの接地電極7側の起点が、接地電極7から火花形成噴孔50の内壁上をプラグ先端側に移動し、やがて火花形成噴孔50の内壁のプラグ先端側の端部付近まで移動する。このようにして、火花形成噴孔50と中心電極3の電極先端部31との間に放電が形成される。そして、引き伸ばされた放電火花Sは、火花形成噴孔50からプラグ先端側、すなわち主燃焼室12内に形成され、主燃焼室12内の混合気に直接着火する。なお、便宜上、図6、及び後述の図7においては初期の放電火花と当該初期の放電火花が引き伸ばされた状態とを表している。
自動車エンジン等の内燃機関が冷えている状態で稼働させる冷間始動時等においては、触媒を早期に暖気して活性化させるために点火時期を大幅に遅角させることがあるが、この場合、膨張行程での点火となる。膨張行程で火花放電を発生させた際には、以下のメリットがある。冷間始動時などは、プラグカバー5、ハウジング4、絶縁碍子2等の副燃焼室100に面する部材が低温となっていることがある。したがって、特に冷間始動時等においては、主燃焼室12に向かって放電火花を伸長させ、初期火炎とプラグカバー5等との接触面積を抑制する。これにより、初期火炎の熱がプラグカバー5等に奪われる冷損を抑えやすい。その結果、冷間始動時等における着火性を向上させることができる。
次に、図7を用いて、圧縮行程において火花放電を放電ギャップGに生じさせる場合につき説明する。圧縮行程においては、火花形成噴孔50周辺では主燃焼室12側から副燃焼室100側に向かって流れる気流F2が生じている。当該気流F2は、主燃焼室12から火花形成噴孔50の円筒面部502に流入するとき、流路断面積が急減することにより、局所的に流速が速くなる。そして、当該気流F2は、円筒面部502から拡大面部501に流入されるとき、流路断面積が徐々に拡大していくため、気流が拡散されて流速が低下する。そして、副燃焼室100内に到達した気流F2は、中心電極3を避けるようプラグ基端側に向かい、一部が放電ギャップGを通過する。
そして、放電ギャップGに生じる初期の放電火花Sは、例えば、中心電極3と接地電極7との間の空間距離が最も近くなる、中心チップ312と接地チップ72との間において生じる。そして、当該初期の放電火花Sは、前述のように放電ギャップGを通る、拡散された気流F2に押され、その両起点間の部位がプラグ基端側に向かって大きく引き伸ばされる。そして、放電火花Sは、副燃焼室100内に大きく引き伸ばされ、副燃焼室100内の混合気に直接着火し、副燃焼室100内に火炎を形成する。副燃焼室100で成長した火炎は、火花形成噴孔50及びその他の噴孔53から主燃焼室12に火炎ジェットとして噴出される。ここで、火花形成噴孔50は、プラグ先端側に向かうほど流路断面積が減少するため、火花形成噴孔50を通過して噴出される火炎ジェットの勢いが増す。これにより、内燃機関の燃焼期間を短くすることができる。
例えば、プラグカバー5、ハウジング4、絶縁碍子2、中心電極3等の副燃焼室100に面する部材がある程度高温となる、冷間始動時以外のときに、圧縮行程において火花放電を生じさせることができる。
次に、本形態の作用効果につき詳説する。
本形態のスパークプラグ1は、電極先端部31と火花形成噴孔50の内壁との間に放電を形成することができるよう構成されている。それゆえ、例えば点火タイミングを適宜調整することで、副燃焼室100内にも、副燃焼室100外にも放電火花を引き伸ばすことができる。
しかしながら、電極先端部31と火花形成噴孔50の内壁との間に放電を形成することができるよう構成した場合、電極先端部31を火花形成噴孔50の近傍に形成する必要があるため、電極先端部31を長くする必要が生じやすく、プレイグニッションの発生が懸念されるおそれがある。
そこで、電極先端部31の長手方向において、電極先端部31の突出根元31Rから電極先端部31の突出先端31Tまでの長さを長さLとしたとき、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側にL/3離れた位置よりも突出先端31T側の位置にある。このように、中心芯材33をある程度電極先端部31の先端側まで形成することにより、電極先端部31の放熱性を向上させやすく、プレイグニッションの発生を抑制することができる。
また、プラグカバー5は、カバー母材54と、カバー母材54内に配されるとともにカバー母材54よりも熱伝導率が高いカバー芯材55とを有する。それゆえ、プラグカバー5の放熱性を向上させることができ、これによってもプレイグニッションの発生を抑制することができる。
また、カバー芯材55は、副燃焼室100及びすべての噴孔53に露出しないよう形成されている。それゆえ、スパークプラグ1使用時にプラグカバー5全体が高温になり、カバー芯材55が外部に溶け出ることを防止することができる。
以上のごとく、本形態によれば、プレイグニッションの発生を抑制することができるスパークプラグを提供することができる。
(実施形態2)
本形態は、図8に示すごとく、実施形態1に対して、ハウジング突出部42の内周側の面が、プラグ先端側に向かうほど内周側に向かうよう傾斜し、全体的に断面三角形状に形成された形態である。
その他は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態においても、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、図9に示すごとく、実施形態1に対して、ハウジング突出部42の先端面と内周面との間の角部が、角が丸められたアール部422となっている形態である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態4)
本形態は、図10に示すごとく、実施形態1に対して、ハウジング突出部42の突出長さを変更した形態である。本形態において、ハウジング突出部42のプラグ先端側の位置は、カバー側壁51とカバー底壁52との境界部(すなわち、カバー側壁51とカバー底壁52とをつなぐ曲面部)のプラグ基端側の端部の位置に形成されている。すなわち、ハウジング突出部42は、カバー側壁51におけるZ方向に沿ってまっすぐ形成された面に対向するよう形成されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、プラグカバー5とハウジング4との対向面積を増やしやすく、プラグカバー5からハウジング4への熱移動を促進させやすい。それゆえ、プラグカバー5の熱を、ハウジング4を介して放熱しやすく、これによってプレイグニッションの発生を抑制しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
本形態は、図11に示すごとく、実施形態1に対して、プラグ径方向における溶融凝固部6の長さを変更した形態である。溶融凝固部6は、プラグ径方向におけるプラグカバー5のプラグ基端側の面の全体にわたって形成されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、一層、プラグカバー5からハウジング4への放熱を促進させやすく、プレイグニッションの発生を一層抑制しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態6)
本形態は、図12に示すごとく、実施形態5に対して、プラグ径方向における溶融凝固部6の長さを変更した形態である。本形態において、溶融凝固部6の内周側端部は、ハウジング突出部42の一部まで形成されている。
その他は、実施形態5と同様である。
本形態においても、実施形態5と同様の作用効果を有する。
(実施形態7)
本形態は、図13に示すごとく、実施形態1に対して、中心電極3における中心芯材33の形成範囲を変更した実施形態である。本形態において、中心芯材33のプラグ先端側の端部は、中心母材32のプラグ先端側の端部近傍まで形成されている。本形態においては、中心芯材33の先端位置は、突出根元31Rから突出先端31T側に3L/4離れた位置よりも突出先端31T側の位置にある。中心芯材33のプラグ先端側の端部は、中心母材32のプラグ先端側の面よりもプラグ基端側に位置している。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、中心芯材33のプラグ先端側の端部が、中心母材32のプラグ先端側の端部近傍まで形成されているため、中心電極3全体の放熱性を一層向上させやすく、その結果、プレイグニッションの発生を一層抑制しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態8)
本形態は、図14に示すごとく、実施形態7に対して、電極先端部31の形状を変更した形態である。
本形態において、電極先端部31の電極先端本体311(すなわち中心母材32からなる部位)は、実施形態1と同様、プラグ基端側から順に、第一部位311aと第二部位311bと第三部位311cとを備える。第一部位311aは、実施形態1と同様、中心電極3における、軸孔20のプラグ先端側の部位の内側に配された部位と同等の外径を有し、Z方向に沿った円柱状を呈している。第二部位311bは、X方向の接地電極7側の面が、プラグ先端側に向かうほどX方向の反接地電極7側に向かうように傾斜している。第三部位311cは、第二部位311bのプラグ先端側の部位からプラグ先端側に、Z方向に沿って形成されている。そして、第三部位311cのX方向における接地電極7側の面は、平面上に形成されており、当該面に、中心チップ312が配置されている。
そして、中心芯材33は、中心母材32よりも小さく、中心芯材33の相似形状となるよう、中心母材32内に配されている。すなわち、中心芯材33は、中心母材32に対応した形状を有する。
その他は、実施形態7と同様である。
本形態においても、実施形態7と同様の作用効果を有する。
なお、その他、中心芯材33は、中心母材32の形状に対応した形状とすることが来出る。例えば、図15には、第三部位311cのX方向における反接地電極7側の面311dが、プラグ先端側に向かうほどX方向の接地電極7側に向かうよう傾斜したテーパ面となった例を示しているが、このような場合においても、中心芯材33は、中心母材32と相似形状に形成することができる。
(実施形態9)
本形態は、図16に示すごとく、実施形態1に対して、電極先端本体311の形状を変更した形態である。本形態において、第二部位311bは、プラグ先端側に向かうほど縮径するテーパ状に形成されている。第二部位311bのテーパ角、すなわち、プラグ中心軸Cを通る断面において表れる第二部位311bの一方の表面と他方の表面との間の角度は、45°以上、180°未満である。Z方向において、第二部位311bの位置は、電極先端部31の中央位置よりもプラグ先端側に位置している。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、可能な限りプラグ先端側の位置まで、中心電極3の外形が大きい部分(すなわち第一部位311a)を形成することができ、中心電極3の熱容量を確保しやすく、プレイグニッションの発生を一層防止しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態10)
本形態は、図17、図18に示すごとく、実施形態1に対して、カバー芯材55の形成範囲を変更した形態である。
本形態においては、カバー芯材55は、プラグカバー5の略全体に形成されている。カバー芯材55は、副燃焼室100及び火花形成噴孔50を含めた各噴孔53に露出しないよう形成されている。その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、プラグカバー5の放熱性を一層向上させやすく、プレイグニッションの発生を一層抑制しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態11)
本形態は、図19に示すごとく、実施形態10に対して、接地芯材74の構成を変更した実施形態である。すなわち、本形態において、接地芯材74は、プラグカバー5の内面を貫通し、カバー芯材55に接続されている。
その他は、実施形態10と同様である。
本形態においては、接地電極7の熱を、プラグカバー5を介して放熱しやすい。それゆえ、プレイグニッションの発生を一層抑制することができる。
その他、実施形態10と同様の作用効果を有する。
(実施形態12)
本形態は、図20に示すごとく、実施形態1に対して、接地電極7の長手方向をX方向とした形態である。
本形態において、接地電極7は、カバー側壁51に取り付けられ、プラグ径方向に延在した矩形柱状に形成されている。接地母材73は、外周側に向かって開口する接地凹部75を有し、接地凹部75内に接地芯材74が満たされている。そして、接地母材73の内周側端面に接地チップ72が設けられている。接地チップ72の接地母材73と反対側の面が、中心チップ312とX方向に対向している。
本形態において、図21に示すごとく、内燃機関の膨張行程において放電ギャップGに放電を生じさせる場合、放電火花Sが副燃焼室100側から主燃焼室12側に向かう気流Fに押され、放電火花Sの接地電極7側の起点が火花形成噴孔50の内壁に移り、やがて放電火花Sの両起点間の部位が火花形成噴孔50から主燃焼室12側に引き伸ばされる。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態13)
本形態は、図22、図23に示すごとく、実施形態12に対して、接地電極7をハウジング4の内周面に接続した形態である。電極先端部31の先端面314は、ハウジング4のプラグ先端側の端部の位置よりもプラグ基端側に収まっている。
本形態において、図23に示すごとく、内燃機関の膨張行程において放電ギャップGに放電を生じさせる場合、放電火花Sが副燃焼室100側から主燃焼室12側に向かう気流に押され、放電火花の接地電極7側の起点が火花形成噴孔50の内壁に移り、やがて放電火花の両起点間の部位が火花形成噴孔50から主燃焼室12側に引き伸ばされる。なお、放電ギャップGを、火花形成噴孔50からプラグ基端側に遠すぎると、放電火花が火花形成噴孔50の内壁に移らないことも考えられるので、放電ギャップGは、放電火花の接地電極7側の起点が火花形成噴孔50の内壁に移る程度に、火花形成噴孔50の近くに形成される。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、実施形態1と同様の作用効果を有する。
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 スパークプラグ
100 副燃焼室
3 中心電極
31 電極先端部
31R 突出根元
31T 突出先端
32 中心母材
33 中心芯材
5 プラグカバー
50 火花形成噴孔

Claims (3)

  1. 筒状の絶縁碍子(2)と、
    前記絶縁碍子の内周側に保持されるとともに、前記絶縁碍子からプラグ先端側に突出する電極先端部(31)を有する中心電極(3)と、
    前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
    前記電極先端部が配される副燃焼室(100)を覆うよう前記ハウジングにおけるプラグ先端側の部位に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
    前記プラグカバーには、前記副燃焼室を外部に連通する少なくとも1つの噴孔(53)が設けられており、
    前記噴孔の少なくとも1つである火花形成噴孔(50)の内壁と前記電極先端部との間に放電を形成することができるよう構成されており、
    前記中心電極は、中心母材(32)と、前記中心母材内に配されるとともに前記中心母材よりも熱伝導率が高い中心芯材(33)と、を有し、
    前記電極先端部の長手方向において、前記電極先端部の突出根元(31R)から前記電極先端部の突出先端(31T)までの長さを長さLとしたとき、前記中心芯材の先端位置は、前記突出根元から前記突出先端側にL/3離れた位置よりも前記突出先端側の位置にある、スパークプラグ(1)。
  2. 前記プラグカバーは、カバー母材(54)と、前記カバー母材内に配されるとともに前記カバー母材よりも熱伝導率が高いカバー芯材(55)とを有する、請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記カバー芯材は、前記副燃焼室及びすべての前記噴孔に露出していない、請求項2に記載のスパークプラグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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