JP2021167857A - 投射光学系、プロジェクタおよび撮像装置 - Google Patents

投射光学系、プロジェクタおよび撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】倍率変更に伴う収差発生を良好に低減することができる、プロジェクタ装置用の反射型投射光学系を得る。【解決手段】縮小側の画像を拡大側の被投射面へ投射する投射光学系100は、複数のレンズL1〜L20を含み、縮小側から入射した光により拡大側に向かって第1中間像IM1および第2中間像IM2をこの順に結像するレンズ光学系G8と、第2中間像IM2を反射させる凹面鏡5からなる反射光学系G9とを有する。レンズ光学系G8は内部に第1中間像IM1を結像すると共に、内部に1つ以上の変倍群G2〜G6を含み、変倍群の中の1つの変倍群G5は、第1中間像IM1の拡大側に隣接するレンズL14を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクタ装置および、それに用いられる投射光学系に関し、さらにはその投射光学系を用いた撮像装置に関するものである。
従来、投射画面を大画面化すると共に、投影空間の縮小化を図った反射型のプロジェクタ装置が種々提案されている。例えば特許文献1や特許文献2には、画像表示素子(ライトバルブ)から投射画面に向かって、つまり縮小側から拡大側に向かって、屈折光学系からなる第1光学系、反射面を含む第2光学系を配置してなるプロジェクタ装置用の投射光学系が示されている。この種の投射光学系は多くの場合、合焦(フォーカス調整)や変倍(ズーム)のために、屈折光学系内に、該屈折光学系の主光軸に沿った方向に移動する移動光学系を含んで構成される。
近時は、投射画面を大型化する要求が高くなっており、そのため上記の投射光学系に対しては、倍率が変更されても収差の発生を良好に低減して、大型でしかも高画質の画像を投射可能とすることが望まれている。
特開第5145486号公報 特許第5728202号公報
しかし、従来の反射型のプロジェクタ装置に用いられている投射光学系は、倍率変更に伴う収差発生を低減する上で、改善の余地が残されている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、倍率変更に伴う収差発生を良好に低減することができるプロジェクタ装置、およびそのようなプロジェクタ装置を実現できる投射光学系を提供することを目的とする。
本発明による投射光学系は、
縮小側の画像を拡大側の被投射面へ投射する投射光学系であって、
複数のレンズを含み、縮小側から入射した光により拡大側に向かって第1中間像および第2中間像をこの順に結像するレンズ光学系と、
第2中間像を反射させる凹面鏡とを有し、
上記レンズ光学系は内部に第1中間像を結像すると共に、内部に1つ以上の変倍群を含み、
変倍群の中の第1の変倍群は第1中間像の拡大側に隣接するレンズを含む、
ことを特徴とするものである。
上記第1の変倍群は、第1中間像の縮小側に配置されて該第1中間像と隣接するレンズを含むことが望ましい。
そしてその場合投射光学系は、上記第1中間像よりも縮小側に配置される第2の変倍群と絞りとをさらに含み、
第2の変倍群は、上記絞りに隣接するレンズを含む、
ことが望ましい。
さらに上記レンズ光学系は、第2の変倍群と第1の変倍群との間に負のパワーの第3の変倍群を含み、
第2の変倍群は正のパワーを有し、
第3の変倍群は第2の変倍群の拡大側に隣接して配置されている、
ことが望ましい。
また本発明による投射光学系においては、広角端から望遠端側へ変倍する際に、第2の変倍群は、縮小側から拡大側に移動し、第3の変倍群は、縮小側から拡大側に移動することが望ましい。
また本発明による投射光学系において、
上記レンズ光学系は複数の合焦群を含み、
第1の変倍群と第3の変倍群との間に第4の変倍群が配置され、
この第4の変倍群は、合焦時にも移動する第1の合焦群を兼ねている、
ことが望ましい。
さらに、上記第1の変倍群の拡大側には第2の合焦群が隣接していることが望ましい。
また、上記第1の合焦群の拡大側のレンズ面は拡大側に凸面を有し、
第2の合焦群の縮小側のレンズ面は縮小側に凸面を有する、
ことが望ましい。
さらに、上記第1の変倍群は、第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
第1小群は縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2の並びを含み、
レンズ1の縮小側のレンズ面の曲率半径(1R2)とレンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)とが、以下の式1
0.55 <|1R2|/|2R1|< 1.00 ・・・式1
を満たしていることが望ましい。
そのように構成される場合、第1小群はさらに、縮小側のレンズ面が凸面形状であってレンズ2の拡大側に配置されたレンズ3の並びを含み、
レンズ1の拡大側のレンズ面の曲率半径(1R1)と、レンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、以下の式2
0.5 <|1R1|/|3R2|< 6.0 ・・・式2
を満たしていることが望ましい。
また前述した第1の変倍群は、第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
第1小群は縮小側から順に、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2、縮小側のレンズ面が凸面形状のレンズ3の並びを含み、
レンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)とレンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、以下の式3
0.30 <|2R1|/|3R2|< 0.70 ・・・式3
を満たしていることが望ましい。
また上記第1の変倍群は、第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
第1小群は縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2の並びを含み、
レンズ1の屈折率(L1nd)とレンズ2の屈折率(L2nd)とが、以下の式4
0.3<L2nd − L1nd ・・・式4
を満たしていることが望ましい。
また上記第1の変倍群は、第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
第1小群は縮小側から順に、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2、縮小側のレンズ面が凸面形状のレンズ3の並びを含み、
レンズ2のアッべ数(L2νd)とレンズ3のアッべ数(L3νd)とが、以下の式5
10.0< L3νd − L2νd ・・・式5
を満たしていることが望ましい。
また本発明の投射光学系においては、上記第1の変倍群の焦点距離f5と広角端における投射光学系全系の焦点距離fwとが、以下の式6
15.0<|f5|/|fw|<20.0 ・・・式6
を満たしていることが望ましい。
また本発明の投射光学系において、上記第1の変倍群は、第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
第1小群の焦点距離f5−1と第2小群の焦点距離f5−2とが、以下の式7
2.0 <|f5−1|/|f5−2| < 7.0 ・・・式7
を満たしていることが望ましい。
また本発明の投射光学系は、
複数の変倍群よりも拡大側に固定群を有し、
この固定群の最も拡大側には3枚のレンズを接合した3枚接合レンズを有し、
上記3枚のレンズは縮小側から順に、負レンズ、正レンズ、負レンズからなる、
ことが望ましい。
そして上記固定群の焦点距離f7と、レンズ光学系の広角端における焦点距離f8とは、以下の式8
1.0 < |f7|/|f8| <2.5 ・・・式8
を満たしていることが望ましい。
そして上述した固定群の3枚接合レンズの焦点距離(f接合)と、広角端における投射光学系全系の広角端における焦点距離fwとが以下の式9
10.0 < |f接合|/|fw| < 25.0 ・・・式9
を満たしていることが望ましい。
そして上記固定群の3枚接合レンズは、レンズ光学系の最も拡大側に配置されるレンズ素子であることが望ましい。
また本発明の投射光学系は、
変倍群を複数有し、
それらの変倍群の各々を単独で広角端から望遠端へ移動させた際の全系の焦点距離の変化の比(f比率)が最も大きい変倍群である変倍群をバリエータ群Vrgとし、その他の残りの変倍群をそれぞれコンペンセータ群cngとして、全系の広角端における焦点距離を1としたときに、コンペンセータ群cngのf比率から1を引いた値を変化量Δcngとし、Δcngの総和をsum Δcngとし、投射光学系全系の変倍における焦点距離の変化の比(ズーム比)をZrとしたとき、sum ΔcngとZrとが、式10
| sum Δcng |/|Zr| < 0.03 ・・・式10
を満たしていることが望ましい。
また本発明の投射光学系は、
レンズ光学系と凹面鏡との間に、入射面と出射面とを有する光学素子を有し、
レンズ光学系は、該レンズ光学系からの出射光を凹面鏡よりも縮小側で結像して第2中間像を形成し、
第2中間像は、像高が高くなるほど縮小側に倒れるように結像され、
少なくとも一部の結像は、光学素子の出射面と凹面鏡との間になされる、
ことが望ましい。
一方、本発明による一つのプロジェクタ装置は、以上述べた本発明の投射光学系の縮小側に、画像表示素子を備えてなるものである。
また、本発明による撮像装置は、以上述べた本発明の投射光学系の拡大側から光線を入射した際に、縮小側の結像位置となる位置に撮像素子を備えてなるものである。
本発明による投射光学系は、第1中間像の拡大側に隣接するレンズを含む第1の変倍群を変倍時に移動する構成としたことにより、主光線が分離しつつ光線幅が狭く、結像後に反転して発散する光線を第1の変倍群に入射させることが可能となり、よって、軸外収差の変動を抑制した変倍が可能となる。
そして好ましい形態として、第1の変倍群を、第1中間像の縮小側に隣接するレンズをさらに含む構成とした場合は、中間像を挟み込む第1の変倍群中のレンズが同一の変倍群として一体で移動することになる。そこで、入射光および出射光の光線高の高いレンズを変倍に使用することができるので、より収差補正に有利になる。
またその好ましい形態とした場合は、第1中間像を挟むレンズを一つの群として移動させることで、第1中間像が結像する空間をレンズとレンズ枠とで密封できるため、ゴミや埃が入り込みにくくなり、よって、ゴミの映り込み等を抑制可能となる。すなわち、第1中間像の結像位置付近のレンズ面にゴミが付着すると投射画面や撮像面にゴミが結像することがあるが、そのような事態から逃れることができる。
また、本発明によるプロジェクタ装置は、上述の効果を奏する投射光学系を用いているので、倍率変更に伴う軸外収差の発生を良好に低減可能となる。この点は、本発明による撮像装置においても同様である。
実施例1の投射光学系のレンズ構成を主な光束と共に示す断面図であり、変倍系が広角端、望遠端にある状態をそれぞれ上側、下側に示す 実施例1の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例1の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例1の投射光学系を構成する光学要素の自由曲面データを示す図 実施例1の投射光学系における各部の面間隔の変化量を示す図 実施例1の投射光学系における各部の焦点距離に関連する数値を示す図 実施例1〜3の投射光学系における各部の焦点距離を示す図 実施例1〜3の投射光学系における式1〜10の値を示す図 実施例1の投射光学系の広角端での横収差を示すグラフ 実施例1の投射光学系の望遠端での横収差を示すグラフ 実施例1の投射光学系の近点投射時の横収差を示すグラフ 実施例1の投射光学系の望点投射時の横収差を示すグラフ 実施例2の投射光学系のレンズ構成を主な光束と共に示す断面図であり、変倍系が広角端、望遠端にある状態をそれぞれ上側、下側に示す 実施例2の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例2の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例2の投射光学系を構成する光学要素の自由曲面データを示す図 実施例2の投射光学系における各部の面間隔の変化量を示す図 実施例2の投射光学系における各部の焦点距離に関連する数値を示す図 実施例2の投射光学系の広角端での横収差を示すグラフ 実施例2の投射光学系の望遠端での横収差を示すグラフ 実施例2の投射光学系の近点投射時の横収差を示すグラフ 実施例2の投射光学系の望点投射時の横収差を示すグラフ 実施例3の投射光学系のレンズ構成を主な光束と共に示す断面図であり、変倍系が広角端、望遠端にある状態をそれぞれ上側、下側に示す 実施例3の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例3の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例3の投射光学系を構成する光学要素の自由曲面データを示す図 実施例3の投射光学系における各部の面間隔の変化量を示す図 実施例3の投射光学系における各部の焦点距離に関連する数値を示す図 実施例3の投射光学系の広角端での横収差を示すグラフ 実施例3の投射光学系の望遠端での横収差を示すグラフ 実施例3の投射光学系の近点投射時の横収差を示すグラフ 実施例3の投射光学系の望点投射時の横収差を示すグラフ 実施例4の投射光学系のレンズ構成を主な光束と共に示す断面図であり、変倍系が広角端、望遠端にある状態をそれぞれ上側、下側に示す 実施例4の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 横収差測定の位置を説明する図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る投射光学系100の構成を、主な光束と合わせて示す断面図である。この投射光学系100は基本的に、レンズ光学系G8と反射光学系G9とから構成されている。この図1では、レンズ光学系G8が広角端にある状態をWIDEの表記をして上段に、またレンズ光学系G8が望遠端にある状態をTELEの表記をして下段に示している。なお上段の図には、レンズ光学系G8から反射光学系G9の凹面鏡5までの光軸Zの大凡の位置を破線で示す。この断面図は、画像表示素子2の画像表示面1の投射有効域中心から出射する光束の主光線が投射画面に到達するまでの光路を含む平面に沿って、投射光学系100を切断した場合の断面図である。
また図1中には、画像表示素子2の画像表示面1の最も上記光軸Zに近い位置から出射される光線の主光線(近端部主光線)R0を一点鎖線で示す。そして、この主光線R0の上下に、該主光線R0と同一の位置から出射され、主光線R0に対して角度を持って出射される光線の広がりを示す上側光線と下側光線を実線で示す。さらに、画像表示面1の投射有効域端部(図中で下側の端部)から出射される光線の主光線R1を一点鎖線で示し、この主光線R1に対する上側光線および下側光線を同じく実線で示す。上記の主光線、上側光線および下側光線が交わる位置が結像位置であり、後述する第1中間像IM1および第2中間像IM2はこの位置で結像する。以上述べた主光線R0およびR1、並びに上側光線と下側光線の表示の仕方は、後述する図13、図23および図33においても同様である。
図1において、画像表示素子2の画像表示面1側が縮小側、レンズ光学系G8の最終レンズL20側が拡大側である。なお以下において、レンズ光学系内の位置については、光束の進行方向を考慮して、拡大側を前方、縮小側を後方と称して説明することもある。図1に示す投射光学系100は後述する実施例1に対応している。
この投射光学系100は、例えばプロジェクタ装置に搭載されて、DMD、透過型液晶表示装置、あるいは反射型液晶表示装置等の画像表示素子(ライトバルブ)2の画像表示面1に表示された画像をスクリーンへ投射するものとして使用可能である。図1では、プロジェクタ装置に搭載される場合を想定して、画像表示素子2の画像表示面1も併せて図示している。
上記のプロジェクタ装置においては、図示外の光源から発せられた後に画像表示面1で画像の情報を与えられた光束が、ガラスブロック3を通して屈折光学系を含むレンズ光学系G8に入射され、レンズ光学系G8内で第1中間像IM1が結像される。上記光束はレンズ光学系G8からプリズム4を通して凹面鏡5に入射され、第1中間像IM1がさらに、プリズム4と凹面鏡5との間に第2中間像IM2として結像される。第2中間像IM2は凹面鏡5からなる反射光学系G9によって反射、拡大され、図示外のスクリーン上に投射像として拡大投射される。なお、図1および後述する図13、23および33のレンズ構成図では、第1中間像IM1および第2中間像IM2については、上記のような概略的位置のみを示している(実線表示の直線)。実際の第1中間像IM1および第2中間像IM2は、主光線R0から離れるにつれて後方側(縮小側)に傾いた(倒れた)形状を有する実像である。ちなみにガラスブロック3はダイクロックプリズムやTIRプリズムといった色合成プリズムである。
図1に示すように投射光学系100は、画像表示素子2、ガラスブロック3、レンズ光学系G8、プリズム4、および反射光学系G9をこの順に縮小側から拡大側に向かって配置して構成されている。レンズ光学系G8は、縮小側から拡大側に向かって第1固定群G1、変倍群G2、変倍群G3、合焦群(フォーカス群、第1合焦群)としても作用する変倍群G4、変倍群G5、合焦群として作用する第2合焦群G6、および第2固定群G7をこの順に配置して構成されている。なお、これらのレンズ群G1〜G7のうち、いくつかの群は変倍あるいは合焦のために光軸方向に移動されるが、そのための駆動機構は図示を省略している。
第1固定群G1は、正の屈折力を有する(以下、これを単に「正の」という)1枚の両凸レンズL1からなる。変倍群G2は、負の屈折力を有する(以下、これを単に「負の」という)メニスカスレンズL2、このメニスカスレンズL2に接合された正の両凸レンズL3、このレンズL3に接合された負のメニスカスレンズL4、両面が非球面である正の両凸レンズL5、負のメニスカスレンズL6、および正の両凸レンズL7を光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配置して構成されている。
なお、レンズL1〜L7等の光学要素のうち回転対称形のものは、回転対称の中心が光軸Zから離れた状態に配置されることもある。その種の光学要素の中心は、画像表示素子2の光軸を真直ぐに延長した主光線R0上に有る。上述した「光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配置」という説明は、このことも含んで示している。
変倍群G2は本発明における第2の変倍群であり、その一部を構成している負のメニスカスレンズL6と正の両凸レンズL7との間には、縮小側から順に、第1視野絞りFS1、開口絞りAS、および第2視野絞りFS2が配置されている。変倍群G3は本発明における第3の変倍群であり、縮小側から順に負のメニスカスレンズL8、および正の両凸レンズL9を配置して構成されている。変倍群G4は本発明における第4の変倍群であり、1枚の正のメニスカスレンズL10からなる。
変倍群G5は本発明における第1の変倍群であり、第1中間像IM1の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群G5−1および第2小群G5−2から構成されている。第1小群G5−1は縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状で両面とも非球面である負のメニスカスレンズL11、拡大側のレンズ面が凹面形状である負のメニスカスレンズL12、および正の両凸レンズL13を配置して構成されている。一方第2小群G5−2は縮小側から順に、負の両凹レンズL14、および正のメニスカスレンズL15を配置して構成されている。
第2合焦群G6は、両面とも自由曲面である1枚の正のメニスカスレンズL16からなる。第2固定群G7は縮小側から順に、両面とも非球面である正の両凸レンズL17、負のメニスカスレンズL18、このレンズL18に接合された正の両凸レンズL19、およびこのレンズL19に接合された負のメニスカスレンズL20を配置して構成されている。
以上説明した変倍群のうち、変倍群G2は基本的に変倍を行ういわゆるバリエータ(変倍系)として作用し、変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5は変倍に伴う合焦位置ズレを補正するためのいわゆるコンペンセータ(補正系)として作用する。
次に、本開示の実施形態に係る実施例1における構成要素の詳細なデータについて図2〜8を参照して説明する。まず図2に、構成要素の基本データを示す。この図2の基本データにおいて、面番号No.の欄には最も縮小側の構成要素の面を0番目として、拡大側に向かうに従い順次増加する面番号を示している。各面番号の面の中で非球面形状の面には*の表記を付し、また自由曲面形状の面には括弧()の表記を付して示している。要素の欄の最上に示す「OBJ」は画像表示素子(ライトバルブ)2の画像表示面1に表示された画像の面を示し、最下に示す「IMG」は投射画面に拡大投射される投射像の面を示している。曲率半径Rの欄には各面の近軸曲率半径を示している。曲率半径Rの符号は、面形状が縮小側に凸の場合を正、拡大側に凸の場合を負としている。間隔の欄には、当該面番号の面と次の面番号の面との、光軸Z上における光軸方向の間隔を示す。この値は、投射光学系100が広角端に設定されている場合の値であり、縮小側から凹面鏡5に向かう光路における値を正値で、凹面鏡5で折り返した光路における値を負値で扱っている。有効径の値は、有効像高の2倍の値としている。以上の曲率半径R、間隔および有効径の単位はmmである。また、屈折率ndの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、アッベ数νdの欄には各光学要素のd線に対するアッベ数を示す。
図3には非球面に関するデータとして、非球面の面番号と非球面係数を示す。非球面の形状は、Xを光軸方向の座標、Yを光軸と垂直方向の座標、光の進行方向を正、Rdyを近軸曲率半径とすると、図3に示した係数Rdy、K、ARi(i=3〜6、8、10、12)を用いて次式で表わされる。なお、「en」は、「10のn乗」を意味する。
X=(1/Rdy)Y2/[1+{1−(1+K)(1/Rdy)2Y}1/2
+ΣARiY
図4には、面番号No.=38および39の自由曲面に関するデータを示す。自由曲面の形状は図4に示した各係数を用いて、座標(X,Y)におけるサグ量Zを10次までの多項式である下記〔数1〕式で規定して表わされる。この場合の座標(X,Y)は、光軸に垂直な面内で互いに直交する2方向つまり画像表示素子2の短辺方向と長辺方向の各座標であり、(m+n)≦10である。また、cは頂点曲率、kはコーニック定数、Cjは単項式Xの係数である。
Figure 2021167857
図5には、投射光学系100の変倍、合焦状態によって変化する面間隔の値等(単位は全てmm)を示す。この表中で、Z1は投射光学系100が広角端かつ近点投射時(合焦範囲内で最も近い位置に投射した場合)に設定されている場合、Z2は投射光学系100が望遠端かつ近点投射時に設定されている場合、Z3は広角端かつ遠点投射時(合焦範囲内で最も遠い位置に投射した場合)に設定されている場合、Z4は望遠端かつ遠点投射時に設定されている場合の各場合を示している。ここでも図3の間隔の値と同様に、縮小側から凹面鏡5に向かう光路における値を正値で、凹面鏡5で折り返した光路における値を負値として扱っている。この表中の「EFL」は、各変倍・合焦状態における投射光学系100の全系の焦点距離を示している。そして、この表中でs0、s7のように「s」に数字を付けた欄の値が、その数字が示す面番号の面に関する面間隔を示している。
次に図6には主な変倍群、すなわち前述したバリエータ(変倍系)として作用する変倍群G2、並びにコンペンセータ(補正系)として作用する変倍群G3、G4およびG5の焦点距離に関連するデータを示す。ここでは、縮小側から拡大側に並ぶ変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5をそれぞれコンペンセータ1、コンペンセータ2およびコンペンセータ3の呼称を付加して示している。またこの図6には、後述するように、上記焦点距離に関連するその他のデータも併せて示している。
この図6に示す「焦点距離」には、「WIDE fw」として広角端の状態における投射光学系100の焦点距離fwを示すと共に、その状態から上記各変倍群G2〜G5を単体で移動させた後の、投射光学系100全体の焦点距離を示す。「f比率」は上記各変倍群G2〜G5の移動前後で変わる焦点距離の比率を示す。「変化量」は、上記広角端における投射光学系100の焦点距離fwを1としたとき、f比率からこの1を引いた値を示す。「変化率」は、全ての変倍群を移動させる変倍時の「変化量」と、各変倍群G2〜G5を単体で移動させた際の「変化量」との比率を示す。つまり
変化率={(変化後の投射光学系100の焦点距離)/(fw−1)}/(ズーム比−1)
である。ズーム比は、投射光学系100の変倍における焦点距離の変化の比である。この実施例1ではズーム比Zr=1.20であり、これは後述する実施例2および3においても同じである。
前述したように変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5はコンペンセータとして作用するものである。そこでこれら各群をコンペンセータ群cngとして、全系の広角端における焦点距離を1としたときに、コンペンセータ群cngのf比率から1を引いた値を変化量Δcngと示す。また、Δcngの総和(変倍群G3〜G5における値の合計)をsum Δcngとし、上記ズーム比をZrとして、| sum Δcng |の値、および| sum Δcng |/|Zr|の値を図6に示している。
以上説明した図2、3、4、5および6に示す実施例1のデータと対応するデータを、実施例2に関しては図14、15、16、17および18に示し、実施例3に関しては図24、25、26、27および28に示している。それらの対応するデータの表示のし方は、それぞれ図2〜図6に関して説明した表示のし方と同じであるので、実施例2および3に関しては重複した説明を省略する。
次に図7には、レンズ群G1〜G8および反射光学系G9の焦点距離を、投射光学系100が広角端にある場合について示す。また、この実施例1並びに後述する実施例2および3では第2固定群G7に、3枚のレンズが1枚に接合されてなる接合レンズが適用されているので、この接合レンズの焦点距離も併せて示す。またこの図7には、投射光学系100が広角端、望遠端にある場合の該投射光学系100の各焦点距離fw、ftを併せて示す。そしてこの図7には、後述する実施例2の投射光学系200および実施例3の投射光学系300についても、上記焦点距離のデータを示している。
以下、本実施形態における要部の構成および、その構成が奏する効果について順次詳しく説明する。まず、レンズ光学系G8における変倍群G5について詳しく説明する。この変倍群G5は前述した通り本発明における第1の変倍群であって、第1中間像IM1の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群G5−1、第2小群G5−2から構成されている。第1小群G5−1は、第1中間像IM1に隣接するレンズL13を含む3枚のレンズから構成されている。一方第2小群G5−2は、第1中間像IM1に隣接するレンズL14を含む2枚のレンズから構成されている。変倍群G5を、上記の通りの第2小群G5−2を含んで変倍時に移動する構成としたことにより、主光線が分離しつつ光線幅が狭く、結像後に反転して発散する光線を変倍群G5に入射させることが可能となり、よって、軸外収差の変動を抑制した変倍が可能となる。
本実施形態では、変倍群G5を、上記の通りの第1小群G5−1をさらに含んで変倍時に移動する構成としたことにより、第1中間像IM1を挟み込むレンズが同一の変倍群として一体で移動することになる。そこで、入射光および出射光の光線高の高いレンズを変倍に使用することができるので、より収差補正に有利になる。さらにその場合は、第1中間像IM1を挟むレンズを一つの群として移動させることで、第1中間像IM1が結像する空間をレンズとレンズ枠とで密封できるため、ゴミや埃が入り込みにくくなり、よって、ゴミの映り込み等を抑制可能となる。すなわち、第1中間像IM1の結像位置付近のレンズ面にゴミが付着すると投射画面や撮像面にゴミが結像することがあるが、そのような事態から逃れることができる。
またレンズ光学系G8は、第1中間像IM1よりも縮小側に変倍群G2および2つの視野絞りFS1、FS2および開口絞りASを配置し、変倍群G2はそれらの絞りに隣接するレンズL6およびL7を含むものとされている。このような構成とすることにより、変倍群に、光束の分離している群、および、分離していないレンズ群を含めることができる。これにより、変倍に伴って発生する軸外収差および軸上収差を、効果的に補正することが可能となる。ちなみに、視野絞りおよび開口絞りは常に本実施例のように構成しなければならないわけではなく、設計に応じて増減や省略および追加が可能である。視野絞りを二つ使用する必要がなければ、一方を省略しても構わない。
またレンズ光学系G8において、変倍群G2は正のパワーを有するものとされ、この変倍群G2と変倍群G5との間に、変倍群G2に隣接させて正のパワーを有する変倍群G3を配置した構成とされている。このように変倍群G2と変倍群G3とのパワーを逆にした構成としたことにより、変倍群G2による過剰な焦点距離の変化に伴う光学性能(像面湾曲)の変動を、変倍群G3で補償することが可能となる。
本実施形態では、上記の構成において、広角端から望遠端側へ変倍する際に、変倍群G2は縮小側から拡大側に移動し、変倍群G3は縮小側から拡大側に移動するようにしている。このように、バリエータとしての変倍群G2とコンペンセータとしての変倍群G3とを、互いのパワーの符号を反対にした上で同一方向に動かすことで、変倍群G2の移動量を確保しつつ、収差(像面湾曲)の発生を低減可能となる。
またレンズ光学系G8は、複数の合焦群すなわち下記の第1合焦群および第2合焦群を含む構成とされている。すなわちレンズ光学系G8は、縮小側から拡大側に向かって配置された変倍群G2、変倍群G3、変倍群G4、変倍群G5、を有しているが、変倍群G4は合焦群(第1合焦群)としても作用する。第2合焦群G6は、変倍群G5の拡大側に隣接して配置される変倍時に固定のレンズ群からなる。
上述のように、第1中間像IM1を内部に含む変倍群G5に近い位置で、かつ第1中間像IM1よりも縮小側の位置に合焦群G4を配置しているので、第1中間像IM1よりも縮小側のレンズ系で発生する軸外収差および軸上収差をそれぞれ良好に補正可能となる。また、変倍の際に第1中間像IM1よりも縮小側のレンズ系で生じる光学性能(像面湾曲)の変動も良好に補正可能となる。
さらに本実施形態では、第1中間像IM1を内部に含む変倍群G5に近い位置で、かつ第1中間像IM1よりも拡大側の位置に第2合焦群G6を配置しているので、第1中間像IM1よりも拡大側のレンズ系で発生する軸外収差および軸上収差をそれぞれ良好に補正可能となる。また、変倍の際に第1中間像IM1よりも拡大側のレンズ系で生じる光学性能(像面湾曲)の変動も良好に補正可能となる。
また本実施形態において、第1合焦群G4の拡大側のレンズ面(レンズL10のレンズ面)は拡大側に凸面を有し、第2合焦群G6の縮小側のレンズ面(レンズL16のレンズ面)は縮小側に凸面を有するものとされている。このように2つの合焦群G4、G6の凸面を向け合うことで、各群で発生する収差を打ち消し合うことができる。
また、変倍群G5を構成する第1小群G5−1は、縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1(レンズL11)、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2(レンズL12)の並びを含んでいる。そして上記レンズ1の縮小側のレンズ面の曲率半径(1R2)と、上記レンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)とが、式1を満たしている。
0.55 <|1R2|/|2R1|< 1.00 ・・・式1
つまり実施例1において、1R2、2R1はそれぞれ図2に示すNo.27、30の面の曲率半径で各々−34.747mm、40.194mmであるから、|1R2|/|2R1|の値は0.864である。
なお図8には、上記式1が下限値および上限値を規定している式の値に加えて、後述する式2〜式10が下限値および/または上限値を規定している式の値も示している。またこの図8には、同様の値を実施例2および実施例3についても併せて示している。
レンズ1(レンズL11)1の縮小側のレンズ面と、レンズ2(レンズL12)の拡大側のレンズ面は上述の通りの形状とされて共に発散効果を生じるものであるが、式1を満足しているので、つまり凹面形状であるレンズL11の曲率半径1R2が比較的大きい(曲率が緩い)ことから、このレンズL11の発散パワーが過剰に大きくなってはいない。それに対して、|1R2|/|2R1|の値が上限値の1.00以上となるほどに|1R2|が大きい場合は、上記発散パワーが強くなり過ぎて、非球面の面精度の誤差感度が高くなる。他方、|1R2|/|2R1|の値が下限値の0.55以下になるほど小さい場合は、周辺像高の上側光線と下側光線のコマ収差補正のバランスが悪くなる。
上記第1小群G5−1はさらに、縮小側のレンズ面が凸面形状であって、レンズ2(レンズL12)の拡大側に配置されたレンズ3(レンズL13)の並びを含んでいる。そして上記レンズ1の拡大側のレンズ面の曲率半径(1R1)と、上記レンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、式2を満たしている。
0.5 <|1R1|/|3R2|< 6.0 ・・・式2
つまり実施例1において、1R1、3R2はそれぞれ図2に示すNo.28、31の面の曲率半径で各々−250.335mm、80.648mmであるから、|1R1|/|3R2|の値は3.104である。
レンズ1(レンズL11)1の拡大側のレンズ面と、レンズ3(レンズL12)の縮小側のレンズ面は共に収束効果を生じるものであるが、|1R1|/|3R2|の値が下限値の0.5以下になるほどに|1R1|の値が小さい場合は、第1中間像IM1付近のレンズ系を縮小できる反面、非球面の面精度の誤差感度が高くなる。それに対して、|1R1|/|3R2|の値が上限値の6.0以上になるほどに|1R1|の値が大きい場合は、周辺像高の上側光線と下側光線のコマ収差補正のバランスが悪くなる。
上記第1小群G5−1はさらに、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2(レンズL12)、および縮小側のレンズ面が凸面形状であって、レンズ2(レンズL12)の拡大側に配置されたレンズ3(レンズL13)の並びを含んでいる。そして、上記レンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)と、上記レンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、式3を満たしている。
0.30 <|2R1|/|3R2|< 0.70 ・・・式3
つまり実施例1において、2R1、3R2はそれぞれ図2に示すNo.29、30の面の曲率半径で各々40.194mm、80.648mmであるから、|2R1|/|3R2|の値は0.498である。
上記形状とされたレンズ2の拡大側のレンズ面は発散作用を有し、また上記形状とされたレンズ3の縮小側のレンズ面は収束作用を有して収差を相補しているので、|2R1|の値と|3R2|の値の差が小さいことが望ましい。|2R1|/|3R2|の値が下限値の0.30以下になるほどに|2R1|の値が小さい場合は、発散力が強くなり過ぎて、第1中間像IM1付近の最大レンズ系が大きくなる。それに対して、|2R1|/|3R2|の値が上限値の0.70以上になるほどに|2R1|の値が大きい場合は、発散力が弱くなり過ぎて、レンズ3の縮小側のレンズ面で発生する正の収差を相補することが困難になる。
また第1小群G5−1は、縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1(レンズL11)、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2(レンズL12)の並びを含んでいる。そして上記レンズ1の屈折率(L1nd)と上記レンズ2の屈折率(L2nd)とが、式4を満たしている。
0.3<L2nd − L1nd ・・・式4
つまり実施例1においてL2nd、L1ndはそれぞれ図2に示すレンズ12、レンズ11の屈折率で各々1.892860、1.509172であるから、L2nd − L1ndの値は0.384である。
レンズ1とレンズ2との屈折率の関係を式4のように規定することで、レンズ2の屈折率L2ndを高くしてレンズ1の屈折率L1ndを低く設定できるので、レンズ1によるパワーが弱くなってもレンズ2により補うことが可能となる。よって、レンズ1の設計自由度を高めることができる。その結果、レンズ1をプラスチックからモールド成型することも可能となり、レンズ1として非球面レンズを配置することが可能となる。
上記第1小群G5−1はさらに、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2(レンズL12)、および縮小側のレンズ面が凸面形状であって、レンズ2(レンズL12)の拡大側に配置されたレンズ3(レンズL13)の並びを含んでいる。そして、上記レンズ2のアッべ数(L2νd)と上記レンズ3のアッべ数(L3νd)とが、式5を満たしている。
10.0< L3νd − L2νd ・・・式5
つまり実施例1においてL2nd、L1ndはそれぞれ図2に示すレンズ12、レンズ13のアッベ数で各々20.3614、74.7020であるから、L3νd − L2νdの値は54.341である。上記レンズ3のアッべ数(L3νd)とレンズ2のアッべ数(L2νd)との差が、下限値の10.0以下となるほどに小さい場合は、倍率色収差の補正のバランスが崩れやすい。
また実施例1においては、投射光学系100が広角端にある状態において、第1の変倍群としての変倍群G5の焦点距離f5と投射光学系全系の焦点距離fwとが、式6を満たしている。
15.0<|f5|/|fw|<20.0 ・・・式6
つまり実施例1においては、図7に示す通りf5=81.696mm、fw=−4.524mmであるから、|f5|/|fw|の値は18.058である。
|f5|/|fw|の値が下限値の15.0以下になるほど小さい場合、つまり変倍群G5の屈折力が大きい場合は、レンズ光学系G8の中間部のレンズを小さくできてコストダウン効果が得られる反面、コマ収差などの発生が大きくなる。それに対して、|f5|/|fw|の値が上限値の20.0以上になるほど大きい、つまり変倍群G5の屈折力が小さい場合は、レンズ光学系G8の中間部の径が大になり、第1中間像IM1の結像位置が遠くなってレンズ光学系G8の全長もより長くなる。
また上記第1小群G5−1の焦点距離f5−1と、第2小群G5−2の焦点距離f5−2とは、式7を満たしている。
2.0 <|f5−1|/|f5−2| < 7.0 ・・・式7
つまり実施例1においては、図7に示す通りf5−1=741.785mm、f5−2=122.163mmであるから、|f5−1|/|f5−2|の値は6.072である。
|f5−1|/|f5−2|の値が下限値の2.0以下になるほど小さい場合は、レンズ光学系G8の中間部のレンズを小さくできてコストダウン効果が得られる反面、コマ収差などの発生が大きくなる。それに対して、|f5−1|/|f5−2|の値が上限値の7.0以上になるほど大きい場合は、レンズ光学系G8の中間部の径が大になる。
またレンズ光学系G8においては、複数の変倍群G2〜G5および第2合焦群G6よりも拡大側に第2固定群G7が配置され、この第2固定群G7の最も拡大側には3枚のレンズL18、L19およびL20を接合した3枚接合レンズが配され、そしてこれらのレンズL18、L19およびL20は縮小側から順に、負レンズ、正レンズ、負レンズとされている。このような構成によれば、レンズ光学系G8の拡大側が固定群となることで、公差感度の高い位置のレンズ群および凹面鏡5を動かさなくても済むので、投射光学系の製造が容易になり、また、製造時の光軸に対するレンズ位置のずれ(偏芯)の制御も容易となる。つまり、レンズ光学系G8の拡大側を移動群とした場合は、移動が可能となる程度にカム筒や固定筒との間に隙間が必要となり、それがガタとしてズレの要因になるが、本実施形態ではそのような事態を回避可能となる。
そして、上記第2固定群G7の焦点距離f7と、レンズ光学系G8全体の広角端における焦点距離f8とは、式8を満たしている。
1.0 < |f7|/|f8| <2.5 ・・・式8
つまり実施例1においては、図7に示す通りf7=29.478mm、f8=−17.712mmであるから、|f7|/|f8|の値は1.664である。
|f7|/|f8|の値が下限値の1.0以下になるほど小さい場合は、凹面鏡5を小径化できる反面、コマ収差や像面湾曲などが増大する。それに対して、|f7|/|f8|の値が上限値の2.5以上になるほど大きい場合は、凹面鏡5が大径化して製造性が低下する。
また、上記第2固定群G7の3枚接合レンズの焦点距離(f接合)と、投射光学系全系の広角端における焦点距離fwとは式9を満たしている。
10.0 < |f接合|/|fw| < 25.0 ・・・式9
つまり実施例1においては、図7に示す通りf接合=81.75mm、fw=−4.524mmであるから、|f接合|/|fw|の値は18.07である。
|f接合|/|fw|の値が下限値の10.0以下になるほど小さい場合、つまり3枚接合レンズのパワーが強過ぎる場合は、凹面鏡5を小径化できる反面、像面湾曲などが増大する。それに対して、|f接合|/|fw|の値が上限値の25.0以上になるほどに大きい場合、つまり3枚接合レンズのパワーが弱過ぎる場合は、凹面鏡5が大径化して製造性が低下する。
また上述した第2固定群G7の3枚接合レンズは、レンズ光学系G8の最も拡大側に配置されたレンズ素子でもある。このような構成とすることにより、3枚接合レンズを変倍群の最も拡大側に配置した場合と同様に、投射光学系の製造が容易になり、また、製造時の光軸に対するレンズ位置のずれ(偏芯)の制御も容易となる。
また本実施形態の投射光学系100は、複数の変倍群G2〜G5が設けられ、それらの変倍群G2〜G5の各々を単独で広角端から望遠端へ移動させた際の全系の焦点距離の変化の比(f比率)が最も大きい変倍群である変倍群G2をバリエータ群Vrgとし、その他の変倍群の中の変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5をコンペンセータ群cngとして、全系の広角端における焦点距離を1としたときに、コンペンセータ群cngのf比率から1を引いた値を変化量Δcngとし、Δcngの総和をsum Δcngとし、投射光学系全系の変倍における焦点距離の変化の比(ズーム比)をZrとしたとき、sum ΔcngとZrとが、式10を満たしている。
| sum Δcng |/|Zr| < 0.03 ・・・式10
つまり実施例1においては、図6に示す通りf比率が1.20である変倍群G2がバリエータ群Vrgとされ、f比率がそれそれ0.97、1.02、1.00である変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5がコンペンセータ群cngとされている。そしてコンペンセータ群cngである変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5のf比率の総和sum Δcngは0.011であり、ズーム比Zr=1.20であるので、| sum Δcng |/|Zr|の値は0.009となる。
| sum Δcng |/|Zr| の値が上限値の0.03以上となるほどに大きい場合は、コンペンセータ群cngである変倍群G3、変倍群G4および変倍群G5のズーミング時の変倍負荷が大きくなる。そのために、コンペンセータcngの収差補正能力が低下し、中間ズームポジションでの性能が悪化する。
また本実施形態では、レンズ光学系G8と凹面鏡5との間に、入射面と出射面とを有する光学素子であるプリズム4が配置されている。そしてレンズ光学系G8は、該レンズ光学系G8からの出射光を凹面鏡8よりも縮小側で結像して第2中間像IM2を形成し、この第2中間像IM2は、像高が高くなるほど縮小側に倒れるように結像され、そして少なくとも一部の結像は、プリズム4の出射面と凹面鏡5との間になされるように構成されている。なお前述した通り、図1に実線の直線で示した第2中間像IM2は結像位置を示すものであるが、同図には、実際は上記のように結像される第2中間像IM2を、実線の直線から延びる状態にして粗い破線で概略的に示している。
ここで、図9〜図12にそれぞれ、実施例1の投射光学系100の横収差を示す。これらの図9、図10、図11、図12は、図番が小さい図から図番が大きい方に向かって順に投射光学系100が広角端にある場合、望遠端にある場合、近点投射時、遠点投射時の各状態について横収差を測定した結果を示している(単位はmm)。各場合において横収差の測定は、投射画面上の1〜5の5点において行った。それらの5点は各収差図の左右方向中央に、下から1、2・・と順次記してある。それらの1〜5の点の具体的な位置は、図1における紙面に垂直な方向、上下方向の位置をそれぞれX、Yとし、光軸Zの位置を原点とする、画像表示面1上の5つの座標(X,Y)=(0,−1.5)、(0,−13.702)、(7.2575,−1.5)、(7.2575,−6.85)および(7.2575,−13.702)を各々通過した光が到達する位置である。これらの座標上の位置は、記載順に投射画面上の点1、点2、点3、点4および点5に対応する位置である。つまり、各座標はX方向における投射表示面の片側半分に投射される投射画像の収差を表しており、投射画像の収差はX方向において中心を境に対称となるため、片側のみを示すに留めている。なお、上記座標位置の単位はmmである。つまり画像表示面1のサイズは、Y方向が13.702mm、X方向が7.2575×2=14.515mmである。また、上記投射画面上の点1、点2、点3、点4および点5を、光軸Zから最も遠い位置を「1」として相対的に示す相対座標(x,y)上の位置をそれぞれ(1)、(2)、(3)、(4)および(5)として図35に示す。
横収差の測定は、上記y方向とx方向とに関して行ない、各結果をy−FAN、x−FANと付記して示している。本実施例では、回転対称形ではない自由曲面形状のレンズ面を有するレンズL16を使用していることから、このように測定結果を示しているが、投射画面上で左右方向については像高が対称となるので、投射画面上で上記5点において右側だけ測定している。また横収差の測定は、波長が620.0nm、550.0nm、460.0nmの光に関して行い、各波長に関する測定結果をグラフの線種を変えて区別している。
これらの図9〜図12に示されている通り、横収差が良好に抑えられていることが分かる。なお、後述する実施例2の投射光学系200についても同様の収差図を図19〜22として、また実施例3の投射光学系300についても同様の収差図を図29〜32として示しているが、横収差を測定したときの投射光学系の状態と図番との関係は、上記と同様である。
次に、本発明の実施例2である投射光学系200について、図13を参照して説明する。なおこの図13において、先に説明した図1中のものと同等の要素には同番号を付してあり、それらについては特に必要の無い限り説明を省略する(以下、同様)。この実施例2の投射光学系200において、レンズ光学系G8の基本的なレンズ構成は実施例1のレンズ光学系G8と同じであり、プリズム4が省かれている点で実施例1の投射光学系100と基本的に相違している。
この実施例2における構成要素の基本データを図14に示す。また図3、図4、図5および図6に示した実施例1の各データに対応する実施例2のデータを、それぞれ図15、図16、図17および図18に示す。これらのデータの求め方および表示の仕方は、実施例1において説明したものと同じである。またこの実施例2の投射光学系200の横収差を測定した結果を図19、図20、図21および図22に示す。この横収差の求め方および表示の仕方も、実施例1において説明したものと同じである。
この実施例2においても、図8に示した通り、式1〜式10が全て満足されている。したがって、式1〜式10が満足されることによって得られる効果が、実施例1におけるのと同様に得られている。また図19〜図22に示されている通り、実施例2においても横収差が良好に抑えられていることが分かる。
次に、本発明の実施例3である投射光学系300について、図23を参照して説明する。この実施例3の投射光学系300を実施例1の投射光学系100と対比すると、変倍群G6がレンズL16に加えて、両凸レンズL17と両凹レンズL18とが接合されてなる接合レンズを配して構成されている点で基本的に相違している。
この実施例3における構成要素の基本データを図24に示す。また図3、図4、図5および図6に示した実施例1の各データに対応する実施例3のデータを、それぞれ図25、図26、図27および図28に示す。これらのデータの求め方および表示の仕方は、実施例1において説明したものと同じである。またこの実施例2の投射光学系300の横収差を測定した結果を図29、図30、図31および図32に示す。この横収差の求め方および表示の仕方も、実施例1において説明したものと同じである。
この実施例3においても、図8に示した通り、式1〜式10が全て満足されている。したがって、式1〜式10が満足されることによって得られる効果が、実施例1におけるのと同様に得られている。また図29〜図32に示されている通り、実施例3においても横収差が良好に抑えられていることが分かる。
次に、本発明の実施例4である投射光学系400について、図33を参照して説明する。この実施例4の投射光学系400を実施例3の投射光学系300と対比すると、プリズム4に代えて、光軸オフセットプリズム40が用いられている点で基本的に相違している。
この実施例4における構成要素の基本データを図34に示すが、実施例3に対する相違点は上述の通りであるので、レンズL22までの基本データは図24に示した実施例3の基本データと同じである。そこで図34では、光軸オフセットプリズム40以降、つまり拡大側の要素に関する基本データのみを示している。この実施例4で用いられている光軸オフセットプリズム40には、内部に2つの全反射面を有するものが適用されているので、それらの内部全反射面に関するデータも示している。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明の投射光学系は、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数を適宜変更することが可能である。また以上説明した実施例の投射光学系は図1等に示す通り、その縮小側に画像表示素子2を備えて、画像表示面1に形成された画像を投射するプロジェクタ装置に適用され得るものである。しかし本発明の投射光学系はそれに限らない。投射光学系は基本的に、縮小側の共役面(縮小側共役面)から入射した光を拡大側の共役面(拡大側共役面)に結像するが、良好に収差を補正された投射光学系は、拡大側共役面から入射した光線を縮小側共役面状へ良好に結像することが可能である。そのため、本発明の投射光学系に対して拡大側から光線を入射した際に、縮小側の結像位置となる位置に撮像素子を備えることにより、撮像装置を構成することも可能である。
また、本発明のプロジェクタ装置も、例えば、用いられるライトバルブや、光束分離または光束合成に用いられる光学部材について種々の態様の変更が可能である。
1 画像表示面
2 画像表示素子
3 ガラスブロック
4 プリズム
5 凹面鏡
40 光軸オフセットプリズム
100、200、300、400 投射光学系
G1 第1固定群
G2、G3、G4、G5、G6 変倍群
G7 第2固定群
G8 レンズ光学系
G9 反射光学系
IM1 第1中間像
IM2 第2中間像
L1〜L22 レンズ
Z 光軸

Claims (23)

  1. 縮小側の画像を拡大側の被投射面へ投射する投射光学系であって、
    複数のレンズを含み、縮小側から入射した光により拡大側に向かって第1中間像および第2中間像をこの順に結像するレンズ光学系と、
    前記第2中間像を反射させる凹面鏡とを有し、
    前記レンズ光学系は内部に前記第1中間像を結像すると共に、内部に1つ以上の変倍群を含み、
    前記変倍群の中の第1の変倍群は前記第1中間像の拡大側に隣接するレンズを含む、
    ことを特徴とする投射光学系。
  2. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側に配置されて該第1中間像と隣接するレンズを含む、
    請求項1に記載の投射光学系。
  3. 前記変倍群は、前記第1中間像よりも縮小側に配置される第2の変倍群と絞りとをさらに含み、
    前記第2の変倍群は、前記絞りに隣接するレンズを含む、
    請求項2に記載の投射光学系。
  4. 前記レンズ光学系は、前記第2の変倍群と前記第1の変倍群との間に負のパワーの第3の変倍群を含み、
    前記第2の変倍群は正のパワーを有し、
    前記第3の変倍群は前記第1変倍群の拡大側に隣接して配置されている、
    請求項3に記載の投射光学系。
  5. 広角端から望遠端側へ変倍する際に、
    前記第2の変倍群は、縮小側から拡大側に移動し、
    前記第3の変倍群は、縮小側から拡大側に移動する、
    請求項4に記載の投射光学系。
  6. 前記レンズ光学系は複数の合焦群を含み、
    前記第1の変倍群と前記第3の変倍群との間に第4の変倍群が配置され、
    前記第4の変倍群は、合焦時にも移動する第1の合焦群を兼ねている、
    請求項4または5に記載の投射光学系。
  7. 前記第1の変倍群の拡大側に第2の合焦群が隣接している、
    請求項6に記載の投射光学系。
  8. 前記第1の合焦群の拡大側のレンズ面は拡大側に凸面を有し、
    前記第2の合焦群の縮小側のレンズ面は縮小側に凸面を有する、
    請求項7に記載の投射光学系。
  9. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
    前記第1小群は縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2の並びを含み、
    前記レンズ1の縮小側のレンズ面の曲率半径(1R2)と前記レンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)とが、式1を満たしている、
    0.55 <|1R2|/|2R1|< 1.00 ・・・式1
    請求項2から8のいずれか1項に記載の投射光学系。
  10. 前記第1小群はさらに、縮小側のレンズ面が凸面形状であって、前記レンズ2の拡大側に配置されたレンズ3の並びを含み、
    前記レンズ1の拡大側のレンズ面の曲率半径(1R1)と、前記レンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、式2を満たしている、
    0.5 <|1R1|/|3R2|< 6.0 ・・・式2
    請求項9に記載の投射光学系。
  11. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
    前記第1小群は縮小側から順に、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2、縮小側のレンズ面が凸面形状のレンズ3の並びを含み、
    前記レンズ2の拡大側のレンズ面の曲率半径(2R1)と前記レンズ3の縮小側のレンズ面の曲率半径(3R2)とが、式3を満たしている、
    0.30 <|2R1|/|3R2|< 0.70 ・・・式3
    請求項2から10のいずれか1項に記載の投射光学系。
  12. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
    前記第1小群は縮小側から順に、縮小側のレンズ面が凹面形状のメニスカスレンズからなるレンズ1、拡大側のレンズ面が凹面形状であるレンズ2の並びを含み、
    前記レンズ1の屈折率(L1nd)と前記レンズ2の屈折率(L2nd)とが、式4を満たしている、
    0.3<L2nd − L1nd ・・・式4
    請求項2から11のいずれか1項に記載の投射光学系。
  13. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
    前記第1小群は縮小側から順に、拡大側のレンズ面が凹面形状のレンズ2、縮小側のレンズ面が凸面形状のレンズ3の並びを含み、
    前記レンズ2のアッべ数(L2νd)と前記レンズ3のアッべ数(L3νd)とが、式5を満たしている、
    10.0< L3νd − L2νd ・・・式5
    請求項2から12のいずれか1項に記載の投射光学系。
  14. 前記第1の変倍群の焦点距離f5と広角端における投射光学系全系の焦点距離fwとが、式6を満たしている、
    15.0<|f5|/|fw|<20.0 ・・・式6
    請求項1から13のいずれか1項に記載の投射光学系。
  15. 前記第1の変倍群は、前記第1中間像の縮小側、拡大側にそれぞれ配された第1小群および第2小群からなり、
    前記第1小群の焦点距離f5−1と前記第2小群の焦点距離f5−2とが、式7を満たしている、
    2.0 <|f5−1|/|f5−2| < 7.0 ・・・式7
    請求項2から14のいずれか1項に記載の投射光学系。
  16. 前記複数の変倍群よりも拡大側に固定群を有し、
    前記固定群の最も拡大側には3枚のレンズを接合した3枚接合レンズを有し、
    前記3枚のレンズは縮小側から順に、負レンズ、正レンズ、負レンズからなる、
    請求項1から15のいずれか1項に記載の投射光学系。
  17. 前記固定群の焦点距離f7と、前記レンズ光学系の広角端における焦点距離f8とが、式8を満たしている、
    1.0 < |f7|/|f8| <2.5 ・・・式8
    請求項16に記載の投射光学系。
  18. 前記固定群の3枚接合レンズの焦点距離(f接合)と、広角端における投射光学系全系の広角端における焦点距離fwとが式9を満たしている、
    10.0 < |f接合|/|fw| < 25.0 ・・・式9
    請求項16または17に記載の投射光学系。
  19. 前記固定群の3枚接合レンズは、前記レンズ光学系の最も拡大側に配置されるレンズ素子である、請求項16から18のいずれか1項に記載の投射光学系。
  20. 前記変倍群を複数有し、
    それらの変倍群の各々を単独で広角端から望遠端へ移動させた際の全系の焦点距離の変化の比(f比率)が最も大きい変倍群である変倍群をバリエータ群Vrgとし、その他の残りの変倍群をそれぞれコンペンセータ群cngとして、全系の広角端における焦点距離を1としたときに、コンペンセータ群cngのf比率から1を引いた値を変化量Δcngとし、Δcngの総和をsum Δcngとし、投射光学系全系の変倍における焦点距離の変化の比(ズーム比)をZrとしたとき、
    sum ΔcngとZrとが、式10を満たしている、
    | sum Δcng |/|Zr| < 0.03 ・・・式10
    請求項1から19のいずれか1項に記載の投射光学系。
  21. 前記レンズ光学系と前記凹面鏡との間に、入射面と出射面とを有する光学素子を有し、
    前記レンズ光学系は、該レンズ光学系からの出射光を凹面鏡よりも縮小側で結像して第2中間像を形成し、
    前記第2中間像は、像高が高くなるほど縮小側に倒れるように結像され、
    少なくとも一部の結像は、前記光学素子の出射面と凹面鏡との間になされる、
    請求項1から20のいずれか1項に記載の投射光学系。
  22. 請求項1から21のいずれか1項に記載の投射光学系の縮小側に、画像表示素子を備えてなるプロジェクタ装置。
  23. 請求項1から21のいずれか1項に記載の投射光学系の拡大側から光線を入射した際に、縮小側の結像位置となる位置に撮像素子を備えてなる撮像装置。
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