JP2021160698A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化しつつドライ操縦安定性が維持又は向上した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】正規内圧を付与した無負荷状態のタイヤ子午断面視で、両接地端間の溝がないとした場合におけるタイヤプロファイルが、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上35%以下のタイヤプロファイルに沿った寸法を有する2つのタイヤ外側プロファイルPo1、Po2と、2つのタイヤ外側プロファイル以外のタイヤ内側プロファイルPiと、から構成され、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2が、少なくとも4つの異なる形状の曲線から構成されている。【選択図】図2

Description

本開示は、軽量化しつつドライ操縦安定性が維持され又は向上した空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤの軽量化を目的として、ビード部分の軽量化が図られている。ビード部分を軽量化する方法としては、ビードフィラーを省略することが知られている。
例えば、特許文献1には、カーカス層13が、ビードコア11を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される、いわゆるビードフィラーレス構造が開示されている(特許文献1の図2参照)。
特開2019−98934号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているようなビードフィラーレス構造を採用した場合には、荷重付与時にサイドウォール部が過度に撓み、ひいては当該撓みによってビード部まで荷重が過度に伝搬する。この場合、サイドウォール部からタイヤ径方向内側のビードコア直上位置までの領域全体の剛性が十分に確保されず、その結果、優れたドライ操安性が実現できないおそれがある。
また、近年においては、タイヤの更なる軽量化が求められており、特許文献1に開示されたタイヤについては、軽量化の観点においてもさらに改良の余地がある。
本発明は、上記の両課題を解決しようとするものである。
即ち、本発明は、軽量化しつつドライ操縦安定性が維持され又は向上した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、ビードコアと、ビードコアを包み込むように巻回されてトロイド状に延在するカーカス層と、を備え、正規内圧を付与した無負荷状態のタイヤ子午断面視で、両接地端間の溝がないとした場合におけるタイヤプロファイルが、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上35%以下のタイヤプロファイルに沿った寸法を有する2つのタイヤ外側プロファイルと、2つのタイヤ外側プロファイル以外のタイヤ内側プロファイルと、から構成され、タイヤ外側プロファイルが、少なくとも4つの異なる形状の曲線から構成されていることを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤでは、ビードフィラーレス構造を採用することを前提に、タイヤ外側プロファイルについて改良を加えている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、軽量化しつつドライ操縦安定性を維持又は向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に従う空気入りタイヤの一部分を示すタイヤ子午断面図である。 図2は、本発明の実施形態に従う空気入りタイヤのタイヤプロファイルを示すタイヤ子午断面図である。 図3は、タイヤ最大幅位置におけるタイヤ厚みを説明するためのタイヤ子午断面図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から6)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施形態及び図面は、本発明を限定するものではない。また、当該実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、当該実施形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。また、本明細書では、各図において、同一の部材等に付されている符号がそれぞれ異なるが、これは、説明の便宜のため各図においてそれぞれ独立して符号を付しているにすぎない。
《基本形態》
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。更に、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施形態に従う空気入りタイヤの一部分を示すタイヤ子午断面図である。なお、図1に示す例は、正規リムに組んで正規内圧を付与した無負荷状態を示すものである。
ここで、正規リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、又はETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、又はETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
図1に示すように、基本形態に従う空気入りタイヤ1は、ビードコア11、カーカス層12、ベルト層13、トレッドゴム14、サイドウォールゴム15、リムクッションゴム16、インナーライナ17を有している。
ここで、カーカス層12は、ビードコア11に沿ってビードコア11を包み込むようにして巻回されている。即ち、図1に示す例では、いわゆるフィラーレス構造が採用されている。また、カーカス層12は、空気入りタイヤ1においてトロイド状に配置されている。
また、図2は、本発明の実施形態に従う空気入りタイヤのタイヤプロファイルを示すタイヤ子午断面図である。なお、図2に示す例は、正規リムに組んで正規内圧を付与した無負荷状態を示すものである。
図2に示す空気入りタイヤのトレッド部110は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤのタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤの輪郭となる。トレッド部110の表面は、空気入りタイヤを装着する車両(図示せず)が走行した際に路面と接触する面であるトレッド表面112として形成されている。同図に示す例では、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向両側において、2本の周方向主溝114(116)、118(120)によって、5つの陸部122、124、126、128、130が区画形成されている。なお、図2に示すように、トレッド部110のタイヤ幅方向両側にはショルダー部140が連なっている。なお、周方向主溝114〜120の溝幅(図2に示す基準輪郭線Lの両端部間のタイヤ幅方向寸法)は、1.0〜30.0mmとすることができ、溝深さ(当該基準輪郭線Lから溝底までの最短距離)は5.0〜10.0mmとすることができる。
このような前提の下、本実施形態の空気入りタイヤでは、図2に示すように、両接地端E1、E2の間のタイヤプロファイル(具体的には、溝が形成されていないとした場合のプロファイル(同図における基準輪郭線L))が、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上35%以下のタイヤプロファイルに沿った寸法を有する2つのタイヤ外側プロファイルPo1、Po2と、2つのタイヤ外側プロファイルPo1、Po2以外のタイヤ内側プロファイルPiと、から構成されている。
ここで、トレッド部全体の基準輪郭線Lとは、例えば、トレッド表面のタイヤ幅方向に沿って図2に示す周方向主溝118、120のタイヤ幅方向外側の開口端(換言すれば、膨出していない陸部128、130のタイヤ幅方向内端)を通過して連続する円弧のうち、曲率半径が最も大きい円弧をいうものとする。
更に、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図2に示すタイヤ外側プロファイルPo1、Po2が、少なくとも4つの異なる形状の(同図においては7つの異なる形状の)曲線Po104〜Po110(曲線Po204〜Po210)から構成されている。ここで、曲線Po104〜Po110(曲線Po204〜Po210)は、いずれもタイヤ幅方向最外側の周方向主溝18(20)よりも、タイヤ幅方向外側に位置するものとする。
(作用等)
近年、タイヤの軽量化を目的として、ビードフィラーレス構造を採用することが知られている。しかしながら、ビードフィラーを省略した場合には、荷重付与時にサイドウォール部が過度に撓み、これに伴いビード部まで荷重が過度に伝搬する。この場合、サイドウォール部からタイヤ径方向内側のビードコア直上位置までの領域全体の剛性が十分に確保されず、その結果、優れたドライ操安性が実現できないおそれがある。また、近年では、タイヤの更なる軽量化が求められている。
本発明者が従来タイヤにおける接地面内での接地圧を調査したところ、接地端近傍領域を含むいわゆるショルダー陸部(本明細書では、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝よりもタイヤ幅方向外側に位置する陸部をいうものとする。)において過度に接地圧が高い領域があることが判明した。そのため、本実施形態では、トレッド部の特にショルダー陸部での接地性をさらに改善すべく、図2に示すように、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2を、少なくとも4つの異なる形状の(同図においては7つの異なる形状の)曲線Po104〜Po110(曲線Po204〜Po210)から構成している。
これにより、トレッド部の特にショルダー陸部での接地性を改善することができ、ドライ操安性を維持することができ、又は更に向上させることができる。
なお、本実施形態では、上述のとおり、少なくとも4つの異なる形状の曲縁により、ショルダー陸部での接地圧の平準化を図るにあたり、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2を構成する曲線について、タイヤ幅方向内側の曲線から外側の曲線に向けて曲率半径が徐々に小さくなっていることが前提となる。このような場合、上記のドライ操安性の維持又は向上、及びタイヤの軽量化の効果をより確実に得ることができる。
加えて、本実施形態では、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2を構成する曲線について、タイヤ幅方向内側の曲線から外側の曲線に向けて曲率半径が徐々に小さくなっている。本実施形態では、そのような状況下で、タイヤ外側プロファイルが少なくとも4つの異なる形状の曲線から構成されているため、ショルダー陸部の特に接地端付近を構成する材料を低減させることができることから、タイヤの軽量化を更に促進することができる。
なお、基本形態において、両接地端間のタイヤプロファイルを、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上としたのは、タイヤ外側プロファイルを十分に確保して、ショルダー部における接地長を長くすることでドライ操安性を高めるためである。このような効果は、当該タイヤプロファイルを、当該両接地端間寸法に対して23%以上とした場合にさらに高いレベルで奏され、25%以上とした場合に極めて高いレベルで奏される。
これに対し、両接地端間のタイヤプロファイルを、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して35%以下としたのは、タイヤ内側プロファイルを十分に確保して、センター部における接地長が短くなりすぎないようにすることで、ウェット路面での操縦安定性能(ウェット操安性)を高めるためである。このような効果は、当該タイヤプロファイルを、当該両接地端間寸法に対して32%以下とした場合にさらに高いレベルで奏され、30%以下とした場合に極めて高いレベルで奏される。
また、基本形態において、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2が2つ又は3つの部分にしか分割されていない場合には、タイヤ幅方向における接地圧の平準化を行うにあたって接地圧低減のために改良したプロファイル部分とそれに隣り合うプロファイル部分との形状が著しく異なることとなる。そのため、このよう場合には、いわゆるバックル(トレッド表面がウェーブ状に湾曲する現象)が生ずるおそれがある。従って、本実施形態では、このような意味においても、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2の分割後のプロファイル部分の数を4以上としている。
以上に示す本実施形態に係る空気入りタイヤは、その全体を図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。即ち、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。また、上記空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層を有し、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に、上述したようなベルト層及び場合によってはベルトカバー層を備える。
もっとも、本実施形態に係る空気入りタイヤのビード部の構造は、上記のとおりである。
また、以上に示す本実施形態に係る空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施形態に係る空気入りタイヤを製造する場合には、加硫用金型の内壁に、例えば、図2に示す溝等に対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
《付加的形態》
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から6を説明する。
〈付加的形態1〉
基本形態においては、図2におけるタイヤ外側プロファイルPo1、Po2の少なくともいずれかを構成する部分(曲線)のうちタイヤ幅方向最内側の曲線(同図では、プロファイル部分Po104及び/又はプロファイル部分Po204)の曲率半径(以下、「曲率半径1」と称する場合がある。)が、タイヤ内側プロファイルPiを構成する部分(曲線)のうちタイヤ幅方向最外側の曲線(図1に示す例では陸部124のプロファイル及び/又は陸部126のプロファイル)の曲率半径(以下、「曲率半径2」と称する場合がある)の0.40倍以上0.60倍以下であること(付加的形態1)が好ましい。
(曲率半径1/曲率半径2)を0.40以上とすることで、プロファイル部分Po104及び/又はプロファイル部分Po204と、それらのタイヤ幅方向内側に隣り合う陸部24、26のプロファイルとの形状を過度に異ならせることなく、これら隣り合う曲線同士の間の任意の点においてバックルの発生をさらに抑制することができる。
これに対し、(曲率半径1/曲率半径2)を0.60以下とすることで、接地圧の比較的低いセンター領域に相当するタイヤ内側プロファイルPiの曲率半径に対して、接地圧の比較的高いショルダー領域に相当するタイヤ外側プロファイルPo1(Po2)の曲率半径を、さらに異ならせることができる。これにより、タイヤ全体としてみた場合に、いずれのタイヤ幅方向領域についても接地圧が著しく異なる部分が生ずることをさらに抑制することができ、ひいてはドライ操安性とウェット制動性をさらに高めることができる。
なお、(曲率半径1/曲率半径2)を0.42以上0.58以下とした場合には、上記各効果がより高いレベルで奏されるためさらに好ましく、0.45以上0.55以下とした場合には、上記各効果がさらに一層高いレベルで奏されるため極めて好ましい。
〈付加的形態2〉
基本形態又は基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、図2に示すタイヤ外側プロファイルPo1(タイヤ外側プロファイルPo2)を構成する曲線のうちタイヤ幅方向内側から2番目のプロファイル部分Po105(Po205)の曲率半径(以下、「曲率半径3」と称する場合がある。)が、タイヤ外側プロファイルPo1(タイヤ外側プロファイルPo2)を構成する曲線のうちタイヤ幅方向最内側のプロファイル部分Po104(Po204)の曲率半径1の0.70倍以上0.90倍以下であること(付加的形態2)が好ましい。
(曲率半径3/曲率半径1)を0.70以上とすることで、プロファイル部分Po105(プロファイルPo205)と、それに隣り合うプロファイル部分Po104(プロファイルPo204)との形状を過度に異ならせることなく、これら曲線同士の接点においてバックルの発生を抑制することができる。
これに対し、(曲率半径3/曲率半径1)を0.90以下とすることで、ショルダー領域の中でも接地圧の比較的低いタイヤ幅方向最内側のプロファイル部分Po104(プロファイルPo204)の曲率半径1に対して、接地圧の比較的高いタイヤ幅方向外側のプロファイルPo105(プロファイルPo205)の曲率半径3を、さらに異ならせることとなる。これにより、ショルダー領域全体としてみた場合に、いずれのタイヤ幅方向領域についても接地圧が著しく異なる部分の発生がさらに抑制され、ひいてはドライ操安性とウェット制動性をさらに高めることができる。
なお、(曲率半径3/曲率半径1)を0.72以上0.88以下とした場合には、上記各効果がより高いレベルで奏されるためさらに好ましく、0.75以上0.85以下とした場合には、上記各効果がより一層高いレベルで奏されるため極めて好ましい。
〈付加的形態3〉
基本形態又は基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、図2に示すタイヤ外側プロファイルPo1(Po2)を構成する各プロファイル部分Po104〜Po110(各プロファイル部分Po204〜Po210)の寸法(各曲線の寸法)が、トレッド展開幅の2.0%以上5.0%以下であること(付加的形態3)が好ましい。ここで、トレッド展開幅とは、図2における接地端E1、E2間のタイヤ幅方向寸法TDWをいう。
各曲線の寸法をトレッド展開幅の2.0%以上とすることで、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2の各プロファイル部分への分割数を過度に多くすることを抑制できる。これにより、使用する金型の構成要素数の増大を抑制するとともに、タイヤ製造時の工数の増大を抑制し、その結果タイヤ製造コストを低減することができる。
また、各曲線の寸法をトレッド展開幅の5.0%以下とすることで、タイヤ外側プロファイルPo1、Po2の各プロファイル部分への分割数を十分に確保することができる。タイヤ外側プロファイルPo1、Po2のそれぞれの、タイヤ幅方向内端と外端とでは接地圧の均一化を図るべく、タイヤ径方向位置を相当に異ならせることが必要であるところ、上記のような分割数の十分な確保により、隣り合うプロファイル間において曲率半径を極端に異ならせる必要がなく、ひいては隣り合う曲線同士の接続点においてバックルを効率的に抑制することができる。
なお、各プロファイル部分の寸法をトレッド展開幅の2.2%以上4.8%以下とした場合には、上記各効果がより高いレベルで奏されるためさらに好ましく、2.5%以上4.5%以下とした場合には、上記各効果がより一層高いレベルで奏されるため極めて好ましい。
〈付加的形態4〉
図3は、タイヤ最大幅位置におけるタイヤ厚みを説明するためのタイヤ子午断面図である。基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態においては、正規内圧を付与した無負荷状態でのタイヤ最大幅位置におけるタイヤ厚みTが2.5mm以上6.5mm以下であること(付加的形態4)が好ましい。なお、タイヤ最大幅位置におけるタイヤ厚みTとは、タイヤ子午断面視で、静荷重時のタイヤ幅Wを規定する際に用いられるタイヤ表面位置同士を結んだ線分上において測定されるタイヤ厚みをいう。
タイヤ厚みTを2.5mm以上とすることで、荷重付与時にサイドウォール部の撓みを抑制し、ひいては当該撓みによってビード部まで荷重が過度に伝搬してビード部が故障することを回避することができる。一方、タイヤ厚みTを6.5mm以下とすることで、さらに軽量化を図ることができる。なお、タイヤ厚みを3.0mm以上6.0mm以下とした場合には、上記各効果がさらに高いレベルで奏されるためさらに好ましく、3.5mm以上5.0mm以下とした場合には、上記各効果がさらに一層高いレベルで奏されるため極めて好ましい。
〈付加的形態5〉
基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態においては、トレッド表面に複数の周方向主溝が形成されており、かつ周方向主溝の深さDが5.0mm以上10.0mm以下であること(付加的形態5)が好ましい。ここで、周方向主溝の溝深さDとは、図2に示す基準輪郭線Lから溝底までの寸法をいう。
深さDを5.0mm以上とすることで、排水性能を高め、ひいてはウェット制動性をさらに高めることができるのに対し、10.0mm以下とすることで、浅溝化を図って陸部剛性をさらに高め、ドライ操安性をさらに高めることができる。なお、深さDを5.5mm以上9.5mm以下とした場合には、上記各効果がさらに高いレベルで奏されるためさらに好ましく、6.0mm以上9.0mm以下とした場合には、上記各効果がさらに一層高いレベルで奏されるため極めて好ましい。
〈付加的形態6〉
基本形態又は基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれかを加えた形態においては、トレッド部が、タイヤ径方向内側から外側に向かって、インナーライナ、カーカス層、ベルト層、及びトレッドゴムからなること(付加的形態6)が好ましい。
図3に示す空気入りタイヤ210では、タイヤ径方向内側から外側に向けてインナーライナ250、カーカス層252、2枚のベルト層254、256、ベルトカバー層258及びトレッドゴム260が順次形成されているが、付加的形態6では、トレッド部にいわゆるベルトカバー層は含まれない。ここで、ベルトカバー層とは、図3に示すように、通常コードをゴム材で被覆してなり、ベルト層のタイヤ幅方向端部をベルト層のタイヤ径方向外側から覆い、ベルト層のタイヤ幅方向端部の剥離等を防止するための補強層をいう。
このように、ゴム部材以外のコード(例えばスチール製)を含むベルトカバー層を設けないことで、軽量化をさらに高いレベルで実現することができる。
タイヤサイズを155/65R14(JATMAにて規定)とし、トレッド表面に複数の周方向主溝が形成され、正規内圧を付与した無負荷状態のタイヤ子午断面視で、両接地端間のタイヤプロファイルが、タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上35%以下のタイヤプロファイルに沿った寸法を有する2つのタイヤ外側プロファイルと、これら2つのタイヤ外側プロファイル以外のタイヤ内側プロファイルと、から構成され、少なくとも内側プロファイルに帰属する陸部の表面プロファイルが、トレッド部全体の基準輪郭線に対してタイヤ径方向外側に膨出した発明例1から7の空気入りタイヤ及び従来例1の空気入りタイヤを作製した。なお、これらの空気入りタイヤの細部の諸条件については、以下の表1に示すとおりである。
なお、表1中、タイヤ外側プロファイル、曲率半径1、曲率半径2、曲率半径3、各曲線の寸法、トレッド展開幅、タイヤ厚みT、周方向主溝の深さD、及びベルトカバー層については、本明細書の記載に準拠するものである。
このように作製した、発明例1から7の空気入りタイヤ及びに従来例1の空気入りタイヤについて、以下の要領に従い、ドライ操安性、質量及びウェット制動性についての評価を行った。
(質量についての評価)
各供試タイヤの重量を測定し、当該重量は従来例を100とする評点で表示され、その数値が大きいほど軽量化が図られていることを示す。その結果を表1に併記する。
(ドライ操安性についての評価)
上記供試タイヤをリムサイズ5JのJATMA標準リムのリムホイールにリム組みして、空気圧を230kPaに調整し、排気量が約650ccの試験車両を用い、試験タイヤを試験車両の総輪に装着した。そして、平坦な周回路を有するドライ路面のテストコースを、試験車両によって10km/hから180km/hで走行し、テストドライバーがレーンチェンジ時及びコーナリング時における操舵性、及び直進時における安定性についての官能評価を行った。ドライ操安性は、従来例を100とする評点で表示され、その数値が大きいほど優れていることを示す。その結果を表1に併記する。
(ウェット制動性についての評価)
上記供試タイヤをリムサイズ5JのJATMA標準リムのリムホイールにリム組みして、空気圧を230kPaに調整し、排気量が約650ccの試験車両を用い、試験タイヤを試験車両の総輪に装着した。そして、平坦な周回路を有するウェット路面のテストコースを、試験車両によって180km/hから停止するまで減速走行し、走行距離の逆数を算出した。ウェット制動性は、従来例を100とする評点で表示され、その数値が大きいほど優れていることを示す。その結果を表1に併記する。
Figure 2021160698
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(即ち、トレッドゴムの厚みと、タイヤ外側プロファイルと、について改良を加えた)発明例1から発明例7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属さない、従来例1及び2の空気入りタイヤに比べて、軽量化、並びにドライ操安性及びウェット操安性の改善がバランス良く実現されていることが判る。
1、110、及び210 空気入りタイヤ
11 ビードコア
12 カーカス層
Po1及びPo2 タイヤ外側プロファイル
Pi タイヤ内側プロファイル

Claims (7)

  1. ビードコアと、前記ビードコアを包み込むように巻回されてトロイド状に延在するカーカス層と、を備え、
    正規内圧を付与した無負荷状態のタイヤ子午断面視で、
    両接地端間の溝がないとした場合におけるタイヤプロファイルが、前記タイヤプロファイルに沿った両接地端間寸法に対して20%以上35%以下のタイヤプロファイルに沿った寸法を有する2つのタイヤ外側プロファイルと、前記2つのタイヤ外側プロファイル以外のタイヤ内側プロファイルと、から構成され、前記タイヤ外側プロファイルが、少なくとも4つの異なる形状の曲線から構成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤ外側プロファイルを構成する曲線のうちタイヤ幅方向最内側の曲線の曲率半径が、前記タイヤ内側プロファイルを構成する曲線のうちタイヤ幅方向最外側の曲線の曲率半径の0.40倍以上0.60倍以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記タイヤ外側プロファイルを構成する曲線のうちタイヤ幅方向内側から2番目の曲線の曲率半径が、前記タイヤ外側プロファイルを構成する曲線のうちタイヤ幅方向最内側の曲線の曲率半径の0.70倍以上0.90倍以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記タイヤ外側プロファイルを構成する各曲線のタイヤプロファイルに沿った寸法が、トレッド展開幅の2.0%以上5.0%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 正規内圧を付与した無負荷状態でのタイヤ最大幅位置におけるタイヤ厚みが2.5mm以上6.5mm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. トレッド表面に複数の周方向主溝が形成されており、かつ前記周方向主溝の深さが5.0mm以上10.0mm以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ子午断面視で、トレッド部が、タイヤ径方向内側から外側に向かって、インナーライナ、カーカス層、ベルト層、及びトレッドゴムからなる、請求項1から6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054392A1 (ja) 2021-09-30 2023-04-06 ダイキン工業株式会社 ガス量推定装置、ガス処理装置、輸送用コンテナ、ガス量推定方法、及びプログラム

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