JP2021158314A - インダクタ及びインダクタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高性能なインダクタを提供する。【解決手段】インダクタ100は、金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部40、及び、通電方向における本体部40の両端に接続された導出部を有する通電部材と、磁性材料を用いて形成され、通電部材を覆う外装部材10と、導出部に接続され、少なくとも一部が外装部材10から露出された電極部材と、を備え、通電方向と交差する断面において、本体部40は、本体部40の中心に近づくほど狭くなる開口45を有する円形断面を有し、円形断面の面積S1は、円形断面が収まる最小の正円47の面積S2に対して、0.75<S1/S2<1.00の関係である。【選択図】図3

Description

本開示は、インダクタ及びインダクタの製造方法に関する。
従来から、DC−DCコンバータ装置等の広範にわたる電子装置に、電源電圧の昇降圧及び直流電流の平滑化等を目的としてインダクタが導入されている。また、近年では、DC−DCコンバータ装置の駆動回路におけるスイッチング周波数が高周波化した高周波駆動型のDC−DCコンバータ装置等も知られるようになった。また、スイッチング周波数の高周波化に伴い、低インダクタンス値を示すインダクタも開発されている。具体的なインダクタの構造として、例えば、特許文献1には平板状の通電部材を有する磁性素子が開示されている。
国際公開第2006/070544号
上記従来の磁性素子などでは、インダクタとして十分な性能を有しない場合がある。本開示は、上記に鑑みて、より高性能なインダクタ等を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るインダクタは、金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部、及び、前記通電方向における前記本体部の両端に接続された導出部を有する通電部材と、磁性材料を用いて形成され、前記通電部材を覆う外装部材と、前記導出部に接続され、少なくとも一部が前記外装部材から露出された電極部材と、を備え、前記通電方向と交差する断面において、前記本体部は、前記本体部の中心に近づくほど狭くなる開口を有する円形断面を有し、前記円形断面の面積S1は、前記円形断面が収まる最小の正円の面積S2に対して、0.75<S1/S2<1.00の関係である。
また、本開示の一態様に係るインダクタの製造方法は、金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部、及び、前記通電方向における前記本体部の両端に接続された導出部を有する通電部材と、磁性材料を用いて形成され、前記通電部材を覆う外装部材と、前記導出部に接続され、少なくとも一部が前記外装部材から露出された電極部材と、を備えるインダクタの製造方法であって、プレス金型を用いて、長尺板状の前記金属材料を、板面に沿う短手方向にプレス加工することにより、幅を小さく、かつ、厚みを大きく成形して前記本体部を形成するプレス工程を含む。
本開示によれば、より高性能なインダクタ等が提供される。
図1は、実施の形態に係るインダクタの構成を示す概略斜視図である。 図2は、実施の形態に係るインダクタの上面図、側面図、及び下面図である。 図3は、図2のiii−iii線におけるインダクタの断面図である。 図4は、実施の形態に係るインダクタの製造方法を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、準備工程を説明する図である。 図6は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、予備工程及びプレス工程を説明する図である。 図7は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、外装工程を説明する図である。 図8は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、仕上げ工程を説明する図である。 図9は、実施の形態に係る本体部の成形による効果を説明する図である。
(開示に至った知見)
上記特許文献1に開示された磁性素子は、平板状の通電部材を外装部材によって覆うことでインダクタとして機能する。この際、通電部材の周囲を周回するように磁束が形成される。また、磁束の磁路長が長いほど、磁気効率が低下することが知られている。つまり、上記特許文献1に開示されたようにインダクタに平板上の通電部材を用いる場合、磁気効率を十分に得られない可能性がある。言い換えると、特許文献1に開示された磁性素子等は、インダクタとして十分な性能を有しない場合がある。
そこで、本開示では、通電部材を正円の断面を有する形状(つまり円柱形状)に近づける加工を行い、当該通電部材を用いることによって、磁路長を短縮して磁気効率が向上されたインダクタを説明する。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置、接続形態、ステップ及びステップの順序等は一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図には、互いに直行する3方向を意味するX軸、Y軸、及びZ軸を示し、必要に応じてこれらの軸を説明のために用いる。各軸は、説明のために付されたものであり、インダクタが使用される方向及び姿勢を限定するものではない。
(実施の形態)
[構成]
まず、本開示の実施の形態におけるインダクタについて、図1及び図2を参照して説明する。図1は、実施の形態に係るインダクタの構成を示す概略斜視図である。図1では、後述する外装部材10(例えば、圧粉磁心)の概形を示し、さらに、外装部材10の内部を透過して示している。例えば、外装部材10に埋設されることで隠れた本体部40等の構成要素は、破線で示されており、外装部材10を透過して見えることを表現している。
また、図2は、実施の形態に係るインダクタの上面図、側面図、及び下面図である。より詳しくは、図2の(a)は、図1のZ軸プラス側から見たインダクタ100の上面図を示し、図2の(b)は、図1のY軸マイナス側から見たインダクタ100の側面図を示し、図2の(c)は、図1のZ軸マイナス側から見たインダクタ100の下面図を示している。図2では、さらに、図1と同様に、外装部材10に埋設された構成要素を破線で透過して示している。
図1及び図2に示すように、インダクタ100は、外装部材10と、本体部40と、第1電極部材25と、第2電極部材35と、を備える。
インダクタ100は、一例として、直方体のメタルコンポジットであり、外装部材10の形状によって、およその外形が決定されている。なお、外装部材10は、成形によって任意の形状に形成できる。つまり、外装部材10の成形時における形状によって、任意の形状のインダクタ100を実現できる。インダクタ100は、第1電極部材25及び第2電極部材35間を流れる電気エネルギーを本体部40によって磁気エネルギーとして蓄える受動素子である。
外装部材10は、本体部40及び後述の導出部20及び30を覆う、インダクタ100の外殻部分であり、例えば、金属磁性体粉末及び樹脂材料等からなる圧粉磁心である。なお、外装部材10は、磁性材料を用いて形成されていればよく、フェライトなどが用いられてもよく、その他であってもよい。
金属磁性体粉末には、Fe−Si−Al系、Fe−Si系、Fe−Si−Cr系、又はFe−Si−Cr−B系等、所定の元素組成を有する粒子状材料が用いられる。また、樹脂材料には、シリコーン等、金属磁性体粉末の粒子間を絶縁しつつ、これを結着することで一定の形状を保持可能な材料が選択される。外装部材10は、第1電極部材25及び第2電極部材35がそれぞれに形成される略矩形の対向面(X軸両側の面)を有し、各々の対向面の4つの辺が天面(Z軸プラス側の面)、底面(Z軸マイナス側の面)、及び2つの側面(Y軸両側の面)によって接続された略四角柱の形状である。
本実施の形態では、インダクタ100は、例えば、X軸方向の寸法が5.0mm、Y軸方向の寸法が、5.0mm、及びZ軸方向の寸法が3.0mmの外装部材10を有するが、これに限られない。上記の形状と同様に、外装部材10の寸法によって任意のサイズのインダクタ100を実現できる。また、インダクタ100の形状に合わせて、本体部40、ならびに、第1電極部材25及び第2電極部材35の寸法が決定されればよい。
本体部40は、アルミ、銅、銀、及び金等の金属、ならびに金属と他の物質とから成る合金等から選択された材料によって実現される。本体部40は、通電方向(図中ではX軸方向)に沿って延び、両端に導出部20及び30が接続されている。なお、本体部40と導出部20及び30とを併せて、通電部材とも呼ぶ。
また、導出部20は、第1電極部材25に接続されている。また、導出部30は、第2電極部材35に接続されている。詳細は後述するが、本実施の形態では、本体部40、導出部20及び30、ならびに第1電極部材25及び第2電極部材35は、接続部を有さずに一体的に形成されている。つまり、本体部40、導出部20及び30、ならびに第1電極部材25及び第2電極部材35は、同じ材料からなる1つの部材を加工して形成された、各々の部位に対して付された呼称である。
第1電極部材25及び第2電極部材35は、本体部40と同様の材料を用いて形成された板状の部位であり、少なくとも一部が外装部材10から露出されている。この露出箇所に対して、外部の電気部品等が接続され、インダクタ100を含む電気製品が構成される。なお、第1電極部材25及び第2電極部材35は、本体部40と別体に形成され、導出部20及び30を介して、本体部40と接続されてもよい。
また、第1電極部材25及び第2電極部材35は、上記した対向面に沿って、導出部20及び30との接続箇所から下方に向かって延びている。第1電極部材25及び第2電極部材35は、対向面と下面との屈曲に合わせて折り曲げられることで、さらに下面に沿って延びる第1接点27及び第2接点37を有する。このように下面側に電極部材の接点が配置されることで、インダクタ100が実装される実装基板等のランド(図示せず)に直接接続できる。
ここで、図2の(c)に示すように、本体部40には、通電方向に沿って本体部40の全長にわたって形成された開口45を有する。この開口について図3を用いて説明する。図3は、図2のiii−iii線におけるインダクタの断面図である。図3では、インダクタ100を、通電方向と交差する(一例として直交する)平面において切断した断面を示している。図3では、左方にインダクタ100の全体断面図を示し、右方に本体部40付近を拡大した拡大断面図を示している。なお、図3では、全体断面図と拡大断面図との間の対応する箇所を2点鎖線で接続することにより、相互の関係を示している。
図3に示すように、本体部40は、断面視において本体部40の中心に向かって狭くなる逆V字形状の開口45を有する、本体部40は、上記したように断面形状が円形に近づくように加工が処されて形成されている。開口45は、当該加工に伴って形成される加工痕である。また、本体部40は、このように開口45を有する円形断面を有する。ここで、拡大断面図に示すように、本体部40の円形断面は、1点鎖線円で示す正円47に収まる。この正円は、本体部40の加工に用いられたプレス金型55及び57(後述する図6参照)によって規定される型の断面形状に対応している。
開口45には外装部材10の一部が充填され、空間のない形状となっている。これによれば、空間が形成された場合の断熱効果によるインダクタ100の発熱を抑制することができる。
ここで、インダクタ100の性能を考慮した場合、本体部40の円形断面の面積S1は、正円47の面積S2と所定の大小関係にある。面積S1と面積S2の大小関係については、後述する実施例において詳細に述べる。
[製造方法]
次に、上記したインダクタ100の製造方法について図4を参照しつつ、図5〜図8を適宜用いて説明する。図4は、実施の形態に係るインダクタの製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態におけるインダクタ100の製造では、まず、本体部40、導出部20及び30、ならびに、第1電極部材25及び第2電極部材35を一体的に含む金属材料を準備する(準備工程S101)。
ここで、図5は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、準備工程を説明する図である。図5に示すように、準備工程S101では、金属板61から、破線で示す型枠62を打ち抜き、本体部40、導出部20及び30、ならびに、第1電極部材25及び第2電極部材35を含む金属材料63が得られる。金属材料63では、金属板61から打ち抜きの加工のみを行っているため、本体部40の形状は、板状である。
再び図4を参照して、準備工程S101に次いで、長尺板状の金属材料63(特に本体部40)を、短手方向における両端部を板面に交差する方向に折曲げる(予備工程S102)。また、インダクタ100の製造では、プレス金型55及び57を用いて、長尺板状の金属材料63を、板面に沿う短手方向にプレス加工することにより、幅を小さく、かつ、厚みを大きく成形して本体部40の形状を円柱形状に近づける(プレス工程S103)。予備工程S102は、プレス工程S103よりも前に実施される。
ここで、図6は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、予備工程及びプレス工程を説明する図である。図6では、(a)〜(f)の順に沿って、予備工程S102及びプレス工程S103において加工される本体部40を示している。なお、図6に示される本体部40は、図5のvi−vi線における断面図に対応しており、当該断面が加工によって変形していく様子を示している。
図6の(a)では、準備工程S101において打ち抜かれた金属材料63の本体部40が示されている。次に図6の(b)に示すように、予備工程S102において、この本体部40のうちの紙面左右方向の端部が板面に交差する方向(図中では紙面下方向)に折り曲げられる。折り曲げには、例えば、金型51及び53が用いられる。このように端部が折り曲げられることで、プレス工程S103における本体部40の変形の方向を制御できる。
次に、図6の(c)〜図6の(f)に示すようにプレス工程S103では、本体部40をプレス金型55及び57によって板面に沿う方向かつ通電方向と交差する方向(つまり長尺状の金属材料63における短手方向)にプレス加工が行われる。プレス金型55及び57のそれぞれには、断面が半円の型56及び58が形成されている。つまりプレス金型55は、第1金型の一例であり、プレス金型57は第2金型の一例である。
プレス金型55及び57は、互いに合わせることで、型56及び58によって断面が円形の空間が形成される。この空間内に本体部40が配置され、プレス加工される。本体部40の幅が型56及び58による円形の直径よりも長いため、本体部40は、幅方向に押しつぶされて変形する。つまり、本体部は、幅が小さくなる。押しつぶされた本体部40は、行き場を失った肉部が紙面上下方向に逃げるように変形し、型56及び58による円形形状に近づく。このとき、予備工程S102において折り曲げられた端部が、型56及び58の内面を沿って変形する。本体部40の端部の折り曲げ方向は、型56及び58の内面を沿って変形する際の方向(紙面の上方向か下方向か)を規定するために作用する。
このとき、本体部40の断面と型56及び58による円形形状とに大きさの差が生じると、両端部から略等距離の中央付近に逆V字形状の断面の空間を形成する。この空間が、すなわち上記した開口45に対応する。
再び図4を参照して、プレス工程S103に次いで、外装部材10により本体部40、ならびに、導出部20及び30を被覆する(外装工程S104)。
ここで、図7は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、外装工程を説明する図である。図7では、図2の(b)と同様の視点における外装工程S104でのインダクタ100の製造途中産物を、Z軸が紙面上下方向となるように向きを変えて示している。図7に示すように、外装工程S104では、金属材料63のうちの加工済みの本体部40、ならびに、導出部20及び30の箇所を圧粉磁心によって被覆して、インダクタ100の外形を決定する。
再び図4を参照して、外装工程S104に次いで、第1電極部材25及び第2電極部材35を折り曲げる(仕上げ工程S105)。
ここで、図8は、実施の形態に係るインダクタの製造方法のうち、仕上げ工程を説明する図である。図8では、図7と同様の視点における仕上げ工程S105でのインダクタ100を示している。図8に示すように、図中の破線の第1電極部材25及び第2電極部材35を、外装部材10に沿うように折り曲げる。この仕上げ工程S105での折り曲げによって、第1接点27及び第2接点37も形成される。このようにして、実施の形態に係るインダクタ100が製造される。
以下では、さらに、上記実施の形態に基づく、外装部材10の実施例を詳細に説明する。
(実施例)
以下の実施例では、厚さ2.0mmの銅製の金属板61から本体部40の幅を1.1mm、1.3mm、及び1.5mmとなるように3種の金属材料63を準備した。なお、本体部40及び導出部20及び30を含む通電部材の長さは、上記実施の形態の外装部材の寸法に合わせて5.0mmに設計した。型56及び58による円形の半径が0.3mmであるプレス金型55及び57を用いて、上記の3種の金属材料63の本体部40を加工して、実施例に係る3種のインダクタを作成した。
外装部材10としては、Fe−Si−Cr系の金属磁性体粉末と、最終含有量が25体積%となるように添加したシリコーン樹脂とを含む圧粉磁心を用いた。圧粉磁心は、加圧力4ton/cmで圧縮成形して、上記実施の形態と同様の5.0mm×5.0mm×3.0mmの寸法を有する形状に成形した。なお、圧縮成形ののち、200℃の温度条件にて、2hの熱処理を行った。
インダクタンス値を周波数100kHzの条件にてLCRメーターを用いて測定し、直流抵抗を、直流抵抗計を用いて測定した。また、作製したインダクタの断面を顕微鏡観察し、画像解析により断面の面積S1を算出した。円形断面が収まる最小の正円の面積としては、インダクタの作製に用いたプレス金型55及び57の型56及び58による円形の設計値から、半径0.3mmの円の面積を使用した。
さらに、比較例として、上記3種の金属材料63の本体部40の加工を行わずに、外装部材を形成してインダクタを作成した。比較例に係るインダクタについてもインダクタンス値の測定を行った。
以上の結果を図9にまとめた。図9は、実施の形態に係る本体部の成形による効果を説明する図である。図9では、第2カラムに本体部40の幅が1.1mmのインダクタ(以下、試料No.1とする)の結果を、第3カラムに本体部40の幅が1.3mmのインダクタ(以下、試料No.2とする)の結果を、第4カラムに本体部40の幅が1.5mmのインダクタ(以下、試料No.3とする)の結果をそれぞれ示している。
試料No.1のインダクタは、面積S1に対する面積S2の比が、0.76であった。試料No.1のインダクタでは、比較例に対して実施例の方がインダクタンス値を向上できる。また、試料No.2のインダクタは、面積S1に対する面積S2の比が、0.87であった。試料No.2のインダクタでは、比較例に対して実施例の方がインダクタンス値を向上できる。また、試料No.3のインダクタは、面積S1に対する面積S2の比が、0.99であった。試料No.3のインダクタでは、比較例に対して実施例の方がインダクタンス値を向上できる。
以上のように、S1/S2が0.75よりも大きい0.76である試料No.1のインダクタにおいて、インダクタンス値の向上が確認され、また、S1/S2が1.00よりも小さい0.99である試料No.3のインダクタにおいて、インダクタンス値の向上が確認された。つまり、0.75<S1/S2<1.00を満たす面積S1及び面積S2の関係を有するインダクタにおいて、上記の本体部40の加工における効果が確認された。
また、試料No.1のインダクタは、試料No.3のインダクタよりも、インダクタンス値を大きくできるが、直流抵抗増加による損失(熱損等)の影響が生じやすくなる。したがって、試料No.2のインダクタ及び試料No.3のインダクタが、実用上でより高性能なインダクタと考えられる。
以上のように、S1/S2が0.86よりも大きい0.87である試料No.2のインダクタにおいて、実用上でより高性能なインダクタが得られ、また、S1/S2が1.00よりも小さい0.99である試料No.3のインダクタにおいて、実用上でより高性能なインダクタが得られた。つまり、0.86<S1/S2<1.00を満たす面積S1及び面積S2の関係を有するインダクタにおいて、上記の本体部40の加工における効果によって、実用上でより高性能なインダクタが得られた。
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態に係るインダクタ100は、金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部40、及び、通電方向における本体部40の両端に接続された導出部20及び30を有する通電部材と、磁性材料を用いて形成され、通電部材を覆う外装部材10と、導出部20及び30に接続され、少なくとも一部が外装部材10から露出された第1電極部材25及び第2電極部材35と、を備え、通電方向と交差する断面において、本体部40は、本体部40の中心に近づくほど狭くなる開口45を有する円形断面を有し、円形断面の面積S1は、円形断面が収まる最小の正円47の面積S2に対して、0.75<S1/S2<1.00の関係である。
このようなインダクタ100は、磁路長が平板の通電部材を用いるインダクタに比べて短く、同体積の通電部材を用いても、インダクタンス値を高くすることができる。よって、より高性能なインダクタ100が実現できる。
また、例えば、面積S1は、面積S2に対して、0.86<S1/S2<1.00の関係であってもよい。
これによれば、実用上でより高性能なインダクタ100が実現できる。よって、より高性能なインダクタ100が実現できる。
また、例えば、開口45には、外装部材10の一部が充填されてもよい。
これによれば、開口45によって形成される空間内に空隙が生じる場合の断熱効果によるインダクタ100の発熱を抑制することができる。よって、温度上昇の少ないより高性能なインダクタ100が実現できる。
また、本実施の形態におけるインダクタ100の製造方法は、金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部40、及び、通電方向における本体部40の両端に接続された導出部20及び30を有する通電部材と、磁性材料を用いて形成され、通電部材を覆う外装部材10と、導出部20及び30に接続され、少なくとも一部が外装部材10から露出された第1電極部材及び第2電極部材35と、を備えるインダクタ100の製造方法であって、プレス金型55及び57を用いて、長尺板状の金属材料63を、板面に沿う短手方向にプレス加工することにより、幅を小さく、かつ、厚みを大きく成形して本体部40を形成するプレス工程S103を含む。
これによれば、単に本体部40の箇所をプレス加工するのみで、インダクタ100の磁路長が改善され、磁気効率を向上することができる。よって、簡易な加工のみで、より高性能なインダクタ100を製造できる。
また、例えば、プレス工程S103よりも前に、長尺板状の金属材料63を、短手方向における両端部を板面に交差する方向に曲げる、予備工程S102を含んでもよい。
これによれば、加工によって形成される本体部40の形状を制御できる。本体部40の形状ばらつきが抑制されるため、より高性能なインダクタ100を安定して製造できる。
また、例えば、金属板61から、通電部材、ならびに、第1電極部材25及び第2電極部材35に対応する部分を一体的に含んで打ち抜くことで、金属材料63を準備する準備工程S101を含んでもよい。
これによれば、通電部材、ならびに、第1電極部材25及び第2電極部材35を一体的に形成できる。これらを別部材とした場合に、個々に設けられる製造ラインが必要なくなるため、製造コストの抑制及び工程の簡略化を図ることができる。よって、より高性能なインダクタ100を簡易に製造できる。
また、例えば、プレス工程S103で用いられるプレス金型55及び57は、通電方向と交差する断面が半円の型を有する第1金型、及び、通電方向と交差する断面が半円の型を有する第2金型を有してもよい。
これによれば、プレス金型55及び57を用いて、本体部40の形状を円柱形状に近づけることができる。よって、より高性能なインダクタ100を簡易に製造できる。
また、例えば、プレス工程S103の後に、外装部材10により通電部材を覆う外装工程S104を含んでもよい。
これによれば、外装部材10を備えるインダクタ100を製造できる。
また、例えば、外装工程S104の後に、外装部材10から露出された第1電極部材25及び第2電極部材35を折り曲げる仕上げ工程S105を含んでもよい。
これによれば、第1電極部材25及び第2電極部材35が外装部材10の外面に沿って延びるコンパクトなインダクタ100を製造できる。
(その他の実施の形態等)
以上、本開示の実施の形態等に係るインダクタ等について説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記したインダクタを用いた電気製品又は電気回路についても、本発明に含まれる。電気製品としては、上述したインダクタを備えた電源装置等が挙げられる。
また、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示にかかるインダクタは、高周波用のインダクタとして有用である。
10 外装部材
20、30 導出部
25 第1電極部材
27 第1接点
35 第2電極部材
37 第2接点
40 本体部
45 開口
47 正円
51、53 金型
55、57 プレス金型
56、58 型
61 金属板
62 型枠
63 金属材料
100 インダクタ

Claims (9)

  1. 金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部、及び、前記通電方向における前記本体部の両端に接続された導出部を有する通電部材と、
    磁性材料を用いて形成され、前記通電部材を覆う外装部材と、
    前記導出部に接続され、少なくとも一部が前記外装部材から露出された電極部材と、を備え、
    前記通電方向と交差する断面において、前記本体部は、前記本体部の中心に近づくほど狭くなる開口を有する円形断面を有し、
    前記円形断面の面積S1は、前記円形断面が収まる最小の正円の面積S2に対して、
    0.75<S1/S2<1.00
    の関係である
    インダクタ。
  2. 前記面積S1は、前記面積S2に対して、
    0.86<S1/S2<1.00
    の関係である
    請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記開口には、前記外装部材の一部が充填される
    請求項1又は2に記載のインダクタ。
  4. 金属材料からなり、通電方向に沿って延びる本体部、及び、前記通電方向における前記本体部の両端に接続された導出部を有する通電部材と、
    磁性材料を用いて形成され、前記通電部材を覆う外装部材と、
    前記導出部に接続され、少なくとも一部が前記外装部材から露出された電極部材と、を備えるインダクタの製造方法であって、
    プレス金型を用いて、長尺板状の前記金属材料を、板面に沿う短手方向にプレス加工することにより、幅を小さく、かつ、厚みを大きく成形して前記本体部を形成するプレス工程を含む
    インダクタの製造方法。
  5. 前記プレス工程よりも前に、長尺板状の前記金属材料を、短手方向における両端部を板面に交差する方向に曲げる、予備工程を含む
    請求項4に記載のインダクタの製造方法。
  6. 金属板から、前記通電部材及び前記電極部材に対応する部分を一体的に含んで打ち抜くことで、前記金属材料を準備する準備工程を含む
    請求項4又は5に記載のインダクタの製造方法。
  7. 前記プレス工程で用いられる前記プレス金型は、
    通電方向と交差する断面が半円の型を有する第1金型、及び、通電方向と交差する断面が半円の型を有する第2金型を有する
    請求項4〜6のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
  8. 前記プレス工程の後に、前記外装部材により前記通電部材を覆う外装工程を含む
    請求項4〜7のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
  9. 前記外装工程の後に、前記外装部材から露出された前記電極部材を折り曲げる仕上げ工程を含む
    請求項4〜8のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
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JP7507337B2 (ja) 2020-05-13 2024-06-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 インダクタおよびその製造方法

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